説明

コンホメーション的に固定された主鎖環化ペプチド類似体

【課題】新規な主鎖環化ペプチド類似体を提供する。
【解決手段】新規な非ペプチド結合を生じるアミノ酸誘導体のα窒素を介して結合された架橋基によって形成される。新規なビルディング単位は、スペーサーと末端官能基を含むように構築されたNα/(ω- 官能化)アミノ酸である。1個以上のこれらNα/(ω- 官能化)アミノ酸が、好ましくは固相ペプチド合成の間に、ペプチド配列に組み込まれる。反応性の末端官能基は、主鎖−主鎖環化または主鎖−側鎖環化を行うべく選択的に除去し得る特定の保護基により保護される。該ペプチド類似体は生物活性を有する主鎖環化ブラジキニン拮抗物質により例示され、別の実施態様は、主鎖環化を伴う環構造を1個または2個有するソマトスタチン類似体である。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つのビルディング単位を含むペプチド配列からなり、該ビルディング単位のそれぞれがジスルフィド、アミド、チオエーテル、チオエステル、イミン、エーテル、またはアルケン橋を含む架橋基に結合されたペプチド主鎖の窒素原子1個を含み、該ビルディング単位の少なくとも2つが一緒に結合して環構造を形成している、主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項2】
少なくとも4つのビルディング単位を含み、該ビルディング単位のそれぞれが前記架橋基に結合されたペプチド主鎖の窒素原子1個を含み、少なくとも2対の該ビルディング単位が一緒に結合して該ペプチド配列内に少なくとも2つの環構造を形成している、請求項1に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項3】
前記ビルディング単位の少なくとも1つがペプチド配列の末端に配置されない、請求項1に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項4】
前記ビルディング単位がどれもペプチド配列の末端に配置されない、請求項1に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項5】
一般式(I):

〔式中、aおよびbはそれぞれが独立に1〜8の整数またはゼロを表し;d、eおよびfはそれぞれが独立に1〜10の整数を表し;(AA)はアミノ酸残基を表し、その際、各鎖中のアミノ酸残基は同じでも異なっていてもよく;Eはヒドロキシル基、カルボキシル保護基またはアミノ基を表し、また、CO-EはCH2-OHに還元することができ;RおよびR'はそれぞれが独立に水素または特定の保護基と結合していてもよいアミノ酸側鎖であり;そして線は式:
(i) -X-M-Y-W-Z- または(ii) -X-M-Z
の架橋基を表し、ここで1本の線は存在しなくてもよく、MおよびWは独立にジスルフィド、アミド、チオエーテル、チオエステル、イミン、エーテル、およびアルケンよりなる群から選ばれ;そしてX、YおよびZはそれぞれが独立にアルキレン、置換アルキレン、アリーレン、ホモ−またはヘテロ−シクロアルキレンおよび置換シクロアルキレンよりなる群から選ばれる〕
を有する、請求項1に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項6】
-X-M-Y-W-Zが
-(CH2)x-M-(CH2)y-W-(CH2)z
であり、ここでMおよびWは独立にジスルフィド、アミド、チオエーテル、チオエステル、イミン、エーテル、およびアルケンよりなる群から選ばれ;xおよびzはそれぞれが独立に1〜10の整数を表し、そしてyはゼロまたは1〜8の整数である、ただしyがゼロのときWは存在しない、請求項5に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項7】
基CO-EがCH2OHである、請求項5に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項8】
RがCH3-、(CH3)2CH-、(CH3)2CHCH2-、CH3CH2CH(CH3)-、CH3S(CH2)2-、HOCH2-、CH3CH(OH)-、HSCH2-、NH2C(=O)CH2-、NH2C(=O)(CH2)2-、NH2(CH2)3-、HOC(=O)CH2-、HOC(=O)(CH2)2-、NH2(CH2)4-、C(NH2)2NH(CH2)3-、HO-フェニル-CH2-、ベンジル、メチルインドール、またはメチルイミダゾールである、請求項5に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項9】
R'がCH3-、(CH3)2CH-、(CH3)2CHCH2-、CH3CH2CH(CH3)-、CH3S(CH2)2-、HOCH2-、CH3CH(OH)-、HSCH2-、NH2C(=O)CH2-、NH2C(=O)(CH2)2-、C(NH2)2NH(CH2)3-、HOC(=O)CH2-、HOC(=O)(CH2)2-、NH2(CH2)4-、C(NH2)2NH(CH2)3-、HO-フェニル-CH2-、ベンジル、メチルインドール、またはメチルイミダゾールである、請求項5に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項10】
一般式(II):

〔式中、d、eおよびfはそれぞれが独立に1〜10の整数を表し;(AA)はアミノ酸残基を表し、その際、各鎖中のアミノ酸残基は同じでも異なっていてもよく;Eはヒドロキシル基、カルボキシル保護基またはアミノ基を表し、また、CO-EはCH2-OHに還元することができ;Rは特定の保護基と結合していてもよいアミノ酸側鎖であり;そして線は式:
(i) -X-M-Y-W-Z- または(ii) -X-M-Z
の架橋基を表し、ここでMおよびWは独立にジスルフィド、アミド、チオエーテル、イミン、エーテル、およびアルケンよりなる群から選ばれ;X、YおよびZはそれぞれが独立にアルキレン、置換アルキレン、アリーレン、シクロアルキレンおよび置換シクロアルキレンよりなる群から選ばれる〕
を有する、主鎖がアミノ酸の側鎖に環化されている主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項11】
RがCH3-、(CH3)2CH-、(CH3)2CHCH2-、CH3CH2CH(CH3)-、CH3S(CH2)2-、HOCH2-、CH3CH(OH)-、HSCH2-、NH2C(=O)CH2-、NH2C(=O)(CH2)2-、NH2(CH2)3-、HOC(=O)CH2-、HOC(=O)(CH2)2-、NH2(CH2)4-、C(NH2)2NH(CH2)3-、HO-フェニル-CH2-、ベンジル、メチルインドール、またはメチルイミダゾールである、請求項10に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項12】
-X-M-Y-W-Zが
-(CH2)x-M-(CH2)y-W-(CH2)z
であり、ここでMおよびWは独立にジスルフィド、アミド、チオエーテル、イミン、エーテル、およびアルケンよりなる群から選ばれ;xおよびzはそれぞれが独立に1〜10の整数を表し、そしてyはゼロまたは1〜8の整数である、ただしyがゼロのときWは存在しない、請求項10に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項13】
請求項5の主鎖環化ペプチド類似体からなるブラジキニン類似体。
【請求項14】
請求項10の主鎖環化ペプチド類似体からなるブラジキニン類似体。
【請求項15】
一般式(III):

〔式中、Mはアミド結合であり、xおよびzはそれぞれが独立に1〜10の整数であり、そしてKはHまたはアシル基である〕
を有する、請求項13に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項16】
一般式(IVa):

〔式中、Mはアミド結合であり、xおよびzはそれぞれが独立に1〜10の整数であり、KはHまたはアシル基であり、そしてR6はGlyまたはSerである〕
を有する、請求項13に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項17】
一般式(IVb):

〔式中、xは1〜10の整数であり、KはHまたはアシル基であり、(R6)はD-Asp、L-Asp、D-GluおよびL-Gluの群から選ばれ、そしてzは1または2である、ただしR6がD-AspまたはL-Aspであるときzは1である〕
を有する、請求項14に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項18】
一般式(V):

〔式中、Mはアミド結合であり、xおよびzは独立に1〜10の整数であり、そしてKはHまたはアシル基である〕
を有する、請求項13に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項19】
次の群:
a) Ada-(D)Arg-Arg- シクロ(Nα(1-(6-アミノヘキシレン)Gly-Hyp-PheD-Asp)-D-Phe-Phe-Arg-OH;
b) H-D-Arg-Arg-シクロ(Nα(1-(4-プロパノイル))Gly-Hyp-Phe-Nα(3アミド- プロピレン)Gly)-Ser-D-Phe-Phe-Arg-OH; および
c) H-D-Arg-Arg-シクロ(Nα(4- プロパノイル)Gly-Hyp-Phe-Nα(3- アミド- プロピル)-S-Phe)-Ser-D-Phe-Phe-Arg-OH;
から選ばれる、請求項13に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項20】
請求項5の主鎖環化ペプチド類似体からなるソマトスタチン類似体。
【請求項21】
請求項10の主鎖環化ペプチド類似体からなるソマトスタチン類似体。
【請求項22】
一般式(XIVa):

〔式中、mおよびnは1、2または3であり;XはCH2OHまたはNH2であり;R5は存在しないか、Gly、(D)-もしくは(L)-Ala、Phe、Nal、またはβ-Asp(Ind)であり;R6およびR11は独立にGlyまたは(D)-もしくは(L)-Pheであり;R7はPheまたはTyrであり;R10は存在しないか、Gly、Abu、ThrまたはValであり;R12は存在しないか、ThrまたはNalであり;そしてY2はアミド、ジスルフィド、チオエーテル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれる〕
を有する、請求項20に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項23】
一般式(XIVb):

〔式中、mおよびnは1、2または3であり;XはCH2OHまたはNH2であり;R6およびR11は独立にGlyまたは(D)-もしくは(L)-Pheであり;R7はPheまたはTyrであり;R10は存在しないか、Gly、Abu、ThrまたはValであり;そしてY2はアミド、ジスルフィド、チオエーテル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれる〕
を有する、請求項20に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項24】
一般式(XVa) :

〔式中、iおよびjは独立に1、2または3であり;XはCH2OHまたはNH2であり;R5は存在しないか、(D)-もしくは(L)-Phe、Nal、またはβ-Asp(Ind)であり;R6は(D)-または(L)-Phe であり;R10は存在しないか、Gly、Abu、またはThrであり;R11は(D)-または(L)-Pheであり;R12は存在しないか、ThrまたはNalであり;そしてY1はアミド、ジスルフィド、チオエーテル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれる〕
を有する、請求項20に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項25】
一般式(XVb):

〔式中、iおよびjは独立に1、2または3であり;XはCH2OHまたはNH2であり;R6は(D)-または(L)-Pheであり;R10は存在しないか、Gly、Abu、またはThrであり;R11は(D)-または(L)-Pheであり;R12は存在しないか、ThrまたはNalであり;そしてY1はアミド、ジスルフィド、チオエーテル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれる〕
を有する、請求項20に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項26】
一般式(XVIa):

式(XVIa)
〔式中、iおよびjは独立に1、2または3であり;XはCH2OHまたはNH2であり;R5は存在しないか、(D)-もしくは(L)-Phe、Nal、またはβ-Asp(Ind)であり;R6は(D)-または(L)-Pheであり;R10は存在しないか、Gly、Abu、またはThrであり;R11は(D)-または(L)-Pheであり;R12は存在しないか、ThrまたはNalであり;そしてY1はアミド、ジスルフィド、チオエーテル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれる〕
を有する、請求項20に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項27】
一般式(XVIb):

〔式中、iおよびjは独立に1、2または3であり;XはCH2OHまたはNH2であり;R6は(D)-または(L)-Pheであり;R10は存在しないか、Gly、Abu、またはThrであり;R11は(D)-または(L)-Pheであり;R12は存在しないか、ThrまたはNalであり;そしてY1はアミド、ジスルフィド、チオエーテル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれる〕
を有する、請求項20に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項28】
一般式(XVIc):

〔式中、iおよびjは独立に1、2または3であり;XはCH2OHまたはNH2であり;R5は存在しないか、(D)-もしくは(L)-Phe、Nal、またはβ-Asp(Ind)であり;R6は(D)-または(L)-Pheであり;R10は存在しないか、Gly、Abu、またはThrであり;R12は存在しないか、ThrまたはNalであり;そしてY1はアミド、ジスルフィド、チオエーテル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれる〕
を有する、請求項20に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項29】
一般式(XVIIa):

〔式中、i、j、mおよびnは独立に1、2または3であり;XはCH2OHまたはNH2であり;R5は存在しないか、(D)-もしくは(L)-Phe、Nal、またはβ-Asp(Ind)であり;R6およびR11は独立にGlyまたは(D)-もしくは(L)-Pheであり;R10は存在しないか、Gly、Abu、ValまたはThrであり;R12は存在しないか、ThrまたはNalであり;そしてY1およびY2は独立にアミド、ジスルフィド、チオエーテル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれる〕
を有する、請求項20に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項30】
一般式(XVIIb):

〔式中、i、j、mおよびnは独立に1、2または3であり;XはCH2OHまたはNH2であり;R6およびR11は独立にGlyまたは(D)-もしくは(L)-Pheであり;R10は存在しないか、Gly、Abu、ValまたはThrであり;そしてY1およびY2は独立にアミド、ジスルフィド、チオエーテル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれる〕
を有する、請求項20に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項31】
一般式(XVIIIa):

〔式中、i、j、mおよびnは独立に1、2または3であり;XはCH2OHまたはNH2であり;R5は存在しないか、(D)-もしくは(L)-Phe、Nal、またはβ-Asp(Ind)であり;R6およびR11は独立にGlyまたは(D)-もしくは(L)-Pheであり;R10は存在しないか、Gly、Abu、ValまたはThrであり;R12は存在しないか、ThrまたはNalであり;そしてY1およびY2は独立にアミド、ジスルフィド、チオエーテル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれる〕
を有する、請求項20に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項32】
一般式(XVIIIb):

〔式中、i、j、mおよびnは独立に1、2または3であり;XはCH2OHまたはNH2であり;R6およびR11は独立にGlyまたは(D)-もしくは(L)-Pheであり;R10は存在しないか、Gly、Abu、ValまたはThrであり;そしてY1およびY2は独立にアミド、ジスルフィド、チオエーテル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれる〕
を有する、請求項20に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項33】
一般式(XIXa):

式(XIXa)
〔式中、iおよびjは独立に1、2または3であり;XはCH2OHまたはNH2であり;R5は存在しないか、(D)-もしくは(L)-Phe、Nal、またはβ-Asp(Ind)であり;R10は存在しないか、Gly、AbuまたはThrであり;R12は存在しないか、ThrまたはNalであり;そしてY1はアミド、ジスルフィド、チオエーテル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれる〕
を有する、請求項20に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項34】
一般式(XIXb):

〔式中、iおよびjは独立に1、2または3であり;XはCH2OHまたはNH2であり;そしてY1はアミド、ジスルフィド、チオエーテル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれる〕
を有する、請求項20に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項35】
一般式(XXa):

〔式中、iおよびjは独立に1、2または3であり;XはCH2OHまたはNH2であり;R5は存在しないか、(D)-もしくは(L)-Phe、Nal、またはβ-Asp(Ind)であり;R10は存在しないか、Gly、AbuまたはThrであり;R12は存在しないか、ThrまたはNalであり;そしてY1はアミド、ジスルフィド、チオエーテル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれる〕
を有する、請求項20に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項36】
一般式(XXb):

〔式中、iおよびjは独立に1、2または3であり;XはCH2OHまたはNH2であり;R10は存在しないか、Gly、AbuまたはThrであり;R12は存在しないか、ThrまたはNalであり;そしてY1はアミド、ジスルフィド、チオエーテル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれる〕
を有する、請求項20に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項37】
一般式(I):

〔式中、aおよびbはそれぞれが独立に1〜8の整数またはゼロを表し;d、eおよびfはそれぞれが独立に1〜10の整数を表し;(AA)はアミノ酸残基を表し、その際、各鎖中のアミノ酸残基は同じでも異なっていてもよく;Eはヒドロキシル基、カルボキシル保護基またはアミノ基を表し、また、CO-EはCH2-OHに還元することができ;RおよびR'はそれぞれが特定の保護基と結合していてもよいアミノ酸側鎖を表し;そして線は式:
(i) -X-M-Y-W-Z- または(ii) -X-M-Z
の架橋基を表し、ここで1本の線は存在しなくてもよく、MおよびWは独立にジスルフィド、アミド、チオエーテル、チオエステル、イミン、エーテル、およびアルケンよりなる群から選ばれ;そしてX、YおよびZはそれぞれが独立にアルキレン、置換アルキレン、アリーレン、ホモ−またはヘテロ−シクロアルキレンおよび置換シクロアルキレンよりなる群から選ばれる〕
を有する環状ペプチドの製造方法であって、
式(VI):

〔式中、Xはアルキレン、置換アルキレン、アリーレン、シクロアルキレンおよび置換シクロアルキレンよりなる群から選ばれるスペーサー基であり;R'は特定の保護基と結合していてもよいアミノ酸側鎖であり;Bはアルキルオキシ、置換アルキルオキシ、またはアリールカルボニルよりなる群から選ばれる保護基であり;Gはアミン、チオール、アルコール、カルボン酸およびエステル、アルデヒド、アルコールおよびアルキルハライドよりなる群から選ばれる官能基であり;そしてAはGの特定の保護基である〕
を有する少なくとも1つのNα−ω−官能化アミノ酸誘導体をペプチド配列中に組み入れ、続いて、該官能基を該ペプチド配列中のアミノ酸の側鎖の1つとともに、または他のω−官能化アミノ酸誘導体とともに選択的に環化する、ことを含んでなる方法。
【請求項38】
式(I)中の線が両方とも存在し、少なくとも4つのNα−ω−官能化アミノ酸誘導体をペプチド配列中に組み入れて二環式化合物を得る、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
不溶性のポリマー支持体にEを共有結合で結合させる、請求項37に記載の方法。
【請求項40】
Gがアミン、チオールまたはカルボキシル基である、請求項37に記載の方法。
【請求項41】
RがCH3-、(CH3)2CH-、(CH3)2CHCH2-、CH3CH2CH(CH3)-、CH3S(CH2)2-、HOCH2-、CH3CH(OH)-、HSCH2-、NH2C(=O)CH2-、NH2C(=O)(CH2)2-、NH2(CH2)3-、HOC(=O)CH2-、HOC(=O)(CH2)2-、NH2(CH2)4-、C(NH2)2NH(CH2)3-、HO-フェニル-CH2-、ベンジル、メチルインドール、およびメチルイミダゾールよりなる群から選ばれる、請求項37に記載の方法。
【請求項42】
R'がCH3-、(CH3)2CH-、(CH3)2CHCH2-、CH3CH2CH(CH3)-、CH3S(CH2)2-、HOCH2-、CH3CH(OH)-、HSCH2-、NH2C(=O)CH2-、NH2C(=O)(CH2)2-、NH2(CH2)3-、HOC(=O)CH2-、HOC(=O)(CH2)2-、NH2(CH2)4-、C(NH2)2NH(CH2)3-、HO-フェニル-CH2-、ベンジル、メチルインドール、およびメチルイミダゾールよりなる群から選ばれる、請求項37に記載の方法。
【請求項43】
一般式(II):

〔式中、d、eおよびfはそれぞれが独立に1〜10の整数を表し;(AA)はアミノ酸残基を表し、その際、各鎖中のアミノ酸残基は同じでも異なっていてもよく;Eはヒドロキシル基、カルボキシル保護基またはアミノ基を表し、また、CO-EはCH2-OHに還元することができ;Rは特定の保護基と結合していてもよいアミノ酸側鎖であり;そして線は式:
(i) -X-M-Y-W-Z- または(ii) -X-M-Z
の架橋基を表し、ここでMおよびWは独立にジスルフィド、アミド、チオエーテル、チオエステル、イミン、エーテル、およびアルケンよりなる群から選ばれ;X、YおよびZはそれぞれが独立にアルキレン、置換アルキレン、アリーレン、ホモ−またはヘテロ−シクロアルキレンおよび置換シクロアルキレンよりなる群から選ばれる〕
を有する環状ペプチドの製造方法であって、
式(VI):

〔式中、Xはアルキレン、置換アルキレン、アリーレン、シクロアルキレンおよび置換シクロアルキレンよりなる群から選ばれるスペーサー基であり;Rはアミノ酸の側鎖であり;Bはアルキルオキシ、置換アルキルオキシ、またはアリールオキシよりなる群から選ばれる保護基であり;Gはアミン、チオール、アルコール、カルボン酸およびエステル、またはアルキルハライドよりなる群から選ばれる官能基であり;そしてAはGの保護基である〕
を有する少なくとも1つのω−官能化アミノ酸誘導体をペプチド配列中に組み入れ、続いて、該官能基を該ペプチド配列中のアミノ酸の側鎖の1つと選択的に環化させることを含んでなる方法。
【請求項44】
Gがカルボキシル基またはチオール基である、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
RがCH3-、(CH3)2CH-、(CH3)2CHCH2-、CH3CH2CH(CH3)-、CH3S(CH2)2-、HOCH2-、CH3CH(OH)-、HSCH2-、NH2C(=O)CH2-、NH2C(=O)(CH2)2-、NH2(CH2)3-、HOC(=O)CH2-、HOC(=O)(CH2)2-、NH2(CH2)4-、C(NH2)2NH(CH2)3-、HO-フェニル-CH2-、ベンジル、メチルインドール、またはメチルイミダゾールである、請求項43に記載の方法。
【請求項46】
不溶性のポリマー支持体にペプチドを共有結合で結合させる、請求項43に記載の方法。
【請求項47】
式(VI):

〔式中、Xはアルキレン、置換アルキレン、アリーレン、シクロアルキレンおよび置換シクロアルキレンよりなる群から選ばれるスペーサー基であり;
Rは特定の保護基と結合していてもよいアミノ酸の側鎖であり;
Bはアルキルオキシ、置換アルキルオキシ、またはアリールカルボニルよりなる群から選ばれる保護基であり;
Gはアミン、チオール、アルコール、カルボン酸およびエステル、アルデヒドおよびアルキルハライドよりなる群から選ばれる官能基であり;そして
AはGの保護基である〕
を有するω−官能化アミノ酸誘導体。
【請求項48】
Xがアルキレンである、請求項47に記載のω−官能化アミノ酸誘導体。
【請求項49】
Gがチオール基である、請求項47に記載のω−官能化アミノ酸誘導体。
【請求項50】
Gがカルボキシル基である、請求項47に記載のω−官能化アミノ酸誘導体。
【請求項51】
Rがベンジル、メチルまたはイソブチルである、請求項47に記載のω−官能化アミノ酸誘導体。
【請求項52】
RがCH3-、(CH3)2CH-、(CH3)2CHCH2-、CH3CH2CH(CH3)-、CH3S(CH2)2-、HOCH2-、CH3CH(OH)-、HSCH2-、NH2C(=O)CH2-、NH2C(=O)(CH2)2-、NH2(CH2)3-、HOC(=O)CH2-、HOC(=O)(CH2)2-、NH2(CH2)4-、C(NH2)2NH(CH2)3-、HO-フェニル-CH2-、ベンジル、メチルインドール、またはメチルイミダゾールであるという条件で、Gはアミン基である、請求項47に記載のω−官能化アミノ酸誘導体。
【請求項53】
Rが特定の保護基で保護されている、請求項47に記載のω−官能化アミノ酸誘導体。
【請求項54】
次の化合物:
a)Nα-(Fmoc)(3-Boc-アミノプロピレン)-(S)フェニルアラニン;
b)Nα-(Fmoc)(3-Boc-アミノプロピレン)-(R)フェニルアラニン;
c)Nα-(Fmoc)(4-Boc-アミノブチレン)-(S)フェニルアラニン;
d)Nα-(Fmoc)(3-Boc-アミノプロピレン)-(S)アラニン;
e)Nα-(Fmoc)(6-Boc-アミノヘキシレン)-(S)アラニン;
f)Nα-(Fmoc)(3-Boc-アミノプロピレン)-(R)アラニン;
g)Nα-(2-(ベンジルチオ)エチレン)グリシンエチルエステル;
h)Nα-(2-(ベンジルチオ)エチレン)(S)ロイシンメチルエステル;
i)Nα-(3-(ベンジルチオ)プロピレン)(S)ロイシンメチルエステル;
j) Boc-Nα-(2-(ベンジルチオ)エチレン)グリシン;
k) Boc-Nα-(2-(ベンジルチオ)エチレン)(S)フェニルアラニン;
l) Boc-Nα-(3-(ベンジルチオ)プロピレン)(S)フェニルアラニ;
m) Boc-L-フェニルアラニル-Nα-(2-(ベンジルチオ)エチレン)グリシン-エチルエステル;
n) Boc-L-フェニルアラニル-Nα-(2-(ベンジルチオ)エチレン)-(S)フェニルアラニンメチルエステル;
o)Nα(Fmoc)-(2-t-ブチルカルボキシエチレン)グリシン;
p)Nα(Fmoc)-(3-t-ブチルカルボキシプロピレン)グリシン;
q)Nα(Fmoc)-(2-t-ブチルカルボキシエチレン)(S)フェニルアラニン;
r)Nα(Fmoc)-(2-Boc-アミノエチレン)グリシン;
s)Nα(Fmoc)-(3-Boc-アミノプロピレン)グリシン;
t)Nα(Fmoc)-(4-Boc-アミノブチレン)グリシン;および
u)Nα(Fmoc)-(6-Boc-アミノヘキシレン)グリシン;
よりなる群から選ばれる、請求項47に記載のω−官能化アミノ酸誘導体。
【請求項55】
一般式:

〔式中、Xはアルキレン、置換アルキレン、アリーレン、シクロアルキレンおよび置換シクロアルキレンよりなる群から選ばれるスペーサー基であり;Rはアミノ酸の側鎖であり;AおよびBはアルキルオキシ、置換アルキルオキシ、またはアリールオキシカルボニルよりなる群から選ばれる保護基である〕
を有するω−官能化アミノ酸誘導体の製造方法であって、
一般式:

〔式中、A、BおよびXは上で定義したとおりである〕
を有するジアミン化合物を、式 CF3SO2-O-CH(R)-CO-Eのトリフラート(ここでEはカルボキシル保護基であり、Rは上で定義したとおりである)と反応させて式:

〔式中、A、B、E、RおよびXは上で定義したとおりである〕
を有する化合物を製造し;そして
カルボキシルを脱保護してNαω−官能化アミノ酸誘導体(ここでω−官能基はアミンである)を得る;
ことを含んでなる方法。
【請求項56】
一般式:

〔式中、Bはアルキルオキシ、置換アルキルオキシ、またはアリールオキシカルボニルよりなる群から選ばれる保護基であり;Rはアミノ酸の側鎖であり;Xはアルキレン、置換アルキレン、アリーレン、シクロアルキレンまたは置換シクロアルキレンの群から選ばれるスペーサー基であり;そしてAはアルキルまたは置換アルキル、チオエーテルまたはアリールまたは置換アリールチオエーテルの群から選ばれる保護基である〕
を有するω−官能化アミノ酸誘導体の製造方法であって、
i) 一般式 B-NH-X-S-A の化合物を一般式 CF3SO2-O-CH(R)-CO-Eのトリフラートと反応させて(ここで、Eはカルボキシル保護基であり、そしてA、B、XおよびRは上で定義したとおりである)、一般式:

の化合物を製造し;そして
ii) 保護基Eを選択的に除去し、かつ遊離アミノ基を保護してNα(ω−官能化)アミノ酸誘導体(ここでω−官能基はチオールである)を得る;
各工程を含んでなる方法。
【請求項57】
一般式:

〔式中、Bはアルキルオキシ、置換アルキルオキシ、またはアリールオキシカルボニルよりなる群から選ばれる保護基であり;Rはアミノ酸の側鎖であり;Xはアルキレン、置換アルキレン、アリーレン、シクロアルキレンまたは置換シクロアルキレンの群から選ばれるスペーサー基であり;そしてAはアルキルまたは置換アルキル、エステル、またはチオエステルまたは置換アリールエステルまたはチオエステルの群から選ばれる保護基である〕
を有するω−官能化アミノ酸誘導体の製造方法であって、
i) 一般式 B-NH-X-CO-Aの化合物を一般式 CF3SO2-O-CH(R)-CO-Eのトリフラートと反応させて(ここで、Eはカルボキシル保護基であり、そしてA、B、XおよびRは上で定義したとおりである)、一般式:

の化合物を製造し;そして
ii) 保護基Eを選択的に除去してNα(ω−官能化)アミノ酸誘導体(ここでω−官能基はカルボキシルである)を得る;
各工程を含んでなる方法。
【請求項58】
請求項13の主鎖環化ペプチド類似体および製剤学的に許容される担体または希釈剤を含んでなる医薬組成物。
【請求項59】
請求項14の主鎖環化ペプチド類似体および製剤学的に許容される担体または希釈剤を含んでなる医薬組成物。
【請求項60】
請求項20の主鎖環化ペプチド類似体および製剤学的に許容される担体または希釈剤を含んでなる医薬組成物。
【請求項61】
請求項21の主鎖環化ペプチド類似体および製剤学的に許容される担体または希釈剤を含んでなる医薬組成物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式:

〔式中、
Xはアルキレン、置換アルキレン、アリーレン、シクロアルキレンおよび置換シクロアルキレンよりなる群から選ばれるスペーサー基であり;
Rは特定の保護基と結合していてもよいアミノ酸の側鎖であり;
Bはアルキルオキシ、置換アルキルオキシまたはアリールカルボニルよりなる群から選ばれる保護基であり;
Gはアミン、チオール、アルコール、カルボン酸、エステル、アルデヒドおよびアルキルハライドよりなる群から選ばれる官能基であり;そして
AはGの保護基である。〕
を有するω−官能化アミノ酸誘導体。
【請求項2】
RがH以外のアミノ酸側鎖である、請求項1に記載のω−官能化アミノ酸誘導体。
【請求項3】
Xがアルキレンであり、Gがチオール基またはカルボキシル基であり、そしてRがベンジル、メチルもしくはイソブチル基であるか、特定の保護基で保護されており、あるいはRがCH3-、(CH3)2CH- 、(CH3)2CHCH2-、CH3CH2CH(CH3)-、CH3S(CH2)2- 、HOCH2-、CH3CH(OH)-、HSCH2-、NH2C(=O)CH2-、NH2C(=O)(CH2)2- 、NH2(CH2)3-、HOC(=O)CH2- 、HOC(=O)(CH2)2-、NH2(CH2)4-、NH2(CH2)4-、C(NH2)2NH(CH2)3-、HO-フェニル-CH2- 、ベンジル、メチルインドールまたはメチルイミダゾールであるという条件で、Gがアミン基である、請求項1または2に記載のω−官能化アミノ酸誘導体。
【請求項4】
以下の化合物:
a)Nα-(Fmoc)(3-Boc-アミノプロピレン)-(S) フェニルアラニン;
b)Nα-(Fmoc)(3-Boc-アミノプロピレン)-(R) フェニルアラニン;
c)Nα-(Fmoc)(4-Boc-アミノブチレン)-(S) フェニルアラニン;
d)Nα-(Fmoc)(3-Boc-アミノプロピレン)-(S) アラニン;
e)Nα-(Fmoc)(6-Boc-アミノヘキシレン)-(S) アラニン;
f)Nα-(Fmoc)(3-Boc-アミノプロピレン)-(R) アラニン;
g)Nα-(2-(ベンジルチオ) エチレン) グリシンエチルエステル;
h)Nα-(2-(ベンジルチオ) エチレン)(S)ロイシンメチルエステル;
i)Nα-(3-(ベンジルチオ) プロピレン)(S)ロイシンメチルエステル;
j) Boc-Nα-(2-(ベンジルチオ) エチレン) グリシン;
k) Boc-Nα-(2-(ベンジルチオ) エチレン)(S)フェニルアラニン;
l) Boc-Nα-(3-(ベンジルチオ) プロピレン)(S)フェニルアラニン;
m) Boc-L- フェニルアラニル-Nα-(2-(ベンジルチオ) エチレン) グリシン- エチルエステル;
n) Boc-L- フェニルアラニル-Nα-(2-(ベンジルチオ) エチレン)-(S) フェニルアラニンメチルエステル;
o)Nα(Fmoc)-(2-t-ブチルカルボキシエチレン) グリシン;
p)Nα(Fmoc)-(3-t-ブチルカルボキシプロピレン) グリシン;
q)Nα(Fmoc)-(2-t-ブチルカルボキシエチレン)(S)フェニルアラニン;
r)Nα(Fmoc)-(2-Boc-アミノエチレン) グリシン;
s)Nα(Fmoc)-(3-Boc-アミノプロピレン) グリシン;
t)Nα(Fmoc)-(4-Boc-アミノブチレン) グリシン;および
u)Nα(Fmoc)-(6-Boc-アミノヘキシレン) グリシン;
よりなる群から選ばれる、請求項1に記載のω−官能化アミノ酸誘導体。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のω−官能化アミノ酸誘導体の製造方法であって、
A.GがNHの場合には、一般式:

〔式中、A、BおよびXは上で定義したとおりである。〕
を有するジアミン化合物を、式 CF3SO2-O-CH(R)-CO-E〔式中、Eはカルボキシル保護基であり、Rは上で定義したとおりである。〕のトリフラートと反応させて、式:

〔式中、A、B、E、RおよびXは上で定義したとおりである。〕
を有する化合物を製造し;そして
カルボキシルを脱保護してNαω−官能化アミノ酸誘導体〔ここでω−官能基はアミンである〕を得る工程;
B.GがSの場合には、一般式 B-NH-X-S-A の化合物を、一般式 CF3SO2-O-CH(R)-CO-E〔式中、Eはカルボキシル保護基であり、そしてA、B、XおよびRは上で定義したとおりである。〕のトリフラートと反応させて、式:

の化合物を製造し;そして
保護基Eを選択的に除去し、かつ遊離アミノ基を保護して、Nα(ω−官能化)アミノ酸誘導体〔ここでω−官能基はチオールである。〕を得る工程;または
C.GがCOの場合には、一般式 B-NH-X-CO-Aの化合物を、一般式 CF3SO2-O-CH(R)-CO-E〔式中、Eはカルボキシル保護基であり、そしてA、B、XおよびRは上で定義したとおりである。〕のトリフラートと反応させて、式:

の化合物を製造し;そして
保護基Eを選択的に除去して、Nα(ω−官能化)アミノ酸誘導体〔ここでω−官能基はカルボキシである。〕を得る工程、
を含む方法。
【請求項6】
一般式(I):

〔式中、aおよびbはそれぞれが独立に1〜8の整数またはゼロを表し;d、eおよびfはそれぞれが独立に1〜10の整数を表し;(AA)はアミノ酸残基を表し、各鎖中のアミノ酸残基は同じでも異なっていてもよく;Eはヒドロキシル基、カルボキシル保護基もしくはアミノ基を表し、また、CO-EはCH2-OHに還元することができ;R、R'、R''およびR'''はそれぞれが特定の保護基と結合していてもよいアミノ酸側鎖を表し;そして線は下記式:
(i) -X-M-Y-W-Z- または(ii) -X-M-Z-
の架橋基を表し、ここで1本の線は存在しなくてもよく、MおよびWは独立にジスルフィド、アミド、チオエーテル、チオエステル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれ;そしてX、YおよびZはそれぞれが独立にアルキレン、置換アルキレン、アリーレン、ホモ−またはヘテロ−シクロアルキレンおよび置換シクロアルキレンよりなる群から選ばれる。〕
を有する主鎖環化ペプチド類似体の製造方法であって、
一般式(VI):

〔式中、Xはアルキレン、置換アルキレン、アリーレン、シクロアルキレンおよび置換シクロアルキレンよりなる群から選ばれるスペーサー基であり;R'は特定の保護基と結合していてもよいアミノ酸側鎖であり;Bはアルキルオキシ、置換アルキルオキシ、またはアリールカルボニルよりなる群から選ばれる保護基であり;Gはアミン、チオール、アルコール、カルボン酸およびエステル、アルデヒド、アルコールならびにアルキルハライドよりなる群から選ばれる官能基であり;そしてAはGの特定の保護基である。〕
を有する少なくとも1つのNα−ω−官能化アミノ酸誘導体をペプチド配列中に組み入れ、続いて、該官能基を、該ペプチド配列中のアミノ酸側鎖の1つと、または他のω−官能化アミノ酸誘導体と選択的に環化するステップを含む、上記方法。
【請求項7】
R、R'、R''およびR'''はそれぞれが、H以外のアミノ酸側鎖である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
式(I) 中の線が両方とも存在し、少なくとも4つのNα−ω−官能化アミノ酸誘導体をペプチド配列中に組み入れて二環式化合物が得られるものであり、Eを不溶性のポリマー支持体に共有結合で結合させ、Gがアミン、チオールまたはカルボキシル基であり、そしてR、R''またはR'''がCH3-、(CH3)2CH- 、(CH3)2CHCH2-、CH3CH2CH(CH3)-、CH3S(CH2)2- 、HOCH2-、CH3CH(OH)-、HSCH2-、NH2C(=O)CH2-、NH2C(=O)(CH2)2- 、NH2(CH2)3-、HOC(=O)CH2- 、HOC(=O)(CH2)2-、NH2(CH2)4-、C(NH2)2NH(CH2)3-、HO-フェニル-CH2- 、ベンジル、メチルインドールおよびメチルイミダゾールよりなる群から選ばれる、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
一般式(I):

〔式中、aおよびbはそれぞれが独立に1〜8の整数またはゼロを表し;d、eおよびfはそれぞれが独立に1〜10の整数を表し;(AA)はアミノ酸残基を表し、各鎖中のアミノ酸残基は同じでも異なっていてもよく;Eはヒドロキシル基、カルボキシル保護基もしくはアミノ基を表し、また、CO-EはCH2-OHに還元することができ;R、R'、R''およびR'''はそれぞれが独立に水素または特定の保護基と結合していてもよいアミノ酸側鎖であり;そして線は下記式:
(i) -X-M-Y-W-Z- または(ii) -X-M-Z-
の架橋基を表し、ここで1本の線は存在しなくてもよく、MおよびWは独立にジスルフィド、アミド、チオエーテル、チオエステル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれ;そしてX、YおよびZはそれぞれが独立にアルキレン、置換アルキレン、アリーレン、ホモ−またはヘテロ−シクロアルキレンおよび置換シクロアルキレンよりなる群から選ばれる。〕
を有する、請求項6〜8のいずれか1項に記載の方法によって製造されうる主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項10】
R、R'、R''およびR'''はそれぞれが、H以外のアミノ酸側鎖である、請求項9に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項11】
一般式(II):

〔式中、d、eおよびfはそれぞれが独立に1〜10の整数を表し;(AA)はアミノ酸残基を表し、各鎖中のアミノ酸残基は同じでも異なっていてもよく;Eはヒドロキシル基、カルボキシル保護基もしくはアミノ基を表し、また、CO-EはCH2-OHに還元することができ;Rは特定の保護基と結合していてもよい、水素以外のアミノ酸側鎖であり;そして線は下記式:
(i) -X-M-Y-W-Z- または(ii) -X-M-Z-
の架橋基を表し、ここでMおよびWは独立にジスルフィド、アミド、チオエーテル、チオエステル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれ;X、YおよびZはそれぞれが独立にアルキレン、置換アルキレン、アリーレン、ホモ−またはヘテロ−シクロアルキレンおよび置換シクロアルキレンよりなる群から選ばれる。〕
を有する主鎖環化ペプチド類似体の製造方法であって、
一般式(VI):

〔式中、Xはアルキレン、置換アルキレン、アリーレン、シクロアルキレンおよび置換シクロアルキレンよりなる群から選ばれるスペーサー基であり;Rは水素以外のアミノ酸の側鎖であり;Bはアルキルオキシ、置換アルキルオキシ、またはアリールオキシよりなる群から選ばれる保護基であり;Gはアミン、チオール、アルコール、カルボン酸、エステル、およびアルキルハライドよりなる群から選ばれる官能基であり;そしてAはGの保護基である。〕
を有する少なくとも1つのω−官能化アミノ酸誘導体をペプチド配列中に組み入れ、続いて、該官能基を、該ペプチド配列中のアミノ酸側鎖の1つと選択的に環化させることを含む、上記方法。
【請求項12】
Gがカルボキシル基またはチオール基であり、RがCH3-、(CH3)2CH- 、(CH3)2CHCH2-、CH3CH2CH(CH3)-、CH3S(CH2)2- 、HOCH2-、CH3CH(OH)-、HSCH2-、NH2C(=O)CH2-、NH2C(=O)(CH2)2- 、NH2(CH2)3-、HOC(=O)CH2- 、HOC(=O)(CH2)2-、NH2(CH2)4-、C(NH2)2NH(CH2)3-、HO-フェニル-CH2- 、ベンジル、メチルインドールまたはメチルイミダゾールであり、そして不溶性のポリマー支持体にペプチドを共有結合で結合させるものである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
一般式(II):

〔式中、d、eおよびfはそれぞれが独立に1〜10の整数を表し;(AA)はアミノ酸残基を表し、各鎖中のアミノ酸残基は同じでも異なっていてもよく;Eはヒドロキシル基、カルボキシル保護基もしくはアミノ基を表し、また、CO-EはCH2-OHに還元することができ;Rは特定の保護基と結合していてもよい、水素以外のアミノ酸側鎖であり;そして線は下記式:
(i) -X-M-Y-W-Z- または(ii) -X-M-Z-
の架橋基を表し、ここでMおよびWは独立にジスルフィド、アミド、チオエーテル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれ;X、YおよびZはそれぞれが独立にアルキレン、置換アルキレン、アリーレン、シクロアルキレンおよび置換シクロアルキレンよりなる群から選ばれる。〕
を有する、請求項11または12に記載の方法によって製造されうる、主鎖がアミノ酸の側鎖に環化されている主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項14】
eが整数2を表す、請求項13に記載の主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項15】
請求項9、10、13または14記載の主鎖環化ペプチド類似体であって、-X-M-Y-W-Z-が、
-(CH2)-M-(CH2)-W-(CH2)-
〔式中、MおよびWは独立にジスルフィド、アミド、チオエーテル、チオエステル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれ;xおよびzはそれぞれが独立に1〜10の整数を表し、そしてyはゼロまたは1〜8の整数である。ただし、yがゼロのときWは存在しない。〕
であり;基CO-EがCH2OH であり;そしてRまたはR'がCH3-、(CH3)2CH- 、(CH3)2CHCH2-、CH3CH2CH(CH3)-、CH3S(CH2)2- 、HOCH2-、CH3CH(OH)-、HSCH2-、NH2C(=O)CH2-、NH2C(=O)(CH2)2- 、NH2(CH2)3-、HOC(=O)(CH2)2-、NH2(CH2)4-、C(NH2)2NH(CH2)-、HO-フェニル-CH2- 、ベンジル、メチルインドールまたはメチルイミダゾールである、上記主鎖環化ペプチド類似体。
【請求項16】
以下のA〜Dに示す主鎖環化ペプチド類似体を含むブラジキニン類似体:
A.一般式(III) :

〔式中、Mはアミド結合であり、xおよびzはそれぞれが独立に1〜10の整数であり、そしてKはHまたはアシル基である。〕;
B.一般式(IVa) :

〔式中、Mはアミド結合であり、xおよびzはそれぞれが独立に1〜10の整数であり、KはHまたはアシル基であり、そしてR6はGly またはSer である。〕;
C.一般式(IVb) :

〔式中、xは1〜10の整数であり、KはHまたはアシル基であり、(R6)はD-Asp 、L-Asp 、D-Glu およびL-Glu の群から選ばれ、そしてzは1または2である。ただしR6がD-Asp またはL-Asp であるときzは1である。〕;
D.一般式(V) :

〔式中、Mはアミド結合であり、xおよびzは独立に1〜10の整数であり、そしてKはHまたはアシル基である。〕。
【請求項17】
以下のC〜Oに示す主鎖環化ペプチド類似体を含むソマトスタチン類似体:
C.一般式(XVa) :

〔式中、iおよびjは独立に1、2または3であり;XはCH2OH またはNH2 であり;R5は存在しないか、または(D)-もしくは(L)-Phe 、Nalもしくはβ-Asp(Ind)であり;R6は(D)-または(L)-Phe であり;R10 は存在しないか、またはGly 、AbuもしくはThr であり;R11 は(D)-または(L)-Phe であり;R12 は存在しないか、またはThrもしくはNal であり;そしてY1はアミド、ジスルフィド、チオエーテル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれる。〕;
D.一般式(XVb) :

〔式中、iおよびjは独立に1、2または3であり;XはCH2OH またはNH2 であり;R6は(D)-または(L)-Phe であり;R10は存在しないか、またはGly 、Abu もしくはThr であり;R11 は(D)-または(L)-Phe であり;R12は存在しないか、またはThr もしくはNal であり;そしてY1はアミド、ジスルフィド、チオエーテル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれる。〕;
E.一般式(XVIa):

〔式中、iおよびjは独立に1、2または3であり;XはCH2OH またはNH2 であり;R5は存在しないか、または(D)-もしくは(L)-Phe 、Nalもしくはβ-Asp(Ind)であり;R6は(D)-または(L)-Phe であり;R10 は存在しないか、またはGly 、Abu もしくはThr であり;R11 は(D)-または(L)-Phe であり;R12 は存在しないか、またはThrもしくはNal であり;そしてY1はアミド、ジスルフィド、チオエーテル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれる。〕;
F.一般式(XVIb):

〔式中、iおよびjは独立に1、2または3であり;XはCH2OH またはNH2 であり;R6は(D)-または(L)-Phe であり;R10は存在しないか、またはGly 、Abu もしくはThr であり;R11 は(D)-または(L)-Phe であり;R12は存在しないか、またはThr もしくはNal であり;そしてY1はアミド、ジスルフィド、チオエーテル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれる。〕;
G.一般式(XVIc):

〔式中、iおよびjは独立に1、2または3であり;XはCH2OH またはNH2 であり;R5は存在しないか、または(D)-もしくは(L)-Phe 、Nal もしくはβ-Asp(Ind)であり;R6は(D)-または(L)-Phe であり;R10 は存在しないか、またはGly 、Abu もしくはThr であり;R12 は存在しないか、またはThrもしくはNal であり;そしてY1はアミド、ジスルフィド、チオエーテル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれる。〕;
H.一般式(XVIIa) :

〔式中、i、j、mおよびnは独立に1、2または3であり;XはCH2OH またはNH2 であり;R5は存在しないか、または(D)-もしくは(L)-Phe 、Nal もしくはβ-Asp(Ind) であり;R6およびR11 は独立にGly または(D)-もしくは(L)-Phe であり;R10 は存在しないか、またはGly 、Abu 、ValもしくはThr であり;R12 は存在しないか、またはThrもしくはNal であり;そしてY1およびY2は独立にアミド、ジスルフィド、チオエーテル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれる。〕;
I.一般式(XVIIb) :

〔式中、i、j、mおよびnは独立に1、2または3であり;XはCH2OH またはNH2 であり;R6およびR11は独立にGly または(D)-もしくは(L)-Phe であり;R10 は存在しないか、またはGly 、Abu 、ValもしくはThr であり;そしてY1およびY2は独立にアミド、ジスルフィド、チオエーテル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれる。〕;
J.一般式(XVIIIa):

〔式中、i、j、mおよびnは独立に1、2または3であり;XはCH2OH またはNH2 であり;R5は存在しないか、または(D)-もしくは(L)-Phe 、Nal もしくはβ-Asp(Ind) であり;R6およびR11 は独立にGly または(D)-もしくは(L)-Phe であり;R10 は存在しないか、またはGly 、Abu 、ValもしくはThr であり;R12 は存在しないか、またはThrもしくはNal であり;そしてY1およびY2は独立にアミド、ジスルフィド、チオエーテル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれる。〕;
K.一般式(XVIIIb):

〔式中、i、j、mおよびnは独立に1、2または3であり;XはCH2OH またはNH2 であり;R6およびR11は独立にGly または(D)-もしくは(L)-Phe であり;R10 は存在しないか、またはGly 、Abu 、ValもしくはThr であり;そしてY1およびY2は独立にアミド、ジスルフィド、チオエーテル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれる。〕;
L.一般式(XIXa):

〔式中、iおよびjは独立に1、2または3であり;XはCH2OH またはNH2 であり;R5は存在しないか、または(D)-もしくは(L)-Phe 、Nalもしくはβ-Asp(Ind)であり;R10 は存在しないか、またはGly 、AbuもしくはThr であり;R12は存在しないか、またはThrもしくはNal であり;そしてY1はアミド、ジスルフィド、チオエーテル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれる。〕;
M.一般式(XIXb):

〔式中、iおよびjは独立に1、2または3であり;XはCH2OH またはNH2 であり;そしてY1はアミド、ジスルフィド、チオエーテル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれる。〕;
N.一般式(XXa) :

〔式中、iおよびjは独立に1、2または3であり;XはCH2OH またはNH2 であり;R5は存在しないか、または(D)-もしくは(L)-Phe 、Nal もしくはβ-Asp(Ind)であり;R10 は存在しないか、またはGly 、AbuもしくはThr であり;R12は存在しないか、またはThrもしくはNal であり;そしてY1はアミド、ジスルフィド、チオエーテル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれる。〕;あるいは
O.一般式(XXb) :

〔式中、iおよびjは独立に1、2または3であり;XはCH2OH またはNH2 であり;R10 は存在しないか、またはGly 、AbuもしくはThr であり;R12 は存在しないか、またはThrもしくはNal であり;そしてY1はアミド、ジスルフィド、チオエーテル、イミン、エーテルおよびアルケンよりなる群から選ばれる。〕。

【図1】
image rotate


【公開番号】特開2006−77017(P2006−77017A)
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−267462(P2005−267462)
【出願日】平成17年9月14日(2005.9.14)
【分割の表示】特願平8−500618の分割
【原出願日】平成7年6月8日(1995.6.8)
【出願人】(505307851)デベロジェン イスラエル エルティディー (1)
【出願人】(505346920)イッサム リサーチ ディヴェロップメント カンパニー オブ ザ ヘブリュー ユニバーシティー (1)
【Fターム(参考)】