説明

ゴムローラーの製造方法

【課題】 本発明の課題は、電子写真装置等に用いるゴムローラーの製造工程を簡単化することにある。
【解決手段】 加熱手段18を挿入したコア1周面を該加熱手段18によって内部から加熱し、この状態で該コア1を回転させてノズル7Bから液状ゴム材料を吐出しつつ該ノズル7Bをコア軸方向に移動せしめ、該コア1周面に該液状ゴム材料をかけ流し塗布し、加熱硬化することによってゴム層Gとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として電子写真装置、プリンターの定着ローラー等に使用されるゴムローラーの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のゴムローラーを製造する方法としては、芯金を筒状成形型の軸芯部に挿入し、該成形型内に液状ゴム原料を注入し、加熱して該液状ゴム原料を硬化せしめることによって、該芯金の周りにゴム層を形成する方法が採用されている(例えば、引用文献1,2,3,4参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2003−39452号公報
【特許文献2】特開平5−192934号公報
【特許文献3】特開2006−65171号公報
【特許文献4】特開平9−85756号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の製造方法では、成形型を使用するため、成形型の組立て→テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体チューブ(離型性チューブ)の成形型内へのセット→成形型内への芯金(コア)の挿入→成形型への液状ゴム原料の注入→加熱硬化→冷却→成形型の分解脱型と云う8工程を必要とした。更に液状ゴム原料を注入した成形型は加熱チャンバーに導入して外側から加熱するのであるが、このような加熱方式では熱効率が悪く、液状ゴム原料の加熱硬化に長時間を要し、かつエネルギー節約の観点から望ましいものとは云えない。
更にこの種のゴムローラーは紙面を均一な圧力で押圧するため、軸方向中央部の径を大きくし、端部の径を小さくするクラウン形状、あるいは軸方向中央部の径を小さくし、端部の径を大きくする逆クラウン形状が付されることが多いが、このような形状は脱型の際のアンダーカット部となり、ゴム変形による成形型からの引抜き脱型が可能な程度の径差の小さいクラウン形状、あるいは逆クラウン形状しか付することができない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は上記課題を解決するための手段として、パイプ状コア内に加熱手段を挿入し、該加熱手段によって該コアを内部から加熱すると共に該コアを軸を中心として回転せしめ、該コア上方を軸方向に沿って移動するノズルから液状ゴム材料をかけ流すことによって該コア外周に該液状ゴム材料塗布層を形成し、その後、該液状ゴム塗布層を加熱することによって硬化せしめてゴム層とする。
更に詳しく述べれば、パイプ状コア内に加熱手段を挿入し、該加熱手段によって該コアを内部から加熱すると共に該コアを軸を中心として回転せしめ、該コア上方を軸方向に沿って移動するノズルからコアプライマーをかけ流すことによって該コア外周にコアプライマーを塗布し乾燥せしめ、次いで、該コアプライマーを外周に塗布したコア上方を軸方向に沿って移動するノズルから液状ゴム材料をかけ流すことによって該コア外周に該液状ゴム材料塗布層を形成し、その後、該液状ゴム塗布層を加熱することによって予備硬化せしめて予備硬化ゴム層とし、更に該予備硬化ゴム層を形成したコア上方を軸方向に沿って移動するするノズルから官能基を導入した変性テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体プライマーディスパージョンをかけ流すことによって該ゴム層外周に変性テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体プライマー層を形成せしめ、更に該コア上方を軸方向に沿って移動するするノズルからテトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体ディスパージョンをかけ流すことによって該シリコンゴム層外周に該変性テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体プライマー層を介してテトラフルオロアルキルビニルエーテル共重合体離型層を形成し、その後該テトラフルオロアルキルビニルエーテル離型層を該予備硬化ゴム層と共に加熱して該離型層を該ゴム層に融着せしめると共に該予備硬化ゴム層を完全硬化せしめてゴム層とするゴムローラーの製造方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0006】
〔作用〕
パイプ状コア1内に加熱手段18を挿入し、該加熱手段18によって該コア1を内部から加熱する。このような加熱状態のコア1を軸を中心として回転させ、該コア1の上方を軸方向に沿って移動するノズル7Bから液状ゴムを該コア1周面にかけ流す。該コア1は上記したように内部から加熱手段18によって加熱されているから、該コア1の周面にかけ流された該液状ゴムは該コア1によって加熱され、粘度が低下して流拡し易くなり、均一に塗布することが出来る。更に該液状ゴム塗布層は該コア1によって加熱焼付けされ、硬化してゴム層Gとなる。このようにして該コア1の周面に所定の厚みのゴム層Gを形成することによって、ゴムローラーを製造する。
該ゴム層Gを形成した後、更に該コア1を回転させ、官能基を導入することによってコア1との接着性を改良した変性テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)プライマーのディスパージョンをかけ流し、該コア1によって該ディスパージョン塗布層を加熱してPFAプライマー層P2を形成した上で、更に該PFAプライマー層P2表面にPFAディスパージョンをかけ流し、該コア1によって該ディスパージョン塗布層を加熱してPFA離型層Rを形成することによって、表面が離型性に富むゴムローラーを製造する。
【0007】
〔効果〕
したがって本発明の方法では、成形型を使用しないので、従来の成形型の組立て、成形型内への芯金(コア)の挿入、成形型の分解脱型と云う工程が不要になる。
更に本発明の方法では、コア内部から加熱手段によって加熱するから、該コアの周りに形成されている液状ゴム原料塗布層の加熱硬化、PFAディスパージョン塗布層の加熱乾燥融着等に要する熱エネルギーの効率が大巾に向上する。
また更に上記したように本発明の方法では、成形型を使用しないので、脱型時のアンダーカットの問題がなくなり、径差が大きなクラウン形状あるいは逆クラウンのゴムローラーを製造することが出来る。
【0008】
本発明を以下に詳細に説明する。
図1に示すようにコア1の両端を先端コーン形状のチャック2A,2Bによって支持する。該コア1はスチール、ステンレススチール、アルミニウム等の金属からなり、通常コア1の径は20〜30mmであり、あらかじめ洗浄液によって洗浄され、乾燥されている。該チャック2A,2Bは支持枠3A,3Bにボールベアリング4A,4Bを介して回転に支持されており、一方のチャック2Aは該支持枠3Aに摺動自在に支持されており、更に図示しないエアシリンダー、油圧シリンダー、スプリング等の押圧手段によって、図1矢印イ方向(チャック2B方向)に押圧され、更に該チャック2Aの軸5は図示しないモーター等の駆動手段によって回転速度可変に回転せしめられる。
【0009】
該コア1はこのようにして一対のチャック2A,2Bに押圧状態で回転速度可変に回転可能に支持される。
【0010】
該コア1の直上にはノズル7A(プライマー用)が配置される。該ノズル7A先端と該コア1周面との間隔は、通常0.1mm〜2.0mmの範囲に設定される。
【0011】
該ノズル7Aは、可動枠8の上端に昇降枠9、摺動枠10を介して矢印ロに示す昇降可能および矢印ハに示す前後摺動可能に取付けられており、該ノズル7Aはダイヤル11によって上下位置調節可能にされ、ダイヤル12によって前後位置調節可能にされている。なお該昇降枠9と摺動枠10の昇降、摺動機構は図示しないがねじ杆とめねじとの組合せ、ラックとピ二オンとの組合せ等周知の機構が適用される。
【0012】
該可動枠8は基台13上をコア1軸方向に沿って移動する移動台14上に立設され、該可動枠8の螺孔15には図示しないモーター等の駆動源によって回転速度可変に正逆回転せしめられる螺杆16が螺入されており、該螺杆16を駆動源によって所定の回動数で回動させることによって、該移動台14は該コア1の軸方向に沿って所定の速度で正逆移動せしめられる。なお該移動台14は基台13のレール17によってガイドされる。
【0013】
更に該移動台14上の摺動台19からはコア1に向けてブレード20差出されており、該摺動台19はダイヤル21を操作して前後摺動可能にされている。
【0014】
上記コア1をセットした塗工装置において、ダイヤル11,12,21を操作してノズル7Aの上下前後位置(ノズル7A先端―コア1周面間の距離)およびブレード20の前後位置(ブレード20先端―コア1周面間の距離)を調節する。
【0015】
ゴムローラー製造工程に際しては、あらかじめコア1内に加熱手段18が挿入される。該加熱手段18としては、例えば電熱式、電磁波加熱方式、遠赤外線放射方式の周知の加熱手段が適用される。
【0016】
第1工程としては該コア1の周面にプライマーを塗布してプライマー層P1を形成する。
【0017】
該プライマーは図示しないプライマータンクから定量ポンプによってチューブ22Aを介して該ノズル7Aに供給される。該ノズル7Aを該コア1上方を軸方向に沿って一端から他端に向かって移動せしめ、該ノズル7Aから該コア1の周面にかけ流し塗布され、ブレード20によって厚み調節されると共に均一に流拡される。
【0018】
該プライマーとしてはアクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂等のコア周面上に形成されるゴム層と接着性を有する樹脂の溶液、ディスパージョン、エマルジョンまたはシランカップリング剤等が用いられる。
【0019】
第1工程にあっては、塗工装置にセットした上記コア1は通常100rmp〜600rmpの回転数で回転せしめられ、ノズル7Aの移動速度は通常300mm/分〜2000mm/分に設定し、該ノズル7A先端から該コア1周面までの距離は0.1mm〜2.0mmに設定し、ノズル7Aからのプライマー吐出量は、通常0.5ml/分〜5.0ml/分に設定する。
【0020】
プライマー塗布後、所定なれば室温で30分〜90分の風乾を行ない、次いで加熱手段18によって該コア1周面温度を通常100℃〜150℃に設定し、30分〜60分加熱してプライマー焼付けを行なってプライマー層P1を該コア1の周面に形成する。該プライマー層P1の厚みは通常0.5μm〜100μm設定される。
【0021】
上記プライマー層P1をコア1の周面にあらかじめ形成したコア1を該塗工装置にセットしてもよい。この場合は上記プライマーは該コア1周面にフローコート、スプレー、ハケ塗り等の周知の塗布手段で塗布され、塗布後は、加熱炉に導入して前記同様100〜150℃、30〜60分加熱焼付けを行なう。
【0022】
第2工程においては、プライマー層P1形成後、ノズル7Aをゴム用のノズル7Bに取替える。該ノズル7Bには図示しないゴムタンクから定量ポンプによってチューブ22Bを介して液状ゴム材料が供給される。該コア1を冷却するかあるいは冷却することなく、該ノズル7Bを該コア1上方を軸方向に沿って一端から他端に向かって移動せしめつつ、該ノズル7Bから液状ゴム材料を該コア1周面にかけ流し、該ブレード20によって厚みを調節し、かつ均一に流拡平滑化する。通常該コア1の回転数は150rmp〜800rmp、望ましくは200rmp〜400rmpに設定し、コア1の予熱温度はコア1周面で50〜100℃、望ましくは60〜80℃、ノズル7Bは口径1mm程度のものを使用し、移動速度は通常200〜1000mm/分、望ましくは300〜600mm/分に設定し、液状ゴム材料の該ノズル7Bから吐出量は、通常25〜40g/分、望ましくは30〜35g/分に設定する。
【0023】
上記液状ゴム材料としては、ウレタンゴム、プレポリマー、シリコン樹脂プレポリマー、エポキシ樹脂プレポリマー、未加硫ゴム等が例示されるが、プレポリマーの場合には、一般に塗布前に硬化剤を混合する。またプレポリマー自体が液状の場合には溶剤で希釈する必要はないが、固体の場合あるいは高粘度液体の場合には溶剤で希釈して所定の粘度にする。通常液状ゴム材料の粘度は、25℃で500〜20万センチポイズ(CP)である。該溶剤としては、通常酢酸エチル、酢酸n−ブチル、トルオール、キシロール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、セロソルブアセテート、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘブタン、エタノール、イソプロパンノール等の一般有機溶剤が併用される。
【0024】
上記液状ゴム材料を該コア1周面にかけ流し塗布する工程において、コア1周面温度が50℃未満であると、液状ゴム材料の粘度低下が起りにくくなり、該コア周面に均一に該液状ゴム材料を塗布することが困難となり、また100℃を越えると該液状ゴム材料の硬化が起って均一塗布が困難になる。該コア1周面から下に垂れてしまうおそれがある。
【0025】
該コア1周面にかけ流し塗布された該液状ゴム材料は、ブレード20によって厚みを調節され、かつ均一に流拡平滑化される。
【0026】
該液状ゴム材料塗布後は、通常該コア1周面温度100℃程度の温度で約1分加熱処理して予備硬化を行なう。予備硬化後は室温に冷却する。
【0027】
第3工程においては、上記予備硬化ゴム材料塗布層の表面にプライマーとして官能基を導入した変性テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(変性PFA)水性ディスパージョン(PFAプライマー)を塗布する。該変性PFAに導入される官能基としては、エポキシ基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基等があり、該官能基を導入することによって、該変性PFAは上記予備硬化ゴム材料と第4工程において形成されるPFA離型層の双方に良好な接着性を示し、該水性ディスパージョンの溶媒としては、水あるいは水とメタノール、エタノール、イソプロパンノール、アセトン等の水可溶性有機溶媒との混合溶媒が使用され、分散安定剤として界面活性剤の若干量が添加されている。
【0028】
第3工程においても、ノズルはPFAプライマー専用のノズル7Cを使用し、該ノズル7Cには、図示しないPFAプライマータンクからチューブ22Cを介してPFAプライマーが供給され、該ノズル7Cは所定の速度で該コア1軸方向に沿って一端から他端に向かって移動し、該PFAプライマーを該予備硬化ゴム材料塗布層表面にかけ流し塗布する。
【0029】
上記PFAプライマー塗布後は、該コア1の回転を維持しつつ、通常コア1周面温度50℃〜70℃、1分〜2分程度の予備乾燥を行なう。該PFAプライマー層の厚みは20μm以下程度に設定する。
【0030】
第4工程においては、上記PFAプライマー塗布層予備乾燥後、PFA水性ディスパージョンを塗布する。該PFA水性ディスパージョンは変性されていないPFAを上記PFAプライマーと同様な溶媒に分散させたものである。
【0031】
第4工程においても、ノズルはPFA水性ディスパージョン専用のノズル7Dを使用し、該ノズル7Dには図示しないPFAディスパージョンタンクからPFA水性ディスパージョンが供給され、該ノズル7Dは所定の速度で該コア1軸方向に沿って一端から他端に向かって移動し、該PFA水性ディスパージョンを該PFAプライマー塗布層表面にかけ流し塗布する。
【0032】
該PFA水性ディスパージョン塗布後は、通常該コア1周面温度を300℃〜400℃に上昇させ、5分程度の焼付けを行なう。
【0033】
第5工程においては、このようにしてPFA離型層Rを表面に形成したゴム層Gを有するコア1を上記塗工装置からはずして加熱炉に導入し、通常150℃〜250℃、3時間〜5時間の加熱処理を行なう。
【0034】
上記加熱処理において該ゴム層Gは完全に硬化する、そして該PFA離型層Rの厚みは通常5μm〜50μmに設定される。
【0035】
このようにして図3に示すように、コア1の周面にプライマー層P1を介してゴム層Gが形成され、該ゴム層Gの表面にはPFAプライマー層P2を介してPFA離型層Rが形成されているゴムローラー30が製造される。該ゴム層Gの厚みは通常1mm以下に設定される。
【0036】
上記工程は、該ゴム層Gの表面にPFA離型層Rを形成したゴムローラー30を製造するための工程であるが、本発明においては、PFA離型層Rは必須のものではない。PFA離型層Rを省略する場合は、第2工程で液状ゴム材料塗布層予備硬化を行なった後、該予備硬化ゴム材料塗布層を形成したコア1を該塗工装置からはずして加熱炉に導入し、前記と同様な焼付けを行なう、更に本発明にあっては、かけ流し塗布したプライマー、液状ゴム材料等を流拡平滑化するのにブレードを用いたが、それに代えてエアー吹付けを行なってもよい。
【0037】
上記ゴムローラーには所望なれば離型層としてPFAチューブを被着し、加熱溶融せしめてよい。
【0038】
更に前記したようにクラウン形状あるいは逆クラウン形状を有するゴムローラーを製造する場合には、第2工程におけるノズル7Bの移動速度を変更して液状ゴム材料の塗布量を調節する。即ちクラウン形状の場合には、ノズル7Bの移動速度を一端から中央にかけて徐々に遅くし、中央から他端にかけて徐々に早くし、逆クラウン形状の場合には、ノズル7Bの移動速度を一端から中央にかけて徐々に早くし、中央から他端にかけて徐々に遅くする。
【0039】
上記ノズル7Bの移動速度を調節する以外に、ノズル7Bから液状ゴムの吐出量を調節してもよい。
【0040】
図4はノズル7Bの移動速度(mm/分)と液状ゴム材料吐出量(g/10秒)を示すグラフである。図4を参照すると、ノズル移動速度が大きくなると、吐出量が減少することが認められる。そして本実施例でノズルからの液状ゴム材料の吐出量と膜厚との関係を求めるとy=−500x+700(x=膜厚(mm)、y=移動速度(mm/分)となる。
【0041】
図4に示すノズル移動モードでは、図4に示すような逆クラウン形のゴムローラー30が製造される。この場合、最大径−最小径=30μmである。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明では、ゴムローラーの製造に成形型を使用しないので、ゴムローラーの製造工程が短縮され、またアンダーカット形状のクラウン形や逆クラウン形のゴムローラーも容易に製造出来る。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1〜図4は本発明の一実施例を示すものである。
【図1】コアセット状態の塗工装置説明側面図
【図2】コアセット状態の塗工装置説明縦断面
【図3】ゴムローラーの一部側断面図
【図4】ノズル移動速度と液状ゴム材料吐出量との関係を示すグラフ −●−:吐出量、−△−:ノズル移動速度
【図5】逆クラウン形状ゴムローラー側面図
【符号の説明】
【0044】
1 コア
2A,2B チャック
7A,7B,7C,7D ノズル
30 ゴムローラー
P1 プライマー
G ゴム層
P2 PFAプライマー層
R PFA離型層


【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイプ状コア内に加熱手段を挿入し、該加熱手段によって該コアを内部から加熱すると共に該コアを軸を中心として回転せしめ、該コア上方を軸方向に沿って移動するノズルから液状ゴム材料をかけ流すことによって該コア外周に該液状ゴム材料塗布層を形成し、その後、該液状ゴム塗布層を加熱することによって硬化せしめてゴム層とすることを特徴とするゴムローラーの製造方法。
【請求項2】
パイプ状コア内に加熱手段を挿入し、該加熱手段によって該コアを内部から加熱すると共に該コアを軸を中心として回転せしめ、該コア上方を軸方向に沿って移動するノズルからコアプライマーをかけ流すことによって該コア外周にコアプライマーを塗布し乾燥せしめ、
次いで、該コアプライマーを外周に塗布したコア上方を軸方向に沿って移動するノズルから液状ゴム材料をかけ流すことによって該コア外周に該液状ゴム材料塗布層を形成し、その後、該液状ゴム塗布層を加熱することによって予備硬化せしめて予備硬化ゴム層とし、
更に該予備硬化ゴム層を形成したコア上方を軸方向に沿って移動するするノズルから官能基を導入した変性テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体プライマーディスパージョンをかけ流すことによって該ゴム層外周に変性テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体プライマー層を形成せしめ、
更に該コア上方を軸方向に沿って移動するするノズルからテトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体ディスパージョンをかけ流すことによって該シリコンゴム層外周に該変性テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体プライマー層を介してテトラフルオロアルキルビニルエーテル共重合体離型層を形成し、
その後テトラフルオロアルキルビニルエーテル離型層を該予備硬化ゴム層と共に加熱して該離型層を該ゴム層に融着せしめると共に該予備硬化ゴム層を完全硬化せしめてゴム層とすることを特徴とするゴムローラーの製造方法。
【請求項3】
該ノズルの移動速度を一端から中央に向かって漸増せしめ、中央から他方に向けて漸減せしめて逆クラウン形状のゴム層を形成する請求項1または2に記載のゴムローラーの製造方法。
【請求項4】
該ノズルの移動速度を一端から中央に向かって漸減せしめ、中央から他方に向けて漸増せしめてクラウン形状のゴム層を形成する請求項1または2に記載のゴムローラーの製造方法。
【請求項5】
該ノズルからの液状ゴム材料吐出量を一端から中央に向かって漸増せしめ、中央から他方に向けて漸減せしめてクラウン形状のゴム層を形成する請求項1または2に記載のゴムローラーの製造方法。
【請求項6】
該ノズルからの液状ゴム材料吐出量を一端から中央に向かって漸減せしめ、中央から他方に向けて漸増せしめて逆クラウン形状のゴム層を形成する請求項1または2に記載のゴムローラーの製造方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−250164(P2008−250164A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−93844(P2007−93844)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【出願人】(000251288)鈴鹿富士ゼロックス株式会社 (156)
【Fターム(参考)】