説明

シリコーンポリエーテル−アミドブロック共重合体

ポリエーテル−アミド単位を含むシリコーンブロック共重合体、このようなシリコーンブロック共重合体の調製方法、および、パーソナルケア用、化粧品用、家庭ケア用、ヘルスケア用の様々な配合物におけるこれらの使用を開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願の相互参照〕
本出願は、2004年12月1日に出願された米国特許出願第60/632061号の優先権を主張する。
【0002】
本発明は、ポリエーテル−アミド単位を含有するシリコーンブロック共重合体、このようなシリコーンブロック共重合体の調製方法、および、パーソナルケア用、化粧品用、家庭ケア用、ヘルスケア用の様々な配合物におけるこれらの使用に関する。このシリコーンブロック共重合体は、繊維および織物の処理剤ならびに熱可塑性添加剤としても有用である。
【背景技術】
【0003】
シリコーンポリアミド共重合体は、さまざまな市販の配合物において広い用途が見いだされている。特に、シリコーンポリアミド共重合体は、シリコーン、特に揮発性シリコーンを含む組成物中で「構造化」剤または「ゲル化」剤として働く能力があるため、パーソナルケア用配合物において有用性が見いだされている。以下に、このような参考特許の代表的な例をまとめる。
【0004】
米国特許第5,874,069号は、固体(例えば、ゲルまたはスティック)として形成されることができ、かつ、シリコーン流動体(例えば、シクロメチコーンなどのシリコーン油)を含む溶媒と、ワックスおよびポリアミドゲル化剤から形成された増粘剤(この場合において、ワックスおよびポリアミドの少なくとも1つはシリコーン−含有部分を含む)とを含む、ベース組成物および対応する化粧品組成物を教示している。
【0005】
米国特許第5,919,441号は、
(1)シリコーン流動体(揮発性および/または非揮発性シリコーン流動体)を含有する組成物を増粘するための、シロキサン基と水素結合性基とを両方含有し;
(2)室温で非流動性の固体であり;
(3)シリコーンを含有する流動体中に25〜250℃の温度で溶解してこの範囲の温度で半透明または透明な溶液を形成する
ゲル化剤を含む組成物を開示する。
【0006】
米国特許第6,051,216号は、化粧品製品のためのゲル化剤としてのシロキサンをベースにしたポリアミド、このような薬剤を調製する方法、これらの配合、およびこれらを使った化粧品用配合物を開示している。米国特許第6,051,216号に記載のポリアミドは、主鎖中にシロキサン基を含有し、揮発性および/または非揮発性シリコーン流動体を含有する組成物を増粘する役割を果たす。
【特許文献1】米国特許第5,874,069号公報
【特許文献2】米国特許第5,919,441号公報
【特許文献3】米国特許第6,051,216号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これらの参考文献が当分野における進歩を示しているが、改良されたゲル化剤に対する必要がなお存在する。特に、揮発性シロキサンをベースにした配合物のためのシリコーン系のゲル化剤または構造化剤であって、当分野で知られているシリコーンポリアミドほど脆くないものを特定することが求められている。当分野で知られているシリコーンポリアミドより低い融点を有するシリコーンゲル化剤の特定も、改良されたパーソナルケア配合物のために必要とされている。さらに、極性溶媒との配合の柔軟性の改良を可能にする改良された親水性を有する改良されたシリコーンポリアミド構造化剤/ゲル化剤の特定が求められている。
【0008】
本発明者らは、前述の要求を解決する、ポリエーテル−アミド単位を含有する特定のシリコーンブロック共重合体を発見した。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、次式:
【化1】

〔式中、
Xは、直鎖状または分岐状のC1〜C30のアルキレン鎖であり;
Yは、式 -(CmH2mO)z - (式中、mは2〜4であり(2と4を含む)、zは1〜700である)を有するポリオキシアルキレン基を少なくとも1つ含有する、二価の有機基であり;
1〜R4は、独立して一価の有機基であり;
DPは、1〜500の値を有する整数であり;
nは、1〜500の値を有する整数である〕
で表されるポリエーテル−アミド繰り返し単位を少なくとも1つ有するシリコーンブロック共重合体に関する。
【0010】
本発明はさらに、シリコーンブロック共重合体の調製方法であって、
I)オメガ−オレフィン性カルボン酸を、式 -(CmH2mO)z - (式中、mは2〜4であり(2と4を含む)、zは1〜700である)を有するポリオキシアルキレン基を少なくとも1つ含有するジアミンと反応させて、ビニル基で末端ブロックされたジアミドを形成させる工程と、
II)前記ビニル基で末端ブロックされたジアミドを、SiHを含有するシロキサンと反応させて、前記シリコーンブロック共重合体を形成させる工程と
を含む調製方法に関する。
【0011】
本発明はさらに、シリコーンブロック共重合体の、パーソナルケア用、家庭ケア用、ヘルスケア用の配合物および用途における使用、ならびに繊維および織物の仕上げ用配合物、ならびに熱可塑性添加剤に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明のシリコーンブロック共重合体は、次式(式A)により表されるポリエーテル−アミド繰り返し単位を少なくとも1つ有する;
【化2】

〔式中、
Xは、直鎖状または分岐状のC1〜C30のアルキレン鎖であり;
Yは、式 -(CmH2mO)z - (式中、mは2〜4であり(2と4を含む)、zは1〜700である)を有するポリオキシアルキレン基を少なくとも1つ含有する、二価の有機基であり;
1〜R4は、独立して一価の有機基であり;
DPは、1〜500の値を有する整数であり;
nは、1〜500の値を有する整数である〕。
【0013】
式Aにおいて、Xは、直鎖状または分岐状のC1〜C30のアルキレン鎖であり、したがって、Xは、炭素を1個〜30個、あるいは3〜10個を有する二価の脂肪族炭化水素基、または10個の炭素を有する二価の脂肪族炭化水素基(例えば、- (CH2)10 -等)であってよい。
【0014】
式Aにおいて、Yは、式 -(CmH2mO)z - を有するポリオキシアルキレン基を少なくとも1つ含有する二価の有機基である。式中、mは2〜4であり(2と4を含む)、zは1〜700である。このポリオキシアルキレン基は、典型的には、オキシエチレン単位-(C2H4O)-、オキシプロピレン単位-(C3H6O)-、オキシブチレン単位-(C4H8O)-、またはこれらの混合単位を含む。2個以上のポリオキシアルキレン基が存在する場合には、これらのオキシアルキレン単位の順序はブロックのまたはランダム化された共重合体構造であってよく、あるいはランダム化された共重合体基を形成してもよい。典型的には、ポリオキシアルキレンブロックは、オキシエチレン単位 (C2H4O) およびオキシプロピレン単位 (C3H6O) の両方を含む。ポリオキシアルキレン基は、二価の炭化水素基(典型的には、イソプロピレン基 -(CH(CH3)CH2- またはエチレン基 -CH2CH2-)を介して式A中の窒素原子のそれぞれに結合してもよい。
【0015】
式Aにおける各R1〜R4は、独立して、一価の有機基から選択される。これらの一価の有機基は、1個〜20個、あるいは1個〜10個の炭素原子を有していてよく、以下のものに限定されないが、アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ウンデシル、およびオクタデシル等);シクロアルキル(例えば、シクロヘキシル);アリール(例えば、フェニル、トリル、キシリル、ベンジル、および2-フェニルエチル);およびハロゲン化炭化水素基(例えば、3,3,3-トリフルオロプロピル、3-クロロプロピル、およびジクロロフェニル等)によって例示される。式Aにおける各R1〜R4中の有機基の少なくとも50パーセント、あるいは少なくとも80%はメチル基である(Meとして示される)。典型的には、以下の式A:
【化3】

で示されたこのシロキサンブロックは、式 (Me2SiO)DP を有する主に直鎖状のポリジメチルシロキサンであってよい。ここで、DPは、以下のように定義される。
【0016】
DPは、1から700まで、あるいは7から500まで、あるいは7から150までの範囲であってよい。この文脈において、DPは、式Aで示されるシロキサン単位の重合度に対する平均値を表し、この平均値は、考慮している材料中の全ての式A単位中のシロキサンセグメントをベースにした数平均である。
【0017】
式Aにおいて、整数nは1〜500の範囲、あるいは1〜100の範囲、あるいは4〜25の範囲であってよい。
【0018】
定義した変数が全く変動せずに繰り返されると、式Aは、直鎖状のブロック共重合体の代表的なものである。本発明の変形として以下が挙げられる:(1)DPの複数の値、ならびに単位X、Y、およびR1〜R4の複数の値が1つのポリマー分子中に存在しているポリアミド(ここで、これらの単位の順序は、交互、ランダム又はブロックであり得る);(2)トリス(2−アミノエチル)アミン等の有機トリアミンまたは高級アミンが、ビニル基で末端ブロックされたジアミンの調製中に一部その有機ジアミンに置換して分枝または架橋した分子を作っているポリアミド;および(3)(1)および(2)のいずれかならびに/または直鎖状のホモポリマーの物理的混合物。
【0019】
本発明のシリコーンブロック共重合体は、以下の代表的、非制限的な構造式によって示すことができる(式中、DP、z、およびnは先に定義した通りであり、EOはオキシエチレン単位を表し、POはオキシプロピレン単位を表し、BOはオキシブチレン単位を表す):
【化4】

【0020】
本シリコーンブロック共重合体は、追加の「ブロック」または単位をその共重合体構造、あるいは三元共重合体構造中に含有していてもよい。これらの追加のブロックは、追加のアルキレン単位、ポリオキシアルケン単位、またはオルガノポリシロキサン単位を含むことができる。これらの追加の単位は、対応するアルファオメガオレフィンを使用することによって、本シリコーンブロック共重合体にその調製時に組み込むことができる。好適なアルファオメガオレフィンを以下に記載する。
【0021】
本発明のシリコーンブロック共重合体は、このようなブロック共重合体の調製のための当分野で公知の任意の技術によって調製することができるが、特に、参照により本明細書に組み込む米国特許第6,800,713号明細書に記載された手順によって調製することができる。米国特許第6,800,713号の手順を利用すると、本発明のシリコーンブロック共重合体をポリエーテル−ジアミンを使って調製することができる。これは、以下でより詳細に説明する。
【0022】
本発明はさらに、シリコーンブロック共重合体の調製方法であって、
I)オメガ−オレフィン性カルボン酸を、式 -(CmH2mO)z - (式中、mは2〜4であり(2と4を含む)、zは1〜700である)を有するポリオキシアルキレン基を少なくとも1つ含有するジアミンと反応させて、ビニル基で末端ブロックされたジアミドを形成させる工程と、
II)前記ビニル基で末端ブロックされたジアミドを、SiHを含有するシロキサンと反応させて、前記シリコーンブロック共重合体を形成させる工程と
を含む調製方法に関する。
【0023】
本発明の方法の第一の工程は、オレフィン性の酸を有機ジアミンと反応させてビニル基で末端ブロックされたジアミドを生成させる反応を含む。この工程I)の反応は、カルボン酸とアミンとの反応によるアミド類の形成をもたらすことが当分野で知られている任意の方法および条件で行うことができる。あるいは、このビニル基で末端ブロックされたジアミドは市販されている製品であってもよく、本方法において直接使用することができる。
【0024】
この有機ジアミドを、次に、以下で表される平均構造:
【化5】

(式中、DPは、1〜500の値を有する整数である)
を有する、SiHを含有するシロキサン(例えば水素末端のポリジメチルシロキサン等)と、ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させて、上述した式Aにより表される繰り返し単位を少なくとも1つ含むシリコーンブロック共重合体を形成させる。
【0025】
工程I)で使用することができる好適なオメガ−オレフィン性の酸としては、ウンデシレン酸 H2C=CH(CH2)8COOH、アクリル酸 H2C=CHCOOH、3−ブテン酸(ビニル酢酸) H2C=CHCH2COOH、4−ペンテン酸 H2C=CHCH2CH2COOH、および様々な長さの炭素鎖を有するその他のオレフィン性の酸が挙げられる。
【0026】
工程I)のジアミンは、式 -(CmH2mO)z - (式中、mは2〜4であり(2と4を含む)、zは1〜700である)を有するポリオキシアルキレン基を少なくとも1つ含有していなければならない。このポリオキシアルキレン−ジアミンは、ポリエーテルジアミンとしても周知であり、例えば、ポリ(オキシエチレン)ジアミンまたはポリ(オキシプロピレン)ジアミンであってよい。ポリオキシアルキレン−ジアミンは、当分野で公知であり、多数が商業的に入手可能である。好適なポリオキシアルキレン−ジアミンの代表的な、非限定的な例としては、XTJ-502 ポリ(オキシエチレン)ジアミン[CAS 65605-36-9]、XTJ-504 トリエチレングリコールジアミン[CAS 929-59-9]、JEFFAMINE(登録商標)HK-511 ポリエーテルジアミン[CAS 194673-87-5]、JEFFAMINE(登録商標)D-230 ポリオキシプロピレンジアミン[CAS # 9046-10-0], JEFFAMINE(登録商標)D-400 ポリオキシプロピレンジアミン[CAS 9046-10-0]、JEFFAMINE(登録商標)D-2000 ポリオキシプロピレンジアミン[CAS 9046-10-0]が挙げられる。追加の、好適なポリオキシアルキレン−ジアミンの代表的な、非限定的な例として、Tomah(Tomah Products社、Milton WI)の「DPA-Series Ether Amines」が挙げられる。このシリーズのジアミンは、一般式; H2NCH2CH2CH2-O-R-O-CH2CH2CH2NH2で表される(式中、O-R-Oは、以下の市販製品のリストにおいて括弧内で示されているように、様々なグリコール残基を表す);
DPA-PG(プロピレングリコール)
DPA-DPG(ジプロピレングリコール)
DPA-3PG(トリプロピレングリコール)
DPA-425(ポリ(プロピレングリコール))
DPA-725(ポリ(プロピレングリコール))
DPA-1000(ポリ(プロピレングリコール))
DPA-1200(ポリ(プロピレングリコール))
DPA-2000(ポリ(プロピレングリコール))
DPA-4000(ポリ(プロピレングリコール))
NDPA-10(エチレングリコール)
DPA-DEG(ジエチレングリコール)
DPA-200E(ポリ(エチレングリコール))
DPA-400E(ポリ(エチレングリコール))
DPA-1000E(ポリ(エチレングリコール))
NDPA-11(1, 3-プロパンジオール)
DPA-12(2-メチル-1,3-プロパンジオール)
NDPA-12(1, 4-ブタンジオール)
IDPA-12(1,3-ブタンジオール)
NDPA-14(1,6-ヘキサンジオール)
DPA-CHDM(シクロヘキサン-1,4-ジメタノール)。
【0027】
白金で触媒されたヒドロシリル化反応は、典型的には、工程II)の反応を行うために用いられる。ヒドロシリル化反応は、当分野で周知であり、≡SiH基を含有するポリシロキサンと不飽和(例えば、ビニル基)を含有する材料との間の反応を含む。この反応は、典型的に、≡SiHを含有するポリシロキサンと不飽和を含有する材料(本発明においては例えば、有機ジアミン)との間の反応を行うための触媒を用いる。好適な触媒は、例えば、VIII属の遷移金属、すなわち貴金属である。このような貴金属触媒は、参照により本明細書に組み入れた米国特許第3,923,705号に記載されていて、プラチナ触媒が示されている。1つの好ましいプラチナ触媒は、カールステット(Karstedt)触媒であり、参照により本明細書に組み入れたカールステットの米国特許第3,715,334号および同第3,814,730号に記載されている。カールステット触媒は、典型的には1重量%の白金をトルエン等の溶媒中に含む、白金のジビニルテトラメチルジシロキサン錯体である。別の好ましい白金触媒は、塩化白金酸と、末端に脂肪族不飽和を含有するオルガノシリコーン化合物との反応生成物である。これは、参照により本明細書に組み入れた米国特許第3,419,593号に記載されている。二塩化白金とジビニルテトラメチルジシロキサンとの中和された錯体が触媒として最も好ましく、例えば、米国特許第5,715,325号に記載されている。
【0028】
貴金属触媒は、≡SiHを含有するポリシロキサン100重量部当たり0.00001〜0.5部の量で使用され得る。あるいは、触媒は、全組成物当たり5〜15 ppmの白金金属を供給するのに十分な量で使用されるべきである。
【0029】
工程II)の反応の実施は、≡SiHを含有するポリシロキサン、不飽和を含有する物質即ち上記有機ジアミド、および触媒を混ぜ合わせ;次いで、これらの成分を混合する単純なものである。反応温度は、広範囲に亘って変えることができ、最適な温度は触媒の濃度および反応物の性質に左右される。通常は、反応温度を300℃以下に保つのが最もよい。反応を80℃〜180℃で開始させて、反応をこの範囲の適切な範囲内に保つことによって、ほとんどの反応原料で最良の結果が得られる。
【0030】
典型的には、この工程は、≡SiHを含有するポリシロキサンと、不飽和を含有する物質とを約1:1のモル比で使用して行われる。≡SiHを含有するポリシロキサン、または不飽和を含有する物質のいずれかを過剰にして本工程を行うことによって、有用な物質を調製されることも予想されるが、これは物質のより効率の悪い使用であると考えられるであろう。典型的には、不飽和を含有する物質をわずかに過剰に使用して、反応において全てのSi-Hが消費されることを確実にする。
【0031】
本発明はさらに、シリコーンブロック共重合体の調製方法であって、
I)オメガ−オレフィン性カルボン酸を、式 -(CmH2mO)z - (式中、mは2〜4であり(2と4を含む)、zは1〜700である)を有するポリオキシアルキレン基を少なくとも1つ含有するジアミンと反応させて、ビニル基で末端ブロックされたジアミドを形成させる工程と、
II)前記ビニル基で末端ブロックされたジアミドを、SiHを含有するシロキサンと反応させて、前記シリコーンブロック共重合体を形成させる工程と
を含む調製方法に関する。本発明のこの実施態様においては、工程II)の工程にアルファ−オメガオレフィンを添加し、工程I)およびII)を実施するためのその他の技術および手順は上述のものと同様である。本明細書では、アルファ−オメガオレフィンは一般式 H2C =CH-A-CH=CH2(式中、Aは、二価の有機基またはオルガノポリシロキサンを表す)で表される。Aが二価の有機基である場合、直鎖状または分岐状のC1〜C30のアルキレン鎖から選択することができる。したがって、Aは、1個〜30個の炭素、特に3個〜10個の炭素、さらに特に4個の炭素を有する二価の脂肪族炭化水素基であり、例えば1,5-ヘキサジエンである。Aは、ポリエーテル(ポリオキシアルキレン)基であってもよく、ここで、ポリオキシアルキレンは上述したものと同様である。Aは、オルガノポリシロキサン、特に、式 (Me2SiO)DP(式中、DPは上述したものと同様である)の直鎖状のポリジメチルシロキサンであってもよい。このアルファ−オメガオレフィンを、得られるシリコーンブロック共重合体の最終的な化学的/物理的性質を変える目的で、工程II)において添加することができる。
【0032】
本発明の方法の好ましい実施態様では、出発物質(すなわち、カルボン酸、ジアミン、アルファ−オメガオレフィン、およびSiHシロキサン)のいずれか1つまたは全てを、共重合体の形成を増強するために、(参照により組み込んだ)米国特許第6,800,713号の教示に従って「処理」する。
【0033】
本発明はさらに、上述した方法によって調製されたシリコーンブロック共重合体に関する。
【0034】
本発明のシリコーンブロック共重合体は、シリコーン油または有機油のいずれかのゲルを形成させるために使用することができる。シリコーンは、一般式 RiSiO(4-i)/2(式中、iは1から3までの平均値であり、Rは、一価の有機基である)を有する任意のオルガノポリシロキサンであってよい。このオルガノポリシロキサンは、環状、直鎖状、分岐状、およびこれらの混合であってよい。
【0035】
1つの実施態様では、シリコーンは、揮発性メチルシロキサン(VMS)であり、低分子量の直鎖状および環状の揮発性メチルシロキサンを含む。シクロメチコーンのCTFA定義に適合する揮発性メチルシロキサンは、この低分子量シロキサンの定義の範囲内にあると見なされる。
【0036】
直鎖状VMSは、式 (CH3)3SiO{(CH3)2SiO}fSi(CH3)3を有する。fの値は0〜7である。環状VMSは、式 {(CH3)2SiO}gを有する。gの値は3〜6である。好ましくは、これらの揮発性メチルシロキサンは、1,000未満の分子量;250℃未満の沸点;および0.65〜5.0センチストーク(mm2/s)、通常5センチストーク(mm2/s)以下の粘度、を有する。
【0037】
代表的な直鎖状の揮発性メチルシロキサンは、100℃の沸点、0.65 mm2/sの粘度、および式 Me3SiOSiMe3を有するヘキサメチルジシロキサン(MM);152℃の沸点、1.04mm2/sの粘度、および式 Me3SiOMe2SiOSiMe3を有するオクタメチルトリシロキサン(MDM);194℃の沸点、1.53 mm2/sの粘度、および式 Me3SiO(Me2SiO)2SiMe3を有するデカメチルテトラシロキサン(MDM);229℃の沸点、2.06 mm2/sの粘度、および式 Me3SiO(Me2SiO)3SiMe3を有するドデカメチルペンタシロキサン(MDM);245℃の沸点、2.63 mm2/sの粘度、および式 Me3SiO(Me2SiO)4SiMe3を有するテトラデカメチルヘキサシロキサン(MDM);ならびに、270℃の沸点、3.24mm2/sの粘度、および式 Me3SiO(Me2SiO)5SiMe3を有するヘキサデカメチルヘプタシロキサン(MDM)である。
【0038】
代表的な環状の揮発性メチルシロキサンは、134℃の沸点、分子量223、および式 {(Me2)SiO}3を有する固体であるヘキサメチルシクロトリシロキサン(D);176℃の沸点、2.3 mm2/sの粘度、分子量297、および式 {(Me2)SiO}4を有するオクタメチルシクロテトラシロキサン(D);210℃の沸点、3.87 mm2/sの粘度、分子量371、および式 {(Me2)SiO}5を有するデカメチルシクロペンタシロキサン(D);ならびに、245℃の沸点、6.62 mm2/sの粘度、分子量445、および式 {(Me2)SiO}6を有するドデカメチルシクロヘキサシロキサン(D)である。
【0039】
シリコーンは、任意のポリジオルガノシロキサン流動体、ガム、またはこれらの混合物であってよい。ポリオルガノシロキサンが1000以上の分子量を有する場合、このポリオルガノシロキサンに上述した揮発性メチルシロキサンを混合することができる。本発明に好適なポリジオルガノシロキサンガムは、本質的にジメチルシロキサン単位と、モノメチルシロキサン、トリメチルシロキサン、メチルビニルシロキサン、メチルエチルシロキサン、ジエチルシロキサン、メチルフェニルシロキサン、ジフェニルシロキサン、エチルフェニルシロキサン、ビニルエチルシロキサン、フェニルビニルシロキサン、3,3,3-トリフルオロプロピルメチルシロキサン、ジメチルフェニルシロキサン、メチルフェニルビニルシロキサン、ジメチルエチルシロキサン、3,3,3-トリフルオロプロピルジメチルシロキサン、モノ-3,3,3-トリフルオロプロピルシロキサン、アミノアルキルシロキサン、モノフェニルシロキサン、モノビニルシロキサンなどによって代表される他の単位とからなる。
【0040】
有機油がゲルに使用される場合、パーソナル用、家庭用、ヘルスケア用の配合物中に使用するために好適であることが当分野で知られている任意の有機油から選択することができる。好適な有機油としては、以下のものに限定されないが、天然のオイル(例えば、ココナッツ油等);炭化水素(例えば、鉱物油および水素化ポリイソブテン等);脂肪アルコール(例えば、オクチルドデカノール等);エステル(例えば、C12〜C15のアルキルベンゾエート等);ジエステル(例えば、プロピレンジペラルゴネート等);ならびにトリエステル(例えば、グリセリルトリオクタノエート等)が挙げられる。有機油成分は、低粘度油および高粘度油の混合物であってもよい。好ましい低粘度油は、25℃で5〜100 mPa・sの粘度を有し、通常、構造 RCO-OR'(式中、RCOはカルボン酸基を表し、OR'はアルコール残基を表す)を有するエステルである。これらの低粘度油の例としては、イソトリデシルイソノナノエート、PEG-4ジヘプタノエート、イソステアリルネオペンタノエート、トリデシルネオペンタノエート、オクタン酸セチル、パルミチン酸セチル、リシノール酸セチル、ステアリン酸セチル、ミリスチン酸セチル、ココ-ジカプリレート/カプレート、イソステアリン酸デシル、オレイン酸イソデシル、イソデシルネオペンタノエート、イソヘキシルネオペンタノエート、オクチルパルミテート、リンゴ酸ジオクチル、オクタン酸トリデシル、ミリスチン酸ミリスチル、オクトドデカノール、またはオクチルドデカノールの混合物、アセチル化ラノリンアルコール、セチルアセテート、イソドデカノール、ポリグリセリル-3-ジイソステアレート、またはこれらの混合物が挙げられる。高粘度油は、一般に、25℃で200〜1,000,000 mPa・sの粘度、あるいは100,000〜250,000 mPa・sの粘度を有する。表面油としては、ヒマシ油、ラノリンおよびラノリン誘導体、クエン酸トリイソセチル、セスキオレイン酸ソルビタン、C10〜C18のトリグリセリド、カプリル酸/カプリン酸/トリグリセリド、ココナッツ油、コーン油、綿実油、グリセリルトリアセチルヒドロキシステアレート、グリセリルトリアセチルリシノレート、グリセリルトリオクタノエート、硬化ヒマシ油、あまに油、ミンク油、オリーブ油、パーム油、イリッペ脂、なたね油、ダイズ油、ヒマワリ種子油、獣脂、トリカプリン、トリヒドロキシステアリン、トリイソステアリン、トリラウリン、トリリノレイン、トリミリスチン、トリオレイン、トリパルミチン、トリステアリン、胡桃油、小麦胚種油、コレステロール、またはこれらの混合物が挙げられる。任意成分である他の非シリコーン脂肪物質の例としては、鉱物油(例えば、流動パラフィンまたは液体石油等)、動物油(例えば、ペルヒドロスクアレン油等)、植物油(例えば、スイートアーモンド、胡桐、パーム、ひまし、アボカド、ホホバ、オリーブまたは穀物胚芽油等)が挙げられる。ラノリン酸、オレイン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、またはミリスチン酸の、例えばアルコール(例えば、オレイルアルコール、リノレイルまたはリノレニルアルコール、イソステアリルアルコールまたはオクチルドデカノール等)とのエステル;アルコールまたはポリアルコールのアセチルグリセリド、オクタノエート、デカノエート、またはリシノレートを使用することもできる。あるいは、25℃で固体である水素化油(水素化されたひまし、パームまたはココナッツ油または水素化された獣脂等)、モノ−、ジ−、トリ−、または糖−グリセリド;ラノリン酸;または25℃で固体の脂肪エステル類を使用することもできる。
【0041】
有機油は、揮発性有機溶媒であってもよい。揮発性有機溶媒成分として好適なものは、各種のC8〜C20のイソパラフィン(例えば、Permethyl 社によって製造された商標名Permethyl(登録商標)99A を有するC12のイソパラフィン等)またはC12のイソパラフィン(イソドデカン)である。各種のC16のイソパラフィンが商業的に入手可能であり、例えば、イソヘキサデカンも好ましい。他の好適な揮発性溶媒には、各種のフッ素含有物質、例えば、エチルパーフルオロイソブチルエーテル(および)エチルパーフルオロブチルエーテル(3M Cosmetic Fluid CF-76)およびCosmetic Fluid CF-61:メチルパーフルオロイソブチルエーテル(および)メチルパーフルオロブチルエーテル(3M Cosmetic Fluid CF-61)等がある。
【0042】
本発明のシリコーンブロック共重合体は、パーソナル用、家庭用、ヘルスケア用の多様な用途に使用することができる。特に本シリコーンブロック共重合体は、髪用、皮膚用、脇の下用、および化粧用の製品への応用において、増粘剤としての有用性を有している。シロキサン単位がシクロメチコーン等のシリコーン流動体との相溶性をもたらす一方、アミド結合とアミド結合の位置の間隔および選択が、このような製品の増粘化および配合を容易にする。
【0043】
特に、本発明のシリコーンブロック共重合体は、以下のように使用されうる:(米国特許第6,051,216号、同第5,919,441号、同第5,981,680号で教示されるように)増粘剤として;(WO2004/060271号、WO2004/060101号で教示されるように)構造油に;(WO2004/060276号で開示されているように)日焼け止め組成物中に;(WO03/105801号で教示されるように)皮膜形成樹脂をも含有する化粧品組成物における構造化剤として;(米国特許出願第2003/0235553号、同第2003/0072730号、同第2003/0170188号、欧州特許第1,266,647号、同第1,266,648号、同第1,266,653号、WO03/105789号、WO2004/000247号、およびWO03/106614号で教示されるように)化粧品組成物において;(WO2004/054523号で教示されるように)構造化剤として;(米国特許出願第2004/0180032号で教示されるように)長持ちする化粧品組成物において;(WO2004/054524号で論じられているように)透明なまたは半透明のケア用および/またはメークアップ用の組成物において(いずれの文献も参照により本明細書に組み込む)。
【0044】
本シリコーンブロック共重合体は、例えば米国特許第6,362,288号において教示されているように、様々な熱可塑性配合物における添加剤として使用することもできる。本シリコーンブロック共重合体は、繊維および織物の処理剤としても有用である。
【実施例】
【0045】
これらの実施例は、本発明を当業者に説明することを意図したものであり、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を限定するものであると解釈されるべきではない。全ての試験は、特に示さない限り、23℃で実施した。
次のエーテルジアミンを、以下の実施例で使用してエーテルジアミドを調製した。
【表1】

【0046】
[実施例1(参考)]
〔エーテルジアミドの調製〕
温度計、電気撹拌機、窒素吹き出し口、およびコンデンサーを装着した1000 mL丸底フラスコに、107.22gのポリエーテルジアミン(Tomah’s DPA-DEG、Wisconsin)および192.79gのウンデシレン酸(Atofina、France)を入れた。撹拌を止めて、フラスコ中のこの混合物を窒素で5分間パージして、ヘッドスペース内の酸素を一掃した。次いで、攪拌機のスイッチを入れると、混合物が即座に淡黄色に変化した。その後反応混合物を、真空下で窒素をパージして不純物をストリッピングにより除きながら、180℃で2時間加熱した。この反応混合物を、アルミニウムライニングされた受皿に注ぎ、空気下で不都合な変色なしに放冷させた。このエーテルジアミドの融点は、89℃であった。このエーテルジアミドの酸価は、2.03であった。
【0047】
[実施例1A]
〔シリコーンブロック共重合体の調製〕
温度計、電気撹拌機、およびコンデンサーを装着した1000 mL三つ口丸底フラスコに、実施例1からのエーテルジアミド 50g、およびジメチル水素で末端ブロックされた、平均重合度(DP)15を有するポリジメチルシロキサン 116.52gを入れた。次いで、内容物を140℃で15分間加熱し、この混合物に1.03gの白金触媒(ジメチルシロキサン中の1,3-ジエテニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン白金錯体)を添加した。この混合物を1時間反応させた。得られた重合体のMwは、17,200であり、1.87の多分散度を有していた。融点は49℃であった。
【0048】
[実施例1B]
〔シリコーンブロック共重合体の調製〕
温度計、電気撹拌機、およびコンデンサーを装着した1000 mL三つ口丸底フラスコに、実施例1からのエーテルジアミド 37.5g、およびジメチル水素で末端ブロックされた、平均重合度(DP)100を有するポリジメチルシロキサン550.5gを入れ、140℃で15分間加熱した。次いで、混合物に2.0gの白金触媒(ジメチルシロキサン中の1,3-ジエテニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン白金錯体)を添加した。この混合物を1時間反応させた後、注ぎ出した。得られた重合体のMwは、56,900であり、2.11の多分散度を有していた。
【0049】
[実施例2]
〔エーテルジアミドの調製〕
温度計、電気撹拌機、窒素吹き出し口、およびコンデンサーを装着した1000 mL丸底フラスコに、114.61gのポリエーテルジアミン(Huntsman’s XTJ-504)および291.4gのウンデシレン酸(Atofina、France)を入れた。撹拌を止めて、フラスコ中のこの混合物を窒素で5分間パージして、ヘッドスペース内の酸素を一掃した。次いで、攪拌機のスイッチを入れると、混合物が即座に淡黄色に変化した。その後反応混合物を、真空下で窒素をパージして不純物をストリッピングにより除きながら、180℃で2時間加熱した。この反応混合物を、アルミニウムライニングされた受皿に注ぎ、空気下で不都合な変色なしに放冷させた。このエーテルジアミドの融点は、94℃であった。このエーテルジアミド中に残った不純物の指標である酸価は、2.31であった。
【0050】
[実施例2A]
〔シリコーンブロック共重合体の調製〕
温度計、電気撹拌機、およびコンデンサーを装着した1000 mL三つ口丸底フラスコに、実施例2で調製したエーテルジアミド 70g、およびジメチル水素で末端ブロックされた、平均重合度(DP)15を有するポリジメチルシロキサン 182.76gを入れた。次いで、混合物を140℃で15分間加熱し、この混合物に0.9gの白金触媒(ジメチルシロキサン中の1,3-ジエテニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン白金錯体)を添加した。この混合物を1時間反応させ、注ぎ出した。得られた重合体のMwは、21,400であり、2.14の多分散度を有していた。融点は65℃であった。
【0051】
[実施例2B]
〔シリコーンブロック共重合体の調製〕
温度計、電気撹拌機、およびコンデンサーを装着した1000 mL三つ口丸底フラスコに、実施例2で調製したエーテルジアミド 20g、およびジメチル水素で末端ブロックされた、平均重合度(DP)100を有するポリジメチルシロキサン294.5gを入れ、140℃で15分間加熱した。次いで、混合物に0.91gの白金触媒(ジメチルシロキサン中の1,3-ジエテニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン白金錯体)を添加した。この反応混合物を1時間反応させた後、注ぎ出した。重合体のMwは、89,100であり、3.88の多分散度を有していた。融点は74℃であった。
【0052】
[実施例3]
〔エーテルジアミドの調製〕
温度計、電気撹拌機、窒素吹き出し口、およびコンデンサーを装着した2000 ml丸底フラスコに、570.0gのポリエーテルジアミン(Huntsman’s XTJ-502)および100.75gのウンデシレン酸(Atofina、France)を入れた。撹拌を止めて、フラスコ中のこの混合物を窒素で5分間パージして、ヘッドスペース内の酸素を一掃した。次いで、攪拌機のスイッチを入れると、混合物が即座に淡黄色に変化した。その後反応混合物を、真空下で窒素をパージして不純物をストリッピングにより除きながら、180℃で2時間加熱した。この反応混合物を、アルミニウムライニングされた受皿に注ぎ、空気下で不都合な変色なしに放冷させた。このエーテルジアミドの融点は、31℃であった。このエーテルジアミド中に残った不純物の指標である酸価は、1.88であった。
【0053】
[実施例3A]
〔シリコーンブロック共重合体の調製〕
温度計、電気撹拌機、およびコンデンサーを装着した500 mL三つ口丸底フラスコに、実施例3で調製したエーテルジアミド100.0g、およびトルエン112.0gを入れ、112℃で15分間加熱した。次いで、ジメチル水素で末端ブロックされたポリジメチルシロキサン(平均重合度15 DP)52.5gを、滴下漏斗から滴下した。シロキサンの最初の5gを添加した後に、混合物に0.83gの白金触媒(ジメチルシロキサン中の1,3-ジエテニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン白金錯体)を添加した。シロキサンの添加が終了した後、さらに0.58gの白金触媒を添加した。フラスコへのチャージの後、反応原料を1時間撹拌して反応させた。次いで、この反応混合物を120℃に加熱し、徐々に真空にして溶媒を除去した。得られた重合体のMwは二項分布であって、その32%の領域が13200のMwおよび1.17の多分散度を有し、残った68%の領域が2800のMwおよび2.93の多分散度を有していた。融点は30℃であった。
【0054】
[実施例3B]
〔シリコーンブロック共重合体の調製〕
温度計、電気撹拌機、およびコンデンサーを装着した1000 mL三つ口丸底フラスコに、実施例3で調製したエーテルジアミド40.12g、およびトルエン100.0gを入れ、112℃で15分間加熱した。次いで、ジメチル水素で末端ブロックされたポリジメチルシロキサン(平均100 DP)120.05gを、滴下漏斗から滴下した。シロキサンの最初の5gを添加した後に、混合物に0.97gの白金触媒(ジメチルシロキサン中の1,3-ジエテニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン白金錯体)を添加した。シロキサンの添加が終了した後、さらに1.18gの白金触媒を添加した。フラスコへのチャージの後、反応原料を1時間撹拌して反応させた。次いで、この反応混合物を120℃に加熱し、ゆっくりと真空にして徐々に溶媒を除去した。得られた重合体のMwは、二項分布であって、その75%の領域29700のMwおよび1.54の多分散度を有し、残った25%の領域が2800のMwおよび2.93の多分散度を有していた。融点は23℃であった。
【0055】
[実施例4(参考)]
〔エーテルジアミドの調製〕
温度計、電気撹拌機、窒素吹き出し口、およびコンデンサーを装着した1000 mL丸底フラスコに、160.64gのジプロピレンジアミン(Tomah DPA-DPG)および244.1gのウンデシレン酸(Atofina、France)を入れた。撹拌を止めて、フラスコ中のこの混合物を窒素で5分間パージして、ヘッドスペース内の酸素を一掃した。次いで、攪拌機のスイッチを入れた。2つの反応原料が混合されるとすぐに、混合物が即座に淡黄色に変化した。その後反応混合物を、真空下で窒素をパージして不純物をストリッピングにより除きながら、220℃で1時間加熱した。この反応混合物を150℃まで冷却し、アルミニウムライニングされた受皿に注ぎ、空気下で不都合な変色なしに放冷させた。このエーテルジアミドの融点は、30℃であった。
【0056】
[実施例4A]
〔シリコーンブロック共重合体の調製〕
温度計、電気撹拌機、およびコンデンサーを装着した500 mL三つ口丸底フラスコに、実施例4で調製したエーテルジアミド60g、およびトルエン100gを入れ、112℃で15分間加熱した。次いで、ジメチル水素で末端ブロックされたポリジメチルシロキサン(平均15 DP)132.5gを、滴下漏斗から滴下した。シロキサンの最初の5gを添加した後に、混合物に0.4gの白金触媒(ジメチルシロキサン中の1,3-ジエテニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン白金錯体)を添加した。シロキサンの添加が終了した後、さらに0.4gの白金触媒を添加した。フラスコへのチャージの後、反応原料を1時間撹拌して反応させた。次いで、この反応混合物を120℃に加熱し、徐々に真空にして溶媒を除去した。得られた重合体のMwは37800であり、多分散度は3.4であった。融点は25℃であった。
【0057】
[実施例5(参考)]
〔エーテルジアミドの調製〕
温度計、電気撹拌機、窒素吹き出し口、およびコンデンサーを装着した500 mL丸底フラスコに、72.02gのポリエーテルジアミン(Huntsman’s XTJ-504)および184.79gのウンデシレン酸(Atofina、France)を入れた。撹拌を止めて、フラスコ中のこの混合物を窒素で5分間パージして、ヘッドスペース内の酸素を一掃した。次いで、攪拌機のスイッチを入れた。混合物が即座に淡黄色に変化した。その後反応混合物を、120℃に加熱し、この温度に1時間保った後、180℃まで昇温させた。真空下で窒素をパージして不純物をストリッピングにより除きながら180℃で2時間保った。この反応混合物を150℃まで冷却し、アルミニウムライニングされた受皿に注ぎ、空気下で不都合な変色なしに放冷させた。このエーテルジアミドの融点は、93℃であった。このエーテルジアミド中に残った不純物の指標である酸価は、0.28であった。
【0058】
[実施例5A]
〔シリコーンブロック共重合体の調製〕
温度計、電気撹拌機、およびコンデンサーを1000 mL三つ口丸底フラスコに装着した。これに、上記実施例5で調製したエーテルジアミド6.12g、エーテルジアミド(実施例5の方法を使ってJEFFAMINE D230とウンデシレン酸から調製したもの)7.22g、ジメチル水素で末端ブロックされたポリジメチルシロキサン(平均100 DP)180.0g、およびトルエン100gを入れ、112℃で15分間加熱した。シロキサンの最初の5gを添加した後に、混合物に0.53gの白金触媒(ジメチルシロキサン中の1,3-ジエテニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン白金錯体)を添加した。シロキサンの添加が終了した後、さらに0.33gの白金触媒を添加した。フラスコへのチャージの後、反応原料を1時間撹拌して反応させた。次いで、この反応混合物を120℃に加熱し、徐々に真空にして溶媒を除去した。得られた重合体のMwは78,200であり、多分散度は7.24であった。融点は23℃であった。
【0059】
[実施例6]
〔エーテルジアミドの調製〕
温度計、電気撹拌機、窒素吹き出し口、およびコンデンサーを装着した500 mL丸底フラスコに、72.05gのポリエーテルジアミン(Huntsman’s XTJ-504)および184.8gのウンデシレン酸(Atofina、France)を入れた。撹拌を止めて、フラスコ中のこの混合物を窒素で5分間パージして、ヘッドスペース内の酸素を一掃した。次いで、攪拌機のスイッチを入れた。混合物が即座に淡黄色に変化した。その後反応混合物を、120℃に加熱し、この温度に1時間保った後、180℃まで昇温させた。真空下で窒素をパージして不純物をストリッピングにより除きながら180℃で2時間保った。この反応混合物を150℃まで冷却し、アルミニウムライニングされた受皿に注ぎ、空気下で不都合な変色なしに放冷させた。このエーテルジアミドの融点は、93℃であった。このエーテルジアミド中に残った不純物の指標である酸価は、2.8であった。
【0060】
[実施例6A]
〔シリコーンブロック共重合体の調製〕
温度計、電気撹拌機、およびコンデンサーを1000 mL三つ口丸底フラスコに装着した。これに、実施例6で調製したエーテルジアミド24.99g、DC 8337(ジアミド官能性シロキサン、Dow Corning Corporation、Midland MI)23.65g、およびトルエン100gを入れ、112℃で15分間加熱した。次いで、ジメチル水素で末端ブロックされたポリジメチルシロキサン(平均15 DP鎖)154.02gを、滴下漏斗から滴下した。シロキサンの最初の5gを添加した後に、混合物に0.38gの白金触媒(ジメチルシロキサン中の1,3-ジエテニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン白金錯体)を添加した。シロキサンの添加が終了した後、さらに0.32gの白金触媒を添加した。フラスコへのチャージの後、反応原料を1時間撹拌して反応させた。次いで、この反応混合物を120℃に加熱し、徐々に真空にして溶媒を除去した。得られた重合体のMwは47,500であり、多分散度は3.59であった。融点は86.5℃であった。
【0061】
[実施例7]
〔シリコーンブロック共重合体の調製〕
温度計、電気撹拌機、およびコンデンサーを装着した1000 mL三つ口丸底フラスコに、実施例6で調製したエーテルジアミド12.5g、ジアミンシロキサン DC 8337 36.55g、およびトルエン50gを入れ、112℃で15分間加熱した。次いで、ジメチル水素で末端ブロックされたポリジメチルシロキサン(平均15 DP鎖)154.02gを、滴下漏斗から滴下した。シロキサンの最初の5gを添加した後に、混合物に0.38gの白金触媒(ジメチルシロキサン中の1,3-ジエテニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン白金錯体)を添加した。シロキサンの添加が終了した後、さらに0.32gの白金触媒を添加した。フラスコへのチャージの後、反応原料を1時間撹拌して反応させた。次いで、この反応混合物を120℃に加熱し、徐々に真空にして溶媒を除去した。得られた重合体のMwは39,600であり、多分散度は3.55であった。融点は94.0℃であった。
【0062】
[実施例8]
〔シリコーンブロック共重合体の調製〕
温度計、電気撹拌機、およびコンデンサーを装着した1000 mL三つ口丸底フラスコに、実施例1で調製したエーテルジアミド150g、およびジメチル水素で末端ブロックされたポリジメチルシロキサン(平均15 DP鎖)349.56gを入れ、140℃で15分間加熱した。次いで、混合物に3.01gの白金触媒(ジメチルシロキサン中の1,3-ジエテニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン白金錯体)を添加した。反応混合物を1時間反応させて分子量を増大させ、注ぎ出した。重合体のMwは19,200であり、多分散度は1.55であった。
【0063】
[実施例9]
〔シリコーンブロック共重合体の調製〕
温度計、電気撹拌機、およびコンデンサーを装着した1000 mL三つ口丸底フラスコに、実施例3で調製したエーテルジアミド120g、イソプロピルアルコール300.0gを入れ、80℃で15分間加熱した。次いで、ジメチル水素で末端ブロックされたポリジメチルシロキサン(平均100 DP鎖)120.05gを、滴下漏斗から滴下した。シロキサンの最初の5gを添加した後に、混合物に2gの白金触媒(ジメチルシロキサン中の1,3-ジエテニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン白金錯体)を添加した。シロキサンの添加が終了した後、さらに2gの白金触媒を添加した。フラスコへのチャージの後、反応原料を1時間撹拌して反応させた。次いで、この反応混合物を120℃に加熱し、ゆっくりと真空にして除々に溶媒を除去した。得られた重合体のMwは二項分布であって、その48%の領域が21,500のMwおよび1.48の多分散度を有し、残った52%の領域が3950のMwおよび1.09の多分散度を有していた。融点は23℃であった。
【0064】
[実施例10]
〔シリコーンブロック共重合体を使用したゲルの調製〕
これらの例は、本発明のシリコーンブロック共重合体が様々な化粧用エモリエントと共にゲルを形成する能力を例証する。実施例1〜6に記述したシリコーンブロック共重合体を使ってゲルを調整した。調製は、シリコーンブロック共重合体と化粧用エモリエントとを同量秤量(各5〜7g)して1/2オンスのガラス瓶に入れ、この瓶を約70℃にセットしたホットプレートの上に置いて行った。シリコーンブロック共重合体が70℃で融解しない場合、ホットプレートの温度を100℃まで高めてこのシリコーンブロック共重合体を融解した。シリコーンブロック共重合体と化粧用エモリエントとの混合物は、シリコーンブロック共重合体を溶解するために必要とされるより高い温度には加熱しなかった。シリコーンブロック共重合体が融解した後、シリコーンブロック共重合体と化粧用エモリエントとの混合物が入ったガラス瓶をボルテックス攪拌機で短時間攪拌し、その後放冷した。混合物が室温まで冷却された後、ゲルの品質を評価した。ゲルの品質は、Aが最良のゲルを表す、以下のスキームに従った評価に割り当てた。
【0065】
【表2】

【0066】
比較のために、市販のシリコーンブロック共重合体〔Dow Corning(登録商標)2-8179 Gellant (INCI名:Nylon-611/Dimethicone Copolymer)として販売されているもの〕を、本発明のシリコーンブロック共重合体の評価に含めた。
【0067】
【表3】

【0068】
【表4】

【0069】
【表5】

【0070】
[実施例11]
〔スティック配合物の調製〕
シリコーンブロック共重合体が、様々なタイプのスティック配合物を調製するために有用であることを例証するために、以下の配合物を調製した。
【0071】
【表6】

この配合物は、適切な容器中で全ての成分を一緒に(上限80℃で)融解し、均一になるまで攪拌することによって調製した。次いで、この融解した混合物を型に注ぎ入れ、放冷した。
【0072】
【表7】

この配合物は、適切な容器中で顔料(ホウケイ酸カルシウムナトリウムおよび酸化鉄)以外の全ての成分を一緒に(上限80℃で)融解し、均一になるまで攪拌することによって調製した。次いで、顔料をこの融解した混合物中に攪拌しながら入れ、配合物を均一になるまで再び混合した。次いで、この融解した配合物を型に注ぎ入れ、放冷した。本実施例で使用した顔料は、皮膚に赤い色を付与する。他のタイプの顔料粒子を使用して他の色および様々な視覚的効果を付与することができる。油溶性染料を使用して皮膚に透明な色彩効果を付与することもできる。
【0073】
【表8】

この配合物は、最初の2つの成分を混合し、70℃までの温度に加熱することによって調製した。次いで、次の2つの成分を70℃までの温度に加熱して均一になるまで混合した後、先の混合物と混合した。次いで、この混合物を混合しながら室温に冷却した。残りの成分を記載された順番に添加し、各添加後に十分に混合した。本実施例で使用した顔料は、皮膚に高い光沢の膜およびオレンジ色を付与する。他のタイプの顔料粒子を使用して他の色および様々な視覚的効果を付与することができる。油溶性染料を使用して皮膚に透明な色彩効果を付与することもできる。
【0074】
【表9】

この配合物は、適切な容器中で全ての成分を一緒に(上限80℃で)融解し、均一になるまで攪拌することによって調製した。次いで、この融解した混合物を型に注ぎ入れ、放冷した。
【0075】
[実施例12]
〔エマルション中のシリコーンブロック共重合体〕
非極性(シリコーン)ブロックと極性(ポリエーテル)ブロックとを有するシリコーンブロック共重合体は、乳化などの界面活性剤のような挙動を示し得る。乳化能力を実証する単純なスクリーニング試験として、シリコーンブロック共重合体10部を化粧用エモリエント10部と混合し、80℃に加熱することによる試験を考案した。この熱い混合物に、化粧品用増粘剤(Sepigel 305、SEPPIC社により製造されている)1部を添加し、十分に混合した。この混合物を、水79部を速やかに添加し、激しく攪拌しながら80℃に加熱した。混合物を連続的に攪拌しながら室温にまで放冷した。混合物が冷えた後、数時間そのままにし、エマルションの品質を、以下の基準に従って評価した:
評価 説明
1 安定なエマルション
2 クリーミング性を有するエマルション
3 エマルションではない
比較のために、市販のシリコーンブロック共重合体〔Dow Corning(登録商標)2-8179 Gellant (INCI名:Nylon-611/Dimethicone Copolymer)として販売されているもの〕を、本発明のシリコーンブロック共重合体の評価に含めた。
【0076】
【表10】

【0077】
【表11】

【0078】
エマルション中で、これらのシリコーンブロック共重合体は、高く評価されるゲル化効果を提供しなかったが、これらは他の効果(例えば、皮膜の形成、および皮膚または毛髪に新しい触感を付与する。
【0079】
[実施例13]
〔配合物における、エマルション化されたシリコーンブロック共重合体の使用〕
【表12】

この配合物は、シリコーンブロック共重合体とPPG-3ミリスチルエーテルとを混合し、70℃に加熱することによって調製した。パートAの残りの成分を70℃に加温し、激しい攪拌を可能にするために残余の空間を有し、全てのバッチを収容するために十分に大きな混合容器中で、シリコーンブロック共重合体およびPPG-3ミリスチルエーテルと混合した。パートAを均一になるまで混合し、室温に放冷した。パートBの成分を別個の容器に入れ、均一溶液が得られるまで混合した。次いで、パートBを、乱流混合をもたらす攪拌器を使用して高速で混合しながら、ゆっくりとパートAに添加した。パートBを全て添加した後、このエマルションを高速で10分間混合した。
【0080】
【表13】

この配合物は、パートAの成分を、攪拌を可能にするために残余の空間を有し、全てのバッチを収容するために十分に大きな容器中で混合することによって調製した。パートAを混合し、75℃に加温した。パートBの成分を小さな容器で混合し、75℃に加熱し、均一になるまで混合し、その後パートAに添加した。得られたエマルションを、連続して攪拌しながら室温に放冷した。パートCを、その粉をバッチの中に急速に組み込むために十分混合しながら、ゆっくりと添加した。次いで、パートDの成分を一緒に混合し、激しく混合しながら先のバッチに添加した。混合速度を、バッチが増粘するに従って高めて、良好な攪拌を維持した。最後に、パートEの成分を先のバッチに添加し、このバッチを均一になるまで混合した。
【0081】
【表14】

この配合物は、パートAの成分を、適切な混合容器中で混合し、80℃に加熱することによって調製した。パートBの成分を小さな容器で混合し、80℃に加熱し、均一になるまで混合した。その後、パートBを、激しく混合しながらパートAに添加した。得られた混合物を、連続して攪拌しながら室温に放冷した。次いで、パートCを、添加し、この成分がバッチの中に均一に分散されるまで混合した。最後に、パートDの成分を添加し、混合速度をバッチが増粘するに従って高めて良好な攪拌を維持し、このバッチを均一になるまで混合した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次式:
【化1】

〔式中、
Xは、直鎖状または分岐状のC1〜C30のアルキレン鎖であり;
Yは、式 -(CmH2mO)z - (式中、mは2〜4であり(2と4を含む)、zは1〜700である)を有するポリオキシアルキレン基を少なくとも1つ含有する、二価の有機基であり;
1〜R4は、独立して一価の有機基であり;
DPは、1〜500の値を有する整数であり;
nは、1〜500の値を有する整数である〕
で表されるポリエーテル−アミド繰り返し単位を少なくとも1つ含むシリコーンブロック共重合体。
【請求項2】
Xが、3〜10個の炭素を有する二価の脂肪族炭化水素基である、請求項1に記載のシリコーンブロック共重合体。
【請求項3】
Xが、- (CH2)10 -である、請求項1に記載のシリコーンブロック共重合体。
【請求項4】
前記ポリオキシアルキレン基が、オキシエチレン単位-(C2H4O)-、オキシプロピレン単位-(C3H6O)-、オキシブチレン単位-(C4H8O)-、またはこれらの混合単位を含む、請求項1または3に記載のシリコーンブロック共重合体。
【請求項5】
1〜R4がメチルである、請求項1〜4のいずれか一項に記載のシリコーンブロック共重合体。
【請求項6】
シリコーンブロック共重合体の調製方法であって、
I)オメガ−オレフィン性カルボン酸を、式 -(CmH2mO)z - (式中、mは2〜4であり(2と4を含む)、zは1〜700である)を有するポリオキシアルキレン基を少なくとも1つ含有するジアミンと反応させて、ジアミドを形成させる工程と、
II)前記ジアミドを、SiHを含有するシロキサンと反応させて、前記シリコーンブロック共重合体を形成させる工程と
を含む調製方法。
【請求項7】
前記オメガ−オレフィン性酸が、ウンデシレン酸、アクリル酸、3−ブテン酸または4−ペンテン酸である、請求項6に記載の調製方法。
【請求項8】
前記ジアミンが、ポリ(オキシエチレン)ジアミンまたはポリ(オキシプロピレン)ジアミンである、請求項6に記載の調製方法。
【請求項9】
前記SiHを含有するシロキサンが、平均構造:
【化2】

(式中、DPは、1〜500の値を有する整数である)
を有する、請求項6に記載の調製方法。
【請求項10】
前記ジアミンと前記SiHを含有するシロキサンとが、白金で触媒されたヒドロシリル化反応によって反応する、請求項6に記載の調製方法。
【請求項11】
工程IIが、ビニル末端化されたジアミドおよびアルファ−オメガオレフィンを、SiHを含有するシロキサンと反応させて、シリコーンブロック共重合体形成させる工程を含む、請求項6に記載の調製方法。
【請求項12】
前記アルファ−オメガオレフィンが、式H2C =CH-A-CH=CH2(式中、Aは二価の有機基またはオルガノポリシロキサンである)を有する、請求項11に記載の調製方法。
【請求項13】
Aが、直鎖状または分岐状のC1〜C30のアルキレン鎖から選択される二価の有機基である、請求項12に記載の調製方法。
【請求項14】
前記アルファ−オメガオレフィンが1,5-ヘキサジエンである、請求項13に記載の調製方法。
【請求項15】
請求項6〜14のいずれか一項により調製されたシリコーンブロック共重合体。
【請求項16】
請求項1または15に記載のシリコーンブロック共重合体を含む、パーソナルケア用、家庭ケア用、またはヘルスケア用の組成物。
【請求項17】
スティック、ゲル、またはローションの形態の、請求項16に記載のパーソナルケア用組成物。
【請求項18】
請求項1または15に記載の組成物と、油とを含むゲル。
【請求項19】
前記油が有機油またはシリコーン油である、請求項18に記載のゲル。
【請求項20】
請求項1または15に記載の組成物を含むエマルション。

【公表番号】特表2008−522009(P2008−522009A)
【公表日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−544411(P2007−544411)
【出願日】平成17年11月28日(2005.11.28)
【国際出願番号】PCT/US2005/042858
【国際公開番号】WO2006/060295
【国際公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【出願人】(596012272)ダウ・コーニング・コーポレイション (347)
【Fターム(参考)】