説明

シートプラズマ装置

【課題】陽極に形成された反応生成物を取り除くことができるシートプラズマ装置を提供する。
【解決手段】本発明のシートプラズマ装置100は、内部を減圧可能な減圧容器60と、プラズマガン10と、減圧容器の内部においてプラズマを受ける平板状の陽極51と、減圧容器の一部を成すように形成され、その内部に円柱状のプラズマ22を流動させかつこの円柱状のプラズマをシート状のプラズマ27に変形させるシートプラズマ変形槽20と、減圧容器の一部を成すように形成された成膜槽30と、陽極を回転させる回転機構75と、陽極の背後にかつ円柱状のプラズマの中心軸22A上に配置された永久磁石52と、シート状のプラズマと離れた位置に陽極の前面に対向するように配置された清掃部材76と、清掃部材を陽極に押し付ける押付機構81と、清掃部材とシート状のプラズマとの間に配置された遮蔽板82と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート状に形成されたプラズマ(以下、シート状プラズマという)を用いてスパッタリングによる成膜を行うシートプラズマ装置に関し、特に、このシートプラズマ装置の備える陽極を清掃する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プラズマ源から発生する円柱状のプラズマ(以下、円柱状プラズマという)に永久磁石による磁界を作用させて形成したシート状のプラズマ(以下、シート状プラズマという)を用いて成膜を行うシートプラズマ装置が注目されている(特許文献1参照)。このシートプラズマ装置は、陰極側からの円柱状プラズマ流を永久磁石によりシート状プラズマに形成し、このシート状プラズマを磁場コイルを用いて陽極に導く。そして、流動中のシート状プラズマの作用により、スパッタリング室でターゲットからスパッタ粒子を発生させ、基材に成膜する。これにより、大面積の基材に対しても成膜をすることが可能になる。
【0003】
ここで、陽極(アノード)の表面に絶縁膜等の反応生成物が付着する場合があり、この場合には放電が不安定になるおそれがある。そこで、シートプラズマ装置に関するものではないが、アノードを移動可能なロール状の導電性移動体で構成し、このロール状のアノードの内部に永久磁石を配設し、アノードに付着した成膜材料を除去するためのクリーニング装置を備えたCVD装置が開示されている(特許文献2、特に図2及び図4を参照)。このようなCVD装置によると、長時間にわたる安定放電が可能になる。
【0004】
また、真空容器に設けられたプラズマ銃から電極に向けてプラズマを出射し、そのプラズマ流を用いて基板に薄膜を形成する薄膜生成装置において、前記電極を円筒状に形成すると共に内部に永久磁石を設け、この永久磁石を設けた円筒状の電極を前記プラズマ流の下流側に位置して水平に配置すると共に前記電極に回転手段を連結し、前記電極に、その電極の表面に付着した付着物を除去する掻取り具を接触させて設けたものが開示されている(特許文献3参照)。
【0005】
また、プラズマを利用して成膜する成膜装置のプラズマ生成用電極のクリーニング方法であって、前記成膜装置の温度および圧力をそれぞれ所定の状態に保ちつつ、前記電極の表面に付着した反応生成物を掻き取り手段により機械的に除去する技術が開示されている(特許文献4参照)。
【0006】
さらに、スパッタ付着プロセスを改良する方法であって、真空を設けるステップと、前記真空中に電極を設けるステップと、前記真空中に前記電極と接触しない基板を設けるステップと、前記電極に対して相対運動状態で接触ゾーン全体にわたり電極と機械的に接触している装置を前記真空中にもたらすステップと、を備え、前記装置は前記電極から固体である物質を取り除いたり、あるいは前記電極に固体である物質を付着させたりする方法が開示されている(特許文献5参照)。
【特許文献1】特開2005−179767号公報
【特許文献2】実開平7−2464号公報(実用新案登録公報第2600478号)
【特許文献3】特開平6−179966号公報
【特許文献4】特開2001−335939号公報
【特許文献5】特表2006−521468号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の構成では、上述のように、陽極に絶縁膜等の反応生成物が形成されると、陽極の導電性が低下して放電が不安定になり、成膜を行えなくなる可能性がある。
【0008】
また、特許文献2の構成は、シート状プラズマに関する技術ではなく、さらに、ロール状のアノードの内部に永久磁石を配設するので、装置構成が複雑になる。
【0009】
また、特許文献3の構成は、アノードの内部に永久磁石を設けるため装置構造が複雑になると共に、プラズマが出射された軸上に掻取り具を設けているため掻き取られたパーティクルが成膜空間内に拡散しやすい。
【0010】
同様に、特許文献4及び5の構成では、取り除かれた物質からなるパーティクルが成膜空間内に拡散するおそれがある。
【0011】
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、陽極に形成された絶縁膜等の反応生成物を取り除き、かつ、この取り除かれた反応生成物の飛散が防止されたシートプラズマ装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
そこで、上記課題を解決するために、本発明のシートプラズマ装置は、内部を減圧可能な減圧容器と、前記減圧容器の内部にプラズマを発生させるプラズマガンと、前記減圧容器の内部において前記プラズマを受ける平板状の陽極と、前記プラズマガンで発生したプラズマを円柱状に成形し該成形した円柱状のプラズマの中心軸に沿って前記陽極の側へ流動させるプラズマ流動手段と、前記減圧容器の一部を成すように形成され、その内部に前記円柱状のプラズマを流動させかつ該流動される円柱状のプラズマをシート状のプラズマに変形させるシートプラズマ変形槽と、前記減圧容器の一部を成すように形成された成膜槽と、前記陽極を前記円柱状のプラズマの中心軸に平行でかつ該中心軸から偏倚した軸を中心に気密的に回転させる回転機構と、前記陽極の背後にかつ前記円柱状のプラズマの中心軸上に配置され前記シート状のプラズマを前記陽極に収束させる永久磁石と、前記シート状のプラズマと離れた位置に前記陽極の前面に対向するように配置された清掃部材と、該清掃部材を前記陽極に押し付ける押付機構と、前記清掃部材と前記シート状のプラズマとの間に配置された遮蔽板と、を備える。
【0013】
このような構成とすると、陽極の前面に絶縁膜等の反応生成物が形成された場合においても、清掃部材を押付機構で陽極に押し付けることにより、上記反応生成物を削り取って除去し、陽極を清掃することができる。また、押付機構によって陽極への清掃部材の押付力を制御しやすいので、清掃部材によって陽極が必要以上に削り取られることが抑制される。
【0014】
また、陽極を円柱状のプラズマの中心軸に平行でかつこの中心軸から偏倚(オフセット)した軸を中心に気密的に回転させ、かつこの陽極の背後にシート状プラズマを収束させる永久磁石を配置するので、装置構成が簡易になる。
【0015】
さらに、清掃部材とシート状のプラズマとの間に遮蔽板が配置されているため、清掃部材により陽極から除去された反応生成物が成膜空間に拡散することが抑制される。
【0016】
前記押付機構が前記清掃部材を前記陽極に接触/離隔自在に押し付けるよう構成されていてもよい。
【0017】
このような構成とすると、陽極に形成された絶縁膜等の反応生成物を除去する際にのみ、清掃部材を陽極に接触させ、それ以外の場合には清掃部材と陽極とを離隔することにより、陽極が必要以上に削り取られることがさらに抑制される。
【0018】
前記清掃部材が研磨部材であってもよい。
【0019】
このような構成とすると、陽極に形成された絶縁膜等の反応生成物を研磨することにより除去することができるため、その除去が容易になる。
【0020】
前記陽極が円板状に形成されていてもよい。
【0021】
このような構成とすると、陽極の製造が容易になる。
【0022】
前記回転機構が、前記陽極の中心に設けられた回転軸と、該回転軸を回転させるモータとを備えていてもよい。
【0023】
前記モータがエアモータであってもよい。
【0024】
このような構成とすると、清掃部材を押付機構により陽極に押し付けた場合における焼き付きが防止される。これにより、シートプラズマ装置の動作が安定する。
【発明の効果】
【0025】
本発明のシートプラズマ装置は、上記のような構成としたため、陽極に形成された絶縁膜等の反応生成物を取り除くことができ、かつ、この取り除かれた反応生成物の飛散が防止されるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0027】
(実施形態)
図1は、本発明の実施形態に係るシートプラズマ装置の概略構成の一例を示す正面図である。図2は、図1のシートプラズマ装置を構成する陽極槽の概略構成を示す部分正面図である。なお、図2においては、理解を容易にするため、減圧容器60の内部に形成される円柱状プラズマ22の中心軸22Aを一点鎖線で描くと共に、シート状プラズマ27を実線で描いている。以下、図1及び図2を参照しながら、本実施形態に係るシートプラズマ装置について説明する。なお、ここでは便宜上、図1に示すように、プラズマ輸送の方向をZ方向にとり、このZ方向に直交し、かつ永久磁石24A、24B(後述)の磁化方向をY方向にとり、これらのZ方向及びY方向の両方に直交する方向をX方向にとって、このシートプラズマ装置の構成を説明する。
【0028】
図1に示すように、本実施形態のシートプラズマ装置100は、プラズマ輸送の方向(Z方向)から見て順番に、プラズマを高密度に形成するプラズマガン10と、Z方向の軸を中心とした円筒状のシートプラズマ変形槽20と、Y方向の軸を中心とした円筒状の成膜槽30と、Z方向の軸を中心とした円筒状の陽極槽50と、を備えて構成されている。ここで、シートプラズマ変形槽20と、成膜槽30と、陽極槽50と、後述するフランジ29,47が、減圧容器60を構成する。なお、これらの各部10、20、29、30、47、50は、プラズマを輸送する通路を介して互いに気密状態を保って連通されている。
【0029】
プラズマガン10は、筒状部材13から構成される減圧可能な放電空間14を有し、このプラズマガン10のZ方向の一端は、この放電空間14を塞ぐようにフランジ11が配置されている。筒状部材13は、例えば、ガラスで構成される。フランジ11には、プラズマ放電誘発用の熱電子を放出する陰極12が配置されている。そして、フランジ11には、この放電により電離される放電ガスとしてのアルゴン(Ar)ガスを、この放電空間14に導くガス導入手段17が設けられている。ガス導入手段17には、マスフローコントローラ16が配設されている。マスフローコントローラ16は、放電空間14への放電ガスの流量を調節する。なお、放電ガスとしては、アルゴン以外の希ガス等の不活性ガスを用いることができる。
【0030】
そして、上記陰極12と、後述する陽極51(詳しくは、陽極51を取り付けた回転軸59)とが、抵抗体Rを介して主バイアス電圧印加装置Vの負極端子及び正極端子にそれぞれ接続されている。プラズマガン10は、第一中間電極Gと第二中間電極Gとを備えている。第一中間電極Gは、抵抗体Rを介して上記主バイアス電圧印加装置Vの正極端子と接続されている。第二中間電極Gは、抵抗体Rを介して上記主バイアス電圧印加装置Vの正極端子と接続されている。そして、陰極12と陽極51との間でプラズマ放電(グロー放電)を維持するため、直流の主バイアス電圧印加装置Vと適宜の抵抗体R、R、Rとの組合せにより所定のプラス電圧が印加される。このようなプラズマ放電により、プラズマガン10の放電空間14には、荷電粒子(ここではArと電子)の集合体としてのプラズマが形成される。なおここでは、主バイアス電圧印加装置Vに基づく低電圧かつ大電流の直流アーク放電により、陰極12と後述する陽極51との間に高密度のプラズマ放電を可能にする、公知の圧力勾配型のプラズマガン10が採用されている。プラズマガン10は、円柱状のソースプラズマ(以下、「円柱状プラズマ22」という)を発生させる。
【0031】
プラズマガン10のZ方向の他端には、シートプラズマ変形槽20が配設されている。プラズマガン10とシートプラズマ変形槽20とは、絶縁物15を介して接続されている。シートプラズマ変形槽20は、筒状部材19を備えている。筒状部材19の内部は、Z方向の軸を中心とした円柱状の輸送空間21を有する。筒状部材19は、非磁性体で構成されており、例えば、ガラスやステンレスを用いて構成される。筒状部材19のXY平面に平行な断面の形状は、例えば、円形又は四角形であり、本実施形態においては円形に構成されている。筒状部材19の外側には、一対の永久磁石24A,24Bが配設されている。一対の永久磁石24A,24Bは、各永久磁石24A,24BのN極を、筒状部材19をY方向において挟んで対向させるように配設されている。筒状部材19の長さ方向において永久磁石24A,24Bの両側に、第一電磁コイル(プラズマ流動手段)23と第二電磁コイル(プラズマ流動手段)28とが配設されている。第一電磁コイル23は、プラズマガン10から筒状部材19へと円柱状プラズマ22を引き出すために用いられる。第一電磁コイル23及び第二電磁コイル28は、後述するシート状プラズマ27の幅方向(X方向)の形状を整えるために用いられる。なお、第一電磁コイル23、第二電磁コイル28、及び後述する第三電磁コイル48は、永久磁石24A,24Bが配設されていないと仮定した場合において、プラズマガン10で発生された円柱状プラズマ22を、その円柱状の形状に規制しながら陽極51の側に流動させるプラズマ流動手段である。換言すると、第一電磁コイル23、第二電磁コイル28、及び後述する第三電磁コイル48は、プラズマガン10から発生された、減圧容器60内において拡散しようとするソースプラズマを円柱状に成形し、この成形された円柱状プラズマ22を陽極51の側に流動させるプラズマ流動手段である。また、第二電磁コイル28、及び後述する第三電磁コイル48は、本実施形態のように永久磁石24A,24Bが配設されている場合において、シート状プラズマ27を、その形状を規制しながら陽極51の側に流動させるプラズマ流動手段である。
【0032】
図1に示すように、プラズマガン10から放出された円柱状プラズマ22は、輸送空間21の永久磁石24A,24Bが配設された位置にまで進むと、永久磁石24A,24Bによって形成された磁界により、シート状に変形される(以下、シート状プラズマ27という)。シート状プラズマ27は、第二電磁コイル28により、その幅方向(X方向)の形状が規制される。形成されたシート状プラズマ27は、後述する陽極51へと導かれる。
【0033】
シートプラズマ変形槽20のZ方向の前端は、成膜槽30と連結されている。成膜槽30は、円筒状の導電性のチャンバ40を備えている。チャンバ40の一方の端部は上蓋35により閉鎖されており、チャンバ40の他方の端部は下蓋36により閉鎖されている。チャンバ40は、非磁性の材料、例えば、ステンレスで構成される。チャンバ40には、その高さ方向(Y方向)のほぼ中間に、第一開口部42が設けられている。第一開口部42の内部空間は、形成されたシート状プラズマ27が該開口を通り抜けることができる大きさに形成されている。第一開口部42には、該開口と接合する第一フランジ29が配設されている。シートプラズマ変形槽20と成膜槽30とは、チャンバ40の側壁に形成された第一開口部42及び第一フランジ29を介して連結されている。
【0034】
チャンバ40は、その内部に成膜空間31を有する。ここで、以下においては、成膜空間31は、その機能上、上下方向(Y方向)において、第一開口部42の内部空間に対応する水平面(XZ平面)に沿った中央空間を境にして、後述するスパッタリングターゲット33Aを格納する囲い部により区画されたターゲット空間31Aと、後述する基材34Aを格納する囲い部により区画された基材空間31Bと、に区分けして説明する。なお、上記中央空間は、成膜槽30においてシートプラズマ27の高密度部分が輸送される空間である。
【0035】
ターゲット空間31Aには、スパッタリングターゲット33Aを保持する導電性のターゲットホルダ33が配設されている。ターゲットホルダ33は、円板状の導電性のホルダ33Bを備えている。該ホルダ33Bには、Y方向に延びる円柱状の導電性の支軸33Cが接続されている。そして、支軸33Cは、前記成膜槽30の上蓋35に設けられた貫通穴(図示せず)に挿通されている。支軸33Cは、絶縁部材33Dを介して上蓋35に取り付けられている。すなわち、支軸33Cは、成膜槽30と短絡しないよう、成膜槽30に対して電気的に絶縁されている。絶縁部材33Dとしては、アルミナセラミック等の絶縁碍子や、ポリテトラフルオロエチレン等の樹脂が用いられる。支軸33Cは、成膜槽30内部の成膜空間31の真空度を保つことができるよう、チャンバ40に対して気密的に配設されている。スパッタリングターゲット33Aの材料としては、単体の金属材料や誘電体等の絶縁物材料その他の材料を用いることができる。この材料は、後述する基材34Aに形成される膜に応じて適宜選択される。
【0036】
ターゲットホルダ33には、バイアス電圧印加装置Vが接続されている。このバイアス電圧印加装置Vにより、ターゲットホルダ33を介してスパッタリングターゲット33Aに、シート状プラズマ27の電位に対する負の直流バイアス電圧が印加される。
【0037】
また、基材空間31Bには、基材34Aを保持する導電性の基材ホルダ34が配設されている。基材ホルダ34は、円板状の導電性のホルダ34Bを備えている。該ホルダ34Bには、Y方向に延びる円柱状の導電性の支軸34Cが接続されている。そして、支軸34Cは、前記成膜槽30の下蓋36に設けられた貫通穴(図示せず)に挿通されている。支軸34Cは、絶縁部材34Dを介して下蓋36に取り付けられている。すなわち、支軸34Cは、成膜槽30と短絡しないよう、成膜槽30に対して電気的に絶縁されている。絶縁部材34Dとしては、アルミナセラミック等の絶縁碍子や、ポリテトラフルオロエチレン等の樹脂が用いられる。基材ホルダ34は、形成されたシート状プラズマ27を挟んで前記ターゲットホルダ33と対向するよう(ここでは共に水平に)配設されている。支軸34Cは、成膜槽30内部の成膜空間31の真空度を保つことができるよう、成膜槽30に対して気密的に配設されている。
【0038】
基材ホルダ34には、バイアス電圧印加装置Vが接続されている。このバイアス電圧印加装置Vにより、基材ホルダ34を介して基材34Aに、シート状プラズマ27の電位に対する負の直流バイアス電圧が印加される。
【0039】
チャンバ40の適所には、該チャンバ40内の成膜空間31を真空引きするための排気口32が設けられている。排気口32は、バルブ37により開閉可能に構成されている。排気口32には、真空ポンプ38が接続されている。真空ポンプ38は、シート状プラズマ27が輸送できるレベルにまで、成膜空間31内を速やかに減圧する。
【0040】
成膜槽30のチャンバ40の後端(Z方向)には第二開口部45が形成されている。第二開口部45には、該開口に接合する第二フランジ47が配設されている。成膜槽30と後述する陽極槽50とは、第二開口部45及び第二フランジ47を介して連結されている。
【0041】
図1及び図2に示すように、陽極槽50は、筒状部材53を備えている。筒状部材53は、本実施形態ではガラスで構成される。陽極槽50は、上記第二フランジ47に筒状部材53の一端が接続され、該筒状部材53の他端が円板状の取付板54で閉鎖されて形成されている。筒状部材53の周囲には、第三電磁コイル(プラズマ流動手段)48が配設されている。該第三電磁コイル48は、形成されたシート状プラズマ27の幅方向の形状を整えるために用いられる。
【0042】
図2に示すように、取付板54には、貫通孔55が形成されている。貫通孔55は、取付板54における、円柱状プラズマ22の中心軸22Aに平行でかつこの中心軸22Aから偏倚した位置に形成されている。貫通孔55には、ハウジング61が嵌挿されている。ハウジング61は、筒状に形成されていて、フランジを備えている。ハウジング61は、その下部が取付板54の貫通孔55に嵌挿され、フランジにおいて取付板54に適宜な手段(ボルト等)によって取り付けられている。ハウジング61は、シール部材(図示せず)により、取付板54に対して気密的に取り付けられている。また、ハウジング61は、絶縁部材(図示せず)により、取付板54に対して絶縁的に取り付けられている。ハウジング61には、ベアリング62と真空シール63とが設けられている。このベアリング62と真空シール63とを介して、回転軸59が挿通されている。したがって、回転軸59はベアリング62により回転可能になると共に、真空シール63により気密的にされている。また、回転軸59には、カーボンブラシ58を介して、主バイアス電圧印加装置Vの正極端子が接続されている(図1参照)。
【0043】
回転軸59は、内側管64と外側管65とからなっている。すなわち、本実施形態では、回転軸59は、その内部が二重管構造となっている。回転軸59は導電性の材料で構成されている。回転軸59の一端(陽極槽50の外側(大気側))には、冷却媒体供給装置66が接続されている。冷却媒体供給装置66は、内側管64の内部67に冷却媒体を供給し、かつ、内側管64と外側管65との間の隙間68から冷却媒体を排出するように、回転軸59に取り付けられている。冷却媒体供給装置66は、公知のロータリージョイントで構成されている。また、回転軸59の他端(陽極槽50の内部側)には、陽極51が取り付けられている。陽極51は、本実施形態では、円板状に形成されている。陽極51は、回転軸59(及びカーボンブラシ58)を介して接地されている。陽極51は、その内部に空間57が形成されており、この空間57が冷却媒体流路を構成する。陽極51は、その内部に形成された空間(冷却媒体流路)57と、回転軸59の内側管64と外側管65との間の隙間68とが連通するようにして取り付けられている。陽極51は、外側管65の先端に適宜な手段(ボルト等)によって取り付けられている。また、内側管64の先端には、円板状の仕切板56が取り付けられている。仕切板56は、陽極51の内部の空間57に収容されるようにして、内側管64に取り付けられている。
【0044】
陽極51の背後であって、円柱状プラズマ22の中心軸上22Aには、永久磁石52が配置されている。永久磁石52は、取付板54に取り付けられている。永久磁石52は、そのS極が、陽極51側に対向するようにして取り付けられている。永久磁石52は、シート状プラズマ27のZ方向の末端を収束させる。
【0045】
以上の構成により、陽極51が冷却媒体により冷却される。具体的には、冷却媒体供給装置66から、回転軸59の内側管64の内部67に冷却媒体が供給される(図2中の矢印INの方向)。このように供給された冷却媒体は、内側管64の内部67を通って陽極51の内部に形成された空間(冷却媒体流路)57に流入する。このように流入した冷却媒体は、仕切板56によってその流れが規制され、冷却媒体流路57を循環することによって陽極51から熱を回収する。熱を回収した冷却媒体は、回転軸59の内側管64と外側管65との間の隙間68を通って、冷却媒体供給装置66に戻される(図2中の矢印OUTの方向)。
【0046】
また、回転軸59には、第1プーリー69が嵌挿されるようにして取り付けられている。第1プーリー69は、回転軸59の大気側に取り付けられている。第1プーリー69と、後述する第2プーリー74とには、ベルト73がかけられている(図1参照)。
【0047】
さらに、シートプラズマ装置100は、モータ70を備えている。モータ70としては、公知のものを用いることができるが、特に、エアモータを用いることが好ましい。モータ70の駆動軸72には、第2プーリー74が取り付けられている。上述のように、第2プーリー74と、第1プーリー69とには、ベルト73がかけられている。ここで、回転軸59、第1プーリー69、第2プーリー74、ベルト73、モータ70が回転機構75を構成する。
【0048】
以上の構成により、陽極51が回転される。すなわち、モータ70の回転力が駆動軸72及び第2プーリー74に伝わる。第2プーリー74の回転力は、ベルト73を介して第1プーリー69に伝わる。第1プーリー69に伝わった回転力は、この第1プーリーが取り付けられた回転軸59を回転させる。この回転軸59の回転に伴って、回転軸59(回転軸59の陽極槽50の内部側)に取り付けられた陽極51が回転する。詳しくは、陽極51は、形成された貫通孔55及びこの貫通孔55に挿通された回転軸59によって、円柱状プラズマ22の中心軸22Aに平行でかつこの中心軸22Aから偏倚(オフセット)した軸を中心にして、気密的に回転される。
【0049】
次に、上記のようにして回転される陽極51を清掃する機構について説明する。
【0050】
陽極51の前方には、この陽極51に対向するようにして清掃部材76が配置されている。清掃部材76は、陽極51の中心を挟んでシート状プラズマ27と反対側に配置されている。なお、清掃部材76の配置される位置はこれに限られず、シート状プラズマ27と陽極51との重なる部分以外であればよい。ここで、後述するように、清掃部材76により陽極51から削られた絶縁膜等の反応生成物からなるパーティクルの飛散を考慮すると、陽極51の前方でかつシート状プラズマ27からなるべく離れた位置に配置することが好ましい。清掃部材76は、付着した絶縁膜等の反応生成物を削り取ることが可能な、陽極51に形成される絶縁膜等の反応生成物よりも硬い材料で構成されている。また、清掃部材76は、陽極51の表面を活性にするため、陽極51を構成する材料よりも高硬度の金属材料からなる金属板、金属片、又はセラミックからなる部材等で構成されることが好ましい。さらに、清掃部材76における、陽極51に押し付けられる面は、ヤスリ状の形状又は凹凸を有する形状に形成することが好ましい。なお、本実施形態においては、清掃部材76は、金属板で構成された研磨部材を用いる。
【0051】
清掃部材76には、可動軸78の一端が取り付けられている。可動軸78は、第二フランジ47に形成された貫通孔79に摺動自在に挿通されている。可動軸78は、貫通孔79に図示しない真空シールを介して取り付けられている。可動軸78の他端は、駆動源80に取り付けられている。駆動源80は、本実施形態では、エアシリンダで構成される。なお、駆動源80の種類に応じて、可動軸78は第二フランジ47に対して絶縁的に取り付ける。ここで、可動軸78と、駆動源80とが、押付機構81を構成する。
【0052】
以上の構成により、まず、駆動源80が、可動軸78を矢印85の方向に移動(前進)させる。これに伴って、可動軸78に取り付けられた清掃部材76も矢印85の方向に移動する。これにより、清掃部材76が陽極51の前面に接触し、押し付けられる。この際、陽極51の前面に絶縁膜等の反応生成物が形成されていた場合には、この絶縁膜等の反応生成物が削り取られる。その後、駆動源80が、可動軸78を矢印85と反対側の方向へ移動(退避)させる。これに伴って、可動軸78に取り付けられた清掃部材76も、矢印85と反対側の方向へ移動する。これにより、清掃部材76が、陽極51の前面から離隔される。
【0053】
清掃部材76と、シート状プラズマ27との間の位置には、遮蔽板82が配置されている。また、遮蔽板82は、陽極51と所定の間隔をあけて陽極51の前面に対向するように配置されている。遮蔽板82は、第二フランジ47に取り付けられている。遮蔽板82は、清掃部材76により削り取られた絶縁膜等の反応生成物からなるパーティクルが陽極槽50ひいては減圧容器60の内部に拡散するのを防止する。
【0054】
また、本実施形態のシートプラズマ装置100は、制御装置90を備えている。制御装置90は、主バイアス電圧印加装置V、真空ポンプ38、バイアス電圧印加装置V,V、冷却媒体供給装置66、モータ70、駆動源80等の動作を制御する。制御装置90は、マイコン等の演算装置で構成され、シートプラズマ装置100の所要の構成要素を制御して、シートプラズマ装置100の動作を制御する。ここで、本明細書においては、制御装置90とは、単独の制御器だけでなく、複数の制御器が協働して制御を実行する制御器群をも意味する。よって、制御装置90は、必ずしも単独の制御器で構成される必要はなく、複数の制御器が分散配置されていて、それらが協働してシートプラズマ装置100の動作を制御するよう構成されていてもよい。
【0055】
なお、本実施形態においては、円柱状プラズマ22及びシート状プラズマ27の形状を整えるための磁場の発生手段として第一電磁コイル23乃至第三電磁コイル48を用いたが、その他の手段を用いることも可能である。例えば、第一電磁コイル23乃至第三電磁コイル48の替わりに、永久磁石や、超伝導体(により発生するマイスナー効果)を用いることもできる。
【0056】
<動作>
次に、本実施形態のシートプラズマ装置100の動作を説明する。ここで、シートプラズマ装置100の動作は、制御装置90によって遂行される。
【0057】
まず、本実施形態のシートプラズマ装置100の一般的な動作について、簡単に説明する。
【0058】
本実施形態のシートプラズマ装置100においては、成膜槽30内を、真空ポンプ38により1×10−6Paのオーダーまで真空引きする。次に、シートプラズマ変形槽20内に、プラズマガン10で形成した円柱状プラズマ22を導入する。そして、この円柱状プラズマ22は、一対の永久磁石24A,24Bにより、シート状プラズマ27に形成され、成膜槽30内に導入される。その後、成膜槽30内の圧力は、1×10−2Paのオーダーとされる。
【0059】
成膜槽30内においては、バイアス電圧印加装置Vから負のバイアス電圧がターゲットホルダ33を介してターゲット33Aに印加されている。一方、バイアス電圧印加装置Vから負のバイアス電圧が基材ホルダ34を介して基材34Aに印加されている。そして、ターゲット33Aが負バイアスに帯電することにより、シート状プラズマ27中のアルゴンイオンがターゲット33Aへと引き付けられる。ターゲット33Aに引き付けられたアルゴンイオンは、ターゲット33A中のターゲット原子をスパッタする。スパッタされたターゲット原子は、シート状プラズマ27中を該厚み方向へ通過して、その際にイオンへと変換される。変換されたイオンは、基材34Aの表面に堆積することによって膜を形成する。
【0060】
なお、上記のようにして基材34Aの表面に膜を形成する過程では、陽極51を回転機構75により回転させてもさせなくてもよい。
【0061】
次に、本実施形態のシートプラズマ装置100の特徴的な動作について説明する。なお、以下の動作は、上述の膜の形成時(成膜時)以外の時に行われる。また、以下の動作は、陽極51に絶縁膜等の反応生成物が形成されている場合に行われる。
【0062】
まず、制御装置90は、基材34Aの表面に膜を形成する過程で陽極51が回転されている場合にはその状態を維持する。一方、制御装置90は、陽極51が回転されていない場合にはモータ70を駆動することにより陽極51を回転させる。
【0063】
次に、制御装置90は、駆動源80を駆動することにより可動軸78を前進させ、この可動軸78に取り付けられた清掃部材76を陽極51の表面に接触させ押し付ける。ここで、制御装置90は、清掃部材76の陽極51への押付力を、陽極51が必要以上に削られないよう制御することが好ましい。また、制御装置90は、清掃部材76の陽極51への押付力を、回転機構75による陽極51の回転を停止させないよう制御することが好ましい。この場合には、制御装置90は、清掃部材76の陽極51への押付力に応じて、モータ70の駆動力を制御することも可能である。これにより、陽極51の前面に形成された絶縁膜等の反応生成物が掻き取られる。この場合において、掻き取られた絶縁膜等の反応生成物からなるパーティクルは、遮蔽板82が設けられていることにより、陽極槽50(減圧容器60)への飛散が抑制される。
【0064】
次に、所定の時間、清掃部材76を陽極51の表面に押し付けて、陽極51の前面から絶縁物等の反応生成物が除去されたと判定した場合には、制御装置90は、駆動源80により可動軸78を退避させ、清掃部材76を陽極51の表面から離隔させる。これにより、陽極51の表面から絶縁膜等の反応生成物を掻き取った後に、陽極51が必要以上に削られることが防止される。
【0065】
以上のようにして陽極51の表面から絶縁膜等の反応生成物を掻き取った後、一般的な動作である成膜が行われる。
【0066】
総括すると、本実施形態のシートプラズマ装置100は、陽極51の前面に絶縁膜等の反応生成物が形成された場合においても、押付機構81によって清掃部材76を陽極51に押し付けることにより、上記反応生成物を削り取って除去し、陽極51を清掃することができる。
【0067】
また、本実施形態のシートプラズマ装置100は、押付機構81によって陽極51への清掃部材76の押付力を制御しやすいので、清掃部材76によって陽極51が必要以上に削り取られることが抑制される。
【0068】
また、本実施形態のシートプラズマ装置100は、陽極51を円柱状プラズマ22の中心軸22Aに平行でかつこの中心軸22Aから偏倚した軸を中心に気密的に回転させ、かつこの陽極51の背後にシート状プラズマ27を収束させる永久磁石52を配置するので、装置構成が簡易になる。
【0069】
また、本実施形態のシートプラズマ装置100は、押付機構81が清掃部材76を陽極51に接触/離隔自在に押し付けるよう構成されているため、陽極51に形成された絶縁膜等の反応生成物を除去する際にのみ、清掃部材76を陽極51に接触させ、それ以外の場合には清掃部材76と陽極51とを離隔することにより、陽極51が必要以上に削り取られることがさらに抑制される。
【0070】
また、本実施形態のシートプラズマ装置100は、押付機構81の駆動源80としてエアモータを用いているので、清掃部材76を陽極51の前面に接触させて押し付けた際に、モータの焼き付きが発生しない。これにより、シートプラズマ装置100の動作が安定する。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明のシートプラズマ装置は、陽極に形成された絶縁膜等の反応生成物を取り除くことができ、かつ、この取り除かれた反応生成物の飛散を防止することが可能なシートプラズマ装置として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の実施形態に係るシートプラズマ装置の概略構成の一例を示す正面図である。
【図2】図1のシートプラズマ装置を構成する陽極槽の概略構成を示す部分正面図である。
【符号の説明】
【0073】
10 プラズマガン
11 フランジ
12 陰極
13 筒状部材
14 放電空間
15 絶縁体
16 マスフローコントローラ
17 放電ガス導入管
19 筒状部材
20 シートプラズマ変形槽
21 輸送空間
22 円柱状プラズマ
22A 円柱状プラズマの中心軸
23 第一電磁コイル(プラズマ流動手段)
24A,24B 永久磁石
27 シート状プラズマ
28 第二電磁コイル(プラズマ流動手段)
29 第一フランジ
30 成膜槽
31 成膜空間
31A ターゲット空間
31B 基材空間
32 排気口
33 ターゲットホルダ
33A スパッタリングターゲット
33B ホルダ
33C 支軸
33D 絶縁部材
34 基材ホルダ
34A 基材
34B ホルダ
34C 支軸
34D 絶縁部材
35 上蓋
36 下蓋
37 バルブ
38 真空ポンプ
40 チャンバ
42 第一開口部
45 第二開口部
47 第二フランジ
48 第三電磁コイル(プラズマ流動手段)
50 陽極槽
51 陽極
52 永久磁石
53 筒状部材
54 取付板
55 貫通孔
56 仕切板
57 空間(冷却媒体流路)
58 カーボンブラシ
59 回転軸
60 減圧容器
61 ハウジング
62 ベアリング
63 真空シール
64 内側管
65 外側管
66 冷却媒体供給装置
67 内側管の内部
68 内側管と外側管との間の隙間
69 第1プーリー
70 モータ
72 駆動軸
73 ベルト
74 第2プーリー
75 回転機構
76 清掃部材
78 可動軸
79 貫通孔
80 駆動源
81 押付機構
82 遮蔽板
85 可動軸の移動方向(前進方向)
100 シートプラズマ装置
第一中間電極
第二中間電極
主バイアス電圧印加装置
,V バイアス電圧印加装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部を減圧可能な減圧容器と、
前記減圧容器の内部にプラズマを発生させるプラズマガンと、
前記減圧容器の内部において前記プラズマを受ける平板状の陽極と、
前記プラズマガンで発生したプラズマを円柱状に成形し該成形した円柱状のプラズマの中心軸に沿って前記陽極の側へ流動させるプラズマ流動手段と、
前記減圧容器の一部を成すように形成され、その内部に前記円柱状のプラズマを流動させかつ該流動される円柱状のプラズマをシート状のプラズマに変形させるシートプラズマ変形槽と、
前記減圧容器の一部を成すように形成された成膜槽と、
前記陽極を前記円柱状のプラズマの中心軸に平行でかつ該中心軸から偏倚した軸を中心に気密的に回転させる回転機構と、
前記陽極の背後にかつ前記円柱状のプラズマの中心軸上に配置され前記シート状のプラズマを前記陽極に収束させる永久磁石と、
前記シート状のプラズマと離れた位置に前記陽極の前面に対向するように配置された清掃部材と、
該清掃部材を前記陽極に押し付ける押付機構と、
前記清掃部材と前記シート状のプラズマとの間に配置された遮蔽板と、を備えた、シートプラズマ装置。
【請求項2】
前記押付機構が前記清掃部材を前記陽極に接触/離隔自在に押し付けるよう構成されている、請求項1に記載のシートプラズマ装置。
【請求項3】
前記清掃部材が研磨部材である、請求項1に記載のシートプラズマ装置。
【請求項4】
前記陽極が円板状に形成されている、請求項1に記載のシートプラズマ装置。
【請求項5】
前記回転機構が、前記陽極の中心に設けられた回転軸と、該回転軸を回転させるモータとを備えている、請求項1に記載のシートプラズマ装置。
【請求項6】
前記モータがエアモータである、請求項5に記載のシートプラズマ装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2008−240122(P2008−240122A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−85742(P2007−85742)
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【出願人】(000002358)新明和工業株式会社 (919)
【Fターム(参考)】