シート後処理装置及び待機トレイ
【課題】画像形成装置から送られたシートを後処理する装置及びこの装置に用いられる待機トレイに関し、処理トレイの上段にバッファ機構としての待機トレイを設けることで、簡単な機構で、コンパクト化出来る。
【解決手段】待機トレイ10が待機保持されるシートの搬送方向の左右下面を支える左右下面支持部材10a,10bと、待機トレイに搬送されたシートの後端下面を支持する後端下面支持部材74a,74aと、待機トレイに搬送されたシートの後端上面を押さえる後端上面押さえ部材82と、シートが待機トレイに積載されたことを検知する検知手段70と、検知手段の検知信号に基づき、後端上面押さえ部材82を,待機トレイに搬送されたシートの後端上面を押さえる位置に駆動する駆動モータ80とを備えた、シート後処理装置。
【解決手段】待機トレイ10が待機保持されるシートの搬送方向の左右下面を支える左右下面支持部材10a,10bと、待機トレイに搬送されたシートの後端下面を支持する後端下面支持部材74a,74aと、待機トレイに搬送されたシートの後端上面を押さえる後端上面押さえ部材82と、シートが待機トレイに積載されたことを検知する検知手段70と、検知手段の検知信号に基づき、後端上面押さえ部材82を,待機トレイに搬送されたシートの後端上面を押さえる位置に駆動する駆動モータ80とを備えた、シート後処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置から送られたシートを後処理する装置(フィニッシャ)及びこの後処理装置に用いられる待機トレイに関する。
【背景技術】
【0002】
後処理装置では、例えば、画像形成装置から送られたシートを束ねて処理トレイにてステープル処理した後、排紙トレイに搬送している。この場合、画像形成装置の画像処理速度に比べて後処理装置のステープル処理速度が遅いことから、シートを直接処理トレイに送ると、先のシートをステープル処理している間に、次のステープル処理するシートが搬送されてしまう。これを防ぐために、処理トレイの前段にシートの搬入タイミングを調節するバッファ機構を設ける必要となる。このことから従来から種々のバッファ機構が提案されている。例えば、特許文献1は、画像形成装置から送られたシートを処理トレイに送る搬送路にシートを滞留する機構を設けている。しかし、この場合、搬送路を長くする必要があり、その結果後処理装置が大型化しやすい。
【特許文献1】特許2583594号公報、第7図及びその説明部分など
【特許文献2】特開平11−322162、要約など
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような事情に鑑み、本発明者等は、処理トレイの上段にバッファ機構として待機トレイを設けることをここに提案する。この待機トレイは処理トレイに搬送されるシートを一旦待機保持し、待機保持を解除する時に待機トレイの左右のシート支持面を開いてシートをその後端部側(シートが待機トレイに搬送される時の上流側)から処理トレイに落下させるものである。この処理トレイを用いれば、簡単な機構で、搬送路を長く取る必要がなく、スペースを取ることなく配置でき、その結果、後処理装置をコンパクト化できる。しかも、シートを誤動作なく処理トレイに送ることができる。
【0004】
しかし、待機トレイのシート支持面を開放する際(シートを処理トレイ上に落下させる際)に、シートが左右のシート支持面のいずれか一方に引きずられ、シートがその幅方向(シート搬送方向を縦方向とすると横方向)にずれたまま処理トレイに落下する惧れがある。
【0005】
本発明は、待機トレイに待機保持されたシートを保持解除して処理トレイに落下させる時に、シートが左右に引きずられることなく中央位置に保持することができ、もってシートを処理トレイの所望位置に確実に落下させることができるシート後処理装置及び待機トレイを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明は以下の構成を備えている。
【0007】
(1)搬送されたシートを一時的に待機保持した後この保持を解除して該シートを落下可能な待機トレイと、待機トレイから落下されたシートを保持して処理可能な処理トレイと、処理トレイで処理されたシートを積載可能な排紙トレイとを具備したシート後処理装置であって、
前記待機トレイは、
待機保持されるシートの搬送方向の左右下面を支える左右下面支持部材と、
待機トレイに搬送されたシートの後端下面を支持する後端下面支持部材と、
待機トレイに搬送されたシートの後端上面を押さえる後端上面押さえ部材と、
シートが待機トレイに積載されたことを検知する検知手段と、
この検知手段の検知信号に基づき、後端上面押さえ部材を、待機トレイに搬送されたシートの後端上面を押さえる位置に移動させる駆動手段とを備えた、シート後処理装置。
【0008】
(2)待機保持されるシートの搬送方向の後端面に対応して配置され、後端下面支持部材を突設した第1の回動軸と、
この第1の回動軸と同軸上に配置され、かつ、前記後端上面押さえ部材を突設した第2の回動軸であって、前記駆動手段により、第1の回動軸とは別に駆動される第2の回動軸を更に備えた、(1)に記載のシート後処理装置。
【0009】
(3)搬送されたシートを一時的に待機保持した後、この保持を解除して該シートを処理トレイに落下可能な、シート後処理装置に用いられる待機トレイであって、
待機保持されるシートの搬送方向の左右下面を支える左右下面支持部材と、
待機トレイに搬送されたシートの後端下面を支持する後端下面支持部材と、
待機トレイに搬送されたシートの後端上面を押さえる後端上面押さえ部材と、
シートが待機トレイに積載されたことを検知する検知手段と、
この検知手段の検知信号に基づき、後端上面押さえ部材を、待機トレイに搬送されたシートの後端上面を押さえる位置に移動させる駆動手段とを備えた、待機トレイ。
【0010】
(4)待機保持されるシートの搬送方向の後端面に対応して配置され、後端下面支持部材を突設した第1の回動軸と、
この第1の回動軸と同軸上に配置され、かつ、前記後端上面押さえ部材を突設した第2の回動軸であって、前記駆動手段により、第1の回動軸とは別に駆動される第2の回動軸を更に備えた、(3)に記載の待機トレイ。
【0011】
(5)後端上面押さえ部材は、柔軟な弾性部材からなり、シート後端上面を押さえるに十分な長さを有する(3)又は(4)に記載の待機トレイ。
【0012】
(6)後端上面押さえ部材は、待機トレイに搬送されたシートの後端上面の中央部を押さえるように設けられ、
後端下面支持部材は、後端上面押さえ部材の両側の後端下面を支えるように設けられている、(3)乃至(5)の何れか記載の待機トレイ。
【0013】
(7)後端上面押さえ部材は、第2の回動軸の周面に間隔をおいて複数個配置されている(3)乃至(6)の何れかに記載の待機トレイ。
【0014】
(8)搬送されるシートの先端側が高く、後端側が低い傾斜状に配置されている(3)乃至(7)のいずれかに記載の待機トレイ。
【0015】
本明細書及び特許請求の範囲で、先端側、後端側、シート幅とは、それぞれ、待機トレイに搬送されるシートの搬送方向を基準としたもので、搬送方向の下流側を先端側、搬送方向の上流側を後端側、シート搬送方向を縦方向とした時に横方向の長さをシート幅と称する。また、シートとは、トナー画像(現像画像)が複写され、画像形成装置から送られたコピー用紙のことをいう。
【発明の効果】
【0016】
待機トレイは、シートの保持解除時(シートを処理トレイに落下させる時)に、左右の下面支持部材が開いてシートの支持が解除される。その時シートが左右下面支持部材の一方に引きずられて、シートの幅方向(シート搬送方向を基準とした横方向)の位置がずれる惧れがある。本発明では、後端下面支持部材でシート後端下面を支え、後端上面押さえ部材でシート後端上面を押えているので、シートのずれを防止することができ、シートを処理トレイの所望の位置に落下させることができる。
【0017】
なお、特許文献2には、シートを一時的に積載するステイプルトレイにパドルを設けてトレイに排出された最上位のシートに対するパドルの接触圧を略一定に保つように構成した機構が開示されている。これは、最上位シートに対する引き寄せ手段の接触面積の変化によるシートの戻し過ぎを防止する機構であり、本発明とは技術的な相違があり、この機構では本発明の効果を奏し得ない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の一実施例を説明する。
【0019】
(画像形成装置概略)
図18に基づいて、本発明に係る後処理装置の前段に配置する画像形成装置(デジタル複写機)の概略を簡単に説明する。この装置は、上面に原稿の載置台112が設けられ、その上に原稿Dを自動的に原稿載置台112上に送る自動原稿送り装置117(以下、ADFと称する)が配置されている。ADFに原稿Dを載せ、所定の設定(例えばステープル処理の有無、ステープル処理の仕方、複写枚数、複写されるシートのサイズ等)をした後、複写開始スイッチを押す。ADF上の原稿Dは原稿載置台112の所定の位置に搬送される。
【0020】
画像形成装置の内部にはスキャナ部4、プリンタ部6、及びコピー用紙のカセット、フィーダーが配設されている。スキャナ部4では、原稿載置台112上の原稿Dをスキャンニングし、その反射光を入射し、入射した反射光を光電変換して原稿Dの画像情報を読み取り、読み取った画像情報に対応する光電信号を出力する。プリンタ部6ではスキャナ部4で読み取った原稿Dの画像情報等に応じて半導体レーザ141により感光体ドラム144周面上に静電潜像を形成する。そして感光体ドラム144に現像器146からトナーを供給して感光体ドラム144に形成された静電潜像を顕像化しトナー像を形成する。
【0021】
この感光体ドラム144には、コピー用紙Pがコピー用紙Pのカセット52,53,54,56、フィーダー55から送られ、感光体ドラム144上のトナー像が転写チャージャ148によりコピー用紙に複写される。その後コピー用紙のトナー画像が定着器160によって定着され、排出口161から排出される。これが、本発明のシートに該当する。
【0022】
(後処理装置概略)
同図18に基づいて後処理装置の概略を簡単に説明する。後処理装置は、画像形成装置から搬送されるシート20をステープル処理する装置で、画像形成装置の排出口161に接して配置されている。すなわち画像形成装置の排出口161に対応してシート搬送入口を設け、このシート搬送入口に入口ローラ22を配置している。入口ローラ22の搬送入口にはシートセンサ70が設けられ、このセンサは搬送されるシートの先端、後端を検知するものである。前記入口ローラ22は、シート20を後処理装置内の搬送路を形成するペーパーパス天井36に導入する。このペーパーパス天井36は、シートを待機トレイ10及び処理トレイ12に案内するものである。処理トレイ12の上流側(又は待機トレイ10の上流側)には二つの排紙トレイ16,18が配置されている。待機トレイ10は、トレイに搬送されるシートの先端側が上向きで、後端側が下向きになるように傾斜して、処理トレイ12の上段に配置されている。この待機トレイ10には、後端側(搬送されるシートの上流側)に給紙ローラ24が設けられ、先端側(搬送されるシートの下流側)に待機トレイローラ28が設けられている。処理トレイ12は、シートの先端側(排紙トレイに搬送するシートの下流側)が上向きで、後端側(排紙トレイに搬送するシートの上流側)が下向きになるように傾斜して処理トレイ12の下段に配置されている。処理トレイ12の後端側にはステイプラ14が設けられている。
【0023】
ここで、本発明に係る後処理装置は、装置をコンパクトにするために、搬送されるシートのサイズに比べて、待機トレイ10及び処理トレイ12が何れも小さいサイズとなっている。待機トレイ12がここに積載されるシートよりもサイズが小さいため、待機トレイ10から処理トレイ12にシートが落下した際に、そのシートは処理トレイ12と排紙トレイ16(又は18)にまたがって積載される(図10乃至図13参照)。
【0024】
<待機トレイ>
次に、図1,2,3に基づいて待機トレイを説明する。すでに述べたように、処理トレイで先のシートを処理している時には、次のシートを処理トレイに搬送することはできない。待機トレイは、この状態で次のシートを待機させるものである。前記入口ローラ22は、上入口ローラ22aと下入口ローラ22bからなり、これらローラは入口ローラモータ26で駆動される。給紙ローラ24も上給紙ローラ24aと下給紙ローラ24bとからなり、これらローラは給紙ローラモータで駆動される。待機トレイローラ28は上下に昇降動可能で、その制御は待機トレイローラ駆動源30によりおこなわれる。待機トレイローラ28は、正逆回転が可能で、その正逆回転は待機トレイローラモータ32でおこなわれる。
【0025】
待機トレイ10は、左右幅方向に、待機トレイ内に搬入されたシートの下面の両側を支える左右の下面支持部材10a,10bが設けられている。左右の下面支持部材間は開口しており、従って、シート下面の中央部は支持されない。これら左右の下面支持部材10a,10bの上面は、それぞれ平面状となっているが、その先端側に上方に湾曲した曲面を形成している。なお、曲面に代えてまたは曲面とともに任意方向に回転可能なコロを嵌め込むようにしてもよい。左右の下面支持部材10a,10bは、先端側から後端側にかけて同じ幅で形成されている(図19参照)。ここで、幅とは、シート搬送方向を縦方向とした場合の横方向をいう。左右の下面支持部材10a,10bは、シートを待機保持する時には、左右の下面支持部材全面でシート側面を支持できる位置にあり、待機保持を解除する時には、左右の下面支持部材10a,10bを開放する位置にあり、この位置に左右の下面支持部材10a,10bがあると、シートが後端から処理トレイ12に落下できるようになっている。左右の下面支持部材10a,10bは支持部材駆動モータ(図示せず)により駆動され、この支持部材駆動モータにより、左右の下面支持部材をスライド動作させて開口部の開口幅を調節し、左右の下面支持部材10a,10bを開閉させる。
【0026】
前記待機トレイローラ28は、待機トレイに搬送されたシートを後端側に戻し、シートの後端側を待機トレイの後端60に突き当ててシート後端を整合させるものである。この場合、シートが待機トレイに搬送される時は上方に位置するが、整合させる場合に下降してシートを押した状態で回転して、シートを押し戻す。また、シートを待機トレイから直接排紙トレイに搬送する場合も、このシート整合ローラを下降させてシートを押した状態で回転して、シートを排出する。この場合、待機トレイローラ28の回転方向はシートを後端側に突き当てる場合とは逆回転となる。
【0027】
待機トレイには、給紙ローラ24の近傍、すなわち、シートが待機トレイに搬入される側(上流側)にシートを検知するシートセンサ70(図18など参照)が設けられている。このシートセンサ70は、シートの給紙ローラ24による搬送開始(シート先端)、給紙ローラ24による搬送終了(シート後端)を検知し、この検知信号を制御手段に送るものである。
【0028】
図19、20は待機トレイの後端側を上から見た平面図及び側面から見た図である。入口ローラ22の下方には、待機保持されるシートの後端面に沿って第1の回動軸72が配設されている。この第1の回動軸72には、シート後端の左右両側の二箇所に後端下面支持部材74a,74aが突設されている。また、後端下面支持部材は同一周面に十字状に4箇所90度の角度で配置されている。後端下面支持部材74a,74aはシートを待機保持する時は、図19に示すようにシート後端下面を支える位置にあり、シートの保持を解除する時は第1の回動軸72により回動駆動されて下方向に移動して後端下面の支持を解除するようになっている。この後端下面支持部材は、樹脂等からなる。
【0029】
さらに、入口ローラ22の下方には、待機保持されるシートの後端面に沿って第2の回動軸76が配設されている。この第2の回動軸76は、第1の回動軸72と同軸に配置されている。ただし、第1の回動軸72とは別駆動である。すなわち、第1の回動軸72は、第1の回動軸駆動モータ78により、第2の回動軸76は第2の回動軸駆動モータ80により回動駆動される。第2の回動軸76にはシート後端面の中央部に後端上面押さえ部材82が突設されている。後端上面押さえ部材82は同一周面に十字状に4箇所90度の角度で配置されている。後端上面押さえ部材82は、所定のシートの後端が待機トレイに搬送されると、回動してシート後端上面中央部を押さえる。この後端上面押さえ部材82は軟質のゴムなどからなる。
次に、待機トレイ10での待機保持が解除されると、左右の下面支持部材10a,10bが開く。このとき、後端下面支持部材74a,74aと後端上面押さえ部材82とでシート後端を押さえているので、シートが左右方向(幅方向)にずれることはない。そして、後端下面支持部材74a,74aと後端上面押さえ部材82とをそれぞれ第1の回動軸72、第2の回動軸76により回動させて後端下面支持部材74a,74aと後端上面押さえ部材82とでのシート後端を押さえを解除してシートを処理トレイ12に落下させる。
【0030】
次のシートが待機トレイに来る前に後端下面支持部材74a,74aは元の位置から90度回転した位置に移動し、次の後端下面支持部材74a,74aがシート後端下面を支持する位置にくる。後端上面押さえ部材82は元の位置から90度回転した位置に移動し、次の後端上面押さえ部材82がシート後端上面を押えるための準備位置にくる。
【0031】
<処理トレイ>
処理トレイは、待機トレイから落下されたシートの束について縦横整合をおこなって所定の処理(例えばステープル処理)をおこなうものである。この処理トレイは、先端側が高く、後端側が低い傾斜状に配置されている。
【0032】
図4に示すように、縦整合は、縦整合ローラ38によりなされ、縦整合上ローラ38aは縦整合上ローラモータ40により、縦整合下ローラ38bは縦整合下ローラモータ42により駆動され、用紙をストッパー45を基準に揃える。またこの整合を補助するためにパドル44が設けられ、このパドル44はパドルモータ46により駆動される。
【0033】
図5に示すように、横整合は、横整合機構47と横整合モータ48とにより実行される。
【0034】
処理トレイ12に所定の枚数の用紙が整合され蓄積されると、ステイプル処理がステイプラ14により行われる。
【0035】
図6に示すように、ステイプラ14はステイプル駆動部49により位置決めされ、ステイプル処理を制御される。
【0036】
<排紙トレイ>
図4に示すように、ステイプル処理された用紙束は、搬送機構50により排紙トレイ16に送られる。排紙トレイ16、18の選択は、排紙トレイ駆動部52により排紙トレイ16、18を上下移動させてなされる。
【0037】
待機トレイ10から直接排紙する場合は、待機トレイのシート出口に対応した位置まで排紙トレイを上昇させる。
【0038】
(動作説明)
次に図7乃至18を参照して本発明に係る後処理装置の動作を説明する。
【0039】
<ステープル処理をする場合>
すでに述べたように、処理トレイでのステイプル処理は、画像処理装置での処理に比べて遅く、このため、画像処理装置から搬送されたシートを処理トレイで処理する際に、その前段にバッファ部を設けて、処理トレイでのステイプル処理が完了するまで、次のシートが処理トレイに搬送されるまで待機させる必要がある。この例では、2枚のシート(1枚目と2枚目)を待機トレイに待機させ、3枚目以降は待機不要の場合について説明する。
【0040】
画像処理装置からの1枚目のシートが入口ローラ22、給紙ローラ24を介して待機トレイ10に搬送される。シートは、左右の下面支持部材10a,10bと後端保持部材74a,74aとで保持され、この保持状態で待機トレイローラ28が下降してシート後端が整合される(待機トレイ10の後端60(上流側)に位置合わせする)。さらに後端上面押さえ部材82が回動してシート上面に位置し、シート後端を後端保持部材74a,74aと後端上面押さえ部材82とで押さえる。
【0041】
次いで、待機トレイローラ28が上昇し、2枚目のシート20aを受け入れる準備をする。2枚目のシート20aが待機トレイ10に送られると、待機トレイローラ28が下降してシートの位置を待機トレイ10の後端60に整える。その後待機トレイローラ28が上昇する(図11)。2枚目のシートが待機トレイに搬送される際にシートの後端部をシートセンサ70で検知し、この検知信号に基づいて1枚目、2枚目のシートの束をまとめて処理トレイ12に落とす。すなわち、左右の下面支持部材10a,10bを開放して、シートの両側面の支持を解除する。この時、後端下面支持部材74a,74aと後端上面押さえ部材82とでシート後端を押さえているので、左右の下面支持部材10a,10bの開放動作に引きずられてシートが幅方向(横方向)にずれるようなことはない。ついで、解除後或いは解除開始から若干タイミングをずらして、第1の回動軸72、第2の回動軸76を回動して、後端下面支持部材74a,74aと後端上面押さえ部材82によるシート後端の押さえを解除する。このことにより、シートは処理トレイ12の所望位置に左右方向にずれることなく落下する。
【0042】
その後、3枚目以降のシートに関しては、待機トレイをシートの支持を解除している状態のままとして、シートを給紙ローラ24から直接待機トレイに搬送する。
【0043】
処理トレイ12においては、2枚の用紙束20b上に堆積されて所定枚数の用紙束21を形成する。この際、縦横整合機構38、47が機能して、縦横の用紙整合が実行される。この際図13に示されるように、待機トレイ10の後端60が処理トレイ12の後端(上流側)62より下流側に存在するように、待機トレイ10の後端60と処理トレイ12の後端62は距離Lだけ横方向に離隔されている。このような構成とすると、待機トレイ10から処理トレイ12への用紙束20bの落下が容易となり、縦横整合機構38、47による整合動作も容易にできる。その結果ジャムの発生を防止できる。
【0044】
なお、処理トレイ12は、待機トレイ10とともに斜めに傾けられて配置されるので、それぞれの後端60,62が最も下に位置し、用紙20及び用紙束21の自重によって用紙20及び用紙束21が後端60、62に整合可能にする。
【0045】
次に図14に示すように、用紙束21をステイプラ14によりステイプル処理する。そして、図15に示すように、搬送機構50により用紙束20を排紙トレイ16に送り、後処理が終了する。
【0046】
<後処理を必要としない場合>
後処理を必要としない場合(ステープル処理しない場合、ジャムが発生した場合など)には、図16、17に示すように処理トレイ12を経由せず待機トレイ10から直接排紙トレイ16に排紙する。図16に示すように、画像処理装置から送られてきたシートは入口トレイ22、給紙トレイ24、待機トレイ10を介して、排紙トレイ16に送られる。待機トレイローラ28は下降して用紙20の搬送を行う。排紙トレイ16は図17に示されるように、排紙トレイ駆動部52により若干上昇させられ、待機トレイ10から送られる用紙を受け取る。
【0047】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はこの実施例に限定されない。実施例に示された各構成要素はその機能が同じであれば他の構成要素に変更可能である
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の一実施例を示す後処理装置の斜視図。
【図2】本発明の一実施例を示す後処理装置の上面図。
【図3】本発明の一実施例を示す待機トレイの動作を説明する図。
【図4】本発明の一実施例を示す後処理装置の縦整合と用紙束搬送機構を説明する図。
【図5】本発明の一実施例を示す後処理装置の横整合機構を説明する図。
【図6】本発明の一実施例を示す後処理装置のステイプラの動作を説明する図。
【図7】本発明の一実施例を示す後処理装置における入口ローラと給紙ローラ間における1枚目の用紙の流れを説明する図。
【図8】本発明の一実施例を示す後処理装置における給紙ローラと待機トレイ間における1枚目の用紙の流れを説明する図。
【図9】本発明の一実施例を示す後処理装置における給紙ローラと待機トレイ間における2枚目の用紙の流れを説明する図。
【図10】本発明の一実施例を示す後処理装置における待機トレイローラの動作を説明する図。
【図11】本発明の一実施例を示す後処理装置における待機トレイローラの動作を説明する図。
【図12】本発明の一実施例を示す後処理装置におけるアクティブドロップの動作を説明する図。
【図13】本発明の一実施例を示す後処理装置における3枚目の用紙の流れを説明する図。
【図14】本発明の一実施例を示す後処理装置におけるスティプラの動作を説明する図。
【図15】本発明の一実施例を示す後処理装置における処理トレイと排紙トレイ間の用紙束の流れを説明する図。
【図16】本発明の一実施例を示す後処理装置における待機トレイから排紙トレイへの用紙の直接排紙の流れを説明する図。
【図17】本発明の一実施例を示す後処理装置における排紙トレイの位置変更の動作を説明する図。
【図18】本発明の後処理理装置を画像形成装置と組み合せた図。
【図19】本発明の一実施例を示す待機トレイの後端部の構造を上から見た図。
【図20】本発明の一実施例を示す待機トレイの後端部の作動を示す図。
【符号の説明】
【0049】
10・・・待機トレイ、10a,10b・・・左右の下面支持部材、12・・・処理トレイ、14・・・ステイプラ、16・・・第1の排紙トレイ、18・・・第2の廃止トレイ、20・・・用紙、21・・・用紙束、22・・・入り口ローラ、22a・・・上入口ローラ、22b・・・下入口ローラ、24・・・給紙ローラ、26・・・入口ローラモータ、28・・・待機トレイローラ、30・・・待機トレイローラ駆動源、32・・・待機トレイローラモータ、34・・・待機トレイモータ、36・・・ペーパーパス天井、38・・・縦整合ローラ38、40・・・縦整合上ローラモータ、42・・・縦整合下ローラモータ、44・・・パドル、45・・・ストッパー、46・・・パドルモータ、47・・・横整合機構、48・・・横整合モータ、49・・・ステイプル駆動部、50・・・搬送機構、52・・・排紙トレイ駆動部、60・・・待機トレイの後端、62・・・処理トレイの後端、70・・・シートセンサ、72・・・第1の回動軸、74a,74a・・・後端下面支持部材、76・・・第2の回動軸、78・・・第1の回動軸の駆動モータ、80・・・第2の回動軸の駆動モータ、82・・・後端上面押さえ部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置から送られたシートを後処理する装置(フィニッシャ)及びこの後処理装置に用いられる待機トレイに関する。
【背景技術】
【0002】
後処理装置では、例えば、画像形成装置から送られたシートを束ねて処理トレイにてステープル処理した後、排紙トレイに搬送している。この場合、画像形成装置の画像処理速度に比べて後処理装置のステープル処理速度が遅いことから、シートを直接処理トレイに送ると、先のシートをステープル処理している間に、次のステープル処理するシートが搬送されてしまう。これを防ぐために、処理トレイの前段にシートの搬入タイミングを調節するバッファ機構を設ける必要となる。このことから従来から種々のバッファ機構が提案されている。例えば、特許文献1は、画像形成装置から送られたシートを処理トレイに送る搬送路にシートを滞留する機構を設けている。しかし、この場合、搬送路を長くする必要があり、その結果後処理装置が大型化しやすい。
【特許文献1】特許2583594号公報、第7図及びその説明部分など
【特許文献2】特開平11−322162、要約など
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような事情に鑑み、本発明者等は、処理トレイの上段にバッファ機構として待機トレイを設けることをここに提案する。この待機トレイは処理トレイに搬送されるシートを一旦待機保持し、待機保持を解除する時に待機トレイの左右のシート支持面を開いてシートをその後端部側(シートが待機トレイに搬送される時の上流側)から処理トレイに落下させるものである。この処理トレイを用いれば、簡単な機構で、搬送路を長く取る必要がなく、スペースを取ることなく配置でき、その結果、後処理装置をコンパクト化できる。しかも、シートを誤動作なく処理トレイに送ることができる。
【0004】
しかし、待機トレイのシート支持面を開放する際(シートを処理トレイ上に落下させる際)に、シートが左右のシート支持面のいずれか一方に引きずられ、シートがその幅方向(シート搬送方向を縦方向とすると横方向)にずれたまま処理トレイに落下する惧れがある。
【0005】
本発明は、待機トレイに待機保持されたシートを保持解除して処理トレイに落下させる時に、シートが左右に引きずられることなく中央位置に保持することができ、もってシートを処理トレイの所望位置に確実に落下させることができるシート後処理装置及び待機トレイを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明は以下の構成を備えている。
【0007】
(1)搬送されたシートを一時的に待機保持した後この保持を解除して該シートを落下可能な待機トレイと、待機トレイから落下されたシートを保持して処理可能な処理トレイと、処理トレイで処理されたシートを積載可能な排紙トレイとを具備したシート後処理装置であって、
前記待機トレイは、
待機保持されるシートの搬送方向の左右下面を支える左右下面支持部材と、
待機トレイに搬送されたシートの後端下面を支持する後端下面支持部材と、
待機トレイに搬送されたシートの後端上面を押さえる後端上面押さえ部材と、
シートが待機トレイに積載されたことを検知する検知手段と、
この検知手段の検知信号に基づき、後端上面押さえ部材を、待機トレイに搬送されたシートの後端上面を押さえる位置に移動させる駆動手段とを備えた、シート後処理装置。
【0008】
(2)待機保持されるシートの搬送方向の後端面に対応して配置され、後端下面支持部材を突設した第1の回動軸と、
この第1の回動軸と同軸上に配置され、かつ、前記後端上面押さえ部材を突設した第2の回動軸であって、前記駆動手段により、第1の回動軸とは別に駆動される第2の回動軸を更に備えた、(1)に記載のシート後処理装置。
【0009】
(3)搬送されたシートを一時的に待機保持した後、この保持を解除して該シートを処理トレイに落下可能な、シート後処理装置に用いられる待機トレイであって、
待機保持されるシートの搬送方向の左右下面を支える左右下面支持部材と、
待機トレイに搬送されたシートの後端下面を支持する後端下面支持部材と、
待機トレイに搬送されたシートの後端上面を押さえる後端上面押さえ部材と、
シートが待機トレイに積載されたことを検知する検知手段と、
この検知手段の検知信号に基づき、後端上面押さえ部材を、待機トレイに搬送されたシートの後端上面を押さえる位置に移動させる駆動手段とを備えた、待機トレイ。
【0010】
(4)待機保持されるシートの搬送方向の後端面に対応して配置され、後端下面支持部材を突設した第1の回動軸と、
この第1の回動軸と同軸上に配置され、かつ、前記後端上面押さえ部材を突設した第2の回動軸であって、前記駆動手段により、第1の回動軸とは別に駆動される第2の回動軸を更に備えた、(3)に記載の待機トレイ。
【0011】
(5)後端上面押さえ部材は、柔軟な弾性部材からなり、シート後端上面を押さえるに十分な長さを有する(3)又は(4)に記載の待機トレイ。
【0012】
(6)後端上面押さえ部材は、待機トレイに搬送されたシートの後端上面の中央部を押さえるように設けられ、
後端下面支持部材は、後端上面押さえ部材の両側の後端下面を支えるように設けられている、(3)乃至(5)の何れか記載の待機トレイ。
【0013】
(7)後端上面押さえ部材は、第2の回動軸の周面に間隔をおいて複数個配置されている(3)乃至(6)の何れかに記載の待機トレイ。
【0014】
(8)搬送されるシートの先端側が高く、後端側が低い傾斜状に配置されている(3)乃至(7)のいずれかに記載の待機トレイ。
【0015】
本明細書及び特許請求の範囲で、先端側、後端側、シート幅とは、それぞれ、待機トレイに搬送されるシートの搬送方向を基準としたもので、搬送方向の下流側を先端側、搬送方向の上流側を後端側、シート搬送方向を縦方向とした時に横方向の長さをシート幅と称する。また、シートとは、トナー画像(現像画像)が複写され、画像形成装置から送られたコピー用紙のことをいう。
【発明の効果】
【0016】
待機トレイは、シートの保持解除時(シートを処理トレイに落下させる時)に、左右の下面支持部材が開いてシートの支持が解除される。その時シートが左右下面支持部材の一方に引きずられて、シートの幅方向(シート搬送方向を基準とした横方向)の位置がずれる惧れがある。本発明では、後端下面支持部材でシート後端下面を支え、後端上面押さえ部材でシート後端上面を押えているので、シートのずれを防止することができ、シートを処理トレイの所望の位置に落下させることができる。
【0017】
なお、特許文献2には、シートを一時的に積載するステイプルトレイにパドルを設けてトレイに排出された最上位のシートに対するパドルの接触圧を略一定に保つように構成した機構が開示されている。これは、最上位シートに対する引き寄せ手段の接触面積の変化によるシートの戻し過ぎを防止する機構であり、本発明とは技術的な相違があり、この機構では本発明の効果を奏し得ない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の一実施例を説明する。
【0019】
(画像形成装置概略)
図18に基づいて、本発明に係る後処理装置の前段に配置する画像形成装置(デジタル複写機)の概略を簡単に説明する。この装置は、上面に原稿の載置台112が設けられ、その上に原稿Dを自動的に原稿載置台112上に送る自動原稿送り装置117(以下、ADFと称する)が配置されている。ADFに原稿Dを載せ、所定の設定(例えばステープル処理の有無、ステープル処理の仕方、複写枚数、複写されるシートのサイズ等)をした後、複写開始スイッチを押す。ADF上の原稿Dは原稿載置台112の所定の位置に搬送される。
【0020】
画像形成装置の内部にはスキャナ部4、プリンタ部6、及びコピー用紙のカセット、フィーダーが配設されている。スキャナ部4では、原稿載置台112上の原稿Dをスキャンニングし、その反射光を入射し、入射した反射光を光電変換して原稿Dの画像情報を読み取り、読み取った画像情報に対応する光電信号を出力する。プリンタ部6ではスキャナ部4で読み取った原稿Dの画像情報等に応じて半導体レーザ141により感光体ドラム144周面上に静電潜像を形成する。そして感光体ドラム144に現像器146からトナーを供給して感光体ドラム144に形成された静電潜像を顕像化しトナー像を形成する。
【0021】
この感光体ドラム144には、コピー用紙Pがコピー用紙Pのカセット52,53,54,56、フィーダー55から送られ、感光体ドラム144上のトナー像が転写チャージャ148によりコピー用紙に複写される。その後コピー用紙のトナー画像が定着器160によって定着され、排出口161から排出される。これが、本発明のシートに該当する。
【0022】
(後処理装置概略)
同図18に基づいて後処理装置の概略を簡単に説明する。後処理装置は、画像形成装置から搬送されるシート20をステープル処理する装置で、画像形成装置の排出口161に接して配置されている。すなわち画像形成装置の排出口161に対応してシート搬送入口を設け、このシート搬送入口に入口ローラ22を配置している。入口ローラ22の搬送入口にはシートセンサ70が設けられ、このセンサは搬送されるシートの先端、後端を検知するものである。前記入口ローラ22は、シート20を後処理装置内の搬送路を形成するペーパーパス天井36に導入する。このペーパーパス天井36は、シートを待機トレイ10及び処理トレイ12に案内するものである。処理トレイ12の上流側(又は待機トレイ10の上流側)には二つの排紙トレイ16,18が配置されている。待機トレイ10は、トレイに搬送されるシートの先端側が上向きで、後端側が下向きになるように傾斜して、処理トレイ12の上段に配置されている。この待機トレイ10には、後端側(搬送されるシートの上流側)に給紙ローラ24が設けられ、先端側(搬送されるシートの下流側)に待機トレイローラ28が設けられている。処理トレイ12は、シートの先端側(排紙トレイに搬送するシートの下流側)が上向きで、後端側(排紙トレイに搬送するシートの上流側)が下向きになるように傾斜して処理トレイ12の下段に配置されている。処理トレイ12の後端側にはステイプラ14が設けられている。
【0023】
ここで、本発明に係る後処理装置は、装置をコンパクトにするために、搬送されるシートのサイズに比べて、待機トレイ10及び処理トレイ12が何れも小さいサイズとなっている。待機トレイ12がここに積載されるシートよりもサイズが小さいため、待機トレイ10から処理トレイ12にシートが落下した際に、そのシートは処理トレイ12と排紙トレイ16(又は18)にまたがって積載される(図10乃至図13参照)。
【0024】
<待機トレイ>
次に、図1,2,3に基づいて待機トレイを説明する。すでに述べたように、処理トレイで先のシートを処理している時には、次のシートを処理トレイに搬送することはできない。待機トレイは、この状態で次のシートを待機させるものである。前記入口ローラ22は、上入口ローラ22aと下入口ローラ22bからなり、これらローラは入口ローラモータ26で駆動される。給紙ローラ24も上給紙ローラ24aと下給紙ローラ24bとからなり、これらローラは給紙ローラモータで駆動される。待機トレイローラ28は上下に昇降動可能で、その制御は待機トレイローラ駆動源30によりおこなわれる。待機トレイローラ28は、正逆回転が可能で、その正逆回転は待機トレイローラモータ32でおこなわれる。
【0025】
待機トレイ10は、左右幅方向に、待機トレイ内に搬入されたシートの下面の両側を支える左右の下面支持部材10a,10bが設けられている。左右の下面支持部材間は開口しており、従って、シート下面の中央部は支持されない。これら左右の下面支持部材10a,10bの上面は、それぞれ平面状となっているが、その先端側に上方に湾曲した曲面を形成している。なお、曲面に代えてまたは曲面とともに任意方向に回転可能なコロを嵌め込むようにしてもよい。左右の下面支持部材10a,10bは、先端側から後端側にかけて同じ幅で形成されている(図19参照)。ここで、幅とは、シート搬送方向を縦方向とした場合の横方向をいう。左右の下面支持部材10a,10bは、シートを待機保持する時には、左右の下面支持部材全面でシート側面を支持できる位置にあり、待機保持を解除する時には、左右の下面支持部材10a,10bを開放する位置にあり、この位置に左右の下面支持部材10a,10bがあると、シートが後端から処理トレイ12に落下できるようになっている。左右の下面支持部材10a,10bは支持部材駆動モータ(図示せず)により駆動され、この支持部材駆動モータにより、左右の下面支持部材をスライド動作させて開口部の開口幅を調節し、左右の下面支持部材10a,10bを開閉させる。
【0026】
前記待機トレイローラ28は、待機トレイに搬送されたシートを後端側に戻し、シートの後端側を待機トレイの後端60に突き当ててシート後端を整合させるものである。この場合、シートが待機トレイに搬送される時は上方に位置するが、整合させる場合に下降してシートを押した状態で回転して、シートを押し戻す。また、シートを待機トレイから直接排紙トレイに搬送する場合も、このシート整合ローラを下降させてシートを押した状態で回転して、シートを排出する。この場合、待機トレイローラ28の回転方向はシートを後端側に突き当てる場合とは逆回転となる。
【0027】
待機トレイには、給紙ローラ24の近傍、すなわち、シートが待機トレイに搬入される側(上流側)にシートを検知するシートセンサ70(図18など参照)が設けられている。このシートセンサ70は、シートの給紙ローラ24による搬送開始(シート先端)、給紙ローラ24による搬送終了(シート後端)を検知し、この検知信号を制御手段に送るものである。
【0028】
図19、20は待機トレイの後端側を上から見た平面図及び側面から見た図である。入口ローラ22の下方には、待機保持されるシートの後端面に沿って第1の回動軸72が配設されている。この第1の回動軸72には、シート後端の左右両側の二箇所に後端下面支持部材74a,74aが突設されている。また、後端下面支持部材は同一周面に十字状に4箇所90度の角度で配置されている。後端下面支持部材74a,74aはシートを待機保持する時は、図19に示すようにシート後端下面を支える位置にあり、シートの保持を解除する時は第1の回動軸72により回動駆動されて下方向に移動して後端下面の支持を解除するようになっている。この後端下面支持部材は、樹脂等からなる。
【0029】
さらに、入口ローラ22の下方には、待機保持されるシートの後端面に沿って第2の回動軸76が配設されている。この第2の回動軸76は、第1の回動軸72と同軸に配置されている。ただし、第1の回動軸72とは別駆動である。すなわち、第1の回動軸72は、第1の回動軸駆動モータ78により、第2の回動軸76は第2の回動軸駆動モータ80により回動駆動される。第2の回動軸76にはシート後端面の中央部に後端上面押さえ部材82が突設されている。後端上面押さえ部材82は同一周面に十字状に4箇所90度の角度で配置されている。後端上面押さえ部材82は、所定のシートの後端が待機トレイに搬送されると、回動してシート後端上面中央部を押さえる。この後端上面押さえ部材82は軟質のゴムなどからなる。
次に、待機トレイ10での待機保持が解除されると、左右の下面支持部材10a,10bが開く。このとき、後端下面支持部材74a,74aと後端上面押さえ部材82とでシート後端を押さえているので、シートが左右方向(幅方向)にずれることはない。そして、後端下面支持部材74a,74aと後端上面押さえ部材82とをそれぞれ第1の回動軸72、第2の回動軸76により回動させて後端下面支持部材74a,74aと後端上面押さえ部材82とでのシート後端を押さえを解除してシートを処理トレイ12に落下させる。
【0030】
次のシートが待機トレイに来る前に後端下面支持部材74a,74aは元の位置から90度回転した位置に移動し、次の後端下面支持部材74a,74aがシート後端下面を支持する位置にくる。後端上面押さえ部材82は元の位置から90度回転した位置に移動し、次の後端上面押さえ部材82がシート後端上面を押えるための準備位置にくる。
【0031】
<処理トレイ>
処理トレイは、待機トレイから落下されたシートの束について縦横整合をおこなって所定の処理(例えばステープル処理)をおこなうものである。この処理トレイは、先端側が高く、後端側が低い傾斜状に配置されている。
【0032】
図4に示すように、縦整合は、縦整合ローラ38によりなされ、縦整合上ローラ38aは縦整合上ローラモータ40により、縦整合下ローラ38bは縦整合下ローラモータ42により駆動され、用紙をストッパー45を基準に揃える。またこの整合を補助するためにパドル44が設けられ、このパドル44はパドルモータ46により駆動される。
【0033】
図5に示すように、横整合は、横整合機構47と横整合モータ48とにより実行される。
【0034】
処理トレイ12に所定の枚数の用紙が整合され蓄積されると、ステイプル処理がステイプラ14により行われる。
【0035】
図6に示すように、ステイプラ14はステイプル駆動部49により位置決めされ、ステイプル処理を制御される。
【0036】
<排紙トレイ>
図4に示すように、ステイプル処理された用紙束は、搬送機構50により排紙トレイ16に送られる。排紙トレイ16、18の選択は、排紙トレイ駆動部52により排紙トレイ16、18を上下移動させてなされる。
【0037】
待機トレイ10から直接排紙する場合は、待機トレイのシート出口に対応した位置まで排紙トレイを上昇させる。
【0038】
(動作説明)
次に図7乃至18を参照して本発明に係る後処理装置の動作を説明する。
【0039】
<ステープル処理をする場合>
すでに述べたように、処理トレイでのステイプル処理は、画像処理装置での処理に比べて遅く、このため、画像処理装置から搬送されたシートを処理トレイで処理する際に、その前段にバッファ部を設けて、処理トレイでのステイプル処理が完了するまで、次のシートが処理トレイに搬送されるまで待機させる必要がある。この例では、2枚のシート(1枚目と2枚目)を待機トレイに待機させ、3枚目以降は待機不要の場合について説明する。
【0040】
画像処理装置からの1枚目のシートが入口ローラ22、給紙ローラ24を介して待機トレイ10に搬送される。シートは、左右の下面支持部材10a,10bと後端保持部材74a,74aとで保持され、この保持状態で待機トレイローラ28が下降してシート後端が整合される(待機トレイ10の後端60(上流側)に位置合わせする)。さらに後端上面押さえ部材82が回動してシート上面に位置し、シート後端を後端保持部材74a,74aと後端上面押さえ部材82とで押さえる。
【0041】
次いで、待機トレイローラ28が上昇し、2枚目のシート20aを受け入れる準備をする。2枚目のシート20aが待機トレイ10に送られると、待機トレイローラ28が下降してシートの位置を待機トレイ10の後端60に整える。その後待機トレイローラ28が上昇する(図11)。2枚目のシートが待機トレイに搬送される際にシートの後端部をシートセンサ70で検知し、この検知信号に基づいて1枚目、2枚目のシートの束をまとめて処理トレイ12に落とす。すなわち、左右の下面支持部材10a,10bを開放して、シートの両側面の支持を解除する。この時、後端下面支持部材74a,74aと後端上面押さえ部材82とでシート後端を押さえているので、左右の下面支持部材10a,10bの開放動作に引きずられてシートが幅方向(横方向)にずれるようなことはない。ついで、解除後或いは解除開始から若干タイミングをずらして、第1の回動軸72、第2の回動軸76を回動して、後端下面支持部材74a,74aと後端上面押さえ部材82によるシート後端の押さえを解除する。このことにより、シートは処理トレイ12の所望位置に左右方向にずれることなく落下する。
【0042】
その後、3枚目以降のシートに関しては、待機トレイをシートの支持を解除している状態のままとして、シートを給紙ローラ24から直接待機トレイに搬送する。
【0043】
処理トレイ12においては、2枚の用紙束20b上に堆積されて所定枚数の用紙束21を形成する。この際、縦横整合機構38、47が機能して、縦横の用紙整合が実行される。この際図13に示されるように、待機トレイ10の後端60が処理トレイ12の後端(上流側)62より下流側に存在するように、待機トレイ10の後端60と処理トレイ12の後端62は距離Lだけ横方向に離隔されている。このような構成とすると、待機トレイ10から処理トレイ12への用紙束20bの落下が容易となり、縦横整合機構38、47による整合動作も容易にできる。その結果ジャムの発生を防止できる。
【0044】
なお、処理トレイ12は、待機トレイ10とともに斜めに傾けられて配置されるので、それぞれの後端60,62が最も下に位置し、用紙20及び用紙束21の自重によって用紙20及び用紙束21が後端60、62に整合可能にする。
【0045】
次に図14に示すように、用紙束21をステイプラ14によりステイプル処理する。そして、図15に示すように、搬送機構50により用紙束20を排紙トレイ16に送り、後処理が終了する。
【0046】
<後処理を必要としない場合>
後処理を必要としない場合(ステープル処理しない場合、ジャムが発生した場合など)には、図16、17に示すように処理トレイ12を経由せず待機トレイ10から直接排紙トレイ16に排紙する。図16に示すように、画像処理装置から送られてきたシートは入口トレイ22、給紙トレイ24、待機トレイ10を介して、排紙トレイ16に送られる。待機トレイローラ28は下降して用紙20の搬送を行う。排紙トレイ16は図17に示されるように、排紙トレイ駆動部52により若干上昇させられ、待機トレイ10から送られる用紙を受け取る。
【0047】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はこの実施例に限定されない。実施例に示された各構成要素はその機能が同じであれば他の構成要素に変更可能である
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の一実施例を示す後処理装置の斜視図。
【図2】本発明の一実施例を示す後処理装置の上面図。
【図3】本発明の一実施例を示す待機トレイの動作を説明する図。
【図4】本発明の一実施例を示す後処理装置の縦整合と用紙束搬送機構を説明する図。
【図5】本発明の一実施例を示す後処理装置の横整合機構を説明する図。
【図6】本発明の一実施例を示す後処理装置のステイプラの動作を説明する図。
【図7】本発明の一実施例を示す後処理装置における入口ローラと給紙ローラ間における1枚目の用紙の流れを説明する図。
【図8】本発明の一実施例を示す後処理装置における給紙ローラと待機トレイ間における1枚目の用紙の流れを説明する図。
【図9】本発明の一実施例を示す後処理装置における給紙ローラと待機トレイ間における2枚目の用紙の流れを説明する図。
【図10】本発明の一実施例を示す後処理装置における待機トレイローラの動作を説明する図。
【図11】本発明の一実施例を示す後処理装置における待機トレイローラの動作を説明する図。
【図12】本発明の一実施例を示す後処理装置におけるアクティブドロップの動作を説明する図。
【図13】本発明の一実施例を示す後処理装置における3枚目の用紙の流れを説明する図。
【図14】本発明の一実施例を示す後処理装置におけるスティプラの動作を説明する図。
【図15】本発明の一実施例を示す後処理装置における処理トレイと排紙トレイ間の用紙束の流れを説明する図。
【図16】本発明の一実施例を示す後処理装置における待機トレイから排紙トレイへの用紙の直接排紙の流れを説明する図。
【図17】本発明の一実施例を示す後処理装置における排紙トレイの位置変更の動作を説明する図。
【図18】本発明の後処理理装置を画像形成装置と組み合せた図。
【図19】本発明の一実施例を示す待機トレイの後端部の構造を上から見た図。
【図20】本発明の一実施例を示す待機トレイの後端部の作動を示す図。
【符号の説明】
【0049】
10・・・待機トレイ、10a,10b・・・左右の下面支持部材、12・・・処理トレイ、14・・・ステイプラ、16・・・第1の排紙トレイ、18・・・第2の廃止トレイ、20・・・用紙、21・・・用紙束、22・・・入り口ローラ、22a・・・上入口ローラ、22b・・・下入口ローラ、24・・・給紙ローラ、26・・・入口ローラモータ、28・・・待機トレイローラ、30・・・待機トレイローラ駆動源、32・・・待機トレイローラモータ、34・・・待機トレイモータ、36・・・ペーパーパス天井、38・・・縦整合ローラ38、40・・・縦整合上ローラモータ、42・・・縦整合下ローラモータ、44・・・パドル、45・・・ストッパー、46・・・パドルモータ、47・・・横整合機構、48・・・横整合モータ、49・・・ステイプル駆動部、50・・・搬送機構、52・・・排紙トレイ駆動部、60・・・待機トレイの後端、62・・・処理トレイの後端、70・・・シートセンサ、72・・・第1の回動軸、74a,74a・・・後端下面支持部材、76・・・第2の回動軸、78・・・第1の回動軸の駆動モータ、80・・・第2の回動軸の駆動モータ、82・・・後端上面押さえ部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送されたシートを一時的に待機保持した後この保持を解除して該シートを落下可能な待機トレイと、待機トレイから落下されたシートを保持して処理可能な処理トレイと、処理トレイで処理されたシートを積載可能な排紙トレイとを具備したシート後処理装置であって、
前記待機トレイは、
待機保持されるシートの搬送方向の左右下面を支える左右下面支持部材と、
待機トレイに搬送されたシートの後端下面を支持する後端下面支持部材と、
待機トレイに搬送されたシートの後端上面を押さえる後端上面押さえ部材と、
シートが待機トレイに積載されたことを検知する検知手段と、
この検知手段の検知信号に基づき、後端上面押さえ部材を、待機トレイに搬送されたシートの後端上面を押さえる位置に移動させる駆動手段とを備えた、シート後処理装置。
【請求項2】
待機保持されるシートの搬送方向の後端面に対応して配置され、後端下面支持部材を突設した第1の回動軸と、
この第1の回動軸と同軸上に配置され、かつ、前記後端上面押さえ部材を突設した第2の回動軸であって、前記駆動手段により、第1の回動軸とは別に駆動される第2の回動軸を更に備えた、請求項1に記載のシート後処理装置。
【請求項3】
搬送されたシートを一時的に待機保持した後、この保持を解除して該シートを処理トレイに落下可能な、シート後処理装置に用いられる待機トレイであって、
待機保持されるシートの搬送方向の左右下面を支える左右下面支持部材と、
待機トレイに搬送されたシートの後端下面を支持する後端下面支持部材と、
待機トレイに搬送されたシートの後端上面を押さえる後端上面押さえ部材と、
シートが待機トレイに積載されたことを検知する検知手段と、
この検知手段の検知信号に基づき、後端上面押さえ部材を、待機トレイに搬送されたシートの後端上面を押さえる位置に移動させる駆動手段とを備えた、待機トレイ。
【請求項4】
待機保持されるシートの搬送方向の後端面に対応して配置され、後端下面支持部材を突設した第1の回動軸と、
この第1の回動軸と同軸上に配置され、かつ、前記後端上面押さえ部材を突設した第2の回動軸であって、前記駆動手段により、第1の回動軸とは別に駆動される第2の回動軸を更に備えた、請求項3に記載の待機トレイ。
【請求項5】
後端上面押さえ部材は、柔軟な弾性部材からなり、シート後端上面を押さえるに十分な長さを有する請求項3又は4に記載の待機トレイ。
【請求項6】
後端上面押さえ部材は、待機トレイに搬送されたシートの後端上面の中央部を押さえるように設けられ、
後端下面支持部材は、後端上面押さえ部材の両側の後端下面を支えるように設けられている、請求項3乃至5の何れか記載の待機トレイ。
【請求項7】
後端上面押さえ部材は、第2の回動軸の周面に間隔をおいて複数個配置されている請求項3乃至6の何れかに記載の待機トレイ。
【請求項8】
搬送されるシートの先端側が高く、後端側が低い傾斜状に配置されている請求項3乃至7のいずれかに記載の待機トレイ。
【請求項1】
搬送されたシートを一時的に待機保持した後この保持を解除して該シートを落下可能な待機トレイと、待機トレイから落下されたシートを保持して処理可能な処理トレイと、処理トレイで処理されたシートを積載可能な排紙トレイとを具備したシート後処理装置であって、
前記待機トレイは、
待機保持されるシートの搬送方向の左右下面を支える左右下面支持部材と、
待機トレイに搬送されたシートの後端下面を支持する後端下面支持部材と、
待機トレイに搬送されたシートの後端上面を押さえる後端上面押さえ部材と、
シートが待機トレイに積載されたことを検知する検知手段と、
この検知手段の検知信号に基づき、後端上面押さえ部材を、待機トレイに搬送されたシートの後端上面を押さえる位置に移動させる駆動手段とを備えた、シート後処理装置。
【請求項2】
待機保持されるシートの搬送方向の後端面に対応して配置され、後端下面支持部材を突設した第1の回動軸と、
この第1の回動軸と同軸上に配置され、かつ、前記後端上面押さえ部材を突設した第2の回動軸であって、前記駆動手段により、第1の回動軸とは別に駆動される第2の回動軸を更に備えた、請求項1に記載のシート後処理装置。
【請求項3】
搬送されたシートを一時的に待機保持した後、この保持を解除して該シートを処理トレイに落下可能な、シート後処理装置に用いられる待機トレイであって、
待機保持されるシートの搬送方向の左右下面を支える左右下面支持部材と、
待機トレイに搬送されたシートの後端下面を支持する後端下面支持部材と、
待機トレイに搬送されたシートの後端上面を押さえる後端上面押さえ部材と、
シートが待機トレイに積載されたことを検知する検知手段と、
この検知手段の検知信号に基づき、後端上面押さえ部材を、待機トレイに搬送されたシートの後端上面を押さえる位置に移動させる駆動手段とを備えた、待機トレイ。
【請求項4】
待機保持されるシートの搬送方向の後端面に対応して配置され、後端下面支持部材を突設した第1の回動軸と、
この第1の回動軸と同軸上に配置され、かつ、前記後端上面押さえ部材を突設した第2の回動軸であって、前記駆動手段により、第1の回動軸とは別に駆動される第2の回動軸を更に備えた、請求項3に記載の待機トレイ。
【請求項5】
後端上面押さえ部材は、柔軟な弾性部材からなり、シート後端上面を押さえるに十分な長さを有する請求項3又は4に記載の待機トレイ。
【請求項6】
後端上面押さえ部材は、待機トレイに搬送されたシートの後端上面の中央部を押さえるように設けられ、
後端下面支持部材は、後端上面押さえ部材の両側の後端下面を支えるように設けられている、請求項3乃至5の何れか記載の待機トレイ。
【請求項7】
後端上面押さえ部材は、第2の回動軸の周面に間隔をおいて複数個配置されている請求項3乃至6の何れかに記載の待機トレイ。
【請求項8】
搬送されるシートの先端側が高く、後端側が低い傾斜状に配置されている請求項3乃至7のいずれかに記載の待機トレイ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2006−96445(P2006−96445A)
【公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−281772(P2004−281772)
【出願日】平成16年9月28日(2004.9.28)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年9月28日(2004.9.28)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
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