説明

ジペプチジルペプチダーゼ−4インヒビターとメトホルミンとを組み合わせた医薬組成物

【課題】ジペプチジルペプチダーゼ−4インヒビターとメトホルミンの固定用量の組み合わせを含む医薬組成物、そのような医薬組成物を調製する方法、及びそのような医薬組成物により2型糖尿病を治療する方法の提供。
【解決手段】(a)約3〜20重量%のジペプチジルペプチダーゼ−4(DPP−4)インヒビター又はその薬学的に許容される塩;(b)約25〜94重量%の塩酸メトホルミン;(c)約0.1〜10重量%の潤滑剤;及び(d)約0〜35重量%の結合剤を含む、医薬組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
2型糖尿病は、インスリン抵抗性とインスリン分泌障害の二重内分泌性異常を伴う複合病態生理から生じる慢性及び進行性疾患である。2型糖尿病の治療は、典型的には食事療法及び運動により開始され、続いて経口抗糖尿病単剤治療である。多くの患者にとって、これらの治療法は、長期治療の際に血糖を十分制御せず、診断後の数年以内に併用治療の必要性が生じる。しかし、2つ以上の経口抗糖尿病薬の併用処方は、多くの患者にとって従うには複雑で困難な治療計画となる場合がある。2つ以上の経口抗糖尿病剤を単一の錠剤に組み合わせることは、患者の毎日の薬の服用に複雑さを加えることなく併用治療を行う潜在的な手段を提供する。そのような製剤は、高血圧(ロサルタンカリウムとヒドロクロロチアジドの組み合わせであるハイザール(HYZAAR)(商品名))及びコレステロール低下(シンバスタチンとエゼチミブの組み合わせであるバイトリン(VYTORIN)(商品名))のような他の疾患適応症において十分に受け入れられてきた。有効で耐性の十分な治療の選択は、組み合わせ錠剤の設計において主要な工程である。更に、成分は、相補的作用機序及び適合する薬物動態学的プロフィールを有することが必須である。2つの経口糖尿病剤を含有する市販されている組み合わせ錠剤の例には、グルコバンス(Glucovance)(商品名)(メトホルミンとグリブリド)、アバンダメット(Avandamet)(商品名)(メトホルミンとロシグリタゾン)、及びメタグリップ(Metaglip)(商品名)(メトホルミンとグリピシド)が挙げられる。
【背景技術】
【0002】
メトホルミンは、微小血管性及び大血管性糖尿病合併症の全体的な負担を低減し、2型糖尿病患者の寿命を延長することが証明されている唯一の経口抗糖尿病剤を表す。更に、メトホルミン治療は、多くの場合に、過体重の患者における体重の低減及び異脂肪血症の患者における脂質プロフィールの改善と関連している。
【0003】
ジペプチジルペプチダーゼ−4(DPP−4)インヒビターは、2型糖尿病の患者の治療又は血糖制御の改善のために開発された新規な作用物質を示す。2型糖尿病の治療のために現在臨床試験にかけられている特定のDPP−4インヒビターには、リン酸シタグリプチン(MK−0431)、ビルダグリプチン(LAF−237)、サクサグリプチン(BMS−47718)、P93/01(Prosidion)、SYR322(Takeda)、GSK823093、Roche0730699、TS021(Taisho)、E3024(Eisai)及びPHX−1149(Phenomix)が含まれる。例えば、ヒト2型糖尿病患者へのビルダグリプチン又はシタグリプチンの経口投与は、有意に低減されたHbA1cレベルを伴って、空腹時グルコース及び食後グルコース分泌を低減することが見出された。2型糖尿病治療のためのDPP−4インヒビターの適用に関する検討において、以下の文献が参照される:(1)H.−U.Demuth,et al.,“Type 2 diabetes−Therapy with dipeptidyl peptidase IV inhibitors,”Biochim.Biophys.Acta.1751:33−44(2005)及び(2)K.Augustyns,et al.,“Inhibitors of proline−specific dipeptidyl peptidases:DPP IV inhibitors as a novel approach for the treatment of Type 2 diabetes,”Expert Opin.Ther.Patents,15:1387−1407(2005)。
【0004】
下記構造式Iを有するリン酸シタグリプチンは、(2R)−4−オキソ−4−〔3−(トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロ〔1,2,4〕トリアゾロ〔4,3−α〕ピラジン−7(8H)−イル〕−1−(2,4,5−トリフルオロフェニル)ブタン−2−アミンのリン酸二水素塩である。
【0005】
【化1】

【0006】
一つの実施態様において、リン酸シタグリプチンは、結晶質無水物又は一水和物の形態である。この実施態様の部類において、リン酸シタグリプチンは結晶質一水和物の形態である。シタグリプチン遊離塩基及びその薬学的に許容される塩は、米国特許第6,699,871号に開示されており、その内容は全体が参照として本明細書に組み込まれる。結晶質リン酸シタグリプチン一水和物は、2005年1月13日に発行された国際特許公開公報WO2005/0031335に開示されている。その合成及び薬理学的特性を含むリン酸シタグリプチン(MK−0431)に関する検討において、以下の出版物が参照される:(1)CF.Deacon,“MK−431,”Curr.Opin.Invest.Drugs,6:419−426(2005)及び(2)“MK−0431”,Drugs of the Future,”30:337−343(2005)。
【0007】
ビルダグリプチン(LAF−237)は、構造式IIを有する(S)−1−〔(3−ヒドロキシ−1−アダマンチル)アミノ〕アセチル−2−シアノ−ピロリジンの一般名である。ビルダグリプチンは、特に、米国特許第6,166,063号に開示されており、その内容は全体が参照として本明細書に組み込まれる。
【0008】
【化2】

【0009】
サクサグリプチン(BMS−47718)は、下記構造式IIIのメタノプロリンニトリルである。サクサグリプチンは、特に、米国特許第6,395,767号に開示されており、その内容は全体が参照として本明細書に組み込まれる。
【0010】
【化3】

【0011】
本発明は、乾式又は湿式処理法により調製される、DPP−4インヒビターとメトホルミンとの固定用量の組み合わせの医薬組成物を提供する。本発明の医薬組成物は、2つの活性医薬成分の即時放出を提供する。一つの実施態様において、本発明の医薬組成物は、錠剤、特に被膜錠剤の投与形態である。
【0012】
本発明は、乾式又は湿式処理法による、DPP−4インヒビターとメトホルミンとの固定用量の組み合わせの医薬組成物の調製方法も提供する。乾式処理法には、乾式圧縮及び乾式造粒が含まれ、湿式処理法には、湿式造粒が含まれる。
【0013】
本発明の別の態様は、そのような治療を必要とする宿主に、本発明の医薬組成物の治療有効量を投与することによる、2型糖尿病の治療方法を提供する。
【0014】
これらの及び他の態様は、以下の詳細な記載から容易に明らかになる。
【発明の開示】
【0015】
本発明は、DPP−4インヒビターとメトホルミンとの固定用量の組み合わせを含む新規医薬組成物、又は薬学的に許容されるそれぞれの塩、そのような医薬組成物を調製する方法、及びそのような医薬組成物により2型糖尿病を治療する方法を対象とする。特に、本発明は、リン酸シタグリプチンと塩酸メトホルミンとの固定用量の組み合わせを含む医薬組成物を対象とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の一つの態様は、DPP−4インヒビターとメトホルミンとの固定用量の組み合わせの薬剤投与のための投与形態を対象とする。そのような投与形態は、粉末又は固体様式であることができ、錠剤、カプセル剤、小袋(sachets)などが含まれる。特定の固体投与形態は、DPP−4インヒビターと塩酸メトホルミン(1,1−ジメチルビグニアド塩酸塩)との固定用量の組み合わせを含む錠剤に関する。
【0017】
本発明の特定の態様において、医薬組成物は、(1)2つの活性医薬成分のうちの1つとして、DPP−4インヒビター又はその薬学的に許容される塩;(2)第2の活性医薬成分として塩酸メトホルミン;及び(3)潤滑剤又は滑剤を含む。本発明のこの態様の実施態様において、医薬組成物は、1つ以上の賦形剤を含有することもでき、賦形剤は、1つ以上の結合剤(バインダー);1つ以上の稀釈剤;1つ以上の界面活性剤又は湿潤剤;1つ以上の崩壊剤;及び1つ以上の酸化防止剤からなる群より選択される。
【0018】
本発明のこの態様の別の実施態様において、DPP−4インヒビターは、シタグリプチン、ビルダグリプチン、サクサグリプチン、P93/01、SYR322、GSK823093、Roche0730699、TS021、E3024及びPHX−1149からなる群より選択される。この実施態様の部類において、DPP−4インヒビターは、シタグリプチン、ビルダグリプチン又はサクサグリプチンである。この部類の下位分類において、DPP−4インヒビターはシタグリプチンである。
【0019】
シタグリプチンの好ましい薬学的に許容される塩は、上記構造式Iのリン酸二水素塩(リン酸シタグリプチン)である。リン酸二水素塩の好ましい形態は、WO2005/0031335に開示されている結晶質一水和物である。
【0020】
シタグリプチン及びその薬学的に許容される塩は、米国特許第6,699,871号に開示されており、その内容は全体が参照として本明細書に組み込まれる。リン酸シタグリプチン一水和物の調製は、2005年1月13日発行の国際特許公開公報WO2005/0031335に開示されており、その内容は全体が参照として本明細書に組み込まれる。
【0021】
本発明の医薬組成物に組み込まれるDPP−4インヒビターの投与力価は、約1ミリグラムから約250ミリグラムの活性部分の量である。DPP−4インヒビターの好ましい投与力価は、約25ミリグラムから約200ミリグラムの活性部分の量である。個別の投与力価は、25、50、75、100、150及び200ミリグラムのDPP−4インヒビターの活性部分に等しい。「活性部分」とは、無水物としてのDPP−4インヒビターの遊離塩基形態を意味する。
【0022】
本発明の固定用量組み合わせ医薬組成物に含まれるシタグリプチン遊離塩基無水物(活性部分)の単位投与力価は、25、50、75、100、150又は200ミリグラムである。シタグリプチンの好ましい投与力価は、50又は100ミリグラムである。シタグリプチン遊離塩基無水物に対するリン酸シタグリプチン一水和物の等量が医薬組成物で使用され、すなわち、それぞれ32.13、64.25、96.38、128.5、192.75及び257ミリグラムである。
【0023】
本発明の固定用量の組み合わせに組み込む塩酸メトホルミンの単位投与力価は、250、500、625、750、850及び1000ミリグラムである。塩酸メトホルミンのこれらの単位投与力価は、2型糖尿病を治療するために市販することが米国において認められている投与力価を表す。
【0024】
本発明の固定用量の組み合わせにおけるシタグリプチン及び塩酸メトホルミンの投与力価の特定の実施態様は、以下である:
(1)50ミリグラムのシタグリプチン(64.25ミリグラムのリン酸シタグリプチン一水和物に等しい)及び500ミリグラムの塩酸メトホルミン;
(2)50ミリグラムのシタグリプチン(64.25ミリグラムのリン酸シタグリプチン一水和物に等しい)及び850ミリグラムの塩酸メトホルミン;
(3)50ミリグラムのシタグリプチン(64.25ミリグラムのリン酸シタグリプチン一水和物に等しい)及び1000ミリグラムの塩酸メトホルミン;
(4)100ミリグラムのシタグリプチン(128.5ミリグラムのリン酸シタグリプチン一水和物に等しい)及び500ミリグラムの塩酸メトホルミン;
(5)100ミリグラムのシタグリプチン(128.5ミリグラムのリン酸シタグリプチン一水和物に等しい)及び850ミリグラムの塩酸メトホルミン;並びに
(6)100ミリグラムのシタグリプチン(128.5ミリグラムのリン酸シタグリプチン一水和物に等しい)及び1000ミリグラムの塩酸メトホルミン。
【0025】
本発明の医薬組成物は、湿式又は乾式処理法により調製される。一つの実施態様において、医薬組成物は湿式処理法により調製される。この実施態様の部類において、医薬組成物は湿式造粒法により調製される。湿式造粒では、高剪断造粒又は流動層造粒のいずれかを使用することができる。一つの実施態様において、流動層造粒が用いられ、それはより高い直径強度を有する錠剤をもたらすので有利である。
【0026】
第2の実施態様において、医薬組成物は乾式処理法により調製される。この実施態様の部類において、医薬組成物は、直接圧縮又は乾式造粒法により調製される。乾式造粒の実施態様は、ローラー圧密である。
【0027】
乾式又は湿式処理法により得られた医薬組成物を、圧縮して錠剤にする、封入する、又は計量して小袋(sachets)に入れることができる。
【0028】
医薬組成物は、1つ以上の潤滑剤又は滑剤を含有する。潤滑剤の例には、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、ステアリルフマル酸ナトリウム、水素化ヒマシ油及びこれらの混合物が挙げられる。好ましい潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウム若しくはステアリルフマル酸ナトリウム、又はこれらの混合物である。滑剤の例には、コロイド状二酸化ケイ素、第三リン酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム及びタルクが挙げられる。
【0029】
本発明の医薬組成物は、任意に1つ以上の結合剤を含有する。結合剤の実施態様には、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HMPC)、ヒドロキシエチルセルロース、デンプン1500、ポリビニルピロリドン(ポビドン)及びコポビドンが挙げられる。好ましい結合剤はポリビニルピロリドンである。
【0030】
本発明の医薬組成物は、任意に1つ以上の稀釈剤を含有することもできる。稀釈剤の例には、マンニトール、ソルビトール、第二リン酸カルシウム二水和物、微晶質セルロース及び粉末セルロースが挙げられる。好ましい稀釈剤は微晶質セルロースである。微晶質セルロースは、数社の供給者から入手可能であり、FMC Corporationにより製造されるAvicel PH 101、Avicel PH 102、Avicel、PH 103、Avicel PH 105及びAvicel PH 200が含まれる。
【0031】
本発明の医薬組成物は、任意に崩壊剤を含有することもできる。崩壊剤は、幾つかの化工デンプン、変性セルロースポリマー又はポリカルボン酸のうちの1つであることができ、例えば、クロスカルメロースナトリウム、ナトリウムデンプングリコレート、ポラクリリンカリウム及びカルボキシメチルセルロースカルシウム(CMCカルシウム)である。一つの実施態様において、崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムである。クロスカルメロースナトリウムNF型Aは、商標名「Ac−di−sol」で市販されている。
【0032】
本発明の医薬組成物は、任意に1つ以上の界面活性剤又は湿潤剤を含有することもできる。界面活性剤は、アニオン性、カチオン性又は中性であることができる。アニオン性界面活性剤には、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデカンスルホン酸ナトリウム、オレイル硫酸ナトリウム、並びにステアレート及びタルクと混合したラウリン酸ナトリウムが含まれる。カチオン性界面活性剤には、ベンザルコニウムクロリド及びアルキルトリメチルアンモニウムブロミドが含まれる。中性界面活性剤には、グリセリルモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリビニルアルコール及びソルビタンエステルが含まれる。湿潤剤の実施態様には、ポロキサマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体及びポリオキシエチレンステアレートが含まれる。
【0033】
酸化防止剤を任意に製剤に添加して、化学安定性を付与することができる。酸化防止剤は、α−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール、トコフェロールが豊富な天然由来物からの抽出物、L−アスコルビン酸及びそのナトリウム又はカルシウム塩、アスコルビルパルミテート、プロピルガレート、オクチルガレート、ドデシルガレート、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)及びブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)からなる群より選択される。一つの実施態様において、酸化防止剤は、BHT又はBHAである。
【0034】
本発明の医薬組成物の好ましい投与形態は、圧縮法により調製される錠剤である。そのような錠剤は、例えば、二酸化チタン及び/又は他の着色剤、例えば酸化鉄、染料及びレーキを含有する、ヒドロキシプロピルセルロースとヒドロキシプロピルメチルセルロースの混合物により;二酸化チタン及び/又は他の着色剤、例えば酸化鉄、染料及びレーキを含有する、ポリビニルアルコール(PVA)とポリエチレングリコール(PEG)の混合物により;或いは他のあらゆる適切な即時放出被膜剤により被膜されていることができる。被膜は、味覚遮蔽を提供し、最終錠剤に追加的な安定性を提供する。市販の被膜は、Colorconにより提供される配合粉体混合物であるOpadry(登録商標)である。
【0035】
最後に、望ましい場合は甘味剤及び/又は風味剤を加えることができる。
【0036】
本発明の一つの実施態様において、医薬組成物は、2つの医薬活性成分のうちの1つとして、約3〜20重量%のDPP−4インヒビター;第2の医薬活性成分として、約25〜94重量%の塩酸メトホルミン;約0〜35重量%の結合剤;及び約0.1〜10重量%の潤滑剤を含有する。この実施態様の部類において、結合剤は、ポリビニルピロリドン又はヒドロキシプロピルセルロースであり、潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウム又はステアリルフマル酸ナトリウムである。この部類の下位分類において、結合剤はポリビニルピロリドンであり、潤滑剤はステアリルフマル酸ナトリウムである。別の部類において、医薬組成物は、任意に、約0〜3重量%の界面活性剤及び/又は約0〜70重量%の稀釈剤を含有する。この部類の下位分類において、界面活性剤はラウリル硫酸ナトリウムであり、稀釈剤は微晶質セルロースである。
【0037】
第2の実施態様において、本発明の医薬組成物は、湿式造粒法により調製され、2つの医薬活性成分のうちの1つとして、約5〜18重量%のDPP−4インヒビター;第2の医薬活性成分として、約65〜77重量%の塩酸メトホルミン;約4〜9重量%の結合剤;及び約1〜2重量%の潤滑剤を含む。この実施態様の部類において、結合剤は、ポリビニルピロリドン又はヒドロキシプロピルセルロースであり、潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウム又はステアリルフマル酸ナトリウムである。この部類の下位分類において、結合剤はポリビニルピロリドンである。別の部類において、医薬組成物は、任意に、約0.5〜1重量%の界面活性剤及び/又は約5〜15重量%の稀釈剤を含有する。この部類の下位分類において、界面活性剤はラウリル硫酸ナトリウムであり、稀釈剤は微晶質セルロースである。
【0038】
本発明の更なる実施態様において、商業用に開発されることが想定される医薬組成物は以下である。
【0039】
50mgのDPP−4インヒビター/500mgのメトホルミンHClの力価の錠剤:
約9重量%のDPP−4インヒビター;約73重量%の塩酸メトホルミン;約7重量%の結合剤;約1〜2重量%の潤滑剤;並びに任意に約10重量%の稀釈剤及び/又は約0.5重量%の界面活性剤。この実施態様の部類において、DPP−4インヒビターは、シタグリプチン、ビルダグリプチン又はサクサグリプチンであり;結合剤は、ポリビニルピロリドンであり、潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウム又はステアリルフマル酸ナトリウムであり、稀釈剤は、微晶質セルロースであり、そして界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウムである。この部類の下位分類において、DPP−4インヒビターはシタグリプチンである。
【0040】
50mgのDPP−4インヒビター/850mgのメトホルミンHClの力価の錠剤:
約6重量%のDPP−4インヒビター;約76重量%の塩酸メトホルミン;約7重量%の結合剤;約1〜2重量%の潤滑剤;並びに任意に約10重量%の稀釈剤及び/又は約0.5重量%の界面活性剤。この実施態様の部類において、DPP−4インヒビターは、シタグリプチン、ビルダグリプチン又はサクサグリプチンであり;結合剤は、ポリビニルピロリドンであり、潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウム又はステアリルフマル酸ナトリウムであり、稀釈剤は、微晶質セルロースであり、そして界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウムである。下位分類において、DPP−4インヒビターはシタグリプチンである。
【0041】
50mgのDPP−4インヒビター/1000mgのメトホルミンHClの力価の錠剤:
約5重量%のDPP−4インヒビター;約77重量%の塩酸メトホルミン;約7重量%の結合剤;約1〜2重量%の潤滑剤;並びに任意に約10重量%の稀釈剤及び/又は約0.5重量%の界面活性剤。この実施態様の部類において、DPP−4インヒビターは、シタグリプチン、ビルダグリプチン又はサクサグリプチンであり;結合剤は、ポリビニルピロリドンであり、潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウム又はステアリルフマル酸ナトリウムであり、稀釈剤は、微晶質セルロースであり、そして界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウムである。下位分類において、DPP−4インヒビターはシタグリプチンである。
【0042】
100mgのDPP−4インヒビター/500mgのメトホルミンHClの力価の錠剤:
約17重量%のDPP−4インヒビター;約65重量%の塩酸メトホルミン;約7重量%の結合剤;約1〜2重量%の潤滑剤;並びに任意に約9重量%の稀釈剤及び/又は約0.5重量%の界面活性剤。この実施態様の部類において、DPP−4インヒビターは、シタグリプチン、ビルダグリプチン又はサクサグリプチンであり;結合剤は、ポリビニルピロリドンであり、潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウム又はステアリルフマル酸ナトリウムであり、稀釈剤は、微晶質セルロースであり、そして界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウムである。下位分類において、DPP−4インヒビターはシタグリプチンである。
【0043】
100mgのDPP−4インヒビター/850mgのメトホルミンHClの力価の錠剤:
約11重量%のDPP−4インヒビター;約75重量%の塩酸メトホルミン;約7重量%の結合剤;約1〜2重量%の潤滑剤;並びに任意に約4重量%の稀釈剤及び/又は約0.5重量%の界面活性剤。この実施態様の部類において、DPP−4インヒビターは、シタグリプチン、ビルダグリプチン又はサクサグリプチンであり;結合剤は、ポリビニルピロリドンであり、潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウム又はステアリルフマル酸ナトリウムであり、稀釈剤は、微晶質セルロースであり、そして界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウムである。下位分類において、DPP−4インヒビターはシタグリプチンである。
【0044】
100mgのDPP−4インヒビター/1000mgのメトホルミンHClの力価の錠剤:
約10重量%のDPP−4インヒビター;約77重量%の塩酸メトホルミン;約7重量%の結合剤;約1〜2重量%の潤滑剤;並びに任意に約4重量%の稀釈剤及び/又は約0.5重量%の界面活性剤。この実施態様の部類において、DPP−4インヒビターは、シタグリプチン、ビルダグリプチン又はサクサグリプチンであり;結合剤は、ポリビニルピロリドンであり、潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウム又はステアリルフマル酸ナトリウムであり、稀釈剤は、微晶質セルロースであり、そして界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウムである。下位分類において、DPP−4インヒビターはシタグリプチンである。
【0045】
本発明の医薬錠剤組成物は、医薬配合技術で既知の多種多様な賦形剤から選択される1つ以上の追加の配合成分を含有することもできる。医薬組成物の望ましい特性に従って、任意の数の成分を、錠剤組成物の調製におけるこれらの既知の使用に基づいて単独又は組み合わせて選択することができる。そのような成分には、稀釈剤、圧縮助剤、滑剤、崩壊剤、潤滑剤、風味材、風味向上剤、甘味料及び防腐剤が含まれるが、これらに限定はされない。
【0046】
本明細書で使用されるとき、用語「錠剤」は、皮膜又は非皮膜に関わらず、全ての形状及び大きさの圧縮医薬投与製剤を包含することが意図される。被膜に使用することができる物質には、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、二酸化チタン、タルク、甘味料、着色剤及び風味剤が含まれる。
【0047】
一つの実施態様において、本発明の医薬組成物は、湿式造粒(高剪断及び/又は流動層)により調製される。造粒は、顆粒を形成するために、結合剤を、造粒溶液を介して又は造粒ボウルへの添加を介して加える方法である。湿式造粒法に関わる工程は、以下を含む:
(1)活性医薬成分の塩酸メトホルミンとDPP−4インヒビターを造粒ボウルに加える;
(2)任意の崩壊剤を工程1に加える;
(3)高剪断造粒のために、結合剤(例えば、ポリビニルピロリドン又はヒドロキシプロピルセルロース)を造粒ボウルに乾燥したままで加え、短時間乾燥混合し、続いて、界面活性剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)を伴うか又は伴わないで水を加える。流動層造粒のためには、両方の活性医薬成分を造粒ボウルに加え、界面活性剤を有するか又は有さない、水中の結合剤から構成される造粒溶液を、流動化の際に加える;
(4)高剪断造粒により調製された顆粒を、オーブンによりトレーで乾燥するか又は流動層ドライヤーで乾燥する。流動層造粒により調製される顆粒では、顆粒を流動層ドライヤーで乾燥する;
(5)乾燥した顆粒を適切なミルで大きさを変える;
(6)任意の稀釈剤(例えば、微晶質セルロース及び第二リン酸カルシウム二水和物)を適切なブレンダーで乾燥した顆粒と混合する;
(7)潤滑剤又は滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム及びステアリルフマル酸ナトリウム)を適切なブレンダーで工程6の混合物に加える;
(8)工程7の潤滑した顆粒混合物をボトル、小袋(sachets)若しくはカプセルに充填するか、又は所望の錠剤に圧縮する;および、
(9)望ましい場合は、得られた錠剤を被膜することができる。
【0048】
乾燥処理(直接圧縮又は乾燥造粒)法に関わる工程は、以下を含む:
(1)活性医薬成分の塩酸メトホルミンとDPP−4インヒビターを適切なブレンダーに加える;
(2)任意の崩壊剤を工程1に加える;
(3)任意の結合剤及び/又は稀釈剤を工程2に加える;
(4)潤滑剤又は滑剤を工程3に加える;
(5)工程4の混合物をボトル、小袋(sachets)若しくはカプセルに充填するか、又は所望の錠剤像に圧縮するか、又はローラー圧密機で処理する;
(6)ローラー圧密機で処理する場合、必要であれば顆粒を適切なミルで大きさを変えることができる;
(7)任意の稀釈剤を、適切なブレンダー中の、得られた顆粒に加えて圧密性を改善することができる;
(8)任意の潤滑剤又は滑剤を工程7の混合物に加える;
(9)工程8の潤滑した顆粒混合物をボトル、小袋(sachets)若しくはカプセルに充填するか、又は所望の錠剤像に圧縮する;および、
(10)望ましい場合は、工程5又は工程9で得られた錠剤を被膜することができる。
【0049】
本発明は、本発明の固定用量の組み合わせの医薬組成物のうちの1つの治療有効量を、治療必要な宿主に経口投与することにより、2型糖尿病を治療する方法も提供する。一つの実施態様において、そのような治療を必要とする宿主はヒトである。別の実施態様において、医薬組成物は、錠剤の投与形態である。固定用量の組み合わせを含む医薬組成物を、1日に1回(QD)、1日に2回(BID)又は1日に3回(TIC)投与することができる。
【0050】
以下の実施例は、本発明の範囲内の実施態様を更に記載し、実証する。実施例は、説明目的のためのみに提示されており、本発明の趣旨及び適用範囲を逸脱することなく多くの変形が可能であるので、本発明を制限するものとして考慮されることを意図しない。
【0051】
実施例1
1錠あたり50ミリグラムのシタグリプチンと500ミリグラムの塩酸メトホルミンの固定用量の組み合わせ−湿式造粒
【0052】
【表1】

50mgのシタグリプチン遊離塩基無水物に等しい
**処理中に除去
【0053】
製造方法:
リン酸シタグリプチン一水和物及び塩酸メトホルミンを、高剪断造粒機又は流動層造粒機に装填した。高剪断造粒の場合、ポリビニルピロリドン結合剤に加えて、ラウリル硫酸ナトリウムを含有する精製水を3〜5分間かけてAPIに加えた。湿潤した塊をトレーにより40℃で乾燥するか、又は流動層ドライヤーにより45〜60℃の入口温度で3〜6分間乾燥した。流動層造粒の場合、ポリビニルピロリドン及びラウリル硫酸ナトリウムを含有する精製水を、30〜60分間かけてAPIに加えた。湿潤した塊を流動層ドライヤーにより45〜60℃の入口温度で乾燥した。次に乾燥した物質を、コミル(co−mill)を使用して摩砕して微細顆粒を得た。摩砕した後、微晶質セルロースを顆粒に加え、ツインシェルブレンダー(twin shell−blender)で200回転して混合した。次に、潤滑剤(ステアリルフマル酸ナトリウム)を加え、更に100回転して混合した。潤滑した混合物を、ロータリー錠剤プレスを使用して圧縮し、689mgの素錠を得た。錠剤を、Opadry(登録商標)II懸濁液(ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、二酸化チタン及びタルク、着色剤有り又は無し)で任意に被膜し、重量をおよそ2.5%増加して、706mgの被膜錠剤を得た。
【0054】
実施例2
1錠あたり50ミリグラムのシタグリプチンと850ミリグラムの塩酸メトホルミンの固定用量の組み合わせ−湿式造粒
【0055】
【表2】

50mgのシタグリプチン遊離塩基無水物に等しい
**処理中に除去
【0056】
製造方法:
錠剤を、実質的に実施例1の手順を使用する湿式造粒により調製して、1117mgの素錠を得た。錠剤を、27.9mgの標準OpadryII(登録商標)被膜配合物により任意に被膜して、1145mgの被膜錠剤を得た。
【0057】
実施例3
1錠あたり50ミリグラムのシタグリプチンと1000ミリグラムの塩酸メトホルミンの固定用量の組み合わせ−湿式造粒
【0058】
【表3】

50mgのシタグリプチン遊離塩基無水物に等しい
**処理中に除去
【0059】
製造方法:
錠剤を、実質的に実施例1の手順を使用する湿式造粒により調製して、1300mgの素錠を得た。錠剤を、OpadryII(登録商標)懸濁液(ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、二酸化チタン及びタルク、着色剤を有り又は無し)で任意に被膜し、重量をおよそ2.5%増加して、1333mgの被膜錠剤を得た。
【0060】
実施例4
1錠あたり50ミリグラムのシタグリプチンと500ミリグラムの塩酸メトホルミンの固定用量の組み合わせ−湿式造粒
【0061】
【表4】

50mgのシタグリプチン遊離塩基無水物に等しい
**処理中に除去
【0062】
製造方法:
リン酸シタグリプチン一水和物及び塩酸メトホルミンを、高剪断造粒機又は流動層造粒機に装填した。高剪断造粒の場合、ポリビニルピロリドン結合剤に加えて、精製水を3〜5分間かけてAPIに加えた。湿潤した塊をトレーにより40℃で乾燥するか、又は流動層ドライヤーにより45〜60℃の入口温度で3〜6分間乾燥した。流動層造粒の場合、ポリビニルピロリドンを含有する精製水を、30〜60分間かけてAPIに加えた。湿潤した塊を流動層ドライヤーにより45〜60℃の入口温度で乾燥した。次に乾燥した物質を、コミルを使用して摩砕して微細顆粒を得た。摩砕した後、微晶質セルロースを顆粒に加え、ツインシェルブレンダーで200回転して混合した。次に、潤滑剤(ステアリン酸マグネシウム)を加え、更に100回転して混合した。潤滑した混合物を、ロータリー錠剤プレスを使用して圧縮し、689mgの素錠を得た。次に錠剤を、OpadryII(登録商標)懸濁液(ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、二酸化チタン及びタルク、着色剤有り又は無し)で任意に被膜し、重量をおよそ2.5%増加して、706mgの被膜錠剤を得た。
【0063】
実施例5
1錠あたり50ミリグラムのシタグリプチンと1000ミリグラムの塩酸メトホルミンの固定用量の組み合わせ−湿式造粒
【0064】
【表5】

50mgのシタグリプチン遊離塩基無水物に等しい
**処理中に除去
【0065】
製造方法:
リン酸シタグリプチン一水和物及び塩酸メトホルミンを、高剪断造粒機又は流動層造粒機に装填した。高剪断造粒の場合、ポリビニルピロリドン結合剤に加えて、ラウリル硫酸ナトリウムを含有する精製水を3〜5分間かけてAPIに加えた。湿潤した塊をトレーにより40℃で乾燥するか、又は流動層ドライヤーにより45〜60℃の入口温度で3〜6分間乾燥した。流動層造粒の場合、ポリビニルピロリドン及びラウリル硫酸ナトリウムを含有する精製水を、30〜60分間かけてAPIに加えた。湿潤した塊を流動層ドライヤーにより45〜60℃の入口温度で乾燥した。次に乾燥した物質を、コミルを使用して摩砕して微細顆粒を得た。摩砕した後、微晶質セルロースを顆粒に加え、ツインシェルブレンダーで200回転して混合した。次に、潤滑剤(ステアリン酸マグネシウム)を加え、更に100回転して混合した。潤滑した混合物を、ロータリー錠剤プレスを使用して圧縮し、1300mgの素錠を得た。次に錠剤を、OpadryII(登録商標)懸濁液(ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、二酸化チタン及びタルク、着色剤有り又は無し)で任意に被膜し、重量をおよそ2.5%増加して、1333mgの被膜錠剤を得た。
【0066】
実施例6
1錠あたり100ミリグラムのシタグリプチンと1000ミリグラムの塩酸メトホルミンの固定用量の組み合わせ−湿式造粒
【0067】
【表6】

100mgのシタグリプチン遊離塩基無水物に等しい
**処理中に除去
【0068】
製造方法:
錠剤を、実質的に実施例1の手順を使用する流動層造粒により調製して、1300mgの素錠を得た。
【0069】
実施例7
1錠あたり100ミリグラムのシタグリプチンと500ミリグラムの塩酸メトホルミンの固定用量の組み合わせ−湿式造粒
【0070】
【表7】

50mgのシタグリプチン遊離塩基無水物に等しい
**処理中に除去
【0071】
製造方法:
錠剤を、実質的に実施例1の手順を使用する流動層造粒により調製して、768mgの素錠を得た。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)約3〜20重量%のジペプチジルペプチダーゼ−4(DPP−4)インヒビター又はその薬学的に許容される塩;
(b)約25〜94重量%の塩酸メトホルミン;
(c)約0.1〜10重量%の潤滑剤;及び
(d)約0〜35重量%の結合剤
を含む、医薬組成物。
【請求項2】
(a)稀釈剤;(b)崩壊剤;(c)界面活性剤;(d)湿潤剤;及び(e)酸化防止剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤をさらに含む、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項3】
(a)約5〜18重量%のDPP−4インヒビター又はその薬学的に許容される塩;
(b)約65〜77重量%の塩酸メトホルミン;
(c)約1〜2重量%の潤滑剤;及び
(d)約4〜9重量%の結合剤
を含む、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項4】
約0.5〜1重量%の界面活性剤及び/又は約5〜15重量%の稀釈剤をさらに含む、請求項3記載の医薬組成物。
【請求項5】
前記潤滑剤が、ステアリン酸マグネシウム又はステアリルフマル酸ナトリウムであり、結合剤がポリビニルピロリドンである、請求項3記載の医薬組成物。
【請求項6】
(a)約9重量%のDPP−4インヒビター又はその薬学的に許容される塩;
(b)約73重量%の塩酸メトホルミン;
(c)約1〜2重量%の潤滑剤;及び
(d)約7重量%の結合剤
を含む、請求項3記載の医薬組成物。
【請求項7】
約0.5重量%の界面活性剤及び/又は約10重量%の稀釈剤をさらに含む、請求項6記載の医薬組成物。
【請求項8】
(a)約5重量%のDPP−4インヒビター又はその薬学的に許容される塩;
(b)約77重量%の塩酸メトホルミン;
(c)約1〜2重量%の潤滑剤;及び
(d)約7重量%の結合剤
を含む、請求項3記載の医薬組成物。
【請求項9】
約0.5重量%の界面活性剤及び/又は約10重量%の稀釈剤をさらに含む、請求項8記載の医薬組成物。
【請求項10】
前記DPP−4インヒビターが、シタグリプチン、ビルダグリプチン及びサクサグリプチン、並びに薬学的に許容されるそれぞれの塩からなる群より選択される、請求項3記載の医薬組成物。
【請求項11】
前記DPP−4インヒビターが、シタグリプチン又はそのリン酸二水素塩である、請求項10記載の医薬組成物。
【請求項12】
(a)25〜200ミリグラムの単位投与力価で存在するDPP−4インヒビターと;
(b)250、500、625、750、850又は1000ミリグラムの単位投与力価で存在する塩酸メトホルミン;
(c)約1〜2重量%の潤滑剤;
(d)約7重量%の結合剤;任意の
(e)約10重量%の稀釈剤;及び、任意の
(d)約0.5重量%の界面活性剤
を含む、医薬組成物。
【請求項13】
前記DPP−4インヒビターがシタグリプチンであり、前記潤滑剤がステアリルフマル酸ナトリウムであり、前記結合剤がポリビニルピロリドンであり、前記任意の稀釈剤が微晶質セルロースであり、そして前記任意の界面活性剤がラウリル硫酸ナトリウムである、請求項12記載の医薬組成物。
【請求項14】
前記DPP−4インヒビターが、25、50、75、100、150又は200ミリグラムの単位投与力価で存在し、前記塩酸メトホルミンが、500、850又は1000ミリグラムの単位投与力価で存在する、請求項12記載の医薬組成物。
【請求項15】
前記DPP−4インヒビターが、50ミリグラムの単位投与力価で存在し、前記塩酸メトホルミンが、500、850又は1000ミリグラムの単位投与力価で存在する、請求項14記載の医薬組成物。
【請求項16】
前記DPP−4インヒビターがシタグリプチンである、請求項15記載の医薬組成物。
【請求項17】
前記シタグリプチンが、50ミリグラムの単位投与力価で存在し、前記塩酸メトホルミンが、500又は1000ミリグラムの単位投与力価で存在する、請求項16記載の医薬組成物。
【請求項18】
前記組成物が錠剤の投与形態である、請求項1又は14記載の医薬組成物。
【請求項19】
2型糖尿病をその必要性のあるヒトにおいて治療する方法であって、請求項1又は14記載の医薬組成物を前記ヒトに経口投与することを含む方法。
【請求項20】
風味剤、着色剤及び甘味料からなる群より選択される1つ以上の物質をさらに含む、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項21】
湿式造粒法により調製される、請求項1又は3記載の医薬組成物。
【請求項22】
前記DPP−4インヒビターが、ビルダグリプチン若しくはサクサグリプチン、又はその薬学的に許容されるそれぞれの塩である、請求項12記載の医薬組成物。

【公開番号】特開2013−47260(P2013−47260A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−242322(P2012−242322)
【出願日】平成24年11月2日(2012.11.2)
【分割の表示】特願2008−545737(P2008−545737)の分割
【原出願日】平成18年12月12日(2006.12.12)
【出願人】(390023526)メルク・シャープ・エンド・ドーム・コーポレイション (924)
【Fターム(参考)】