ジョブテンプレート自動生成装置、及びジョブテンプレート自動生成方法
【課題】頻繁に使うMFPの機能に合わせてユーザインタフェース操作のステップを減らして操作を簡略化できるジョブテンプレート自動生成装置を提供する。
【解決手段】Web上でマルチファンクション装置にアクセスされた情報に基づいて、マルチファンクション装置の操作履歴をユーザごとに収集する操作履歴収集部と、操作履歴収集部が収集した操作履歴に基づいて、一定のタイミングで操作頻度を解析する操作頻度解析部と、操作頻度解析部の解析結果に基づいて、操作頻度の高いジョブ実行パラメータをジョブテンプレートボタンとして操作画面に新規作成するジョブテンプレート生成部とによって構成される。
【解決手段】Web上でマルチファンクション装置にアクセスされた情報に基づいて、マルチファンクション装置の操作履歴をユーザごとに収集する操作履歴収集部と、操作履歴収集部が収集した操作履歴に基づいて、一定のタイミングで操作頻度を解析する操作頻度解析部と、操作頻度解析部の解析結果に基づいて、操作頻度の高いジョブ実行パラメータをジョブテンプレートボタンとして操作画面に新規作成するジョブテンプレート生成部とによって構成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、MFP(Multi Function Peripherals:マルチファンクション装置)などにおいてジョブ実行パラメータを生成するジョブテンプレート自動生成装置、及びジョブテンプレート自動生成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、コピー、ファクシミリ、プリンタ、スキャナなどの機能を1台の装置に集約して効率的にオフィス業務などに供する画像処理装置として、複合機などと呼ばれるMFPが広く普及している。このようなMFPは、ジョブの各種設定を1つのテンプレート・アイコンに記憶させておき、次回のジョブ起動時には、そのテンプレート・アイコンを押下するだけで所望のパラメータでジョブを起動させることができる機能を備えている。このようなテンプレート・アイコンはジョブテンプレートと呼ばれ、MFPなどにおいて広く利用されている。
【0003】
ジョブテンプレートは、ジョブの種類によって幾つかに分類され、また、それぞれのジョブの種類ごとに名称を分けて呼ばれていることもある。ジョブテンプレートの分類の一例を挙げると、例えば、コピージョブはモード・メモリという名称で呼ばれ、コピーの枚数やスキャン・モードなどのスキャン設定に用いられる。あるいは、ステープル/ホールパンチの有無や、両面/片面印刷などのフィニッシング設定などに用いられる。
【0004】
また、スキャンジョブはスキャン・テンプレートという名称で呼ばれ、スキャン・モードや、解像度、回転などのスキャン設定に用いられる。あるいは、ファイル名や転送先の宛先などのエージェント設定などに用いられる。さらに、FAX送信ジョブはプログラム・キーという名称で呼ばれ、解像度などのスキャン設定や転送先の宛先設定などに用いられる。なお、ジョブの種類に依らず、全てをジョブテンプレートといってジョブの実行パラメータ群とすることもある。
【0005】
また、MFPにおいて、連携する情報端末に発生するイベント(例えば、アドレス帳情報の変更など)をトリガにして所望のジョブテンプレートを自動生成したり、ジョブテンプレートの設定に変更があったことを連携する情報端末に連絡することができるジョブテンプレート自動生成装置の技術が開示されている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0006】
さらに、MFPの操作履歴情報を蓄積して解析することによって、ジョブテンプレートのリストの表示順序を使用頻度の高い順に自動変更したり、ジョブテンプレートの生成時のウイザード画面にて、よく使われるパラメータを優先的に推薦するように入力補完したり、あるいは、表示するジョブテンプレートのデフォルト値をよく使われるものに変更したりする技術が開示されている(例えば、特許文献2を参照。)。
【特許文献1】特開2004−3757305号公報
【特許文献2】特開2001−077959号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記従来のジョブテンプレート自動生成装置は、操作履歴情報を活用して、各ジョブの標準モードとしてのジョブ実行パラメータを設定するようにしたものであり、操作履歴の解析結果を用いて、各ジョブのジョブ発行画面にてデフォルト値を更新するようにしている。言い換えると、スタートボタンを押下するとジョブが開始するようなジョブ実行のために、パラメータ入力画面でデフォルト値を更新している。
【0008】
ところが、同じジョブの種類(例えば、コピージョブ)でも、別のユーザにとってよく使われるジョブ実行パラメータは異なることが多いので、各ジョブのデフォルト画面においてジョブ実行パラメータのデフォルト値を更新するだけでは、複数のユーザに対してよく使われるジョブ実行パラメータがすぐに利用できないことがある。
【0009】
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、頻繁に使うMFPの機能(ワークフロー)に合わせてユーザインタフェース操作のステップを減らして操作を簡略化させることができるジョブテンプレートを自動生成することができるジョブテンプレート自動生成装置及びジョブテンプレート自動生成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決するため、本発明の一態様に係るジョブテンプレート自動生成装置は、マルチファンクション装置の操作履歴をユーザ対応において収集する操作履歴収集部と、操作履歴収集部が収集した操作履歴に基づいて、所定のタイミングで操作頻度を解析する操作頻度解析部と、操作頻度解析部の解析結果に基づいて、操作頻度の高いジョブ実行パラメータをジョブテンプレートボタンとして操作画面に新規作成するジョブテンプレート生成部とを備えてなることを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明の一態様に係るジョブテンプレート自動生成方法は、マルチファンクション装置にジョブを実行させるためのジョブテンプレートを自動生成するジョブテンプレート自動生成方法であって、マルチファンクション装置の操作履歴をユーザ対応において収集する操作履歴収集ステップと、操作履歴収集ステップで収集された操作履歴に基づいて、所定のタイミングで操作頻度を解析する操作頻度解析ステップと、操作頻度解析ステップにおける解析結果に基づいて、操作頻度の高いジョブ実行パラメータをジョブテンプレートボタンとして操作画面に新規作成するジョブテンプレート生成ステップとを含んでなることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
以上に詳述したように本発明によれば、頻繁に使うMFPの機能(ワークフロー)に合わせてユーザインタフェース操作のステップを減らして操作を簡略化させることができるジョブテンプレートを自動生成することができるジョブテンプレート自動生成装置及びジョブテンプレート自動生成方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明のジョブテンプレート自動生成装置を実現するためのシステム全体の構成図である。
【0015】
図1において、LAN104などのネットワーク上には、ディジタル複写機103とこのディジタル複写機103のスキャン機能/プリント機能などを制御するコントローラ102からなるMFP(マルチファンクション装置)100と、アプリケーションを起動して印刷指示を行い、またWebクライアントを起動してコントローラの設定を行うことができるクライアントPC101と、ファイル・サーバ105とが接続されている。
【0016】
ディジタル複写機103は、特に図示されていないが、紙原稿をスキャンしてイメージデータとしてディジタル化するスキャナと、イメージデータを紙に印刷するプリンタと、図3に示すような操作部と、図2に示すように装置全体を制御するCPUと、制御プログラムおよび管理データを記憶するメモリ及びHDDと、コントローラに接続するための通信部とから構成されている。
【0017】
なお、ディジタル複写機103は、紙原稿から紙への複写機能を有しているが、この複写機能は従来の複写機と同じ機能であるのでその説明は省略する。
【0018】
また、コントローラ102はネットワークプリント機能を有し、コントローラ102は、クライアントPC101上で動作する文書作成ソフトからのページ記述言語(PDL)で記述された印刷コマンドを受信して、PDLからイメージデータを作成し、ディジタル複写機103へそのイメージデータを転送する。ディジタル複写機103は、コントローラ102から転送されたイメージデータを紙へ印刷する印刷機能を有している。この印刷機能は一般のネットワークプリンタと同様であるのでその説明は省略する。
【0019】
また、コントローラ102はMFP機能を有し、コントローラ102は、ディジタル複写機103のコントロールパネルを操作してスキャンを行い、スキャンした画像データをクライアントPC101上で編集・加工できるように、データ転送、トリミング、及び回転などを行える。
【0020】
また、コントローラ102は、ネットワーク上からLAN104を介して各種の情報を参照できるように、ネットワークTWAINなどのインタフェースを有している。
【0021】
図2は、図1に示すマルチファンクション装置(MFP)100におけるディジタル複写機103のモジュール構成を示すブロック図である。ディジタル複写機103の内部は、スキャナエンジン201、プリンタエンジン202、CPU203、RAM204、ネットワーク・インタフェース205、操作パネル206、ROM207、及びHDD208から構成されている。
【0022】
スキャナエンジン201は紙原稿のスキャンを行うモジュールであり、プリンタエンジン202はスキャンされた画像や文字の印刷を行うモジュールである。また、CPU203、RAM204、ROM207、及びネットワーク・インタフェース205は、デジタル複写機103のシステム制御を行うためのハードウエアである。
【0023】
操作パネル206は、ディジタル複写機103のコントロールパネルを制御してユーザインタフェースを提供するモジュールである。HDD208は、スキャンした画像データやプリントするためのプリントデータを蓄積するハードディスクである。
【0024】
また、ディジタル複写機103のソフトウエア構成としては、図2に示すように、ジョブ管理部209、ジョブ実行部210、MFP履歴蓄積部211、MFP履歴解析部212、表示制御部213、Webサーバ214、MFP履歴ストレージ215、履歴解析結果ストレージ216、及びジョブテンプレート・ストレージ217から構成されている。
【0025】
ジョブ管理部209は、ジョブ実行部210を制御して、複写ジョブ、スキャナ・ジョブ、プリント・ジョブなどの管理を行うモジュールである。ジョブ実行部210はそれぞれのジョブを実際に実行する制御を行うモジュールである。MFP履歴蓄積部211は、操作履歴や画像履歴の収集及び保存を行うモジュールである。MFP履歴解析部212は、操作履歴や画像履歴の解析を行うモジュールである。表示制御部213は、操作パネル206への表示の制御を行うモジュールである。Webサーバ214は、HTTPプロトコルのサーバモジュールである。
【0026】
また、MFP履歴ストレージ215は、MFP100の履歴情報を蓄積するストレージである。履歴解析結果ストレージ216は、MFP100の履歴の解析結果を蓄積するストレージである。ジョブテンプレート・ストレージ217は、ジョブテンプレートの設定情報を保存するストレージである。
【0027】
図3は、図1に示すディジタル複写機(カラーディジタル複写機)103の操作部を示す図である。図3において、操作部のコントロールパネル400は、ハードキーと呼ばれる部分(予熱キー、割り込みキー、HELPキー、コピーキー、ファックスキー、プリンタキー、テンプレートキー403、オールクリアキー、テンキー、クリア/ストップキー、スタートキー402)とタッチパネル401とによって構成されている。
【0028】
また、図3においては、カラー複写機能とカラースキャン機能を提供するために、ACSモード/モノクロモード/フルカラーモードを切り替えるためのハードキーが示されている。ここでは、テンプレートキー403を押下することによって、テンプレートユーザインタフェース(テンプレートUI)への切り替えを行うことができる。
【0029】
図4から図10は、図3のタッチパネル401に表示されるイメージの例を示している。図4は、ジョブテンプレート・グループ画面の一例を示す図である。
【0030】
ジョブテンプレートはグループという概念で括られていて、1グループは複数のジョブテンプレートから構成されている。グループには順番に番号が振ってあり、初期画面で表示されるグループは、タッチパネルの表示能力の制約から数個に限られる(図4の例では、5グループ/1画面で表示されている)。
【0031】
なお、所望するグループ番号に到達するには、画面のスクロールを順次行って行かなければならない。
【0032】
図5は、コピー・テンプレート画面の一例を示す図である。図4の画面においてグループアイコンのうちのずれかのグループを選択すると、選択されたグループに応じて図5のコピー・テンプレート画面に遷移する。例えば、図4にて「コピーグループ」アイコンが選択された場合は、図5のコピー・テンプレートの画面が表示される。
【0033】
図5のテンプレート・アイコンには順番に番号が振ってあり、初期画面から順番に配置されている。ここで、ユーザが操作したいテンプレート・アイコンの番号が大きい場合は、「スクロール」アイコンを数回押下して所望するテンプレート・アイコンが表示されるまで画面の切り替えを行うことができる。
【0034】
図5のコピー・テンプレートの画面においてテンプレート・アイコンのいずれかが選択されると、選択されたテンプレート・アイコンに応じて図6の画面に遷移する。
【0035】
図6は、コピーUI画面の一例を示す図である。図6に示すコピーUI画面では、テンプレートによって設定されている項目(例えば、スキャン設定やフィニッシング設定など)に従ってアイコンの反転表示が行われる。図6では、「とじしろ」機能が選択されているテンプレート設定を示している。この状態で原稿を原稿台に載せ、図3のコントロールパネル400でスタートキー402を押下すると、コピージョブの動作が開始される。
【0036】
図7は、スキャンUI画面の一例を示す図である。図5のコピー・テンプレートの画面において、スキャン・テンプレートが選択されたならば、図7に示すスキャンUIの画面に遷移する。スキャンUIでは、テンプレートに設定されている項目(例えば、スキャン設定やエージェント設定)に従ってSummary画面の表示が行われる。
【0037】
図7において、「実行」アイコンまたは図3のコントロールパネル400のスタートキー402が押下されると、該当するスキャンジョブが開始される。
【0038】
また、図7において「設定」アイコンが押下された場合には、スキャン設定を行うために、図8のスキャン・パラメータ設定の画面に遷移する。
【0039】
図8から図10はスキャン・パラメータ設定画面の幾つか(その1〜その3)の例を示す図である。ここで、スキャン・パラメータとして図3のタッチパネル401からユーザが指定できるものは、両面/片面 (Single/Book/Tablet)、回転 (Rotation)、ドキュメント・タイプ (Document Type)、解像度 (Resolution)、露光レベル (Exposure)、原稿サイズ (Original Size)に関するものである。
【0040】
図11から図13はスキャン・テンプレートの設定画面を示している。図11は、スキャン・グループ設定のWeb画面の一例を示す図である。図11のスキャン・グループ設定のWeb画面では、ジョブテンプレートの生成が行われ、テンプレート・グループの設定が行われる。このとき、各グループには順番に番号が振られており、番号順に表示が行われる。
【0041】
図12は、スキャン・テンプレートのWeb画面の一例を示す図である。図12のWeb画面ではスキャン・テンプレートの設定が行われる。なお、テンプレートには順番に番号が振られており番号順に表示が行われる。
【0042】
図13は、スキャン・テンプレートにおけるエージェント・パラメータの設定画面の一例を示す図である。図13のエージェント・パラメータの設定画面は、Send to Emailエージェントが選択された場合のエージェント設定を行う画面例を示している。
【0043】
図14は、MFPで一般的に行われているジョブテンプレートの設定を行う手順を示すフローチャートである。ユーザは、図11〜図13に示すようなスキャン・テンプレートの設定画面を使用して、図14に示すフローチャートの手順に従ってジョブテンプレートの設定を行う。例えば、ユーザは、図11のスキャン・グループ設定のWeb画面によって所望のジョブテンプレートを設定し(ステップS11)、所望するジョブの実行を行う。
【0044】
図15は、MFPで一般的に行われているジョブテンプレートを使用してジョブを実行する流れを示すフローチャートである。図15において、まず、ユーザは、クライアントPC101によって所望するジョブテンプレート画面を開く(ステップS21)。なお、ジョブテンプレート画面とは、例えば、図4に示すジョブテンプレート・グループ画面や、図5に示すコピー・テンプレート画面のような画面である。
【0045】
次に、ユーザが所望のジョブテンプレートを選択する(ステップS22)。例えば、図5のコピー・テンプレート画面の中から、ある1つのジョブテンプレートボタンを押下すると、ジョブテンプレートボタンに登録されているジョブ実行パラメータが読み込まれる。そして、ユーザが図3のコントロールパネル400においてスタートボタン402を押下すると(ステップS23)、MFPが、読み込まれたジョブ実行パラメータに基づいて所望のジョブを実行する(ステップS24)。
【0046】
図16は、本実施の形態のMFPにおけるジョブテンプレート自動生成装置が操作履歴及び画像履歴を蓄積する動作の流れを示すフローチャートである。
【0047】
まず、ユーザが、図3に示すコントロールパネルス400のスタートボタン402を押下することによりMFPジョブの開始を指示する(ステップS31)。
【0048】
次に、操作履歴及び画像履歴(以下、これらをまとめて単に履歴という)を蓄積するモードになっているか否かを判断し(ステップS32)、履歴を蓄積するモードであれば(ステップS32、Yes)、MFPがスタートボタンを押された時点でのジョブの種別(例えば、コピー、Scan to File、Scan to Emailなど)と、ジョブ実行パラメータ(例えば、部数10部、両面、自動露光、Auto Color Selectモードなど)を操作履歴データとして蓄積する。また、ジョブを実行して得られる画像を「画像履歴データ」として蓄積する(ステップS33)。
【0049】
なお、履歴を蓄積するモードにするには、図20のジョブテンプレート自動生成の設定画面(その1)において設定が行われる。
【0050】
図17は、本実施の形態のMFPにおけるジョブテンプレート自動生成装置が履歴解析とジョブテンプレート自動登録処理を行う動作の流れを示すフローチャートである。
【0051】
まず、MFPが、履歴解析を実行する機能がONになっているか否かをチェックする(ステップS41)。履歴解析を実行する機能がONになっていれば(ステップS41、Yes)、履歴解析実行のイベントがきたか否かをチェックする(ステップS42)。
【0052】
なお、履歴解析実行のイベントには、例えば、図20のジョブテンプレート自動生成の設定画面(その1)に示すように、一定間隔で履歴解析を実施する/各ジョブ終了時ごとに履歴解析を実施する/アイドル時(つまり、無操作状態)が一定時間続いたときに履歴解析を実施する、などの幾つかのイベントがある。ステップS42において上記のいずれかのイベントがきた場合には(ステップS42、Yes)、MFPが履歴の解析を実行して解析結果を保存する(ステップS43)。
【0053】
なお、MFPは、履歴解析を実行する際に、図11〜図13に示すクライアントPC101上のWebブラウザに表示される画面からMFPにアクセスしたことにより、クライアントPC101を操作したユーザ(個人又はグループに対応する)を認識して個々のユーザを特定することができる。
【0054】
具体的には、ユーザにより画面にユーザIDとパスワードを入力させることにより認証する場合、ICカードなどの認証デバイスによって認証する場合、生体認証する場合などが一例としてあげられる。
【0055】
これにより、個人もしくはグループごとにジョブテンプレートが作成され或いは更新されて管理される。
【0056】
次に、MFPが、ジョブテンプレートを自動生成する機能がONになっているか否かをチェックする(ステップS44)。ジョブテンプレートを自動生成する機能がONになっていれば(ステップS44、Yes)、ジョブテンプレートを自動生成するしきい値を満たしているか(ジョブテンプレートを自動生成する機能がよく使われているか)否かをチェックする(ステップS45)。
【0057】
このしきい値としては、例えば、特定のユーザから一日に3回以上使用された場合、特定のユーザグループから一週間で10回以上使用されたなどがあげられる。
【0058】
ここで、ジョブテンプレートを自動生成する機能がよく使われていると判定された場合には(ステップ、S45、Yes)、MFPが履歴の解析結果に基づいてジョブテンプレートを自動生成する(ステップS46)。
【0059】
次に、MFPが、ジョブテンプレートを自動生成したことをユーザに通知する機能がONになっているか否かをチェックし(ステップS47)、ジョブテンプレートの自動生成をユーザに通知する機能がONになっていれば(ステップS47、Yes)、MFPは、ユーザに対してジョブテンプレートが自動生成されたことを通知する処理を実行する(ステップS48)。
【0060】
なお、ジョブテンプレートが自動生成されたことを通知する処理とは、例えば、図21のジョブテンプレート自動生成機能の設定画面に示すように、新規に生成したジョブテンプレートボタンを点滅表示させる処理である。このとき、新規に生成したジョブテンプレートボタンの色を他のテンプレートボタンとは色を変えて表示する。また、新規に生成したジョブテンプレートボタンのそばに、新規作成した説明を示すバルーンポップアップを表示する。さらに、ジョブテンプレートボタンが新規に生成されたことを管理者やユーザにメールで通知する機能などを備えることもできる。
【0061】
図18は、本実施の形態のMFPにおけるジョブテンプレート自動生成装置が画像履歴からジョブテンプレートを生成する動作の流れを示すフローチャートである。
【0062】
まず、MFPが、図2のMFP履歴ストレージ215に保存されている履歴データの中から、順番に連続する2つのジョブ履歴(操作履歴情報と画像履歴情報)を取得する(ステップS51)。
【0063】
次に、MFPは、連続する2つのジョブ間の時間間隔をチェックする(ステップS52)。ここでは、連続する2つのジョブ間の時間間隔が、設定されているしきい値(例えば30秒に相当する値)よりも小さいか否かをチェックし(ステップS53)、時間間隔がしきい値よりも小さい場合(時間間隔が短い場合)には(ステップS53、Yes)、MFPは、連続する2つのジョブ種別(例えば、コピー、Scan to File、Scan to Emailなど)をチェックする(ステップS54)。
【0064】
ここで、連続する2つのジョブ種別が異なるか否かを判定し(ステップS55)、連続する2つのジョブ種別が異なる場合には(ステップS55、Yes)、MFPは、取得した画像データ同士を比較し、両者の画像データの類似度を検出する(ステップS56)。
【0065】
さらに、2つの画像同士が同じ画像とみなせるか否かの判定において(ステップS57)、2つの画像同士が同じ画像とみなせる場合には(ステップS57、Yes)、MFPは、連続する2つのジョブ履歴を1つのジョブテンプレートと連結した解析結果として、図2の履歴解析結果ストレージ216に保存する(ステップS58)。
【0066】
図19は、本実施の形態のMFPにおけるジョブテンプレート自動生成装置がジョブテンプレートに合致したジョブ実行パラメータを自動選択する動作の流れを示すフローチャートである。
【0067】
まず、ユーザがADF(Automatic Document Feeder)や原稿台などに原稿を置き、スタートボタンを押下する(ステップS61)。次に、MFPは、デフォルトのジョブ実行パラメータにて画像のスキャンを実行する(ステップS62)。さらに、MFPは、スキャンした画像とあらかじめジョブテンプレートに登録されている画像とを比較して、類似画像の検索を実施する(ステップS63)。
【0068】
ここで、スキャンした画像とジョブテンプレートに登録されている画像との比較結果において(ステップS64)、ジョブテンプレートに合致する画像が存在していた場合には(ステップS64、Yes)、MFPは、合致したジョブテンプレートのジョブ実行パラメータを取得して、そのパラメータでジョブを実行することをユーザに確認する(ステップS65)。
【0069】
次に、ユーザがMFPの確認に対してジョブの実行を許可したか否かを判定し(ステップS66)、ジョブの実行を許可した場合には(ステップS66、Yes)、MFPは、実行を許可した実行パラメータにて所望のジョブを実行する(ステップS67)。
【0070】
一方、ステップS64においてジョブテンプレートに合致する画像が存在しない場合(ステップS64、No)、及びステップS66においてユーザがジョブの実行を許可しない場合には(ステップS66、No)、MFPは、ユーザに対してジョブ実行パラメータの入力を促し、ユーザにパラメータの入力を実行してもらう(ステップS68)。次に、ユーザはジョブ実行パラメータを入力し(ステップS69)、図3のコントロールパネル400のスタートボタン402を押下すると、MFPが所望のジョブを実行する(ステップS67)。
【0071】
図20は、ジョブテンプレート自動生成機能の設定を行う設定画面の構成を示す図である。この設定画面中には、操作履歴と画像履歴を蓄積する機能のON/OFFを設定する部分と、履歴解析機能のON/OFFを設定する部分を有している。
【0072】
また、履歴解析機能のONが選択された場合には、履歴解析を実行するタイミングを設定することができるタイミング設定部分を有している。例えば、一定間隔で履歴解析を実施する/各ジョブの終了時ごとに履歴解析を実施する/アイドル時(無操作状態)が一定時間続いたときに履歴解析を実施する、などを任意に選択できる。
【0073】
図21は、ジョブテンプレート自動生成機能の設定を行う設定画面の構成示す図である。この画面では、ジョブテンプレート自動生成機能をON/OFFに設定する部分を有している。また、自動生成がONに設定された場合に、自動生成を行った後の動作のオプションを設定できる部分を有している。
【0074】
例えば、新規に生成したジョブテンプレートボタンを点滅表示させる設定/新規に生成したジョブテンプレートボタンの色を他のテンプレートボタンとは色別にして表示する設定/新規に生成したジョブテンプレートボタンの近傍に新規作成した説明を示すバルーンポップアップを表示する設定/ジョブテンプレートボタンが新規に生成されたことを管理者やユーザに電子メールで通知する設定、などを任意に選択することができる。
【0075】
図22は、図2のMFP履歴ストレージ215に蓄積する履歴データの例を示す図である。MFP履歴ストレージ215に蓄積する履歴データは、操作履歴と画像履歴から構成されている。この履歴データには、例えば、ジョブが実行された日時/ジョブが実行された場所/ジョブの実行内容(つまり、ジョブ種別やジョブの種類)/ジョブ実行パラメータ(例えば、コピーの場合は、部数10部、両面、自動露光、Auto Color Selectモードなど)/扱われた画像データに関するデータなどがある。なお、画像のファイルはそのままMFP履歴ストレージ215に保存される。
【0076】
図23は、ジョブテンプレートデータの一例を示す図である。ジョブテンプレートデータには、例えば、テンプレート・グループID、テンプレートID、テンプレート名、テンプレートの所有者、ジョブ実行パラメータ(例えば、コピーの場合は、部数10部、両面、自動露光、Auto Color Selectモードなど)の属性情報などが含まれ、過去に実行した画像データや画像ファイルがそのまま保存される。
【0077】
以上説明したように、本実施の形態のジョブテンプレート自動生成装置においては、操作履歴収集部(操作履歴収集手段)が、図17のステップS42の処理により、Web上でマルチファンクション装置にアクセスされた情報に基づいて、マルチファンクション装置の操作履歴をユーザごとに収集する。なお、このときのジョブテンプレート自動生成の設定画面は図20のような画面である。
【0078】
また、操作頻度解析部(操作頻度解析手段)が、図17のステップS43の処理により、操作履歴収集部(操作履歴収集手段)の収集した操作履歴に基づいて、一定のタイミングで操作頻度を解析する。
【0079】
さらに、ジョブテンプレート生成部(ジョブテンプレート生成手段)が、図17のステップS46の処理により、操作頻度解析部(操作頻度解析手段)の解析結果に基づいて、操作頻度の高いジョブ実行パラメータをジョブテンプレートボタンとして操作画面に新規作成する。
【0080】
また、操作履歴収集部(操作履歴収集手段)は、図16のステップS33の処理により、キー入力、ジョブ種別、ジョブ実行パラメータ、画像履歴、スタートボタンが押された時点でのジョブ設定値、操作者の特定情報などの操作履歴を収集する。
【0081】
また、通知部(通知手段)は、図17のステップS43の処理により、ジョブテンプレート生成部(ジョブテンプレート生成手段)がジョブテンプレートボタンを新規作成したときに、その旨を示す情報を外部(例えば、ユーザ)に通知する。
【0082】
このとき、通知部(通知手段)は、図21に示すように、ジョブテンプレートボタンを新規作成した旨の情報を、点滅表示または他のジョブテンプレートボタンと色を変えて表示する。あるいは、ジョブテンプレートボタンを新規作成した旨の情報をバルーンポップアップ表示する。
【0083】
また、図21に示すように、通知部(通知手段)は、ジョブテンプレートボタンを新規作成した旨の情報を電子メールによって外部に通知することもできる。
【0084】
また、本実施の形態のジョブテンプレート自動生成装置においては、画像履歴保存部(画像履歴保存手段)が、図18のステップS51の処理により、実行されたジョブの画像を画像履歴として保存する。
【0085】
さらに、時間間隔判定部(時間間隔判定手段)が、図18のステップS52、S53の処理により、画像履歴保存部(画像履歴保存手段)に保存されている連続する2つの画像の操作履歴における時間間隔が所定のしきい値より短いか否かを判定する。そして、同一画像判定部(同一画像判定手段)が、図18のステップS56、S57の処理により、時間間隔判定部(時間間隔判定手段)が連続する2つの画像の操作履歴における時間間隔が所定のしきい値より短いと判定した場合に、2つの画像が同一画像であるか否かを判定する。
【0086】
さらに、マルチジョブテンプレートボタン生成部(マルチジョブテンプレートボタン生成手段)が、図18のステップS58の処理により、同一画像判定部(同一画像判定手段)が2つの画像が同一画像であると判定したとき、操作履歴収集部(操作履歴収集手段)が収集した操作履歴から2つ以上の操作を結合し、マルチジョブのジョブテンプレートボタンを生成する。
【0087】
また、本実施形態のジョブテンプレート自動生成装置においては、画像履歴保存部(画像履歴保存手段)が、図19のステップS62の処理により、実行されたジョブの画像を画像履歴として保存する。また、類似画像判定部(類似画像判定手段)が、図19のステップS63、S64の処理により、画像履歴保存部(画像履歴保存手段)に保存されている画像履歴を解析して、過去に類似した画像が存在するか否かを判定する。
【0088】
そして、ジョブ実行部(ジョブ実行手段)が、図19のステップS65、S66、S67の処理により、類似画像判定部(類似画像判定手段)が過去に類似した画像が存在すると判定したとき、類似した画像に対応するジョブ実行パラメータを使ってジョブを実行する。
【0089】
上述した本発明の実施の形態は以下のようにまとめられる。
【0090】
本実施の形態のジョブテンプレート自動生成装置は、MFPの操作履歴に基づいて操作頻度を収集・解析し、解析結果に基づいて所定(一定)のタイミングで画像構成やボタンを自動的に再配置もしくは新規作成する。また、MFPの操作履歴に基づいて、各画面のデフォルト値をよく使われるデフォルト値に自動設定し、このデフォルト値はユーザが次回使用する際にレジュームされる。
【0091】
また、本実施の形態のジョブテンプレート自動生成装置は、MFPの操作履歴に基づいて、ジョブのデフォルト値をよく使われるデフォルト値に自動設定し、1つのボタン(ジョブテンプレートボタン)として新規作成する。
【0092】
さらに、操作ステップを減らすために自動的に画像構成が変更された際は、画像構成が構成されたことがユーザに通知される。また、MFPの操作履歴に基づいて、ジョブの種類に応じた設定値ランキングを表示することができる。そして、その設定値ランキングに基づいてジョブが起動される。
【0093】
すなわち、本実施の形態のジョブテンプレート自動生成装置は、よく使われるジョブ実行パラメータを、操作履歴情報に基づいて新規のジョブテンプレートとして登録することにより、ユーザによってよく使われるジョブ実行パラメータをユーザがすぐに利用することを可能にしている。
【0094】
また、同じユーザでも、そのときの状況により同じジョブの種類に対して異なる使い方をする場合があるが、そのような異なる使い方をする場合でも、よく利用されるジョブ実行パラメータを自動的にジョブテンプレート自動生成装置が生成することにより、ユーザによるジョブテンプレートの設定の手間を省くことが可能となる。
【0095】
また、本実施の形態のジョブテンプレート自動生成装置は、操作履歴情報だけでなく、ジョブによって処理された画像の履歴情報を保管して解析することにより、分離した2つのジョブとして実行させていた処理を一つにまとめて1つのジョブテンプレートとして自動登録してユーザに提示することができる。
【0096】
これにより、例えば、従来は、ユーザが同じ原稿を元に、CopyとScan to Fileという2つのジョブを扱っていたのに対し、Copy & Fileのジョブテンプレートとして自動生成してユーザに提示することが可能となり、したがってユーザは1つのジョブとして扱うことができるようになり、操作回数を減らして操作を簡略化することが可能となる。
【0097】
さらに、スタートボタンの押下時には、直ちにジョブ実行パラメータを決定するのではなく、実行されたジョブの画像特徴を解析して、類似している画像のジョブ実行が過去に行われたことが検出された場合には、過去に行ったジョブ実行パラメータを使ってジョブを実行することによって、ユーザがジョブテンプレートを選択する操作を簡略化することができる。すなわち、ジョブ実行時の画像特徴に基づいて、自動生成したジョブテンプレートを自動的に選択できるようにすれば、ユーザによるジョブテンプレートの選択操作をより簡単にすることができる。
【0098】
さらにまた、画像履歴情報を保管して解析し、ジョブテンプレートと合わせてその画像履歴情報を保持しておくことにより、ユーザに対して、ジョブ起動時にジョブ実行パラメータを入力させたり、ジョブテンプレートを選択させたりすることなく、ジョブ実行パラメータを自動設定することが可能となる。
【0099】
本実施の形態で説明した操作履歴収集手段、操作頻度解析手段、ジョブテンプレート生成手段等の各手段は、実施の形態に示したフローチャートにより説明したジョブテンプレート生成方法をコンピュータに実行させるプログラムにも適用されることができる。このプログラムはコンピュータに読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって読み取られて本発明のジョブテンプレート生成方法をコンピュータに実行させる機能を有する。
【0100】
このような機能に関して、本実施の形態では、装置内部に発明を実施する機能が予め記録されている場合で説明したが、これに限らず同様の機能をネットワークから装置にダウンロードしても良いし、同様の機能を記録媒体に記憶させたものを装置にインストールしても良い。記録媒体としては、CD−ROM等プログラムを記憶でき、且つ装置が読取り可能な記録媒体であれば、その形態は何れの形態であっても良い。またこのように予めインストールやダウンロードにより得る機能は装置内部のOS(オペレーティング・システム)等と協働してその機能を実現させるものであっても良い。
【0101】
本発明を特定の態様により詳細に説明したが、本発明の精神および範囲を逸脱しないかぎり、様々な変更および改質がなされ得ることは、当業者には自明であろう。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】本発明の実施の形態のジョブテンプレート自動生成装置を実現するためのシステム全体の構成図である。
【図2】図1に示すマルチファンクション装置(MFP)100におけるディジタル複写機103のモジュール構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示すディジタル複写機103の操作部を示す図である。
【図4】ジョブテンプレート・グループ画面の一例を示す図である。
【図5】コピー・テンプレート画面の一例を示す図である。
【図6】コピーUI画面の一例を示す図である。
【図7】スキャンUI画面の一例を示す図である。
【図8】スキャン・パラメータ設定画面(その1)を示す図である。
【図9】スキャン・パラメータ設定画面(その2)を示す図である。
【図10】スキャン・パラメータ設定画面(その3)を示す図である。
【図11】スキャン・グループ設定のWeb画面の一例を示す図である。
【図12】スキャン・テンプレートのWeb画面の一例を示す図である。
【図13】スキャン・テンプレートにおけるエージェント・パラメータの設定画面の一例を示す図である。
【図14】通常に行われているジョブテンプレートの設定を行う手順を示すフローチャートである。
【図15】通常に行われているジョブテンプレートを使用してジョブを実行する流れを示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施の形態のMFPにおけるジョブテンプレート自動生成装置が操作履歴及び画像履歴を蓄積する動作の流れを示すフローチャートである。
【図17】本発明の実施の形態のMFPにおけるジョブテンプレート自動生成装置が履歴解析とジョブテンプレート自動登録処理を行う動作の流れを示すフローチャートである。
【図18】本発明の実施の形態のMFPにおけるジョブテンプレート自動生成装置が画像履歴からジョブテンプレートを生成する動作の流れを示すフローチャートである。
【図19】本発明の実施の形態のMFPにおけるジョブテンプレート自動生成装置がジョブテンプレートに合致したジョブ実行パラメータを自動選択する動作の流れを示すフローチャートである。
【図20】ジョブテンプレート自動生成機能の設定を行う設定画面(その1)の構成を示す図である。
【図21】ジョブテンプレート自動生成機能の設定を行う設定画面(その2)の構成示す図である。
【図22】図2のMFP履歴ストレージ215に蓄積される履歴データの例を示す図である。
【図23】ジョブテンプレートデータの一例を示す図である。
【符号の説明】
【0103】
100 MFP、101 クライアントPC、102 コントローラ、103 ディジタル複写機、104 LAN、201 スキャナエンジン、202 プリンタエンジン、203 CPU、204 RAM、205 ネットワーク・インタフェース、206 操作パネル、207 ROM、208 HDD、209 ジョブ管理部、210 ジョブ実行部、211 MFP履歴蓄積部、212 MFP履歴解析部、213 表示制御部、214 Webサーバ、215 MFP履歴ストレージ、216 履歴解析結果ストレージ、217 ジョブテンプレート・ストレージ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、MFP(Multi Function Peripherals:マルチファンクション装置)などにおいてジョブ実行パラメータを生成するジョブテンプレート自動生成装置、及びジョブテンプレート自動生成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、コピー、ファクシミリ、プリンタ、スキャナなどの機能を1台の装置に集約して効率的にオフィス業務などに供する画像処理装置として、複合機などと呼ばれるMFPが広く普及している。このようなMFPは、ジョブの各種設定を1つのテンプレート・アイコンに記憶させておき、次回のジョブ起動時には、そのテンプレート・アイコンを押下するだけで所望のパラメータでジョブを起動させることができる機能を備えている。このようなテンプレート・アイコンはジョブテンプレートと呼ばれ、MFPなどにおいて広く利用されている。
【0003】
ジョブテンプレートは、ジョブの種類によって幾つかに分類され、また、それぞれのジョブの種類ごとに名称を分けて呼ばれていることもある。ジョブテンプレートの分類の一例を挙げると、例えば、コピージョブはモード・メモリという名称で呼ばれ、コピーの枚数やスキャン・モードなどのスキャン設定に用いられる。あるいは、ステープル/ホールパンチの有無や、両面/片面印刷などのフィニッシング設定などに用いられる。
【0004】
また、スキャンジョブはスキャン・テンプレートという名称で呼ばれ、スキャン・モードや、解像度、回転などのスキャン設定に用いられる。あるいは、ファイル名や転送先の宛先などのエージェント設定などに用いられる。さらに、FAX送信ジョブはプログラム・キーという名称で呼ばれ、解像度などのスキャン設定や転送先の宛先設定などに用いられる。なお、ジョブの種類に依らず、全てをジョブテンプレートといってジョブの実行パラメータ群とすることもある。
【0005】
また、MFPにおいて、連携する情報端末に発生するイベント(例えば、アドレス帳情報の変更など)をトリガにして所望のジョブテンプレートを自動生成したり、ジョブテンプレートの設定に変更があったことを連携する情報端末に連絡することができるジョブテンプレート自動生成装置の技術が開示されている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0006】
さらに、MFPの操作履歴情報を蓄積して解析することによって、ジョブテンプレートのリストの表示順序を使用頻度の高い順に自動変更したり、ジョブテンプレートの生成時のウイザード画面にて、よく使われるパラメータを優先的に推薦するように入力補完したり、あるいは、表示するジョブテンプレートのデフォルト値をよく使われるものに変更したりする技術が開示されている(例えば、特許文献2を参照。)。
【特許文献1】特開2004−3757305号公報
【特許文献2】特開2001−077959号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記従来のジョブテンプレート自動生成装置は、操作履歴情報を活用して、各ジョブの標準モードとしてのジョブ実行パラメータを設定するようにしたものであり、操作履歴の解析結果を用いて、各ジョブのジョブ発行画面にてデフォルト値を更新するようにしている。言い換えると、スタートボタンを押下するとジョブが開始するようなジョブ実行のために、パラメータ入力画面でデフォルト値を更新している。
【0008】
ところが、同じジョブの種類(例えば、コピージョブ)でも、別のユーザにとってよく使われるジョブ実行パラメータは異なることが多いので、各ジョブのデフォルト画面においてジョブ実行パラメータのデフォルト値を更新するだけでは、複数のユーザに対してよく使われるジョブ実行パラメータがすぐに利用できないことがある。
【0009】
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、頻繁に使うMFPの機能(ワークフロー)に合わせてユーザインタフェース操作のステップを減らして操作を簡略化させることができるジョブテンプレートを自動生成することができるジョブテンプレート自動生成装置及びジョブテンプレート自動生成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決するため、本発明の一態様に係るジョブテンプレート自動生成装置は、マルチファンクション装置の操作履歴をユーザ対応において収集する操作履歴収集部と、操作履歴収集部が収集した操作履歴に基づいて、所定のタイミングで操作頻度を解析する操作頻度解析部と、操作頻度解析部の解析結果に基づいて、操作頻度の高いジョブ実行パラメータをジョブテンプレートボタンとして操作画面に新規作成するジョブテンプレート生成部とを備えてなることを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明の一態様に係るジョブテンプレート自動生成方法は、マルチファンクション装置にジョブを実行させるためのジョブテンプレートを自動生成するジョブテンプレート自動生成方法であって、マルチファンクション装置の操作履歴をユーザ対応において収集する操作履歴収集ステップと、操作履歴収集ステップで収集された操作履歴に基づいて、所定のタイミングで操作頻度を解析する操作頻度解析ステップと、操作頻度解析ステップにおける解析結果に基づいて、操作頻度の高いジョブ実行パラメータをジョブテンプレートボタンとして操作画面に新規作成するジョブテンプレート生成ステップとを含んでなることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
以上に詳述したように本発明によれば、頻繁に使うMFPの機能(ワークフロー)に合わせてユーザインタフェース操作のステップを減らして操作を簡略化させることができるジョブテンプレートを自動生成することができるジョブテンプレート自動生成装置及びジョブテンプレート自動生成方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明のジョブテンプレート自動生成装置を実現するためのシステム全体の構成図である。
【0015】
図1において、LAN104などのネットワーク上には、ディジタル複写機103とこのディジタル複写機103のスキャン機能/プリント機能などを制御するコントローラ102からなるMFP(マルチファンクション装置)100と、アプリケーションを起動して印刷指示を行い、またWebクライアントを起動してコントローラの設定を行うことができるクライアントPC101と、ファイル・サーバ105とが接続されている。
【0016】
ディジタル複写機103は、特に図示されていないが、紙原稿をスキャンしてイメージデータとしてディジタル化するスキャナと、イメージデータを紙に印刷するプリンタと、図3に示すような操作部と、図2に示すように装置全体を制御するCPUと、制御プログラムおよび管理データを記憶するメモリ及びHDDと、コントローラに接続するための通信部とから構成されている。
【0017】
なお、ディジタル複写機103は、紙原稿から紙への複写機能を有しているが、この複写機能は従来の複写機と同じ機能であるのでその説明は省略する。
【0018】
また、コントローラ102はネットワークプリント機能を有し、コントローラ102は、クライアントPC101上で動作する文書作成ソフトからのページ記述言語(PDL)で記述された印刷コマンドを受信して、PDLからイメージデータを作成し、ディジタル複写機103へそのイメージデータを転送する。ディジタル複写機103は、コントローラ102から転送されたイメージデータを紙へ印刷する印刷機能を有している。この印刷機能は一般のネットワークプリンタと同様であるのでその説明は省略する。
【0019】
また、コントローラ102はMFP機能を有し、コントローラ102は、ディジタル複写機103のコントロールパネルを操作してスキャンを行い、スキャンした画像データをクライアントPC101上で編集・加工できるように、データ転送、トリミング、及び回転などを行える。
【0020】
また、コントローラ102は、ネットワーク上からLAN104を介して各種の情報を参照できるように、ネットワークTWAINなどのインタフェースを有している。
【0021】
図2は、図1に示すマルチファンクション装置(MFP)100におけるディジタル複写機103のモジュール構成を示すブロック図である。ディジタル複写機103の内部は、スキャナエンジン201、プリンタエンジン202、CPU203、RAM204、ネットワーク・インタフェース205、操作パネル206、ROM207、及びHDD208から構成されている。
【0022】
スキャナエンジン201は紙原稿のスキャンを行うモジュールであり、プリンタエンジン202はスキャンされた画像や文字の印刷を行うモジュールである。また、CPU203、RAM204、ROM207、及びネットワーク・インタフェース205は、デジタル複写機103のシステム制御を行うためのハードウエアである。
【0023】
操作パネル206は、ディジタル複写機103のコントロールパネルを制御してユーザインタフェースを提供するモジュールである。HDD208は、スキャンした画像データやプリントするためのプリントデータを蓄積するハードディスクである。
【0024】
また、ディジタル複写機103のソフトウエア構成としては、図2に示すように、ジョブ管理部209、ジョブ実行部210、MFP履歴蓄積部211、MFP履歴解析部212、表示制御部213、Webサーバ214、MFP履歴ストレージ215、履歴解析結果ストレージ216、及びジョブテンプレート・ストレージ217から構成されている。
【0025】
ジョブ管理部209は、ジョブ実行部210を制御して、複写ジョブ、スキャナ・ジョブ、プリント・ジョブなどの管理を行うモジュールである。ジョブ実行部210はそれぞれのジョブを実際に実行する制御を行うモジュールである。MFP履歴蓄積部211は、操作履歴や画像履歴の収集及び保存を行うモジュールである。MFP履歴解析部212は、操作履歴や画像履歴の解析を行うモジュールである。表示制御部213は、操作パネル206への表示の制御を行うモジュールである。Webサーバ214は、HTTPプロトコルのサーバモジュールである。
【0026】
また、MFP履歴ストレージ215は、MFP100の履歴情報を蓄積するストレージである。履歴解析結果ストレージ216は、MFP100の履歴の解析結果を蓄積するストレージである。ジョブテンプレート・ストレージ217は、ジョブテンプレートの設定情報を保存するストレージである。
【0027】
図3は、図1に示すディジタル複写機(カラーディジタル複写機)103の操作部を示す図である。図3において、操作部のコントロールパネル400は、ハードキーと呼ばれる部分(予熱キー、割り込みキー、HELPキー、コピーキー、ファックスキー、プリンタキー、テンプレートキー403、オールクリアキー、テンキー、クリア/ストップキー、スタートキー402)とタッチパネル401とによって構成されている。
【0028】
また、図3においては、カラー複写機能とカラースキャン機能を提供するために、ACSモード/モノクロモード/フルカラーモードを切り替えるためのハードキーが示されている。ここでは、テンプレートキー403を押下することによって、テンプレートユーザインタフェース(テンプレートUI)への切り替えを行うことができる。
【0029】
図4から図10は、図3のタッチパネル401に表示されるイメージの例を示している。図4は、ジョブテンプレート・グループ画面の一例を示す図である。
【0030】
ジョブテンプレートはグループという概念で括られていて、1グループは複数のジョブテンプレートから構成されている。グループには順番に番号が振ってあり、初期画面で表示されるグループは、タッチパネルの表示能力の制約から数個に限られる(図4の例では、5グループ/1画面で表示されている)。
【0031】
なお、所望するグループ番号に到達するには、画面のスクロールを順次行って行かなければならない。
【0032】
図5は、コピー・テンプレート画面の一例を示す図である。図4の画面においてグループアイコンのうちのずれかのグループを選択すると、選択されたグループに応じて図5のコピー・テンプレート画面に遷移する。例えば、図4にて「コピーグループ」アイコンが選択された場合は、図5のコピー・テンプレートの画面が表示される。
【0033】
図5のテンプレート・アイコンには順番に番号が振ってあり、初期画面から順番に配置されている。ここで、ユーザが操作したいテンプレート・アイコンの番号が大きい場合は、「スクロール」アイコンを数回押下して所望するテンプレート・アイコンが表示されるまで画面の切り替えを行うことができる。
【0034】
図5のコピー・テンプレートの画面においてテンプレート・アイコンのいずれかが選択されると、選択されたテンプレート・アイコンに応じて図6の画面に遷移する。
【0035】
図6は、コピーUI画面の一例を示す図である。図6に示すコピーUI画面では、テンプレートによって設定されている項目(例えば、スキャン設定やフィニッシング設定など)に従ってアイコンの反転表示が行われる。図6では、「とじしろ」機能が選択されているテンプレート設定を示している。この状態で原稿を原稿台に載せ、図3のコントロールパネル400でスタートキー402を押下すると、コピージョブの動作が開始される。
【0036】
図7は、スキャンUI画面の一例を示す図である。図5のコピー・テンプレートの画面において、スキャン・テンプレートが選択されたならば、図7に示すスキャンUIの画面に遷移する。スキャンUIでは、テンプレートに設定されている項目(例えば、スキャン設定やエージェント設定)に従ってSummary画面の表示が行われる。
【0037】
図7において、「実行」アイコンまたは図3のコントロールパネル400のスタートキー402が押下されると、該当するスキャンジョブが開始される。
【0038】
また、図7において「設定」アイコンが押下された場合には、スキャン設定を行うために、図8のスキャン・パラメータ設定の画面に遷移する。
【0039】
図8から図10はスキャン・パラメータ設定画面の幾つか(その1〜その3)の例を示す図である。ここで、スキャン・パラメータとして図3のタッチパネル401からユーザが指定できるものは、両面/片面 (Single/Book/Tablet)、回転 (Rotation)、ドキュメント・タイプ (Document Type)、解像度 (Resolution)、露光レベル (Exposure)、原稿サイズ (Original Size)に関するものである。
【0040】
図11から図13はスキャン・テンプレートの設定画面を示している。図11は、スキャン・グループ設定のWeb画面の一例を示す図である。図11のスキャン・グループ設定のWeb画面では、ジョブテンプレートの生成が行われ、テンプレート・グループの設定が行われる。このとき、各グループには順番に番号が振られており、番号順に表示が行われる。
【0041】
図12は、スキャン・テンプレートのWeb画面の一例を示す図である。図12のWeb画面ではスキャン・テンプレートの設定が行われる。なお、テンプレートには順番に番号が振られており番号順に表示が行われる。
【0042】
図13は、スキャン・テンプレートにおけるエージェント・パラメータの設定画面の一例を示す図である。図13のエージェント・パラメータの設定画面は、Send to Emailエージェントが選択された場合のエージェント設定を行う画面例を示している。
【0043】
図14は、MFPで一般的に行われているジョブテンプレートの設定を行う手順を示すフローチャートである。ユーザは、図11〜図13に示すようなスキャン・テンプレートの設定画面を使用して、図14に示すフローチャートの手順に従ってジョブテンプレートの設定を行う。例えば、ユーザは、図11のスキャン・グループ設定のWeb画面によって所望のジョブテンプレートを設定し(ステップS11)、所望するジョブの実行を行う。
【0044】
図15は、MFPで一般的に行われているジョブテンプレートを使用してジョブを実行する流れを示すフローチャートである。図15において、まず、ユーザは、クライアントPC101によって所望するジョブテンプレート画面を開く(ステップS21)。なお、ジョブテンプレート画面とは、例えば、図4に示すジョブテンプレート・グループ画面や、図5に示すコピー・テンプレート画面のような画面である。
【0045】
次に、ユーザが所望のジョブテンプレートを選択する(ステップS22)。例えば、図5のコピー・テンプレート画面の中から、ある1つのジョブテンプレートボタンを押下すると、ジョブテンプレートボタンに登録されているジョブ実行パラメータが読み込まれる。そして、ユーザが図3のコントロールパネル400においてスタートボタン402を押下すると(ステップS23)、MFPが、読み込まれたジョブ実行パラメータに基づいて所望のジョブを実行する(ステップS24)。
【0046】
図16は、本実施の形態のMFPにおけるジョブテンプレート自動生成装置が操作履歴及び画像履歴を蓄積する動作の流れを示すフローチャートである。
【0047】
まず、ユーザが、図3に示すコントロールパネルス400のスタートボタン402を押下することによりMFPジョブの開始を指示する(ステップS31)。
【0048】
次に、操作履歴及び画像履歴(以下、これらをまとめて単に履歴という)を蓄積するモードになっているか否かを判断し(ステップS32)、履歴を蓄積するモードであれば(ステップS32、Yes)、MFPがスタートボタンを押された時点でのジョブの種別(例えば、コピー、Scan to File、Scan to Emailなど)と、ジョブ実行パラメータ(例えば、部数10部、両面、自動露光、Auto Color Selectモードなど)を操作履歴データとして蓄積する。また、ジョブを実行して得られる画像を「画像履歴データ」として蓄積する(ステップS33)。
【0049】
なお、履歴を蓄積するモードにするには、図20のジョブテンプレート自動生成の設定画面(その1)において設定が行われる。
【0050】
図17は、本実施の形態のMFPにおけるジョブテンプレート自動生成装置が履歴解析とジョブテンプレート自動登録処理を行う動作の流れを示すフローチャートである。
【0051】
まず、MFPが、履歴解析を実行する機能がONになっているか否かをチェックする(ステップS41)。履歴解析を実行する機能がONになっていれば(ステップS41、Yes)、履歴解析実行のイベントがきたか否かをチェックする(ステップS42)。
【0052】
なお、履歴解析実行のイベントには、例えば、図20のジョブテンプレート自動生成の設定画面(その1)に示すように、一定間隔で履歴解析を実施する/各ジョブ終了時ごとに履歴解析を実施する/アイドル時(つまり、無操作状態)が一定時間続いたときに履歴解析を実施する、などの幾つかのイベントがある。ステップS42において上記のいずれかのイベントがきた場合には(ステップS42、Yes)、MFPが履歴の解析を実行して解析結果を保存する(ステップS43)。
【0053】
なお、MFPは、履歴解析を実行する際に、図11〜図13に示すクライアントPC101上のWebブラウザに表示される画面からMFPにアクセスしたことにより、クライアントPC101を操作したユーザ(個人又はグループに対応する)を認識して個々のユーザを特定することができる。
【0054】
具体的には、ユーザにより画面にユーザIDとパスワードを入力させることにより認証する場合、ICカードなどの認証デバイスによって認証する場合、生体認証する場合などが一例としてあげられる。
【0055】
これにより、個人もしくはグループごとにジョブテンプレートが作成され或いは更新されて管理される。
【0056】
次に、MFPが、ジョブテンプレートを自動生成する機能がONになっているか否かをチェックする(ステップS44)。ジョブテンプレートを自動生成する機能がONになっていれば(ステップS44、Yes)、ジョブテンプレートを自動生成するしきい値を満たしているか(ジョブテンプレートを自動生成する機能がよく使われているか)否かをチェックする(ステップS45)。
【0057】
このしきい値としては、例えば、特定のユーザから一日に3回以上使用された場合、特定のユーザグループから一週間で10回以上使用されたなどがあげられる。
【0058】
ここで、ジョブテンプレートを自動生成する機能がよく使われていると判定された場合には(ステップ、S45、Yes)、MFPが履歴の解析結果に基づいてジョブテンプレートを自動生成する(ステップS46)。
【0059】
次に、MFPが、ジョブテンプレートを自動生成したことをユーザに通知する機能がONになっているか否かをチェックし(ステップS47)、ジョブテンプレートの自動生成をユーザに通知する機能がONになっていれば(ステップS47、Yes)、MFPは、ユーザに対してジョブテンプレートが自動生成されたことを通知する処理を実行する(ステップS48)。
【0060】
なお、ジョブテンプレートが自動生成されたことを通知する処理とは、例えば、図21のジョブテンプレート自動生成機能の設定画面に示すように、新規に生成したジョブテンプレートボタンを点滅表示させる処理である。このとき、新規に生成したジョブテンプレートボタンの色を他のテンプレートボタンとは色を変えて表示する。また、新規に生成したジョブテンプレートボタンのそばに、新規作成した説明を示すバルーンポップアップを表示する。さらに、ジョブテンプレートボタンが新規に生成されたことを管理者やユーザにメールで通知する機能などを備えることもできる。
【0061】
図18は、本実施の形態のMFPにおけるジョブテンプレート自動生成装置が画像履歴からジョブテンプレートを生成する動作の流れを示すフローチャートである。
【0062】
まず、MFPが、図2のMFP履歴ストレージ215に保存されている履歴データの中から、順番に連続する2つのジョブ履歴(操作履歴情報と画像履歴情報)を取得する(ステップS51)。
【0063】
次に、MFPは、連続する2つのジョブ間の時間間隔をチェックする(ステップS52)。ここでは、連続する2つのジョブ間の時間間隔が、設定されているしきい値(例えば30秒に相当する値)よりも小さいか否かをチェックし(ステップS53)、時間間隔がしきい値よりも小さい場合(時間間隔が短い場合)には(ステップS53、Yes)、MFPは、連続する2つのジョブ種別(例えば、コピー、Scan to File、Scan to Emailなど)をチェックする(ステップS54)。
【0064】
ここで、連続する2つのジョブ種別が異なるか否かを判定し(ステップS55)、連続する2つのジョブ種別が異なる場合には(ステップS55、Yes)、MFPは、取得した画像データ同士を比較し、両者の画像データの類似度を検出する(ステップS56)。
【0065】
さらに、2つの画像同士が同じ画像とみなせるか否かの判定において(ステップS57)、2つの画像同士が同じ画像とみなせる場合には(ステップS57、Yes)、MFPは、連続する2つのジョブ履歴を1つのジョブテンプレートと連結した解析結果として、図2の履歴解析結果ストレージ216に保存する(ステップS58)。
【0066】
図19は、本実施の形態のMFPにおけるジョブテンプレート自動生成装置がジョブテンプレートに合致したジョブ実行パラメータを自動選択する動作の流れを示すフローチャートである。
【0067】
まず、ユーザがADF(Automatic Document Feeder)や原稿台などに原稿を置き、スタートボタンを押下する(ステップS61)。次に、MFPは、デフォルトのジョブ実行パラメータにて画像のスキャンを実行する(ステップS62)。さらに、MFPは、スキャンした画像とあらかじめジョブテンプレートに登録されている画像とを比較して、類似画像の検索を実施する(ステップS63)。
【0068】
ここで、スキャンした画像とジョブテンプレートに登録されている画像との比較結果において(ステップS64)、ジョブテンプレートに合致する画像が存在していた場合には(ステップS64、Yes)、MFPは、合致したジョブテンプレートのジョブ実行パラメータを取得して、そのパラメータでジョブを実行することをユーザに確認する(ステップS65)。
【0069】
次に、ユーザがMFPの確認に対してジョブの実行を許可したか否かを判定し(ステップS66)、ジョブの実行を許可した場合には(ステップS66、Yes)、MFPは、実行を許可した実行パラメータにて所望のジョブを実行する(ステップS67)。
【0070】
一方、ステップS64においてジョブテンプレートに合致する画像が存在しない場合(ステップS64、No)、及びステップS66においてユーザがジョブの実行を許可しない場合には(ステップS66、No)、MFPは、ユーザに対してジョブ実行パラメータの入力を促し、ユーザにパラメータの入力を実行してもらう(ステップS68)。次に、ユーザはジョブ実行パラメータを入力し(ステップS69)、図3のコントロールパネル400のスタートボタン402を押下すると、MFPが所望のジョブを実行する(ステップS67)。
【0071】
図20は、ジョブテンプレート自動生成機能の設定を行う設定画面の構成を示す図である。この設定画面中には、操作履歴と画像履歴を蓄積する機能のON/OFFを設定する部分と、履歴解析機能のON/OFFを設定する部分を有している。
【0072】
また、履歴解析機能のONが選択された場合には、履歴解析を実行するタイミングを設定することができるタイミング設定部分を有している。例えば、一定間隔で履歴解析を実施する/各ジョブの終了時ごとに履歴解析を実施する/アイドル時(無操作状態)が一定時間続いたときに履歴解析を実施する、などを任意に選択できる。
【0073】
図21は、ジョブテンプレート自動生成機能の設定を行う設定画面の構成示す図である。この画面では、ジョブテンプレート自動生成機能をON/OFFに設定する部分を有している。また、自動生成がONに設定された場合に、自動生成を行った後の動作のオプションを設定できる部分を有している。
【0074】
例えば、新規に生成したジョブテンプレートボタンを点滅表示させる設定/新規に生成したジョブテンプレートボタンの色を他のテンプレートボタンとは色別にして表示する設定/新規に生成したジョブテンプレートボタンの近傍に新規作成した説明を示すバルーンポップアップを表示する設定/ジョブテンプレートボタンが新規に生成されたことを管理者やユーザに電子メールで通知する設定、などを任意に選択することができる。
【0075】
図22は、図2のMFP履歴ストレージ215に蓄積する履歴データの例を示す図である。MFP履歴ストレージ215に蓄積する履歴データは、操作履歴と画像履歴から構成されている。この履歴データには、例えば、ジョブが実行された日時/ジョブが実行された場所/ジョブの実行内容(つまり、ジョブ種別やジョブの種類)/ジョブ実行パラメータ(例えば、コピーの場合は、部数10部、両面、自動露光、Auto Color Selectモードなど)/扱われた画像データに関するデータなどがある。なお、画像のファイルはそのままMFP履歴ストレージ215に保存される。
【0076】
図23は、ジョブテンプレートデータの一例を示す図である。ジョブテンプレートデータには、例えば、テンプレート・グループID、テンプレートID、テンプレート名、テンプレートの所有者、ジョブ実行パラメータ(例えば、コピーの場合は、部数10部、両面、自動露光、Auto Color Selectモードなど)の属性情報などが含まれ、過去に実行した画像データや画像ファイルがそのまま保存される。
【0077】
以上説明したように、本実施の形態のジョブテンプレート自動生成装置においては、操作履歴収集部(操作履歴収集手段)が、図17のステップS42の処理により、Web上でマルチファンクション装置にアクセスされた情報に基づいて、マルチファンクション装置の操作履歴をユーザごとに収集する。なお、このときのジョブテンプレート自動生成の設定画面は図20のような画面である。
【0078】
また、操作頻度解析部(操作頻度解析手段)が、図17のステップS43の処理により、操作履歴収集部(操作履歴収集手段)の収集した操作履歴に基づいて、一定のタイミングで操作頻度を解析する。
【0079】
さらに、ジョブテンプレート生成部(ジョブテンプレート生成手段)が、図17のステップS46の処理により、操作頻度解析部(操作頻度解析手段)の解析結果に基づいて、操作頻度の高いジョブ実行パラメータをジョブテンプレートボタンとして操作画面に新規作成する。
【0080】
また、操作履歴収集部(操作履歴収集手段)は、図16のステップS33の処理により、キー入力、ジョブ種別、ジョブ実行パラメータ、画像履歴、スタートボタンが押された時点でのジョブ設定値、操作者の特定情報などの操作履歴を収集する。
【0081】
また、通知部(通知手段)は、図17のステップS43の処理により、ジョブテンプレート生成部(ジョブテンプレート生成手段)がジョブテンプレートボタンを新規作成したときに、その旨を示す情報を外部(例えば、ユーザ)に通知する。
【0082】
このとき、通知部(通知手段)は、図21に示すように、ジョブテンプレートボタンを新規作成した旨の情報を、点滅表示または他のジョブテンプレートボタンと色を変えて表示する。あるいは、ジョブテンプレートボタンを新規作成した旨の情報をバルーンポップアップ表示する。
【0083】
また、図21に示すように、通知部(通知手段)は、ジョブテンプレートボタンを新規作成した旨の情報を電子メールによって外部に通知することもできる。
【0084】
また、本実施の形態のジョブテンプレート自動生成装置においては、画像履歴保存部(画像履歴保存手段)が、図18のステップS51の処理により、実行されたジョブの画像を画像履歴として保存する。
【0085】
さらに、時間間隔判定部(時間間隔判定手段)が、図18のステップS52、S53の処理により、画像履歴保存部(画像履歴保存手段)に保存されている連続する2つの画像の操作履歴における時間間隔が所定のしきい値より短いか否かを判定する。そして、同一画像判定部(同一画像判定手段)が、図18のステップS56、S57の処理により、時間間隔判定部(時間間隔判定手段)が連続する2つの画像の操作履歴における時間間隔が所定のしきい値より短いと判定した場合に、2つの画像が同一画像であるか否かを判定する。
【0086】
さらに、マルチジョブテンプレートボタン生成部(マルチジョブテンプレートボタン生成手段)が、図18のステップS58の処理により、同一画像判定部(同一画像判定手段)が2つの画像が同一画像であると判定したとき、操作履歴収集部(操作履歴収集手段)が収集した操作履歴から2つ以上の操作を結合し、マルチジョブのジョブテンプレートボタンを生成する。
【0087】
また、本実施形態のジョブテンプレート自動生成装置においては、画像履歴保存部(画像履歴保存手段)が、図19のステップS62の処理により、実行されたジョブの画像を画像履歴として保存する。また、類似画像判定部(類似画像判定手段)が、図19のステップS63、S64の処理により、画像履歴保存部(画像履歴保存手段)に保存されている画像履歴を解析して、過去に類似した画像が存在するか否かを判定する。
【0088】
そして、ジョブ実行部(ジョブ実行手段)が、図19のステップS65、S66、S67の処理により、類似画像判定部(類似画像判定手段)が過去に類似した画像が存在すると判定したとき、類似した画像に対応するジョブ実行パラメータを使ってジョブを実行する。
【0089】
上述した本発明の実施の形態は以下のようにまとめられる。
【0090】
本実施の形態のジョブテンプレート自動生成装置は、MFPの操作履歴に基づいて操作頻度を収集・解析し、解析結果に基づいて所定(一定)のタイミングで画像構成やボタンを自動的に再配置もしくは新規作成する。また、MFPの操作履歴に基づいて、各画面のデフォルト値をよく使われるデフォルト値に自動設定し、このデフォルト値はユーザが次回使用する際にレジュームされる。
【0091】
また、本実施の形態のジョブテンプレート自動生成装置は、MFPの操作履歴に基づいて、ジョブのデフォルト値をよく使われるデフォルト値に自動設定し、1つのボタン(ジョブテンプレートボタン)として新規作成する。
【0092】
さらに、操作ステップを減らすために自動的に画像構成が変更された際は、画像構成が構成されたことがユーザに通知される。また、MFPの操作履歴に基づいて、ジョブの種類に応じた設定値ランキングを表示することができる。そして、その設定値ランキングに基づいてジョブが起動される。
【0093】
すなわち、本実施の形態のジョブテンプレート自動生成装置は、よく使われるジョブ実行パラメータを、操作履歴情報に基づいて新規のジョブテンプレートとして登録することにより、ユーザによってよく使われるジョブ実行パラメータをユーザがすぐに利用することを可能にしている。
【0094】
また、同じユーザでも、そのときの状況により同じジョブの種類に対して異なる使い方をする場合があるが、そのような異なる使い方をする場合でも、よく利用されるジョブ実行パラメータを自動的にジョブテンプレート自動生成装置が生成することにより、ユーザによるジョブテンプレートの設定の手間を省くことが可能となる。
【0095】
また、本実施の形態のジョブテンプレート自動生成装置は、操作履歴情報だけでなく、ジョブによって処理された画像の履歴情報を保管して解析することにより、分離した2つのジョブとして実行させていた処理を一つにまとめて1つのジョブテンプレートとして自動登録してユーザに提示することができる。
【0096】
これにより、例えば、従来は、ユーザが同じ原稿を元に、CopyとScan to Fileという2つのジョブを扱っていたのに対し、Copy & Fileのジョブテンプレートとして自動生成してユーザに提示することが可能となり、したがってユーザは1つのジョブとして扱うことができるようになり、操作回数を減らして操作を簡略化することが可能となる。
【0097】
さらに、スタートボタンの押下時には、直ちにジョブ実行パラメータを決定するのではなく、実行されたジョブの画像特徴を解析して、類似している画像のジョブ実行が過去に行われたことが検出された場合には、過去に行ったジョブ実行パラメータを使ってジョブを実行することによって、ユーザがジョブテンプレートを選択する操作を簡略化することができる。すなわち、ジョブ実行時の画像特徴に基づいて、自動生成したジョブテンプレートを自動的に選択できるようにすれば、ユーザによるジョブテンプレートの選択操作をより簡単にすることができる。
【0098】
さらにまた、画像履歴情報を保管して解析し、ジョブテンプレートと合わせてその画像履歴情報を保持しておくことにより、ユーザに対して、ジョブ起動時にジョブ実行パラメータを入力させたり、ジョブテンプレートを選択させたりすることなく、ジョブ実行パラメータを自動設定することが可能となる。
【0099】
本実施の形態で説明した操作履歴収集手段、操作頻度解析手段、ジョブテンプレート生成手段等の各手段は、実施の形態に示したフローチャートにより説明したジョブテンプレート生成方法をコンピュータに実行させるプログラムにも適用されることができる。このプログラムはコンピュータに読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって読み取られて本発明のジョブテンプレート生成方法をコンピュータに実行させる機能を有する。
【0100】
このような機能に関して、本実施の形態では、装置内部に発明を実施する機能が予め記録されている場合で説明したが、これに限らず同様の機能をネットワークから装置にダウンロードしても良いし、同様の機能を記録媒体に記憶させたものを装置にインストールしても良い。記録媒体としては、CD−ROM等プログラムを記憶でき、且つ装置が読取り可能な記録媒体であれば、その形態は何れの形態であっても良い。またこのように予めインストールやダウンロードにより得る機能は装置内部のOS(オペレーティング・システム)等と協働してその機能を実現させるものであっても良い。
【0101】
本発明を特定の態様により詳細に説明したが、本発明の精神および範囲を逸脱しないかぎり、様々な変更および改質がなされ得ることは、当業者には自明であろう。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】本発明の実施の形態のジョブテンプレート自動生成装置を実現するためのシステム全体の構成図である。
【図2】図1に示すマルチファンクション装置(MFP)100におけるディジタル複写機103のモジュール構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示すディジタル複写機103の操作部を示す図である。
【図4】ジョブテンプレート・グループ画面の一例を示す図である。
【図5】コピー・テンプレート画面の一例を示す図である。
【図6】コピーUI画面の一例を示す図である。
【図7】スキャンUI画面の一例を示す図である。
【図8】スキャン・パラメータ設定画面(その1)を示す図である。
【図9】スキャン・パラメータ設定画面(その2)を示す図である。
【図10】スキャン・パラメータ設定画面(その3)を示す図である。
【図11】スキャン・グループ設定のWeb画面の一例を示す図である。
【図12】スキャン・テンプレートのWeb画面の一例を示す図である。
【図13】スキャン・テンプレートにおけるエージェント・パラメータの設定画面の一例を示す図である。
【図14】通常に行われているジョブテンプレートの設定を行う手順を示すフローチャートである。
【図15】通常に行われているジョブテンプレートを使用してジョブを実行する流れを示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施の形態のMFPにおけるジョブテンプレート自動生成装置が操作履歴及び画像履歴を蓄積する動作の流れを示すフローチャートである。
【図17】本発明の実施の形態のMFPにおけるジョブテンプレート自動生成装置が履歴解析とジョブテンプレート自動登録処理を行う動作の流れを示すフローチャートである。
【図18】本発明の実施の形態のMFPにおけるジョブテンプレート自動生成装置が画像履歴からジョブテンプレートを生成する動作の流れを示すフローチャートである。
【図19】本発明の実施の形態のMFPにおけるジョブテンプレート自動生成装置がジョブテンプレートに合致したジョブ実行パラメータを自動選択する動作の流れを示すフローチャートである。
【図20】ジョブテンプレート自動生成機能の設定を行う設定画面(その1)の構成を示す図である。
【図21】ジョブテンプレート自動生成機能の設定を行う設定画面(その2)の構成示す図である。
【図22】図2のMFP履歴ストレージ215に蓄積される履歴データの例を示す図である。
【図23】ジョブテンプレートデータの一例を示す図である。
【符号の説明】
【0103】
100 MFP、101 クライアントPC、102 コントローラ、103 ディジタル複写機、104 LAN、201 スキャナエンジン、202 プリンタエンジン、203 CPU、204 RAM、205 ネットワーク・インタフェース、206 操作パネル、207 ROM、208 HDD、209 ジョブ管理部、210 ジョブ実行部、211 MFP履歴蓄積部、212 MFP履歴解析部、213 表示制御部、214 Webサーバ、215 MFP履歴ストレージ、216 履歴解析結果ストレージ、217 ジョブテンプレート・ストレージ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによるマルチファンクション装置の操作履歴をユーザ対応において収集する操作履歴収集部と、
前記操作履歴収集部が収集した操作履歴に基づいて、所定のタイミングで操作頻度を解析する操作頻度解析部と、
前記操作頻度解析部の解析結果に基づいて、操作頻度の高いジョブ実行パラメータをジョブテンプレートボタンとして操作画面に新規作成するジョブテンプレート生成部と、
を備えるジョブテンプレート自動生成装置。
【請求項2】
請求項1に記載のジョブテンプレート自動生成装置において、
前記操作履歴収集部が収集する操作履歴は、キー入力、ジョブ種別、ジョブ実行パラメータ、画像履歴、スタートボタンが押された時点でのジョブ設定値、操作者の特定情報、のうちの少なくとも一つの情報であることを特徴とするジョブテンプレート自動生成装置。
【請求項3】
請求項1に記載のジョブテンプレート自動生成装置において、
前記操作頻度解析部が操作頻度を解析する所定のタイミングは、一定時間間隔、各ジョブの終了時、または無操作状態が一定時間続いた時、のいずれかであることを特徴とするジョブテンプレート自動生成装置。
【請求項4】
請求項1に記載のジョブテンプレート自動生成装置において、
前記ジョブテンプレート生成部がジョブテンプレートボタンを新規作成したときにその旨を示す情報を外部に通知する通知部
を備えることを特徴とするジョブテンプレート自動生成装置。
【請求項5】
請求項1に記載のジョブテンプレート自動生成装置において、
実行されたジョブの画像を画像履歴として保存する画像履歴保存部と、
前記画像履歴保存部に保存されている連続する2つの画像の時間間隔が所定のしきい値より短いか否かを判定する時間間隔判定部と、
前記時間間隔判定部により前記時間間隔が所定のしきい値より短いと判定されたとき、前記2つの画像が同一画像であるか否かを判定する同一画像判定部と、
前記同一画像判定部が前記2つの画像が同一画像であると判定したとき、前記操作履歴収集部が収集した操作履歴から2つ以上の操作を結合し、マルチジョブのジョブテンプレートボタンを生成するマルチジョブテンプレートボタン生成部と
を備えることを特徴とするジョブテンプレート自動生成装置。
【請求項6】
請求項1に記載のジョブテンプレート自動生成装置において、
実行されたジョブの画像を画像履歴として保存する画像履歴保存部と、
前記画像履歴保存部に保存されている画像履歴を解析して、過去に類似した画像が存在するか否かを判定する類似画像判定部と、
前記類似画像判定部が過去に類似した画像が存在すると判定したとき、前記類似した画像に対応するジョブ実行パラメータを使ってジョブを実行するジョブ実行部と
を備えることを特徴とするジョブテンプレート自動生成装置。
【請求項7】
マルチファンクション装置にジョブを実行させるためのジョブテンプレートを自動生成するジョブテンプレート自動生成方法であって、
マルチファンクション装置の操作履歴に基づいて、該マルチファンクション装置の操作履歴をユーザ対応において収集する操作履歴収集ステップと、
前記操作履歴収集ステップで収集された操作履歴に基づいて、所定のタイミングで操作頻度を解析する操作頻度解析ステップと、
前記操作頻度解析ステップにおける解析結果に基づいて、操作頻度の高いジョブ実行パラメータをジョブテンプレートボタンとして操作画面に新規作成するジョブテンプレート生成ステップと、
を含むことを特徴とするジョブテンプレート自動生成方法。
【請求項8】
請求項7に記載のジョブテンプレート自動生成方法において、
前記操作頻度解析ステップにおいて操作頻度を解析する所定のタイミングは、一定時間間隔、各ジョブの終了時、または無操作状態が一定時間続いた時、のいずれかであることを特徴とするジョブテンプレート自動生成方法。
【請求項1】
ユーザによるマルチファンクション装置の操作履歴をユーザ対応において収集する操作履歴収集部と、
前記操作履歴収集部が収集した操作履歴に基づいて、所定のタイミングで操作頻度を解析する操作頻度解析部と、
前記操作頻度解析部の解析結果に基づいて、操作頻度の高いジョブ実行パラメータをジョブテンプレートボタンとして操作画面に新規作成するジョブテンプレート生成部と、
を備えるジョブテンプレート自動生成装置。
【請求項2】
請求項1に記載のジョブテンプレート自動生成装置において、
前記操作履歴収集部が収集する操作履歴は、キー入力、ジョブ種別、ジョブ実行パラメータ、画像履歴、スタートボタンが押された時点でのジョブ設定値、操作者の特定情報、のうちの少なくとも一つの情報であることを特徴とするジョブテンプレート自動生成装置。
【請求項3】
請求項1に記載のジョブテンプレート自動生成装置において、
前記操作頻度解析部が操作頻度を解析する所定のタイミングは、一定時間間隔、各ジョブの終了時、または無操作状態が一定時間続いた時、のいずれかであることを特徴とするジョブテンプレート自動生成装置。
【請求項4】
請求項1に記載のジョブテンプレート自動生成装置において、
前記ジョブテンプレート生成部がジョブテンプレートボタンを新規作成したときにその旨を示す情報を外部に通知する通知部
を備えることを特徴とするジョブテンプレート自動生成装置。
【請求項5】
請求項1に記載のジョブテンプレート自動生成装置において、
実行されたジョブの画像を画像履歴として保存する画像履歴保存部と、
前記画像履歴保存部に保存されている連続する2つの画像の時間間隔が所定のしきい値より短いか否かを判定する時間間隔判定部と、
前記時間間隔判定部により前記時間間隔が所定のしきい値より短いと判定されたとき、前記2つの画像が同一画像であるか否かを判定する同一画像判定部と、
前記同一画像判定部が前記2つの画像が同一画像であると判定したとき、前記操作履歴収集部が収集した操作履歴から2つ以上の操作を結合し、マルチジョブのジョブテンプレートボタンを生成するマルチジョブテンプレートボタン生成部と
を備えることを特徴とするジョブテンプレート自動生成装置。
【請求項6】
請求項1に記載のジョブテンプレート自動生成装置において、
実行されたジョブの画像を画像履歴として保存する画像履歴保存部と、
前記画像履歴保存部に保存されている画像履歴を解析して、過去に類似した画像が存在するか否かを判定する類似画像判定部と、
前記類似画像判定部が過去に類似した画像が存在すると判定したとき、前記類似した画像に対応するジョブ実行パラメータを使ってジョブを実行するジョブ実行部と
を備えることを特徴とするジョブテンプレート自動生成装置。
【請求項7】
マルチファンクション装置にジョブを実行させるためのジョブテンプレートを自動生成するジョブテンプレート自動生成方法であって、
マルチファンクション装置の操作履歴に基づいて、該マルチファンクション装置の操作履歴をユーザ対応において収集する操作履歴収集ステップと、
前記操作履歴収集ステップで収集された操作履歴に基づいて、所定のタイミングで操作頻度を解析する操作頻度解析ステップと、
前記操作頻度解析ステップにおける解析結果に基づいて、操作頻度の高いジョブ実行パラメータをジョブテンプレートボタンとして操作画面に新規作成するジョブテンプレート生成ステップと、
を含むことを特徴とするジョブテンプレート自動生成方法。
【請求項8】
請求項7に記載のジョブテンプレート自動生成方法において、
前記操作頻度解析ステップにおいて操作頻度を解析する所定のタイミングは、一定時間間隔、各ジョブの終了時、または無操作状態が一定時間続いた時、のいずれかであることを特徴とするジョブテンプレート自動生成方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2008−210383(P2008−210383A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−34512(P2008−34512)
【出願日】平成20年2月15日(2008.2.15)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年2月15日(2008.2.15)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]