説明

スイッチング制御回路

【課題】発熱がダイオードに集中することを抑制できるスイッチング制御回路を提供する。
【解決手段】スイッチング素子の順方向導通時に流れる電流の向きと逆方向で、スイッチング素子に並列接続されるダイオードと、スイッチング素子又はダイオードの少なくとも一方の温度を検出する温度検出手段と、温度検出手段の検出温度に応じて、スイッチング素子の逆方向導通時に流れる電流を制御する制御手段を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スイッチング制御回路に関する。
【背景技術】
【0002】
MOSFETとダイオードを並列に接続するスイッチング回路において、ダイオードの順方向降下値をMOSFETの寄生ダイオードの順方向電圧降下値より小さくするスイッチング回路が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−115557号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のスイッチング回路及びモータを含むインバータ回路において、例えばモータがロックした状態で高トルクを発生させる動作をした場合、ダイオードに高い還流電流が流れてしまい、ダイオードの発熱が大きくなるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明において、発熱がダイオードに集中することを抑制できるスイッチング制御回路を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ダイオードに並列接続されるスイッチング手段の逆方向導通時の電流を制御するスイッチング制御回路によって上記課題を解決する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ダイオードとスイッチング素子とを並列接続し、当該スイッチング素子の逆方向導通時の電流を制御するため、前記ダイオードに高い電流が流れることを防ぎ、その結果、発熱がダイオードに集中することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】発明の実施形態に係るスイッチング回路を示す回路図である。
【図2】図1のMOSFETのプラスのドレイン電圧に対するドレイン電流の特性図を示す。
【図3】図1のMOSFETのマイナスのドレイン電圧に対するドレイン電流の特性図を示す。
【図4】図1のスイッチング制御回路を用いた三相同期インバータ回路
【図5】図1のMOSFET及び還流ダイオードにおける時間に対する電流の特性図である。
【図6】発明の他の実施形態に係るスイッチング制御回路を示す回路図である。
【図7】発明の他の実施形態に係るスイッチング制御回路を示す回路図である。
【図8】発明の他の実施形態に係るスイッチング制御回路を示す回路図である。
【図9】発明の他の実施形態に係るスイッチング制御回路において、MOSFET及び還流ダイオードにおける時間に対する電流の特性図である。
【図10】発明の他の実施形態に係るスイッチング制御回路において、MOSFET及び還流ダイオードにおける時間に対する電流の特性図である。
【図11】発明の他の実施形態に係るスイッチング制御回路において、MOSFET及び還流ダイオードの電圧に対する電流の特性図である。
【図12】発明の他の実施形態に係るスイッチング制御回路において、MOSFET及び還流ダイオードの実装形態を示す平面図である。
【図13】発明の他の実施形態に係るスイッチング制御回路において、MOSFET及び還流ダイオードの実装形態を示す平面図である。
【図14】発明の他の実施形態に係るDC−DCコンバータの回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0010】
《第1実施形態》
図1は、発明の実施形態に係るスイッチング制御回路を示す回路図である。図2はMOSFET1のプラスのドレイン電圧に対するドレイン電流を、図3はMOSFET1のマイナスのドレイン電圧に対するドレイン電流を示す。
【0011】
図1に示すように、MOSFET1は、還流ダイオード2と並列に接続され、MOSFET1のドレイン端子は還流ダイオード2のカソード端子と、MOSFET1のソース端子は還流ダイオード2のアノード端子と接続される。なお、本例はMOSFET1にNチャネルパワーMOSFETを用いる。
【0012】
MOSFET1は、寄生ダイオードを有し、還流ダイオード2は、当該寄生ダイオードと同方向に接続されている。またMOSFET1にゲート電圧を加え順方向に導通させると、ドレイン−ソース間で順方向の電流が流れる。そのため、還流ダイオード2は、MOSFETを順方向に導通させて流す電流に対して、逆向きに接続される。
【0013】
制御回路3は、ゲート信号発生部4、ゲート駆動回路部5及び温度制御部6を有し、MOSFET1のゲート端子に対して制御信号を送り、MOSFET1を制御する。ゲート信号発生部4は例えばPWM(Pulse Width Modulation)変調のための制御信号をMOSFET1に送信し、ゲート駆動回路部5は、MOSFET1のゲート容量を充放電するための電流、電圧を供給する。温度制御部6は、温度センサ201の検出温度に応じて、MOSFET1に流れる電流を制御する。
【0014】
温度センサ201は、MOSFET1と還流ダイオード2の半導体チップ上に設けられ、MOSFET1の温度と還流ダイオード2の温度をそれぞれ検出し、それぞれの検出温度を温度制御部6へ送信する。温度センサ201として、例えばポリシリコンで形成したPNダイオードや、熱電対等を用いることができる。PNダイオードは温度によって、順方向立ち上がり電圧が変化する。そのため、PNダイオードに定電流源を接続し、電圧降下を測定することで、温度センサ201として用いることができる。
【0015】
なお、温度センサ201は、MOSFET1のみに設定してもよく、還流ダイオード2のみに設定してもよい。また、制御回路200と温度センサ201による制御内容は、後述する。
【0016】
次に、図2及び3を用いて、本例のMOSFET1の電流−電圧特性を説明する。
【0017】
図2は、MOSFET1において、ソースを基準としてプラスの電圧をドレインに印加する場合を示す。ゲートがオン状態で、ドレインに数ボルトの電圧が印加されると、ドレインからソースへ低抵抗で導通され、順方向の電流が流れる。一方、ゲートがオフ状態の場合、高電圧を印加しても、電流はドレイン−ソース間でほとんど流れない。さらにドレイン耐圧を超える電圧をドレインに印加すると、ブレイクダウンし、電流が急激に流れ始める。なお、通常、ドレイン耐圧は数十から数百ボルトである。
【0018】
図3は、MOSFET1において、ソースを基準としてマイナスの電圧をドレインに印加する場合を示す。ゲートがオン状態で、ドレインに数ボルトの負の電圧が印加されると、ソースからドレインへ低抵抗で導通され、逆方向の電流が流れる。また、ゲートがオフ状態で、ドレインに負の電圧が印加されると、MOSFET1の寄生ダイオードであるPNダイオードが導通され、電流が流れる。なお、本例は、図2及び図3に示すように、上記の特性を逆導通可能と称す。
【0019】
次に、本例のスイッチング制御回路を三相インバータの電力変換装置に用いる例を、図4及び図5を用いて、説明する。
【0020】
図4に示す三相インバータ回路は、本例のMOSEET11と還流ダイオード12との並列回路と、本例のMOSFET14と還流ダイオード15との並列回路とを直列接続した上下アーム回路401〜403、直流電源9、負荷として誘導性負荷である三相同期モータ8及び平滑用コンデンサ10を有する。三個の上記アーム回路401〜403は並列に接続され、当該三並列させた上記アーム回路401〜403と平滑用コンデンサ10は、直流電源9の正極端子と負極端子の間に接続され、三相同期モータ8の三相端子が、三並列された上下アーム回路401〜403の中間接続点にそれぞれ接続される。これにより本例のMOSFET11、14及び還流ダイオード12、15は、PWM回路を形成し、三相同期モータ8の回転数やトルクを調整する。還流ダイオード12及び還流ダイオード15は、一般的な還流ダイオードと同様に、誘導性負荷に流れる電流が急激に遮断されることを防ぐ役割を持つ。還流ダイオード12、15はシリコンのPNダイオードや炭化珪素ショットキーバリアダイオード等を用いる。また還流ダイオード12、15はMOSFFET11、14とほぼ同等の耐圧を持つよう設計されている。
【0021】
本例のインバータ回路において、例えば、上下アーム回路402の上アームのMOSFET11及び上下アーム回路401の下アームのMOSFET14がオン状態になると、直流電源9より電流が、V−U相で流れ出す。次に当該MOSFET14がオフ状態になると、三相同期モータが有するインダクタンス成分により、還流電流が、上下アーム回路401の還流ダイオード12及びMOSFET11に流れる。
【0022】
次に、U相に着目し、本例のスイッチング制御回路の制御を説明する。図4に示すようにU相の電流の向きは、三相同期モータ8からインバータ回路に向かって流れる電流の向きをAと、インバータ回路から三相同期モータ8に向かって流れる電流の向きをBとする。
【0023】
まずU相を流れる電流の向きがAの場合、下アームのMOSFET14がオフであると、上アームの還流ダイオード12に順方向電流が流れる。上アームの還流ダイオード12に順方向電流が流れると、還流ダイオード12の温度が上昇する。本例は、温度センサ201aにより、還流ダイオード12の温度とMOSFET11の温度を検出し、検出温度を制御回路13へ送信する。制御回路13は、当該検出温度に応じて、MOSFET11に印加するゲート電圧を制御する。
【0024】
具体的に、制御回路13は、還流ダイオード12に順方向電流が流れている時、還流ダイオード12の検出温度とMOSFET11の検出温度とを比較する。還流ダイオード12の検出温度がMOSFET11の検出温度より高い場合、制御回路13は、MOSFET11のゲート電圧を上昇させ、MOSFET11に流れる逆方向の電流を大きくし、MOSFET11に流れる電流の割合を大きくする。これにより、還流ダイオード12に流れる順方向電流が低下し、還流ダイオード12の温度を下げることができる。
【0025】
また、還流ダイオード12の検出温度がMOSFET11の検出温度より低い場合、制御回路13は、MOSFET11のゲート電圧を低下させ、MOSFET11に流れる逆方向の電流を小さくし、MOSFET11に流れる電流の割合を小さくする。これにより、MOSFET11に流れる逆方向の電流が低下し、MOSFET11の温度を下げることができる。
【0026】
次にU相を流れる電流の向きがBの場合、上アームのMOSFET11がオフであると、下アームの還流ダイオード15に順方向電流が流れる。下アームの還流ダイオード15に順方向電流が流れると、還流ダイオード15の温度が上昇する。本例は、温度センサ201bにより、還流ダイオード15の温度とMOSFET14の温度を検出し、検出温度を制御回路16へ送信する。制御回路16は、当該検出温度に応じて、MOSFET14に印加するゲート電圧を制御する。
【0027】
具体的に、制御回路16は、還流ダイオード15に順方向電流が流れている時、還流ダイオード15の検出温度とMOSFET14の検出温度とを比較する。還流ダイオード15の検出温度がMOSFET14の検出温度より高い場合、制御回路16は、MOSFET14のゲート電圧を上昇させ、MOSFET14に流れる逆方向の電流を大きくし、MOSFET14に流れる電流の割合を大きくする。これにより、還流ダイオード15に流れる順方向電流が低下し、還流ダイオード15の温度を下げることができる。
【0028】
また、還流ダイオード15の検出温度がMOSFET14の検出温度より低い場合、制御回路16は、MOSFET14のゲート電圧を低下させ、MOSFET14に流れる逆方向の電流を小さくし、MOSFET14に流れる電流の割合を小さくする。これにより、MOSFET14に流れる逆方向の電流が低下し、MOSFET14の温度を下げることができる。
【0029】
なお、上記では、U相の例について説明するが、V相及びW相についても同様である。
【0030】
次に、U相を流れる電流の向きがAの場合、MOSFET11及び還流ダイオード12に流れる電流の時間的な変化を、図5を用いて説明する。
【0031】
図5を参照し、MOSFET11の逆方向に電流が、還流ダイオードに順方向電流が流れている期間を、還流動作期間101、102、103とする。還流動作期間の周期104は、PWMの制御信号のキャリア周波数に依存し、例えばキャリア周波数が数kHz〜数十kHzの場合、当該周期104は数十μ秒〜数百μ秒である。還流動作期間101は、第1デッドタイム期間105、温度制御期間106及び第2デッドタイム期間107を有する。第1デットタイム期間105と第2デッドタイム期間107は、上下アーム回路401〜403のMOSFET11とMOSFET14が同時にオンされることを防ぐために設けられ、温度制御期間106の前後の期間に設けられる。第1デットタイム期間105と第2デッドタイム期間107において、還流電流は、還流ダイオード12とMOSFET11の寄生ダイオードに流れ、還流ダイオード12の順方向電流は、MOSFET11に流れる逆方向の電流より大きい。
【0032】
温度制御期間106は、温度センサ201の検出温度に応じて、MOSFET11に流れる逆方向の電流又は還流ダイオード12の順方向電流を制御回路13により制御する期間を示す。また、制御回路13において、MOSFET11に流れる逆方向の電流と還流ダイオード12に流れる順方向電流の割合は、上述の通り、MOSFET11をオンにして、ゲート電圧を制御する。
【0033】
そして、図5に示すように、温度制御期間106において、還流ダイオード12の検出温度がMOSFET11の検出温度より高い場合、制御回路13は、MOSFET11に流れる逆方向の電流の割合を時系列的に徐々に大きくし、MOSFET11に流れる逆方向に導通する電流を徐々に増加させる。その分、還流ダイオード12に流れる順方向電流の割合は時系列的に徐々に小さくなり、還流ダイオード12に流れる順方向電流が徐々に減少する。これにより、本例は、還流ダイオード12の温度が上昇することを抑制することができる。
【0034】
また、温度制御期間106において、MOSFET11の検出温度が還流ダイオード12の検出温度より高い場合、制御回路3は、MOSFET11に流れる逆方向の電流の割合を時系列的に徐々に小さくし、MOSFET11に流れる逆方向に導通する電流を徐々に減少させる。その分、還流ダイオード12に流れる順方向電流の割合は時系列的に徐々に大きくなり、還流ダイオード12に流れる順方向電流が徐々に増加する。これにより、本例は、MOSFET11の温度が上昇することを抑制することができる。
【0035】
ここで、図5に示す、それぞれの温度制御期間106において、制御回路3は、ゲート電圧を一定にする制御信号をMOSFET11に送信する。これにより、制御回路3による制御の際、他の機器からの影響を受けにくく、本例のスイッチング回路は、安定した制御を行うことができる。
【0036】
また、本例は、MOSFET11の検出温度と還流ダイオード12の検出温度とを比較し、MOSFET11に流れる逆方向の電流と還流ダイオード12に流れる順方向電流の割合を制御するが、以下のように制御することも可能である。
【0037】
制御回路13は、予め設定される所定値と還流ダイオードの12の検出温度を比較し、MOSFET11に流れる逆方向の電流と還流ダイオード12に流れる順方向電流の割合を制御する。当該所定値は、例えば、本例のスイッチング制御回路に組み込まれる還流ダイオード12、15又はMOSFET11,14の設計上、還流ダイオード12、15又はMOSFET11,14の制御動作を保証できる温度を測定し、当該保証できる温度に対応する値を所定値として設定する。
【0038】
そして、還流ダイオード12の検出温度が当該所定値より低い場合、制御回路13は、MOSFET11に流れる逆方向の電流と還流ダイオード12に流れる順方向電流の割合は変化させず、還流ダイオード12の検出温度が当該所定値より高くなる場合、制御回路13は、還流ダイオード12に流れる順方向電流の割合を減少させ、還流ダイオード12に流れる順方向電流を少なくする。これにより、本例において、還流ダイオード12の温度は、動作保証される温度の範囲内をとることができる。
【0039】
またMOSFET11についても同様に、予め設定される所定値とMOSFET11の検出温度を比較し、MOSFET11に流れる逆方向の電流と還流ダイオード12に流れる順方向電流の割合を制御すればよい。
【0040】
上記のように、本例において、制御回路3は、温度センサ201の検出温度に応じて、MOSFET1の逆方向導通時に流れる電流を制御する。これにより、MOSFET1と還流ダイオード2に流れる電流によって、MOSFET1又は還流ダイオード2のいずれかの素子に熱が集中することを抑制することができ、その結果として、高温度による破壊を防ぐための還流ダイオード2のチップ面積を増大化せず、信頼性の高いスイッチング制御回路を得ることができる。
【0041】
また本例は、温度センサ201の検出温度に応じて、MOSFET1に流れる逆方向の電流と還流ダイオード2に流れる順方向電流の割合を制御する。これにより、還流ダイオード2の温度が高い場合、還流ダイオード2に流れる順方向電流の割合を減少させて、当該順方向電流を少なくすることができるため、本例は、還流ダイオード2の温度の上昇を抑制できる。またMOSFET1の温度が高い場合、MOSFET1に流れる逆方向の電流の割合を減少させて、当該電流を少なくすることができるため、本例は、MOSFET1の温度の上昇を抑制できる。
【0042】
また本例は、制御回路3において、還流ダイオード2の検出温度が所定値より高い場合、還流ダイオード2の順方向電流の割合を減少させる。これにより、還流ダイオード2の温度上昇に上限が設けられることになるため、還流ダイオード2の動作を保証し、スイッチング制御回路としての信頼性を高めることができる。
【0043】
また本例は、制御回路3において、MOSFET1の検出温度が所定値より高い場合、MOSFET1の逆方向の電流の割合を減少させる。これにより、MOSFET1の温度上昇に上限が設けられることになるため、MOSFET1の動作を保証し、スイッチング制御回路としての信頼性を高めることができる。
【0044】
また本例は、還流ダイオード2の検出温度がMOSFET1の検出温度より高い場合、還流ダイオード2に流れる順方向電流の割合を減少させる。これにより、還流ダイオード2に流れる順方向電流又はMOSFET1の逆方向の電流を起因として発生する熱量を、より温度の低い素子で消費させることができるため、還流ダイオード2又はMOSFET1の温度が集中的に上昇することを抑制することができる。
【0045】
また本例は、MOSFET1の検出温度が還流ダイオード2の検出温度より高い場合、MOSFET1に流れる逆方向の電流の割合を減少させる。これにより、還流ダイオード2に流れる順方向電流又はMOSFET1の逆方向の電流を起因として発生する熱量を、より温度の低い素子で消費させることができるため、還流ダイオード2又はMOSFET1の温度が集中的に上昇することを抑制することができる。
【0046】
また本例は、上記制御により、MOSFET1と還流ダイオード2と温度を等しくなるよう制御できるため、還流ダイオード2又はMOSFET1の温度が集中的に上昇することを抑制することができる。
【0047】
また本例は、温度センサ201で検出されるMOSFET1と還流ダイオード2の各チップの温度を、制御回路3にフィードバック回路構成をとる。これにより、本例は、より精密な温度制御が可能になり、信頼性の高いスイッチング回路を得ることができる。
【0048】
また本例は、スイッチング制御回路をインバータ回路に用いて、誘導負荷により発生する還流電流をMOSFET1に流し、当該還流電流を制御する。例えば、誘導負荷たるモータの回転部分がロックした状態で高いトルクを出そうとすると、特定の相のいずれかのアームに、還流電流が流れる場合がある。本例において、かかる場合、還流電流がMOSFET1又は還流ダイオード2のいずれかに集中的に流れることを防ぐことができるため、より信頼性の高い電力変換装置を得ることができる。
【0049】
なお、本例のMOSFET1は本発明の「スイッチング素子」に相当し、還流ダイオード2は「ダイオード」に、温度センサ201は「温度検出手段」に、制御回路3は、「制御手段」に相当する。
【0050】
《第2実施形態》
図6は、発明の他の実施形態に係るスイッチング制御回路を示す。本例では上述した第1実施形態に対して、MOSFET1に電流センサ17を還流ダイオード2に電流センサ18を接続する。その他の構成については、第1実施形態の記載を適宜、援用する。
【0051】
図6に示すスイッチング制御回路は、MOSFET1のドレイン端子側に電流センサ17を設置し、還流ダイオード2のカソード端子側に電流センサ18を設置してある。演算回路19は、電流センサ17、18で測定される電流の測定値からMOSFET1と還流ダイオード2の消費電力をそれぞれ演算し、さらにチップ温度をそれぞれ演算し、演算結果を温度制御部6へ送信する。そして、温度制御部6は、演算回路19のそれぞれの演算結果をMOSFET1の検出温度、還流ダイオード2の検出温度として、MOSFET1及び還流ダイオード2の電流を制御する。
【0052】
これにより、本例は、MOSFET1と還流ダイオード2の各チップの温度を検出する構成として、温度センサ201の代わりに、電流センサ17、18及び演算回路19を用いて、当該温度を把握することできる。また、MOSFET1と還流ダイオード2の電流を測定することにより、当該電流が、制御回路3により制御されているか否かを確認することができる。そして、信頼性の高いスイッチング回路を得ることができる。
【0053】
なお、電流センサ17、18は、MOSFET1のみ又は還流ダイオード2のみに設けてもよい。また、図6ではMOSFET1のドレイン側、還流ダイオード2のカソード側に設置した場合を示したが、MOSFET1のソース側、還流ダイオード2のアノード側に設置されていても良い。電流センサ17、18は、MOSFET1又は還流ダイオード2に接続される配線に発生する磁化を測定する、又は、MOSFET1又は還流ダイオード2の半導体チップ内に電流の一部を分岐する構造を持たせて、分岐される電流を測定することにより、演算回路19により演算される当該測定値をえるよう構成してもよい。
【0054】
なお、本例の電流センサ17,18及び演算回路19が、本発明の「温度検出手段」に相当する。
【0055】
《第3実施形態》
図7は、発明の他の実施形態に係るスイッチング制御回路を示す。本例では上述した第1実施形態に対して、逆導通可能なスイッチング素子として、MOSFET1の代わりに、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)とダイオードを組み合わせる双方向スイッチ31を接続する。その他の構成については、第1実施形態の記載を適宜、援用する。
【0056】
図7に示す、スイッチング制御回路は、IGBT29aのコレクタ端子とダイオード30aのカソード端子を接続し、それぞれIGBT29bとダイオード30bの直列回路311、312を逆並列に接続する。双方向スイッチ31において、直列回路311に流れる電流が、順方向に導通する時に流れる電流となり、直列回路312に流れる電流が、逆方向に導通する時に流れる電流となる。ダイオード2は、直列回路312に流れる電流の向きと、同じ向きで、双方向スイッチ31に並列接続される。そのため、ダイオード2の順方向電流の向きは、直列回路312に流れる、双方向スイッチ31の逆方向に導通する電流の向きと同じになる。
【0057】
制御回路3は、IGBT29aとIGBT29bに、ゲート信号を送信し、IGBT29a及びIGBT29bに流れる電流を制御する。制御回路3は、還流ダイオード2の検出温度が高くなった場合、図示しない温度センサ201の検出温度に応じて、ゲート信号をIGBT29bに入力し、IGBT29bに流れる電流の割合を多くすることで、還流ダイオード2に流れる順方向電流を小さくする。
【0058】
また、シリコンのIGBT29a、29bは、バイポーラデバイスであり、伝導度変調を用いるため、数百ボルト以上の高耐圧クラスにおいて、シリコンのMOSFETより低抵抗である。これにより、本例は、高耐圧で低抵抗なスイッチング制御回路を提供することができる。
【0059】
なお、本例は、IGBT29a、29bのコレクタ端子とダイオード30a、30bのカソード端子を接続するが、IGBT29a、29bのエミッタ端子とダイオード30a、30bのアノード端子を接続してもよい。そして、信頼性の高いスイッチング回路を得ることができる。
【0060】
《第4実施形態》
図8は、発明の他の実施形態に係るスイッチング制御回路を示す。本例では上述した第1実施形態に対して、逆導通可能なスイッチング素子として、MOSFET1の代わりに、逆阻止IGBT32aと逆阻止IGBT32bとを逆並列に接続する双方向スイッチ33を用いる。その他の構成については、第1実施形態の記載を適宜、援用する。
【0061】
双方向スイッチ33において、逆阻止IGBT32aに流れる電流が、順方向に導通する時に流れる電流となり、逆阻止IGBT32bに流れる電流が、逆方向に導通する時に流れる電流となる。ダイオード2は、逆阻止IGBT32bに流れる電流の向きと、同じ向きで双方向スイッチ33に並列接続される。そのため、ダイオード2の順方向電流の向きは、逆阻止IGBT32bに流れる、双方向スイッチ33の逆方向に導通する電流の向きと同じになる。
【0062】
制御回路3は、逆阻止IGBT32aと逆阻止IGBT32bに、ゲート信号を送信し、逆阻止IGBT32a及び逆阻止IGBT32bに流れる電流を制御する。制御回路3は、還流ダイオード2の検出温度が高くなった場合、図示しない温度センサ201の検出温度に応じて、ゲート信号を逆阻止IGBT32bに入力し、逆阻止IGBT32bに流れる電流の割合を多くすることで、還流ダイオード2に流れる順方向電流を小さくする。
【0063】
通常のIGBTはエミッタを基準にしてコレクタにマイナスの電圧を印加した場合、高い耐圧を保持できないが、逆阻止IGBT32a、32bは、そのような場合でも耐圧を保持できる。逆阻止IGBT32a、32bの構造は、IGBTチップのダイシングラインの破砕層領域をP型領域で覆う構造である。これにより、通常のIGBTとダイオードを組み合わせた双方向スイッチに比べて、ダイオードの電圧降下が無い分、低抵抗で低損失なスイッチング回路を提供することができる。また、信頼性の高いスイッチング回路を得ることができる。
【0064】
《第5実施形態》
図9は、発明の他の実施形態に係るスイッチング制御回路において、MOSFET11及び還流ダイオード12に流れる電流の時間的な変化を示す。本例は上述した第1実施形態に対して、温度制御期間108において、MOSFET1及び還流ダイオード2に流れる電流の割合を連続的に変化させている点で異なる。基本的な回路構成及び回路動作は上述した第1実施形態と同じであるため、その記載を援用する。
【0065】
図9に示す、それぞれの温度制御期間108において、制御回路3は、ゲート電圧を連続的変化する制御信号をMOSFET1に送信する。そのため、温度制御期間108において、還流ダイオード2に流れる順方向電流とMOSFET1の逆方向に導通する電流との割合は連続的に変化し、還流ダイオード2に流れる順方向電流は連続的に小さく、MOSFET1の逆方向に導通する電流は連続的に大きくなる。これにより、本例において、温度変化に対して応答性の高い制御を行うことができるため、MOSFET1又は還流ダイオード2のどちらの素子の温度が極端に上昇することを防ぐことができ、より信頼性の高いスイッチング制御回路を提供することができる。
【0066】
《第6実施形態》
図10は、発明の他の実施形態に係るスイッチング制御回路において、MOSFET11及び還流ダイオード12に流れる電流の時間的な変化を示す。本例は上述した第1実施形態に対して、温度制御期間109において、MOSFET1及び還流ダイオード2に流れる電流の割合をパルスにより変化させている点で異なる。基本的な回路構成及び回路動作は上述した第1実施形態と同じであるため、その記載を援用する。
【0067】
図10に示す、それぞれの温度制御期間109において、制御回路3は、制御信号としてパルス信号をMOSFET11に送信し、MOSFET11をオンオフする制御を行う。そのため、温度制御期間109において、還流ダイオード2に流れる順方向電流は間欠的に流れ、MOSFET1の逆方向に導通する電流は間欠的に流れる。これにより、本例において、温度変化に対して応答性の高い制御を行うことができるため、MOSFET1又は還流ダイオード2のどちらの素子の温度が極端に上昇することを防ぐことができ、より信頼性の高いスイッチング制御回路を提供することができる。
【0068】
また、MOSFET1に逆方向の電流を流す際、任意のゲート電圧を発生する必要がないため、ゲート電圧発生回路を単純化することができ、低コストで小型のスイッチング制御回路を提供することができる。
【0069】
なお、上記のパルス制御信号による制御は、パルスの回数を変化させたり、パルスのデューティー比を変えたりすることで、MOSFET1又は還流ダイオード2への温度の集中を抑制することができる。
【0070】
《第7実施形態》
図11は、発明の他の実施形態に係るスイッチング制御回路において、MOSFET1及び還流ダイオード2の電流−電圧特性を示す。基本的な回路構成及び回路動作は上述した第1実施形態と同じであるため、その記載を援用する。
【0071】
図11は、MOSFET1及び還流ダイオード2において、ソースを基準としてマイナスの電圧をドレインに、アノードを基準としてマイナスの電圧をカソードに印加する場合を示す。MOSFET1のゲートをオンした場合、還流ダイオード2より低抵抗になり、MOSFET1のゲートをオフした場合には還流ダイオード2より高抵抗になる。このような電流電圧特性を持つ素子を用いて図1に示すスイッチング制御回路を構成した場合、制御回路3はMOSFET1をオンすることで、MOSFET1を導通する逆方向の電流が多くなり、また、制御回路3はMOSFET1をオフすることで、MOSFET1に流れる逆方向の電流が少なくなる。これにより、本例のスイッチング制御回路は、MOSFET1をオンオフさせる制御を行うことで、MOSFET1に流れる逆方向の電流を制御し、還流ダイオード2に流れる順方向電流とMOSFET1に流れる逆方向の電流との割合を制御できる。
【0072】
これにより、MOSFET1と還流ダイオード2の素子の温度を、それぞれ広い範囲で制御することができ、信頼性の高いスイッチング制御回路を提供することができる。
【0073】
《第8実施形態》
図12及び図13は、発明の他の実施形態に係るスイッチング制御回路において、MOSFET1及び還流ダイオード2の実装形態を示す。基本的な回路構成及び回路動作は上述した第1実施形態と同じであるため、その記載を援用する。
【0074】
図4及び5に示すように、MOSFET1及び還流ダイオード2は、実装基板7上で、別領域にそれぞれ形成される。図4は、MOSFET1及び還流ダイオード2が、別々のチップで形成され、実装基板7上に実装される。図5は、MOSFET1及び還流ダイオード2が同一のチップで形成されるが、それぞれの領域は分けられて、実装基板7上に実装される。
【0075】
このように実装することにより、MOSFET1及び還流ダイオード2が、熱的に分離できるため、それぞれの素子の温度を制御することができる。
【0076】
なお、図5に示す実装形態において、例えば、チップ内部にMOSFET1が形成され、チップ外周部に還流ダイオード2が形成される場合や、またその逆により形成されてもよい。
【0077】
《第9実施形態》
図14は、発明の他の実施形態に係る電力変換装置として、上記のスイッチング制御回路を用いたDC−DCコンバータを示す。
【0078】
図14に示すように、図1のスイッチング回路と同様に、MOSFET20と還流ダイオード21を並列に接続し、MOSFET23と還流ダイオード24を並列に接続する。そして、MOSFET20及び還流ダイオード21の並列回路と、MOSFET23及び還流ダイオード24の並列回路とが直列に接続され、当該直列の両端子がD側からの入力又は出力端子となる。そして、当該直列の端子の間に、平滑コンデンサ27が接続される。そして、C側からの入力又は出力端子の間に、平滑コンデンサ26が接続され、コイル28を介して、MOSFET23及び還流ダイオード24の並列回路が接続される。温度センサ201aは、MOSFET20及び還流ダイオード21の温度を、温度センサ201bは、MOSFET23及び還流ダイオード24の温度を検出する。制御回路22及び25は、MOSFET20及びMOSFET23にそれぞれゲート信号を送信し、電流を制御する。
【0079】
図14のC側を入力、D側を出力とした場合、MOSFET23、還流ダイオード21、制御回路25、平滑コンデンサ27、コイル28によって、昇圧チョッパ回路が形成される。また、D側を入力、C側を出力とすると、MOSFET20、還流ダイオード24、制御回路22、平滑コンデンサ26、コイル28によって降圧チョッパ回路が形成される。
【0080】
そして、DC−DCコンバータ回路内で還流電流が発生し、例えば還流ダイオード21に還流電流が流れる場合、制御回路22は、温度201aの検出温度に応じて、MOSFET20のゲート電圧を大きくし、還流電流をMOSFET20へ流す。これにより、還流ダイオード21に流れる順方向電流を小さくすることができ、還流ダイオード21の温度上昇を抑えることができる。また還流ダイオード24についても、同様の電流制御をすることができる。
【0081】
これにより、例えば、C側を入力、D側を出力とした昇圧チョッパ回路として連続して動作させた場合、MOSFET20および還流ダイオード21に断続的に還流電流が流れ、MOSFET20および還流ダイオード21が発熱しやすくなるが、MOSFET20および還流ダイオード21に流れる電流の割合を制御することによって、発熱がMOSFET20又は還流ダイオード21に集中されることを防ぐことができ、DC−DCコンバータとして、高い信頼性を得ることができる。
【符号の説明】
【0082】
1…MOSFET
2…還流ダイオード
3…制御回路
4…ゲート信号発生部
5…ゲート駆動回路部
6…温度制御部
7…実装基板
8…三相同期モータ
9…直流電源
10…平滑用コンデンサ
11…上アームMOSFET
12…上アーム還流ダイオード
13 上アーム制御回路
14 下アームMOSFET
15 下アーム還流ダイオード
16 下アーム制御回路
17…電流センサー
18…電流センサー
19…演算回路
20…MOSFET
21…還流ダイオード
22…制御回路
23…MOSFET
24…還流ダイオード
25…制御回路
26…平滑コンデンサ
27…平滑コンデンサ
28…コイル
29a、29b…IGBT
30a、30b…ダイオード
31…双方向スイッチ
32a、32b…逆阻止IGBT
33a、33b 双方向スイッチ
101…還流動作期間
102 還流動作期間
103 還流動作期間
104…期間
105…第一デッドタイム期間
106…温度制御期間
107…第二デッドタイム期間
108…温度制御期間
109…温度制御期間
201、201a、201b…温度センサ
311…直列回路
312…直列回路
401…上下アーム回路
402…上下アーム回路
403…上下アーム回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチング素子の順方向導通時に流れる電流の向きと逆方向で、前記スイッチング素子に並列接続されるダイオードと、
前記スイッチング素子又は前記ダイオードの少なくとも一方の温度を検出する温度検出手段と、
前記温度検出手段の検出温度に応じて、前記スイッチング素子の逆方向導通時に流れる電流を制御する制御手段を有する
スイッチング制御回路。
【請求項2】
前記制御手段は、
前記温度検出手段の検出温度に応じて、前記スイッチング素子の逆方向導通時に流れる電流と前記ダイオードの順方向電流との割合を制御することを特徴とする
請求項1記載のスイッチング制御回路。
【請求項3】
前記制御手段は、
前記ダイオードの検出温度が所定値より高い場合、前記ダイオードの順方向電流の割合を減少させることを特徴とする
請求項2記載のスイッチング制御回路。
【請求項4】
前記制御手段は、
前記スイッチング素子の検出温度が所定値より高い場合、前記スイッチング素子に逆方向導通時に流れる電流を減少させることを特徴とする
請求項1〜3のいずれか一項に記載のスイッチング制御回路。
【請求項5】
前記制御手段は、
前記ダイオードの検出温度が前記スイッチング素子の検出温度より高い場合、前記ダイオードの順方向電流の割合を減少させることを特徴とする
請求項2記載のスイッチング制御回路。
【請求項6】
前記制御手段は、
前記スイッチング素子の検出温度が前記ダイオードの検出温度より高い場合、前記スイッチング素子の逆方向導通時に流れる電流の割合を減少させることを特徴とする
請求項2記載のスイッチング制御回路。
【請求項7】
前記制御手段は、
前記スイッチング素子の逆方向導通時に流れる電流と前記ダイオードの順方向電流の割合を制御し、前記スイッチング素子の温度と前記ダイオードの温度を等しくすることを特徴とする
請求項1〜6のいずれか一項に記載のスイッチング制御回路。
【請求項8】
前記温度検出手段の検出温度が前記制御手段にフィードバックされるフィードバック回路を有することを特徴とする
請求項1〜7のいずれか一項に記載のスイッチング制御回路。
【請求項9】
前記温度検出手段は、
前記スイッチング素子又は前記還流ダイオードの少なくとも一方に流れる電流を検出する電流検出手段と、
前記電流検出手段の検出電流から前記検出温度を演算する演算手段を有する
請求項1〜8のいずれか一項に記載のスイッチング制御回路。
【請求項10】
前記スイッチング素子は、MOSFETであることを特徴とする
請求項1〜9のいずれか一項に記載のスイッチング制御回路。
【請求項11】
前記スイッチング素子は、
IGBTのコレクタ端子とダイオードのカソード端子を接続する第1の直列回路と、
IGBTのコレクタ端子とダイオードのカソード端子を接続する第2の直列回路とを有し、
前記第1の直列回路と前記第2の直列回路とを逆並列に接続した双方向スイッチであることを特徴とする
請求項1〜10のいずれか一項に記載のスイッチング制御回路。
【請求項12】
前記スイッチング素子は、
IGBTのエミッタ端子とダイオードのアノード端子を接続する第1の直列回路と、
IGBTのエミッタ端子とダイオードのアノード端子を接続する第2の直列回路とを有し、
前記第1の直列回路と前記第2の直列回路とを逆並列に接続した双方向スイッチであることを特徴とする
請求項1〜10のいずれか一項に記載のスイッチング制御回路。
【請求項13】
前記スイッチング素子は、逆阻止IGBTを逆並列に接続した双方向スイッチであることを特徴とする
請求項1〜10のいずれか一項に記載のスイッチング制御回路。
【請求項14】
前記制御手段は、
前記ダイオードが順バイアスされる期間において、前記スイッチング素子の逆方向導通時に流れる電流を制御する期間の前後で、前記スイッチング素子をオフすることを特徴とする
請求項1〜13のいずれか一項に記載のスイッチング制御回路。
【請求項15】
前記制御手段は、前記スイッチング素子の逆方向導通時に流れる電流を制御する期間において、前記スイッチング素子に送信する制御信号を一定にすることを特徴とする
請求項1〜14のいずれか一項に記載のスイッチング制御回路。
【請求項16】
前記制御手段は、前記スイッチング素子の逆方向導通時に流れる電流を制御する期間において、前記スイッチング素子に送信する制御信号を連続的に変化させることを特徴とする
請求項1〜14のいずれか一項に記載のスイッチング制御回路。
【請求項17】
前記制御手段は、
所定のデューティー比を有する制御信号をスイッチング素子に送信し、前記スイッチング素子をオンオフすることにより前記スイッチング素子の逆方向導通時に流れる電流を制御することを特徴とする
請求項1〜16のいずれか一項に記載のスイッチング制御回路。
【請求項18】
前記スイッチング素子がオンする場合に前記スイッチング素子の逆方向導通時に流れる電流は、前記ダイオードの順方向電流より多く、
前記スイッチング素子がオフする場合に前記スイッチング素子に流れる電流は、前記ダイオードの電流より小さいことを特徴とする
請求項1〜17のいずれか一項に載のスイッチング制御回路。
【請求項19】
請求項1〜18のいずれか一項に記載のスイッチング制御回路を有することを特徴とする
インバータ。
【請求項20】
請求項1〜18のいずれか一項に記載するスイッチング回路を有することを特徴とする
DC−DCコンバータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−259241(P2010−259241A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−107441(P2009−107441)
【出願日】平成21年4月27日(2009.4.27)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】