説明

スロットマシン

【課題】メイン制御手段側で操作スイッチの操作の許可/不許可の抽選を行うことなく、操作スイッチの操作の許可/不許可を用いて、特別役の当選演出を行う。
【解決手段】役抽選手段61は、特別役A及び小役Aの重複当選、並びに小役A及び小役Bの重複当選を有するように役の抽選を行う。演出制御手段80は、特別役A及び小役Aに重複当選したとき、又は小役A及び小役Bに重複当選したときは、操作スイッチの操作の受付けが特定の状態X1(フリーズを3秒以上継続)になれば特別役Aに当選している旨の演出を出力する。操作スイッチ受付け制御手段70は、特別役A及び小役Aに重複当選したときは操作スイッチの操作の受付けを状態X1になるように制御し、小役A及び小役Bに重複当選したときは操作スイッチの操作の受付けを状態X1と異なる状態X2になるように制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作スイッチの許可/不許可(フリーズ)を利用して、特別役に当選しているか否かの演出を出力するようにしたスロットマシンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のスロットマシンでは、毎遊技、遊技者にとって有利となる特別遊技(BB遊技等)に移行するための特別役(BB等)、小役及びリプレイの抽選を行うとともに、特別役に当選し、特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止することによって、特別遊技に移行するように制御している。そして、特別役の当選時には、特別役に当選している旨の演出を出力するようにしている。ここで、特別役の当選時に、メイン制御手段側の処理を遅らせること、具体的には、出力される演出のタイミングが通常時よりも遅れることによって、遊技者に特別役当選の報知を行う遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この遊技機においては、特別役に当選したときには、メイン制御手段側の処理を遅らせるか否かを抽選によって決定している。そして、その抽選に当選したときは、メイン制御手段側の処理を遅らせるように制御している。
よって、遊技者は、メイン制御手段側の処理が遅れた(出力される演出のタイミングが遅れた)ときは、特別役に当選していることを知ることとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−95976号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前述の従来の技術において、メイン制御手段は、特別役の当選時に、メイン制御手段側の処理を遅らせるか否かの抽選を行う必要があり、メイン制御手段側の処理に負担がかかるという問題がある。
また、近年では、メイン制御手段側では、役の抽選のみを行い、それ以外の抽選を行うべきではない(それ以外の抽選は、演出を担当する演出制御手段側で行うべきべきである)という趨勢がある。
【0006】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、メイン制御手段側で操作スイッチの操作の許可/不許可の抽選を行うことなく、操作スイッチの操作の許可/不許可を用いて、特別役の当選演出を行うことである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下の解決手段によって、上述の課題を解決する。なお、かっこ書きで、以下の実施形態に対応する内容を示す。
第1の解決手段である請求項1の発明(第1実施形態)は、遊技者が遊技を進行する上で操作するものであって、遊技媒体を投入するためのベットスイッチ、リールの回転を開始するためのスタートスイッチ、又は前記リールの回転を停止させるためのストップスイッチのうち、少なくとも1つを含む操作スイッチと、遊技の進行を制御する遊技制御手段と、遊技中における演出の出力を制御する演出制御手段とを備えるスロットマシンであって、前記遊技制御手段は、前記スタートスイッチが操作されたときに、役の抽選を行う役抽選手段と、前記操作スイッチの操作の受付けを、許可又は不許可のいずれかの状態に制御する操作スイッチ受付け制御手段とを備え、前記役抽選手段は、遊技者にとって有利となる特別遊技に移行するための特別役A(BB)、並びに入賞時に所定数の遊技媒体の払出しを行う小役A(小役2)及び小役B(小役4)を含めて役の抽選を行うとともに、前記特別役A及び前記小役Aの重複当選、並びに前記小役A及び前記小役Bの重複当選を有するように役の抽選を行い、前記演出制御手段は、前記役抽選手段で前記特別役A及び前記小役Aに重複当選したとき、又は前記小役A及び前記小役Bに重複当選したときは、前記操作スイッチの操作の受付けが特定の状態X1(フリーズを3秒以上継続)になれば前記特別役Aに当選している旨の演出を出力するように制御し、前記操作スイッチ受付け制御手段は、前記役抽選手段で前記特別役A及び前記小役Aに重複当選したときは前記操作スイッチの操作の受付けを前記状態X1(4秒間フリーズ)になるように制御するとともに、前記役抽選手段で前記小役A及び前記小役Bに重複当選したときは前記操作スイッチの操作の受付けを前記状態X1と異なる状態X2(2秒間フリーズ)になるように制御することを特徴とする。
【0008】
第2の解決手段は、第1の解決手段において、前記演出制御手段は、前記役抽選手段で前記特別役A及び前記小役Aに重複当選し、前記操作スイッチの操作の受付けが前記状態X1になれば前記特別役Aに当選している旨の演出を出力するように制御したときは、前記操作スイッチ受付け制御手段により前記操作スイッチの操作の受付けが前記状態X1に制御された後、前記特別役Aに当選している旨の演出(ミッションA成功表示)を出力するように制御し、前記役抽選手段で前記小役A及び前記小役Bに重複当選し、前記操作スイッチの操作の受付けが前記状態X1になれば前記特別役Aに当選している旨の演出を出力するように制御したときは、前記操作スイッチ受付け制御手段により前記操作スイッチの操作の受付けが前記状態X2に制御された後、前記特別役Aに当選していない旨の演出(ミッションA失敗表示)を出力するように制御することを特徴とする。
【0009】
第3の解決手段は、第1又は第2の解決手段において、前記役抽選手段は、前記小役Aの単独当選を有するように役の抽選を行い、前記演出制御手段は、前記役抽選手段で前記小役Aに単独当選したときは、前記操作スイッチの操作の受付けが前記状態X1になれば前記特別役Aに当選している旨の演出を出力するように制御し、前記操作スイッチ受付け制御手段は、前記役抽選手段で前記小役Aに単独当選したときは、前記操作スイッチの操作の受付けを前記状態X2に制御することを特徴とする。
【0010】
第4の解決手段(第2実施形態)は、遊技者が遊技を進行する上で操作するものであって、遊技媒体を投入するためのベットスイッチ、リールの回転を開始するためのスタートスイッチ、又は前記リールの回転を停止させるためのストップスイッチのうち、少なくとも1つを含む操作スイッチと、遊技の進行を制御する遊技制御手段と、遊技中における演出の出力を制御する演出制御手段とを備えるスロットマシンであって、前記遊技制御手段は、前記スタートスイッチが操作されたときに、役の抽選を行う役抽選手段と、前記スタートスイッチが操作されたときに前記リールを回転させるとともに、前記ストップスイッチが操作されたときに、前記役抽選手段による役の抽選結果に基づいて、前記リールを停止制御するリール制御手段と、前記操作スイッチの操作の受付けを、許可又は不許可のいずれかの状態に制御する操作スイッチ受付け制御手段と、前記リールの停止時における有効ラインに停止した図柄の組合せを判断する停止図柄判断手段とを備え、前記役抽選手段は、遊技者にとって有利となる特別遊技に移行するための特別役A(BB)、並びに入賞時に所定数の遊技媒体の払出しを行う小役A(小役1)及び小役B(小役4)を含めて役の抽選を行うとともに、前記特別役A及び前記小役Aの重複当選、並びに前記小役A及び前記小役Bの重複当選を有するように役の抽選を行い、前記リール制御手段は、前記特別役A及び前記小役Aに重複当選したときは前記特別役A又は前記小役Aに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御し、前記小役A及び前記小役Bに重複当選したときは前記小役A又は前記小役Bに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御し、前記演出制御手段は、前記役抽選手段で前記特別役A及び前記小役Aに重複当選したとき、又は前記小役A及び前記小役Bに重複当選したときは、前記小役Aに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するとともに前記操作スイッチの操作の受付けが特定の状態X1(フリーズを3秒以上継続)になれば前記特別役Aに当選している旨の演出を出力するように制御し、前記操作スイッチ受付け制御手段は、前記役抽選手段で前記特別役A及び前記小役Aに重複当選した場合において前記停止図柄判断手段により前記小役Aに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したと判断されたときは、前記操作スイッチの操作の受付けを前記状態X1(4秒間フリーズ)になるように制御するとともに、前記役抽選手段で前記小役A及び前記小役Bに重複当選したときは、前記操作スイッチの操作の受付けを前記状態X1と異なる状態X2(2秒間フリーズ)になるように制御することを特徴とする。
【0011】
第5の解決手段は、第4の解決手段において、前記演出制御手段は、前記役抽選手段で前記特別役A及び前記小役Aに重複当選し、前記小役Aに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するとともに前記操作スイッチの操作の受付けが前記状態X1になれば前記特別役Aに当選している旨の演出を出力するように制御したときは、前記停止図柄判断手段により前記小役Aに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したと判断されたこと、かつ前記操作スイッチ受付け制御手段により前記操作スイッチの操作の受付けが前記状態X1に制御されたことを条件として、前記特別役Aに当選している旨の演出(ミッションD成功表示)を出力するように制御し、前記役抽選手段で前記小役A及び前記小役Bに重複当選し、前記小役Aに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するとともに前記操作スイッチの操作の受付けが前記状態X1になれば前記特別役Aに当選している旨の演出を出力するように制御したときは、その後に、前記特別役Aに当選していない旨の演出(ミッションD失敗表示)を出力するように制御することを特徴とする。
【0012】
第6の解決手段は、第5の解決手段において、前記演出制御手段は、前記役抽選手段で前記特別役A及び前記小役Aに重複当選し、前記小役Aに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するとともに前記操作スイッチの操作の受付けが前記状態X1になれば前記特別役Aに当選している旨の演出を出力した後、当該遊技で前記停止図柄判断手段により前記特別役Aに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したと判断されたときは、前記特別役Aに当選している旨の演出を出力せずに、前記特別役が入賞した旨の演出を出力するように制御することを特徴とする。
【0013】
第7の解決手段は、第4〜第6の解決手段において、前記操作スイッチ受付け制御手段は、前記役抽選手段で前記小役A及び前記小役Bに重複当選した場合において、前記小役Aに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、前記操作スイッチの操作の受付けを前記状態X2のうち状態X21(2秒間フリーズ)になるように制御するとともに、前記小役Bに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したとき又はいずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止しなかったときは、前記操作スイッチの操作の受付けを前記状態X2のうち前記状態X21と異なる状態X22(フリーズ無し)になるように制御することを特徴とする。
【0014】
第8の解決手段は、第4〜第7の解決手段において、前記リール制御手段は、前記特別役A及び前記小役Aに重複当選したとき、及び前記小役A及び前記小役Bに重複当選したときは、前記小役Aに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先するように制御することを特徴とする。
すなわち、小役Aの入賞率が特別役Aの入賞率及び小役Bの入賞率よりも高くなるように設定する。
【0015】
第9の解決手段は、第4〜第8の解決手段において、前記役抽選手段は、小役Cの単独当選を有するように役の抽選を行い、前記リール制御手段は、前記役抽選手段で前記小役Cに単独当選したときは、前記小役Cに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御し、前記演出制御手段は、前記役抽選手段で前記小役Cに単独当選したときは、前記小役Aに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するとともに前記操作スイッチの操作の受付けが前記状態X1になれば前記特別役Aに当選している旨の演出を出力するように制御し、前記操作スイッチ受付け制御手段は、前記役抽選手段で前記小役Cに単独当選したときは、前記操作スイッチの操作の受付けを前記状態X2に制御することを特徴とする。
例えば第2実施形態において、小役Cに相当する役を小役4に設定することが挙げられる。
【0016】
第10の解決手段は、第4〜第9の解決手段において、前記役抽選手段は、前記小役Aの単独当選を有するように役の抽選を行い、前記リール制御手段は、前記小役Aに単独当選したときは、前記小役Aに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御し、前記演出制御手段は、前記役抽選手段で前記小役Aに単独当選したときは、前記小役Aに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するとともに前記操作スイッチの操作の受付けが前記状態X1になれば前記特別役Aに当選している旨の演出を出力するように制御し、前記操作スイッチ受付け制御手段は、前記役抽選手段で前記小役Aに単独当選したときは、前記操作スイッチの操作の受付けを前記状態X2に制御することを特徴とする。
【0017】
第11の解決手段は、第1〜第10の解決手段において、前記状態X1は、本来は前記操作スイッチの操作の受付けが許可される期間において、一定時間(例えば3秒)以上、前記操作スイッチの操作の受付けが不許可に制御されることであり、前記状態X2は、前記一定時間内に前記操作スイッチの操作の受付けが許可に制御される(フリーズ制御が行われない)か、又は前記一定時間の開始時から前記操作スイッチの操作の受付けが不許可に制御されるが前記一定時間の経過前に前記操作スイッチの操作の受付けが許可に制御される(2秒間のフリーズ制御が行われる)ことであることを特徴とする。
【0018】
第12の解決手段は、第1〜第10の解決手段において、前記状態X1は、本来は前記操作スイッチの操作の受付けが許可される期間において、前記操作スイッチの操作の受付けが不許可に制御された後、所定時間経過後に許可に制御される(2秒間のフリーズ制御後、許可となる)ことであり、前記状態X2は、前記操作スイッチの操作の受付けが許可を維持すること(フリーズ制御が行われないこと)、又は前記操作スイッチの操作の受付けが不許可に制御された後、前記所定時間を超えて不許可が維持されるように制御されること(フリーズ制御が3秒を超えて行われること)であることを特徴とする。
【0019】
第13の解決手段は、第1〜第10の解決手段において、前記状態X1は、所定期間において前記操作スイッチの操作の受付けが許可に制御されること(フリー制御が行われないこと)であり、前記状態X2は、前記所定期間において、前記操作スイッチの操作が不許可に制御されること(フリーズ制御が行われること)であることを特徴とする。
【0020】
第14の解決手段は、第1〜第13の解決手段において、操作の受付けの許可/不許可の対象となる前記操作スイッチは、前記ベットスイッチであり、前記操作スイッチ受付け制御手段は、全ての前記リールが停止し、かつ当該遊技において役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止した場合にあってはその役に対応する遊技媒体の払出しを行った後、次遊技の遊技媒体を投入するために操作する前記ベットスイッチの受付けを、許可又は不許可に制御することを特徴とする。
【0021】
第15の解決手段(第3実施形態)は、遊技者が遊技を進行する上で操作するものであって、遊技媒体を投入するためのベットスイッチ、リールの回転を開始するためのスタートスイッチ、又は前記リールの回転を停止させるためのストップスイッチのうち、少なくとも1つを含む操作スイッチと、遊技の進行を制御する遊技制御手段と、遊技中における演出の出力を制御する演出制御手段とを備えるスロットマシンであって、前記遊技制御手段は、前記スタートスイッチが操作されたときに、役の抽選を行う役抽選手段と、前記操作スイッチの操作の受付けを、許可又は不許可のいずれかの状態に制御する操作スイッチ受付け制御手段とを備え、前記役抽選手段は、遊技者にとって有利となる特別遊技に移行するための特別役A(BB)、及び入賞時に所定数の遊技媒体の払出しを行う小役A(小役4)を含めて役の抽選を行うとともに、前記特別役A及び前記小役Aの重複当選、及び前記小役Aの単独当選を有するように役の抽選を行い、前記演出制御手段は、前記役抽選手段で前記特別役A及び前記小役Aに重複当選したとき、又は前記小役Aに単独当選したときは、前記操作スイッチの操作の受付けが特定の状態X1(フリーズを3秒以上継続)になれば前記特別役Aに当選している旨の演出を出力するように制御し、前記操作スイッチ受付け制御手段は、前記役抽選手段で前記特別役A及び前記小役Aに重複当選したときは、前記操作スイッチの操作の受付けを前記状態X1(4秒間フリーズ)になるように制御するとともに、前記役抽選手段で前記小役Aに単独当選したときは、前記操作スイッチの操作の受付けを前記状態X1と異なる状態X2(2秒間フリーズ)になるように制御することを特徴とする。
【0022】
第16の解決手段(第4実施形態)は、遊技者が遊技を進行する上で操作するものであって、遊技媒体を投入するためのベットスイッチ、リールの回転を開始するためのスタートスイッチ、又は前記リールの回転を停止させるためのストップスイッチのうち、少なくとも1つを含む操作スイッチと、遊技の進行を制御する遊技制御手段と、遊技中における演出の出力を制御する演出制御手段とを備えるスロットマシンであって、前記遊技制御手段は、前記スタートスイッチが操作されたときに、役の抽選を行う役抽選手段と、前記スタートスイッチが操作されたときに前記リールを回転させるとともに、前記ストップスイッチが操作されたときに、前記役抽選手段による役の抽選結果に基づいて、前記リールを停止制御するリール制御手段と、前記操作スイッチの操作の受付けを、許可又は不許可のいずれかの状態に制御する操作スイッチ受付け制御手段と、前記リールの停止時における有効ラインに停止した図柄の組合せを判断する停止図柄判断手段とを備え、前記役抽選手段は、遊技者にとって有利となる特別遊技に移行するための特別役A(BB)、及び入賞時に所定数の遊技媒体の払出しを行う小役A(小役4)を含めて役の抽選を行うとともに、前記特別役A及び前記小役Aの重複当選、及び前記小役Aの単独当選を有するように役の抽選を行い、前記リール制御手段は、前記特別役A及び前記小役Aに重複当選したときは前記特別役A又は前記小役Aに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御し、前記小役Aに単独当選したときは前記小役Aに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御し、前記演出制御手段は、前記役抽選手段で前記特別役A及び前記小役Aに重複当選したとき、又は前記小役Aに単独当選したときは、前記小役Aに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するとともに前記操作スイッチの操作の受付けが特定の状態X1(フリーズを3秒以上継続)になれば前記特別役Aに当選している旨の演出を出力するように制御し、前記操作スイッチ受付け制御手段は、前記役抽選手段で前記特別役A及び前記小役Aに重複当選した場合において前記停止図柄判断手段により前記小役Aに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したと判断されたときは、前記操作スイッチの操作の受付けを前記状態X1(4秒間フリーズ)になるように制御するとともに、前記役抽選手段で前記小役Aに単独当選した場合において前記停止図柄判断手段により前記小役Aに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したと判断されたときは、前記操作スイッチの操作の受付けを前記状態X1と異なる状態X2(2秒間フリーズ)になるように制御することを特徴とする。
【0023】
(作用)
第1の解決手段においては、特別役A及び小役Aに重複当選したとき、並びに小役A及び小役Bに重複当選したときは、操作スイッチの操作の受付けが状態X1になれば特別役Aに当選している旨の演出が出力される。
そして、特別役A及び小役Aに重複当選したときは、操作スイッチの操作の受付けが特定の状態X1になるように制御される。これに対し、小役A及び小役Bに重複当選したときは、操作スイッチの操作の受付けが状態X2になるように制御される。
【0024】
なお、本発明では、操作スイッチの操作の受付けが状態X1になれば、特別役に当選していることが確定する。これに対し、操作スイッチの操作の受付けが状態X1にならないときは、特別役に当選していないことが確定するわけではない(操作スイッチの操作の受付けが状態X1にならないときでも特別役に当選している場合がある)。
【0025】
また、第4の解決手段においては、特別役A及び小役Aに重複当選したとき、並びに小役A及び小役Bに重複当選したときは、小役Aに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するとともに操作スイッチの操作の受付けが状態X1になれば特別役Aに当選している旨の演出が出力される。
【0026】
そして、特別役A及び小役Aに重複当選し、かつ小役Aに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、操作スイッチの操作の受付けが特定の状態X1になるように制御される。これに対し、小役A及び小役Bに重複当選し、かつ小役Aに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、操作スイッチの操作の受付けが状態X2になるように制御される。
【0027】
なお、特別役A及び小役Aに重複当選し、かつ小役Aに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しなかったときは、操作スイッチの操作の受付けが状態X1になるように制御しても良く、あるいは、操作スイッチの操作の受付けが状態X1にならないように制御しても良い。例えば、特別役A及び小役Aに重複当選し、かつ小役Aに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しなかったときは、操作スイッチの操作の受付けが状態X1にならないように制御した後、特別役に当選している旨の演出を出力しても良い。
また、小役A及び小役Bに重複当選し、かつ小役Aに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しなかったときは、操作スイッチの操作の受付けが状態X1にならないように制御される。
【0028】
さらにまた、第15の解決手段においては、特別役A及び小役Aに重複当選したとき、並びに小役Aに単独当選したときは、操作スイッチの操作の受付けが状態X1になれば特別役Aに当選している旨の演出が出力される。
そして、特別役A及び小役Aに重複当選したときは、操作スイッチの操作の受付けが特定の状態X1になるように制御される。これに対し、小役Aに単独当選したときは、操作スイッチの操作の受付けが状態X2になるように制御される。
【0029】
さらに、第16の解決手段においては、特別役A及び小役Aに重複当選したとき、並びに小役Aに単独当選したときは、小役Aに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するとともに操作スイッチの操作の受付けが状態X1になれば特別役Aに当選している旨の演出が出力される。
【0030】
そして、特別役A及び小役Aに重複当選し、かつ小役Aに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、操作スイッチの操作の受付けが特定の状態X1になるように制御される。これに対し、小役Aに単独当選し、かつ小役Aに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、操作スイッチの操作の受付けが状態X2になるように制御される。
【0031】
なお、特別役A及び小役Aに重複当選し、かつ小役Aに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しなかったときは、操作スイッチの操作の受付けが状態X1になるように制御しても良く、あるいは、操作スイッチの操作の受付けが状態X1にならないように制御しても良い。例えば、特別役A及び小役Aに重複当選し、かつ小役Aに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しなかったときは、操作スイッチの操作の受付けが状態X1にならないように制御した後、特別役に当選している旨の演出を出力しても良い。
また、小役Aに単独当選し、かつ小役Aに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しなかったときは、操作スイッチの操作の受付けが状態X1にならないように制御される。
【発明の効果】
【0032】
第1の解決手段又は第15の解決手段によれば、遊技制御手段側で、役の抽選結果と、操作スイッチの操作の受付けの状態とを予め対応させておくようにしたので、状態X1にするか否かの抽選を行うことなく、操作スイッチの操作の受付けの状態を決定することができる。
また、演出制御手段側で、役の抽選結果に基づいて、操作スイッチの操作の受付けが状態X1なれば特別役に当選している旨の演出を出力するようにしたので、遊技制御手段側の操作スイッチの操作の受付けの状態に合わせて、役の抽選結果及び操作スイッチの操作の受付けの状態と矛盾しない演出を出力することができる。
【0033】
また、第4の解決手段又は第16の解決手段によれば、遊技制御手段側で、役の抽選結果及び停止図柄と、操作スイッチの操作の受付けの状態とを予め対応させておくようにしたので、状態X1にするか否かの抽選を行うことなく、操作スイッチの操作の受付けの状態を決定することができる。
また、演出制御手段側で、役の抽選結果に基づいて、小役Aが入賞し、かつ操作スイッチの操作の受付けが状態X1なれば特別役に当選している旨の演出を出力するようにしたので、遊技制御手段側の操作スイッチの操作の受付けの状態及び停止図柄に合わせて、役の抽選結果、操作スイッチの操作の受付けの状態及び停止図柄と矛盾しない演出を出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】第1実施形態におけるスロットマシンの制御の概略を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態における役の種類、払出し枚数等、及び図柄の組合せを示す図である。
【図3】第1実施形態における役抽選テーブルを示す図であり、(A)は通常遊技中(非内部中)のものを示し、(B)は通常遊技中(内部中)のものを示し、(C)はBB遊技中及びRB遊技中のものを示す。
【図4】各リールの外周面の図柄配列を示す平面図である。
【図5】第1実施形形態において、当選役、投入操作フリーズ制御、及び演出の関係を示す図である。
【図6】第2実施形態における通常遊技中(非内部中)の役抽選テーブルを示す図である。
【図7】第2実施形態における当選役、投入操作フリーズ制御、及び演出との関係を示す図である。
【図8】第3実施形態における通常遊技中(非内部中)の役抽選テーブルを示す図である。
【図9】第3実施形態における当選役、投入操作フリーズ制御、及び演出との関係を示す図である。
【図10】第4実施形態における当選役、投入操作フリーズ制御、及び演出との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態におけるスロットマシン10の制御の概略を示すブロック図である。
スロットマシン10の制御手段(遊技の進行等を司る手段)としては、遊技制御手段(メイン制御手段)60と演出制御手段(サブ制御手段)80との2つを備える。遊技制御手段60は、スロットマシン10の遊技の進行を制御する手段であり、役の抽選、リール31の駆動制御、及び入賞時の払出し等の遊技の進行等を制御するものである。遊技制御手段60は、メイン制御基板(図示せず)上に設けられており、演算等を行うCPU、遊技の進行等に必要なプログラム等を記憶しておくROM、CPUが各種の制御を行うときに取り込んだデータ等を一時的に記憶しておくRAM等を備える。
【0036】
また、演出制御手段80は、スロットマシン10の演出の出力を制御する手段である。演出制御手段80は、上記メイン制御基板とは別個のサブ制御基板(図示せず)上に設けられており、演算等を行うCPU、演出の出力に必要なプログラムや演出データ等を記憶しておくROM、CPUが各種の制御を行うときに取り込んだデータ等を一時的に記憶しておくRAM等を備える。
遊技制御手段60と演出制御手段80とは電気的に接続されており、遊技制御手段60側から演出制御手段80に対してコマンド(情報)を送信できるように構成されている。
【0037】
図1に示すように、遊技制御手段60の入力側(図1中、左側)には、ベットスイッチ40、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42、及びメダル投入口43からなる操作スイッチが電気的に接続されている。
ベットスイッチ40は、遊技者が貯留メダルを投入するときに操作するスイッチであって、その操作によって有効ラインが設定されるスイッチである。
また、スタートスイッチ41は、リール31を始動させるときに遊技者が操作するスイッチである。
さらにまた、ストップスイッチ42は、3つのリール31に対応して3つ設けられ、対応するリール31を停止させるときに遊技者が操作するスイッチである。
【0038】
さらに、メダル投入口43は、厳密には操作スイッチそのものではないが、有効ラインを設定するために実際のメダルを遊技者が投入する部分であり、メダル投入口43からメダルを投入することは、ベットスイッチ40を操作することと同様の役割を果たす。本発明では、メダル投入口43からのメダルの投入は、操作スイッチの操作に含まれるものとする。
【0039】
また、遊技制御手段60の入力側(図1中、左側)には、メダルセレクター50が電気的に接続されている。メダルセレクター50は、メダル投入口43から投入されたメダルを選別(投入されたメダルが正規のメダルであるかどうかを判断)するものである。メダルセレクター50は、投入されたメダルが正規のものであると判断したときは、そのメダルを受け付けるとともに、投入枚数に1枚を加算するか、又はクレジットに貯留(既に3枚のメダルが投入されている場合)する。さらに、メダル投入口43から投入されたメダルは、スロットマシン10内部に設けられたホッパー51に溜められる。
【0040】
また、メダルの受付けを許可する期間中にメダルが投入されたときは、上記のようにメダルを受け付けるが、メダルの受付けを許可しない期間中にメダルが投入されたときは、メダルセレクター50によってメダル受け皿53に返却される。メダルの受付けを許可する期間中にメダルが投入されたが、正規のメダルでないと判断されたときも同様に、メダルセレクター50は、メダル受け皿53にそのメダルを返却する。
【0041】
遊技制御手段60の出力側(図1中、右側)には、以下に示すモータ32等の周辺機器が電気的に接続されている。
モータ32は、リール31を回転させるためのものであり、リール31の回転中心部に連結され、遊技制御手段60によって制御される。
リール31は、リング状のものであって、その外周面には複数種類の図柄(役に対応する図柄の組合せを構成している図柄等)を印刷したリールテープを貼付したものである。
【0042】
リール31は、本実施形態では並列に3つ設けられている。また、各リール31は、スロットマシン10のフロントパネルに設けられた表示窓(図示せず)から、上下に連続する3図柄が見えるように配置されている。よって、スロットマシン10の表示窓から、合計9個の図柄が見えるように配置されている。
【0043】
また、図示しないが、スロットマシン10の表示窓を含む部分には、図柄組合せライン(有効ライン)が設けられている。
ここで、「図柄組合せライン」とは、リール31の停止時における図柄の並びラインであって図柄の組合せを形成させるラインである。本実施形態では、水平方向の上段、中段及び下段にそれぞれ設けられた水平方向の3本の図柄組合せラインと、右下がり及び左下がりの斜め方向の2本の図柄組合せラインとの合計5本から構成されている。そして、各リール31の上下に連続する3図柄は、それぞれ1以上の図柄組合せライン上に位置している。
【0044】
さらに、5本の図柄組合せラインの中から、有効ラインと無効ラインとが設定される。
ここで、「有効ライン」とは、本実施形態では、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止したときに、その役の入賞となるラインである。
一方、「無効ライン」とは、図柄組合せラインのうち、有効ラインとして設定されないラインであって、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止した場合であっても、その役に応じた利益の付与(メダルの払出し等)を行わないラインである。すなわち、無効ラインは、そもそも図柄の組合せの成立対象となっていないラインである。
【0045】
本実施形態では、遊技中は、いずれも、3枚のメダルを投入して、5本全ての図柄組合せラインを有効ラインに設定して遊技を行うようになっている。
なお、これに限らず、メダル投入枚数が1枚のときは水平方向中段の1本の図柄組合せラインを有効ラインに設定して遊技を行うことや、メダル投入枚数が2枚のときは水平方向の3本の図柄組合せラインを有効ラインに設定して遊技を行うようにしても良い。
【0046】
また、遊技制御手段60には、メダル払出し装置52が電気的に接続されている。メダル払出し装置52は、後述する払出し手段67によって制御され、遊技者に対して実際にメダルを払い出すときに駆動制御される。メダル払出し装置52には、ホッパー51が連結されており、ホッパー51に溜められたメダルの中から所定数を払い出すように制御する。また、メダルの払出し口(出口)には、メダル受け皿53が配置されており、メダル払出し装置52によって払い出されたメダルは、メダル受け皿53に溜められる。
【0047】
さらにまた、演出制御手段80の出力側には、ランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23等の演出出力機器が電気的に接続されている。
ランプ21は、スロットマシン10の演出用のランプであり、所定の条件を満たしたときに、それぞれ所定のパターンで点灯する。なお、ランプ21には、各リール31の内周側に配置され、リール31に表示された図柄(表示窓から見える上下に連続する3図柄)を背後から照らすためのバックランプ(図示せず)や、スロットマシン10の筐体前面に配置され、役の入賞時等に点滅する上部ランプ及びサイドランプ(図示せず)等が含まれる。
【0048】
また、スピーカ22は、遊技中に各種の演出を行うべく、所定の条件を満たしたときに、所定のサウンドを出力するものである。
さらにまた、画像表示装置23は、液晶画像表示装置やドットディスプレイ等からなるものであり、遊技中に各種の演出画像や所定の情報等を表示するものである。
【0049】
図2は、本実施形態における役(後述する役抽選手段61で抽選される役)の種類、払出し枚数等、及び図柄の組合せを示す図である。図2に示すように、役としては、特別役、小役、及びリプレイが設けられている。
【0050】
特別役とは、通常遊技から特別遊技(通常遊技以上にメダルの獲得が期待できる遊技)に移行させる役である。本実施形態では、図2に示すように、特別役として、BB(第1種ビッグボーナス)、及びRB(レギュラーボーナス)が設けられている。BBは、特別遊技の1つであるBB遊技に移行させる役であり、RBは、特別遊技の他の1つであるRB遊技に移行させる役である。
なお、他の特別役として、MB(ミドルボーナス。2BB(第2種ビックボーナス)ともいう。)、SB(シングルボーナス)が挙げられるが、本実施形態では設けられていない。
【0051】
さらにまた、小役とは、予め定められた枚数のメダルが払い出される役であり、本実施形態では、小役1、小役2、小役3、小役4、小役5の5種類が設けられている。そして、各小役ごとに、払出し枚数及び図柄の組合せが設定されている。
さらに、リプレイとは、再遊技役であって、当該遊技で投入したメダル枚数を維持した再遊技が行えるようにした役である。
【0052】
さらに、図2に示すように、以上の各種の役に対応する、リール31の図柄の組合せが予め定められている。なお、小役1における「any」とは、どの図柄でも良いことを意味する。
そして、全てのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止し、その役の入賞となったときは、その役に対応する枚数のメダルが払い出される。
【0053】
上述した各役において、役に当選した遊技でその役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しなかったときは、次遊技以降に持ち越される役と、持ち越されない役とが定められている。
持ち越される役としては、特別役(BB及びRB)が挙げられる。BB又はRBに当選したときは、リール31の停止時に、BB又はRBに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するまでの遊技において、BB又はRBの当選を次遊技以降に持ち越すように制御される。
【0054】
このように、BB及びRBの当選は持ち越されるのに対し、BB及びRB以外の役(小役及びリプレイ)は、持ち越されない。役の抽選において、BB及びRB以外の役に当選したときは、当該遊技でのみその当選役が有効となり、その当選は次遊技以降に持ち越されない。すなわち、これらの役に当選した遊技では、その当選した役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止(入賞)可能なようにリール31が停止制御されるが、その当選役の入賞の有無にかかわらず、その遊技の終了時に、その当選役に係る権利は消滅する。
【0055】
なお、BBやRBに当選していない遊技中(BB又はRBの当選が持ち越されていない遊技中)を、「非内部中」という。また、当該遊技又はそれ以前の遊技においてBB又はRBに当選しているが、当選したBB又はRBに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止していない(入賞していない)遊技中(BB又はRBの当選が持ち越されている遊技中)を「内部中」という。
【0056】
遊技の開始時には、遊技者は、ベットスイッチ40を操作して予め貯留されたメダルを投入するか、又はメダル投入口43からメダルを投入し、スタートスイッチ41をオンする。スタートスイッチ41が操作されると、そのときに発生する信号が遊技制御手段60に入力される。遊技制御手段60(具体的には、後述するリール制御手段64)は、この信号を受信すると、全てのモータ32を駆動制御して、全てのリール31を回転させるように制御する。このようにしてリール31がモータ32によって回転されることで、リール31上の図柄は、所定の速度で表示窓内で上下方向に移動表示される。
【0057】
そして、遊技者は、各ストップスイッチ42を押すことで各リール31の回転を停止させる。ストップスイッチ42が操作されると、そのときに発生する信号が遊技制御手段60に入力される。遊技制御手段60(具体的には、後述するリール制御手段64)は、この信号を受信すると、そのストップスイッチ42に対応するモータ32を駆動制御して、そのモータ32に係るリール31の停止制御を行う。そして、全てのリール31の停止時に、有効ライン上に停止したリール31上の図柄の組合せが予め定められたいずれかの役の図柄の組合せと一致し、その役の入賞となったときは、成立役に応じてメダルの払出し等が行われる。
【0058】
遊技制御手段60は、以下の役抽選手段61等を備える。なお、本実施形態における以下の各手段は例示であり、遊技制御手段60は、本実施形態で示した手段に限定されるものではない。
【0059】
役抽選手段61は、役(上述した特別役、小役、及びリプレイ)の抽選を行うものである。役抽選手段61は、例えば、役抽選用の乱数発生手段(ハードウェア乱数等)と、この乱数発生手段が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段と、乱数抽出手段が抽出した乱数値に基づいて、役の当選の有無及び当選役を判定する判定手段とを備えている。
【0060】
乱数発生手段は、所定の領域(例えば10進法で0〜65535)の乱数を発生させる。乱数は、例えば200n(ナノ)secで1カウントを行うカウンターが0〜65535の範囲を1サイクルとしてカウントし続ける乱数であり、スロットマシン10の電源が投入されている間は、乱数をカウントし続ける。
【0061】
乱数抽出手段は、乱数発生手段によって発生した乱数を、所定の時、本実施形態では遊技者によりスタートスイッチ41がオンされた時に抽出する。判定手段は、乱数抽出手段により抽出された乱数値を、後述する役抽選テーブル62と照合することにより、その乱数値が属する領域に対応する役を決定する。例えば、抽出した乱数値がリプレイの当選領域に属する場合は、リプレイの当選と判定し、非当選領域に属する場合は、非当選と判定する。
【0062】
役抽選テーブル62は、抽選される役の種類と、各役の当選確率とを定めたものである。図3は、役抽選テーブル62を示す図であり、役抽選テーブル62Aは、通常遊技中(非内部中)の役抽選テーブル62であり、役抽選テーブル62Bは、通常遊技中(内部中)の役抽選テーブル62であり、役抽選テーブル62Cは、BB遊技中及びRB遊技中の役抽選テーブル62を示している。役抽選テーブル62は、それぞれ所定の範囲の抽選領域を有し、この抽選領域は、各役の当選領域及び非当選領域に分けられているとともに、抽選される役が、予め設定された当選確率となるように所定の割合に設定されている。
【0063】
通常遊技中(非内部中)に用いられる役抽選テーブル62Aには、第1に、BB、RB、小役1、小役2、小役3、及びリプレイの単独当選領域及び非当選領域が設けられている。また、図3中、「+」は、重複当選を意味している。したがって、役抽選テーブル62Aには、第2に、BB+小役2、RB+小役2、RB+小役4、小役2+小役4、小役2+小役5、小役3+小役4、及び小役3+小役5の各重複当選領域が設けられている。
【0064】
また、通常遊技中(内部中)に用いられる役抽選テーブル62Bは、役抽選テーブル62Aと比較すると、BB及びRBの当選領域(単独当選領域及び重複当選領域の双方を含む)が存在しない(非当選領域となっている)点で相違する。
さらに、BB遊技中及びRB遊技中に用いられる役抽選テーブル62Cは、小役1、小役2、小役3の当選領域及び非当選領域が設けられているとともに、小役2の当選確率が高く設定されている。
【0065】
説明を図1に戻す。
特別役当選持越し手段63は、特別役であるBB又はRBに当選したときに、そのBB又はRBに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するまで(BB又はRBが入賞するまで)の遊技において、BB又はRBの当選を次遊技以降に持ち越すように制御するものである。
図示しないが、特別役ごとに特別役フラグが設けられており、例えばBBの当選時にはBBに係る特別役フラグがオンとなり、BBが入賞したときはオフにされる。
【0066】
リール制御手段64は、先ず、スタートスイッチ41が操作されたときに、全て(3つ)のリール31の回転を開始するように制御するものである。さらに、リール制御手段65は、ストップスイッチ42が操作されたときに、役抽選手段62による役の抽選結果と、ストップスイッチ42が操作されたときのタイミングとに基づいて、後述する停止位置決定テーブル65を参照してそのストップスイッチ42に対応するリール31の停止位置を決定するとともに、モータ32を駆動制御して、その決定した位置にそのリール31を停止させるように制御するものである。
【0067】
例えば、リール制御手段64は、役に当選した遊技では、リール31の停止制御の範囲内において、当選役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるようにリール31を停止制御するとともに、当選役以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないようにリール31を停止制御する。
【0068】
ここで、「リール31の停止制御の範囲内」とは、ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31が実際に停止するまでのリール31の回転量(図柄の移動数)の範囲内を意味し、本実施形態では、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄から数えて5図柄以内に設定されている
【0069】
これにより、ストップスイッチ42の操作を検知した瞬間の図柄から数えてリール31の停止制御の範囲内にある図柄数(5図柄)先までの図柄のいずれかが有効ラインに停止させるべき図柄であるときは、ストップスイッチ42が操作されたときに、その図柄が有効ラインに停止するように制御されることとなる。
【0070】
すなわち、役の当選時にストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちにリール31を停止させると、当選した役に係るその図柄が有効ラインに停止しないときには、リール31の停止時に、リール31の停止制御の範囲内においてリール31を回転移動制御することで、当選した役に係る図柄ができる限り有効ラインに停止させるように制御するものである。
【0071】
また逆に、ストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちにリール31を停止させると、当選していない役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止してしまうときは、リール31の停止時に、リール31の停止制御の範囲内においてリール31を回転移動制御することで、当選していない役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しないように制御する。
【0072】
停止位置決定テーブル65は、役抽選手段62による役の抽選結果と、ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31の位置とから、リール31の図柄の停止位置を定めたものである。
停止位置決定テーブル65は、以下のBBテーブル等を備える。
【0073】
BBテーブルは、当該遊技でBBに(単独)当選したこと、又は当該遊技以前の遊技でBBに当選し、かつ当該遊技では非当選であることを条件として用いられ、リール31の停止制御の範囲内においてBBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、BB以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
RBテーブルについても、上記BBテーブルと同様であり、BBテーブルにおける「BB」を、「RB」と読み替えたものに相当する。
【0074】
また、小役1テーブルは、当該遊技で小役1に(単独)当選したことを条件として用いられ、リール31の停止制御の範囲内において小役1に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、小役1以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
小役2テーブル、小役3テーブル、リプレイテーブルについても、上記の小役1テーブルと同様であり、小役1テーブルにおける「小役1」を、「小役2」、「小役3」、「リプレイ」と読み替えたものに相当する。
【0075】
さらに、非当選テーブルは、通常遊技中において特別役の当選を持ち越していない非当選時の遊技、及び特別遊技中における非当選時の遊技で用いられ、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
【0076】
なお、特別役の当選を持ち越している遊技中(内部中)にいずれかの小役に当選したときは、特別役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先し、特別役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、次に、当選した小役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるようにし、さらに、当選した小役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができない場合には、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないようにリール31の停止位置を定めた停止位置決定テーブル65が用いられる。
【0077】
同様に、特別役の当選を持ち越している遊技中(内部中)にリプレイに当選したときは、リプレイに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先し、リプレイに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、次に、特別役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるようにし、さらに、特別役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができない場合には、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないようにリール31の停止位置を定めた停止位置決定テーブル65が用いられる。
【0078】
また、BB+小役2テーブルは、BB及び小役2に重複当選したときに用いられ、先ず、BBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先し、BBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、次に、小役2に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるようにする。さらに、小役2に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができない場合には、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないようにリール31の停止位置を定めた停止位置決定テーブル65である。すなわち、上述の「特別役の当選を持ち越している遊技中(内部中)にいずれかの小役に当選したとき」に用いられる停止位置決定テーブル65と同様のものとなる。
RB+小役2テーブルについても、上記と同様であり、BB+小役2テーブルにおける「BB」を、「RB」と読み替えたものに相当する。
また、RB+小役4テーブルについても、上記と同様であり、BB+小役2テーブルにおける「BB」を「RB」と読み替えるとともに、「小役2」を「小役4」と読み替えたものに相当する。
【0079】
さらにまた、小役2+小役4テーブルは、小役2及び小役4に重複当選したときに用いられ、最初に、メダル払出し枚数のより多い小役2(図2に示すように、小役2は8枚、小役4は1枚)に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先し、小役2に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、次に、小役4に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるようにする。さらに、小役4に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができない場合には、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないようにリール31の停止位置を定めた停止位置決定テーブル65である。
小役2+小役5テーブルについても、上記と同様であり、小役2+小役4テーブルにおける「小役4」を、「小役5」と読み替えたものに相当する。
【0080】
さらに、小役3+小役4テーブルは、小役3及び小役4に重複当選したときに用いられ、最初に、メダル払出し枚数のより多い小役3(図2に示すように、小役3は6枚、小役4は1枚)に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先し、小役3に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、次に、小役4に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるようにする。さらに、小役4に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができない場合には、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないようにリール31の停止位置を定めた停止位置決定テーブル65である。
小役3+小役5テーブルについても、上記と同様であり、小役3+小役4テーブルにおける「小役4」を、「小役5」と読み替えたものに相当する。
【0081】
以上の停止位置決定テーブル65を用いて、リール停止制御手段64は、いずれかの役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるときは、リール31の停止制御の範囲内において、その役に対応する図柄の組合せを構成する図柄を有効ラインに停止させるように制御する。
【0082】
次に、本実施形態におけるリール31上の図柄配列と、リール31の停止制御との関係について説明する。
図4は、本実施形態における各リール31の外周面の図柄配列を示す平面図である。なお、図4では、一部の図柄のみを示しているが、図中、空欄となっている部分にも所定の図柄が表示されており、図4では図示を省略している。
【0083】
図4に示すように、各リール31には、21個の図柄が等間隔で配列されている。
また、各リール31には、「RP」の図柄は、全て5図柄以内の間隔で配置されている。したがって、リール31の停止制御の範囲内(ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄を含めて5図柄以内)の間隔で、「RP」の図柄がリール31に配列されている。よって、「RP」の図柄については、ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31がどの位置であっても、常に、「RP」の図柄を所望の有効ラインに停止させるように制御することができる。
【0084】
これにより、リプレイテーブルが用いられたときは、常に、当選したリプレイに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止する。また、特別役の当選を持ち越している遊技中(内部中)にリプレイに当選したときは、リプレイの入賞が優先されるが、リプレイが必ず入賞するので、特別役が入賞する場合はない。
【0085】
さらにまた、左及び中リール31には、「ベル」の図柄は、全て5図柄以内の間隔で配置されている。したがって、左及び中リール31については、リール31の停止制御の範囲内(ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄を含めて5図柄以内)の間隔で、「ベル」の図柄がリール31に配列されている。よって、左及び中リール31について、「ベル」の図柄については、ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31がどの位置であっても、常に、「ベル」の図柄を所望の有効ラインに停止させるように制御することができる。
これにより、小役2テーブルが用いられた場合において、左及び中リール31については、常に、「ベル」の図柄が有効ラインに停止する。
【0086】
これに対し、右リール31については、「ベル」の図柄は、6図柄以上離れた位置を有する(10番から16番までの間)。したがって、小役2テーブルが用いられたときは、右リール31については、「ベル」の図柄が有効ラインに停止するように狙って右ストップスイッチ42を操作(以下、特定の図柄が有効ラインに停止するように狙ってストップスイッチ42を操作することを、「目押し」という。)しないと、「ベル」の図柄が有効ラインに停止しない場合がある。
【0087】
ただし、右リール31について、10番から16番までの間以外は、全て、「ベル」の図柄は、5図柄以内の間隔で配置されている。このため、特定有効ライン(左リール31及び中リール31が停止したときに、左リール31及び中リール31の「ベル」の図柄が揃った有効ライン)を、11番の「ベル」の図柄が通過する瞬間に右ストップスイッチ42が操作されたときは、その特定有効ラインに「ベル」の図柄を停止させることができない。
【0088】
しかし、それ以外の位置で(1番から10番まで、又は12番から0番までのいずれかが特定有効ラインに位置する瞬間に)右ストップスイッチ42が操作されたときは、常に、「ベル」の図柄を特定有効ラインに停止させることができる。このため、小役2テーブルが用いられた場合において、右ストップスイッチ42を目押しすることなく操作したときであっても、ほとんどの場合には(20/21の確率で)、小役2が入賞することとなる。
【0089】
また、特別役の当選を持ち越している遊技中(内部中)に小役2に当選した場合において、特別役が入賞しないときは、ほとんどの場合、小役2が入賞する。
さらにまた、「スイカ」の図柄は、図4では図示していないが、右リール31において、6図柄以上離れた位置に配置されている。このため、小役3に当選し、小役3テーブルが用いられたときは、左リール31及び中リール31については、いずれの位置でストップスイッチ42が操作されても、いずれかの有効ラインに「ベル」の図柄が停止するが、右リール31については、「スイカ」の図柄を目押ししなければ、有効ラインに停止しない場合がある。
【0090】
また、「チェリー」の図柄は、図4に示すように、15番にのみ(1か所のみ)に配置されている。これにより、小役1の当選時において、小役1テーブルが用いられたときは、目押しをすることで、左リール31について「チェリー」の図柄を有効ラインに停止させることができる(当選した小役1を入賞させることができる)。
また、「7」の図柄と「BAR」の図柄は、各リール31に1個ずつ配置されている。したがって、BB、RB、小役4及び小役5を入賞させるときは、上記と同様に、目押しをすることで、当選したBB、RB、小役4及び小役5を入賞させることができる。
【0091】
また、小役2及び小役4の重複当選時や、小役2及び小役5の重複当選時には、小役4や小役5が入賞する確率よりも、小役2が入賞する確率の方が高い。小役2+小役4テーブルや、小役2+小役5テーブルが用いられたときは、払出し枚数の多い小役2の入賞が優先されるとともに、小役2に対応する図柄の組合せの方が小役4や小役5に対応する図柄の組合せよりも有効ラインに停止しやすいからである。いいかえれば、小役4や小役5に係る図柄は、各リール31に1つずつしか設けられていないので、当選しても目押しをしなければ有効ラインに停止する確率が低いからである。
【0092】
停止図柄判断手段66は、リール31の停止時に、有効ラインに停止したリール31の図柄の組合せが、いずれかの役に対応する図柄の組合せと一致するか否かを判断するものである。停止図柄判断手段66は、例えばモータ32の停止時の角度やステップ数等を検知することにより、有効ライン上の図柄を判断する。
【0093】
ただし、停止図柄判断手段66は、ストップスイッチ42が操作され、停止位置決定テーブル65を用いて停止位置が決定された時に、そのリール31が停止したか否かにかかわらず、停止図柄を判断することが可能である。
また、小役1の当選時には、停止図柄判断手段66は、左リール31の停止位置が決定された時点で(中リール31や右リール31が停止する前であっても)、停止位置を判断することが可能である。
【0094】
払出し手段67は、停止図柄判断手段66により、リール31の停止時に有効ラインに停止した図柄の組合せがいずれかの役に対応する図柄の組合せと一致すると判断され、その役の入賞となったときに、その入賞役に応じて所定枚数のメダルを遊技者に対して払い出すか、又はクレジットの加算等の処理を行うものである。また、リプレイの入賞時は、メダルを払い出すことなく、当該遊技で投入されたメダル枚数を自動投入するように制御する。
【0095】
払出し手段67は、上述したメダル払出し装置52を駆動して、メダルの払出しを行う。ここで、本実施形態では、メダルは、50枚まで貯留できるように設定されている。したがって、メダル貯留枚数が50枚未満であるときは、メダル貯留を優先して50枚まで貯留するとともに、50枚を超える分にあっては、メダル払出し装置52を駆動して、メダル受け皿53に払い出すように制御する。
【0096】
例えば、当該遊技の開始前に、メダル貯留枚数が46枚有すると仮定する。そして、遊技の開始時に、メダル貯留枚数の中から3枚のメダルが投入されて遊技が行われたとすると、遊技開始直後のメダル貯留枚数は、43枚となる。そして、当該遊技で小役2が入賞したとすると、小役2の払出し枚数は、8枚であるので、7枚分をメダル貯留枚数に加算し(その結果、貯留枚数は50枚となる)、50枚を超えた分の1枚については、実際にメダルを払い出すように制御する。
【0097】
特別遊技制御手段68は、特別遊技(BB遊技又はRB遊技)の開始(通常遊技からBB遊技又はRB遊技への移行)、BB遊技中及びRB遊技中の遊技の進行、及びBB遊技又はRB遊技の終了を制御するものである。
特別遊技制御手段68は、BBに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、通常遊技からBB遊技に移行させる。
BB遊技では、役抽選テーブル62Cを用いて役の抽選が行われる。したがって、高確率で、小役2に当選する遊技状態となる。
【0098】
そして、本実施形態では、BB遊技の終了条件として、BB遊技中に払い出されたメダル枚数が450枚以上になったことに設定されている。
そこで、本実施形態では、特別遊技制御手段68は、BB遊技中に払い出されたメダル枚数をカウントし、毎遊技、払い出された枚数を更新し続ける。
そして、特別遊技制御手段68は、カウントされた払出し枚数が450枚以上となったと判断したときは、BB遊技の終了条件を満たすと判断する。
【0099】
また、特別遊技制御手段68は、RBに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、通常遊技からRB遊技に移行させる。
RB遊技では、BB遊技と同様に、役抽選テーブル62Cを用いて役の抽選が行われる。
【0100】
そして、本実施形態では、RB遊技の終了条件として、役の入賞回数が8回に到達したこと、又は遊技回数が12回に到達したことに設定されている。
そこで、本実施形態では、特別遊技制御手段68は、RB遊技中の役の入賞回数及び遊技回数をカウントし、毎遊技、役の入賞回数及び遊技回数を更新し続ける。
そして、特別遊技制御手段68は、役の入賞回数が8回に到達するか、又は遊技回数が12回に到達したと判断したときは、RB遊技の終了条件を満たすと判断する。
【0101】
情報送信手段69は、遊技制御手段60側における遊技結果の情報を、演出制御手段80側に送信するものである。情報の送信は、遊技制御手段60側から演出制御手段80側に、一方向で行われる。
送信される情報としては、ベットスイッチ40が操作された旨の情報、メダルが投入された旨の情報、スタートスイッチ41が操作された旨の情報(リール31の回転が開始した旨の情報)、役の抽選結果に係る情報、ストップスイッチ42が操作された旨の情報(そのストップスイッチ42に対応するリール31が停止した旨の情報)、役の入賞(有効ラインに停止した図柄の組合せ)の情報である。
そして、詳細は後述するが、演出制御手段80は、これらの情報に基づいて演出の出力を制御する。
【0102】
操作スイッチ受付け制御手段70は、操作スイッチ、すなわち上述したベットスイッチ40、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42、及びメダル投入口43からのメダルの投入操作の受付けを、許可するか又は不許可にするかを制御するものである。
先ず、遊技中の開始前(全てのリール31の停止時)においては、操作スイッチ受付け制御手段70は、ベットスイッチ40の操作、又はメダル投入口43からのメダルの投入操作の受付けを許可するように制御する。したがって、スタートスイッチ41の操作やストップスイッチ42の操作の受付けは不許可に制御する。
【0103】
そして、操作スイッチ受付け制御手段70は、ベットスイッチ40が操作されたか、又はメダル投入口43からメダルが投入され、例えば3枚のメダルが投入されたときは、それ以降のメダルの受付けは、不許可になるように制御する。例えば、3枚のメダルが投入された状態でベットスイッチ40が操作されても、それ以上のメダルの受付けは許可されない。また、3枚のメダルが投入された状態でメダル投入口43からメダルが投入されたときは、当該遊技におけるメダル投入は行われず、貯留枚数が50枚未満であることを条件に内部に貯留される。なお、メダルが投入され続けて50枚を超えたときは、メダルセレクター50の駆動制御により、投入されたメダルは、メダル受け皿53に返却される。
【0104】
また、操作スイッチ受付け制御手段70は、メダルが投入されたときは、次に、スタートスイッチ41の受付けを許可するように制御する。そして、スタートスイッチ41が操作され、リール31が回転されると、操作スイッチ受付け制御手段70は、ストップスイッチ42のみの受付けを許可するように制御する。このときに、再度スタートスイッチ41が操作されてもその操作は不許可となる(無視される)。また、リール31の回転中にベットスイッチ40が操作されてもその受付けは許可されない。さらにまた、リール31の回転中にメダル投入口43からメダルが投入されてもその受付けは許可されず、メダルセレクター50によってメダル受け皿53に返却される。
【0105】
そして、ストップスイッチ42のみの受付けが許可されている間に、ストップスイッチ42が操作されると、その操作に基づいて、上述したリール制御手段64によってそのリール31が停止制御される。一旦操作されたストップスイッチ42は、その遊技中に再度操作されても、その操作は許可されない(無視される)。そして、全てのリール31が停止し、役の入賞時にはメダルの払出しが行われると、後述するフリーズの場合を除き、ベットスイッチ40の操作、又はメダル投入口43からのメダルの投入操作が許可される。
【0106】
なお、全てのリール31の停止後に出力される演出がある場合には、操作スイッチ受付け制御手段70は、その演出が出力し終わるまで、ベットスイッチ40の操作又はメダル投入口43からのメダルの投入操作を許可しないように制御しても良く、あるいは、その演出の出力途中であってもベットスイッチ40の操作又はメダル投入口43からのメダルの投入操作を許可するように制御し、ベットスイッチ40の操作又はメダル投入口43からのメダルの投入操作が行われた時点で、(後述する演出制御手段80は、)出力中の演出をキャンセルするように制御しても良い。
【0107】
次に、本実施形態では、役抽選手段61による役の抽選の結果、特定の役に当選したときは、全てのリール31が停止した時(メダルの払い出しがある場合にはその払出し終了時)から、所定時間、操作スイッチ受付け制御手段70は、ベットスイッチ40の操作又はメダル投入口43からのメダルの投入操作を許可しないように制御する。
図5は、第1実施形態において、当選役、操作スイッチ受付け制御手段70によるベットスイッチ40の操作及びメダル投入口43からのメダルの投入操作の許可/不許可の制御(以下、ベットスイッチ40の操作及びメダル投入口43からのメダルの投入操作を不許可(禁止)に制御することを、「投入操作フリーズ制御」という。)との関係を示す図である。なお、図5では、出力される演出の内容を併せて示しているが、演出については後述する。
【0108】
図5に示すように、BB及び小役2の重複当選時には、操作スイッチ受付け制御手段70は、全てのリール31が停止した後(メダルの払い出しが行われる場合にあってはその払出し終了後)、4秒間の投入操作フリーズ制御を行う。そして、4秒経過後に、操作スイッチ受付け制御手段70は、ベットスイッチ40の操作、及びメダル投入口43からのメダルの投入操作を許可するように制御する。
同様に、RB及び小役2の重複当選時には、2秒間の投入操作フリーズ制御を行う。
なお、RB及び小役4の重複当選時には、投入操作フリーズ制御を行わない。
【0109】
また、小役2及び小役4の重複当選時には、2秒間の投入操作フリーズ制御を行う。
さらにまた、小役2及び小役5の重複当選時には、4秒間の投入操作フリーズ制御を行う。
さらに、小役3及び小役4の重複当選時は、2秒間の投入操作フリーズ制御を行う。
また、小役3及び小役5の重複当選時には、フリーズ制御を行わない。
なお、図5に示す以外の当選役(単独当選)の場合には、第1実施形態では、投入操作フリーズ制御を行わない。
また、第1実施形態では、スタートスイッチ41の操作受付けのフリーズ制御や、ストップスイッチ42の操作受付けのフリーズ制御は、行わない。
【0110】
演出制御手段80は、上述した演出出力機器(ランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23)からの演出の出力を制御するものである。
演出制御手段80は、情報受信手段81を備える。情報受信手段81は、遊技制御手段60の情報送信手段69により送信されてくる各種情報(当選役の情報等)を受信し、その受信した情報に基づいて、出力すべき演出を制御する。
演出制御手段80は、遊技ごとに、役抽選手段61による役の抽選結果に基づいて、演出パターンを選択する。特に本実施形態では、複数種類の演出パターンが予め設けられている。そして、演出制御手段80は、遊技の開始時等に、役抽選手段61による役の抽選が行われた後、ソフトウェア乱数を用いた抽選によっていずれか1つの演出パターンを選択する。
【0111】
また、演出パターンは、当選役に応じて、それぞれ複数種類が設けられている。例えば、特別役当選時、小役当選時、リプレイ当選時、非当選時等ごとに、それぞれ複数種類の演出パターンが設けられている。
演出パターンは、遊技の進行に伴って、どのようなタイミングで(スタートスイッチ41の操作時や各ストップスイッチ42の操作時等)、どのような演出を出力するか(ランプ21をどのように点灯、点滅又は消灯させるか、スピーカ22からどのようなサウンドを出力するか、及び画像表示装置23にどのような画像を表示させるか等)を定めたものである。
そして、演出制御手段80は、選択した演出パターンに従い、所定のタイミングで演出出力機器から演出を出力するように制御する。
【0112】
さらに、本実施形態では、役の重複当選時に、以下の演出を出力するように制御する。
情報受信手段81により、当該遊技で重複当選した旨の情報を受信すると、演出制御手段80は、画像演出1として、遊技者に対し、ミッション(遊技者の使命、遊技者への課題等を意味する)の提示(画像表示装置23による画像表示)を行う。
【0113】
図5は、当選役と、それに対応するミッション提示との関係を示している。図5に示すように、ミッションとしては、ミッションA、ミッションB、及びミッションCが設けられており、ミッションAは、「フリーズを3秒以上継続させよ。」というものであり、ミッションBは、「フリーズを起こさせるとともに、そのフリーズを3秒以内に解除させよ。」というものであり、ミッションCは、「フリーズを起こさせるな。」というものである。そして、演出制御手段80は、当選役に応じて、ミッションA、ミッションB、又はミッションCの提示を行うように制御する。
【0114】
また、図5に示すように、ミッションの提示は、スタートスイッチ41が操作されたときに行う。すなわち、遊技者によりスタートスイッチ41が操作され、役の抽選が行われたときは、当選役の情報が演出制御手段80に送信されるが、この当選役の情報を受信すると、演出制御手段80は、ただちにミッションの提示を行うように制御する。
さらに、演出制御手段80は、全てのリール31が停止した旨の情報(あるいは、全てのストップスイッチ42が操作された旨の情報)を受信したときは、画像演出2を行う。
【0115】
先ず、BB及び小役2に重複当選したときは、演出制御手段80は、スタートスイッチ41が操作されたときに、画像演出1としてミッションAを提示するように制御する。また、全てのリール31の停止時に、演出制御手段80は、画像演出2として秒数表示を行う。ここで、「秒数表示」とは、投入操作フリーズ制御が開始されてから何秒経過したかの表示である。
【0116】
具体的には、投入操作フリーズ制御が行われている間は、経過時間に応じて、「1秒」、「2秒」、・・・と表示していく。そして、その秒数表示後、画像演出3として、ミッションAが成功した旨の演出を行う。BB及び小役2に重複当選したときは、ミッションA(フリーズを3秒以上継続)が提示されるとともに、操作スイッチ受付け制御手段70により、4秒間の投入操作フリーズ制御が行われるので、ミッションAは成功となるからである。
【0117】
次に、RB及び小役2に重複当選したときは、演出制御手段80は、画像演出1として、ミッションBの提示を行うように制御する。次に、画像演出2として、秒数表示を行う。そして、その秒数表示後、画像演出3として、ミッションBが成功した旨の演出を行う。RB及び小役2に重複当選したときは、ミッションB(フリーズを起こさせ、そのフリーズを3秒以内に解除)が提示されるとともに、操作スイッチ受付け制御手段70により、2秒間の投入操作フリーズ制御が行われるので、ミッションBは成功となるからである。
【0118】
また、RB及び小役4に重複当選したときは、演出制御手段80は、画像演出1としてミッションCの提示を行う。さらに、画像演出2としてミッションCが成功した旨の演出を行う。この場合は、全てのリール31が停止した後、投入操作フリーズ制御は行われないので、直ちにミッションCが成功となるからである。よって、この場合には、画像演出3はない。
【0119】
さらにまた、小役2及び小役4に重複当選したときは、演出制御手段80は、画像演出1として、ミッションAを提示する。その後、画像演出2として、秒数表示を行う。そして、その秒数表示後、画像演出3として、ミッションAが失敗した旨の演出を行う。小役2及び小役4に重複当選したときは、ミッションA(フリーズを3秒以上継続)が提示されるとともに、操作スイッチ受付け制御手段70により、2秒間の投入操作フリーズ制御が行われるので、ミッションAは失敗となるからである。
【0120】
さらに、小役2及び小役5に重複当選したときは、演出制御手段80は、画像演出1として、ミッションBの提示を行う。その後、画像演出2として、秒数表示を行う。そして、その秒数表示後、画像演出3として、ミッションBが失敗した旨の演出を行う。小役2及び小役5に重複当選したときは、ミッションB(フリーズを起こさせ、そのフリーズを3秒以内に解除)が提示されるとともに、操作スイッチ受付け制御手段70により、4秒間の投入操作フリーズ制御が行われるので、ミッションBは失敗となるからである。
【0121】
さらに、小役3及び小役4に重複当選したときは、演出制御手段80は、画像演出1として、ミッションCの提示を行う。その後、画像演出2として、ミッションCが失敗した旨の演出を行う。小役3及び小役4に重複当選したときは、ミッションC(フリーズを起こさせるな)が提示されるとともに、操作スイッチ受付け制御手段70により、2秒間の投入操作フリーズ制御が行われるので、ミッションCは失敗となるからである。
【0122】
また、小役3及び小役5に重複当選したときは、演出制御手段80は、画像演出1として、ミッションAの提示を行う。その後、画像演出2として、ミッションAが失敗した旨の演出を行う。小役3及び小役5に重複当選したときは、ミッションA(フリーズを3秒以上継続させよ)が提示されるとともに、操作スイッチ受付け制御手段70による投入操作フリーズ制御は行われないので、ミッションAは失敗となるからである。
【0123】
以上のスロットマシン10においては、役の重複当選時は、ミッションA、ミッションB、又はミッションCのいずれかが提示される。これらのミッションが提示されると、遊技者は、役に重複当選したことを知ることができる。そして、ミッションで提示された通りの投入操作フリーズが起これば、特別役に当選していることを知ることができ、ミッションで提示された通りの投入操作フリーズが起こらなければ、特別役に当選していないことを知ることができる。
よって、遊技者は、ミッションが提示された遊技では、特別役の当選を期待することができる。
【0124】
なお、秒数表示が行われた後、ミッションが成功したか否かが画像表示されるので、遊技者は、そのまま画像表示演出を見ることで、ミッションの成功の有無を知ることができる。一方、全てのリール31の停止後、ベットスイッチ40の連打や、メダル投入口43からメダルを投入して返却されるか否かで、投入操作フリーズ制御が行われているか、及び何秒行われているか否かを判断することができる(投入操作フリーズ制御が行われている間は、ベットスイッチ40を操作してもメダルは投入されず、メダル投入口43からメダルを投入してもメダルが返却されるからである)。
【0125】
(第2実施形態)
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。
図6は、第2実施形態における通常遊技中(非内部中)の役抽選テーブル62Dを示す図である。第2実施形態では、役の重複当選として、BB+小役1、小役1+小役4、小役2+小役4が設けられている。なお、小役5は設けられていない。
【0126】
そして、BB及び小役1の重複当選時は、BB+小役1テーブルが用いられる。BB+小役1テーブルは、BB及び小役1に重複当選したときに用いられ、先ず、BBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先し、BBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、次に、小役1に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるようにする。さらに、小役1に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができない場合には、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないようにリール31の停止位置を定めた停止位置決定テーブル65である。
【0127】
また、小役1+小役4テーブルは、小役1及び小役4に重複当選したときに用いられ、最初に、メダル払出し枚数のより多い小役1(図2に示すように、小役1は2枚、小役4は1枚)に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先し、小役1に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、次に、小役4に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるようにする。さらに、小役4に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができない場合には、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないようにリール31の停止位置を定めた停止位置決定テーブル65である。
なお、小役2及び小役4の重複当選時に用いられる小役2+小役4テーブルは、第1実施形態の小役2+小役4テーブルと同様であるので、説明を省略する。
【0128】
ここで、第1実施形態では、操作スイッチ受付け制御手段70は、役抽選手段61による役の抽選結果(のみ)に基づいて、投入操作フリーズ制御を行った。
これに対し、第2実施形態では、操作スイッチ受付け制御手段70は、役抽選手段61による役の抽選結果、及び停止図柄判断手段66により判断された入賞役(有効ラインに停止した図柄の組合せ)の双方に基づいて、投入操作フリーズ制御を行う。
【0129】
図7は、第2実施形態における当選役、投入操作フリーズ制御、及び演出との関係を示す図である。
図7において、BB+小役1、小役1+小役4、小役2+小役4の各重複当選時は、演出制御手段80は、画像演出1として、いずれもミッションDを提示するように制御する。ミッションDは、「小役1(チェリー)を揃えて、かつ、フリーズを3秒以上継続させよ。」というものである。
【0130】
先ず、BB及び小役1の重複当選時においては、全てのリール31が停止したとき、小役1の入賞、BBの入賞、及び役の非入賞の3パターンが考えられる。
そして、小役1の入賞時は、ミッションDの前半部分を満たすので、この場合には、操作スイッチ受付け制御手段70は、4秒間の投入操作フリーズ制御を行う。次に、演出制御手段80は、画像演出2として秒数表示を行った後、画像演出3としてミッションDが成功した旨の演出を出力する。
【0131】
また、BBの入賞時には、投入操作フリーズ制御は行われない。さらにまた、ミッションDの成功/失敗の表示は不要となるので、演出制御手段80は、画像演出2として、BB入賞表示を行う。そしてこの場合には、画像演出3は行われない。
さらに、役の非入賞時は、ミッションDの前半部分(小役1の入賞)を満たさないので、演出制御手段80は、画像演出2として、ミッションDが失敗した旨の表示を行う。そして、投入操作フリーズ制御は行われない。しかし、BBに当選しているので、その後の画像演出3として、演出制御手段80は、BB当選表示(ミッションDには失敗したが、BBには当選している旨の(逆転パターン)表示)を行う。
なお、これに限らず、役の非入賞時は、画像演出2としてBB当選表示を行い、画像演出3を行わないように制御しても良い。
【0132】
次に、小役1及び小役4の重複当選時においては、全てのリール31が停止したとき、小役1の入賞、小役4の入賞、及び役の非入賞の3パターンが考えられる。
そして、小役1の入賞時は、ミッションDの前半部分を満たすので、この場合には、操作スイッチ受付け制御手段70は、2秒間の投入操作フリーズ制御を行う。次に、演出制御手段80は、画像演出2として秒数表示を行った後、画像演出3としてミッションDが失敗した旨の演出を出力する。
また、小役4の入賞時、及び役の非入賞時は、全てのリール31の停止時に、ミッションDを満たさないことが確定するので、演出制御手段80は、画像演出2として、ミッションDが失敗した旨の演出を出力する。なお、この場合には、投入操作フリーズ制御は行われない。
【0133】
次に、小役2及び小役4の重複当選時においては、全てのリール31が停止したとき、小役2の入賞、小役4の入賞、及び役の非入賞の3パターンが考えられる。
そして、いずれも、全てのリール31の停止時に、ミッションDを満たさないことが確定するので、この場合には、演出制御手段80は、画像演出2としてミッションDが失敗した旨の演出を出力する(画像演出3は行われない)。また、この場合には、投入操作フリーズ制御は行われない。
以上のように、第2実施形態では、当選役と入賞役との双方に基づいて投入操作フリーズ制御を行うとともに、特別役(BB)の当選の有無に応じてミッションの成功/失敗を表示する。
【0134】
以上のように、第2実施形態では、ミッションD成功の条件として、小役1の入賞が定められているので、当該遊技でミッションDが提示され、かつ小役1が入賞したときは、遊技者は、特別役の当選を期待することができる。
【0135】
(第3実施形態)
続いて、本発明の第3実施形態について説明する。
図8は、第3実施形態における通常遊技中(非内部中)の役抽選テーブル62Eを示す図である。第3実施形態では、役の重複当選として、BB+小役4が設けられている。
そして、BB及び小役4の重複当選時は、BB+小役4テーブルが用いられる。BB+小役4テーブルは、BB及び小役4に重複当選したときに用いられ、先ず、BBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先し、BBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、次に、小役4に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるようにする。さらに、小役4に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができない場合には、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないようにリール31の停止位置を定めた停止位置決定テーブル65である。
【0136】
図9は、第3実施形態における当選役、投入操作フリーズ制御、及び演出との関係を示す図である。
第3実施形態では、BB及び小役4の重複当選時、並びに小役4の単独当選時に、操作スイッチ受付け制御手段70は、投入操作フリーズ制御を行う。ここで、操作スイッチ受付け制御手段70は、BB及び小役4の重複当選時には4秒間の投入操作フリーズ制御を行い、小役4の単独当選時には2秒間の投入操作フリーズ制御を行う。また、小役5の単独当選時は、投入操作フリーズ制御は行われない。
また、演出制御手段80は、BB及び小役4の重複当選時、小役4の単独当選時、並びに小役5の単独当選時に、画像演出1としてミッションEの提示を行う。ミッションEは、「フリーズを3秒以上継続させよ。」というものである。
【0137】
そして、演出制御手段80は、BB及び小役4の重複当選時、並びに小役4の単独当選時において、全てのリール31が停止したときは、画像演出2として秒数表示を行う。また、演出制御手段80は、小役5の単独当選時において、全てのリール31が停止したときは、画像演出2としてミッションEが失敗した旨の表示を行う(画像演出3は行われない)。
【0138】
さらにまた、演出制御手段80は、BB及び小役4の重複当選時において、秒数表示の終了後に、画像演出3としてミッションEが成功した旨の表示を行う。これに対し、演出制御手段80は、小役4の単独当選時において、秒数表示の終了後に、画像演出3としてミッションEが失敗した旨の表示を行う。
【0139】
以上のように、第3実施形態では、役の単独当選時にも、ミッションが提示される場合がある。
また、第3実施形態では、遊技者は、ミッションEが提示され、ミッションEが成功となる場合には小役4に当選するということを事前に知っていれば、ミッションEが提示された遊技において、小役4が入賞したときは、小役4が入賞しないときよりも、特別役の当選を期待することができる。
【0140】
(第4実施形態)
続いて、本発明の第4実施形態について説明する。
第4実施形態は、第3実施形態において、当選役のみならず、第2実施形態のようにリール31の停止時における図柄の組合せ(入賞図柄)に応じて、操作スイッチ制御手段70は、投入操作フリーズ制御を行うように制御するものである。
第4実施形態では、役抽選テーブル62は、第3実施形態と同一の役抽選テーブル62Eである。
【0141】
また、図10は、第4実施形態における当選役、投入操作フリーズ制御、及び演出との関係を示す図である。第4実施形態では、BB及び小役4重複当選時、小役4単独当選時、並びに小役5単独当選時に、画像演出1として、ミッションFが提示される。ミッションFは、「小役4を揃えて、かつ、フリーズを3秒以上継続させよ。」というものである。
【0142】
第4実施形態では、第3実施形態と同様に、BB及び小役4の重複当選時、並びに小役4の単独当選時に、操作スイッチ受付け制御手段70は、投入操作フリーズ制御を行う。ここで、操作スイッチ受付け制御手段70は、BB及び小役4の重複当選時において、小役4入賞時は4秒間の投入操作フリーズ制御を行い、BB入賞時や役の非入賞時は投入操作フリーズ制御を行わない。
【0143】
また、小役4の単独当選時において、操作スイッチ受付け制御手段70は、小役4入賞時は2秒間の投入操作フリーズ制御を行い、小役4非入賞時は投入操作フリーズ制御を行わない。
さらにまた、小役5の単独当選時には、操作スイッチ受付け制御手段80は、投入操作フリーズ制御を行わない。
【0144】
さらに、演出制御手段80は、画像演出1として、ミッションFの提示を行うように制御する。
また、演出制御手段80は、BB及び小役4に重複当選し、かつ小役4が入賞したときは、画像演出2として秒数表示を行うとともに、画像演出3としてミッションF成功表示を行う。
【0145】
さらにまた、演出制御手段80は、BB及び小役4に重複当選し、かつBBが入賞したときは、画像演出2としてBB入賞表示を行う(画像演出3は行わない)。
さらに、演出制御手段80は、BB及び小役4に重複当選し、かつ役の非入賞時は、画像演出2としてミッションF失敗表示を行う(画像演出3は行わない)。
【0146】
また、演出制御手段80は、小役4に単独当選し、かつ小役4が入賞したときは、画像演出2として秒数表示を行うとともに、画像演出3としてミッションF失敗表示を行う。
さらにまた、演出制御手段80は、小役4に単独当選し、かつ役の非入賞時は、画像演出2としてミッションF失敗表示を行う(画像演出3は行わない)。
さらに、演出制御手段80は、小役5に単独当選したときは、小役5の入賞/役の非入賞にかかわらず、画像演出2としてミッションF失敗表示を行う。
【0147】
以上のように、第4実施形態では、第3実施形態と同様に、役の単独当選時にも、ミッションが提示される場合がある。
また、第4実施形態では、小役4の入賞がミッションFの成功の条件となるので、当該遊技でミッションFが提示され、かつ小役4が入賞したときは、遊技者は、特別役の当選を期待することができる。
【0148】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、以下のような種々の変形が可能である。
(1)例えば、本実施形態では遊技媒体としてメダルを用いたが、遊技球を用いたスロットマシン(パロット)等、メダル以外の遊技媒体を用いるスロットマシンであっても本発明を適用することができる。
【0149】
(2)本実施形態では、ベットスイッチ40の操作、又はメダル投入口43からのメダルの投入において、フリーズ制御を行うようにした。しかし、これに限らず、スタートスイッチ41やストップスイッチ42のフリーズ制御を行うことも可能である。例えば、当該遊技で、次遊技でのスタートスイッチ41の操作をフリーズさせるべき旨のミッションを提示し、次遊技でのスタートスイッチ41の操作のフリーズの有無及び秒数により、特別役の当選の有無を報知するようにしても良い。
【0150】
また、当該遊技で、スタートスイッチ41が操作されたときに、少なくとも1つのストップスイッチ42の操作をフリーズさせるべき旨のミッションを提示し、当該遊技でのストップスイッチ42の操作のフリーズの有無及び秒数により、特別役の当選の有無を報知するようにしても良い。
【0151】
(3)本実施形態では、特別役及び小役の重複当選時にフリーズ制御を行うようにし、特別役の単独当選時には行わないようにしている。特別役の単独当選時にフリーズ制御を行うようにすると、内部中の遊技では、毎遊技、フリーズ制御を行う必要があり、遊技を円滑に進行できなくなるおそれがあるからである。
【0152】
ただし、特別役単独当選時の遊技、及び特定役の当選時の遊技でミッションC(フリーズを起こさせるな)を提示し、特別役単独当選時にはフリーズ制御を行わないようにし、特定役の当選時(特定小役やリプレイの単独当選時又は重複当選時)にはフリーズ制御を行うようにすることで、特別役単独当選時にはミッションCが成功し、特定役の当選時にはミッションCが失敗するように制御しても良い。
【0153】
(4)本実施形態では、特別役及び小役の重複当選時や、小役同士の重複当選時にフリーズ制御を行うようにしたが、これに限らず、特別役及びリプレイの重複当選時や、小役及びリプレイの重複当選時にフリーズ制御を行うようにしても良い。
【符号の説明】
【0154】
10 スロットマシン
21 ランプ
22 スピーカ
23 画像表示装置
31 リール
32 モータ
40 ベットスイッチ
41 スタートスイッチ
42 ストップスイッチ
43 メダル投入口
50 メダルセレクター
51 ホッパー
52 メダル払出し装置
53 メダル受け皿
60 遊技制御手段
61 役抽選手段
62(62A〜62E) 役抽選テーブル
63 特別役当選持越し手段
64 リール制御手段
65 停止位置決定テーブル
66 停止図柄判断手段
67 払出し手段
68 特別遊技制御手段
69 情報送信手段
70 操作スイッチ受付け制御手段
80 演出制御手段
81 情報受信手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者が遊技を進行する上で操作するものであって、遊技媒体を投入するためのベットスイッチ、リールの回転を開始するためのスタートスイッチ、又は前記リールの回転を停止させるためのストップスイッチのうち、少なくとも1つを含む操作スイッチと、
遊技の進行を制御する遊技制御手段と、
遊技中における演出の出力を制御する演出制御手段と
を備えるスロットマシンであって、
前記遊技制御手段は、
前記スタートスイッチが操作されたときに、役の抽選を行う役抽選手段と、
前記操作スイッチの操作の受付けを、許可又は不許可のいずれかの状態に制御する操作スイッチ受付け制御手段と
を備え、
前記役抽選手段は、遊技者にとって有利となる特別遊技に移行するための特別役A、並びに入賞時に所定数の遊技媒体の払出しを行う小役A及び小役Bを含めて役の抽選を行うとともに、前記特別役A及び前記小役Aの重複当選、並びに前記小役A及び前記小役Bの重複当選を有するように役の抽選を行い、
前記演出制御手段は、前記役抽選手段で前記特別役A及び前記小役Aに重複当選したとき、又は前記小役A及び前記小役Bに重複当選したときは、前記操作スイッチの操作の受付けが特定の状態X1になれば前記特別役Aに当選している旨の演出を出力するように制御し、
前記操作スイッチ受付け制御手段は、前記役抽選手段で前記特別役A及び前記小役Aに重複当選したときは前記操作スイッチの操作の受付けを前記状態X1になるように制御するとともに、前記役抽選手段で前記小役A及び前記小役Bに重複当選したときは前記操作スイッチの操作の受付けを前記状態X1と異なる状態X2になるように制御する
ことを特徴とするスロットマシン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−52288(P2013−52288A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−276501(P2012−276501)
【出願日】平成24年12月19日(2012.12.19)
【分割の表示】特願2007−278223(P2007−278223)の分割
【原出願日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【出願人】(390031783)サミー株式会社 (5,279)
【Fターム(参考)】