スロットルバルブ装置
【課題】 スロットルバルブ本体とスロットルボディとのシール性を向上させる。
【解決手段】 スロットルバルブ装置は、スロットルバルブ本体10と、スロットルバルブ本体10を収容するスロットルボディ8とを有する。スロットルバルブ本体10は軸部12とバルブ部11とからなる。バルブ部11は、バルブ部11に対して二重成型で付加された弾性部21を有する。弾性部21は、軸部12まで延長され、この延長部分の周縁はスロットルボディ8との密着性を良好にするため、波形断面形状に形成されている。軸部12は、バルブ部11より寸法が大きい大径部13と寸法が小さい小径部14とを有する。
【解決手段】 スロットルバルブ装置は、スロットルバルブ本体10と、スロットルバルブ本体10を収容するスロットルボディ8とを有する。スロットルバルブ本体10は軸部12とバルブ部11とからなる。バルブ部11は、バルブ部11に対して二重成型で付加された弾性部21を有する。弾性部21は、軸部12まで延長され、この延長部分の周縁はスロットルボディ8との密着性を良好にするため、波形断面形状に形成されている。軸部12は、バルブ部11より寸法が大きい大径部13と寸法が小さい小径部14とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スロットルバルブ装置に関し、特に、シール性能を向上するのに好適な構造を有するスロットルバルブ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
内燃エンジンの燃焼室に吸入される混合気の量を調節して内燃エンジンの出力を調節するためにキャブレータや電子燃料噴射装置にスロットルバルブ装置が組み込まれる。スロットルバルブ装置は、例えば、実開平3−112542号公報に記載されているように、スロットルチャンバまたはスロットルボディ内にバタフライ型スロットルバルブ本体が軸支され、このバルブ本体を回動させてバルブ開度を調節する。このスロットルバルブ装置は、スロットルボディを樹脂で構成している。また、実開平4−134643号公報には、スロットルバルブに付着する水分の氷結を防止するためにバルブ表面に樹脂コーティングまたは樹脂テープの貼り付けを施したスロットルバルブ装置が記載されている。
【特許文献1】実開平3−112542号公報
【特許文献2】実開平4−134643号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のスロットルバルブ本体は、バタフライバルブ部と軸部とに分かれていて、これらは、ねじやかしめなどの方法で一体に組み立てられる。このようにバタフライバルブ部と軸部とが分かれているため、組み立て工数が多くかかるという課題がある。また、バルブの全閉時に、スロットルバルブ本体とスロットルボディとの寸法公差のばらつきによってシール性能がばらつくことがあり、組み立て後に空気の流量調整が必要になることがある。
【0004】
図14は、スロットルボディとバタフライバルブ部との角度公差によるシール性能のばらつきの例を示す従来技術の断面図である。バタフライバルブ部100は、スロットルボディ110の段差120に当接してシールを確保するように構成される。しかし、この図から理解できるように、スロットルボディ110の段差120のばらつきにより、バタフライバルブ部100が所定の全閉位置まで回動したにもかかわらず隙間130が生じている。
【0005】
図15は、スロットルボディとスロットルバルブ本体の軸方向の長さ公差によるシール性能のばらつきの例を示す従来技術の断面図である。スロットルバルブ本体は軸部のみを示す。この図から理解されるように、スロットルバルブ本体140とスロットルボディ110とが当接するように設定されているスロットルバルブ本体140の二つの面150,160のうち一方(150)はスロットルボディ110に当接しているが、他方(160)がスロットルボディ110に当接おらず、間隙170が生じている。
【0006】
本発明の目的は、上述のようなシールの不完全さを解消するとともに、スロットルバルブ本体の組み立て工数を削減することができるスロットルバルブ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するための本発明は、スロットルバルブ本体と、該スロットルバルブ本体を収容するスロットルボディとを有する内燃エンジン用スロットルバルブ装置において、前記スロットルバルブ本体が、前記スロットルボディ内の吸気通路部分を開閉するバタフライバルブ部と、該バタフライバルブ部を前記スロットルボディに対して支持する軸部とからなり、前記バタフライバルブ部が、好ましくは二重成型で付加される弾性材からなる弾性部で覆われている点に第1の特徴がある。
【0008】
また、本発明は、前記スロットルバルブ本体には、前記弾性材が浸入することができる凹部および/もしくは孔が形成されている点に第2の特徴がある。
【0009】
また、本発明は、前記弾性部が前記バルブ部から軸部に延長され、かつその延長部分が、波形周縁を含んでおり、前記スロットルボディには、前記周縁側部が当接する壁面が設けられている点に第3の特徴がある。
【0010】
また、本発明は、前記バタフライバルブ部と前記軸部とは樹脂による一体構造であり、前記軸部が、前記バタフライバルブ部の一方側で該バタフライバルブ部の最大寸法より大きい直径を有し、他方側では前記最大寸法より小さい直径を有している点に第4の特徴がある。
【0011】
また、本発明は、前記スロットルバルブ本体が、前記軸部の軸線に沿って一方側に荷重された状態で前記軸線に沿った方向での前記スロットルボディに対する位置決めがなされている点に第5の特徴がある。
【発明の効果】
【0012】
第1の特徴によれば、バタフライバルブ部が弾性部で覆われているので、バルブの回転角度の公差ばらつきや、バタフライバルブ部がスロットル閉時に当接するスロットルボディ内吸気通路の形状の公差ばらつきが大きい場合であっても、弾性部の変形によってこれらのばらつきを吸収できる。したがって、スロットル閉状態でのシール性を向上することができる。また、弾性部は二重成型により容易に付加できる。
【0013】
第2の特徴によれば、成型時に弾性材が凹部および/もしくは孔に浸入するので、弾性部とスロットルバルブ本体との結合がより一層確実になる。
【0014】
第3の特徴によれば、波形の周縁部がスロットルボディに形成された壁面に当接する。このとき周縁部は撓みを生じやすい波形であるので、スロットルボディ内の壁面に密着して高いシール性を付加することができる。
【0015】
第4の特徴によれば、スロットルバルブ本体を、その小径部分からスロットルボディへ挿入することができるので、組み立てが容易である。
【0016】
第5の特徴によれば、スロットルバルブ本体に軸線の延長方向に荷重がかけられることによって、弾性部の延長部分の周縁側部をより良くスロットルボディの壁面に押し当てることができるので、シール性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。図2は本発明の一実施形態に係るスロットルバルブ装置を含む内燃エンジンの要部断面図である。同図において、内燃エンジンのシリンダヘッド1に形成された吸気ポート2には、吸気弁3が配置される。吸気ポート2に混合気を導入する吸気管4は、シリンダヘッド1に結合された口金5と、断熱材で形成されたヒートインシュレータ6と、エアクリーナケース7と、スロットルボディ8とで構成される。エアクリーナケース7の下部で形成された吸気管4の部分には、燃料噴射弁9がその噴射孔を吸気管4内に向けて配置されている。ヒートインシュレータ6は、エアクリーナ7やスロットルボディ8にエンジンからの熱が直接伝導するのを防止して、エアクリーナケース7およびスロットルボディ8を、耐熱性が比較的低い樹脂材料で形成するのを可能にする。
【0018】
スロットルボディ8は、エアクリーナケース7の内部に組み込まれていて、図示しないエアクリーナ本体(エアフィルタ)で清浄化された空気が、内燃エンジンの吸気行程でスロットルボディ8の上部の拡張された吸入口81から吸気管4内に導入される。スロットルボディ8には、スロットルバルブ本体10が揺動自在に軸支される。スロットルバルブ本体10は、バタフライバルブ部(以下、単に「バルブ部」という)11とバルブ部11をスロットルボディ8に支持させる軸部12とからなる。
【0019】
図1は、スロットルバルブ装置の断面図であり、図3は同側面図である。図1および図3において、軸部12は、図1の上部に位置する大径部分13と下部に位置する小径部分14とからなる。バルブ部11、および少なくともバルブ部11が配置された位置での吸気管の断面形状は矩形であり、バルブ部11は、スロットル閉状態でスロットルボディ8内に形成された段差の面に当接する。この段差はバルブ部11の上流側と下流側とで吸気管4の軸線をシフトさせて形成される(図2のスロットルボディ8の断面形状参照)。
【0020】
つまり大径部分13の径は、バルブ部11の矩形の一辺(つまりバルブ部の、軸部12と直交する方向での最大寸法)より大きく、小径部分14の径は、バルブ部11の矩形の一辺より小さく設定されている。バルブ部11は大径部分13と小径部分14とに両端を結合されて大径部分13および小径部分14の中間部に位置する。大径部分13は、スロットルボディ8から突き出したスリーブ15に挿入されており、小径部分14は、スリーブ15の反対側に突き出した二重のスリーブ16の内側壁17にカラー18を介して挿入されている。小径部分14の端部は内側壁17から突出している。この突出部には、ワッシャ19が通され、さらにストップリング20が嵌め込まれていて、スロットルバルブ本体10がスロットルボディ8から抜け出すのを阻止している。
【0021】
バルブ部11には、バルブ部11を覆う弾性部21が設けられる。弾性部21はバルブ部11から大径部分13および小径部分14にそれぞれ延在する環状部分22,23を含む。環状部分22,23の周縁は、スロットルボディ8に当接する部分で容易に撓んで密着性を良好にするため、波形に形成されている。弾性部21は、弾性重合体から形成されるのがよい。弾性重合体は耐薬品性に優れた材料である。弾性部21の作用はさらに後述する。
【0022】
バルブ部11と軸部12とは樹脂成形で一体に形成される。また、弾性部21は、樹脂成形されたバルブ部11および軸部12に対して成型により付加される。
【0023】
スリーブ15の外周には軸部12をスロットル閉方向に付勢するトーションばね24が設けられる。トーションばね24の一端はスリーブ15の基部に固定され、他端は太径部分13の上部に張り出しているフランジ部25に固定される。フランジ部25には、外周に沿って環状溝26が形成されていて、この溝26に案内されてフランジ部25にスロットルケーブル27が取り付けられている。スロットルケーブル27の一端は、ピン28でフランジ部25に結合されるとともに、他端は図示しないアクセル操作部(自動二輪車ではステアリングバーのグリップ)に結合される。
【0024】
トーションばね24は、バルブ部11をスロットル全閉方向に付勢するように軸部12に設けられており、スロットルケーブル27は、このスロットルケーブル27を引いたときに、トーションばね24による付勢方向と逆方向に軸部12が回動してスロットルが開かれるようにフランジ部25に取り付けられる。
【0025】
スロットルボディ8にスロットルバルブ本体10を組み付ける場合、スリーブ15に対して小径部分14側からスロットルバルブ本体10を挿入する。そして、小径部分14を、スリーブ16の内側壁17を貫通して、その端部を内側壁17から突出させた後、ワッシャ19とストップリング20を小径部分14の端部外周に嵌め込む。スロットルバルブ本体10は大径部分13および小径部分14からなるので、スロットルボディ8に対して一方向からの組み付けが容易である。
【0026】
スロットルバルブ本体10は、弾性部21周縁の、特に側面がスロットルボディ8に押圧されて確実なシール性能が得られるようにスロットルボディ8に組み付けられる。つまり大径部分13側から小径部分14側へ指向する方向(後述の方向B)へトーションばね24でスラスト荷重がかかった状態で、軸部12にストップリング20が嵌め込まれる。
【0027】
小径部分14には、スロットルセンサ28を小径部分14に連結するための連結軸29が結合される。スロットルセンサ28は、例えば、可変抵抗器であり、小径部分14に結合された連結軸29の回転位置に対応する抵抗値に基づいてスロットル開度を検出することができる。
【0028】
図4は、完成したスロットルバルブ本体10の斜視図であり、図1および図3と同符号は同一部分を示す。
【0029】
図5〜図10は、スロットルバルブ本体10および弾性部21の成型方法の説明図である。成型では、まず、図5に示すように、弾性部21を除いたスロットルバルブ本体10を成型(インジェクション成型)するための型30を準備する。型30は部分301と部分302とからなる。この型30内に樹脂注入口303から樹脂31を注入する。型30内に十分な樹脂31を注入した図6の状態になったならば、注入を終了し、樹脂31の冷却を待って型30を外す(図7の矢印の方向に抜く)。
【0030】
こうしてできあがったスロットルバルブ本体10の芯の部分(つまり弾性部21が付加されていないスロットルバルブ本体10)32に、弾性部21を一体付加するための型33を準備する(図8)。型33は部分331と部分332とからなる。この型33の内部にスロットルバルブ本体10の芯の部分32を嵌め込むと、図9のように弾性部21用の空間34ができる。そこで、弾性重合体注入口35から弾性重合体36を注入する。図10は空間34に弾性重合体が充てんされた状態を示す。冷却後、型33を外すと、弾性重合体36が弾性部21としてスロットルバルブ本体10の芯の部分32に一体に付加されたスロットルバルブ本体10(図4参照)ができあがる。
【0031】
図11は、バルブ部11とスロットルボディ8との係合部を示す断面図である。同図において、バルブ部11は、スロットル全閉時は、バルブ部11はトーションばね24の力によって矢印Aの方向に付勢されている。したがって、バルブ部11の周囲を覆っている弾性部21の縁211がスロットルボディ8の段差81,82に押し付けられる。弾性部21は、段差81,82に押し付けられて変形し、段差81,82の面の双方に確実に接触する。
【0032】
図12は、弾性部21とスロットルボディ8との係合部を示す断面図である。同図において、スロットルバルブ本体10は、矢印Bの方向にスラスト加重がかけられた状態でスロットルボディ8に組み付けられている。したがって、弾性部21の環状部分22,23は、このスラスト加重によって、それぞれ、スロットルボディ8の段差83,84の面に押し付けられて撓む。撓み量はスロットルバルブ本体10やスロットルボディ8の公差のばらつきによるが、図2の例では、環状部分23の方が環状部分22より大きく撓んでいる。
【0033】
なお、図12において、樹脂部21は、大径部分13および小径部分14に形成された孔37,38を貫通して大径部分13および小径部分14内に張り出している部分39,40を有する。この張り出し部分39,40と環状部分22,23とによって大径部分13および小径部分14は挟まれているので、弾性部21とスロットルバルブ本体10の芯の部分28はより確実に結合される。
【0034】
バルブ部11と弾性部21との結合をよりよくするために、バルブ部11にも、成型時に弾性重合体が流入可能な孔や凹部を設けることができる。図13は、弾性部21を除いたバルブ部11の斜視図であり、複数の凹部41がバルブ部11の表面に形成されている。凹部41は、軸部12の、弾性部21の環状部分22,23が密着する面にも設けるとよい。なお、凹部41に代えてバルブ部11を貫通する孔を設けてもよいし、その個数は限定されない。また、孔と凹部とが混在していてもよい。
【0035】
このように、本実施形態によれば、バルブ部11に設けた弾性体21によってスロットルバルブ本体10とスロットルボディ8とのシールが確実に行われる。
【0036】
なお、軸部12は、フランジ181側の軸径を大きくした大径部分を設けず、一定の軸径にしてもよいし、フランジ181側の軸径を小さくしてもよい。その場合は、スロットルボディ8の一方側からスロットルバルブ本体10の挿入を可能にするため、フランジ181側の軸(図1で大径部分)を支持する軸受(ブッシュ)を2分割構造つまり軸部12の長手方向に沿った分割面で分割したものを使用する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の一実施形態に係るスロットルバルブ装置の断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るスロットルバルブ装置を含む吸気系統の断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るスロットルバルブ装置の側面図である。
【図4】スロットルバルブ本体10の斜視図である。
【図5】スロットルバルブ本体および弾性部の成型方法を示す説明図である。
【図6】スロットルバルブ本体および弾性部の成型方法を示す説明図である。
【図7】スロットルバルブ本体および弾性部の成型方法を示す説明図である。
【図8】スロットルバルブ本体および弾性部の成型方法を示す説明図である。
【図9】スロットルバルブ本体および弾性部の成型方法を示す説明図である。
【図10】スロットルバルブ本体および弾性部の成型方法を示す説明図である。
【図11】バルブ部とスロットルボディとの係合部を示す断面図である。
【図12】弾性部とスロットルボディとの係合部を示す断面図である。
【図13】弾性部を除いたバルブ部の斜視図である。
【図14】スロットルボディとバタフライバルブ部との角度公差によるシール不完全の例を示す従来装置の断面図である。
【図15】スロットルボディとスロットルバルブ本体の軸方向の長さ公差によるシール不完全の例を示す従来装置の断面図である。
【符号の説明】
【0038】
1…シリンダヘッド、 2…吸気ポート、 4…吸気管、 7エアクリーナケース、 8…スロットルボディ、 10…スロットルボディ本体、 11…バルブ部、 12…軸部、 13…大径部分、 14…小径部分、 15…スリーブ、 21…弾性部
【技術分野】
【0001】
本発明は、スロットルバルブ装置に関し、特に、シール性能を向上するのに好適な構造を有するスロットルバルブ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
内燃エンジンの燃焼室に吸入される混合気の量を調節して内燃エンジンの出力を調節するためにキャブレータや電子燃料噴射装置にスロットルバルブ装置が組み込まれる。スロットルバルブ装置は、例えば、実開平3−112542号公報に記載されているように、スロットルチャンバまたはスロットルボディ内にバタフライ型スロットルバルブ本体が軸支され、このバルブ本体を回動させてバルブ開度を調節する。このスロットルバルブ装置は、スロットルボディを樹脂で構成している。また、実開平4−134643号公報には、スロットルバルブに付着する水分の氷結を防止するためにバルブ表面に樹脂コーティングまたは樹脂テープの貼り付けを施したスロットルバルブ装置が記載されている。
【特許文献1】実開平3−112542号公報
【特許文献2】実開平4−134643号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のスロットルバルブ本体は、バタフライバルブ部と軸部とに分かれていて、これらは、ねじやかしめなどの方法で一体に組み立てられる。このようにバタフライバルブ部と軸部とが分かれているため、組み立て工数が多くかかるという課題がある。また、バルブの全閉時に、スロットルバルブ本体とスロットルボディとの寸法公差のばらつきによってシール性能がばらつくことがあり、組み立て後に空気の流量調整が必要になることがある。
【0004】
図14は、スロットルボディとバタフライバルブ部との角度公差によるシール性能のばらつきの例を示す従来技術の断面図である。バタフライバルブ部100は、スロットルボディ110の段差120に当接してシールを確保するように構成される。しかし、この図から理解できるように、スロットルボディ110の段差120のばらつきにより、バタフライバルブ部100が所定の全閉位置まで回動したにもかかわらず隙間130が生じている。
【0005】
図15は、スロットルボディとスロットルバルブ本体の軸方向の長さ公差によるシール性能のばらつきの例を示す従来技術の断面図である。スロットルバルブ本体は軸部のみを示す。この図から理解されるように、スロットルバルブ本体140とスロットルボディ110とが当接するように設定されているスロットルバルブ本体140の二つの面150,160のうち一方(150)はスロットルボディ110に当接しているが、他方(160)がスロットルボディ110に当接おらず、間隙170が生じている。
【0006】
本発明の目的は、上述のようなシールの不完全さを解消するとともに、スロットルバルブ本体の組み立て工数を削減することができるスロットルバルブ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するための本発明は、スロットルバルブ本体と、該スロットルバルブ本体を収容するスロットルボディとを有する内燃エンジン用スロットルバルブ装置において、前記スロットルバルブ本体が、前記スロットルボディ内の吸気通路部分を開閉するバタフライバルブ部と、該バタフライバルブ部を前記スロットルボディに対して支持する軸部とからなり、前記バタフライバルブ部が、好ましくは二重成型で付加される弾性材からなる弾性部で覆われている点に第1の特徴がある。
【0008】
また、本発明は、前記スロットルバルブ本体には、前記弾性材が浸入することができる凹部および/もしくは孔が形成されている点に第2の特徴がある。
【0009】
また、本発明は、前記弾性部が前記バルブ部から軸部に延長され、かつその延長部分が、波形周縁を含んでおり、前記スロットルボディには、前記周縁側部が当接する壁面が設けられている点に第3の特徴がある。
【0010】
また、本発明は、前記バタフライバルブ部と前記軸部とは樹脂による一体構造であり、前記軸部が、前記バタフライバルブ部の一方側で該バタフライバルブ部の最大寸法より大きい直径を有し、他方側では前記最大寸法より小さい直径を有している点に第4の特徴がある。
【0011】
また、本発明は、前記スロットルバルブ本体が、前記軸部の軸線に沿って一方側に荷重された状態で前記軸線に沿った方向での前記スロットルボディに対する位置決めがなされている点に第5の特徴がある。
【発明の効果】
【0012】
第1の特徴によれば、バタフライバルブ部が弾性部で覆われているので、バルブの回転角度の公差ばらつきや、バタフライバルブ部がスロットル閉時に当接するスロットルボディ内吸気通路の形状の公差ばらつきが大きい場合であっても、弾性部の変形によってこれらのばらつきを吸収できる。したがって、スロットル閉状態でのシール性を向上することができる。また、弾性部は二重成型により容易に付加できる。
【0013】
第2の特徴によれば、成型時に弾性材が凹部および/もしくは孔に浸入するので、弾性部とスロットルバルブ本体との結合がより一層確実になる。
【0014】
第3の特徴によれば、波形の周縁部がスロットルボディに形成された壁面に当接する。このとき周縁部は撓みを生じやすい波形であるので、スロットルボディ内の壁面に密着して高いシール性を付加することができる。
【0015】
第4の特徴によれば、スロットルバルブ本体を、その小径部分からスロットルボディへ挿入することができるので、組み立てが容易である。
【0016】
第5の特徴によれば、スロットルバルブ本体に軸線の延長方向に荷重がかけられることによって、弾性部の延長部分の周縁側部をより良くスロットルボディの壁面に押し当てることができるので、シール性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。図2は本発明の一実施形態に係るスロットルバルブ装置を含む内燃エンジンの要部断面図である。同図において、内燃エンジンのシリンダヘッド1に形成された吸気ポート2には、吸気弁3が配置される。吸気ポート2に混合気を導入する吸気管4は、シリンダヘッド1に結合された口金5と、断熱材で形成されたヒートインシュレータ6と、エアクリーナケース7と、スロットルボディ8とで構成される。エアクリーナケース7の下部で形成された吸気管4の部分には、燃料噴射弁9がその噴射孔を吸気管4内に向けて配置されている。ヒートインシュレータ6は、エアクリーナ7やスロットルボディ8にエンジンからの熱が直接伝導するのを防止して、エアクリーナケース7およびスロットルボディ8を、耐熱性が比較的低い樹脂材料で形成するのを可能にする。
【0018】
スロットルボディ8は、エアクリーナケース7の内部に組み込まれていて、図示しないエアクリーナ本体(エアフィルタ)で清浄化された空気が、内燃エンジンの吸気行程でスロットルボディ8の上部の拡張された吸入口81から吸気管4内に導入される。スロットルボディ8には、スロットルバルブ本体10が揺動自在に軸支される。スロットルバルブ本体10は、バタフライバルブ部(以下、単に「バルブ部」という)11とバルブ部11をスロットルボディ8に支持させる軸部12とからなる。
【0019】
図1は、スロットルバルブ装置の断面図であり、図3は同側面図である。図1および図3において、軸部12は、図1の上部に位置する大径部分13と下部に位置する小径部分14とからなる。バルブ部11、および少なくともバルブ部11が配置された位置での吸気管の断面形状は矩形であり、バルブ部11は、スロットル閉状態でスロットルボディ8内に形成された段差の面に当接する。この段差はバルブ部11の上流側と下流側とで吸気管4の軸線をシフトさせて形成される(図2のスロットルボディ8の断面形状参照)。
【0020】
つまり大径部分13の径は、バルブ部11の矩形の一辺(つまりバルブ部の、軸部12と直交する方向での最大寸法)より大きく、小径部分14の径は、バルブ部11の矩形の一辺より小さく設定されている。バルブ部11は大径部分13と小径部分14とに両端を結合されて大径部分13および小径部分14の中間部に位置する。大径部分13は、スロットルボディ8から突き出したスリーブ15に挿入されており、小径部分14は、スリーブ15の反対側に突き出した二重のスリーブ16の内側壁17にカラー18を介して挿入されている。小径部分14の端部は内側壁17から突出している。この突出部には、ワッシャ19が通され、さらにストップリング20が嵌め込まれていて、スロットルバルブ本体10がスロットルボディ8から抜け出すのを阻止している。
【0021】
バルブ部11には、バルブ部11を覆う弾性部21が設けられる。弾性部21はバルブ部11から大径部分13および小径部分14にそれぞれ延在する環状部分22,23を含む。環状部分22,23の周縁は、スロットルボディ8に当接する部分で容易に撓んで密着性を良好にするため、波形に形成されている。弾性部21は、弾性重合体から形成されるのがよい。弾性重合体は耐薬品性に優れた材料である。弾性部21の作用はさらに後述する。
【0022】
バルブ部11と軸部12とは樹脂成形で一体に形成される。また、弾性部21は、樹脂成形されたバルブ部11および軸部12に対して成型により付加される。
【0023】
スリーブ15の外周には軸部12をスロットル閉方向に付勢するトーションばね24が設けられる。トーションばね24の一端はスリーブ15の基部に固定され、他端は太径部分13の上部に張り出しているフランジ部25に固定される。フランジ部25には、外周に沿って環状溝26が形成されていて、この溝26に案内されてフランジ部25にスロットルケーブル27が取り付けられている。スロットルケーブル27の一端は、ピン28でフランジ部25に結合されるとともに、他端は図示しないアクセル操作部(自動二輪車ではステアリングバーのグリップ)に結合される。
【0024】
トーションばね24は、バルブ部11をスロットル全閉方向に付勢するように軸部12に設けられており、スロットルケーブル27は、このスロットルケーブル27を引いたときに、トーションばね24による付勢方向と逆方向に軸部12が回動してスロットルが開かれるようにフランジ部25に取り付けられる。
【0025】
スロットルボディ8にスロットルバルブ本体10を組み付ける場合、スリーブ15に対して小径部分14側からスロットルバルブ本体10を挿入する。そして、小径部分14を、スリーブ16の内側壁17を貫通して、その端部を内側壁17から突出させた後、ワッシャ19とストップリング20を小径部分14の端部外周に嵌め込む。スロットルバルブ本体10は大径部分13および小径部分14からなるので、スロットルボディ8に対して一方向からの組み付けが容易である。
【0026】
スロットルバルブ本体10は、弾性部21周縁の、特に側面がスロットルボディ8に押圧されて確実なシール性能が得られるようにスロットルボディ8に組み付けられる。つまり大径部分13側から小径部分14側へ指向する方向(後述の方向B)へトーションばね24でスラスト荷重がかかった状態で、軸部12にストップリング20が嵌め込まれる。
【0027】
小径部分14には、スロットルセンサ28を小径部分14に連結するための連結軸29が結合される。スロットルセンサ28は、例えば、可変抵抗器であり、小径部分14に結合された連結軸29の回転位置に対応する抵抗値に基づいてスロットル開度を検出することができる。
【0028】
図4は、完成したスロットルバルブ本体10の斜視図であり、図1および図3と同符号は同一部分を示す。
【0029】
図5〜図10は、スロットルバルブ本体10および弾性部21の成型方法の説明図である。成型では、まず、図5に示すように、弾性部21を除いたスロットルバルブ本体10を成型(インジェクション成型)するための型30を準備する。型30は部分301と部分302とからなる。この型30内に樹脂注入口303から樹脂31を注入する。型30内に十分な樹脂31を注入した図6の状態になったならば、注入を終了し、樹脂31の冷却を待って型30を外す(図7の矢印の方向に抜く)。
【0030】
こうしてできあがったスロットルバルブ本体10の芯の部分(つまり弾性部21が付加されていないスロットルバルブ本体10)32に、弾性部21を一体付加するための型33を準備する(図8)。型33は部分331と部分332とからなる。この型33の内部にスロットルバルブ本体10の芯の部分32を嵌め込むと、図9のように弾性部21用の空間34ができる。そこで、弾性重合体注入口35から弾性重合体36を注入する。図10は空間34に弾性重合体が充てんされた状態を示す。冷却後、型33を外すと、弾性重合体36が弾性部21としてスロットルバルブ本体10の芯の部分32に一体に付加されたスロットルバルブ本体10(図4参照)ができあがる。
【0031】
図11は、バルブ部11とスロットルボディ8との係合部を示す断面図である。同図において、バルブ部11は、スロットル全閉時は、バルブ部11はトーションばね24の力によって矢印Aの方向に付勢されている。したがって、バルブ部11の周囲を覆っている弾性部21の縁211がスロットルボディ8の段差81,82に押し付けられる。弾性部21は、段差81,82に押し付けられて変形し、段差81,82の面の双方に確実に接触する。
【0032】
図12は、弾性部21とスロットルボディ8との係合部を示す断面図である。同図において、スロットルバルブ本体10は、矢印Bの方向にスラスト加重がかけられた状態でスロットルボディ8に組み付けられている。したがって、弾性部21の環状部分22,23は、このスラスト加重によって、それぞれ、スロットルボディ8の段差83,84の面に押し付けられて撓む。撓み量はスロットルバルブ本体10やスロットルボディ8の公差のばらつきによるが、図2の例では、環状部分23の方が環状部分22より大きく撓んでいる。
【0033】
なお、図12において、樹脂部21は、大径部分13および小径部分14に形成された孔37,38を貫通して大径部分13および小径部分14内に張り出している部分39,40を有する。この張り出し部分39,40と環状部分22,23とによって大径部分13および小径部分14は挟まれているので、弾性部21とスロットルバルブ本体10の芯の部分28はより確実に結合される。
【0034】
バルブ部11と弾性部21との結合をよりよくするために、バルブ部11にも、成型時に弾性重合体が流入可能な孔や凹部を設けることができる。図13は、弾性部21を除いたバルブ部11の斜視図であり、複数の凹部41がバルブ部11の表面に形成されている。凹部41は、軸部12の、弾性部21の環状部分22,23が密着する面にも設けるとよい。なお、凹部41に代えてバルブ部11を貫通する孔を設けてもよいし、その個数は限定されない。また、孔と凹部とが混在していてもよい。
【0035】
このように、本実施形態によれば、バルブ部11に設けた弾性体21によってスロットルバルブ本体10とスロットルボディ8とのシールが確実に行われる。
【0036】
なお、軸部12は、フランジ181側の軸径を大きくした大径部分を設けず、一定の軸径にしてもよいし、フランジ181側の軸径を小さくしてもよい。その場合は、スロットルボディ8の一方側からスロットルバルブ本体10の挿入を可能にするため、フランジ181側の軸(図1で大径部分)を支持する軸受(ブッシュ)を2分割構造つまり軸部12の長手方向に沿った分割面で分割したものを使用する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の一実施形態に係るスロットルバルブ装置の断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るスロットルバルブ装置を含む吸気系統の断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るスロットルバルブ装置の側面図である。
【図4】スロットルバルブ本体10の斜視図である。
【図5】スロットルバルブ本体および弾性部の成型方法を示す説明図である。
【図6】スロットルバルブ本体および弾性部の成型方法を示す説明図である。
【図7】スロットルバルブ本体および弾性部の成型方法を示す説明図である。
【図8】スロットルバルブ本体および弾性部の成型方法を示す説明図である。
【図9】スロットルバルブ本体および弾性部の成型方法を示す説明図である。
【図10】スロットルバルブ本体および弾性部の成型方法を示す説明図である。
【図11】バルブ部とスロットルボディとの係合部を示す断面図である。
【図12】弾性部とスロットルボディとの係合部を示す断面図である。
【図13】弾性部を除いたバルブ部の斜視図である。
【図14】スロットルボディとバタフライバルブ部との角度公差によるシール不完全の例を示す従来装置の断面図である。
【図15】スロットルボディとスロットルバルブ本体の軸方向の長さ公差によるシール不完全の例を示す従来装置の断面図である。
【符号の説明】
【0038】
1…シリンダヘッド、 2…吸気ポート、 4…吸気管、 7エアクリーナケース、 8…スロットルボディ、 10…スロットルボディ本体、 11…バルブ部、 12…軸部、 13…大径部分、 14…小径部分、 15…スリーブ、 21…弾性部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スロットルバルブ本体と、該スロットルバルブ本体を収容するスロットルボディとを有する内燃エンジン用スロットルバルブ装置において、
前記スロットルバルブ本体が、前記スロットルボディ内の吸気通路部分を開閉するバタフライバルブ部と、該バタフライバルブ部を前記スロットルボディに対して支持する軸部とからなり、
前記バタフライバルブ部が弾性部で覆われていることを特徴とするスロットルバルブ装置。
【請求項2】
前記弾性部が、成型されたスロットルバルブ本体上にさらに弾性材を成型で付加する二重成型方法によって前記スロットルバルブ本体に固着されていることを特徴とする請求項1記載のスロットルバルブ装置。
【請求項3】
前記スロットルバルブ本体には、前記弾性材が浸入することができる凹部および/もしくは孔が形成されていることを特徴とする請求項2記載のスロットルバルブ装置。
【請求項4】
前記弾性部が前記バルブ部から軸部に延長され、かつその延長部分が、波形周縁を含んでおり、
前記スロットルボディには、前記周縁側部が当接する壁面が設けれていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のスロットルバルブ装置。
【請求項5】
前記バタフライバルブ部と前記軸部とは樹脂による一体構造であり、
前記軸部が、前記バタフライバルブ部の一方側で該バタフライバルブ部の最大寸法より大きい直径を有し、他方側では前記最大寸法より小さい直径を有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のスロットルバルブ装置。
【請求項6】
前記スロットルバルブ本体が、前記軸部の軸線に沿って一方側に荷重された状態で前記軸線に沿った方向での前記スロットルボディに対する位置決めがなされていることを特徴とする請求項4または5記載のスロットルバルブ装置。
【請求項1】
スロットルバルブ本体と、該スロットルバルブ本体を収容するスロットルボディとを有する内燃エンジン用スロットルバルブ装置において、
前記スロットルバルブ本体が、前記スロットルボディ内の吸気通路部分を開閉するバタフライバルブ部と、該バタフライバルブ部を前記スロットルボディに対して支持する軸部とからなり、
前記バタフライバルブ部が弾性部で覆われていることを特徴とするスロットルバルブ装置。
【請求項2】
前記弾性部が、成型されたスロットルバルブ本体上にさらに弾性材を成型で付加する二重成型方法によって前記スロットルバルブ本体に固着されていることを特徴とする請求項1記載のスロットルバルブ装置。
【請求項3】
前記スロットルバルブ本体には、前記弾性材が浸入することができる凹部および/もしくは孔が形成されていることを特徴とする請求項2記載のスロットルバルブ装置。
【請求項4】
前記弾性部が前記バルブ部から軸部に延長され、かつその延長部分が、波形周縁を含んでおり、
前記スロットルボディには、前記周縁側部が当接する壁面が設けれていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のスロットルバルブ装置。
【請求項5】
前記バタフライバルブ部と前記軸部とは樹脂による一体構造であり、
前記軸部が、前記バタフライバルブ部の一方側で該バタフライバルブ部の最大寸法より大きい直径を有し、他方側では前記最大寸法より小さい直径を有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のスロットルバルブ装置。
【請求項6】
前記スロットルバルブ本体が、前記軸部の軸線に沿って一方側に荷重された状態で前記軸線に沿った方向での前記スロットルボディに対する位置決めがなされていることを特徴とする請求項4または5記載のスロットルバルブ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2006−90234(P2006−90234A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−277760(P2004−277760)
【出願日】平成16年9月24日(2004.9.24)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年9月24日(2004.9.24)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
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