説明

スロットル装置

【課題】汎用部品や既存部品を活用できるスロットル装置を提供する。
【解決手段】本発明の一態様は、スロットルシャフト4と、電動モータ8と、モータハウジング14と、ギヤカバー3と、ブラケット100とを有するスロットル装置1において、ブラケット100は、電動モータ8の出力側に備わる電源ターミナル108とギヤカバー3における電動モータ8側の面に備わる接合端子110とを接続する中間ターミナル102が一体化されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンの吸気通路に設けられ、吸気量を調節するために使用されるスロットル装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の技術として、例えば、下記の特許文献1に記載されるスロットル装置が知られている。特許文献1のスロットル装置は、スロットル本体側のモータのターミナルをスロットルカバーのターミナル台に配置された圧接ターミナルに圧着している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−295272号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のスロットル装置では、ターミナルの位置が異なるモータを使用したい場合には、モータのターミナルの位置に合わせてスロットルカバーの圧接ターミナルの位置を変更しなければならない。あるいは、既存のスロットルカバーを流用して使用したい場合には、既存のスロットルカバーの圧接ターミナルの位置に合わせて、モータのターミナルの位置を変更しなければならない。このように、使用するモータやスロットルカバーに応じてスロットルカバーやモータの構造の変更をしなければならないので、コストが増大し、汎用のモータや既存のスロットルカバーを活用できない。
【0005】
このような課題について、以下に一例を挙げて詳しく説明する。例えば、スロットル装置において、図14に示すように、既存のギヤカバー3に対応した専用の電動モータ202を使用する場合には、電動モータ202の電源ターミナル206とギヤカバー3の接合端子110とを接続することができる。なお、このとき、ブラケット200により電動モータ202をモータハウジング204に固定する。
【0006】
これに対し、図15に示すように、電源ターミナル108の仕様(位置や大きさや形状など)が前記の電源ターミナル206の仕様と異なるその他の電動モータ8(例えば、民生用電動モータなどの汎用の電動モータ)を使用する場合を想定する。すると、図15に示すように、電動モータ8の電源ターミナル108とギヤカバー3の接合端子110とを接続できないおそれがある。そのため、汎用の電動モータを使用する場合には既存のカバーを使用できず、電動モータの電源ターミナルの仕様に対応するように、ギヤカバーの接合端子の付近の構造を変更しなければならない。このように、特許文献1のスロットル装置を含め従来のスロットル装置では、汎用部品(汎用の電動モータなど)や既存部品(既存のギヤカバーなど)を活用することができない。
【0007】
そこで、このような汎用部品や既存部品を活用するために、電動モータの電源ターミナルとギヤカバーの接合端子との間に、前記のブラケット200とは別部品の中間ターミナル(不図示)を配置して、電源ターミナルと接合端子を接続することが考えられる。しかし、これでは部品点数が増大してしまう。また、中間ターミナルを電源ターミナルと接合端子とに個別に固定するための作業が必要になり、作業工程が増えてしまう。そして、中間ターミナルを電源ターミナルと接合端子とに固定する作業は困難を伴うので、電源ターミナルと接合端子とを確実に接続できないおそれがある。
【0008】
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、汎用部品や既存部品を活用できるスロットル装置を提供すること、を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様は、スロットルバルブが固定されたスロットルシャフトと、前記スロットルシャフトを回転させるための電動モータと、前記電動モータを収容するハウジングと、前記ハウジングに収容される前記電動モータの出力側を覆うカバーと、前記電動モータを前記ハウジングに固定するブラケットとを有するスロットル装置において、前記ブラケットは、前記電動モータの出力側に備わるモータ端子と前記カバーにおける前記電動モータ側の面に備わるカバー端子とを接続する中間ターミナルが一体化されていること、を特徴とする。
【0010】
この態様によれば、中間ターミナルを介してモータ端子とカバー端子とを確実に接続できる。そのため、汎用の電動モータなど様々な電動モータを使用するときに、既存のカバーを使用できる。このように、汎用の電動モータや既存のカバーを、それらの構造を変更せずに使用できる。したがって、汎用部品や既存部品を活用できる。また、中間ターミナルはブラケットに一体化されているので、ブラケットと中間ターミナルとで一部品となり、部品点数を削減できる。
【0011】
上記の態様においては、前記ブラケットはバネ性を備えること、が好ましい。
【0012】
この態様によれば、スロットル装置の外部の機構(例えば、エンジン)から電動モータに伝達される振動や電動モータが発する振動などの様々な振動を、ブラケットで吸収できる。そのため、振動を吸収するための専用の部品が不要になるので、さらに部品点数を削減できる。
【0013】
上記の態様においては、前記中間ターミナルは前記モータ端子が貫通する貫通穴を備え、前記貫通穴の縁部は、前記モータ端子を狭持しており、かつ、バネ性を備えること、が好ましい。
【0014】
この態様によれば、モータ端子の位置ズレを中間ターミナルの貫通穴の縁部で吸収できる。そのため、モータ端子の位置精度によらず様々な汎用の電動モータを使用できる。したがって、汎用部品や既存部品をさらに活用できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係るスロットル装置によれば、汎用部品や既存部品を活用できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】スロットル装置を示す正面図。
【図2】スロットル装置を示す図1の底面図。
【図3】スロットル装置を示す図1の右側面図。
【図4】スロットル装置を示す図2のA−A線断面図。
【図5】スロットル装置につき図4の一部を拡大して示す断面図。
【図6】スロットル装置からギヤカバーを取り外した状態を示す図1の右側面図。
【図7】スロットル装置からギヤカバーを取り外した状態を示す図1のB−B線断面図。
【図8】図1のC−C線断面図。
【図9】ブラケットの上面図。
【図10】図9のD−D線断面図。
【図11】中間ターミナルの正面図。
【図12】中間ターミナルの上面図。
【図13】ギヤハウジングにブラケットを取り付けた状態の断面図。
【図14】従来のスロットル装置における電動モータ周辺の断面図。
【図15】従来のスロットル装置における電動モータ周辺の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明のスロットル装置を具体化した実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。この実施形態のスロットル装置は、自動車用エンジンの吸気通路に設けられて、エンジンの吸気量を調節するために使用される。
【0018】
図1に、この実施形態のスロットル装置1を正面図により示す。図2に、同じくスロットル装置1を図1の底面図により示す。図3に、同じくスロットル装置1を図1の右側面図により示す。図1、図2に示すように、スロットル装置1は、金属製のスロットルボディ2と、樹脂製のギヤカバー3とを備える。
【0019】
スロットルボディ2は、エンジンの吸気通路に連通するボア11を有する円筒状のスロットルパイプ12と、内部にギヤ機構9(図4参照)等を収容するギヤハウジング13と、内部に電動モータ8(図4参照)を収容するモータハウジング14とを含む。ギヤハウジング13は、図1において上下方向に伸びる。モータハウジング14は、その中心軸線L1が、ギヤハウジング13に対して垂直に交わるように配置される。スロットルパイプ12は、ギヤハウジング13からもモータハウジング14からも離間して配置される。スロットルパイプ12の一端部(空気の流れの下流側端部)には、フランジ15が形成される。このフランジ15には、合計3つのボルト挿通孔15aが形成される。図1に示すように、スロットルパイプ12には、ボア11を径方向に横切るようにスロットルシャフト4が設けられる。スロットルボディ2には、このスロットルシャフト4の両端部を収容する一対の第1ボス部16A及び第2ボス部16Bが形成される。ボア11の中には、スロットルシャフト4に固定されたスロットルバルブ5が配置される。
【0020】
ここで、図1に示すように、モータハウジング14は、スロットルパイプ12に対して隙間を隔てて配置される。また、モータハウジング14の中心軸線L1とスロットルシャフト4とが平行をなすように配置される。図2において、スロットルパイプ12は、図面上側が空気の流れに対する上流側端12aであり、図面下側が空気の流れに対する下流側端12bである。図2において、スロットルパイプ12の上流側端12aは、ギヤハウジング13の前後方向(幅方向)の前端縁13aとほぼ同じ位置に配置される。図2において、スロットルパイプ12の下流側端12bは、ギヤハウジング13の前後方向(幅方向)の後端縁13bよりも前端縁13a寄り位置に配置される。図2に示すように、モータハウジング14の外周面の一部(後側部)14aは、スロットルパイプ12の下流側端12bよりも更に下流側に配置される。
【0021】
図1〜図3に示すように、ギヤカバー3は、ギヤハウジング13の開口部を閉鎖するように、ネジ6とナット7によりギヤハウジング13に締め付けられて固定される。ギヤカバー3は、外部配線用のコネクタ3aを含む。
【0022】
図4に、スロットル装置1を図2のA−A線断面図により示す。図5に、スロットル装置1につき、図4の一部を拡大して断面図により示す。図6に、スロットル装置1からギヤカバー3を取り外した状態を図1の右側面図により示す。図7に、スロットル装置1からギヤカバー3を取り外した状態を図1のB−B線断面図により示す。
【0023】
図4において、スロットルパイプ12の左右両側部に形成された一対のボス部16A,16Bには、ボア11を横切るスロットルシャフト4が、それぞれ一対をなす第1軸受21A及び第2軸受21Bを介して回転可能に支持される。スロットルシャフト4に固定されたスロットルバルブ5は、ボア11の形状に合わせて円板状をなし、スロットルシャフト4と一体的に回動する。これにより、ボア11を開閉してボア11を流れる吸気量を調節するようになっている。
【0024】
図4、図7に示すように、スロットルシャフト4は、第1端部4aと第2端部4bを含む。スロットルシャフト4の第1端部4a(図4、図7の左端部)は、第1ボス部16Aにて第1軸受21Aを介して回転可能に支持される。第1ボス部16Aには、その開口部を閉鎖するプラグ22が取り付けられる。スロットルシャフト4の第2端部4b(図4、図7の右端部)の近傍は、第2ボス部16Bにて第2軸受21Bを介して回転可能に支持される。第2軸受21Bに隣接して、第2ボス部16Bの端部には、スロットルシャフト4との間で気密性を保つためのシール材23が設けられる。第2端部4bは、ギヤハウジング13の中へ突出する。第2端部4bには、扇形ギヤを有するスロットルギヤ31が固定される。
【0025】
図4に示すように、モータハウジング14の一端は、ギヤハウジング13に開口する。モータハウジング14には、例えば、DC電動モータ等の電動モータ8が収容される。電動モータ8の出力軸8aには、駆動ギヤ32が取り付けられる。
【0026】
図4に示すように、スロットルシャフト4と電動モータ8との間には、スロットルボディ2とギヤカバー3との間にてカウンタシャフト24が設けられる。カウンタシャフト24には、カウンタギヤ33が回転可能に支持される。カウンタギヤ33は、駆動ギヤ32に噛み合う大径ギヤ部33aと、スロットルギヤ31に噛み合う小径ギヤ部33bとを有する。この実施形態では、これらスロットルギヤ31、駆動ギヤ32及びカウンタギヤ33により、減速ギヤ機構として機能する本発明のギヤ機構9が構成される。
【0027】
以上のような構成のスロットル装置1において、電動モータ8及びその関連構成について詳しく説明する。ここで、図8は、図1のC−C線断面図である。また、図9はブラケット100の上面図であり、図10は図9のD−D線断面図である。また、図11は中間ターミナル102の正面図であり、図12は中間ターミナル102の上面図である。さらに、図13は、ギヤハウジング13にブラケット100を取り付けた状態の断面図である。
【0028】
そこで、まず、電動モータ8の構造について説明する。電動モータ8は、汎用の電動モータ(例えば、民生用の電動モータ)である。そして、電動モータ8は、その外形が円筒状に形成され、図8に示すように、前記した出力軸8aと駆動ギヤ32の他に、出力側の第1端面104に2つの電源ターミナル108を備える。電源ターミナル108は、後述する接合端子110と前記のコネクタ3aを介して外部電源に接続するモータ端子である。このような構造の電動モータ8は、出力軸8aの動力によりギヤ機構9(図4参照)を介してスロットルシャフト4を回転させる。
【0029】
次に、電動モータ8の関連構成の一つであるギヤカバー3の構造について説明する。図8に示すように、ギヤカバー3は、電動モータ8が配置される側の面において、接合端子110を備える。この接合端子110は、ギヤカバー3内に埋設された通電端子(不図示)に接続され、コネクタ3aに接続する。この接合端子110は、電動モータ8の電源ターミナル108に接合するカバー端子である。接合端子110は、2つ形成されている。
【0030】
次に、電動モータ8の関連構成の一つであるモータハウジング14の構造について説明する。モータハウジング14は、図8に示すように、穴部112を備える。そして、穴部112の内部に電動モータ8が収容されている。穴部112は、その内周面114が円筒状に形成されている。この穴部112は、電動モータ8の出力軸8aの軸方向について、電動モータ8の出力側から順に第1底面部116、第2底面部118、第3底面部120からなる底面部122を備える。そして、電動モータ8の径方向について、第1底面部116の内側に第2底面部118が形成され、第2底面部118の内側に第3底面部120が形成されている。さらに、第2底面部118と電動モータ8の第2端面106との間に、弾性部材であるウェーブワッシャ124を配置する。なお、電動モータ8の第2端面106は、電動モータ8の出力側の第1端面104とは出力軸8aの軸方向について反対側の端面である。
【0031】
次に、電動モータ8の関連構成の一つであるブラケット100と中間ターミナル102の構造について説明する。ブラケット100は、図9と図10に示すように、2つのネジ穴126、穴部128などを備える。ネジ穴126は、前記の図8に示すように、ブラケット100をギヤハウジング13に固定するためのネジ146が挿入される穴である。また、穴部128は、図8に示すように、電動モータ8の出力軸8aと駆動ギヤ32が挿入される穴である。なお、ブラケット100はバネ性を備える。
【0032】
そして、このブラケット100は、図9と図10に示すように、中間ターミナル102が一体化されている。中間ターミナル102は、板状の部品であり、図11と図12に示すように、第1部位130と第2部位132とを備える。第1部位130と第2部位132は、その形成方向が直交しており、これにより中間ターミナル102はL字型に形成されている。そして、第1部位130は、板厚方向に貫通する貫通穴134を備える。この貫通穴134は、図12に示すように、中間ターミナル102を上面側から見たときに、凡そアルファベットの「I」の字の形状に形成され、各々縦長形状の第1領域136と第2領域138と第3領域140を備える。すなわち、貫通穴134は、第1領域136の長手方向が第2領域138の長手方向と第3領域140の長手方向とに直交するように形成されている。そして、第1領域136の長手方向の両端部は、各々第2領域138の長手方向の中央部と第3領域140の長手方向の中央部とに連結している。
【0033】
このように貫通穴134が形成されることにより、第1領域136の短手方向(図12の左右方向)の両側の縁部142と縁部144が板バネのように形成され、縁部142と縁部144はバネ性を備える。この貫通穴134は、プレス成形により第1部位130を板厚方向に打ち抜くことで形成する。図11に示す例においては、成形型により第1部位130を図面下側から図面上側に打ち抜いた例を示し、縁部142と縁部144は図面上側に向かって湾曲している。すなわち、縁部142と縁部144は、電動モータ8の電源ターミナル108を貫通穴134の第1領域136に挿入させる方向に湾曲している。
【0034】
次に、このような構造の電動モータ8及びその関連構成において、電動モータ8の電源ターミナル108とギヤカバー3の接合端子110との接続方法について説明する。まず、図13に示すように、電動モータ8の電源ターミナル108を中間ターミナル102の貫通穴134の第1領域136(図12参照)に貫通させながら、ブラケット100をギヤハウジング13にネジ146で締結して固定する。これにより、電動モータ8をモータハウジング14に固定できる。このとき、中間ターミナル102の貫通穴134に対し、電源ターミナル108を図13の下側から上側に向かって挿入する。また、このとき、中間ターミナル102の縁部142と縁部144は電源ターミナル108を狭持するので、電動モータ8の径方向の位置決めができる。また、前記のように、中間ターミナル102の縁部142と縁部144はバネ性を備えるので、電源ターミナル108の位置ズレを縁部142と縁部144で吸収できる。さらに、電源ターミナル108を中間ターミナル102の縁部142と縁部144の湾曲方向に向かって挿入するので、電源ターミナル108を容易に貫通穴134に挿入できる。
【0035】
このようにブラケット100をギヤハウジング13に固定した後、図8に示すように中間ターミナル102の第2部位132をギヤカバー3の接合端子110に嵌合させながら、前記の図1に示すようにギヤカバー3をネジ6とナット7によりギヤハウジング13に締め付けて固定する。これにより、ギヤカバー3は、モータハウジング14に収容される電動モータ8を覆うようにして、ギヤハウジング13を介してモータハウジング14に固定される。このとき、図8に示すように、電動モータ8の電源ターミナル108とギヤカバー3の接合端子110とは離れているが、中間ターミナル102により電源ターミナル108と接合端子110とを接続できる。
【0036】
以上説明したようにこの実施形態のスロットル装置1によれば、ブラケット100は、電動モータ8の出力側に備わる電源ターミナル108とギヤカバー3における電動モータ8側の面に備わる接合端子110とを接続する中間ターミナル102が一体化されている。これにより、電源ターミナル108の位置と接合端子110の位置とが離れていても、確実に中間ターミナル102を介して電源ターミナル108と接合端子110とを接続できる。そのため、前記の図14で示すような専用の電動モータ202に対応する既存のギヤカバー3を、汎用の電動モータ8にも使用できる。このように、汎用の電動モータ8や既存のギヤカバー3について、その構造を変更することなく使用できる。したがって、汎用部品や既存部品を活用できる。
【0037】
また、中間ターミナル102はブラケット100に一体化されているので、ブラケット100と中間ターミナル102とで一部品となり、部品点数を削減できる。さらに、ブラケット100をギヤハウジング13に固定するだけで、確実に電源ターミナル108と接合端子110とを中間ターミナル102を介して接続できる。そのため、中間ターミナル102を電源ターミナル108と接合端子110とに個別に固定するための作業が不要になるので、作業工数を削減できる。
【0038】
また、ブラケット100はバネ性を備えるので、スロットル装置1の外部から電動モータ8に伝達される振動や電動モータ8が発する振動などを、ブラケット100により吸収できる。そのため、振動を吸収するウェーブワッシャ124を廃止すれば、さらに部品点数が削減できる。
【0039】
また、中間ターミナル102は電源ターミナル108が貫通する貫通穴134を備え、この貫通穴134の縁部142と縁部144は、電源ターミナル108を狭持しており、かつ、バネ性を備える。これにより、電源ターミナル108の位置ズレを中間ターミナル102の縁部142と縁部144で吸収できる。そのため、電源ターミナル108の位置精度に関わらず様々な汎用の電動モータ8を使用できる。したがって、汎用部品や既存部品をさらに活用できる。
【0040】
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。例えば、前記の実施形態ではブラケット100に中間ターミナル102を一体化させているが、ギヤカバー3に中間ターミナルを一体化させておくことも考えられる。
【符号の説明】
【0041】
1 スロットル装置
2 スロットルボディ
3 ギヤカバー
4 スロットルシャフト
5 スロットルバルブ
6 ネジ
7 ナット
8 電動モータ
9 ギヤ機構
13 ギヤハウジング
14 モータハウジング
24 カウンタシャフト
31 スロットルギヤ
32 駆動ギヤ
33 カウンタギヤ
100 ブラケット
102 中間ターミナル
108 電源ターミナル
110 接合端子
124 ウェーブワッシャ
130 (中間ターミナルの)第1部位
132 (中間ターミナルの)第2部位
134 貫通穴
136 (貫通穴の)第1領域
138 (貫通穴の)第2領域
140 (貫通穴の)第3領域
142 縁部
144 縁部
146 ネジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スロットルバルブが固定されたスロットルシャフトと、前記スロットルシャフトを回転させるための電動モータと、前記電動モータを収容するハウジングと、前記ハウジングに収容される前記電動モータの出力側を覆うカバーと、前記電動モータを前記ハウジングに固定するブラケットとを有するスロットル装置において、
前記ブラケットは、前記電動モータの出力側に備わるモータ端子と前記カバーにおける前記電動モータ側の面に備わるカバー端子とを接続する中間ターミナルが一体化されていること、
を特徴とするスロットル装置。
【請求項2】
請求項1のスロットル装置において、
前記ブラケットはバネ性を備えること、
を特徴とするスロットル装置。
【請求項3】
請求項1または2のスロットル装置において、
前記中間ターミナルは前記モータ端子が貫通する貫通穴を備え、
前記貫通穴の縁部は、前記モータ端子を狭持しており、かつ、バネ性を備えること、
を特徴とするスロットル装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−104392(P2013−104392A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−250076(P2011−250076)
【出願日】平成23年11月15日(2011.11.15)
【出願人】(000116574)愛三工業株式会社 (1,018)
【Fターム(参考)】