説明

セルのアウトオブサービス故障の処理方法及び装置

本発明は、セルのアウトオブサービス故障の処理方法を開示した。当該方法は、セルのアウトオブサービス警報をモニターして受信するステップと、取得されたセルのアウトオブサービス警報に対して、ハードウエア資源警報であり且つ代替可能なハードウエア資源があることを確定する場合、自動的にセルの修復を試みるステップと、を含める。本発明は、また、同時にセルのアウトオブサービス故障の処理装置を開示した。故障モニタリングモジュール、故障自動修復モジュールを備える。本発明によれば、運営管理のコストを低減させ、問題の解決時間を短縮させ、故障処理の効率を向上させることが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信ネットワークにおけるセルの故障処理技術に関し、特にセルのアウトオブサービス故障の処理方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
移動通信技術の急激な発展に伴い、移動通信システムにサポートされている様々なサービスは、だんだん多くなって、ますます強くなる。現在、移動通信システムにおいて、様々なサービスの実現は、すべてセルの機能に依頼するため、セルが故障したと、それにサポートされるサービスが正常に行うことが不可能となる。
【0003】
現在、セルは故障した時に警報を報告することもあって、警報を報告せず、正常なサービス機能を提供することができないこともある。セルが警報を報告せず正常にサービスできない場合に対しては、一般的に、セルの性能指標をモニターする或いはユーザーからの苦情により発見し、その後、セル警報に変換することができる。性能指標モニタリングとは、通常、セルのトラフィックと関連する指標を検出して、セルのトラフィックが0或いはある所定の閾値より低い時、セルにトラフィックがない或いは低い通知を出して、本文でセルにトラフィックがない或いは低い通知をセルのノン・トラフィック通知に総称する。
【0004】
しかし、どの手段によりセルが正常なサービス機能からアウトしたことを発見することに関わらず、専門の管理人員が故障を分析して処理する必要があって、且つ管理人員が処理を完成させる前に、相応するセルがカバーした領域が全て正常なサービスを提供することができない。通常、セルが正常なサービスを提供することができないことは、セルのアウトオブサービス、セル中断、セル異常を含めて、本文でこれらをセルのアウトオブサービスに総称する。既存の技術によるセルが正常なサービスからアウトする処理から見ると、現在のセルのアウトオブサービス故障の処理プロセスが管理人員の専門程度に依頼する必要があって、このように、明らかに運営管理のコスト及び問題を解決することに必要な時間が増加する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、これに鑑みてなされるものであって、運営管理のコストを低減させ、問題の解決時間を短縮させ、故障処理の効率を向上させることができるように、セルのアウトオブサービス故障の処理方法及び装置を提供することを主要な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述目的を達するために、本発明の技術方案は以下のように実現する。
【0007】
本発明に係るセルのアウトオブサービス故障の処理方法は、セルのアウトオブサービス警報をモニターして受信するステップと、取得されたセルのアウトオブサービス警報に対して、ハードウエア資源警報であり且つ代替可能なハードウエア資源があることを確定する場合、自動的にセールの修復を試みるステップと、を含める。
【0008】
その中、前記取得されたセルのアウトオブサービス警報は、ネットワークエレメント設備によってセルの故障を検出した上で報告される、或いは、ネットワーク管理システムによってセルの故障を検出した上で送信される、或いは、ユーザー苦情情報により変換される、或いは、セルのノン・トラフィック通知及びセルの状態によって発生する。
【0009】
上記の案において、前記ハードウエア資源警報であり且つ代替可能なハードウエア資源があることを確定することは、具体的に、
a.取得されたセールのアウトオブサービス警報の警報原因と警報内容を分析することと、
b.前記警報原因と警報内容によってセルのアウトオブサービスがハードウエア設備の故障によるかを判断して、ハードウエアの故障であると、ステップcを実行し、ハードウエアの故障ではないと、セルの修復を試みて、その後、現在の修復プロセスを終了することと、
c.配置情報を検索して、現在のセルに関連しているハードウエア資源対象を取得して、関連しているハードウエア資源の警報があるかを検索して、ハードウエア資源に関連している警報があると、ハードウエア資源のタイプによって代替可能なハードウエア資源があるかを判断して、代替可能なハードウエア資源があると、セルの修復を試みて、代替可能なハードウエア資源がないと、現在の修復プロセスを終了して、ハードウエア資源に関連している警報がないと、現在の修復プロセスを終了することと、を含める。
【0010】
上記の案において、代替可能なハードウエア資源がない場合、修復プロセスを終了する前、或いは、ハードウエア資源に関連している警報がない場合、修復プロセスを終了する前に、セルに補償する必要かを判断して、補償の必要がないと、自動修復の処理結果を記録する、或いは、上層へ警報処理結果をフィード・バックして、補償の必要があると、セルの閉塞リクエストを送信して故障したセルを閉塞させて、元セル配置パラメーターをバックアップして、その後、セルの補償に関連している配置パラメーターを生成してネットワークエレメント設備に送信し、自動修復の処理結果を記録する或いは上層へ警報処理結果をフィード・バックするステップと、をさらに含める。
【0011】
上記の案において、セルの修復を試みた後、セルの修復が成功するかを判断して、成功したと、現在の修復プロセスを終了して、失敗したと、セルに補償する必要かを判断して、補償する必要がないと、自動修復の処理結果を記録する、或いは上層へ警報処理結果をフィード・バックして、補償する必要があると、セルの閉塞リクエストを送信して故障したセルを閉塞させて、元セル配置パラメーターをバックアップして、その後、セルの補償に関連している配置パラメーターを生成してネットワークエレメント設備に送信し、自動修復の処理結果を記録する或いは上層へ警報処理結果をフィード・バックするステップ、をさらに含める。
【0012】
上記の案において、セルの故障が修復された後、セルのアウトオブサービス警報の回復メッセージを受信して、セルが補償されたかを検索して、補償されないと、処理せず、補償されたと、セルの状態を検索して、セルの状態が閉塞であると、まず閉塞されたセルを解いて、さらに現在のセルのパラメーターとバックアップされた元の配置パラメーターに基づいて新しい配置パラメーターを生成して、ネットワークエレメント設備に送信して、セルの状態が閉塞ではないと、直接に現在のセルのパラメーターとバックアップされた元の配置パラメーターに基づいて新しい配置パラメーターを生成して、ネットワークエレメント設備に送信するステップと、をさらに含める。
【0013】
上記の案において、前記セル修復方式は、故障したセルを削除してセルの再構成を試みる、或いは、セルの物理設備に関連しているパラメーターを修正する或いは新たに割り当てる、或いは、セルが予備の物理設備をスタートさせることを許可するものである。
【0014】
本発明に係るセルのアウトオブサービス故障の処理装置は、
セルのアウトオブサービス警報或いはセルのノン・トラフィック通知をモニターして受信し、取得されたセルのアウトオブサービス警報を故障自動修復モジュールに転送するのに用いる故障モニタリングモジュールと、
セルのアウトオブサービス警報及び収集された関連している情報を分析して、ハードウエア資源であり且つ代替可能なハードウエア資源があることを確定する場合、自動的にセルの修復を試みるのに用いる故障自動修復モジュールと、を備える。
【0015】
その中、前記故障モニタリングモジュールは、さらにネットワークにおける性能モニタリングシステムに接続し、性能モニタリングシステムから送信されたセルのノン・トラフィック通知を受信し、さらにネットワークにおけるユーザー苦情処理システムに接続し、ユーザー苦情処理システムがユーザー苦情情報によって変換したセルのアウトオブサービス警報を受信し、さらにネットワークにおけるネットワークエレメント設備或いはネットワーク管理システムに接続し、ネットワークエレメント設備或いはネットワーク管理システムのセルのアウトオブサービス警報を受信する。
【0016】
上記の案において、前記故障自動修復モジュールは、さらに、自動的に修復を試みることが失敗した後、自動的に補償操作をスタートさせるのに用いる。
【0017】
本発明に係るセルのアウトオブサービス故障の処理方法及び装置は、自動的にシステムにおけるセルのアウトオブサービス警報をモニターして、セルのアウトオブサービス警報をモニターしたと、ハードウエア資源警報であり且つ代替可能なハードウエア資源があることを確定する場合、自動的にセルの修復を試みて、このように、問題を解決する必要な時間を大きく短縮させ、故障の処理効率を向上させ、運営管理のコストを低減させることができる。
【0018】
本発明は、修復が失敗した後、さらに自動的にセルの補償操作をスタートさせて、セルの補償に関連している配置パラメーターを生成してネットワークエレメント設備に送信して、セルの警報が回復された後、自動的にセルの補償操作を取り消す。このように、セルのアウトオブサービスのユーザーに対する影響を大きく下げ、ユーザーのサービス満足度を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施例に係るセルのアウトオブサービス故障の処理装置の構成及び応用環境を示す図である。
【図2】本発明の第一実施例に係るセルのアウトオブサービス故障の報告処理方法の実現プロセスを示す図である。
【図3】本発明の第一実施例に係るセルのアウトオブサービス故障の回復処理方法の実現プロセスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の要旨は、自動的にシステムにおけるセルのアウトオブサービス警報をモニターして、自動修復を試みて、さらに、自動修復が失敗した場合、自動的にセルの補償操作をスタートさせることができることにある。
【0021】
図1に本発明の実施例に係るセルのアウトオブサービス故障の処理装置の構成及び応用環境を示す。図1に示すように、本発明の実施例に係るセルのアウトオブサービス故障の処理装置は、故障モニタリングモジュール10と故障自動修復モジュール11を備える。
【0022】
故障モニタリングモジュール10は、セルのアウトオブサービス警報或いはセルのノン・トラフィック通知をモニターして受信し、取得されたセルのアウトオブサービス警報を故障自動修復モジュール11に転送する。
【0023】
ここで、故障モジュール10が受信したセルのアウトオブサービス警報或いはセルのノン・トラフィック通知は、ネットワークエレメント設備或いはネットワーク管理システム(NMS)、或いはネットワークにおける性能モニタリングシステム12、或いはネットワークにおけるユーザー苦情処理システム13からのものであってもよい。その中、ネットワーク管理システムは、NMSと略称される。
【0024】
前記ネットワークエレメント設備或いはNMS(図1に示されない)は、故障モニタリングモジュール10に接続され、ネットワークエレメント設備或いはNMSが故障を検出したとセルのアウトオブサービス警報が発生して、故障モジュール10に送信する。
【0025】
前記性能モニタリング12と故障モジュール10は、インタフェースにより接続され、セルのノン・トラフィック通知をトリガーすることができ、即ち、セルにトラフィックがない場合にセルのノン・トラフィック通知を故障モニタリングモジュール10に送信する。
【0026】
前記ユーザー苦情処理システム13と故障モニタリングモジュール10は、インタフェースにより接続され、受信されたユーザー苦情情報によってセルのアウトオブサービス警報をトリガーすることができ、即ち、ユーザー苦情を受信した後、アウトオブサービス警報に変換して故障モジュール10に送信することができる。
【0027】
故障モニタリングモジュール10は、受信された警報情報をモニターして、セルのアウトオブサービス警報を発見すると、それを故障自動修復モジュール11に転送する。
【0028】
故障自動修復モジュール11は、セルのアウトオブサービス警報及びさらに収集された関連している情報を分析して、ハードウエア資源警報であり且つ代替可能なハードウエア資源があることを確定する場合、自動的にセルの修復を試みて、さらに、自動的に修復を試みることが失敗した後、自動的にセルの補償操作をスタートさせる。
【0029】
図1の応用環境に基づいて、本発明に係るセルのアウトオブサービス故障の処理方法は、以下のステップを含める。
【0030】
ステップ1において、セルのアウトオブサービス警報をモニターして受信する。
【0031】
ここで、前記モニタリング及び受信は、故障モジュールによって完成され、前記セルのアウトオブサービス警報は、ネットワークエレメント設備によってセルの故障を検出した上で報告されるものであってもよいし、或いは、NMSによってセルの故障を検出した上で送信されるものであってもよいし、ユーザー苦情処理システムによってユーザー苦情情報によって変換されるものであってもよいし、セルのノン・トラフィック通知及びセルの状態によって発生するものであってもよい。
【0032】
実際には、故障モニタリングモジュールが受信したメッセージは、セルのアウトオブサービスとセルのノン・トラフィック通知の2種類がある可能性がある。そのため、故障モニタリングモジュールは、受信されたメッセージのタイプを判断する必要があって、セルのアウトオブサービス警報であると、ステップ2を実行する。
【0033】
セルのノン・トラフィック通知であると、まずセルの状態を検索して、
セルの状態が使用できないものであると、セルのアウトオブサービス警報を出して、ステップ3を実行して、セルの状態が正常であると、配置情報を検索して当該セルに関連しているハードウエア資源対象を取得して、関連しているハードウエア資源対象の警報があるかを検索して、警報があると、セルのアウトオブサービス警報を出して、ステップ4を実行して、警報がないと、セルが正常であると考えて、現在の処理プロセスを終了する。
【0034】
本ステップにおいて、メッセージのタイプに対する判断及び後続の操作は、全て故障自動修復モジュールによって完成され、前記セルのアウトオブサービス警報或いはセルのノン・トラフィック通知は、全て故障モニタリングモジュールによって故障自動修復モジュールに転送される。
【0035】
ステップ2において、受信されたセルのアウトオブサービス警報に対して、警報原因と警報内容を分析して、警報原因及び内容によってセルのアウトオブサービスの原因がハードウエア設備の故障によるかを確定して、ハードウエアの故障であると確定すると、ステップ3を実行して、ハードウエアの故障を処理して、ハードウエアの故障ではないと確定すると、ステップ5を実行する。
【0036】
ステップ3において、配置情報を検索して、現在のセルに関連しているハードウエア資源対象を取得して、関連しているハードウエア資源対象の警報があるかを検索する。
【0037】
本ステップは、故障自動修復モジュールによって完成される。
【0038】
ステップ4において、ハードウエア資源に関連している警報があると、ハードウエア資源のタイプによってハードウエア資源が代替されることができるかを判断して、代替可能なハードウエア資源があると、ステップ5を実行して、代替可能なハードウエア資源がないと、ハードウエア資源の故障が回復する前に、セルのアウトオブサービス警報が回復することができなくて、セルの補償をスタートさせる必要があって、ステップ6を実行する。
【0039】
ハードウエア資源に関連している警報がないと、直接にステップ6を実行する。
【0040】
ステップ5において、セルの修復を試み、セルの修復が成功するかを判断して、成功したと、現在の自動修復プロセスを終了し、失敗したと、セルの補償をスタートさせる必要があって、ステップ6を実行する。
【0041】
ここで、セルの修復は、以下の手段を使用することができるが、これに限られない。
【0042】
a.故障したセルを削除して、セルの再構成を試みる。ハードウエアの原因でセルを再構成する場合、セルの無線パラメーターが、元セルのパラメーターをそのまま用いて、物理設備に関連しているパラメーターが新たに指定されることができ、故障したハードウエア資源を使用することを避ける。ハードウエアの原因でなくセルを再構成する場合、元セルのパラメーターを用いるすることができる。セルの再構成は、複数回試みることができる。
【0043】
b.セルの物理設備に関連しているパラメーターを修正する或いは新たに割り当てる。
【0044】
c.セルが予備の物理設備をスタートさせることを許可する。
【0045】
当該ステップは、ネットワークエレメント設備によって実現されてもよい。
ステップ6において、セルのタイプ及びその他のパラメーターによってセルに補償する必要かを判断して、必要がないと、自動修復処理の結果を記録する或いは上層へ警報処理結果をフィード・バックして、自動修復プロセスを終了する。
【0046】
ここで、運営者が警報処理結果を注意する必要がある時にNMSから取得することができるように、前記上層へ警報処理結果をフィード・バックすることは、上層NMSへ通知を送信することであってもよく、その中、セルのアウトオブサービス警報に修復を試みることを含める。
【0047】
補償する必要があると、まずセルの閉塞リクエストを送信して故障したセルを閉塞させ、元セルの配置パラメーターをバックアップし、その後、補償アルゴリズムによりセルの補償に関連している配置パラメーターを生成して、ネットワークエレメントに送信し、自動修復の処理結果を記録する或いは上層へ警報処理結果をフィード・バックする。
【0048】
ここで、運営者が警報処理結果を注意する必要がある時にNMSから取得することができるように、前記上層へ警報処理結果をフィード・バックすることは、上層NMSへ通知を送信することであってもよく、セルのアウトオブサービス警報に対する様々な修復の試みと補償方式を含める。
【0049】
前記セルのタイプは、セルのカバータイプであってもよく、当該タイプが、セルに補償する必要かを判断することに用いることができる。例えば、カバータイプが容量を増加するだけであるため、補償しなくても信号の死角にならなく、通信レートが低下するだけである。
【0050】
実際の応用では、セルの補償の目的は、カバーの死角が現れることを避けるだけであれば、セルが属する領域が多層のカバーであり、且つ現在の故障したセルがトップのカバーではないと、セルの補償をしなくてもよい、つまり、セルの補償を行うステップが選択可能なものである。この場合では、セルのアウトオブサービスによって、システム搬送サービスの容量が低下するが、カバーの死角が発生しない。
【0051】
セルの補償操作を行わないと、ステップ4とステップ5におけるテップ6に移行する操作は、現在の修復プロセスを終了することになる。
【0052】
さらに、管理人員がセルのアウトオブサービス警報が指示するセルを修復して、相応のセルが補償されたことを記録した後、
セルの故障が修復された後、故障モニタリングモジュールは、セルのアウトオブサービス警報の回復メッセージを受信して、故障自動修復モジュールに転送するステップと、故障自動修復モジュールは、セルのアウトオブサービス警報の回復メッセージを受信して、セルが補償されたかを検索して、補償されないと、処理せず、補償されたと、セルの状態を検索して、セルの状態が閉塞であると、まず閉塞されたセルを解いて、さらに現在のセルのパラメーターとバックアップされた元の配置パラメーターにより新しい配置パラメーターを生成して、ネットワークエレメント設備に送信して、セルの補償を取り消すステップと、をさらに含める。
【0053】
一般的には、セルの故障が修復された後、セルの故障の警報ソースによって、例えばネットワークエレメント設備などによって回復メッセージを生成して故障モニタリングモジュールに送信してもよいし、NMSによって故障が回復されて正常な作業をすることができると検出した上で、セルの故障が回復されたことを確認して、さらに回復メッセージを生成して故障モニタリングモジュールに送信してもよいし、また、性能モニタリングシステムによって回復メッセージを生成して故障モニタリングモジュールに送信してもよい。
【0054】
実際の応用では、故障したセルに対する回復処理は、選択可能なものである。
【0055】
実施例1
本実施例では、ネットワークエレメント設備或いはNMSは、セルの故障を検出して、セルのアウトオブサービス警報を起こして送信する。本実施例におけるセルのアウトオブサービス故障の処理方法は、セルのアウトオブサービス故障の報告とセルのアウトオブサービス故障の回復との2つの部分を含める。図2は、セルのアウトオブサービス故障の報告の処理プロセスを示す図である。図3は、セルのアウトオブサービス故障の回復の処理プロセスを示す図である。図2、図3に示すように、本実施例におけるセルのアウトオブサービス故障の処理方法は、以下のステップを含める。
【0056】
ステップ200において、セルの故障を検出して、セルのアウトオブサービス警報を起こして報告する。
【0057】
ここで、ネットワークエレメント設備によってセルのアウトオブサービス警報を起こして、故障モニタリングモジュールに報告することであってもよいし、NMSによってセルの故障を検出してセルのアウトオブサービス警報を起こして、故障モニタリングモジュールに送信することであってもよい。
【0058】
ステップ201〜202において、故障自動修復モジュールは、セルのアウトオブサービス警報を受信した上で、警報原因、警報内容を分析して、警報原因と警報内容によってセルのアウトオブサービスの原因がハードウエア設備の故障によるかを判断して、ハードウエアの故障であると確定すると、ステップ203を実行して、ハードウエアの故障を処理して、ハードウエアの故障ではないと確定すると、ステップ205を実行する。
【0059】
ここで、前記セルのアウトオブサービス警報は、ネットワークエレメント設備によって故障モニタリングモジュールに報告されて、さらに故障モニタリングモジュールによって故障自動修復モジュールに転送される。
【0060】
ステップ203〜204において、故障自動修復モジュールは、現在のセルの配置情報を検索して、現在のセルに関連しているハードウエア資源対象を取得して、関連しているハードウエア資源対象の警報があるかを検索する。
【0061】
ハードウエア資源に関連している警報があると、ハードウエア資源のタイプによってハードウエア資源が代替されることができるかを判断して、代替可能なハードウエア資源があると、ステップ205を実行して、代替可能なハードウエア資源がないと、ハードウエア資源の故障が回復される前に、セルのアウトオブサービス警報が回復できなく、セルの補償をスタートさせる必要があって、ステップ207を実行する。
【0062】
ハードウエア資源に関連している警報がないと、直接にステップ207を実行する。
【0063】
ステップ205において、セルの修復を試みる。
【0064】
ここで、セルの修復は、以下の手段を使用することができるが、これに限られない。
【0065】
(1)故障したセルを削除して、セルの再構成を試みる。ハードウエアの原因でセルを再構成する場合、セルの無線パラメーターが、元セルのパラメーターをそのまま用いて、物理設備に関連しているパラメーターが新たに指定されることができて、故障したハードウエア資源を使用することを避ける。ハードウエアの原因でなくセルを再構成する場合、元セルのパラメーターを用いるすることができる。セルの再構成は、複数回試みることができる。
【0066】
(2)セルの物理設備に関連しているパラメーターを修正する或いは新たに割り当てる。
【0067】
(3)セルが予備の物理設備をスタートさせることを許可する。
【0068】
当該ステップは、ネットワークエレメント設備によって実現されてもよい。
【0069】
ステップ206において、セルの修復が成功するかを判断して、成功したと、現在の自動修復プロセスを終了し、失敗したと、セルの補償をスタートさせる必要があって、ステップ207を実行する。
【0070】
ここで、前記修復は、セルを再構成するものであってもよいし、セルのパラメーターを修正或いは新たに割り当てるものであってもよいし、また、予備の物理設備をスタートさせるものであってもよい。
【0071】
ステップ207において、セルのタイプ及びその他のパラメーターによってセルに補償する必要かを判断して、補償する必要がないと、自動修復処理結果を記録する或いは上層へ警報処理結果をフィード・バックして、現在の自動修復プロセスを終了して、補償する必要があると、ステップ208を実行する。
【0072】
ここで、運営者が警報処理結果を注意する必要がある時にNMSから取得することができるように、前記上層へ警報処理結果をフィード・バックすることは、上層NMSへ通知を送信することであってもよく、セルのアウトオブサービスに各種の修復を試みることを含める。
【0073】
ステップ208において、セルの閉塞リクエストを送信して故障したセルを閉塞させて、修復前に元セル配置パラメーターをバックアップして、補償アルゴリズムによりセルの補償に関連している配置パラメターを生成して、ネットワークエレメント設備に送信する。
【0074】
自動修復の処理結果を記録する或いは上層へ警報処理結果をフィード・バックすることについては、ここで、運営者が警報処理結果を注意する必要がある時にNMSから取得することができるように、前記上層へ警報処理結果をフィード・バックすることは、上層NMSへ通知を送信することであってもよく、セルのアウトオブサービス警報に対する修復の試みと補償方式を含める。
【0075】
管理人員は、セルのアウトオブサービス警報が指示するセルを修復した後、当該が補償されたことを記録する。相応して、セルが正常に回復された後、故障したセルに故障回復処理を行うステップ209をさらに含める。図3に示すように、ステップ209は、具体的に以下のステップを含める。
【0076】
ステップ209aにおいて、セルの故障が修復されて正常に回復された後、故障モニタリングモジュールは、セルのアウトオブサービス警報の回復メッセージを受信する。
【0077】
ここで、前記セルのアウトオブサービス警報の回復メッセージは、ネットワークエレメント設備によって発生されて故障モニタリングモジュールに報告されるものであってもよいし、NMSによって故障が回復されて発生したセルのアウトオブサービス警報の回復メッセージを検出して、故障モニタリングモジュールに送信して、その後、さらに故障モニタリングモジュールによって故障自動修復モジュールに転送されるものであってもよい。
【0078】
ステップ209bにおいて、故障自動修復モジュールは、受信されたセルのアウトオブサービス警報の回復メッセージによりセルが補償されたかを検索して、補償されないと、処理せず、現在の処理プロセスを終了して、補償されたと、ステップ209cを実行する。
【0079】
ステップ209c〜209dにおいて、セルの状態を検索して、セルが閉塞されたかを判断して、セルが閉塞であると、まず閉塞されたセルを解いて、さらにステップ209eを実行して、セルが閉塞されないと、直接にステップ209eを実行する。
【0080】
ステップ209eにおいて、現在のセルのパラメーターと予備の元の配置パラメータから新しい配置パラメーターを生成して、ネットワークエレメント設備に送信して、セルの補償操作を取り消す。
【0081】
ここで、前記セルのパラメーターは、パワーに関連しているパラメーターであってもよいし、その他のセルのパラメーターであってもよい。どのようにセルのパラメーターと予備の元の配置パラメータにより新しい配置パラメーターを生成するかは、採用されたアルゴリズムによって生成方式が異なる、或いは、メーカーによって実現方式も異なって、具体的にどのように実現するかが既存の技術を採用することができる。ここでさらに詳しく述べない。
【0082】
実施例2
本実施例では、性能モニタリングシステムは、セルにトラフィックがないと検出した。本実施例におけるセルのアウトオブサービス警報の処理方法は、セルのアウトオブサービス警報の故障報告とセルのアウトオブサービス警報の故障回復との2つの部分を含める。本実施例におけるセルのアウトオブサービス警報の処理方法は、以下のステップを含める。
【0083】
ステップ200’において、性能モニタリングシステムは、セルにトラフィックがないと検出して、故障モニタリングモジュールに通知する。
【0084】
ここで、性能モニタリングシステムは、ネットワークエレメント設備から報告された性能データに基づいて、セルのサービス量を統計することができ、セルのトラフィックが0である或いはある所定の閾値より低いと、セルが睡眠に入る或いは異常となることを示し、この場合、セルのトラフィックが現れることを故障モニタリングモジュールに通知する。
【0085】
ステップ201’において、故障モニタリングモジュールは、セルのノン・トラフィック通知を受信して、故障自動修復モジュールに送信して、故障自動修復モジュールがセルにトラフィックがない具体的な状況によって、ステップ202’或いは204’を実行する。
【0086】
ここで、セルにトラフィックがないことは、セルに異常が現れることである可能性があって、セルが正常である可能性があるが、本当にサービスが発生しない。
【0087】
上記の2種の情況を区分するために、故障自動修復モジュールは、まずセルの状態を検索して、セルが使用できないものであると、セルに異常が現れることを示し、セルのアウトオブサービス警報を出して、その後、警報原因、警報内容を分析して、ステップ202を実行する。
【0088】
セルの状態が正常であると、当該セルに関連しているハードウエア資源対象を引き続き取得して、これらのハードウエア資源対象の警報があるかを検索して、これらのハードウエア資源対象の警報がないと、セルが正常であると考えて、現在の処理プロセスを終了し、ハードウエア資源対象の警報があると、セルの故障の警報を出して、ステップ204’を実行する。
【0089】
ステップ202’〜209’において、実施例1におけるステップ202〜209と基本的に同じであるが、ただステップ209’の処理では、性能モニタリングシステムによってセルのアウトオブサービス警報の回復メッセージを起こして、故障モニタリングモジュールに送信して、さらに故障モニタリングモジュールによって故障自動修復モジュールに転送する。
【0090】
実施例3
本実施例では、ユーザー苦情処理システムは、ユーザー苦情情報を受信した。本実施例におけるセルのアウトオブサービス警報の処理方法は、セルのアウトオブサービス警報の故障報告とセルのアウトオブサービス警報の故障回復との2つの部分を含める。本実施例におけるセルのアウトオブサービス警報の処理方法は、以下のステップを含める。
【0091】
ステップ200”において、ユーザー苦情処理システムは、受信されたユーザー苦情情報により、セルに異常が現れることを確定して、セルのアウトオブサービス警報を故障モニタリングモジュールに送信する。
【0092】
ここで、ユーザー苦情処理システムは、ユーザー苦情情報により、ほぼ問題の原因を判断することができ、位置により問題がある可能性があるセルを分析することができ、分析結果がセルに異常が現れるものであると、セルのアウトオブサービス警報を出す。
【0093】
ステップ201”〜209”において、実施例1におけるステップ201〜209と同じである。
【0094】
本発明は、自動的にシステムにおけるセルのアウトオブサービス警報をモニターして、自動修復を試みることができ、且つ自動修復が失敗した時、さらに自動的にセルの補償をスタートさせて、セルの警報が回復された後で、自動的にセルの補償操作を取り消すことができる。このように、セルのアウトオブサービスのユーザーに対する影響を大きく低減することができる。
【0095】
上述したものは、本発明のより好適な実施例だけであるが、本発明を限定することに用いられるものではなく、当業者にとっては、様々な変更と変化を実施することができる。実質及び要旨を逸脱しない範囲で、当業者が本発明に対して行った様々の修正、等同切替、改良などは、本発明の特許請求の範囲に含まれると理解すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルのアウトオブサービス警報をモニターして受信するステップと、
取得されたセルのアウトオブサービス警報に対して、ハードウエア資源警報であり且つ代替可能なハードウエア資源があることを確定する場合、自動的にセルの修復を試みるステップと、を含めることを特徴とするセルのアウトオブサービス故障の処理方法。
【請求項2】
前記取得されたセルのアウトオブサービス警報は、ネットワークエレメント設備によってセルの故障を検出した上で報告される、或いはネットワーク管理システムによってセルの故障を検出した上で送信される、或いはユーザー苦情情報から変換される、或いはセルのノン・トラフィック通知及びセルの状態によって発生する、ことを特徴とする請求項1に記載の処理方法。
【請求項3】
前記ハードウエア資源警報であり且つ代替可能なハードウエア資源があることを確定することは、具体的に、
a.取得されたセールのアウトオブサービス警報の警報原因と警報内容を分析することと、
b.前記警報原因と警報内容によってセルのアウトオブサービスがハードウエア設備の故障によるかを判断して、ハードウエアの故障であると、ステップcを実行し、ハードウエアの故障ではないと、セルの修復を試みて、その後、現在の修復プロセスを終了することと、
c.配置情報を検索して、現在のセルに関連しているハードウエア資源対象を取得して、関連しているハードウエア資源の警報があるかを検索し、
ハードウエア資源に関連している警報があると、ハードウエア資源のタイプによって代替可能なハードウエア資源があるかを判断して、代替可能なハードウエア資源があると、セルの修復を試みて、代替可能なハードウエア資源がないと、現在の修復プロセスを終了して、ハードウエア資源に関連している警報がないと、現在の修復プロセスを終了することと、を含める、ことを特徴とする請求項1に記載の処理方法。
【請求項4】
代替可能なハードウエア資源がない場合、修復プロセスを終了する前、或いは、ハードウエア資源に関連している警報がない場合、修復プロセスを終了する前に、
セルに補償する必要かを判断して、補償する必要がないと、自動修復の処理結果を記録する、或いは、上層へ警報処理結果をフィード・バックして、補償する必要があると、セルの閉塞リクエストを送信して故障したセルを閉塞させて、元セル配置パラメーターをバックアップして、その後、セルの補償に関連している配置パラメーターを生成してネットワークエレメント設備に送信して、自動修復の処理結果を記録する或いは上層へ警報処理結果をフィード・バックするステップをさらに含めることを特徴とする請求項3に記載の処理の方法。
【請求項5】
セルの修復を試みた後、
セルの修復が成功するかを判断して、成功したと、現在の修復プロセスを終了して、失敗したと、セルに補償する必要かを判断して、補償する必要がないと、自動修復の処理結果を記録する、或いは上層へ警報処理結果をフィード・バックして、補償する必要があると、セルの閉塞リクエストを送信して故障したセルを閉塞させて、元セル配置パラメーターをバックアップして、その後、セルの補償に関連している配置パラメーターを生成してネットワークエレメント設備に送信して、自動修復の処理結果を記録する或いは上層へ警報処理結果をフィード・バックするステップをさらに含めることを特徴とする請求項3に記載の処理方法。
【請求項6】
セルの故障が修復された後、
セルのアウトオブサービス警報の回復メッセージを受信して、セルが補償されたかを検索して、補償されないと、処理せず、補償されたと、セルの状態を検索して、セルの状態が閉塞であると、まず閉塞されたセルを解いて、さらに現在のセルのパラメーターとバックアップされた元の配置パラメーターから新しい配置パラメーターを生成して、ネットワークエレメント設備に送信して、セルの状態が閉塞ではないと、直接に現在のセルのパラメーターとバックアップされた元の配置パラメーターから新しい配置パラメーターを生成して、ネットワークエレメント設備に送信するステップをさらに含めることを特徴とする請求項5に記載の処理方法。
【請求項7】
前記セル修復方式は、故障したセルを削除してセルの再構成を試みる、或いは、セルの物理設備に関連しているパラメーターを修正する或いは新たに割り当てる、或いは、セルが予備の物理設備をスタートさせることを許可するものである、ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかの1つに記載の処理方法。
【請求項8】
セルのアウトオブサービス警報或いはセルのノン・トラフィック通知をモニターして受信し、取得されたセルのアウトオブサービス警報を故障自動修復モジュールに転送する故障モニタリングモジュールと、
セルのアウトオブサービス警報及び収集された関連している情報を分析して、ハードウエア資源であり且つ代替可能なハードウエア資源があることを確定する場合、自動的にセルの修復を試みる故障自動修復モジュールと、を備えることを特徴とするセルのアウトオブサービス故障の処理装置。
【請求項9】
前記故障モニタリングモジュールは、さらにネットワークにおける性能モニターリングシステムに接続し、性能モニターリングシステムから送信されたセルのノン・トラフィック通知を受信し、
さらにネットワークにおけるユーザー苦情処理システムに接続し、ユーザー苦情処理システムがユーザー苦情によって変換したセルのアウトオブサービス警報を受信し、
さらにネットワークにおけるネットワークエレメント設備或いはネットワーク管理システムに接続し、ネットワークエレメント設備或いはネットワーク管理システムのセルのアウトオブサービス警報を受信することを特徴とする請求項8に記載の処理装置。
【請求項10】
前記故障自動修復モジュールは、さらに、自動的に修復を試みることが失敗した後、自動的に補償操作をスタートさせることを特徴とする請求項8或いは9に記載の処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2012−512578(P2012−512578A)
【公表日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−541074(P2011−541074)
【出願日】平成21年12月23日(2009.12.23)
【国際出願番号】PCT/CN2009/075876
【国際公開番号】WO2010/088832
【国際公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【出願人】(510020354)中▲興▼通▲訊▼股▲ふぇん▼有限公司 (21)
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza Keji Road South,Hi−Tech Industrial Park,Nanshan District Shenzhen,Guangdong 518057 China
【Fターム(参考)】