説明

チャンバーとピストンの組合せ構造体並びに組合せ構造体を採用したポンプ、モータ、ショックアブソーバ及びトランスジューサ

【課題】チャンバーとピストンの組合せ構造体を利用した安価で高性能な装置の提供する。
【解決手段】ピストンとチャンバーの組合せ構造体であって、チャンバーは長軸を有した長形チャンバーであり、第1長手ポジションで第1断面積を有し、第2長手ポジションで第2断面積を有しており、第2断面積は第1断面積の95%以下であり、チャンバーの断面積の変化は実質的に連続的であり、ピストンは第1長手ポジションから第2長手ポジションに移動する際にチャンバーの断面積の変化に即応できるように提供されている。ピストンは傘形状の支持構造体またはフォーム体あるいは流体を含んだ繊維補強された可変形コンテナーを含んでいる。この構造体はポンプ、アクチュエータ、モータ、ショックアブソーバ等として利用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、チャンバーと、そのチャンバー内のピストンとの組合せ構造体と、そのような構造体を組入れた装置に関する。そのチャンバーとピストンは所定の方向と所定の範囲(第1ポジションと第2ポジションとの間)で相対運動する。このような組合せ構造体はチャンバーとピストンの組合せが必要とされる装置にて利用が可能である。このような装置の例には、あらゆる種類のピストンポンプ、特に手動ピストンポンプ、アクチュエータ、ショックアブソーバ、モータ等が存在する。
【背景技術】
【0002】
現存の手動ピストンポンプの問題点は、ポンプ使用者の腕または足に直接的な負担がかかることである。もし閉鎖物内(例えばタイヤ内)の気体封入体及び/又は液体封入体の圧力を増加させようとするなら、ポンプを作動させるのに必要な力はストロークごとに増加する。もし封入体が非圧縮性液体、例えば水ポンプの水であれば力は同じままである。このような性質によってユーザーは不快との言える奇妙な感覚を覚える。デザインの過程でこれら力の大きさはしばしばユーザーの予想体重及び腕や足の初動パワーと、対象体に対してポンプ作用させるのに要する時間との間の妥協の産物となる。ピストンの直径はポンプの作用に適用される力レベルを定義する。ポンプモーション時間もポンプのシリンダーの長さで定義される。このことはポンプの想定ユーザーを所定の身長のユーザーに限定することにつながる。自転車及び車のポンプは明確な例である。特に高圧ポンプは男性ユーザーを対象としている(設計対象:75kg、175cm)。これは女性や若年者が自転車利用者の大半であることと矛盾する。
【0003】
4から13バールの範囲の圧力を同じポンプ、例えば高圧自転車ポンプで得なければならないとき、低圧大容積タイヤの場合の短ポンプ作動時間と高圧小容積タイヤの場合の低ポンプ力との特徴の組み合わせは、もしポンプが手動ポンプであれば大きな問題である。比較的に大きな容積の低圧タイヤが高圧ポンプで空気充填される場合には必要以上に長い作業時間を要し、ユーザーはリアクションを感じることがないために使用不快感を覚える。高圧床ポンプで高圧タイヤの適正なタイヤ圧力を得ることは困難であることが多い。なぜなら、最後のポンプストロークの一部のみが必要であり、大抵の場合はストロークは途中半端となる。従って、強力な作動力を要するためにピストンの動きと停止とを同時に制御することは困難である。現代の自転車とタイヤは1980年代初頭に紹介された。これら自転車は移動手段として幅広く活用されている。よって、汎用ピストンポンプは特許文献で数多く発表されている。これらのポンプは適度な力と時間で低圧及び高圧タイヤに空気を入れることができる。この作用は切替式の複数の共軸/並列シリンダーとピストンの同時的適用で達成される(例:DE19518242A1、DE4439830A1、DE4434508A1、PCT/SE96/00158)。しかしながら、これらの解決策は製造コストの上昇につながり、故障の原因ともなる。なぜなら、そのようなポンプには複数の部材要素が組み込まれているからである。
【0004】
可動ピストンを具えた円錐台形の形状の自転車床ポンプは従来から知られている。この狙いはポンプ駆動力を低減させることにある。異なる複数の直径を有したチャンバー内で移動するピストンを具えたポンプは過去に存在しなかった。驚くべきことではない。なぜなら、この種のピストンの製造は困難だからである。低圧大容量タイヤの場合、一般向け製品においては多少の漏出は大きな問題ではない。しかしながら、現在の高圧ポンプや業者用ポンプにおいては漏出は大問題である。漏出を起こさない高圧及び/又は低高圧のピストンに要求される性能及び条件は低圧のものとは比較にならないほど厳しい。
【0005】
US5503188は膨張式不透過性バッグを具えた有機構造パイプラインフローストッパーを開示する。このストッパーは従来の移動式ピストンに相当する。パイプ内の流体はピストンに動的負荷を与え、ポンプのチャンバー壁はピストンの移動方向とは垂直方向に断面や形状を変動させる。このことはシール(封止)に関する問題を提起する。このシール問題は本願発明が解決する。
【0006】
GB2023715AとGB2070731Aは内側がテーパ状態であるシリンダーを具えたポンプを開示する。このテーパの目的は製造時にシリンダーを鋳型から抜き出させることである。ピストンはストローク中に有効に作用するフェザー端部を有したシール部を具えている。この直径50〜100mmに対して0.15mmのテーパは本願発明のものとは比較できない程度である。なぜなら、チャンバーの2つの離れた断面間の面積減少は非常に小さく(約0.5%)、実質的に作用に何ら影響を及ぼさないからである。また、ポンプ内の圧力も非常に低い。本願発明のピストンはこれとは比較にならないほど大きなテーパを具えている。問題は発生しない。なぜなら、本願発明のピストンは大きな断面積の変化を克服するように設計されているからである。図示されている本願発明のテーパは実体的なものであり、GB2070731Aの場合のように誇張されているものではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本願発明の目的は、チャンバーとピストンの組合せ構造体を利用した安価で高性能な装置の提供である。
【0008】
この装置はピストンポンプとして利用できるが、アクチュエータ、ショックアブソーバ、モータ等々としても利用できる。手動ピストンポンプはポンプ作動時間を犠牲にすることなく使用目的に合わせて快適に利用できる。本願発明は前記の問題を全て解消する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一般的に、例えばポンプ用のチャンバーとピストンの組合せ構造体の設計には次のことが考慮されなければならない。すなわち、ポンプ作動力はユーザーが快適と感じられるものであること、ストローク距離は(特に女性や子供に対して)適度であること、ポンプ作動時間が短いこと、並びに、ポンプ部品数が少なく保守が容易であることが考慮されなければならない。
【0010】
本願発明は次の構造を有したピストンとチャンバーの組合せ構造体を提供する。
【0011】
チャンバーは長形であり、
第1ポジションで第1断面を有し、第2ポジションで第2断面を有し、第2断面は面積が第1断面の95%以下であり、チャンバーの断面の変化は第1ポジションと第2ポジションとの間では連続的であり、
ピストンはチャンバーの第1ポジションから第2ポジションに移動するときチャンバーの断面変化に対応することができる。
【0012】
本明細書において使用する“断面”は好適には長軸に対して垂直方向である。
【0013】
第1ポジションから第2ポジションに移動する際に、ピストンはチャンバーの内壁に密着する必要があるため、チャンバーの断面の変化は好適には実質的に連続的なものである。
【0014】
本明細書におけるチャンバーの“断面積”とは選択された断面における内側空間の断面積である。
【0015】
よって、チャンバー内部空間の面積はいくつもの要素の組合せで決定される。
【0016】
1好適実施例では、組合せ構造体はポンプであり、ピストンの移動で空気が圧縮され、バルブを介して、例えばタイヤ内に圧縮空気が排出される。ピストンの断面積とバルブの反対側の圧力とによってバルブを通過する空気流を提供するための力が決定される。従って力の調整が必要である。提供される空気量はピストン面積によって影響を受ける。しかし、空気を圧縮するためのピストンの最初のストロークは比較的に軽い(圧力は比較的に低い)。よってこの作用は大きな面積で行うことができる。多量の空気は所定長の1回のストローク中に所定の圧力で提供される。
【0017】
面積の減少程度は組合せ構造体の使用目的と作用力によって決定される設計事項である。
【0018】
好適には、第2断面積は第1断面積の95〜15%、さらに好適には95〜70%である。状況によっては第2断面積は第1断面積の約50%である。
【0019】
この組合せ構造体の提供にはいくつかの異なる技術が利用できる。これら技術は後述する。
【0020】
その1つの技術によるピストンは、
共通部材に回転式に固定された実質的に剛体である複数の支持部と、
チャンバーの内壁とシール状態にあり、支持部によって支持された弾性変形手段と、
を含んでおり、支持部は長軸に対して10°から40°の範囲で回転できる。
【0021】
この状態で、共通部材はユーザーにより使用されるハンドルに取り付けられ、支持部はハンドルから離れる方向でチャンバー内を延びている。
【0022】
好適には、支持部は回転式であり、長軸に対して略平行に提供される。
【0023】
また、この組合せ構造体は支持部をチャンバーの内壁に押し付けるバイアス手段をさらに含んでいる。
【0024】
別な技術によるピストンは変形材料を含んだ弾性変形コンテナーを含んでいる。
【0025】
この場合、変形材料は流体、例えば水、蒸気、及び/又は気体あるいはフォーム体である。
【0026】
長軸方向の断面にて、コンテナーは第1軸方向で第1形状を有し、第2軸方向で第2形状を有している。第1形状は第2形状とは異なる。
【0027】
変形材料の少なくとも一部は圧縮(体積減少)される。第1形状は第2形状よりも面積が大きい。
【0028】
あるいは、変形材料は実質的に非圧縮性(体積不変)である。
【0029】
ピストンは変形コンテナーと連通するチャンバーを含んでいる。チャンバーは可変容積を有している。
【0030】
別の技術によれば、第1断面形状は第2断面形状とは異なる。チャンバーの断面形状の変化は少なくとも実質的に第1ポジションと第2ポジションとの間で連続的である。
【0031】
この場合、第1断面積は第2断面積よりも、少なくとも5%、好適には少なくとも10%、例えば少なくとも20%、好適には少なくとも30%、例えば少なくとも40%、好適には少なくとも50%、例えば少なくとも60%、好適には少なくとも70%、例えば少なくとも80%、例えば少なくとも90%大きい。
【0032】
例えば第1断面形状は略円形である。第2断面形状は、例えば長円あるいは楕円であり、第1寸法は別角度の寸法の少なくとも2倍、例えば少なくとも3倍、好適には少なくとも4倍の長さである。
【0033】
第1断面形状は略円形であり、第2断面形状は複数の丸突起部分を有しているものでもよい。
【0034】
加えて、第1ポジションの断面で、チャンバーの第1周囲は第2ポジションの断面での第2周囲の80〜120%、例えば85〜115%、好適には90〜110%、例えば95〜105%、好適には98〜102%の長さである。好適には第1周囲と第2周囲の長さは略同一である。
【0035】
オプション的な別技術によるピストンは、
チャンバーの第1ポジションから第2ポジションへと移動するときチャンバーの断面形状に即して弾性的に変形できる材料と、
長軸に沿って中央軸を有したコイル型平バネと、を具えている。このバネ(スプリング)は弾性変形材料に隣接して提供され、弾性変形材料を長軸方向で弾性的に支持する。
【0036】
この場合、ピストンは弾性変形材料とバネとの間にいくつかの平型支持手段を含んでいる。この平型支持手段はバネと弾性変形材料との間のインターフェースに沿って回転できる。
【0037】
この支持手段は第1ポジションから第2ポジションに回転するように提供することができる。第1ポジションでその外側境界は第1断面領域内に存在し、第2ポジションでは第2断面領域内に存在する。
【0038】
本願発明の別の特徴によるピストンとチャンバーの組合せ構造体のチャンバーは長軸を具え、
第1ポジションで第1断面を有し、第2ポジションで第2断面を有しており、第1断面は第2断面よりも大きく、チャンバーの断面積の変化は第1断面と第2断面との間で連続的であり、
ピストンはチャンバーの第1ポジションから第2ポジションに移動するときチャンバーの断面形状変化に即応することができ、
ピストンは共通部材に回転式に固定された複数の剛体支持部と、
チャンバーの内壁に対してシール状態とさせるように支持部によって支持された弾性変形手段と、
を具えており、支持部は長軸に対して10°から40°の範囲で回転できるものである。
【0039】
好適には支持部は長軸に対して略平行に提供される。
【0040】
よって、ピストンが異なる面積や形状に即応する1つの方法は、ピストンにシール手段を保持したいくつかの回転固定手段を提供することである。1好適実施例ではピストンは傘形状に提供されている。
【0041】
好適には、組合せ構造体をポンプとして使用する場合、共通部材はユーザーが使用するハンドルに取り付けられており、支持部はチャンバー内をハンドルから離れる方向に延びている。このアレンジで、ハンドルをチャンバー内に押し入れる圧力が増大し、支持手段とシール手段はチャンバーの壁に押し付けられてシール状態が向上する。
【0042】
ストローク後にもシール状態を確保するため、組合せ構造体は支持部をチャンバー内壁に押し付けるバイアス手段を含んでいる。
【0043】
本願発明の第3の特徴によるピストンとチャンバーの組合せ構造体のチャンバーは長軸を有した長形チャンバーであり、
第1ポジションに第1断面積を有し、第2ポジションに第2断面積を有しており、第1断面積は第2断面積よりも大きく、チャンバーの断面積の変化は第1ポジションと第2ポジションとの間で連続的であり、
ピストンは第1ポジションから第2ポジションに移動するときにチャンバーの断面積の変化に即応することができ、
ピストンは弾性変形可能な材料で成る弾性変形コンテナーを含んでいる。
【0044】
よって、弾性変形コンテナーの提供によって面積と形状の変化が提供される。このコンテナーは、チャンバー内でピストンが移動するときにピストンの残り部分と共に移動できるようにピストンに固定されている。
【0045】
この変形材料は水、蒸気、気体あるいはフォーム体のごとき流体またはそれらの混成体である。この材料あるいはその一部は気体や水と気体の混成体のごとく圧縮可能なものか、ほとんど圧縮できないものである。
【0046】
断面積が変化するとコンテナーの容積は変化する。従って、コンテナーは第1長軸方向に第1形状を有し、第2長軸方向に第2形状を有することができる。第1形状は第2形状とは異なる。1状況では、変形材料の少なくとも一部は圧縮性であり、第1形状は第2形状よりも大きい。その状況では、コンテナーの全容積は変化し、流体は圧縮性である。オプションでは、ピストンは変形コンテナーと通じる第2チャンバーを有している。そのチャンバーの容積は可変である。そのチャンバーは変形コンテナーが容積を変動させるときに流体を取り入れる。第2コンテナーの容積はユーザーが変動させる。その場合、コンテナーの全圧や最大/最小圧力は変動される。また、第2チャンバーはバネを利用したピストンを含むことができる。
【0047】
チャンバーの容積を定義し、チャンバー内の圧力をピストンとコンテナーの第2ポジションとの間の流体圧力に関連付けさせる手段を提供することが望ましい。このように、変形コンテナーの圧力を適当なシール状態を提供するように変動させることができる。
【0048】
簡単な方法は、ピストンとコンテナーの第2ポジションでの圧力とチャンバーの圧力とを同一にする手段を利用することである。この場合、2つの圧力間で単純ピストンが提供される(変形コンテナー内で流体の流出を阻止する)。
【0049】
このピストンの使用によってピストンが移動するチャンバー内の圧力間の関係は、組合せ構造体の主チャンバーと同様にテーパさせることで調整される。
【0050】
チャンバー壁との形状/寸法変化による摩擦に対抗させるため、コンテナーは繊維補強のごとき補強手段を含んだ弾性変形材料を含むことができる。
【0051】
コンテナーとチャンバー壁間の適当なシール状態を達成して維持させるため、ピストン運動中にコンテナーの流体によって発生される内圧が最高外気圧よりも高いことが望ましい。
【0052】
本願発明のさらに別な特徴によるピストンとチャンバーの組合せ構造体のチャンバーは長軸を具えた長形チャンバーであり、
第1ポジションで第1断面形状を有し、第2ポジションで第2断面形状を有しており、第1断面形状は第2断面形状とは異なり、第1ポジションと第2ポジションとの間のチャンバーの断面形状は連続的に変化しており、
ピストンはチャンバーの断面形状の変動に即応するものである。
【0053】
非常に特徴的なことは、異なる形状、例えば、幾何学形状が周囲長と面積との間で変動する関係を有していることである。また、2形状の変化は連続的であり、チャンバーは1つのポジションで1つの断面形状を有し、別のポジションで別の断面形状を有するが、チャンバー内の表面の滑らかな変化は維持されている。
【0054】
ここで言う“断面形状”とはサイズに関係のない全体的な形状のことである。例えば、2つの円は半径に関係なく同一形状である。
【0055】
好適には、第1断面積は第2断面積の少なくとも5%、好適には少なくとも10%、例えば、少なくとも20%、好適には少なくとも30%、例えば、少なくとも40%、好適には少なくとも50%、例えば、少なくとも60%、好適には少なくとも70%、例えば、少なくとも80%、例えば少なくとも90%大きい。
【0056】
1好適実施例においては、第1断面形状は略円形であり、第2断面形状は、例えば、長円、楕円のごとき長体であり、第1寸法は第2寸法の少なくとも2倍、例えば、少なくとも3倍、好適には少なくとも4倍の寸法である。
【0057】
別な好適実施例では、第1断面形状は略円形であり、第2断面形状は複数の長形丸突起部を有している。
【0058】
第1ポジションの断面でチャンバーの第1周囲は第2ポジションの断面の第2周囲の80〜120%、例えば、85〜115%、好適には90〜110%、例えば、95〜105%、好適には98〜102%の長さであるとき、多くの利点が得られる。しかし、シール材料が充分なシール状態を提供しつつ、同時にその寸法を変動させなければならないという事実により、変動寸法を有した壁に対してシール状態を提供することは一般的には容易ではない。しかし、周囲の長さが少々変動するだけであればシール状態のコントロールは比較的に容易であろう。好適には第1周囲と第2周囲は略同一長であり、シール材料は曲がるだけで大きく伸びたり縮んだりしない。
【0059】
あるいは、周囲長を多少変動さえることができ、シール材料を曲げたり変形させるとき、一方側を縮めて他方側を伸ばさせる。シール材料が自動的に“選択”できるような周囲形状を提供することが望ましい。
【0060】
本願発明の利用できるピストンの1タイプは、
共通部材に回転式に固定された複数の剛体支持部と、
支持部に支持され、チャンバーの内壁に対してシール状態とさせる弾性変形手段と、
を含んでいる。
【0061】
別タイプのピストンは変形材料で成る弾性変形コンテナーを含んでいる。
【0062】
本願発明の別な特徴はピストンとチャンバーの別組合せ構造体を提供する。チャンバーは長軸を有した長形チャンバーであり、
第1ポジションで第1断面積を有し、第2ポジションで第2断面積を有しており、第1断面積は第2断面積よりも大きく、第1ポジションと第2ポジションの間の面積変化は連続的であり、
ピストンは、
第1ポジションから第2ポジションに移動するときにチャンバーの断面積の変動に即応することができる弾性変形材料と、
長軸に沿った中央軸を有したコイル型平バネと、
を含んでおり、平バネは弾性変形材料に隣接して設置され、弾性変形材料を長軸方向に支持する。
【0063】
この実施例は弾性材料の塊をピストンとして提供するだけで諸問題を解決する。材料は弾性であるため、圧力が高まるとピストンの変形の問題とシール状態の劣化の問題を提起する。このことはもし寸法変化が大きいときには問題となる。
【0064】
本願発明の弾性材料は螺旋平バネで支持されている。螺旋バネはチャンバーの面積に即応して延びたり縮んだりすることができ、材料の平構造はバネが圧力で変形しないようにしている。
【0065】
バネと変形材料との間の係合面積を増加させるため、ピストンはいくつかの平支持手段を弾性変形材料とバネとの間に設置させることができる。支持手段はバネと弾性変形材料との間のインターフェースに沿って回転できる。
【0066】
好適には、支持手段は第1ポジションから第2ポジションにまで回転でき、第1ポジションでは外側境界が第1断面領域内に存在し、第2ポジションでは外側境界は第2断面領域に存在する。
【0067】
本願発明の別な特徴によるピストンとチャンバーの組合せ構造体のチャンバーは、
長軸を有した長形チャンバーを提供し、
ピストンはチャンバー内で第1ポジションから第2ポジションに移動し、
チャンバーは第1ポジションと第2ポジションの間でチャンバー内壁の少なくとも一部に沿って弾性変形内壁を有しており、
チャンバーは第1ポジションで第1断面積を有し、第2ポジションで第2断面積を有しており、第1断面積は第2断面積よりも大きく、第1ポジションと第2ポジションの間の断面積変化は連続的である。
【0068】
従って、ピストンがチャンバーの断面積変動に対処する組合せ構造体とは異なり、この特徴は即応能力を具えたチャンバーに関する。
【0069】
当然にピストンは実質的に非圧縮性材料で提供される。または組合せ構造体を前述のピストンのごとき変形ピストンとチャンバーで提供することができる。
【0070】
好適には、ピストンは断面にて第2ポジションからテーパした形状を有している。
【0071】
変形チャンバーの好適な提供方法は、
内壁を収容する外側支持構造体と、
外側支持構造体と内壁とで提供される空間の流体と、で提供されるチャンバーを含んでいる。
【0072】
この場合、流体の選択または流体の組合せで、壁とピストンとのシール状態や作動必要力等のチャンバーの特性が決定される。
【0073】
組合せ構造体は、ピストンとチャンバーの一方を固定体とし、他方を可動体と定義し、あるいは両方を可動体と定義することができる。このことは本願発明の重要要素ではない。
【0074】
本願発明の組合せ構造体はいくつかの目的に活用できる。これは主として必要な力のピストンへの移動を調整する追加的な技術を提供する新規な方法によるものである。実際に、断面積または断面形状は、特定の目的と力の提供とを達成させるためにチャンバーに軸に沿って変動される。1目的は女性や子供が容易に使用できるポンプの提供である。この場合、人間工学的に改良されたポンプが提供される。
【0075】
本願発明の別な利用形態はショックアブソーバの提供である。ショックアブソーバの断面積/断面形状は衝撃の吸収の決定要素である。またアクチュエータも提供される。この場合にはチャンバーへ導入される流体量はピストンの作用を変動させる。
【0076】
実際に、ピストンの特性、第1ポジションと第2ポジションの相対的ポジション、及びチャンバーに接続されたバルブのアレンジは異なる圧力特性と異なる力特性のポンプ、モータ、アクチュエータ、ショックアブソーバ等々を提供する。
【0077】
もしピストンポンプがタイヤ膨張用の手動式であれば、PCT/DK96/00055(1977年4月18日の米国一部継続を含む)、PCT/DK97/00223及び/又はPCT/DK98/00507に開示された一体型コネクターを利用することができる。これらコネクターは圧力計を一体的に使用することができる。床ポンプ、または車タイヤ用ポンプとして使用されるピストンポンプの場合には、圧力計のアレンジは一体化させることができる。
【0078】
添付図面4A〜4F、7A〜7E、7J、12A〜12Cに示すごときピストンはどのようなタイプのチャンバーにも組み入れることができる。
【0079】
例えば、図3A〜3Cに示すような機械式ピストンと図6D〜6Fに示すコンポジットピストンと、図7Lに示すような凸タイプの一定周囲長を有したチャンバーの組合せ構造体は好適である。
【0080】
図9から図12のコンポジットピストンは周囲長の変化に関係なく凸タイプのチャンバーと相性がよい。
【0081】
繊維構造のスキン(表面部分)を有した膨張型ピストンはチャンバー内の圧力より大きなピストンの圧力を有している。しかし、チャンバー内と等しいか、それより低い圧力とすることも可能である。得られた形状は図面の形状とは異なっていても構わない。その場合、充填レギュレータの調整は必要である。図9Dまたは図12Bに示す充填レギュレーション手段は、そのピストンの移動が、例えばピストンロッドの長さによってピストンの吸引作用となり、ピストンがピストンロッドの穴の他方側であるように構築される。
【0082】
これら実施例を通じて、女性や子供でも容易に取り扱える汎用ポンプが安価に提供される。図示した圧力チャンバーの壁形状及び/又はピストン手段は例示であり、変更も可能である。本願発明は全てのタイプのポンプにも応用できる。例えば、多段ピストンポンプや双方向機能ポンプ、モータ式ポンプ、ピストンまたはチャンバーだけが運動するものや、両方が同時に運動するものにでも適用できる。いかような封入体でも利用できる。これらポンプはあらゆる種類、例えば、空圧及び/又は油圧式とすることもできる。本願発明は手動ではないものにも適用できる。必要な力の低減は設備投資と作動エネルギーの低減に通じる。チャンバーはインジェクション成型等で提供できる。
【0083】
ピストンポンプにおいては、封入体がチャンバーに入れられ、バルブのアレンジで内部に封止される。封入体はチャンバー及び/又はピストンの動きで圧縮され、バルブはこの圧縮封入体をチャンバーから吐出す。アクチュエータにおいては、封入体はバルブアレンジを介してチャンバー内に入れられ、ピストン及び/又はチャンバーを動かし、取り付けられた装置の運動を促す。ショックアブソーバではチャンバーは完全に閉じられており、圧縮性封入体はチャンバー及び/又はピストンの動きで圧縮される。非圧縮性封入体の場合には、ピストンにはいくつかの小チャンネルが提供され、動力学的摩擦を提供して制動される。
【0084】
さらに本願発明は推進作用も提供する。封入体はピストン及び/又はチャンバーを運動させ、例えばモータの軸を回転させる。それらの組合せでも利用できる。
【0085】
従って、本願発明は流体をポンプ処理するポンプにも関する。このポンプは、前述の特徴の組合せ構造体と、チャンバーの外側のポジションからピストンに係合させる手段と、チャンバーに接続された流体インレットとバルブ手段と、チャンバーに接続された流体アウトレットと、を含んで構成されている。
【0086】
1実施形態では係合手段はピストンが第1ポジションにある外側ポジションと、ピストンが第2ポジションにある内側ポジションを有することができる。このタイプのポンプは圧力がかけられた流体の提供に好適である。
【0087】
別実施形態では係合手段はピストンが第2ポジションにある外側ポジションと、ピストンが第1ポジションにある内側ポジションを有している。このタイプのポンプは流体を移動させるだけで圧力が不要である場合に好適である。
【0088】
ポンプが床に立てられて、空気等が下方に圧縮される場合には、最大力は人間工学的に最下部で提供される。よって、第1状況では最高圧は最下部で提供される。別状況では最大面積で最大容量が最下部で提供される。しかし、例えば、タイヤの圧力を超える圧力がタイヤのバルブを開くために必要であるため、最小断面積は最下部の手前に存在するのが望ましい。バルブを開く圧力と大きな断面積とを同時に提供するためである(図2B参照)。
【0089】
本願発明はショックアブソーバにも関係する。ショックアブソーバは、前述の組合せ構造体と、チャンバーの外側からピストンに係合させる手段で、ピストンが第1ポジションにあるとき外側ポジションを有し、第2ポジションにあるとき内側ポジションを有する手段とを含んでいる。
【0090】
アブソーバはチャンバーに接続された流体インレットとバルブ手段とをさらに含んでいる。アブソーバはチャンバーに接続された流体アウトレットとバルブ手段とを含むこともできる。
【0091】
チャンバーとピストンが流体を含んだ密閉キャビティを形成することが望ましい。流体は第1ポジションから第2ポジションに移動するときに圧縮される。通常は、アブソーバはピストンを第1ポジション側に押圧するバイアス手段を含んでいる。
【0092】
本願発明はアクチュエータにも関する。このアクチュエータは、前述の組合せ構造体と、チャンバーの外側のポジションからピストンに係合させる手段と、 流体をチャンバー内へ導入し、ピストンを第1ポジションから第2ポジションに移動させる手段とを含んでいる。
【0093】
アクチュエータはチャンバーに接続された流体インレットとバルブ手段とを含むことができる。チャンバーに接続された流体アウトレットとバルブ手段とをさらに提供できる。加えて、アクチュエータはピストンを第1ポジションまたは第2ポジション方向に押圧するバイアス手段を含むことができる。
【発明を実施するための形態】
【0094】
本願発明の好適実施例を図面を利用して説明する。添付の図面の“横断面”とはピストン及び/又はチャンバーの移動方向と垂直な断面である。“縦断面”とはその移動方向に沿った断面である。
【0095】
図1は所謂インジケータ線図である。この図は、固定径を有したシリンダーを具えた伝統的な1段階単方向作用式ピストンポンプの圧力Pとポンプストローク容積Vとの関係を概略的に示している。ストロークあたりに適用される作動力の増加は図から直接的に読み取れ、シリンダー径に対して2次的に変化する。圧力Pと作動力Fは、通常は膨張対象物のバルブが開くまでストローク中に増加する。
【0096】
図2Aは本願発明のピストンポンプのインジケータ線図である。圧力Pは従来ポンプのものに類似しているが、作動力は異なり、チャンバーの選択横断面積に全面的に影響される。これは全面的に設計によって決定される。例えば、作動力は所定の最大値を超えるべきではなく、あるいは、作動力のサイズは人間工学的な要求に従って変動する。このことは、例えば水ポンプの場合と同様に、手動ポンプが圧力の大きな変化を発生させずに封入体を移動させる場合に特に重要である。チャンバーの縦断面及び/又は横断面の形状はどのようなものでもよい。例えば横断面を増加する圧力で増大させることも可能である(図2B)。作動力の1例は破線の太線1または2である。異なる壁の可能性1と2は図の線1と2に対応する。A断面図はピストンが運動するポンプに関係し、B断面図はチャンバーが運動するポンプに関係する。両方の運動の同時的組み合わせも可能である。
【0097】
図2Bは増加する圧力で増大する横断面を備えたチャンバーを有したピストンポンプのインジケータ線図の1例である。
【0098】
図3A、3B、3C、3Dは第1実施例の詳細を示している。ピストンはチャンバー内を移動する。チャンバーは、気体及び/又は液体の封入体の圧力が増加するときに増大する径を有した円形横断面を具えた円筒及び円錐台を含んでいる。これは作動力が所定の最大値を超えないような設計に基いている。種々な径の変動は緩やかで滑らかである。すなわち、ピストンはチャンバー内で容易に移動でき、シール状態を維持しながら横断面の変化する面積及び/形状に容易に即応できる。もし作動力が増加する圧力で低下するなら、ピストンの横断面積は増加し、周囲長も増加する。周囲長の短縮は締め付けレベルへの圧力または緩める力に基く。ピストン手段の縦断面は、チャンバーの壁に対して、例えば40°以下である可変角αを有した台形であり、後方には変形しない。シール手段の寸法はストロークごとに3つの寸法で変化する。ピストン手段の支持部、例えばシール手段のディスクまたは一体リブは、圧力による変形に対抗してピストンのポンプストローク中に非圧縮側に配置される。ピストン手段のローディング部分、例えばいくつかの部分を有したバネ座金は、例えばピストンの圧力側に搭載される。これでフレキシブルなシール部分を壁側で絞る。このことは、もしポンプがしばらく使用されておらず、ピストン手段がしばらく形状維持されているときに有利である。ピストンロッドを移動させることで、ピストン手段のシール部分の台形断面の側部は軸方向と放射方向に押され、ピストンのシールエッジはチャンバーの減少する直径に追随する。ストロークの終了部で中央のチャンバーのボトムはデッドスペースの容積を減少させるために高くなっている。ピストンロッドは、チャンバーをロックするキャップ内でガイドされる。ピストンが両方に移動する際にチャンバーの壁に対してシール作用するためピストンロッドはスプリング式バルブを具えたインレットチャンネルを具えている。これはチャンバーの過圧状態では閉鎖される。ピストン手段のローディング部分を使用せずにはこの別体のバルブは余計である。本願発明のポンプの設計では、ポンプの部材は作動力に対して最良化されている。ポンプの内径は現存ポンプのものよりポンプチャンバー長の主要部分においては長い。よって、残りの部分の容積が現存ポンプよりも小さくとも全体的容積は大きい。これでポンプは現存のポンプよりも速くポンプ作用を提供することができ、必要な最大作動力は大きく減少され、利用が快適である。チャンバーの長さは減少され、ポンプは実用的になり、女性や子供にも使用が容易である。それでもストロークの容積は現存ポンプのものより大きい。
【0099】
図3Aは、壁部分2、3、4及び5の横断面の異なる断面積部分を具えたチャンバーを有したピストンポンプとピストンロッドとを図示している。キャップ7はピストン手段を停止させ、ピストンロッド6をガイドする。さらに壁2、3、4及び5の間の移行部16、17、18と、チャンバー1の中央軸19とが図示されている。
【0100】
図3Bは弾性材料で提供されたシール部8とローディング部9、例えば、セグメント9.1、9.2及び9.3(他のものは省略)を具えたバネ座金と、ロック手段11の2つの部分間でピストンロッド6に取り付けられたピストン手段の支持部10を図示している。ピストンロッド6はインレット12とバルブ13を有している。ピストン手段のシール部8とチャンバー1の壁2との間の角α1が図示されている。距離aはシールエッジ37からストローク開始部での横断面におけるチャンバー1の中央軸までの距離である。
【0101】
図3Cはアウトレットチャンネル14と、デッドスペースの容積を減少させる手段15とを図示している。ピストン手段のシール部8’とチャンバー1の壁5との間の角α2も図示されている。距離a’はシールエッジ37からストローク終了部での横断面におけるチャンバー1の中央軸までの距離である。距離a’は距離aの約41%である。併せてローディング部9’が図示されている。
【0102】
図3Dは本願発明の床ポンプ(φinside60−19.3mm、長さ500mm)のチャンバーの縦断面を図示している。横断面は、作動力がほぼ一定であり、人間工学的に最適に選択される。このことは本願発明の床ポンプの説明の初歩である。一定の作動力は人間工学的には最適ではない。比較として、現存低圧床ポンプ(φinside 32mm、長さ470mm)の断面が点線で示されており、現存高圧床ポンプ(φinside 27mm、長さ550mm)が破線で示されている。本願発明の床ポンプはさらに大きなストローク容積を有しており、さらに速くタイヤを膨張させ、現存ポンプよりも低い作動力で作動する。本願発明のチャンバーは全ストローク中に人間工学的に最適な仕様とすることができる。
【0103】
図4A、4B、4C、4D、4E及び4Fは本願発明の第2実施例の詳細を図示している。ピストン手段のシール部は弾性変形する材料で提供されており、支持手段で支持されている。これはチャンバーの中央軸と平行な軸の周囲を回転する。この動きの結果、チャンバーの圧力が高いほど大きな面積のシール手段が支持される。支持部のローディング部は支持手段の移動を開始させる。平型スプリングの形態のローディング部はチャンバーの中央線に垂直な方向で寸法を変えることができる。スプリングはチャンバーの圧力が高くなるとさらに剛性となる。軸上のスプリングでも構わない。そこで支持手段が回転する。シール部の直径を減少させることでその長さが増加する。これは、ゴムのように少し圧縮できる弾性変形材料の場合である。よって、ピストンロッドはストロークの開始部でシール手段から飛び出す。シール手段に他の材料が選択されると、その長さは変化せず、あるいはその半径を減少させて長さが減少するかも知れない。
【0104】
図4Aは異なる横断面積の部分を有したチャンバー21を具えたピストンポンプを図示している。チャンバーは高圧側に冷却リブ22を有している。チャンバーはインジェクション成型で提供が可能である。さらにピストンロッド23が図示されている。キャップ24はピストンロッドをガイドする。ピストン36はポンプストロークの開始部36と終了部36’とで図示されている。
【0105】
図4Bは弾性変形シール部25を図示している。これは手段26(図示せず)でピストンロッド23に固定されている。ピストンロッド23のパーツ27はシール部25から飛び出ている。支持部28はピストンリング23に固定されたリングパーツ27に掛けられている。支持部28は軸30の周囲で回転できる。ローディング部31はホール32内でピストンロッド23へ固定されたスプリングを含んでいる。さらにシールエッジ38が図示されている。
【0106】
図4Cは、ピストンロッド23のパーツ27が弾性変形したシール手段25’でほぼカバーされている状態を図示している。シールエッジ38とチャンバーの中央軸19との間の距離a’は横断面の距離aの約40%である。
【0107】
図4Dは図4BのA−A線の断面である。ローディング部31はピストンロッド23のホール32の1端で固定されている。支持部28とリング29も図示されている。支持部はストップ面33(図示せず)で停止される。支持部28はガイド手段34(図示せず)でガイドされる。
【0108】
図4Eは図4CのB−B線の断面図である。支持手段28とローディング手段31はピストンロッド23の方向へ移動する。さらにリブ22が図示されている。
【0109】
図4Fはローディング手段31の別例である。各軸30上にはスプリング35が提供されている。
【0110】
図5A、5B、5C、5D、5E、5F、5G、5Hは第3実施例の詳細を図示している。シール部は気体及び/又は液体封入体のフレキシブルな不透過膜を含んでいる。この材料は形状保持することなく3方向で寸法を変えることができる。このシール部はOリングに搭載される。Oリングはチャンバーの壁にシールされる。Oリングとスプリングはさらに支持手段で支持される。これはピストンロッドに固定された軸の周囲で回転できる。この支持手段にはスプリングを提供することができる。
【0111】
図5Aは図3Aに類似したピストンポンプの縦断面図である。ポンプストロークの開始部はピストン49で図示されており、終了部はピストン49’で図示されている。
【0112】
図5Bは、ストロークの開始部でのピストン手段を図示している。これはシール手段40、例えば押圧されるスキンを含んでいる。これはシール手段41、例えばOリングに固定されている。このOリングにはスプリング42が提供されている。スプリング42はシール手段41とシール手段42の周囲に提供されている。スプリング42の中央軸39がさらに図示されている。Oリング41及び/又はスプリング42は支持手段43によって支持されている。支持手段43は、ピストンロッド45に取り付けられ、中央軸19とは垂直な軸44周囲を回転できる。それはポンプ圧縮ストローク中の圧縮でローディングされた所定量の別支持部43’を含んでいる。これらはシール手段40、41とローディング(スプリング)手段42の周囲に設置される。支持手段43はスプリング46によってローディングされる。チャンバー2の壁と支持手段43の間には角β1が存在する。ピストンロッド45はインレットもバルブも具えてはいない。支持リング及び/又はローディングリングはスプリングの形態でスプリング42(図示せず)の代用としてOリングに搭載できる。シールエッジ48がさらに図示されている。
【0113】
図5Cはストローク終了部でのピストン手段を図示している。シール手段40’、41’はストローク開始部でのシール手段40、41よりも厚い。スプリング46’がさらに図示されている。壁5とストローク終了部での支持手段43の間は角β2である。シールエッジ48とチャンバーの中央軸19の間の距離a’は、この断面のストロークの開始部での距離aの約22%である。短い距離、例えば15%、10%、5%は可能であり、ピストンロッド上のピストンの懸垂の構造にのみ依存する。従って、これも全ての他の実施例に対して有効である。
【0114】
図5Dは支持手段43、軸44、ブラケット47を具えた図5AのC−C線の断面図である。
【0115】
図5Eは図5AのD−D線の断面図である。
【0116】
図5Fは図5Gのピストン118と図5Hのピストン118’のチャンバー内の2ポジションを図示している。
【0117】
図5Gは、コンポジット材料で成るピストンを図示している。これは弾性不透過性材料のスキン110と繊維111を含んでいる。繊維体は内圧を受けるとドーム状となる。この形状はピストン移動を安定させる。代案として、シール手段はライナー、繊維及びカバー(図示せず)を含むことができる。ライナーがタイトでなければ、不透過性スキンを加えることができる(図示せず)。ピストンの圧縮側の全材料はチャンバーの特定の環境による要求を満たす。スキンはシール部112内に搭載される。スキンとシール部内にスプリング式リング113が搭載され、弾性的に変形する。それはリング114のローディングを補強する。シールエッジ117がさらに図示されている。
【0118】
図5Hはポンプストロークの終了部での図5Gのピストンを図示している。ドームはまだ過圧状態であれば形状115に圧縮される。
【0119】
図6A、6B及び図6Cは第4実施例の詳細を図示している。ピストン手段は補強材、例えば繊維材が巻き付けられたゴム管を含んでいる。補強材の接線とホースとの間の中立角(所謂、紐角)は数学的に54°44’である。補給材が伸びない限り、内圧を受けるホースは寸法(長さ、直径)を変えない。この実施例ではピストン手段の直径は、圧力の増加に伴うチャンバーの断面の直径の増加に対して減少する。紐角は中立角よりも大きくあるべきである。チャンバーの縦断面の主要部の形状はピストン手段の作用のために錐形である。ポンプストロークの終了部での圧縮封入体がチャンバーから取り除かれるとき、ピストン手段はその直径を増加させ、長さは減少する。直径の増加は問題を提起しない。ピストンとチャンバーの壁とのシール力は圧力の増加で増大する。このことは紐角の選択で可能である。ピストンの直径をチャンバーの横断面の直径の減少よりも多少小さく減少させる。従って、紐角は中立よりも小さくなるように、及び/又は中立となるように選択できる。一般的に、紐角の選択は設計仕様に依存する。紐角をピストンの部位によって変えることもできる。別の可能性は、ピストンの断面で、いくつかの補強層に同一及び/又は異なる紐角を提供することである。いかなるタイプの補強材及び/補強パターンでも利用できる。補強層の場所はピストンの縦断面のどこでもよい。ライニング及び/又はカバーの数は複数でもよい。カバーは無くても構わない。ピストン手段はローディング手段と支持手段を含むこともできる。チャンバーの断面積の大きな変化に対応するため、ピストン手段の多少異なる構造が必要となる。錐体は引っ張られた状態の繊維を含んでいる。繊維はピストンロッドの近くで錐体のトップとピストンロッドのボトムの錐体の開口側に巻き付けられている。ピストンロッド自体に固定されてもよい。繊維のパターンは圧力の形態に対応させるように決定する。繊維をライナー上に緩く提供することも、ライナーとカバーの間のチャンネルに緩く提供することもできる。あるいは一方あるいは両方と一体化させることもできる。錐体の下に圧力が存在しないときには壁への適当なシール状態を得るためにローディング手段が必要である。このローディング部、例えば、リング形態、プレート形のスプリング部材を、例えば成型工法でスキン内に提供することができる。ピストンロッド上の錐体の懸垂は前述の実施例に勝る。なぜなら、ピストンはテンションを有してローディングできるからである。よって、バランスがよくなり、使用材料も少なくて済む。ピストンのスキンとカバーは弾性変形材料で提供される。繊維は適当な材料製の弾性または剛性である。
【0120】
図6Aはチャンバー60を具えたポンプの縦断面である。壁部61、62、63、64、65は円筒状61、65と錐形62、63、64である。ピストン間の移行部は66、67、68、69である。ポンプストローク開始部でのピストンは59であり、終了部でのピストンは59’である。
【0121】
図6Bはピストン手段50と補強材51を具えたホースを示す。ホースはクランプ52等でピストンロッドに固定されている。ピストン6はリブ56、57を有している。リブ56はピストン手段50がピストンロッド6に対してキャップ7側に移動することを防止する。ホースの外側で突起53がチャンバー60の壁61にシール状態を提供している。補強体51とは別に、ホースはライニング55を含んでいる。例としてカバー54も図示されている。ピストン手段の縦断面の図示形状はほんの1例である。さらにシールエッジ58が図示されている。
【0122】
図6Cはストロークの終了部でのピストン手段を図示している。気体及び/又は液体封入体は圧力を受けている。ピストン手段は放射状での直径の変化のみが発生するように設計できる。
【0123】
図6Dは図6Eのピストン189と図6Fのピストン189’を図6Aのチャンバーのポンプストロークの開始部と終了部での状態で図示している。
【0124】
図6Eは頂角2ε1を有した円錐体形状を具えたピストン手段を図示している。チャンバー側は過圧状態ではない。それはピストンロッド180のトップに搭載されている。円錐体はピストンの圧力側で開いている。カバー181はシールエッジ188を具えた突起182として図示されるシール部と、挿入されたスプリング部材183と、支持手段としての繊維と、ライナー185とを含んでいる。スプリング部材183はカバーをローディングし、突起182はチャンバー側に過圧が存在しなければチャンバー壁をシールする。繊維184はチャンネル186内に存在でき、カバー181とライナー185との間に提供されている。ライナー185は不透過性である。もしそうでなければ、圧力側で別体の層209(図示せず)がライナー185に搭載される。繊維は円錐体の頂部でピストンロッド180に搭載される。ピストンロッド180のボトムでも同様である。
【0125】
図6Fはストロークの終了部でのピストン手段を図示している。頂角は2ε2であり、シールエッジ188とチャンバーの中央軸19との間の距離a’は、その断面のストローク開始部での距離aの約44%である。
【0126】
図7A、7B、7C、7D、7Eはポンプの第5実施例を図示している。このポンプは、別のコンポジット構造を有したピストンを具えており、弾性である基礎材料を含んでいる。自身でタイトな状態とならなければ、例えば、ピストン手段の圧力側のフレキシブルな膜体でタイトな状態とされる。軸方向の剛性はいくつかの一体スティッフナーで提供される。ピストンの縦断面でスティッフナーはピストン手段の軸方向と平面方向との間でいくつかの角度に提供される。圧力比が高ければ高いほど、これらの角度は減少し、軸方向に近づく。力は支持手段、例えば座金に伝達される。座金はピストンロッドに接続されている。ピストン手段は安価に大量生産できる。スティッフナーとフレキシブルな膜体のシール手段は基礎材料にて1工程でインジェクション成型できる。スティッフナーはトップに接着できる。膜体をモールド工程中あるいはその後に基礎材料内で“バーニング”処理して製造することもできる。これは基礎材料が熱可塑性の場合に好都合である。ヒンジは“バーニング“処理すべきではない。
【0127】
図7F、7G、7H、7I、7J、7K、7L、7Mはチャンバーの実施例と、チャンバーにフィットするピストンの第6実施例を図示している。ピストンの第6実施例は図7A、7B、7C、7D、7Eの変形である。移動方向の2つのポジション間のピストン及び/又はチャンバーの横断面積の変化を連続的とし、変化が大きくて漏出につながれば、断面の他のパラメータの変更を最小にすることは有利である。これは、例えば、円形断面(固定形状)を使用して説明できる。この円形断面は周囲がπDであり、面積は1/4πD2(Dは直径)である。すなわち、Dの減少は円周の一次形態の減少をもたらし、面積の二次形態減少をもたらす。周囲の長さを維持して面積だけを減少させることも可能である。形状が固定されていれば、所定の最小面積が存在する。形状がパラメータである高等数学計算は以下に提供したフーリエ級数式で行うことができる。チャンバー及び/又はピストンの横断面はどのような形状でもよく、少なくとも1本の曲線で定義できる。曲線は閉鎖しており、2つのユニークなモジュラーパラメータ化フーリエ級数式で定義される。
【0128】
【数1】

Cp=f(x)のコサイン加重平均値
dp=f(x)のサイン加重平均値
p=三角法縦横比のオーダ
図7F、7Kは下記の公式で異なるパラメータセットを使用した曲線の例を図示している。さらに多くの係数が使用されれば最良曲線を見つけることが可能である。それらは他の重要な要求を満たす。例えば、曲線が最大半径及び/又は所定の最大値を超えない前提で、シール部の最大張力を有している曲線移行部が得られる。次の例を挙げる。図7L、7Mは最良化凸曲線と非凸曲線を図示している。これらは規制下の平面の境界領域の可能な変形に使用される。規制条件とは境界曲線の長さが固定されており、その曲率が最小となることである。開始面積と開始境界長を使用することで、所定の望む目標面積に対する最小曲率を得ることができる。
【0129】
チャンバーの主として縦断面に図示されているピストンは横断面の境界曲線が円形である場合に対するものである。すなわち、チャンバーが、例えば図7F、7K、7L、7Mの非円形に従って横断面を有している場合には、ピストンの縦断面は異なるであろう。
【0130】
全種類の閉鎖曲線はこの公式で示される。例えば、C曲線(PCT/DK97/00223、図1A)。これら曲線の1つの特徴は、断面の線が数学極から引かれると、その直線は曲線と少なくとも1回交わる。断面では曲線は直線に対して対称であり、シングルフーリエ級数によって発生が可能である。ピストンまたはチャンバーは横断面の曲線が、数学極を通過する断面に存在する直線に対して対称であるときに容易に提供できる。このような通常の曲線はシングルフーリエ級数で定義できる。
【0131】
【数2】

cp=f(x)の加重平均値
p=三角法縦横比のオーダー
直線が数学極から引かれると、曲線と1回だけ交わる。
【0132】
チャンバー及び/又はピストンの断面の特定形状断面は次の式で定義される。
【0133】
【数3】

cp=f(x)の加重平均値
p=三角法縦横比のオーダー
極座標のこの断面は次の式で表される。
【数4】

r=アクティベートピンの円形断面の“花弁”の制限
r0=アクティベートピンの軸周囲の円形断面の半径
a=“花弁”の長さのスケールファクター
rmax=r + a
m=“花弁”幅の定義用パラメータ
n=“花弁”数の定義用パラメータ
ψ=曲線を囲む角度
インレットは、ピストン手段のシール部の特性に鑑みてストロークの終了部に近く配置される。
【0134】
これら特定のチャンバーはインジェクション成型で製造が可能である。スーパープラスチック成型法でアルミニウムシートを熱し、空気圧でプレスして成型させることもできる。
【0135】
図7Aは、チャンバー70を具えたピストンポンプを、円筒部71、連続凹曲部73への移行部72、円筒部75への別移行部74との縦断面で図示している。ピストン手段76と76’はポンプストロークの終了部でのそれぞれの開始部で図示されている。アウトレットチャンネル77の端部にはチェックバルブ78(図示せず)が搭載できる。
【0136】
図7Bは錐形で低圧のピストンの縦断面を提供する弾性材料79を含んだピストン手段76を図示している。ローディング材料79はローディング手段としても機能する。ボトムはシール手段80を含んでいる。これは放射状に形状保持される。このシール手段80は部分的にローディング手段として機能する。主支持手段はスティフナー81と82を含んでいる。スティフナー81はピストン手段のシールエッジ83をチャンバー壁方向に支持する。スティフナー82はシール手段80と基本材料79からロードを支持手段84に移動させる。支持手段は、例えば、座金であり、自身はピストンロッド6で支持されている。シール手段80はピストン手段76のこのポジションで少々形状保持されており、フォールド部85は高い圧力がチャンバー70内に存在するとシールエッジ83をローディングする。スティフナー82はジョイント86でトップと結合される。ピストン手段70がこのポジションにあるとき、スティフナー81と82は中央軸19との角度γとδを有する。δはチャンバー70の中央軸19と略平行であることを示す。ピストン76と中央軸19との間は角度φである。
【0137】
図7Cはポンプストロークの終了部でのピストン手段76’を図示している。シール手段80は共に保持されている。弾性材料79は共に絞られており、スティフナー81、82は中央軸19と平行である。ピストン手段76’の表面と中央軸19の間の角度φ2は正であるが、ほとんど0である。シールエッジ83と中央軸19の距離a’はストローク開始部での距離の39%である。シール手段80’がさらに図示されている。
【0138】
図7Dはピストン手段76のE−E断面であり、基礎弾性材料79、スティフナー81、82、シール手段80のフォールド部を図示している。弾性材料79は絞られている。
【0139】
図7Fは面積が減少するチャンバーの横断面図である。この周囲の長さは一定である。これらは2つのユニークなモジュラーパラメータ化フーリエ級数式で定義される。左上部はこの級数の開始断面である。使用されるパラメータセットは図の底部に示されている。この級数は横断面の減少面積を示している。太字の数字は異なる形状の減少する断面積を示す。断面底部右側の形状の面積は上部左の約28%である。
【0140】
図7Gはチャンバー162の縦断面を示している。横断面積は中央軸に沿った周囲によって変化する。ピストンは163である。チャンバーは壁部分155、156、157、158の横断面の異なる断面積の部分を有している。壁部分間の移行部は159、160、161で示されている。G−G、H−H、I−I断面も図示されている。H−H断面152はG−G断面の90〜70%の面積である。
【0141】
図7Hは図7GのH−H横断面152を図示しており、比較のG−G断面150を点線で図示している。断面H−Hは断面G−Gの約90〜70%の面積である。滑らかな移行部151が提供されている。また、チャンバーの最小部分はG−G断面積の約50%である。
【0142】
図7Iは図7Gの横断面I−IをG−G断面と比較するために点線で図示している。I−I断面はG−G断面の約70%の面積である。移行部153は滑らかである。チャンバーの最小部分も図示されている。
【0143】
図7Jは図7GのH−H断面で図7Aのピストンの別例を図示している。ピストンは弾性材料製であり、不透過性である。別体のシール手段は不要である。距離cとdとは異なり、同じ横断面H−Hのピストンの変形が図示されている。
【0144】
図7Kは面積が減少する一連のチャンバーの横断面を図示している。周囲の長さは一定である。これらは2つのユニークなモジュラーパラメトリー化フーリエ級数式で定義される。上部左は級数の開始断面である。使用されるパラメータセットは図の底部に示されている。この級数は横断面の減少面積を示すが、周囲を一定に保つことで面積を増加させることも可能である。太字の数字は異なる形状の減少する断面積を示す。断面積は開始面積の約49%である。
【0145】
図7Lは境界曲線の所定の固定長のために最良化された凸曲線と、最小曲率を示している。曲率の最小半径の一般式は図7Lの図に示す最大曲率に対応して次のようになる。
【数5】

長さyは次の式で決定される。
【0146】
【数6】

r=最小曲率半径
L=境界長=定数
=開始領域面積A0の減少値
図3Dの実施例:領域面積A=π(30)と境界長L=60π=188.5。半径30のディスクの面積と境界長に対応。この長さは定数。面積はA1に減少。望む最終形状は面積A=π(19=283.5。最小境界曲率を具えた凸曲線は次のようになる。
【0147】
r=1.54
κ=1/r=0.65
x=89.4
図示する曲線は実際のものとは異なる。
【0148】
ピストンの壁へのシール状態を改善させるように直線を曲線と交換することでさらに改善させることができる。
【0149】
図7Mは境界曲線の所定の固定長に対して最良化された非凸曲線と最小曲率を示している。図7Lに示す最大曲率に対応する最小曲率は次のものである。
【0150】
【数7】

xで表される長さは次のようになる。
【0151】
【数8】

r=最小曲率の半径
L=境界長=定数
1=開始領域面積A0の減少値
境界曲線の最小曲率を具えた非凸曲線(紐状双曲線を除く):
r=6.3
κ=1/r=0.16
x=42
図は原寸大ではない。
【0152】
図8A、8B、8Cは別のコンポジット構造を具えたピストン手段を有したポンプの第7実施例を図示している。このポンプは、空気等の気体封入体等の圧縮可能な封入体(水等の非圧縮性液体や、液体と気体の混合物でも可)を閉鎖チャンバー内に収容している。このチャンバーは補強ホース等である。ピストン手段の圧力側のライニング、補強及びカバーが非圧力側と異なるものでもよい。スキンをプレフォームスキンで提供し、ポンプストローク中にこの形状を保たせる。スキンを複数のパーツで提供することもできる。これはプレフォームとし、1つをピストン手段の非圧力側に、1つを圧力側に提供する(図8BのX、Y+Z)。ポンプストローク中に2つのパーツが互いにヒンジ作用を提供する(図8BのXYとZZ)。横断面でチャンバーに対するシールエッジの採用は、シールエッジでのピストンの断面の変形をもたらすであろう。その結果、ピストン内側の容積が変化する。この容積変化は圧縮性封入体の圧力変化をもたらし、シール力の変化をもたらすであろう。さらに、圧縮性封入体はピストン上のロードをピストンロッドに移す際に支持部として機能する。
【0153】
図8Aはチャンバー90の縦断面を図示している。このチャンバー90は連続的凸曲線91と、ポンプストロークの開始部でのピストン92と、終了部でのピストン92’とを含んでいる。チャンバー90の高圧部分はアウトレットチャンネル93とインレットチャンネル94をチェックバルブ95と96(図示せず)と共に含んでいる。低圧用にはチェックバルブ95は不要であろう。
【0154】
図8Bはピストンロッド97に直接的に提供されたピストン92を図示している。これはライニング99内の圧縮性封入体103と、補強体100とカバー101とを含んでいる。スキン99、100、101のパーツXはプレフォームされている。ピストン手段92の圧力パーツYとZも同様である。ヒンジXYはスキンのパーツXとYの間に図示されている。Xはチャンバー90の中央軸19と角η1を有している。YとZは相互に接続されており、内角κ1を有している。この角度は力がピストンロッドに直接的に伝わるように選択されている。Y’とZ’間の角λは、チャンバー内の力が高いほど中央軸へ垂直に近くなるように選択されている。パーツZの半分間のヒンジZZとシールエッジ102がさらに図示されている。
【0155】
図8Cはストローク終了部でのピストンを図示している。スキンのパーツX’は中央軸とη2の角度を有しており、X’とY’は内角κ2を有している。Y’とZ’の角度λはほぼ一定である。Zの半分間の角度はほぼ0である。シールエッジ102とチャンバーの中央軸19との距離a'はストローク開始部での距離の約40%である。シールエッジ102’と圧縮封入体103’がさらに図示されている。
【0156】
図9A、9B、9C、9Dは、固定寸法のチャンバーと、寸法を変えることができるピストンの第8実施例を図示している。ピストンはチャンバーの横断面を満たす膨張体である。ストローク中にピストンはシールエッジでコンスタントに寸法を変化させる。材料は弾性変形ライナーや、繊維(ガラス、ボロン、カーボン、アラミド等)、布地、フィラメント等の支持手段のコンポジット材料でよい。繊維構造とピストンへの全体的なローディング状態によっては(ピストンは少々過内圧を有している)、球状または楕円球状等となるであろう。チャンバーの横断面積の減少はその方向で膨張体のサイズの減少をもたらし、立体的減少が可能になる。これは繊維機構の“格子効果”による。カバーも適当な弾性変形材料で提供されている。ライナーやカバーが非透過性でなければ、膨張体内に分離したブラダーを使用することができる。支持手段は内圧が外圧よりも大きい場合にだけ力を提供する。この圧力条件は適当なシール状態を得るには好都合である。チャンバー内の圧力をコンスタントに変化できるので、膨張体内の圧力も変化する。一定とするためにポンプストローク中の圧力は高くなる。最後の解決策は低圧の場合にのみ利用する。さもないとピストンがチャンバー内でスタックするからである。チャンバー内が高圧の場合は、内圧がチャンバー内の圧力の変動によって変わるようにアレンジすることが必要であろう。このことはいくつかの方法で達成される。例えば、ローディング制御であり、他の方法でもよい。シールエッジの横断面積のサイズの変更でピストンの容積は変化する。なぜなら、移動方向のピストンサイズは一定だからである。この変化で、非圧縮性封入体は中空ピストンロッド内のスプリング式ピストン内へ入り、あるいはそこから流れ出る。スプリング式ピストンは別の場所に存在することもできる。ピストンの容積の変化により発生する圧力とスプリングによる圧力の変化の組み合わせでシール力が提供される。スプリングはシール力のための微調整役を演じる。改善されたロード制御は非圧縮封入体を圧縮性封入体と非圧縮性封入体との組合せと交換することで達成される。圧縮性封入体はロード制御手段として作用する。さらなる改善はスプリングをチャンバーのピストンの作動力で交換することで提供される。低いシール力と小さい摩擦によってピストンの戻りを容易にする。ピストン内部の封入体の温度上昇は、素早く熱せられる封入体の選択で達成される。
【0157】
図9Aは図8Aのチャンバーの縦断面を図示している。これは図9Bのピストン146をストロークの開始部に有しており、ピストン146’をストロークの終了部に有している。
【0158】
図9Bはパターン化された繊維130を含んだ壁を有した膨張体を具えたピストン146を図示している。この膨張体は球状となる。カバー131とライナー132も図示されている。不透過性ブラダー133は球体の内部に存在する。球体はピストンロッド120に直接的に搭載されている。それはキャップ121の1端とキャップ122の他端でロックされている。ピストンロッド120の中空チャンネル125は球体の内側にホール123を有しており、ローディング手段は、例えば非圧縮性封入体124であり、球体内に収容されてピストンロッド120のチャンネル125と自由に出入りする。チャンネル125の他端はスプリング127を具えた可動ピストン126によって閉鎖されている。このスプリングはピストンロッド128に搭載されている。スプリング127は球体内の圧力とシール力を調整する。シール面129はチャンバーの隣接壁と接触する。繊維は概略図で図示されている。
【0159】
図9Cは断面積が最小であるストロークの終了部での図9Bのピストンを図示している。球体はチャンバーの隣接壁と形状一致する大きなシール面134を有している。ピストン126は図9Bのピストンに対応して移動する。非圧縮性封入体124’は変形した球体から絞り出される。摩擦力を最低とするため、シール面でカバーにリブ(図示せず)を提供するか、低摩擦コーティングを施す(チャンバー壁も同様に処理)。キャップ121と122はピストンロッド120に沿って動けないので、格子効果はスキンの余剰材料部分のみである。残りは“ショルダー125”として図示されており、使用寿命を減少させる要因となり得る。また、摩擦を増加させる。シールエッジ129’も図示されている。シールエッジ129’とチャンバーの中央軸との間の距離a'はストロークの開始部での距離aの約48%である。
【0160】
図9Dは、球体の内部に非圧縮性封入体136と圧縮性封入体137とを有することでシール力が改善される調整の様子を図示している。封入体の圧力はシールリング139と、作動力に直接的に接続されたピストンロッド140を具えたピストン138で調整される。ピストン138は球体のシリンダー141内でスライドできる。ストップ145はピストンロッド140上で球体を固定する。
【0161】
図10A、10B、10Cは、チャンバーの小断面によるスキンの余剰分がリリースされる改善ピストンを図示している。そのために使用寿命が長くなり、摩擦が低下する。この方法によって、ピストンロッド上のピストンの懸垂でピストンロッド上にて平行移動及び/又は回転し、チャンバーの最大圧が存在するピストンの側部からさらに離れたポジションに移動させることができる。可動キャップとピストンロッド上のストップとの間のスプリングは別なローディング調整手段として機能する。
【0162】
図10Aは本願発明のポンプのチャンバー169の縦断面である。
【0163】
図10Bは少なくとも2層で提供された繊維171を具えた膨張スキンを有したピストンを図示している。ピストンの内部は非透過層172でもよい。封入体は圧縮性封入体173と非圧縮性封入体174の組み合わせである。スキン170はピストンロッド176に固定されたキャップ175内のピストンロッドの端部に搭載される。スキンの他端はピストンロッド176上をスライドできる可動キャップ177にヒンジ固定されている。キャップ177は、ピストン176に固定された座金(ストップ)179側の他端で絞られたスプリング178でチャンバー169の圧力部方向にプレスされる。シールエッジ167が併せて図示されている。
【0164】
図10Cはポンプストローク終了部での図10Bのピストンを図示している。このことは非圧縮性封入体174’と圧縮性封入体173’に対しても同様である。スキン170’は変形し、大きなシール面167’を提供する。シールエッジ167とチャンバーの中央軸との間の距離a'はストロークの開始部での距離aの約43%である。
【0165】
図11A、11B、11Cは、余剰材料を取り除く可動キャップをピストンロッド上の移動方向にて端部の両方に有しているピストンを図示している。これは単方向ポンプのピストンの改善であるが、このピストンを双方向作動ポンプのピストンに使用することも可能である。このポンプの場合は、全てのストロークはポンプ作用ストロークである。作動中のスキンの運動はピストンロッドのストップによって間接的に規制されている。ストップはチャンバーの封入体の圧力がピストンをピストンロッドから奪取することがないように配置される。
【0166】
図11Aは、ストロークの開始部での改善ピストン208と終了部でのピストン208’を具えたチャンバーの縦断面を図示している。
【0167】
図11Bはピストン208の第9実施例を図示している。球体のスキンは図10のものに対応する。内部の非透過層190はトップのキャップ191とボトムのキャップ192内に絞り入れられている。これらキャップの詳細は図示されていない。両キャップ191、192はピストンロッド195上で平行移動及び/又は回転することができる。このことは様々な方法で可能であり、異なるタイプのベアリングを使用することもできる。キャップ191は下方にのみ移動することができる。なぜなら、ストップ197は上方への動きを妨害するからである。シール力の調整は非圧縮性封入体205と圧縮性封入体206及びピストンロッド195内のスプリング式ピストン126の組み合わせで提供される。封入体はホール199、200、201を通過してピストンロッドの壁207を通って自由に流れる。Oリング202、203はキャップ191、192をピストンロッドとシール状態とする。ピストンロッド195の端部のキャップ204はピストンロッドを締め付ける。対応するストップはピストンロッドの別場所に配置することが可能である。
【0168】
図11Cはポンプストローク終了部での図11Bのピストンを図示している。上部のキャップ191はストップ196から距離xだけ移動し、底部キャップ192はストップ197にプレスされている。圧縮性封入体206’と非圧縮性封入体205’が図示されている。
【0169】
図12A、12B、12Cは改良型ピストンを図示している。改良点はローディング調整手段によるシール力の調整改善と、小さなシール接触面、特に断面積による摩擦力の低減である。改善調整は、ピストン内の圧力が同じピストンロッド上のピストンペアによってチャンバー内の圧力に直接的に影響されることと、ピストンロッド上の作動力の存在に対する独立性とに関与する。これは、もし作動力が変化するなら、ポンプストロークのストップ中に特に有利である。なぜなら、シール力は一定であり、シールの消失は発生しないからである。チャンバーの圧力が減少したときポンプストロークの終了部にて、ピストンの戻りは摩擦の低下でさらに容易となる。双方向作動ポンプの場合には、ローディング調整手段はピストンの両側で影響を受ける。例えば、このローディング調整手段(図示せず)のダブルアレンジで影響を受ける。ピストンのアレンジは設計仕様に従う。例えば、チャンバーの圧力の増加はピストンの圧力の増加をもたらすであろう。他の仕様では他のアレンジができる。この関係は増加を一次増加とは異なるように設計できる。構造はピストンペアとなり、それらはピストンロッドで接続される。ピストンは等しい面積、異なるサイズ及び/又は異なる面積を有することができる。
【0170】
特定の繊維構造体と全ローディング量によってはピストンの縦断面の形状は長斜方形となる。この部分の2つの角部はシール面として作用し、チャンバーの小さな横断面によって減少した接触面積となる。接触面のサイズはピストンのスキンのリブ型外面の存在によって増加が可能である。チャンバーの壁及び/又はピストンの外側はコーティング、例えば、ナイロンでコーティング処理したり、低摩擦材料で提供することができる。
【0171】
図12Aから図12Cの別体の3ピストンを具えたピストンの横断面図が図示されている。これら別体ピストンは第1円形断面積(図7F)でそれぞれシールされている。別ポイントのチャンバーの縦軸で、それぞれは3つの部分をシールする(図7F)。
【0172】
図12Aはチャンバー216でストロークの開始部222と終了部222’のピストンの第10実施例のピストンチャンバーの縦断面を図示している。
【0173】
図12Bは図11Bと図11Cに関して解説された主要構造のピストンを図示している。スキンは外側リブ210を含んでいる。スキンと内部の非透過性層190はネジで固定された内側部分211と外側部分212との間の上部で絞られている。ピストンの内部には圧縮性封入体215と非圧縮性封入体219が存在する。ピストン内圧はピストンアレンジで調整される。ピストンアレンジはチャンバー216の圧力で直接的に作動される。チャンバー216に接続された底部のピストン148はピストンロッド217に搭載されており、他方側では別のピストン149が搭載されており、ピストン222の封入体に連結されている。ピストンロッド217はスライドベアリング218でガイドされる。他のタイプのベアリングでも構わない。ピストンロッド217の両側のピストンは異なる直径を有することができる。ピストンを収容するシリンダーを2つのチャンバーと交換することもできる。シールエッジは220で示されている。ピストンロッドは224である。ピストン148とオリフィス223の間の距離はd1で表されている。
【0174】
図12Cはストロークの終了部での図12Aのピストンを図示している。チャンバー216には高圧が存在する。シールエッジは220’で示される。ロード調整手段(可動ピストン)148’はチャンバー側にオリフィス223からの異なる距離を有している。ピストン148’と149’は図12Bよりもオリフィスから長い距離d2に位置している。
【0175】
図13A、13B、13Cは弾性変形壁を具えたチャンバーを有したポンプを図示している。これは異なる横断面積を有しており、さらに固定幾何形状のピストンを有している。固定幾何サイズの新リンダーとしてのハウジング内で膨張式チャンバーが提供されている。このチャンバーは非圧縮性及び/又は圧縮性封入体で膨張される。このハウジングの使用は必須ではない。この膨張壁を繊維コンポジットと不透過性スキンで裏打ちすることができる。ピストンのシール面の角度は、移動方向に平行な軸に対してチャンバーの壁の対応角よりも多少大きい。この角度の違いと、ピストンによる壁の瞬間変形が多少遅れて発生する事実から、2つのピストン間の移動中のチャンバーの中央軸までの距離及び/又はチャンバーポジションが変化することができるシールエッジが提供される。これでストローク中に断面積の変化が提供され、計算できる作動力が提供される。移動方向のピストンの断面は等しくなるかも知れない。または、チャンバーの壁の角度に関して負の角度となるかも知れない。この場合、ピストンの“ノーズ”は丸くする。この場合、変化する断面積を提供することはさらに困難かも知れない。チャンバーの壁に図12Bに示すようなロード調整手段を装着し、必要であれば、形状調整手段も装着させる。ピストンの速度はシール効果を高めるであろう。
【0176】
図13Aはチャンバー131内の4ポジションでのピストン230を図示している。膨張壁周囲には固定幾何サイズのハウジング234が存在する。この壁234内には圧縮性封入体232と非圧縮性封入体233が存在する。壁の膨張のためのバルブアレンジ(図示せず)が提供される。非圧縮側のピストンの形状はシールエッジの原理を解説するための例示である。ストロークの終了部と開始部でのシールエッジの距離には39%の開きがある。
【0177】
図13Bはストロークの開始後のピストンを図示している。シールエッジ235から中央軸236の距離はz1である。ピストンシールエッジ235とチャンバーの中央軸236との間には角ξが存在する。チャンバーの壁と中央軸236の間には角νが存在する。角νは角ξよりも小さい。シールエッジ235は角νが角ξと同じになるようにアレンジされる。
【0178】
ピストンの他の実施例は図示されていない。
【0179】
図13Cはストローク中のピストンを図示している。シールエッジ235と中央軸236の距離はz2である。この距離はz1よりも小さい。
【0180】
図13Dはほぼストローク終了時のピストンを図示している。シールエッジ235と中央軸236の距離はz3である。この距離はz2よりも小さい。
【0181】
図14はチャンバーの壁と可変形状を有したピストンの組合せ構造体を図示している。図13Aのチャンバーは非圧縮性封入体のみと、ストローク開始部でのピストンを有して図示されている。ピストン222”はストロークの終了直前の状態である。その他の可変寸法ピストンも利用できる。ピストンと封入体237の速度の適性な選択によって優れた効果が提供される。図14のチャンバーの縦断面は異なるものでも構わない。
【図面の簡単な説明】
【0182】
【図1】図1は、固定径のシリンダーとピストンを具えた1段階単方向ピストンポンプのインジケータ線図である。
【図2】図2Aは、本願発明のピストンポンプのインジケータ線図であり、Aはピストンが運動するものであり、Bはチャンバーが移動するものである。図2Bは、本願発明のポンプのインジケータ線図であり、横断面は増加圧力のためにポンプストロークの1点から増大している。
【図3】図3Aは、ストローク中に放射-軸方向に変化する寸法を具えたチャンバーとピストンの固定された異なる横断面積を有したポンプの縦断面図であり、ピストンアレンジはポンプストロークの開始部と終了部で示されている(実施例1)。図3Bは、ストロークの開始部での図3Aのピストンアレンジの拡大図である。図3Cは、ストロークの終了部での図3Aのピストンアレンジの拡大図である。図3Dは、本願発明の床ポンプのチャンバーの縦断面図であり、作動力をほぼ一定にする寸法で提供されており、従来の低圧シリンダーポンプ(点線)と高圧シリンダーポンプ(破線)と比較されている。
【図4】図4Aは、ストローク中に放射-軸方向に変化する寸法を具えたチャンバーとピストンの固定された異なる横断面積を有したポンプの縦断面図であり、ピストンアレンジはポンプストロークの開始部と終了部で示されている(実施例2)。図4Bは、ストロークの開始部での図4Aのピストンアレンジの拡大図である。図4Cは、ストロークの終了部での図4Aの拡大図である。図4Dは、図4BのA-A線の断面図である。図4Eは、図4CのB-B線の断面図である。図4Fは、図4Dのローディング部分の別例である。
【図5】図5Aは、ストローク中に放射-軸方向に変化する寸法を具えたチャンバーとピストンの固定された異なる横断面積を有したポンプの縦断面図であり、ピストンアレンジはポンプストロークの開始部と終了部とで示されている(実施例3)。図5Bは、ストロークの開始部での図5Aのピストンアレンジの拡大図である。図5Cは、ストロークの終了部での図5Aの拡大図である。図5Dは、図5AのC-C線の断面図である。図5Eは、図5AのD-D線の断面図である。図5Fは、コンポジット材料で成るシール手段を具えたピストン手段を有した図5Aのチャンバーを示している。図5Gは、ストローク中の図5Fのピストン手段のピストン手段の拡大図である。図5Hは、ストローク終了部での図5Fのピストン手段の拡大図であり、圧力が加えられている場合と、圧力が加えられていない場合の両方を示している。
【図6】図6Aは、チャンバーの固定された異なる断面積を具えたポンプの縦断面図であり、第4実施例による、ストローク中に放射-軸方向に変化する寸法を具えたピストンのポンプストロークの開始部と終了部とを示している。図6Bは、ストロークの開始部での図6Aのピストンアレンジの拡大図である。図6Cは、ストロークの終了部での図6Aのピストンアレンジの拡大図である。図6Dは、図6Aのチャンバーを示しており、第5実施例による、ストローク中に放射-軸方向に変化する寸法を具えたピストンのポンプストロークの開始部と終了部とを示している。図6Eは、ストロークの開始部での図6Dのピストンアレンジの拡大図である。図6Fは、ストロークの終了部での図6Dのピストンアレンジの拡大図である。
【図7】図7Aは、固定寸法を具えたチャンバーの壁に凹部を含んだポンプの縦断面図であり、第6実施例による、ストローク時に放射-軸方向に変化する寸法を有したピストンのストロークの開始部と終了部でのピストンアレンジを示している。図7Bは、ストロークの開始部での図5Aのピストンアレンジの拡大図である。図7Cは、ストロークの終了部での図5Aのピストンアレンジの拡大図である。図7Dは、図7BのE-E線の断面図である。図7Eは、図7CのF-F線の断面図である。図7Fは、周囲サイズが一定であり、横断面積が減少するチャンバーのフーリエ級数拡大(Fourier Series Expansion)による横断面の実施例を示している。図7Gは、図7Aのチャンバーの変形例を示しており、これはポンプストローク中に周囲サイズはほぼ一定であるか、少々減少するが、断面積は増加するように設計された固定横断面を具えた縦断面を有したものである。図7Hは、図7Gの横断面G-G線(点線)と縦断面のH-H線を示している。図7Iは、図7Hの横断面G-G線(点線)と縦断面のI-I線を示している。図7Jは、図7HのH-H断面で図7Bのピストンの別例を図示している。図7Kは、周囲サイズが一定であり、横断面積が減少するチャンバーのフーリエ級数拡大による横断面の他の実施例を示している。図7Lは、規制された条件下での横断面の好適凸形状の実施例を示している。図7Mは、規制された条件下での横断面の好適非凸形状の実施例を示している。
【図8】図8Aは、固定寸法を具えたチャンバーの壁に凹部を含んだポンプの縦断面図であり、第7実施例による、ストローク時に放射-軸方向に変化する寸法を有したピストンのストロークの開始部と終了部でのピストンアレンジを示している。図8Bは、ストロークの開始部でのピストンアレンジの拡大図である。図8Cは、ストロークの終了部でのピストンアレンジの拡大図である。
【図9】図9Aは、固定された異なるチャンバーの横断面積を具えたポンプの縦断面図であり、ストローク中に放射-軸方向に変化する寸法を具えたピストンの第8実施例を示している。図9Bは、ストロークの開始部での図9Aのピストンアレンジの拡大図である。図9Cは、ストロークの終了部での図9Aのピストンアレンジの拡大図である。図9Dは、異なるアレンジを有した図9Bのピストンを示している。
【図10】図10Aは、固定されたチャンバーの異なる横断面積を具えた図9Aの1つに類似したピストンの第9実施例を示している。図10Bは、ストロークの開始部での図10Aのピストンの拡大図である。図10Cは、ストロークの終了部での図10Aのピストンの拡大図である。
【図11】図11Aは、固定されたチャンバーの異なる横断面積を具えたポンプの縦断面を示しており、ストローク中に放射-軸方向の寸法が変化するピストンの第10実施例のポンプストロークの開始部と終了部でのピストンアレンジを示している。図11Bは、ストロークの開始部での図11Aのピストンの拡大図である。図11Cは、ストロークの終了部での図11Aのピストンの拡大図である。
【図12】図12Aは、固定されたチャンバーの異なる横断面積を具えたポンプの縦断面を示しており、ストローク中に放射-軸方向の寸法が変化するピストンの第11実施例のポンプストロークの開始部と終了部でのピストンアレンジを示している。図12Bは、ストロークの開始部での図12Aのピストンの拡大図である。図12Cは、ストロークの終了部での図12Aのピストンの拡大図である。
【図13】図13Aは、固定幾何サイズを具えたチャンバーとピストンの可変である異なる断面積を有したポンプの縦断面を示しており、ポンプストロークの開始部と終了部での組合せ構造体のアレンジが示されている。図13Bは、ポンプストロークの開始部での組合せ構造体のアレンジの拡大図である。図13Cは、ポンプストローク中の組合せ構造体のアレンジの拡大図である。図13Dは、ポンプストロークの終了部での組合せ構造体のアレンジの拡大図である。
【図14】図14は、可変幾何サイズを具えたチャンバーとピストンの可変である異なる断面積有したポンプの縦断面を示しており、ポンプストロークの開始部、ストローク中及びストロークの終了部での組合せ構造体のアレンジが示されている。
【符号の説明】
【0183】
1 チャンバー 図3A
2 壁部分 図3A
3 壁部分 図3A
4 壁部分 図3A
5 壁部分 図3A
6 ピストンロッド 図3A
7 キャップ 図3A
8 シール部 図3B
8’ シール部 図3C
9 ローディング部 図3B
9’ ローディング部 図3C
9.1 セグメント 図3B
9.2 セグメント 図3B
9.3 セグメント 図3B
10 支持部 図3B
11 ロック手段 図3B
12 インレット 図3B
13 バルブ 図3B
14 アウトレットチャンネル 図3C
15 手段 図3C
16 移行部 図3A
17 移行部 図3A
18 移行部 図3A
19 中央軸 図3A
20 ピストン 図3A
20’ピストン 図3A
21 チャンバー 図4A
22 冷却リブ 図4A
23 ピストンロッド 図4A
24 キャップ 図4A
25 シール部 図4B
25’シール手段 図4C
26 手段 図4B
27 (ピストンロッド)パーツ 図4B
28 支持部 図4B
29 リング 図4B
30 軸 図4B
31 ローディング部 図4B
32 ホール 図4B
33 ストップ面 図4D
34 ガイド手段 図4D
35 スプリング 図4C
36 ピストン 図4A
36’ピストン 図4A
37 シールエッジ 図3B
38 シールエッジ 図4B
38’シールエッジ 図4C
39 中央軸 図5B
40 シール手段 図5B
40’シール手段 図5C
41 シール手段/Oリング 図5B
41’シール手段 図5C
42 スプリング 図5B
43 支持手段 図5B
43’支持手段 図5B
44 軸 図5B
45 ピストンロッド 図5B
46 スプリング 図5B
46’スプリング 図5C
47 ブラケット 図5D
48 シールエッジ 図3B
49 ピストン 図3A
49’ピストン 図3A
50 ピストン手段 図6B
50’ピストン手段 図6C
51 補強体 図6B
52 クランプ 図6B
53 突起 図6B
54 カバー 図6B
54’カバー 図6C
55 ライニング 図6B
55’ライニング 図6C
56 リブ 図6B
57 リブ 図6B
58 シールエッジ 図6B
59 ピストン 図6A
59’ピストン 図6A
60 チャンバー 図6A
61 壁部 図6A
62 壁部 図6A
63 壁部 図6A
64 壁部 図6A
65 壁部 図6A
66 移行部 図6A
67 移行部 図6A
68 移行部 図6A
69 移行部 図6A
70 チャンバー 図7A
71 (円筒)部 図7A
72 移行部 図7A
73 (凹曲)部 図7A
74 移行部 図7A
75 (円筒)部 図7A
76 ピストン 図7A
76’ピストン 図7C
77 アウトレットチャンネル 図7C
78 チェックバルブ 図7A
79 ローディング手段/材料 図7D
80 シール手段 図7B
80’シール手段 図7C
81 スティッフナー 図7B
82 スティッフナー 図7B
83 シールエッジ 図7B
84 支持手段 図7B
85 フォールド部 図7B
86 ジョイント 図7B
87 フォールド部 図7C
90 チャンバー 図8A
91 (凸曲)部 図8A
92 ピストン 図8A
92’ピストン 図8A
93 アウトレットチャンネル 図8A
94 インレットチャンネル 図8A
95 チェックバルブ 図8A
96 チェックバルブ 図8A
97 ピストンロッド 図8B
99 ライニング 図8B
100補強体 図8B
101カバー 図8B
102シールエッジ 図8B
102’シールエッジ 図8C
103(圧縮性)封入体 図8B
103’(圧縮性)封入体 図8C
110スキン 図5G
110’スキン 図5H
111繊維 図5G
112シール部 図5G
113スプリング式リング 図5G
114リング 図5G
115形状体 図5H
117シールエッジ 図9C
118ピストン 図5F
118’ピストン 図5F
120ピストンロッド 図9B
121キャップ 図9B
122キャップ 図9B
123ホール 図9B
124(非圧縮性)封入体 図9B
124’(非圧縮性)封入体 図9C
125(中空)チャンネル 図9B
126(可動)ピストン 図9B
127スプリング 図9B
128ピストンロッド(**) 図9B
129シールエッジ 図9B
130繊維 図9B
131カバー 図9B
132ライナー 図9B
133(非透過性)ブラダー 図9B
134シール面 図9C
135ショルダー 図9C
136(非圧縮性)封入体 図9D
137(圧縮性)封入体 図9D
138ピストン 図9D
138’ピストン 図9D
139(シール)リング 図9D
140ピストンロッド 図9D
141シリンダー 図9D
143ピストンロッド 図9D
145ストップ 図9D
146ピストン 図9A
146’ピストン 図9A
148(可動)ピストン 図12B
148’(可動)ピストン 図12C
149(可動)ピストン 図12B
149’(可動)ピストン 図12C
150断面G-G 図7H
151移行部 図7H
152断面H-H 図7G
153移行部 図7I
154断面 図7I
155壁部分 図7G
156壁部分 図7G
157壁部分 図7G
158壁部分 図7G
159移行部 図7G
160移行部 図7G
161移行部 図7G
162チャンバー 図7G
163ピストン 図7G
167シールエッジ 図10B
167’シールエッジ 図10B
168ピストン 図10A
168’ピストン 図10A
169チャンバー 図10A
170スキン 図10B
170’スキン 図10C
171繊維 図10B
172(非透過)層 図10B
173(圧縮性)封入体 図10B
173’(圧縮性)封入体 図10C
174(非圧縮性)封入体 図10B
174’(非圧縮性)封入体 図10C
175キャップ 図10B
176ピストンロッド 図10B
177(可動)キャップ 図10B
178スプリング 図10B
178’スプリング 図10C
179ストップ 図10B
180スプリングロッド 図6E
181カバー 図6E
182突起 図6E
183スプリング部材 図6E
184支持手段/繊維 図6E
185ライナー 図6E
186チャンネル 図6E
187トップ 図6E
188シールエッジ 図6E
189ピストン 図6D
189’ピストン 図6D
190(非透過)層 図11B
191(可動)キャップ 図11B
192(可動)キャップ 図11B
193(固絞)エッジ 図11B
194(固絞)エッジ 図11B
195ピストンロッド 図11B
196ストップ 図11B
197ストップ 図11B
198’シールエッジ 図11C
199ホール 図11B
200ホール 図11B
201ホール 図11B
202O-リング 図11B
203O-リング 図11B
204(不動)キャップ 図11B
205(非透過性)封入体 図11B
206(圧縮性)封入体 図11B
207壁 図11B
208ピストン 図11A
208’ピストン 図11A
209ピストン 図11A
210リブ 図6E
211(内側)部分 図12B
212(外側)部分 図12B
213(内側)部分 図12B
214(外側)部分 図12B
215(圧縮性)封入体 図12B
215’(圧縮性)封入体 図12C
216チャンバー 図12A
217ピストンロッド(**) 図12B
218(スライド)ベアリング 図12B
219(非圧縮性)封入体 図12B
219’(非圧縮性)封入体 図12C
220シールエッジ 図12B
220’シールエッジ 図12C
221シリンダー 図12B
222ピストン 図12A
222’ピストン 図12A
223オリフィス 図12B
224ピストンロッド 図
230ピストン 図13A
231チャンバー 図13A
232(圧縮性)封入体 図13A
233(非圧縮性)封入体 図13A
234ハウジング 図13A
235シールエッジ 図13A
236中央軸 図13A
237(非圧縮性)封入体 図14
238壁 図13A
X (スキン)パーツ 図8B
X’ パーツ 図8C
Y (スキン)パーツ 図8B
Y’ パーツ 図8C
Z (スキン)パーツ 図8B
Z’ パーツ 図8C
XY ヒンジ 図8B
X’Y’ヒンジ 図8C
ZZ ヒンジ 図8B
Z’Z’ヒンジ 図8C
α1 角 図3B
α2 角 図3C
β1 角 図5B
β2 角 図5C
ε1 角 図6E
ε2 角 図6F
δ 角 図7B
ν 角 図7B
λ 角 図8B
κ1 角 図8B
κ2 角 図8C
η1 角 図8B
η2 角 図8C
ξ 角 図13B
υ 角 図13B
a 角 図3B
a' 角 図3C
x 長さ 図7L、M
x" 距離 図11C
y 長さ 図7L、M
y1 距離 図9B
y2 距離 図9C
z1 距離 図13B
z2 距離 図13C
z3 距離 図13D
d1 距離 図12B
d2 距離 図12C
r 半径 図7L、M
L 境界長 図7L、M

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピストンとチャンバーの組合せ構造体であって、
該チャンバーは長軸を具えた長形チャンバーであり、第1長手ポジションに第1断面積を有し、第2長手ポジションに第2断面積を有しており、該第2断面積は前記第1断面積の95%以下であり、前記チャンバーの断面積変化は実質的に連続的であり、
前記ピストンは前記チャンバー内で前記第1長手ポジションから前記第2長手ポジションへと移動する際に断面積の変化に即応するように提供されている、
ことを特徴とする構造体。
【請求項2】
第2断面積は第1断面積の95%から15%の間であることを特徴とする請求項1記載の構造体。
【請求項3】
第2断面積は第1断面積の95%から70%であることを特徴とする請求項1記載の構造体。
【請求項4】
第2断面積は第1断面積の約50%であることを特徴とする請求項1記載の構造体。
【請求項5】
ピストンは、
共通部材に回転式に取り付けられた実質的に剛性である複数の支持部と、
該支持部によって支持されており、チャンバーの内壁に対するシール状態を提供する弾性変形手段と、
を含んで成り、
前記支持部は長軸に対して10°から40°の範囲で回転できることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の構造体。
【請求項6】
支持部は長軸に対して略平行となるように回転できることを特徴とする請求項5記載の構造体。
【請求項7】
共通部材はユーザーが利用するハンドルに取り付けられており、支持部はチャンバー内にて該ハンドルから離れる方向に延びていることを特徴とする請求項5記載の構造体。
【請求項8】
チャンバーの内壁に支持部を押し付けるバイアス手段をさらに含んでいることを特徴とする請求項5または7に記載の構造体。
【請求項9】
ピストンは可変形材料で成る弾性変形コンテナーを含んで成ることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の構造体。
【請求項10】
可変形材料は水、蒸気、及び/又は気体あるいはフォーム体のごとき流体または流体の混合体であることを特徴とする請求項9記載の構造体。
【請求項11】
コンテナーは長手方向の断面において、第1長手ポジションでは第1形状を有し、第2長手ポジションでは第2形状を有しており、該第1形状は該第2形状とは異なることを特徴とする請求項9または10に記載の構造体。
【請求項12】
可変形材料の少なくとも一部は可圧縮性であり、第1形状は第2形状よりも大きな面積を有していることを特徴とする請求項11記載の構造体。
【請求項13】
可変形材料は少なくとも実質的に非圧縮性であることを特徴とする請求項12記載の構造体。
【請求項14】
ピストンは弾性変形コンテナーと連通するチャンバーを含んで成り、該チャンバーは可変容積を有していることを特徴とする請求項9から13のいずれかに記載の構造体。
【請求項15】
容積はユーザーが変動させることを特徴とする請求項14記載の構造体。
【請求項16】
チャンバーはスプリング式ピストンを含んでいることを特徴とする請求項14記載の構造体。
【請求項17】
チャンバーの容積を決定し、該チャンバー内の流体圧力をピストンとコンテナーの第2長手ポジションとの間の流体圧力に対応させる決定手段をさらに含んで成ることを特徴とする請求項14から16のいずれかに記載の構造体。
【請求項18】
決定手段はチャンバー内の圧力をピストンとコンテナーの第2長手ポジションとの間の圧力と実質的に同一とさせるように提供されていることを特徴とする請求項17記載の構造体。
【請求項19】
第1断面形状は第2断面形状とは異なり、チャンバーの断面形状の変化は実質的に連続的であることを特徴とする請求項1から18のいずれかに記載の構造体。
【請求項20】
第1断面積は第2断面積の少なくとも5%、好適には少なくとも10%、さらに好適には少なくとも20%、さらに好適には少なくとも30%、さらに好適には少なくとも40%、さらに好適には少なくとも50%、さらに好適には少なくとも60%、さらに好適には少なくとも70%、さらに好適には少なくとも80%、さらに好適には少なくとも90%大きいことを特徴とする請求項19記載の構造体。
【請求項21】
第1断面形状は実質的に円形であり、第2断面形状は略楕円形であり、その第1寸法は第2寸法の少なくとも2倍、好適には少なくとも3倍、さらに好適には少なくとも4倍の長さであることを特徴とする請求項19または20に記載の構造体。
【請求項22】
第1断面形状は実質的に円形であり、第2断面形状は複数の丸型膨出部分を含んでいることを特徴とする請求項19、20または21に記載の構造体。
【請求項23】
第1長手ポジションの断面におけるチャンバーの第1周囲長は第2長手ポジションの断面における第2周囲長の80から120%、好適には85から115%、さらに好適には90から110%、さらに好適には95から105%、さらに好適には98から102%であることを特徴とする請求項19から22のいずれかに記載の構造体。
【請求項24】
第1周囲長と第2周囲長は実質的に同一であることを特徴とする請求項23記載の構造体。
【請求項25】
ピストンは、
チャンバー内で第1長手ポジションから第2長手ポジションに移動する際に該チャンバーの断面変化に即応できる弾性変形材料と、
長軸に沿った中央軸を有したコイル型平スプリングと、
を含んで成り、該スプリングは前記弾性変形材料に隣接して提供され、該材料を長手方向に支持することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の構造体。
【請求項26】
ピストンは、弾性変形材料とスプリングとの間に複数の平型支持手段をさらに含んでおり、該支持手段は該スプリングと該弾性変形材料との間のインターフェースに沿って回転できることを特徴とする請求項25記載の構造体。
【請求項27】
支持手段は第1ポジションから第2ポジションにまで回転でき、該第1ポジションにおいては外側境界部は第1断面積内に存在し、該第2ポジションにおいては外側境界部は第2断面積内に存在することを特徴とする請求項26記載の構造体。
【請求項28】
ピストンとチャンバーの組合せ構造体であって、
該チャンバーは長軸を有した長形チャンバーであり、第1長手ポジションで第1断面積を有し、第2長手ポジションで第2断面積を有しており、該第1断面積は該第2断面積よりも大きく、前記チャンバーの断面積の変化は実質的に連続的であり、
前記ピストンは前記第1長手ポジションから前記第2長手ポジションに移動する際に前記チャンバーの断面積の変化に即応できるように提供されており、共通部材に回転式に取り付けられた実質的に剛性である複数の支持部と、前記チャンバーの内壁に対してシール状態を提供するように該支持部によって支持された弾性変形手段とを含んで成り、該支持部は長軸に対して10°から40°の範囲で回転できる、
ことを特徴とする構造体。
【請求項29】
支持部は長軸と略平行となるように回転できることを特徴とする請求項28記載の構造体。
【請求項30】
共通部材はユーザーが利用するハンドルに取り付けられており、支持部はチャンバー内で該ハンドルから離れる方向に延びていることを特徴とする請求項28記載の構造体。
【請求項31】
支持部をチャンバーの内壁に押し付けるバイアス手段をさらに含んでいることを特徴とする請求項28記載の構造体。
【請求項32】
ピストンとチャンバーの組合せ構造体であって、
該チャンバーは長軸を具えた長形チャンバーであって、第1長手ポジションで第1断面積を有し、第2長手ポジションで第2断面積を有しており、該第1断面積は該第2断面積よりも大きく、前記チャンバー内の断面積の変化は実質的に連続的であり、
前記ピストンは前記第1長手ポジションから前記第2長手ポジションに移動する際に前記チャンバーの断面積の変化に即応できるように提供されており、可変形材料で成る弾性変形コンテナーを含んでいる、
ことを特徴とする構造体。
【請求項33】
可変形材料は水、蒸気、及び/又は気体あるいはフォーム体のごとき流体または流体の混合体であることを特徴とする請求項32記載の構造体。
【請求項34】
コンテナーは長手方向の断面において、第1長手ポジションでは第1形状を有し、第2長手ポジションでは第2形状を有しており、該第1形状は該第2形状とは異なることを特徴とする請求項32または33に記載の構造体。
【請求項35】
可変形材料の少なくとも一部は可圧縮性であり、第1形状は第2形状よりも大きな面積を有していることを特徴とする請求項34記載の構造体。
【請求項36】
可変形材料は少なくとも実質的に非圧縮性であることを特徴とする請求項32から35のいずれかに記載の構造体。
【請求項37】
ピストンは弾性変形コンテナーと連通するチャンバーを含んで成り、該チャンバーは可変容積を有していることを特徴とする請求項32から36のいずれかに記載の構造体。
【請求項38】
容積はユーザーが変動させることを特徴とする請求項37記載の構造体。
【請求項39】
チャンバーはスプリング式ピストンを含んでいることを特徴とする請求項37記載の構造体。
【請求項40】
チャンバーの容積を決定し、該チャンバー内の流体圧力をピストンとコンテナーの第2長手ポジションとの間の流体圧力に対応させる決定手段をさらに含んで成ることを特徴とする請求項37から39のいずれかに記載の構造体。
【請求項41】
決定手段はチャンバー内の圧力をピストンとコンテナーの第2長手ポジションとの間の圧力と実質的に同一とさせるように提供されていることを特徴とする請求項40記載の構造体。
【請求項42】
コンテナーは補強手段を含んだ弾性変形材料を含んでいることを特徴とする請求項32から39のいずれかに記載の構造体。
【請求項43】
補強手段は繊維を含んでいることを特徴とする請求項42記載の構造体。
【請求項44】
フォーム体または流体は、ピストンが第1長手ポジションと第2長手ポジションとの間で移動するときコンテナー内に周囲外圧の最高値よりも大きな圧力を提供することを特徴とする請求項32から42のいずれかに記載の構造体。
【請求項45】
ピストンとチャンバーの組合せ構造体であって、
該チャンバーは長軸を有した長形チャンバーであり、第1長手ポジションで第1断面形状を有し、第2長手ポジションで第2断面形状を有しており、該第1断面形状は該第2断面形状とは異なっており、前記チャンバーの断面形状の変化は実質的に連続的であり、
前記ピストンは前記第1長手ポジションから前記第2長手ポジションに移動する際に前記チャンバーの断面形状の変化に即応できるように提供されている、
ことを特徴とする構造体。
【請求項46】
第1断面積は第2断面積の少なくとも5%、好適には少なくとも10%、さらに好適には少なくとも20%、さらに好適には少なくとも30%、さらに好適には少なくとも40%、さらに好適には少なくとも50%、さらに好適には少なくとも60%、さらに好適には少なくとも70%、さらに好適には少なくとも80%、さらに好適には少なくとも90%大きいことを特徴とする請求項45記載の構造体。
【請求項47】
第1断面形状は実質的に円形であり、第2断面形状は略楕円形であり、その第1寸法は第2寸法の少なくとも2倍、好適には少なくとも3倍、さらに好適には少なくとも4倍の長さであることを特徴とする請求項45または46に記載の構造体。
【請求項48】
第1断面形状は実質的に円形であり、第2断面形状は複数の丸型膨出部分を含んでいることを特徴とする請求項45または46に記載の構造体。
【請求項49】
第1長手ポジションの断面におけるチャンバーの第1周囲長は第2長手ポジションの断面における第2周囲長の80から120%、好適には85から115%、さらに好適には90から110%、さらに好適には95から105%、さらに好適には98から102%であることを特徴とする請求項45から48のいずれかに記載の構造体。
【請求項50】
第1周囲長と第2周囲長は実質的に同一であることを特徴とする請求項49記載の構造体。
【請求項51】
ピストンは、
共通部材に回転式に取り付けられた実質的に剛性である複数の支持部と、
該支持部によって支持されており、チャンバーの内壁に対してシール状態を提供する弾性変形手段と、
を含んで成ることを特徴とする請求項45から50のいずれかに記載の構造体。
【請求項52】
ピストンは可変形材料を含んだ弾性変形コンテナーを含んでいることを特徴とする請求項45から50のいずれかに記載の構造体。
【請求項53】
ピストンとチャンバーの組合せ構造体であって、
該チャンバーは長軸を具えた長形チャンバーであって、第1長手ポジションで第1断面積を有し、第2長手ポジションで第2断面積を有しており、該第1断面積は該第2断面積よりも大きく、前記チャンバー内の断面積の変化は実質的に連続的であり、
前記ピストンは前記第1長手ポジションから前記第2長手ポジションに移動する際に前記チャンバーの断面積の変化に即応できるように提供された弾性変形材料と、長軸に沿った中央軸を有したコイル型平スプリングとを含んで成り、該スプリングは該弾性変形材料に隣接して提供されており、該弾性変形材料を長手方向に支持している、
ことを特徴とする構造体。
【請求項54】
ピストンは、弾性変形材料とスプリングとの間に複数の平型支持手段をさらに含んでおり、該支持手段は該スプリングと該弾性変形材料との間のインターフェースに沿って回転できることを特徴とする請求項53記載の構造体。
【請求項55】
支持手段は第1ポジションから第2ポジションにまで回転でき、該第1ポジションにおいては外側境界部は第1断面積内に存在し、該第2ポジションにおいては外側境界部は第2断面積内に存在することを特徴とする請求項54記載の構造体。
【請求項56】
ピストンとチャンバーの組合せ構造体であって、
該チャンバーは長軸を有した長形チャンバーであり、
該ピストンは第1長手ポジションから第2長手ポジションへ移動することができ、
前記チャンバーは該第1長手ポジションと該第2長手ポジションとの間の該チャンバーの内壁の少なくとも一部に沿って弾性変形する内壁を有しており、
該チャンバーは第1長手ポジションに前記ピストンが位置したときに第1断面積を有し、第2長手ポジションに該ピストンが位置したときに第2断面積を有し、該第1断面積は該第2断面積よりも大きく、前記ピストンが前記第1長手ポジションから前記第2長手ポジションに移動するときに前記チャンバーの断面積の変化は実質的に連続的である、
ことを特徴とする構造体。
【請求項57】
ピストンは実質的に非圧縮性材料で提供されていることを特徴とする請求項56記載の構造体。
【請求項58】
ピストンは長軸に沿った断面で第2長手ポジションに向かってテーパしている形状を有していることを特徴とする請求項56または57に記載の構造体。
【請求項59】
チャンバーは、
内壁を囲む外側支持構造体と、
該外側支持構造体と該内壁との間の空間に保持された流体と、
を含んでいることを特徴とする請求項56から58のいずれかに記載の構造体。
【請求項60】
流体をポンプ排出させるポンプであって、
請求項1から59のいずれかに記載の構造体と、
チャンバーの外側のポジションからピストンと係合する係合手段と、
該チャンバーに連通しており、バルブ手段を含んだ流体インレットと、該チャンバーに連通する流体アウトレットと、
を含んで成ることを特徴とするポンプ。
【請求項61】
係合手段は、ピストンがその第1長手ポジションに存在する外側ポジションと、その第2長手ポジションに存在する内側ポジションとを有していることを特徴とする請求項60記載のポンプ。
【請求項62】
係合手段は、ピストンがその第2長手ポジションに存在する外側ポジションと、その第1長手ポジションに存在する内側ポジションとを有していることを特徴とする請求項60記載のポンプ。
【請求項63】
ショックアブソーバであって、
請求項1から59のいずれかに記載の構造体と、
チャンバーの外側のポジションからピストンと係合する係合手段と、
を含んで成り、該係合手段はピストンがその第1長手ポジションに存在する外側ポジションと、その第2長手ポジションに存在する内側ポジションとを有していることを特徴とするショックアブソーバ。
【請求項64】
チャンバーに連通しており、バルブ手段を含んでいる流体インレットをさらに含んでいることを特徴とする請求項63記載のショックアブソーバ。
【請求項65】
チャンバーに連通しており、バルブ手段を含んでいる流体アウトレットをさらに含んでいることを特徴とする請求項63または64に記載のショックアブソーバ。
【請求項66】
チャンバーとピストンは流体を含んだ実質的にシール状態の凹部を提供しており、該流体は該ピストンが第1長手ポジションから第2長手ポジションに移動するときに圧縮されることを特徴とする請求項63から65のいずれかに記載のショックアブソーバ。
【請求項67】
ピストンを第1長手ポジション側に押圧するバイアス手段をさらに含んでいることを特徴とする請求項63から66のいずれかに記載のショックアブソーバ。
【請求項68】
アクチュエータであって、
請求項1から59のいずれかに記載の構造体と、
チャンバーの外側のポジションからピストンと係合する係合手段と、
該チャンバー内に流体を導入させ、該ピストンを第1長手ポジションと第2長手ポジションとの間で移動させる導入手段と、
を含んで成ることを特徴とするアクチュエータ。
【請求項69】
チャンバーと連通しており、バルブ手段を含んでいる流体インレットをさらに含んでいることを特徴とする請求項68記載のアクチュエータ。
【請求項70】
チャンバーと連通しており、バルブ手段を含んでいる流体アウトレットをさらに含んでいることを特徴とする請求項68または69に記載のアクチュエータ。
【請求項71】
ピストンを第1長手ポジションまたは第2長手ポジション側に押圧するバイアス手段をさらに含んでいることを特徴とする請求項68から70のいずれかに記載のアクチュエータ。
【請求項72】
導入手段はチャンバー内へ圧縮流体を導入する手段を含んでいることを特徴とする請求項68から71のいずれかに記載のアクチュエータ。
【請求項73】
導入手段はチャンバー内へガソリン等の燃焼性流体を導入させるように提供されており、該燃焼性流体を燃焼させる燃焼手段をさらに含んでいることを特徴とする請求項68から72に記載のアクチュエータ。
【請求項74】
クランクをさらに含んでおり、ピストンの平行移動を該クランクの回転に変換させる手段をさらに含んでいることを特徴とする請求項68から73のいずれかに記載のアクチュエータ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3−1】
image rotate

【図3−2】
image rotate

【図4−1】
image rotate

【図4−2】
image rotate

【図4−3】
image rotate

【図5−1】
image rotate

【図5−2】
image rotate

【図5−3】
image rotate

【図6−1】
image rotate

【図6−2】
image rotate

【図6−3】
image rotate

【図7−1】
image rotate

【図7−2】
image rotate

【図7−3】
image rotate

【図7−4】
image rotate

【図7−5】
image rotate

【図7−6】
image rotate

【図7−7】
image rotate

【図7−8】
image rotate

【図8−1】
image rotate

【図8−2】
image rotate

【図9−1】
image rotate

【図9−2】
image rotate

【図9−3】
image rotate

【図10−1】
image rotate

【図10−2】
image rotate

【図11−1】
image rotate

【図11−2】
image rotate

【図12−1】
image rotate

【図12−2】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2011−202661(P2011−202661A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−70965(P2011−70965)
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【分割の表示】特願2000−618620(P2000−618620)の分割
【原出願日】平成12年4月25日(2000.4.25)
【出願人】(500580655)エヌブイビー インターナショナル (2)
【Fターム(参考)】