説明

デジタルカメラシステム、画像蓄積装置、およびデジタルカメラ

【課題】高性能のデジタルカメラを低コストで提供する。
【解決手段】撮像部からのRawデータと撮像部の情報を無線送信するデジタルカメラと、これをインターネット経由で受信して補間、ホワイトバランス調整、輪郭強調、間引き、圧縮するとともに記憶する画像蓄積装置によりデジタルカメラシステムを構成する。デジタルカメラ側では、同一のRawデータを間引いてサムネイルや画像サイズの小さい再生用画像作成し、送信したRawデータと関連付けて記憶する。デジタルカメラはデジタルカメラ一体型携帯電話として構成し、画像の送信、間引きデータの記憶と表示などは携帯電話本来の機能を流用する。 携帯電話一体型デジタルカメラにおいて、ダイヤルキーを操作したときに犯人の顔の撮像および送信を強制的に起動するモードを設け、盗難対策とする。折畳み式の場合は、背中合わせにも折畳めるようにする。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が関連する技術分野】この発明は、デジタルカメラに関し、特に画像を外部に送信することが可能なデジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】デジタルカメラは近年画素数の増加が進み、要求される画像の記憶容量も大きくなっている。このためユーザの記憶媒体コストも大きくなっている。また、記憶容量の確保のため画像圧縮技術も進んでいるが。これを実現するコストのまた大きくなっている。一方、美しい画像を得るための画像処理技術の検討も行なわれているが、これを実現するコストもまた大きい。
【0003】さらに、これらの機能をコンパクトなデジタルカメラにまとめるための回路実装技術もコスト高の要因である。一方、記憶容量の限界を打破するため、撮像した画像を外部のサーバに送信し、確実に送信されたことを確認して新たな画像を記憶可能にすることが種々提案されている。しかしながら、送信のデータ量を少なくするなど検討課題も多く、実用には種々の困難があると考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明の課題は、上記に鑑み、高性能のデジタルカメラを低コストで提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するため、この発明は、デジタルカメラにおいて、撮像部からのデジタル画像信号を記憶する一時記憶部のデジタル画像信号を、圧縮することなく無線送信するとともに、このデジタル画像信号を受信する画像蓄積装置において、受信したデジタル画像信号を圧縮するとともに記憶するデジタルカメラシステムを提供する。
【0006】このようにして、本来デジタルカメラ側にあった画像の圧縮機能を画像蓄積装置側に任せることによって、デジタルカメラ側の構成が簡単になり、コストダウンが可能となる。また、画像の圧縮技術の改良は画像蓄積装置側の機能として検討できるので、デジタルカメラへの実装の検討のコストが削減できるととともに、デジタルカメラへの実装を前提とした制限から自由に画像蓄積装置側の高速高機能コンピュータの機能として検討できる。さらに、画像蓄積装置側の機能の向上により、ハード的には何の変更もなしに、デジタルカメラの機能がバージョンアップされることになる。画像を圧縮せずに送信する場合、送信に必要なデータ量が多くなるが、近年のデジタルデータ通信速度の飛躍的な向上により、実用的な速度での送信が可能となる。
【0007】この発明の詳細な特徴によれば、デジタルカメラシステムの画像蓄積装置はインターネットを通じてデジタル画像信号を受信する。また、デジタルカメラから前記画像蓄積装置に送信される前記デジタル画像信号が撮像部から出力されるRawデータであれば、これを補間して色別のデジタル画像信号を作成することも含め大半の画像処理機能を画像蓄積装置側に任せることができる。なお、補間には撮像部のフィルタ配列などデジタルカメラ固有の情報が必要なのでこの情報をデジタルカメラから画像蓄積装置に伝達する。
【0008】この発明の他の詳細な特徴によれば、ホワイトバランス調整、輪郭強調、画像の間引きなども画像蓄積装置に任せる。その際、カラーバランス、輪郭強調度合い、画像サイズなどをデジタルカメラ側からの操作で画像蓄積装置側に指定することもできる。
【0009】この発明のさらに他の詳細な特徴によれば、デジタルカメラにおいて、一時記憶部に記憶されたものと同一のデジタル画像信号を間引きする間引き手段を設け、間引きされた間引きデジタル画像信号を一時記憶部に記憶されたデジタル信号と関連付けて記憶する。この間引きデジタル画像信号はデジタルカメラの表示部で表示するに充分な極めて小さい画像サイズのものでよい。これによって、大容量の記憶媒体をデジタルカメラに設けることなく、多数の撮像済み画像の再生表示が可能となる。実際の高精細画像は画像蓄積装置に送られているが間引きデジタル画像との関連付けができているので、デジタルカメラ側からプリントなどの指定ができる。また、間引きデジタル画像をデジタルカメラ側で削除した場合は、画像蓄積装置にもその情報が送られ対応する画像が削除される。従って、高精細画像があたかもデジタルカメラ内に記憶されているごとき使い勝手が可能となる。
【0010】この発明の、他の特徴によれば、画像蓄積装置は、受信したデジタル画像信号を圧縮することなく前記圧縮画像信号と関連付けて記憶し、必要に応じこ非圧縮縮信号を提供したり、また、プリントのために適切な画像サイズと圧縮率の画像データに変換したりすることができる。さらに画像サイズの小さい間引きデータを前記圧縮画像信号と関連付けて記憶することもできる。
【0011】この発明のデジタルカメラは携帯電話一体型として構成するのに適している。これによって、画像蓄積装置への送信、画像サイズの小さい間引きデータの記憶と表示などは携帯電話本来の機能を流用でき、携帯電話に高画素数の撮像部と一時記憶部を付加すれば、高画素数の携帯電話一体型デジタルカメラが実現する。
【0012】また、携帯電話一体型デジタルカメラにおいて、撮像および送信を強制的に起動する強制起動手段を設ければ、犯人などの顔写真を証拠として取得することができ、盗難対策となる。犯人などは、携帯電話を操作するためレンズの方を向いている可能性が高いからである。このような強制起動は外部から携帯電話一体型デジタルカメラに電話をかけることによっても可能であるし、犯人がダイヤルキーなど任意のキーを操作したときに自動的に強制起動がかかるよう外部から電話をかけて設定することによっても可能である。
【0013】なお、携帯電話一体型デジタルカメラとした場合は、緊急時のために電話機能を優先し、デジタル画像信号の送信中に通常の電話をかけるようモード変更した場合は、送信を中断する。さらに、折畳み式の携帯電話一体型デジタルカメラとした場合は、撮像レンズが配置された第一ボディと、前記撮像レンズによる画像および文字表示を表示可能な縦長の表示部が配置された第二ボディを背中合わせにしても折畳めるようにすれば、ファインダとなる表示部と撮影レンズの向きが通常のデジタルカメラのごとき状態となる。なお、この場合、背中合わせに折畳んだときは表示部の文字表示を90度回転させ、横長表示することが可能である。
【0014】この発明の詳細な特徴は、以下に図面とともに説明する発明の実施の形態からさらに明らかとなる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態について説明する。図1は、この発明の第一の実施の形態におけるデジタルカメラシステムのブロック図であり、デジタルカメラはデジタルカメラ一体型携帯電話1として構成され、携帯電話に一体的に組込まれている。また、デジタルカメラの機能の重要部は画像蓄積装置としての機能を持つサーバセンター2に設けられており、インターネットなどを経由する無線通信3によってデジタルカメラ一体型携帯電話1とサーバセンター2が協働することによって、デジタルカメラとしての機能が果たされる。無線通信3の具体例としては、携帯電話回線からプロバイダーに接続し、インターネット経由でサーバセンター2に接続する方法、近距離無線通信によってプロバイダーのLANに接続し、以降インターネット経由でサーバセンター2に接続する方法、サーバセンターの専用回線に無線通信で接続する方法などが考えられる。
【0016】デジタルカメラ一体型携帯電話1は、制御/処理部4によって制御されており、通常の通話の際には、LCD表示部5のメニューを見ながら操作部6で電話モードを選択し、操作部6に設けられているテンキーにより通話相手にダイヤルする。ダイヤル先を確認したあと操作部6で送信操作をすると、通信部7から発呼信号が発信され、電話が繋がれば、送受話部8で通話を行う。なお、相手の電話番号が記憶部9の電話帳に記憶されている場合は、LCD表示部5を見ながら操作部6でメニュー選択するだけで発呼が可能となる。なお、バッファ5aは制御/処理部4から送られてくる表示データを保持するものであり、制御/処理部4によってバッファ5aの表示データが書換えられない限り、LCD表示部5には同じ表示が継続される。
【0017】一方、デジタルカメラとして使用する場合は、LCD表示部5のメニューを見ながら操作部6で撮影モードまたは再生モードを選択する。このとき、予め契約しているサーバセンター2への発呼および接続が自動的に行われ、以降デジタルカメラとして使用している間、デジタルカメラ一体型携帯電話1とサーバセンター2とは常時接続状態となる。
【0018】撮影モードが選択された場合、300万画像程度の画像センサを有する撮像部11によってレンズ(不図示)からの光学像が繰り返し電子画像信号に変換される。シャッタレリースが行われるまでは、制御/処理部4からの制御により撮像部11からは間引き読出しが行われ、これがA/D変換部10によって間引き画像データにデジタル変換されて制御/処理部4に送られる。制御/処理部4は、間引き画像データを表示画像データに変換してバッファ5aに送る。撮像部11は繰り返し撮像を行っているので間引き画像データも繰り返し制御/処理部4に送られ、バッファ5aは新しい表示画像データによって次々に書換えられる。これによって、撮像部11によって繰り返し撮像される画像はLCD表示部5によって、動画としてモニタされ、LCD表示部5はデジタルカメラとして使用する際のファインダとして機能する。
【0019】操作部6において、シャッタレリーズボタンとして割り当てられているキーを押すと、制御/処理部4からの制御により撮像部11からの読出しが全画素読出しとなり、これがA/D変換部10によってデジタル変換される。この状態のデジタルデータは、撮像部11の画像センサから出力された生のデータであるのでRawデータと呼ぶ。A/D変換部10からのRawデータは、補間やホワイトバランス調整などの処理を施されることなく、そのままRawデータ一時記憶部12に送られ、一時記憶される。Rawデータ一時記憶部12は不揮発性のメモリであり、デジタルカメラ一体型携帯電話1の電源が切られても、記憶を保持する。Rawデータの記憶が完了すると、撮像部11の読出しは間引き読出しに戻り、LCD表示部5による動画モニタが再開される。
【0020】なお、Rawデータ一時記憶部12は、10画像分の容量を持っており、シャッタレリーズボタンの操作に応じて最大10画像までの保存が可能である。しかしながら、デジタルカメラ一体型携帯電話1はサーバセンター2と常時接続状態にあるので、シャッタレリーズボタンの操作によってRawデータ一時記憶部12に保存されたRawデータは、補間、ホワイトバランス調整などの処理処理や圧縮処理などを施されることなしに直ちに制御/処理部4から通信部7を介してサーバセンター2の通信部13に送信される。送信速度が20Mbps程度であったとすると、300万画素のRawデータの送信は数秒以内で完了する。送信が完了し、その確認がされると送信済みのRawデータはRawデータ一時記憶部12から消去されかまたは上書き可とされる。従って、常時接続が保たれている限り、通常は複数のRawデータが未送信のままRawデータ一時記憶部に同時に保存される状態は稀である。
【0021】Rawデータ一時記憶部における10画像分の容量は、連写が行われたとき、または、サーバセンターとの常時接続に障害が生じたときのためのものである。例えば、一つの画像の送信が完了しないうちに次の画像が撮像されるような連写の場合、複数のRawデータがRawデータ一時記憶部12に同時に保存される状態が生じるが、RawデータがRawデータ一時記憶部12に保存されていて常時接続が保たれている限り、Rawデータの送信は次々と行われるので、連写中にシャッタレリーズがしばらく途絶えると、Rawデータ一時記憶部12に保存されていているRawデータの送信がその間も進行し、Rawデータ一時記憶部12の空き容量が増えて行く。また、常時接続に障害がある場合は、常時接続が可能になり次第、Rawデータの送信が自動的に開始する。いずれの場合でも、Rawデータ一時記憶部12に保存されていているすべてのRawデータの送信完了が確認され、Rawデータ一時記憶部12の新規保存用容量が空になるまで自動送信が継続する。
【0022】サーバセンター2に送信されたRawデータは、通信部13から情報振分けサーバ14を介し画像処理サーバ15に送られる。なお、デジタルカメラ一体型携帯電話1とサーバセンター2との接続の際、デジタルカメラ一体型携帯電話が誰の所有のどんな機種なのかの情報がサーバセンターに送られ、接続記録がユーザサーバ16に記録される。画像処理サーバ15は、ユーザサーバ16の記録に基いて、撮像部11における画像センサのカラーフィルタ配列などの情報を得、送られてきたRawデータに対し、撮像部11の画像センサに適した補間処理をおこなってR、G、Bなどの色別の画像信号を作成する。画像処理サーバは、さらにホワイトバランス調整、輪郭強調処理など、必要な画像処理を行い、その結果の画像データは情報振分けサーバ14を介して画像変換サーバ17に送られる。
【0023】画像変換サーバ17は、送られた画像データに対して記録フォーマット変換処理や圧縮処理を行い、圧縮画像データを作成する。一方、画像変換サーバ17は、画像処理サーバからの画像データに対し間引き処理を行い、再生要求の際などにデジタルカメラ一体型携帯電話1に送るためのモバイル通信用データ、および所定の規格に基くサムネイルのデータを作成する。なお、上記モバイル通信用データはインターネットにおける画像通信の規格に従って圧縮処理をおこなったものとしてもよい。以上のデータは、一つの画像に関するものとして一つの画像フォルダに納められ、画像記録サーバ18に送られる。図2はこのような画像フォルダ内部のデータ構造を示す表である。なお、Rawデータについては、Rawデータを保存する旨の格別の指示がデジタルカメラ一体型携帯電話1からない限り、圧縮画像データが作成された時点で画像変換サーバ17によって消去され、画像記録サーバに送られることはない。従ってこの場合、図2のRawデータの欄はデータ量が空である。
【0024】図2における各データには、各データが別々に処理されても同一画像に対するものであることがわかるようファイルネームが付与される。なお、図2における各データはこのような構造をもつ一つのファイルにまとめてもよい。サーバセンター2における各サーバの処理については、デジタルカメラ一体型携帯電話1から予め指定することができる。上記のRawデータ保存の必要性の有無についての指示もその一例であり、LCD表示部5のメニューを見ながら操作部6で設定すると、通信部7および通信部13を介して指定内容がサーバセンターに伝えられる。デジタルカメラ一体型携帯電話1からは、他に、圧縮率、画像サイズ、カラーバランス、輪郭強調の度合いなどが指定でき、これらもLCD表示部5のメニューを見ながら操作部6で設定し、サーバセンター2に伝達する。サーバセンター2における各サーバはこれらの指定に基いて画像の処理、変換、記憶を行う。
【0025】なお、上記のデジタルカメラからの指定に代えて、サーバセンター2側の画像処理サーバ15および画像変換サーバ17で種々の圧縮率、画像サイズ、カラーバランス、輪郭強調の度合いなどの画像データを作成して画像記憶サーバ18に記憶しておき、デジタルカメラ一体型携帯電話1などからの指定に適するものを適宜出力するようにすることも可能である。この場合、図2における圧縮データやモバイル通信データは複数種用意されることになる。
【0026】以上のような構成において、シャッタレリーズボタンとして割り当てられているキーが押されて撮像部11からの読出しが全画素読出しとなったとき、A/D変換部10からは制御/処理部4にもRawデータが出力される。制御/処理部4はこれを間引いてサンプリングし、モバイル通信用データを作成するとともに、さらに間引くことによってサムネイルを作成する。作成されるモバイル通信用データおよびサムネイルはサーバセンター2で作成される図2における規格と共通のものである。また、これらのモバイル通信用データ、およびサムネイルには、サーバセンター2に送信される同一画像に対するRawデータと関連付けたファイルネームが付される。還元すれば、デジタルカメラ一体型携帯電話1内部で作成されるモバイル通信用データ、およびサムネイルに対しては、送信されたRawデータに基いてサーバセンター2で作成されるモバイル通信用データ、およびサムネイルに対するものと同一のファイルネームが付される。
【0027】制御/処理部4で作成されたモバイル通信用データおよびサムネイルは、記憶部9に記憶される。記憶部9は不揮発性であるので、デジタルカメラ一体型携帯電話1の電源スイッチが切られても消えることはない。このようにして、シャッタレリーズがおこなわれたときには、同一画像に対するRawデータがRawデータ一時記憶部12に記憶されるとともに、モバイル通信用データおよびサムネイルが記憶部9に記憶される。つまり、図2における圧縮データ以外の画像データがデジタルカメラ一体型携帯電話内で作成され、保持される。これら記憶部9によって保持されるモバイル通信用データおよびサムネイルは、デジタルカメラ一体型携帯電話1での再生を目的とするもので、サーバセンター2との接続が不能なときに対応するとともに、サーバセンター2との間の無用の接続を避けることを目的とする。
【0028】次に、デジタルカメラ一体型携帯電話1による画像の再生について説明する。操作部6で再生モードが選択され、サムネイル要求の必要あるときはサーバセンター2への接続が行われる。サムネイルの要求がサーバセンター2に伝えられると、最も新しい所定数の画像または、同じ日に撮影した全画像に対応するサムネイルが画像記憶サーバ18から情報振分けサーバ14を介して通信部13から通信部7に送られる。これらのサムネイルは制御/処理部4の制御で所定数だけバッファ5aに送られ、LCD表示部5に表示される。送られてきたサムネイルの数がLCD表示部5で一度に表示できる所定数より多い場合は、操作部6によりスクロールすることができる。
【0029】なお、以上において、記憶部9にサムネイルが記憶されているときには、サーバセンター2へのサムネイル要求に先だって記憶部9のサムネイルが優先的にLCD表示部5に表示され、それ以外のサムネイルの要求があったときだけ、上記のように、サーバセンター2に接続を行い、サムネイルを要求する。
【0030】LCD表示部5に表示されたサムネイルの一つを操作部6により選択したとき、これに対応するモバイル通信用データがデジタルカメラ一体型携帯電話1にない場合は、サーバセンター2への接続が行われ、選択されたサムネイルに対応するモバイル通信用データの要求が行われる。これに応じ、画像記憶サーバ18における対応する画像のモバイル通信用データが情報振分けサーバ14を介して通信部13から通信部7に送られる。このモバイル通信用データは制御/処理部4の制御でバッファ5aに送られ、LCD表示部5に表示される。なお、モバイル通信用データが圧縮データであった場合は、制御/処理部4におけるインターネット画像用の伸張機能を活用して画像データが伸張されたうえで、バッファ5aに送られる。以下同様にして、サムネイルを一つ選択するたびに対応するモバイル通信用データがサーバセンター2から送られ、LCD表示部5で表示される。
【0031】以上においても、指定されたサムネイルに対応するモバイル通信用データが記憶部9に記憶されているときには、サーバセンター2にモバイル通信用データを要求するかわりに記憶部9のモバイル通信用データをLCD表示部5に表示し、指定されたサムネイルに対応するモバイル通信用データがないときに、上記のように、サーバセンター2にモバイル通信用データを要求する。
【0032】サーバセンター2から送られたモバイル通信用データは、通常、制御/処理部で保持されるだけであり、デジタルカメラとしての使用を終了してサーバセンター2との常時接続が断たれたとき、またはデジタルカメラ一体型携帯電話1の電源スイッチが切られたとき、デジタルカメラ一体型携帯電話1から失われる。しかしながら、必要に応じ即座にサーバセンター2からの供給で再度再生することができる。
【0033】なお、一度受信したモバイル通信用データを、記憶部9に記憶しておくよう設定することも可能である。このように設定した場合は、仮に再生モードの際にサーバセンターと通信不能な状態であっても受信したモバイル通信用データに限り、デジタルカメラ一体型携帯電話1で再生できる。さらに、無用なサーバセンター2への接続を防止できる。
【0034】サムネイルについては、一度デジタルカメラ一体型携帯電話1に送られた場合、記憶部9に記憶される。従って、送られてきたサムネイルの中から画像の選択を行う限り、サーバセンター2にサムネイルの送付を要求する必要はない。なお、記憶部9に記憶されるサムネイルの数が所定数を超えたときは、格別の指定がない限り、最も古いサムネイルから消去されてサーバセンターから新たに供給されたサムネイルに置きかえられる。
【0035】以上のようにして、デジタルカメラ一体型携帯電話1は、画像処理、画像変換および画像記憶の機能をサーバセンター2に任せ、高画質画像データの取得に関しては身軽な構成となるとともに、LCD表示部5での表示に関しては、通常のデジタルカメラと同様の使用が可能となる。
【0036】サーバセンター2に保持されるサムネイル、およびモバイル通信用データの再生は、撮影を行ったデジタルカメラ一体型携帯電話1だけでなく、閲覧資格のある他のデジタルカメラ一体型携帯電話または閲覧資格のある任意のモバイル機器からサーバセンター2にアクセスして再生可能である。
【0037】デジタルカメラ一体型携帯電話1や他のモバイル機器からの閲覧だけが目的のときは、上記のようにしてサムネイルまたはモバイル通信用データのみがサーバセンター2から供給される。一方、デジタルカメラ一体型携帯電話1、または画像取得資格のある他のデジタルカメラ一体型携帯電話やモバイル機器からプリントの注文があったときには、サーバセンター18から圧縮データを供給してサーバセンター内に備えられたプリンタで出力するか、または通信部13を介して遠隔地のプリントサービス機関に圧縮データを送る。この際、デジタルカメラ一体型携帯電話1やモバイル機器からプリントサイズの指定を行うことができる。この場合、Rawデータが画像記憶サーバに保存されている画像ファイルであれば、画像記憶サーバ18の圧縮データを出力するのに換えて次のような処理を行うこともできる。すなわち、画像変換サーバ17によって、指定のプリントサイズにより適したプリント用データを画像記憶サーバ18のRawデータに基いて新たに作成し、これを圧縮して出力する。
【0038】また、画像閲覧/取得資格のあるパソコンからの閲覧またはダウンロードの要求があった時にも圧縮データを提供する。なお、Rawデータが保存されているファイルの場合は要求があればRawデータを供給することも可能である。デジタルカメラ一体型携帯電話1において、サムネイルが表示されているとき、操作部6から特定のサムネイルを指定して、データの削除操作をすると、していされた画像のサムネイルおよびモバイル通信データが記憶部9から削除される。あわせて、上記操作部6によるデータの削除操作の情報がサーバセンター2にも送られ、画像記憶サーバ18内の対応する画像のファイル全体、つまり、圧縮データ、モバイル通信用データ、サムネイル、およびRawデータがある場合はRawデータのすべてを削除する。
【0039】図3は、以上のようなシステムにおけるデジタルカメラ一体型携帯電話1の外観図であり、図1に対応する部分には同一番号を付す。デジタルカメラ一体型携帯電話1は操作部6を有する第一ボディ20とLCD表示部5を有する第二ボディ21からなり、第二ボディ21は第一ヒンジ部22のところで前面側に折畳み可能である。操作部6は、メニュー操作部23、テンキー24、送信操作部25などからなる。一方送受話部8を構成するマイク26は第一ボディ20に、スピーカー27は第二ボディにそれぞれも配置される。第一ボディ20と第二ボディ21が第一ヒンジ部22で折畳まれた際には、図3に図示されている各操作部やLCD表示部5などはすべて内側に保護される。
【0040】第二ボディ21はさらに第二ヒンジ部28が設けられており、ロックボタン29を押すことによって第二ヒンジ部28から上の部分を背面側に折ることができるようになっている。これによって、第一ボディ20と第二ボディ21は背中合わせに折畳むことができ、その状態でロックボタン29のロックが自動的にかかる。
【0041】撮像部11の画像センサに像を結ぶレンズ30は第一ボディ20に設けられている。従って、図3のようにレンズ30がLCD表示部5と同じ方向を向いている場合は、LCD表示部5を確認しながら自分を撮像することができる。また、このような状態のときは、デジタルカメラ一体型携帯電話1をテレビ電話として使用することも可能である。すなわち、メニュ―操作部23によりテレビ電話モードを選択したときは、撮像部11から間引き読出しされ、A/D変換部10によってデジタル変換されて制御/処理部4に送られる動画間引き画像データが制御/処理部4によって動画圧縮されながら通信部7を介して通話相手に送られる。一方通信部7を介して受信された通話相手からの動画情報は制御/処理部4によって動画伸張処理されながらバッファ5aに送られてLCD表示部5で表示される。
【0042】一方、第一ボディ20と第二ボディ21を背中合わせに折畳んでロックしたときは、レンズ30がLCD表示部5の背面を向くので、レンズ30を向けた撮像対象をLCD表示部5でモニタでき、LCD表示部5をデジタルカメラのファインダとして機能させることができる。つまり、この場合は、通常のデジタルカメラと同様の使い勝手となる。なお、第一ボディ20と第二ボディ21を背中合わせに折畳んで自動的にロックがかかった状態を検知して、制御/処理部4は、図3の状態で撮像した画像の再生およびメニューの表示の際、画像を90度回転させて表示する。これは、第一ボディ20と第二ボディ21を背中合わせに折畳んだとき、通常のデジタルカメラと同様にLCD表示部5を横長の向きに構えて使用することができるようにするためである。逆に、第一ボディ20と第二ボディ21を背中合わせに折畳んだ状態で撮影した画像を図3のような状態で再生するときは、画像信号を90度回転させ、縦長画面で見ることができるようにする。このような画像の90度回転において、メニューなどのコード情報は、縦長、横長の画面全体をフルに使うようそれぞれ自動的にレイアウト変更を行うが、画像については画像幅を自動調整し、縦長、横長の画面全体を利用することよりも画像全体が見えることを優先して縦横の食い違いに対処する。
【0043】第一ボディ20と第二ボディ21を背中合わせに折畳んで通常のデジタルカメラと同様の使用を行う場合のために、第一ボディ20にはストロボ31が設けられている。このストロボは、第一ボディ20と第二ボディ21を背中合わせに折畳んで自動的にロックがかかった状態を検知したときのみ発光可能となるよう構成され、図3のような状態で使用者の顔が間近にある可能性があるときに不用意に発光することを防止している。なお、通常のデジタルカメラとして使用する際には、テンキー24などの操作部6のボタンのどれかをシャッタレリーズボタンとして割り当てるのに換えて、第二ボディ21側面のアンテナ32を兼用してもよい。この場合アンテナ32を通常の収納位置からさらに少しだけ押し込めるように構成し、これに応じてシャッタレリーズがかかるようにする。
【0044】以上の実施の形態において、画像処理サーバ15、画像変換サーバ17、および画像記憶サーバ18は図1のように別のサーバとする場合だけでなく、同一のサーバで総合的に処理する方が都合が良いときは一つのサーバとする。さらに、ユーザサーバ16は、画像処理、画像圧縮、画像記憶などのサービスに対し、それぞれのデジタルカメラ一体型携帯電話への課金の管理も行う。
【0045】また、サーバセンター1は、一つである必要はなく、同様のものを各地方に設けるようにし、デジタルカメラ一体型携帯電話1から最寄のサーバセンターにアクセスするようにすれば、処理の高速化が図れる。この場合、必要に応じ、各サーバセンター間で適宜データの融通を行う。例えば圧縮データのプリント依頼があったとき、ファイルを保管しているサーバセンターからプリントの配送に最も都合のよいサーバセンターに圧縮データを転送し、転送先のサーバセンター内にあるプリンタで出力する。このような管理を可能にするため、サーバセンターが複数設けられた場合でも、各サーバセンターは全サーバセンターの保管する画像データの管理情報を共有するようにする。さらに、複数のサーバセンターを設けて機能分担することにより処理の高速化を図ることも可能である。例えば、第一のサーバセンターでは画像処理だけを担当し、その結果を、画像圧縮を担当する別のサーバセンターに送信するようなことも可能である。また、画像処理や画像圧縮を中央のサーバセンターに共同委託し、地方のサーバセンターはRawデータの受信と、画像記憶のみを担当するような分担体制も可能である。
【0046】サーバセンター2が供給する画像処理や画像圧縮などのサービスは固定的なものではない。つまり、画像処理や画像圧縮などの改良バージョンができたときや、新方式を提案するときなどは、その旨の通知がデジタルカメラ一体型携帯電話1に通知され、必要に応じ表示部5のメニュー画面に表示される。従って、ユーザは、デジタルカメラ一体型携帯電話1を買い換えることなく新たなデジタルカメラ機能のサービスを受けることが可能になるとともに、サービスを希望しない場合はその旨メニューで選択することにより、課金を軽減することもできる。なお、単なるバグの修正の場合は仔細に通知を行うことなく、サーバセンター1の裁量でサービスのバージョンアップを行う。
【0047】また、デジタルカメラ一体型携帯電話1が盗難にあったり、またはこれを遺失した場合には、サーバセンター1に連絡することにより、サービスを停止を依頼する。これによって、デジタルカメラ一体型携帯電話1はRawデータを10画像以上記憶できなくなるとともに、これらを利用することもできなくなる。また記憶部9で記憶できるとともにLCD表示部5で閲覧可能なデータはサムネイルおよびモバイル通信用データのごときサイズの極めて小さいデータに限られるので、カメラの名に値する画質の画像記録はできなくなる。従って経済価値が著しく低下するとともに、サーバセンターからの不本意な課金を免れることができる。
【0048】以上、デジタルカメラ一体型携帯電話1とサーバセンター2の連携について説明したが、図1の実施の形態では、デジタルカメラ一体型携帯電話1と他の画像通信機能付き携帯電話との間の連携も可能である。LCD表示部5のメニューを見ながら操作部6により、モバイル通信専用静止画撮影モードを選択し、操作部6においてシャッタレリーズボタンとして割り当てられているキーを押すと、撮像部11から間引き読出しされ、A/D変換部10によってデジタル変換されて制御/処理部4に送られてくる間引き画像データの一つが制御/処理部4によって静止画圧縮され、記憶部9に記憶される。この画像データは、図2のモバイル通信用データと同様のデータであるが、サーバセンター2に送られることはなく、通信部7を介して他の画像通信機能付き携帯電話に直接送られる。一方通信部7を介して受信された通話相手からの圧縮静止画情報は記憶部9に記憶されるとともに制御/処理部4によって静止画伸張され、バッファ5aに送られてLCD表示部5で表示される。このようにモバイル通信専用静止画撮影モードが選択された場合は、静止画撮像の際に撮像部11からの全画素読出しは行われないとともに、モバイル通信用データについてもサーバセンター2には送れらず、デジタルカメラ一体型携帯電話1の内部で記憶される。また、通信の際も、デジタルカメラ一体型携帯電話1のような画像通信機能付き携帯電話同士で直接画像データのやりとりが行われる。
【0049】図4は、以上のような実施の形態におけるデジタルカメラ一体型携帯電話1のメインフローチャートである。ステップS1で電源スイッチが入ると、ステップS2でデジタルカメラ一体型携帯電話1がサーバセンターに登録済みかどうかのチェックが行われる。デジタルカメラ一体型携帯電話1を新たに購入して初めて電源スイッチを入れた場合、または、所定の登録処理が未完の場合はステップS3に進んでサーバセンター2への接続が自動的に行われる。接続が完了するとステップS4で所定の登録/初期化処理が行われ、完了するとステップS5でサーバセンター2との接続を切断する。
【0050】一方、ステップS2においてデジタルカメラ一体型携帯電話1が登録済みであることが判断されると、ステップS6からステップS10において、各種の割込みを可能にしてステップS11で待機状態に入る。図5は、図4のステップS4における登録/初期化処理においてサーバセンター2の主導で行われる処理の詳細を示すフローチャートである。ステップS21で処理がスタートすると、ステップS22で所定のユーザ登録処理が行われる。次に、デジタルカメラ一体型携帯電話1の購入後、またはデジタルカメラ一体型携帯電話1からサーバセンター2への前回の接続後において、デジタルカメラ一体型携帯電話1のファームウエアに関するバージョンアップが行われたかどうかがステップS23でチェックされる。ファームウエアの新バージョンがあれば、ステップS24でサーバセンター2からデータを送ってデジタルカメラ一体型携帯電話1のファームウエアを書換え、バージョンを更新する。これによって、デジタルカメラ一体型携帯電話1内のファームウエアは常に最新のバージョンになり、機能がアップするとともに不具合の改善も速やかに行われる。
【0051】ステップS25では、利用/課金条件設定が行われる。具体的には、ユーザが利用できるサーバセンター2の機能のメニューが課金条件とともにデジタルカメラ一体型携帯電話1のLCD表示部5に表示され、サーバセンター2からの指示に従って操作部6からユーザの希望する使用/課金条件を設定する。この使用/課金条件は後日任意に変更可能である。
【0052】ステップS26では、サーバセンター2からの指示信号により、デジタルカメラ一体型携帯電話1の各機能が一通りチェックされる。チェック項目は、デジタルカメラ一体型携帯電話1内の固有の機能、およびデジタルカメラ一体型携帯電話1とサーバセンター2との連携にかかる機能の両者である。これらは、デジタルカメラ一体型携帯電話1を新規に購入した時点で不可欠のものである。
【0053】ステップS27では、サーバセンター2からの指示信号により、デジタルカメラ一体型携帯電話1による撮影テストが行わる。撮影にあたって、ジタルカメラ一体型携帯電話1がサーバセンター2とうまく連携するかどうかをデジタルカメラ一体型携帯電話1を新規に購入した時点でチェックするためのものである。以上が完了すると、ステップS28で登録/初期化処理を終了する。
【0054】図6は、図5のステップS27における撮影テストの詳細を示すフローチャートである。ステップS31で撮影テストがスタートすると、まずステップS32でサーバセンター2からデジタルカメラ一体型携帯電話1に信号を送ることによってユーザによる撮影の依頼を行う。依頼後タイマーをスタートさせ、ステップS33においてタイマースタート後、所定時間経過したかどうかをチェックする。経過していなければステップS34に進み、ユーザが撮影したRawデータ画像が受信されたかどうかをチェックする。受信されていなければステップS33に戻り、以後、所定時間が経過するまでステップS33、ステップS44を繰り返してユーザによる撮影を待つ。
【0055】所定時間内にユーザからのRawデータ画像が受信されると、ステップS35に進み、受信したRawデータに対して画像処理サーバ15、画像変換サーバ17、および画像記憶サーバ18を機能させる。これらが完了すると、ステップS36で、デジタルカメラ一体型携帯電話1にサムネイルを送信する。送信後タイマーをスタートさせ、ステップS37においてタイマースタート後、所定時間経過したかどうかをチェックする。経過していなければステップS38に進み、ユーザが操作部6によってサムネイル指定の操作をしたかどうかをチェックする。サムネイルの指定がされていなければステップS37に戻り、以後、所定時間が経過するまでステップS37、ステップS38を繰り返してユーザによるサムネイル指定を待つ。
【0056】所定時間内にユーザからのサムネイル指定があると、ステップS39に進み、デジタルカメラ一体型携帯電話1にモバイル通信用データを送信する。その確認ができるとステップS40に進み、撮影テスト完了の認証を行うとともにステップS41で撮影テストを終了する。ステップS40による認証がない場合は、ユーザ登録済みの扱いとせず、次回にデジタルカメラ一体型携帯電話1の電源スイッチが入れられたとき、図4のステップS2からステップS3に進むことになる。
【0057】一方、ステップS33または、ステップS37において、所定時間が経過してもユーザからの応答がなければ、それぞれステップS41に飛んで、直ちに撮影テストを終了する。これらの場合は、撮影テストの認証が行われないことになる。
【0058】図7は、図5のステップS22におけるユーザ登録処理の詳細を示すフローチャ―トである。ステップS51で処理がスタートすると、ステップS52で製品番号のチェック/入力が行われる。具体的には、デジタルカメラ一体型携帯電話1から製品番号のデータがサーバセンター2に送られる。サーバセンター2では、ユーザがデジタルカメラ一体型携帯電話1を購入した時点においてすでに製品番号が登録されている場合にはこれとのチェックを行うとともに、何も登録されていない場合には送られてきた製品番号を新たに入力する。
【0059】次にステップS53で撮像部情報のチェック/入力を行う。この情報は、デジタルカメラ一体型携帯電話1の撮像部11における画像センサのカラーフィルタ配列などの情報に関するもので、画像処理サーバ15が送られてきたRawデータに対する補間処理などを行う際に不可欠のものである。これらの情報についても、デジタルカメラ一体型携帯電話1とサーバセンター2との交信により、製品番号から一義的に定まる情報のチェックおよび、個々のデジタルカメラ一体型携帯電話1からの個別入力を行う。
【0060】以上のステップS52およびステップS53の処理は、ユーザ登録処理がスタートすればデジタルカメラ一体型携帯電話1とサーバセンター2との交信により自動的に行われる。ステップS54では、ユーザの氏名、性別、年齢、住所、電話番号などのパーソナル情報が既に入力済みかどうかをチェックする。入力済みでなければ、ステップS55で、デジタルカメラ一体型携帯電話1に信号を送り、ユーザに情報の入力を依頼する。依頼後タイマーをスタートさせ、ステップS56においてタイマースタート後、所定時間経過したかどうかをチェックする。経過していなければステップS57に進み、ユーザが操作部6によって所定のユーザ情報の入力を完了したかどうかをチェックする。完了していなければステップS56に戻り、以後、所定時間が経過するまでステップS56、ステップS57を繰り返してユーザ情報入力の完了を待つ。
【0061】所定時間内にユーザ情報の入力が完了すれば、ステップS58に進み、ユーザ登録完了の認証を行うとともにステップS59でユーザ登録処理を終了する。ステップS58による認証がない場合は、ユーザ登録済みの扱いとせず、次回にデジタルカメラ一体型携帯電話1の電源スイッチが入れられたとき、図4のステップS2からステップS3に進むことになる。
【0062】一方、ステップS56において、所定時間が経過してもユーザ情報の入力が完了しなければ、ステップS59に飛んで、直ちにユーザ登録処理を終了する。この場合は、ユーザ登録完了の認証が行われないことになる。図8は、図4におけるステップS11の待機状態において、操作部6が操作され、撮影モードが選択された場合におけるデジタルカメラ一体型携帯電話1の動作のフローチャートである。操作部6のメニュー選択により撮影モード割込みがかかり、ステップS61でフローがスタートすると、ステップS62でLCD表示部5の表示が開始され、撮像部11による画像が表示されてLCD表示部5がファインダとして機能する。次にステップS63においてレリーズ割込みを可能にする。
【0063】ステップS64では、デジタルカメラ一体型携帯電話1とサーバセンター2が接続中かどうかをチェックし、接続中でなければステップS65でサーバセンター2への発呼を開始する。発呼開始後、タイマーをスタートさせ、ステップS66においてタイマースタート後、所定時間経過したかどうかをチェックする。経過していなければステップS67に進み、サーバセンター2への接続が成功したかどうかをチェックする。接続が行われていなければテップS66に戻り、以後、所定時間が経過するまでステップS66、ステップS67を繰り返してサーバセンター2への接続を待つ。
【0064】所定時間内にサーバセンター2への接続が成功すれば、ステップS68で、未送信のRawデータがRawデータ一時記憶部12に残っているかどうかチェックする。未送信のRawデータがあればステップS69で送信処理を行ってからステップS70に進む。ステップS69における送信処理は後述の図9のステップS84およびステップS85と同様のものである。一方、ステップS68でRawデータが残っていなければ直接ステップS70に進む。ステップS70では、初期化処理が完了しているかどうかチェックする。これは、具体的には、図6のステップS40によるテスト完了認証、または図7のステップS58によるユーザ登録完了認証の有無のチェックに該当し、これらの認証のいずれかなく、初期化がなされていないと判定されれば、ステップS71で初期化処理を行ってステップS72に進みレリーズ操作を待って待機する。一方ステップS70で初期化処理が完了していると判断されたときは直接ステップS72に進む。この初期化処理は、図5と同様のものである。
【0065】なお、ステップS64で、デジタルカメラ一体型携帯電話1がサーバセンター2と接続中であると判断されたときは、直接ステップS72に飛んで待機する。また、ステップS66において所定時間が経過してもサーバセンター2への接続が行えなかったときは、ステップS73によって間欠発呼開始の処理を行った後、ステップS72に飛んで待機する。間欠発呼の処理とは、撮影モードが継続されている間、サーバセンター2への接続に成功するまで、所定時間毎にステップS65からの動作を繰り返させる処理である。
【0066】図9はレリーズ割込みがかかった時の動作を示すフローチャートである。操作部6の操作によってレリーズ割込みがかかり、ステップS76でフローがスタートすると、ステップS77でRawデータ一時記憶部によるRawデータの一時記憶が実行される。これとともにステップS78で記憶部9によるサムネイルの記憶が行われる。さらに、ステップS79で記憶部9によるモバイル通信用データの記憶が行われる。これらはすべて撮像部11からの全画素読出しデータに基くものである。
【0067】ステップS80でデジタルカメラ一体型携帯電話1がサーバセンター2に接続中であるかどうかがチェックされる。接続中でなければステップS81でサーバセンター2への発呼を開始する。発呼開始後、タイマーをスタートさせ、ステップS82においてタイマースタート後、所定時間経過したかどうかをチェックする。経過していなければステップS83に進み、サーバセンター2への接続が成功したかどうかをチェックする。接続が行われていなければテップS82に戻り、以後、所定時間が経過するまでステップS82、ステップS83を繰り返してサーバセンター2への接続を待つ。
【0068】所定時間内にサーバセンター2への接続が成功すれば、ステップS84で、撮影したRawデータをサーバセンター2に送信する。送信が成功すれば、ステップS85でそのRawデータに対し、新たなRawデータを上書きしてもよい旨の処理をしてステップS86で次のレリーズを待って待機する。これは実質的には、送信済みのデータをRawデータ一時記憶部12から削除し、その分の容量を新たなRawデータの記憶のために確保したのに等しい。
【0069】なお、ステップS80においてデジタルカメラ一体型携帯電話1がサーバセンター2に接続中であれば、直接ステップS84に飛んで送信を実行する。また、ステップS82において所定時間内にサーバセンター2への接続ができなかったときは直接ステップS86に飛んで待機する。この場合は、Rawデータ一時記憶部に未送信のRawデータが残ることになる。
【0070】図10は、図4におけるステップS11の待機状態において、操作部6が操作され、再生モードが選択された場合におけるデジタルカメラ一体型携帯電話1の動作のフローチャートである。操作部6のメニュー選択により再生モード割込みがかかると、ステップS91でフローがスタートし、ステップS92でLCD表示部5の表示を開始し、サムネイルの表示を準備する。ステップS93では記憶部9にサムネイルがあるかどうかがチェックされ、これがなければステップS94でデジタルカメラ一体型携帯電話1がサーバセンター2に接続中かどうかチェックする。接続中でなければステップS95でサーバセンター2への発呼を開始する。発呼開始後、タイマーをスタートさせ、ステップS96においてタイマースタート後、所定時間経過したかどうかをチェックする。経過していなければステップS97に進み、サーバセンター2への接続が成功したかどうかをチェックする。接続が行われていなければテップS96に戻り、以後、所定時間が経過するまでステップS96、ステップS97を繰り返してサーバセンター2への接続を待つ。
【0071】所定時間内にサーバセンター2への接続が成功すれば、ステップS98で、未送信のRawデータがRawデータ一時記憶部12に残っているかどうかチェックする。未送信のRawデータがあればステップS99で送信処理を行ってからステップS100に進む。ステップS99における送信処理は上述の図9のステップS84およびステップS85と同様のものである。ステップS98で未送信のRawデータがなければ、直接ステップS100に進む。
【0072】ステップS100では、サーバセンター2から所定の数のサムネイルを受信し、ステップS101でそれらを記憶部9に記憶する。そしてステップS102でサムネイル指定割込みを可能にしてステップS103で待機する。なお、ステップS93で記憶部9にサムネイルがある場合は直接ステップS102に飛んでサムネイル割込みを可能にする。また、ステップS94においてデジタルカメラ一体型携帯電話1がサーバセンター2と接続中であると判定されたときは、直接ステップS100に飛んで、サムネイルを受信する。
【0073】さらに、ステップS96において所定時間内にサーバセンター2への接続が行えなかったときは、直接ステップS103に飛んで待機する。この場合、再生モードにならないことを意味するが、実際には記憶部9に何らかのサムネイルが記憶されており、このような動作となることはない。この動作は何かの事故で記憶部9にサムネイルがなくかつサーバセンター2への接続も行えないときにフローがハングアップするのを防ぐためのものである。
【0074】なお、ステップS93からステップS102に飛んで待機状態に入ったとき、記憶部9に存在する以外のサムネイルを希望するときは、操作部6からその旨の入力をすることによって、ステップS94からのフローに入ることができる。図11は、サムネイル指定割込みがかかった時の動作を示すフローチャートである。操作部6の操作によりサムネイルの一つが指定されるとS111でフローがスタートし、ステップS112で記憶部9に指定されたサムネイルに該当するモバイル通信用データがあるかどうかがチェックされる。指定されたデータがなかったときは、ステップS113でサーバセンター2への発呼を開始する。発呼開始後、タイマーをスタートさせ、タイマースタート後、所定時間経過したかどうかをステップS114でチェックする。経過していなければステップS115に進み、サーバセンター2への接続が成功したかどうかをチェックする。接続が行われていなければテップS114に戻り、以後、所定時間が経過するまでステップS114、ステップS115を繰り返してサーバセンター2への接続を待つ。
【0075】所定時間内にサーバセンター2への接続が成功すれば、ステップS116に進み、指定されたサムネイルに該当するモバイル通信用データをサーバセンター2から受信するとともに、ステップS117においてこれを記憶部9に記憶する。そして、ステップS118においてこれをLCD表示部5で表示し、ステップS119で待機状態に入る。
【0076】ステップS112において、指定されたサムネイルに該当するモバイル通信用データが記憶部9にあることが判別されると直接ステップS118に飛んでこれをLCD表示部5に表示する。また、ステップS114で所定時間内にサーバセンター2への接続ができなかったときはステップS119に飛んで待機状態に入る。
【0077】図12は、デジタルカメラ一体型携帯電話1が通信を受信したときの動作を示すフローチャートである。外部からデジタルカメラ一体型携帯電話1に電話がかかるとステップS121でフローがスタートし、ステップS122で、デジタルカメラ一体型携帯電話1がサーバセンター2に接続中かどうかがチェックされる。接続中でなければ問題がないので、ステップS123に進み、受信を開始する。受信開始後、ステップS124で所定時間内に送信元から特定番号の入力があったかどうかをチェックする。この特定番号の入力は、デジタルカメラ一体型携帯電話1を遺失したかまたは盗まれた場合への対策として行われるもので、ユーザが外部からデジタルカメラ一体型携帯電話1に電話をかけ、つながれば入力するものである。
【0078】ステップS124で特定番号が入力されたことが確認されると、ステップS125で通常モード割込みを禁止する。これによって、以後、デジタルカメラ一体型携帯電話1を持つものが、操作部6を操作しても、撮影モード割込み、再生モード割込み、電話モード割込みがかからなくなり、デジタルカメラおよび携帯電話としての通常の使用ができなくなる。なお、受信割込みは禁止されない。
【0079】ステップS126でさらに、接続断割込みが禁止される。これによって、以後、デジタルカメラ一体型携帯電話1を持つものが、操作部6を操作して電源スイッチを切ることが不可能になる。以上の後、ステップS127で証拠収集撮影割込みを可とする。この割込みは、以後、デジタルカメラ一体型携帯電話1を持つものが操作部6のいずれかを操作するとかかり、撮影モード割込みを自動的にかけるとともに、レリーズ割込みが可能になった後、引き続いて自動的にレリーズ割込みをかけるものである。この結果、自動的に撮影が行われるとともにRawデータがサーバセンター2に送信される。図3から理解されるように、操作部6を操作する者の顔は通常レンズ30の方を向いて50センチぐらいの距離にあるので、以上の自動撮影によって、デジタルカメラ一体型携帯電話1を持つ者の顔写真が自動的に撮影されてサーバセンター2に送られ、証拠写真となる。このことに気づいて電源スイッチを切ろうとしても、ステップS126で接続断割込みが禁止されているので、サーバセンター2への送信を止めることができない。
【0080】以上のようにしてデジタルカメラ一体型携帯電話1の機能に変更を加えた後、ステップS128で受信接続が断たれ、電話が切れる。その直後ステップS129で撮影モード割込みを自動的にかけるとともに、レリーズ割込みが可能になった後、引き続いてステップS130で自動的にレリーズ割込みをかけることによって、初回の証拠収集撮影を行う。このように、証拠収集撮影は外部からデジタルカメラ一体型携帯電話1に電話をかけることによっても可能であるとともに、ステップS127で証拠収集撮影割込みが可能とされたあとは、デジタルカメラ一体型携帯電話1を持つものによる操作部6の操作に応じて何度でも行われることになる。なお、ステップS131でフローは終了となるが、ステップS130でレリーズ割込みが正しくかかった場合は、ステップS131には至らず、図9のステップS76に飛ぶ。
【0081】なお、ステップS124で特定番号が入力されない場合は、通常の通話であるので、ステップS132で通常電話モードとし、ステップS131でフローを終了する。また、ステップS122でデジタルカメラ一体型携帯電話1たサーバセンター2に接続中であるときは、ステップS133で接続中出力を送信側に返すとともに、ステップS134で着信があったことをLCD表示部5に表示し、ステップS131でフローを終了する。つまりこの場合は、話中扱いとなり、受信は行なわれない。なお、ステップS134で行われる着信情報表示を見て、相手からの発呼中に操作部6によって電話モードに切換えたときは、接続断割込みがかかり、サーバセンター2への接続が断たれて、発呼に対する受信が始まり、通話が可能となる。
【0082】図13はサーバセンター2との接続に対する接続断割込みがかかった時の動作を示すフローチャートである。操作部6によって電源スイッチのオフ操作または電話モードへの切換え行うと、接続断割込みがかかり、ステップS141でフローがスタートする。ステップS142では、その時点で未送信のRawデータがRawデータ記憶部12に残っているかどうかをチェックし、残っていれば送信中と判断してステップS143に進む。ステップS143では、電話モードへの切換えによって接続断割込みがかかったかどうかをチェックする。電話モードへの切換えでなければ電源スイッチのオフによって接続断割込みがかかったことになるのでステップS144に進み、Rawデータがまだ残っているかどうかチェックする。まだ残っていれば送信が完了していないのでステップS144で送信の完了を待つ。送信が完了するとステップS145に進み、サーバセンター2への接続を断ち、ステップS146でフローを終了する。このようにして、Rawデータが残っているときに電源スイッチのオフによる接続断割込みがかかったときは、Rawデータの送信を待ってサーバセンター2への接続を断つ。
【0083】一方、ステップS143で電話モードへの切換えによって接続断割込みがかかったと判断されたときは、ステップS147に進み、送信中断処理が行われる。送信中断処理においては、まず、Rawデータ送信を即座に中止し、そのRawデータに対する上書きを禁止する。従って、次回にサーバセンター2との接続が行われたとき、そのRawデータは最初から送信しなおされることになる。また、ステップS147の送信中断処理においては、サーバセンター2側にも送信の中止が通知され、サーバセンター2では途中まで受取ったRawデータをキャンセルして、その画像についてはRawデータの送信は始めからなかったものと見做す。以上の処理をした後、速やかにステップS145でサーバセンター2との接続を断ち、電話モードへの切換えに対応する。これによって、ユーザは緊急の電話発呼を行うことができる。
【0084】図14はサーバセンター2のメインフローであり、ステップS151でフローがスタートすると、ステップS152でサーバセンター2に新しいサービスが新規に用意されているかどうかを確認する。新しいサービスとは、デジタルカメラ一体型携帯電話1の機能の改善や追加などである。新しいサービスがあれば、ステップS153でデジタルカメラ一体型携帯電話1に実際に新サービスの提案を行うためのプログラムを準備するとともに、ステップS154で提案割込みがかかることを可能にする。
【0085】ステップS155では、登録/初期化処理割込みを可能にし、図5の登録/初期化処理を目的にデジタルカメラ一体型携帯電話1から接続がある場合に対応する。また、ステップS156では、撮影割込みを可能にし、図8の撮影モード割込みに従ってデジタルカメラ一体型携帯電話1から接続がある場合に対応する。さらに、ステップS157では、再生割込みを可能にし、図10の再生モード割込みに従ってデジタルカメラ一体型携帯電話1から接続がある場合に対応する。これらの割込みを可能にしたあと、ステップS158で待機状態となる。
【0086】図15は、デジタルカメラ一体型携帯電話1からサーバセンター2に接続があったときの動作を示すフローチャートである。図5の登録/初期化処理を目的とした接続、または図8の撮影モード割込みや図10の再生モード割込みに従った接続がデジタルカメラ一体型携帯電話1からあった場合、ステップS161においてフローがスタートし、ステップS162で撮影割込みかどうかがチェックされる。撮影割込みでなければ、ステップS163で登録/初期化割込みかどうかがさらにチェックされる。登録/初期化割込みであった場合は、ステップS164で図5における登録/初期化処理が行われるとともに、これが終了するとステップS165で提案割込みが可となっているかどうかをチェックする。提案割り込みが可であればステップS167に進んで提案割込みをかけ、デジタルカメラ一体型携帯電話1に新サービスの提案内容を送って、ユーザの応答に従い、新サービスを提供するかどうか、提供する場合は利用/課金条件をどうするか、などを取り決める。サービス提案処理が終われば、ステップS168でフローを終了する。
【0087】ステップS163で登録/初期化割込みでなければ、再生割込みであるから、ステップS169で図10の再生モード割込みに応答する処理を行い、ステップS165に進む。一方、ステップS162で撮影割込みであった場合は、ステップS170で図8の再生モード割込みに応答する処理を行い、ステップS168に飛んでフローを終了する。このように、再生モード割込みに対しては登録/初期化割込みと同様、提案割込み可であれば提案割込みを行い、撮影モード割込みに対しては、提案割込み可であっても提案割込みは遠慮する。これは、撮影モード割込みを行ったユーザに対し、シャッタチャンスを妨害しないためである。
【0088】図16は、この発明における第二の実施の形態のブロック図であり、図1における第一の実施の形態と共通の部分については同一の番号を付す。図16における第二の実施の形態は、デジタルカメラ一体型携帯電話として構成されず、銀塩フィルムカメラ41に対するデジタルカメラバック42として構成される。デジタルカメラの機能の一部がサーバセンター2に設けられていること、および無線通信3によってサーバセンター2と協働する点は第一の実施の形態と同様である。なお、図16におけるサーバセンター2の詳細構成は図1と同一である。
【0089】銀塩フィルムカメラ41は通常の構成であるが、交換可能な裏蓋が取り外され、代わりにデジタルカメラバック22が取り付けられている。これによって、撮影光学系43によって結ばれる被写体像が画像センサ44上に結像する。第一の実施の形態と異なり、デジタルカメラバック42自身は撮影レンズを持っていない。
【0090】銀塩フィルムカメラ41とデジタルカメラバック42は、インターフェース45およびインターフェース46によって電気的に結合されており、銀塩フィルムカメラ41の制御/処理部47がデジタルカメラバック42の制御/処理部4とデジタル交信している。銀塩フィルムカメラ41の制御/処理部47は操作部48からの操作信号を受けるとともに、シャッタメカニズム49および撮影光学系43のフォーカシングメカニズムおよびズーミングメカニズムなどを制御している。従って、第二の実施の形態では、シャッタレリーズは銀塩フィルムカメラ41の操作部48におけるシャッタレリーズボタンによって行われ、これによって発せられたシャッタレリーズ信号が制御/処理部47、インターフェース45およびインターフェース46を介して制御/処理部4に伝えられる。これによって、撮像部11からの読出しが全画素読出しとなり、これがA/D変換部10によってデジタル変換されるとともに、Rawデータ一時記憶部12に記憶される。サムネイルデータおよびモバイル通信用データの記憶部9への記憶、ならびにRawデータ一時記憶部12からサーバセンター2へのRawデータの送信などその他の動作は、図2、および図4から図15のフローチャートに示されたものを含め、第一の実施の形態と同様である。
【0091】デジタルカメラバック42のLCD表示部50は、第一の実施の形態におけるものと比較して大型のものであり、横長に配置されている。従って、表示できるサムネイルの数が多くなるとともに、モバイル通信用データについても大きく表示でき、さらには操作部6の操作により、二つの画面を並列表示することもできる。
【0092】また、操作部6の操作により図2の圧縮データの送信をサーバセンター2に求めることも可能である。この場合、サーバセンター2では、デジタルカメラバックからの要求であることを確認するとLCD表示部50での表示に適したより小さいファイルサイズに圧縮データを作りなおして送信する。
【0093】以上のとおり、第二の実施の形態では、通常の銀塩フィルムカメラの裏蓋を取り外し、撮影光学系43の焦点面に銀塩フィルムの代わりに画像センサ44を配置することで、デジタルカメラとして機能させる。また、デジタルカメラバック42の必須構成は、高画素数の画像センサと通信機能であり、第一の実施の形態と同様、画像処理、圧縮を含む画像変換、および画像記憶をサーバセンター2に任せているので、高画質の撮像機能であるにもかかわらずデジタルカメラバック42の構成は簡単なものにできる。
【0094】なお、第二の実施の形態において、通信部7を除去し、その機能は通常の携帯電話に任せるよう構成することによってデジタルビデオバック42の構成はさらに簡単となる。この場合、通信部7の代わりに携帯電話との信号のやりとりをするための適宜の手段が必要であるが、最も簡単なものはデジタルビデオバックと携帯電話の間を着脱可能なデジタル通信ケーブルで結ぶことである。また、無線デジタル通信が望まれる場合は、通信部7の代わりに近距離電波通信部または赤外線通信部を設けることによってこれに対応できる携帯電話との間を結ぶよう構成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明における第一の実施の形態のブロック図。
【図2】画像ファイルのデータ構造を示す表。
【図3】第一の実施の形態のデジタルカメラ一体型携帯電話の外観図。
【図4】デジタルカメラ一体型携帯電話のメインフローチャート。
【図5】登録/初期化処理の詳細を示すフローチャート。
【図6】撮影テストの詳細を示すフローチャート。
【図7】ユーザ登録処理の詳細を示すフローチャ―ト。
【図8】撮影モードが選択された場合における動作のフローチャート。。
【図9】レリーズ割込みがかかった時の動作を示すフローチャート。
【図10】再生モードが選択された場合におけるフローチャート。
【図11】サムネイル指定割込みがかかった時の動作を示すフローチャート。
【図12】デジタルカメラ一体型携帯電話が受信した時のフローチャート。
【図13】サーバセンターとの接続断割込みがかかった時のフローチャート。
【図14】サーバセンターのメインフロー。
【図15】サーバセンター2に接続があったときのフローチャート。
【図16】この発明における第二の実施の形態のブロック図。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ一体型携帯電話
2 サーバセンター
5 LCD表示部
6 操作部
7 デジタルカメラ一体型携帯電話の通信部
8 送受話部
9 記憶部
11 撮像部
12 Rawデータ一時記憶部
13 サーバセンターの通信部
15 画像処理サーバ
16 ユーザサーバ
17 画像変換サーバ
18 画像記憶サーバ
22 第一ヒンジ部
28 第二ヒンジ部
29 ロックボタン
30 レンズ
31 ストロボ
41 銀塩フィルムカメラ
42 デジタルカメラバック

【特許請求の範囲】
【請求項1】撮像部と、前記撮像部からのデジタル画像信号を記憶する一時記憶部と、前記一時記憶部のデジタル画像信号を圧縮することなく無線送信する通信手段とを持つデジタルカメラ、および前記デジタル画像信号を受信する通信手段と、受信したデジタル画像信号を圧縮する圧縮手段と、圧縮された圧縮画像信号を記憶する記憶手段とを持つ画像蓄積装置を有することを特徴とするデジタルカメラシステム。
【請求項2】前記画像蓄積装置の通信手段はインターネットを通じて前記デジタル画像信号を受信することを特徴とする請求項1記載のデジタルカメラシステム。
【請求項3】前記デジタルカメラから前記画像蓄積装置に送信される前記デジタル画像信号は前記撮像部から出力されるRawデータであることを特徴とする請求項2記載のデジタルカメラシステム。
【請求項4】前記画像蓄積装置は受信した前記Rawデータを補間して色別のデジタル画像信号を作成する補間手段を有することを特徴とする請求項3記載のデジタルカメラシステム。
【請求項5】前記画像蓄積装置は前記デジタルカメラを識別する手段を有し、前記補間手段は識別されたデジタルカメラに適した補間を行うことを特徴とする請求項4記載のデジタルカメラシステム。
【請求項6】前記画像蓄積装置は前記デジタルカメラから送信される情報に基き前記デジタルカメラに適した補間を行うことを特徴とする請求項4記載のデジタルカメラシステム。
【請求項7】前記画像蓄積装置はホワイトバランス調整手段を有することを特徴とする請求項4記載のデジタルカメラシステム。
【請求項8】前記デジタルカメラは操作手段を有し、この操作手段の操作によってデジタル画像のカラーバランスを設定するとともに、設定されたカラーバランスを前記通信手段を介して前記画像蓄積装置のホワイトバランス調整手段に伝達することを特徴とする請求項7記載のデジタルカメラシステム。
【請求項9】前記画像蓄積装置は輪郭強調手段を有することを特徴とする請求項4記載のデジタルカメラシステム。
【請求項10】前記デジタルカメラは操作手段を有し、この操作手段の操作によってデジタル画像の輪郭強調度合いを設定するとともに、設定された輪郭強調度合いを前記通信手段を介して前記画像蓄積装置の輪郭強調手段に伝達することを特徴とする請求項9記載のデジタルカメラシステム。
【請求項11】前記画像蓄積装置は画像間引き手段を有することを特徴とする請求項4記載のデジタルカメラシステム。
【請求項12】前記デジタルカメラは操作手段を有し、この操作手段の操作によってデジタル画像の画像サイズを設定するとともに、設定された画像サイズを前記通信手段を介して前記画像蓄積装置の画像間引き手段に伝達することを特徴とする請求項11記載のデジタルカメラシステム。
【請求項13】前記デジタルカメラは操作手段を有し、この操作手段の操作によってデジタル画像の圧縮率を設定するとともに、設定された圧縮率を前記通信手段を介して前記画像蓄積装置の圧縮手段に伝達することを特徴とする請求項1記載のデジタルカメラシステム。
【請求項14】前記一時記憶部は不揮発性であることを特徴とする請求項1記載のデジタルカメラシステム。
【請求項15】前記一時記憶部において送信が完了したデジタル画像信号に対応する部分を空き容量とすることを特徴とする請求項1記載のデジタルカメラシステム。
【請求項16】前記デジタルカメラは、前記一時記憶部に記憶されたものと同一のデジタル画像信号を間引きする間引き手段と、間引きされたデジタル画像信号を前記一時記憶部に記憶されたデジタル信号と関連付けて記憶する間引きデータ記憶部を有することを特徴とする請求項1記載のデジタルカメラシステム。
【請求項17】前記デジタルカメラは、前記間引きデータ記憶部のデジタル画像信号を表示する表示部を有することを特徴とする請求項16記載のデジタルカメラシステム。
【請求項18】前記表示部に表示された前記間引きデータ記憶部のデジタル画像信号を指定する指定信号を前記画像蓄積部に送信することを特徴とする請求項17記載のデジタルカメラシステム。
【請求項19】前記画像蓄積装置は、前記指定信号に基いて、前記記憶手段から対応する圧縮画像信号を削除することを特徴とする請求項18記載のデジタルカメラシステム。
【請求項20】前記画像蓄積装置は、前記指定信号に基いて、前記記憶手段の対応する圧縮画像信号を画像プリントのために出力することを特徴とする請求項18記載のデジタルカメラシステム。
【請求項21】前記画像蓄積装置は、受信したデジタル画像信号を圧縮することなく前記圧縮画像信号と関連付けて記憶する第二の記憶手段を有し、第二の記憶手段のデジタル画像信号を前記指定信号によって指定される画像サイズとして画像プリントのために出力することを特徴とする請求項20記載のデジタルカメラシステム。
【請求項22】前記画像蓄積装置は、受信したデジタル画像信号を圧縮することなく前記圧縮画像信号と関連付けて記憶する第二の記憶手段を有することを特徴とする請求項1記載のデジタルカメラシステム。
【請求項23】前記画像蓄積装置は、受信したデジタル画像信号を間引く間引き手段と、間引きされたデジタル画像信号を前記一時記憶部に記憶されたデジタル信号と関連付けて記憶する第二の記憶手段を有することを特徴とする請求項1記載のデジタルカメラシステム。
【請求項24】前記デジタルカメラは、前記画像蓄積装置に送信するための指示信号を出力する手段を有し、前記画像蓄積装置は、前記指示信号に応じて前記第二の記憶手段から前記間引きされたデジタル画像信号を出力して前記デジタルカメラに送信することを特徴とする請求項1記載のデジタルカメラシステム。
【請求項25】撮像部と、前記撮像部からのRawデータを記憶する一時記憶部と、前記一時記憶部のRawデータを送信する通信手段とを持つデジタルカメラ、および前記Rawデータを受信する通信手段と、受信したRawデータを補間して色別のデジタル画像信号を作成する補間手段とを持つ画像蓄積装置を有することを特徴とするデジタルカメラシステム。
【請求項26】前記画像蓄積装置は、画像間引き手段を有することを特徴とする請求項25記載のデジタルカメラシステム。
【請求項27】撮像部と、前記撮像部からのRawデータを記憶する一時記憶部と、前記一時記憶部のRawデータを送信する通信手段とを持つデジタルカメラ、および前記Rawデータを受信する通信手段と、受信したRawデータに基き間引き画像を作成する画像間引き手段とを持つ画像蓄積装置を有することを特徴とするデジタルカメラシステム。
【請求項28】デジタルカメラからの非圧縮デジタル画像信号を通信回線を通じて受信する通信手段と、受信したデジタル画像信号を圧縮する圧縮手段と、圧縮された圧縮画像信号を記憶する記憶手段とを有することを特徴とする画像蓄積装置。
【請求項29】前記非圧縮デジタル画像信号はデジタルカメラの撮像部から出力されるRawデータであることを特徴とする請求項28記載の画像蓄積装置。
【請求項30】受信した前記Rawデータを補間して色別のデジタル画像信号を作成する補間手段を有することを特徴とする請求項29記載の画像蓄積装置。
【請求項31】前記補間手段は補間に必要な情報をデジタルカメラから受信することを特徴とする請求項30記載の画像蓄積装置。
【請求項32】ホワイトバランス調整手段を有することを特徴とする請求項28記載の画像蓄積装置。
【請求項33】前記ホワイトバランス調整のためのカラーバランス指定情報をデジタルカメラから受信することを特徴とする請求項32記載の画像蓄積装置。
【請求項34】輪郭強調手段を有することを特徴とする請求項28記載の画像蓄積装置。
【請求項35】前記輪郭強調度合いの指定情報をデジタルカメラから受信することを特徴とする請求項34記載の画像蓄積装置。
【請求項36】画像間引き手段を有することを特徴とする請求項28記載の画像蓄積装置。
【請求項37】前記間引きのための画像サイズ指定情報をデジタルカメラから受信することを特徴とする請求項36記載の画像蓄積装置。
【請求項38】前記画像圧縮のための圧縮率指定情報をデジタルカメラから受信することを特徴とする請求項28記載の画像蓄積装置。
【請求項39】デジタルカメラからの指定に基いて、前記記憶手段から圧縮画像信号を削除することを特徴とする請求項28記載の画像蓄積装置。
【請求項40】デジタルカメラからの指定に基いて、前記記憶手段の圧縮画像信号を画像プリントのために出力することを特徴とする請求項28記載の画像蓄積装置。
【請求項41】デジタルカメラからの非圧縮デジタル画像信号を圧縮することなく前記圧縮画像信号と関連付けて記憶する第二の記憶手段を有し、第二の記憶手段のデジタル画像信号をデジタルカメラからの指定に適した画像サイズとして画像プリントのために出力することを特徴とする請求項40記載の前記画像蓄積装置。
【請求項42】非圧縮デジタル画像データを記憶する記憶手段と、外部からの指定に基いて前記記憶手段の非圧縮デジタル画像データを前記指定に適した画像サイズとして画像プリントのために出力する出力手段を有することを特徴とす画像蓄積装置。
【請求項43】前記出力手段は、前記指定に適した画像サイズのデータを前記指定に適した圧縮率で圧縮して画像プリントのために出力することを特徴とす請求項42記載の画像蓄積装置。
【請求項44】前記非圧縮デジタル画像データはRawデータであることを特徴とす請求項42記載の画像蓄積装置。
【請求項45】デジタルカメラ撮像部から出力されるRawデータを通信回線を通じて受信する通信手段と、受信したRawデータを補間して色別のデジタル画像信号を作成する補間手段と、補間後のデジタル画像信号を記憶する記憶手段とを有することを特徴とする画像蓄積装置。
【請求項46】デジタルカメラ撮像部から出力されるRawデータを通信回線を通じて受信する通信手段と、受信したRawデータに基くデジタル画像信号を間引く画像間引き手段と、間引き後のデジタル画像信号を記憶する記憶手段とを有することを特徴とする画像蓄積装置。
【請求項47】同一画像に対する大画像サイズのデジタル画像データと小画像サイズのデジタル画像データを記憶する記憶手段と、外部からの指定に基いて前記小画像サイズのデジタル画像データを出力する手段と、小画像サイズのデジタル画像データを出力を受けた前記外部からの指定に基いて前記大画像サイズのデジタル画像データを画像プリントのために出力する出力手段とを有することを特徴とす画像蓄積装置。
【請求項48】デジタルカメラから大画像サイズのデジタル画像信号を通信回線を通じて受信する通信手段と、受信したデジタル画像信号から同一画像に対する小画像サイズのデジタル画像信号を作成する画像変換手段と、前記大画像サイズと小画像サイズのデジタル画像信号を互いに関連付けて記憶する記憶手段と、外部からのコンタクトを自動識別して前記大画像サイズまたは小画像サイズのデジタル画像データを出力する出力手段とを有することを特徴とする画像蓄積装置。
【請求項49】撮像部と、前記撮像部からのデジタル画像信号を記憶する一時記憶部と、前記一時記憶部のデジタル画像信号を圧縮することなく特定の画像蓄積装置に無線送信する通信手段とを有することを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項50】前記通信手段は通信手段はインターネットを通じて画像蓄積装置に前記デジタル画像信号を送信することを特徴とする請求項49記載のデジタルカメラ。
【請求項51】シャッタレリーズ手段を有し、前記通信手段は前記シャッタレリーズ手段に応答して前記デジタル画像信号を前記画像蓄積装置に送信することを特徴とする請求項49記載のデジタルカメラ。
【請求項52】前記デジタルカメラから前記画像蓄積装置に送信される前記デジタル画像信号は前記撮像部から出力されるRawデータであることを特徴とする請求項49記載のデジタルカメラ。
【請求項53】前記通信手段は、前記Rawデータの補間に必要な情報を前記画像蓄積装置に送信することを特徴とする請求項52記載のデジタルカメラ。
【請求項54】操作手段を有し、この操作手段の操作によってデジタル画像のカラーバランスを設定するとともに、設定されたカラーバランスを前記通信手段を介して前記画像蓄積装置に伝達することを特徴とする請求項49記載のデジタルカメラ。
【請求項55】操作手段を有し、この操作手段の操作によってデジタル画像の輪郭強調度合いを設定するとともに、設定された輪郭強調度合いを前記通信手段を介して前記画像蓄積装置に伝達することを特徴とする請求項49記載のデジタルカメラ。
【請求項56】操作手段を有し、この操作手段の操作によってデジタル画像の画像サイズを設定するとともに、設定された画像サイズを前記通信手段を介して前記画像蓄積装置に伝達することを特徴とする請求項49記載のデジタルカメラ。
【請求項57】操作手段を有し、この操作手段の操作によってデジタル画像の圧縮率を設定するとともに、設定された圧縮率を前記通信手段を介して前記画像蓄積装置に伝達することを特徴とする請求項49記載のデジタルカメラ。
【請求項58】操作手段を有し、この操作手段の操作によって前記画像蓄積装置によって処理されたデジタル画像信号を受信することを特徴とする請求項49記載のデジタルカメラ。
【請求項59】前記受信されるデジタル画像信号は、送信したデジタル画像信号よりも画像サイズの小さいものであることを特徴とする請求項58記載のデジタルカメラ。
【請求項60】前記一時記憶部に記憶されたものと同一のデジタル画像信号を間引きする間引き手段と、間引きされたデジタル画像信号を前記一時記憶部に記憶されたデジタル信号と関連付けて記憶する間引きデータ記憶部を有することを特徴とする請求項49記載のデジタルカメラ。
【請求項61】前記間引きデータ記憶部のデジタル画像信号を表示する表示部を有することを特徴とする請求項60記載のデジタルカメラシステム。
【請求項62】操作手段を有し、この操作手段の操作により、前記表示部に表示された前記間引きデータ記憶部のデジタル画像信号に基いて対応する画像信号を削除するための削除信号を前記画像蓄積部に送信することを特徴とする請求項61記載のデジタルカメラシステム。
【請求項63】操作手段を有し、この操作手段の操作により、前記表示部に表示された前記間引きデータ記憶部のデジタル画像信号に基いて対応する画像信号をプリントのために出力することを指示する指示信号を前記画像蓄積部に送信することを特徴とする請求項61記載のデジタルカメラシステム。
【請求項64】操作手段を有し、この操作手段の操作により、前記表示部に表示された前記間引きデータ記憶部のデジタル画像信号に基いて対応する画像信号を受信するための指示信号を前記画像蓄積部に送信することを特徴とする請求項61記載のデジタルカメラ。
【請求項65】撮像部と、前記撮像部からの撮像信号に基くデジタル画像信号を特定の画像蓄積装置に送信する通信手段と、前記画像蓄積装置に送信したものと同一のデジタル画像信号を間引きする間引き手段と、間引きされた間引きデジタル画像信号を前記画像蓄積装置に送信されたデジタル信号と関連付けて記憶する間引きデータ記憶部と、操作手段と、前記操作手段の操作に基いて前記間引きデータ記憶部の間引きデータを削除する削除手段と、前記操作手段の操作に基いて対応する画像蓄積装置のデジタル画像信号を削除するための削除信号を前記通信手段により前記画像蓄積部に送信する送信手段とを有することを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項66】送受話部と、送受話信号を無線により送受信する通信手段と、撮像部と、前記撮像部からのデジタル画像信号を記憶する一時記憶部と、前記一時記憶部のデジタル画像信号を圧縮することなく前記通信手段により外部の画像蓄積装置に送信する送信手段とを有することを特徴とする携帯電話一体型デジタルカメラ。
【請求項67】送受話部と、送受話部の信号を無線により送受信する通信手段と、撮像部と、前記撮像部からのデジタル画像信号に基くデジタル画像信号を前記通信手段により外部に送信する送信手段と、前記撮像手段による撮像および前記送信手段による送信を強制的に起動する強制起動手段とを有することを特徴とする携帯電話一体型デジタルカメラ。
【請求項68】前記通信手段を介した外部からの信号により前記強制起動手段を起動させることを特徴とする請求項67記載の携帯電話一体型デジタルカメラ。
【請求項69】前記撮像手段による撮像および前記送信手段による送信を目的としない操作手段を有し、この操作手段が操作されることにより前記強制起動手段を起動させることを特徴とする請求項67記載の携帯電話一体型デジタルカメラ。
【請求項70】前記通信手段を介した外部からの信号により前記強制起動手段を不機能状態から機能状態に切換えることを特徴とする請求項69記載の携帯電話一体型デジタルカメラ。
【請求項71】送受話部と、送受話信号を無線により送受信する通信手段と、撮像部と、前記撮像部からの撮像信号に基くデジタル画像信号を前記通信手段により外部に送信する送信手段と、送受話を行う送受話モードと送信を行う送信モードとの切換え手段と、前記切換え手段がデジタル画像信号の送信中に前記送受話モードへの切換えを行ったときに前記送信手段による送信を中断する送信中断手段とを有することを特徴とする携帯電話一体型デジタルカメラ。
【請求項72】表示手段を有し、デジタル画像の送信中に外部からの送受話信号の着信があったときは、送信モードを継続するとともに、前記表示手段により着信を表示することを特徴とする請求項71記載の携帯電話一体型デジタルカメラ。
【請求項73】撮像レンズが配置された第一ボディと、前記撮像レンズによる画像および文字表示を表示可能な縦長の表示部が配置された第二ボディと、前記撮像レンズと前記表示部とが内側に隠れる第一状態に前記第一ボディと前記第二ボディとを折畳むことを可能とするとともに前記撮像レンズと前記表示部とが背中合わせになる第二状態に前記第一ボディと前記第二ボディとを逆方向に折畳むことを可能とする接続部とを有することを特徴とする携帯電話一体型デジタルカメラ。
【請求項74】前記第二状態において前記表示部の文字表示を90度回転させ、横長表示することを特徴とする請求項73記載の携帯電話一体型デジタルカメラ

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図13】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2003−87618(P2003−87618A)
【公開日】平成15年3月20日(2003.3.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−273621(P2001−273621)
【出願日】平成13年9月10日(2001.9.10)
【出願人】(596075462)株式会社ニコン技術工房 (28)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】