説明

デュアルステージエリアリソグラフィ装置における位置測定システムの補正方法

【課題】ステージのステージ位置測定精度を改良する。
【解決手段】可動ステージの位置を測定する位置測定システムは、基準プレートと、基準プレートに対する可動ステージの位置に応じて、複数のセンサの少なくともサブセットが基準プレートと協働して、基準プレートに対する個々のセンサの位置を表す個々のセンサ信号をサブセットの各センサに提供するように構成された複数のセンサと、センサ信号からステージ位置を割り出すプロセッサと、を含み、該プロセッシングデバイスは、基準プレートと動作協働しているセンサの少なくともサブセットによって、過剰に規定された数のセンサ信号が提供される位置にステージがある場合、(a)過剰に規定された数のセンサ信号のサブセットからステージの位置を割り出し、(b)割り出されたステージの位置と残りのセンサ信号との矛盾から1つ又は複数のセンサのセンサ信号を補正する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明はステージシステム、このようなステージシステムを含むリソグラフィ装置、及びデュアルステージエリアリソグラフィ装置の位置測定システムを補正する補正方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板に、通常は基板のターゲット部分に適用する機械である。リソグラフィ装置は例えば、集積回路(IC)の製造に使用可能である。このような場合、代替的にマスク又はレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを使用して、ICの個々の層上に形成すべき回路パターンを生成することができる。このパターンを、基板(例えばシリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば1つ又は幾つかのダイの一部を備える)に転写することができる。パターンの転写は通常、基板に設けた放射感応性材料(レジスト)の層への結像により行われる。一般的に、1枚の基板は、順次パターンが与えられる網の目状の互いに近接したターゲット部分を含んでいる。従来のリソグラフィ装置は、パターン全体をターゲット部分に1回で露光することによって各ターゲット部分が照射される、いわゆるステッパと、基板を所定の方向(「スキャン」方向)と平行あるいは逆平行にスキャンしながら、パターンを所定の方向(「スキャン」方向)に放射ビームでスキャンすることにより、各ターゲット部分が照射される、いわゆるスキャナとを具備している。パターンを基板にインプリントすることによっても、パターニングデバイスから基板へとパターンを転写することが可能である。
【0003】
[0003] 基板テーブル(基板ステージとも呼ばれる)の位置を測定可能にするために、リソグラフィ装置に測定システムを設けることができる。同様に、位置測定システムを設けて、パターニングデバイス又はマスクを保持するように構成されたマスクテーブル又はパターニングデバイスサポート(マスクステージとも呼ばれる)の位置を測定することができる。このような位置測定システムでは、干渉計、エンコーダなど、多くの測定原理を使用することができる。このような測定システムでは、エンコーダプレートなどの基準プレートを使用することができる。それによって、測定システムのセンサをステージに接続し、したがってステージとともに動作して、ステージの位置を辿ることができ、一方でセンサは、基準プレートに対するセンサの位置又は変位又は距離情報を割り出すことができる測定を実行するように構成される。このような解決法では、複数のセンサをステージ上に、例えば様々な縁部、側部などに設けることができる。複数の基準プレートのうち1つの基準プレートに対するステージの位置に応じて、センサのサブセットが活動状態でよい。というのは、幾つかの位置では、センサのうち1つ又は複数が問題のプレートの届く範囲外にあったり、隣接するプレートの間のエリアにあったりするからである。したがって、プレートに対するステージの位置に応じて、センサの異なるサブセットを使用して、ステージの位置を割り出すことができる。また、外乱の多くの理由により、センサによる位置測定は一致しないことがある。一例として、ステージに対するこのようなセンサの位置は、公差、温度ドリフトなどの影響を受けやすく、プレートの1つ又は複数の位置は、ドリフト又は他の外乱の影響を受けやすく、プレート自体は、熱膨張などの変動の影響を受けやすい。
【0004】
[0004] このような外乱により、センサの読み取り値の不一致が生じることがある。このような不一致により、幾つかの現象が観察されることがある。一例として、4つのセンサがあるステージを設け、第一位置ではセンサ1〜3がステージの位置測定に適用され、第二位置ではセンサ1、2及び4がそれに適用され、センサ4のドリフトが生じていると仮定する。したがって、センサ1〜3からの第一位置の位置割り出しは、センサ1、2及び4からの位置割り出しと一致しないことがあり、これによりステージの位置を制御するフィードバック制御システムが、センサ(のサブセット)から割り出した位置に基づいてステージの位置を補正し、したがって第二位置のステージをこのようなフィードバック動作によって様々に補正することができ、それはオフセット、回転など、つまり第一位置におけるステージ位置に対する第二位置におけるステージ位置の不整合をもたらす。その結果、オフセット誤差、位置合わせ誤差、オーバレイ誤差などが生じることがある。
【発明の概要】
【0005】
[0005] ステージのステージ位置測定精度を改良することが望ましい。
【0006】
[0006] 本発明の実施形態によれば、可動ステージ、及びステージの位置を測定する位置測定システムを含むステージシステムが提供され、位置測定システムは基準プレート、複数のセンサを含み、基準プレートに対するステージの位置に応じて、センサの少なくともサブセットは基準プレートと協働して、基準プレートに対する個々のセンサの位置の個々のセンサ信号を提供するように構成され、センサ信号からステージ位置を割り出すように構成されたプロセッサをさらに含み、センサの少なくともサブセットが基準プレートと動作状態で協働することによって、過剰に規定された数のセンサ信号が提供されるステージの位置では、プロセッサが、過剰に規定された数のセンサ信号のサブセットからステージの位置を割り出し、割り出されたステージの位置と残りのセンサ信号との矛盾から1つ又は複数のセンサのセンサ信号を補正するように構成される。
【0007】
[0007] 本発明のさらなる実施形態によれば、放射ビームを調節するように構成された照明システムと、放射ビームの断面にパターンを与えてパターン付き放射ビームを形成することができるパターニングデバイスを支持するように構築されたサポートと、基板を保持するように構築された基板テーブルと、パターン付き放射ビームを基板のターゲット部分に投影するように構成された投影システムと、を含み、サポートと基板テーブルとの一方がこのようなステージシステムを含むリソグラフィ装置が提供される。
【0008】
[0008] 本発明のさらなる実施形態によれば、露光エリアと測定エリアで動作可能である1つ又は複数のステージを有するデュアルステージエリアを有するデュアルステージエリアリソグラフィ装置内で、ステージエリアそれぞれのステージ位置を測定する位置測定システムを補正する補正方法が提供され、補正方法は、測定エリア内にステージの1つを配置し、第一位置測定値を取得するために、位置測定システムによってステージの1つの位置を測定し、第一所定距離だけステージの1つを変位させ、第二位置測定値を取得するために、位置測定システムによってステージの1つの位置を測定し、ステージの1つを露光エリアに配置し、第三位置測定値を取得するために、位置測定システムによってステージの1つの位置を測定し、第二所定距離だけステージの1つを変位させ、第四位置測定値を取得するために、位置測定システムによってステージの1つの位置を測定し、第一及び第二位置測定値と第一所定距離との差から、位置測定システムの測定エリア補正係数を割り出し、第三及び第四位置測定値と第二所定距離との差から、位置測定システムの露光エリア補正係数を割り出し、測定エリア補正係数及び露光エリア補正係数から測定と露光の倍率を割り出し、倍率によって露光エリアの位置測定値と測定エリアの位置測定値とを関連させることを含む。
【0009】
[0009] 本発明の実施形態では、リソグラフィ装置で使用するステージシステムが提供され、ステージシステムは、基準プレート上で動くように構成された可動ステージと、基準プレートに対する可動ステージの位置に応じて、センサの少なくともサブセットが基準プレートと協働するべく構成されるように、可動ステージ上に構成された複数のセンサとを含み、サブセットの各センサは、基準プレートに対するセンサの位置を表すセンサ信号を提供し、サブセットのセンサ信号から可動ステージの位置を割り出すように構成されたプロセッサをさらに含み、プロセッサがセンサ信号の部分から可動ステージの位置を計算できるように、ステージが基準プレートに対して配置されている場合、計算器は、割り出されたステージ位置と残りのセンサ信号に基づいて、センサの少なくとも1つのセンサ信号を補正するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
[0010] 次に、本発明の実施形態を添付の略図を参照しながら、ほんの一例として説明する。図面では対応する参照記号は対応する部品を示している。
【0011】
【図1】[0011] 本発明の実施形態に含まれるリソグラフィ装置を示した図である。
【図2】[0012] 図2aから図2cはそれぞれ、本発明の実施形態によるステージシステムを極めて概略的に示した上面図である。
【図3】[0013] 本発明の実施形態によるステージシステムの制御装置を極めて概略的に示した図である。
【図4】[0014] 図4a及び図4bは、ステージのセンサによるステージの個々の位置測定値を極めて概略的に示した図である。
【図5】[0015] デュアルステージシステムを高度に概略的に示した上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0016] 図1は、本発明の一実施形態によるリソグラフィ装置を概略的に示したものである。この装置は、放射ビームB(例えばUV放射又は任意の他の適切な放射)を調節するように構成された照明システム(イルミネータ)ILと、パターニングデバイス(例えばマスク)MAを支持するように構成され、特定のパラメータに従ってパターニングデバイスを正確に位置決めするように構成された第一位置決めデバイスPMに接続されたマスク支持構造体又はパターニングデバイスサポート(例えばマスクテーブル)MTとを含む。装置は、基板(例えばレジストコートウェーハ)Wを保持するように構成され、特定のパラメータに従って基板を正確に位置決めするように構成された第二位置決めデバイスPWに接続された基板テーブル(例えばウェーハテーブル)WT又は基板サポートも含む。装置はさらに、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに与えられたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば1つ又は複数のダイを含む)に投影するように構成された投影システム(例えば屈折投影レンズシステム)PSを含む。
【0013】
[0017] 照明システムは、放射の誘導、成形、又は制御を行うための、屈折、反射、磁気、電磁気、静電気型等の光学コンポーネント、又はその任意の組み合わせなどの種々のタイプの光学コンポーネントを含んでいてもよい。
【0014】
[0018] パターニングデバイスサポートは、パターニングデバイスの方向、リソグラフィ装置の設計等の条件、例えばパターニングデバイスが真空環境で保持されているか否かに応じた方法で、パターニングデバイスを保持する。パターニングデバイスサポートは、パターニングデバイスを保持するために、機械的、真空、静電気等のクランプ技術を使用することができる。パターニングデバイスサポートは、例えばフレーム又はテーブルでよく、必要に応じて固定式又は可動式でよい。パターニングデバイスサポートは、パターニングデバイスが例えば投影システムなどに対して確実に所望の位置にくるようにできる。本明細書において「レチクル」又は「マスク」という用語を使用した場合、その用語は、より一般的な用語である「パターニングデバイス」と同義と見なすことができる。
【0015】
[0019] 本明細書において使用する「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分にパターンを生成するように、放射ビームの断面にパターンを与えるために使用し得る任意のデバイスを指すものとして広義に解釈されるべきである。ここで、放射ビームに与えられるパターンは、例えばパターンが位相シフトフィーチャ又はいわゆるアシストフィーチャを含む場合、基板のターゲット部分における所望のパターンに正確には対応しないことがある点に留意されたい。一般的に、放射ビームに与えられるパターンは、集積回路などのターゲット部分に生成されるデバイスの特別な機能層に相当する。
【0016】
[0020] パターニングデバイスは透過性又は反射性でよい。パターニングデバイスの例には、マスク、プログラマブルミラーアレイ、及びプログラマブルLCDパネルがある。マスクはリソグラフィにおいて周知のものであり、これには、バイナリマスク、レベンソン型(alternating)位相シフトマスク、ハーフトーン(attenuated)位相シフトマスクのようなマスクタイプ、さらには様々なハイブリッドマスクタイプも含まれる。プログラマブルミラーアレイの一例として、小さなミラーのマトリクス配列を使用し、そのミラーは各々、入射する放射ビームを異なる方向に反射するよう個々に傾斜することができる。傾斜したミラーは、ミラーマトリクスによって反射する放射ビームにパターンを与える。
【0017】
[0021] 本明細書において使用する「投影システム」という用語は、例えば使用する露光放射、又は液浸液の使用や真空の使用などの他の要因に合わせて適宜、例えば屈折光学システム、反射光学システム、反射屈折光学システム、磁気光学システム、電磁気光学システム及び静電気光学システム、又はその任意の組合せを含む任意のタイプの投影システムを網羅するものとして広義に解釈されるべきである。本明細書において「投影レンズ」という用語を使用した場合、これはさらに一般的な「投影システム」という用語と同義と見なされる。
【0018】
[0022] ここに示している本装置は透過タイプである(例えば透過マスクを使用する)。あるいは、装置は反射タイプでもよい(例えば上記で言及したようなタイプのプログラマブルミラーアレイを使用する、又は反射マスクを使用する)。
【0019】
[0023] リソグラフィ装置は2つ(デュアルステージ)又はそれ以上の基板テーブル(及び/又は2つ以上のマスクテーブル又は「マスクサポート」)を有するタイプでよい。このような「マルチステージ」機械においては、追加のテーブル又はサポートを並行して使用するか、1つ又は複数の他のテーブル又はサポートを露光に使用している間に1つ又は複数のテーブル又はサポートで予備工程を実行することができる。
【0020】
[0024] リソグラフィ装置は、投影システムと基板との間の空間を充填するように、基板の少なくとも一部を水などの比較的高い屈折率を有する液体で覆えるタイプでもよい。液浸液は、例えばマスクと投影システムの間など、リソグラフィ装置の他の空間に使用してもよい。液浸技術は、投影システムの開口数を増加させるために当技術分野で周知である。本明細書で使用する「液浸」という用語は、基板などの構造体を液体に沈めなければならないという意味ではなく、露光中に投影システムと基板の間に液体が存在するというほどの意味である。
【0021】
[0025] 図1を参照すると、イルミネータILは放射源SOから放射ビームを受ける。放射源とリソグラフィ装置とは、例えば放射源がエキシマレーザである場合に、それぞれ別々の構成要素であってもよい。このような場合、放射源はリソグラフィ装置の一部を形成すると見なされず、放射ビームは、例えば適切な誘導ミラー及び/又はビームエクスパンダなどを備えるビームデリバリシステムBDの助けにより、放射源SOからイルミネータILへと渡される。他の事例では、例えば放射源が水銀ランプの場合は、放射源がリソグラフィ装置の一体部分であってもよい。放射源SO及びイルミネータILは、必要に応じてビームデリバリシステムBDとともに放射システムと呼ぶことができる。
【0022】
[0026] イルミネータILは、放射ビームの角度強度分布を調節するアジャスタADを備えていてもよい。通常、イルミネータの瞳面における強度分布の外側及び/又は内側半径範囲(一般にそれぞれ、σ-outer及びσ-innerと呼ばれる)を調節することができる。また、イルミネータILは、インテグレータIN及びコンデンサCOなどの他の種々のコンポーネントを備えていてもよい。また、イルミネータを用いて放射ビームを調整し、その断面にわたって所望の均一性と強度分布とが得られるようにしてもよい。
【0023】
[0027] 放射ビームBは、パターニングデバイスサポート(例えばマスクテーブルMT)上に保持されたパターニングデバイス(例えばマスク)MAに入射し、パターニングデバイスによってパターンが与えられる。放射ビームBはパターニングデバイス(例えばマスク)MAを通り抜けて、基板Wのターゲット部分C上にビームを集束する投影システムPSを通過する。第二位置決めデバイスPW及び位置センサIF(例えば干渉計デバイス、リニアエンコーダ又は容量センサ)の助けにより、基板テーブルWTを、例えば放射ビームBの経路において様々なターゲット部分Cに位置決めするように正確に移動できる。同様に、第一位置決めデバイスPM及び別の位置センサ(図1には明示されていない)を使用して、例えばマスクライブラリから機械的に検索した後に、又はスキャン中に、放射ビームBの経路に対してパターニングデバイス(例えばマスク)MAを正確に位置決めすることができる。一般的に、パターニングデバイスサポート(例えばマスクテーブル)MTの移動は、第一位置決めデバイスPMの部分を形成するロングストロークモジュール(粗動位置決め)及びショートストロークモジュール(微動位置決め)を用いて実現できる。同様に、基板テーブルWT又は「基板サポート」の移動は、第二位置決め装置PWの部分を形成するロングストロークモジュール及びショートストロークモジュールの助けにより実現できる。ステッパの場合(スキャナとは対照的に)、パターニングデバイスサポート(例えばマスクテーブル)MTをショートストロークアクチュエータのみに接続するか、固定してもよい。パターニングデバイス(例えばマスク)MA及び基板Wは、マスクアラインメントマークM1、M2及び基板アラインメントマークP1、P2を使用して位置合わせすることができる。図示のような基板アラインメントマークは、専用のターゲット部分を占有するが、ターゲット部分の間の空間に配置してもよい(スクライブレーンアラインメントマークと呼ばれる)。同様に、パターニングデバイス(例えばマスク)MA上に複数のダイを設ける状況では、マスクアラインメントマークをダイ間に配置してもよい。
【0024】
[0028] 図示のリソグラフィ装置は以下のモードのうち少なくとも1つにて使用可能である。
【0025】
[0029] 1.ステップモードにおいては、パターニングデバイスサポート(例えばマスクテーブル)MT及び基板テーブルWTは、基本的に静止状態に維持される一方、放射ビームに与えたパターン全体が1回でターゲット部分Cに投影される(すなわち1回の静止露光)。次に、別のターゲット部分Cを露光できるように、基板テーブルWT又は基板サポートがX方向及び/又はY方向に移動される。ステップモードでは、露光フィールドの最大サイズによって、1回の静止露光で像が形成されるターゲット部分Cのサイズが制限される。
【0026】
[0030] 2.スキャンモードにおいては、パターニングデバイスサポート(例えばマスクテーブル)MT又はマスクサポート及び基板テーブルWT又は基板サポートは同期的にスキャンされる一方、放射ビームに与えられたパターンをターゲット部分Cに投影する(つまり1回の動的露光)。パターニングデバイスサポート(例えばマスクテーブル)MTに対する基板テーブルWT又は基板サポートの速度及び方向は、投影システムPSの拡大(縮小)及び像反転特性によって求めることができる。スキャンモードでは、露光フィールドの最大サイズによって、1回の動的露光におけるターゲット部分の(非スキャン方向における)幅が制限され、スキャン動作の長さによってターゲット部分の(スキャン方向における)高さが決まる。
【0027】
[0031] 3.別のモードでは、パターニングデバイスサポート(例えばマスクテーブル)MT又はマスクサポートはプログラマブルパターニングデバイスを保持して基本的に静止状態に維持され、基板テーブルWT又は基板サポートを移動又はスキャンさせながら、放射ビームに与えられたパターンをターゲット部分Cに投影する。このモードでは、一般にパルス状放射源を使用して、基板テーブルWT又は基板サポートを移動させる毎に、又はスキャン中に連続する放射パルスの間で、プログラマブルパターニングデバイスを必要に応じて更新する。この動作モードは、以上で言及したようなタイプのプログラマブルミラーアレイなどのプログラマブルパターニングデバイスを使用するマスクレスリソグラフィに容易に利用できる。
【0028】
[0032] 上述した使用モードの組合せ及び/又は変形、又は全く異なる使用モードも利用できる。
【0029】
[0033] 図2aは、この例では4枚の基準プレート、つまり基準プレートRPL1から基準プレートRPL4を含む基準プレートの上(又は下)に配置されているウェーハステージWTの上面図を示す。ウェーハステージWTには4つのセンサが設けられ、それぞれはウェーハステージWTの個々の縁部に位置する。基準プレートRPL1からRPL4に対するウェーハステージWTの位置で、ウェーハステージの第一縁部にあるセンサSENS1は基準プレートRPL1と協働し、ウェーハステージWTの第二縁部にあるセンサSENS2は基準プレートRPL2と協働し、ウェーハステージWTの第三縁部にあるセンサSENS3は基準プレートRPL3と協働し、ウェーハステージWTの第四縁部にあるセンサSENS4は基準プレートRPL4と協働する。それによって、各センサは、個々の基準プレートに対する個々のセンサの位置を表す個々のセンサ信号を提供する。基準プレートには、基準プレート4枚のアセンブリの中心に向かう切り欠き部を設けることができ、これは投影システムがパターン付きビームを基板のターゲット部分に投影するための空間を作る切り欠き部である。
【0030】
[0034] 以前に較正されているセンサ信号に対するセンサ信号の補正は、例えば(オフセット値の形態などの)補正値を追加するなど、多くの方法で実行することができる。
【0031】
[0035] 図2bでは、ウェーハステージWTの異なる位置が図示され、センサSENS1及びSENS2が第一基準プレートRPL1と協働し、センサSENS2及びSENS4が第三基準プレートRPL3と協働する。
【0032】
[0036] 図2cにも異なる位置が図示され、全センサSENS1からSENS4が第二基準プレートRPL2と協働している。
【0033】
[0037] 各センサSENS1からSENS4のセンサ信号は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、専用アナログ又はディジタル電子機器、プログラム可能集積回路デバイス、又は任意の他の処理デバイスなどの処理デバイスPRCに提供される。処理デバイスは広義に「プロセッサ」と呼ぶことができる。処理デバイス又はプロセッサは、そのサブセットのセンサ信号からステージ位置を割り出すように構成される(例えばプログラムされる)。本明細書に示す例では、各センサSENS1からSENS4は、2次元位置信号を提供し、直角方向、つまり図2aから図2cの図の面に対して直角方向の位置情報、及びX方向又はY方向の位置情報を提供する。センサSENS1及びSENS4は、例えば直角(Z)方向及びX方向の位置情報を提供することができ、センサSENS2及びSENS3は、Y方向及び直角(Z)方向の位置情報を提供する。その結果、図2aから図2cに示す位置では、過剰に規定された数(over-determined number)のセンサ信号が提供される。というのは、6自由度の位置は、例えばセンサのうち3つ、つまりセンサSENS1からSENS4のサブセットからの6つの適切な選択済みセンサ信号しか必要としない。
【0034】
[0038] このような位置割り出しの例について、図4a及び図4bを参照しながら説明する。図4aでは、図2aから図2cに示したものと同様、又は同一のウェーハステージWTの上面図が図示されている。図4bに象徴的に示されているように、ステージWTの位置は、この例では個々のセンサSENS1、SENS2及びSENS3の位置信号P1、P2及びP3(それぞれ例えば2次元位置信号を含む)から割り出される。本発明の態様によれば、次に第四位置センサSENS4の位置信号P4が提供されて、センサ信号のうち1つ又は複数を補正する。位置信号間に矛盾が生じた場合、位置信号は、相互に対する関係が、ウェーハステージWTに対する個々の位置によって与えられた予想相互関係に合致しない。このような矛盾又は不一致は、位置を割り出すために適用される位置信号のサブセットに関係なく、読み取り値において一致した位置を取得できるようにセンサ信号のうち1つ又は複数の補正することによって明らかにすることができる。補正値は、センサ信号のうち1つ又は複数に個々のオフセット補正値を追加することによって形成することができる。例えばプロセッサがセンサ信号PR、つまりサブセットの一部を形成しない残りのセンサ信号を矛盾から補正するように構成されている場合、センサ信号間の一致が再び獲得される。
【0035】
[0039] 他の実施形態では、センサ信号P1、P2及びP3からステージの位置が割り出され、センサ信号P4がセンサ信号P1、P2及びP3と一致しない読み取り値を提供する状況では、センサSENS4、つまり残りのセンサを補正する代わりに、そこ(この状況ではSENS1からSENS3)から位置を割り出すために適用されるセンサのサブセットを補正することも可能である。複数のセンサに対する矛盾を明らかにすることによって、その補正値が矛盾につながる物理的センサのドリフトと一致する可能性が高くなる。というのは、その矛盾が、センサのうち1つのセンサ(矛盾があるとされるセンサ)のドリフトによるものではなく、複数のセンサのドリフトに由来している可能性の方が高いからである。あるいは、本明細書で説明する本発明の態様によれば、位置センサによって提供される位置信号の不一致は、このような不一致をセンサのうち1つのセンサのみのせいにし、再び一致するような方法で補正値を提供することによって解決される。
【0036】
[0040] 処理デバイス又はプロセッサは、ステージの幾何モデルを使用することによって、1つ又は複数のセンサを矛盾(つまり不一致)から補正するように構成することができる。幾何モデルは、所望に応じてセンサ間の関係、例えばセンサ間の名目位置関係を提供することができる。幾何モデルは、電子メモリなどのメモリに記憶することができる。1つ又は複数のセンサ信号を補正することにより、センサによって提供されたままの位置信号間で予想される関係を復元する、つまり幾何モデルにしたがって、位置信号間で予想される関係と一致させることができる。したがって、実現が比較的容易なアルゴリズムによって、一貫性を獲得することができる。
【0037】
[0041] さらなる実施形態では、処理デバイス又はプロセッサを、少なくとも2回、その補正値を割り出すように構成することができる。その度に、基板テーブルが基準プレートに対して異なる位置にあってよい。したがって、処理デバイス又はプロセッサは、異なる位置で割り出された補正値間の差から、例えば基準プレートの熱膨張などの膨張(又は他の回折格子プレートの変形)を割り出すように構成することができる。つまり、例えば基準プレートのセンサ内又はセンサ付近のウェーハの位置で、センサの読み取り値の一致につながる補正が実行され、ウェーハステージが基準プレートの縁部へと移動するほど、大きい不一致が発見される場合、このような位置に依存する不一致は、基準プレートの膨張誤差に変換することができる。
【0038】
[0042] 以上の実施形態は、ウェーハステージに適用できるばかりでなく、リソグラフィ装置のパターニングデバイスサポート(例えばマスクステージ又はレチクルステージ)などの任意の他のステージでも実施することができる。
【0039】
[0043] 次に、本発明のさらなる態様について、図5を参照しながら説明する。図5は、例えば測定エリアME及び露光エリアEXを有するデュアルステージリソグラフィ装置などのデュアルステージシステムの極めて概略的な上面図を示す。ステージWT1及びWT2は、測定エリア及び露光エリア内で移動可能である。露光エリアばかりでなく測定エリアにも、それぞれ基準プレートRPL、又は図2aから図2cに概略的に示した4枚の基準プレートなどの複数の基準プレートが設けられる。補正方法によれば、1つのステージ(WT1)の位置は、位置センサSENS1からSENS4又はそのサブセットによって測定される。次に、ステージが所定の距離だけ変位する。再び、位置センサSENS1からSENS4によって位置が測定される。露光側で同じ手順が繰り返され、再び位置測定が実行され、ステージが、測定側の所定の距離と同じ、又は同じでなくてもよい所定の距離だけ変位し、位置が再び測定される。測定側では、測定側における2つの位置測定値の差、及びこれらの測定間でステージが変位した所定の距離から、測定エリア補正係数をここで割り出すことができ、同様に、露光エリアにおける2つの測定値、及びこれらの測定間でステージが変位した所定の距離から、露光側で露光エリア補正係数を割り出すことができる。これで、測定側及び露光側の補正係数から、測定と露光との倍率を導き出すことができる。補正係数を適用して、露光エリアの位置測定値と測定エリアの位置測定値を関連させ、それによって両エリアで一致した位置測定値を取得する、つまりステージが露光エリアから測定エリアへ、又はその逆に移動した場合の不一致を防止することができる。
【0040】
[0044] 所定の距離は、既存の位置センサを使用することによって提供することができる。つまり、露光側では、ステージの透過イメージセンサ(位置合わせに関連する測定を可能にする光学センサ)を使用することができる。ステージの2つの透過イメージセンサすなわちTISセンサ間の位置関係が分かっているので、第一、第二TISセンサそれぞれとともにステージを露光側に配置することによって、ステージの所定の変位距離を獲得することができる。
【0041】
[0045] 測定側では、ステージのアラインメントマークを使用することができる。アラインメントマーク間の幾何学的関係を知ることができるので、第一のアラインメントマークを使用してステージを最初に配置し、次に第二のアラインメントマークを使用してステージを配置することにより、所定の距離の変位を獲得することができる。
【0042】
[0046] 図5に関して説明した補正方法は、ステージに接続された複数の基準プレート及びセンサを有する図2から図4に関して説明したような測定システムと組み合わせて適用することができるが、この補正方法は、任意の他の適切な位置決めシステムと組み合わせて適用することもできる。
【0043】
[0047] 本文ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用に特に言及しているが、本明細書で説明するリソグラフィ装置には他の用途もあることは言うまでもない。例えば、これは、集積光学装置、磁気ドメインメモリ用誘導及び検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどである。こうした代替的な用途に照らして、本明細書で「ウェーハ」又は「ダイ」という用語を使用している場合、それぞれ、「基板」又は「ターゲット部分」という、より一般的な用語と同義と見なしてよいことは、当業者に明らかである。本明細書に述べている基板は、露光前又は露光後に、例えばトラック(通常はレジストの層を基板に塗布し、露光したレジストを現像するツール)、メトロロジーツール及び/又はインスペクションツールで処理することができる。適宜、本明細書の開示は、以上及びその他の基板処理ツールに適用することができる。さらに、基板は、例えば多層ICを生成するために、複数回処理することができ、したがって本明細書で使用する基板という用語は、既に複数の処理済み層を含む基板も指すことができる。
【0044】
[0048] 以上では光学リソグラフィとの関連で本発明の実施形態の使用に特に言及しているが、本発明は、インプリントリソグラフィなどの他の用途においても使用可能であり、状況が許せば、光学リソグラフィに限定されないことが理解される。インプリントリソグラフィでは、パターニングデバイスの微細構成によって、基板上に生成されるパターンが画定される。パターニングデバイスの微細構成を基板に供給されたレジストの層に押しつけ、その後に電磁放射、熱、圧力又はその組合せにより、レジストを硬化する。パターニングデバイスをレジストから離し、レジストを硬化した後にパターンを残す。
【0045】
[0049] 本明細書で使用する「放射」及び「ビーム」という用語は、イオンビームあるいは電子ビームといったような粒子ビームのみならず、紫外線(UV)放射(例えば、365nm、248nm、193nm、157nmもしくは126nm、またはその辺りの波長を有する)及び極端紫外線光(EUV)放射(例えば、5nm〜20nmの範囲の波長を有する)を含むあらゆるタイプの電磁放射を網羅する。
【0046】
[0050] 「レンズ」という用語は、状況が許せば、屈折、反射、磁気、電磁気及び静電気光学部品を含む様々なタイプの光学部品のいずれか、又はその組合せを指す。
【0047】
[0051] 以上、本発明の特定の実施形態を説明したが、説明とは異なる方法でも本発明を実践できることが理解される。例えば、本発明は、上記で開示したような方法を述べる機械読み取り式命令の1つ又は複数のシーケンスを含むコンピュータプログラム、又はこのようなコンピュータプログラムを記憶したデータ記憶媒体(例えば半導体メモリ、磁気又は光ディスク)の形態をとることができる。
【0048】
[0052] 上記の説明は例示的であり、限定的ではない。したがって、請求の範囲から逸脱することなく、記載されたような本発明を変更できることが当業者には明白である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステージシステムであって、
可動ステージと、
前記可動ステージの位置を測定する位置測定システムとを含み、該位置測定システムが、
基準プレートと、
複数のセンサであって、前記基準プレートに対する前記可動ステージの位置に応じて、前記複数のセンサの少なくともサブセットが前記基準プレートと協働して、前記基準プレートに対する前記個々のセンサの位置を表す個々のセンサ信号を提供する、複数センサと、
前記センサ信号からステージ位置を割り出すプロセッサであって、前記基準プレートと動作協働している前記センサの少なくとも前記サブセットによって、過剰に規定された数のセンサ信号が提供される位置に前記ステージがある場合、(a)前記過剰に規定された数のセンサ信号のサブセットから前記ステージの位置を割り出し、(b)前記割り出されたステージの位置と残りの前記センサ信号との矛盾から1つ又は複数の前記センサのセンサ信号を補正するプロセッサとを備える、
ステージシステム。
【請求項2】
前記プロセッサが、前記矛盾から前記残りの前記複数のセンサの各センサ信号を補正する、請求項1に記載のステージシステム。
【請求項3】
前記プロセッサが、前記矛盾から過剰に規定されたセンサ信号の前記サブセットのセンサ信号を補正する、請求項1に記載のステージシステム。
【請求項4】
前記プロセッサが、前記プロセッサのメモリに記憶された前記可動ステージの幾何モデルを使用して、前記割り出されたステージ位置と前記残りの前記センサ信号との関係を割り出すことにより、及び前記関係から補正値を導き出すことにより、前記矛盾から前記複数のセンサのうち1つ又は複数を補正する、請求項1に記載のステージシステム。
【請求項5】
前記基準プレートが隣り合って配置された4枚の基準プレートを備える、請求項1に記載のステージシステム。
【請求項6】
前記複数のセンサが4つのセンサを備える、請求項1に記載のステージシステム。
【請求項7】
前記プロセッサが、少なくとも2回前記補正値を割り出し、その度に前記可動ステージが前記基準プレートに対して異なる位置にあり、前記プロセッサが、前記異なる位置にて割り出した前記補正値間の差から、前記基準プレートの膨張の推定値を割り出す、請求項1に記載のステージシステム。
【請求項8】
前記可動ステージがリソグラフィ装置の基板ステージである、請求項1に記載のステージシステム。
【請求項9】
前記可動ステージがリソグラフィ装置のパターニングデバイスステージである、請求項1に記載のステージシステム。
【請求項10】
リソグラフィ装置であって、
放射ビームを調節する照明システムと、
前記放射ビームの断面にパターンを与えてパターン付き放射ビームを形成することができるパターニングデバイスを支持するパターニングデバイスサポートと、
基板を保持する基板テーブルと、
前記パターン付き放射ビームを前記基板のターゲット部分に投影する投影システムとを含み、
前記サポートの一方がステージシステムを備え、該ステージシステムが、
可動ステージと、
前記可動ステージの位置を測定する位置測定システムとを含み、該位置測定システムが、
基準プレートと、
複数のセンサであって、前記基準プレートに対する前記可動ステージの位置に応じて、前記複数のセンサの少なくともサブセットが、前記基準プレートと協働して、前記基準プレートに対する前記個々のセンサの位置を表す個々のセンサ信号を提供する、複数のセンサと、
前記センサ信号からステージ位置を割り出すプロセッサであって、前記基準プレートと動作協働している前記センサの少なくとも前記サブセットによって、過剰に規定された数のセンサ信号が提供される位置に前記ステージがある場合、(a)前記過剰に規定された数のセンサ信号のサブセットから前記ステージの位置を割り出し、(b)前記割り出されたステージの位置と残りの前記センサ信号との矛盾から1つ又は複数の前記センサのセンサ信号を補正するプロセッサとを備える、
リソグラフィ装置。
【請求項11】
1つ又は複数のステージが露光エリアと測定エリアで移動可能となっているデュアルステージエリアを有するデュアルステージエリアリソグラフィ装置内で、前記ステージエリアそれぞれのステージ位置を測定する位置測定システムを補正する補正方法であって、
前記測定エリア内にステージを配置し、
第一位置測定値を取得するために、前記位置測定システムを使用して前記ステージの前記位置を測定し、
第一所定距離だけ前記ステージを変位させ、
第二位置測定値を取得するために、前記位置測定システムを使用して前記ステージの前記位置を測定し、
前記ステージを前記露光エリアに配置し、
第三位置測定値を取得するために、前記位置測定システムを使用して前記ステージの前記位置を測定し、
第二所定距離だけ前記ステージを変位させ、
第四位置測定値を取得するために、前記位置測定システムを使用して前記ステージの前記位置を測定し、
前記第一及び第二位置測定値と前記第一所定距離との差から、前記位置測定システムの測定エリア補正係数を割り出し、
前記第三及び第四位置測定値と前記第二所定距離との差から、前記位置測定システムの露光エリア補正係数を割り出し、
前記測定エリア補正係数及び前記露光エリア補正係数から倍率を割り出し、
前記倍率を使用して前記露光エリアの前記位置測定値と前記測定エリアの前記位置測定値とを関連させることを含む方法。
【請求項12】
前記第二所定距離が、
前記ステージの第一TISセンサを使用して、前記ステージを配置し、
前記ステージの第二TISセンサを使用して、前記ステージを変位させて、前記ステージを配置することによって提供される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第一所定距離が、
前記ステージの第一アラインメントマークを使用して、前記ステージを配置し、
前記ステージの第二アラインメントマークを使用して、前記ステージを変位させて、前記ステージを配置することによって提供される、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記位置測定システムが、複数の基準プレート及び前記ステージに接続された複数のセンサを備え、前記センサが前記基準プレートと協働して前記センサそれぞれの位置信号を提供し、前記位置信号が前記基準プレートのうち1つに対する個々のセンサの位置を示す、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
リソグラフィ装置で使用するステージシステムであって、
基準プレート上で動く可動ステージと、
前記基準プレートに対する前記可動ステージの位置に応じて、センサの少なくともサブセットが前記基準プレートと協働するように、前記可動ステージ上に構成された複数のセンサであって、前記サブセットにおける前記センサがそれぞれ、前記基準プレートに対する前記センサの位置を表すセンサ信号を提供する、センサと、
前記サブセットの前記センサ信号から前記可動ステージの位置を割り出すプロセッサを含み、
前記プロセッサが前記センサ信号の部分から前記可動ステージの位置を計算できるように、前記ステージが前記基準プレートに対して配置されている場合、前記計算器が、前記割り出されたステージ位置と残りの前記センサ信号に基づいて、前記センサの少なくとも1つのセンサ信号を補正する、ステージシステム。
【請求項16】
前記基準プレートが隣り合って配置された4枚の基準プレートを備える、請求項15に記載のステージシステム。
【請求項17】
前記複数のセンサが4つのセンサを備える、請求項15に記載のステージシステム。
【請求項18】
前記可動ステージが前記リソグラフィ装置の基板ステージである、請求項15に記載のステージシステム。
【請求項19】
前記可動ステージが前記リソグラフィ装置のパターニングデバイスステージである、請求項15に記載のステージシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−124534(P2012−124534A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−63346(P2012−63346)
【出願日】平成24年3月21日(2012.3.21)
【分割の表示】特願2008−290451(P2008−290451)の分割
【原出願日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【出願人】(504151804)エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. (1,856)
【Fターム(参考)】