説明

データリテンション動作を実行する使用者装置、データ格納装置、及びそれのデータリテンション方法

【課題】グローバルタイムを参照してデータリテンション動作を実行する使用者装置、格納装置、及びそれのデータリテンション方法を提供する。
【解決手段】本発明のデータ格納装置の駆動方法は、データ格納装置をオフライン状態でオンライン状態に転換する段階と、オンライン状態の間にホストから現在のグローバルタイム(Global time)を受信する段階と、オンライン状態の間に現在のグローバルタイム(Current global time)を参照してデータ格納装置に格納されたデータを少なくとも1つのノーマルデータリテンション動作を通じてリフレッシュする段階と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体メモリ装置に係り、より詳細にはグローバルタイムを参照してデータリテンション動作を実行する使用者装置、格納装置、及びそれのデータリテンション方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、デジタルカメラ、MP3プレーヤ、携帯電話、タブレットPC等のようなモバイル電子装置が多く使用されている。このようなモバイル電子装置にはフラッシュメモリのような不揮発性メモリ装置がデータの格納媒体として使用されている。不揮発性メモリ装置は電源が遮断されてもデータを失わず、低電力及び高集積特性を有する。
【0003】
不揮発性メモリ装置において、データ保有特性(Data retention characteristics)はデータの信頼性に関連する重要な要素である。フラッシュメモリ装置の場合、フローティングゲートに格納された電荷(又は、電子)は多様な原因にしたがって外部へ漏洩され得る。例えば、欠陥絶縁膜を通じての熱イオン放出及び電荷拡散、イオン不純物、時間の経過等のような多様なフェイルメカニズムを通じてフローティングゲートから漏洩され得る。電荷の漏洩はメモリセルの閾値電圧の減少を発生させる。反対に多様なストレスによって、メモリセルの閾値電圧は上昇することもあり得る。
【0004】
結果的に、時間の経過にしたがってメモリセルに格納されたデータが変更されないように管理する必要がある。このようなデータの管理動作をデータリテンション(Data retention)と称する。データリテンションは特定メモリ領域のデータをデータリテンション周期毎にリフレッシュする動作を意味する。即ち、選択されたメモリ領域を消去し、消去の前に記録されたデータを再び書き込む動作をデータリテンションと称する。効率的なデータリテンションスキームを適用すれば、電荷漏洩のような原因で発生する信頼性の低下を効果的に遮断できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許公開第2009/0161466号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は不揮発性メモリ装置を含む格納装置でデータリテンションの効率を高くすることにある。本発明の他の目的はオフラインに維持された時間を参照してデータリテンションを実行する方法及び格納装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態によるデータ格納装置の駆動方法は、データ格納装置をオフライン状態でオンライン状態に転換する段階と、前記オンライン状態の間にホストから現在のグローバルタイム(Global time)を受信する段階と、前記オンライン状態の間に前記現在のグローバルタイム(Current global time)を参照して前記データ格納装置に格納されたデータを少なくとも1つのノーマルデータリテンション動作を通じてリフレッシュする段階と、を含む。
【0008】
本発明の他の特徴にしたがう使用者装置は、現在のグローバルタイムを伝送するホストと、前記現在のグローバルタイムを受信するように、そしてオフライン状態でオンライン状態に転換するように、そして前記オンライン状態の間に前記現在のグローバルタイムを参照して前記データ格納装置に格納されたデータを少なくとも1つのノーマルデータリテンション動作を通じてリフレッシュするデータ格納装置と、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、オフライン時間を考慮したデータリテンション動作を実行できるので、高信頼性の格納装置を具現できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態による使用者装置を示すブロック図。
【図2】本発明のリテンション動作を示す図面である。
【図3】本発明によるグローバルタイムGTの提供方法の一実施形態を示す図。
【図4】本発明によるグローバルタイムGTの提供方法の他の実施形態を示す図。
【図5】本発明の実施形態による格納装置を示すブロック図。
【図6】本発明によるリテンション方法を示す順序図。
【図7】本発明のリテンション方法を示すタイミング図。
【図8】本発明の補償リテンション動作の一例を示すタイミング図。
【図9】本発明の補償リテンション動作の他の例を示すタイミング図。
【図10】本発明の補償リテンション動作のその他の例を示すタイミング図。
【図11】本発明の実施形態を適用したソリッドステートディスクSSDシステムを示すブロック図。
【図12】本発明の実施形態によるメモリカードを示す図。
【図13】本発明の実施形態によるフュージョンメモリ装置を示すブロック図。
【図14】本発明の実施形態によるコンピューティングシステムを示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
先の一般的な説明及び次の詳細な説明は全て例示的に開示されていることを理解しなければならず、請求された発明の付加的な説明が提供されるものとして考慮しなければならない。参照符号が本発明の望ましい実施形態に詳細に表示されており、その例が参照図面に表示されている。同一の参照番号が同一の又は類似の部分を参照するために説明及び図面に使用される。
【0012】
以下では、本発明の特徴及び機能を説明するための不揮発性格納媒体としてフラッシュメモリ装置を一例として使用する。しかし、この技術分野に熟練された人はここに記載された内容によって本発明の他の長所及び性能を容易に理解できる。また、格納媒体はその他の不揮発性メモリ装置で構成され得る。例えば、格納媒体としてPRAM、MRAM、ReRAM、FRAM(登録商標)、NORフラッシュメモリ等が使用でき、異種のメモリ装置が混用されるメモリシステムにも適用され得る。
【0013】
本発明では‘グローバルタイム(Global Time)’という用語が使用される。グローバルタイムは地球の標準時刻を意味する。例えば、グリニッチ天文台を基準として経度にしたがって異なる各々の時間帯域別の標準時刻を意味する。グローバルタイムは衛星通信網、有無線インターネット網のようなネットワークを通じて実時間で提供され得る。
【0014】
そして、本発明では‘データリテンション(Data retention)’という用語が使用される。データリテンションは期間の経過にしたがって電荷漏洩等の原因で発生するエラーを解決するために周期的に同一のデータを再び書き込む動作を指称する。また、本発明では‘オンライン’及び‘オフライン’という用語が使用される。‘オンライン’は格納装置がホストに電気的に連結されて駆動される状態を意味する。一方、‘オフライン’は格納装置がホストから電気的に分離されてあらゆる動作が停止された状態を意味する。
【0015】
本発明は他の実施形態を通じて具現されるか、或いは適用され得る。その上に、詳細な説明は本発明の範囲、技術的思想、及び他の目的から相当に逸脱しない観点及び応用にしたがって修正されるか、或いは変更できる。以下、本発明による実施形態を添付された図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態による使用者装置を示すブロック図である。図1を参照すれば、本発明による使用者装置100はホスト110と格納装置120とを含む。図示されていないが、格納装置120は不揮発性メモリ(Non−volatile memory)を包含できる。
【0016】
ホスト110は格納装置120へグローバルタイム(Global Time:以下、GT)を伝送する。ホスト110は格納装置120が連結されたオンライン状態で周期的にグローバルタイムGTを伝送できる。又は、ホスト110は格納装置120がホスト110に電気的に連結された後、一回のみグローバルタイムGTを伝送することもできる。ホスト110は、例えば、個人用/携帯用コンピュータ、PDA、PMP、MP3プレーヤ等のような携帯用電子装置、HDTV、及びそのようなものを包含できる。
【0017】
格納装置120はホスト110から伝送されるグローバルタイムGTを参照してデータリテンション動作を実行する。データリテンション動作は、格納装置120に格納されたデータを読出し、再び書き込むリフレッシュと、リフレッシュの結果をメタ領域にアップデートする動作を含む。
【0018】
例えば、格納装置120は内部に格納されたデータを周期的にリフレッシュする。格納装置120は選択されたメモリ領域のデータを読み出す。そして、格納装置120は同一のメモリ領域又は他のメモリ領域に読み出したデータを再び書き込む。リフレッシュが完了されれば、格納装置120はリフレッシュが発生したメモリ領域の位置情報及びリフレッシュが発生した時点をメタ領域に書き込む。ここで、リフレッシュが発生した時点はグローバルタイムGTとして記録される。リフレッシュが発生したメモリ領域の位置情報及びリフレッシュが発生した時点を以下、リテンション情報(Retention Information)と称する。
【0019】
オフライン状態でホスト110に接続されれば、格納装置120はパワーオンリセットPOR動作を実行する。そして、格納装置120はオフライン時間(Off−line period)の間にデータリテンション動作によって処理されなかったメモリ領域に対する補償リテンション動作を実行する。
【0020】
補償リテンション動作のために格納装置120はメタ領域からリテンション情報を読み出す。リテンション情報を通じて、格納装置120はオフラインされる以前に最終的にデータリテンション動作によって処理されたメモリ領域と、時刻とを把握する。そして、格納装置120はホスト110から伝達されるグローバルタイムGTとデータリテンション情報とを参照してオフラインの間にデータリテンション動作で処理されなかったメモリ領域を把握する。そして、格納装置120はこれらメモリ領域に対する補償リテンション動作を実施する。
【0021】
以上の本発明による使用者装置100によれば、格納装置120はグローバルタイムGTを参照してデータリテンション動作を実行するので、オフライン時間を正確に計算できる。格納装置120はオフライン時間の間にデータリテンション動作によって処理されなかったメモリ領域に対する補償リテンション動作を実行する。したがって、オフライン時間の間に実行されなかったデータリテンション動作から発生される多様な問題を解決できる。
【0022】
図2は本発明のリテンション動作を説明するための図である。図2を参照すれば、電荷漏洩や欠陥のような原因でメモリセルの閾値電圧は時間が経過するにしたがって、低くなり得る。データリテンション動作はこのようにメモリセルの低くなった閾値電圧を復旧させる動作である。
【0023】
データの記入によって複数のメモリセルはプログラム状態P1にプログラムされる。プログラム動作の時、メモリセルは検証電圧Vfy以上の閾値電圧を有するようにプログラムされる。しかし、時間の経過にしたがって、又は欠陥絶縁膜によってフローティングゲートに注入された電子が漏洩され得る。この場合、メモリセルの閾値電圧分布はプログラム状態P1から漏洩状態P1’に移動する。
【0024】
漏洩状態P1’は時間の経過にしたがって段々とさらに低い閾値電圧レベルに移動する。もし、読出し電圧Vrdより低い閾値電圧を有するメモリセルが発生すれば、プログラム状態P1にプログラムされたメモリセルの中では消去状態E0として読み出される事態が発生する。このような問題を解決し、データの信頼性を維持するためにメモリセルは周期的にリテンション動作によってプログラム状態P1に再プログラムされなければならない。上書きが不可能であるメモリ素子ではリテンション対象になるメモリ領域が先ず消去される((1))。そして、消去された領域に消去以前に記録されたデータを再び書き込む((2))。
【0025】
結局、最初にプログラム状態P1にプログラムされたメモリセルはリテンション動作によって消去状態E0に消去される。その以後に、消去されたメモリセルはプログラム状態P1に再プログラムされる。このような手続にしたがってデータリテンション動作が行われる。
【0026】
ここで、データリテンションはフラッシュメモリ装置を例として説明したが、本発明はこれに制限されない。データの書込みの後に、時間の経過にしたがってメモリセルの抵抗値や閾値が移動(Drift)するあらゆるメモリ素子に適用され得る。特に、上書きできるメモリ素子は消去手続き無しで読み出されたデータが再び書き込まれる。そして、データリテンション動作の信頼性を高くするために、読み出されたデータに対するエラー検出及び訂正動作が追加され得る。
【0027】
図3は本発明によるグローバルタイムGTの提供方法の一実施形態を示す図である。図3を参照すれば、ホスト110は格納装置120がホスト110に接続されれば、グローバルタイムGTを1回伝送する。
【0028】
格納装置120はホスト110から提供されたグローバルタイムGTを参照して内部のカウンタを通じて持続的にグローバルタイムGTをアップデートできる。したがって、オンライン状態の下では格納装置120はデータリテンション動作を周期的に実行できる。周期的に実施される各々のデータリテンション動作で、格納装置120はリフレッシュされたメモリ領域の位置情報とデータリフレッシュが発生したグローバルタイムGTとをアップデートする。
【0029】
ある時、格納装置120がホスト110から分離されてオフライン状態になれば、データリテンション動作を含む格納装置120のあらゆる内部動作が中止される。格納装置120がホスト110に接続されれば、ホスト110はこれを感知し、グローバルタイムGTを格納装置120へ伝送する。ホスト110が格納装置120のオンラインの可否を判断する方法は、例えば、プラグアンドプレイ(Plug and Play)機能を通じて支援され得る。格納装置120のオンライン状態が感知されれば、ホスト110は最初に少なくとも1回グローバルタイムGTを格納装置120へ伝送する。
【0030】
結論的に、ホスト110はオンライン状態を感知してグローバルタイムGTを少なくとも1回格納装置120へ伝送する。格納装置120はホスト110に電気的に接続されてオフライン状態からオンライン状態に転換される時毎に少なくとも1回グローバルタイムGTを受信する。そして、格納装置120は最初に伝達されたグローバルタイムGTに基づいてオンライン状態の間に内部グローバルタイムGTを維持する。そして、格納装置120は内部でカウントされるグローバルタイムGTを参照してデータリテンション動作を周期的に実行する。
【0031】
特に、格納装置120はホスト110から提供される第1グローバルタイムGT1と、オフラインされる以前に最後にデータリテンション動作が実行された第2グローバルタイムGT2とを比較する。比較結果を参照して格納装置120はオフライン状態であった時間、即ちオフライン時間を推定できる。そして、推定されたオフライン時間を参照してオフライン時間の間にデータリテンション動作によって管理されなかったメモリ領域を把握できる。
【0032】
図4は本発明のホスト110がグローバルタイムGTを提供する方法の他の実施形態を示す図である。図4を参照すれば、ホスト110は格納装置120にグローバルタイムGTを周期的に伝送する。
【0033】
ホスト110は格納装置120のオンライン状態を感知してグローバルタイムGTを周期的に伝送する。格納装置120は周期的に提供されるグローバルタイムGTを参照してデータリテンション動作を実施する。そして、格納装置120はデータリテンション動作が実行された時刻をホスト110から周期的に提供されるグローバルタイムGTとして記録できる。したがって、格納装置110でグローバルタイムGTと内部カウント時間とを同期させるための別のカウンタは必要としない。データリテンション動作が実施される時毎に、格納装置120はデータがリフレッシュされたメモリ領域の位置情報とグローバルタイムGTとを不揮発性メモリ領域に格納する。
【0034】
結論的に、ホスト110はオンライン状態の間に周期的にグローバルタイムGTを格納装置120へ伝送する。ホスト110が格納装置120のオンライン状態を感知する方法は先に図3で説明したプラグアンドプレイ(Plug and play)方式の機能で具現され得る。オフライン状態で格納装置120がホスト110に接続されれば、格納装置120はホスト110から最初に提供される第1グローバルタイムGT1とオフライン以前に実行された最後のデータリテンション動作の第2グローバルタイムGT2とを比較する。そして、比較結果を参照してオフライン時間を推定する。
【0035】
オフライン時間の推定を通じて格納装置120はオフライン時間の間に、リテンション動作によって管理されなかったメモリ領域を認識できる。格納装置120はオフライン時間の間にデータリテンション動作によって処理されなかったメモリ領域に対する補償リテンション動作を実行する。以下では、このようなリテンション動作を補償リテンション動作(Compensate retention operation)と称する。
【0036】
図5は本発明の実施形態による格納装置120を例示的に示すブロック図である。図5を参照すれば、格納装置120はメモリコントローラ210とフラッシュメモリ装置220とを含む。
【0037】
メモリコントローラ210はホスト110(図1参照)と不揮発性メモリ装置220とをインターフェイスする。メモリコントローラ210はホスト110の書込み命令に応答してホスト110から提供されるデータをフラッシュメモリ装置220に書き込むためにフラッシュメモリ装置220を制御する。また、メモリコントローラ210はホスト110からの読出し命令に応答してフラッシュメモリ装置220の読出し動作を制御する。
【0038】
メモリコントローラ210はホスト110(図1参照)から提供されるグローバルタイムGTを参照してデータリテンション動作を実行する。グローバルタイムGTは周期的に提供され得る。周期的にグローバルタイムGTが提供される場合、メモリコントローラ210はホスト110から提供されたグローバルタイムGTをデータリテンション動作が実行された時点(第2グローバルタイム)として記録できる。そして、メモリコントローラ210はデータリテンション動作が完了されたメモリ領域に対する位置情報を格納できる。第2グローバルタイムとリテンション動作の対象になったメモリ領域情報とをリテンション情報(Retention Information)と先に称した。リテンション情報はデータリテンション動作の時毎にフラッシュメモリ装置220のメタデータ領域にアップデートされる。
【0039】
一方、格納装置120のオンラインの初期に1回グローバルタイムGTが提供される場合、メモリコントローラ210は最初に伝達されるグローバルタイムGTに基づいて内部的なグローバルタイムをカウントする。そして、メモリコントローラ210は内部的にカウントされるグローバルタイムGTに基づいてデータリテンション動作が発生する時毎にリテンション情報を生成し、アップデートする。
【0040】
上述した機能を提供するためにメモリコントローラ210はグローバルタイムマネージャ212、リテンションマネージャ214、及びバッファメモリ216を包含できる。
グローバルタイムマネージャ212はホスト110から提供されるグローバルタイムGTをデータリテンション動作の時に時刻情報として提供できる。ホスト110から周期的にグローバルタイムGTが提供される場合、グローバルタイムマネージャ212は周期的に入力される値にグローバルタイムGTをアップデートする。そして、グローバルタイムマネージャ212はデータリテンション動作が実行される時毎に、アップデートされたグローバルタイムGTをリテンション情報として提供する。
【0041】
一方、ホスト110からオンライン状態の初期に1回のみにグローバルタイムGTが提供される場合、グローバルタイムマネージャ212は最初に提供されたグローバルタイムGTをカウントアップする。そして、オンライン状態の間にカウントアップされる時刻をグローバルタイムGTに維持し、データリテンションが実施される時点にはリテンション情報に提供できる。
【0042】
リテンションマネージャ214はフラッシュメモリ装置220に格納されたデータを周期的にリフレッシュするデータリテンション動作を実行する。特に、本発明のリテンションマネージャ214はデータリテンション動作の時にグローバルタイムマネージャ212から提供されるグローバルタイムGTを時刻情報として格納する。格納装置120がオフライン状態からオンライン状態に変われば、リテンションマネージャ214はホスト110から最初に提供される第1グローバルタイムGT1と、オフライン状態になる以前に格納された第2グローバルタイムGT2とを参照して、オフライン時間を推定する。
【0043】
リテンションマネージャ214は推定されたオフライン時間の間にデータリテンション動作にしたがって処理されなかったメモリ領域を把握できる。そして、リテンションマネージャ214は把握されたメモリ領域に対する補償リテンション動作を実行する。補償リテンション動作の方法はオフライン時間の間にリテンション動作にしたがって処理されなかったメモリ領域に対するリテンション動作を一時に処理する方式で構成され得る。又は、リテンション周期を調整するか、或いは一回に処理されるリテンションデータの量を増加させて速やかに補償リテンション動作が実行され得る。このような補償リテンション動作は後述する図8乃至10で詳細に説明する。
【0044】
バッファメモリ216はデータリテンション動作の時にフラッシュメモリ装置220から読み出されたデータを一時的に格納する。もし、リテンション動作がフラッシュメモリ装置220の最小消去単位であるメモリブロック単位に行われれば、バッファメモリ216のサイズは少なくともメモリブロック単位より大きい。リテンション動作の対象になるメモリブロックのデータがバッファメモリ216に格納されれば、メモリコントローラ210はリテンション対象メモリブロックに対する消去動作を実施する。そして、消去が完了されれば、バッファメモリ216に格納されたデータが消去されたメモリブロックに再び書き込まれる。この時、消去されたメモリブロックのアドレスとグローバルタイムとがメタデータ領域にリテンション情報として格納される。
【0045】
メモリコントローラ210はオフライン状態で格納装置120がホスト110に連結される時点に、ホスト110からのグローバルタイムGTを受信してオフライン時間を計算する。オフライン時間が計算されれば、オフライン時間の間にデータリテンション動作が実施されなかったメモリ領域に対する情報が導出できる。したがって、メモリコントローラ210はオフラインの間にデータリテンション動作が適用されなかったメモリ領域に対する補償リテンション動作を実行する。したがって、オフライン時間によって発生するフラッシュメモリ装置に含まれる全体メモリ領域に対するリテンション動作の遅延を防止できる。
【0046】
フラッシュメモリ装置220は格納装置120の格納媒体(Storage Medium)として提供される。フラッシュメモリ装置220はセルアレイ222とページバッファ224とを含む。セルアレイ222は複数のメモリブロックを含む。そして、各々のメモリブロックはページ単位に区分され得る。メモリブロックはフラッシュメモリ装置で最小消去単位になる。したがって、データリテンション動作はメモリブロック単位に行うことができる。セルアレイ222にはデータリテンション動作が発生する時毎にリテンション情報をアップデートするためのメタデータ領域を含む。リテンション情報にはデータリテンション動作の対象になったメモリ領域のアドレスとグローバルタイムGTのようなリテンション履歴とが包含される。ページバッファ224はセルアレイ222にデータを書き込むか、或いはセルアレイ222からデータを読み出す。
【0047】
フラッシュメモリ装置220は大容量の格納能力を有するNANDフラッシュメモリ(NAND−type Flash memory)で構成され得る。又は、フラッシュメモリ装置220はPRAM、MRAM、ReRAM、FRAM等の次世代不揮発性メモリやNORフラッシュメモリで構成され得る。データリテンションの単位がメモリブロックとして説明したが、本発明はこれに制限されない。データリテンション単位はメモリの種類や特性にしたがって多様に設定され得る。
【0048】
以上の説明によれば、本発明の格納装置120はホスト110から提供されるグローバルタイムGTを参照してデータリテンション動作を実行する。特に、本発明の格納装置120はオフラインからオンラインに転換される時点に補償リテンション動作を実行する。したがって、オフライン時間にしたがって発生する全体のメモリ領域に対するリテンション動作の遅延を防止できる。
【0049】
図6は本発明によるリテンション方法を示す順序図である。図6を参照すれば、グローバルタイムGTに基づいた格納装置のデータリテンション動作が説明される。ここで、格納装置120がオフライン状態からオンライン状態に転換される時点でのリテンション動作が説明される。
S110段階で、格納装置120がホスト110に装着されれば、ホスト110はグローバルタイムGTを格納装置120へ伝送する。この時、格納装置120はホスト110からのグローバルタイムGTを受信してグローバルタイムマネージャ212(図5参照)へ伝達する。
【0050】
S120段階で、グローバルタイムマネージャ212はホスト110から受信されたグローバルタイムGTとリテンション情報(Retention information)とを参照して格納装置120のオフライン時間を計算する。即ち、リテンション情報にはフラッシュメモリ装置220の最終リテンション動作が実施されたグローバルタイムGT情報が含まれている。グローバルタイムマネージャ212は現在のホスト110から提供される第1グローバルタイムGT1とリテンション情報から提供される第2グローバルタイムGT2との時間差を計算してオフライン時間を計算する。
【0051】
オフライン時間の計算が完了すると、格納装置120がオフライン時間の間に実行されなかったリテンション動作に対する情報が生成され得る。一般的にメモリブロックはブロックアドレス順に、又は、プログラム時間順序にしたがってデータリテンション動作を実行できる。したがって、オフライン時間が計算されれば、オフライン時間の間に正常的にリテンションが実行されなかったメモリブロックに対する情報が生成される。
【0052】
S130段階で、格納装置120はオフライン時間の間に実行されなかったリテンション動作を実施するための補償リテンション動作を実行する。補償リテンション動作はオフライン時間の間にリテンション動作が実行されなかったメモリ領域に対するリテンション動作をオンライン状態の初期に実施する動作である。補償リテンション動作は多様な方式にしたがって実行され得る。オフライン時間の間に実行されなかったリテンション動作を一時に実行する方法があり得、格納装置のパフォーマンスを考慮して漸進的に実行する方法があり得る。補償リテンション動作の方法は後述する図8乃至10でより詳細に説明する。
【0053】
S140段階で、格納装置120は補償リテンション動作の次にノーマルデータリテンション動作を実行する。ノーマルデータリテンション動作は最初設定された周期、メモリサイズ、順序にしたがって実行されるリテンション動作を意味する。即ち、選択されたメモリブロックのデータを読み出してバッファメモリに格納し、メモリブロックを消去し、バッファメモリに一時的に格納されたデータを消去されたメモリブロックに再び書き込む動作が包含される。そして、リテンション動作にはリテンション動作が行われたメモリブロックのアドレス、発生した時点(グローバルタイム)がメタ領域にリテンション情報として格納される動作がさらに包含される。
【0054】
以上の本発明の実施形態によるリテンション方法によれば、本発明の格納装置120はオフライン時間に実行されなかったリテンション動作をオンライン状態で行われる補償リテンション動作で実行する。したがって、本発明のリテンション方法によれば、オフライン時間の間に実行されなかったリテンション動作にしたがう残りメモリ領域のデータ信頼度の低下を防止できる。
【0055】
ここで、オフライン時間の間に実行されなかった動作としてデータリテンション動作を例示的に説明した。しかし、本発明はこれに制限されない。例えば、周期的にアップデートや実行されなければならない各種の動作にグローバルタイムを使用する本発明が適用され得る。
【0056】
図7は本発明のリテンション方法を簡略に示すタイミング図である。図7を参照すれば、本発明の実施形態による補償リテンション動作の実行手続が簡略に説明される。
先ず、T1時点まではホスト110(図1参照)と格納装置120(図1参照)とが電気的に接続されたオンライン状態である。オンライン状態で、格納装置120は周期的にリテンション動作を実行する。例えば、格納装置120はリテンション周期ΔTnにしたがって選択されたメモリ領域に対するリテンション動作を実行する。そして、第1グローバルタイムGTmで最後リテンション動作が実行され、T1時点で格納装置120はホスト110から電気的に分離される。
【0057】
T1時点からT2時点まで格納装置120がホスト110と電気的に分離されるオフライン状態を維持する。T1時点とT2時点との間の時間差はオフライン時間ΔToffに対応する。そして、T2時点に格納装置120がホスト110に電気的に連結される。
【0058】
T2時点に格納装置120がホスト110に連結されれば、格納装置120はオンライン状態になる。そうすると、ホスト110から第1グローバルタイムGTnを受信する。格納装置120はリテンション動作の後に格納された第2グローバルタイムGTmとオンライン状態で最初に伝達された第1グローバルタイムGTnとに基づいてオフライン時間ΔToffを推定する。そして、格納装置120は推定されたオフライン時間ΔToffの間に実行されなかったリテンション動作を補償するための補償リテンション動作をΔT1時間の間に実施する。補償リテンション動作が完了すれば、格納装置120はノーマルリテンション動作を最初に設定されたリテンション周期ΔTnにしたがって実行する。
【0059】
図8は本発明の一実施形態による補償リテンション動作を示すタイミング図である。図8を参照すれば、オフライン状態からオンライン状態に転換されれば、格納装置120はオフラインの間に実行されなかったリテンション動作を一時に実行する。より詳細に説明すれば、次の通りである。
【0060】
オフライン時間ΔToffの間に電気的にホスト110と分離状態に存在した格納装置120がT1時点にホスト110と連結される。そうすると、格納装置120はホスト110から第1グローバルタイムGTnを受信する。そして、格納装置120はオフラインの以前に実行された最後リテンション動作に対する情報(リテンション情報)をメタ領域から読み出す。格納装置120はオフラインの以前に実行された最後のリテンション動作時点に対応する第2グローバルタイムGTmをリテンション情報から取出する。
【0061】
格納装置120は第1グローバルタイムGTn及び第2グローバルタイムGTmを参照してオフライン時間を推定し、オフライン時間の間に実行されなかったメモリ領域を計算する。そして、格納装置120は補償リテンション時間ΔT1の間にオフライン時間の間に実行されなかったリテンション動作を一時に実施する。補償リテンション時間ΔT1の間に、補償リテンション動作が完了されれば、格納装置120はノーマルリテンション動作を実施する。
【0062】
図9は本発明の一実施形態による補償リテンション動作を示すタイミング図である。図9を参照すれば、オフライン状態からオンライン状態に転換されれば、格納装置120はオフラインの間にリテンション動作が実行されなかったメモリ領域を把握する。そして、把握されたメモリ領域の大きさにしたがって補償リテンション動作の周期ΔTcを決定する。決定された補償リテンション周期ΔTcにしたがって補償リテンション動作を実行し、それ以後にはノーマルリテンション動作を実行する。より詳細に説明すれば次の通りである。
【0063】
オフライン時間ΔToffの間に電気的にホスト110と分離状態に存在した格納装置120がT1時点にホスト110と連結される。そうすると、格納装置120はホスト110から第1グローバルタイムGTnを受信する。そして、格納装置120はオフラインの以前に実行された最後のリテンション動作に対する情報(リテンション情報)をメタ領域から読み出す。格納装置120はオフラインの以前に実行された最後リテンション動作時点に対応する第2グローバルタイムGTmをリテンション情報から取出する。格納装置120は第1グローバルタイムGTn及び第2グローバルタイムGTmを参照してオフライン時間を推定し、オフライン時間の間に実行されなかったメモリ領域を計算する。
【0064】
格納装置120はオフライン時間ΔToffの間にリテンション動作が実行されなかったメモリ領域の大きさを参照して補償リテンション動作のための補償リテンション周期ΔTcを計算する。もし、オフライン時間ΔToffが相対的に長い場合、リテンション動作が実行されなかったデータ領域のサイズも大きい。この場合には相対的に短い補償リテンション周期ΔTcが決定され、補償リテンション時間ΔT1の間の補償リテンション動作の回数は増加する。
【0065】
一方、オフライン時間ΔToffが相対的に短い場合、リテンション動作が実行されなかったデータ領域のサイズは小さい。この場合には相対的に長い補償リテンション周期ΔTcが決定され、補償リテンション時間ΔT1の間の補償リテンション動作の回数は減少する。
補償リテンション時間ΔT1の間に、補償リテンション動作が完了すれば、格納装置120はノーマルリテンション動作を実施する。
【0066】
図10は本発明のその他の実施形態による補償リテンション動作を示すタイミング図である。図10を参照すれば、オフライン状態でオンライン状態に転換されれば、格納装置120はオフラインの間にリテンション動作が実行されなかったメモリ領域を把握する。そして、把握されたメモリ領域の大きさにしたがって1回の動作の時にリテンション実行されるメモリサイズを決定する。より詳細に説明すれば次の通りである。
【0067】
オフライン時間ΔToffの間に電気的にホスト110と分離状態に存在した格納装置120がT1時点にホスト110と連結される。そうすると、格納装置120はホスト110から第1グローバルタイムGTnを受信する。そして、格納装置120はオフラインの以前に実行された最後のリテンション動作に対する情報(リテンション情報)をメタ領域から読み出す。格納装置120はオフラインの以前に実行された最後リテンション動作時点に対応する第2グローバルタイムGTmをリテンション情報から取出する。格納装置120は第1グローバルタイムGTn及び第2グローバルタイムGTmを参照してオフライン時間を推定し、オフライン時間の間にデータリテンション動作が実行されなかったメモリ領域の大きさを計算する。
【0068】
格納装置120はオフライン時間ΔToffの間にデータリテンション動作が実行されなかったメモリ領域の大きさを参照して補償リテンション時間の間に実行される1回の補償リテンション動作の時に処理されるデータ量を決定する。もし、相対的にオフライン時間ΔToffが長い場合、データリテンション動作が実行されなかったデータ領域のサイズも大きい。
【0069】
この場合には1回の補償リテンション動作によって処理するデータの量は増加する。しかし、補償リテンション時間ΔT1の間に発生する補償リテンション動作の周期ΔTcはノーマルリテンション周期ΔTnと同一である。
【0070】
一方、オフライン時間ΔToffが相対的に短い場合、リテンション動作が実行されなかったデータ領域のサイズは小さい。この場合には1回の補償リテンション動作によって処理するデータの量は減少する。同様に、補償リテンション時間ΔT1の間に発生する補償リテンション動作の周期ΔTcはノーマルリテンション周期ΔTnと同一である。
【0071】
上述した補償リテンションによって処理されるデータの量を調整する実施形態によれば、補償リテンション動作やノーマルリテンション動作の周期は変わらない。代わりに、補償リテンション動作の時には1回のリテンション動作の時に処理されるデータ量が増加するだけである。
【0072】
図11は本発明の実施形態を適用したソリッドステートディスクSSDシステムを示すブロック図である。図11を参照すれば、SSDシステム1000はホスト1100とSSD1200とを含む。SSD1200はSSDコントローラ1210、バッファメモリ1220、及び不揮発性メモリ装置1230を含む。
【0073】
SSDコントローラ1210はホスト1100とSSD1200との物理的連結を提供する。即ち、SSDコントローラ1210はホスト1100のバスフォーマット(Bus format)に対応してSSD1200とのインターフェイスを提供する。特に、SSDコントローラ1210はホスト1100から提供される命令語をデコーディングする。デコーディングされた結果にしたがって、SSDコントローラ1210は不揮発性メモリ装置1230をアクセスする。ホスト1100のバスフォーマット(Bus format)にUSB(Universal Serial Bus)、SCSI(Small Computer System Interface)、PCI express、ATA、PATA(Parallel ATA)、SATA(Serial ATA)、SAS(Serial Attached SCSI)等が包含され得る。
【0074】
SSDコントローラ1210はホスト1100から提供されるグローバルタイムGTを参照して補償リテンション動作を実行する。SSDコントローラ1210はオンライン状態では周期的に不揮発性メモリ装置1230のメモリ領域を読出し、バッファメモリ1220に格納する。そして、データが読み出されたメモリ領域を消去した後、バッファメモリに格納されたデータを消去された領域に再び書き込む。特に、オフライン状態でオンライン状態に転換される時点で、SSDコントローラ1210はグローバルタイムに基づいてオフライン時間(Off−line time)を計算し、計算されたオフライン時間に基づいて補償リテンション動作を実行する。補償リテンション動作にしたがって不揮発性メモリ装置1230に格納されたデータの信頼度が向上され得る。
【0075】
バッファメモリ1220にはホスト1100から提供される書込みデータ又は不揮発性メモリ装置1230から読み出されたデータが一時的に格納される。ホスト1100の読出し要請の時に不揮発性メモリ装置1230に存在するデータがキャッシュされている場合には、バッファメモリ1220はキャッシュされたデータを直接ホスト1100に提供するキャッシュ機能を支援する。一般的に、ホスト1100のバスフォーマット(例えば、SATA又はSAS)によるデータ伝送速度はSSD1200のメモリチャンネルの伝送速度より著しく速い。即ち、ホスト1100のインターフェイス速度が著しく速い場合、大容量のバッファメモリ1220を提供することによって、速度差異によって発生するパフォーマンスの低下を最小化できる。
【0076】
バッファメモリ1220は大容量の補助記憶装置として使用されるSSD1200で充分なバッファリングを提供するために同期式DRAM(Synchronous DRAM)で提供され得る。しかし、バッファメモリ1220がこの開示に制限されないことはこの分野の通常的な知識を習得した者に明確である。
【0077】
不揮発性メモリ装置1230はSSD1200の格納媒体として提供される。例えば、不揮発性メモリ装置1230は大容量の格納能力を有するNANDフラッシュメモリ(NAND−type Flash memory)で提供され得る。不揮発性メモリ装置1230は複数のメモリ装置で構成され得る。この場合、各々のメモリ装置はチャンネル単位にSSDコントローラ1210に連結される。格納媒体として不揮発性メモリ装置1230をNANDフラッシュメモリを例として説明したが、その他の不揮発性メモリ装置で構成され得る。例えば、格納媒体としてPRAM、MRAM、ReRAM、FRAM、NORフラッシュメモリ等が使用でき、異種のメモリ装置が混用されるメモリシステムも適用され得る。そして、格納媒体として揮発性メモリ装置装置(例えば、DRAM)が包含されることもあり得る。
【0078】
図12は本発明の実施形態によるメモリカードを示す。メモリカードシステム2000はホスト2100とメモリカード2200とを含む。ホスト2100はホストコントローラ2110及びホスト接続ユニット2120を含む。メモリカード2200はカード接続ユニット2210、カードコントローラ2220、そしてフラッシュメモリ2230を含む。
【0079】
ホスト接続ユニット2120及びカード接続ユニット2210は複数のピンで構成される。これらのピンにはコマンドピン、データピン、クロックピン、電源ピン等が含まれている。ピンの数はメモリカード2200の種類にしたがって異なる。例として、SDカードは9つのピンを有することができる。
【0080】
ホスト2100はメモリカード2200にデータを書き込むか、メモリカード2200に格納されたデータを読み出す。ホストコントローラ2110はコマンド(例えば、書込みコマンド)、ホスト2100内のクロック発生器(図示せず)で発生したクロック信号(CLK)、及びデータ(DATA)をホスト接続ユニット2120を通じてメモリカード2200へ伝送する。特に、ホスト1200は周期的に又はメモリカード2200がオンライン状態に転換される初期にグローバルタイムGTを提供する。
【0081】
カードコントローラ2220はカード接続ユニット2210を通じて受信された書込みコマンドに応答してカードコントローラ2220内にあるクロック発生器(図示せず)で発生したクロック信号に同期してデータをメモリ2230に格納する。メモリ2230はホスト2100から伝送されたデータを格納する。例えば、ホスト2100がデジタルカメラである場合には映像データを格納する。
【0082】
SSDコントローラ2220はホスト2100から提供されるグローバルタイムGTを参照して補償リテンション動作を実行する。カードコントローラ2220はオンライン状態では周期的にフラッシュメモリ装置2230のメモリ領域に対するリテンション動作を実行する。そして、オフライン状態でオンライン状態に転換される時点で、カードコントローラ2220はグローバルタイムに基づいてオフライン時間(Off−line time)を計算し、計算されたオフライン時間に基づいて補償リテンション動作を実行する。補償リテンション動作にしたがってフラッシュメモリ装置2230に格納されたデータの信頼度が向上され得る。
【0083】
カード接続ユニット2210はUSB、MMC、PCI−E、SAS、SATA、PATA、SCSI、ESDI、及びIDE等のような多様なインターフェイスプロトコルの中で1つを通じて外部(例えば、ホスト)と通信するように構成される。
【0084】
図13は本発明のグローバルタイムに基づいたリテンション動作を実行するフュージョンメモリ装置3000を簡略に示すブロック図である。例えば、フュージョンメモリ装置としてone NANDフラッシュメモリ装置に本発明の技術的特徴が適用され得る。図13を参照すれば、ホストは本発明のフュージョンメモリ装置3000へグローバルタイムGTを提供する。そして、フュージョンメモリ装置3000はグローバルタイムに基づいてオフライン時点に実行されなかったリテンション動作を補償できる。
【0085】
フュージョンメモリ装置3000は互に異なるプロトコルを使用する装置との各種情報交換のためのホストインターフェイス3100と、メモリ装置を駆動するためのコードを内装するか、或いはデータを一時的に格納するバッファRAM3200と、外部で与えられた制御信号と命令語に応答して読出しとプログラム及び全ての状態を制御する制御部3300と、命令語とアドレス、メモリ装置内部のシステム動作環境を定義する設定(Configuration)等のデータが格納されるレジスタ3400及び不揮発性メモリセルとページバッファとで構成されたNANDセルアレイ3500を含む。
【0086】
制御部3300はホストから提供されるグローバルタイムGTを参照して補償リテンション動作を実行する。制御部3300はオンライン状態では周期的にNANDセルアレイ3500のメモリ領域に対するリテンション動作を実行する。そして、オフライン状態からオンライン状態に転換される時点で、制御部3300はグローバルタイムに基づいてオフライン時間(Off−line time)を計算し、計算されたオフライン時間にもとづいて補償リテンション動作を実行する。補償リテンション動作にしたがってNANDセルアレイ3500に格納されたデータの信頼度が向上され得る。
【0087】
図14には本発明の実施形態が適用され得るコンピューティングシステム4000が概略的に図示されている。本発明によるコンピューティングシステム4000はシステムバス4700に電気的に連結されたメモリシステム4100、マイクロプロセッサ4200、RAM4300、使用者インターフェイス4400、ベースバンドチップセット(Baseband chipset)のようなモデム4500及びネットワークアダプタ4600を含む。メモリシステム4100は図11、図12、図13に図示されたものと実質的に同様に構成される。
【0088】
本発明によるコンピューティングシステム4000がモバイル装置である場合、コンピューティングシステム4000の動作電圧を供給するためのバッテリ(図示せず)が追加的に提供される。たとえ図面には図示されていないが、本発明によるコンピューティングシステム4000には応用チップセット(Application chipset)、カメライメージプロセッサ(Camera Image Processor:CIS)、モバイルDRAM、等がさらに提供され得ることはこの分野の通常的な知識を習得した者に明確である。メモリシステム4100は、例えば、データを格納するのに不揮発性メモリを使用するSSD(Solid State Drive/Disk)で構成することができる。
【0089】
メモリコントローラ4110はネットワークアダプタ4600を通じて提供されるグローバルタイムGTを参照して補償リテンション動作を実行する。メモリコントローラ4110はオンライン状態では周期的にフラッシュメモリ4120のメモリ領域に対するリテンション動作を実行する。そして、オフライン状態でオンライン状態に転換される時点で、メモリコントローラ4110はグローバルタイムに基づいてオフライン時間(Off−line time)を計算し、計算されたオフライン時間に基づいて補償リテンション動作を実行する。補償リテンション動作にしたがってフラッシュメモリ4120に格納されたデータの信頼度が向上され得る。
【0090】
本発明による不揮発性メモリ装置及び/又はメモリコントローラは多様な形態のパッケージを利用して実装され得る。例えば、フラッシュメモリ装置及び/又はメモリコントローラはPoP(Package on Package)、Ball grid arrays(BGAs)、Chip scale packages(CSPs)、Plastic Leaded Chip Carrier(PLCC)、Plastic Dual In−Line Package(PDIP)、Die in Waffle Pack、Die in Wafer Form、Chip On Board(COB)、Ceramic Dual In−Line Package(CERDIP)、Plastic Metric Quad Flat Pack(MQFP)、Thin Quad Flat pack(TQFP)、Small Out line(SOIC)、Shrink Small Out line Package(SSOP)、Thin Small Out line(TSOP)、Thin Quad Flat pack(TQFP)、System In Package(SIP)、Multi Chip Package(MCP)、Wafer−level Fabricated Package(WFP)、Wafer−Level Processed Stack Package(WSP)等のような方式にパッケージング化されて実装され得る。
【0091】
以上のように図面と明細書とで最適の実施形態が開示された。ここで、特定の用語が使用されたが、これは単なる本発明を説明するための目的で使用され、意味限定や特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限するために使用されるものではない。したがって、本技術分野の通常の知識を有する者であれば、これから多様な変形及び均等な他の実施形態が可能である点を理解できる。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は添付された特許請求の範囲の技術的思想によって定まる。
【符号の説明】
【0092】
110・・・ホスト
120・・・格納装置
210・・・メモリコントローラ
212・・・グローバルタイムマネージャ
214・・・リテンションマネージャ
216・・・バッファメモリ
220・・・不揮発性メモリ装置
222・・・セルアレイ
224・・・ページバッファ
1100・・・ホスト
1200・・・SSD
1210・・・SSDコントローラ
1220・・・バッファメモリ
1230・・・不揮発性メモリ装置
2100・・・ホスト
2110・・・ホストコントローラ
2120・・・ホスト接続ユニット
2200・・・メモリカード
2210・・・カード接続ユニット
2220・・・カードコントローラ
2230・・・フラッシュメモリ
3100・・・ホストインターフェイス
3200・・・バッファRAM
3300・・・制御部
3400・・・レジスタ
3500・・・NANDセルアレイ
4100・・・メモリシステム
4110・・・メモリコントローラ
4120・・・フラッシュメモリ装置
4200・・・中央処理装置
4300・・・RAM
4400・・・ユーザーインターフェイス
4500・・・モデム
4600・・・ネットワークアダプタ
4700・・・システムバス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ格納装置の駆動方法において、
前記データ格納装置をオフライン状態からオンライン状態に転換する段階と、
前記オンライン状態の間にホストから現在のグローバルタイムを受信する段階と、
前記オンライン状態の間に前記現在のグローバルタイムを参照して前記データ格納装置に格納されたデータを少なくとも1つのノーマルデータリテンション動作を通じてリフレッシュする段階と、を含むデータ格納装置の駆動方法。
【請求項2】
前記データ格納装置によって受信される前記現在のグローバルタイムは前記オンライン状態間に1回提供される請求項1に記載のデータ格納装置の駆動方法。
【請求項3】
前記リフレッシュ段階は複数のノーマルデータリテンション動作を実行する段階を含む請求項2に記載のデータ格納装置の駆動方法。
【請求項4】
前記複数のノーマルデータリテンション動作の各々は前記現在のグローバルタイムから生成される内部リフレッシュクロックに応答して実行される請求項3に記載のデータ格納装置の駆動方法。
【請求項5】
前記複数のノーマルデータリテンション動作の各々はメモリ領域の各々に対応するリテンション情報をアップデートする段階を含む請求項4に記載のデータ格納装置の駆動方法。
【請求項6】
前記リテンション情報にはメモリ領域とリフレッシュタイム情報を示す位置情報とを含む請求項5に記載のデータ格納装置の駆動方法。
【請求項7】
前記オフライン状態の以前のオンライン状態の間に受信された最終のグローバルタイムを受信する段階と、
前記現在のグローバルタイムと前記最終グローバルタイムとを使用して前記オフライン状態の持続期間を計算する段階と、をさらに含む請求項1に記載のデータ格納装置の駆動方法。
【請求項8】
前記オフライン状態の持続期間の間に前記ノーマルデータリテンション動作が実行されなかった少なくとも1つのメモリ領域を決定する段階と、
前記現在のグローバルタイムを参照して前記データ格納装置に格納されたデータをリフレッシュする前に、前記ノーマルデータリテンション動作が実行されなかった少なくとも1つのメモリ領域に対する少なくとも1つの補償リテンション動作を実行する段階と、を含む請求項7に記載のデータ格納装置の駆動方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの補償リテンション動作は、前記ノーマルデータリテンション動作が実行されなかった少なくとも1つのメモリ領域の各々に対応する複数の補償リテンション動作を含む請求項8に記載のデータ格納装置の駆動方法。
【請求項10】
複数の補償リテンション動作は、前記現在のグローバルタイムを参照して前記データ格納装置に格納されたデータをリフレッシュする前に同時に実行される請求項9に記載のデータ格納装置の駆動方法。
【請求項11】
複数の補償リテンション動作は、前記現在のグローバルタイムを参照して前記データ格納装置に格納されたデータをリフレッシュする前に同時に実行される請求項9に記載のデータ格納装置の駆動方法。
【請求項12】
前記データ格納装置によって受信される前記現在のグローバルタイムは前記オンライン状態の間に複数回提供される請求項1に記載のデータ格納装置の駆動方法。
【請求項13】
前記リフレッシュ段階は複数のノーマルデータリテンション動作を実行する段階を含み、
前記複数のノーマルデータリテンション動作の各々は前記オンライン状態間に複数回提供される複数のグローバルタイムの中で対応するいずれか1つに応答して実行される請求項12に記載のデータ格納装置の駆動方法。
【請求項14】
前記データ格納装置が前記ホストに電気的に連結されれば、前記オフライン状態から前記オンライン状態に転換される請求項1に記載のデータ格納装置の駆動方法。
【請求項15】
現在のグローバルタイムを伝送するホストと、
前記現在のグローバルタイムを受信するように、そしてオフライン状態でオンライン状態に転換するように、そして前記オンライン状態の間に前記現在のグローバルタイムを参照して前記データ格納装置に格納されたデータを少なくとも1つのノーマルデータリテンション動作を通じてリフレッシュするデータ格納装置と、を含む使用者装置。
【請求項16】
前記ホストは前記オンライン状態の間に前記現在のグローバルタイムを1回伝送する請求項15に記載の使用者装置。
【請求項17】
前記ホストは前記オンライン状態の間に前記現在のグローバルタイムを複数回伝送する請求項15に記載の使用者装置。
【請求項18】
前記データ格納装置は、前記格納データをリフレッシュした直後に前記リフレッシュされたデータの位置情報とリフレッシュタイムとを含むリフレッシュ情報とをメタデータ領域にアップデートする請求項15に記載の使用者装置。
【請求項19】
前記データ格納装置は、前記オフライン状態以前のオンライン状態の間に受信された最終グローバルタイムを受信するように、前記最終グローバルタイムを格納するように、そして前記現在のグローバルタイムと前記最終グローバルタイムとを使用して前記オフライン状態の持続期間を計算するように設定される請求項15に記載の使用者装置。
【請求項20】
前記データ格納装置は、前記オフライン状態の持続期間の間に前記ノーマルデータリテンション動作が実行されなかった少なくとも1つのメモリ領域を決定し、前記現在のグローバルタイムを参照して前記データ格納装置に格納されたデータをリフレッシュする前に実行される補償リテンション区間の間に前記ノーマルデータリテンション動作が実行されなかった少なくとも1つのメモリ領域に対する少なくとも1つの補償リテンション動作を実行するように設定される請求項19に記載の使用者装置。
【請求項21】
前記補償リテンション区間の時間は前記ノーマルデータリテンション動作が実行されなかった少なくとも1つのメモリ領域のサイズにしたがって可変される請求項20に記載の使用者装置。
【請求項22】
前記ホストは前記データ格納装置が前記ホストに連結されれば、電力を供給するように設定され、前記データ格納装置は前記ホストに連結された直後に前記オフライン状態で前記オンライン状態に転換するように設定される請求項15に記載の使用者装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−168927(P2012−168927A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−286257(P2011−286257)
【出願日】平成23年12月27日(2011.12.27)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung−ro,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】