説明

データ変換装置、データ変換プログラムおよびデータ変換方法、ならびに、データ復号装置

【課題】圧縮符号化されたデータを、別ファイルのインデックスファイルを設けることなく、高速にランダムアクセスすることが可能なデータに変換するデータ変換装置を提供する。
【解決手段】データ変換装置1は、圧縮符号化データからGOPを検出するGOP検出手段10と、GOP内においてフレームを検出するフレーム検出手段11と、フレームごとに、データ長を所定数分累計するデータ長累計手段12と、累計データ長が、予め定めた規定データ長未満である場合に、グループのデータに、規定データ長と累計データ長との差分だけ、ダミーデータを付加するダミーデータ付加手段14と、を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮符号化されたデータを、ノンリニア編集を行うためのデータに変換するデータ変換装置、データ変換プログラムおよびデータ変換方法、ならびに、データ復号装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、映像や音声の編集は、映像等を記録したテープを再生し、所望の箇所を他のテープにコピーするリニア編集から、映像等を、一旦、ハードディスク等の記憶装置にデジタルデータとして書き込み、コンピュータによって編集するノンリニア編集へと移行している。
このノンリニア編集を行うノンリニア編集システムは、記憶装置に記憶してある映像等を、コンピュータ端末のGUI(Graphical User Interface)上で、操作者が「コピー」、「カット」、「ペースト」等の操作を行うことで、映像等の開始点・終了点からなる編集データを作成する。そして、ノンリニア編集システムは、編集した映像等を再生する際には、この編集データに基づいて、記憶装置から所望の開始点・終了点間の映像等を読み出して出力する。これによって、ノンリニア編集は、リニア編集に比べ、編集にかかる時間を削減することができる。
なお、映像は、MPEG2(Moving Picture Coding Experts Group 2)形式で圧縮符号化されたデータが一般的である。例えば、デジタル高精細映像を記録、再生するHDV(digital High Definition Video)の規格では、MPEG2のLongGOP方式が採用されている。
【0003】
ここで、図9を参照して、MPEG2の符号化形式について簡単に説明しておく。図9は、MPEG2のストリームデータの構造を示す構成図である。
図9に示すように、MPEG2のストリームデータは、「シーケンス層」、「GOP(Group of Picture)層」、「ピクチャ層」、「スライス層」、「マクロブロック層」および「ブロック層」の6層で構成されている。ここで、GOPは、1個以上のピクチャで構成され、参照画像を用いることなく符号化されたIピクチャ(フレーム内符号化画像)が含まれている。さらに、GOPは、時間的に過去に位置するピクチャから予測符号化されたPピクチャ(フレーム間符号化画像)や、時間的に過去および未来に位置するピクチャから予測符号化されたBピクチャ(双方向符号化画像)も含まれている。
【0004】
なお、HDV規格のMPEG2のLongGOP方式では、一般的に約25Mbpsで、15フレーム分の圧縮データのグループ(GOP)を構成するように映像を圧縮符号化している。この場合、フレームごとの圧縮されたデータサイズの差異に伴い、GOPのサイズが異なることになる。実際には、±15〜20%程度、GOPのサイズが異なっている。
このように、MPEG2の符号化方式は、サイズが異なることで、各GOPの先頭アドレスを一意に特定することができないため、所望のGOPにアクセスしたい場合、MPEG2のストリームデータの先頭から順次GOPを探索したり、予め予測した位置の前後でGOPを探索したり等の探索処理を行う必要があり、ノンリニア編集には適した方式とはいえない。
そこで、MPEG2のストリームデータにおいて、GOP等のアドレスをインデックスファイルとして作成しておくことで、GOP等に対して直接アクセスすることが可能な技術が開示されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特表2006−524410号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前記したGOP等の位置をインデックスファイルとして作成しておく手法は、MPEG2のストリームデータとインデックスファイルとを、別のファイルとして、対応付けて管理しなければならないため、管理に手間がかかるという問題がある。
また、ストリームデータとインデックスファイルとを、別のファイルとして管理すると、インデックスファイルが消滅した場合、GOPのアドレスを一意に特定することができないため、ストリームデータの先頭からGOPを検出する必要が生じ、高速に所望のGOPにアクセスすることができないという問題がある。
【0006】
本発明は、以上のような問題を解決するためになされたものであり、圧縮符号化されたデータを、別ファイルのインデックスファイルを設けることなく、高速にランダムアクセスすることが可能なデータに変換するデータ変換装置、データ変換プログラムおよびデータ変換方法、ならびに、データ変換された編集用データを復号するデータ復号装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記目的を達成するために創案されたものであり、まず、請求項1に記載のデータ変換装置は、所定数のフレームをグループとして、前記フレームごとに圧縮符号化された圧縮符号化データを、ランダムアクセスが可能な編集用データに変換するデータ変換装置であって、グループ検出手段と、フレーム検出手段と、データ長累計手段と、ダミーデータ付加手段と、を備える構成とした。
【0008】
かかる構成において、データ変換装置は、グループ検出手段によって、グループごとに予め付されたグループヘッダ情報に基づいて、圧縮符号化データからグループを検出する。そして、データ変換装置は、フレーム検出手段によって、グループ検出手段で検出されたグループ内において、フレームごとに予め付されたフレームヘッダ情報に基づいて、フレームを検出する。このように、各ヘッダ情報に基づいて、グループおよびフレームを検出することで、データ変換装置は、可変長のデータ構造を有する圧縮符号化データを解析する。
なお、圧縮符号化データが、例えば、MPEG2の符号化方式によって符号化されている場合、グループはGOPに相当し、フレームはピクチャに相当する。
【0009】
そして、データ変換装置は、データ長累計手段によって、フレームごとに、所定数分のデータ長を累計データ長として累計する。これによって、グループ全体のデータ長が累計されることになる。
そして、データ変換装置は、ダミーデータ付加手段によって、グループ全体のデータ長(累計データ長)が、予め定めた規定データ長未満である場合に、グループのデータに、規定データ長と累計データ長との差分のダミーデータを付加する。これによって、圧縮符号化データ全体に亘って個々のグループのデータ長が同一の長さに固定長化されることになる。
【0010】
また、請求項2に記載のデータ変換装置は、請求項1に記載のデータ変換装置において、オフセット情報付加手段をさらに備える構成とした。
【0011】
かかる構成において、データ変換装置は、オフセット情報付加手段によって、グループの予め定めた基準位置から当該グループ内におけるフレームごとの圧縮符号化データへのオフセットを示すオフセット情報をグループ内に付加する。これによって、各グループ内において、オフセット情報を参照することで、フレームの位置を認識することが可能になる。
【0012】
さらに、請求項3に記載のデータ復号装置は、所定数のフレームを圧縮符号化して構成した予め定めた規定データ長の複数のグループからなる編集用データから、任意のフレームを復号するデータ復号装置であって、グループ特定手段と、オフセット情報読み出し手段と、フレーム復号手段と、を備える構成とした。
【0013】
かかる構成において、データ復号装置は、グループ特定手段によって、復号対象のフレームのフレーム番号に基づいて、編集用データにおいて、復号対象のフレームを有するグループを特定する。
このように、グループ特定手段は、グループに含まれているフレームの数が予め定められているため、フレーム番号によって当該フレームが含まれるグループが先頭から何番目のグループであるのかを特定することができ、さらに、各グループが規定データ長で同一の長さに固定長化されているため、編集用データにおけるグループの位置(アドレス)を特定することができる。
そして、データ復号装置は、オフセット情報読み出し手段によって、グループ特定手段で特定されたグループ内に付加されているオフセット情報を読み出す。
そして、データ復号装置は、フレーム復号手段によって、オフセット情報に基づいて、復号対象のフレームを復号する。
【0014】
また、請求項4に記載のデータ変換プログラムは、所定数のフレームをグループとして、前記フレームごとに圧縮符号化された圧縮符号化データを、ランダムアクセス可能な編集用データに変換するために、コンピュータを、グループ検出手段、フレーム検出手段、データ長累計手段、ダミーデータ付加手段、として機能させる構成とした。
【0015】
かかる構成において、データ変換プログラムは、グループ検出手段によって、グループごとに予め付されたグループヘッダ情報に基づいて、圧縮符号化データからグループを検出する。そして、データ変換プログラムは、フレーム検出手段によって、グループ検出手段で検出されたグループ内において、フレームごとに予め付されたフレームヘッダ情報に基づいて、フレームを検出する。
そして、データ変換プログラムは、データ長累計手段によって、フレームごとに、所定数分のデータ長を累計データ長として累計する。これによって、グループ全体のデータ長が累計される。
そして、データ変換プログラムは、ダミーデータ付加手段によって、グループ全体のデータ長(累計データ長)が、予め定めた規定データ長未満である場合に、グループのデータに、規定データ長と累計データ長との差分のダミーデータを付加する。これによって、圧縮符号化データ全体に亘って個々のグループのデータ長が同一の長さに固定長化される。
【0016】
さらに、請求項5に記載のデータ変換プログラムは、請求項4に記載のデータ変換プログラムにおいて、前記コンピュータを、オフセット情報付加手段としてさらに機能させる構成とした。
【0017】
かかる構成において、データ変換プログラムは、オフセット情報付加手段によって、グループの予め定めた基準位置から当該グループ内におけるフレームごとの圧縮符号化データへのオフセットを示すオフセット情報をグループ内に付加する。これによって、各グループ内において、オフセット情報を参照することで、フレームの位置を認識することが可能になる。
【0018】
また、請求項6に記載のデータ変換方法は、所定数のフレームをグループとして、前記フレームごとに圧縮符号化された圧縮符号化データを、ランダムアクセスが可能な編集用データに変換するデータ変換方法であって、グループ検出ステップと、フレーム検出ステップと、オフセット付加ステップと、データ長累計ステップと、ダミーデータ付加ステップと、を含む手順とした。
【0019】
かかる手順において、データ変換方法は、グループ検出ステップにおいて、グループ検出手段によって、グループごとに予め付されたグループヘッダ情報に基づいて、圧縮符号化データからグループを検出する。
そして、データ変換方法は、フレーム検出ステップにおいて、フレーム検出手段によって、グループ検出手段で検出されたグループ内において、フレームごとに予め付されたフレームヘッダ情報に基づいてフレームを検出する。
そして、データ変換方法は、オフセット付加ステップにおいて、オフセット情報付加手段によって、グループの予め定めた基準位置から当該グループ内におけるフレームごとの圧縮符号化データへのオフセットを示すオフセット情報をグループ内に付加する。
【0020】
さらに、データ変換方法は、データ長累計ステップにおいて、フレームごとに、所定数分のデータ長を累計データ長として累計する。これによって、グループ全体のデータ長が累計される。
そして、データ変換方法は、ダミーデータ付加ステップにおいて、ダミーデータ付加手段によって、前記データ長累計手段で累計された累計データ長が、予め定めた規定データ長未満である場合に、グループのデータに、規定データ長と累計データ長との差分のダミーデータを付加する。これによって、圧縮符号化データ全体に亘って個々のグループのデータ長が同一の長さに固定長化される。
【発明の効果】
【0021】
本発明は、以下に示す優れた効果を奏するものである。
請求項1または請求項4に記載の発明によれば、所定数のフレームをグループとして、フレームごとに圧縮符号化された圧縮符号化データを、グループごとに同一の長さの固定長データとなる編集用データに変換することができる。このように変換された編集用データは、グループのデータ長が同一であるため、インデックスファイルを設けることなく、グループに高速にアクセスすることが可能になる。
【0022】
請求項2、請求項5または請求項6に記載の発明によれば、所定数のフレームをグループとして、フレームごとに圧縮符号化された圧縮符号化データを、グループごとに同一の長さに固定長化するとともに、グループ内のフレームへのオフセット情報を記述した編集用データに変換することができる。これによって、インデックスファイルを設けることなく、グループやファイルに高速にランダムアクセスすることが可能になる。
【0023】
請求項3に記載の発明によれば、編集用データを先頭から復号してグループやフレームを探索する必要がないため、高速にグループやフレームを特定でき、所望のフレームを高速に復号することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[データ変換装置の機能概要]
最初に、図1を参照して、データ変換装置の機能の概要について説明する。図1は、本発明に係るデータ変換装置の機能の概要を説明するための説明図である。
データ変換装置1は、所定数のフレームをグループとして、フレームごとに圧縮符号化された圧縮符号化データ(ストリームデータ)を、ランダムアクセスが可能な編集用データに変換するものである。
ここでは、圧縮符号化データとして、HDVの規格であるMPEG2 LongGOPのストリームデータを用いることとする。この場合、圧縮符号化データのGOP層は、GOPヘッダを先頭に15フレーム分の圧縮データを1つのグループ(GOP)とした複数のGOPが連続したものとなっている。
【0025】
図1に示すように、圧縮符号化データにおいて、各GOPのデータ長(L1A,L2A,L3A,L4A,…)は、フレームごとの圧縮されたデータ長の差異により、原則異なっている。この場合、各GOPにアクセスするには、先頭のGOPから順次所望のGOPを探索するか、予め予測した位置の前後でGOPを探索する必要があり、圧縮符号化データの編集に時間を要することになる。
そこで、データ変換装置1は、圧縮符号化データのGOPのそれぞれにダミーデータを付加し、データ長を同一の長さに固定長化することで、編集用データを生成する。
【0026】
このように、編集用データとして、各GOPのデータ長(L1B,L2B,L3B,L4B,…)を同一の長さに固定長化することで、GOPの位置(アドレス)を、固定長サイズの倍数で算出することが可能になる。これによって、GOPを直接アクセスすることが可能になり、編集を高速に行うことが可能になる。
以下、本機能を実現するデータ変換装置1の構成について具体的に説明する。
【0027】
[データ変換装置の構成:第1実施形態]
ここでは、図2を参照して、本発明の第1実施形態に係るデータ変換装置の構成について説明する。図2は、本発明の第1実施形態に係るデータ変換装置の構成を示すブロック構成図である。データ変換装置1は、GOP検出手段10と、フレーム検出手段11と、データ長累計手段12と、データ長差算出手段13と、ダミーデータ付加手段14とを備えている。
【0028】
GOP検出手段(グループ検出手段)10は、入力された圧縮符号化データ(ストリームデータ)を解析し、GOPを検出するものである。ここでは、GOP検出手段10は、GOP層のGOPのヘッダ(GOPヘッダ;グループヘッダ情報)として、MPEG2において予め定められている固有のコードを検出することで、GOPを検出する。
また、このGOP検出手段10は、図示を省略したメモリ等の記憶手段にストリームデータを蓄積し、1GOP分のストリームデータが蓄積された段階で、フレーム検出手段11およびダミーデータ付加手段14にそれぞれ1GOP分のストリームデータを出力する。なお、フレーム検出手段11およびダミーデータ付加手段14へは、メモリ内におけるGOPの位置(アドレス)のみを、GOP検出情報として出力することとしてもよい。
【0029】
フレーム検出手段11は、GOP検出手段10で検出されたGOP内において、圧縮符号化されたフレームを検出するものである。ここでは、フレーム検出手段11は、ピクチャ層のピクチャ(フレーム)のヘッダ(ピクチャヘッダ;フレームヘッダ情報)として、MPEG2において予め定められている固有のコードを検出することで、フレームを検出する。
また、このフレーム検出手段11は、検出したフレームの位置(アドレス)をフレーム検出情報として、データ長累計手段12に出力(通知)する。
【0030】
データ長累計手段12は、フレーム検出手段11で検出されたフレームごとに、データ長を所定数分累計するものである。ここでは、データ長累計手段12は、フレーム検出手段11から通知されるフレーム検出情報(フレームの位置)に基づいて、フレームのデータ長を、GOPのフレーム数分(ここでは、15フレーム分)累計する。このように累計されたデータ長は、累計を行ったGOP全体のデータ長(GOPデータ長)を示すことになる。このデータ長累計手段12で累計されたGOPデータ長は、データ長差算出手段13に出力される。
【0031】
データ長差算出手段13は、予め定めたGOPの規定データ長と、データ長累計手段12で累計されたGOPデータ長(累計データ長)との差分を算出するものである。
なお、この規定データ長には、予め予測されるGOPの最大データ長より長いデータ長を用いる。例えば、圧縮符号化データの1GOPが、HDV規格に準拠して、25Mbpsで構成されている場合、±15〜20%程度の圧縮データの差異を考慮して、1GOPが30Mbpsとなるように規定データ長を定めておく。
そして、データ長差算出手段13は、規定データ長とGOPデータ長とのデータ長差をダミーデータ付加手段14に出力する。
【0032】
ダミーデータ付加手段14は、GOP検出手段10で検出されたGOPごとに、データ長差算出手段13で算出された規定データ長とGOPデータ長とのデータ長差分のダミーデータを付加するものである。このダミーデータが付加されたGOPは、編集用データとして外部に出力される。なお、このダミーデータとしては、MPEG2等で推奨されている値「0」を使用する。
【0033】
以上説明したようにデータ変換装置1を構成することで、データ変換装置1は、圧縮符号化データを、GOPが同一の長さに固定長化された編集用データに変換することができる。このように、GOPを固定長化することで、所望のGOPにアクセスする際に、従来のように先頭のGOPから順次探索したり、予め予測した位置の前後でGOPを探索したり等のGOPの探索処理を行う必要がなく、GOPのデータ長の倍数のアドレスを求めることで、所望のGOPに直接アクセスすることが可能になる。
【0034】
[データ変換装置の追加機能概要]
次に、図3を参照して、データ変換装置の追加機能の概要について説明する。図3は、本発明に係るデータ変換装置の追加機能の概要を説明するための説明図である。
データ変換装置1Bは、図1で説明した機能に加え、圧縮符号化データ(ストリームデータ)を、各GOP内で所望のフレームにランダムアクセスが可能な編集用データに変換するものである。
【0035】
図3に示すように、圧縮符号化データの各GOPは、そのデータ長が異なる15フレーム(I、B、Pの各ピクチャ)のデータで構成されている。なお、図3中、I、B、Pに付加している下付文字は、GOP内のフレームの格納順序を示している。この場合、各フレーム(ピクチャ)は、データ長が異なるため、各フレームにアクセスするには、先頭のフレーム(I)から順次所望のフレームを探索する必要があり、圧縮符号化データの編集に時間を要することになる。
【0036】
そこで、データ変換装置1Bは、圧縮符号化データのGOP内に、ユーザデータ領域を設け、そのユーザデータ領域内に、各フレーム(ピクチャ)のオフセット情報(アドレス)を記述することで、編集用データを生成する。例えば、ユーザデータ領域の先頭から順に、Iピクチャ(I)、Bピクチャ(B)、Bピクチャ(B)、…のオフセット情報を記述しておく。
このように、編集用データとして、GOPに各フレームのオフセット情報を記述しておくことで、各フレーム(ピクチャ)を直接アクセスすることが可能になり、編集を高速に行うことが可能になる。
以下、本機能を実現するデータ変換装置1Bの構成について具体的に説明する。
【0037】
[データ変換装置の構成:第2実施形態]
ここでは、図4を参照して、本発明の第2実施形態に係るデータ変換装置の構成について説明する。図4は、本発明の第2実施形態に係るデータ変換装置の構成を示すブロック構成図である。データ変換装置1Bは、GOP検出手段10と、フレーム検出手段11と、データ長累計手段12と、データ長差算出手段13と、ダミーデータ付加手段14と、オフセット情報生成手段15と、オフセット情報付加手段16とを備えている。なお、オフセット情報生成手段15およびオフセット情報付加手段16以外の構成については、図2で説明したデータ変換装置1の構成と同じものであるため、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0038】
オフセット情報生成手段15は、フレーム検出手段11から出力されたフレームごとに、当該フレームを含むGOP内でのオフセット情報を生成するものである。ここでは、オフセット情報生成手段15は、フレーム検出手段11から出力されるフレーム検出情報に基づいて、GOP内の予め定めた基準位置からの相対的なアドレスをオフセット情報として生成する。なお、この基準位置は、GOP内で固定した位置であればどこでもよく、例えば、GOPの先頭アドレス、ユーザデータ領域(図3参照)の先頭アドレス等である。このオフセット情報生成手段15で生成されたオフセット情報は、オフセット情報付加手段16に出力される。
【0039】
オフセット情報付加手段16は、オフセット情報生成手段15で生成されたオフセット情報を、GOP内のユーザデータ領域に付加するものである。ここでは、オフセット情報付加手段16は、GOP検出手段10から出力された1GOP分のストリームデータにおいて、ユーザデータ領域を設定し、オフセット情報生成手段15から出力されるオフセット情報を順次ユーザデータ領域に書き込む。
また、オフセット情報付加手段16は、1GOP分のフレームのオフセット情報をユーザデータ領域に書き込んだ後、1GOP分のストリームデータをダミーデータ付加手段14に出力する。
【0040】
なお、オフセット情報付加手段16は、GOP検出手段10から出力されたストリームデータにおいて、すでにユーザデータ領域が存在する場合は、そのユーザデータ領域にオフセット情報を書き込み、ユーザデータ領域が存在しない場合は、当該領域を付加したGOPを生成し、その付加したユーザデータ領域にオフセット情報を書き込むこととする。
このように、ユーザデータ領域を付加する場合は、データ長差算出手段13において使用する規定データ長も、ユーザデータ領域のデータ長分加算しておくことが望ましい。
【0041】
以上説明したようにデータ変換装置1Bを構成することで、データ変換装置1Bは、圧縮符号化データを、GOPが同一の長さに固定長化された編集用データに変換するとともに、GOP単位で、GOP内のフレームへのオフセット情報を付加することができる。これによって、所望のGOPにアクセスする際に、従来のように先頭のGOPから順次探索したり、予め予測した位置の前後でGOPを探索したり等のGOPの探索処理を行う必要がなく、GOPのデータ長の倍数のアドレスを求めることで、所望のGOPに直接アクセスすることが可能になる。さらに、当該GOP内のフレームにアクセスする際に、先頭のフレームから順次探索する必要がなく、オフセット情報に基づいて、直接所望のフレームにアクセスすることが可能になる。
【0042】
[データ変換装置の動作]
次に、図5を参照(構成については、適宜図4参照)して、データ変換装置の動作について説明する。図5は、本発明の第2実施形態に係るデータ変換装置の動作を示すフローチャートである。
まず、データ変換装置1Bは、GOP検出手段10によって、圧縮符号化データを入力する(ステップS1)。
【0043】
そして、データ変換装置1Bは、GOP検出手段10によって、圧縮符号化データを解析し、GOPヘッダ(グループヘッダ情報)として予め定められている固有のコードを探索することで、GOPを検出する(ステップS2;グループ検出ステップ)。なお、ここでGOPが検出されない場合(ステップS2でNo)、データ変換装置1Bは、圧縮符号化データの入力が完了したものと判断し、動作を終了する。
一方、GOPが検出された場合(ステップS2でYes)、データ変換装置1Bは、内部で管理する変数である「GOPデータ長」および「フレーム数i」を「0」で初期化する(ステップS3)。
【0044】
その後、データ変換装置1Bは、フレーム検出手段11によって、GOP内において、フレームヘッダ(ピクチャヘッダ;フレームヘッダ情報)として予め定められている固有のコードを探索することで、圧縮符号化されたフレームを検出する(ステップS4;フレーム検出ステップ)。
【0045】
そして、データ変換装置1Bは、オフセット情報生成手段15によって、当該フレームを含むGOP内でのオフセット情報を生成し、さらに、オフセット情報付加手段16によって、GOP内のユーザデータ領域にオフセット情報を付加する(ステップS5;オフセット付加ステップ)。このとき、フレーム検出手段11は、変数「フレーム数i」に「1」を加算する(ステップS6)。
【0046】
さらに、データ変換装置1Bは、データ長累計手段12によって、変数「GOPデータ長」に、フレームごとのデータ長を累計する(ステップS7;データ長累計ステップ)。
ここで、データ変換装置1Bは、変数「フレーム数i」が所定数(ここでは「15」)に達したか否かを判定する(ステップS8)。ここで、変数「フレーム数i」が「15」に達していない場合(ステップS8でNo)、データ変換装置1Bは、ステップS4に戻って動作を続ける。これによって、15フレームで構成されるGOPのデータ長がステップS7において累計されることになる。
一方、変数「フレーム数i」が「15」に達した場合(ステップS8でYes)、データ変換装置1Bは、データ長差算出手段13によって、予め定めたGOPの規定データ長と、ステップS7において累計された「GOPデータ長」との差分を算出する(ステップS9)。
【0047】
そして、データ変換装置1Bは、ダミーデータ付加手段14によって、ステップS2で検出されたGOPごとに、ステップS9で算出された差分をダミーデータとして付加して出力する(ステップS10;ダミーデータ付加ステップ)。
その後、データ変換装置1Bは、ステップS2に戻って、GOPが検出される間、動作を継続する。
【0048】
以上の動作によって、データ変換装置1Bは、圧縮符号化データを、ランダムアクセス可能な編集用データに変換することができる。
なお、ここでは、第2実施形態のデータ変換装置1Bの動作について説明したが、第1実施形態のデータ変換装置1(図1参照)の動作は、図5において、ステップS5の処理のみを省略したものであるため、説明は省略する。
【0049】
以上、本発明の実施形態に係るデータ変換装置の構成および動作の例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。ここでは、圧縮符号化データとして、MPEG2 LongGOPのストリームデータを用いた例を説明したが、この圧縮符号化データは、フレームごとに圧縮符号化され、所定数のフレームをグループとして構成したデータであれば、その符号化方式を問わない。
【0050】
また、図2および図4で説明したデータ変換装置1,1Bは、単体の構成で機能するものであるが、当該装置をノンリニア編集機内に組み込んで構成することも可能である。
また、データ変換装置1,1Bは、図示を省略したCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えた一般的なコンピュータで構成することができ、コンピュータを前記した各手段として機能させるデータ変換プログラムにより動作させることができる。
【0051】
[データ復号装置の構成]
次に、図6を参照して、本発明の実施形態に係るデータ復号装置の構成について説明する。図6は、本発明に係るデータ復号装置の構成を示すブロック構成図である。
データ復号装置2は、データ変換装置1B(図4参照)で変換された編集用データをフレームごとに復号するものである。ここでは、データ復号装置2は、編集用データ記憶手段20と、GOP特定手段21と、復号手段22とを備えている。
【0052】
編集用データ記憶手段20は、編集用データを蓄積しておくものであって、ハードディスク等の一般的な記憶装置である。この編集用データ記憶手段20には、データ変換装置1B(図4参照)で変換された編集用データを蓄積しておく。
【0053】
GOP特定手段(グループ特定手段)21は、編集用データ記憶手段20に蓄積されている編集用データにおいて、外部から入力されるフレーム番号を含んだフレーム復号指示に基づいて、指示されたフレーム(指示フレーム)が含まれるGOPを特定するものである。なお、編集用データは、図1で説明したように、GOPのデータ長が同一の長さに固定長化されている。そこで、GOP特定手段21は、フレーム番号に基づいて、GOPの絶対アドレスを算出することで、当該フレームが含まれるGOPを特定する。具体的には、フレーム番号をFNUM、GOP内のフレーム数をFMAX、固定長化された1GOPのデータ長(規定データ長)をLCONSTとしたとき、当該フレームが含まれるGOPのアドレスADGOPは、以下の(1)式で求められる。
【0054】
ADGOP=(FNUM÷FMAX)×LCONST …(1)式
ただし、この(1)式において、除算部分は小数点以下を切り捨てるものとする。
【0055】
GOP特定手段21は、この(1)式によって算出されたGOPのアドレスをGOP特定情報として、フレーム番号(指示フレーム)とともに、復号手段22に出力する。
【0056】
復号手段22は、GOP特定手段21で特定されたGOPにおいて、フレームを復号するものである。なお、復号手段22は、最初にGOPの先頭のフレーム(Iピクチャ)を復号し、指示フレームが復号されるまで、順次予め定められている表示順序に従ってフレーム(Bピクチャ、Pピクチャ)を復号する。これは、MPEG2においては、GOPの先頭フレームが、当該フレーム内の符号化データのみで復号可能なIピクチャ(フレーム内符号化画像)であるためである。
【0057】
ここで、図7を参照して、GOPのデータ構造について説明する。図7は、MPEG2のGOPにおけるピクチャ(フレーム)を表示する順序を説明するための説明図である。
図7(a)に示すように、MPEG2 LongGOPのストリームデータでは、GOPの先頭フレームが、Iピクチャであり、それ以降に、時間的に過去に位置するピクチャから予測符号化されたPピクチャ(フレーム間符号化画像)や、時間的に過去および未来に位置するピクチャから予測符号化されたBピクチャ(双方向符号化画像)が続いている。なお、BピクチャやPピクチャはそれ自体では復号することができず、Iピクチャを復号した後に、順次復号されることなる。このため、MPEG2 LongGOPのストリームデータでは、図7(b)に示すように、ピクチャの格納順序と表示順序とが異なっている。
【0058】
図6に戻って、データ復号装置2の構成について説明を続ける。
復号手段22は、オフセット情報読み出し手段22aと、フレーム復号手段22bとを備えている。
【0059】
オフセット情報読み出し手段22aは、GOP特定手段21で特定されたGOPにおいて、フレーム番号に対応するオフセット情報を読み出すものである。ここでは、オフセット情報読み出し手段22aは、GOP特定手段21によって、GOPが特定された段階で、図3で説明したユーザデータ領域において、先頭のフレームに対応するオフセット情報を読み出し、フレーム復号手段22bに出力する。
また、オフセット情報読み出し手段22aは、フレーム復号手段22bから、フレーム番号を入力されることで、当該フレーム番号に対応するオフセット情報を読み出し、フレーム復号手段22bに出力する。
【0060】
フレーム復号手段22bは、オフセット情報読み出し手段22aで読み出されたオフセット情報に対応するフレーム(ピクチャ)を、編集用データ記憶手段20から読み出して復号するものである。なお、フレーム復号手段22bは、復号したフレームが、外部から指示された指示フレームでない場合は、さらに、復号したフレームの次に復号するフレームのフレーム番号をオフセット情報読み出し手段22aに順次通知することで、目的となる指示フレームを復号する。
なお、MPEG2においては、フレームを復号することで、次に復号するフレームを特定する情報を取得することができるため、フレーム復号手段22bは、当該情報に基づいて、指示フレームが復号されるまで、オフセット情報読み出し手段22aに新たなフレーム番号を出力する。
【0061】
以上説明したようにデータ復号装置2を構成することで、データ復号装置2は、データ変換装置1B(図4参照)で変換された編集用データにおいて、フレーム番号に基づいてランダムに所望のフレームにアクセスすることが可能になる。
【0062】
[データ復号装置の動作]
次に、図8を参照(適宜図6参照)して、データ復号装置の動作について説明する。図8は、本発明に係るデータ復号装置の動作を示すフローチャートである。
まず、データ復号装置2は、GOP特定手段21によって、外部から指示されたフレーム(指示フレーム)のフレーム番号とGOPの規定データ長とに基づいて、当該フレームが含まれるGOPのアドレスを算出することでGOPを特定する(ステップS21)。
【0063】
そして、データ復号装置2は、復号手段22によって、GOPの先頭フレーム(Iピクチャ)を、復号フレームとして設定する(ステップS22)。
そして、データ復号装置2は、復号手段22のオフセット情報読み出し手段22aによって、編集用データ記憶手段20に蓄積されている編集用データにおいて、ステップS21で特定されたGOPのユーザデータ領域から、復号フレームに対応するオフセット情報を読み出す(ステップS23)。
【0064】
その後、データ復号装置2は、復号手段22のフレーム復号手段22bによって、ステップS23で読み出されたオフセット情報に基づいて、編集用データ記憶手段20から対応するフレームの圧縮データを読み出し、復号する(ステップS24)。
そして、データ復号装置2は、フレーム復号手段22bによって、復号フレームが、指示されたフレーム(指示フレーム)と同一のフレームであるか否かを判定する(ステップS25)。
【0065】
ここで、復号フレームと指示フレームとが異なるフレームである場合(ステップS25でNo)、データ復号装置2は、フレーム復号手段22bによって、次に復号するフレームを設定し(ステップS26)、ステップS23に戻って動作を継続する。
一方、復号フレームと指示フレームとが同一のフレームである場合(ステップS25でYes)、目的となる指示フレームが復号されたため、動作を終了する。
【0066】
以上の動作によって、データ復号装置2は、データ変換装置1B(図4参照)で変換された編集用データにおいて、GOPのアドレスとGOP内におけるオフセット情報とに基づいて、フレームの圧縮データにアクセスすることができるため、高速にフレームを復号することができる。
【0067】
以上、本発明の実施形態に係るデータ復号装置の構成および動作の例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
ここでは、データ復号装置2は、単体の構成で機能するものとして説明したが、当該装置をノンリニア編集機内に、データ変換装置1B(図4参照)とともに組み込んで構成することも可能である。
また、データ復号装置2は、図示を省略したCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えた一般的なコンピュータで構成することができ、コンピュータを前記した各手段として機能させる編集データ復号プログラムにより動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明に係るデータ変換装置の機能の概要を説明するための説明図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るデータ変換装置の構成を示すブロック構成図である。
【図3】本発明に係るデータ変換装置の追加機能の概要を説明するための説明図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係るデータ変換装置の構成を示すブロック構成図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るデータ変換装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明に係るデータ復号装置の構成を示すブロック構成図である。
【図7】MPEG2のGOPにおけるピクチャ(フレーム)を表示する順序を説明するための説明図である。
【図8】本発明に係るデータ復号装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】MPEG2のストリームデータの構造を示す構成図である。
【符号の説明】
【0069】
1、1B データ変換装置
10 GOP検出手段(グループ検出手段)
11 フレーム検出手段
12 データ長累計手段
13 データ長差算出手段
14 ダミーデータ付加手段
15 オフセット情報生成手段
16 オフセット情報付加手段
2 データ復号装置
20 編集用データ記憶手段
21 GOP特定手段(グループ特定手段)
22 復号手段
22a オフセット情報読み出し手段
22b フレーム復号手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定数のフレームをグループとして、前記フレームごとに圧縮符号化された圧縮符号化データを、ランダムアクセスが可能な編集用データに変換するデータ変換装置であって、
前記グループごとに予め付されたグループヘッダ情報に基づいて、前記圧縮符号化データから、前記グループを検出するグループ検出手段と、
このグループ検出手段で検出されたグループ内において、前記フレームごとに予め付されたフレームヘッダ情報に基づいて、前記フレームを検出するフレーム検出手段と、
このフレーム検出手段で検出された前記フレームごとに、前記所定数分のデータ長を累計データ長として累計するデータ長累計手段と、
このデータ長累計手段で累計された累計データ長が、予め定めた規定データ長未満である場合に、前記グループのデータに、前記規定データ長と前記累計データ長との差分のダミーデータを付加するダミーデータ付加手段と、
を備えることを特徴とするデータ変換装置。
【請求項2】
前記グループの予め定めた基準位置から当該グループ内における前記フレームごとの圧縮符号化データへのオフセットを示すオフセット情報を、前記グループ内に付加するオフセット情報付加手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のデータ変換装置。
【請求項3】
所定数のフレームを圧縮符号化して構成した予め定めた規定データ長の複数のグループからなる編集用データから、任意のフレームを復号するデータ復号装置であって、
復号対象のフレームのフレーム番号に基づいて、前記編集用データにおいて、前記復号対象のフレームを有するグループを特定するグループ特定手段と、
このグループ特定手段で特定されたグループ内に付加されているオフセット情報を読み出すオフセット情報読み出し手段と、
このオフセット情報読み出し手段によって読み出されたオフセット情報に基づいて、前記復号対象のフレームを復号するフレーム復号手段と、
を備えることを特徴とするデータ復号装置。
【請求項4】
所定数のフレームをグループとして、前記フレームごとに圧縮符号化された圧縮符号化データを、ランダムアクセス可能な編集用データに変換するために、コンピュータを、
前記グループごとに予め付されたグループヘッダ情報に基づいて、前記圧縮符号化データから、前記グループを検出するグループ検出手段、
このグループ検出手段で検出されたグループ内において、前記フレームごとに予め付されたフレームヘッダ情報に基づいて、前記フレームを検出するフレーム検出手段、
このフレーム検出手段で検出された前記フレームごとに、前記所定数分のデータ長を累計データ長として累計するデータ長累計手段、
このデータ長累計手段で累計された累計データ長が、予め定めた規定データ長未満である場合に、前記グループのデータに、前記規定データ長と前記累計データ長との差分のダミーデータを付加するダミーデータ付加手段、
として機能させることを特徴とするデータ変換プログラム。
【請求項5】
前記コンピュータを、
前記グループの予め定めた基準位置から当該グループ内における前記フレームごとの圧縮符号化データへのオフセットを示すオフセット情報を、前記グループ内に付加するオフセット情報付加手段としてさらに機能させることを特徴とする請求項4に記載のデータ変換プログラム。
【請求項6】
所定数のフレームをグループとして、前記フレームごとに圧縮符号化された圧縮符号化データを、ランダムアクセスが可能な編集用データに変換するデータ変換方法であって、
グループ検出手段によって、前記グループごとに予め付されたグループヘッダ情報に基づいて、前記圧縮符号化データから、前記グループを検出するグループ検出ステップと、
フレーム検出手段によって、前記グループ検出手段で検出されたグループ内において、前記フレームごとに予め付されたフレームヘッダ情報に基づいて、前記フレームを検出するフレーム検出ステップと、
オフセット情報付加手段によって、前記グループの予め定めた基準位置から当該グループ内における前記フレームごとの圧縮符号化データへのオフセットを示すオフセット情報を、前記グループ内に付加するオフセット付加ステップと、
データ長累計手段によって、前記フレームごとに、前記所定数分のデータ長を累計データ長として累計するデータ長累計ステップと、
ダミーデータ付加手段によって、前記データ長累計手段で累計された累計データ長が、予め定めた規定データ長未満である場合に、前記グループのデータに、前記規定データ長と前記累計データ長との差分のダミーデータを付加するダミーデータ付加ステップと、
を含むことを特徴とするデータ変換方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−124931(P2008−124931A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−308334(P2006−308334)
【出願日】平成18年11月14日(2006.11.14)
【出願人】(506381153)さくら映機株式会社 (5)
【出願人】(000004352)日本放送協会 (2,206)
【Fターム(参考)】