説明

ナビゲーションシステム

【課題】 移動体の経路誘導に不可欠な前方数10mから数100mの範囲での奥行き情報を、大掛かりな光学系を導入することなく搭乗者に掲示する経路誘導方法及び用いる経路誘導装置を提供する。
【解決手段】 移動体が備えるフロントガラスの前方に見える風景に重なるように像(図形、文字、記号を含む)を表示するナビゲーションシステムにおいて、該像中の少なくとも1つの図像(記号、文字を含む)の大きさを、該移動体の移動に伴う時間経過に沿って変化させながら搭乗者に掲示することを特徴とするナビゲーションシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車などの移動体に搭載されるナビゲーションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のナビゲーションシステムは、GPS(Global Positioning Sysytem)を利用して現在位置を取得すると同時に、DVDなどの記憶媒体に記憶された現在位置近傍の地図情報を記憶媒体から読み出し、車載ディスプレイに表示し、地図上に自車両の現在位置と目的地までの経路を示すことにより経路誘導(ナビゲーション)を行っている。
【0003】
この方法では、車載ディスプレイがフロントパネルの部分に配置されることが多く、運転者の前方視野上に配置されていないために走行時に運転者が車載ディスプレイに視線を移動することが多くなり安全上の問題を生じている。又、地図を用いる経路誘導においては、地図と実際の空間との間の対比が必要であり、地図を見て瞬時に経路を知ることは難しく、これは特に走行時においてはデメリットとなっている。
【0004】
そこで、走行時は音声による案内が行われるが、この案内は、例えば「約300m先、右折です」、「まもなく左折です」など、正確な経路誘導が行えない。特に、交差点が20〜30m以内で隣接している場合などには、どちらの交差点を指しているのか判断できないなどの問題がある。
【0005】
この問題を解決する方法として、特許文献1には、自車両の現在位置近傍の立体地図情報を読み出して鳥瞰図を作成し、フロントガラスを透して見える風景と重なるように鳥瞰図をヘッドアップディスプレイに映し出す技術が開示されている。
【0006】
ヘッドアップディスプレイとは、図6に示すようにディスプレイ1に表示した画像をフロントガラス3で反射させて運転席から見えるようにし、その結果、運転席からはフロントガラス3を通した前方の景色とディスプレイ1の表示画像1aが重畳されて見えるようにしたディスプレイである。このようなヘッドアップディスプレイを用いることで、車載ディスプレイの表示画像を見るために視線を移動させるという問題は解決できる。しかしながら、特許文献1では経路指示について考慮されておらず、ナビゲーションシステムとして不十分であつた。
【0007】
対して、特許文献2では自車両の現在位置および進行方向を取得し、その現在位置および進行方向と立体地理情報とに基づいてフロントガラスから見える景色を推定し、その推定した景色中の地物と関連した経路指示図形を生成し、その経路指示図形をフロントガラスから見える景色中の当該地物の近傍に見えるようにヘッドアップディスプレイに映し出し、経路誘導を行う方法が開示されている。
【0008】
図7に、この方法による運転者から見たフロントガラス越しの風景と経路指示図形を例示する。フロントガラス3上で、実際の景色と経路指示図形5などの進路誘導画像が重畳される。実際の景色に透視画像を重畳して表示することで、運転者は、地図上の位置をフロントガラスを通して前方に見える景色との対応関係を求めるプロセスが不要となり、経路を即座に把握でき、運転しやすくなる。
【0009】
特許文献3では、3次元表示を行うヘッドアップディスプレイによるナビゲーションシステムが開示されているが、従来2次元表示されていた地図を3次元的に表示することを目的に使用されており、経路指示図形を表示した経路誘導に関しては何も述べられていない。
【0010】
【特許文献1】特開平4−125679号公報
【特許文献2】特開平9−35177号公報
【特許文献3】特開2003−4462号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
特許文献2による方法では、経路指示図形をフロントガラスから見える景色中の当該地物の近傍に見えるようにヘッドアップディスプレイに映すが、フロントガラスから見える景色は3次元空間であるのに対し、ヘッドアップディスプレイが表示する画像は2次元画像であるため、奥行きは無視して、フロントガラスから見える景色を2次元空間とみなし、2次元空間において当該地物の近傍に経路指示図形を表示するということである。
【0012】
しかしながら、この場合、以下の問題が生じてしまう。
例えば、図7に示すように、交差点Aを右折せよとの経路指示図形5は、交差点Aの路面に重なるように表示すれば判り易いが、自車両の直前に大きな車両101が走行している場合では、安全上路面より数m上方に表示せざるを得なくなり、図8に示すように経路指示図形5を路面より数m上方に表示する。その場合、経路指示図形5は交差点Aを指し示すのか、交差点Bを指し示すのかの区別がつかなくなるという問題が発生してしまう。
この問題は、開示されているヘッドアップディスプレイが表示画像に奥行き情報がない2次元画像を使用しているために起こるものである。
【0013】
一般に、信号機並びに多くの道路標識は路面より数メートル上方に設置されていることを考慮すれば、経路誘導システムにおける経路指示図形なども路面の上方にも表示できることが不可欠であり、従って、上記問題の解決は不可欠である。
そこで、特許文献3で開示されているような3次元表示が可能なヘッドアップディスプレイのナビゲーションシステムへの使用が考えられるが、以下に示すような理由から上記問題は解決されない。
【0014】
現在までに実用化されている3次元ディスプレイは両眼視差による立体視を利用するもので、この両眼視差による立体視では、前方高々数mまでの範囲で奥行きの違いを知覚できるにすぎない。
ところが、移動体の経路誘導では前方数10mから数100mの範囲で、奥行きの違いを表現する必要がある。しかしながら、現在までに実用化されている3次元ディスプレイでは、例えば、100m先の交差点と150m先の交差点を区別することができない。
【0015】
なお、2次元表示であっても、フロントガラスの先に経路指示図形が見える奥行き方向の位置、すなわち虚像の位置を100m以上先として、かつ虚像の位置を可変とできれば、上記問題の解決をはかることができる。しかし、原理的には可能であるが、虚像を100m以上先に形成すること及び虚像の位置を可変とすること、いずれもディスプレイとフロントガラスの間に大掛かりな光学系を導入する必要があり、通常の車両において、そのような空間を確保することは現実的に困難である。
このような状況において、本発明は、上記問題を解消して経路誘導に最適なナビゲーションシステムの提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
請求項1記載の発明は、移動体が備えるフロントガラスの前方に見える風景に重なるように像(図形、文字、記号を含む)を表示するナビゲーションシステムにおいて、該像中の少なくとも1つの図像(記号、文字を含む)の大きさを、該移動体の移動に伴う時間経過に沿って変化させながら搭乗者に掲示することを特徴とするナビゲーションシステムである。
【0017】
請求項2記載の発明は、移動体が備えるフロントガラスに対して運転席と反対側に、移動体に搭載したディスプレイの表示画像の像を形成することで、該ディスプレイの表示画像を移動体の搭乗者に掲示するナビゲーションシステムにおいて、該表示画像の像中の少なくとも1つの図像(記号、文字を含む)の大きさを、該移動体の移動に伴う時間経過に沿って変化させながら搭乗者に掲示することを特徴とするナビゲーションシステムである。
【0018】
請求項3記載の発明は、移動体に搭載したディスプレイの表示面から放たれる光の一部を、該移動体のフロントガラスで反射させ、フロントガラスの前方にディスプレイの表示画像の虚像を形成することで、移動体の搭乗者に掲示するナビゲーションシステムにおいて、該表示画像の像中の少なくとも1つの図像(記号、文字を含む)の大きさを該移動体の移動に伴う時間経過に沿って変化させながら搭乗者に掲示することを特徴とするナビゲーションシステムである。
【0019】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求項3記載の図像の大きさが、移動体の位置情報に基づいて算出されることを特徴とするナビゲーションシステムである。
【0020】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求項3記載の図像の大きさが、移動体の位置情報及び移動体の移動速度に基づいて算出されることを特徴とするナビゲーションシステムである。
【0021】
請求項6記載の発明は、請求項1乃至請求項5記載の図像の形成位置が、移動体が備えるフロントガラスの前方に10m以上離れた位置であることを特徴とするナビゲーションシステムである。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係るナビゲーションシステムによれば、移動体の移動時の正確な経路誘導に不可欠な数10mから数100mの範囲における周辺視野を奥行きの違いをもって表現することができる人間の視覚システムである運動視差を利用することで経路指示図形などの奥行き位置情報を運転者に容易に知覚させて、移動時の経路誘導情報を瞬時に運転者に提示する。更に、運動視差の利用は、運転者が知覚する経路指示図形などの奥行き位置情報が、実際の像位置とは無関係にその大きさの時間的変化率で決まるため、特別な3次元表示装置を必要としないという特長も有し、且つ経路誘導情報を得るために前方道路から視線を逸らせることがないので運転の安全性を高める働きを有するもので、顕著な効果を奏するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
先ず、本発明の基本原理を説明する。
人間の視覚システムが奥行きを知覚する生理的要因として、三次元画像工学(大越孝敬著、朝倉書店、1991年)に記述されているように、(1)両眼視差、(2)幅輳、(3)焦点調節、(4)運動視差の4つの要因があり、且つこれら4つの要因がそれぞれ支配的に機能する奥行き範囲が異なっている。
焦点調節は、前方1〜2m程度の範囲で支配的に機能し、両眼視差及び幅輳について
は、前方10m程度の範囲で支配的である。そして、それ以上の遠方においては運動視差が奥行き知覚において支配的に機能している。
【0024】
本発明は、移動体、特に車両の経路誘導において重要となる数10m以上の奥行き知覚においては、運動視差が支配的に機能する点に着目してなされたものである。
ここで、運動視差とは観察者が移動した場合、視野内の対象物の見え方が異なってくることをいう。日常よく経験する例としては、電車の窓から見た風景が、遠方にあるものはゆっくりと移動し、近くにあるものは素早く移動するといった現象も運動視差によるものである。
【0025】
同様に、走行中の車両におけるフロントガラス越しに見た風景においても、遠方にあるものはゆっくりと近づき、近くにあるものは早く近づく。これは、人間の目の網膜上に結像した像としてみた場合、前方にある対象物はそれに近づくにしたがって、その網膜上の像は大きくなるが、この場合、遠くにある対象物の像が大きくなる速さは遅く、近くにある対象物の像が大きくなる速さは早い。この現象も運動視差によるものであり、人間の視覚システムが、両眼視差などが機能しない遠方における距離情報を得るのに重要な役割を果たしている。
【0026】
本発明では、この運動視差の原理を逆に利用し、ヘッドアップディスプレイに表示される図像の大きさの時間変化率を変えることにより、その図像の位置とは無関係に、その図像を異なった距離に存在するものと人間の視覚システムに知覚させようとするものである。そして、その図像の大きさの時間変化率を、その図像を知覚させたい位置に実際にある地物の網膜上での像の大きさの時間変化率と同じにすれば、運動視差により実際にある地物と同じ位置にあると知覚されることになる。
このためには、図像の大きさを時間とともに変化、通常の走行時では拡大させる必要があるが、その場合の時間変化率は、図像を搭乗者に知覚させたい位置、又はその位置と移動体の速度に基づいて算出すればよい。
【0027】
更に、前記運動視差のような生理的要因のほか、視覚システムが奥行きを知覚する要因として、心理的要因(経験的要因とも呼ぶ)がある。心理的要因は更に幾つかの要因に分類されるが、そのうち特に網膜像の大きさによる奥行き感が、数10mから数100mの奥行きを得ることに寄与することが知られている。
ここで、網膜像の大きさによる奥行き感とは、大きさが予め分かっている対象が網膜上でどれくらいの大きさで写るかによって概略の距離を感じ取ることをいう。したがって、対象物までの距離と対象物の表示サイズの関係を常に一定にしておけばよく、本発明では、このような心理的要因による知覚システムが奥行きを知覚する効果を誘発して、問題の解決を促すものである。
【0028】
以下、本発明の実施形態について図1〜図5を用いて詳細に説明する。
図1は、実施例1によるナビゲーションシステムの基本構成を示す図である。図2は実施例1における経路指示図形の大きさと表示位置を決定する演算処理のフローチャートである。図3は、実施例1の方法により得られる経路指示図形の説明図である。図4は実施例2によるナビゲーションシステムにおける基本構成を示す図である。図5は実施例2における経路指示図形の大きさと表示位置を決定する演算処理のフローチャートである。
【実施例】
【0029】
(実施例1)
本発明の第1の実施形態を図1に示す。
図1において、1はディスプレイ、2はディスプレイの表示画像の虚像位置を遠方に延ばすための光学系で凹面鏡、凸レンズ、ホログラムなどで構成される。3はフロントガラス、10はパターンのサイズと表示位置を求めるための演算部、11はディスプレイ1に表示する経路指示図形などのパターンを生成する画像パターン生成部、12は経路指示などに初期パターンとして用いる基本パターンを記憶する基本パターン記憶部である。
【0030】
本実施例では、現在位置情報、経路情報、および方向情報に基づいて、経路指示図形の大きさと表示位置を決定する。図2に経路指示図形の大きさと表示位置を決定する処理のフローチャートを示す。
【0031】
図2において、GPSから現在位置情報を取得し、さらに車載の記憶媒体などに記録されている地図情報から経路情報を取得し、右折、左折など経路指示図形を提示すべき次の目標地物までの距離を演算部10において算出する。そして、次の目標地物までの距離が所定の距離L以内になると、該当する経路指示図形を基本パターン記憶部より読み出して表示を開始する。表示開始時の経路指示図形の横方向および縦方向の大きさはそれぞれx、yとする。その後は、表示画像のフレーム期間毎に現在地を取得し、目標地物までの距離を計算し、この距離が0になれば、経路指示図形の表示を終了する。或いは、その距離が0でなければ、次のフレーム画像に表示する経路指示図形の横方向、縦方向の大きさx、yを、下記数1により求める。
【0032】
【数1】

ここで、Lは現在の目標地物までの距離である。
【0033】
この演算を演算部10にて行い、演算結果を画像パターン生成部11に送り、画像パターン生成部11は受け取った演算結果に基づいて表示パターンを生成する。演算部10では、また経路指示図形の表示すべき位置を該車両の方向情報に基づいて演算により求める。以上の方法で得られた経路指示図形の大きさと、表示位置に基づいてフレーム画像を生成して表示を行う。以上の処理フローは表示装置のフレーム周期ごとに行い、リアルタイム表示を行う。
【0034】
図3において、図3(a)はナビゲーションシステムを搭載した車両の地図上の現在地とナビゲーションシステムが設定した経路を示す図である。
図3(a)上の地点Cを車両100が走行中であり、次の右折地点である交差点Bまでの距離を例えば200mとする。この地点Cにおいて、図3(b)に示すように交差点Bで右折させるための経路指示図形5の表示を開始する。そして、これ以降の時刻における経路指示図形の大きさは、その時点における車両と交差点B間の距離を用いた数1により算出する。数1によると、図3(c)に示すように、車両が交差点Aを走行中は、地点Cに比べ、交差点Bまでの距離が2分の1となり、従って経路指示図形51のサイズは2倍となっている。
【0035】
(実施例2)
本発明の第2の実施形態によるナビゲーションシステムの基本構成を図4に示す。基本構成は実施例1のナビゲーションシステムの基本構成と同じであるが、本実施例では、経路指示図形の大きさを、GPSから取得した車両の位置情報に加え、速度表示用の速度計測手段から取得した車両の速度情報も利用して算出している。
【0036】
図5に、経路指示図形の大きさと表示位置を決定する処理のフローチャートを示す。演算部10は、GPSから取得した車両の位置情報と経路情報から目標地物との距離が所定の距離まで近づいたことを知ると、基本パターン記憶部12より経路指示図形を読み出して表示を開始する。表示開始時の経路指示図形の横方向および縦方向の大きさはそれぞれx、yとする。その後の表示においては、ディスプレイでは第n−1番目のフレーム画像が表示されており、演算部10では次の第n番目のフレーム画像で表示する経路指示図形を生成しているとする。
【0037】
先ず、現在の車両の速度を得て、これにフレーム期間を乗じて、第n−1番目から第n番目の1フレーム期間で車両が進む距離ΔLを算出する。そして、第n−1番目のフレームにおける目標地物までの距離LからこのΔLを減じることにより第n番目のフレームにおける目標地物までの距離Lを算出する。この距離が0になれば、経路指示図形の表示を終了し、その距離が0でなければ、次のフレーム画像に表示する該経路指示図形の大きさを、数1により求める。
【0038】
この演算を演算部10にて行い、その演算結果は画像パターン生成部11に送られ、画像パターン生成部11では受け取った演算結果に基づいて表示パターンを生成する。又、演算部10では、経路指示図形の表示すべき位置を車両の方向情報に基づいて算出より求める。以上の方法で得られた経路指示図形の大きさと表示位置に基づき、フレーム画像を生成して表示を行う。以上の処理フローは表示装置のフレーム周期ごとに行い、リアルタイム表示で行われる。
【0039】
本発明では、以上述べた2つの実施形態にとどまらず、本発明の精神を脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。例えば、車両の位置を取得する手段として、前記実施例ではGPSを利用したが、車載のCCDカメラなどで車の周囲の風景画像から得た自己の位置情報を用いることも可能である。
なお、本発明においては、実施形態の違いにかかわらず、ディスプレイの表示画像の虚像
の位置をフロントガラスの前方10m以上とすることにより、著しい効果を得ることができる。なぜならば、本発明は人間の視覚システムが対象物の奥行きを知覚する際に用いる生理的要因の中の運動視差と呼ばれる要因を利用するが、運動視差が他の要因より支配的になるのがおよそ10m以上の領域からであるからである。
【0040】
各実施例において、演算手段で実行される画像表示のための処理手順をコンピュータに実行させることができることは言うまでもなく、コンピュータにその処理手順を実行させるためのプログラムを、そのコンピュータが読み取り可能な記憶媒体、例えば、フレキシブル磁気ディスク、光ディスク、ROM、メモリカード、CD、DVD及びリムーバブルディスクなどに記録し、提供し、配布することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の第1の実施形態例における基本構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態例における経路指示図形の大きさと表示位置を決定する演算処理のフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施形態例における表示された経路指示図形の説明図で、(a)は移動体の進行経路を示す地図情報、(b)は遠方の交差点Bを示す経路指示図形、(c)は移動体が交差点Bに近づいた状況における経路指示図形である。
【図4】本発明の第2の実施形態例における基本構成を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態例における経路指示図形の大きさと表示位置を決定する演算処理のフローチャートである。
【図6】経路誘導用ヘッドアップディスプレイの基本構成を示す図である。
【図7】従来のナビゲーションシステムにおける経路指示図形の表示例を示す図である。
【図8】従来のナビゲーションシステムにおける問題点を説明する図である。
【符号の説明】
【0042】
1 ディスプレイ
1a ディスプレイ表示画面の虚像
2 凹面鏡、凸レンズ、ホログラムなどディスプレイ1の表示画像の虚像位置
を遠方に延ばすための光学部品または光学系
3 フロントガラス
10 演算部
11 画像パターン生成部
12 基本パターン記憶部
5 経路指示図像
51 経路指示図像
100 自車両
101 前方車両
110 経路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体が備えるフロントガラスの前方に見える風景に重なるように像(図形、文字、記号を含む)を表示するナビゲーションシステムにおいて、該像中の少なくとも1つの図像(記号、文字を含む)の大きさを、該移動体の移動に伴う時間経過に沿って変化させながら搭乗者に掲示することを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項2】
移動体が備えるフロントガラスに対して運転席と反対側に、移動体に搭載したディスプレイの表示画像の像を形成することで、該ディスプレイの表示画像を移動体の搭乗者に掲示するナビゲーションシステムにおいて、該表示画像の像中の少なくとも1つの図像(記号、文字を含む)の大きさを、該移動体の移動に伴う時間経過に沿って変化させながら搭乗者に掲示することを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項3】
移動体に搭載したディスプレイの表示面から放たれる光の一部を該移動体のフロントガラスで反射させて、フロントガラスの前方に形成したディスプレイの表示画像の虚像を、移動体の搭乗者に掲示するナビゲーションシステムにおいて、該表示画像の像中の少なくとも1つの図像(記号、文字を含む)の大きさを該移動体の移動に伴う時間経過に沿って変化させながら搭乗者に掲示することを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3記載の図像の大きさが、移動体の位置情報に基づいて算出されることを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項5】
請求項1乃至請求項3記載の図像の大きさが、移動体の位置情報及び移動体の移動速度に基づいて算出されることを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5記載の図像の形成位置が、移動体が備えるフロントガラスの前方に10m以上離れた位置であることを特徴とするナビゲーションシステム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−17626(P2006−17626A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−196958(P2004−196958)
【出願日】平成16年7月2日(2004.7.2)
【出願人】(801000038)よこはまティーエルオー株式会社 (31)
【Fターム(参考)】