説明

ハンドスキャナ

【課題】乗り物(例えば、バス、タクシー、パトカー)及び公務員(例えば、警察官)に装着されているセンサーが、大気環境、潜在的な生物及び化学攻撃そして道路及び交通状況などの多様な状況及び状態を監視する。
【解決手段】本発明は、所定の地理的な位置全てに固定式のセンサーを設置する通常のアプローチを改良するものである。必要なセンサーの総数と、センサーを接続するのに必要なネットワーク・インフラストラクチャーのサイズと複雑度は低減されかつ簡素化される。所定の地域をカバーするのに必要なモバイルセンサーの数を推定する方法も開示されている。モバイルセンサーの数は比較的少なくても、固定式センサーネットワークよりも低価格かつより単純に広い地域をカバーできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、センサー・オン・パトロール(SOP):環境モニタリングにおけるモバイルセンサーの使用と題するTao
Zhang氏の2006年8月22日出願付け米国仮出願第60/710,354の優先権を主張するものであり、その開示内容の全てがレファレンスとして本書に導入される。
【0002】
本願は、概ねワイヤレス・ネットワークに関するものであり、例えば潜在的な生物、化学あるいは他の種類の危険や、天候あるいは交通状態等の様々な種類の環境状態及び状況を探知するセンサーとしてモバイル・デバイスサーを使用することを支持するシステムおよび方法と、そのモバイル・デバイスが、必要に応じて異なるワイヤレスネットワーク及び/あるいはワイヤレスネットワーク・アクセス・ポイントに接続されてそのモバイルセンサーデバイスのホスト・コントロールあるいはコマンドセンターとの接続を継続することができるようにした改良されたハンドオーバー(ハンドオフ)オペレーションに関するものである。
【背景技術】
【0003】
A.環境モニタリング
【0004】
環境センサーは、潜在的な生物及び化学攻撃、大気環境、道路状態、交通事故などの状況を監視するために開発されてきた。例えば、火炎検出器は、所定波長の偶発的な放射光を監視及び分析して火があるかどうかを判断する。湿度センサーは、空気中の絶対湿度、相対湿度、あるいは露点を検知する。湿気センサーは、ガス中の含水率を測るのに使用されるものである。光度計と比色計、水質センサーは、色の強さから溶液の濃度を測定するためのイオン特有のコンピュータ・インターフェイス・プローブである。放射線センサーは、医学的診断、放射能年代測定、バックグラウンド放射線、活動レベル及び放射線量の測定のために使用される。煙探知機(例えば、電離箱及び光電子煙探知機)は、燃焼物を探知するように作られている。太陽放射センサーは、地球上の太陽熱の放射線、太陽熱の放射線の正味及び光合成光スペクトルを含む、放射線のスペクトル域を測定する。温度センサーは、温度を測定するのに使用される。紫外線センサーは、紫外線パワーあるいは強度を測定するのに使用される。不透過度センサー、ダストセンサー及び視感度センサーは、サンプルから出る光の量を測定するものである。気象センサーは、風速と風向、降雨あるいは降雪量、太陽熱の放射線、温度、圧力及び湿度など1又は複数の天気の要素を測定するために作られたものである。
【0005】
多数の都市が、環境を監視するセンサーを設置あるいは設置することを検討している。現在の通常のアプローチは、固定式センサーを選択された地理的な位置に設置することである。そのアプローチは、各センサーが広範囲の地理的地域をカバーすることが可能である場合は上手く機能する。しかしながら、通常、多数の環境センサーは、狭い領域しか探知できない。結果として、大都市をカバーするのには多数の固定式センサーが必要となる。これは、全てのセンサーを監視センターに接続するには、大規模及び複雑なネットワーク・インフラストラクチャーを必要とすることを意味する。また、固定式センサーは、干渉される傾向にある。従って、環境モニタリング及び報告を改良する技術が必要とされる。
【0006】
B.ワイヤレス・ネットワーク
【0007】
ワイヤレス・ネットワークは、携帯及びワイヤレス電話、PC(パーソナル・コンピュータ)、ラップトップ・コンピュータ、ウェアラブル・コンピュータ、コードレス電話、ポケベル、ヘッドセット、プリンター、PDA(パーソナル・デジタル・アシスタント)など、多様な種類のモバイル・デバイスを含む。モバイル・デバイスは、音声及び/又はデータの高速ワイヤレス送信を保証するデジタルシステムを含む場合がある。
【0008】
モバイルユーザーが、ワイヤレス接続を通じてローカル・エリア・ネットワーク(LAN)に接続することができるワイヤレスLAN(WLAN)が、ワイヤレス通信に使用されることがある。ワイヤレス通信は、光、赤外線、ラジオ、マイクロ波などの電磁波を通じて伝播する通信を含むものであっても良い。現在、ブルートゥース、IEEE802.11及びHomeRFなど多様な異なったWLAN基準が存在する。
【0009】
例えば、ブルートゥース製品は、モバイルコンピュータ、モバイル電話、携帯デバイス、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)、及び他のモバイル・デバイスとインターネットへの接続のリンクを提供するために使用されることがある。ブルートゥースは、短距離ワイヤレス接続を使用して如何に簡単にモバイル・デバイス同士及びモバイル・デバイスとモバイルではないデバイスが相互接続するかに関する、コンピュータ及び電気通信産業の規格である。ブルートゥースは、データを同期化して1つのデバイスから別のデバイスにおいて一貫させることで異なるベンダーによる機器がシームレスに連携することを可能にする必要がある多様なモバイル・デバイスの急増から生じるエンドユーザー問題に対処するデジタル・ワイヤレス・プロトコルを作成する。ブルートゥースデバイスは、一般的なネーミングコンセプトに従って名付けられる。例えば、ブルートゥースデバイスは、ブルートゥース・デバイス・ネーム(BDN)あるいは特有のブルートゥース・デバイス・アドレス(BDA)と関連する名前を持つことがある。ブルートゥースデバイスは、インターネットプロトコル(IP)ネットワークに参加することがある。ブルートゥースデバイスがIPネットワーク上で機能した場合、IPアドレス及びIP(ネットワーク)ネームを有することがある。従って、IPネットワークに参加するようになされたブルートゥースデバイスは、例えば、BDN、BDA、IPアドレス及びIPネームを含むことがある。「IPネーム」という用語は、インターフェースのIPアドレスに相当する名前を示すものである。
【0010】
IEEE
802.11は、ワイヤレスLAN及びデバイスの技術を特定するものである。802.11を使用して、それぞれの単一ベースステーションが幾つかのデバイスをサポートすることでワイヤレスネットワーキングが構成される。例えば、デバイスにはワイヤレスハードウェアが予備的に装備されていたり、あるいはユーザーがアンテナを含むカードなどの別のハードウェアをデバイスにインストールしたりする。一例として、802.11で使用するデバイスは、デバイスがアクセスポイント(AP)、モバイルステーション(STA)、ブリッジ、PCMCIAカードあるいは別のデバイスであるかどうかは関係なしに、3つの注目すべき要素を含む。すなわち、ラジオ・トランシーバー、アンテナ、及びネットワーク上のポイント間のパケットの交通を制御するMAC(メディア・アクセス・コントロール)レイヤーである。
【0011】
ワイヤレスネットワークは、例えば、モバイルIP(インターネット・プロトコル)システム、PCSシステム及び他のモバイルネットワークシステムに使用されている方法およびプロトコルを含むことがある。モバイルIPは、インターネット・エンジニアリング・タスク・フォース(IETF)が作成した標準通信プロトコルを含むものである。モバイルIPを使用してモバイル・デバイス使用者は、一度指定されたIPアドレスを維持しながらネットワーク上を移動することがある。
RequeSt
for CommentS (RFC)
3344を参照。モバイルIPは、インターネット・プロトコル(IP)を向上し、モバイルデバイスがホームネットワーク外で接続する場合、インターネットトラフィックをモバイルデバイスに転送する手段を提供する。モバイルIPは、各モバイル・ノードに、ホームネットワーク上におけるホームアドレス、及びネットワークとそのサブネット内におけるデバイスの現在の位置を特定するケア・オブ・アドレス(CoA)を指定する。デバイスが別のネットワークに移動した場合、新たなケア・オブ・アドレスを受け取る。
ホーム・ネットワーク上の移動エージェントは、各ホームアドレスとケア・オブ・アドレスを関連付ける。モバイル・ノードは、使用するケア・オブ・アドレス(例えば、インターネット・コントロール・メッセージ・プロトコル(ICMP))が変わるたびに結合更新情報をホーム・エージェントに送信することができる。
【0012】
基本的なIPルーティングにおいて、通常、ルーティング・メカニズムは、各ネットワークノードが例えばインターネットへの一定の接続ポイントを持ち各ノードのIPアドレスは接続しているネットワークリンクを特定するということを前提にしている。本書において、「ノード」という用語は、例えば、データ送信の再分配ポイントあるいはエンドポイントを含み、他のノードとの通信を認識、処理及び/又は転送することができる接続ポイントを含む。例えば、インターネット・ルーターは、デバイスのネットワークを特定する例えばIPアドレスのプレフィックスを見る。そして、ネットワークのレベルで、ルーターは、特定のサブネットを特定する一連のビットをみることができる。そして、サブネットレベルで、ルーターは、特定のデバイスを識別する一連のビットをみることができる。通常のモバイルIP通信では、ユーザーがモバイルデバイスの接続を例えばインターネットから切断して新たなサブネットに再接続しようとする場合、デバイスは、新たなIPアドレス、適切なネットマスク及びデフォルトルーターで再設定されなければらなない。そうでなければ、ルーティングプロトコルは、パケットを適切に送信することができない。
【0013】
C.
モバイル・デバイスのハンドオーバー(ハンドオフ)
【0014】
IPベースのワイヤレス・ネットワーク・インターフェースを持つモバイル・デバイスにおいて、同モバイル・デバイスは、セッションを継続させるために1つのネットワークから別のネットワークあるいはネットワークの1つのアクセスポイントから別のポイントに移動する時にローミングあるいはハンドオフを行う必要があるため、セッションの継続を保証するには、モバイル・デバイスが適当なネットワーク接続点をすぐに探して接続し続けることが重要である。現在のハンドオフ技術において、通常、以下の特定のプロトコル・レイヤー・ハンドオフを順番に行うことによってハンドオフが達成される。
【0015】
最初に、物理レイヤーにおいてハンドオフが行われる。この点で、モバイル・デバイスは、無線チャンネルをターゲット・ネットワークのワイヤレス・ベース・ステーションあるいはワイヤレス・アクセス・ポイントに切り替える。
【0016】
第2に、レイヤー2においてハンドオフが行われる。この点で、レイヤー2(即ち、リンク・レイヤー)接続をターゲット・ネットワークに切り替える。以上の通り、リンク・レイヤー即ちレイヤー2は、ユーザートラフィックを運ぶIPレイヤーのすぐ下のプロトコルである。同モバイル・デバイスは、ターゲット・ネットワークがレイヤー2認証を必要とする場合、そのターゲット・ネットワークで認証を行う。
【0017】
第3に、IPレイヤーにおいてハンドオーバーが行われる。この点に関し、モバイル・デバイスは、ターゲット・ネットワークからローカルIPアドレスを入手し、ターゲット・ネットワークがIPレイヤー認証を要求する場合は認証を行い、同モバイル・デバイスに送られるIPパケットがIPネットワークによりターゲット・ネットワークを通してモバイル・デバイスにルートされるようにIPレイヤー位置更新を行う。例えば、IPレイヤー位置更新をサポートする1つの方法は、インターネット・エンジニアリング・タスク・フォース(IETF)が定義するモバイルIPを使用することである。
【0018】
第4に、アプリケーション・レイヤーにおいてハンドオーバーが行われる。モバイル・デバイスは、アプリケーション・トラフィックがターゲット・ネットワークを通じてモバイル・デバイスのアプリケーションに正確に流れることを保証するために、同アプリケーション・レイヤーで必要な措置を行う。例えば、モバイル・デバイスが、アプリケーション・レイヤーの信号伝達を管理するためにIETFが定義するセッション・イニシエーション・プロトコル(SIP)を使用する場合、モバイル・デバイスがホームSIPサーバーで現在の位置を更新することでアプリケーション・レイヤー・ハンドオーバーが達成される。モバイル・デバイスは、ターゲット・ネットワークが必要とする場合、アプリケーション・レイヤー認証を行う必要がある。それは、例えば、IPマルチメディア・サブシステム(IMS)が、アプリケーション・レイヤー信号伝達及び3GPP(第3世代パートナーシップ・プロジェクト)におけるマルチメディアアプリケーション管理をサポートするSIPベースのシステムである訪問している3GPPワイヤレス・ネットワークのIMSを同モバイル・デバイスが使用する場合である。
【0019】
D.ネットワークディスカバリー、メディア独立型情報サーバーとハンドオーバー
【0020】
ネットワーク・ディスカバリーは、時宜、的確及び効率的にモバイル・デバイスのアプリケーション要件及び特性に適合するネットワーク・アタッチメントにおける適切なポイントを特定することである。ハンドオーバーあるいは接続トランスファー・オペレーションを行うことが必要になる前に、モバイル・デバイスがそのネットワーク情報を入手することが重要である。ネットワーク情報は、ネットワークを特定し、ネットワークにアクセスし、1つのネットワークから別のネットワークにシームレスに移動するためにモバイル・デバイスが使用する情報である。モバイル・デバイスのネットワーク接続は、同種(例えば、同じネットワークのアクセスポイント)あるいは異種(例えば、異なるネットワークのアクセスポイント)のものである。ワイヤレス・ネットワーク・サービス・プロバイダーの急増と共に、異種ネットワーク間でシームレスに移動するハンドオーバーは、同種ネットワーク間のハンドオーバーと同じほど重要になってきている。しかしながら、異種ハンドオーバーは、以下の主要機能を必要とする。
【0021】
素早いネットワーク・ディスカバリー:
これは、モバイル・デバイスがハンドオーバー・オペレーションにおいて接続するネットワーク及びそれらのネットワークの情報に関する最新及び正確な情報を発見することである。
【0022】
候補ネットワークの素早い選択:
これは、複数のネットワークが同時に接続可能な場合、モバイル・デバイスが希望するネットワークを1つ素早く選択することである。
【0023】
ネットワーク・ディスカバリーにより、プロアクティブ・ハンドオーバー・アクションが有効になる。プロアクティブハンドオーバーアクションは、セッションの遅れ及びセッションの中断の可能性を減らすために、モバイル・デバイスがターゲット・ネットワークにハンドオーバーされる前に幾つかあるいは全ての必要なハンドオーバー・アクションを行うことを示す。例えば、モバイルデバイスは、ローカルIPアドレスを事前に取得して、第1ネットワークとまだ接続されている時にターゲット・ネットワークと事前に認証を行い、それによって、ハンドオーバーを行う時には既に有効なIPアドレスが指定されていてターゲット・ネットワークに認証されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0024】
【特許文献1】特開2002−311012号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
本発明の好ましい実施形態は、モバイルセンサーを使用してある地域をパトロールして実質的にリアルタイムでコマンドセンターに収集データを送信する環境モニタリング及び探知システム及び方法を提供することにより、上記必要性を満たすものである。
【課題を解決するための手段】
【0026】
本発明の1つの態様によると、モバイルセンサーは、環境を監視するために公用車(例えば、バス、タクシーパトカー、電車、トラック)に装備されて、公務員(例えば、警察官、消防士、郵便配達員、救急救命士)が装着しあるいは持ち運ぶ。モバイルセンサーを持つ乗り物あるいは人を、センサー・キャリアと称する。モバイルセンサーあるいはセンサー・キャリアには、収集した環境データを地理的位置にマップするために地理的位置決定デバイス(例えば、グローバル・ポジショニング・システムすなわちGPS)が装置されている。モバイル・センサー・システム(MSS)は、固定式センサーと共存することが可能である。MSSは、センサー・キャリアが頻繁に通る地域を監視するのに使用され、固定式センサーは、あまり乗り物及び/あるいは人が通らないエリア、あるいは乗り物に装着されたセンサーあるいはウェアラブル・センサーでは簡単に探知されないサブエリアにおいてのみ使用される。
【0027】
MSSは、特定の地理的地域をカバーするのに必要なセンサーの数を減らすことができて、モニタリング・コマンドセンターにセンサーを接続するためのネットワーク・インフラストラクチャーの大きさ及び複雑度を小さくすることができる。潜在的に広い地理的地域において沢山の数の固定式センサーを接続するのではなく、IEEE802.11(WiFi)あるいはIEEE
802.16(WiMax)を使用する小数のワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN)をある地域から選択された位置に設置して、モバイルセンサーが収集した情報が、モバイルセンサーがWLANを通過するときにモニタリング・センターに報告される。
【0028】
環境状態及び状況のモバイル・センシングとともに、モバイル・センサー・デバイスがモビリティとモバイル・アプリケーションをより良くサポートするための高度な機能を実施することを可能にするためにモバイル・ユーザーが訪問するかもしれない近辺のワイヤレス・ネットワークに関する情報を持つことが重要である。例えば、アドレス・サーバーと認証サーバーのアドレスを知っていると、モバイル・センサー・デバイスが、モバイルが実際に近辺のネットワークのラジオサービスエリアに入る前にそのネットワークのローカル・インターネット・プロトコル・アドレスを入手し認証することが可能である。これにより、ハンドオーバーによる遅れを大いに短縮することができる。即ち、そのような事前的なハンドオーバー・メカニズムをサポートするには、モバイルは、近辺のネットワークとそのパラメータを事前に発見することができなければならない。それは、例えば、そのネットワークを以前に訪問した他の通信デバイスが、Knowledge
Server(上記のMIISなど)に収集した情報を報告してあらゆるモバイル・デバイスが後でそのようなKnowledge
Serverに問い合わせて現在の位置から近辺のネットワークに関する情報を見つけることが可能である場合に達成できる。
【0029】
各種実施形態の上述した及び/又は他の態様、特徴、及び/又は利点は、添付図面と併せて以下の説明によってより理解される。各種実施形態は、場合によっては、異なる態様、特徴及び/又は利点を含み及び/又は除くことがある。また、各種実施形態は、場合によっては、他の実施形態の1つあるいは1つ以上の態様あるいは特徴を組み合わせるものがある。特定の実施形態の態様、特徴及び/又は利点は、他の実施形態あるいは請求項を限定するものと解釈されるべきではない。
【0030】
本発明の好ましい実施形態は、添付図面により、限定するためではなく例示として説明される。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】図1は、複数の「ロードサイド」ワイヤレスLANを使用する本発明のモバイル・センサー・デバイス・システムの1つの実施例の概略図である。
【図2】図2は、センサー・カバー・計算のために1つの地理的地域を複数のサブエリアに分割する1つの方法を説明する概略図である。
【図3】図3は、ある地域が分割されたサブエリアの数に応じて必要なモバイル・センサーの数を示すグラフである。
【図4】図4は、モバイル・センサー・デバイスから収集された環境データを重要データとステーブルデータカテゴリに区別する本発明の1つの態様に従ったアルゴリズムのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明の一態様によると、地理的地域を動き回る乗り物及び/あるいは人にモバイル・センサーを提供することによりそのような地域を定期的に動き回る乗り物及び人々の自然なモビリティを活用する。モバイル・センサーを持つ乗り物あるいは人をセンサー・キャリアと称する。
【0033】
本書において「センサー」という用語は、最も一般的な意味で使用されている。あらゆる種類のセンサーが使用される。例えば、潜在的な原子力、生物、化学あるいは他の種類の空中の災害を探知するのに使用されるセンサーを含む。あらゆる通信デバイスが、訪問するネットワークに関する情報を収集(即ち、「探知」)するためにセンサーとして使用される。そのような情報は、ネットワークの位置、種類、機能、ネットワーク要素(例えば、ワイヤレス・アクセス・ポイント、ルーター、IPアドレス・サーバー、ネットワーク認証サーバー、アプリケーション・サーバー)及びその特性(例えば、それらのネットワークにアクセスするのに必要なアドレスと情報)を含む。また、ネットワーク上で入手可能なユーザー情報コンテンツを収集することもできる。モバイル・デバイスは、収集したネットワーク情報を地理的座標にマップしてKnowledge
Serverにその情報を報告することができる。特別に設計された「ネットワーク・センサー」をモバイル車両に装備したり人々が持ち運びして上記ネットワーク情報を収集するのに使用することもできる。
【0034】
図1は、本発明の原理及びオペレーションを説明する一例として都市の街路に沿う環境モニタリングを示すものである。1つの好ましい実施形態において、モバイルセンサーは、センサー・キャリアが動き回るにつれて、ある地域(例えば、街路)をモニターする。例えば、タクシーが街路を移動する間、そのタクシーに取り付けられたセンサーはその環境を継続的に監視する。そして、センサーは、収集した情報を例えば、図1のKnowledge
Serverなどの処理センターに報告する。警察官、救急隊員、及び環境モニタリング機関などのユーザーは、その後にセンサーが収集した情報を求めてKnowledge
Serversに問い合わせることができる。ユーザーとコンピュータプログラムも、ワイヤレスネットワークを使って直接モバイルセンサーに問い合わせることが出来る。
【0035】
WiFi
LANsなどの少数のワイヤレスLAN(IEEE 802.11)は、モバイルセンサーが収集データを送信するのに使用するために選択された街路に沿った位置及び場所に設置される。必要なワイヤレスLANの数に影響する主要な要因は、必要なセンサー情報報告の頻度、監視される地理的地域の広さ、及びその地域内のセンサー・キャリアの速度及びモビリティのパターンを含む。センサーが調査結果を報告する頻度は、センサーデータを使用する特定アプリケーションの要求次第である。必要なセンサー情報報告の頻度によって、ワイヤレスLANは、街路を完全にカバーする必要はなく、センサーは、調査結果を該センサーが横切る全てのロードサイドWiFiLANに報告しても良くあるいはしなくても良い。
【0036】
ロードサイドワイヤレスLANは、以下の他のモバイルセンサーに基づくネットワーキング機能及びアプリケーションをサポートするために、処理センターとして使用されるようにしても良い。
【0037】
センサーのリモート設定:
例えば、センサーが情報を報告する頻度を変えることができ、選択されたセンサーを遠隔操作で作動あるいは停止させるようにしても良い。
【0038】
センサーデータを収集するためにあるワイヤレスLANを通過するモバイルセンサーを積極的に調査すること。
【0039】
センサー及び収集されたセンサー情報に基づいてワイヤレスLANを通過する乗り物あるいは人々を警告すること。
【0040】
本発明のMSSに基づいた1つの重要な問題は、特定の地理的地域におけるそれぞれのある位置が、必要なセンシング・フリクエンシーと称される最低限必要な頻度で感知されるには幾つのセンサー・キャリアが必要であるかである。特定の地理的地域において特定のセンシング・フリクエンシーを満たすのに必要なセンサー・キャリアの最小数を決定する本発明による1つのアプローチは、狭く定まった地域をカバーするために必要なセンサー・キャリアの数を決定するほうが、広くランダムな地域で必要な数を決定するよりも通常は簡単であるということに基づくものである。従って、1つの基本的なアプローチは以下のとおりである。
【0041】
ステップ1
オリジナルで広い可能性のある都市などのある地理的地域をより小さなサブエリアに分解して、
センシング・フリクエンシーを満たすのに必要なそれぞれのサブエリア内におけるセンサー・キャリアの数Kが簡単に測定できて、かつKの数値がそれぞれのサブエリアで大体同一であるようにする。
【0042】
ステップ2
それぞれのサブエリアにおけるKの数値を計算する。
【0043】
ステップ3
各サブエリア内に少なくとも1つのセンサーがあるように最低限必要なセンサー・キャリアの数S(n)を計算する。
【0044】
ステップ4
全てのサブエリアにおいて必要とされるセンシング・フリクエンシーを満たすのに必要な最低限のセンサー・キャリアの総数が、S=K*S(n)で計算できる。
【0045】
Kの数値とS
(n) を決定する方法を次に説明する。
【0046】
A.
Kの数値を決定する方法
【0047】
この項は、それぞれのサブエリアのセンシング・フリクエンシーを満たすのに必要なセンサー・キャリアの数Kを決定する方法を最初に説明する。そして次に、特定のセンサー情報報告頻度を満たすために必要なサブエリア内に設置されるワイヤレスLANの数Wを推定する方法について説明する。
【0048】
それぞれのサブエリアが大体同じ数Kのセンサー・キャリアを必要とするように特定の地域をサブエリアnに分解するのは、一般的にはその特定の地理的地域に特定の要素によって決まる。例えば、特定の地域におけるそれぞれの地区をどのような頻度でセンサー・キャリアが通行しているかによって決定するようにしても良い。
【0049】
一例として、ニューヨーク・シティの一部であるマンハッタンにおいて、図2は、特定の地域をどのように分解してKの数値を計算するかを説明する。図2に示すように、マンハッタンは、東西に走るストリートと南北に走るアベニューに自然に分割されている。2本の隣接するアベニューの間のそれぞれのストリートの部分と、2本の隣接するストリートの間のそれぞれのアベニューの部分は、ブロックと呼ばれる。
【0050】
マンハッタンをカバーするのに必要なセンサー・キャリアの数を決定するには、ブロックをサブエリアとして取り扱うことができる。もう1つの方法として、ストリートおよびアベニューをサブエリアとして取り扱うことも出来る。マンハッタンの交通状況から判断してある乗り物がサブエリアを通過する平均時間を推定することができる。マンハッタンでは、ストリート・ブロックは、通常は250から300メートルで、アベニュー・ブロックはそれよりずっと短い。従って、乗り物の平均速度が与えられると、1つの乗り物がブロックを通過するのに必要とする時間を推定することができる。
【0051】
サブエリア内の特定の場所それぞれにおいて、センシング・フリクエンシーの逆数である平均センシング・インターバルをデルタで表す。Tが、センサー・キャリアがサブエリアを通過するのに必要とする分単位の平均時間である場合、サブエリア内のそれぞれの場所の平均センシング・インターバル・デルタは、1つのセンサーだけがそのサブエリア内をロームしている場合、T分となる。
Kセンサーがサブエリアにある場合、そのサブエリアの平均センシング・インターバル・デルタは、デルタ・ニアリーイコール・T/Kで推定される。従って、特定のターゲット・センシング・インターバル・デルタとTの数値を使って、簡単にKの数値を導くことができる。
【0052】
Kセンサーは、ランダムにサブエリア内をロームしていると仮定する。特定のセンサー情報報告頻度Fr(毎分の報告数)に対してそのサブエリアに必要なワイヤレスLANの数Wは、W・ニアリーイコール・T*Fr/Kとして推定される。
【0053】
B.
S(n)を推定する方法
【0054】
次に、n個のサブエリアのそれぞれに少なくとも1つのセンサーがあるために必要な最低限のセンサー・キャリアの数であるS(n)を推定する方法を説明する。センサー・キャリアは、常にn個のサブエリアにおいて均一かつランダムに分配されていると仮定する。次の問題は、n個のつぼそれぞれに少なくとも1つのボールが含まれるまで最低限S(n)個のボールを無作為にn個のつぼに投げ入れなければならないかを決定することである。ボールはセンサー・キャリアに相当し、つぼは、n個のサブエリアに相当するものである。
【0055】
S(j)は、少なくとも1つのセンサー・キャリアがj個のサブエリアのそれぞれにあるために必要なセンサー・キャリアの最小数である。1つの新たなサブエリアが少なくとも1つのセンサー・キャリアを持つためには、最小でM(j)の追加的センサー・キャリアが必要だとする。その場合は、以下に示される。
【0056】
【数1】

【0057】
M(j)の数値が1となるのに1つの追加のセンサー・キャリアで十分であるという可能性は、1/nである。2つ目のセンサー・キャリアが、M(j)の数値を1にする可能性は、(1−1/n)(1/n)である。3つ目の追加的センサー・キャリアがM(j)の数値を1にする可能性は、(1−1/n)(1−1/n)(1/n)である。従って、M(n−1)は、以下のように計算される。
【0058】
【数2】

【0059】
同様に、以下が導かれる。
【0060】
【数3】

【0061】
S(n)は、以下のように導かれる。
【0062】
【数4】

【0063】
式(1)に基づいて、S(n)は、nがとても大きい場合、式(2)のように計算される。
【0064】
【数5】

【0065】
nが大きい場合、全てのサブエリアにおいて少なくとも1つのセンサー・キャリアがあるために必要なセンサー・キャリアの数を決定するときの問題は、いわゆるクーポン・コレクターズ・プロブレムとしてモデル化される。クーポン・コレクターズ・プロブレムは、以下のように公式化される:箱がn個ある場合、各箱に少なくとも1つのクーポンが含まれる迄に、平均幾つのクーポンS(n)をn個の箱に投げ込まなければならないのか。n個の箱は、本件のn個のサブエリアに相当し、S(n)個のボールは、少なくとも1つのセンサー・キャリアがn個のサブエリアそれぞれを監視するために必要なセンサー・キャリアの総数に相当する。このように本件の問題を公式化することで、式(2)と同一の結論になる。
【0066】
図3は、nが400までのS(n)対nを表示するものである。この図から、サブエリアnにおいてセンシング要求を満たすには、少なくとも1つのセンサー・キャリアがn個のサブエリアのそれぞれになくてはいけない場合、かなり多くのサブエリアにも比較的少数のセンサー・キャリアで十分であることが分かる。例えば、2450より少ないセンサー・キャリアは、300のサブエリアには十分である。一例としてまたマンハッタンを見てみると、約300本のストリートとアベニューをロームするタクシーの数だけでも2450より多い(ニューヨーク・シティには約13,000台のタクシーが走っていて、その多くがマンハッタンを走っている)。
【0067】
C.データプロセッシング
【0068】
図4に表示されている本発明の他の実施形態において、ソーティング・アルゴリズムを使用してセンサーで継続的に入手した環境データを、モバイルセンサーとセンサー・キャリアのワイヤレス・ネットワーク資源あるいはデータ報告時間が限られている場合は異なった優先順位が与えられる2つのカテゴリーに分類される。
【0069】
a)重要データ:
これは米国環境保護庁(EPA)が定めた基準以下あるいは以上のデータであり、リアルタイムでKnowledge
Serverに送られることが不可欠である。
【0070】
b)ステーブル・データ
これはEPAが定めた正常範囲のデータであり、リアルタイムでKnowledge
Serverに通信されることは必ずしも必要ではない。
【0071】
重要データは、トランジトリー・メモリに保存されてセンサー・キャリアの移動パスにおいて接続可能になる最初のWLANを通じてすぐにKnowledge
Serverに報告される。しかしながら、ステーブル・データはリテンション・メモリに保存されてセンサー・キャリアが重要データを報告した後、あるいはセンサー・キャリアがホームWLANに戻ってまだ時間とワイヤレス資源があるときにサーバーにアップロードされる。データが許容限度を超して緊急行動を必要とする場合、自動的にデータに添付される地理的位置情報に基づいて適切な非常災害センターに送られる。
【0072】
この実施形態では、必要なセンサー情報報告頻度が減るため、必要なワイヤレスLANの数が更に減る。
【0073】
本発明は、多数の異なる形態により実施され得るが、本書における多数の実施形態は、本発明の原理の例を提示するために開示されたものであり、その例示は、本書において記述されあるいは図示して説明されている好ましい実施形態に本発明を限定するものではないという了解の下で説明されている。
【0074】
発明の幅広い範囲
【0075】
本発明の実施形態が本書において説明されているが、本発明は、本書において説明される多様な好ましい実施形態に限定されるものではなく、本開示に基づいて当業者が予期すると思われる均等な要素、修正、削除、(例えば多様な実施形態の態様の)組み合わせ、適応及び/又は変更されたいずれかのあるいはあらゆる全ての実施形態を含むものである。請求項における限定は、請求項の用語に基づいて幅広く解釈されるものであり、非独占的に解釈されるべきであり、本明細書あるいは本出願の出願手続き中に説明された例に限定されるものではない。例えば、本開示において、「好ましい」という用語は、非独占的であり、「好ましいものではあるが、それに限定されるものではない」という意味を持つ。本開示及び本出願の手続中は、ミーンズ・プラス・ファンクションあるいはステップ・プラス・ファンクション限定は、特定の請求項限定に以下の全ての条件が揃った時にだけ適用される、a)「(何々)する手段」あるいは「(何々)するステップ」が明示されている、b)対応する機能が明示されている、及びc)構造をサポートする構造、内容あるいは行動が明示されていない場合である。本開示及び本出願の手続中において、「本発明」あるいは「発明」という用語は、本開示内の1つあるいは1つ以上の態様の参考として使用される。本発明あるいは発明という用語は、臨界の特定であると不適切に解釈されるべきではなく、全ての態様あるいは実施形態に適用されるものと不適切に解釈されるべきではなく(即ち、本発明は、当然ながら多数の態様及び実施形態を持つものである)、出願あるいは請求項の範囲を限定するものだと不適切に解釈されるべきではない。本開示及び出願の手続中において、「実施形態」という用語は、態様、特徴、プロセスあるいはステップ、それらのあらゆる組み合わせ、及び/又はそれらのあらゆる部分等を説明するのに使用される。幾つかの例において、多様な実施形態は、重複する特徴を含む場合がある。本開示において、以下の省略された用語が使用されることがある。「e.g.」は「例えば」という意味である。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
各種環境状態及び状況をモニターするためのシステムであって、
潜在的な生物あるいは化学攻撃、道路及び交通状態、大気環境、気象状態等の外部環境状態を探知する少なくとも1つの環境センサーを含み、特定の地域に配備されたそれぞれのセンサーキャリアに設置されて前記特定の地域をローミングする複数のモバイルセンサーデバイスと、
分散型ワイヤレス通信ネットワークを通じて前記複数のモバイルセンサーデバイスと通信し、前記分散型ワイヤレス通信ネットワークで前記複数のモバイルセンサーデバイスが作成したセンサーデータを受信する知識サーバーと
を備え、
前記複数のモバイルセンサーデバイスの少なくとも1つが乗り物に装備され、
前記複数のモバイルセンサーデバイスは、前記センサーデータを複数のワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLANs)を介して前記知識サーバーに報告し、
前記複数のモバイルセンサーデバイスは、そのホームワイヤレスローカルエリアネットワークWLANに戻ったときに各モバイルセンサーデバイスのホームワイヤレスローカルエリアネットワークWLANを介して前記知識サーバーにセンサーデータを送信することによって非重要情報を処理し、各センサーデバイスが接続された利用可能なワイヤレスローカルエリアネットワークWLANを介して前記知識サーバーにセンサーデータを送信することによって重要情報を処理する、
ことを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記複数のモバイルセンサーデバイスは、少なくとも1つのワイヤレスローカルエリアネットワークWLANを介して遠隔的に、その報告の頻度を変更し、かつ/又はその報告の要否動作を行うようになされている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記複数のモバイルセンサーデバイスの少なくとも1つは、人によって運ばれるものである、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記人は、警察官、消防士、救急隊員、及び郵便配達員を含むグループから選ばれた者である、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記分散型ワイヤレス通信ネットワークは、インターネットに接続された複数のワイヤレスローカルエリアネットワーク(LANS)である、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記インターネットに接続された前記複数のワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLANs)は、所定の場所に配備され、前記センサーデータを受信し、前記センサーデータを前記知識サーバーに送信するように構成されている、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記分散型ワイヤレス通信ネットワークは、インターネットに接続された複数のワイヤレスローカルエリアネットワーク(LANs)を含み、
前記インターネットに接続された前記複数のワイヤレスローカルエリアネットワーク(LANs)は、所定の場所に配備され、前記センサーデータを受信し、前記センサーデータを前記知識サーバーに送信するように構成され、
前記特定の地域において必要なワイヤレスローカルエリアネットワークLANの数が、前記特定の地域に配備されたモバイルセンサーデバイスの数、及び前記モバイルセンサーデバイスが送信するセンサー情報報告の頻度、及び前記モバイルセンサーデバイスが前記特定の地域を通過するのに必要とする時間に基づいて計算される、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記乗り物は、バス、タクシー、パトロールカー、トラック、及び電車を含むグループから選択されるものである、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記モバイルセンサーデバイスは、地理的にマップされた前記センサーデータを報告する、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
各種環境状態及び状況を検知する方法であって、
特定の地域内においてローミングさせるために配備されたセンサーキャリアに装備された複数のモバイルセンサーデバイスを準備するステップと、
前記各モバイルセンサーデバイスは、分散型ワイヤレス通信ネットワーク上で中央知識サーバーに接続可能となされたものであり、前記各モバイルセンサーデバイスは、潜在的な生物あるいは化学攻撃、道路及び交通状態、大気環境、気象状態等の外部環境状態の少なくとも1つを探知するセンサーを備えたものである、
前記分散型ワイヤレス通信ネットワークを通じて複数のモバイルセンサーデバイスによって生成され定期的に送信されるセンサーデータを受信する、少なくとも1つの中央知識サーバーを準備するステップと
を含み、
前記複数のモバイルセンサーデバイスの少なくとも1つは、乗り物に装備され、
前記複数のモバイルセンサーデバイスは、前記センサーデータを複数のワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLANs)を介して前記知識サーバーに報告し、
前記複数のモバイルセンサーデバイスは、そのホームワイヤレスローカルエリアネットワークWLANに戻ったときに各モバイルセンサーデバイスのホームワイヤレスローカルエリアネットワークWLANを介して前記知識サーバーにセンサーデータを送信することによって非重要情報を処理し、各センサーデバイスが接続された利用可能なワイヤレスローカルエリアネットワークWLANを介して前記知識サーバーにセンサーデータを送信することによって重要情報を処理する、
ことを特徴とする方法。
【請求項11】
前記複数のモバイルセンサーデバイスは、少なくとも1つのワイヤレスローカルエリアネットワークWLANを介して遠隔的に、その報告の頻度を変更し、かつ/又はその報告の要否動作を行うようになされている、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記複数のモバイルセンサーデバイスの少なくとも1つは、人によって運ばれるものである、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記人は、警察官、消防士、救急隊員、及び郵便配達員を含むグループから選ばれた者である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記乗り物は、バス、タクシー、パトロールカー、トラック、及び電車を含むグループから選択されるものである、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記モバイルセンサーデバイスは、地理的にマップされた前記センサーデータを報告する、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
各種環境状態及び状況を検知する方法であって、
特定の地域内においてローミングさせるために配備されたセンサーキャリアに装備された複数のモバイルセンサーデバイスを準備するステップと、
前記各モバイルセンサーデバイスは、分散型ワイヤレス通信ネットワーク上で中央知識サーバーに接続可能となされたものであり、前記各モバイルセンサーデバイスは、潜在的な生物あるいは化学攻撃、道路及び交通状態、大気環境、気象状態等の外部環境状態の少なくとも1つを探知するセンサーを備えたものである、
前記分散型ワイヤレス通信ネットワークを通じて複数のモバイルセンサーデバイスによって生成された定期的に送信されるセンサーデータを受信する、少なくとも1つの中央知識サーバーを準備するステップと
を含み、
前記複数のモバイルセンサーデバイスの少なくとも1つは、乗り物に装備され、
前記複数のモバイルセンサーデバイスは、以下のように、前記センサーデータを複数のワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLANs)を介して前記知識サーバーに報告するようになされている、
a)前記複数のモバイルセンサーデバイスは、
i)環境データをセンサーデータと共にマッピングして、それをメモリーに保存し、
ii)各モバイルセンサーデバイスがホームワイヤレスローカルエリアネットワークWLANに戻ったときにそのホームワイヤレスローカルエリアネットワークWLANを介して前記知識サーバーに前記マップされたセンサーデータを送信する
ことによって、非重要情報であると決定された情報を処理するものであり、
b)前記複数のモバイルセンサーデバイスは、
i)環境データをセンサーデータと共にマッピングして、それをメモリーに保存し、、
ii)各モバイルセンサーデバイスが接続された、最初に利用可能なワイヤレスローカルエリアネットワークWLANを介して直ちに前記知識サーバーに前記マップされたセンサーデータを送信する
ことによって、重要情報であると決定された情報を処理するものである。
【請求項17】
各種環境状態及び状況を検知するシステムであって、
複数のモバイルセンサーデバイスと、
前記各モバイルセンサーデバイスは、潜在的な生物あるいは化学攻撃、道路及び交通状態、大気環境、気象状態等の外部環境状態を探知する少なくとも1つの環境センサーを備えたものである、
前記複数のモバイルセンサーデバイスは、特定の地域内に配備されたそれぞれのセンサーキャリアに装備され、前記特定の地域をローミングするものである、
分散型ワイヤレス通信ネットワーク上で前記複数のモバイルセンサーデバイスと通信する知識サーバーと
を備え、
前記知識サーバーは、前記分散型ワイヤレス通信ネットワーク上で前記複数のモバイルセンサーデバイスによって生成されたセンサーデータを受信するものであり、
前記複数のモバイルセンサーデバイスの少なくとも1つは、乗り物に装備され、
前記複数のモバイルセンサーデバイスは、以下のように、前記センサーデータを複数のワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLANs)を介して前記知識サーバーに報告するようになされている、
a)前記複数のモバイルセンサーデバイスは、
i)環境データをセンサーデータと共にマッピングして、それをメモリーに保存し、
ii)各モバイルセンサーデバイスがホームワイヤレスローカルエリアネットワークWLANに戻ったときにそのホームワイヤレスローカルエリアネットワークWLANを介して前記知識サーバーに前記マップされたセンサーデータを送信する
ことによって、非重要情報であると決定された情報を処理するものであり、
b)前記複数のモバイルセンサーデバイスは、
i)環境データをセンサーデータと共にマッピングして、それをメモリーに保存し、、
ii)各モバイルセンサーデバイスが接続された、最初に利用可能なワイヤレスローカルエリアネットワークWLANを介して直ちに前記知識サーバーに前記マップされたセンサーデータを送信する
ことによって、重要情報であると決定された情報を処理するものである。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−226772(P2012−226772A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−166575(P2012−166575)
【出願日】平成24年7月27日(2012.7.27)
【分割の表示】特願2008−528082(P2008−528082)の分割
【原出願日】平成18年8月22日(2006.8.22)
【出願人】(508047967)テルコーディア テクノロジーズ、 インコーポレイテッド (8)
【氏名又は名称原語表記】TELCORDIA TECHNOLOGIES, INC.
【住所又は居所原語表記】1 Telcordia Drive, Suite 05G0116, Piscataway, New Jersey, United Sates of America
【Fターム(参考)】