説明

バッテリの搭載構造

【課題】バッテリの搭載構造において、バッテリの搭載性とメンテナンス性を高めることにある。
【解決手段】バッテリ搭載トレイ(8)は、バッテリ(7)の搭載時にバッテリ(7)を仕切り部(10)に沿ってスライド可能な形状に形成される。フック(11)は、バッテリ収納部(23)内にスライドしたバッテリ(7)にフック(11)の一端部(14)が接触することで回転する。そして、フック(11)の他端部(16)がバッテリ(7)側に突出することで、バッテリ収納部(23)内にバッテリ(7)を保持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、バッテリの搭載構造に係り、特に電動車両の動力源であるバッテリをフロアパネル下に搭載するバッテリの搭載構造に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境問題や化石燃料の枯渇問題等、地球規模での資源、環境問題が発生していることを受け、電気を車両の動力源として利用するハイブリッド自動車や電気自動車等の電動車両が開発されている。
ハイブリッド自動車においては、バッテリを車室内に載置しており、荷室、車室共に、バッテリの分だけ狭くなってしまう。
一方、電気自動車においては、ガソリンエンジンとの併用ではなく、バッテリのみでの走行となるため、走行距離を確保するために、車両に搭載するバッテリの数がハイブリッド自動車の場合よりも遥かに多く、バッテリを車室内に搭載することができなかった。
そこで、電気自動車では、車両床下外部(フロアパネル下)にバッテリを搭載することで、車両の乗車スペースを犠牲にすることなく、多くのバッテリを搭載する方法が採られている。この場合、電気自動車用のバッテリは複数のバッテリを一つにまとめたバッテリユニットとして構成されている。そのようなバッテリユニットは大きな寸法や重量を持ち、さらに、このバッテリユニットに故障がある場合には、その故障部位だけでなく、バッテリユニット毎に交換する必要があり、メンテナンス性やコストの面で改善の余地があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第2967711号公報
【0004】
特許文献1に係る電気自動車のバッテリ搭載構造は、車両のシャシフレームと荷箱との間にバッテリボックス収納部を形成している。バッテリボックス収納部は、車両後方に開口部を備え、この開口部よりバッテリボックスを車両前後方向に沿ってスライドさせてバッテリボックス収納部にバッテリボックスを収納するというものである。また、バッテリボックス収納部の左右内側面及びバッテリボックスの左右の側面にはレールとローラとを設け、車両前端までスライドさせたバッテリボックスのローラがバッテリボックス収納部のレールから脱落し、バッテリボックス収納部とバッテリボックスのレールとが密着して互いの摩擦抵抗によってバッテリボックスがバッテリボックス収納部内に拘束されるものである。
これにより、この特許文献1では、車両のデッドスペースを利用して形成されたバッテリボックス収納部内にバッテリボックスを収納することができ、また、バッテリボックスを車両前後方向に沿ってスライドさせて、車両後部の開口部から容易に出し入れが可能であって、且つバッテリボックスをバッテリボックス収納部内に位置決めして収納することができるものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記の特許文献1では、第1に、バッテリボックスがバッテリ収納部から滑落するおそれがある。具体的には、バッテリボックスはバッテリボックス収納部からの取り出しを容易にするために、バッテリボックスのローラとレールの取り付け位置に大きな高低差を設けることができない。つまり、バッテリボックスの取り出しが容易になる一方で、脱落したローラがレールに乗り上げやすい問題がある。さらに、バッテリボックスはバッテリボックスとバッテリ収納部内のレールとを密着させ、それらの摩擦抵抗を利用してバッテリボックス収納部内に収納しているだけであり、脱落したローラがレールに乗り上げてしまうとその摩擦抵抗が働かず、バッテリボックスが開口部から勢いよく出てしまうおそれがある。
第2に、バッテリ交換の際の作業性やコストの面で改善の余地があった。具体的には、バッテリボックスは車両前後方向に長く、さらに、そのバッテリボックスの取り出し方向も車両前後方向であり、バッテリボックスのスライド量が大きく、バッテリボックスの出し入れが容易でない。また、バッテリボックスは複数のバッテリをまとめて―つの容器内に収納しており、バッテリボックス内の特定のバッテリが劣化や故障が有った場合でも、バッテリボックスを取り出す必要がある。このため、その特定の部位だけを取り出して交換や修理をすることができなかった。
【0006】
そこで、この発明の目的は、バッテリの搭載性とメンテナンス性を高めることのできるバッテリの搭載構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、バッテリを搭載するバッテリ搭載トレイを車両のフロアパネル下に配設し、このバッテリ搭載トレイは、バッテリを搭載する搭載面とこの搭載されるバッテリの壁面に沿って設けられる仕切り部と前記搭載面に搭載されたバッテリを固定するフックとを備えて、前記バッテリの搭載時に前記バッテリを前記仕切り部に沿ってスライド可能な形状に構成され、前記バッテリ搭載トレイには前記搭載面と前記フロアパネルとで区画されて前記バッテリを内部に収納するバッテリ収納部を形成し、前記フックは前記バッテリ収納部内にスライドした前記バッテリに前記フックの一端部が接触することで回転し、前記フックの他端部が前記バッテリ側に突出することで前記バッテリ収納部内に前記バッテリを保持したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
この発明のバッテリの搭載構造は、バッテリの搭載性とメンテナンス性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1はバッテリを搭載した車両の側面図である。(実施例)
【図2】図2はバッテリを搭載した車両の概略正面図である。(実施例)
【図3】図3はバッテリの斜視図である。(実施例)
【図4】図4はリンク機構、ダンパで保持したバッテリの側面図である。(実施例)
【図5】図5はバッテリの搭載時のフックの状態を示す図である。(実施例)
【図6】図6はフックの他端部を示す図である。(実施例)
【図7】図7はバッテリ搭載トレイの斜視図である。(実施例)
【図8】図8はバッテリを台車に載せている状態の斜視図である。(実施例)
【発明を実施するための形態】
【0010】
この発明は、バッテリの搭載性とメンテナンス性を高める目的を、バッテリ搭載トレイはバッテリ搭載時にバッテリを仕切りに沿ってスライド可能な形状とし、フックはバッテリ収納部内にスライドしたバッテリにフックの一端部が接触することで回転し、フックの他端部がバッテリ側に突出することでバッテリ収納部内にバッテリを保持して実現するものである。
【実施例】
【0011】
図1〜図8は、この発明の実施例を示すものである。
図1、図2において、1は電動車両(以下「車両」という)、2は車両1のフロアパネル、3はフロントシート、4はリアシート、5は前輪、6は後輪である。
フロアパネル2の下方には、車両1の動力源であるバッテリ7を搭載するバッテリ搭載トレイ8が配設される。
このバッテリ搭載トレイ8は、図7に示すように、バッテリ7を搭載する搭載面9と、この搭載されるバッテリ7の壁面に沿って設けられる仕切り部10と、搭載面9に搭載されたバッテリ7を固定するフック11とを備え、バッテリ7の搭載時にバッテリ7を仕切り部10に沿ってスライド可能な形状に構成されている。
バッテリ7は、搭載方向が車両幅方向であって、複数個に分割してバッテリ搭載トレイ8の搭載面9に搭載される。
フック11は、図5に示すように、略L字形状に形成され、バッテリ7を仮止め可能なものであって、バッテリ搭載トレイ8の枢支部12の支持ピン13で回転可能に支持され、一端部14がバッテリ搭載トレイ8壁面15に略直行する方向に曲がって形成されている。
フック11の他端部16は、図5、図6に示すように、フック11の一端部14に向かって突出する返し部17を備える。
【0012】
バッテリ7には、図3、図4に示すように、長手方向の側部18で、フック11の他端部16の返し部17を下方から挿入させる貫通穴19が形成されているとともに、図4に示すように、バッテリ搭載トレイ8へ固定するための複数のボルト等の締結部材20を下方から挿通させる締結用穴21が形成されている。
また、バッテリ搭載トレイ8の搭載面9には、図1、図7に示すように、貫通穴19に対応した位置で、フック11の他端部16が貫通可能な搭載面穴22が形成されている。
バッテリ搭載トレイ8には、図7に示すように、搭載面9とフロアパネル2とで区画されてバッテリ7を内部に収納するバッテリ収納部23が形成される。
フック11は、図5に示すように、バッテリ収納部23内にスライドしたバッテリ7にフック11の一端部14が接触することで回転する。そして、フック11の他端部16がバッテリ7側に突出することで、バッテリ収納部23内にバッテリ7が保持される。つまり、バッテリ7をバッテリ搭載トレイ8に挿入すると、バッテリ7の縦面15によってフック11の一端部14が押され、フック11が支持ピン13を中心に回転することで、フック11の他端部16がバッテリ7の貫通穴19に挿入され、バッテリ7を保持できる。そして、バッテリ7を搭載したバッテリ搭載トレイ8は、後述する台車37で上昇されて車両1フロアパネル2に固定される。
フック11は、バッテリ搭載トレイ8にバッテリ7を仮止めする役目を有するとともに、締結部材20の破断によってバッテリ7がバッテリ搭載トレイ8から飛び出ることを防ぐ役目も有する。また、フック11の他端部16の返し部17は、バッテリ7の取り出し方向と逆方向に設定されており、貫通穴19に貫通したフック11の他端部16が抜けることを軽減するものである。
【0013】
図7に示すように、バッテリ搭載トレイ8は、バッテリ7を車両幅方向から搭載するための開口部24と、バッテリ7を載せるための搭載面9と、その搭載面9を複数のバッテリ7搭載部分に分ける仕切り部10と、各バッテリ7を収納するバッテリ収納部23と、開口部24に対向して上下方向に延びる縦面15を備える。この縦面15は、フック11の一端部14が貫通可能な縦面穴25を備える。
また、図4に示すように、フック11の一端部14側とバッテリ搭載トレイ8の縦面15との間には、ばね26が設けられている。
このばね26は、バッテリ7の搭載時にフック11の一端部14がバッテリ収納部23内に突出した状態とするために設けられている。具体的には、ばね26は、フック11の一端部14をバッテリ収納部23の縦面15側に引っ張るように働くものである。なお、この実施例では、フック11の回転方向が上下方向であるので、バッテリ7を搭載していない状態において、フック11の他端部16が自重によって下方に回転する構成としても良い。この場合、ばね26を設けることなく、同様の効果を得ることが可能となる。
【0014】
このような構造により、バッテリ搭載トレイ8に設けた仕切り部10に沿わせてバッテリ7をスライドさせてフロアパネル2下のバッテリ搭載トレイ8に搭載することで、バッテリ7をバッテリ搭載トレイ8の搭載面9の所定位置に搭載でき、また、バッテリ7を所定位置に搭載できることで、確実にフック11を回転させることができ、フック11の他端部16がバッテリ7側に突出してバッテリ7をバッテリ収納部23内に保持できる。
【0015】
一方、バッテリ7をバッテリ搭載トレイ8から外す際には、バッテリ7を引き出すと、バッテリ搭載トレイ8の間に設けられたばね26によってフック11の一端部14が戻るとともに、フック11の他端部16がバッテリ7の貫通穴19から外れ、バッテリ7の交換が可能となる。
これにより、バッテリ7の交換を容易にするとともに、バッテリ7の交換時の作業を容易に行わせることができる。
【0016】
また、この実施例においては、図1に示すように、バッテリ7を複数個に分割して搭載することで、各バッテリ7をコンパクトにしバッテリ7の搭載性を高めている。また、特定のバッテリ7を選択して交換できるので、バッテリ7の交換時のコストを抑えることができる。
バッテリ7の搭載方向を車両幅方向とした理由は、車両前後方向に沿ってバッテリ7をスライドさせて搭載する場合よりも、バッテリ7をスライドさせる量を小さくでき、バッテリ7の搭載性を良くできることと、バッテリ7を複数個に分割して車両前後方向に沿ってそれらを並べて車両1に搭載できるためである。
これにより、作業性の良いバッテリ7の出し入れが可能となる。また、劣化や故障した特定のバッテリのみを取り出して交換でき、コストを抑えたバッテリ交換が可能となる。
また、図1に示すように、フロントシート3・リアシート4の下の空間27・28にバッテリ7を上下方向に複数重ねて配置しても良い。これより、車両1のデッドスペースを利用して、より多くのバッテリ7を搭載することができる。
【0017】
図4に示すように、フック11の一端部14は、バッテリ7側に突出する状態を維持するロック構造29を備える。このロック構造29は、例えば、固定ピンであって、フック11に押し込み、機械的にその回転を防止する構造とする。
このロック構造29は、フック11の回転を防止するためのものであって、フック11の一端部14がバッテリ収納部23内に収納したバッテリ7によって押され、回転したフック11の他端部16がバッテリ7の貫通穴19を貫通した状態を維持する。
このような構造により、バッテリ収納部23内に収納したバッテリ7が開口部24側に移動してフック11の他端部16がバッテリ7側に突出する状態が解除されてしまうことを防止でき、バッテリ収納部23内にバッテリ7を収納しておくことを維持できる。
【0018】
また、上述したように、バッテリ7はフック11の他端部16側が貫通する貫通穴19を備える。また、フック11の他端部16は、フック11の一端部14に向かって突出する返し部17を備える。
このような構造により、フック11の他端部16がバッテリ7を貫通し、且つフック11の他端部16にはフック11の一端部14に向かって突出する返し部17を備えるので、車両1の走行等による振動によってフック11の他端部16がバッテリ7から外れることを軽減できる。
【0019】
図2、図4、図7に示すように、バッテリ搭載トレイ8は、上下方向に伸縮可能なダンパ30を用いてフロアパネル2下に取り付けられる。このダンパ30は、バッテリ搭載トレイ8の搭載面9の車両幅方向中央よりも開口部24側に取り付けられる。また、バッテリ搭載トレイ8とフロアパネル2には、リンク機構31の各端部を取り付けている。
【0020】
即ち、図2、図7に示すように、リンク機構31の一端部31Aとダンパ30の一端部30Aとを車体側に取り付け、リンク機構31の他端部31Bとダンパ30の他端部30Bとをバッテリ搭載トレイ8に取り付ける。
リンク機構31は2つの上側アーム32・下側アーム33から構成され、上側アーム32の一端部となる一端部31Aと下側アーム33の他端部となる他端部31Bとを、バッテリ搭載トレイ8とフロアパネル2に取り付けている。上側アーム32と下側アーム33とは、枢支ピン34で互いに回転可能に取り付けられている。
そして、図2に示すように、リンク機構31を折り曲げたり、図4に示すように、リンク機構31の折り曲げ状態を解除することで、バッテリ搭載トレイ8の上昇や下降を可能としている。
リンク機構31は、ダンパ30の伸び切りを防止してダンパ30の破損を防止する。
ダンパ30は、バッテリ搭載トレイ8の急な下降を防止してリンク機構31やバッテリ搭載トレイ8の破損を防止する機能を有する。
また、ダンパ30は、バッテリ7の搭載方向に沿ったバッテリ搭載トレイ8の搭載面9の中央に配置している。これは、バッテリ搭載トレイ8を下降させる際に、バッテリ搭載トレイ8を水平に下降させることを考慮したためである。
このような構造により、バッテリ搭載トレイ8の上下方向高さを変更できるので、バッテリ7の搭載時の作業性を向上できる。
また、ダンパ30を用いてバッテリ搭載トレイ8を車体に取り付けることで、バッテリ搭載トレイ8が急降下することを防止でき、リンク機構31やバッテリ搭載トレイ8の破損を防止できる。
更に、リンク機構31を設けることで、ダンパ30の伸び切りを防止して、ダンパ30の破損を防止できる。
更にまた、ダンパ30を、車両幅方向中央に設けているが、必ずしも中央でなくとも良く、バッテリ7の搭載方向に沿ったバッテリ搭載トレイ8の搭載面9の車両幅方向中央よりも開口部24側に取り付ければ良い。これにより、開口部24側が下向きになるように急下降することを防止できる。
これにより、バッテリ搭載トレイ8が急降下した際のバッテリ搭載トレイ8に搭載したバッテリ7が開口部24から出てしまうことを抑制でき、バッテリ7が急降下した際に開口部24から滑り出るバッテリ7によってバッテリ7を仮止めするフック11の他端部16の破損を防止できる。
【0021】
また、この実施例では、図2に示すように、重量物であるバッテリ7の落下を防ぐために、バッテリ搭載トレイ8に付属するバッテリ支持材35を設け、このバッテリ支持材35を車体としてのフロアパネル2にボルト等の固定具にて固定する。
更に、図2に示すように、フロアパネル2には、走行路面起伏や石等によるバッテリ7の損傷を防ぐために、バッテリ7の底部を覆うアンダカバー36を設ける。
【0022】
次いで、バッテリ7をバッテリ搭載トレイ8に搭載する方法について、まとめて説明する。
先ず、図5、図7、図8に示すように、バッテリ7の搭載前においては、台車37にバッテリ7を載せ、ダンパ30及びリンク機構31が伸びた状態としている。
次いで、バッテリ7を搭載する際には、フック11の一端部14がバッテリ7の縦面15によって押されるとともに、フック11の他端部16がバッテリ搭載トレイ8の搭載面穴25及びバッテリ7の貫通穴19を貫通して、バッテリ7が搭載面9上に仮止めされる。
その後、締結部材20を用いて搭載面9にバッテリ7を固定し、台車37を用いてバッテリ搭載トレイ8を上昇させる。
そして、バッテリ支持材35を用いてバッテリ搭載トレイ8を固定し、その後、アンダカバー36を取り付ける。
【産業上の利用可能性】
【0023】
この発明に係るバッテリの搭載構造を、各種電動車両に適用可能である。
【符号の説明】
【0024】
1 車両
2 フロアパネル
7 バッテリ
8 バッテリ搭載トレイ
9 バッテリ搭載トレイの載置面
10 バッテリ搭載トレイの仕切り部
11 バッテリ搭載トレイのフック
13 フックの支持ピン
14 フックの一端部
15 バッテリ搭載トレイの縦面
16 フックの他端部
17 フックの他端部の返し部
18 バッテリの側部
19 バッテリの貫通穴
20 締結部材
23 バッテリ搭載トレイのバッテリ収納部
24 バッテリ搭載トレイの開口部
25 バッテリ搭載トレイの縦面の縦面穴
26 ばね
29 フックの一端部のロック構造
30 ダンパ
31 リンク機構
35 バッテリ支持部
36 アンダカバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリを搭載するバッテリ搭載トレイを車両のフロアパネル下に配設し、このバッテリ搭載トレイは、バッテリを搭載する搭載面とこの搭載されるバッテリの壁面に沿って設けられる仕切り部と前記搭載面に搭載されたバッテリを固定するフックとを備えて、前記バッテリの搭載時に前記バッテリを前記仕切り部に沿ってスライド可能な形状に構成され、前記バッテリ搭載トレイには前記搭載面と前記フロアパネルとで区画されて前記バッテリを内部に収納するバッテリ収納部を形成し、前記フックは前記バッテリ収納部内にスライドした前記バッテリに前記フックの一端部が接触することで回転し、記フックの他端部が前記バッテリ側に突出することで前記バッテリ収納部内に前記バッテリを保持したことを特徴とするバッテリの搭載構造。
【請求項2】
前記フックの一端部は、前記バッテリ側に突出する状態を維持するロック構造を備えることを特徴とする請求項1に記載のバッテリの搭載構造。
【請求項3】
前記バッテリは前記フックの他端部側が貫通する貫通穴を備え、前記フックの他端部は前記フックの一端部に向かって突出する返し部を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のバッテリの搭載構造。
【請求項4】
前記バッテリ搭載トレイを上下方向に伸縮可能なダンパを用いて前記フロアパネル下に取り付け、前記ダンパを前記バッテリ搭載トレイの搭載面の車両幅方向中央よりも開口部側に取り付け、前記バッテリ搭載トレイと前記フロアパネルにリンク機構の各端部を取り付けたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のバッテリの搭載構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−232625(P2012−232625A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−100933(P2011−100933)
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(000002082)スズキ株式会社 (3,196)
【Fターム(参考)】