説明

バーサライタ装置、バーサライタ描画撮影装置、バーサライタ装置の制御方法、バーサライタ描画撮影装置の制御方法、バーサライタ描画撮影システム、携帯端末装置

【課題】バーサライタ描画を行うタイミングとカメラのシャッターを切るタイミングとを合わせる。
【解決手段】カメラ側携帯端末装置2は、カメラ装置100が撮影を開始する撮影開始時刻および撮影する撮影期間を通知するとともに、通知した撮影開始時刻および撮影期間に従って、カメラ装置100による撮影を行い、一方、バーサライタ側携帯端末装置1は、上記通知に基づいて、バーサライタ描画を開始する描画開始時刻および描画する描画期間を、上記撮影開始時刻および上記撮影期間とそれぞれ一致するように決定するとともに、決定した描画開始時刻および描画期間に従って、バーサライタ装置60によりバーサライタ描画を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バーサライタ装置によって空間に描画された文字や絵をカメラ装置により撮影するバーサライタ装置およびバーサライタ描画撮影装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話やPHS等の携帯端末装置の性能が進歩しており、特にその多機能化は著しく、携帯型のコンピュータに近い性能のものが実用化されている。携帯端末装置の中には、電話機能に加えて、インターネットアクセス機能や、ワンセグ放送を受信する機能を備えたものが存在する。
【0003】
このように多機能化する携帯端末装置が備える機能の一つとして、特許文献1に開示されているバーサライタ機能がある。
【0004】
バーサライタ機能とは、携帯端末装置の表面に配置された複数の光源を、携帯端末装置の動きに合わせて選択的にアクティブ化し、空間に文字や簡易的な絵を描く空間描画機能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2005−517970号公報(国際公開公報WO2003/009569)(2003年1月30日国際公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述のバーサライタ機能によって空間に描画された文字や簡易的な絵をカメラ装置により撮影する際、バーサライタ描画を行うタイミングとカメラのシャッターを切るタイミングとを合わせることが困難である。そのため、空間に描かれた文字や簡易的な絵を、容易にかつ綺麗にカメラ撮影することはできない。
【0007】
よって、例えば、バーサライタ描画をカメラで撮影してメール送信したい、画像を保存しておいていつでも閲覧したいというニーズがあることは想像できるが、このようなニーズは簡単には満たされない。
【0008】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、バーサライタ描画を行うタイミングとカメラのシャッターを切るタイミングとを容易に合わせることができるバーサライタ装置およびバーサライタ描画撮影装置等を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係るバーサライタ描画装置は、複数の光源を備え、該光源を発光させることによりバーサライタ描画を行うバーサライタ描画装置であって、上記バーサライタ描画を撮影するカメラを備えたバーサライタ描画撮影装置から、上記カメラが撮影を開始する撮影開始時刻および撮影する撮影期間の通知を受信する受信部と、上記受信部にて受信した通知に基づいて、バーサライタ描画を開始する描画開始時刻および描画する描画期間を、上記撮影開始時刻および上記撮影期間とそれぞれ一致するように決定するバーサライタ描画タイミング決定部と、上記バーサライタ描画タイミング決定部にて決定した上記描画開始時刻および上記描画期間に従って、上記光源を発光させるバーサライタ制御部と、を備えることを特徴としている。
【0010】
また、本発明に係るバーサライタ描画装置の制御方法は、複数の光源を備え、該光源を発光させることによりバーサライタ描画を行うバーサライタ描画装置の制御方法であって、上記バーサライタ描画を撮影するカメラを備えたバーサライタ描画撮影装置から、上記カメラが撮影を開始する撮影開始時刻および撮影する撮影期間の通知を受信する受信ステップと、上記受信ステップにて受信した通知に基づいて、バーサライタ描画を開始する描画開始時刻および描画する描画期間を、上記撮影開始時刻および上記撮影期間とそれぞれ一致するように決定するバーサライタ描画タイミング決定ステップと、上記バーサライタ描画タイミング決定ステップにて決定した上記描画開始時刻および上記描画期間に従って、上記光源を発光させるバーサライタ描画ステップと、を含むことを特徴としている。
【0011】
上記の構成によれば、カメラを備えたバーサライタ描画撮影装置から、カメラの撮影開始時刻および撮影期間を通知し、それらに一致するように、バーサライタ描画装置の描画開始時刻および描画期間を決定する。
【0012】
よって、バーサライタ描画を行うタイミングとカメラのシャッターを切るタイミングとを合わせることができる。それゆえ、空間に描かれた文字や簡易的な絵を、容易にかつ綺麗にカメラ撮影することが可能となるという効果を奏する。
【0013】
さらに、本発明に係るバーサライタ描画装置は、上記描画開始時刻より上記光源を移動させるように操作者に通知する操作者通知部をさらに備えることを特徴としている。
【0014】
上記の構成によれば、さらに、描画開始時刻より光源を移動させるように操作者に通知するので、操作者はカメラ撮影のタイミングに合わせてバーサライタ装置の光源を移動させることが可能となるという効果を奏する。
【0015】
さらに、本発明に係るバーサライタ描画装置は、上記バーサライタ制御部は、バーサライタ描画を行う際に使用する光源色と同じ色で上記光源を予備発光させることを特徴としている。
【0016】
上記の構成によれば、さらに、バーサライタ描画を行う前に、バーサライタ描画を行う際に使用する光源色と同じ色で、光源を予備発光させる。これにより、バーサライタ描画撮影装置がバーサライタ描画を撮影する前に予備発光を撮影しておき、バーサライタ描画を撮影した後で、予備発光時に撮影した光源色をもとに、バーサライタ描画部分を特定することができる。よって、バーサライタ描画部分をより精確に取得することが可能となり、合成処理が容易になるという効果を奏する。
【0017】
上記課題を解決するために、本発明に係るバーサライタ描画撮影装置は、バーサライタ描画装置によって描画されたバーサライタ描画を撮影するカメラを備えたバーサライタ描画撮影装置であって、上記カメラが撮影を開始する撮影開始時刻および撮影する撮影期間の通知を上記バーサライタ描画装置へ送信する送信部と、上記送信部にて通知を送信した上記撮影開始時刻および上記撮影期間に従って上記カメラにより撮影するカメラ制御部と、を備えることを特徴としている。
【0018】
また、本発明に係るバーサライタ描画撮影装置の制御方法は、バーサライタ描画装置によって描画されたバーサライタ描画を撮影するカメラを備えたバーサライタ描画撮影装置の制御方法であって、上記カメラが撮影を開始する撮影開始時刻および撮影する撮影期間の通知を上記バーサライタ描画装置へ送信する送信ステップと、上記送信部にて通知を送信した上記撮影開始時刻および上記撮影期間に従って上記カメラにより撮影するバーサライタ描画撮影ステップと、を含むことを特徴としている。
【0019】
上記の構成によれば、カメラの撮影開始時刻および撮影期間をバーサライタ描画装置に通知するとともに、通知した撮影開始時刻および撮影期間に従って、カメラによりバーサライタ描画を撮影する。このとき、バーサライタ描画装置は、通知された撮影開始時刻および撮影期間とそれぞれ一致するように、バーサライタ描画の描画開始時刻および描画期間を決定することができる。
【0020】
よって、バーサライタ描画を行うタイミングとカメラのシャッターを切るタイミングとを合わせることができる。それゆえ、空間に描かれた文字や簡易的な絵を、容易にかつ綺麗にカメラ撮影することが可能となるという効果を奏する。
【0021】
さらに、本発明に係るバーサライタ描画撮影装置は、上記カメラにより撮影したバーサライタ描画撮影画像と、バーサライタ描画していない撮影画像とを合成する画像合成部を、備えることを特徴としている。
【0022】
上記の構成によれば、さらに、バーサライタ描画撮影画像およびバーサライタ描画していない撮影画像をそれぞれ撮影し、合成することができる。よって、バーサライタ描画撮影画像とバーサライタ描画していない撮影画像とで、撮影モードなどのパラメータを別々で設定することができるため、より綺麗な画像を得ることが可能となるという効果を奏する。
【0023】
さらに、本発明に係るバーサライタ描画撮影装置は、上記カメラ制御部は、上記バーサライタ描画していない撮影画像を上記バーサライタ描画撮影画像に先行して撮影することを特徴としている。
【0024】
上記の構成によれば、さらに、バーサライタ描画していない撮影画像を先行して撮影することによって、バーサライタ描画の撮影を連続して行うことができるという効果を奏する。
【0025】
さらに、本発明に係るバーサライタ描画撮影装置は、上記画像合成部は、上記バーサライタ描画していない撮影画像に、上記バーサライタ描画撮影画像のバーサライタ描画部分を合成することを特徴としている。
【0026】
上記の構成によれば、さらに、バーサライタ描画していない撮影画像とバーサライタ描画部分とを合成することによって、バーサライタ描画部分を前景とし、バーサライタ描画していない撮影画像を背景画像として合成できる。よって、前景と背景とを別々に撮影するため、それぞれに適したモードで撮影することが可能となり、より綺麗な画像を得ることができるという効果を奏する。
【0027】
さらに、本発明に係るバーサライタ描画撮影装置は、上記カメラ制御部は、上記バーサライタ描画していない撮影画像を撮影する際、バーサライタ描画撮影画像を撮影する際に使用する光源色と同じ色で予備発光している上記バーサライタ描画装置の光源を撮影し、上記画像合成部は、画像合成を行う際、上記予備発光の光源色に基づいて、上記バーサライタ描画部分を特定することを特徴としている。
【0028】
上記の構成によれば、さらに、バーサライタ描画を撮影する前に、バーサライタ描画を行う際に使用する光源色と同じ色で、バーサライタ描画装置が予備発光させた光源を撮影しておき、バーサライタ描画を撮影した後で、予備発光時に撮影した光源色をもとに、バーサライタ描画部分を特定することができる。よって、バーサライタ描画部分をより精確に取得することが可能となり、合成処理が容易になるという効果を奏する。
【0029】
さらに、本発明に係るバーサライタ描画撮影装置は、上記カメラ制御部は、上記バーサライタ描画撮影画像を撮影する際、上記予備発光された光源を目印に画質調整を行い、撮影することを特徴としている。
【0030】
上記の構成によれば、さらに、予備発光された光源色を目印に画質調整することによって、カメラ撮影する前にバーサライタ描画に最適な設定を行うことが可能となり、より綺麗な画像を得ることが可能となるという効果を奏する。
【0031】
上記課題を解決するために、本発明に係るバーサライタ描画撮影システムは、上記バーサライタ描画装置と、上記バーサライタ描画撮影装置とを含むことを特徴としている。
【0032】
上記の構成によれば、カメラを備えたバーサライタ描画撮影装置から、カメラの撮影開始時刻および撮影期間を通知し、それらに一致するように、バーサライタ描画を行うバーサライタ描画装置の描画開始時刻および描画期間を決定する。
【0033】
よって、バーサライタ描画を行うタイミングとカメラのシャッターを切るタイミングとを合わせることができる。それゆえ、空間に描かれた文字や簡易的な絵を、容易にかつ綺麗にカメラ撮影することが可能となるという効果を奏する。
【0034】
上記課題を解決するために、本発明に係る携帯端末装置は、上記バーサライタ描画装置を含むことを特徴としている。
【0035】
上記の構成によれば、携帯端末装置を上述したバーサライタ描画装置として使用することができる。
【0036】
上記課題を解決するために、本発明に係る携帯端末装置は、上記バーサライタ描画撮影装置を含むことを特徴としている。
【0037】
上記の構成によれば、携帯端末装置を上述したバーサライタ描画撮影装置として使用することができる。
【0038】
なお、上記バーサライタ描画装置および上記バーサライタ描画撮影装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、上記バーサライタ描画装置および上記バーサライタ描画撮影装置をコンピュータにて実現させる上記バーサライタ描画装置および上記バーサライタ描画撮影装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0039】
本発明に係るバーサライタ描画装置は、バーサライタ描画を撮影するカメラを備えたバーサライタ描画撮影装置から、上記カメラが撮影を開始する撮影開始時刻および撮影する撮影期間の通知を受信する受信部と、上記受信部にて受信した通知に基づいて、バーサライタ描画を開始する描画開始時刻および描画する描画期間を、上記撮影開始時刻および上記撮影期間とそれぞれ一致するように決定するバーサライタ描画タイミング決定部と、上記バーサライタ描画タイミング決定部にて決定した上記描画開始時刻および上記描画期間に従って、上記光源を発光させるバーサライタ制御部と、を備える構成である。
【0040】
また、本発明に係るバーサライタ描画装置の制御方法は、バーサライタ描画を撮影するカメラを備えたバーサライタ描画撮影装置から、上記カメラが撮影を開始する撮影開始時刻および撮影する撮影期間の通知を受信する受信ステップと、上記受信ステップにて受信した通知に基づいて、バーサライタ描画を開始する描画開始時刻および描画する描画期間を、上記撮影開始時刻および上記撮影期間とそれぞれ一致するように決定するバーサライタ描画タイミング決定ステップと、上記バーサライタ描画タイミング決定ステップにて決定した上記描画開始時刻および上記描画期間に従って、上記光源を発光させるバーサライタ描画ステップと、を含む方法である。
【0041】
また、本発明に係るバーサライタ描画撮影装置は、カメラが撮影を開始する撮影開始時刻および撮影する撮影期間の通知を、上記バーサライタ描画装置へ送信する送信部と、上記送信部にて通知を送信した上記撮影開始時刻および上記撮影期間に従って、上記カメラにより撮影するカメラ制御部と、を備える構成である。
【0042】
また、本発明に係るバーサライタ描画撮影装置の制御方法は、カメラが撮影を開始する撮影開始時刻および撮影する撮影期間の通知を、上記バーサライタ描画装置へ送信する送信ステップと、上記送信部にて通知を送信した上記撮影開始時刻および上記撮影期間に従って、上記カメラにより撮影するバーサライタ描画撮影ステップと、を含む方法である。
【0043】
したがって、バーサライタ描画を行うタイミングとカメラのシャッターを切るタイミングとを合わせることができる。すなわち、操作者が撮影開始時刻や撮影期間について迷うことがない。それゆえ、空間に描かれた文字や簡易的な絵を、容易にかつ綺麗にカメラ撮影することが可能となる。例えば、バーサライタ描画装置を使用して空間に文章を描画した瞬間をバーサライタ描画撮影装置によってカメラ撮影し、他者へメールで送信する等、バーサライタ機能の利用の幅を広めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の一実施形態に係るバーサライタ側携帯端末装置およびカメラ側携帯端末装置それぞれのソフトウェア構成を示す機能ブロック図である。
【図2】図1に示したバーサライタ側携帯端末装置およびカメラ側携帯端末装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示したバーサライタ側携帯端末装置およびカメラ側携帯端末装置よりなる連携システムの概要を示す説明図である。
【図4】図1に示したバーサライタ側携帯端末装置およびカメラ側携帯端末装置よりなるバーサライタ描画−カメラ撮影連携システムの処理を示すフローチャートである。
【図5】図1に示したバーサライタ側携帯端末装置およびカメラ側携帯端末装置よりなるバーサライタ描画−カメラ撮影連携システムの処理の流れを示すシーケンス図である。
【図6】図8に示したバーサライタ側携帯端末装置およびカメラ側携帯端末装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図7】図8に示したバーサライタ側携帯端末装置およびカメラ側携帯端末装置よりなる連携システムの概要を示す説明図であり、(a)は予備撮影(背景画像撮影)処理の一例を示し、(b)はバーサライタ描画撮影処理の一例を示し、(c)は予備撮影(背景画像撮影)で取得した背景画像と、バーサライタ描画撮影で取得したバーサライタ描画撮影画像とを合成して、合成画像を生成する処理の一例を示す。
【図8】本発明の他の実施形態に係るバーサライタ側携帯端末装置およびカメラ側携帯端末装置それぞれのソフトウェア構成を示す機能ブロック図である。
【図9】図8に示したバーサライタ側携帯端末装置およびカメラ側携帯端末装置よりなるバーサライタ描画−カメラ撮影連携システムの処理を示すフローチャートである。
【図10】図8に示したバーサライタ側携帯端末装置およびカメラ側携帯端末装置よりなるバーサライタ描画−カメラ撮影連携システムの処理の流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
本発明の実施形態を図面に基づいて以下に説明する。
【0046】
[実施形態1]
本発明の一実施形態について図1から図5に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0047】
(携帯端末装置のハードウェア構成)
図2は、本実施形態に係るバーサライタ機能とカメラ機能とを両方備える携帯端末装置のハードウェア構成を示す図であり、携帯電話機に適用した一例である。すなわち、後述するバーサライタ側携帯端末装置(バーサライタ描画装置)1およびカメラ側携帯端末装置(バーサライタ描画撮影装置)2は、図2に示したハードウェア構成を共通に備えており、バーサライタ側携帯端末装置1として機能するときにはバーサライタ機能に必要な構成のみを用い、また、カメラ側携帯端末装置2として機能するときにはカメラ機能に必要な構成のみを用いて動作するものとする。
【0048】
図2に示すように、上記携帯端末装置(バーサライタ側携帯端末装置1、カメラ側携帯端末装置2)は、通信制御部201、アンテナ202、マイク203、キー制御部204、ROM205、RAM206、主制御部10、80、近接通信装置20、90、表示部(操作者通知部)30、スピーカ(操作者通知部)40、振動装置(操作者通知部)50、バーサライタ装置(光源)60、タイマ装置70、110、カメラ装置(カメラ)100を備えて構成されている。
【0049】
上記通信制御部201は、送受信信号の変復調および基地局との通信を制御する。上記アンテナ202は、基地局との通信を行う。上記マイク203は、音声信号の入力を行う。上記キー制御部204は、各種操作入力を行う。上記ROM205および上記RAM206は、メインプログラムや各種設定情報、その他のデータを保持する。上記主制御部10、80は、携帯電話機全体の制御を行う。上記近接通信装置20、90は、近くの携帯端末装置と各種データの送受信を行う。上記近接通信装置20、90としては、例えば、無線LAN装置やBluetooth装置、赤外線通信装置を使用できるが、特に限定されない。上記表示部30は、携帯電話機の各種情報等の表示を行う。上記スピーカ40は、音声信号を出力する。上記振動装置50は、振動を発生する。上記バーサライタ装置60は、複数の光源を備え、複数の光源を点滅させながら空間に文字や簡易的な絵を描く。上記タイマ装置70、110は、設定時間が経過した時または設定時刻になった時に信号を出力する。上記カメラ装置100は、撮影素子を備え、それらの制御を行う。
【0050】
(バーサライタ描画およびカメラ撮影の連携システム概要)
本実施形態におけるバーサライタ描画とカメラ撮影の連携システムは、図3に基づいて説明すれば、以下のとおりである。図3は、バーサライタ側携帯端末装置1とカメラ側携帯端末装置2とからなる連携システム(バーサライタ描画撮影システム)の概要を示す説明図である。
【0051】
図3に示すように、バーサライタ側携帯端末装置1は、空間的に動かされることによって、バーサライタ装置60によってバーサライタ描画(例えば、文字や簡易的な絵などの描画)を行う。それと同時に、カメラ側携帯端末装置2は、カメラ装置100を起動して、バーサライタ側携帯端末装置1によって描画されているものを撮影する。なお、カメラ側携帯端末装置2は、撮影した画像をメールで送信してもよいし、その画像をいつでも閲覧できるように保存しておいてもよい。
【0052】
そして、バーサライタ描画を行うタイミングとカメラのシャッターを切るタイミングとを合わせるために、バーサライタ側携帯端末装置1およびカメラ側携帯端末装置2はそれぞれ以下の動作を行う。
【0053】
カメラ側携帯端末装置2は、カメラ装置100が撮影を開始する撮影開始時刻および撮影する撮影期間を通知するとともに、通知した撮影開始時刻および撮影期間に従って、カメラ装置100による撮影を行う。一方、バーサライタ側携帯端末装置1は、上記通知に基づいて、バーサライタ描画を開始する描画開始時刻および描画する描画期間を、上記撮影開始時刻および上記撮影期間とそれぞれ一致するように決定するとともに、決定した描画開始時刻および描画期間に従って、バーサライタ装置60によりバーサライタ描画を行う。
【0054】
(携帯端末装置のソフトウェア構成)
次に、図1に基づいて、バーサライタ描画機能を備える携帯端末装置(バーサライタ側携帯端末装置1)と、カメラ撮影機能を備える携帯端末装置(カメラ側携帯端末装置2)とを分けて、それぞれのソフトウェア構成について説明する。なお、以下の説明では、図2に基づいて説明したハードウェア構成が適用されるものについては、同一の符号を付記して引用し、その説明を省略する。
【0055】
図1は、バーサライタ側携帯端末装置1およびカメラ側携帯端末装置2それぞれのソフトウェア構成を示す機能ブロック図である。
【0056】
まず、バーサライタ側携帯端末装置1のソフトウェア構成について説明する。
【0057】
バーサライタ側携帯端末装置1は、主制御部10と、近接通信装置(受信部)20と、表示部30と、スピーカ40と、振動装置50と、バーサライタ装置60と、タイマ装置70とを備える。
【0058】
そして、上記主制御部10は、連携モード起動部101と、バーサライタ制御部102と、バーサライタ描画タイミング計算部(バーサライタ描画タイミング決定部)103と、タイマ制御部104とを備える。
【0059】
上記連携モード起動部101は、連携モードでバーサライタ制御部102を起動する。また、連携モード起動部101は、連携モードでバーサライタ制御部102を起動したことをカメラ側携帯端末装置2へ通知(連携モード起動通知)する。ここで、「連携モード」とは、バーサライタ側携帯端末装置1のバーサライタ装置60と、カメラ側携帯端末装置2のカメラ装置100とを、互いに連絡をとりながら、協力してバーサライタ描画の撮影を行うモードのことである。
【0060】
上記バーサライタ制御部102は、連携モードでバーサライタ装置60を起動し、バーサライタ装置60にバーサライタ描画を行わせるように制御する。また、バーサライタ制御部102は、表示部30と、スピーカ40と、振動装置50とを、バーサライタ描画開始の合図および描画に最適なリズムをバーサライタ側携帯端末装置1の操作者へ提示するように制御する。なお、バーサライタ描画開始の合図および描画に最適なリズムを操作者への提示方法については、後述する。
【0061】
上記バーサライタ描画タイミング計算部103は、カメラ側携帯端末装置2から受信したシャッタータイミング(撮影開始時刻)、および、露出期間(撮影期間)の通知に基づいて、バーサライタ描画開始時刻であるバーサライタ描画タイミング(描画開始時刻)、および、バーサライタ描画に要する時間であるバーサライタ描画期間(描画期間)を計算する。なお、シャッタータイミングおよび露出期間については、後述する。そして、計算処理が完了したら、計算が完了したこと(描画タイミング・描画期間計算完了通知)をカメラ側携帯端末装置2へ送信するとともに、計算したバーサライタ描画タイミングをタイマ制御部104へ送信する。
【0062】
上記タイマ制御部104は、バーサライタ描画タイミング計算部103から受信したバーサライタ描画タイミングに基づいて、タイマ装置70に経過時間や目標時刻を監視させて、バーサライタ描画タイミングの時刻になった時にその旨を示す信号をバーサライタ制御部102へ送信させる。
【0063】
次に、カメラ側携帯端末装置2のソフトウェア構成について説明する。
【0064】
カメラ側携帯端末装置2は、主制御部80と、近接通信装置(送信部)90と、カメラ装置100と、タイマ装置110とを備える。
【0065】
さらに、上記主制御部80は、カメラ制御部801と、パラメータ設定部802と、シャッタータイミング決定部803と、タイマ制御部804とを備える。
【0066】
上記カメラ制御部801は、カメラ側携帯端末装置2から連携モード起動通知を受信すると、連携モードで起動し、カメラ装置100にカメラ撮影を行わせるように制御する。
【0067】
上記パラメータ設定部802は、撮影モードなどのパラメータを設定する。ここで、「撮影モード」とは、例えば、自動、ポートレート、風景、スポーツ、アクション、ナイト(暗い場所)など、さまざまな状況に適用したモードである。
【0068】
上記シャッタータイミング決定部803は、シャッタータイミングおよび露出期間を決定する。決定処理が完成したら、シャッタータイミングおよび露出期間をバーサライタ側携帯端末装置1へ送信する。また、シャッタータイミングをタイマ制御部804へ送信する。ここで、「シャッタータイミング」とは、バーサライタ描画を撮影するために、カメラ側携帯端末装置2のカメラ装置100において、シャッターが開放される時刻である。「露出期間」とは、シャッターが開放され、フィルムまたは撮影素子がレンズを通した光にさらされる(露出する)期間(露光時間、シャッター速度とも言う)である。
【0069】
タイマ制御部804は、シャッタータイミング決定部803から受信したシャッタータイミングに基づいて、タイマ装置110に経過時間や目標時刻を監視させて、シャッタータイミングの時刻になった時にその旨を示す信号をカメラ制御部801へ送信させる。
【0070】
(バーサライタ描画およびカメラ撮影の連携システムの処理フロー)
次に、本実施形態におけるバーサライタ描画およびカメラ撮影連携システムの処理フローについて、図4に基づいて説明する。図4は、バーサライタ側携帯端末装置1およびカメラ側携帯端末装置2よりなるバーサライタ描画―カメラ撮影連携システムの処理を示すフローチャートである。
【0071】
まず、バーサライタ側携帯端末装置1において、連携モード起動部101が連携モードでバーサライタ制御部102を起動する(Sa101)。また、連携モード起動部101は、カメラ側携帯端末装置2のカメラ制御部801へ、連携モードでバーサライタ制御部102を起動したこと(連携モード起動通知)を通知する(Sa102)。このとき、通知にはバーサライタ側携帯端末装置1およびカメラ側携帯端末装置2にそれぞれ備えられている近接通信装置20および90を使用する。この後、バーサライタ側携帯端末装置1は、カメラ側携帯端末装置2からのシャッタータイミングおよび露出期間通知待ち状態に入る(Sa103)。
【0072】
つづいて、カメラ側携帯端末装置2において、カメラ制御部801は、近接通信装置90により、バーサライタ側携帯端末装置1からの連携モード起動通知を受け取ると、連携モードで起動する(Sb101)。そして、パラメータ設定部802が、周囲の明るさ等をカメラ装置100に備えられたセンサ(図示せず)で検知し、パラメータの設定を行う(Sb102)。なお、上記パラメータの種類は特に限定されず、カメラ装置100の仕様によって、撮影処理に必要な設定をすべて行えばよく、例えば、フォーカスモード設定値、フォーカス調整値、ピクチャーライト設定値、撮影モード、露光時間(シャッター速度)、ISO感度設定値、手ぶれ補正値、ホワイトバランス設定値、撮影サイズ、レリーズタイムラグなどである。また、パラメータの設定は、その一部あるいは全部を自動で行ってもよい。
【0073】
つづいて、パラメータ設定部802によるパラメータの設定完了後、シャッタータイミング決定部803は、設定したパラメータに基づき、シャッタータイミングおよび露出期間を決定する(Sb103)。その後、シャッタータイミング決定部803は、バーサライタ側携帯端末装置1のバーサライタ描画タイミング計算部103へ、近接通信装置90および20を経由して、シャッタータイミングおよび露出期間を通知する(Sb104;送信ステップ)。その後、カメラ側携帯端末装置2は、バーサライタ側携帯端末装置1からのバーサライタ描画タイミングおよびバーサライタ描画期間の計算完了通知待ち状態に入る(Sb105)。
【0074】
つづいて、カメラ側携帯端末装置2からのシャッタータイミングおよび露出期間通知待ち状態に入っていたバーサライタ側携帯端末装置1が、カメラ側携帯端末装置2のシャッタータイミング決定部803からのシャッタータイミングおよび露出期間通知を受け取ると(Sa103;受信ステップ)、バーサライタ描画タイミング計算部103は、受け取ったシャッタータイミングおよび露出期間からバーサライタ描画タイミングおよびバーサライタ描画期間を計算する(Sa104;バーサライタ描画タイミング決定ステップ)。
【0075】
そして、バーサライタ描画タイミング計算部103は、バーサライタ描画タイミングおよびバーサライタ描画期間を計算し終えると、カメラ側携帯端末装置2のタイマ制御部804へ、近接通信装置20および90に経由して、バーサライタ描画タイミングおよびバーサライタ描画期間の計算が完了したこと(バーサライタ描画タイミングおよびバーサライタ描画期間の計算完了通知)を通知する(Sa105)。
【0076】
これと同時に、バーサライタ側携帯端末装置1においては、タイマ制御部104が、タイマ装置70を起動して、バーサライタ描画タイミングカウントダウンを開始する(Sa106)。
【0077】
一方、バーサライタ側携帯端末装置1からのバーサライタ描画タイミングおよびバーサライタ描画期間の計算完了通知待ち状態に入っていたカメラ側携帯端末装置2において、タイマ制御部804が、バーサライタ描画タイミングおよびバーサライタ描画期間の計算完了通知を受け取ると、タイマ装置110を起動して、シャッタータイミングカウントダウンを開始する(Sb106)。
【0078】
なお、カメラ側携帯端末装置2およびバーサライタ側携帯端末装置1において、カウントダウンを開始する時刻、および、シャッタータイミングおよびバーサライタ描画タイミングの関係について、詳細は後述する。
【0079】
つづいて、バーサライタ側携帯端末装置1において、バーサライタ描画タイミングが来ると(Sa107)、タイマ装置70は、バーサライタ制御部102へ、その旨を示す信号を送る。そして、バーサライタ制御部102は、表示部30と、スピーカ40と、振動装置50とを制御して、バーサライタ描画開始の合図および描画に最適なリズム(バーサライタ描画期間)を操作者へ提示させる(Sa108)。そして、バーサライタ制御部102は、バーサライタ装置60にバーサライタ描画を行わせる(Sa109;バーサライタ描画ステップ)。
【0080】
ここで、操作者への提示方法は特に限定されず、操作者がバーサライタ描画タイミングおよびバーサライタ描画期間がわかるものであれば、どの方法でもよい。例えば、描画開始の合図を、表示部30にてメッセージで通知し、カメラ装置100の露出期間に合わせて、バーサライタ装置60の描画に最適なリズムをメロディ鳴動(スピーカ40にて)させたり、バイブレータの振動(振動装置50にて)で刻むことによって、操作者へ提示してもよい。さらに、シャッタータイミングカウントダウンが始まる前に、操作者が描画動作を練習する、リハーサルのフェーズをあらかじめ準備しておいてもよい。
【0081】
一方、カメラ側携帯端末装置2において、シャッタータイミングカウントダウンを開始した後、カメラ制御部801は、シャッタータイミングに合わせて通常のタイマ撮影処理を行う(Sb107)。ここで、通常のタイマ撮影処理とは、その内容は特に限定されず、カメラ仕様に従って行えばよく、例えば、フラッシュを予備発光させたり、本体内蔵LEDの点滅速度を変化させたり、また、音声やメロディによってタイマカウントダウンを通知したりしてもよい。
【0082】
そして、シャッタータイミングが来ると(Sb108)、タイマ装置110は、その旨を示す信号をカメラ制御部801へ送信する。そして、カメラ制御部801は、カメラ装置100にカメラ撮影を行わせる(Sb109;バーサライタ描画撮影ステップ)。
【0083】
なお、バーサライタ描画に要する時間(すなわち、バーサライタ描画期間)と、カメラ撮影に要する時間(すなわち、露出期間)との関係について、詳細は後述する。
【0084】
(シャッタータイミングおよびバーサライタ描画タイミングについて)
ここで、シャッタータイミングおよびバーサライタ描画タイミングの関係について、図5に基づいて説明する。図5は、バーサライタ側携帯端末装置1およびカメラ側携帯端末装置2よりなるバーサライタ描画−カメラ撮影連携システムの処理の流れを示すシーケンス図である。なお、図5において、ブロック同士が太線で接続されている区間は所定の時間経過があることを示し、ブロック同士が細線で接続されている区間は時間経過がないことを示している。
【0085】
図5に示すように、バーサライタ側携帯端末装置1において、バーサライタ描画タイミング計算部103は、バーサライタ描画タイミング(TV;描画開始時刻)を、カメラ側携帯端末装置2から受信したシャッタータイミング(TC;撮影開始時刻)と同じ時刻に設定する。
【0086】
なお、シャッタータイミング(TC)は、ある時刻からの相対時間(何秒後)で示してもよいし、絶対時間(何時何分何秒)で示してもよい。
【0087】
また、バーサライタ描画タイミングは、バーサライタ側携帯端末装置1のバーサライタ装置60と、カメラ側携帯端末装置2のカメラ装置100とが、同期してバーサライタ描画の撮影を行うことを可能とするタイミングであればよく、例えば、上記のように、操作者へ合図を送った後のタイミングとすることができる。また、バーサライタ側携帯端末装置1が操作者へ合図を送ってから、操作者がそれを意識して操作し始めるまでの時間をaとする。なお、時間aをバーサライタ描画タイミングカウントダウン期間CCに含め、バーサライタ描画タイミングカウントダウン期間CCの終了時(TV2)を、バーサライタ描画タイミングとしてもよい。
【0088】
次に、バーサライタ描画タイミングカウントダウン期間(CV)、およびシャッタータイミングカウントダウン期間(CC)について説明する。
【0089】
まず、図5に示すように、バーサライタ側携帯端末装置1がTV/IV計算完了通知を送ってから、カメラ側携帯端末装置2がそれを受け取って、シャッタータイミングカウントダウンを開始するまでの時間をbとする。
【0090】
本実施形態では、時間aおよび時間bを、バーサライタ描画タイミング計算部103に予め設定しておくものとする。そして、バーサライタ描画タイミング計算部103は、バーサライタ描画タイミングカウントダウン期間(CV)を、シャッタータイミングカウントダウン期間(CC)に、時間bを加えて、さらに時間aを引いて算出する。また、バーサライタ描画タイミングカウントダウン期間(CV)を、シャッタータイミングカウントダウン期間(CC)より、時間bだけ早く開始するように決定する。
【0091】
なお、バーサライタ描画タイミングカウントダウン期間(CV)およびシャッタータイミングカウントダウン期間(CC)の開始時刻、並びに、シャッタータイミング(TC)およびバーサライタ描画タイミング(TV)は、絶対時間(何時何分何秒)で設定してもよい。このとき、バーサライタ側携帯端末装置1およびカメラ側携帯端末装置2の内蔵時針を、例えば、バーサライタ側携帯端末装置1およびカメラ側携帯端末装置2が接続されているネットワークからの情報により、時分秒レベルで同期させてもよい。
【0092】
(露出期間およびバーサライタ描画期間について)
次に、露出期間(IC;撮影期間)およびバーサライタ描画期間(IV;描画期間)の関係について、図5に基づいて説明する。
【0093】
図5に示すように、バーサライタ描画とカメラ撮影とは、同時並行に行わなければならない。そのため、バーサライタ描画期間(IV)は露出期間(IC)に合わせる必要がある。なお、バーサライタ描画期間(IV)は、バーサライタ描画およびカメラ撮影を同時に行わせることができれば、どのように設定してもよい。例えば、バーサライタ描画期間(IV)に操作者に合図を送る時間aを含めて、露出期間(IC)に時間aを加えた時間を、バーサライタ描画期間(IV)として設定してもよい。
【0094】
なお、図5では、操作者へ合図を送る処理は、バーサライタ描画タイミングカウントダウン期間(CV)が終わった時点で行われるが、上記バーサライタ描画タイミングカウントダウン期間(CV)内に行われても構わない。その場合、バーサライタ描画タイミングカウントダウン期間(CV)が終了した時点で、バーサライタ描画が開始されるように設定すればよい。
【0095】
以上の動作により、本実施形態によるバーサライタ描画−カメラ撮影連携機能を備えた携帯端末装置では、カメラ撮影やバーサライタ描画を行う操作者同士があらかじめタイミングをそろえたり、難しいシャッタータイミングに合わせてバーサライタ描画タイミングを試行錯誤することなく、バーサライタ描画を行うタイミングとカメラのシャッターを切るタイミングとを容易に合わせることができる。よって、バーサライタ機能によって空間に描かれた文章や簡易的な絵を、操作者の手を煩わせることなく簡単かつ綺麗にカメラ撮影することが可能となる。
【0096】
さらに、バーサライタ側携帯端末装置が、バーサライタ描画を行うための往復運動開始タイミングを使用者へ通知する機能を備えることにより、使いやすいユーザインターフェイスを備えた装置を実現できる。
【0097】
[実施形態2]
本発明の他の実施形態について図6から図10に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0098】
なお、上述の実施形態1と同じ構成要素については、同一の部材番号を付し、その説明を省略する。ここでは、上述の実施形態1との相違点を中心に説明し、特に説明していない構成要素は、上述の実施形態1と同様の構成・機能を有するものとする。
【0099】
(携帯端末装置のハードウェア構成)
図6は、本実施形態に係るバーサライタ機能とカメラ機能とを両方備える携帯端末装置のハードウェア構成を示す図であり、携帯電話機に適用した一例である。すなわち、後述するバーサライタ側携帯端末装置(バーサライタ描画装置)1′およびカメラ側携帯端末装置(バーサライタ描画撮影装置)2′は、図6に示したハードウェア構成を共通に備えており、バーサライタ側携帯端末装置1′として機能するときにはバーサライタ機能に必要な構成のみを用い、また、カメラ側携帯端末装置2′として機能するときにはカメラ機能に必要な構成のみを用いて動作するものとする。
【0100】
図6に示すように、実施形態2は、実施形態1に加えて、複数の撮影画像を1つに合成する画像合成装置(画像合成部)120を具備し、実施形態1による携帯端末装置での撮影画像よりも綺麗な画像が生成できるように変更したものである。
【0101】
本実施形態において、上記画像合成装置120は、画像合成専用デバイス等のハードウェアによって実現されるものである。なお、画像合成装置120は、特に限定されず、ROM205やRAM206に格納されたソフトウェアにより実現されてもよく、通信制御部201や近接通信装置20、90を利用したデータ通信により、ネットワーク上のサービスによって実現されたものでも構わない。
【0102】
(バーサライタ描画およびカメラ撮影の連携システム概要)
本実施形態におけるバーサライタ描画とカメラ撮影の連携システムは、図7に基づいて説明すれば、以下のとおりである。図7は、バーサライタ側携帯端末装置1′とカメラ側携帯端末装置2′とからなる連携システム(バーサライタ描画撮影システム)の概要を示す説明図である。図7の(a)は、予備撮影(背景画像撮影)処理の一例を示す図である。図7の(b)は、バーサライタ描画撮影処理の一例を示す図である。図7の(c)は、予備撮影(背景画像撮影)で取得した背景画像(バーサライタ描画していない撮影画像)と、バーサライタ描画撮影で取得したバーサライタ描画撮影画像とを合成して、合成画像を生成する処理の一例を示す図である。
【0103】
具体的には、まず、図7の(a)に示すように、バーサライタ側携帯端末装置1′は、バーサライタ描画に使用するバーサライタ装置(光源)60の光源の1つまたは複数を発光させる。このとき、カメラ側携帯端末装置2′は、予備撮影(背景画像撮影)を行う。すなわち、カメラ側携帯端末装置2′は、発光したバーサライタ側携帯端末装置1′を、静止した状態(バーサライタ描画する前の状態)を背景画像として撮影する。
【0104】
次に、図7の(b)に示すように、バーサライタ側携帯端末装置1′は、バーサライタ描画を行う。そのタイミングに合わせて、カメラ側携帯端末装置2′は、バーサライタ描画撮影を行う。すなわち、カメラ側携帯端末装置2′は、バーサライタ描画を撮影する。
【0105】
次に、図7の(c)に示すように、上記図7の(a)と(b)とから撮影された2つの画像(背景画像とバーサライタ描画撮影画像)を、カメラ側携帯端末装置2′の画像合成装置120で撮影画像合成を行う。すなわち、カメラ側携帯端末装置2′は、上記2つの画像を合成して合成画像を生成する。
【0106】
(携帯端末装置のソフトウェア構成)
次は、図8に基づいて、バーサライタ描画機能を備える携帯端末装置(バーサライタ側携帯端末装置1′)と、カメラ撮影機能を備える携帯端末装置(カメラ側携帯端末装置2′)とを分けて、それぞれのソフトウェア構成について説明する。なお、以下の説明では、図1に基づいて説明したソフトウェア構成、および、図6に基づいて説明したハードウェア構成に適用されるものについて、同一の符号を付記して引用し、その説明を省略する。
【0107】
図8は、バーサライタ側携帯端末装置1′およびカメラ側携帯端末装置2′それぞれのソフトウェア構成を示す機能ブロック図である。
【0108】
まず、図8に示すように、バーサライタ側携帯端末装置1′の構成は、図1のバーサライタ側携帯端末装置1が有する構成とすべて同じである。
【0109】
また、図8に示すように、カメラ側携帯端末装置2′は、図1のカメラ側携帯端末装置2が有する構成に加えて、画像合成装置120を備える。さらに、カメラ側携帯端末装置2′の主制御部80′は、図1のカメラ側携帯端末装置2の主制御部80が有する構成に加えて、画像合成制御部805を備える。すなわち、カメラ側携帯端末装置2′は、画像合成装置120と画像合成制御部805とを備えること以外は、図1のカメラ側携帯端末装置2の構成と同様である。
【0110】
上記画像合成制御部805は、画像合成装置120に背景画像とバーサライタ描画撮影画像とを合成させるように制御する。
【0111】
上記画像合成装置120は、画像合成制御部805の指示に従って、背景画像とバーサライタ描画撮影画像とを合成する。
【0112】
なお、カメラ側携帯端末装置2′は、カメラ装置(カメラ)100にて、バーサライタ描画していない撮影画像を1または複数撮影し、画像合成装置120にて、バーサライタ描画画像と合成してもよい。そして、カメラ装置100によるバーサライタ描画していない撮影画像の撮影は、バーサライタ描画撮影に先行して行ってもよいし、バーサライタ描画撮影の後で行ってもよい。また、画像合成制御部805は、バーサライタ描画していない撮影画像の背景と、バーサライタ描画している撮影画像のバーサライタ描画部分とを合成してもよい。
【0113】
なお、バーサライタ描画していない撮影画像を撮影する際、バーサライタ描画画像を撮影する際のアングルと同じアングルで撮影することが望ましい。同じアングルで撮影するために三脚等を使ってもよい。また、バーサライタ描画画像と、バーサライタ描画していない撮影画像とのアングルがぴったり一致していない場合、両方の画像を比較して、バーサライタ描画部分の位置を一致させて合成を行ってもよい。上記位置を一致させる技術には、複数枚画像を撮影して1枚の画像に合成する撮影(例えば、パノラマ撮影やHDR撮影など)と同じものを用いることができる。
【0114】
また、バーサライタ側携帯端末装置1′を静止した状態で、バーサライタ描画を行う際に使用する光源色と同じ色でバーサライタ装置60を予備発光させて、カメラ側携帯端末装置2′にて、バーサライタ描画していない撮影画像を撮影し、画像合成を行う際に、この予備発光の光源色をもとにして、バーサライタ描画部分を特定してもよい。さらに、カメラ側携帯端末装置2′は、バーサライタ描画画像を撮影する際、予備発光された光源を目印にオートフォーカス等の画質調整を行い、撮影してもよい。
【0115】
(バーサライタ描画およびカメラ撮影の連携システムの処理フロー)
次に、本実施形態におけるバーサライタ描画およびカメラ撮影連携システムの処理フローについて、図9に基づいて説明する。図9は、バーサライタ側携帯端末装置1′およびカメラ側携帯端末装置2′よりなるバーサライタ描画−カメラ撮影連携システムの処理を示すフローチャートである。
【0116】
まず、カメラ側携帯端末装置2′において、カメラ制御部801を連携モードで起動する。そして、カメラ制御部801はバーサライタ側携帯端末装置1′の連携モード起動部101へ、連携モードで起動したこと(連携モード起動通知)を通知する(Sb201)。このとき、通知にはカメラ側携帯端末装置2′およびバーサライタ側携帯端末装置1′にそれぞれ備えられている、近接通信装置(送信部)90および20を使用する。この後、カメラ側携帯端末装置2′は、バーサライタ側携帯端末装置1′からのバーサライタ制御部102を起動したことの通知(バーサライタ起動完了通知)待ち状態に入る(Sb202)。
【0117】
つづいて、バーサライタ側携帯端末装置1′において、連携モード起動部101は、近接通信装置(受信部)20によりカメラ側携帯端末装置2′からの連携モード起動通知を受け取ると、バーサライタ制御部102を連携モードで起動する。次に、バーサライタ制御部102は、バーサライタ装置60にバーサライタ描画に使用する光源の一つまたは複数を予備発光させる(Sa201)。この後、バーサライタ制御部102は、カメラ側携帯端末装置2′のパラメータ設定部802へ、バーサライタ装置60のバーサライタ起動完了通知を通知する(Sa202)。続けて、カメラ側携帯端末装置2′からのシャッタータイミング(撮影開始時刻)および露出期間(撮影期間)通知待ち状態に入る(Sa203)。
【0118】
つづいて、バーサライタ側携帯端末装置1′からのバーサライタ起動完了通知待ち状態に入っていたカメラ側携帯端末装置2′において、バーサライタ側携帯端末装置1′のバーサライタ制御部102からのバーサライタ起動完了通知を受け取ると、パラメータ設定部802は、周囲の明るさ等をカメラ装置100に備えられたセンサ(図示せず)で検知し、撮影モード等の背景画像用の各種パラメータの設定を行う。なお、上記パラメータの種類は特に限定されず、カメラ装置100の仕様によって、撮影処理に必要な設定をすべて行えばよく、例えば、フォーカスモード設定値、フォーカス調整値、ピクチャーライト設定値、撮影モード、露光時間(シャッター速度)、ISO感度設定値、手ぶれ補正値、ホワイトバランス設定値、撮影サイズ、レリーズタイムラグなどである。また、パラメータの設定は、その一部あるいは全部を自動で行ってもよい。
【0119】
そして、カメラ制御部801は、カメラ装置100に、バーサライタ側携帯端末装置1′を静止状態で背景画像としてカメラ撮影させる(Sb203)。カメラ撮影後、パラメータ設定部802は、バーサライタ側携帯端末装置1′の予備発光された光源に、フォーカスを合わせて、カメラ装置100の撮影モード等のバーサライタ描画用の各種パラメータを設定しなおす(Sb204)。なお、パラメータの設定について、詳細は後述する。
【0120】
つづいて、シャッタータイミング決定部803は、設定しなおした各種パラメータ情報から、バーサライタ描画を綺麗に撮影できるシャッタータイミングおよび露出期間を計算する(Sb205)。その後、シャッタータイミング決定部803は、計算したシャッタータイミングおよび露出期間を、バーサライタ側携帯端末装置1′のバーサライタ描画タイミング計算部(バーサライタ描画タイミング決定部)103へ、近接通信装置90および20を経由して、通知する(Sb206;送信ステップ)。その後、バーサライタ側携帯端末装置1′からのバーサライタ描画タイミング(描画開始時刻)およびバーサライタ描画期間(描画期間)の計算完了通知待ち状態に入る(Sb207)。
【0121】
つづいて、カメラ側携帯端末装置2′からのシャッタータイミングおよび露出期間通知待ち状態に入っていたバーサライタ側携帯端末装置1′において、カメラ側携帯端末装置2′のシャッタータイミング決定部803からのシャッタータイミングおよび露出期間通知を受け取ると(Sa203;受信ステップ)、バーサライタ描画タイミング計算部103は、受け取ったシャッタータイミングおよび露出期間からバーサライタ描画タイミングおよびバーサライタ描画期間を計算する(Sa204;バーサライタ描画タイミング決定ステップ)。
【0122】
つづいて、バーサライタ描画タイミング計算部103は、バーサライタ描画タイミングおよびバーサライタ描画期間を計算し終えると、カメラ側携帯端末装置2′のタイマ制御部804へ、近接通信装置20および90を経由して、バーサライタ描画タイミングおよびバーサライタ描画期間の計算が完了したこと(バーサライタ描画タイミングおよびバーサライタ描画期間の計算完了通知)を通知する(Sa205)。
【0123】
これと同時に、バーサライタ側携帯端末装置1′においては、タイマ制御部104が、タイマ装置70を起動して、バーサライタ描画タイミングカウントダウンを開始する(Sa206)。
【0124】
一方、バーサライタ側携帯端末装置1′からのバーサライタ描画タイミングおよびバーサライタ描画期間の計算完了通知待ち状態に入っていたカメラ側携帯端末装置2′において、タイマ制御部804は、バーサライタ描画タイミングおよびバーサライタ描画期間の計算完了通知を受け取ると、タイマ装置110を起動して、シャッタータイミングカウントダウンを開始する(Sb208)。
【0125】
なお、カメラ側携帯端末装置2′およびバーサライタ側携帯端末装置1′において、カウントダウンを開始する時刻、および、シャッタータイミングおよびバーサライタ描画タイミングの関係については、実施形態1と同様であるため、その説明を省略する。
【0126】
つづいて、バーサライタ側携帯端末装置1′において、バーサライタ描画タイミングが来ると(Sa207)、タイマ装置70は、バーサライタ制御部102へ、その旨を示す信号を送る。そして、バーサライタ制御部102は、表示部(操作者通知部)30と、スピーカ(操作者通知部)40と、振動装置(操作者通知部)50とを制御して、バーサライタ描画開始の合図および描画に最適なリズム(バーサライタ描画期間)を操作者へ提示させる(Sa208)。そして、バーサライタ制御部102は、バーサライタ装置60にバーサライタ描画を行わせる(Sa209;バーサライタ描画ステップ)。
【0127】
一方、カメラ側携帯端末装置2′において、シャッタータイミングカウントダウンを開始した後、カメラ制御部801は、シャッタータイミングに合わせて通常のタイマ撮影処理を行う(Sb209)。
【0128】
そして、シャッタータイミングが来ると(Sb210)、タイマ装置110は、その旨を示す信号をカメラ制御部801へ送信する。そして、カメラ制御部801は、カメラ装置100に、ステップSb204であらかじめ設定しておいた各種パラメータを利用し、バーサライタ側携帯端末装置1′のバーサライタ装置60の光源にフォーカスを合わせてカメラ撮影を行わせる(Sb211;バーサライタ描画撮影ステップ)。
【0129】
なお、バーサライタ描画に要する時間(すなわち、バーサライタ描画期間)と、カメラ撮影に要する時間(すなわち、露出期間)との関係について、実施形態1と同様であるため、その説明を省略する。
【0130】
この後、画像合成制御部805は、画像合成装置120に、ステップSb203で撮影した背景画像と、ステップSb211で撮影したバーサライタ描画撮影画像との合成を行わせる(Sb212)。このとき、ステップSb203で撮影した背景画像の背景部分と、ステップSb211で撮影したバーサライタ描画撮影画像のバーサライタ描画部分を合成しても良い。また、画像合成を行う際、ステップSb203の撮影時に予備発光していた光源を元にバーサライタ描画部分の画像抽出を行い、画像合成しても構わない。バーサライタ描画部分の画像抽出に光源の画像データが不要であれば、ステップSb203の撮影の際には、バーサライタ側携帯端末装置1′のバーサライタ装置60の光源は予備発光させなくても構わない。
【0131】
(パラメータ設定)
次に、本実施形態に係るパラメータ設定について、図10に基づいて説明する。図10は、バーサライタ側携帯端末装置1′およびカメラ側携帯端末装置2′よりなるバーサライタ描画−カメラ撮影連携システムの処理流れを示すシーケンス図である。なお、図10において、ブロック同士が太線で接続されている区間は所定の時間経過があることを示し、ブロック同士が細線で接続されている区間は時間経過がないことを示している。
【0132】
図10に示すように、カメラ側携帯端末装置2′は、バーサライタ起動完了通知をバーサライタ側携帯端末装置1′から受け取ると、背景画像(バーサライタ描画していない撮影画像)を撮影するための最適のパラメータを設定する(機能ブロックF1)。
【0133】
そして、背景画像を撮影した後、カメラ側携帯端末装置2′は、バーサライタ側携帯端末装置1′により予備発光された光源に合わせて、バーサライタ描画を撮影するための最適のパラメータを設定する(機能ブロックF2)。
【0134】
以上の動作により、本実施形態によるバーサライタ描画−カメラ撮影連携機能を備えた携帯端末装置では、背景画像とバーサライタ描画との環境に応じて、それぞれのパラメータを設定し、別々で撮影することによって、背景画像とバーサライタ描画とを一括で撮影することに比べて、背景画像とバーサライタ描画撮影画像両方を綺麗な状態で合成することでき、より綺麗な画像を得ることが可能となる。
【0135】
本発明の携帯端末装置は、以下のように構成してもよい。
【0136】
本発明の携帯端末装置は、複数の光源およびカメラが配置された携帯端末装置であり、当該携帯端末装置の往復運動に応じて前記光源を点滅させ、その残像を利用して空間に文字や簡易的な絵を描く機能(バーサライタ)を実装した携帯端末装置のうち、カメラのシャッタータイミングを別の当該携帯端末装置へ通知する機能と、別の携帯端末装置からのカメラシャッタータイミング通知を受信し、そのシャッタータイミングに応じてバーサライタ描画を行うための往復運動開始タイミングを計算する機能とを備え、バーサライタの描画とカメラ撮影を連携する構成であってもよい。
【0137】
さらに、上記携帯端末装置は、バーサライタ描画画像及びその画像と同じアングルのバーサライタ描画していない撮影画像の複数の画像を撮影する機能を備え、当該複数画像を合成する構成であってもよい。
【0138】
さらに、上記携帯端末装置は、バーサライタ描画していない撮影画像を、バーサライタ描画撮影に先行して撮影する構成であってもよい。
【0139】
さらに、上記携帯端末装置は、バーサライタ描画していない撮影画像の背景と、バーサライタ描画している撮影画像のバーサライタ描画部分を合成する構成であってもよい。
【0140】
さらに、上記携帯端末は、当該携帯端末装置を静止した状態で、バーサライタ描画を行う際に使用する光源色と同じ色で予備発光させてバーサライタ描画していない撮影画像を撮影し、画像合成を行う際にこの予備発光の光源色をもとにしてバーサライタ描画部分を特定する構成であってもよい。
【0141】
さらに、上記携帯端末装置は、バーサライタ描画画像を撮影する際、予備発光された光源を目印にオートフォーカス等の画質調整を行い、撮影する構成であってもよい。
【0142】
さらに、上記携帯端末装置は、バーサライタ描画を行うための往復運動開始タイミングを使用者へ通知する機能を備える構成であってもよい。
【0143】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0144】
最後に、バーサライタ側携帯端末装置1、1′およびカメラ側携帯端末装置2、2′の各ブロック、特に主制御部10、80、80′は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0145】
後者の場合、バーサライタ側携帯端末装置1、1′およびカメラ側携帯端末装置2、2′は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるバーサライタ側携帯端末装置1、1′およびカメラ側携帯端末装置2、2′の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記のバーサライタ側携帯端末装置1、1′およびカメラ側携帯端末装置2、2′に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0146】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0147】
また、バーサライタ側携帯端末装置1、1′およびカメラ側携帯端末装置2、2′を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0148】
本発明は、バーサライタ機能および(または)カメラ撮影機能を備える携帯端末装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0149】
1、1′ バーサライタ側携帯端末装置(バーサライタ描画装置)
2、2′ カメラ側携帯端末装置(バーサライタ描画撮影装置)
20 近接通信装置(受信部)
30 表示部(操作者通知部)
40 スピーカ(操作者通知部)
50 振動装置(操作者通知部)
60 バーサライタ装置(光源)
90 近接通信装置(送信部)
100 カメラ装置(カメラ)
102 バーサライタ制御部
103 バーサライタ描画タイミング計算部(バーサライタ描画タイミング決定部)
120 画像合成装置(画像合成部)
801 カメラ制御部
TC シャッタータイミング(撮影開始時刻)
IC 露出期間(撮影期間)
TV バーサライタ描画タイミング(描画開始時刻)
IV バーサライタ描画期間(描画期間)
Sa103、Sa203 受信ステップ
Sa104、Sa204 バーサライタ描画タイミング決定ステップ
Sa109、Sa209 バーサライタ描画ステップ
Sb104、Sb206 送信ステップ
Sb109、Sb211 バーサライタ描画撮影ステップ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の光源を備え、該光源を発光させることによりバーサライタ描画を行うバーサライタ描画装置であって、
上記バーサライタ描画を撮影するカメラを備えたバーサライタ描画撮影装置から、上記カメラが撮影を開始する撮影開始時刻および撮影する撮影期間の通知を受信する受信部と、
上記受信部にて受信した通知に基づいて、バーサライタ描画を開始する描画開始時刻および描画する描画期間を、上記撮影開始時刻および上記撮影期間とそれぞれ一致するように決定するバーサライタ描画タイミング決定部と、
上記バーサライタ描画タイミング決定部にて決定した上記描画開始時刻および上記描画期間に従って、上記光源を発光させるバーサライタ制御部とを備えることを特徴とするバーサライタ描画装置。
【請求項2】
上記描画開始時刻より上記光源を移動させるように操作者に通知する操作者通知部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のバーサライタ描画装置。
【請求項3】
上記バーサライタ制御部は、バーサライタ描画を行う際に使用する光源色と同じ色で、上記光源を予備発光させることを特徴とする請求項1または2に記載のバーサライタ描画装置。
【請求項4】
バーサライタ描画装置によって描画されたバーサライタ描画を撮影するカメラを備えたバーサライタ描画撮影装置であって、
上記カメラが撮影を開始する撮影開始時刻および撮影する撮影期間の通知を上記バーサライタ描画装置へ送信する送信部と、
上記送信部にて通知を送信した上記撮影開始時刻および上記撮影期間に従って、上記カメラにより撮影するカメラ制御部とを備えることを特徴とするバーサライタ描画撮影装置。
【請求項5】
上記カメラにより撮影したバーサライタ描画撮影画像と、バーサライタ描画していない撮影画像とを合成する画像合成部をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載のバーサライタ描画撮影装置。
【請求項6】
上記カメラ制御部は、上記バーサライタ描画していない撮影画像を上記バーサライタ描画撮影画像に先行して撮影することを特徴とする請求項5に記載のバーサライタ描画撮影装置。
【請求項7】
上記画像合成部は、上記バーサライタ描画していない撮影画像に上記バーサライタ描画撮影画像のバーサライタ描画部分を合成することを特徴とする請求項5または6に記載のバーサライタ描画撮影装置。
【請求項8】
上記カメラ制御部は、上記バーサライタ描画していない撮影画像を撮影する際、バーサライタ描画撮影画像を撮影する際に使用する光源色と同じ色で予備発光している上記バーサライタ描画装置の光源を撮影し、
上記画像合成部は、画像合成を行う際、上記予備発光の光源色に基づいて、上記バーサライタ描画部分を特定することを特徴とする請求項7に記載のバーサライタ描画撮影装置。
【請求項9】
上記カメラ制御部は、上記バーサライタ描画撮影画像を撮影する際、上記予備発光された光源を目印に画質調整を行い、撮影することを特徴とする請求項8に記載のバーサライタ描画撮影装置。
【請求項10】
複数の光源を備え、該光源を発光させることによりバーサライタ描画を行うバーサライタ描画装置の制御方法であって、
上記バーサライタ描画を撮影するカメラを備えたバーサライタ描画撮影装置から、上記カメラが撮影を開始する撮影開始時刻および撮影する撮影期間の通知を受信する受信ステップと、
上記受信ステップにて受信した通知に基づいて、バーサライタ描画を開始する描画開始時刻および描画する描画期間を、上記撮影開始時刻および上記撮影期間とそれぞれ一致するように決定するバーサライタ描画タイミング決定ステップと、
上記バーサライタ描画タイミング決定ステップにて決定した上記描画開始時刻および上記描画期間に従って、上記光源を発光させるバーサライタ描画ステップとを含むことを特徴とするバーサライタ描画装置の制御方法。
【請求項11】
バーサライタ描画装置によって描画されたバーサライタ描画を撮影する、カメラを備えたバーサライタ描画撮影装置の制御方法であって、
上記カメラが撮影を開始する撮影開始時刻および撮影する撮影期間の通知を、上記バーサライタ描画装置へ送信する送信ステップと、
上記送信ステップにて通知を送信した上記撮影開始時刻および上記撮影期間に従って、上記カメラにより撮影するバーサライタ描画撮影ステップとを含むことを特徴とするバーサライタ描画撮影装置の制御方法。
【請求項12】
請求項1に記載のバーサライタ描画装置と、
請求項4に記載のバーサライタ描画撮影装置とを含むことを特徴とするバーサライタ描画撮影システム。
【請求項13】
請求項1に記載のバーサライタ描画装置を含むことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項14】
請求項4に記載のバーサライタ描画撮影装置を含むことを特徴とする携帯端末装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−137681(P2012−137681A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−291197(P2010−291197)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】