説明

ヒダントイン系キナーゼ阻害剤

本発明は式(I)の化合物、前記化合物を含有する医薬組成物、その調製方法、及びそれらの使用に関する。前記化合物は、MEKの過剰活性を特徴とする疾患の治療に有用である。従って、前記化合物は、癌、認知及びCNS障害、並びに炎症性/自己免疫性疾患等の疾患の治療に有用である。



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物:
【化1】

(式中:
R1は、ブロモ、ヨード、エチニル、シクロアルキル、アルコキシ、アゼチジニル、アセチル、ヘテロシクリル、シアノ、直鎖アルキル及び分枝鎖アルキルからなる群より選択され;
R2は、水素、クロロ、フルオロ、及びアルキルからなる群より選択され;
R3は、水素及びフルオロからなる群より選択され;
R4は、水素、任意に置換されたアリール、アルキル、及びシクロアルキルからなる群より選択され;
R5は、水素及び
【化2】

からなる群より選択され、
ここで、R6は、ヒドロキシル、アルコキシ、シクロアルキル、トリハロアルキル、アルキル、任意に置換されたアリール、及び任意に置換されたヘテロアリールからなる群より選択され;
R7及びR8は、水素、アルキル、及びトリハロアルキルからなる群より独立して選択されるか;又は
R6及びR7は一緒にシクロアルキル基を形成していてもよく、R8は水素である);
並びに、医薬的に許容し得るその塩又はエステル。
【請求項2】
下記式で表わされる、請求項1記載の化合物:
【化3】

(式中:
R1は、ブロモ、ヨード、エチニル、シクロアルキル、アルコキシ、アセチル、アルキルチオ、ヘテロシクリル、シアノ、直鎖の低級アルキル及び分枝鎖の低級アルキルからなる群より選択され;
R2は、水素、クロロ、フルオロ、及び低級アルキルからなる群より選択され;
R3は、水素及びフルオロからなる群より選択され;
R4は、任意に置換されたアリール、低級アルキル、及びシクロアルキルからなる群より選択され;
R5は、水素及び
【化4】

下記式からなる群より選択され;
ここで、R6は、ヒドロキシル、アルコキシ、シクロアルキル、トリハロ低級アルキル、低級アルキル、任意に置換されたアリール、及び任意に置換されたヘテロアリールからなる群より選択され;
R7及びR8は、水素、低級アルキル、及びトリハロ低級アルキルからなる群より独立して選択されるか;又は
R6及びR7が一緒にシクロアルキル基を形成していてもよく、R8は水素である);
並びに、医薬的に許容し得るその塩又はエステル。
【請求項3】
R1が、ヨード、エチニル、及びシクロプロピルからなる群より選択される、請求項2記載の化合物。
【請求項4】
R2が、水素、クロロ、及びフルオロからなる群より選択される、請求項3記載の化合物。
【請求項5】
R3が、水素である、請求項4記載の化合物。
【請求項6】
R5が、下記式であり:
【化5】

R7及びR8が、水素及びメチルからなる群より独立して選択される、請求項5記載の方法。
【請求項7】
R4が、任意に置換されたアリールである、請求項6記載の化合物。
【請求項8】
R1が、ヨード、エチニル、及びシクロプロピルからなる群より選択され、
R2が、水素、フルオロ、及びクロロからなる群より選択され、
R3が、水素であり、
R4が、任意に置換されたフェニルであり、
R5が、下記式であり:
【化6】

R6が、任意に置換されたフェニルであり、
R7が、メチルであり、
R8が、水素である、請求項7記載の化合物。
【請求項9】
R4が、アルコキシで置換されたフェニルである、請求項8記載の化合物。
【請求項10】
R1が、ヨードであり、
R2が、クロロ及びフルオロからなる群より選択される、請求項9記載の化合物。
【請求項11】
R6が、フェニルであり、
R4が、2,3−ジヒドロキシ−プロポキシ基及び2−ヒドロキシ−エトキシ基から選択された基で置換されたフェニルである、請求項10記載の化合物。
【請求項12】
R4が、フェニルであり、
前記フェニルは、非置換でもよく、或いは
−ハロゲン、
−P(O)(O−CH32
−P(O)(OH)2
−S(O)2−(C1−C6アルキル)、
−(O−CH2−CH22−O−CH3、及び
−O−(C1−C6アルキル)
から独立して選択された置換基により、1又は2回置換されていてもよく、
前記アルキル基は、非置換でもよく、或いは
−OH、
−オキソ、
−C3−C6シクロアルキル、
−O−(C1−C6アルキル)、−NH−(C1−C6アルキル)、又は−N(C1−C6アルキル)2(ここでアルキル基は、非置換でもよく、又は−OHにより置換されていてもよい)、又は
−4〜6員のヘテロ環(ここでヘテロ原子はN、S及びOから選択される)
から独立して選択された置換基により、1又は2回置換されていてもよい、請求項1又は2記載の化合物。
【請求項13】
R5が、1−フェニル−エチルである、請求項12記載の化合物。
【請求項14】
R1が、ヨードであり;
R2が、水素又はフルオロであり;
R3が、水素又はフルオロである、請求項13記載の化合物。
【請求項15】
R5が、ベンジルであり、
前記ベンジルは、非置換でもよく、或いは
−(C1−C6)アルキル、
−フルオロ又はクロロ、
−CN、
−O−(C1−C6)アルキル、及び
−CF3により、1回置換されていてもよい、請求項12記載の化合物。
【請求項16】
R5が、非置換でもよく、或いは
−ナフチル、ピリジニル、チアゾリル、臭素で任意に置換されたチオフェニル、メチルで任意に置換されたイミダゾリル;又は
−(C3−C6)シクロアルキル;
−CF3
−O−(C1−C6)アルキル;
−O−CH2−フェニル;
−S(O)2−メチル;
−オキソ;又は
−NH2から独立して選択された置換基により1又は2回置換されている、(C1−C6)アルキルである、請求項12記載の化合物。
【請求項17】
(2S,3S)−N−(4−ブロモ−フェニル)−2−[(R)−4−(4−メトキシ−フェニル)−2,5−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イル]−3−フェニル−ブチルアミド;
(2S,3S)−N−(4−ヨード−フェニル)−2−[(R)−4−(4−メトキシ−フェニル)−2,5−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イル]−3−フェニル−ブチルアミド;
(2S,3S)−N−(4−エチニル−2−フルオロ−フェニル)−2−{(R)−4−[4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−2,5−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イル}−3−フェニル−ブチルアミド;
(2R,3S)−N−(4−エチニル−2−フルオロ−フェニル)−2−{(R)−4−[4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−2,5−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イル}−3−フェニル−ブチルアミド;
(2S,3S)−N−(2−クロロ−4−ヨード−フェニル)−2−{(R)−4−[4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−2,5−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イル}−3−フェニル−ブチルアミド;
(2S,3S)−2−{(R)−4−[4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−2,5−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イル}−N−(4−ヨード−2−メチル−フェニル)−3−フェニル−ブチルアミド;
(2S,3S)−N−(2−クロロ−4−ヨード−フェニル)−2−{(R)−4−[4−((R)−2,3−ジヒドロキシ−プロポキシ)−フェニル]−2,5−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イル}−3−フェニル−ブチルアミド;
(2S,3S)−N−(2−クロロ−4−ヨード−フェニル)−2−{(R)−4−[4−((S)−2,3−ジヒドロキシ−プロポキシ)−フェニル]−2,5−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イル}−3−フェニル−ブチルアミド;
(2S,3S)−2−{(R)−2,5−ジオキソ−4−[4−(2−オキソ−2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−イミダゾリジン−1−イル}−N−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニル)−3−フェニル−ブチルアミド;
(2S,3S)−2−((R)−2,5−ジオキソ−4−チオフェン−3−イル−イミダゾリジン−1−イル)−N−(4−ヨード−フェニル)−3−フェニル−ブチルアミド;
(S)−2−[(R)−4−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン6−イル)−2,5−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イル]−N−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニル)−3−フェニル−プロピオンアミド;
(S)−2−[(R)−4−(4−アセチルアミノ−フェニル)−2,5−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イル]−N−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニル)−3−フェニル−プロピオンアミド;
(4−{(R)−1−[(1S,2S)−1−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルカルバモイル)−2−フェニル−プロピル]−2,5−ジオキソ−イミダゾリジン−4−イル}−フェノキシメチル)−ホスホン酸ジメチルエステル;
(2S,3S)−N−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニル)−2−((R)−4−イソプロピル−2,5−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イル)−3−フェニル−ブチルアミド;
(S)−N−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニル)−2−{(R)−4−[4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−2,5−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イル}−3−メチル−ブチルアミド;
(S)−N−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニル)−2−[(R)−4−(4−メトキシ−フェニル)−2,5−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イル]−3−o−トリル−プロピオンアミド;
(S)−N−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニル)−2−[(R)−4−(4−メトキシ−フェニル)−2,5−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イル]−3−m−トリル−プロピオンアミド;
(S)−N−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニル)−2−[(R)−4−(4−メトキシ−フェニル)−2,5−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イル]−3−p−トリル−プロピオンアミド;及び
(S)−N−(4−シクロプロピル−2−フルオロ−フェニル)−3−(4−フルオロ−フェニル)−2−{(R)−4−[4−(2−ヒドロキシ−1−ヒドロキシメチル−エトキシ)−フェニル]−2,5−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イル}−プロピオンアミド
からなる群より選択される、請求項1又は2記載の化合物。
【請求項18】
(2S,3S)−N−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニル)−2−{(R)−4−[4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−2,5−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イル}−3−フェニル−ブチルアミド;
(2S,3S)−2−{(R)−4−[4−((R)−2,3−ジヒドロキシ−プロポキシ)−フェニル]−2,5−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イル}−N−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニル)−3−フェニル−ブチルアミド;
(2S,3S)−N−(2−クロロ−4−ヨード−フェニル)−2−{(R)−4−[4−((R)−2,3−ジヒドロキシ−プロポキシ)−フェニル]−2,5−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イル}−3−フェニル−ブチルアミド;
(2S,3S)−N−(2−クロロ−4−ヨード−フェニル)−2−{(R)−4−[4−((S)−2,3−ジヒドロキシ−プロポキシ)−フェニル]−2,5−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イル}−3−フェニル−ブチルアミド;及び
(2S,3S)−N−(4−シクロプロピル−2−フルオロ−フェニル)−2−{(R)−4−[4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−2,5−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イル}−3−フェニル−ブチルアミド
からなる群より選択される、請求項1又は2記載の化合物。
【請求項19】
請求項1又は2記載の化合物と、医薬的に許容し得る希釈剤、賦形剤、又は補助剤とを含有する、医薬組成物。
【請求項20】
請求項11又は14記載の化合物と、医薬的に許容し得る希釈剤、賦形剤、又は補助剤とを含有する、医薬組成物。
【請求項21】
請求項18記載の化合物と、医薬的に許容し得る希釈剤、賦形剤、又は補助剤とを含有する、医薬組成物。
【請求項22】
医薬品として使用するための、請求項1又は2記載の化合物。
【請求項23】
癌、特に固形腫瘍、とりわけ肺、乳房、結腸及び前立腺の腫瘍の治療用の医薬品として使用される、請求項1又は2記載の化合物。
【請求項24】
癌、特に固形腫瘍、とりわけ肺、乳房、結腸及び前立腺の腫瘍の治療用の医薬品の製造のための、請求項1又は2記載の化合物の使用。
【請求項25】
請求項1又は2記載の式Iの化合物を合成する方法であって、
式9の化合物:
【化7】

(置換基R1からR5はいずれも、請求項1に規定された意味を有する)
を、ホスゲン又はクロロギ酸トリクロロメチルの存在下、0℃未満の温度で、塩基の存在下で反応させることにより、対応する式Iの化合物を得ることを含んでなる方法。
【請求項26】
明細書に実質的に記載されてなる新規化合物、中間体、方法及び使用。

【公表番号】特表2009−527521(P2009−527521A)
【公表日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−555743(P2008−555743)
【出願日】平成19年2月12日(2007.2.12)
【国際出願番号】PCT/EP2007/051313
【国際公開番号】WO2007/096259
【国際公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】