説明

ピコリン酸アミド化合物

【課題】GK活性化作用を有し医薬品として有用な化合物を提供する。
【解決手段】
下記式(1)


(式(1)中、
1はC1−8アルキル基、C1−9ヘテロアリール基、C2−9ヘテロシクリル基等を示し、Rは水素原子、C1−8アルキル基、フェニル基、C7−14アリールアルキル基等を示し、Arは、C=N結合を有し、かつ式(1)中でArと隣接するアミド基の窒素原子と該ArのC=N結合を形成する炭素原子とが結合するC1−9ヘテロアリール基で表されるピコリン酸アミド化合物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グルコキナーゼ (glucokinase) 活性化作用を有する新規ピコリン酸アミド化合物およびそれらを有効成分として含有する医薬に関する。
【背景技術】
【0002】
グルコキナーゼ(glucokinase:以下GKと記載する)はヘキソキナーゼファミリーに属し、膵ベータ細胞や肝細胞などで、細胞内に取り込まれたグルコースのリン酸化を触媒する。肝臓と膵臓ベータ細胞のGKは、それぞれスプライシングの違いによりN末15アミノ酸の配列が異なっているが、酵素学的には同一である。GKは、グルコースに対する親和性S0.5が10mM前後と高く、かつ、生成物であるグルコース6リン酸の抑制は受けないため、その反応速度は血糖値の生理的な変動域に敏感に反応する。膵ベータ細胞ではグルコース依存的なインスリン分泌を調節し、一方、肝臓では、解糖系あるいはグリコーゲン合成を調節し、血糖値を維持・調節している。このため、GKは、血糖値恒常性維持のためのグルコースセンサーとして機能していると考えられている(非特許文献1参照)。
GKが生体内グルコースセンサーとして機能するという仮説は、遺伝子操作マウスやヒトの遺伝子変異の発見によって支持されている。GKホモ欠損マウスは、生後まもなく高血糖を呈して死亡し、またヘテロ欠損マウスでは、高血糖、耐糖能不全が観察されている(非特許文献2参照)。一方、GK過剰発現マウスでは、血糖低下が確認されている(非特許文献3参照)。さらに、GK遺伝子変異が認められるヒトMODY2(maturity onset diabetes of the young)では若年から糖尿病を発症する(非特許文献4参照)。この遺伝子変異では、GKの活性低下が確認されている。一方、GK活性を亢進させる遺伝子変異を有する家系も報告されている(非特許文献5参照)。この遺伝子変異では、GKのグルコースに対する親和性が亢進し、血中インスリン濃度上昇を伴う絶食時低血糖症状が認められる。
このように、GKは、ヒトを含む哺乳類においてグルコースセンサーとして機能することが示されている。
【0003】
GK活性を増大させる物質(以下GK活性化物質と記載する)は、肝臓での糖代謝やグリコーゲン合成、膵ベータ細胞からのグルコース誘導性インスリン分泌を増大させることで、高血糖を是正することが可能と考えられる。高血糖是正により、網膜症、腎症、神経症、虚血性心疾患、動脈硬化などの糖尿病性慢性合併症の治療および予防、さらには肥満症、高脂血症、高血圧症、メタボリックシンドロームなどの糖尿病関連疾患の治療および予防につながることも期待できる。よってGK機能を亢進させる化合物は、有効な糖尿病治療薬となることが期待される。
【0004】
一方、GKは、膵臓や肝臓だけでなく、摂食中枢にも発現し、かつグルコースによる摂食抑制作用において重要な機能を有していることが報告されている(非特許文献6参照)。従って、GK活性化物質は、摂食中枢に作用し、摂食抑制作用を有することも考えられ、糖尿病治療だけではなく、肥満治療薬としても期待できる。
従来、GK活性化物質として、ある種のプロピオンアミド化合物、ピコリン酸アミド化合物、ベンズアミド化合物、ベンズイミダゾール化合物が報告されているが、本発明の化合物の開示はない(特許文献1,2,3及び4参照)。また、構造的に類似したピコリン酸アミド化合物が報告されているが、本発明化合物の開示は無く、それぞれ用途をリューマチ治療薬、中枢性疾患治療薬としている点で本発明化合物の用途とは異なる(特許文献5及び6参照)。
【0005】
【非特許文献1】Matschinsky F.M.and Magnuson M.A.,Frontiers in Diabetes,16,2004
【非特許文献2】Grupe A.et al.Cell,83,1,69−78,1995
【非特許文献3】Ferre T.et al.Proc.Natl.Acad.Sci., 93,14,7225−7230,1996
【非特許文献4】Vioneet N.et al.Nature,356,6371,721−722,1992
【非特許文献5】Glaser B.et al.N.Engl.J.Med.338,4,226−230,1998
【非特許文献6】Kang L.et al,Diabetes,55,2,412−420,2006
【特許文献1】WO01/085707
【特許文献2】WO04/081001
【特許文献3】WO05/044801
【特許文献4】WO07/007910
【特許文献5】WO06/061715
【特許文献6】WO05/079802
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、優れたGK活性化作用を有し医薬品として有用な化合物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、GK活性化作用を有する化合物を見出すべく鋭意研究を進めた結果、一般式(1)で表されるピコリン酸アミド化合物又はその薬学的に許容される塩がこの目的を達成することを見出し、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明は、式(1)
【化1】


(式(1)中、
1はC1−8アルキル基(該C1−8アルキル基は置換されていないか、又はヒドロキシ基、カルボキシ基、カルバモイル基、C1−6アルコキシ基、C2−6アルコキシカルボニル基、C2−8アルカノイルアミノ基、ジ(C1−8アルキル)アミノ基、及びシアノ基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から3個の基で置換されている。)、C3−8シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基(該C1−6アルコキシ基は置換されていないか、又はヒドロキシ基で置換されている。)、C2−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルチオ基、C2−8アルカノイルアミノ基、C1−8アルキルスルホニルアミノ基、C2−9ヘテロシクリル基(該C2−9ヘテロシクリル基は置換されていないか、又はハロゲン原子、ヒドロキシ基、オキソ基、C1−8アルキル基、(C1−8アルキル)アミノ基(該(C1−8アルキル)アミノ基は置換されていないか、又はヒドロキシ基で置換されている。)、ジ(C1−8アルキル)アミノ基、カルボキシ基、シアノ基、及びC1−6アルコキシ基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から4個の基で置換されている。)、(C1−8アルキル)アミノ基、ジ(C1−8アルキル)アミノ基、ヒドロキシ基、フェニル基、フェノキシ基、フェニルチオ基、N−(C1−8アルキル)アニリノ基、C1−9ヘテロアリール基、C1−9ヘテロアリールチオ基、又はC7−14アリールアルキル基(該フェニル基、フェノキシ基、フェニルチオ基、N−(C1−8アルキル)アニリノ基、C1−9ヘテロアリール基、C1−9ヘテロアリールチオ基、及びC7−14アリールアルキル基は置換されていないか、又はC1−8アルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、(C1−8アルキル)アミノ基、ジ(C1−8アルキル)アミノ基、及びC1−6アルコキシ基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から3個の基で置換されている。)を示し、
2は水素原子、C1−8アルキル基、C3−8シクロアルキル基、C2−9ヘテロシクリル基、フェニル基、C1−9ヘテロアリール基、C7−14アリールアルキル基、又はC1−9ヘテロアリールC1−6アルキル基(該フェニル基、C1−9ヘテロアリール基、C7−14アリールアルキル基、及びC1−9ヘテロアリールC1−6アルキル基は置換されていないか、又はハロゲン原子、ヒドロキシ基、C1−8アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルチオ基、C1−8アルキルスルホニル基、カルボキシ基、C2−6アルコキシカルボニル基、及びC2−8アルカノイル基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から3個の基で置換されている。)を示し、
Arは、式(2)
【化2】


で示される単環系又は縮合多環系C1−9ヘテロアリール基(該式(2)中、環Aは置換されていないか、又はハロゲン原子、C1−8アルキル基、C3−8シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基、カルボキシ基、カルボキシC1−8アルキル基、C2−6アルコキシカルボニル基、C2−6アルコキシカルボニルC1−8アルキル基、カルバモイル基、カルバモイルC1−8アルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシC1−8アルキル基、アミノC1−8アルキル基、(C1−8アルキル)アミノC1−8アルキル基、ジ(C1−8アルキル)アミノC1−8アルキル基、C2−6アルカノイル基、及びC2−9ヘテロシクリル基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から3個の基で置換されている。)を示し、
Xは−CR−、又は−S−を示し、
Yは単結合、−O−、−NR−、又は−S−を示し、
、R、及びRは同一又は異なって水素原子、若しくはC1−6アルキル基を示す。)
で表されるピコリン酸アミド化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を提供することである。
本発明の他の態様としては、式(1)において、


(式(1)中、
1はC1−8アルキル基(該C1−8アルキル基は置換されていないか、又はヒドロキシ基、カルボキシ基、カルバモイル基、C1−6アルコキシ基、C2−6アルコキシカルボニル基、C2−8アルカノイルアミノ基、ジ(C1−8アルキル)アミノ基、及びシアノ基からなる群より選ばれる1個の基で置換されている。)、C3−8シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基(該C1−6アルコキシ基は置換されていないか、又はヒドロキシ基で置換されている。)、C1−6アルキルチオ基、C2−8アルカノイルアミノ基、C1−8アルキルスルホニルアミノ基、C2−9ヘテロシクリル基(該C2−9ヘテロシクリル基は置換されていないか、又はハロゲン原子、オキソ基、C1−8アルキル基、ジ(C1−8アルキル)アミノ基、及びC1−6アルコキシ基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から4個の基で置換されている。)、(C1−8アルキル)アミノ基、ジ(C1−8アルキル)アミノ基、ヒドロキシ基、フェニル基、フェノキシ基、フェニルチオ基、N−(C1−8アルキル)アニリノ基、C1−9ヘテロアリール基、又はC1−9ヘテロアリールチオ基(該フェニル基、フェノキシ基、フェニルチオ基、N−(C1−8アルキル)アニリノ基、C1−9ヘテロアリール基、及びC1−9ヘテロアリールチオ基は置換されていないか、又はC1−8アルキル基、及びヒドロキシ基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から3個の基で置換されている。)を示し、
2は水素原子、C1−8アルキル基、C3−8シクロアルキル基、C2−9ヘテロシクリル基、フェニル基、C1−9ヘテロアリール基、又はC7−14アリールアルキル基(該フェニル基、C1−9ヘテロアリール基、及びC7−14アリールアルキル基は置換されていないか、又はハロゲン原子、ヒドロキシ基、C1−8アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルチオ基、及びC1−8アルキルスルホニル基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から2個の基で置換されている。)を示し、
Arは、式(2)
【化4】


で示される単環系又は縮合多環系C1−9ヘテロアリール基(該式(2)中、環Aは置換されていないか、又はハロゲン原子、C1−8アルキル基、カルボキシ基、カルボキシC1−8アルキル基、C2−6アルコキシカルボニル基、C2−6アルコキシカルボニルC1−8アルキル基、及びヒドロキシC1−8アルキル基からなる群より選ばれる1個の基で置換されている。)を示し、
Xは−CR−、又は−S−を示し、
Yは単結合、−O−、又は−S−を示し、
、及びRは同一又は異なって水素原子、若しくはC1−6アルキル基を示す。)
で表されるピコリン酸アミド化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を提供することである。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、優れたGK活性化作用を有する化合物を提供することができた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に、本発明について詳細に説明するが、例示されたものに特に限定されない。
本発明において、「n」はノルマルを、「i」はイソを、「s」はセカンダリーを、「t」はターシャリーを、「c」はシクロを、「o」はオルトを、「m」はメタを、「p」はパラを示す。
「C1−6アルキル基」とは、炭素原子を1から6個有する直鎖状又は分岐状のアルキル基を示し、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、i−プロピル基、i−ブチル基、t−ブチル基、s−ブチル基、i−ペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基を挙げることができ、メチル基、エチル基、i−プロピル基がより好ましい。
「C1−8アルキル基」とは、炭素原子を1から8個有する直鎖状又は分岐状のアルキル基を示し、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、i−プロピル基、i−ブチル基、t−ブチル基、s−ブチル基、i−ペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基を挙げることができ、メチル基、エチル基、i−プロピル基がより好ましい。
「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子であり、フッ素原子、塩素原子がより好ましい。
「C3−8シクロアルキル基」とは、炭素原子を3から8個有するシクロアルキル基を示し、例えばc−プロピル基、c−ブチル基、c−ペンチル基、c−ヘキシル基、c−ヘプチル基、c−オクチル基を挙げることができ、c−ペンチル基、c−ヘキシル基がより好ましい。
「C1−6アルコキシ基」とは、炭素原子を1から6個有する直鎖状又は分岐鎖状のアルコキシ基を示し、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、s-ブトキシ基、t-ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、i−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基を挙げることができ、メトキシ基、エトキシ基がより好ましい。
「C2−6アルコキシカルボニル基」とは、炭素原子を1から5個有する直鎖状又は分岐鎖状のアルコキシ基を有するカルボニル基を示し、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、を挙げることができ、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基がより好ましい。
【0011】
「(C1−8アルキル)アミノ基」とは、1個の「C1−8アルキル基」を置換基として有するアミノ基を示し、直鎖状、分岐鎖状及びC3−8シクロアルキルアミノ基を含んでいてもよく、例えばメチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、i−プロピルアミノ基、c−プロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、i−ブチルアミノ基、s−ブチルアミノ基、t−ブチルアミノ基、c−ブチルアミノ基、c−ヘキシルアミノ基を挙げることができ、メチルアミノ基、エチルアミノ基、i−プロピルアミノ基がより好ましい。
「ジ(C1−8アルキル)アミノ基」とは、同一又は異なる2個の「C1−8アルキル基」を置換基として有するアミノ基を示し、例えばジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、ジ−i−プロピルアミノ基、ジ−i−ブチルアミノ基、ジ−s−ブチルアミノ基、ジ−t−ブチルアミノ基、エチル(メチル)アミノ基、メチル(n−プロピル)アミノ基を挙げることができ、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基がより好ましい。
「C1−6アルキルチオ基」とは、炭素原子を1から6個有する直鎖状又は分岐鎖状のアルキルチオ基を示し、たとえばメチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、i−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、i−ブチルチオ基、s−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基を挙げることができ、メチルチオ基、エチルチオ基がより好ましい。
「C1−8アルキルスルホニル基」とは、炭素原子を1から8個有する直鎖状又は分岐鎖状のアルキルスルホニル基を示し、例えばメチルスルホニル基、n−プロピルスルホニル基、i−ブチルスルホニル基、n−ヘキシルスルホニル基を挙げることができ、メチルスルホニル基がより好ましい。
「C2−6アルカノイル基」とは、炭素原子を1から5個有する直鎖状又は分岐状のアルキル基を有するカルボニル基を示し、例えばアセチル基、プロピオニル基、n−ブチリル基、i−ブチリル基、n−バレリル基、i−バレリル基、ピバロイル基を挙げることができ、アセチル基がより好ましい。
「C2−8アルカノイル基」とは、炭素原子を1から7個有する直鎖状又は分岐状のアルキル基を有するカルボニル基を示し、例えばアセチル基、プロピオニル基、n−ブチリル基、i−ブチリル基、n−バレリル基、i−バレリル基、ピバロイル基、n−オクタノイル基を挙げることができ、アセチル基がより好ましい。
「C2−8アルカノイルアミノ基」とは、「C2−8アルカノイル基」を置換基として有するアミノ基を示し、例えばアセチルアミノ基、n−プロピオニルアミノ基、n−ブチリルアミノ基、i−ブチリルアミノ基、バレリルアミノ基、n−オクタノイルアミノ基を挙げることができ、アセチルアミノ基がより好ましい。
「C1−8アルキルスルホニルアミノ基」とは、「C1−8アルキルスルホニル基」を置換基として有するアミノ基を示し、例えばメチルスルホニルアミノ基、n−プロピルスルホニルアミノ基、n−ブチルスルホニルアミノ基、i−ブチルスルホニルアミノ基、t−ブチルスルホニルアミノ基、n−オクチルスルホニルアミノ基を挙げることができ、メチルスルホニルアミノ基がより好ましい。
「C2−9ヘテロシクリル基」とは、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子からなる群から選ばれる1つ以上の原子と2から9個の炭素原子からなる、5から7員環の単環系複素環基又は10から14の原子から構成される縮合多環系複素環基を示し、例えばテトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、イソチアゾリジニル基、ピロリジニル基、イミダゾリジニル基、ピラゾリニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、1,3−オキサゾリジニル基、1,6−ジヒドロピリダジニル基、チアゾリジニル基、インドリニル基、1,6−ジヒドロピリミジニル基、1,2,3,4−テトラヒドロピリミジニル基を挙げることができ、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、ピロリジニル基、ピペリジル基、イミダゾリジニル基、1,6−ジヒドロピリダジニル基、1,6−ジヒドロピリミジニル基、1,3−オキサゾリジニル基、1,2,3,4−テトラヒドロピリミジニル基がより好ましい。
【0012】
「C1−9ヘテロアリール基」とは、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子からなる群から選ばれる1つ以上の原子と1から9個の炭素原子からなる、5から7員環の単環系芳香族複素環基又は10から14の原子から構成される縮合多環系芳香族複素環基を示し、例えばイミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、オキサゾリル基、ピロリル基、トリアゾリル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、インドリル基、キノリル基を挙げることができ、ピラゾリル基、チアゾリル基、トリアゾリル基、ピリジル基がより好ましい。
「C1−9ヘテロアリールチオ基」とは、「C1−9ヘテロアリール基」と硫黄原子が結合した基を示し、例えばイミダゾリルチオ基、トリアゾリルチオ基を挙げることができ、トリアゾリルチオ基がより好ましい。
「C7−14アリールアルキル基」とは、単環式又は多環式の芳香族炭化水素基を置換基として有する直鎖状又は分岐状のアルキル基、もしくは単環式又は多環式の芳香族炭化水素基と直鎖状又は分岐状のアルキル基が縮環した、総炭素原子数が7から14個である基を示し、例えばベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基、インダニル基、(2H)−インデニル基、テトラヒドロナフチル基を挙げることができ、ベンジル基、フェネチル基、インダニル基がより好ましい。
「C1−9ヘテロアリールC1−6アルキル基」とは、「C1−9ヘテロアリール基」を置換基として有する「C1−6アルキル基」を示し、例えば2−ピリジルメチル基、3−ピリジルメチル基、4−ピリジルメチル基、2−(2−ピリジル)エチル基、2−(3−ピリジル基)エチル基、2−(4−ピリジル)エチル基を挙げることができる。
「N−(C1−8アルキル)アニリノ基」とは窒素原子が1個の「C1−8アルキル基」で置換されたアニリノ基を示し、例えばN−メチルアニリノ基、N−エチルアニリノ基、N−n−プロピルアニリノ基、N−i−プロピルアニリノ基を挙げることができ、N−メチルアニリノ基がより好ましい。
「カルボキシC1−8アルキル基」とは、カルボキシ基を置換基として有する「C1−8アルキル基」を示し、例えばカルボキシメチル基、2−カルボキシエチル基、3−カルボキシ−n−プロピル基、2−カルボキシ−n−プロピル基、2−カルボキシ−i−プロピル基、4−カルボキシ−n−ブチル基を挙げることができ、カルボキシメチル基、2−カルボキシエチル基がより好ましい。
「C2−6アルコキシカルボニルC1−8アルキル基」とは、「C2−6アルコキシカルボニル基」を置換基として有する「C1−8アルキル基」を示し、例えばメトキシカルボニルメチル基、2−(メトキシカルボニル)エチル基、3−(メトキシカルボニル)−n−プロピル基、2−(メトキシカルボニル)−n−プロピル基、2−(メトキシカルボニル)−i−プロピル基、エトキシカルボニルメチル基、2−(エトキシカルボニル)エチル基を挙げることができ、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、2−(エトキシカルボニル)エチル基、2−(メトキシカルボニル)エチル基がより好ましい。
「カルバモイルC1−8アルキル基」とは、カルバモイル基を置換基として有する「C1−8アルキル基」を示し、例えばカルバモイルメチル基、2−カルバモイルエチル基、3−カルバモイル−n−プロピル基、2−カルバモイル−n−プロピル基、2−カルバモイル−i−プロピル基、4−カルバモイル−n−ブチル基を挙げることができ、カルバモイルメチル基、2−カルバモイルエチル基がより好ましい。
「ヒドロキシC1−8アルキル基」とは、ヒドロキシ基を置換基として有する「C1−8アルキル基」を示し、例えばヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシ−n−プロピル基、2−ヒドロキシ−n−プロピル基、4−ヒドロキシ−n−ブチル基、2−ヒドロキシ−i−プロピル基を挙げることができ、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシ−n−プロピル基がより好ましい。
「アミノC1−8アルキル基」とは、アミノ基を置換基として有する「C1−8アルキル基」を示し、例えばアミノメチル基、2−アミノエチル基、3−アミノ−n−プロピル基、2−アミノ−n−プロピル基、2−アミノ−i−プロピル基、4−アミノ−n−ブチル基を挙げることができる。
「(C1−8アルキル)アミノC1−8アルキル基」とは、「(C1−8アルキル)アミノ基」を置換基として有する「C1−8アルキル基」を示し、例えばメチルアミノメチル基、エチルアミノメチル基、n−プロピルアミノメチル基、i−プロピルアミノメチル基、2−(メチルアミノ)エチル基、2−(エチルアミノ)エチル基、2−(n−プロピルアミノ)エチル基、2−(i−プロピルアミノ)エチル基、3−(メチルアミノ)−n−プロピル基、2−(メチルアミノ)−n−プロピル基、3−(エチルアミノ)−n−プロピル基を挙げることができる。
「ジ(C1−8アルキル)アミノC1−8アルキル基」とは、「ジ(C1−8アルキル)アミノ基」を置換基として有する「C1−8アルキル基」を示し、例えば(ジメチルアミノ)メチル基、2−(ジメチルアミノ)エチル基、2−{ジ(n−プロピル)アミノ}エチル基、ジ−(i−プロピル)アミノメチル基、2−(エチルメチルアミノ)エチル基、(メチル)(n−プロピル)アミノエチル基を挙げることができる。
式(2)
【化3】


で示される単環系又は縮合多環系C1−9ヘテロアリール基とは、式(1)中で該基と隣接するアミド基の窒素原子と、該基が有する


結合を形成する炭素原子とが結合する、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子からなる群から選ばれる1つ以上の原子と1から9個の炭素原子からなる、5から7員環の単環系芳香族複素環基又は10から14の原子から構成される縮合多環系芳香族複素環基を示し、例えばピラゾリル基、チアゾリル基、ピリジル基、チアジアゾリル基、ピリドチアゾリル基、イソキサゾリル基を挙げることができる。
式(3)
【化4】


で示されるC2−9ヘテロシクリル基とは、酸素原子、窒素原子からなる群から選ばれる1つ以上の原子と2から9個の炭素原子からなる、5から7員環の単環系複素環基又は10から14の原子から構成される縮合多環系複素環基を示し、例えば2−オキソピロリジニル基、2−オキソイミダゾリジニル基、2−オキソピペリジル基、2−オキソ−1,3−オキサゾリジニル基、6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジニル基、6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジニル基、2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジニル基、2,5−ジオキソピロリジニル基、2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジニル基を挙げることができ、2−オキソピロリジン−1−イル基、6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−1−イル基、2,5−ジオキソピロリジン−1−イル基、2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−3−イル基がより好ましい。
【0013】
本発明化合物の好ましい形態は以下の通りである。
すなわち、好ましいRは、C1−8アルキル基(該C1−8アルキル基は置換されていないか、又はヒドロキシ基、カルボキシ基、カルバモイル基、C1−6アルコキシ基、C2−6アルコキシカルボニル基、C2−8アルカノイルアミノ基、ジ(C1−8アルキル)アミノ基、及びシアノ基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から3個の基で置換されており、好ましくは、置換されていないか、又はヒドロキシ基、カルボキシ基、カルバモイル基、C1−6アルコキシ基、C2−6アルコキシカルボニル基、C2−8アルカノイルアミノ基、ジ(C1−8アルキル)アミノ基、及びシアノ基からなる群より選ばれる1個の基で置換されている。)であり、さらに好ましいRは、エチル基又はイソプロピル基(該エチル基及びイソプロピル基は置換されていないか、又はヒドロキシ基で置換されている。)である。
他の好ましいRはC2−9ヘテロシクリル基(該C2−9ヘテロシクリル基は置換されていないか、又はハロゲン原子、ヒドロキシ基、オキソ基、C1−8アルキル基、(C1−8アルキル)アミノ基(該(C1−8アルキル)アミノ基は置換されていないか、又はヒドロキシ基で置換されている。)、ジ(C1−8アルキル)アミノ基、カルボキシ基、シアノ基、及びC1−6アルコキシ基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から4個の基で置換されており、好ましくは、置換されていないか、又はハロゲン原子、オキソ基、C1−8アルキル基、ジ(C1−8アルキル)アミノ基、及びC1−6アルコキシ基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から4個の基で置換されている。)であり、さらに好ましいRは式(3)
【化5】


(式(3)中、環Bは置換されていないか、又はハロゲン原子、ヒドロキシ基、オキソ基、C1−8アルキル基、C1−8アルキルアミノ基、ジ(C1−8アルキル)アミノ基、及びC1−6アルコキシ基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から3個の基で置換されており、好ましくは、置換されていないか、又はハロゲン原子、オキソ基、C1−8アルキル基、ジ(C1−8アルキル)アミノ基、及びC1−6アルコキシ基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から3個の基で置換されている。)で表されるC2−9ヘテロシクリル基である。
他の好ましいRはC1−9ヘテロアリール基(該C1−9ヘテロアリール基は置換されていないか、又はC1−8アルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、(C1−8アルキル)アミノ基、ジ(C1−8アルキル)アミノ基、及びC1−6アルコキシ基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から3個の基で置換されており、好ましくは、置換されていないか、又はC1−8アルキル基、及びヒドロキシ基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から3個の基で置換されている。)であり、さらに好ましいRはトリアゾリル基(該トリアゾリル基は置換されていないか、又はC1−8アルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、(C1−8アルキル)アミノ基、ジ(C1−8アルキル)アミノ基、及びC1−6アルコキシ基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から3個の基で置換されており、好ましくは、置換されていないか、又は1から2個のC1−8アルキル基で置換されている。)である。
好ましいRは水素原子、C1−8アルキル基、C3−8シクロアルキル基、C2−9ヘテロシクリル基、フェニル基、C1−9ヘテロアリール基、又はC7−14アリールアルキル基(該フェニル基、C1−9ヘテロアリール基、及びC7−14アリールアルキル基は置換されていないか、又はハロゲン原子、ヒドロキシ基、C1−8アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルチオ基、及びC1−8アルキルスルホニル基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から3個の基で置換されており、好ましくは、置換されていないか、又はハロゲン原子、ヒドロキシ基、C1−8アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルチオ基、及びC1−8アルキルスルホニル基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から2個の基で置換されている。)である。
好ましいRはC7−14アリールアルキル基(該C7−14アリールアルキル基は置換されていないか、又はハロゲン原子、ヒドロキシ基、C1−8アルキル基、及びC1−6アルコキシ基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から2個の基で置換されている。)である。
好ましいArは、式(2)で表されるチアゾリル基、ピリジル基、又はピラゾリル基であり、チアゾリル基、ピラゾリル基が好ましく、Xが−S−の場合はピラゾリル基がさらに好ましい。
これらの好ましいArは、置換されていないか、又はハロゲン原子、C1−8アルキル基、C3−8シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基、カルボキシ基、カルボキシC1−8アルキル基、C2−6アルコキシカルボニル基、C2−6アルコキシカルボニルC1−8アルキル基、カルバモイル基、カルバモイルC1−8アルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシC1−8アルキル基、アミノC1−8アルキル基、(C1−8アルキル)アミノC1−8アルキル基、ジ(C1−8アルキル)アミノC1−8アルキル基、C2−6アルカノイル基、及びC2−9ヘテロシクリル基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から3個の基で置換されており、より好ましくは、置換されていないか、又はハロゲン原子、C1−8アルキル基、カルボキシ基、カルボキシC1−8アルキル基、C2−6アルコキシカルボニル基、C2−6アルコキシカルボニルC1−8アルキル基、及びヒドロキシC1−8アルキル基からなる群より選ばれる1個の基で置換されている。
Arが置換されている場合の好ましい置換基の具体例としては、塩素原子、メチル基、エチル基、i−プロピル基、カルボキシ基、カルボキシメチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニルメチル基、2−ヒドロキシエチル基を挙げることができ、メチル基、エチル基がさらに好ましい。
好ましいXは−CR−、又は−S−であり、さらに好ましくは−CH−、又は−S−であり
好ましいYは単結合又は−O−であり、さらに好ましいYは−O−であり、
好ましいRは水素原子であり、
好ましいRは水素原子であり、
好ましいRは水素原子である。
【0014】
本発明において、薬学的に許容される塩とは、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、硝酸塩のような鉱酸塩;メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩のようなスルホン酸塩;シュウ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、マンデル酸塩、アスコルビン酸塩、乳酸塩、グルコン酸塩、リンゴ酸塩のようなカルボン酸塩;グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩、あるいはリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩のような無機塩又はアンモニウム塩、トリエチルアミン塩、ジイソプロピルアミン塩、シクロヘキシルアミン塩のような有機塩基との塩であり、好適には塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、メタンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、シュウ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩又はトリエチルアミン塩があげられる。
本発明における溶媒和物とは、本発明の化合物又はその塩の医薬上許容される溶媒和物である。本発明の化合物及びその塩は、大気にさらされ、又は再結晶することなどにより、水分を吸収し、吸着水が付く場合や水和物となる場合がある。本発明における化合物には、そのような水和物も含む。
本発明の化合物は、不斉中心を持つことがあり、その場合種々の光学異性体が存在する。したがって、本発明の化合物は、(+)体(単体)、(−)体(単体)、ラセミ体又は両光学活性体を任意の割合で含む(±)混合物として存在し得る。また、不斉中心を2個以上持つ化合物の場合には、さらにそれぞれの光学異性によるジアステレオマーも存在する。本発明の化合物は、これらすべての型を、任意の割合で含んだものも含む。たとえば、ジアステレオマーは当業者によく知られた方法、たとえば分別結晶法等によって分離することができ、また、光学活性体はこの目的のためによく知られた有機化学的手法によって得ることができる。また、本発明の化合物は、シス体、トランス体などの幾何異性体が存在することがある。本発明の化合物は、それらの異性体、及びそれらの異性体を任意の割合で含んだものも含む。
本発明のピコリン酸アミド化合物は、その薬学的に許容される塩でも良く、又はそれらの溶媒和物であっても良い。以下、本発明のピコリン酸アミド化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を含めて、「本発明化合物」という。
また、化学的または代謝的に分解できる基を有し、加溶媒分解により又は生理的条件下のin vivoにおいて薬理学的に活性な本発明化合物を形成する化合物、通常プロドラッグと呼ばれる化合物についても「本発明化合物」に含む。
【0015】
本発明化合物は、GK活性化作用を有する。よって、本発明化合物は、肝臓での糖代謝やグリコーゲン合成、膵ベータ細胞からのグルコース誘導性インスリン分泌を増大させることで、高血糖を是正することができる。従って、既存の糖尿病治療薬とは作用機序の異なる新たな薬物療法として利用できる。糖尿病とは、I型糖尿病、II型糖尿病、特定の原因によるその他の糖尿病を包含する。さらに、本発明化合物は、ケトアシドーシス、細小血管症(網膜症、腎症)、動脈硬化症(アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、脳梗塞、末梢動脈閉塞など)、神経障害(感覚神経、運動神経、自律神経など)、足壊疽、感染症などの糖尿病性合併症の治療および予防にも有効である。
さらには肥満症、高脂血症、高血圧症、メタボリックシンドローム、浮腫、高尿酸血症、痛風などの糖尿病関連疾患の治療および予防にも利用可能である。
また、本発明化合物は、GK活性化作用以外の異なった作用機序の糖尿病治療薬、糖尿病合併症治療薬、高脂血症治療薬、高血圧症治療薬などと併用して使用することもできる。本発明の化合物とその他の薬剤を組み合わせることによって、上記疾患においてそれぞれ単剤で得られる効果よりも併用した場合に相加的な効果が期待できる。
併用可能な糖尿病治療薬、糖尿病合併症治療薬としては、例えばインスリン製剤、インスリン抵抗性改善薬(PPARγアゴニスト、PPARα/γアゴニスト、PPARδアゴニスト、PPARα/γ/δアゴニスト等)(例、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、GW−501516、GW−590735、ABT−335、AZD−6610、AVE−8133)、αグルコシダーゼ阻害薬(例、ボグリボース、アカルボース、ミグリトール)、ビグアナイド薬(例、メトホルミン、ブホルミン、フェンホルミン)、インスリン分泌促進薬(例、グリベンクラミド、グリメピリド、レパグリニド、ナテグリニド、ミチグリニド)、インスリン製剤、グルカゴン受容体アンタゴニスト、インスリン受容体キナーゼ促進薬、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害薬(例、ビルダグリプチン、TS-021、シタグリプチン、BMS−477118)、SGLT阻害薬(例、サーグリフロジン、ダパグリフロジン、KGT−1681、YM543、TS−033、AVE−2268、)、PTP1b阻害薬(例、バナジン酸ナトリウム)、グルコース6ホスファターゼ阻害薬、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害薬(例、PSN−357、FR−258900)、FBPase阻害薬(例、MB−07803)、PEPCK阻害薬、ピルビン酸デヒドロゲナーゼキナーゼ阻害薬、D−カイロイノシトール、GSK3阻害薬、GLP−1アゴニスト(例、リラグルチド)、アミリンアゴニスト(例、プラムリンチド)、グルココルチコイド受容体アンタゴニスト、11ベータHSD1阻害薬(例、AMG−221、INCB−13739)、プロテインキナーゼC阻害薬(例、ルボキシスタウリン)、ベータ3アドレナリン受容体アゴニスト(例、AJ−9677)、フォスファチジルイノシトールキナーゼ阻害薬、フォスファチジルイノシトールホスファターゼ阻害薬、ACC阻害薬、GPR40受容体アゴニスト、GPR119受容体アゴニスト(例、APD−668)、TGR5受容体アゴニスト、AMPK活性化薬(例、DRL−16536)、アルドース還元酵素阻害薬、AGE阻害薬などが挙げられる。
また併用可能な糖尿病関連疾患の薬剤としては、HMG−CoA還元酵素阻害薬、スクアレン合成酵素阻害薬、胆汁酸吸着剤、IBAT阻害薬、CETP阻害薬、CPT阻害薬、フィブラート系薬剤、ACAT阻害薬、MGAT阻害薬、DGAT阻害薬、コレステロール吸収阻害薬、膵リパーゼ阻害薬、MTP阻害薬、ニコチン酸誘導体、LXRアゴニスト、LDL受容体促進薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、アンジオテンシンIIアンタゴニスト、利尿薬、カルシウム拮抗薬、エンドセリン変換酵素阻害薬、エンドセリン受容体アンタゴニスト、食欲抑制薬、尿酸生成阻害薬、尿酸排泄促進薬などが挙げられる。
本発明化合物は、単独又は薬学的あるいは薬剤学的に許容される担体又は希釈剤と共に投与することができる。本発明化合物をGK活性化物質などとして使用する場合は、本発明化合物をそのまま経口投与、又は非経口投与してもよい。また、本発明化合物を有効成分として含む剤として経口投与、又は非経口投与してもよい。非経口投与としては、静脈内投与、経鼻投与、経皮投与、皮下投与、筋肉内投与、舌下投与があげられる。
本発明化合物の投与量は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状などによっても異なるが、例えば、成人の糖尿病患者に経口投与する場合、通常1回量として約0.01〜100mg/kg体重、好ましくは0.05〜30mg/kg体重、さらに好ましくは0.1〜10mg/kg体重であり、この量を1日1回−3回投与するのが望ましい。
【0016】
本発明化合物は、以下に示す方法によって合成することができるが、下記製造法は一般的製造法例を示すものであり、製造法を限定するものではない。
【0017】
スキーム1:化合物(1−a)から化合物(1−h)、ならびに化合物(1−i)から化合物(1−h)及び(1−l)の製造方法
【化6】


(スキーム中R1、R、及びArは前記と同意義である。)
工程(1−1):溶媒中、化合物(1−a)と、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィンなどのホスフィン試薬、及びジエチルアゾジカルボキシレートなどのアゾ試薬を反応させ、続いて式R−OHで表される化合物を用いて光延反応を行うことにより化合物(1−b)を製造することができる。
あるいは、溶媒中、化合物(1−a)と、式R−HAL(式中、HALは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す)で表される化合物を、塩基存在下反応させることにより化合物(1−b)を製造することができる。
工程(1−2):溶媒中、化合物(1−b)と酸化剤を反応させることにより化合物(1−c)を製造することができる。
工程(1−3):化合物(1−c)と無水酢酸を反応させ、続いて塩酸を用いて反応させることにより化合物(1−d)を製造することができる。
工程(1−4):化合物(1−d)とオキシ塩化リンなどのクロロ化試薬を反応させることにより化合物(1−e)を製造することができる。
工程(1−5):溶媒中、化合物(1−e)を水酸化ナトリウム水溶液などの塩基を用いて加水分解することにより化合物(1−f)を製造することができる。
工程(1−6):溶媒中、化合物(1−f)と式Ar−NHで表される化合物を、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドハイドロクロライド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールなどの縮合剤存在下反応させることにより化合物(1−g)を製造することができる。あるいは化合物(1−f)を溶媒中、塩化チオニル、塩化オキザリル、オキシ塩化リン、五塩化リンなどと反応させ、酸クロライドとした後、塩基存在下、式Ar−NHで表される化合物を反応させることにより化合物(1−g)を製造することができる。
工程(1−7):溶媒中、化合物(1−i)(特開平10−59942)と式Ar−NHで表される化合物を、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドハイドロクロライド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールなどの縮合剤存在下反応させることにより化合物(1−j)を製造することができる。あるいは化合物(1−i)を溶媒中、塩化チオニル、塩化オキザリル、オキシ塩化リン、五塩化リンなどと反応させ、酸クロライドとした後、塩基存在下、式Ar−NHで表される化合物を反応させることにより化合物(1−j)を製造することができる。
工程(1−8):溶媒中、化合物(1−j)と式R−OHで表される化合物を塩基存在下反応させ、生成する異性体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーなどを用いて分離することにより化合物(1−g)を製造することができる。
工程(1−9):溶媒中、化合物(1−g)と式R−SHで表される化合物を、塩基存在下反応させることにより本発明化合物(1−h)を製造することができる。
ここで、本発明化合物(1−h)中のRにC1−6アルキルチオ基が存在する場合、オキソン(商標登録)等の酸化剤を用いて酸化することにより、対応するアルキルスルホニル基に変換することができる。
工程(1−10):溶媒中、化合物(1−j)と式R−SHで表される化合物を塩基存在下反応させ、生成する異性体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーなどを用いて分離することにより化合物(1−k)を製造することができる。
工程(1−11):溶媒中、化合物(1−k)と式R−SHで表される化合物を、塩基存在下反応させることにより本発明化合物(1−l)を製造することができる。
【0018】
スキーム2:化合物(1−f)から化合物(2−d)の製造方法
【化7】


(スキーム中R1、R、及びArは前記と同意義である。)
工程(2−1):溶媒中、スキーム1の化合物(1−f)とジメチルアミン塩酸塩とを、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドハイドロクロライド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールなどの縮合剤存在下反応させることにより化合物(2−a)を製造することができる。あるいは化合物(1−f)を溶媒中、塩化チオニル、塩化オギザリル、オキシ塩化リン、五塩化リンなどと反応させ、酸クロライドとした後、塩基存在下、ジメチルアミン塩酸塩を反応させることにより化合物(2−a)を製造することができる。
工程(2−2):溶媒中、化合物(2−a)と式R−SHで表される化合物を、塩基存在下反応させることにより化合物(2−b)を製造することができる。
工程(2−3):溶媒中、化合物(2−b)を、水酸化ナトリウム水溶液などの塩基を用いて加水分解することにより化合物(2−c)を製造することができる。
工程(2−4):溶媒中、化合物(2−c)と式Ar−NHで表される化合物を、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドハイドロクロライド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールなどの縮合剤存在下反応させることにより本発明化合物(2−d)を製造することができる。あるいは化合物(2−c)を溶媒中、塩化チオニル、塩化オキザリル、オキシ塩化リン、五塩化リンなどと反応させ、酸クロライドとした後、塩基存在下、式Ar−NHで表される化合物を反応させることにより本発明化合物(2−d)を製造することができる。
ここで、Ar部分にC2−6アルコキシカルボニル基が存在する場合は、水酸化ナトリウム水溶液などの塩基を用いて加水分解することにより、カルボキシ基へと変換することができる。
【0019】
スキーム3:化合物(3−a)から化合物(3−c)の製造方法
【化8】


(スキーム中Ar、及びRは前記と同意義である。)
工程(3−1):溶媒中、化合物(3−a)と式Ar−NHで表される化合物を、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドハイドロクロライド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールなどの縮合剤存在下反応させることにより化合物(3−b)を製造することができる。あるいは化合物(3−a)を溶媒中、塩化チオニル、塩化オギザリル、オキシ塩化リン、五塩化リンなどと反応させ、酸クロライドとした後、塩基存在下、式Ar−NHで表される化合物を反応させることにより化合物(3−b)を製造することができる。
工程(3−2):溶媒中、化合物(3−b)と式R−SHで表される化合物を、塩基存在下反応させることにより本発明化合物(3−c)を製造することができる。
【0020】
スキーム4:化合物(4−a)から化合物(4−i)及び(4−j)の製造方法
【化9】


(スキーム中R及びArは前記と同意義であり、R11はフェニル基、アルキル基、ヒドロキシC1−6アルキル基、又はC1−9ヘテロアリール基を示し、DはO、NR(該Rは前記と同意義である。)又はSを示し、Eは下記式(4)
【化10】


(該式(4)は、C2−9ヘテロシクリル基又はC1−9ヘテロアリール基を示す。)で表される基を示す。)
【0021】
工程(4−1):メタノール中、化合物(4−a)をジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドハイドロクロライド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールなどの縮合剤存在下反応させることにより化合物(4−b)を製造することができる。あるいは硫酸などの酸触媒下メタノール中、化合物(4−a)を反応させることにより化合物(4−b)を製造することができる。
工程(4−2):溶媒中、化合物(4−b)と、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィンなどのホスフィン試薬、及びジエチルアゾジカルボキシレートなどのアゾ試薬を反応させ、式R−OHで表される化合物を用いて光延反応を行うことにより化合物(4−d)を製造することができる。
工程(4−3):化合物(4−a)とオキシ塩化リンを反応させ、続いてメタノールで処理することにより化合物(4−c)を製造することができる。
工程(4−4):溶媒中、化合物(4−c)と式R−OHで表される化合物を塩基存在下反応させることにより化合物(4−d)を製造することができる。
工程(4−5):溶媒中、化合物(4−d)と還元剤を反応させることにより化合物(4−e)を製造することができる。
工程(4−6):溶媒中、化合物(4−e)を、水酸化ナトリウム水溶液などの塩基を用いて加水分解することにより化合物(4−f)を製造することができる。
工程(4−7):溶媒中、化合物(4−f)と式Ar−NHで表される化合物を、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドハイドロクロライド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールなどの縮合剤存在下反応させることにより化合物(4−g)を製造することができる。あるいは化合物(4−f)を溶媒中、塩化チオニル、塩化オキザリル、オキシ塩化リン、五塩化リンなどと反応させ、酸クロライドとした後、塩基存在下、式Ar−NHで表される化合物を反応させることにより化合物(4−g)を製造することができる。
工程(4−8):溶媒中、化合物(4−g)にトリフェニルホスフィン及び四塩化炭素を反応させることにより化合物(4−h)を製造することができる。
工程(4−9):溶媒中、化合物(4−h)と式R11−D−Hで表される化合物を、塩基存在下反応させることにより本発明化合物(4−i)を製造することができる。
工程(4−10):溶媒中、化合物(4−h)と式E−Hで表される化合物を、塩基存在下反応させることにより本発明化合物(4−j)を製造することができる。
ここで、本発明化合物(4−j)中のRにメトキシ基が存在する場合は三臭化ホウ素などのルイス酸を用いて反応させることで、ヒドロキシ基へ変換することができる。
また、本発明化合物(4−j)中の式(3)で表される部分にハロゲン原子が存在する場合は、溶媒中、水素気流下、10%パラジウムカーボンを用いる方法あるいは酢酸パラジウム、トリフェニルホスフィン、ギ酸ナトリウムを用いる方法などにより水素添加反応を行い、該ハロゲン原子を水素原子に変換することが出来る。
本発明化合物(4−j)中のEにハロゲン原子が存在する場合は、該ハロゲン原子を、塩基の存在下又は非存在下、アミンと反応させることで(C1−8アルキル)アミノ基、ジ(C1−8アルキル)アミノ基に置換することもできる。
工程(4−11):溶媒中、化合物(4−g)と式E−Hで表される化合物を、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィンなどのホスフィン試薬、及びジエチルアゾジカルボキシレートなどのアゾ試薬を用いて光延反応を行うことにより本発明化合物(4−j)を製造することができる。
工程(4−12):溶媒中、化合物(4−e)にトリフェニルホスフィン及び四塩化炭素を反応させることにより化合物(4−k)を製造することができる。
ここで、化合物(4−k)中のRにC1−6アルキルチオ基が存在する場合、オキソン(商標登録)等の酸化剤を用いて酸化することにより、対応するアルキルスルホニル基に変換することができる。
工程(4−13):溶媒中、化合物(4−k)と式R11−D−Hで表される化合物を、塩基存在下反応させることにより化合物(4−l)を製造することができる。
工程(4−14):溶媒中、化合物(4−l)を、水酸化ナトリウム水溶液などの塩基を用いて加水分解することにより化合物(4−m)を製造することができる。
工程(4−15):溶媒中、化合物(4−m)と式Ar−NHで表される化合物を、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドハイドロクロライド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールなどの縮合剤存在下反応させることにより本発明化合物(4−i)を製造することができる。あるいは化合物(4−m)を溶媒中、塩化チオニル、塩化オキザリル、オキシ塩化リン、五塩化リンなどと反応させ、酸クロライドとした後、塩基存在下、式Ar−NHで表される化合物を反応させることにより本発明化合物(4−i)を製造することができる。
工程(4−16):溶媒中、化合物(4−k)と式E−Hで表される化合物を、塩基存在下反応させることにより化合物(4−n)を製造することができる。
工程(4−17):溶媒中、化合物(4−n)を、水酸化ナトリウム水溶液などの塩基を用いて加水分解することにより化合物(4−o)を製造することができる。
工程(4−18):溶媒中、化合物(4−o)と式Ar−NHで表される化合物を、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドハイドロクロライド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールなどの縮合剤存在下反応させることにより本発明化合物(4−j)を製造することができる。あるいは化合物(4−o)を溶媒中、塩化チオニル、塩化オキザリル、オキシ塩化リン、五塩化リンなどと反応させ、酸クロライドとした後、塩基存在下、式Ar−NHで表される化合物を反応させることにより本発明化合物(4−j)を製造することができる。
【0022】
スキーム5:化合物(4−h)から化合物(5−c)の製造方法
【化11】


(スキーム中R及びArは前記と同意義であり、R12はC2−8アルカノイル基又はC1−8アルキルスルホニル基を示す。)
工程(5−1):溶媒中、スキーム4の化合物(4−h)とアジ化ナトリウムを反応させることにより化合物(5−a)を製造することができる。
工程(5−2):溶媒中、化合物(5−a)を、10%パラジウムカーボン存在下、水素気流下反応させることにより化合物(5−b)を製造することができる。
工程(5−3):溶媒中、化合物(5−b)と式R12−HAL(式中、HALは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す)又は式(R12Oで表される化合物を、塩基存在下反応させることにより本発明化合物(5−c)を製造することができる。
【0023】
スキーム6:化合物(4−g)から化合物(6−c)、(6−f)及び(6−g)の製造方法
【化12】


(スキーム中R及びArは前記と同意義である。)
工程(6−1):溶媒中、スキーム4の化合物(4−g)に1,1,1−トリスアセトキシ−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンズヨードキソル−3(1H)−オン(デスマーチン試薬)などの酸化剤を作用させることにより化合物(6−a)を製造することができる。
工程(6−2):溶媒中、化合物(6−a)に2−ブロモピリジンとノルマルブチルリチウムより調製した2−リチオピリジンを作用させることにより化合物(6−b)を製造することができる。
工程(6−3):溶媒中、化合物(6−b)にトリフェニルホスフィン、四臭化炭素を作用させ、続いて10%パラジウムカーボン存在下、水素気流下にて反応させることにより本発明化合物(6−c)を製造することができる。
工程(6−4):溶媒中、化合物(6−a)にベンジルホスホノアセテート及び塩基を作用させることにより化合物(6−d)を製造することができる。
工程(6−5):溶媒中、化合物(6−d)を10%パラジウムカーボン存在下、水素気流下、反応させることにより化合物(6−e)を製造することができる。
工程(6−6):溶媒中、化合物(6−e)を水酸化ナトリウム水溶液などの塩基を作用させることにより本発明化合物(6−f)を製造することができる。
工程(6−7):溶媒中、本発明化合物(6−f)に水素化ホウ素ナトリウム及び1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート(ボップ試薬)を作用させることにより本発明化合物(6−g)を製造することができる。
【0024】
スキーム7:化合物(6−a)から化合物(7−a)及び(7−b)の製造方法
【化13】


(スキーム中、R及びArは前記と同意義であり、Eは前記式(4)で表されるC2−9ヘテロシクリル基を示す。)
工程(7−1):溶媒中、スキーム6の化合物(6−a)にメチルマグネシウムブロマイドを作用させることにより本発明化合物(7−a)を製造することができる。
工程(7−2):溶媒中、本発明化合物(7−a)をトリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィンなどのホスフィン試薬、及びジエチルアゾジカルボキシレートなどのアゾ試薬を反応させ、続いて式E−Hで表される化合物を用いて光延反応を行うことにより、本発明化合物(7−b)を製造することができる。
【0025】
本発明化合物の一般的な製造方法の記載における塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム、水素化リチウム、ナトリウムアミド、t−ブトキシカリウム、n−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミドなどのアルカリ金属塩類、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピロリジン、ピペリジンなどのアミン類、酢酸ナトリウム、酢酸カリウムが挙げられる。
本発明化合物の一般的な製造方法の記載における酸化剤としては、例えば、m−クロロ過安息香酸、マグネシウムモノパーフタレート6水和物、過酢酸、過ぎ酸などの有機過酸、過酸化水素、尿素過酸化水素付加物/無水フタル酸、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドなどの無機及び有機過酸化物、過ヨウ素酸ナトリウム、オキソン(登録商標)、N−ブロモスクシンイミド、N−クロロスクシンイミド、クロラミン−T、次亜塩素酸t−ブチル、ヨードベンゼンジアセテート、臭素−1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン付加錯体が挙げられる。
本発明化合物の一般的な製造方法の記載における還元剤としては、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウムが挙げられる。
本発明化合物の一般的な製造方法の記載における溶媒とは、当該反応条件下にて安定であり、かつ、不活性で反応を妨げないものであれば特に制限はなく、例えば、水、メタノール、エタノール、i−プロピルアルコール、n−ブタノール、t−ブチルアルコールなどのアルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ピリジン、酢酸エチル、塩化メチレン、クロロホルム、アセトン、酢酸、ベンゼン、トルエン及びこれらの混合溶媒が挙げられる。
本発明化合物の一般的な製造方法における反応温度は、−78℃から反応に用いる溶媒の沸点の範囲で適切な温度を選択することができ、本製造方法は常圧下、加圧下、マイクロウエーブ照射下等で実施することができる。
【実施例】
【0026】
以下に、本発明化合物を更に詳細に示すため、実施例及び試験例を示すが、例示に限定はされない。
【0027】
実施例1
4−(シクロペンチルオキシ)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−[(4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)チオ]ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号1)の製造
(1)4−ヒドロキシピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(50.0g、299mmol)のジメチルホルムアミド(50ml)溶液に、シクロペンチルブロマイド(51ml、358mmol)、炭酸カリウム(82g、598mmol)を加え、外温80℃にて4時間攪拌した。反応液を冷却後水にあけ酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:1]で精製することにより、無色ゲル状物質の4−シクロペンチルオキシピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(41.5g)を得た。
MS (ESI): 258 (M+Na)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.45 (t, J=7.2 Hz, 3 H) 1.54 - 2.27 (m, 8 H) 4.47 (q, J=7.2 Hz, 2 H) 4.77 - 5.11 (m, 1 H) 6.92 (dd, J=5.6, 2.5 Hz, 1 H) 7.63 (d, J=2.5 Hz, 1 H) 8.52 (d, J=5.6 Hz, 1 H)
(2)4−シクロペンチルオキシピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(41.5g、176mmol)のクロロホルム(300ml)溶液にm−クロロ過安息香酸(60g、352mmol)を加え、室温にて15時間攪拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にあけ、クロロホルムで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;クロロホルム:メタノール=9:1]で精製することにより、淡黄色粉末状物質の4−シクロペンチルオキシピリジン−2−カルボン酸エチルエステル 1−オキシド(34.7g)を得た。
MS (ESI): 274 (M+Na)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.42 (t, J=7.2 Hz, 3 H) 1.56 - 2.14 (m, 8 H) 4.48 (q, J=7.2 Hz, 2 H) 4.66 - 4.88 (m, 1 H) 6.82 (dd, J=7.2, 3.5 Hz, 1 H) 7.00 (d, J=3.5 Hz, 1 H) 8.13 (d, J=7.2 Hz, 1 H)
(3)4−シクロペンチルオキシピリジン−2−カルボン酸エチルエステル 1−オキシド(34.7g、98mmol)の無水酢酸(150ml)溶液を外温160℃にて2時間攪拌した。反応液を放冷し濃縮して得られた残渣に10%塩酸水溶液(80ml)を加え、外温80℃にて1時間攪拌した。反応液を放冷し炭酸カリウム水溶液で塩基性としたのちクロロホルムで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;酢酸エチル]で精製することにより、淡黄色粉末状物質の4−シクロペンチルオキシ−6−ヒドロキシピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(17.7g)を得た。
MS (ESI): 252 (M+1), 250 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.38 (t, J=7.2 Hz, 3 H) 1.52 - 2.04 (m, 8 H) 4.39 (q, J=7.2 Hz, 2 H) 4.64 - 4.79 (m, 1 H) 6.00 (d, J=2.3 Hz, 1 H) 6.65 (d, J=2.3 Hz, 1 H) 9.14 - 9.49 (br, 1 H)
(4)4−シクロペンチルオキシ−6−ヒドロキシピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(4.0g、15.9mmol)のオキシ塩化リン(10ml)溶液を、外温110℃にて2時間攪拌した。反応液を冷却後、炭酸カリウム水溶液にあけ、酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=4:1から1:1]で精製することにより、淡褐色粉末状物質の6−クロロ−4−シクロペンチルオキシピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(4.2g)を得た。
MS (ESI): 270 (M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.42 (t, J=7.1 Hz, 3 H) 1.57 - 2.19 (m, 8 H) 4.46 (q, J=7.1 Hz, 2 H) 4.77 - 5.00 (m, 1 H) 6.94 (d, J=2.2 Hz, 1 H) 7.55 (d, J=2.2 Hz, 1 H)
(5)6−クロロ−4−シクロペンチルオキシピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(4.2g、15.6mmol)のメタノール(10ml)及びテトラヒドロフラン(3ml)の溶液に水酸化カリウム(1.68g、30mmol)の水溶液(10ml)を加え、室温にて3時間攪拌した。反応液に氷冷下10%塩酸水溶液を加え酸性にし、クロロホルムで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮することにより無色油状物質の6−クロロ−4−シクロペンチルオキシピリジン−2−カルボン酸(4.1g)を得た。
MS (ESI): 242 (M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.52 - 2.19 (m, 8 H) 4.72 - 5.00 (m, 1 H) 7.01 (d, J=2.2 Hz, 1 H) 7.63 (d, J=2.2 Hz, 1 H)
(6)6−クロロ−4−シクロペンチルオキシピリジン−2−カルボン酸(4.1g、17mmol)、2−アミノ−5−メチルチアゾール(2.17g、19mmol)のジメチルホルムアミド(30ml)溶液に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドハイドロクロライド(3.64g、19mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(2.62g、19mmol)を加え、室温にて15時間攪拌した。反応液を水にあけ酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=4:1から1:1]で精製することにより、無色粉末状物質の6−クロロ−4−シクロペンチルオキシ−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(3.5g)を得た。
MS (ESI): 338 (M+1), 336 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.48 - 2.17 (m, 8 H) 2.45 (d, J=1.2 Hz, 3 H) 4.73 - 5.07 (m, 1 H) 6.96 (d, J=2.2 Hz, 1 H) 7.18 (d, J=1.2 Hz, 1 H) 7.69 (d, J=2.2 Hz, 1 H) 10.68 - 11.02 (br, 1 H)
(7)6−クロロ−4−シクロペンチルオキシ−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(220mg、0.65mmol)のジメチルホルムアミド(4ml)溶液に、3−メルカプト−4−メチル−1,2,4−トリアゾール(112mg、0.975mmol)、炭酸カリウム(90mg、0.65mmol)を加え、外温180℃にて8時間攪拌した。反応液を水にあけ酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;クロロホルム:メタノール=9:1]次にNH−シリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;酢酸エチル]で精製することにより、無色アモルファス状物質の4−(シクロペンチルオキシ)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−[(4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)チオ]ピリジン−2−カルボキシアミド(60mg)を得た。
【0028】
実施例2
[(4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−{[(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)アミノ]カルボニル}ピリジン−2−イル)チオ]酢酸メチルエステル(化合物番号2)の製造
(1)4−ヒドロキシピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(20g、119mmol)、(R)−1−フェニル−2−プロパノール(26g、191mmol)、トリフェニルホスフィン(50g、191mmol)のテトラヒドロフラン(200ml)溶液に氷冷下、ジエチルアゾジカルボキシレート40%トルエン溶液(83g、191mmol)を加え室温にて15時間攪拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にあけ、クロロホルムで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=5:1から1:1]で精製することにより、無色油状物質の4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(16.4g)を得た。
MS (ESI): 286 (M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.28 (t, J=7.2 Hz, 3 H) 1.36 (d, J=6.2 Hz, 3 H) 2.89 (dd, J=13.9, 6.3 Hz, 1 H) 3.10 (dd, J=13.9, 6.3 Hz, 1 H) 4.47 (q, J=7.2 Hz, 2 H) 4.65 - 4.84 (m, 1 H) 6.90 (dd, J=5.6, 2.6 Hz, 1 H) 7.14 - 7.39 (m, 5 H) 7.63 (d, J=2.6 Hz, 1 H) 8.51 (d, J=5.6 Hz, 1 H)
(2)4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(16.2g、56.8mmol)のクロロホルム(130ml)溶液にm−クロロ過安息香酸(19.6g、114mmol)を加え、室温にて15時間攪拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にあけ、クロロホルムで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;クロロホルム:メタノール=9:1]で精製することにより、淡黄色油状物質の4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル 1−オキシド(9.1g)を得た。
MS (ESI): 302 (M+1), 300 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.36 (d, J=6.1 Hz, 3 H) 1.42 (t, J=7.2 Hz, 3 H) 2.83 - 2.96 (m, 1 H) 3.01 - 3.11 (m, 1 H) 4.47 (q, J=7.2 Hz, 2 H) 4.52 - 4.66 (m, 1 H) 6.76 (dd, J=7.3, 3.4 Hz, 1 H) 6.96 (d, J=3.4 Hz, 1 H) 7.13 - 7.37 (m, 5 H) 8.08 (d, J=7.3 Hz, 1 H)
(3)4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル 1−オキシド(9.1g、30mmol)の無水酢酸(35ml)溶液を外温160℃にて1時間攪拌した。反応液を放冷し濃縮して得られた残渣に10%塩酸水溶液(80ml)を加え、外温80℃にて1時間攪拌した。反応液を放冷し炭酸カリウムで塩基性としたのちクロロホルムで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;酢酸エチル]で精製することにより、淡黄色粉末状物質の6−ヒドロキシ−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(5.5g)を得た。
MS (ESI): 302 (M+1), 300 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.33 (d, J=6.1 Hz, 3 H) 1.39 (t, J=7.2 Hz, 3 H) 2.86 (dd, J=13.8, 6.2 Hz, 1 H) 3.07 (dd, J=13.8, 6.2 Hz, 1 H) 4.40 (q, J=7.2 Hz, 2 H) 4.51 - 4.66 (m, 1 H) 6.02 (d, J=2.5 Hz, 1 H) 6.65 (d, J=2.5 Hz, 1 H) 7.13 - 7.38 (m, 5 H)
(4)6−ヒドロキシ−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(5.3g、17.6mmol)のオキシ塩化リン(15ml)溶液を、外温110℃にて2時間攪拌した。反応液を冷却後、炭酸カリウム水溶液にあけ、酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=4:1から1:1]で精製することにより、無色油状物質の6−クロロ−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(4.58g)を得た。
MS (ESI): 320 (M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.37 (d, J=6.1 Hz, 3 H) 1.40 (t, J=7.2 Hz, 3 H) 2.82 - 2.97 (m, 1 H) 3.02 - 3.15 (m, 1 H) 4.45 (q, J=7.2 Hz, 2 H) 4.64 - 4.88 (m, 1 H) 6.91 (d, J=2.2 Hz, 1 H) 7.13 - 7.38 (m, 5 H) 7.53 (d, J=2.2 Hz, 1 H)
(5)6−クロロ−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(4.58g、14mmol)のメタノール(20ml)及びテトラヒドロフラン(20ml)の溶液に水酸化カリウム(1.57g、28mmol)の水溶液(10ml)を加え、氷冷下2時間攪拌した。反応液に氷冷下10%塩酸水溶液を加え酸性にし、クロロホルムで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮することにより無色油状物質の6−クロロ−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]ピリジン−2−カルボン酸(4.27g)を得た。
MS (ESI): 292 (M+1), 290 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.39 (d, J=6.1 Hz, 3 H) 2.83 - 3.00 (m, 1 H) 3.02 - 3.13 (m, 1 H) 4.61 - 4.88 (m, 1 H) 6.97 (d, J=2.3 Hz, 1 H) 7.14 - 7.41 (m, 5 H) 7.59 (d, J=2.3 Hz, 1 H)
(6)6−クロロ−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]ピリジン−2−カルボン酸(4.27g、14mmol)、2−アミノ−5−メチルチアゾール(2.4g、21mmol)のジメチルホルムアミド(40ml)溶液に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドハイドロクロライド(4.1g、21mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(2.96g、21mmol)を加え、室温にて15時間攪拌した。反応液を水にあけ酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=2:1]で精製することにより、無色粉末状物質の6−クロロ−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(4.8g)を得た。
MS (ESI): 388 (M+1), 386 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.38 (d, J=6.1 Hz, 3 H) 2.45 (d, J=1.4 Hz, 3 H) 2.79 - 2.98 (m, 1 H) 3.01 - 3.14 (m, 1 H) 4.64 - 4.85 (m, 1 H) 6.92 (d, J=2.2 Hz, 1 H) 7.12 - 7.40 (m, 6 H) 7.68 (d, J=2.2 Hz, 1 H) 10.45 - 11.04 (br, 1 H)
(7)6−クロロ−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(389mg、1.0mmol)のジメチルホルムアミド(3ml)溶液に、メルカプト酢酸メチルエステル(0.27ml、3.0mmol)、炭酸カリウム(414mg、3.0mmol)を加え、外温110℃にて4時間攪拌した。反応液を水にあけ酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=4:1から1:1]で精製することにより、淡黄色油状物質の[(4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−{[(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)アミノ]カルボニル}ピリジン−2−イル)チオ]酢酸メチルエステル(157mg)を得た。
【0029】
実施例3
実施例1、実施例2の製造法に準拠し、シクロペンチルブロマイド、(R)−1−フェニル−2−プロパノールを用いるか、あるいは代わりにイソプロピルブロマイド、フェネチルアルコール、(S)−1−フェニル−2−プロパノール、(R)−1−(4−フルオロフェニル)−2−プロパノール、(R)−1−(2−メチルフェニル)−2−プロパノール、(R)−1−(4−メチルフェニル)−2−プロパノールを用い、2−アミノ−5−メチルチアゾールを用いるか、あるいは代わりに2−アミノピリジン、3−アミノ−1−メチルピラゾール、3−アミノ−1−(2−ヒドロキシエチル)ピラゾール、3−アミノ−1−イソプロピルピラゾールを用い、3−メルカプト−4−メチル−1,2,4−トリアゾールを用いるか、あるいは代わりにチオフェノール、2−メルカプトピリジン、4−メルカプトピリジン、1−メチル−1H−イミダゾール−2−チオール、4H−1,2,4−トリアゾール−3−チオール、2−メルカプトピリミジン、2−プロパンチオール、シクロペンタンチオール、2−メチル−1−プロパンチオール、3−メチル−1−ブタンチオール、2−メルカプトエタノール、3−メルカプト−1−プロパノール、(1S)−2−ヒドロキシ−1−メチルエタンチオール、(3S)−テトラヒドロフラン−3−チオール、2−メトキシ−エタンチオール、N−(2−メルカプトエチル)アセトアミド、2−(ジメチルアミノ)エタンチオール、メルカプトアセトニトリルを用いることにより、以下の本発明の化合物を得た。
4−(シクロペンチルオキシ)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−(フェニルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号3)
4−(シクロペンチルオキシ)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号4)
4−(シクロペンチルオキシ)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−(ピリジン−4−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号5)
4−(シクロペンチルオキシ)−6−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)チオ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号6)
4−(シクロペンチルオキシ)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号7)
4−(シクロペンチルオキシ)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−(ピリミジン−2−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号8)
4−(シクロペンチルオキシ)−6−(イソプロピルチオ)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号9)
4−(シクロペンチルオキシ)−6−(シクロペンチルチオ)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号10)
4−(シクロペンチルオキシ)−6−(イソブチルチオ)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号11)
4−(シクロペンチルオキシ)−6−[(3−メチルブチル)チオ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号12)
4−(シクロペンチルオキシ)−6−[(2−ヒドロキシエチル)チオ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号13)
4−(シクロペンチルオキシ)−6−[(3−ヒドロキシプロピル)チオ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号14)
4−(シクロペンチルオキシ)−N−ピリジン−2−イル−6−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号15)
4−(シクロペンチルオキシ)−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−6−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号16)
6−[(2−ヒドロキシエチル)チオ]−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号17)
6−{[(1S)−2−ヒドロキシ−1−メチルエチル]チオ}−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号18)
4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−[(3S)−テトラヒドロフラン−3−イルチオ]ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号19)
6−[(2−ヒドロキシエチル)チオ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−4−(2−フェニルエトキシ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号20)
6−{[(1S)−2−ヒドロキシ−1−メチルエチル]チオ}−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−4−(2−フェニルエトキシ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号21)
4−(シクロペンチルオキシ)−6−{[(1S)−2−ヒドロキシ−1−メチルエチル]チオ}−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号22)
6−[(2−メトキシエチル)チオ]−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号23)
6−{[2−(アセチルアミノ)エチル]チオ}−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号24)
6−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]チオ}−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号25)
4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号26)
6−[(シアノメチル)チオ]−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号27)
N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−4−(2−フェニルエトキシ)−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号28)
4−(2−フェニルエトキシ)−N−ピリジン−2−イル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号29)
N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−4−(2−フェニルエトキシ)−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号30)
4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号31)
4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−ピリジン−2−イル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号32)
4−イソプロポキシ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号33)
4−[(1R)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号34)
N−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−3−イル]−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号35)
N−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号36)
4−[(1S)−2−(4−フルオロフェニル)−1−メチルエトキシ]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号37)
4−[(1S)−1−メチル−2−(2−メチルフェニル)エトキシ]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号38)
4−[(1S)−1−メチル−2−(4−メチルフェニル)エトキシ]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号39)
【0030】
実施例4
[(4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−{[(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)アミノ]カルボニル}ピリジン−2−イル)チオ]酢酸(化合物番号40)の製造
[(4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−{[(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)アミノ]カルボニル}ピリジン−2−イル)チオ]酢酸メチルエステル(125mg、0.306mmol)のメタノール(2ml)及びテトラヒドロフラン(2ml)溶液に氷冷下、1M水酸化ナトリウム水溶液(1ml)を加え、室温にて2時間攪拌した。反応液に1M塩酸水溶液を加え酸性にし、クロロホルムで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮することにより、淡黄色粉末状物質の[(4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−{[(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)アミノ]カルボニル}ピリジン−2−イル)チオ]酢酸(102mg)を得た。
【0031】
実施例5
6−[(2−アミノ−2−オキソエチル)チオ]−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号41)の製造
[(4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−{[(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)アミノ]カルボニル}ピリジン−2−イル)チオ]酢酸(92mg、0.207mmol)のジメチルホルムアミド(2ml)溶液に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドハイドロクロライド(47mg、0.428mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(34mg、0.428mmol)、28%アンモニア水(0.056ml)を加え、室温下、15時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をプレパラティブ薄層板シリカゲルクロマトグラフィー[展開溶媒;クロロホルム:酢酸エチル=1:1]で精製することにより、無色固体状物質の6−[(2−アミノ−2−オキソエチル)チオ]−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(25mg)を得た。
【0032】
実施例6
6−({[4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)ニコチン酸メチルエステル(化合物番号42)の製造
(1)6−クロロ−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]ピリジン−2−カルボン酸(6.0g、21.9mmol)のクロロホルム(60ml)溶液に氷冷下、塩化オキザリル(5.63ml、65.7mmol)、ジメチルホルムアミド(触媒量)を加え、20分攪拌した。反応液にジメチルアミン塩酸塩(2.62g、32.2mmol)、トリエチルアミン(9.14ml、65.7mmol)を加え、室温にて2時間攪拌した。反応液を水にあけ、クロロホルムで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:1]で精製することにより無色油状物質の6−クロロ−N,N−ジメチル−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]ピリジン−2−カルボキシアミド(5.5g)を得た。
MS (ESI/APCI Dual): 319 (M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.35 (d, J=6.2 Hz, 3 H) 2.81 - 2.95 (m, 1 H) 2.99 - 3.15 (m, 7 H) 4.57 - 4.83 (m, 1 H) 6.80 (d, J=2.2 Hz, 1 H) 7.04 (d, J=2.2 Hz, 1 H) 7.17 - 7.43 (m, 5 H)
(2)6−クロロ−N,N−ジメチル−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]ピリジン−2−カルボキシアミド(1.1g、3.45mmol)のジメチルスルホキシド(6ml)溶液に、4H−1,2,4−トリアゾール−3−チオール(1.05g、10.4mmol)、炭酸セシウム(2.2g、6.9mmol)を加え、マイクロウエーブ反応装置を用い160℃にて2時間攪拌した。反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;クロロホルム:メタノール=20:1]で精製することにより、無色ガム状物質のN,N−ジメチル−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(1.53g)を得た。
MS (ESI/APCI Dual): 384 (M+1), 382 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.34 (d, J=6.1 Hz, 3 H) 2.88 (dd, J=13.9, 5.8 Hz, 1 H) 2.99 (s, 3 H) 3.05 (dd, J=13.9, 6.9 Hz, 1 H) 3.13 (s, 3 H) 4.59 - 4.76 (m, 1 H) 6.80 (d, J=2.2 Hz, 1 H) 6.92 (d, J=2.2 Hz, 1 H) 7.09 - 7.36 (m, 5 H) 8.08 (s, 1 H)
(3)N,N−ジメチル−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(1.53g、3.99mmol)のメタノール(8ml)及びテトラヒドロフラン(8ml)混合溶液に水酸化カリウム(671mg、11.9mmol)、水(4ml)を加え、60℃にて6時間攪拌した。放冷後、反応液に1M塩酸水溶液を加え、酸性とし、クロロホルムで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮することにより、無色ガム状物質の4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボン酸(1.10g)を得た。
MS (ESI/APCI Dual): 357 (M+1), 355 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.39 (d, J=6.2 Hz, 3 H) 2.82 - 3.00 (m, 1 H) 3.03 - 3.20 (m, 1 H) 4.64 - 4.87 (m, 1 H) 6.94 (d, J=2.2 Hz, 1 H) 7.11 - 7.36 (m, 5 H) 7.56 (d, J=2.2 Hz, 1 H) 8.32 (s, 1 H)
(4)4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボン酸(187mg、0.524mmol)のクロロホルム(4ml)溶液に、6−アミノニコチン酸メチルエステル(170mg、1.12mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドハイドロクロライド(215mg、1.12mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(155mg、1.12mmol)を加え、室温にて15時間攪拌した。反応液を水にあけ酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;クロロホルム:メタノール=100:1から20:1]で精製することにより、無色粉末状物質の6−({[4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−ニコチン酸メチルエステル(45mg)を得た。
【0033】
実施例7
実施例6の製造法に準拠し、6−アミノニコチン酸メチルエステルの代わりに、(2−アミノ−1,3−チアゾール−4−イル)酢酸エチルエステル、3−アミノ−1−エチルピラゾールを用いることにより、以下の本発明の化合物を得た。
[2−({[4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]酢酸メチルエステル(化合物番号43)
N−(1−エチル−1H−ピラゾール−3−イル)−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号44)
【0034】
実施例8
6−({[4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)ニコチン酸(化合物番号45)の製造
6−({[4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)ニコチン酸メチルエステル(32mg、0.065mmol)のメタノール(2ml)及びテトラヒドロフラン(2ml)溶液に1M水酸化ナトリウム水溶液(0.143ml)、水(0.5ml)を加え、室温にて4時間攪拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで未反応のエステル体を抽出除去後、1M塩酸水溶液を加え酸性にしたのちクロロホルムで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;クロロホルム:メタノール=100:1から20:1]で精製しメタノールより再結晶することにより、無色粉末状物質の6−({[4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)ニコチン酸(13mg)を得た。
【0035】
実施例9
実施例6、実施例8の製造法に準拠し、6−アミノニコチン酸メチルエステルの代わりに、(2−アミノ−1,3−チアゾール−4−イル)酢酸エチルエステルを用いることにより以下の本発明の化合物を得た。
[2−({[4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]酢酸(化合物番号46)
【0036】
実施例10
N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号47)の製造
(1)6−ブロモ−2−ピリジンカルボン酸(1.20g、5.94mmol)、2−アミノ−5−メチルチアゾール(1.00g、8.91mmol)のジメチルホルムアミド(20ml)溶液に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドハイドロクロライド(2.27g、11.88mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(1.64g、11.88mmol)を加え、室温にて15時間攪拌した。反応液を水にあけ酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:1]で精製することにより、無色粉末状物質の6−ブロモ−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(1.40g)を得た。
MS (ESI/APCI Dual): 299 (M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 2.46 (d, J=1.2 Hz, 3 H) 7.19 (d, J=1.2 Hz, 1 H) 7.61 - 7.74 (m, 1 H) 7.75 - 7.85 (m, 1 H) 8.24 (dd, J=7.5, 0.93 Hz, 1 H) 10.68 - 10.95 (br, 1 H)
(2)6−ブロモ−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(400mg、1.34mmol)のジメチルスルホキシド(5ml)溶液に、4H−1,2,4−トリアゾール−3−チオール(406mg、4.02mmol)、炭酸セシウム(873mg、2.68mmol)を加え、マイクロウエーブ反応装置を用い160℃にて2時間攪拌した。反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をNH−シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=9:1)で精製することにより、無色固体状物質のN−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(200mg)を得た。
【0037】
実施例11
実施例10の製造法に準拠し、2−アミノ−5−メチルチアゾールの代わりに3−アミノ−1−メチルピラゾールを用いることにより、以下の本発明の化合物を得た。
N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号48)
【0038】
実施例12
N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号49)の製造
(1)4,6−ジクロロピリジン−2−カルボン酸(880mg、4.58mmol)のジメチルホルムアミド(15ml)溶液に、2−アミノ−5−メチルチアゾール(830mg、7.27mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドハイドロクロライド(1.39g、7.27mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(1.00g、7.27mmol)を加え、室温にて4時間攪拌した。反応液を水にあけ酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;クロロホルム]で精製することにより淡黄色粉末状物質の4,6−ジクロロ−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(1.12g)を得た。
MS (ESI/APCI Dual): 288 (M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 2.46 (d, J=1.2 Hz, 3 H) 7.19 (d, J=1.2 Hz, 1 H) 7.57 (d, J=1.7 Hz, 1 H) 8.20 (d, J=1.7 Hz, 1 H) 10.62 - 10.85 (br, 1 H)
(2)水素化ナトリウム(流動パラフィン30%添加)(382mg、9.57mmol)のジメチルホルムアミド(30ml)懸濁液に、氷冷下4−ヒドロキシテトラヒドロピラン(977mg、9.57mmol)のジメチルホルムアミド(10ml)溶液を加え、室温で30分間攪拌した。反応液を氷冷し4,6−ジクロロ−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(720mg、2.50mmol)のジメチルホルムアミド(10ml)懸濁液を加え、氷冷下3時間攪拌した。反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:1から1:2]で精製することにより、無色粉末状物質の6−クロロ−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)ピリジン−2−カルボキシアミド(368mg)を得た。
MS (ESI/APCI Dual): 354 (M+1), 352 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.74 - 1.92 (m, 2 H) 1.98 - 2.18 (m, 2 H) 2.45 (d, J=1.2 Hz, 3 H) 3.55 - 3.69 (m, 2 H) 3.92 - 4.07 (m, 2 H) 4.62 - 4.78 (m, 1 H) 7.01 (d, J=2.2 Hz, 1 H) 7.18 (d, J=1.2 Hz, 1 H) 7.72 (d, J=2.2 Hz, 1 H)
(3)6−クロロ−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(368mg、1.04mmol)のジメチルスルホキシド(3ml)溶液に、4H−1,2,4−トリアゾール−3−チオール(420mg、4.16mmol)、炭酸セシウム(1.02g、3.12mmol)を加え、140℃にて15時間攪拌した。反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;クロロホルム:7Mアンモニア含有メタノール=20:1から10:1]で精製することにより、無色固体状物質のN−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(65mg)を得た。
【0039】
実施例13
実施例12の製造法に準拠し、4−ヒドロキシテトラヒドロピランの代わりに、2−インダノール、イソプロパノール、(S)−1−(4−クロロフェニル)−2−プロパノール、(S)−1−フェニル−2−ブタノール、フェノール、4−(メチルチオ)フェノール、2−フェニルエチルメルカプタン、3−ヒドロキシピリジンを用い、2−アミノ−5−メチルチアゾールを用いるか、あるいは代わりに3−アミノ−1−メチルピラゾールを用いることにより、以下の本発明の化合物を得た。
4−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルオキシ)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号50)
4−イソプロポキシ−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号51)
4−[(1S)−2−(4−クロロフェニル)−1−メチルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号52)
4−{[(1S)−1−ベンジルプロピル]オキシ}−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号53)
N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−4−フェノキシ−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号54)
N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−4−[4−(メチルチオ)フェノキシ]−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号55)
N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−4−[(2−フェニルエチル)チオ]−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号56)
N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−4−フェノキシ−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号57)
N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−4−[4−(メチルチオ)フェノキシ]−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号58)
N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−4−(ピリジン−3−イルオキシ)−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号59)
【0040】
実施例14
N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−4−[4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号60)の製造
N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−4−[4−(メチルチオ)フェノキシ]−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(155mg、0.339mmol)のテトラヒドロフラン(4ml)、メタノール(4ml)及び水(2ml)の混合溶液に、オキソン(商標登録)(250mg、0.406mmol)を加え、室温にて15時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をメタノールより再結晶することで、無色粉末状物質のN−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−4−[4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(51mg)を得た。
【0041】
実施例15
実施例13及び実施例14の製造法に準拠し、2−アミノ−5−メチルチアゾールの代わりに3−アミノ−1−メチルピラゾールを用いることにより、以下の本発明の化合物を得た。
N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−4−[4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号61)
【0042】
実施例16
4−(シクロペンチルオキシ)−6−(ヒドロキシメチル)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号62)の製造
(1)4−ヒドロキシピリジン−2,6−ジカルボン酸ジメチルエステル(21g、99mmol)のジメチルホルムアミド(300ml)溶液に、炭酸カリウム(27g、119mmol)、シクロペンチルブロマイド(17ml、198mmol)を加え、外温80℃にて4時間攪拌した。反応液を放冷後、水にあけ酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮することにより、淡褐色粉末状物質の4−(シクロペンチルオキシ)ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジメチルエステル(17g)を得た。
MS (ESI): 280 (M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.32 - 2.56 (m, 8 H) 4.01 (s, 6 H) 4.61 - 5.31 (m, 1 H) 7.77 (s, 2 H)
(2)4−(シクロペンチルオキシ)ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジメチルエステル(17g、61mmol)のメタノール(120ml)溶液に氷冷下、水素化ホウ素ナトリウム(2.3g、61mmol)を徐々に加え、氷冷下3時間攪拌した。反応液を飽和食塩水にあけ、クロロホルムで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:1から酢酸エチルのみ]で精製することにより、淡褐色粉末状物質の4−(シクロペンチルオキシ)−6−(ヒドロキシメチル)ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(14g)を得た。
MS (ESI): 252 (M+1), 250 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.54 - 2.05 (m, 8 H) 3.98 (s, 3 H) 4.78 (s, 2 H) 4.84 - 5.00 (m, 1 H) 6.97 (d, J=2.3 Hz, 1 H) 7.53 (d, J=2.3 Hz, 1 H)
(3)4−(シクロペンチルオキシ)−6−(ヒドロキシメチル)ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(1.9g、7.5mmol)のメタノール(10ml)溶液に、室温下水酸化カリウム(1.2g、22mmol)、水(0.2ml)を加え室温にて2時間攪拌した。反応液を1M塩酸水溶液で酸性にして濃縮した。得られた残渣をテトラヒドロフラン、エタノールの混合液に懸濁させろ過し、ろ液を濃縮することにより得た4−(シクロペンチルオキシ)−6−(ヒドロキシメチル)ピリジン−2−カルボン酸をジメチルホルムアミド(20ml)に溶解させ、2−アミノ−5−メチルチアゾール(856mg、7.5mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドハイドロクロライド(1.44g、7.5mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(1.0g、7.5mmol)を加え、室温にて4時間攪拌した。反応液を水にあけ酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をNH−シリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;酢酸エチル]で精製することにより、無色固体状物質の4−(シクロペンチルオキシ)−6−(ヒドロキシメチル)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(995mg)を得た。
【0043】
実施例17
6−(ヒドロキシメチル)−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号63)の製造
(1)4−ヒドロキシピリジン−2,6−ジカルボン酸ジメチルエステル(27.1g、100mmol)のテトラヒドロフラン(200ml)溶液に、(R)−1−フェニル−2−プロパノール(19g、139mmol)、トリフェニルホスフィン(36g、139mmol)を加え、氷冷下ジエチルアゾジカルボキシレート40%トルエン溶液(60g、139mmol)を滴下し室温にて15時間攪拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にあけ、クロロホルムで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=5:1から1:1]で精製することにより、無色油状物質の4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジメチルエステル(25g)を得た。
MS (ESI/APCI Dual): 330 (M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.39 (d, J=6.1 Hz, 3 H) 2.85 - 3.03 (m, 1 H) 3.04 - 3.19 (m, 1 H) 4.00 (s, 6 H) 4.73 - 4.95 (m, 1 H) 7.11 - 7.43 (m, 5 H) 7.75 (s, 2 H)
(2)4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジメチルエステル(23g、69.8mmol)のメタノール(180ml)溶液に氷冷下、水素化ホウ素ナトリウム(2.64g、70mmol)を加え、氷冷下4時間攪拌した。反応液を飽和食塩水にあけ、酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;酢酸エチル]で精製することにより、無色油状物質の6−(ヒドロキシメチル)−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(15g)を得た。
MS (ESI): 302 (M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.36 (d, J=6.1 Hz, 3 H) 2.79 - 2.97 (m, 1 H) 3.01 - 3.17 (m, 1 H) 3.29 - 3.41 (br, 1 H) 3.97 (s, 3 H) 4.66 - 4.86 (m, 3 H) 6.95 (d, J=2.3 Hz, 1 H) 7.14 - 7.41 (m, 5 H) 7.52 (d, J=2.3 Hz, 1 H)
(3)6−(ヒドロキシメチル)−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(2.00g、6.64mmol)のメタノール(10ml)及びテトラヒドロフラン(10ml)の混合溶液に水酸化ナトリウム(0.53g、13.27mmol)の水溶液(5ml)を加え、室温にて2時間攪拌した。反応液に10%塩酸水溶液を加え酸性にしたのち溶媒を留去した。得られた残渣にエタノール(40ml)、テトラヒドロフラン(40ml)を加え攪拌したのち不溶物を除去し、ろ液を濃縮することにより無色固体状物質の6−(ヒドロキシメチル)−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]ピリジン−2−カルボン酸(1.79g)を得た。
MS (ESI): 288 (M+1), 286 (M-1)
1H NMR (300 MHz, DMSO-D6) δ ppm 1.34 (d, J=6.1 Hz, 3 H) 2.88 - 3.15 (m, 2 H) 4.70 (s, 2 H) 5.09 - 5.25 (m, 1 H) 7.13 - 7.37 (m, 5 H) 7.48 (d, J=2.5 Hz, 1 H) 7.60 (d, J=2.5 Hz, 1 H)
(4)6−(ヒドロキシメチル)−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]ピリジン−2−カルボン酸(1.79g、6.23mmol)、2−アミノ−5−メチルチアゾール(0.78g、6.85mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(1.43g、9.35mmol)のジメチルホルムアミド(30ml)溶液に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドハイドロクロライド(1.78g、9.35mmol)を加え、室温にて2日間攪拌した。反応液を水にあけ酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;クロロホルム:メタノール=9:1]で精製することにより、無色粉末状物質の6−(ヒドロキシメチル)−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(1.29g)を得た。
【0044】
実施例18
4−(シクロペンチルオキシ)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−(ピリジン−2−イルメチル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号64)の製造
(1)4−(シクロペンチルオキシ)−6−(ヒドロキシメチル)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(995mg)のクロロホルム(10ml)溶液に、1,1,1−トリスアセトキシ−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンズヨードキソル−3(1H)−オン(デスマーチン試薬)(1.9g、4.47mmol)を氷冷下加え、室温にて15時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、1Mチオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、室温にて30分間攪拌した。反応液をクロロホルム抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製することにより、無色粉末状物質の4−(シクロペンチルオキシ)−6−ホルミル−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(557mg)を得た。
MS (ESI): 330 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.85 - 2.80 (m, 8 H) 2.92 - 3.18 (br, 3 H) 5.32 - 5.72 (br, 1 H) 7.43 - 7.94 (br, 1 H) 8.04 - 8.25 (br, 1 H) 8.42 - 8.71 (br, 1 H) 10.55 - 10.65 (br, 1 H)
(2)2−ブロモピリジン(0.087ml、0.904mmol)のテトラヒドロフラン(2ml)溶液に外温−78℃にてノルマルブチルリチウム(2.64M)ヘキサン溶液(0.342ml)を加え、同温にて10分間攪拌した。そこへ4−(シクロペンチルオキシ)−6−ホルミル−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(150mg、0.452mmol)のテトラヒドロフラン(2ml)溶液を加え、同温にて30分間攪拌した。反応液に飽和食塩水を加え、クロロホルム抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;酢酸エチル]で精製することにより、無色粉末状物質の4−(シクロペンチルオキシ)−6−[ヒドロキシ(ピリジン−2−イル)メチル]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(55mg)を得た。
MS (ESI): 411 (M+1), 409 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.64 - 2.08 (m, 8 H) 2.46 (d, J=1.2 Hz, 3 H) 4.73 - 5.04 (m, 1 H) 5.56 - 5.76 (m, 1 H) 5.80 - 5.97 (m, 1 H) 7.11 - 7.29 (m, 3 H) 7.47 - 7.60 (m, 1 H) 7.62 - 7.75 (m, 2 H) 8.49 - 8.65 (m, 1 H)
(3)4−(シクロペンチルオキシ)−6−[ヒドロキシ(ピリジン−2−イル)メチル]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(55mg、0.134mmol)のクロロホルム(2ml)溶液にトリフェニルホスフィン(42mg、0.160mmol)、四臭化炭素(53mg、0.160mmol)を加え、室温にて15時間攪拌した。反応液を濃縮して得られた残渣をメタノール(1ml)及びテトラヒドロフラン(1ml)の混合液に溶解し、10%パラジウムカーボンを加え、水素ガス気流下室温にて2時間攪拌した。反応液をセライトろ過し、濃縮して得られた残渣をNH−シリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:1]で精製することにより、無色油状物質の4−(シクロペンチルオキシ)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−(ピリジン−2−イルメチル)ピリジン−2−カルボキシアミド(10mg)を得た。
【0045】
実施例19
3−(4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−{[(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)アミノ]カルボニル}ピリジン−2−イル)プロピオン酸(化合物番号65)の製造
(1)水素化ナトリウム(流動パラフィン30%添加)(80mg、2.0mmol)のテトラヒドロフラン(2ml)懸濁液に氷冷下ベンジルジメチルホスフォノアセテート(516mg、2.0mmol)のテトラヒドロフラン(3ml)溶液を加え、氷冷下10分間攪拌した。そこへ、実施例17及び18の製造法に準拠して得られた、6−ホルミル−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(381mg、1.0mmol)のテトラヒドロフラン(3ml)溶液を加え、氷冷下2時間30分間攪拌した。反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=4:1]で精製することにより、無色油状物質の(2E)−3−(4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−{[(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)アミノ]カルボニル}ピリジン−2−イル)アクリル酸ベンジルエステル(434mg)を得た。
MS (ESI/APCI Dual): 514 (M+1), 512 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.38 (d, J=6.1 Hz, 3 H) 2.45 (d, J=1.2 Hz, 3 H) 2.85 - 2.98 (m, 1 H) 3.03 - 3.19 (m, 1 H) 4.74 - 4.88 (m, 1 H) 5.29 (s, 2 H) 6.98 - 7.02 (m, 1 H) 7.04 (d, J=15 Hz, 1 H) 7.17 (d, J=1.2 Hz, 1 H) 7.17 - 7.52 (m, 10 H) 7.62 (d, J=15 Hz, 1 H) 7.73 (d, J=2.5 Hz, 1 H) 10.89 - 11.02 (br, 1 H)
(2)(2E)−3−(4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−{[(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)アミノ]カルボニル}ピリジン−2−イル)アクリル酸ベンジルエステル(434mg、0.846mmol)のメタノール(4ml)及びテトラヒドロフラン(4ml)混合溶液に10%パラジウムカーボン(40mg)を加え、水素ガス気流下室温にて2日間攪拌した。反応液をセライトろ過し、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=4:1]で精製することにより、無色油状物質の3−(4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−{[(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)アミノ]カルボニル}ピリジン−2−イル)プロピオン酸ベンジルエステル(267mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.35 (d, J=6.1 Hz, 3 H) 2.45 (d, J=1.2 Hz, 3 H) 2.78 - 2.97 (m, 3 H) 3.01 - 3.25 (m, 3 H) 4.61 - 4.85 (m, 1 H) 5.15 (s, 2 H) 6.81 (d, J=2.3 Hz, 1 H) 7.17 (d, J=1.2 Hz, 1 H) 7.19 - 7.37 (m, 10 H) 7.60 (d, J=2.5 Hz, 1 H) 10.75 - 11.02 (br, 1 H)
(3)3−(4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−{[(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)アミノ]カルボニル}ピリジン−2−イル)プロピオン酸ベンジルエステル(60mg、0.116mmol)のメタノール(2ml)及びテトラヒドロフラン(2ml)混合溶液に1M水酸化ナトリウム水溶液(0.136ml)を加え室温にて2時間攪拌した。反応液に1M塩酸水溶液を加え酸性にしたのち、クロロホルムで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をプレパラティブ薄層板シリカゲルクロマトグラフィー[展開溶媒;クロロホルム:メタノール=9:1]で精製することにより、無色粉末状物質の3−(4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−{[(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)アミノ]カルボニル}ピリジン−2−イル)プロピオン酸(22mg)を得た。
【0046】
実施例20
6−(3−ヒドロキシプロピル)−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号66)の製造
3−(4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−{[(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)アミノ]カルボニル}ピリジン−2−イル)プロピオン酸(110mg、0.26mmol)のテトラヒドロフラン(5ml)溶液に、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート(ボップ試薬)(205mg、0.465mmol)、水素化ホウ素ナトリウム(22mg、0.585mmol)を加え、氷冷下1時間攪拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にあけ、酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:1]で精製することにより、無色油状物質6−(3−ヒドロキシプロピル)−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(17mg)を得た。
【0047】
実施例21
実施例19の製造法に準拠し、ベンジルジメチルホスフォノアセテートの代わりにシクロペンチルトリフェニルホスフォニウムブロマイド、イソプロピルトリフェニルホスフォニウムヨードを用いることにより、以下の本発明の化合物を得た。
6−(シクロペンチルメチル)−4−フェノキシ−N−1,3−チアゾール−2−イルピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号67)
6−イソブチル−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−4−フェノキシピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号68)
【0048】
実施例22
4−(シクロペンチルオキシ)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−(フェノキシメチル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号69)の製造
(1)4−(シクロペンチルオキシ)−6−(ヒドロキシメチル)ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(300mg、1.19mmol)のテトラヒドロフラン(5ml)溶液にフェノール(112mg、1.2mmol)、トリフェニルホスフィン(314mg、1.2mmol)、ジエチルアゾジカルボキシレート40%トルエン溶液(522mg、1.2mmol)を加え、室温にて15時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、無色油状物質の4−(シクロペンチルオキシ)−6−(フェノキシメチル)ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(270mg)を得た。
MS (ESI): 328 (M+1), 326 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.55 - 2.08 (m, 8 H) 4.01 (s, 3 H) 4.76 - 5.01 (m, 1 H) 5.25 (s, 2 H) 6.91 - 7.04 (m, 3 H) 7.21 (d, J=2.5 Hz, 1 H) 7.25 - 7.37 (m, 2 H) 7.56 (d, J=2.5 Hz, 1 H)
(2)4−(シクロペンチルオキシ)−6−(フェノキシメチル)ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(270mg、0.827mmol)のメタノール(5ml)溶液に水酸化カリウム(140mg、2.48mmol)、水(1ml)を加え、室温で3時間攪拌した。反応液に1M塩酸水溶液を加え酸性にし、酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮することにより無色油状物質の4−(シクロペンチルオキシ)−6−(フェノキシメチル)ピリジン−2−カルボン酸(260mg)を得た。
MS (ESI): 314 (M+1), 312 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.55 - 2.10 (m, 8 H) 4.82 - 4.98 (m, 1 H) 5.17 (s, 2 H) 6.90 - 7.07 (m, 3 H) 7.19 - 7.39 (m, 3 H) 7.61 (d, J=2.5 Hz, 1 H)
(3)4−(シクロペンチルオキシ)−6−(フェノキシメチル)ピリジン−2−カルボン酸(260mg、0.83mmol)、2−アミノ−5−メチルチアゾール(114mg、1.00mmol)のジメチルホルムアミド(5ml)溶液に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドハイドロクロライド(191mg、1.00mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(136mg、1.00mmol)を加え、室温にて4時間攪拌した。反応液を水にあけ酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=4:1から2:1]で精製することにより、無色油状物質の4−(シクロペンチルオキシ)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−(フェノキシメチル)ピリジン−2−カルボキシアミド(290mg)を得た。
【0049】
実施例23
実施例17、実施例22の製造法に準拠し、フェノールの代わりに、スクシンイミドを用いることにより、以下の本発明の化合物を得た。
6−[(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル)メチル]−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号70)
【0050】
実施例24
4−(シクロペンチルオキシ)−6−(メトキシメチル)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号71)の製造
(1)水素化ナトリウム(流動パラフィン30%添加)(132mg、3.3mmol)のジメチルホルムアミド(5ml)懸濁液に氷冷下、4−(シクロペンチルオキシ)−6−(ヒドロキシメチル)ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(251mg、1.0mmol)のジメチルホルムアミド(5ml)溶液を加え、5分間攪拌した。反応液にヨウ化メチル(426mg、3.0mmol)のジメチルホルムアミド(5ml)溶液を滴下し室温にて15時間攪拌した。反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液に加え、酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮することにより黄色油状物質の4−(シクロペンチルオキシ)−6−(メトキシメチル)ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(210mg)を得た。
MS (ESI) 266 (M+1), 264 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.45 - 2.21 (m, 8 H) 3.48 (s, 3 H) 3.98 (s, 3 H) 4.62 (s, 2 H) 4.79 - 5.04 (m, 1 H) 7.12 (d, J=2.4 Hz, 1 H) 7.53 (d, J=2.4 Hz, 1 H)
(2)4−(シクロペンチルオキシ)−6−(メトキシメチル)ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(210mg)のメタノール(5ml)溶液に10%水酸化ナトリウム水溶液を加え、室温にて15時間攪拌した。反応液を10%クエン酸水溶液に加え、酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮することにより無色油状物質の4−(シクロペンチルオキシ)−6−(メトキシメチル)ピリジン−2−カルボン酸(100mg)を得た。
MS (ESI) 252 (M+1), 250 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.59 - 2.07 (m, 8 H) 3.50 (s, 3 H) 4.57 (s, 2 H) 7.15 (d, J=2.4 Hz, 1 H) 7.61 (d, J=2.4 Hz, 1 H)
(3)4−(シクロペンチルオキシ)−6−(メトキシキシメチル)ピリジン−2−カルボン酸(100mg)、2−アミノ−5−メチルチアゾール(137mg、1.2mmol)のジメチルホルムアミド(10ml)溶液に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドハイドロクロライド(383mg、2.00mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(270mg、2.00mmol)を加え、室温にて15時間攪拌した。反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液にあけ酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=2:3]で精製することにより、無色固体状物質の4−(シクロペンチルオキシ)−6−(メトキシメチル)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(68mg)を得た。
【0051】
実施例25
実施例24の製造法に準拠し、ヨウ化メチルの代わりに、ヨウ化エチルを用いることにより以下の本発明の化合物を得た。
4−(シクロペンチルオキシ)−6−(エトキシメチル)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号72)
【0052】
実施例26
6−[(アセチルアミノ)メチル]−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号73)の製造
(1)6−(ヒドロキシメチル)−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(686mg、1.79mmol)のクロロホルム(3.4ml)および四塩化炭素(3.4ml)混合溶液にトリフェニルホスフィン(609mg、2.33mmol)を加え、外温90℃にて2時間加熱還流した。反応液を放冷し、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=3:1]で精製することにより、無色粉末状物質の6−(クロロメチル)−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(570mg)を得た。
MS (ESI): 402 (M+1), 400 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.38 (d, J=6.1 Hz, 3 H) 2.44 (d, J=1.1 Hz, 3 H) 2.91 (dd, J= 13.9, 5.7 Hz, 1 H) 3.10 (dd, J= 13.9, 6.5 Hz, 1 H) 4.60 (s, 2 H) 4.77 - 4.83 (m, 1 H) 7.11 (d, J=2.5 Hz, 1 H) 7.16 (d, J=1.2 Hz, 1 H) 7.19 - 7.32 (m, 5 H) 7.69 (d, J=2.5 Hz, 1 H) 10.94 (s, 1 H)
(2)6−(クロロメチル)−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(1.0g、2.48mmol)のジメチルホルムアミド(10ml)溶液にアジ化ナトリウム(244mg、3.72mmol)を加え、室温にて2時間攪拌した。反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=2:1から1:1]で精製することにより、無色油状物質の6−(アジドメチル)−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(890mg)を得た。
MS (ESI): 409 (M+1), 407 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.38 (d, J=6.1 Hz, 3 H) 2.45 (d, J=1.1 Hz, 3 H) 2.82 - 3.01 (m, 1 H) 3.05 - 3.22 (m, 1 H) 4.44 (s, 2 H) 4.55 - 4.95 (m, 1 H) 6.98 (d, J=2.3 Hz, 1 H) 7.13 - 7.19 (m, 1 H) 7.19 - 7.39 (m, 5 H) 7.70 (d, J=2.3 Hz, 1 H) 10.88 - 11.02 (br, 1 H)
(3)6−(アジドメチル)−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(890mg、2.17mmol)のメタノール(6ml)及びテトラヒドロフラン(6ml)溶液に10%パラジウムカーボン(100mg)を加え、水素ガス気流下室温にて15時間攪拌した。反応液をクロロホルムで希釈し、セライトろ過して得られたろ液を濃縮、NH−シリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;クロロホルム:メタノール=9:1]で精製することにより、無色粉末状物質の6−(アミノメチル)−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(832mg)を得た。
MS (ESI): 383 (M+1), 381 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.37 (d, J=6.1 Hz, 3 H) 2.45 (d, J=1.2 Hz, 3 H) 2.90 (dd, J=13.9, 6.0 Hz, 1 H) 3.09 (dd, J=13.9, 6.5 Hz, 1 H) 3.94 (s, 2 H) 4.67 - 4.91 (m, 1 H) 6.95 (d, J=2.3 Hz, 1 H) 7.16 (d, J=1.2 Hz, 1 H) 7.18 - 7.38 (m, 5 H) 7.65 (d, J=2.3 Hz, 1 H)
(4)6−(アミノメチル)−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(200mg、0.522mmol)のクロロホルム(2ml)溶液に氷冷下、ピリジン(0.126ml、1.566mmol)、無水酢酸(0.098ml、1.044mmol)を加え、室温にて15時間攪拌した。反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液にあけ、酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;酢酸エチル]で精製することにより、無色粉末状物質の6−[(アセチルアミノ)メチル]−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(152mg)を得た。
【0053】
実施例27
実施例26の製造法に準拠し、無水酢酸の代わりにメチルスルホニルクロライドを用いることにより、以下の本発明の化合物を得た。
4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−{[(メチルスルホニル)アミノ]メチル}−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号74)
【0054】
実施例28
6−[1−(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル)エチル]−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号75)の製造
(1)6−ホルミル−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(381mg、1.0mmol)のテトラヒドロフラン(5ml)溶液に、外温−78℃にて3Mメチルマグネシウムブロマイドのテトラヒドロフラン溶液(0.7ml、2.1mmol)を加え、−30℃にて2時間攪拌した。反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液にあけ、酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をNH−シリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:1から酢酸エチルのみ)で精製することにより、無色粉末状物質の4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−(1−ヒドロキシエチル)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(220mg)を得た。
MS (ESI/APCI Dual): 398 (M+1), 396 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.33 - 1.42 (m, 3 H) 1.50 - 1.58 (m, 3 H) 2.42 - 2.47 (m, 3 H) 2.83 - 2.96 (m, 1 H) 2.95 - 3.05 (m, 1 H) 3.04 - 3.15 (m, 1 H) 4.65 - 5.01 (m, 2 H) 6.94 - 7.08 (m, 1 H) 7.13 - 7.19 (m, 1 H) 7.19 - 7.37 (m, 5 H) 7.66 - 7.69 (m, 1 H) 10.85 - 11.02 (br, 1 H)
(2)4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−6−(1−ヒドロキシエチル)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(220mg、0.553mmol)、スクシンイミド(60mg、0.608mmol)、トリフェニルホスフィン(159mg、0.608mmol)のテトラヒドロフラン(5ml)溶液に、氷冷下ジエチルアゾジカルボキシレート40%トルエン溶液(105mg、0.608mmol)を加え、室温にて15時間攪拌した。反応液を濃縮して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:1]さらにプレパラティブ薄層板シリカゲルクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=2:1]で精製することにより、無色粉末状物質の6−[1−(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル)エチル]−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(35mg)を得た。
【0055】
実施例29
4−(シクロペンチルオキシ)−6−[(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−N−1,3−チアゾール−2−イルピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号76)の製造
(1)4−(シクロペンチルオキシ)−6−(ヒドロキシメチル)ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(6g、23.88mmol)の四塩化炭素(180ml)溶液にトリフェニルホスフィン(9.40g、35.82mmol)を加え、外温100℃にて6時間攪拌した。反応液を放冷し、水にあけクロロホルムで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:1]で精製することにより、淡黄色油状物質の4−(シクロペンチルオキシ)−6−(クロロメチル)ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(6.13g)を得た。
MS (ESI): 270 (M+1), 268 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.50 - 1.93 (m, 8 H) 2.25 (s, 3 H) 2.28 (s, 3 H) 4.00 (s, 3 H) 4.68 - 4.82 (m, 1 H) 5.39 (s, 2 H) 5.90 (s, 1 H) 6.22 (d, J=2.5 Hz, 1 H) 7.50 (d, J=2.5 Hz, 1 H)
(2)水素化ナトリウム(流動パラフィン30%添加)(356mg、8.90mmol)のジメチルホルムアミド(20ml)懸濁液に、室温にて3,5−ジメチルピラゾール(855mg、8.90mmol)のジメチルホルムアミド(5ml)溶液を加え10分間攪拌した。そこに4−(シクロペンチルオキシ)−6−(クロロメチル)ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(2.0g、7.42mmol)、トリエチルアミン(1.24ml、8.90mmol)のジメチルホルムアミド(12ml)溶液を加え、室温にて1時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;クロロホルム:メタノール=18:1]で精製することにより、得られた無色油状物質の4−(シクロペンチルオキシ)−6−[(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステルをメタノール(24ml)に溶解し、6M水酸化ナトリウム水溶液(12ml)を加え、1時間加熱還流した。反応液を放冷し、濃塩酸を加え酸性としたのち酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮することにより、無色粉末状物質の4−(シクロペンチルオキシ)−6−[(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]ピリジン−2−カルボン酸(1.14g)を得た。
MS (ESI/APCI Dual): 316 (M+1), 314 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.52 - 2.05 (m, 8 H) 2.22 (s, 3 H) 2.26 (s, 3 H) 4.68 - 4.87 (m, 1 H) 5.30 (s, 2 H) 5.92 (s, 1 H) 6.49 (d, J=2.3 Hz, 1 H) 7.57 (d, J=2.3 Hz, 1 H)
(3)4−(シクロペンチルオキシ)−6−[(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]ピリジン−2−カルボン酸(100mg、0.32mmol)、2−アミノチアゾール(38mg、0.38mmol)のジメチルホルムアミド(2ml)溶液に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドハイドロクロライド(73mg、0.38mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(51mg、0.38mmol)を加え、室温にて15時間攪拌した。反応液を水にあけ酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:1から1:2]で精製することにより、無色粉末状物質の4−(シクロペンチルオキシ)−6−[(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−N−1,3−チアゾール−2−イルピリジン−2−カルボキシアミド(65mg)を得た。
【0056】
実施例30
6−[(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−4−フェノキシピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号77)の製造
(1)4−ヒドロキシピリジン−2,6−ジカルボン酸(9.0g、49mmol)のオキシ塩化リン(18ml)溶液を外温90℃にて3時間攪拌した。反応液を氷冷し、クロロホルムで希釈し、メタノールに徐々にあけた。そこに水を加え、クロロホルムで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮することにより、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:1]で精製することにより、無色粉末状物質の4−クロロピリジン−2,6−ジカルボン酸ジメチルエステル(9.5g)を得た。
MS (ESI): 230 (M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 4.04 (s, 6 H) 8.30 (s, 2 H)
(2)4−クロロピリジン−2,6−ジカルボン酸ジメチルエステル(4.1g、18mmol)、フェノール(3.38g、36mmol)のジメチルホルムアミド(20ml)溶液に炭酸カリウム(9.95g、72mmol)を加え、外温80℃にて5時間攪拌した。反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮することにより得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=2:1から1:1]で精製することにより、無色粉末状物質の4−フェノキシピリジン−2,6−ジカルボン酸ジメチルエステル(1.16g)を得た。
MS (ESI): 288 (M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 4.00 (s, 6 H) 6.94 - 7.16 (m, 2 H) 7.28 - 7.41 (m, 1 H) 7.43 - 7.55 (m, 2 H) 7.81 (s, 2 H)
(3)4−フェノキシピリジン−2,6−ジカルボン酸ジメチルエステル(1.16g、4.04mmol)のメタノール(15ml)溶液に氷冷下水素化ホウ素ナトリウム(152mg、4.04mmol)を徐々に加え、氷冷下3時間攪拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にあけ、クロロホルム抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮することにより得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;酢酸エチル]で精製することにより、無色粉末状物質の6−(ヒドロキシメチル)−4−フェノキシピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(610mg)を得た。
MS (ESI): 260 (M+1), 258 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 3.97 (s, 3 H) 4.78 (s, 2 H) 7.03 (d, J=2.3 Hz, 1 H) 7.08 - 7.19 (m, 2 H) 7.25 - 7.37 (m, 1 H) 7.40 - 7.50 (m, 2 H) 7.58 (d, J=2.3 Hz, 1 H)
(4)4−フェノキシ−6−(ヒドロキシメチル)ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(610mg、2.35mmol)のクロロホルム(10ml)および四塩化炭素(10ml)混合溶液にトリフェニルホスフィン(680mg、2.59mmol)を加え、外温100℃にて1時間加熱還流した。反応液を水にあけ、クロロホルム抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮することにより得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:1]で精製することにより、無色粉末状物質の4−フェノキシ−6−(クロロメチル)ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(510mg)を得た。
MS (ESI): 278 (M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 3.98 (s, 3 H) 4.71 (s, 2 H) 7.06 - 7.16 (m, 2 H) 7.21 - 7.41 (m, 2 H) 7.42 - 7.54 (m, 2 H) 7.59 (d, J=2.33 Hz, 1 H)
(5)4−フェノキシ−6−(クロロメチル)ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(510mg、1.83mmol)、3,5−ジメチルピラゾール(192mg、2.00mmol)のジメチルホルムアミド(5ml)溶液に炭酸カリウム(506mg、3.66mmol)を加え、外温80℃にて8時間攪拌した。反応液を水にあけ、酢酸エチル抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮することにより得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;酢酸エチル]で精製することにより、無色油状物質の4−フェノキシ−6−[(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(320mg)を得た。
MS (ESI): 338 (M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 2.16 (s, 3 H) 2.20 (s, 3 H) 3.97 (s, 3 H) 5.40 (s, 2 H) 5.85 (s, 1 H) 6.32 (d, J=2.3 Hz, 1 H) 6.92 - 7.09 (m, 2 H) 7.20 - 7.33 (m, 1 H) 7.35 - 7.49 (m, 3 H)
(6)4−フェノキシ−6−[(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(320mg、0.95mmol)のメタノール(8ml)溶液に水酸化カリウム(160mg、2.85mmol)の水溶液(1ml)を加え、室温にて3時間攪拌した。反応液をジエチルエーテルで洗浄し、水層を1M塩酸水溶液で酸性にしクロロホルムで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮することにより無色粉末状物質の4−フェノキシ−6−[(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]ピリジン−2−カルボン酸(220mg)を得た。
MS (ESI): 324 (M+1), 322 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 2.22 (s, 6 H) 5.32 (s, 2 H) 5.89 (s, 1 H) 6.61 (d, J=2.1 Hz, 1 H) 6.93 - 7.10 (m, 2 H) 7.21 - 7.37 (m, 1 H) 7.38 - 7.48 (m, 2 H) 7.51 (d, J=2.1 Hz, 1 H)
(7)4−フェノキシ−6−[(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]ピリジン−2−カルボン酸(220mg、0.68mmol)のジメチルホルムアミド(5ml)溶液に、2−アミノ−5−メチルチアゾール(94mg、0.82mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドハイドロクロライド(157mg、0.82mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(113mg、0.82mmol)を加え、室温にて15時間攪拌した。反応液を水にあけ酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣を酢酸エチルおよびヘキサン混合液で洗浄することにより淡褐色粉末状物質の6−[(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−4−フェノキシピリジン−2−カルボキシアミド(140mg)を得た。
【0057】
実施例31
6−[(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−4−[4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号78)の製造
(1)実施例30の製造法に準拠して得られた6−(ヒドロキシメチル)−4−[4−(メチルチオ)フェノキシ]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(303mg、1.0mmol)のアセトン(10ml)及び水(0.5ml)溶液にオキソン(商標登録)(1.8g、3.0mmol)を加え、室温にて15時間攪拌した。反応液を水にあけ、クロロホルムで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;酢酸エチル]で精製することにより、無色粉末状物質の6−(ヒドロキシメチル)−4−[4−(メチルスルホニル)フェノキシ]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(220mg)を得た。
MS (ESI): 338 (M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 3.12 (s, 3 H) 3.99 (s, 3 H) 4.82 (s, 2 H) 7.18 (d, J=2.3 Hz, 1 H) 7.27 (d, J=8.9 Hz, 2 H) 7.63 (d, J=2.3 Hz, 1 H) 8.03 (d, J=8.9 Hz, 2 H)
(2)6−(ヒドロキシメチル)−4−[4−(メチルスルホニル)フェノキシ]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(220mg、0.65)のクロロホルム(3ml)および四塩化炭素(3ml)の混合溶液にトリフェニルホスフィン(204mg、0.78mmol)を加え、外温100℃にて1時間加熱還流した。反応液を水にあけ、クロロホルム抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮することにより得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:1]で精製することにより、無色粉末状物質の6−(クロロメチル)−4−[4−(メチルスルホニル)フェノキシ]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(160mg)を得た。
MS (ESI): 356 (M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 3.13 (s, 3 H) 4.00 (s, 3 H) 4.75 (s, 2 H) 7.29 (d, J=8.7 Hz, 2 H) 7.37 (d, J=2.3 Hz, 1 H) 7.65 (d, J=2.3 Hz, 1 H) 8.05 (d, J=8.7 Hz, 2 H)
(3)6−(クロロメチル)−4−[4−(メチルスルホニル)フェノキシ]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(160mg、0.45mmol)、3,5−ジメチルピラゾール(48mg、0.50mmol)のジメチルホルムアミド(1.5ml)溶液に炭酸カリウム(124mg、0.90mmol)を加え、外温80℃にて8時間攪拌した。反応液を水にあけ、酢酸エチル抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮することにより得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;酢酸エチル]で精製することにより、無色油状物質の6−[(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−4−[4−(メチルスルホニル)フェノキシ]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(81mg)を得た。
MS (ESI): 416 (M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 2.19 (s, 3 H) 2.22 (s, 3 H) 3.10 (s, 3 H) 4.00 (s, 3 H) 5.43 (s, 2 H) 5.88 (s, 1 H) 6.45 (d, J=2.3 Hz, 1 H) 7.19 (d, J=8.9 Hz, 2 H) 7.54 (d, J=2.3 Hz, 1 H) 8.00 (d, J=8.9 Hz, 2 H)
(4)6−[(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−4−[4−(メチルスルホニル)フェノキシ]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(500mg、1.20mmol)のメタノール(10ml)溶液に水酸化カリウム(201mg、3.60mmol)の水溶液(2ml)を加え、室温にて3時間攪拌した。反応液をジエチルエーテルで洗浄し、水層を1M塩酸水溶液で酸性にし、クロロホルムで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮することにより無色粉末状物質の6−[(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−4−[4−(メチルスルホニル)フェノキシ]ピリジン−2−カルボン酸(300mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 2.34 (s, 3 H) 2.35 (s, 3 H) 3.13 (s, 3 H) 5.36 (s, 2 H) 5.91 (s, 1 H) 6.72 (d, J=2.2 Hz, 1 H) 7.11 - 7.30 (m, 2 H) 7.59 (d, J=2.2 Hz, 1 H) 8.03 (d, J=9.0 Hz, 2 H)
(5)6−[(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−4−[4−(メチルスルホニル)フェノキシ]ピリジン−2−カルボン酸(300mg、0.75mmol)のジメチルホルムアミド(5ml)溶液に、2−アミノ−5−メチルチアゾール(102mg、0.90mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドハイドロクロライド(172mg、0.90mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(124mg、0.90mmol)を加え、室温にて15時間攪拌した。反応液を水にあけ酢酸エチルで抽出後、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮することにより得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:1]で精製することにより、無色粉末状物質の6−[(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−4−[4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(250mg)を得た。
【0058】
実施例32
実施例16、実施例17、実施例29の製造法に準拠し、シクロペンチルブロマイド、(R)−1−フェニル−2−プロパノールを用いるか、あるいは代わりに、1−ブロモ−2−メチルプロパン、2−フェニルエタノール、2−(4−フルオロ)フェニルエタノール、ベンジルブロマイド、シクロヘキサノール、(R)−1−(4−フルオロ)フェニル−2−プロパノール、(R)−1−(4−メトキシ)フェニル−2−プロパノールを用い、3,5−ジメチルピラゾールを用いるか、あるいは代わりに3,5−ジエチルピラゾール、3,5−ジイソプロピルピラゾール、3−メチルピロール、3,4,5−トリメチルピラゾール、ピロリジン、3−メルカプト−4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール、チオフェノール、N−メチルアニリン、メチルメルカプタンナトリウム塩、ピラゾール、イミダゾール、エチルメルカプタンナトリウム塩、ジメチルアミン塩酸塩、ピロール、1,2,4−1H−トリアゾール、メチルアミン塩酸塩、エチレングリコール、2−ピロリドン、2−オキサゾリドン、2,6−ピペリジンジオン、1−メチル−2−イミダゾリジノン、1−メチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン、3(2H)−ピリダジノン、1,1−ジオキソイソチアゾリジン、4(3H)−ピリミジノン、4,5−ジクロロ−6−メトキシ−3(2H)−ピリダジノン、5−ヒドロキシ−3−メチルピラゾール、1−メチル−1H,3H−ピリミジン−2,4−ジオン、4,5−ジクロロ−3(2H)−ピリダジノン、及び6−メチル−3(2H)−ピリダジノンを用い、2−アミノ−5−メチルチアゾールを用いるか、あるいは代わりに2−アミノ−5−クロロチアゾール、チアゾロ[5,4−B]ピリジン−2−アミン、1−メチル−1H−ピラゾール−3−アミンを用いることにより、以下の本発明の化合物を得た。
N−(5−クロロ−1,3−チアゾール−2−イル)−4−(シクロペンチルオキシ)−6−[(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号79)
N−(5−クロロ−1,3−チアゾール−2−イル)−4−(シクロペンチルオキシ)−6−[(3,5−ジエチル−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号80)
N−(5−クロロ−1,3−チアゾール−2−イル)−4−(シクロペンチルオキシ)−6−[(3,5−ジイソプロピル−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号81)
4−(シクロペンチルオキシ)−6−[(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号82)
4−(シクロペンチルオキシ)−6−[(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−N−[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イルピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号83)
4−(シクロペンチルオキシ)−6−[(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号84)
4−(シクロペンチルオキシ)−6−[(3−メチル−1H−ピロール−1−イル)メチル]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号85)
N−(5−クロロ−1,3−チアゾール−2−イル)−4−(シクロペンチルオキシ)−6−[(3,4,5−トリメチル−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号86)
6−[(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−4−イソブトキシ−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号87)
6−[(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−4−(2−フェニルエトキシ)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号88)
4−(ベンジルオキシ)−6−[(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号89)
4−(シクロヘキシルオキシ)−6−[(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号90)
4−(シクロペンチルオキシ)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−(ピロリジン−1−イルメチル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号91)
4−(シクロペンチルオキシ)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−{[(4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)チオ]メチル}ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号92)
4−(シクロペンチルオキシ)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−[(フェニルチオ)メチル]ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号93)
4−(シクロペンチルオキシ)−6−{[メチル(フェニル)アミノ]メチル}−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号94)
4−(シクロペンチルオキシ)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−[(メチルチオ)メチル]ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号95)
4−(シクロペンチルオキシ)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−(1H−ピラゾール−1−イルメチル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号96)
4−(シクロペンチルオキシ)−6−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号97)
4−(シクロペンチルオキシ)−6−[(エチルチオ)メチル]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号98)
4−(シクロペンチルオキシ)−6−[(ジメチルアミノ)メチル]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号99)
4−(シクロペンチルオキシ)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−(1H−ピロール−1−イルメチル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号100)
4−(シクロペンチルオキシ)−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号101)
4−(シクロペンチルオキシ)−6−[(メチルアミノ)メチル]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号102)
6−[(2−ヒドロキシエトキシ)メチル]−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号103)
4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号104)
4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−[(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)メチル]ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号105)
6−[(2,6−ジオキソピペリジン−1−イル)メチル]−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号106)
6−[(3−メチル−2−オキソイミダゾリジン−1−イル)メチル]−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号107)
6−[(3−メチル−2,4−ジオキソイミダゾリジン−1−イル)メチル]−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号108)
6−[(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル)メチル]−4−[2−(4−フルオロフェニル)エトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号109)
4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−[(6−オキソピリダジン−1(6H)−イル)メチル]ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号110)
6−[(1,1−ジオキソイソチアゾリジン−2−イル)メチル]−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号111)
6−[(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル)メチル]−4−[(1S)−2−(4−メトキシフェニル)−1−メチルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号112)
4−[(1S)−2−(4−フルオロフェニル)−1−メチルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−[(6−オキソピリダジン−1(6H)−イル)メチル]ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号113)
6−[(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル)メチル]−4−[(1S)−2−(4−フルオロフェニル)−1−メチルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号114)
4−[(1S)−2−(4−フルオロフェニル)−1−メチルエトキシ]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−6−[(6−オキソピリダジン−1(6H)−イル)メチル]ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号115)
6−[(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル)メチル]−4−[(1S)−2−(4−フルオロフェニル)−1−メチルエトキシ]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号116)
4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−6−[(6−オキソピリミジン−1(6H)−イル)メチル]ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号117)
4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−6−[(6−オキソピリダジン−1(6H)−イル)メチル]ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号118)
6−[(4,5−ジクロロ−3−メトキシ−6−オキソピリダジン−1(6H)−イル)メチル]−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号119)
6−[5−ヒドロキシ−3−メチル−1H−ピラゾール−1−イルメチル]−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号120)
6−[(3−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル)メチル]−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号121)
6−[(3−メチル−6−オキソピリダジン−1(6H)−イル)メチル]−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号122)
6−[(4,5−ジクロロ−6−オキソピリダジン−1(6H)−イル)メチル]−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号123)
【0059】
実施例33
実施例31の製造法に準拠し、3,5−ジメチルピラゾールの代わりに3(2H)−ピリダジノンを用い、2−アミノ−5−メチルチアゾールを用いるか、あるいは代わりに3−アミノ−1−メチルピラゾールを用いることにより、以下の本発明の化合物を得た。
N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−4−[4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−6−[(6−オキソピリダジン−1(6H)−イル)メチル]−ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号124)
4−[4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−6−[(6−オキソピリダジン−1(6H)−イル)メチル]ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号125)
【0060】
実施例34
6−[(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル)メチル]−4−[(1S)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号126)の製造
6−[(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル)メチル]−4−[(1S)−2−(4−メトキシフェニル)−1−メチルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(80mg、0.16mmol)の塩化メチレン(2ml)溶液に、外温−78℃にて1M三臭化ホウ素塩化メチレン溶液(2ml) を加え、同温にて一晩攪拌した。反応液にメタノール(10mL)を加え、溶媒を留去し、得られた残渣を水に溶解し、酢酸エチルで抽出後、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;酢酸エチル]で精製することにより、無色アモルファス状物質の6−[(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル)メチル]−4−[(1S)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(68mg)を得た。
【0061】
実施例35
6−{[4−(ジメチルアミノ)−6−オキソピリダジン−1(6H)−イル]メチル}−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(化合物番号127)の製造
(1)水素化ナトリウム(流動パラフィン45%添加)(104mg、2.39mmol)のジメチルホルムアミド(8ml)懸濁液に、4,5−ジブロモ−3(2H)−ピリダジノン(505mg、1.99mmol)を加え30分間攪拌した。そこに6−(クロロメチル)−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(400mg、1.00mmol)のジメチルホルムアミド(8ml)溶液を加え、室温にて1時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出後、洗浄(飽和塩化アンモニウム水溶液)、乾燥(無水硫酸ナトリウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=4:1から1:1]で精製することにより、無色アモルファス状物質の6−[(4,5−ジブロモ−6−オキソピリダジン−1(6H)−イル)メチル]−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(520mg)を得た。
MS (ESI): 618 (M+1), 616 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.34 (d, J=6.1Hz, 3H), 2.45 (d, J=1.1Hz, 3H), 2.87 (dd, J=13.8, 6.3Hz, 1H), 3.08 (dd, J=13.8, 6.3Hz, 1H), 4.73-4.83 (m, 1H), 5.41 (d, J=3.0Hz, 2H), 6.94 (d, J=2.5Hz, 1H), 7.16-7.32 (m, 6H), 7.70 (d, J=2.5Hz, 1H), 7.88 (s, 1H), 10.79-11.02 (br, 1H)
(2)6−[(4,5−ジブロモ−6−オキソピリダジン−1(6H)−イル)メチル]−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(200mg、0.32mmol)の1,4−ジオキサン(2ml)および水(2ml)混合溶液にジメチルアミン50%水溶液(0.01ml、0.97mmol)を加え、外温100℃にて4時間攪拌した。反応液を放冷し、水にあけクロロホルムで抽出後、乾燥(無水硫酸ナトリウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をNH−シリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:2]で精製することにより、無色油状物質の6−{[5−ブロモ−4−(ジメチルアミノ)−6−オキソピリダジン−1(6H)−イル]メチル}−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(143mg)を得た。
MS (ESI): 583 (M+1), 581 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.32 (d, J=6.1Hz, 3H), 2.44 (d, J=1.0Hz, 3H), 2.85 (dd, J=13.6, 6.5Hz, 1H), 3.05-3.16 (m, 7H), 4.72-4.82 (m, 1H), 5.39 (d, J=4.4Hz, 2H), 6.94 (d, J=2.4Hz, 1H), 7.15-7.32 (m, 6H), 7.60 (s, 1H), 7.67 (d, J=2.4Hz, 1H), 10.86-11.03 (br, 1H)
(3)6−{[5−ブロモ−4−(ジメチルアミノ)−6−オキソピリダジン−1(6H)−イル]メチル}−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(134mg、0.23mmol)のジメチルホルムアミド(3ml)溶液に、ギ酸ナトリウム(23mg、0.35mmol)、トリフェニルホスフィン(24mg、0.09mmol)、酢酸パラジウム(5mg、0.02mmol)を加え、外温100℃にて4時間攪拌した。さらにギ酸ナトリウム(23mg、0.35mmol)、トリフェニルホスフィン(24mg、0.09mmol)、酢酸パラジウム(5mg、0.02mmol)を追加し、外温100℃にて4時間攪拌した。反応液を放冷し、水にあけ酢酸エチルで抽出後、洗浄(飽和塩化アンモニウム水溶液)、乾燥(無水硫酸ナトリウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をNH−シリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;酢酸エチル]で精製することにより、淡黄色アモルファス状物質の6−{[4−(ジメチルアミノ)−6−オキソピリダジン−1(6H)−イル]メチル}−4−[(1S)−1−メチル−2−フェニルエトキシ]−N−(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピリジン−2−カルボキシアミド(27mg)を得た。
実施例で得られた化合物の構造、NMRデータ、及びMSデータを表1−1から1−16に示す。
【0062】
【表1−1】

【0063】
【表1−2】

【0064】
【表1−3】

【0065】
【表1−4】

【0066】
【表1−5】

【0067】
【表1−6】

【0068】
【表1−7】

【0069】
【表1−8】

【0070】
【表1−9】

【0071】
【表1−10】

【0072】
【表1−11】

【0073】
【表1−12】

【0074】
【表1−13】

【0075】
【表1−14】

【0076】
【表1−15】

【0077】
【表1−16】

【0078】
本発明化合物のGK活性化作用を評価するには、例えば、試験例に記載した方法など、公知の手法に従って行なうことができる。
【0079】
本発明化合物のGK活性化作用を、以下の試験例に記載した方法を用いて測定した。
【0080】
(試験例1.) −GK活性化試験−
試験化合物のGK活性化試験は、Irwin A.Roseら(J.Biol.Chem.1964 Jan;239:12−7)の方法を一部改変して実施した。
本アッセイで使用する酵素源ヒト肝臓型GKは、アミノ末端にGST(Glutathione S−transferase)を付加した融合タンパク質として大腸菌に発現させ、Glutathione Sepharose 4B(アマシャムバイオサイエンス社)を用いて精製した。
プレートは平底の96ウェルプレート(住友ベークライト社)を用いて行った。プレートに試験化合物のジメチルスルホキシド(DMSO)溶液ならびに、コントロールとしてDMSOを、DMSO終濃度1%になるように添加した。さらに、それぞれ終濃度、25mM Hepes−KOH(pH=7.1)、25mM KCl、2mM MgCl、2mM ATP、4mM 14C標識グルコース(アマシャムファルマシア)、1mM DTT(ジチオスレイトール)を添加した。最後に、ヒト肝臓型GKをウェルあたり0.24マイクログラムになるように添加して、反応開始した。本系は100μlの系で実施した。反応は室温で行った。
20分後、25mM Hepes−KOH(pH=7.1)で懸濁した66% AG1−X4(BioRad社)を添加し、標識グルコース6リン酸を結合させた。全量をマルチスクリーンプレート(ミリポア社)に移して、水で洗浄後に、0.5M NaCl溶液で標識グルコース6リン酸を溶出した。標識グルコース6リン酸の標識活性を測定することで、GK活性の指標とした。
DMSOのみを添加したウェル(対照群)のGK活性を100%として、試験化合物によって最大に活性化されたGK活性を最大活性化能Emax値として表記した。さらに、最大活性化能の50%を活性化するのに必要な試験化合物濃度をEC50値として表記した。
結果を以下の表1−17に示す。
【表1−17】

【0081】
(試験例2.) −血糖低下作用−
本発明化合物の血糖低下作用を、SDラットを用いて実施した。
自由摂食で飼育した8週齢のSDラットの体重測定を行い、体重の平均値に差がないように、6匹ずつ群分けを行った。薬物投与群に、0.5%メチルセルロース水溶液に懸濁した化合物を経口投与し、一方、対照群は0.5%メチルセルロース水溶液を経口投与した。投与後10分、30分、60分、120分、240分、360分、480分で、エーテル麻酔下で眼窩静脈から血液を採取した。
得られた血液から遠心分離で血漿を回収し、グルコースCIIテストワコーにより血糖を測定した。また、血漿中インスリンは、超高感度ラットインスリン測定キット(森永生化学研究所)にて測定した。各時間での血糖値から、血糖推移をグラフ化し、血糖曲線下面積にて血糖低下作用を評価した。得られた数値は、T検定あるいはDunnett検定を行い、その統計学的有意差を算出した。
本試験に供した本発明化合物は、血糖低下作用を示した。
本発明化合物の製剤例を以下に示す。
製剤例1
以下の成分を含有する顆粒剤を製造する。
成分 式(1)で表される化合物 10mg
乳糖 700mg
コーンスターチ 274mg
HPC-L 16mg
1000mg
式(1)で表される化合物と乳糖を60メッシュのふるいに通す。コーンスターチを120メッシュのふるいに通す。これらをV型混合機にて混合する。混合末に低粘度ヒドロキシプロピルセルロース(HPC-L)水溶液を添加し、練合、造粒(押し出し造粒 孔径0.5〜1mm)した後、乾燥する。得られた乾燥顆粒を振動ふるい(12/60メッシュ)で篩過し顆粒剤を得る。
製剤例2
以下の成分を含有するカプセル充填用散剤を製造する。
成分 式(1)で表される化合物 10mg
乳糖 79mg
コーンスターチ 10mg
ステアリン酸マグネシウム 1mg
100mg
式(1)で表される化合物と乳糖を60メッシュのふるいに通す。コーンスターチを120メッシュのふるいに通す。これらとステアリン酸マグネシウムをV型混合機にて混合する。10倍散100mgを5号硬ゼラチンカプセルに充填する。
製剤例3
以下の成分を含有するカプセル充填用顆粒剤を製造する。
成分 式(1)で表される化合物 15mg
乳糖 90mg
コーンスターチ 42mg
HPC−L 3mg
150mg
式(1)で表される化合物と乳糖を60メッシュのふるいに通す。コーンスターチを120メッシュのふるいに通す。これらをV型混合機にて混合する。混合末に低粘度ヒドロキシプロピルセルロース(HPC-L)水溶液を添加し、練合、造粒した後、乾燥する。得られた乾燥顆粒を振動ふるい(12/60メッシュ)で篩過し整粒し、その150mgを4号硬ゼラチンカプセルに充填する。
製剤例4
以下の成分を含有する錠剤を製造する。
成分 式(1)で表される化合物 10mg
乳糖 90mg
微結晶セルロース 30mg
ステアリン酸マグネシウム 5mg
CMC-Na 15mg
150mg
式(1)で表される化合物と乳糖と微結晶セルロース、CMC-Na(カルボキシメチルセルロース ナトリウム塩)を60メッシュのふるいに通し、混合する。混合末にステアリン酸マグネシウムを添加し、製剤用混合末を得る。本混合末を直打し150mgの錠剤を得る。
製剤例5
静脈用製剤は次のように製造する。
式(1)で表される化合物 100mg
飽和脂肪酸グリセリド 1000ml
上記成分の溶液は通常、1分間に1mlの速度で患者に静脈内投与される。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明化合物は、優れたGK活性化作用を有し、糖尿病治療だけでなく、肥満治療、高脂血症などの糖尿病関連疾患、又は網膜症、腎症、動脈硬化などの糖尿病性慢性合併症の治療及び予防薬を提供することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1)
【化1】


(式(1)中、
1はC1−8アルキル基(該C1−8アルキル基は置換されていないか、又はヒドロキシ基、カルボキシ基、カルバモイル基、C1−6アルコキシ基、C2−6アルコキシカルボニル基、C2−8アルカノイルアミノ基、ジ(C1−8アルキル)アミノ基、及びシアノ基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から3個の基で置換されている。)、C3−8シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基(該C1−6アルコキシ基は置換されていないか、又はヒドロキシ基で置換されている。)、C2−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルチオ基、C2−8アルカノイルアミノ基、C1−8アルキルスルホニルアミノ基、C2−9ヘテロシクリル基(該C2−9ヘテロシクリル基は置換されていないか、又はハロゲン原子、ヒドロキシ基、オキソ基、C1−8アルキル基、(C1−8アルキル)アミノ基(該(C1−8アルキル)アミノ基は置換されていないか、又はヒドロキシ基で置換されている。)、ジ(C1−8アルキル)アミノ基、カルボキシ基、シアノ基、及びC1−6アルコキシ基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から4個の基で置換されている。)、(C1−8アルキル)アミノ基、ジ(C1−8アルキル)アミノ基、ヒドロキシ基、フェニル基、フェノキシ基、フェニルチオ基、N−(C1−8アルキル)アニリノ基、C1−9ヘテロアリール基、C1−9ヘテロアリールチオ基、又はC7−14アリールアルキル基(該フェニル基、フェノキシ基、フェニルチオ基、N−(C1−8アルキル)アニリノ基、C1−9ヘテロアリール基、C1−9ヘテロアリールチオ基、及びC7−14アリールアルキル基は置換されていないか、又はC1−8アルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、(C1−8アルキル)アミノ基、ジ(C1−8アルキル)アミノ基、及びC1−6アルコキシ基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から3個の基で置換されている。)を示し、
2は水素原子、C1−8アルキル基、C3−8シクロアルキル基、C2−9ヘテロシクリル基、フェニル基、C1−9ヘテロアリール基、C7−14アリールアルキル基、又はC1−9ヘテロアリールC1−6アルキル基(該フェニル基、C1−9ヘテロアリール基、C7−14アリールアルキル基、及びC1−9ヘテロアリールC1−6アルキル基は置換されていないか、又はハロゲン原子、ヒドロキシ基、C1−8アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルチオ基、C1−8アルキルスルホニル基、カルボキシ基、C2−6アルコキシカルボニル基、及びC2−8アルカノイル基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から3個の基で置換されている。)を示し、
Arは、式(2)
【化2】


で示される単環系又は縮合多環系C1−9ヘテロアリール基(該式(2)中、環Aは置換されていないか、又はハロゲン原子、C1−8アルキル基、C3−8シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基、カルボキシ基、カルボキシC1−8アルキル基、C2−6アルコキシカルボニル基、C2−6アルコキシカルボニルC1−8アルキル基、カルバモイル基、カルバモイルC1−8アルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシC1−8アルキル基、アミノC1−8アルキル基、(C1−8アルキル)アミノC1−8アルキル基、ジ(C1−8アルキル)アミノC1−8アルキル基、C2−6アルカノイル基、及びC2−9ヘテロシクリル基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から3個の基で置換されている。)を示し、
Xは−CR−、又は−S−を示し、
Yは単結合、−O−、−NR−、又は−S−を示し、
、R、及びRは同一又は異なって水素原子、若しくはC1−6アルキル基を示す。)
で表されるピコリン酸アミド化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
【請求項2】
式(1)
【化3】


(式(1)中、
1はC1−8アルキル基(該C1−8アルキル基は置換されていないか、又はヒドロキシ基、カルボキシ基、カルバモイル基、C1−6アルコキシ基、C2−6アルコキシカルボニル基、C2−8アルカノイルアミノ基、ジ(C1−8アルキル)アミノ基、及びシアノ基からなる群より選ばれる1個の基で置換されている。)、C3−8シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基(該C1−6アルコキシ基は置換されていないか、又はヒドロキシ基で置換されている。)、C1−6アルキルチオ基、C2−8アルカノイルアミノ基、C1−8アルキルスルホニルアミノ基、C2−9ヘテロシクリル基(該C2−9ヘテロシクリル基は置換されていないか、又はハロゲン原子、オキソ基、C1−8アルキル基、ジ(C1−8アルキル)アミノ基、及びC1−6アルコキシ基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から4個の基で置換されている。)、(C1−8アルキル)アミノ基、ジ(C1−8アルキル)アミノ基、ヒドロキシ基、フェニル基、フェノキシ基、フェニルチオ基、N−(C1−8アルキル)アニリノ基、C1−9ヘテロアリール基、又はC1−9ヘテロアリールチオ基(該フェニル基、フェノキシ基、フェニルチオ基、N−(C1−8アルキル)アニリノ基、C1−9ヘテロアリール基、及びC1−9ヘテロアリールチオ基は置換されていないか、又はC1−8アルキル基、及びヒドロキシ基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から3個の基で置換されている。)を示し、
2は水素原子、C1−8アルキル基、C3−8シクロアルキル基、C2−9ヘテロシクリル基、フェニル基、C1−9ヘテロアリール基、又はC7−14アリールアルキル基(該フェニル基、C1−9ヘテロアリール基、及びC7−14アリールアルキル基は置換されていないか、又はハロゲン原子、ヒドロキシ基、C1−8アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルチオ基、及びC1−8アルキルスルホニル基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から2個の基で置換されている。)を示し、
Arは、式(2)
【化4】


で示される単環系又は縮合多環系C1−9ヘテロアリール基(該式(2)中、環Aは置換されていないか、又はハロゲン原子、C1−8アルキル基、カルボキシ基、カルボキシC1−8アルキル基、C2−6アルコキシカルボニル基、C2−6アルコキシカルボニルC1−8アルキル基、及びヒドロキシC1−8アルキル基からなる群より選ばれる1個の基で置換されている。)を示し、
Xは−CR−、又は−S−を示し、
Yは単結合、−O−、又は−S−を示し、
、及びRは同一又は異なって水素原子、若しくはC1−6アルキル基を示す。)
で表されるピコリン酸アミド化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
【請求項3】
1がC1−9ヘテロアリール基(該C1−9ヘテロアリール基は置換されていないか、又はC1−8アルキル基及びヒドロキシ基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から3個の基で置換されている。)であり、
Xが−S−である請求項1又は2に記載のピコリン酸アミド化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
【請求項4】
1がトリアゾリル基(該トリアゾリル基は置換されていないか、又は1から2個のC1−8アルキル基で置換されている。)である請求項3に記載のピコリン酸アミド化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
【請求項5】
Arが、3−ピラゾリル基(該ピラゾリル基は置換されていないか、又はハロゲン原子、C1−8アルキル基、カルボキシ基、カルボキシC1−8アルキル基、C2−6アルコキシカルボニル基、C2−6アルコキシカルボニルC1−8アルキル基、及びヒドロキシC1−8アルキル基からなる群より選ばれる1個の基で置換されている。)である請求項4に記載のピコリン酸アミド化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
【請求項6】
2がC7−14アリールアルキル基(該C7−14アリールアルキル基は置換されていないか、又はハロゲン原子、ヒドロキシ基、C1−8アルキル基、及びC1−6アルコキシ基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から2個の基で置換されている。)であり、Yが−O−である請求項5に記載のピコリン酸アミド化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
【請求項7】
1がC2−9ヘテロシクリル基(該C2−9ヘテロシクリル基は置換されていないか、又はハロゲン原子、オキソ基、C1−8アルキル基、ジ(C1−8アルキル)アミノ基、及びC1−6アルコキシ基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から4個の基で置換されている。)、又はC1−9ヘテロアリール基(該C1−9ヘテロアリール基は置換されていないか、又はC1−8アルキル基、ヒドロキシ基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から3個の基で置換されている。)であり、
Xが−CR−(該R及びRは同一又は異なって水素原子、若しくはC1−6アルキル基を表す。)であり、Yが−O−である請求項1又は2に記載のピコリン酸アミド化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
【請求項8】
1がC2−9ヘテロシクリル基(該C2−9ヘテロシクリル基は置換されていないか、又はハロゲン原子、オキソ基、C1−8アルキル基、ジ(C1−8アルキル)アミノ基、及びC1−6アルコキシ基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から4個の基で置換されている。)である請求項7に記載のピコリン酸アミド化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
【請求項9】
が式(3)
【化5】


で示されるC2−9ヘテロシクリル基(該式(3)中、環Bは置換されていないか、又はハロゲン原子、オキソ基、C1−8アルキル基、ジ(C1−8アルキル)アミノ基、及びC1−6アルコキシ基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から3個の基で置換されている。)であり、Xが−CH−である請求項8に記載のピコリン酸アミド化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載のピコリン酸アミド化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する医薬。
【請求項11】
グルコキナーゼ活性化作用により改善しうる疾患又は状態を予防若しくは治療するための請求項10に記載の医薬。
【請求項12】
糖尿病または肥満の予防・治療薬である請求項11に記載の医薬。

【公開番号】特開2010−138073(P2010−138073A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−94877(P2007−94877)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【出願人】(000002819)大正製薬株式会社 (437)
【出願人】(000003986)日産化学工業株式会社 (510)
【Fターム(参考)】