説明

フラッシュを用いた写真撮影のためのカメラシステムおよび方法

フラッシュ関連機能は、いつ1つ以上の被写体(44)がフラッシュ(20)の範囲内にあるかを示すための、さらにいつ1つ以上の被写体がフラッシュの範囲内にないかを示すためのフラッシュ範囲表示を含む。これらの表示を写真の構図決め中に電子ビューファインダ(24)上でユーザに対して行うことによって、ユーザによる高品質写真の構図決めに役立ちうる。別のフラッシュ関連機能は、被写体候補が逆光の場合に行われるフィルフラッシュの自動作動を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、全般的には写真撮影に関し、特に、フラッシュ関連機能を用いて画質を向上させるためのカメラシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
シーンの写真撮影は、フラッシュの使用によって改善されうる。例えば、低光量下では、フラッシュの発光中に写真撮影が行われると写真内の人物の見映えが改善されうる。しかし、いつ1つ以上の被写体がフラッシュの範囲内にあるかをユーザが分かっていない場合もある。別の例として、被写体が逆光のとき、フラッシュの発光中に写真撮影を行うと写真内の被写体の見映えが改善されうる。しかし、逆光のせいで、自動カメラ設定機能は、フラッシュ不要および/または高速シャッター速度の使用を要することもある。この結果、被写体が写真内に非意図的に暗く見えることもありうる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
さまざまな照度状況において写真撮影を改善するために、本開示は、フラッシュ関連機能を含む、改良されたカメラシステムおよび方法について説明する。1つのフラッシュ関連機能は、いつ1つ以上の被写体がフラッシュの範囲内にあるかを示すための、さらにいつ1つ以上の被写体がフラッシュの範囲内にないかを示すためのフラッシュ範囲の表示を含む。これらの表示を写真の構図決め中に電子ビューファインダ上でユーザに対して行うことによって、ユーザによる高品質写真の構図決めに役立ちうる。一実施形態においては、カメラの視野内の複数の被写体候補の範囲が判定される。これらの範囲は、個々にカメラのフラッシュの有効範囲と比較される。フラッシュの有効範囲内の被写体をカメラの電子ビューファインダに第1の方法でマークし、フラッシュの有効範囲外にある被写体をカメラの電子ビューファインダに第2の方法でマークしうる。
【0004】
別のフラッシュ関連機能は、被写体候補が逆光の場合に行われるフィルフラッシュの自動作動を含む。一実施形態においては、照度条件がフラッシュが不要であることを示すと、被写体を検出するためのスキャンを行いうる。被写体を検出するためのスキャンは、例えば、顔の検出、手の検出、シルエットの検出、人間の歩行の検出、動物の検出などを含みうる。被写体が検出された場合は、写真撮影中にフィルフラッシュを使用しうる。さらに、絞りおよび/またはシャッター速度など他の設定を調整しうる。
【0005】
本開示の一態様によると、カメラ組立て体は、補助照明をシーンにもたらす光源と、シーンからの光を対応する画像データに変換するセンサと、シーンのプレビュー画像を表示する電子ビューファインダと、プレビュー画像の生成に用いられる画像データを分析してシーン内に複数の被写体の存在を検出し、検出された被写体のうち光源の範囲内にない各被写体について当該被写体が光源の範囲内にないことを示すインジケータをプレビュー画像と共に電子ビューファインダに表示させるように構成された制御装置とを含む。
【0006】
カメラ組立て体の一実施形態によると、検出された被写体のうち光源の範囲内にある各被写体について、制御装置は、当該被写体が光源の範囲内にあることを示すインジケータをプレビュー画像と共に電子ビューファインダに表示させるようにさらに構成される。
【0007】
カメラ組立て体の一実施形態によると、インジケータは、対応する検出された被写体の周囲の枠である。
【0008】
一実施形態によると、カメラ組立て体は、検出された各顔とカメラ組立て体との間の距離を測定するように構成された距離計をさらに備える。
【0009】
カメラ組立て体の一実施形態によると、被写体は人間の顔である。
【0010】
カメラ組立て体の一実施形態によると、検出された各顔とカメラ組立て体との間の距離は、その顔の特性を分析し、その顔が占めるシーンの面積を同様の特性を有する複数の人間についての所定値と比較することによって見積られ、ズームの補正後にその顔の占有面積が所定値より小さい場合はその顔は範囲外にあると判定される。
【0011】
カメラ組立て体の一実施形態によると、カメラ組立て体は携帯電話機の一部である。
【0012】
カメラ組立て体の一実施形態によると、光源はフラッシュである。
【0013】
本開示の別の態様によると、カメラ組立て体は、補助照明をシーンにもたらす光源と、シーンからの光を対応する画像データに変換するセンサと、a)写真画像の取り込みのために補助光源が必要ないことを示す照度条件の存在を検出するために照度データを分析し、b)被写体の存在を検出するためにセンサからの画像データを分析し、当該被写体が光源の範囲内にあると判定し、c)当該被写体の階調範囲が所定限度の外にあることを検出するためにセンサからの画像データを分析し、d)上記a)、b)、およびc)が満足された場合は、ユーザコマンドに応じて画像データを取り込む間に光源を作動させるように構成された制御装置とを備える。
【0014】
カメラ組立て体の一実施形態によると、上記a)を満足する照度条件は、被写体の逆光の存在を含む。
【0015】
カメラ組立て体の一実施形態によると、被写体は、顔の検出、手の検出、人間の歩行の検出、またはシルエットの検出のうちの少なくとも1つによって検出される。
【0016】
カメラ組立て体の一実施形態によると、カメラ組立て体は携帯電話機の一部である。
【0017】
本開示の別の態様によると、カメラ組立て体の動作方法は、センサによって出力された、電子ビューファインダ用のプレビュー画像を生成するための画像データを分析することによってシーン内に複数の被写体の存在を検出することと、検出された被写体のうち補助光源の範囲内にない各被写体について当該被写体が補助光源の範囲内にないことを示すインジケータをプレビュー画像と共に電子ビューファインダに表示することとを含む。
【0018】
一実施形態によると、本方法は、検出された被写体のうち補助光源の範囲内にある各被写体について当該被写体が補助光源の範囲内にあることを示すインジケータをプレビュー画像と共に電子ビューファインダに表示することをさらに含む。
【0019】
本方法の一実施形態によると、インジケータは、対応する検出された被写体の周囲の枠である。
【0020】
一実施形態によると、本方法は、検出された各被写体とカメラ組立て体との間の距離を距離計によって測定することをさらに含む。
【0021】
本方法の一実施形態によると、被写体は人間の顔である。
【0022】
本方法の一実施形態によると、検出された各顔とカメラ組立て体との間の距離は、その顔の特性を分析し、その顔が占めるシーンの面積を同様の特性を有する複数の人間についての所定値と比較することによって見積られ、ズームの補正後にその顔の占有面積が所定値より小さい場合はその顔は範囲外にあると判定される。
【0023】
本方法の一実施形態によると、カメラ組立て体は携帯電話機の一部である。
【0024】
本方法の一実施形態によると、補助光源はフラッシュである。
【0025】
本開示の別の態様によると、カメラ組立て体の動作方法は、a)写真画像の取り込みに補助光源が必要ないことを示す照度条件の存在を検出するために照度データを分析することと、b)被写体の存在を検出するためにセンサからの画像データを分析し、当該被写体がカメラ組立て体の補助光源の範囲内にあると判定することと、c)当該被写体の階調範囲が所定限度の外にあることを検出するためにセンサからの画像データを分析することと、d)上記a)、b)、およびc)が満足された場合は、ユーザコマンドに応じて画像データを取り込む間に補助光源を作動させることとを含む。
【0026】
本方法の一実施形態によると、上記a)を満足する照度条件は、被写体の逆光の存在を含む。
【0027】
本方法の一実施形態によると、被写体は、顔の検出、手の検出、人間の歩行の検出、またはシルエットの検出のうちの少なくとも1つによって検出される。
【0028】
本方法の一実施形態によると、カメラ組立て体は携帯電話機の一部である。
【0029】
上記および他の特徴は、以下の説明および添付図面から明らかになるであろう。以下の説明および図面には、本発明の原理を使用しうる方法のうちの一部を示すものとして本発明の特定の実施形態が詳細に開示されているが、本発明はこれらの実施形態の範囲に限定されるものではないことを理解されたい。むしろ、本発明は、本明細書に添付されている特許請求の範囲に含まれる変更、修正、および均等物を全て含むものとする。
【0030】
一実施形態に関して説明および/または図示されている特徴は、他の1つ以上の実施形態において同じ方法または同様の方法で、および/または他の実施形態の特徴と組み合わせて、またはその代わりに、使用されうる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】代表的なカメラ組立て体を含む例示的電子装置の正面図である。
【図2】代表的なカメラ組立て体を含む例示的電子装置の背面図である。
【図3】図1および図2の電子装置が動作しうる通信システムの一部としての、図1および図2の電子装置の概略ブロック図である。
【図4】フラッシュ範囲を示すための一例示的手法のフローチャートである。
【図5】図4の手法下で電子ビューファインダを用いてフラッシュ範囲が示されるシーンの例示的表現である。
【図6】フィルフラッシュ動作のための一例示的手法のフローチャートである。
【図7】図6の手法を用いてフィルフラッシュが使用されうる条件の例示的表現である。
【図8】図6の手法を用いてフィルフラッシュが使用されうる別の条件の例示的表現である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
次に、図面を参照して複数の実施形態を説明する。全体を通して同様の要素は同様の参照符号を用いて示される。これらの図は必ずしも一定の縮尺ではないことを理解されるであろう。
【0033】
改良されたカメラシステムおよびカメラ動作方法のさまざまな実施形態を添付図に関連させて以下に説明する。図示されている各実施形態において、本カメラシステムは、携帯電話機の一部として製造されるデジタルカメラ組立て体として具現化される。開示されるカメラ技術は、他の動作状況、例えば専用カメラまたは別の種類のカメラ付き電子装置などにも適用可能であるが、これだけに限定されるものではないことを理解されるであろう。このような他の装置の例として、ビデオカメラ、ナビゲーション装置(一般に「GPS」または「GPS装置」と呼称)、携帯情報端末(PDA:personal digital assistant)、メディアプレーヤ(例えば、MP3プレーヤ)、ゲーム機、「ウェブ」カメラ、コンピュータ(ラップトップ、「ウルトラモバイルPC」、または他の種類のコンピュータを含む)、および別の電子装置のための付属品が挙げられるが、これだけに限定されるものではない。本カメラ組立て体は、ピクチャおよび写真とも称される静止画像の形態で画像データを取り込むために使用されうるが、本カメラ組立て体は、静止画像に加えて、ビデオ画像の取り込みも可能であることを理解されるであろう。複数のカメラ動作技術を例示的な静止画撮影コンテキストにおいて説明するが、これらの技術はビデオ撮影に関しても使用可能であることを理解されるであろう。
【0034】
初めに図1および図2を参照すると、電子装置10が示されている。図示されている電子装置10は携帯電話機である。電子装置10は、デジタル静止画および/またはデジタルビデオクリップを撮影するためのカメラ組立て体12を備えている。電子装置10は携帯電話機である必要はなく、専用カメラまたは上記の他の装置の何れかでもよいことを強調しておく。
【0035】
さらに図3を参照すると、カメラ組立て体12は、カメラ組立て体12の視野内のシーンからの光をセンサ16に集束させるための撮像光学系14を備えた、一般的なカメラ組立て体として構成されうる。センサ16は、入射光を画像データに変換する。撮像光学系14は、レンズ組立て体と、このレンズ組立て体を補完する保護窓、フィルタ、プリズム、および/またはミラーなどの構成要素とを含みうる。カメラ組立て体12の焦点を調節するために、合焦機構、および/または合焦制御用電子回路、を含む合焦用組立て体が撮像光学系14と共に存在しうる。取り込まれる画像の倍率を光学的に変えるために、ズーム用組立て体がさらに存在しうる。
【0036】
カメラ組立て体12の他の構成要素は、距離計18(測距機とも呼称)、補助照明源(例えば、フラッシュ20)、露出計22、電子ビューファインダとして、および対話型ユーザインタフェースの一部として機能するディスプレイ24、ユーザ入力を受け付けるためのキーパッド26および/またはボタン28、光学式ビューファインダ(図示せず)、およびカメラに通常付随する他の任意の構成要素を含みうる。ボタン28のうちの1つをユーザが写真撮影を指令するために押下しうるシャッターキーにすることもできる。あるいは、ディスプレイ24に付随するタッチスクリーン技術を用いてシャッターキーと他のユーザ入力機能とを実現することもできる。
【0037】
カメラ組立て体12の別の構成要素は、カメラ組立て体12の動作を制御する電子制御装置30でもよい。この制御装置は、例えば、対応するメモリに記憶されている論理命令を実行するプロセッサとして、またはファームウェアとして、または複数の専用回路構成要素から成る構成として、またはこれらの実施形態の組み合わせとして、具現化されうる。すなわち、カメラ組立て体12の動作方法は、コンピュータまたは機械可読媒体に格納される実行コード(例えば、ソフトウェア)として物理的に具現化することも、あるいは電気回路の一部として物理的に具現化することもできる。別の実施形態において、電子制御装置30の各機能は、電子装置10の動作全体に関与する制御回路32によって実施されうる。この場合は、制御装置30を省略しうる。別の実施形態においては、カメラ組立て体12の制御機能を制御装置30と制御回路32との間で分散しうる。
【0038】
センサ16は、ユーザによる写真の構図決めを助ける電子ビューファインダとしてディスプレイ24を機能させるために、ディスプレイ24に表示されるプレビュービデオ信号を生成するためのデータを所定のフレームレートで取り込みうる。
【0039】
シーンからの特定の物体を被写体として分類することも可能であり、カメラ組立て体12の視野内に被写体が存在することを確かめるように制御装置30を構成することも可能である。一実施形態において、被写体は人間である。被写体としての人間の識別は、顔の検出、手の検出、シルエットの検出、および人間の歩行の検出(例えば、人間による動きを認識することによって物体が人間であることを検出する)などの手法を1つ以上用いて行いうるが、手法はこれだけに限定されるものではない。他の複数の実施形態において、被写体は、人間に加え、他の物体も含みうる。他の物体として、例えば、動物、花、車、テキストなどを含みうる。被写体の識別は、センサによって出力された画像データの処理によって行われうる。人間以外の被写体の特定は、物体および/またはシーンテーマ認識手法を用いて行われうる。テキストは、例えば光学式文字認識(OCR:optical character recognition)を用いて認識可能であり、シーン内に存在する記号の特定に役立ちうる。
【0040】
被写体識別処理は、低照度条件であっても赤外線(または「暗がりで見える」)画像データの取り込みおよび処理を用いて行われうる。さらに、シーン内の人間の同定、および/またはシーン内の人間の特性の識別、には顔認識を使用しうる。識別可能な特性として、例えば、被写体の性別、被写体のおおよその年齢などが挙げられる。
【0041】
距離計18は、シーン内の被写体とカメラ組立て体12との間の距離を判定しうる。他の複数の実施形態においては、実際の距離を測定する距離計を用いずに、制御装置30によってシーン内の被写体とカメラ組立て体12との間の距離を見積ることもできる。例えば、顔の検出を用いてシーン内の被写体を識別しうる。次に、各顔が占めるシーンの面積の計算などによって、各顔の大きさを判定しうる。フラッシュ範囲の限界における顔の平均サイズ情報を使用し、ズーム量を補正すると、被写体とカメラ組立て体12との間のおおよその距離を判定しうる。例えば、判定された顔のサイズが平均より大きい場合は、その顔はフラッシュの範囲内に含まれうる。しかし、判定された顔のサイズが平均より小さい場合は、その顔はフラッシュの範囲内にない可能性がある。被写体の同定、性別、年齢、および/または他の特性が判定されると、より正確な見積りが行われうる。この場合、検出された顔サイズの比較対象となる顔サイズ情報がより高い特異性で選択されうるため、より正確な範囲判定が行われうる。例えば、被写体が成人女性であると判定された場合は、検出された顔サイズは成人女性に該当する制御値と比較されうる。別の例として、被写体が男児であると判定された場合は、男児の値が使用されうる。
【0042】
シーン内の照度条件を評価するために、露出計22を使用しうる。カメラ組立て体12のフラッシュの作動(オンまたはオフ)、フラッシュ電力(可変の場合)、アパーチャサイズ、シャッター速度などの設定を調整するために、露出計22からのデータを制御装置30によって分析しうる。
【0043】
以下の例示的カメラ動作の説明においては、フラッシュ20は補助照明源である。補助照明源は、別の種類の照明源、例えばランプ(例えば、ビデオ撮影支援用)、写真電球(例えば、非閃光LED)、または他の照明装置、でもよいことを理解されるであろう。さらに、ディスプレイ24を光源として用いることもできる。例えば、カメラ組立て体12がウェブカメラまたはテレビ電話用のカメラである場合、ユーザを照明する一助としてディスプレイ24を駆動して大量の白色を表示させることも、あるいは他の光出力を生じさせることもできる。さらに、この例示的カメラ動作は、写真撮影前に人間被写体の瞳孔サイズを縮小するようにシーンが照明される赤目軽減手法との併用も可能である。
【0044】
さらに図4を参照すると、カメラ組立て体12のユーザに対してフラッシュ範囲を示す、カメラ組立て体12の例示的動作方法のフローチャートが示されている。この動作モードでは、人間被写体および/または他の種類の被写体の距離を見分けるために、顔の検出が用いられる。説明のために、以下では、人間がフラッシュ範囲内にあるかどうかを示す場合について説明する。しかし、これらの手法は他の種類の被写体にも等しく適用される。距離値を用いて、フラッシュ20の範囲内にある顔ターゲットを電子ビューファインダ24にグラフィック表示することも、および/またはフラッシュ20の範囲内にない顔ターゲットを電子ビューファインダ24にグラフィック表示することもできる。これらのグラフィック表示は、写真撮影時にフラッシュ20の助けによってどの顔に光が当たるかについてのフィードバックをユーザに提供し、これにより写真撮影前にユーザが行う写真の構図決めを助ける。図4に示されている方法は、照度条件または手動設定がフラッシュ20の作動を指示している場合にのみ実施されうる。他の状況においては、本方法を実施する必要はない。
【0045】
この例示的方法は、例えば電子装置10に格納されているコードの実行によって実施されうる。すなわち、図4のフローチャートは、電子装置10によって実施される方法のステップを図示していると考えることもできる。
【0046】
図示されている方法の複数の変形例が可能であり、したがって、図示されている実施形態は、本願明細書に開示されている手法の唯一の実施方法であると見なされるべきではない。さらに、図4は機能論理ブロックの特定の実行順を示しているが、これらブロックの実行順を図示の順番から変更することも可能である。さらに、連続して図示されている2つ以上のブロックを同時に、または一部同時に、実行しうる。さらに、特定のブロックを省略しうる。
【0047】
この論理フローはブロック34から始まる。このブロックでは、ビューファインダの動作中、カメラ組立て体12の視野内にある顔が検出される。さらに、各顔とカメラ組立て体12との間の距離が判定される。次に、ブロック36において、検出された顔がフラッシュ20の有効範囲内にあるかどうかを判定しうる。フラッシュ20の範囲を事前に決めることもできる。例えば、フラッシュ20の範囲は、カメラ組立て体12を構成するフラッシュの型式の公知の特性に基づかせてもよい。
【0048】
肯定的な判定がなされた場合、論理フローはブロック38に進みうる。ブロック38では、顔はフラッシュ20の範囲内にあるとして電子ビューファインダ24のプレビュー画像にグラフィカルにマークされる。否定的な判定がなされた場合、論理フローはブロック40に進みうる。ブロック40では、顔はフラッシュ20の範囲内にないとして電子ビューファインダ24のプレビュー画像にグラフィカルにマークされる。
【0049】
さらに図5を参照すると、電子ビューファインダ24に表示された例示的プレビュー画像42が図示されている。分かるように、図示されているプレビュー画像42はある一瞬で静止しているが、一般的には動的に表示されて対応するシーンによって更新される。さらに、フラッシュ範囲の内および/または外にある顔の判定も、そのグラフィカル表示と共に、動的に更新可能である。
【0050】
図示されている例において、プレビュー画像42は5人から成る一群のものであり、対応する5つの顔44a〜44eが検出されている。例示的顔44a、44b、および44eは、シーンの遠景側に見える例示的顔44cおよび44dよりカメラ組立て体12に近い。例として、顔44a、44b、および44eはフラッシュ20の範囲内にあり、顔44cおよび44dはフラッシュ20の範囲内にないと想定する。
【0051】
顔がフラッシュ20の範囲内または範囲外にあるとグラフィカルにマークすることは、何れか適した方法で行いうる。図示の例においては、フラッシュ20の範囲内にある各顔の周囲に実線枠46(例えば、実線で描かれた枠)が配置され、フラッシュ20の範囲内にない各顔の周囲に破線枠48(例えば、破線で描かれた枠)が配置されている。別の例として、検出された全ての顔を実線枠で囲み、フラッシュ20の範囲内にある顔の枠を第1の色(例えば、緑色)にし、フラッシュ20の範囲内にない顔の枠を第2の色(例えば、赤色)にしうる。図示の枠は略矩形である。他の形状(例えば、楕円形、円形、多角形、その他)も使用しうることを理解されるであろう。さらに、他の手法を用いてマークすることもできる。例えば、半透明な色領域を被写体に被せることも、矢印を用いることも、あるいはテキストを用いることもできる。別の例として、フラッシュ20の範囲内にある顔に関して発光動作を表す稲妻アイコンを表示し、フラッシュ20の範囲内にない顔に関して交差線が入った稲妻アイコンを表示することもできる。
【0052】
ブロック38またはブロック40の後に、論理フローはブロック50に進みうる。ブロック50では、最後に検出された顔の分析が完了したかどうかの判定が行われる。否定的な判定がなされると、検出された別の顔を分析するために、論理フローはブロック36に戻りうる。ブロック50で肯定的な判定がなされると、論理フローはブロック52に進みうる。ブロック52では、シャッターリリースボタンの押下などのユーザ動作に応じて写真が取り込まれてメモリに格納されうる。
【0053】
上記のフラッシュ範囲表示手法は、どの被写体がフラッシュ20によって十分に照らされ、どの被写体がカメラ組立て体12から遠すぎてフラッシュ20によって有効に照らされずに暗くなるかに関するフィードバックを写真家に提供する。大半のユーザは、フラッシュ20の有効範囲をよく理解していない。したがって、この表示手法は、ユーザがシーンに対してカメラ組立て体12を再配置することによって、および/またはシーン内の被写体を再配置することによって、望ましい写真の構図を決めるために役立ちうる。開示される手法は、従来の写真撮影に勝る利点を有する。例えば、ユーザは、「良い」写真が撮影されるときと、被写体に光が十分に当たらない「悪い」写真が撮影されるときとをより良く予測できるようになりうる。後者は、ズームが用いられ、フラッシュの作動による補助照明の効果があまり得られない遠いシーンにカメラの視野が合わされている場合に特に当てはまる。
【0054】
一実施形態においては、ある被写体が別の被写体または他の物体の後方に位置しているためにフラッシュの発光中に前景側の被写体または物体の影が後方の被写体にかかりうる場合を検出するようにカメラ組立て体12をさらに構成しうる。影によって全体または一部が覆われる被写体をフラッシュ範囲外にあるとして(例えば、ブロック40に従って)電子ビューファインダ上でマークすることも、あるいはフラッシュの発光中に当該被写体に影がかかる可能性を伝える別のグラフィカルインジケータによってマークすることもできる。
【0055】
さらに図6を参照すると、逆光になっている1つ以上の被写体の露出を向上させるようにカメラ組立て体12を動作させる例示的方法のフローチャートが示されている。この動作モードにおいては、人間被写体(または人間の一部)、および/または他の種類の被写体、を識別するための上記手法の1つ以上を使用しうる。
【0056】
さらに図7および図8を参照すると、人間の被写体が逆光になっている例示的状況が示されている。図7の例においては、光源54aによって逆光になっている人間被写体44fを顔および/またはシルエットの検出によって識別しうる。図示されているこの実施形態において、光源54aは太陽である。図8の例においては、光源54bによる逆光の中で踊っている人間被写体44gを人間の歩行の検出および/または顔の検出によって識別しうる。図示されているこの実施形態において、光源54bは窓から差し込んでいる光である。別の一般的な逆光源はランプである。これらの例は人間被写体に関するものであるが、開示される手法は人間以外の被写体にも等しく適用可能である。
【0057】
この例示的方法は、例えば電子装置10に格納されているコードの実行によって実施されうる。すなわち、図6のフローチャートは、電子装置10によって実施される方法のステップを図示していると考えることもできる。
【0058】
図示されている本方法の複数の変形例が可能であり、したがって、図示されている本実施形態は本文献に開示されている手法の唯一の実施方法であると見なされるべきではない。さらに、図6は機能論理ブロックの特定の実行順を示しているが、これらのブロックの実行順は図示の順番から変更することも可能である。さらに、連続して図示されている2つ以上のブロックを同時に、または一部同時に、実行しうる。さらに、特定のブロックを省略しうる。
【0059】
この論理フローはブロック56から開始されうる。このブロックでは、シーンの測光により、照度レベルが比較的高い領域の検出などによって逆光状態の存在が示される。別の実施形態においては、逆光状態を直接検出する必要はない。むしろ、シーンの測光により、フラッシュの使用が不要であるほど十分な光の存在が示されうる。
【0060】
次に、ブロック58では、上記の被写体検出手法の何れか1つ以上を用いて、シーン内に被写体が検出されるかどうかの判定を行いうる。さらに、被写体が検出された場合は、上記の距離判定手法の何れか1つ以上を用いて、被写体とカメラ組立て体12との間の距離を判定しうる。被写体がフラッシュ20の有効範囲内にあるかどうかをさらに判定しうる。ブロック58で否定的な判定がなされた場合(例えば、被写体が何も検出されなかったか、あるいは被写体が検出されたとしても、その被写体がフラッシュ20の範囲外にある場合)、論理フローはブロック60に進みうる。ブロック60では、シャッターリリースボタンの押下などのユーザ動作に応じて、写真が取り込まれてメモリに格納されうる。一実施形態においては、ブロック60での写真の取り込み中にフラッシュが使用されない場合もある。ただし、照明条件に基づきシャッター速度および/または絞りを調整しうる。
【0061】
ブロック58で肯定的な判定がなされた場合(例えば、被写体がフラッシュ20の有効範囲内にある場合)、論理フローはブロック62に進みうる。ブロック62では、被写体が許容可能な階調範囲を有するかどうかについての判定を行いうる。一実施形態において、所定の閾値より高い色の存在が認められた場合(例えば、光源54によってシルエットになる暗い被写体を示す閾値より下の場合)は、許容可能な階調範囲が見出されうる。被写体が許容可能な階調範囲を有する場合は、逆光が被写体の撮像に大きな悪影響を及ぼさない場合もある。したがって、ブロック62において肯定的な判定がなされた場合、論理フローはブロック60に進みうる。一実施形態においては、ブロック62の機能を人間被写体専用にすることもでき、人間以外の被写体には実施不要である。この実施形態において、階調範囲の適否の判定は、所定の閾値を超える量のフラッシュ階調が被写体の領域に存在することを検出することによって行いうる。
【0062】
ブロック62で否定的な判定がなされた場合、論理フローはブロック64に進みうる。ブロック64では、シャッターリリースボタンの押下などのユーザ動作に応じて写真が取り込まれてメモリに格納されうる。ブロック64での写真撮影中、被写体のためのフィルフラッシュとしてフラッシュ20を発光させうる。さらに、照明条件およびフラッシュ20の使用に基づき、シャッター速度および/または絞りを調整しうる。
【0063】
図6に関して説明した手法において、フィルフラッシュは適切な条件下においてユーザ動作なしに発光される。その意味では、被写体を照らすためにフィルフラッシュが有用であることを条件が示している場合、フィルフラッシュは自動的に用いられる。芸術的な理由によりユーザが被写体のシルエットを取り込みたいと思う場合は、この機能をオフにしうる。ただし、大半の状況において、この機能は、ユーザによる追加動作なしに、改善された写真結果をもたらす。
【0064】
図示されているように、図1および図2に示されている例示的電子装置10は携帯電話機である。携帯電話機として実現された場合の電子装置10の特徴について、図3をさらに参照して説明する。ディスプレイ24は、ユーザが電子装置10のさまざまな特徴を利用できるように、グラフィカルユーザインタフェース、情報、およびコンテンツ(例えば、画像、ビデオ、および他のグラフィックスなど)をユーザに表示する。ディスプレイ24は、ビデオデータをディスプレイ24の駆動用のビデオ信号に変換するビデオ処理回路66によって、制御回路32に結合されうる。ビデオ処理回路66は何れか適切なバッファ、デコーダ、ビデオデータプロセッサなどを備えうる。
【0065】
キーパッド26および/またはボタン28は、さまざまなユーザ入力動作をもたらす。例えば、キーパッド26は、英数字情報の入力を可能にする英数字キーを備えうる。ナビゲーションキーおよび選択キーまたはポインティング装置がさらに存在しうる。キー、またはキーに似た機能、はディスプレイ24に付随するタッチスクリーンとしても実現されうる。
【0066】
電子装置10は、電子装置10と別の装置との通信の確立を可能にする通信回路を備える。通信は、音声通話、ビデオ通話、データ転送などを含みうる。通信は、セルラー回線交換網を介して、またはパケット交換網(例えば、一般にWiFiと称されるIEEE802.11との互換網、または一般にWiMAXと称されるIEEE802.16との互換網)を介して、行われうる。データ転送は、ストリーミングコンテンツの受信、データフィードの受信、(インターネットコンテンツを含む)データのダウンロードおよび/またはアップロード、メッセージ(例えば、テキストメッセージ、インスタントメッセージ、電子メールメッセージ、マルチメディアメッセージ)の受信または送信などを含みうるが、これだけに限定されるものではない。このデータの処理、すなわちメモリ68へのこのデータの格納、このデータとユーザとの間の対話を可能にするためのアプリケーションの実行、このデータに付随するビデオおよび/または画像コンテンツの表示、このデータに付随する音声の出力など、は電子装置10によって行われうる。
【0067】
この例示的実施形態において、通信回路は、無線回路72に結合されたアンテナ70を含みうる。無線回路72は、アンテナ70を介して信号を送受信する無線周波送受信機を備える。移動通信システム74で動作するように無線回路72を構成しうる。移動無線網および/または放送網との対話のための無線回路72の種類として、グローバル移動体通信システム(GSM(登録商標):global system for mobile communications)、符号分割多元接続(CDMA:code division multiple access)、広帯域CDMA(WCDMA:wideband CDMA)、汎用パケット無線サービス(GPRS:general packet radio service)、WiFi、WiMAX、統合デジタル放送サービス(ISDB:integrated services digital broadcasting)、高速パケット接続(HSPA:high speed packet access)などのほか、これらの規格の次世代版または何れか他の適切な規格が挙げられるが、これだけに限定されるものではない。電子装置10は複数の規格を用いて通信を行いうることを理解されるであろう。したがって、アンテナ70および無線回路72は、1つ以上の無線トランシーバを表しうる。
【0068】
システム74は、電子装置10からの発信呼および電子装置10への着信呼の管理、電子装置10へのデータ送信および電子装置10からのデータ受信、および何れか他のサポート機能を行うためのサーバ78(または複数のサーバ)を有する通信網76を含みうる。サーバ78は伝送媒体を介して電子装置10と通信する。この伝送媒体は、例えば通信基地局(例えば、セルラーサービス塔、または「セル」塔)、無線アクセスポイント、衛星など何れか適切な装置または組立て体でよい。網76は、複数の電子装置10および他の種類のエンドユーザ装置の通信活動をサポートしうる。分かるように、サーバ78は、サーバ機能を実行するために用いられる一般的なコンピュータシステムとして構成可能であり、サーバ78の機能を具現化する論理命令を含むソフトウェアを実行するように構成されたプロセッサと、このようなソフトウェアを格納するためのメモリとを備えうる。複数の代替構成において、電子装置10は、網の介在なしに、別の電子装置10(例えば、別の携帯電話機またはコンピュータ)と無線で直接通信しうる。
【0069】
図示されているように、電子装置10は、電子装置10の機能および動作を総合的に制御するように構成された主制御回路32を備えうる。制御回路32は、中央処理装置(CPU)、マイクロコントローラ、またはマイクロプロセッサなどの処理装置80を含みうる。処理装置80は、電子装置10の操作を行うために、制御回路32内のメモリ(図示せず)、および/またはメモリ68などの独立メモリ、に格納されているコードを実行する。メモリ68は、例えば、バッファ、フラッシュメモリ、ハードドライブ、取り外し可能媒体、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、または他の適切な装置のうちの1つ以上でもよい。一般的な構成において、メモリ68は、データの長期保存のための不揮発性メモリと制御回路32のシステムメモリとして機能する揮発性メモリとを備えうる。メモリ68は、データバスを介して制御回路32とデータをやり取りしうる。付属の制御線およびアドレスバスがメモリ68と制御回路32との間にさらに存在しうる。
【0070】
電子装置10は、無線回路72が送受信する音声信号を処理するための音声信号処理回路82をさらに備える。ユーザが電子装置10を介して聞いて話せるように、および装置10の他の機能に関連して生成された音声を聞けるように、スピーカ84とマイクロフォン86とが音声処理回路82に結合される。音声処理回路82は、何れか適切なバッファ、デコーダ、増幅器などを備えうる。
【0071】
電子装置10は、1つ以上の入出力(I/O)インタフェース(単数または複数)88をさらに備えうる。I/Oインタフェース(単数または複数)88は、一般的な携帯電話機のI/Oインタフェースの形態でもよく、電子装置10をケーブル経由で別の装置(例えば、コンピュータ)または付属品(例えば、パーソナルハンズフリー(PHF)装置)に作動的に接続するための電気コネクタを1つ以上備えうる。さらに、I/Oインタフェース(単数または複数)88を介して動作電力を受電可能であり、電子装置10内の電源ユニット(PSU)90の電池を充電するための電力もI/Oインタフェース(単数または複数)88を介して受電可能である。外部電源が無い場合は、PSU90が電子装置10の動作用電力を供給しうる。
【0072】
電子装置10は、他のさまざまな構成要素をさらに備えうる。全地球測位システム(GPS:global positioning system)受信機などの位置データ受信機92を電子装置10の位置判定に関与させうる。付属品(例えば、PHF装置)、別の移動無線端末、コンピュータ、または別の装置などの近隣装置との通信の確立には、Bluetooth(登録商標)チップセットなどのローカル無線トランシーバ94を使用しうる。
【0073】
特定の実施形態を図示および説明してきたが、当業者は、本明細書を閲読および理解することにより、添付の特許請求の範囲に含まれる均等物および変更を思いつかれるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
補助照明をシーンにもたらす光源(20)と、
前記シーンからの光を対応する画像データに変換するセンサ(16)と、
前記シーンのプレビュー画像を表示する電子ビューファインダ(24)と、
前記プレビュー画像を生成するために用いられる画像データを分析して前記シーン内で複数の被写体(44)の存在を検出し、検出された被写体のうち前記光源の範囲内にない各被写体について前記被写体が前記光源の前記範囲内にないことを示すインジケータ(48)を前記プレビュー画像と共に前記電子ビューファインダに表示させるように構成された制御装置(30、32)と、
を備えたカメラ組立て体(12)。
【請求項2】
前記制御装置は、前記検出された被写体のうち前記光源の範囲内にある各被写体について前記被写体が前記光源の範囲内にあることを示すインジケータ(46)を前記プレビュー画像と共に前記電子ビューファインダに表示させるようにさらに構成される、請求項1に記載のカメラ組立て体。
【請求項3】
前記インジケータは、対応する前記検出された被写体の周囲の枠である、請求項1または2に記載のカメラ組立て体。
【請求項4】
検出された各被写体と前記カメラ組立て体との間の距離を測定するように構成された距離計をさらに備える、請求項1乃至3の何れか1項に記載のカメラ組立て体。
【請求項5】
前記被写体は人間の顔である、請求項1乃至4の何れか1項に記載のカメラ組立て体。
【請求項6】
検出された各顔と前記カメラ組立て体との間の距離は、前記顔の特性を分析し、前記顔が占める前記シーンの面積を同様の特性を有する複数の人間についての所定値と比較することによって見積られ、ズームの補正後に前記顔が占める前記面積が前記所定値より小さい場合は前記顔が範囲外にあると判定する、請求項5に記載のカメラ組立て体。
【請求項7】
前記カメラ組立て体は携帯電話機(10)の一部である、請求項1乃至6の何れか1項に記載のカメラ組立て体。
【請求項8】
前記光源はフラッシュである、請求項1乃至7の何れか1項に記載のカメラ組立て体。
【請求項9】
補助照明をシーンにもたらす光源(20)と、
前記シーンからの光を対応する画像データに変換するセンサ(16)と、
制御装置(30、32)であって、
a)写真画像の取り込みに補助光源が必要ないことを示す照度条件の存在を検出するために照度データを分析し、
b)被写体の存在を検出するために前記センサからの画像データを分析し、前記被写体が前記光源の範囲内にあると判定し、
c)前記被写体の階調範囲が所定限度の外にあることを検出するために、前記センサからの前記画像データを分析し、
d)前記a)、b)、およびc)が満足された場合は、ユーザコマンドに応じて画像データを取り込む間に前記光源を起動する、
ように構成された制御装置(30、32)と、
を備えるカメラ組立て体(12)。
【請求項10】
前記a)を満足する照度条件は前記被写体の逆光の存在を含む、請求項9に記載のカメラ組立て体。
【請求項11】
前記被写体は、顔の検出、手の検出、人間の歩行の検出、またはシルエットの検出のうちの少なくとも1つによって検出される、請求項9または10に記載のカメラ組立て体。
【請求項12】
前記カメラ組立て体は携帯電話機(10)の一部である、請求項9乃至11の何れか1項に記載のカメラ組立て体。
【請求項13】
カメラ組立て体(12)の動作方法であって、
前記シーン内で複数の被写体(44)の存在を検出するために、センサ(16)によって出力された、電子ビューファインダ(24)用のプレビュー画像を生成するための画像データを分析する工程と、
検出された被写体のうち補助光源の範囲内にない各被写体について前記被写体が前記補助光源の前記範囲内にないことを示すインジケータ(48)を前記プレビュー画像と共に前記電子ビューファインダに表示する工程と、
を含む方法。
【請求項14】
前記検出された被写体のうち前記補助光源の範囲内にある各被写体について前記被写体が前記補助光源の範囲内にあることを示すインジケータ(46)を前記プレビュー画像と共に前記電子ビューファインダに表示する工程をさらに含む請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記インジケータは対応する前記検出された被写体の周囲の枠である、請求項13または14に記載の方法。
【請求項16】
検出された各被写体と前記カメラ組立て体の間の距離を距離計(18)によって測定する工程をさらに含む、請求項13乃至15の何れか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記被写体は人間の顔である、請求項13乃至16の何れか1項に記載の方法。
【請求項18】
検出された各顔と前記カメラ組立て体との間の距離は、前記顔の特性を分析し、前記顔が占める前記シーンの面積を同様の特性を有する複数の人間についての所定値と比較することによって見積られ、ズームの補正後に前記顔が占める前記面積が前記所定値より小さい場合は前記顔が範囲外にあると判定する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記カメラ組立て体は携帯電話機の一部である、請求項13乃至18の何れか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記補助光源はフラッシュである、請求項13乃至19の何れか1項に記載の方法。
【請求項21】
カメラ組立て体(12)の動作方法であって、
a)写真画像の取り込みに補助光源が必要ないことを示す照度条件の存在を検出するために、照度データを分析する工程と、
b)被写体(44)の存在を検出するためにセンサ(16)からの画像データを分析し、前記被写体は前記カメラ組立て体の補助光源(20)の範囲内にあると判定する工程と、
c)前記被写体の階調範囲が所定の限度外にあることを検出するために、前記センサからの前記画像データを分析する工程と、
d)前記a)、b)、およびc)が満足された場合は、ユーザコマンドに応じて画像データを取り込む間に前記補助光源を起動する工程と、
を含む方法。
【請求項22】
前記a)を満足する照度条件は前記被写体の逆光の存在を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記被写体は、顔の検出、手の検出、人間の歩行の検出、またはシルエットの検出のうちの少なくとも1つによって検出される、請求項21または22に記載の方法。
【請求項24】
前記カメラ組立て体は携帯電話機(10)の一部である、請求項21乃至23の何れか1項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図8】
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【図5】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−529831(P2012−529831A)
【公表日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−514543(P2012−514543)
【出願日】平成21年12月2日(2009.12.2)
【国際出願番号】PCT/IB2009/007626
【国際公開番号】WO2010/143013
【国際公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【出願人】(502087507)ソニーモバイルコミュニケーションズ, エービー (823)
【Fターム(参考)】