説明

フレキシブルディスプレイ

【課題】絶縁層の間隙(バイア)を導電性トラックが湾曲する位置を避けて設けることにより、抵抗の増加を防止するか、少なくとも低減するフレキシブルディスプレイを提供する。
【解決手段】本発明のフレキシブルディスプレイ(10)は、電界の印加により外観を変えるように配置された、エレクトロルミネッセンス(EL)パネル等の表示手段と、表示エリアを決定するように成形された、前記表示手段の表面に位置する表示電極(15)と、前記電極を覆う絶縁層と、前記絶縁層上に設けられた導電性トラック(17)とを備え、前記絶縁層には間隙(16a)が少なくとも1つ設けられており、前記導電トラックは前記間隙を介して前記電極と接触し、前記間隙は前記ディスプレイの湾曲領域の実質的に外側に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレキシブルディスプレイに関するものであり、より詳しくは、但しこれに限定されないが、エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ等のフレキシブルプリントディスプレイに関するものである。
【背景技術】
【0002】
エレクトロルミネッセンスとは、電界励起により物質から光が放出されることをいう。蛍光エレクトロルミネッセンスは、1936年に発見され、記録に残されているが、1950年代にようやくGTEシルバニア社(GTE Sylvania)がEL粉末ランプの特許を取得した。
【0003】
しかしながら、このような素子は寿命が短かかったため(約500時間)、その用途は限られていた。1980年代に行われた研究によって粉末ELランプが脚光を浴び、1990年、デュレル社(Durel Corporation)により、液晶フラットパネルディスプレイにバックライトとして組み込まれたフレキシブルEL蛍光素子のデモンストレーションが行われた。その製造技術は、蛍光体粉末粒子をガラスビーズに封入し、誘電体マトリックスに保持された前記粉末を、二つの電極間に挟むというものであった。発光を促すため、これらの電極に交流電圧が加えられた。この方法により、厚膜蛍光ランプの商業化が実現した。
【0004】
典型的な公知の蛍光EL素子を、添付図面の図1に示している。この蛍光EL素子は、誘電体マトリックス5に含まれる発光材料3が、2つの導電電極1、6間に挟まれた構造になっている。前記発光材料は、蛍光体である発光成分(「発光体」)、一般的には、マンガン(Mn)をドープした硫化亜鉛(ZnS)粉末を含んでいる。電極1、6としては、銀(Ag)またはグラファイトを充填したスクリーン印刷可能なインクおよび透明な導電性材料であるインジウム錫酸化物(ITO)が一般的に使用される。前記電極間に交流電圧を印加すると、前記発光体が分解して通電する。この電流により前記マンガンイオンが励起されて発光する。
【0005】
EL材料を用いてランプを構成することは公知である。蛍光ELランプの利点として、非常に薄型(0.3mm未満)に構成できること、平らであり、可撓性プラスチック基板と組み合わせた場合に自由に曲げられること、丈夫なこと、視野角が広いこと、かなり安価に製造できること、平易な技術を用いて少量生産が可能なこと、発光の際ほとんど発熱しないことが挙げられる。一般的に、ELランプは、液晶ディスプレイ(例えば、腕時計、携帯電話等)や計器盤のバックライトとして使用されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記電極の一方を成形することにより、発光領域である不連続なEL材料の領域(以下、「表示エリア」という)を設けることができる。これにより、EL材料をディスプレイに使用することが可能となる。また、EL素子はフレキシブルな形態とすることが可能であるため、ディスプレイの裏面側(すなわち、非照明側)にスイッチを設け、ELディスプレイの一領域、一般的には、上述のような照明可能領域を押せば、前記ディスプレイが湾曲してスイッチが作動するような構成とすることができる。
【0007】
このようなディスプレイを、添付図面の図2に示す。このディスプレイは、基板11と、ITO電極12と、図1に示したランプと共通のEL材料13を備えている。一般的に、間隙14aを有する絶縁層14をEL材料13の裏面側に形成し、さらに前記間隙を覆うように導電性電極15を形成することによって、表示エリアが形成される。絶縁層14の間隙により、表示エリアの形状が決まる。
【0008】
さらに別の絶縁層16が、前記電極15を覆うように塗布される。この絶縁層16もまた、間隙16aを有している。この間隙により、絶縁層16上に配置される導電性トラック17が前記電極と接触し、よって導電性トラック17に必要な交流信号が供給される。その結果、別に設けられた前記絶縁層の間隙によって形成された「バイア」19を介し、前記導電トラックから前記電極へ電流を流すことができる。一般に、導電性材料の使用量を減らすため、前記導電性トラックの面積はできる限り小さくすることが望ましい。また、間隙に対する導電性トラックの位置合わせ誤差が許容されるように、前記間隙は、これを横切る導電性トラックよりも大きくなるように構成されている。
【0009】
導電性トラックを使用し、同時に発光すべき複数の表示エリアのネットワークを提供することができる。各表示エリアの間隙上の接続部により、前記トラックは分岐されて各エリアを通る。添付図面の図3は、家庭用リモコンの数字制御パネルに使用可能なこのようなネットワークを概略的に示している。図3において、1から9までの数字が、3×3のグリッド上に配置され、中央トラック30が中央の列に沿って延び、前記中央トラックから分岐した分岐部31が各行に沿って延びている。
【0010】
上述のようにELディスプレイを介して繰り返しスイッチを作動させると、その領域での前記ELディスプレイによる発光が減衰していくことがわかっている。言うまでもなく、これは好ましくないことである。上述のような繰り返しの作動が短期間で行われる場合、この問題はより深刻である。
【0011】
本発明者は、ELディスプレイに関してこの問題をすでに認識していたが、この問題はフレキシブルディスプレイにもあてはまる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明のフレキシブルディスプレイは、電界を印加すると外観が変わるように配置された表示手段と、表示エリアを決定するように成形された、前記表示手段の表面に位置する表示電極と、前記電極を覆う絶縁層と、前記絶縁層上に設けられた導電トラックとを備えたフレキシブルディスプレイであって、前記絶縁層には間隙が少なくとも1つ設けられており、前記導電トラックは前記間隙を介して前記電極と接触し、前記間隙は前記ディスプレイの湾曲領域の実質的に外側に設けられていることを特徴とする。
【0013】
本発明の別のフレキシブルディスプレイは、電界を印加すると外観が変わるように配置された表示手段と、表示エリアを決定するように成形された、前記表示手段の表面に位置する表示電極と、前記電極を覆う絶縁層と、前記絶縁層上に設けられた導電トラックとを備えたフレキシブルディスプレイであって、前記絶縁層には間隙が少なくとも1つ設けられており、前記導電トラックは、前記間隙を介して前記電極と接触し、かつ実質的に前記間隙の全領域を覆っていることを特徴とする。
【0014】
本発明のさらに別のフレキシブルディスプレイは、電界を印加すると外観が変わるように配置された表示手段と、複数の表示エリアを決定するように成形された、前記表示手段の表面に位置する複数の表示電極と、前記電極を覆う絶縁層と、前記絶縁層上に設けられた導電トラックとを備えたフレキシブルディスプレイであって、前記絶縁層には間隙が複数設けられており、前記導電トラックは前記間隙を介して前記電極と接触し、前記導電トラックは複数のセグメントを備え、前記セグメントは、それぞれが1つの電極に接触し、かつ1以上の接続部で互いに接触しており、前記接続部は間隙上に存在しないことを特徴とする。
【0015】
本発明の電子デバイスは、前記いずれかのフレキシブルディスプレイと、関連電子回路とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、絶縁層の間隙(バイア)を導電性トラックが湾曲する位置を避けて設けることにより、抵抗の増加を防止するか、少なくとも低減するフレキシブルディスプレイを提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明者は、絶縁層の間隙(いわゆる「バイア」)における導電トラックの湾曲により、前記導電性トラックの抵抗が増加することを認識していた。この領域の湾曲を避ければ、抵抗の増加を防止するか、少なくとも低減することができる。
【0018】
湾曲させる、という用語は、ディスプレイの領域を、残りの領域が存在している平面からはみ出すように変形させるあらゆる動作を指すものとする。このような動作は使用時の動作であってもよいし、ディスプレイ製造時の動作であってもよい。
【0019】
前記間隙は、前記表示手段の表面に沿って、前記表示電極の中心から離間している。前記間隙は、前記表示電極の周辺部(periphery)にあるか、または前記表示電極の点灯領域(lit area)の外側にあることが好ましい。
【0020】
前記ディスプレイは、前記表示電極の周辺の表示手段を湾曲させることによって操作できるスイッチをさらに備えていてもよい。このディスプレイにおいて、前記間隙は、前記表示手段の表面に沿って、前記スイッチの中心から離間している。前記間隙は、前記スイッチの周辺部に位置することが好ましい。あるいは、さらに好ましい実施形態においては、前記間隙は、前記スイッチを操作する際に湾曲される前記ディスプレイの領域の外側に位置する。
【0021】
前記間隙を一般的に用いられている場所から離れた場所に配置することにより、ユーザーが前記スイッチまたは前記表示電極に対応する照明部分を押した場合の「バイア」の湾曲が低減される。
【0022】
湾曲される領域は、非平面領域であってもよい。前記間隙は、この領域の外側にあってもよい。前記非平面部分は、一般的には高温下において、前記ディスプレイに歪力をかけることによって形成してもよい。本発明者は、この部分に「バイア」を設けないようにすることで、望ましくない抵抗の増加を防止できることを認識していた。
【0023】
本発明の第2の態様として、電界を印加すると外観が変わるように配置された表示手段と、表示エリアを決定するように成形された、前記表示手段の表面に位置する表示電極と、前記表示電極を覆う絶縁層と、前記絶縁層上に設けられた導電トラックとを備えたエレクトロルミネッセンスディスプレイであって、前記絶縁層には間隙が少なくとも1つ設けられており、前記導電トラックは、前記間隙を介して前記表示電極と接触し、かつ実質的に前記間隙の全領域を覆っていることを特徴とするエレクトロルミネッセンスディスプレイを提供する。
【0024】
実質的に前記間隙の全領域を覆うように前記導電トラックを設けることにより、「バイア」の湾曲による抵抗の増加が低減されることが証明されている。接触面積を大きくすることにより、全体的な影響が低減される。好ましい実施形態においては、前記導電トラックは、前記絶縁層における前記間隙の全領域を覆っている。
【0025】
さらなる改良例においては、前記導電トラックはさらに前記間隙の周辺まで及び、前記間隙を通過しない電流経路を提供してもよい。このような経路は、(電流が前記間隙の外部を流れるように)、前記間隙よりも面積の大きいトラックとすることによって設けてもよい。あるいは、前記間隙の一方の側で前記トラックから分岐し、前記間隙を通ることなく、前記間隙の第2の側で前記トラックに再結合するバイパストラックを設けてもよい。
【0026】
本発明の第3の態様として、電界を印加すると外観が変わるように配置された表示手段と、複数の表示エリアを決定するように成形された、前記表示手段の表面に位置する複数の表示電極と、前記表示電極を覆う絶縁層と、前記絶縁層上に設けられた導電トラックとを備えたエレクトロルミネッセンスディスプレイであって、前記絶縁層には間隙が複数設けられており、前記導電トラックは前記間隙を介して前記表示電極と接触し、前記導電トラックは複数のセグメントを備え、前記セグメントは、それぞれが1つの表示電極に接触し、かつ1以上の接続部で互いに接触しており、前記接続部は間隙上に存在しないことを特徴とするエレクトロルミネッセンスディスプレイを提供する。
【0027】
このような構成は、間隙上に存在する接続部を介して複数の表示電極に電力を供給する場合に見られるような、バイアの湾曲による抵抗増加によって他の表示電極への供給電力が損失するという問題を確実に防止する上で有用である。これは、複数の表示電極に電力を供給するためのトラックネットワークを設けるための平易な手段として、このような分岐ネットワークが使用されている従来技術において見られる問題である。
【0028】
各セグメントは、表示電極で終端していることが好ましい。
【0029】
先に述べた本発明のいずれかの態様にかかるディスプレイは、別のいずれかの態様の範囲内であってもよい。実際、上述の本発明の各態様は、別の態様における任意の特徴のいずれかを備えていてもよい。これらのディスプレイはさらに、以下に述べる任意の特徴のいずれかを備えていてもよい。
【0030】
前記表示電極、あるいは前記導電トラックは、比抵抗が0.55Ω/□未満の導電性材料を用いて印刷されていてもよい。前記ディスプレイは、前記材料の比抵抗がその製造過程において著しく変化しないように製造すればよい。前記導電性材料としては、前記導電層からの溶媒の蒸発(evolution)、またはバインダーマトリックスの架橋等といった前記層内での継続的な化学反応プロセスに起因するエージングによって、その比抵抗が著しく変化しないものを用いることができる。また、前記導電性材料としては、曲率半径が200mmを超えるように、または1g〜lkgの作用力でディスプレイを変形した場合でも、その比抵抗が著しく変化しないものを用いることができる。
【0031】
前記ディスプレイは、プリントディスプレイ(printed display)であってもよい。前記ディスプレイは、エレクトロルミネッセンスディスプレイであることが好ましい。このような場合、前記表示手段は、エレクトロルミネッセンス材料であってもよい。あるいは、前記ディスプレイは液晶ディスプレイであってもよく、前記表示手段が液晶材料であってもよい。表示エリアという用語は、表示または照明を行えるディスプレイの不連続部分を示すものとする。
【0032】
本発明の第4の態様として、先に述べたいずれかの態様のディスプレイと、関連電子回路とを備えた電子デバイスを提供する。
【0033】
以下、あくまでも例示目的で、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
【0034】
図1は、従来のELランプの典型的な例を示している。ランプの必須構成要素は、2つの電極1、6間に保持された蛍光体等のエレクトロルミネッセンス粒子3である。これらの電極のうち1つは透明電極6であり、インジウム錫酸化物合金(ITO)で構成されることが多い。前記粒子3をガラスもしくはITOのビーズ4に封入された状態で誘電体マトリックス5に保持し、表示手段としてもよい。短絡が生じないように、誘電体層2をさらに設けてもよい。このランプ全体を、ある種の材料、一般的にはガラスまたはプラスチックで構成された基板7上に配置する。2つの電極1、6の間に電界が存在するとき、ELランプは光8を発する。
【0035】
以下の記載においては、電界発光材料の例として蛍光体を用いている。しかしながら、当業者であれば、本発明から逸脱しない範囲において、多数の他の材料を同じ目的で使用してもよいことを理解するであろう。
【0036】
添付図面の図4に示すELディスプレイは、数字の「5」を表示しているELディスプレイであるが、これは単なる例示に過ぎず、適当な数字、文字、または他の意匠を表示することができる。
【0037】
図4に示すディスプレイ10の積層構造は、添付図面の図2に示すものと同様であり、よって図2を参照することによって理解できる。各層内における特徴部の位置は本発明の一部をなすものであり、添付図面の図4の平面図に最も分かりやすく示されている。透明な基板11が、ディスプレイ10のベースとなっている。この基板上に、一般的にインジウム錫酸化物(ITO)で構成される透明な第1電極12が形成されている。さらに、従来技術において公知であるように、この第1電極12上には、エレクトロルミネッセンス(EL)材料13の層が形成されている。これが、本発明の表示手段である。
【0038】
前記EL層13上には、絶縁層14が形成されている。絶縁層14には、照明される表示エリアの形状を決定する一連の間隙14aが存在する。この例では、間隙14aは、数字「5」の形状となる。前記絶縁層上には、一般的には結合マトリックスに混合された銀からなる表示電極15が印刷(または形成)されている。前記表示電極15は、後述するトラックとの接続に便利なように、間隙14aと、これよりも大きい領域とを覆うように配置されている。
【0039】
前記第2表示電極15上には、さらに別の絶縁層16(本発明の各態様で規定の絶縁層に相当)が設けられ、前記表示電極15と、この層上に設けられた導電性トラック(これもまた、一般的には結合マトリックスに混合された銀を印刷して得られる)17を隔てている。この絶縁層16もまた間隙16aを備え、この間隙16aにより、前記導電性トラック17(「バイア」19として知られる)の一部分が前記表示電極15に接続される。これにより、前記表示エリアから離れた場所にある適切な電源と前記接続トラックとの電気的接続が確立される。
【0040】
ユーザーが前記ディスプレイ10を湾曲させることにより押すことができるスイッチ20を、裏面側、すなわち、光が発せられる基板11側とは反対側に設けることができる。添付図面の図2に、これを概略的に示している。
【0041】
本発明者は、バイア19を湾曲すればその抵抗が増加すること、ならびにこのような抵抗増加は防止すべきであることを認識していた。バイアは、図示されている数字の中心に配置されているのではなく、中心から外側に離れた場所、図示の例では数字「5」の底部左側に配置されている。これは、最も湾曲の大きい領域を避けるためである。さらに、絶縁層16の間隙16aの部分を通過する一定の幅のトラックを単に設けるのではなく、前記導電性トラック17は、間隙16a全体を覆うようにその幅を広げている。面積を大きくしたことにより、バイア19の湾曲による全体的な影響が低減される。
【0042】
実際、前記幅広部分17aは、前記間隙16aの周辺の領域も覆っている。これにより、バイア19を通過することなく、前記間隙の一方の側から他方の側へと電流を流すための経路が確保される。
【0043】
添付図面の図5aに示す他の例においては、導電性トラックは、前記間隙16aの手前で導電性トラック17から分岐し、導電性トラック17の他方の側で導電性トラック17に再結合する別個のバイパストラック21を備えている。添付図面の図5bに示すさらに別の例においては、前記導電性トラック17は間隙16a上ではない場所で分岐し、分岐部の一つである22は間隙16a上で終端し、残る分岐部23、24は他の表示エリアの表示電極まで延びている。この例では、他の表示エリアとは、添付図面の図6に示すような、5以外の1〜9の数字である。前記中央トラックおよび分岐部は、添付図面の図3に示す従来技術の例と比べてずらして配置されており、中央トラック60と分岐部61間の接続部は、いずれの間隙16a上にも存在しない。接続部を間隙上に形成しないことで、バイアの抵抗の増加が他の表示電極への供給電力に与える影響を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】図1は、従来技術のELランプを示している。
【図2】図2は、従来技術のELディスプレイの断面図である。
【図3】図3は、従来技術における表示エリアのネットワークを示す概略図である。
【図4】図4は、本発明における一実施形態のELディスプレイの平面図である。
【図5】図5aおよび5bは、本発明の導電性トラックのさらに別の実施形態を示す。
【図6】図6は、本発明の一実施形態における表示エリアのネットワークを示す概略平面図である。
【符号の説明】
【0045】
1 電極
2 誘電体層
3 発光材料
4 ビーズ
5 誘電体マトリックス
6 電極
7 基板
8 光
10 ディスプレイ
11 基板
12 電極
13 EL材料
14 絶縁層
14a 間隙
15 電極
16 絶縁層
16a 間隙
17 導電性トラック
17a 幅広部分
19 バイア
20 スイッチ
21 バイパストラック
22 分岐部
23 分岐部
24 分岐部
30 中央トラック
31 分岐部
60 中央トラック
61 分岐部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電界を印加すると外観が変わるように配置された表示手段と、
表示エリアを決定するように成形された、前記表示手段の表面に位置する表示電極と、
前記電極を覆う絶縁層と、
前記絶縁層上に設けられた導電トラックとを備えたフレキシブルディスプレイであって、
前記絶縁層には間隙が少なくとも1つ設けられており、前記導電トラックは前記間隙を介して前記電極と接触し、前記間隙は前記ディスプレイの湾曲領域の実質的に外側に設けられていることを特徴とするフレキシブルディスプレイ。
【請求項2】
前記間隙が、前記表示手段の表面に沿って、前記電極の中心領域から離間している請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項3】
前記間隙が、前記電極の周辺部(periphery)に設けられている請求項2に記載のディスプレイ。
【請求項4】
前記間隙が、前記電極の点灯領域(lit area)の外側にある請求項2に記載のディスプレイ。
【請求項5】
前記電極上の前記表示手段を湾曲させることによって操作できるように配置されたスイッチをさらに備え、前記間隙は、前記表示手段の表面に沿って、前記スイッチの中心から離間している請求項1〜4のいずれか1項に記載のディスプレイ。
【請求項6】
前記間隙が、前記スイッチの周辺部上の領域に位置している請求項5に記載のディスプレイ。
【請求項7】
前記間隙は、前記スイッチを操作する際に湾曲される前記ディスプレイの領域の外側にある請求項5に記載のディスプレイ。
【請求項8】
前記湾曲される領域が、前記ディスプレイの非平面領域である請求項1〜7のいずれか1項に記載のディスプレイ。
【請求項9】
前記間隙が、前記非平面領域内に存在しない請求項8に記載のディスプレイ。
【請求項10】
電界を印加すると外観が変わるように配置された表示手段と、
表示エリアを決定するように成形された、前記表示手段の表面に位置する表示電極と、
前記電極を覆う絶縁層と、
前記絶縁層上に設けられた導電トラックとを備えたフレキシブルディスプレイであって、
前記絶縁層には間隙が少なくとも1つ設けられており、前記導電トラックは、前記間隙を介して前記電極と接触し、かつ実質的に前記間隙の全領域を覆っていることを特徴とするフレキシブルディスプレイ。
【請求項11】
前記導電トラックが、前記絶縁層における前記間隙の全領域を覆っている請求項10に記載のディスプレイ。
【請求項12】
前記導電トラックがさらに前記間隙の周辺まで及び、前記間隙を通過しない電流経路を提供している請求項10または11に記載のディスプレイ。
【請求項13】
電流が前記間隙の外部を流れるように、前記導電性トラックが前記間隙よりも大きい面積を覆っている請求項12に記載のディスプレイ。
【請求項14】
前記間隙の一方の側で前記トラックから分岐し、前記間隙を通ることなく、前記間隙の第2の側で前記トラックに再結合するバイパストラックが設けられた請求項12に記載のディスプレイ。
【請求項15】
請求項10〜14のいずれか1項に記載のディスプレイであって、請求項1〜10のいずれか1項にも記載されているようなディスプレイ。
【請求項16】
電界を印加すると外観が変わるように配置された表示手段と、
複数の表示エリアを決定するように成形された、前記表示手段の表面に位置する複数の表示電極と、
前記電極を覆う絶縁層と、
前記絶縁層上に設けられた導電トラックとを備えたフレキシブルディスプレイであって、
前記絶縁層には間隙が複数設けられており、前記導電トラックは前記間隙を介して前記電極と接触し、前記導電トラックは複数のセグメントを備え、前記セグメントは、それぞれが1つの電極に接触し、かつ1以上の接続部で互いに接触しており、前記接続部は間隙上に存在しないことを特徴とするフレキシブルディスプレイ。
【請求項17】
各セグメントが電極で終端している請求項16に記載のディスプレイ。
【請求項18】
請求項16または17に記載のディスプレイであって、請求項1〜15のいずれか1項にも記載されているようなディスプレイ。
【請求項19】
プリントディスプレイ(printed display)である請求項1〜18のいずれか1項に記載のディスプレイ。
【請求項20】
エレクトロルミネッセンスディスプレイである請求項1〜19のいずれか1項に記載のディスプレイ。
【請求項21】
液晶ディスプレイである請求項1〜19のいずれか1項に記載のディスプレイ。
【請求項22】
請求項1〜21のいずれか1項に記載のディスプレイと、関連電子回路とを備えた電子デバイス。
【請求項23】
実質的に、添付図面の図4〜6のいずれかを参照して本明細書において述べたようなフレキシブルディスプレイ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電界を印加すると外観が変わるように配置された表示手段と、
表示エリアを決定するように成形された、前記表示手段の表面に位置する表示電極と、
前記電極を覆う絶縁層と、
前記絶縁層上に設けられた導電トラックとを備えたフレキシブルディスプレイであって、
前記絶縁層には間隙が少なくとも1つ設けられており、前記導電トラックは前記間隙を介して前記電極と接触し、前記間隙は前記ディスプレイの湾曲領域の実質的に外側に設けられていることを特徴とするフレキシブルディスプレイ。
【請求項2】
前記間隙が、前記表示手段の表面に沿って、前記電極の中心領域から離間している請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項3】
前記間隙が、前記電極の周辺部(periphery)に設けられている請求項2に記載のディスプレイ。
【請求項4】
前記間隙が、前記電極の点灯領域(lit area)の外側にある請求項2に記載のディスプレイ。
【請求項5】
前記電極上の前記表示手段を湾曲させることによって操作できるように配置されたスイッチをさらに備え、前記間隙は、前記表示手段の表面に沿って、前記スイッチの中心から離間している請求項1〜4のいずれか1項に記載のディスプレイ。
【請求項6】
前記間隙が、前記スイッチの周辺部上の領域に位置している請求項5に記載のディスプレイ。
【請求項7】
前記間隙は、前記スイッチを操作する際に湾曲される前記ディスプレイの領域の外側にある請求項5に記載のディスプレイ。
【請求項8】
前記湾曲される領域が、前記ディスプレイの非平面領域である請求項1〜7のいずれか1項に記載のディスプレイ。
【請求項9】
前記間隙が、前記非平面領域内に存在しない請求項8に記載のディスプレイ。
【請求項10】
電界を印加すると外観が変わるように配置された表示手段と、
表示エリアを決定するように成形された、前記表示手段の表面に位置する表示電極と、
前記電極を覆う絶縁層と、
前記絶縁層上に設けられた導電トラックとを備えたフレキシブルディスプレイであって、
前記絶縁層には間隙が少なくとも1つ設けられており、前記導電トラックは、前記間隙を介して前記電極と接触し、かつ実質的に前記間隙の全領域を覆っていることを特徴とするフレキシブルディスプレイ。
【請求項11】
前記導電トラックが、前記絶縁層における前記間隙の全領域を覆っている請求項10に記載のディスプレイ。
【請求項12】
前記導電トラックがさらに前記間隙の周辺まで及び、前記間隙を通過しない電流経路を提供している請求項10又は11に記載のディスプレイ。
【請求項13】
電流が前記間隙の外部を流れるように、前記導電性トラックが前記間隙よりも大きい面積を覆っている請求項12に記載のディスプレイ。
【請求項14】
前記間隙の一方の側で前記トラックから分岐し、前記間隙を通ることなく、前記間隙の第2の側で前記トラックに再結合するバイパストラックが設けられた請求項12に記載のディスプレイ。
【請求項15】
電界を印加すると外観が変わるように配置された表示手段と、
複数の表示エリアを決定するように成形された、前記表示手段の表面に位置する複数の表示電極と、
前記電極を覆う絶縁層と、
前記絶縁層上に設けられた導電トラックとを備えたフレキシブルディスプレイであって、
前記絶縁層には間隙が複数設けられており、前記導電トラックは前記間隙を介して前記電極と接触し、前記導電トラックは複数のセグメントを備え、前記セグメントは、それぞれが1つの電極に接触し、かつ1以上の接続部で互いに接触しており、前記接続部は間隙上に存在しないことを特徴とするフレキシブルディスプレイ。
【請求項16】
各セグメントが電極で終端している請求項15に記載のディスプレイ。
【請求項17】
前記ディスプレイは、プリントディスプレイ(printed display)である請求項1〜16のいずれか1項に記載のディスプレイ。
【請求項18】
前記ディスプレイは、エレクトロルミネッセンスディスプレイ又は液晶ディスプレイである請求項1〜17のいずれか1項に記載のディスプレイ。
【請求項19】
請求項1〜18のいずれか1項に記載のディスプレイと、関連電子回路とを備えた電子デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−146198(P2006−146198A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−322229(P2005−322229)
【出願日】平成17年11月7日(2005.11.7)
【出願人】(503183640)ペリコン リミテッド (16)
【Fターム(参考)】