プロセスユニットおよび画像形成装置
【課題】プロセスユニットの新旧を正確に識別させることができるプロセスユニットを提供する。
【解決手段】本発明のプロセスユニット400は、感光体ドラム3、イニシャル検知ギア411、回り止め32およびストッパアーム440を備える。
感光体ドラム3は、表面に静電潜像を形成する。イニシャル検知ギア411は、感光体ドラム3の回転に連動し、プロセスユニット400が新品であるか旧品であるかを判別するための部材である。回り止め32は、感光体ドラム3に配置される。ストッパアーム440は、回り止め32と係合可能である。
【解決手段】本発明のプロセスユニット400は、感光体ドラム3、イニシャル検知ギア411、回り止め32およびストッパアーム440を備える。
感光体ドラム3は、表面に静電潜像を形成する。イニシャル検知ギア411は、感光体ドラム3の回転に連動し、プロセスユニット400が新品であるか旧品であるかを判別するための部材である。回り止め32は、感光体ドラム3に配置される。ストッパアーム440は、回り止め32と係合可能である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感光体を備えるプロセスユニットおよびこのプロセスユニットを備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置に使用される消耗品は、使用頻度に伴いいずれは交換すべき寿命に達する。トナーカートリッジであれば供給すべきトナーが容器内になくなったとき、プロセスユニットであれば現像剤が耐久劣化したとき、廃トナー容器であれば容器内が廃トナーでいっぱいになったとき、等が該当する。
【0003】
画像形成装置では、上記の消耗品が寿命に到達した場合、そのことを検知してユーザに交換を促す構成をもつことが一般的である。その構成の一つとして、消耗品が新品であるか旧品であるかを識別するための新旧検知機構を設けることが挙げられる。新旧検知機構を設けて消耗品の寿命を検知する方法として、消耗品側に電気的なメモリを持たせて、それに情報を書き込むことが考えられる。しかし、半導体メモリは非常に高価であることから消耗品自体が高価となり、ランニングコストが増大するという問題点がある。
【0004】
この問題点に対し、新旧検知機構に半導体メモリ等の高価な部材を用いることなく、比較的安価な構成の新旧検知機構を用いた画像形成装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2003−316227号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、高度な画像品質を保持するためには、画像形成装置における消耗品の中でも特にプロセスユニットの交換時期が重要になってくる。プロセスユニットの交換においては、交換したプロセスユニットが新品であると画像形成装置に対して正確に識別させる必要がある。しかし、特許文献1では、プロセスユニットの装着作業中に、誤って新旧検知機構のギアを回転させてしまった場合、プロセスユニットが新品であるにも関わらず画像形成装置に対して新品であると識別させることができないという不具合が生じる。
【0006】
そこで本発明の目的は、上記課題に鑑み、プロセスユニットの新旧を正確に識別させることができるプロセスユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のプロセスユニットは、感光体、新旧検知部材、回り止めおよびストッパを備える。
【0008】
感光体は、表面に静電潜像を形成する。新旧検知部材は、感光体を含むプロセスユニット本体を画像形成装置本体に装着したときに感光体の回転に連動して不可逆的に一定の角度だけ回転する押下部を有し、押下部を画像形成装置本体が検出するか否かによりプロセスユニット本体が新品であるか旧品であるかを画像形成装置本体に識別させることが可能な部材である。本発明において、不可逆的に一定の角度だけ回転するとは、一定の角度だけ回転した後は、逆方向に回転できないこと、および、一定の角度以上は回転しないことを意味する。回り止めは、感光体に配置される。ストッパは、回り止めとの係合により感光体の回転を抑止する。
【0009】
本発明のプロセスユニットにおける感光体は、回り止めとストッパとの係合が解除されると回転可能となる。
【0010】
この構成では、プロセスユニットが新品の状態では回り止めとストッパとが係合して感光体の回転を抑止する。したがって、新旧検知部材の位置が変動することがないため、プロセスユニットの新旧を正確に識別させることができる。
【0011】
本発明の画像形成装置は、プロセスユニットおよび現像ユニットを備えると好ましい。
【0012】
プロセスユニットは、本発明のプロセスユニットである。現像ユニットは、プロセスユニットに嵌合可能である。したがって、プロセスユニットと現像ユニットの位置が決まるため、お互いの位置がずれることがない。
【0013】
現像ユニットは、回り止めとストッパとの係合を解除する解除機構を備えると好ましい。
【0014】
この構成では、プロセスユニットを装着した画像形成装置に現像ユニットをさらに装着させることにより、プロセスユニットの回り止めとストッパとの係合を解除することができる。したがって、感光体が回転可能となって新旧検知部材が所定の位置に変動可能となるので、プロセスユニットが旧品であると識別させることができる。
【0015】
現像ユニットは、画像形成装置本体に対して、プロセスユニットが装着された後に装着されると好ましい。
【0016】
この構成では、プロセスユニットの回り止めとストッパとの係合を解除する解除機構を備える現像ユニットをプロセスユニットよりも後に装着させることにより、プロセスユニットの装着作業中に誤って新旧検知部材の位置が変動することがない。
【発明の効果】
【0017】
本発明におけるプロセスユニットは、プロセスユニットの新旧を正確に識別させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の最良の実施形態に係るプロセスユニットおよびこのプロセスユニットを備えた画像形成装置を、図面を参照にしつつ詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。
【0020】
画像形成装置100は、外部から伝達された画像データに応じて、所定のシート(記録用紙)に対して多色および単色の画像を形成するもので、画像形成部110と自動原稿処理装置120とから構成されている。画像形成装置100は、本発明の装置本体に相当する。画像形成部110は、露光ユニット1、現像ユニット2、感光体ドラム3、クリーナユニット4、帯電器5、中間転写ベルト6、定着ユニット7、給紙カセット81および排紙トレイ91から構成されている。
【0021】
画像形成部110の上部には、原稿が載置される透明ガラスからなる原稿載置台92が設けられる。原稿載置台92の上側には自動原稿処理装置120が取り付けられている。原稿載置台92の下側には原稿の画像を読み取る画像読取ユニット90が備えられている。自動原稿処理装置120は、原稿載置台92の上に自動で原稿を搬送する。また、自動原稿処理装置120は、矢印M方向に回動自在に構成され、原稿載置台92の上を開放することにより原稿を手置きで置くことができるようになっている。
【0022】
画像形成装置100において扱われる画像データは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M),イエロー(Y)の各色を用いたカラー画像に応じたものである。したがって、現像ユニット2、感光体ドラム3、帯電器5およびクリーナユニット4は、各色に応じた4種類の潜像を形成するようにそれぞれ4個ずつ設けられ、それぞれブラック、シアン、マゼンタ、イエローに設定され、これらによって4つの画像ステーションが構成されている。
【0023】
帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させるための帯電手段であり、図1に示すようなチャージャ型の他、接触型のローラ型やブラシ型の帯電器が用いられることもある。
【0024】
露光ユニット1は、レーザ射出部および反射ミラー等を備えたレーザスキャニングユニット(LSU)として構成される。露光ユニット1は、レーザビームを走査するポリゴンミラーと、ポリゴンミラーによって反射されたレーザ光を感光体ドラムに導くためのレンズやミラー等の光学要素が配置されている。露光ユニット1としては、発光素子をアレイ状にならべた例えばELやLED書込ヘッドを用いる手法も採用できる。
【0025】
露光ユニット1は、帯電された感光体ドラム3を入力された画像データに応じて露光することにより、その表面に、画像データに応じた静電潜像を形成する機能を有する。現像ユニット2はそれぞれの感光体ドラム3上に形成された静電潜像を4色(YMCK)のトナーにより顕像化するものである。また、クリーナユニット4は、現像・画像転写後における感光体ドラム3上の表面に残留したトナーを、除去・回収する。
【0026】
感光体ドラム3の上方に配置されている中間転写ベルトユニット6は、中間転写ベルト61、中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、中間転写ローラ64および中間転写ベルトクリーニングユニット65を備えている。中間転写ローラ64は、YMCK用の各色に応じて4本設けられている。
【0027】
中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63および中間転写ローラ64は、中間転写ベルト61を張架して回転駆動させる。また中間転写ローラ64は、感光体ドラム3のトナー像を、中間転写ベルト61上に転写するための転写バイアスを与える。
【0028】
中間転写ベルト61は、各感光体ドラム3に接触するように設けられている。そして、感光体ドラム3に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト61に順次的に重ねて転写することによって、中間転写ベルト61上にカラーのトナー像(多色トナー像)を形成する機能を有している。中間転写ベルト61は、たとえば厚さ100μm〜150μm程度のフィルムを用いて無端状に形成されている。
【0029】
感光体ドラム3から中間転写ベルト61へのトナー像の転写は、中間転写ベルト61の裏側に接触している中間転写ローラ64によって行われる。中間転写ローラ64には、トナー像を転写するために高電圧の転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加されている。中間転写ローラ64は、直径8〜10mmの金属(たとえばステンレス)軸をベースとし、その表面が導電性の弾性材により、中間転写ベルト61に対して均一に高電圧を印加することができる。本実施形態では転写電極としてローラ形状を使用しているが、それ以外にブラシなども用いることが可能である。
【0030】
上述のように各感光体ドラム3上で各色相に応じて顕像化された静電像は中間転写ベルト61で積層される。このように、積層された画像情報は中間転写ベルト61の回転によって、用紙と中間転写ベルト61の接触位置に配置される転写ローラ10によって用紙上に転写される。
【0031】
このとき、中間転写ベルト61と転写ローラ10は所定ニップで圧接されるとともに、転写ローラ10にはトナーを用紙に転写させるための電圧が印加される(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)。さらに、転写ローラ10は上記ニップを定常的に得るために、転写ローラ10または中間転写ベルト駆動ローラ62のいずれか一方を硬質材料(金属等)とし、他方を弾性ローラ等の軟質材料(弾性ゴムローラまたは発泡性樹脂ローラ等)が用いられる。
【0032】
また、上記のように、感光体ドラム3に接触することにより中間転写ベルト61に付着したトナーまたは転写ローラ10によって用紙上に転写が行われず中間転写ベルト61上に残存したトナーは、次工程でトナーの混色を発生させる原因となるために、中間転写ベルトクリーニングユニット65によって除去・回収されるように設定されている。中間転写ベルトクリーニングユニット65には、中間転写ベルト61に接触するたとえばクリーニング部材としてクリーニングブレードが備えられており、クリーニングブレードが接触する中間転写ベルト61は、裏側から中間転写ベルト従動ローラ63で支持されている。
【0033】
給紙カセット81は、画像形成に使用するシートを蓄積しておくためのトレイであり、画像形成部110の露光ユニット1の下側に設けられている。また、手差し給紙カセット82にも画像形成に使用するシートを置くことができる。さらに、画像形成部110の上方に設けられている排紙トレイ91は、印刷済みのシートをフェイスダウンで集積するためのトレイである。
【0034】
画像形成部110には、給紙カセット81および手差し給紙カセット82のシートを転写ローラ10や定着ユニット7を経由させて排紙トレイ91に送るための略垂直形状の用紙搬送路Sが設けられている。給紙カセット81または手差し給紙カセット82から排紙トレイ91までの用紙搬送路Sの近傍には、ピックアップローラ11a,11b、複数の搬送ローラ12a〜12d、レジストローラ13、転写ローラ10、定着ユニット7等が配置されている。
【0035】
搬送ローラ12a〜12dは、シートの搬送を促進・補助するための小型のローラであり、用紙搬送路Sに沿って複数設けられている。また、ピックアップローラ11aは、給紙カセット81の端部近傍に備えられ、給紙カセット81からシートを1枚ずつピックアップして用紙搬送路Sに供給する。
【0036】
レジストローラ13は、用紙搬送路Sにおいて搬送されているシートを一旦保持するものである。そして、感光体ドラム3上のトナー像の先端とシートの先端を合わせるタイミングでシートを転写ローラ10に搬送する機能を有している。
【0037】
定着ユニット7は、ヒートローラ71および加圧ローラ72を備えている。ヒートローラ71および加圧ローラ72は、シートを挟んで回転するようになっている。また、ヒートローラ71は、温度検出器からの信号に基づいて制御部によって所定の定着温度となるように設定されており、加圧ローラ72とともにトナーをシートに熱圧着することにより、シートに転写された多色トナー像を溶融・混合・圧接し、シートに対して熱定着させる機能を有している。さらに、ヒートローラ71を外部から加熱するための外部加熱ベルト73が設けられている。
【0038】
次に、用紙搬送経路を詳細に説明する。上述のように、画像形成装置100にはあらかじめシートを収納する給紙カセット81および手差し給紙カセット82が設けられている。これらの給紙カセット81および手差し給紙カセット82からシートを給紙するために各々ピックアップローラ11a,11bが配置され、シートを1枚ずつ用紙搬送路Sに導くようになっている。
【0039】
給紙カセット81および手差し給紙カセット82から搬送されるシートは用紙搬送路Sの搬送ローラ12aによってレジストローラ13まで搬送され、シートの先端と中間転写ベルト61上の画像情報の先端を整合するタイミングで転写ローラ10に搬送され、シート上に画像情報が書き込まれる。その後、シートは定着ユニット7を通過することによってシート上の未定着トナーが熱で溶融・固着され、搬送ローラ12bを経て排紙トレイ91上に排出される。
【0040】
上記の搬送経路は、シートに対する片面印字要求のときのものであるが、これに対して両面印字要求のときは、上記のように片面印字が終了し定着ユニット7を通過したシートの後端が最終の搬送ローラ12bで把持されたときに、搬送ローラ12bが逆転することによってシートを搬送ローラ12c,12dに導く。そしてその後レジストローラ13を経てシート裏面に印字が行われた後にシートが排紙トレイ91に排出される。
【0041】
図2は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の外枠を省略した図である。
【0042】
画像形成装置100では、通常、転写後の感光体ドラム3にトナーが残存する。このため、画像形成装置100には、感光体ドラム3に残存したトナーを取り除くためのクリーナユニット4と、クリーナユニット4によって感光体ドラム3から取り除かれた廃トナーを収容する廃トナー容器200が備えられている。廃トナー容器200は、画像形成装置100に対して着脱可能である。
【0043】
図3は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の外枠と廃トナー容器とを省略した図である。
【0044】
廃トナー容器200の裏側には、トナー排出口210および位置決めユニット300が備えられている。トナー排出口210は、クリーナユニット4によって感光体ドラム3から取り除かれた廃トナーを廃トナー容器200に運ぶための通路である。位置決めユニット300は、感光体ドラム3を含み画像形成装置100に対して交換可能なプロセスユニット400を画像形成装置100へ位置決めするためのユニットである。
【0045】
図4は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の外枠と廃トナー容器と位置決めユニットとを省略した図である。
【0046】
位置決めユニット300の裏側には、現像ユニット2およびプロセスユニット400が備えられている。現像ユニット2およびプロセスユニット400は、画像形成装置100に対して着脱可能となっている。
【0047】
図5は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の外枠と廃トナー容器と位置決めユニットと現像ユニットとを省略した図である。
【0048】
画像形成装置100は、開口路600を備えている。図5は、開口路600にプロセスユニット400を装着した状態を示す。プロセスユニット400および現像ユニット2は、開口路600に沿って着脱可能となっている。画像形成装置100には、プロセスユニット400を装着した後で現像ユニット2を装着する。
【0049】
図6は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の位置決めユニットを示す図である。
【0050】
位置決めユニット300は、表部材330と裏部材340とから構成される。また、位置決めユニット300は、操作部材311,312、回動支点部材321,322および検知スイッチ460を備えている。
【0051】
操作部材311,312は、位置決めユニット300を画像形成装置100に固定するため又は固定解除するために作業者が回転操作するノブである。回動支点部材321,322は、画像形成装置100に回動自在に支持される支点である。位置決めユニット300は、プロセスユニット400の画像形成装置100に対する着脱時に回動支点部材321,322を支点として開閉可能である。検知スイッチ460は、位置決めユニット300がプロセスユニット400を位置決めする際に後述のプロセスユニット400に設けられている押下部410によって押下されることでプロセスユニット400が新品であることを検知することが可能である。すなわち、検知スイッチ460は、押下部410によって押下される部分を備え、この部分が押下されると電気的接点がオンして、プロセスユニット400が新品であることが識別される。この部分が押下されていないと、そのときに装着されているプロセスユニット400は旧品であると識別される。
【0052】
図7は、本発明の実施形態に係るプロセスユニットにおける感光体ドラムの端面の図である。
【0053】
図7(A)および図7(B)は、感光体ドラム3の端面をカバーするドラムカバー450を省略した図である。感光体ドラム3の端面には、連動ギア30および回り止め32が形成されている。ドラムカバー450には、イニシャル検知ギア411およびストッパ軸446が支持されている。イニシャル検知ギア411は、本発明の新旧検知部材に相当する。感光体ドラム3には、フレーム415が取り付けられている。また、ドラム軸34は、突起状になっている。
【0054】
イニシャル検知ギア411は、連動ギア418を有しており、軸支部416を軸に連動ギア30と連動可能に支持されている。イニシャル検知ギア411は、押下部410および係合部412を有する。押下部410は、プロセスユニット400を画像形成装置100に装着したときに感光体ドラム3の回転に連動して不可逆的に一定の角度だけ矢印P方向に回転する。不可逆的に一定の角度だけ回転するとは、後述の被係合部414と係合部412の係合作用により、押下部410が一定の角度だけ回転した後は、逆方向に回転できないこと、および、一定の角度以上は回転しないことを意味する。フレーム415は、被係合部414を有する。係合部412は、被係合部414と一旦係合すると、イニシャル検知ギア411の連動終了の後に押下部410が検知スイッチ460に再び検知される位置まで矢印Pとは逆の方向に回転することを抑止する。また、係合部412が被係合部414と係合する位置にくると、連動ギア418と連動ギア30との噛合が解除するため、押下部410はこれ以上は回転しない。つまり、押下部410は不可逆的に一定の角度だけ矢印P方向に回転する。イニシャル検知ギア411は、プロセスユニットの新旧を識別するために用いられる。ストッパ軸446は、ストッパアーム440が感光体ドラム3の端面を押圧するように弾性力を付加してストッパアーム440を支持する。ストッパアーム440は、本発明のストッパに相当する。ストッパアーム440は、突起部442およびアーム444を有する。回り止め32は、ストッパアーム440との係合により感光体ドラム3の回転を抑止する。ドラム軸34は、感光体ドラム3の軸方向に突出しており、位置決めユニット300に嵌合して画像形成装置100内において正確な位置に位置決めされる。
【0055】
また、図7は、プロセスユニット400を画像形成装置100に装着した際に位置決めユニット300が備えられる側に該当する面を表す。イニシャル検知ギア411は、プロセスユニット400を画像形成装置100に装着して位置決めユニット300を閉じると、検知スイッチ460に当接する。すなわち、プロセスユニット400を画像形成装置100に装着した状態で位置決めユニット300を開けるとイニシャル検知ギア411が露出して目視でき、イニシャル検知ギア411が新旧のいずれの状態を示しているかを容易に確認できる。
【0056】
図8は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の位置決めユニットを示す図である。
【0057】
位置決めユニット300は、嵌合部36を有する。位置決めユニット300は、プロセスユニット400および現像ユニット2が画像形成装置100に装着された後で画像形成装置100に装着する。この際、感光体ドラム3のドラム軸34が位置決めユニット300の嵌合部36と嵌合するため、プロセスユニット400は正確な位置に位置決めされる。現像ユニット2はプロセスユニット400と嵌合しているため、現像ユニット2も正確な位置に位置決めされる。
【0058】
図9は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の現像ユニットを示す図である。
【0059】
現像ユニット2は、側面部材20を有する。側面部材20は、プロセスユニット400と嵌合する。このように現像ユニット2がプロセスユニット400と嵌合することによって、現像ユニット2とプロセスユニット400との距離が一定に保たれ、安定して良質な画像を形成することができる。
【0060】
図10は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の現像ユニットを示す図である。
【0061】
図10は、現像ユニット2を図9と逆の方向から見た図である。側面部材20は、ストッパ解除突起22を有する。ストッパ解除突起22は、本発明の解除機構に相当する。ストッパ解除突起22は、プロセスユニット400と嵌合した際に突起部442を押下する。すると、アーム444が感光体ドラム3の端面から離間し、アーム444と回り止め32との係合が解除され、感光体ドラム3が回転可能となる。この機構については、図13および図14において説明する。
【0062】
図11は、本発明の実施形態に係るプロセスユニットを示す図である。
【0063】
図11は、新品のプロセスユニット400を示す図である。プロセスユニット400は、ドラムカバー450が取り付けられている。ドラムカバー450は、受部420および開口部430を有する。受部420は、押下部410を破損等から保護する部材である。開口部430は、突起部442が露出する位置に設けられる。開口部430がこの位置に設けられることで、現像ユニット2とプロセスユニット400とが嵌合した際にストッパ解除突起22が突起部442を押下することができる。
【0064】
図11では、イニシャル検知ギア411が感光体ドラム3の回転に連動する前の状態を表している。この状態でプロセスユニット400を画像形成装置100に装着して位置決めユニット300によって位置決めすると、押下部410が検知スイッチ460を押下するため、プロセスユニット400が新品であると画像形成装置100に識別させることができる。
【0065】
プロセスユニット400は、プロセスユニット400の構成部品を駆動するための駆動力を受ける駆動ギアを一端に有し、駆動ギアが設けられる側と反対側にイニシャル検知ギア411を有する。この構成により、プロセスユニット400を大型化することなくイニシャル検知ギア411の設置スペースを確保することができる。
【0066】
図12は、本発明の実施形態に係るプロセスユニットを示す図である。
【0067】
図12は、旧品のプロセスユニット400を示す図である。現像ユニット2がプロセスユニット400と嵌合した際にストッパ解除突起22が開口部430から露出している突起部442を押下し、アーム444と回り止め32との係合がはずれる。すると感光体ドラム3は回転が可能となり、イニシャル検知ギア411が連動ギア30に伴って連動するため、押下部410が受部420の位置まで移動する。押下部410がこの位置まで回転すると、係合部412が被係合部414と係合するため、押下部410は検知スイッチ460に検知される位置に回転することがない。したがって、プロセスユニット400が新品であると画像形成装置100に識別されることがない。
【0068】
図13は、本発明の実施形態に係るプロセスユニットを示す図である。
【0069】
図13(A)は、ドラムカバー450を省略した図である。図13(A)は、新品のプロセスユニット400を示す図である。図13(B)は、アーム444と回り止め32との係合の様子を示す図である。片状のストッパアーム440は、その中央部分がストッパ軸446で支持されていて、ストッパ軸446にはバネが内蔵されている。このバネにより、ストッパアーム440は、突起部442側が感光体ドラム3から離れるように、アーム444側が感光体ドラム3に当接するように付勢される。感光体ドラム3は、矢印N方向にのみ回転可能となっており、アーム444と回り止め32とが係合することにより感光体ドラム3の回転を抑止している。
【0070】
図14は、本発明の実施形態に係るプロセスユニットを示す図である。
【0071】
図14(A)は、ドラムカバー450を省略した図である。図14(A)は、旧品のプロセスユニット400を示す図である。図14(B)は、アーム444と回り止め32との係合が解除された様子を示す図である。イニシャル検知ギア411は、連動ギア418を有する。プロセスユニット400が新品のときには、連動ギア418は、連動ギア30と噛合している。ストッパ解除突起22が突起部442を押下すると、アーム444が感光体ドラム3から離れるため、アーム444と回り止め32との係合が解除され、感光体ドラム3が回転可能となる。したがって、アーム444と回り止め32との係合が解除されると、イニシャル検知ギア411は、感光体ドラム3の回転に伴って矢印P方向に連動する。なお、感光体ドラム3が回転すると回り止め32も回転するが、図14(B)に示すようにストッパ軸446は感光体ドラム3から離間して配置されているため、回り止め32の回転を妨げる部材はない。イニシャル検知ギア411が所定位置以上に連動すると、係合部412が被係合部414と係合するため、矢印P方向と逆方向へは回転しなくなる。これにより、押下部410は図示の位置で固定され、旧品として認識されることになる。
【0072】
図15は、本発明の実施形態に係る画像形成装置のプロセスユニットに現像ユニットが嵌合している図である。
【0073】
側面部材20とドラムカバー450とが嵌合すると、プロセスユニット400と現像ユニット2との位置が一通りに決まる。したがって、画像形成装置100に取り付けた場合にぐらつかないため、良質な画像を形成できる。また、プロセスユニット400および現像ユニット2を画像形成装置100に装着する際、プロセスユニット400を装着した後に現像ユニット2を取り付ける。この順に装着することにより、プロセスユニット400の装着作業中に誤ってイニシャル検知ギア411が連動することがない。
【0074】
図16は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の要部のブロック図を示す図である。このブロック図は本発明に関連している部分のみを示している。
【0075】
CPU500は、検知スイッチ460、カウンタ510および表示部520と接続している。検知スイッチ460は、押下部410に押下されるとオン信号を生成する。カウンタ510は、新品のプロセスユニット400が装着されたあとに印刷した用紙のサイズや枚数を計測する。表示部520は、画像形成装置100の各種情報を表示する。
【0076】
検知スイッチ460が押下部410に押下されると、その情報がCPU500に伝達され、CPU500は、カウンタ510のカウント値をリセットするように信号を伝達する。また、カウンタ510のカウント値が所定値に到達すると、その情報がCPU500に伝達され、CPU500は、表示部520にプロセスユニット400を交換する旨の表示をするよう信号を伝達する。
【0077】
図17は、本発明の実施形態に係るプロセスユニットを画像形成装置に取り付けた図である。
【0078】
図17は、未使用のプロセスユニット400を画像形成装置100に取り付けた直後の図である。また、図17は、位置決めユニット300の表部材330を省略し、検知スイッチ460を示した図である。既に説明したように、位置決めユニット300は、検知スイッチ460を有する。
【0079】
プロセスユニット400および現像ユニット2を画像形成装置100に取り付ける際の手順を示す。まず、プロセスユニット400を画像形成装置100に取り付ける。次に、現像ユニット2をプロセスユニット400に嵌合させるようにして画像形成装置100に取り付ける。最後に、位置決めユニット300でプロセスユニット400および現像ユニット2を画像形成装置100に位置決め固定する。
【0080】
位置決めユニット300でプロセスユニット400および現像ユニット2を画像形成装置100に固定すると、検知スイッチ460が押下部410に押下される。検知スイッチ460は、押下部410に押下されるとオン信号を生成し、画像形成装置100にプロセスユニット400が新品であると識別させる。
【0081】
図18は、本発明の実施形態に係るプロセスユニットを画像形成装置に取り付け、プロセスユニットの使用を開始したときの図である。
【0082】
プロセスユニット400の使用を開始すると、イニシャル検知ギア411が感光体ドラム3の回転に伴って連動するため、押下部410が受部420の位置まで移動する。この位置でイニシャル検知ギア411は連動終了する。この位置では、押下部410が検知スイッチ460を押下しないため、カウンタ510がリセットされることがない。また、この位置では係合部412と被係合部414とが係合してイニシャル検知ギア411が連動終了するため、プロセスユニット400を一旦取り外して再び装着しても押下部410の位置は元に戻ることがない。このため、押下部410が再び検知スイッチ460を押下することはない。したがって、プロセスユニット400を途中で何回装着し直してもカウンタ510によってプロセスユニット400の使用具合が正確にカウントされる。
【0083】
最後に、上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る画像形成装置の外枠を省略図である。
【図3】本発明の実施形態に係る画像形成装置の外枠と廃トナー容器とを省略した図である。
【図4】本発明の実施形態に係る画像形成装置の外枠と廃トナー容器と位置決めユニットとを省略した図である。
【図5】本発明の実施形態に係る画像形成装置の外枠と廃トナー容器と位置決めユニットと現像ユニットとを省略した図である。
【図6】本発明の実施形態に係る画像形成装置の位置決めユニットを示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係る画像形成装置のプロセスユニットにおける感光体ドラムの端面の図である。
【図8】本発明の実施形態に係る画像形成装置の位置決めユニットを示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係る画像形成装置の現像ユニットを示す図である。
【図10】本発明の実施形態に係る画像形成装置の現像ユニットを示す図である。
【図11】本発明の実施形態に係る画像形成装置のプロセスユニットを示す図である。
【図12】本発明の実施形態に係る画像形成装置のプロセスユニットを示す図である。
【図13】本発明の実施形態に係る画像形成装置のプロセスユニットを示す図である。
【図14】本発明の実施形態に係るプロセスユニットを示す図である。
【図15】本発明の実施形態に係る画像形成装置のプロセスユニットに現像ユニットが嵌合している図である。
【図16】本発明の実施形態に係る画像形成装置の要部のブロック図を示す図である。
【図17】未使用のプロセスユニット400を画像形成装置100に取り付けた直後の図である。
【図18】本発明の実施形態に係るプロセスユニットを画像形成装置に取り付け、プロセスユニットの使用を開始したときの図である。
【符号の説明】
【0085】
2−現像ユニット
3−感光体ドラム
22−ストッパ解除突起
32−回り止め
100−画像形成装置
400−プロセスユニット
411−イニシャル検知ギア
440−ストッパアーム
【技術分野】
【0001】
本発明は、感光体を備えるプロセスユニットおよびこのプロセスユニットを備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置に使用される消耗品は、使用頻度に伴いいずれは交換すべき寿命に達する。トナーカートリッジであれば供給すべきトナーが容器内になくなったとき、プロセスユニットであれば現像剤が耐久劣化したとき、廃トナー容器であれば容器内が廃トナーでいっぱいになったとき、等が該当する。
【0003】
画像形成装置では、上記の消耗品が寿命に到達した場合、そのことを検知してユーザに交換を促す構成をもつことが一般的である。その構成の一つとして、消耗品が新品であるか旧品であるかを識別するための新旧検知機構を設けることが挙げられる。新旧検知機構を設けて消耗品の寿命を検知する方法として、消耗品側に電気的なメモリを持たせて、それに情報を書き込むことが考えられる。しかし、半導体メモリは非常に高価であることから消耗品自体が高価となり、ランニングコストが増大するという問題点がある。
【0004】
この問題点に対し、新旧検知機構に半導体メモリ等の高価な部材を用いることなく、比較的安価な構成の新旧検知機構を用いた画像形成装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2003−316227号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、高度な画像品質を保持するためには、画像形成装置における消耗品の中でも特にプロセスユニットの交換時期が重要になってくる。プロセスユニットの交換においては、交換したプロセスユニットが新品であると画像形成装置に対して正確に識別させる必要がある。しかし、特許文献1では、プロセスユニットの装着作業中に、誤って新旧検知機構のギアを回転させてしまった場合、プロセスユニットが新品であるにも関わらず画像形成装置に対して新品であると識別させることができないという不具合が生じる。
【0006】
そこで本発明の目的は、上記課題に鑑み、プロセスユニットの新旧を正確に識別させることができるプロセスユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のプロセスユニットは、感光体、新旧検知部材、回り止めおよびストッパを備える。
【0008】
感光体は、表面に静電潜像を形成する。新旧検知部材は、感光体を含むプロセスユニット本体を画像形成装置本体に装着したときに感光体の回転に連動して不可逆的に一定の角度だけ回転する押下部を有し、押下部を画像形成装置本体が検出するか否かによりプロセスユニット本体が新品であるか旧品であるかを画像形成装置本体に識別させることが可能な部材である。本発明において、不可逆的に一定の角度だけ回転するとは、一定の角度だけ回転した後は、逆方向に回転できないこと、および、一定の角度以上は回転しないことを意味する。回り止めは、感光体に配置される。ストッパは、回り止めとの係合により感光体の回転を抑止する。
【0009】
本発明のプロセスユニットにおける感光体は、回り止めとストッパとの係合が解除されると回転可能となる。
【0010】
この構成では、プロセスユニットが新品の状態では回り止めとストッパとが係合して感光体の回転を抑止する。したがって、新旧検知部材の位置が変動することがないため、プロセスユニットの新旧を正確に識別させることができる。
【0011】
本発明の画像形成装置は、プロセスユニットおよび現像ユニットを備えると好ましい。
【0012】
プロセスユニットは、本発明のプロセスユニットである。現像ユニットは、プロセスユニットに嵌合可能である。したがって、プロセスユニットと現像ユニットの位置が決まるため、お互いの位置がずれることがない。
【0013】
現像ユニットは、回り止めとストッパとの係合を解除する解除機構を備えると好ましい。
【0014】
この構成では、プロセスユニットを装着した画像形成装置に現像ユニットをさらに装着させることにより、プロセスユニットの回り止めとストッパとの係合を解除することができる。したがって、感光体が回転可能となって新旧検知部材が所定の位置に変動可能となるので、プロセスユニットが旧品であると識別させることができる。
【0015】
現像ユニットは、画像形成装置本体に対して、プロセスユニットが装着された後に装着されると好ましい。
【0016】
この構成では、プロセスユニットの回り止めとストッパとの係合を解除する解除機構を備える現像ユニットをプロセスユニットよりも後に装着させることにより、プロセスユニットの装着作業中に誤って新旧検知部材の位置が変動することがない。
【発明の効果】
【0017】
本発明におけるプロセスユニットは、プロセスユニットの新旧を正確に識別させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の最良の実施形態に係るプロセスユニットおよびこのプロセスユニットを備えた画像形成装置を、図面を参照にしつつ詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。
【0020】
画像形成装置100は、外部から伝達された画像データに応じて、所定のシート(記録用紙)に対して多色および単色の画像を形成するもので、画像形成部110と自動原稿処理装置120とから構成されている。画像形成装置100は、本発明の装置本体に相当する。画像形成部110は、露光ユニット1、現像ユニット2、感光体ドラム3、クリーナユニット4、帯電器5、中間転写ベルト6、定着ユニット7、給紙カセット81および排紙トレイ91から構成されている。
【0021】
画像形成部110の上部には、原稿が載置される透明ガラスからなる原稿載置台92が設けられる。原稿載置台92の上側には自動原稿処理装置120が取り付けられている。原稿載置台92の下側には原稿の画像を読み取る画像読取ユニット90が備えられている。自動原稿処理装置120は、原稿載置台92の上に自動で原稿を搬送する。また、自動原稿処理装置120は、矢印M方向に回動自在に構成され、原稿載置台92の上を開放することにより原稿を手置きで置くことができるようになっている。
【0022】
画像形成装置100において扱われる画像データは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M),イエロー(Y)の各色を用いたカラー画像に応じたものである。したがって、現像ユニット2、感光体ドラム3、帯電器5およびクリーナユニット4は、各色に応じた4種類の潜像を形成するようにそれぞれ4個ずつ設けられ、それぞれブラック、シアン、マゼンタ、イエローに設定され、これらによって4つの画像ステーションが構成されている。
【0023】
帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させるための帯電手段であり、図1に示すようなチャージャ型の他、接触型のローラ型やブラシ型の帯電器が用いられることもある。
【0024】
露光ユニット1は、レーザ射出部および反射ミラー等を備えたレーザスキャニングユニット(LSU)として構成される。露光ユニット1は、レーザビームを走査するポリゴンミラーと、ポリゴンミラーによって反射されたレーザ光を感光体ドラムに導くためのレンズやミラー等の光学要素が配置されている。露光ユニット1としては、発光素子をアレイ状にならべた例えばELやLED書込ヘッドを用いる手法も採用できる。
【0025】
露光ユニット1は、帯電された感光体ドラム3を入力された画像データに応じて露光することにより、その表面に、画像データに応じた静電潜像を形成する機能を有する。現像ユニット2はそれぞれの感光体ドラム3上に形成された静電潜像を4色(YMCK)のトナーにより顕像化するものである。また、クリーナユニット4は、現像・画像転写後における感光体ドラム3上の表面に残留したトナーを、除去・回収する。
【0026】
感光体ドラム3の上方に配置されている中間転写ベルトユニット6は、中間転写ベルト61、中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、中間転写ローラ64および中間転写ベルトクリーニングユニット65を備えている。中間転写ローラ64は、YMCK用の各色に応じて4本設けられている。
【0027】
中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63および中間転写ローラ64は、中間転写ベルト61を張架して回転駆動させる。また中間転写ローラ64は、感光体ドラム3のトナー像を、中間転写ベルト61上に転写するための転写バイアスを与える。
【0028】
中間転写ベルト61は、各感光体ドラム3に接触するように設けられている。そして、感光体ドラム3に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト61に順次的に重ねて転写することによって、中間転写ベルト61上にカラーのトナー像(多色トナー像)を形成する機能を有している。中間転写ベルト61は、たとえば厚さ100μm〜150μm程度のフィルムを用いて無端状に形成されている。
【0029】
感光体ドラム3から中間転写ベルト61へのトナー像の転写は、中間転写ベルト61の裏側に接触している中間転写ローラ64によって行われる。中間転写ローラ64には、トナー像を転写するために高電圧の転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加されている。中間転写ローラ64は、直径8〜10mmの金属(たとえばステンレス)軸をベースとし、その表面が導電性の弾性材により、中間転写ベルト61に対して均一に高電圧を印加することができる。本実施形態では転写電極としてローラ形状を使用しているが、それ以外にブラシなども用いることが可能である。
【0030】
上述のように各感光体ドラム3上で各色相に応じて顕像化された静電像は中間転写ベルト61で積層される。このように、積層された画像情報は中間転写ベルト61の回転によって、用紙と中間転写ベルト61の接触位置に配置される転写ローラ10によって用紙上に転写される。
【0031】
このとき、中間転写ベルト61と転写ローラ10は所定ニップで圧接されるとともに、転写ローラ10にはトナーを用紙に転写させるための電圧が印加される(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)。さらに、転写ローラ10は上記ニップを定常的に得るために、転写ローラ10または中間転写ベルト駆動ローラ62のいずれか一方を硬質材料(金属等)とし、他方を弾性ローラ等の軟質材料(弾性ゴムローラまたは発泡性樹脂ローラ等)が用いられる。
【0032】
また、上記のように、感光体ドラム3に接触することにより中間転写ベルト61に付着したトナーまたは転写ローラ10によって用紙上に転写が行われず中間転写ベルト61上に残存したトナーは、次工程でトナーの混色を発生させる原因となるために、中間転写ベルトクリーニングユニット65によって除去・回収されるように設定されている。中間転写ベルトクリーニングユニット65には、中間転写ベルト61に接触するたとえばクリーニング部材としてクリーニングブレードが備えられており、クリーニングブレードが接触する中間転写ベルト61は、裏側から中間転写ベルト従動ローラ63で支持されている。
【0033】
給紙カセット81は、画像形成に使用するシートを蓄積しておくためのトレイであり、画像形成部110の露光ユニット1の下側に設けられている。また、手差し給紙カセット82にも画像形成に使用するシートを置くことができる。さらに、画像形成部110の上方に設けられている排紙トレイ91は、印刷済みのシートをフェイスダウンで集積するためのトレイである。
【0034】
画像形成部110には、給紙カセット81および手差し給紙カセット82のシートを転写ローラ10や定着ユニット7を経由させて排紙トレイ91に送るための略垂直形状の用紙搬送路Sが設けられている。給紙カセット81または手差し給紙カセット82から排紙トレイ91までの用紙搬送路Sの近傍には、ピックアップローラ11a,11b、複数の搬送ローラ12a〜12d、レジストローラ13、転写ローラ10、定着ユニット7等が配置されている。
【0035】
搬送ローラ12a〜12dは、シートの搬送を促進・補助するための小型のローラであり、用紙搬送路Sに沿って複数設けられている。また、ピックアップローラ11aは、給紙カセット81の端部近傍に備えられ、給紙カセット81からシートを1枚ずつピックアップして用紙搬送路Sに供給する。
【0036】
レジストローラ13は、用紙搬送路Sにおいて搬送されているシートを一旦保持するものである。そして、感光体ドラム3上のトナー像の先端とシートの先端を合わせるタイミングでシートを転写ローラ10に搬送する機能を有している。
【0037】
定着ユニット7は、ヒートローラ71および加圧ローラ72を備えている。ヒートローラ71および加圧ローラ72は、シートを挟んで回転するようになっている。また、ヒートローラ71は、温度検出器からの信号に基づいて制御部によって所定の定着温度となるように設定されており、加圧ローラ72とともにトナーをシートに熱圧着することにより、シートに転写された多色トナー像を溶融・混合・圧接し、シートに対して熱定着させる機能を有している。さらに、ヒートローラ71を外部から加熱するための外部加熱ベルト73が設けられている。
【0038】
次に、用紙搬送経路を詳細に説明する。上述のように、画像形成装置100にはあらかじめシートを収納する給紙カセット81および手差し給紙カセット82が設けられている。これらの給紙カセット81および手差し給紙カセット82からシートを給紙するために各々ピックアップローラ11a,11bが配置され、シートを1枚ずつ用紙搬送路Sに導くようになっている。
【0039】
給紙カセット81および手差し給紙カセット82から搬送されるシートは用紙搬送路Sの搬送ローラ12aによってレジストローラ13まで搬送され、シートの先端と中間転写ベルト61上の画像情報の先端を整合するタイミングで転写ローラ10に搬送され、シート上に画像情報が書き込まれる。その後、シートは定着ユニット7を通過することによってシート上の未定着トナーが熱で溶融・固着され、搬送ローラ12bを経て排紙トレイ91上に排出される。
【0040】
上記の搬送経路は、シートに対する片面印字要求のときのものであるが、これに対して両面印字要求のときは、上記のように片面印字が終了し定着ユニット7を通過したシートの後端が最終の搬送ローラ12bで把持されたときに、搬送ローラ12bが逆転することによってシートを搬送ローラ12c,12dに導く。そしてその後レジストローラ13を経てシート裏面に印字が行われた後にシートが排紙トレイ91に排出される。
【0041】
図2は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の外枠を省略した図である。
【0042】
画像形成装置100では、通常、転写後の感光体ドラム3にトナーが残存する。このため、画像形成装置100には、感光体ドラム3に残存したトナーを取り除くためのクリーナユニット4と、クリーナユニット4によって感光体ドラム3から取り除かれた廃トナーを収容する廃トナー容器200が備えられている。廃トナー容器200は、画像形成装置100に対して着脱可能である。
【0043】
図3は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の外枠と廃トナー容器とを省略した図である。
【0044】
廃トナー容器200の裏側には、トナー排出口210および位置決めユニット300が備えられている。トナー排出口210は、クリーナユニット4によって感光体ドラム3から取り除かれた廃トナーを廃トナー容器200に運ぶための通路である。位置決めユニット300は、感光体ドラム3を含み画像形成装置100に対して交換可能なプロセスユニット400を画像形成装置100へ位置決めするためのユニットである。
【0045】
図4は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の外枠と廃トナー容器と位置決めユニットとを省略した図である。
【0046】
位置決めユニット300の裏側には、現像ユニット2およびプロセスユニット400が備えられている。現像ユニット2およびプロセスユニット400は、画像形成装置100に対して着脱可能となっている。
【0047】
図5は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の外枠と廃トナー容器と位置決めユニットと現像ユニットとを省略した図である。
【0048】
画像形成装置100は、開口路600を備えている。図5は、開口路600にプロセスユニット400を装着した状態を示す。プロセスユニット400および現像ユニット2は、開口路600に沿って着脱可能となっている。画像形成装置100には、プロセスユニット400を装着した後で現像ユニット2を装着する。
【0049】
図6は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の位置決めユニットを示す図である。
【0050】
位置決めユニット300は、表部材330と裏部材340とから構成される。また、位置決めユニット300は、操作部材311,312、回動支点部材321,322および検知スイッチ460を備えている。
【0051】
操作部材311,312は、位置決めユニット300を画像形成装置100に固定するため又は固定解除するために作業者が回転操作するノブである。回動支点部材321,322は、画像形成装置100に回動自在に支持される支点である。位置決めユニット300は、プロセスユニット400の画像形成装置100に対する着脱時に回動支点部材321,322を支点として開閉可能である。検知スイッチ460は、位置決めユニット300がプロセスユニット400を位置決めする際に後述のプロセスユニット400に設けられている押下部410によって押下されることでプロセスユニット400が新品であることを検知することが可能である。すなわち、検知スイッチ460は、押下部410によって押下される部分を備え、この部分が押下されると電気的接点がオンして、プロセスユニット400が新品であることが識別される。この部分が押下されていないと、そのときに装着されているプロセスユニット400は旧品であると識別される。
【0052】
図7は、本発明の実施形態に係るプロセスユニットにおける感光体ドラムの端面の図である。
【0053】
図7(A)および図7(B)は、感光体ドラム3の端面をカバーするドラムカバー450を省略した図である。感光体ドラム3の端面には、連動ギア30および回り止め32が形成されている。ドラムカバー450には、イニシャル検知ギア411およびストッパ軸446が支持されている。イニシャル検知ギア411は、本発明の新旧検知部材に相当する。感光体ドラム3には、フレーム415が取り付けられている。また、ドラム軸34は、突起状になっている。
【0054】
イニシャル検知ギア411は、連動ギア418を有しており、軸支部416を軸に連動ギア30と連動可能に支持されている。イニシャル検知ギア411は、押下部410および係合部412を有する。押下部410は、プロセスユニット400を画像形成装置100に装着したときに感光体ドラム3の回転に連動して不可逆的に一定の角度だけ矢印P方向に回転する。不可逆的に一定の角度だけ回転するとは、後述の被係合部414と係合部412の係合作用により、押下部410が一定の角度だけ回転した後は、逆方向に回転できないこと、および、一定の角度以上は回転しないことを意味する。フレーム415は、被係合部414を有する。係合部412は、被係合部414と一旦係合すると、イニシャル検知ギア411の連動終了の後に押下部410が検知スイッチ460に再び検知される位置まで矢印Pとは逆の方向に回転することを抑止する。また、係合部412が被係合部414と係合する位置にくると、連動ギア418と連動ギア30との噛合が解除するため、押下部410はこれ以上は回転しない。つまり、押下部410は不可逆的に一定の角度だけ矢印P方向に回転する。イニシャル検知ギア411は、プロセスユニットの新旧を識別するために用いられる。ストッパ軸446は、ストッパアーム440が感光体ドラム3の端面を押圧するように弾性力を付加してストッパアーム440を支持する。ストッパアーム440は、本発明のストッパに相当する。ストッパアーム440は、突起部442およびアーム444を有する。回り止め32は、ストッパアーム440との係合により感光体ドラム3の回転を抑止する。ドラム軸34は、感光体ドラム3の軸方向に突出しており、位置決めユニット300に嵌合して画像形成装置100内において正確な位置に位置決めされる。
【0055】
また、図7は、プロセスユニット400を画像形成装置100に装着した際に位置決めユニット300が備えられる側に該当する面を表す。イニシャル検知ギア411は、プロセスユニット400を画像形成装置100に装着して位置決めユニット300を閉じると、検知スイッチ460に当接する。すなわち、プロセスユニット400を画像形成装置100に装着した状態で位置決めユニット300を開けるとイニシャル検知ギア411が露出して目視でき、イニシャル検知ギア411が新旧のいずれの状態を示しているかを容易に確認できる。
【0056】
図8は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の位置決めユニットを示す図である。
【0057】
位置決めユニット300は、嵌合部36を有する。位置決めユニット300は、プロセスユニット400および現像ユニット2が画像形成装置100に装着された後で画像形成装置100に装着する。この際、感光体ドラム3のドラム軸34が位置決めユニット300の嵌合部36と嵌合するため、プロセスユニット400は正確な位置に位置決めされる。現像ユニット2はプロセスユニット400と嵌合しているため、現像ユニット2も正確な位置に位置決めされる。
【0058】
図9は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の現像ユニットを示す図である。
【0059】
現像ユニット2は、側面部材20を有する。側面部材20は、プロセスユニット400と嵌合する。このように現像ユニット2がプロセスユニット400と嵌合することによって、現像ユニット2とプロセスユニット400との距離が一定に保たれ、安定して良質な画像を形成することができる。
【0060】
図10は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の現像ユニットを示す図である。
【0061】
図10は、現像ユニット2を図9と逆の方向から見た図である。側面部材20は、ストッパ解除突起22を有する。ストッパ解除突起22は、本発明の解除機構に相当する。ストッパ解除突起22は、プロセスユニット400と嵌合した際に突起部442を押下する。すると、アーム444が感光体ドラム3の端面から離間し、アーム444と回り止め32との係合が解除され、感光体ドラム3が回転可能となる。この機構については、図13および図14において説明する。
【0062】
図11は、本発明の実施形態に係るプロセスユニットを示す図である。
【0063】
図11は、新品のプロセスユニット400を示す図である。プロセスユニット400は、ドラムカバー450が取り付けられている。ドラムカバー450は、受部420および開口部430を有する。受部420は、押下部410を破損等から保護する部材である。開口部430は、突起部442が露出する位置に設けられる。開口部430がこの位置に設けられることで、現像ユニット2とプロセスユニット400とが嵌合した際にストッパ解除突起22が突起部442を押下することができる。
【0064】
図11では、イニシャル検知ギア411が感光体ドラム3の回転に連動する前の状態を表している。この状態でプロセスユニット400を画像形成装置100に装着して位置決めユニット300によって位置決めすると、押下部410が検知スイッチ460を押下するため、プロセスユニット400が新品であると画像形成装置100に識別させることができる。
【0065】
プロセスユニット400は、プロセスユニット400の構成部品を駆動するための駆動力を受ける駆動ギアを一端に有し、駆動ギアが設けられる側と反対側にイニシャル検知ギア411を有する。この構成により、プロセスユニット400を大型化することなくイニシャル検知ギア411の設置スペースを確保することができる。
【0066】
図12は、本発明の実施形態に係るプロセスユニットを示す図である。
【0067】
図12は、旧品のプロセスユニット400を示す図である。現像ユニット2がプロセスユニット400と嵌合した際にストッパ解除突起22が開口部430から露出している突起部442を押下し、アーム444と回り止め32との係合がはずれる。すると感光体ドラム3は回転が可能となり、イニシャル検知ギア411が連動ギア30に伴って連動するため、押下部410が受部420の位置まで移動する。押下部410がこの位置まで回転すると、係合部412が被係合部414と係合するため、押下部410は検知スイッチ460に検知される位置に回転することがない。したがって、プロセスユニット400が新品であると画像形成装置100に識別されることがない。
【0068】
図13は、本発明の実施形態に係るプロセスユニットを示す図である。
【0069】
図13(A)は、ドラムカバー450を省略した図である。図13(A)は、新品のプロセスユニット400を示す図である。図13(B)は、アーム444と回り止め32との係合の様子を示す図である。片状のストッパアーム440は、その中央部分がストッパ軸446で支持されていて、ストッパ軸446にはバネが内蔵されている。このバネにより、ストッパアーム440は、突起部442側が感光体ドラム3から離れるように、アーム444側が感光体ドラム3に当接するように付勢される。感光体ドラム3は、矢印N方向にのみ回転可能となっており、アーム444と回り止め32とが係合することにより感光体ドラム3の回転を抑止している。
【0070】
図14は、本発明の実施形態に係るプロセスユニットを示す図である。
【0071】
図14(A)は、ドラムカバー450を省略した図である。図14(A)は、旧品のプロセスユニット400を示す図である。図14(B)は、アーム444と回り止め32との係合が解除された様子を示す図である。イニシャル検知ギア411は、連動ギア418を有する。プロセスユニット400が新品のときには、連動ギア418は、連動ギア30と噛合している。ストッパ解除突起22が突起部442を押下すると、アーム444が感光体ドラム3から離れるため、アーム444と回り止め32との係合が解除され、感光体ドラム3が回転可能となる。したがって、アーム444と回り止め32との係合が解除されると、イニシャル検知ギア411は、感光体ドラム3の回転に伴って矢印P方向に連動する。なお、感光体ドラム3が回転すると回り止め32も回転するが、図14(B)に示すようにストッパ軸446は感光体ドラム3から離間して配置されているため、回り止め32の回転を妨げる部材はない。イニシャル検知ギア411が所定位置以上に連動すると、係合部412が被係合部414と係合するため、矢印P方向と逆方向へは回転しなくなる。これにより、押下部410は図示の位置で固定され、旧品として認識されることになる。
【0072】
図15は、本発明の実施形態に係る画像形成装置のプロセスユニットに現像ユニットが嵌合している図である。
【0073】
側面部材20とドラムカバー450とが嵌合すると、プロセスユニット400と現像ユニット2との位置が一通りに決まる。したがって、画像形成装置100に取り付けた場合にぐらつかないため、良質な画像を形成できる。また、プロセスユニット400および現像ユニット2を画像形成装置100に装着する際、プロセスユニット400を装着した後に現像ユニット2を取り付ける。この順に装着することにより、プロセスユニット400の装着作業中に誤ってイニシャル検知ギア411が連動することがない。
【0074】
図16は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の要部のブロック図を示す図である。このブロック図は本発明に関連している部分のみを示している。
【0075】
CPU500は、検知スイッチ460、カウンタ510および表示部520と接続している。検知スイッチ460は、押下部410に押下されるとオン信号を生成する。カウンタ510は、新品のプロセスユニット400が装着されたあとに印刷した用紙のサイズや枚数を計測する。表示部520は、画像形成装置100の各種情報を表示する。
【0076】
検知スイッチ460が押下部410に押下されると、その情報がCPU500に伝達され、CPU500は、カウンタ510のカウント値をリセットするように信号を伝達する。また、カウンタ510のカウント値が所定値に到達すると、その情報がCPU500に伝達され、CPU500は、表示部520にプロセスユニット400を交換する旨の表示をするよう信号を伝達する。
【0077】
図17は、本発明の実施形態に係るプロセスユニットを画像形成装置に取り付けた図である。
【0078】
図17は、未使用のプロセスユニット400を画像形成装置100に取り付けた直後の図である。また、図17は、位置決めユニット300の表部材330を省略し、検知スイッチ460を示した図である。既に説明したように、位置決めユニット300は、検知スイッチ460を有する。
【0079】
プロセスユニット400および現像ユニット2を画像形成装置100に取り付ける際の手順を示す。まず、プロセスユニット400を画像形成装置100に取り付ける。次に、現像ユニット2をプロセスユニット400に嵌合させるようにして画像形成装置100に取り付ける。最後に、位置決めユニット300でプロセスユニット400および現像ユニット2を画像形成装置100に位置決め固定する。
【0080】
位置決めユニット300でプロセスユニット400および現像ユニット2を画像形成装置100に固定すると、検知スイッチ460が押下部410に押下される。検知スイッチ460は、押下部410に押下されるとオン信号を生成し、画像形成装置100にプロセスユニット400が新品であると識別させる。
【0081】
図18は、本発明の実施形態に係るプロセスユニットを画像形成装置に取り付け、プロセスユニットの使用を開始したときの図である。
【0082】
プロセスユニット400の使用を開始すると、イニシャル検知ギア411が感光体ドラム3の回転に伴って連動するため、押下部410が受部420の位置まで移動する。この位置でイニシャル検知ギア411は連動終了する。この位置では、押下部410が検知スイッチ460を押下しないため、カウンタ510がリセットされることがない。また、この位置では係合部412と被係合部414とが係合してイニシャル検知ギア411が連動終了するため、プロセスユニット400を一旦取り外して再び装着しても押下部410の位置は元に戻ることがない。このため、押下部410が再び検知スイッチ460を押下することはない。したがって、プロセスユニット400を途中で何回装着し直してもカウンタ510によってプロセスユニット400の使用具合が正確にカウントされる。
【0083】
最後に、上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る画像形成装置の外枠を省略図である。
【図3】本発明の実施形態に係る画像形成装置の外枠と廃トナー容器とを省略した図である。
【図4】本発明の実施形態に係る画像形成装置の外枠と廃トナー容器と位置決めユニットとを省略した図である。
【図5】本発明の実施形態に係る画像形成装置の外枠と廃トナー容器と位置決めユニットと現像ユニットとを省略した図である。
【図6】本発明の実施形態に係る画像形成装置の位置決めユニットを示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係る画像形成装置のプロセスユニットにおける感光体ドラムの端面の図である。
【図8】本発明の実施形態に係る画像形成装置の位置決めユニットを示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係る画像形成装置の現像ユニットを示す図である。
【図10】本発明の実施形態に係る画像形成装置の現像ユニットを示す図である。
【図11】本発明の実施形態に係る画像形成装置のプロセスユニットを示す図である。
【図12】本発明の実施形態に係る画像形成装置のプロセスユニットを示す図である。
【図13】本発明の実施形態に係る画像形成装置のプロセスユニットを示す図である。
【図14】本発明の実施形態に係るプロセスユニットを示す図である。
【図15】本発明の実施形態に係る画像形成装置のプロセスユニットに現像ユニットが嵌合している図である。
【図16】本発明の実施形態に係る画像形成装置の要部のブロック図を示す図である。
【図17】未使用のプロセスユニット400を画像形成装置100に取り付けた直後の図である。
【図18】本発明の実施形態に係るプロセスユニットを画像形成装置に取り付け、プロセスユニットの使用を開始したときの図である。
【符号の説明】
【0085】
2−現像ユニット
3−感光体ドラム
22−ストッパ解除突起
32−回り止め
100−画像形成装置
400−プロセスユニット
411−イニシャル検知ギア
440−ストッパアーム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に静電潜像を形成する感光体と、
前記感光体を含むプロセスユニット本体を画像形成装置本体に装着したときに前記感光体の回転に連動して不可逆的に一定の角度だけ回転する押下部を有し、前記押下部を前記画像形成装置本体が検出するか否かにより前記プロセスユニット本体が新品であるか旧品であるかを前記画像形成装置本体に識別させることが可能な新旧検知部材と、
前記感光体に配置される回り止めと、
前記回り止めとの係合により前記感光体の回転を抑止するストッパと、
を備え、
前記感光体は、前記回り止めと前記ストッパとの係合が解除されると回転可能となるプロセスユニット。
【請求項2】
請求項1に記載のプロセスユニットと、
前記プロセスユニットに嵌合可能な現像ユニットと、
を備える画像形成装置。
【請求項3】
前記現像ユニットは、前記回り止めと前記ストッパとの係合を解除する解除機構を備える請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記現像ユニットは、画像形成装置本体に対して、前記プロセスユニットが装着された後に装着される請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項1】
表面に静電潜像を形成する感光体と、
前記感光体を含むプロセスユニット本体を画像形成装置本体に装着したときに前記感光体の回転に連動して不可逆的に一定の角度だけ回転する押下部を有し、前記押下部を前記画像形成装置本体が検出するか否かにより前記プロセスユニット本体が新品であるか旧品であるかを前記画像形成装置本体に識別させることが可能な新旧検知部材と、
前記感光体に配置される回り止めと、
前記回り止めとの係合により前記感光体の回転を抑止するストッパと、
を備え、
前記感光体は、前記回り止めと前記ストッパとの係合が解除されると回転可能となるプロセスユニット。
【請求項2】
請求項1に記載のプロセスユニットと、
前記プロセスユニットに嵌合可能な現像ユニットと、
を備える画像形成装置。
【請求項3】
前記現像ユニットは、前記回り止めと前記ストッパとの係合を解除する解除機構を備える請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記現像ユニットは、画像形成装置本体に対して、前記プロセスユニットが装着された後に装着される請求項3に記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2010−54823(P2010−54823A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−219977(P2008−219977)
【出願日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]