ヘッドマウントディスプレイ装置、及びヘッドマウントディスプレイ装置を用いた画像共有システム
【課題】HMDを装着したユーザが所定の作業を行っている際に、HMDに供給または記憶された複数の画像情報から、ユーザが行っている作業に関連したユーザにとって必要な情報のみを選定でき、該情報に基づいた画像のみをユーザにより視認されるように構成されたヘッドマウントディスプレイ装置、及びヘッドマウントディスプレイ装置を用いた画像共有システムを提供する。
【解決手段】撮像された外景画像BGの撮像画像から撮像画像内の全ての特徴点が抽出される(SA2)。特徴点が抽出されると、マニュアル画像MNが表示される(SA3)。マニュアル画像MNが表示されると、複数の付属画像ACの特徴点データがDBサーバ200から取得される(SA4)。複数の付属画像ACの特徴点の特徴点データが取得されると、複数の付属画像ACの中にユーザが行っている作業と関連のある少なくとも1つの付属画像ACがあるか否かが判断される(SA5)。
【解決手段】撮像された外景画像BGの撮像画像から撮像画像内の全ての特徴点が抽出される(SA2)。特徴点が抽出されると、マニュアル画像MNが表示される(SA3)。マニュアル画像MNが表示されると、複数の付属画像ACの特徴点データがDBサーバ200から取得される(SA4)。複数の付属画像ACの特徴点の特徴点データが取得されると、複数の付属画像ACの中にユーザが行っている作業と関連のある少なくとも1つの付属画像ACがあるか否かが判断される(SA5)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの頭部及びその近辺に装着され、ユーザが画像情報に基づいた画像光による情報画像と外光による外景画像とを同時に視認しながら、外景画像を撮像できるヘッドマウントディスプレイ装置(以後、「HMD」と記す。)、及びヘッドマウントディスプレイ装置を用いた画像共有システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、画像情報に基づいた画像光による画像が外光による外景画像とともにユーザにより視認されるように構成された光学系を備えたHMDが、特許文献1に提案されている。このようなHMDを頭部に装着すれば、ユーザは、例えば、マニュアル画像を視認しながら、同時にマニュアル画像において指示されている内容の作業を行うことが可能となる。
【0003】
マニュアル画像のうち特定箇所に関連した付属情報に基づいた付属画像をPCの画面などに表示するコンテンツ作成装置が、特許文献2に開示されている。このコンテンツ作成装置を、HMDに適用することで、ユーザは、付属情報に基づいた付属画像を間近に視認しながら、マニュアル画像において指示されている内容の作業を行うことができる。即ち、このようなHMDを使用することにより、ユーザは、マニュアル画像のうちの特定箇所の作業を、特定箇所において指示されている通りに行っているかなどを表す付属画像を間近に視認することができる。従って、ユーザは、マニュアル画像において指示されている内容の作業を効率良く行うことができる。
【0004】
上述のようなHMDが、サーバやデータベースなどにより構成されるネットワークシステムに接続可能で、且つHMDがユーザの視認範囲を撮像可能なカメラを搭載している場合、ユーザがマニュアルを視認しながら行っていた作業における失敗例などを、他のユーザと共有することが可能となる。例えば、ユーザが視認範囲のある領域にある物を置くという作業をしている際に、他の誤った領域にその物を置いてしまった場合、そのときのユーザの視認範囲を時間と対応付けてカメラにより撮像する。そして、撮像された画像をネットワークシステムを介して、他のユーザに供給する。他のユーザに供給された画像は、他のユーザにより視認されているマニュアル画像のうちの特定箇所に対応付けられてユーザに視認される。他のユーザは、作業をしながら、特定のユーザの失敗例に関する画像を視認することで、同様の失敗をしないように注意しながら作業を行うことが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平5−303053号公報
【特許文献2】特開2006−53696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、ユーザにとって必ずしもネットワークシステムを介して供給される画像の全てが重要とは限らない。例えば、特定のユーザが他のユーザと全く異なる内容の作業を行っていた場合、特定のユーザの作業内容と関連のない画像が他のユーザから供給され、特定のユーザがそれらの画像全てを視認していると、作業に支障を来たすなどの問題が発生する。
【0007】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、HMDを装着したユーザが所定の作業を行っている際に、HMDに供給または記憶された複数の画像情報から、ユーザが行っている作業に関連したユーザにとって必要な情報のみを選定でき、該情報に基づいた画像のみをユーザにより視認されるように構成されたヘッドマウントディスプレイ装置、及びヘッドマウントディスプレイ装置を用いた画像共有システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1記載の本発明は、ユーザの頭部及びその近辺に装着され、画像を形成するための画像情報に基づいた画像光による画像が外光による外景画像とともに前記ユーザにより視認されるように構成されたヘッドマウントディスプレイ装置であって、前記ユーザが所定の作業を行っている際に、前記ユーザの作業状況を表す前記外景画像を撮像する撮像部と、前記ユーザが行っている前記所定の作業を支援するために、前記撮像部により撮像された前記外景画像に関連した、前記所定の作業の内容、及び手順を表す第1画像を取得する第1画像取得部と、前記第1画像により表わされる前記所定の作業の内容、及び手順に付随した情報を前記ユーザに示すために、前記第1画像取得部により取得された前記第1画像のうちの特定箇所に関連した複数の第2画像を取得する第2画像取得部と、前記第2画像取得部により取得された前記複数の第2画像が前記ユーザが行っている作業と関連があるか否かを、前記撮像部により撮像された前記外景画像に基づいて判定する関連性判定部と、を備え、前記第1画像取得部により取得された第1画像と、前記複数の第2画像のうち、前記関連性判定部により前記ユーザが行っている作業と関連があると判定された少なくとも1つの前記第2画像とが前記ユーザにより視認されるように構成されたことを特徴とするものである。
【0009】
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の発明において、前記第1画像取得部は、前記ユーザの作業状況に応じて前記ユーザに前記所定の作業の内容、及び手順を示すために、前記撮像部により順次撮像される前記外景画像が表す前記ユーザの作業状況に沿って、順次内容が切り換わるマニュアル画像である前記第1画像を取得し、前記第2画像取得部は、前記マニュアル画像である前記第1画像内に付されたインデックス、またはページ番号である前記特定箇所に関連した複数の第2画像を取得することを特徴とするものである。
【0010】
請求項3記載の本発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記撮像部により撮像された前記外景画像のうち前記ユーザの作業対象である対象画像を特定する特定部を備え、前記関連性判定部は、前記第2画像取得部により取得された前記複数の第2画像のうち、前記特定部により特定された前記対象画像に関連した前記第2画像が前記ユーザが行っている作業と関連があると判定することを特徴とするものである。
【0011】
請求項4記載の本発明は、請求項3に記載の発明において、前記撮像部により撮像された前記外景画像のうちの一部の画像である複数の部分画像の部分形状を認識する形状認識部を備え、前記特定部は、前記形状認識部により認識された前記部分形状のうち、前記第2画像取得部により取得された前記複数の第2画像のうちのいずれかの形状と一致する前記部分形状の前記部分画像を前記対象画像として特定することを特徴とするものである。
【0012】
請求項5記載の本発明は、請求項3に記載の発明において、前記ユーザの瞳を撮像する瞳撮像部と、前記瞳撮像部により撮像された前記ユーザの瞳が向いている方向と前記撮像部により撮像された前記外景画像との交点の位置を算出する位置算出部と、を備え、前記特定部は、前記外景画像のうちの一部の画像である複数の部分画像のうち前記位置算出部により算出された前記交点が位置する部分画像を前記対象画像として特定することを特徴とするものである。
【0013】
請求項6記載の本発明は、請求項3に記載の発明において、前記撮像部により撮像された前記外景画像のうちの一部の画像である複数の部分画像のうちの前記ユーザの手指の画像である手指画像の手指形状を認識する手指認識部を備え、前記特定部は、前記複数の部分画像のうち前記手指認識部により認識された前記手指形状の前記手指画像が指し示す先の部分画像を前記対象画像として特定することを特徴とするものである。
【0014】
請求項7記載の本発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の発明の前記ヘッドマウントディスプレイ装置を複数備え、更に複数の前記ヘッドマウントディスプレイ装置に接続された情報処理部を備える画像共有システムであって、前記ヘッドマウントディスプレイ装置は、前記撮像部により撮像された前記外景画像を前記情報処理部に供給する画像供給部を備え、前記情報処理部は、前記第1画像をあらかじめ記憶している第1画像記憶部と、前記第2画像をあらかじめ記憶している第2画像記憶部と、複数の前記ヘッドマウントディスプレイの前記画像供給部より供給される複数の前記外景画像を新たな前記第2画像として前記第2画像記憶部に記憶させる制御部とを備え、前記第1画像取得部は、前記情報処理部により記憶されている前記第1画像を取得し、前記第2画像取得部は、前記情報処理部により記憶されている複数の前記第2画像を取得することを特徴とするものである。
【0015】
請求項8記載の本発明は、ユーザの頭部及びその近辺に装着され、画像を形成するための画像情報に基づいた画像光による画像が外光による外景画像とともに前記ユーザにより視認されるように構成されたヘッドマウントディスプレイ装置に使用される画像表示制御方法であって、前記ユーザが所定の作業を行っている際に、前記ユーザの作業状況を表す前記外景画像を撮像する撮像ステップと、前記ユーザが行っている前記所定の作業を支援するために、前記撮像ステップにより撮像された前記外景画像に関連した、前記所定の作業の内容、及び手順を表す第1画像を取得する第1画像取得ステップと、前記第1画像により表わされる前記所定の作業の内容、及び手順に付随した情報を前記ユーザに示すために、前記第1画像取得ステップにより取得された前記第1画像のうちの特定箇所に関連した複数の第2画像を取得する第2画像取得ステップと、前記第2画像取得ステップにより取得された前記複数の第2画像が前記ユーザが行っている作業と関連があるか否かを、前記撮像ステップにより撮像された前記外景画像に基づいて判定する関連性判定ステップと、を備え、前記第1画像取得ステップにより取得された第1画像と、前記複数の第2画像のうち、前記関連性判定ステップにより前記ユーザが行っている作業と関連があると判定された少なくとも1つの前記第2画像とが前記ユーザにより視認されることを特徴とするものである。
【0016】
請求項9記載の本発明は、ユーザの頭部及びその近辺に装着され、画像を形成するための画像情報に基づいた画像光による画像が外光による外景画像とともに前記ユーザにより視認されるように構成されたヘッドマウントディスプレイ装置のコンピュータに実行させる画像表示制御プログラムであって、前記ユーザが所定の作業を行っている際に、前記ユーザの作業状況を表す前記外景画像を撮像する撮像ステップと、前記ユーザが行っている前記所定の作業を支援するために、前記撮像ステップにより撮像された前記外景画像に関連した、前記所定の作業の内容、及び手順を表す第1画像を取得する第1画像取得ステップと、前記第1画像により表わされる前記所定の作業の内容、及び手順に付随した情報を前記ユーザに示すために、前記第1画像取得ステップにより取得された前記第1画像のうちの特定箇所に関連した複数の第2画像を取得する第2画像取得ステップと、前記第2画像取得ステップにより取得された前記複数の第2画像が前記ユーザが行っている作業と関連があるか否かを、前記撮像ステップにより撮像された前記外景画像に基づいて判定する関連性判定ステップと、を前記コンピュータに実行させ、前記第1画像取得ステップにより取得された第1画像と、前記複数の第2画像のうち、前記関連性判定ステップにより前記ユーザが行っている作業と関連があると判定された少なくとも1つの前記第2画像とが前記ユーザにより視認されることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0017】
請求項1記載のヘッドマウントディスプレイ装置によれば、関連性判定部により、複数の第2画像のうちユーザが行っている作業と関連があると判定された第2画像のみが第1画像取得部により取得された第1画像とともにユーザにより視認される。従って、ユーザは、複数の第2画像のうちユーザが行っている作業に関連したユーザにとって必要な情報に基づいた第2画像のみを視認することができる。
【0018】
請求項2記載のヘッドマウントディスプレイ装置によれば、ユーザは、ユーザの作業状況に沿って順次内容が切り換わるマニュアル画像と、マニュアル画像内のインデックスまたはページ番号に関連した第2画像とを同時に視認できる。従って、ユーザは、作業内容、及び手順を十分に理解しながら、効率よく作業を行うことができる。また、マニュアル画像がユーザの作業状況に沿って順次内容が切り換わるため、ユーザが手入力でマニュアル画像のページや内容を切り換える必要がない。従って、ユーザは作業において両手を使うことができ、作業を可及的に効率よく行うことができる。
【0019】
請求項3記載のヘッドマウントディスプレイ装置によれば、撮像部により撮像された外景画像のうちユーザの作業対象である対象画像を特定する特定部を備える。そして、複数の第2画像のうち、対象画像に関連した第1画像のうちの特定箇所に関連した第2画像が前記ユーザが行っている作業と関連があると判定される。従って、ユーザの作業対象が正確に特定されることで、ユーザは、自身が行っている作業に関連した第2画像のみを正確に視認することが可能となる。
【0020】
請求項4記載のヘッドマウントディスプレイ装置によれば、形状認識部により認識された部分形状のうち、複数の第2画像のうちのいずれかの形状と一致する部分形状の部分画像が対象画像として特定される。従って、対象画像が画像の形状から特定されることで、ユーザの作業対象が正確に特定される。よって、ユーザは、ユーザが行っている作業に関連した第2画像のみを正確に視認できる。
【0021】
請求項5記載のヘッドマウントディスプレイ装置によれば、瞳撮像部により撮像されたユーザの瞳が向いている方向と撮像部により撮像された外景画像との交点の位置が算出される。そして、外景画像のうちの一部の画像である複数の部分画像のうち位置算出部により算出された交点が位置する部分画像が対象画像として特定される。従って、ユーザの視線の先にあるユーザの作業対象が正確に特定される。よって、ユーザは、ユーザが行っている作業に関連した第2画像のみを正確に視認できる。
【0022】
請求項6記載のヘッドマウントディスプレイ装置によれば、撮像部により撮像された外景画像のうちの一部の画像である複数の部分画像のうち手指認識部により認識された手指形状の手指画像が指し示す先の部分画像が対象画像として特定される。従って、ユーザが手指を作業対象に向けるという行動をするだけで、ユーザの作業対象が正確に特定される。よって、ユーザは、ユーザが行っている作業に関連した第2画像のみを正確に視認できる。
【0023】
請求項7記載の画像共有システムによれば、特定のユーザが画像共有システムのネットワークにヘッドマウントディスプレイ装置を接続することにより、特定のユーザは、他のユーザが行っている作業に関連した第2画像を取得できる。そして、特定のユーザは、複数の第2画像のうち特定のユーザが行っている作業に関連した特定のユーザにとって必要な情報に基づいた第2画像のみを視認することができる。従って、特定のユーザは、他のユーザの作業に関連した複数の第2画像を取得しながらも、特定のユーザ自身が行っている作業に関連した第2画像のみを視認できる。
【0024】
請求項8記載の画像表示制御方法、及び請求項9記載の画像表示制御プログラムによれば、関連性判定ステップにより、複数の第2画像のうちユーザが行っている作業と関連があると判定された第2画像のみが第1画像取得ステップにより取得された第1画像とともにユーザにより視認される。従って、ユーザは、複数の第2画像のうちユーザが行っている作業に関連したユーザにとって必要な情報に基づいた第2画像のみを視認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の一実施形態に係るHMD1をユーザPRが装着して作業を行っている状況を示す図である。
【図2】上記HMD1の拡大上面図である。
【図3】上記HMD1の電気的、及び光学的構成を示す説明図である。
【図4】上記HMD1、及びHMD1と同様の構成を備えるHMD1A、1B、1Cを備える画像共有システム100を説明するための説明図である。
【図5A】上記HMD1のメイン処理を示すフローチャートである。
【図5B】図5Aに示すSA3における処理を示すフローチャートである。
【図5C】図5Aに示すSA4における処理を示すフローチャートである。
【図5D】図5Aに示すSA5における処理を示すフローチャートである。
【図5E】上記HMD1の新たな付属画像ACの判断テーブルTB2への追加処理を示すフローチャートである。
【図6】上記HMD1を装着したユーザPRが視認することとなる外景画像BGとマニュアル画像MNとが重畳した合成画像の一例である。
【図7】上記HMD1により表示されるマニュアル画像MNを説明するための説明図である。
【図8】上記DBサーバ200により記憶され、HMD1により取得される判断テーブルTB1の一例を示す図である。
【図9】上記DBサーバ200により記憶され、HMD1により取得される判断テーブルTB2の一例を示す図である。
【図10A】上記HMD1により表示される付属画像ACを説明するための説明図である。
【図10B】上記HMD1により表示される付属画像ACを説明するための説明図である。
【図11】上記HMD1を装着したユーザPRが視認することとなる外景画像BGとマニュアル画像MNとが重畳した合成画像の一例である。
【図12】図9において示した判断テーブルTB2に識別番号M2A4の付属画像ACのデータが追加されることにより作成された判断テーブルTB3を示す図である。
【図13】本発明の変形例1において、上記HMD1、及びHMD1と同様の構成を備えるHMD1A、1B、1Cを備える画像共有システム900を説明するための説明図である。
【図14】本発明の変形例2において、図5Aにおいて示したSA2の代わりとなる処理を示すフローチャートである。
【図15】図14において示す処理を説明するための説明図である。
【図16】本発明の変形例3において、図5Aにおいて示したSA2の代わりとなる処理を示すフローチャートである。
【図17】図16において示す処理を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態は本発明を網膜走査型ディスプレイ、及び網膜走査ディスプレイを用いた画像共有システムに具体化したものである。網膜走査型ディスプレイとは、ユーザの頭部近傍に装着され、画像光をユーザの網膜上で2次元走査するHMDである。網膜走査型ディスプレイは、画像光をユーザの網膜上で2次元走査することで、コンテンツ情報に対応する画像(以後、「コンテンツ画像」と記す。)がユーザにより視認されるように構成されている。
【0027】
なお、「視認」とは画像光がユーザの網膜上で2次元走査され、ユーザが画像を認識する態様と、画像が表示パネル等に表示され、ユーザが表示パネル等に表示された画像から発生する画像光による画像を認識する態様の2つの態様を含む意味である。以後、「表示」という用語を用いた場合、ユーザに対して画像光による画像を認識可能に動作することを意味するものとする。その点で上述のいずれの態様も画像光による画像を表示しているものと言える。
【0028】
[HMD外観]
図1は、ユーザPRが装着している本実施形態のHMD1の外観を示す図である。また、図1は、ユーザPRが対象画像OBにより示される作業対象に対し、組み付け作業を行っている場面を示している。図2は、HMD1を装着したユーザPRを上面から見た際の上面図である。図1、及び図2に示すように、HMD1は、フレーム部2と、画像表示部3と、ハーフミラー4と、CCD5と、システムボックス7と、伝送ケーブル8と、を備えている。
【0029】
HMD1は、ユーザPRがフレーム部2を頭部に装着した状態で、マニュアル、文書ファイル、画像ファイル、動画ファイル等の各種コンテンツ情報を画像としてそのユーザPRに視認可能に表示する網膜走査型ディスプレイである。
【0030】
フレーム部2は、図1、及び図2に示す通り、眼鏡のフレーム形状をしており、フロント部2aと、一対のテンプル部2bとからなる。
【0031】
画像表示部3は、図1、及び図2に示す通り、ユーザPRから見て左側のテンプル部2bに取り付けられている。画像表示部3は、画像光を2次元走査することで、コンテンツ画像を表示するための画像光を生成する。
【0032】
ハーフミラー4は、図1、及び図2に示す通り、フロント部2aに設けられている。ハーフミラー4は、画像表示部3から発せられた画像光を反射し、ユーザPRの眼EYの網膜に導く。また、ハーフミラー4は半透明であり、外光ELを透過するため、ユーザPRは、HMD1の装着時に、コンテンツ画像と同時に外光による外景画像を視認できる。従って、ユーザPRは、マニュアル等のコンテンツ画像を視認しながら、図1に示すように組み付け作業等の作業を行うことができる。
【0033】
なお、画像表示部3は、後述のROMに記憶されたデータを基に、あらかじめ設定されたハーフミラー4の所定位置で、画像光を反射し、網膜に導く。ハーフミラー4の反射範囲及び設置位置により、ユーザPRがコンテンツ画像を視認する範囲と位置と方向とがあらかじめ決定される。
【0034】
CCD(Charge Coupled Devices)5は、画像表示部3上に取り付けられている。CCD5の光軸は、画像光がハーフミラーにて反射され、ユーザPRの網膜に導かれたとき、その画像光の網膜への入射方向と略一致するように設定されている。このように、CCD5の光軸が設定されることで、CCD5は、ユーザPRがコンテンツ画像を視認する範囲と略一致する範囲において、外景画像を撮像することが可能となる。本実施形態におけるCCD5が、本発明の撮像部の一例である。
【0035】
システムボックス7は、画像表示部3と伝送ケーブル8を介して接続されている。システムボックス7は、HMD1の全体の動作を統括制御する。また、システムボックス7は、図1、及び図2において図示しないデータベースサーバ等の外部装置と無線通信可能である。システムボックス7は、外部装置と通信することで、マニュアル画像等のコンテンツ画像を表わすコンテンツ情報を取得する。伝送ケーブル8は、光ファイバや各種信号を伝送するためのケーブルを備える。
【0036】
[HMD電気的構成]
HMD1の電気的構成について、図3を参照して説明する。図3は、HMD1の電気的及び光学的構成を示す説明図である。
【0037】
HMD1は、図3に示すように、統括制御部10と、光生成部20と、光走査部50と、を備えている。統括制御部10と、光生成部20とは、システムボックス7に内蔵され、光走査部50は、画像表示部3に内蔵されている。
【0038】
統括制御部10は、図3に示すように、CPU(Central Processing Unit)12と、プログラムROM(Read Only Memory)13と、フラッシュROM14と、RAM(Random Access Memory)15と、VRAM(Video Random Access Memory)16と、通信I/F(Interface)17と、バス18と、を備えている。CPU12は、プログラムROM13に記憶されている各種情報処理プログラムを実行することにより、HMD1が備える各種機能を実行する演算処理装置である。プログラムROM13は、不揮発性メモリであるフラッシュメモリにより構成されている。プログラムROM13は、HMD1により表示するコンテンツの再生、停止、早送り、巻き戻し等の制御を行う際に光生成部20、光走査部50等を動作させるための情報処理プログラム等、CPU12により実行される各種情報処理プログラムを記憶している。フラッシュROM14は、不揮発性メモリであるフラッシュメモリにより構成されている。フラッシュROM14は、画像データや、統括制御部10が各種表示制御を行う際に参照する複数種類のテーブル等を記憶可能である。RAM15は画像データ等の各種データを一時的に記憶する領域である。VRAM16は、画像を表示する際に、表示される画像が表示前に一時的に描画される領域である。通信I/F17は、HMD1を他のユーザにより装着されたHMDと画像を共有するためのシステムに無線LAN接続するためのネットワークインターフェースである。CPU12、プログラムROM13、フラッシュROM14、RAM15、VRAM16、及び通信I/F17は、データ通信用のバス18にそれぞれ接続されており、バス18を介して各種情報の送受信を行う。統括制御部10は、図3に示すように、HMD1の電源スイッチSW、更新スイッチNW、及びCCD5と接続されている。CPU12と、プログラムROM13、及びRAM15などのメモリとにより、HMD1のマイクロコンピュータが構成される。更新スイッチNWがONにされると、DBサーバ200に新たな撮像画像が供給される。本実施形態における統括制御部10が、後述のフローチャートに示すプログラムに従う各処理機能とともに、本発明の第1画像取得部、第2画像取得部、関連性判定部、特定部、形状認識部、及び画像供給部の一例をそれぞれ構成する。
【0039】
光生成部20は、図3に示すように、信号処理回路21と、光源部30と、光合成部40と、を備えている。光生成部は、統括制御部10から供給された画像データを受け取る。
【0040】
信号処理回路21は、供給された画像データに基づいて、画像を合成するための要素となる青、緑、赤の各画像信号22a〜22cを生成し、光源部30に供給する。信号処理回路21は、水平走査部70を駆動するための水平駆動信号を水平走査部70に供給し、垂直走査部80を駆動するための垂直駆動信号を垂直走査部80に供給する。
【0041】
光源部30は、信号処理回路21から供給される3つの画像信号22a〜22cに従って画像光を出力する画像光出力部として機能する。光源部30は、青色の画像光を発生するBレーザ34及びBレーザ34を駆動するBレーザドライバ31と、緑色の画像光を発生するGレーザ35及びGレーザ35を駆動するGレーザドライバ32と、赤色の画像光を発生するRレーザ36及びRレーザ36を駆動するRレーザドライバ33とを備えている。
【0042】
光合成部40は、光源部30から出力された3つの画像光を供給され、3つの画像光を1つの画像光に合成して任意の画像光を生成する。光合成部40は、光源部30から入射する画像光を平行光にコリメートする。光合成部40は、コリメート光学系41、42、43と、このコリメートされた画像光を合成するためのダイクロイックミラー44、45、46と、合成された画像光を伝送ケーブル8に導く結合光学系47とを備えている。各レーザ34、35、36から出射したレーザ光は、コリメート光学系41、42、43によってそれぞれ平行光化された後に、ダイクロイックミラー44、45、46に入射される。その後、これらのダイクロイックミラー44、45、46により、各画像光が波長に関して選択的に反射または透過される。
【0043】
光走査部50は、コリメート光学系60と、水平走査部70と、垂直走査部80と、リレー光学系75、90と、を備えている。コリメート光学系60は、伝送ケーブル8を介して出射される画像光を平行光化し、水平走査部70に導く。水平走査部70は、共振型偏向素子71と、水平走査制御回路72と、水平走査角検出回路73と、を備えている。共振型偏向素子71は、画像光を水平方向に走査するための反射面を有する。水平走査制御回路72は、信号処理回路21から供給される水平駆動信号23に基づいて、共振型偏向素子71を共振させる。水平走査角検出回路73は、共振型偏向素子71から供給される変位信号に基づいて、共振型偏向素子71の反射面の揺動範囲及び揺動周波数等の揺動状態を検出する。水平走査角検出回路73は、検出した共振型偏向素子71の揺動状態を示す信号を統括制御部10へ供給する。リレー光学系75は、水平走査部70と垂直走査部80との間で画像光を中継する。共振型偏向素子71によって水平方向に走査された光は、リレー光学系75によって垂直走査部80内の偏向素子81の反射面に収束される。垂直走査部80は、偏向素子81と、垂直走査制御回路82と、を備えている。偏向素子81は、リレー光学系75により導かれた画像光を垂直方向に走査する。垂直走査制御回路82は、信号処理回路21から供給される垂直駆動信号24に基づいて、偏向素子81を揺動させる。共振型偏向素子71により水平方向に走査され、偏向素子81によって垂直方向に走査された画像光は、2次元的に走査された走査画像光としてリレー光学系90へ出射される。リレー光学系90は、共振型偏向素子71と偏向素子81とにより走査された各々の画像光を、各々の中心線が相互に略平行になるよう変換し、尚且つ、各々の画像光を、平行光化する。リレー光学系90は、各々の画像光を、各々の中心線が撮影者の瞳孔Eaに収束するように、変換する。
【0044】
リレー光学系90から供給された画像光は、ハーフミラー4で一度反射された後、ユーザPRの瞳孔Eaに収束される。このようにして、ユーザPRはコンテンツ画像を視認することができる。
【0045】
統括制御部10は、共振型偏向素子71の揺動状態に基づいた信号を、水平走査角検出回路73から受け取る。そして、統括制御部10は、受け取った信号に基づいて、信号処理回路21の動作を制御する。信号処理回路21は、水平走査制御回路72へ水平駆動信号を供給し、垂直走査制御回路82へ垂直駆動信号を供給する。水平走査制御回路72は、供給された水平駆動信号に基づき、共振型偏向素子71の動きを制御する。垂直走査制御回路82は供給された垂直駆動信号に基づき、偏向素子81の動きを制御する。以上の一連の流れにより、水平走査と垂直走査との同期が成される。
【0046】
[画像共有システム構成]
図4は、HMD1を用いた画像共有システム100の構成を説明するための説明図である。図4において、HMD1A、1B、1Cは、図3などにおいて示したHMD1と同一の構成のHMDである。図4において、ユーザPRにより装着されたHMD1と、他の3人のユーザにより各々装着されたHMD1A、1B、1Cとが示されている。HMD1A、1B、1Cを各々装着した他の3人のユーザは、図1において示したユーザPRと同様に、組み付け作業を行っている。図4に示すように、HMD1、及びHMD1A、1B、1Cは、各々、通信I/F17、17A、17B、17Cを介した無線通信により、データベースサーバ(以後、「DBサーバ」と記す)200に接続されている。DBサーバ200は、CPU、ROM、RAMなどにより構成される。DBサーバ200は、マニュアル画像をあらかじめ記憶しているマニュアル画像記憶部210を備える。DBサーバ200は、付属画像をあらかじめ記憶している付属画像記憶部220を備える。DBサーバ200は、HMD1、1A、1B、1Cから供給された外景画像を新たな付属画像として第2画像記憶部に記憶させる制御部230を備える。DBサーバ200は、記憶されている所定のデータをHMD1、1A、1B、1Cのうちの複数のHMDに同時に供給することができる。また、DBサーバ200は、記憶されている所定のデータをHMD1、1A、1B、1Cのうちのいずれか1つのHMDに供給することもできる。本実施形態におけるHMD1、1A、1B、1Cが、本発明のヘッドマウントディスプレイ装置の一例である。本実施形態におけるDBサーバ200が、本発明の情報処理部の一例である。本実施形態における画像共有システム100が、本発明の画像共有システムの一例である。本実施形態におけるマニュアル画像記憶部210が、本発明の第1画像記憶部の一例である。本実施形態における付属画像記憶部220が、本発明の第2画像記憶部の一例である。本実施形態における制御部230が、本発明の制御部の一例である。
【0047】
[HMD動作制御]
次に、図5A〜図5Dを参照して、HMD1の動作制御について説明する。なお、図4において示したHMD1A、1B、1Cも、以下に示すHMD1の動作制御と同様の動作制御を行う。
【0048】
図5Aは、HMD1の動作制御処理を示すフローチャートである。一連の動作制御は、HMD1のCPU12により実行される。
【0049】
HMD1の制御処理では、先ず、CCD5により外景画像BGが撮像される(ステップSA1、以下SA1と記す)。このとき、CCD5は、図6に示すように、撮像範囲SRにある外景画像BGを撮像する。CCD5により撮像された外景画像BGの撮像画像のデータは、RAM15により記憶される。本実施形態におけるステップSA1が、本発明の撮像ステップの一例である。
【0050】
外景画像BGが撮像されると、CCD5により撮像された外景画像BGの撮像画像から撮像画像内の全ての特徴点が抽出される(SA2)。撮像画像内の全ての特徴点が抽出されることで、外景画像BG内の全ての部分画像PIの特徴点の座標データが得られる。従って、全ての部分画像PIの特徴点の位置、及び各特徴点間の位置関係に関するデータが得られるため、図6に示す外景画像BG内の複数の部分画像PIの形状が認識されることが可能となる。特徴点の抽出、及び部分画像PIの形状認識には、Sobelオペレータなどによる周知のエッジ検出技術が応用される。
【0051】
特徴点が抽出されると、図6、及び図7に示すようなマニュアル画像MNが表示される(SA3)。図6、及び図7においてマニュアル画像MNは、ページ番号PGが2ページ目のマニュアル画像MNである。SA3について、以下図5Bを用いて詳細に説明する。
【0052】
図5Bは、SA3における処理を示すフローチャートである。SA2において特徴点が抽出されると、DBサーバ200により記憶されている判断テーブルTB1が読み出される(SB1)。判断テーブルTB1は、図8に示すように、特徴点データとページデータとが対応付けられてDBサーバ200により記憶されているテーブルである。本実施形態において、特徴点データは、画像を構成する複数の特徴点の座標データの集合である。図8において、簡略化のため、各特徴点データとして複数の特徴点により構成される画像が示されている。図8に示すように、ハブの画像HBを構成する特徴点データが判断テーブルTB1の1項目に記憶されている。図8に示すように、ケーブル、スクリーン、及びスクリーンシートの画像を構成する特徴点データが、各々、判断テーブルTB1の2項目、3項目、及び4項目に記憶されている。また、図8において、ページデータ「1,2,3」とは、表示されるマニュアル画像MNのページ番号PGが1ページと2ページと3ページとであることを示す。
【0053】
判断テーブルTB1が読み出されると、判断テーブルTB1の特徴点データの項に、SA2において抽出された特徴点データに該当するものがあるか否かが判断される(SB2)。
【0054】
判断テーブルTB1の特徴点データの項に、SA2において抽出された特徴点データに該当するものがあると判断されると(SB2:Yes)、判断テーブルTB1において該当する特徴点データに対応したページデータのマニュアルデータが図3において示したDBサーバ200のマニュアル画像記憶部210から取得される。DBサーバ200から取得されるマニュアルデータは、ページデータに示されるページ番号PGのマニュアル画像MNを表示するための画像データである。取得されたマニュアルデータは、RAM15に供給される(SB3)。
【0055】
RAM15にマニュアルデータが供給されると、供給されたマニュアルデータが次にVRAM16に供給され、VRAM16上で展開される(SB4)。マニュアルデータがVRAM16上で展開されると、マニュアルデータに基づいたマニュアル画像MNが表示される(SB5)。なお、例えばページデータが「1,2,3」の場合、マニュアル画像MNの1ページ目、2ページ目、3ページ目が順に表示される。
【0056】
SB2において、判断テーブルTB1の特徴点データの項に、SA2において抽出された特徴点データに該当するものがないと判断されると(SB2:No)、「該当マニュアル無し」というメッセージが記されたマニュアル画像MNのマニュアルデータがDBサーバ200からRAM15に供給される(SB6)。SB6においてRAM15にマニュアルデータが供給されると、処理がSB4に移り、その後「該当マニュアル無し」というメッセージのマニュアル画像MNが表示される(SB5)。マニュアル画像MNが表示されることで、ユーザPRは、図6に示すように、外景画像BGとマニュアル画像MNとが重畳した合成画像を視認することとなる。本実施形態におけるステップSA3が、本発明の第1画像取得ステップの一例である。
【0057】
SA3に示す処理について図6、及び図8を用いて説明する。図6に示すように、今、撮像範囲SRにハブの画像HBが入っている。撮像範囲SRにハブの画像HBが入ることで、図8に示す判断テーブルTB1に従い、図5Bに示すSB3において、ページデータ「1,2,3」のマニュアルデータが取得される。マニュアルデータ「1,2,3」が取得されることで、図5Bに示すSB5において、マニュアル画像MNの1ページ目、2ページ目、3ページ目が順に表示される。図6に示すように、既にマニュアル画像MNの1ページ目は表示され、今、マニュアル画像MNの2ページ目が表示されている。マニュアル画像MNは、図6に示すように、作業において必要となる部品、及び工具や作業手順等の、作業の内容、及び手順を表す画像である。以上のようにして、ユーザPRは、マニュアル画像MNを視認しながら、マニュアル画像MNにおいて指示されている内容の作業を行うことができる。
【0058】
マニュアル画像MNが表示されると、表示されているマニュアル画像MNのうちのページ番号PGに関連した複数の付属画像ACのデータがあるか否かが判断される(SA4)。付属画像ACは、作業の内容、及び手順に付随した情報をユーザPRに示すための画像である。DBサーバ200により取得される付属画像ACは、マニュアル画像MNのうちのページ番号PGに関連した図10A、及び図10Bに示すような少なくとも2つの画像である。本実施形態において、DBサーバ200にあらかじめ記憶されている付属画像ACは、図10Aに示すような成功例を示す画像である。図10Aに示す付属画像ACは、対象画像OBにより示される作業対象の所定の箇所にケーブルCBを挿入するという作業において、適切な箇所にケーブルCBが挿入され、正常ランプLPが点灯したという成功例を示す画像である。本実施形態において、DBサーバ200により記憶されている付属画像ACは、図10Aに示すような成功例を示す画像の他に、図10Bに示すような失敗例を示す画像がある。図10Bに示す画像は、ユーザPR、及びHMD1A、1B、1Cを各々装着した3人の他のユーザにより更新スイッチNWがONにされ、新規な付属画像ACとしてDBサーバ200により記憶された画像である。図10Bに示す付属画像ACは、対象画像OBにより示される作業対象の所定の箇所にケーブルCBを挿入するという作業において、適切でない箇所にケーブルCBが挿入され、正常ランプLPが点灯しなかった失敗例を示す画像である。図10A、及び図10Bに示すような付属画像ACがユーザPRにより視認されることで、ユーザPRが行っている作業の内容、及び手順に付随した情報をユーザPRに示すことができる。
【0059】
SA4について、以下図5Cを用いて詳細に説明する。図5Cは、SA4における処理を示すフローチャートである。
【0060】
この処理では、先ず、DBサーバ200により記憶されている判断テーブルTB2が通信I/F17を介して読み出される(SC1)。判断テーブルTB2は、図9に示すように、ページデータと付属画像ACのデータとが対応付けられて図3において示したDBサーバ200の付属画像記憶部220により記憶されているテーブルである。付属画像ACのデータは、図9に示すように、M1A1、及びM2A1などの各付属画像の識別番号と図8において示した特徴点データと同様の各付属画像ACの特徴点データとを備える。図9に示す識別番号がMXAYの場合、Xはページデータを示し、Yは各ページデータに対応付けられている各付属画像ACに付与された番号を示す。図9に示す付属画像ACの特徴点データは、例えば、識別番号M2A1の付属画像ACの場合、ハブの画像HBとケーブルの画像CBとを構成する複数の特徴点の座標データの集合を示す。
【0061】
判断テーブルTB2が読み出されると、判断テーブルTB2のページデータの項に、現在表示されているマニュアル画像MN内のページ番号PGに該当するものがあるか否かが判断される(SC2)。
【0062】
現在表示されているマニュアル画像MN内のページ番号PGに該当するものがあると判断されると(SC2:Yes)、ページデータに関連した複数の付属画像ACのデータが取得される(SC3)。SC2において、現在表示されている画像内のページ番号PGに該当するものがないと判断されると(SC2:No)、マニュアル画像MNのうちのページ番号PGに関連した付属画像ACのデータがないため、処理はS2に移る。なお、図5Bにおいて示したSB6において、「該当マニュアル無し」というメッセージのマニュアル画像MNが表示された場合も、SC2において現在表示されている画像内のページ番号PGに該当するものがないと判断され、処理はSA2に移る。
【0063】
SA4に示す処理を図6、及び図9を用いて説明する。図6に示すように、今、ページ番号PGが2ページ目のマニュアル画像MNが表示されている。従って、図9に示すページデータは「2」であるため、SC2において、現在表示されている画像内のページ番号PGに該当するものがあると判断される。この判断処理が行われると、該当する特徴点データに対応した複数の付属画像ACのデータが取得される。即ち、図9に示す判断テーブルTB2内においてページデータ「2」に関連した識別番号M2A1、M2A2、及びM2A3の3つの付属画像ACのデータが取得される。本実施形態におけるステップSA4が、本発明の第2画像取得ステップの一例である。
【0064】
図5Aに示すSA4においてマニュアル画像MNのうちのページ番号PGに関連した付属画像ACの特徴点データがあると判断され、SC3において複数の付属画像ACのデータが取得されると、複数の付属画像ACの中に作業と関連のある少なくとも1つの付属画像ACがあるか否かが判断される(SA5)。SA5について、以下図5Dを用いて詳細に説明する。
【0065】
図5Dは、SA5における処理を示すフローチャートである。この処理では、先ず、SA2において抽出された複数の部分画像PIの各特徴点データの中で、SB2において判断テーブルTB1の特徴点データの項に該当するものがあると判断された部分画像PIの特徴点データ(以後、「部分画像PIの特徴点データ」と記す。)とSA4において取得された付属画像ACのうちの1つの特徴点データとが比較される(SD1)。SD1において、部分画像PIの特徴点データとして、図8に示す複数の部分画像PIの特徴点データのうちの1つが選ばれる。本実施形態では、SD1において、部分画像PIの特徴点データは、図8に示すTB1における特徴点データのうち上から順に選ばれる。今、図6に示すように、撮像された外景画像BGの複数の部分画像PIのうちで、図8に示すテーブルTB1における特徴点データにより構成される画像として、ハブの画像HBに該当する部分画像PIのみが存在する。従って、SD1において、ハブの画像HBを構成する特徴点データが部分画像PIの特徴点データとして選ばれる。ハブの画像HBを構成する特徴点データが部分画像PIの特徴点データとして選ばれると、SD1において、ハブの画像HBを構成する特徴点データとSA4において取得された識別番号M2A1、M2A2、及びM2A3の各特徴点データとが比較される。
【0066】
特徴点データの比較が行われると、部分画像PIの形状と複数の付属画像ACのうちの各付属画像ACの形状との一致率が算出される(SD2)。即ち、ハブの画像HBの形状と識別番号M2A1の付属画像ACの形状との一致率、ハブの画像HBの形状と識別番号M2A2の付属画像ACの形状との一致率、及びハブの画像HBの形状と識別番号M2A3の付属画像ACの形状との一致率が算出される。識別番号M2A1、及びM2A2の付属画像ACは、図9に示すように、ハブの画像HBの特徴点データを備える。従って、ハブの画像HBの形状と識別番号M2A1の付属画像ACの形状との一致率、及びハブの画像HBの形状と識別番号M2A2の付属画像ACの形状との一致率は最大値1.0として算出される。一方、識別番号M2A3の付属画像ACは、図9に示すように、ハブの画像HBの特徴点データを備えない。従って、ハブの画像HBの形状と識別番号M2A3の付属画像ACの形状との一致率は最小値0.0として算出される。
【0067】
形状の一致率が算出されると、ユーザPRが行っている作業に関連している各付属画像ACがあるか否かが判断される(SD3)。SD3において、部分画像PIと各付属画像ACとの形状の一致率が、プログラムROM13に記憶されている基準値0.8以上であると、付属画像ACが作業に関連していると判定される。SD3において、部分画像PIと各付属画像ACとの形状の一致率がプログラムROM13に記憶されている基準値0.8未満であると、付属画像ACは作業に関連していないと判定される。ハブの画像HBの形状と識別番号M2A1の付属画像ACの形状との一致率、及びハブの画像HBの形状と識別番号M2A2の付属画像ACの形状との一致率は1.0であるため、識別番号M2A1の付属画像AC、及び識別番号M2A2の付属画像ACは、作業に関連していると判定される。ハブの画像HBの形状と識別番号M2A3の付属画像ACの形状との一致率は0.0であるため、識別番号M2A3の付属画像ACは、作業に関連していないと判定される。
【0068】
ユーザPRが行っている作業に関連している付属画像ACがあると判断されると(SD3:Yes)、作業に関連していると判定された図9に示す付属画像ACのデータがRAM15に供給される(SD4)。本実施形態において、作業に関連している付属画像ACがあると判断されるため、SD3の処理の後、処理はSD4に移る。SD4において、RAM15に付属画像ACのデータが供給される際、あわせてRAM15に供給される付属画像ACの数がカウントされる。本実施形態においてRAM15に供給される付属画像ACは、識別番号M2A1の付属画像AC、及び識別番号M2A2の付属画像ACであるため、SD4においてカウントされる数は、「2」である。
【0069】
付属画像ACの画像データがRAM15に供給されると、部分画像PIが最後の部分画像PIであるか否かが判断される(SD5)。また、SD3において、作業に関連している付属画像ACがないと判断された場合(SD3:No)、処理はSD5に移り、部分画像PIが最後の部分画像PIであるか否かが判断される。SD5において、部分画像PIが最後の部分画像PIであるか否かは、図8に示した判断テーブルTB1において部分画像PIの特徴点データが最下端のデータであるか否かによって判断される。前述のように、撮像された外景画像BG内に、図8に示すテーブルTB1における特徴点データにより構成される画像として、ハブの画像HBのみが存在する。従って、この場合、部分画像PIが最後の部分画像PIであると判断される。
【0070】
SD5において、部分画像PIが最後の部分画像PIであると判断されると(SD5:Yes)、複数の付属画像ACの中に作業と関連のある少なくとも1つの付属画像ACがあるか否かが判断される(SD6)。SD6の判断処理は、SD4においてカウントされた付属画像ACの数に基づいて行われる。部分画像PIが最後の部分画像PIでないと判断されると(SD5:No)、処理は、SD1に戻り、次の部分画像PIに対して再びSD1以降の処理が行われる。本実施形態において、ハブの画像HBは、最初の部分画像であり、且つ最後の部分画像PIである。従って、SD5において、部分画像PIが最後の部分画像PIでないと判断されず、処理は、SD6に移る。SD6において、作業と関連のある少なくとも1つの付属画像ACがあると判断されると(SD6:Yes)、処理がSA6に移る。SD6において、作業と関連のある少なくとも1つの付属画像ACがないと判断されると(SD6:No)、処理がSA2に戻る。以上、説明したように、図5Aに示すSA5の処理は、図5Dに示した一連の処理により実行される。本実施形態におけるステップSA5が、本発明の関連性判定ステップの一例である。
【0071】
複数の付属画像ACの中に作業と関連のある少なくとも1つの付属画像ACがあると判断されると(SA5:Yes)、該当する少なくとも1つの付属画像ACが表示される(SA6)。複数の付属画像ACの中に作業と関連のある少なくとも1つの付属画像ACがないと判断されると(SA5:No)、処理がSA2に戻る。
【0072】
SA6において、該当する少なくとも1つの付属画像ACが表示されると、電源スイッチSWから終了の指令が供給された否かが判断される(SA7)。終了の指令は、ユーザPRが電源スイッチSWをOFFにした場合に、供給される。終了の指令が供給されていないと判断されると(SA7:No)、処理がSA2に戻る。終了の指令が供給されていると判断されると(SA7:Yes)、図5Aに示す処理が終了する。
【0073】
次に、図5Eを参照して、HMD1の付属画像ACの判断テーブルTB2への追加処理について説明する。図5Eに示す処理は、更新スイッチNWがONにされ、更新の指令が供給された場合に、開始される。追加されるべき新たな付属画像ACは、更新スイッチNWがONにされた際にCCD5により撮像され、RAM15により記憶された外景画像BGである。従って、ユーザPRが作業上で図10Bに示すような失敗をした際に、更新スイッチNWをONにすることで、図10Bに示すような失敗例を示す外景画像BGが新たな付属画像ACとして判断テーブルTB2に追加されるべきと判断される。図5Eに示す追加処理が開始されると、先ず、更新スイッチNWがONにされた際にマニュアル画像MNが表示されていたか否かが判断される(SE1)。マニュアル画像MNが表示されていたと判断されると(SE1:Yes)、新たな付属画像ACが表示されていたマニュアル画像MNのページデータとともにDBサーバ200に供給される(SE2)。DBサーバ200は、HMD1、1A、1B、1Cから逐次供給される新たな付属画像ACとページデータとを対応付けて、新たな付属画像ACとページデータとを判断テーブルTB2に追加する。具体的には、図3において示した制御部230が、付属画像記憶部220に記憶されている判断テーブルTB2に新たな付属画像ACとページデータとを対応付けて記憶させる。SE2において示したように、本実施形態におけるHMD1の統括制御部10は、CCD5により撮像された全ての外景画像BGをDBサーバ200に供給するのではなく、判断テーブルTB2に追加されるべきと判断された外景画像BGを新たな付属画像ACとして、DBサーバ200に供給している。従って、DBサーバ200に過度な情報処理負担をかけるといった問題が起きる可能性を軽減できる。本実施形態の統括制御部10及びSE2の処理機能は、本発明の画像供給部の一例である。SE2において新たな付属画像ACがDBサーバ200に供給されると、図5Eに示す処理が終了する。なお、SE1において、マニュアル画像MNが表示されていなかったと判断されると(SE1:No)、図5Eに示す処理が終了する。
【0074】
今、図11に示すようにユーザPRが対象画像OBにより示される作業対象の所定の接続口にケーブルCBを挿入するという作業において、誤って、蓋CPを組み付けてしまったとする。このときユーザPRにより、更新スイッチNWがONにされることで、SA8において、図11に示す外景画像BGが新たな付属画像ACとしてマニュアル画像MNのページデータである「2」という情報とともにDBサーバ200に供給される。DBサーバ200は、新たな付属画像ACとページデータとを対応付けて、新たな付属画像ACのデータを図9において示した判断テーブルTB2に追加する。DBサーバ200により新たな付属画像ACのデータが追加されることにより、図12に示す新たな判断テーブルTB3が作成される。図12に示すように、判断テーブルTB3に新たな付属画像ACのデータとして、識別番号M2A4の付属画像ACのデータが追加されている。識別番号M2A4のような新たな識別番号は、更新時にDBサーバ200により順次付与される。このように、画像共有システム100において、HMD1、1A、1B、1CからDBサーバ200に失敗例を示す新たな付属画像ACが供給され、DBサーバ200により新たな付属画像ACが記憶されることにより、HMD1、1A、1B、1Cの各々のHMDが、他のHMDと失敗例を示す付属画像ACを共有することができる。尚且つ、SA5などに示した処理により、複数の付属画像ACのうち各々のユーザが行っている作業と関連があると判定された付属画像ACのみが各々のユーザに視認されることが可能である。
【0075】
(変形例)
本実施形態において、図5A〜5Eに示した処理は、全て図3において示したHMD1のCPU12により行われていたが、これに限らず、これらの処理は図4において示したDBサーバ200により行われてもよい。また、各種データの記憶に関しても、図3において示したHMD1のフラッシュROM14、及びRAM15の代わりとして、図4において示したDBサーバ200により行われてもよい。
【0076】
本実施形態において、画像共有は図4において示したように、HMD1、1A、1B、1C、及びDBサーバ200間の各種データのやりとりによりなされていた。しかし、これに限らず、例えば、図13に示すようにパーソナルコンピュータ(以後、「PC」と記す)を介して画像共有がなされてもよい。図13は、本発明の変形例1においてHMD1を用いた画像共有システム900の構成を説明するための説明図である。図12において、HM1、1A、1B、1Cは、図1、図2、及び図3などにおいて示したHMD1と同一の構成のHMDである。図13において、ユーザPRにより装着されたHMD1と、他の3人のユーザにより各々装着されたHMD1A、1B、1Cとが示されている。HMD1、1A、1B、1Cを各々装着した4人のユーザは、図1において示したユーザPRと同様に、組み付け作業を行っている。図13に示すように、HMD1、及びHMD1A、1B、1Cは、各々、通信I/F17、17A、17B、17Cを介した無線通信により、パーソナルコンピューターPC1、PC2、PC3、PC4に接続可能である。パーソナルコンピューターPC1、PC2、PC3、PC4は、DBサーバ300に無線通信により接続可能である。パーソナルコンピューターPC1〜PC4は、DBサーバ300に接続されると、DBサーバ300からマニュアル画像MN、及び判断テーブルTB1、TB2を取得する。パーソナルコンピューターPC1〜PC4は、DBサーバ300から取得したマニュアル画像MN、及び判断テーブルTB1、TB2を一時記憶する。HMD1、1A、1B、1Cが無線通信により、各々、パーソナルコンピューターPC1〜PC4に接続されると、パーソナルコンピューターPC1〜PC4は、各々、マニュアル画像MN、及び判断テーブルTB1、TB2をHMD1、1A、1B、1Cに供給する。マニュアル画像MN、及び付属画像ACの表示処理は、図5A〜図5Dにおいて示した処理と同様にして行われる。このように、パーソナルコンピューターPC1〜PC4が、マニュアル画像MN、及び判断テーブルTB1、TB2を一時記憶し、HMD1、1A、1B、1Cが無線通信により、各々、パーソナルコンピューターPC1〜PC4に接続される場合のみマニュアル画像MN、及び判断テーブルTB1、TB2がHMD1、1A、1B、1Cに供給される。従って、HMD1、1A、1B、1Cは、常時DBサーバ、及びパーソナルコンピューターPC1〜PC4に接続される必要がなく、マニュアル画像MN、及び判断テーブルTB1、TB2等のデータが必要となる場合のみ接続されるため、効率的な画像共有がなされる。
【0077】
本実施形態において、付属画像ACが作業に関連しているか否かは、部分画像PIの形状と付属画像ACの形状との一致率が基準値以上であるか否かにより判断されていた。この際、一致率が基準値以上であると判断され、付属画像ACが作業に関連していると判定されると同時に、付属画像ACと形状が一致する部分画像PIが外景画像のうちのユーザの作業対象を表す対象画像OBであると特定されていた。しかし、これに限らず、例えば、図14及び図15に示す本発明の変形例2の構成により対象画像が特定されてもよい。図14に示す処理は、図5Aにおいて示したSA2の代わりとなる処理である。図14に示す処理では、先ず図15に示すユーザの注視点GPが解析される(SX1)。具体的には、ユーザの瞳が向いている方向が検知され、検知された方向と外景画像との交点の位置、即ちユーザの注視点GPの座標が算出される。そして、算出された交点の位置を中心とした所定の範囲内にある画像が対象画像であると特定される。SX1においてユーザの注視点が解析されると、図15に示すように、注視点GPから一定範囲GR内の特徴点が抽出される(SX2)。即ち、図5Aにおいて示した本実施形態のSA2においては撮像画像内の全ての特徴点が抽出されていたが、この変形例においては注視点GPから一定範囲GR内の特徴点のみが抽出される。従って、図5Aにおいて示すSA2と比較して図14に示すSX2の方が速やかに特徴点の抽出を行える。この変形例の場合、HMDは、例えば、ユーザの瞳を撮像する瞳撮像部を備え、瞳撮像部により撮像されたユーザの瞳の画像の中心を算出することによって、ユーザの瞳が向いている方向を検知する。なお、瞳撮像部は、例えば、図1において示したフレーム部2に設置される。また、瞳撮像部により撮像された瞳の画像データは、図3において示したバス18を介してRAM15により記憶される。瞳の画像データがRAM15に記憶されると、CPU12により、SX1においてユーザの注視点GPが解析される。本変形例2における瞳撮像部が、本発明の瞳撮像部の一例である。本変形例2におけるCPU12が、本発明の位置算出部の一例である。
【0078】
本実施形態において、付属画像ACが作業に関連しているか否かは、部分画像PIの形状と付属画像ACの形状との一致率が基準値以上であるか否かにより判断されていた。この際、一致率が基準値以上であると判断され、付属画像ACが作業に関連していると判定されると同時に、付属画像ACと形状が一致する部分画像PIが対象画像であると特定されていた。しかし、これに限らず、例えば、図16及び図17に示す本発明の変形例3の構成により対象画像が特定されてもよい。図16に示す処理は、図5Aにおいて示したSA2の代わりとなる処理である。図16に示す処理では、先ず、撮像画像内の全ての特徴点が抽出される(SY1)。この処理は図5Aにおいて示した処理と同様にして行われる。撮像画像内の全ての特徴点が抽出されると、指差し画像の特徴点が取得される(SY2)。指差し画像とは、ユーザの手指の画像として予め図3において示したフラッシュROM14により記憶されている画像である。指差し画像の特徴点が取得されると、SY1において抽出された特徴点とSY2において取得された指差し画像の特徴点とに基づいて形状の一致率が算出される(SY3)。SY3の処理は、SD2において示した処理と同様に行われる。形状の一致率が算出されると、算出された一致率が基準値以上か否かが判断される(SY4)。SY4の処理は、SD3において示した処理と同様に行われる。一致率が基準値未満であると判断されると(SY4:No)、ユーザの手指が撮像画像内に存在しないと判断され、処理がSA1に戻る。一致率が基準値以上であると判断されると(SY4:Yes)、ユーザの手指が撮像画像内に存在すると判断され、処理がSY5に移る。一致率が基準値以上であると判断されると(SY4:Yes)、指差し画像のうちの指差し点の座標データに基づき、図17に示す指差し点FPが特定される(SY5)。指差し点FPが特定されると、図17に示す指差し点FPから一定範囲FR内の特徴点が抽出される(SY6)。図16に示す処理ではSY1において一度撮像画像内の全ての特徴点が抽出された後、SY6において再度一定範囲FR内の特徴点が抽出される。従って、図5Aにおいて示すSA2と比較して図16に示す抽出処理の方が正確に特徴点の抽出を行える。本変形例3におけるCPU12が、本発明の手指認識部の一例である。
【0079】
本実施形態において、図8において示した判断テーブルTB1、及び図9において示した判断テーブルTB2において、マニュアル画像MNのページデータが、特徴点データと対応付けられていた。しかし、これに限らず、例えば、ページデータの代わりにマニュアル画像の章や項を示すインデックスのデータが、特徴点データと対応付けられて記憶されてもよい。
【0080】
本実施形態においてマニュアル画像MN、判断テーブルTB1、及び判断テーブルTB2等はDBサーバ200により記憶されていたが、これに限らず、例えば、HMDのフラッシュROMにより記憶されていてもよい。
【0081】
本実施形態において、図5Eにおいて示したように、SE1において、マニュアル画像MNが表示されていなかったと判断されると、図5Eに示す処理が終了していた。しかし、これに限らず、例えば、マニュアル画像MNが表示されていなかった場合においても、ユーザが更新スイッチNWを押した後にHMDに取り付けられたキーボード等を操作することにより、ユーザがマニュアル画像のページデータを指定し、新たな付属画像ACがユーザにより指定されたマニュアル画像のページデータとともにDBサーバに供給されてもよい。この場合、図3において示した統括制御部に所定のI/Fを通すなどして所定のキーボード等のページ指定部が接続されていればよい。
【符号の説明】
【0082】
1 HMD
3 画像表示部
4 ハーフミラー
5 CCD
7 システムボックス
10 統括制御部
12 CPU
13 プログラムROM
14 フラッシュROM
15 RAM
17 通信I/F
1A、1B、1C HMD
100 画像共有システム
200 DBサーバ
210 マニュアル画像記憶部
220 付属画像記憶部
230 制御部
PR ユーザ
TB1 判断テーブル
TB2 判断テーブル
PC1、PC2、PC3、PC4 パーソナルコンピュータ
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの頭部及びその近辺に装着され、ユーザが画像情報に基づいた画像光による情報画像と外光による外景画像とを同時に視認しながら、外景画像を撮像できるヘッドマウントディスプレイ装置(以後、「HMD」と記す。)、及びヘッドマウントディスプレイ装置を用いた画像共有システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、画像情報に基づいた画像光による画像が外光による外景画像とともにユーザにより視認されるように構成された光学系を備えたHMDが、特許文献1に提案されている。このようなHMDを頭部に装着すれば、ユーザは、例えば、マニュアル画像を視認しながら、同時にマニュアル画像において指示されている内容の作業を行うことが可能となる。
【0003】
マニュアル画像のうち特定箇所に関連した付属情報に基づいた付属画像をPCの画面などに表示するコンテンツ作成装置が、特許文献2に開示されている。このコンテンツ作成装置を、HMDに適用することで、ユーザは、付属情報に基づいた付属画像を間近に視認しながら、マニュアル画像において指示されている内容の作業を行うことができる。即ち、このようなHMDを使用することにより、ユーザは、マニュアル画像のうちの特定箇所の作業を、特定箇所において指示されている通りに行っているかなどを表す付属画像を間近に視認することができる。従って、ユーザは、マニュアル画像において指示されている内容の作業を効率良く行うことができる。
【0004】
上述のようなHMDが、サーバやデータベースなどにより構成されるネットワークシステムに接続可能で、且つHMDがユーザの視認範囲を撮像可能なカメラを搭載している場合、ユーザがマニュアルを視認しながら行っていた作業における失敗例などを、他のユーザと共有することが可能となる。例えば、ユーザが視認範囲のある領域にある物を置くという作業をしている際に、他の誤った領域にその物を置いてしまった場合、そのときのユーザの視認範囲を時間と対応付けてカメラにより撮像する。そして、撮像された画像をネットワークシステムを介して、他のユーザに供給する。他のユーザに供給された画像は、他のユーザにより視認されているマニュアル画像のうちの特定箇所に対応付けられてユーザに視認される。他のユーザは、作業をしながら、特定のユーザの失敗例に関する画像を視認することで、同様の失敗をしないように注意しながら作業を行うことが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平5−303053号公報
【特許文献2】特開2006−53696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、ユーザにとって必ずしもネットワークシステムを介して供給される画像の全てが重要とは限らない。例えば、特定のユーザが他のユーザと全く異なる内容の作業を行っていた場合、特定のユーザの作業内容と関連のない画像が他のユーザから供給され、特定のユーザがそれらの画像全てを視認していると、作業に支障を来たすなどの問題が発生する。
【0007】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、HMDを装着したユーザが所定の作業を行っている際に、HMDに供給または記憶された複数の画像情報から、ユーザが行っている作業に関連したユーザにとって必要な情報のみを選定でき、該情報に基づいた画像のみをユーザにより視認されるように構成されたヘッドマウントディスプレイ装置、及びヘッドマウントディスプレイ装置を用いた画像共有システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1記載の本発明は、ユーザの頭部及びその近辺に装着され、画像を形成するための画像情報に基づいた画像光による画像が外光による外景画像とともに前記ユーザにより視認されるように構成されたヘッドマウントディスプレイ装置であって、前記ユーザが所定の作業を行っている際に、前記ユーザの作業状況を表す前記外景画像を撮像する撮像部と、前記ユーザが行っている前記所定の作業を支援するために、前記撮像部により撮像された前記外景画像に関連した、前記所定の作業の内容、及び手順を表す第1画像を取得する第1画像取得部と、前記第1画像により表わされる前記所定の作業の内容、及び手順に付随した情報を前記ユーザに示すために、前記第1画像取得部により取得された前記第1画像のうちの特定箇所に関連した複数の第2画像を取得する第2画像取得部と、前記第2画像取得部により取得された前記複数の第2画像が前記ユーザが行っている作業と関連があるか否かを、前記撮像部により撮像された前記外景画像に基づいて判定する関連性判定部と、を備え、前記第1画像取得部により取得された第1画像と、前記複数の第2画像のうち、前記関連性判定部により前記ユーザが行っている作業と関連があると判定された少なくとも1つの前記第2画像とが前記ユーザにより視認されるように構成されたことを特徴とするものである。
【0009】
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の発明において、前記第1画像取得部は、前記ユーザの作業状況に応じて前記ユーザに前記所定の作業の内容、及び手順を示すために、前記撮像部により順次撮像される前記外景画像が表す前記ユーザの作業状況に沿って、順次内容が切り換わるマニュアル画像である前記第1画像を取得し、前記第2画像取得部は、前記マニュアル画像である前記第1画像内に付されたインデックス、またはページ番号である前記特定箇所に関連した複数の第2画像を取得することを特徴とするものである。
【0010】
請求項3記載の本発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記撮像部により撮像された前記外景画像のうち前記ユーザの作業対象である対象画像を特定する特定部を備え、前記関連性判定部は、前記第2画像取得部により取得された前記複数の第2画像のうち、前記特定部により特定された前記対象画像に関連した前記第2画像が前記ユーザが行っている作業と関連があると判定することを特徴とするものである。
【0011】
請求項4記載の本発明は、請求項3に記載の発明において、前記撮像部により撮像された前記外景画像のうちの一部の画像である複数の部分画像の部分形状を認識する形状認識部を備え、前記特定部は、前記形状認識部により認識された前記部分形状のうち、前記第2画像取得部により取得された前記複数の第2画像のうちのいずれかの形状と一致する前記部分形状の前記部分画像を前記対象画像として特定することを特徴とするものである。
【0012】
請求項5記載の本発明は、請求項3に記載の発明において、前記ユーザの瞳を撮像する瞳撮像部と、前記瞳撮像部により撮像された前記ユーザの瞳が向いている方向と前記撮像部により撮像された前記外景画像との交点の位置を算出する位置算出部と、を備え、前記特定部は、前記外景画像のうちの一部の画像である複数の部分画像のうち前記位置算出部により算出された前記交点が位置する部分画像を前記対象画像として特定することを特徴とするものである。
【0013】
請求項6記載の本発明は、請求項3に記載の発明において、前記撮像部により撮像された前記外景画像のうちの一部の画像である複数の部分画像のうちの前記ユーザの手指の画像である手指画像の手指形状を認識する手指認識部を備え、前記特定部は、前記複数の部分画像のうち前記手指認識部により認識された前記手指形状の前記手指画像が指し示す先の部分画像を前記対象画像として特定することを特徴とするものである。
【0014】
請求項7記載の本発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の発明の前記ヘッドマウントディスプレイ装置を複数備え、更に複数の前記ヘッドマウントディスプレイ装置に接続された情報処理部を備える画像共有システムであって、前記ヘッドマウントディスプレイ装置は、前記撮像部により撮像された前記外景画像を前記情報処理部に供給する画像供給部を備え、前記情報処理部は、前記第1画像をあらかじめ記憶している第1画像記憶部と、前記第2画像をあらかじめ記憶している第2画像記憶部と、複数の前記ヘッドマウントディスプレイの前記画像供給部より供給される複数の前記外景画像を新たな前記第2画像として前記第2画像記憶部に記憶させる制御部とを備え、前記第1画像取得部は、前記情報処理部により記憶されている前記第1画像を取得し、前記第2画像取得部は、前記情報処理部により記憶されている複数の前記第2画像を取得することを特徴とするものである。
【0015】
請求項8記載の本発明は、ユーザの頭部及びその近辺に装着され、画像を形成するための画像情報に基づいた画像光による画像が外光による外景画像とともに前記ユーザにより視認されるように構成されたヘッドマウントディスプレイ装置に使用される画像表示制御方法であって、前記ユーザが所定の作業を行っている際に、前記ユーザの作業状況を表す前記外景画像を撮像する撮像ステップと、前記ユーザが行っている前記所定の作業を支援するために、前記撮像ステップにより撮像された前記外景画像に関連した、前記所定の作業の内容、及び手順を表す第1画像を取得する第1画像取得ステップと、前記第1画像により表わされる前記所定の作業の内容、及び手順に付随した情報を前記ユーザに示すために、前記第1画像取得ステップにより取得された前記第1画像のうちの特定箇所に関連した複数の第2画像を取得する第2画像取得ステップと、前記第2画像取得ステップにより取得された前記複数の第2画像が前記ユーザが行っている作業と関連があるか否かを、前記撮像ステップにより撮像された前記外景画像に基づいて判定する関連性判定ステップと、を備え、前記第1画像取得ステップにより取得された第1画像と、前記複数の第2画像のうち、前記関連性判定ステップにより前記ユーザが行っている作業と関連があると判定された少なくとも1つの前記第2画像とが前記ユーザにより視認されることを特徴とするものである。
【0016】
請求項9記載の本発明は、ユーザの頭部及びその近辺に装着され、画像を形成するための画像情報に基づいた画像光による画像が外光による外景画像とともに前記ユーザにより視認されるように構成されたヘッドマウントディスプレイ装置のコンピュータに実行させる画像表示制御プログラムであって、前記ユーザが所定の作業を行っている際に、前記ユーザの作業状況を表す前記外景画像を撮像する撮像ステップと、前記ユーザが行っている前記所定の作業を支援するために、前記撮像ステップにより撮像された前記外景画像に関連した、前記所定の作業の内容、及び手順を表す第1画像を取得する第1画像取得ステップと、前記第1画像により表わされる前記所定の作業の内容、及び手順に付随した情報を前記ユーザに示すために、前記第1画像取得ステップにより取得された前記第1画像のうちの特定箇所に関連した複数の第2画像を取得する第2画像取得ステップと、前記第2画像取得ステップにより取得された前記複数の第2画像が前記ユーザが行っている作業と関連があるか否かを、前記撮像ステップにより撮像された前記外景画像に基づいて判定する関連性判定ステップと、を前記コンピュータに実行させ、前記第1画像取得ステップにより取得された第1画像と、前記複数の第2画像のうち、前記関連性判定ステップにより前記ユーザが行っている作業と関連があると判定された少なくとも1つの前記第2画像とが前記ユーザにより視認されることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0017】
請求項1記載のヘッドマウントディスプレイ装置によれば、関連性判定部により、複数の第2画像のうちユーザが行っている作業と関連があると判定された第2画像のみが第1画像取得部により取得された第1画像とともにユーザにより視認される。従って、ユーザは、複数の第2画像のうちユーザが行っている作業に関連したユーザにとって必要な情報に基づいた第2画像のみを視認することができる。
【0018】
請求項2記載のヘッドマウントディスプレイ装置によれば、ユーザは、ユーザの作業状況に沿って順次内容が切り換わるマニュアル画像と、マニュアル画像内のインデックスまたはページ番号に関連した第2画像とを同時に視認できる。従って、ユーザは、作業内容、及び手順を十分に理解しながら、効率よく作業を行うことができる。また、マニュアル画像がユーザの作業状況に沿って順次内容が切り換わるため、ユーザが手入力でマニュアル画像のページや内容を切り換える必要がない。従って、ユーザは作業において両手を使うことができ、作業を可及的に効率よく行うことができる。
【0019】
請求項3記載のヘッドマウントディスプレイ装置によれば、撮像部により撮像された外景画像のうちユーザの作業対象である対象画像を特定する特定部を備える。そして、複数の第2画像のうち、対象画像に関連した第1画像のうちの特定箇所に関連した第2画像が前記ユーザが行っている作業と関連があると判定される。従って、ユーザの作業対象が正確に特定されることで、ユーザは、自身が行っている作業に関連した第2画像のみを正確に視認することが可能となる。
【0020】
請求項4記載のヘッドマウントディスプレイ装置によれば、形状認識部により認識された部分形状のうち、複数の第2画像のうちのいずれかの形状と一致する部分形状の部分画像が対象画像として特定される。従って、対象画像が画像の形状から特定されることで、ユーザの作業対象が正確に特定される。よって、ユーザは、ユーザが行っている作業に関連した第2画像のみを正確に視認できる。
【0021】
請求項5記載のヘッドマウントディスプレイ装置によれば、瞳撮像部により撮像されたユーザの瞳が向いている方向と撮像部により撮像された外景画像との交点の位置が算出される。そして、外景画像のうちの一部の画像である複数の部分画像のうち位置算出部により算出された交点が位置する部分画像が対象画像として特定される。従って、ユーザの視線の先にあるユーザの作業対象が正確に特定される。よって、ユーザは、ユーザが行っている作業に関連した第2画像のみを正確に視認できる。
【0022】
請求項6記載のヘッドマウントディスプレイ装置によれば、撮像部により撮像された外景画像のうちの一部の画像である複数の部分画像のうち手指認識部により認識された手指形状の手指画像が指し示す先の部分画像が対象画像として特定される。従って、ユーザが手指を作業対象に向けるという行動をするだけで、ユーザの作業対象が正確に特定される。よって、ユーザは、ユーザが行っている作業に関連した第2画像のみを正確に視認できる。
【0023】
請求項7記載の画像共有システムによれば、特定のユーザが画像共有システムのネットワークにヘッドマウントディスプレイ装置を接続することにより、特定のユーザは、他のユーザが行っている作業に関連した第2画像を取得できる。そして、特定のユーザは、複数の第2画像のうち特定のユーザが行っている作業に関連した特定のユーザにとって必要な情報に基づいた第2画像のみを視認することができる。従って、特定のユーザは、他のユーザの作業に関連した複数の第2画像を取得しながらも、特定のユーザ自身が行っている作業に関連した第2画像のみを視認できる。
【0024】
請求項8記載の画像表示制御方法、及び請求項9記載の画像表示制御プログラムによれば、関連性判定ステップにより、複数の第2画像のうちユーザが行っている作業と関連があると判定された第2画像のみが第1画像取得ステップにより取得された第1画像とともにユーザにより視認される。従って、ユーザは、複数の第2画像のうちユーザが行っている作業に関連したユーザにとって必要な情報に基づいた第2画像のみを視認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の一実施形態に係るHMD1をユーザPRが装着して作業を行っている状況を示す図である。
【図2】上記HMD1の拡大上面図である。
【図3】上記HMD1の電気的、及び光学的構成を示す説明図である。
【図4】上記HMD1、及びHMD1と同様の構成を備えるHMD1A、1B、1Cを備える画像共有システム100を説明するための説明図である。
【図5A】上記HMD1のメイン処理を示すフローチャートである。
【図5B】図5Aに示すSA3における処理を示すフローチャートである。
【図5C】図5Aに示すSA4における処理を示すフローチャートである。
【図5D】図5Aに示すSA5における処理を示すフローチャートである。
【図5E】上記HMD1の新たな付属画像ACの判断テーブルTB2への追加処理を示すフローチャートである。
【図6】上記HMD1を装着したユーザPRが視認することとなる外景画像BGとマニュアル画像MNとが重畳した合成画像の一例である。
【図7】上記HMD1により表示されるマニュアル画像MNを説明するための説明図である。
【図8】上記DBサーバ200により記憶され、HMD1により取得される判断テーブルTB1の一例を示す図である。
【図9】上記DBサーバ200により記憶され、HMD1により取得される判断テーブルTB2の一例を示す図である。
【図10A】上記HMD1により表示される付属画像ACを説明するための説明図である。
【図10B】上記HMD1により表示される付属画像ACを説明するための説明図である。
【図11】上記HMD1を装着したユーザPRが視認することとなる外景画像BGとマニュアル画像MNとが重畳した合成画像の一例である。
【図12】図9において示した判断テーブルTB2に識別番号M2A4の付属画像ACのデータが追加されることにより作成された判断テーブルTB3を示す図である。
【図13】本発明の変形例1において、上記HMD1、及びHMD1と同様の構成を備えるHMD1A、1B、1Cを備える画像共有システム900を説明するための説明図である。
【図14】本発明の変形例2において、図5Aにおいて示したSA2の代わりとなる処理を示すフローチャートである。
【図15】図14において示す処理を説明するための説明図である。
【図16】本発明の変形例3において、図5Aにおいて示したSA2の代わりとなる処理を示すフローチャートである。
【図17】図16において示す処理を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態は本発明を網膜走査型ディスプレイ、及び網膜走査ディスプレイを用いた画像共有システムに具体化したものである。網膜走査型ディスプレイとは、ユーザの頭部近傍に装着され、画像光をユーザの網膜上で2次元走査するHMDである。網膜走査型ディスプレイは、画像光をユーザの網膜上で2次元走査することで、コンテンツ情報に対応する画像(以後、「コンテンツ画像」と記す。)がユーザにより視認されるように構成されている。
【0027】
なお、「視認」とは画像光がユーザの網膜上で2次元走査され、ユーザが画像を認識する態様と、画像が表示パネル等に表示され、ユーザが表示パネル等に表示された画像から発生する画像光による画像を認識する態様の2つの態様を含む意味である。以後、「表示」という用語を用いた場合、ユーザに対して画像光による画像を認識可能に動作することを意味するものとする。その点で上述のいずれの態様も画像光による画像を表示しているものと言える。
【0028】
[HMD外観]
図1は、ユーザPRが装着している本実施形態のHMD1の外観を示す図である。また、図1は、ユーザPRが対象画像OBにより示される作業対象に対し、組み付け作業を行っている場面を示している。図2は、HMD1を装着したユーザPRを上面から見た際の上面図である。図1、及び図2に示すように、HMD1は、フレーム部2と、画像表示部3と、ハーフミラー4と、CCD5と、システムボックス7と、伝送ケーブル8と、を備えている。
【0029】
HMD1は、ユーザPRがフレーム部2を頭部に装着した状態で、マニュアル、文書ファイル、画像ファイル、動画ファイル等の各種コンテンツ情報を画像としてそのユーザPRに視認可能に表示する網膜走査型ディスプレイである。
【0030】
フレーム部2は、図1、及び図2に示す通り、眼鏡のフレーム形状をしており、フロント部2aと、一対のテンプル部2bとからなる。
【0031】
画像表示部3は、図1、及び図2に示す通り、ユーザPRから見て左側のテンプル部2bに取り付けられている。画像表示部3は、画像光を2次元走査することで、コンテンツ画像を表示するための画像光を生成する。
【0032】
ハーフミラー4は、図1、及び図2に示す通り、フロント部2aに設けられている。ハーフミラー4は、画像表示部3から発せられた画像光を反射し、ユーザPRの眼EYの網膜に導く。また、ハーフミラー4は半透明であり、外光ELを透過するため、ユーザPRは、HMD1の装着時に、コンテンツ画像と同時に外光による外景画像を視認できる。従って、ユーザPRは、マニュアル等のコンテンツ画像を視認しながら、図1に示すように組み付け作業等の作業を行うことができる。
【0033】
なお、画像表示部3は、後述のROMに記憶されたデータを基に、あらかじめ設定されたハーフミラー4の所定位置で、画像光を反射し、網膜に導く。ハーフミラー4の反射範囲及び設置位置により、ユーザPRがコンテンツ画像を視認する範囲と位置と方向とがあらかじめ決定される。
【0034】
CCD(Charge Coupled Devices)5は、画像表示部3上に取り付けられている。CCD5の光軸は、画像光がハーフミラーにて反射され、ユーザPRの網膜に導かれたとき、その画像光の網膜への入射方向と略一致するように設定されている。このように、CCD5の光軸が設定されることで、CCD5は、ユーザPRがコンテンツ画像を視認する範囲と略一致する範囲において、外景画像を撮像することが可能となる。本実施形態におけるCCD5が、本発明の撮像部の一例である。
【0035】
システムボックス7は、画像表示部3と伝送ケーブル8を介して接続されている。システムボックス7は、HMD1の全体の動作を統括制御する。また、システムボックス7は、図1、及び図2において図示しないデータベースサーバ等の外部装置と無線通信可能である。システムボックス7は、外部装置と通信することで、マニュアル画像等のコンテンツ画像を表わすコンテンツ情報を取得する。伝送ケーブル8は、光ファイバや各種信号を伝送するためのケーブルを備える。
【0036】
[HMD電気的構成]
HMD1の電気的構成について、図3を参照して説明する。図3は、HMD1の電気的及び光学的構成を示す説明図である。
【0037】
HMD1は、図3に示すように、統括制御部10と、光生成部20と、光走査部50と、を備えている。統括制御部10と、光生成部20とは、システムボックス7に内蔵され、光走査部50は、画像表示部3に内蔵されている。
【0038】
統括制御部10は、図3に示すように、CPU(Central Processing Unit)12と、プログラムROM(Read Only Memory)13と、フラッシュROM14と、RAM(Random Access Memory)15と、VRAM(Video Random Access Memory)16と、通信I/F(Interface)17と、バス18と、を備えている。CPU12は、プログラムROM13に記憶されている各種情報処理プログラムを実行することにより、HMD1が備える各種機能を実行する演算処理装置である。プログラムROM13は、不揮発性メモリであるフラッシュメモリにより構成されている。プログラムROM13は、HMD1により表示するコンテンツの再生、停止、早送り、巻き戻し等の制御を行う際に光生成部20、光走査部50等を動作させるための情報処理プログラム等、CPU12により実行される各種情報処理プログラムを記憶している。フラッシュROM14は、不揮発性メモリであるフラッシュメモリにより構成されている。フラッシュROM14は、画像データや、統括制御部10が各種表示制御を行う際に参照する複数種類のテーブル等を記憶可能である。RAM15は画像データ等の各種データを一時的に記憶する領域である。VRAM16は、画像を表示する際に、表示される画像が表示前に一時的に描画される領域である。通信I/F17は、HMD1を他のユーザにより装着されたHMDと画像を共有するためのシステムに無線LAN接続するためのネットワークインターフェースである。CPU12、プログラムROM13、フラッシュROM14、RAM15、VRAM16、及び通信I/F17は、データ通信用のバス18にそれぞれ接続されており、バス18を介して各種情報の送受信を行う。統括制御部10は、図3に示すように、HMD1の電源スイッチSW、更新スイッチNW、及びCCD5と接続されている。CPU12と、プログラムROM13、及びRAM15などのメモリとにより、HMD1のマイクロコンピュータが構成される。更新スイッチNWがONにされると、DBサーバ200に新たな撮像画像が供給される。本実施形態における統括制御部10が、後述のフローチャートに示すプログラムに従う各処理機能とともに、本発明の第1画像取得部、第2画像取得部、関連性判定部、特定部、形状認識部、及び画像供給部の一例をそれぞれ構成する。
【0039】
光生成部20は、図3に示すように、信号処理回路21と、光源部30と、光合成部40と、を備えている。光生成部は、統括制御部10から供給された画像データを受け取る。
【0040】
信号処理回路21は、供給された画像データに基づいて、画像を合成するための要素となる青、緑、赤の各画像信号22a〜22cを生成し、光源部30に供給する。信号処理回路21は、水平走査部70を駆動するための水平駆動信号を水平走査部70に供給し、垂直走査部80を駆動するための垂直駆動信号を垂直走査部80に供給する。
【0041】
光源部30は、信号処理回路21から供給される3つの画像信号22a〜22cに従って画像光を出力する画像光出力部として機能する。光源部30は、青色の画像光を発生するBレーザ34及びBレーザ34を駆動するBレーザドライバ31と、緑色の画像光を発生するGレーザ35及びGレーザ35を駆動するGレーザドライバ32と、赤色の画像光を発生するRレーザ36及びRレーザ36を駆動するRレーザドライバ33とを備えている。
【0042】
光合成部40は、光源部30から出力された3つの画像光を供給され、3つの画像光を1つの画像光に合成して任意の画像光を生成する。光合成部40は、光源部30から入射する画像光を平行光にコリメートする。光合成部40は、コリメート光学系41、42、43と、このコリメートされた画像光を合成するためのダイクロイックミラー44、45、46と、合成された画像光を伝送ケーブル8に導く結合光学系47とを備えている。各レーザ34、35、36から出射したレーザ光は、コリメート光学系41、42、43によってそれぞれ平行光化された後に、ダイクロイックミラー44、45、46に入射される。その後、これらのダイクロイックミラー44、45、46により、各画像光が波長に関して選択的に反射または透過される。
【0043】
光走査部50は、コリメート光学系60と、水平走査部70と、垂直走査部80と、リレー光学系75、90と、を備えている。コリメート光学系60は、伝送ケーブル8を介して出射される画像光を平行光化し、水平走査部70に導く。水平走査部70は、共振型偏向素子71と、水平走査制御回路72と、水平走査角検出回路73と、を備えている。共振型偏向素子71は、画像光を水平方向に走査するための反射面を有する。水平走査制御回路72は、信号処理回路21から供給される水平駆動信号23に基づいて、共振型偏向素子71を共振させる。水平走査角検出回路73は、共振型偏向素子71から供給される変位信号に基づいて、共振型偏向素子71の反射面の揺動範囲及び揺動周波数等の揺動状態を検出する。水平走査角検出回路73は、検出した共振型偏向素子71の揺動状態を示す信号を統括制御部10へ供給する。リレー光学系75は、水平走査部70と垂直走査部80との間で画像光を中継する。共振型偏向素子71によって水平方向に走査された光は、リレー光学系75によって垂直走査部80内の偏向素子81の反射面に収束される。垂直走査部80は、偏向素子81と、垂直走査制御回路82と、を備えている。偏向素子81は、リレー光学系75により導かれた画像光を垂直方向に走査する。垂直走査制御回路82は、信号処理回路21から供給される垂直駆動信号24に基づいて、偏向素子81を揺動させる。共振型偏向素子71により水平方向に走査され、偏向素子81によって垂直方向に走査された画像光は、2次元的に走査された走査画像光としてリレー光学系90へ出射される。リレー光学系90は、共振型偏向素子71と偏向素子81とにより走査された各々の画像光を、各々の中心線が相互に略平行になるよう変換し、尚且つ、各々の画像光を、平行光化する。リレー光学系90は、各々の画像光を、各々の中心線が撮影者の瞳孔Eaに収束するように、変換する。
【0044】
リレー光学系90から供給された画像光は、ハーフミラー4で一度反射された後、ユーザPRの瞳孔Eaに収束される。このようにして、ユーザPRはコンテンツ画像を視認することができる。
【0045】
統括制御部10は、共振型偏向素子71の揺動状態に基づいた信号を、水平走査角検出回路73から受け取る。そして、統括制御部10は、受け取った信号に基づいて、信号処理回路21の動作を制御する。信号処理回路21は、水平走査制御回路72へ水平駆動信号を供給し、垂直走査制御回路82へ垂直駆動信号を供給する。水平走査制御回路72は、供給された水平駆動信号に基づき、共振型偏向素子71の動きを制御する。垂直走査制御回路82は供給された垂直駆動信号に基づき、偏向素子81の動きを制御する。以上の一連の流れにより、水平走査と垂直走査との同期が成される。
【0046】
[画像共有システム構成]
図4は、HMD1を用いた画像共有システム100の構成を説明するための説明図である。図4において、HMD1A、1B、1Cは、図3などにおいて示したHMD1と同一の構成のHMDである。図4において、ユーザPRにより装着されたHMD1と、他の3人のユーザにより各々装着されたHMD1A、1B、1Cとが示されている。HMD1A、1B、1Cを各々装着した他の3人のユーザは、図1において示したユーザPRと同様に、組み付け作業を行っている。図4に示すように、HMD1、及びHMD1A、1B、1Cは、各々、通信I/F17、17A、17B、17Cを介した無線通信により、データベースサーバ(以後、「DBサーバ」と記す)200に接続されている。DBサーバ200は、CPU、ROM、RAMなどにより構成される。DBサーバ200は、マニュアル画像をあらかじめ記憶しているマニュアル画像記憶部210を備える。DBサーバ200は、付属画像をあらかじめ記憶している付属画像記憶部220を備える。DBサーバ200は、HMD1、1A、1B、1Cから供給された外景画像を新たな付属画像として第2画像記憶部に記憶させる制御部230を備える。DBサーバ200は、記憶されている所定のデータをHMD1、1A、1B、1Cのうちの複数のHMDに同時に供給することができる。また、DBサーバ200は、記憶されている所定のデータをHMD1、1A、1B、1Cのうちのいずれか1つのHMDに供給することもできる。本実施形態におけるHMD1、1A、1B、1Cが、本発明のヘッドマウントディスプレイ装置の一例である。本実施形態におけるDBサーバ200が、本発明の情報処理部の一例である。本実施形態における画像共有システム100が、本発明の画像共有システムの一例である。本実施形態におけるマニュアル画像記憶部210が、本発明の第1画像記憶部の一例である。本実施形態における付属画像記憶部220が、本発明の第2画像記憶部の一例である。本実施形態における制御部230が、本発明の制御部の一例である。
【0047】
[HMD動作制御]
次に、図5A〜図5Dを参照して、HMD1の動作制御について説明する。なお、図4において示したHMD1A、1B、1Cも、以下に示すHMD1の動作制御と同様の動作制御を行う。
【0048】
図5Aは、HMD1の動作制御処理を示すフローチャートである。一連の動作制御は、HMD1のCPU12により実行される。
【0049】
HMD1の制御処理では、先ず、CCD5により外景画像BGが撮像される(ステップSA1、以下SA1と記す)。このとき、CCD5は、図6に示すように、撮像範囲SRにある外景画像BGを撮像する。CCD5により撮像された外景画像BGの撮像画像のデータは、RAM15により記憶される。本実施形態におけるステップSA1が、本発明の撮像ステップの一例である。
【0050】
外景画像BGが撮像されると、CCD5により撮像された外景画像BGの撮像画像から撮像画像内の全ての特徴点が抽出される(SA2)。撮像画像内の全ての特徴点が抽出されることで、外景画像BG内の全ての部分画像PIの特徴点の座標データが得られる。従って、全ての部分画像PIの特徴点の位置、及び各特徴点間の位置関係に関するデータが得られるため、図6に示す外景画像BG内の複数の部分画像PIの形状が認識されることが可能となる。特徴点の抽出、及び部分画像PIの形状認識には、Sobelオペレータなどによる周知のエッジ検出技術が応用される。
【0051】
特徴点が抽出されると、図6、及び図7に示すようなマニュアル画像MNが表示される(SA3)。図6、及び図7においてマニュアル画像MNは、ページ番号PGが2ページ目のマニュアル画像MNである。SA3について、以下図5Bを用いて詳細に説明する。
【0052】
図5Bは、SA3における処理を示すフローチャートである。SA2において特徴点が抽出されると、DBサーバ200により記憶されている判断テーブルTB1が読み出される(SB1)。判断テーブルTB1は、図8に示すように、特徴点データとページデータとが対応付けられてDBサーバ200により記憶されているテーブルである。本実施形態において、特徴点データは、画像を構成する複数の特徴点の座標データの集合である。図8において、簡略化のため、各特徴点データとして複数の特徴点により構成される画像が示されている。図8に示すように、ハブの画像HBを構成する特徴点データが判断テーブルTB1の1項目に記憶されている。図8に示すように、ケーブル、スクリーン、及びスクリーンシートの画像を構成する特徴点データが、各々、判断テーブルTB1の2項目、3項目、及び4項目に記憶されている。また、図8において、ページデータ「1,2,3」とは、表示されるマニュアル画像MNのページ番号PGが1ページと2ページと3ページとであることを示す。
【0053】
判断テーブルTB1が読み出されると、判断テーブルTB1の特徴点データの項に、SA2において抽出された特徴点データに該当するものがあるか否かが判断される(SB2)。
【0054】
判断テーブルTB1の特徴点データの項に、SA2において抽出された特徴点データに該当するものがあると判断されると(SB2:Yes)、判断テーブルTB1において該当する特徴点データに対応したページデータのマニュアルデータが図3において示したDBサーバ200のマニュアル画像記憶部210から取得される。DBサーバ200から取得されるマニュアルデータは、ページデータに示されるページ番号PGのマニュアル画像MNを表示するための画像データである。取得されたマニュアルデータは、RAM15に供給される(SB3)。
【0055】
RAM15にマニュアルデータが供給されると、供給されたマニュアルデータが次にVRAM16に供給され、VRAM16上で展開される(SB4)。マニュアルデータがVRAM16上で展開されると、マニュアルデータに基づいたマニュアル画像MNが表示される(SB5)。なお、例えばページデータが「1,2,3」の場合、マニュアル画像MNの1ページ目、2ページ目、3ページ目が順に表示される。
【0056】
SB2において、判断テーブルTB1の特徴点データの項に、SA2において抽出された特徴点データに該当するものがないと判断されると(SB2:No)、「該当マニュアル無し」というメッセージが記されたマニュアル画像MNのマニュアルデータがDBサーバ200からRAM15に供給される(SB6)。SB6においてRAM15にマニュアルデータが供給されると、処理がSB4に移り、その後「該当マニュアル無し」というメッセージのマニュアル画像MNが表示される(SB5)。マニュアル画像MNが表示されることで、ユーザPRは、図6に示すように、外景画像BGとマニュアル画像MNとが重畳した合成画像を視認することとなる。本実施形態におけるステップSA3が、本発明の第1画像取得ステップの一例である。
【0057】
SA3に示す処理について図6、及び図8を用いて説明する。図6に示すように、今、撮像範囲SRにハブの画像HBが入っている。撮像範囲SRにハブの画像HBが入ることで、図8に示す判断テーブルTB1に従い、図5Bに示すSB3において、ページデータ「1,2,3」のマニュアルデータが取得される。マニュアルデータ「1,2,3」が取得されることで、図5Bに示すSB5において、マニュアル画像MNの1ページ目、2ページ目、3ページ目が順に表示される。図6に示すように、既にマニュアル画像MNの1ページ目は表示され、今、マニュアル画像MNの2ページ目が表示されている。マニュアル画像MNは、図6に示すように、作業において必要となる部品、及び工具や作業手順等の、作業の内容、及び手順を表す画像である。以上のようにして、ユーザPRは、マニュアル画像MNを視認しながら、マニュアル画像MNにおいて指示されている内容の作業を行うことができる。
【0058】
マニュアル画像MNが表示されると、表示されているマニュアル画像MNのうちのページ番号PGに関連した複数の付属画像ACのデータがあるか否かが判断される(SA4)。付属画像ACは、作業の内容、及び手順に付随した情報をユーザPRに示すための画像である。DBサーバ200により取得される付属画像ACは、マニュアル画像MNのうちのページ番号PGに関連した図10A、及び図10Bに示すような少なくとも2つの画像である。本実施形態において、DBサーバ200にあらかじめ記憶されている付属画像ACは、図10Aに示すような成功例を示す画像である。図10Aに示す付属画像ACは、対象画像OBにより示される作業対象の所定の箇所にケーブルCBを挿入するという作業において、適切な箇所にケーブルCBが挿入され、正常ランプLPが点灯したという成功例を示す画像である。本実施形態において、DBサーバ200により記憶されている付属画像ACは、図10Aに示すような成功例を示す画像の他に、図10Bに示すような失敗例を示す画像がある。図10Bに示す画像は、ユーザPR、及びHMD1A、1B、1Cを各々装着した3人の他のユーザにより更新スイッチNWがONにされ、新規な付属画像ACとしてDBサーバ200により記憶された画像である。図10Bに示す付属画像ACは、対象画像OBにより示される作業対象の所定の箇所にケーブルCBを挿入するという作業において、適切でない箇所にケーブルCBが挿入され、正常ランプLPが点灯しなかった失敗例を示す画像である。図10A、及び図10Bに示すような付属画像ACがユーザPRにより視認されることで、ユーザPRが行っている作業の内容、及び手順に付随した情報をユーザPRに示すことができる。
【0059】
SA4について、以下図5Cを用いて詳細に説明する。図5Cは、SA4における処理を示すフローチャートである。
【0060】
この処理では、先ず、DBサーバ200により記憶されている判断テーブルTB2が通信I/F17を介して読み出される(SC1)。判断テーブルTB2は、図9に示すように、ページデータと付属画像ACのデータとが対応付けられて図3において示したDBサーバ200の付属画像記憶部220により記憶されているテーブルである。付属画像ACのデータは、図9に示すように、M1A1、及びM2A1などの各付属画像の識別番号と図8において示した特徴点データと同様の各付属画像ACの特徴点データとを備える。図9に示す識別番号がMXAYの場合、Xはページデータを示し、Yは各ページデータに対応付けられている各付属画像ACに付与された番号を示す。図9に示す付属画像ACの特徴点データは、例えば、識別番号M2A1の付属画像ACの場合、ハブの画像HBとケーブルの画像CBとを構成する複数の特徴点の座標データの集合を示す。
【0061】
判断テーブルTB2が読み出されると、判断テーブルTB2のページデータの項に、現在表示されているマニュアル画像MN内のページ番号PGに該当するものがあるか否かが判断される(SC2)。
【0062】
現在表示されているマニュアル画像MN内のページ番号PGに該当するものがあると判断されると(SC2:Yes)、ページデータに関連した複数の付属画像ACのデータが取得される(SC3)。SC2において、現在表示されている画像内のページ番号PGに該当するものがないと判断されると(SC2:No)、マニュアル画像MNのうちのページ番号PGに関連した付属画像ACのデータがないため、処理はS2に移る。なお、図5Bにおいて示したSB6において、「該当マニュアル無し」というメッセージのマニュアル画像MNが表示された場合も、SC2において現在表示されている画像内のページ番号PGに該当するものがないと判断され、処理はSA2に移る。
【0063】
SA4に示す処理を図6、及び図9を用いて説明する。図6に示すように、今、ページ番号PGが2ページ目のマニュアル画像MNが表示されている。従って、図9に示すページデータは「2」であるため、SC2において、現在表示されている画像内のページ番号PGに該当するものがあると判断される。この判断処理が行われると、該当する特徴点データに対応した複数の付属画像ACのデータが取得される。即ち、図9に示す判断テーブルTB2内においてページデータ「2」に関連した識別番号M2A1、M2A2、及びM2A3の3つの付属画像ACのデータが取得される。本実施形態におけるステップSA4が、本発明の第2画像取得ステップの一例である。
【0064】
図5Aに示すSA4においてマニュアル画像MNのうちのページ番号PGに関連した付属画像ACの特徴点データがあると判断され、SC3において複数の付属画像ACのデータが取得されると、複数の付属画像ACの中に作業と関連のある少なくとも1つの付属画像ACがあるか否かが判断される(SA5)。SA5について、以下図5Dを用いて詳細に説明する。
【0065】
図5Dは、SA5における処理を示すフローチャートである。この処理では、先ず、SA2において抽出された複数の部分画像PIの各特徴点データの中で、SB2において判断テーブルTB1の特徴点データの項に該当するものがあると判断された部分画像PIの特徴点データ(以後、「部分画像PIの特徴点データ」と記す。)とSA4において取得された付属画像ACのうちの1つの特徴点データとが比較される(SD1)。SD1において、部分画像PIの特徴点データとして、図8に示す複数の部分画像PIの特徴点データのうちの1つが選ばれる。本実施形態では、SD1において、部分画像PIの特徴点データは、図8に示すTB1における特徴点データのうち上から順に選ばれる。今、図6に示すように、撮像された外景画像BGの複数の部分画像PIのうちで、図8に示すテーブルTB1における特徴点データにより構成される画像として、ハブの画像HBに該当する部分画像PIのみが存在する。従って、SD1において、ハブの画像HBを構成する特徴点データが部分画像PIの特徴点データとして選ばれる。ハブの画像HBを構成する特徴点データが部分画像PIの特徴点データとして選ばれると、SD1において、ハブの画像HBを構成する特徴点データとSA4において取得された識別番号M2A1、M2A2、及びM2A3の各特徴点データとが比較される。
【0066】
特徴点データの比較が行われると、部分画像PIの形状と複数の付属画像ACのうちの各付属画像ACの形状との一致率が算出される(SD2)。即ち、ハブの画像HBの形状と識別番号M2A1の付属画像ACの形状との一致率、ハブの画像HBの形状と識別番号M2A2の付属画像ACの形状との一致率、及びハブの画像HBの形状と識別番号M2A3の付属画像ACの形状との一致率が算出される。識別番号M2A1、及びM2A2の付属画像ACは、図9に示すように、ハブの画像HBの特徴点データを備える。従って、ハブの画像HBの形状と識別番号M2A1の付属画像ACの形状との一致率、及びハブの画像HBの形状と識別番号M2A2の付属画像ACの形状との一致率は最大値1.0として算出される。一方、識別番号M2A3の付属画像ACは、図9に示すように、ハブの画像HBの特徴点データを備えない。従って、ハブの画像HBの形状と識別番号M2A3の付属画像ACの形状との一致率は最小値0.0として算出される。
【0067】
形状の一致率が算出されると、ユーザPRが行っている作業に関連している各付属画像ACがあるか否かが判断される(SD3)。SD3において、部分画像PIと各付属画像ACとの形状の一致率が、プログラムROM13に記憶されている基準値0.8以上であると、付属画像ACが作業に関連していると判定される。SD3において、部分画像PIと各付属画像ACとの形状の一致率がプログラムROM13に記憶されている基準値0.8未満であると、付属画像ACは作業に関連していないと判定される。ハブの画像HBの形状と識別番号M2A1の付属画像ACの形状との一致率、及びハブの画像HBの形状と識別番号M2A2の付属画像ACの形状との一致率は1.0であるため、識別番号M2A1の付属画像AC、及び識別番号M2A2の付属画像ACは、作業に関連していると判定される。ハブの画像HBの形状と識別番号M2A3の付属画像ACの形状との一致率は0.0であるため、識別番号M2A3の付属画像ACは、作業に関連していないと判定される。
【0068】
ユーザPRが行っている作業に関連している付属画像ACがあると判断されると(SD3:Yes)、作業に関連していると判定された図9に示す付属画像ACのデータがRAM15に供給される(SD4)。本実施形態において、作業に関連している付属画像ACがあると判断されるため、SD3の処理の後、処理はSD4に移る。SD4において、RAM15に付属画像ACのデータが供給される際、あわせてRAM15に供給される付属画像ACの数がカウントされる。本実施形態においてRAM15に供給される付属画像ACは、識別番号M2A1の付属画像AC、及び識別番号M2A2の付属画像ACであるため、SD4においてカウントされる数は、「2」である。
【0069】
付属画像ACの画像データがRAM15に供給されると、部分画像PIが最後の部分画像PIであるか否かが判断される(SD5)。また、SD3において、作業に関連している付属画像ACがないと判断された場合(SD3:No)、処理はSD5に移り、部分画像PIが最後の部分画像PIであるか否かが判断される。SD5において、部分画像PIが最後の部分画像PIであるか否かは、図8に示した判断テーブルTB1において部分画像PIの特徴点データが最下端のデータであるか否かによって判断される。前述のように、撮像された外景画像BG内に、図8に示すテーブルTB1における特徴点データにより構成される画像として、ハブの画像HBのみが存在する。従って、この場合、部分画像PIが最後の部分画像PIであると判断される。
【0070】
SD5において、部分画像PIが最後の部分画像PIであると判断されると(SD5:Yes)、複数の付属画像ACの中に作業と関連のある少なくとも1つの付属画像ACがあるか否かが判断される(SD6)。SD6の判断処理は、SD4においてカウントされた付属画像ACの数に基づいて行われる。部分画像PIが最後の部分画像PIでないと判断されると(SD5:No)、処理は、SD1に戻り、次の部分画像PIに対して再びSD1以降の処理が行われる。本実施形態において、ハブの画像HBは、最初の部分画像であり、且つ最後の部分画像PIである。従って、SD5において、部分画像PIが最後の部分画像PIでないと判断されず、処理は、SD6に移る。SD6において、作業と関連のある少なくとも1つの付属画像ACがあると判断されると(SD6:Yes)、処理がSA6に移る。SD6において、作業と関連のある少なくとも1つの付属画像ACがないと判断されると(SD6:No)、処理がSA2に戻る。以上、説明したように、図5Aに示すSA5の処理は、図5Dに示した一連の処理により実行される。本実施形態におけるステップSA5が、本発明の関連性判定ステップの一例である。
【0071】
複数の付属画像ACの中に作業と関連のある少なくとも1つの付属画像ACがあると判断されると(SA5:Yes)、該当する少なくとも1つの付属画像ACが表示される(SA6)。複数の付属画像ACの中に作業と関連のある少なくとも1つの付属画像ACがないと判断されると(SA5:No)、処理がSA2に戻る。
【0072】
SA6において、該当する少なくとも1つの付属画像ACが表示されると、電源スイッチSWから終了の指令が供給された否かが判断される(SA7)。終了の指令は、ユーザPRが電源スイッチSWをOFFにした場合に、供給される。終了の指令が供給されていないと判断されると(SA7:No)、処理がSA2に戻る。終了の指令が供給されていると判断されると(SA7:Yes)、図5Aに示す処理が終了する。
【0073】
次に、図5Eを参照して、HMD1の付属画像ACの判断テーブルTB2への追加処理について説明する。図5Eに示す処理は、更新スイッチNWがONにされ、更新の指令が供給された場合に、開始される。追加されるべき新たな付属画像ACは、更新スイッチNWがONにされた際にCCD5により撮像され、RAM15により記憶された外景画像BGである。従って、ユーザPRが作業上で図10Bに示すような失敗をした際に、更新スイッチNWをONにすることで、図10Bに示すような失敗例を示す外景画像BGが新たな付属画像ACとして判断テーブルTB2に追加されるべきと判断される。図5Eに示す追加処理が開始されると、先ず、更新スイッチNWがONにされた際にマニュアル画像MNが表示されていたか否かが判断される(SE1)。マニュアル画像MNが表示されていたと判断されると(SE1:Yes)、新たな付属画像ACが表示されていたマニュアル画像MNのページデータとともにDBサーバ200に供給される(SE2)。DBサーバ200は、HMD1、1A、1B、1Cから逐次供給される新たな付属画像ACとページデータとを対応付けて、新たな付属画像ACとページデータとを判断テーブルTB2に追加する。具体的には、図3において示した制御部230が、付属画像記憶部220に記憶されている判断テーブルTB2に新たな付属画像ACとページデータとを対応付けて記憶させる。SE2において示したように、本実施形態におけるHMD1の統括制御部10は、CCD5により撮像された全ての外景画像BGをDBサーバ200に供給するのではなく、判断テーブルTB2に追加されるべきと判断された外景画像BGを新たな付属画像ACとして、DBサーバ200に供給している。従って、DBサーバ200に過度な情報処理負担をかけるといった問題が起きる可能性を軽減できる。本実施形態の統括制御部10及びSE2の処理機能は、本発明の画像供給部の一例である。SE2において新たな付属画像ACがDBサーバ200に供給されると、図5Eに示す処理が終了する。なお、SE1において、マニュアル画像MNが表示されていなかったと判断されると(SE1:No)、図5Eに示す処理が終了する。
【0074】
今、図11に示すようにユーザPRが対象画像OBにより示される作業対象の所定の接続口にケーブルCBを挿入するという作業において、誤って、蓋CPを組み付けてしまったとする。このときユーザPRにより、更新スイッチNWがONにされることで、SA8において、図11に示す外景画像BGが新たな付属画像ACとしてマニュアル画像MNのページデータである「2」という情報とともにDBサーバ200に供給される。DBサーバ200は、新たな付属画像ACとページデータとを対応付けて、新たな付属画像ACのデータを図9において示した判断テーブルTB2に追加する。DBサーバ200により新たな付属画像ACのデータが追加されることにより、図12に示す新たな判断テーブルTB3が作成される。図12に示すように、判断テーブルTB3に新たな付属画像ACのデータとして、識別番号M2A4の付属画像ACのデータが追加されている。識別番号M2A4のような新たな識別番号は、更新時にDBサーバ200により順次付与される。このように、画像共有システム100において、HMD1、1A、1B、1CからDBサーバ200に失敗例を示す新たな付属画像ACが供給され、DBサーバ200により新たな付属画像ACが記憶されることにより、HMD1、1A、1B、1Cの各々のHMDが、他のHMDと失敗例を示す付属画像ACを共有することができる。尚且つ、SA5などに示した処理により、複数の付属画像ACのうち各々のユーザが行っている作業と関連があると判定された付属画像ACのみが各々のユーザに視認されることが可能である。
【0075】
(変形例)
本実施形態において、図5A〜5Eに示した処理は、全て図3において示したHMD1のCPU12により行われていたが、これに限らず、これらの処理は図4において示したDBサーバ200により行われてもよい。また、各種データの記憶に関しても、図3において示したHMD1のフラッシュROM14、及びRAM15の代わりとして、図4において示したDBサーバ200により行われてもよい。
【0076】
本実施形態において、画像共有は図4において示したように、HMD1、1A、1B、1C、及びDBサーバ200間の各種データのやりとりによりなされていた。しかし、これに限らず、例えば、図13に示すようにパーソナルコンピュータ(以後、「PC」と記す)を介して画像共有がなされてもよい。図13は、本発明の変形例1においてHMD1を用いた画像共有システム900の構成を説明するための説明図である。図12において、HM1、1A、1B、1Cは、図1、図2、及び図3などにおいて示したHMD1と同一の構成のHMDである。図13において、ユーザPRにより装着されたHMD1と、他の3人のユーザにより各々装着されたHMD1A、1B、1Cとが示されている。HMD1、1A、1B、1Cを各々装着した4人のユーザは、図1において示したユーザPRと同様に、組み付け作業を行っている。図13に示すように、HMD1、及びHMD1A、1B、1Cは、各々、通信I/F17、17A、17B、17Cを介した無線通信により、パーソナルコンピューターPC1、PC2、PC3、PC4に接続可能である。パーソナルコンピューターPC1、PC2、PC3、PC4は、DBサーバ300に無線通信により接続可能である。パーソナルコンピューターPC1〜PC4は、DBサーバ300に接続されると、DBサーバ300からマニュアル画像MN、及び判断テーブルTB1、TB2を取得する。パーソナルコンピューターPC1〜PC4は、DBサーバ300から取得したマニュアル画像MN、及び判断テーブルTB1、TB2を一時記憶する。HMD1、1A、1B、1Cが無線通信により、各々、パーソナルコンピューターPC1〜PC4に接続されると、パーソナルコンピューターPC1〜PC4は、各々、マニュアル画像MN、及び判断テーブルTB1、TB2をHMD1、1A、1B、1Cに供給する。マニュアル画像MN、及び付属画像ACの表示処理は、図5A〜図5Dにおいて示した処理と同様にして行われる。このように、パーソナルコンピューターPC1〜PC4が、マニュアル画像MN、及び判断テーブルTB1、TB2を一時記憶し、HMD1、1A、1B、1Cが無線通信により、各々、パーソナルコンピューターPC1〜PC4に接続される場合のみマニュアル画像MN、及び判断テーブルTB1、TB2がHMD1、1A、1B、1Cに供給される。従って、HMD1、1A、1B、1Cは、常時DBサーバ、及びパーソナルコンピューターPC1〜PC4に接続される必要がなく、マニュアル画像MN、及び判断テーブルTB1、TB2等のデータが必要となる場合のみ接続されるため、効率的な画像共有がなされる。
【0077】
本実施形態において、付属画像ACが作業に関連しているか否かは、部分画像PIの形状と付属画像ACの形状との一致率が基準値以上であるか否かにより判断されていた。この際、一致率が基準値以上であると判断され、付属画像ACが作業に関連していると判定されると同時に、付属画像ACと形状が一致する部分画像PIが外景画像のうちのユーザの作業対象を表す対象画像OBであると特定されていた。しかし、これに限らず、例えば、図14及び図15に示す本発明の変形例2の構成により対象画像が特定されてもよい。図14に示す処理は、図5Aにおいて示したSA2の代わりとなる処理である。図14に示す処理では、先ず図15に示すユーザの注視点GPが解析される(SX1)。具体的には、ユーザの瞳が向いている方向が検知され、検知された方向と外景画像との交点の位置、即ちユーザの注視点GPの座標が算出される。そして、算出された交点の位置を中心とした所定の範囲内にある画像が対象画像であると特定される。SX1においてユーザの注視点が解析されると、図15に示すように、注視点GPから一定範囲GR内の特徴点が抽出される(SX2)。即ち、図5Aにおいて示した本実施形態のSA2においては撮像画像内の全ての特徴点が抽出されていたが、この変形例においては注視点GPから一定範囲GR内の特徴点のみが抽出される。従って、図5Aにおいて示すSA2と比較して図14に示すSX2の方が速やかに特徴点の抽出を行える。この変形例の場合、HMDは、例えば、ユーザの瞳を撮像する瞳撮像部を備え、瞳撮像部により撮像されたユーザの瞳の画像の中心を算出することによって、ユーザの瞳が向いている方向を検知する。なお、瞳撮像部は、例えば、図1において示したフレーム部2に設置される。また、瞳撮像部により撮像された瞳の画像データは、図3において示したバス18を介してRAM15により記憶される。瞳の画像データがRAM15に記憶されると、CPU12により、SX1においてユーザの注視点GPが解析される。本変形例2における瞳撮像部が、本発明の瞳撮像部の一例である。本変形例2におけるCPU12が、本発明の位置算出部の一例である。
【0078】
本実施形態において、付属画像ACが作業に関連しているか否かは、部分画像PIの形状と付属画像ACの形状との一致率が基準値以上であるか否かにより判断されていた。この際、一致率が基準値以上であると判断され、付属画像ACが作業に関連していると判定されると同時に、付属画像ACと形状が一致する部分画像PIが対象画像であると特定されていた。しかし、これに限らず、例えば、図16及び図17に示す本発明の変形例3の構成により対象画像が特定されてもよい。図16に示す処理は、図5Aにおいて示したSA2の代わりとなる処理である。図16に示す処理では、先ず、撮像画像内の全ての特徴点が抽出される(SY1)。この処理は図5Aにおいて示した処理と同様にして行われる。撮像画像内の全ての特徴点が抽出されると、指差し画像の特徴点が取得される(SY2)。指差し画像とは、ユーザの手指の画像として予め図3において示したフラッシュROM14により記憶されている画像である。指差し画像の特徴点が取得されると、SY1において抽出された特徴点とSY2において取得された指差し画像の特徴点とに基づいて形状の一致率が算出される(SY3)。SY3の処理は、SD2において示した処理と同様に行われる。形状の一致率が算出されると、算出された一致率が基準値以上か否かが判断される(SY4)。SY4の処理は、SD3において示した処理と同様に行われる。一致率が基準値未満であると判断されると(SY4:No)、ユーザの手指が撮像画像内に存在しないと判断され、処理がSA1に戻る。一致率が基準値以上であると判断されると(SY4:Yes)、ユーザの手指が撮像画像内に存在すると判断され、処理がSY5に移る。一致率が基準値以上であると判断されると(SY4:Yes)、指差し画像のうちの指差し点の座標データに基づき、図17に示す指差し点FPが特定される(SY5)。指差し点FPが特定されると、図17に示す指差し点FPから一定範囲FR内の特徴点が抽出される(SY6)。図16に示す処理ではSY1において一度撮像画像内の全ての特徴点が抽出された後、SY6において再度一定範囲FR内の特徴点が抽出される。従って、図5Aにおいて示すSA2と比較して図16に示す抽出処理の方が正確に特徴点の抽出を行える。本変形例3におけるCPU12が、本発明の手指認識部の一例である。
【0079】
本実施形態において、図8において示した判断テーブルTB1、及び図9において示した判断テーブルTB2において、マニュアル画像MNのページデータが、特徴点データと対応付けられていた。しかし、これに限らず、例えば、ページデータの代わりにマニュアル画像の章や項を示すインデックスのデータが、特徴点データと対応付けられて記憶されてもよい。
【0080】
本実施形態においてマニュアル画像MN、判断テーブルTB1、及び判断テーブルTB2等はDBサーバ200により記憶されていたが、これに限らず、例えば、HMDのフラッシュROMにより記憶されていてもよい。
【0081】
本実施形態において、図5Eにおいて示したように、SE1において、マニュアル画像MNが表示されていなかったと判断されると、図5Eに示す処理が終了していた。しかし、これに限らず、例えば、マニュアル画像MNが表示されていなかった場合においても、ユーザが更新スイッチNWを押した後にHMDに取り付けられたキーボード等を操作することにより、ユーザがマニュアル画像のページデータを指定し、新たな付属画像ACがユーザにより指定されたマニュアル画像のページデータとともにDBサーバに供給されてもよい。この場合、図3において示した統括制御部に所定のI/Fを通すなどして所定のキーボード等のページ指定部が接続されていればよい。
【符号の説明】
【0082】
1 HMD
3 画像表示部
4 ハーフミラー
5 CCD
7 システムボックス
10 統括制御部
12 CPU
13 プログラムROM
14 フラッシュROM
15 RAM
17 通信I/F
1A、1B、1C HMD
100 画像共有システム
200 DBサーバ
210 マニュアル画像記憶部
220 付属画像記憶部
230 制御部
PR ユーザ
TB1 判断テーブル
TB2 判断テーブル
PC1、PC2、PC3、PC4 パーソナルコンピュータ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの頭部及びその近辺に装着され、画像を形成するための画像情報に基づいた画像光による画像が外光による外景画像とともに前記ユーザにより視認されるように構成されたヘッドマウントディスプレイ装置であって、
前記ユーザが所定の作業を行っている際に、前記ユーザの作業状況を表す前記外景画像を撮像する撮像部と、
前記ユーザが行っている前記所定の作業を支援するために、前記撮像部により撮像された前記外景画像に関連した、前記所定の作業の内容、及び手順を表す第1画像を取得する第1画像取得部と、
前記第1画像により表わされる前記所定の作業の内容、及び手順に付随した情報を前記ユーザに示すために、前記第1画像取得部により取得された前記第1画像のうちの特定箇所に関連した複数の第2画像を取得する第2画像取得部と、
前記第2画像取得部により取得された前記複数の第2画像が前記ユーザが行っている作業と関連があるか否かを、前記撮像部により撮像された前記外景画像に基づいて判定する関連性判定部と、を備え、
前記第1画像取得部により取得された第1画像と、前記複数の第2画像のうち、前記関連性判定部により前記ユーザが行っている作業と関連があると判定された少なくとも1つの前記第2画像とが前記ユーザにより視認されるように構成されたことを特徴とするヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項2】
前記第1画像取得部は、前記ユーザの作業状況に応じて前記ユーザに前記所定の作業の内容、及び手順を示すために、前記撮像部により順次撮像される前記外景画像が表す前記ユーザの作業状況に沿って、順次内容が切り換わるマニュアル画像である前記第1画像を取得し、
前記第2画像取得部は、前記マニュアル画像である前記第1画像内に付されたインデックス、またはページ番号である前記特定箇所に関連した複数の第2画像を取得することを特徴とする請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項3】
前記撮像部により撮像された前記外景画像のうち前記ユーザの作業対象である対象画像を特定する特定部を備え、
前記関連性判定部は、前記第2画像取得部により取得された前記複数の第2画像のうち、前記特定部により特定された前記対象画像に関連した前記第2画像が前記ユーザが行っている作業と関連があると判定することを特徴とする請求項1または2に記載のヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項4】
前記撮像部により撮像された前記外景画像のうちの一部の画像である複数の部分画像の部分形状を認識する形状認識部を備え、
前記特定部は、前記形状認識部により認識された前記部分形状のうち、前記第2画像取得部により取得された前記複数の第2画像のうちのいずれかの形状と一致する前記部分形状の前記部分画像を前記対象画像として特定することを特徴とする請求項3に記載のヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項5】
前記ユーザの瞳を撮像する瞳撮像部と、
前記瞳撮像部により撮像された前記ユーザの瞳が向いている方向と前記撮像部により撮像された前記外景画像との交点の位置を算出する位置算出部と、を備え、
前記特定部は、前記外景画像のうちの一部の画像である複数の部分画像のうち前記位置算出部により算出された前記交点が位置する部分画像を前記対象画像として特定することを特徴とする請求項3に記載のヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項6】
前記撮像部により撮像された前記外景画像のうちの一部の画像である複数の部分画像のうちの前記ユーザの手指の画像である手指画像の手指形状を認識する手指認識部を備え、
前記特定部は、前記複数の部分画像のうち前記手指認識部により認識された前記手指形状の前記手指画像が指し示す先の部分画像を前記対象画像として特定することを特徴とする請求項3に記載のヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の前記ヘッドマウントディスプレイ装置を複数備え、更に複数の前記ヘッドマウントディスプレイ装置に接続された情報処理部を備える画像共有システムであって、
前記ヘッドマウントディスプレイ装置は、
前記撮像部により撮像された前記外景画像を前記情報処理部に供給する画像供給部を備え、
前記情報処理部は、
前記第1画像をあらかじめ記憶している第1画像記憶部と、
前記第2画像をあらかじめ記憶している第2画像記憶部と、
複数の前記ヘッドマウントディスプレイの前記画像供給部より供給される複数の前記外景画像を新たな前記第2画像として前記第2画像記憶部に記憶させる制御部とを備え、
前記第1画像取得部は、前記情報処理部により記憶されている前記第1画像を取得し、
前記第2画像取得部は、前記情報処理部により記憶されている複数の前記第2画像を取得することを特徴とする画像共有システム。
【請求項8】
ユーザの頭部及びその近辺に装着され、画像を形成するための画像情報に基づいた画像光による画像が外光による外景画像とともに前記ユーザにより視認されるように構成されたヘッドマウントディスプレイ装置に使用される画像表示制御方法であって、
前記ユーザが所定の作業を行っている際に、前記ユーザの作業状況を表す前記外景画像を撮像する撮像ステップと、
前記ユーザが行っている前記所定の作業を支援するために、前記撮像ステップにより撮像された前記外景画像に関連した、前記所定の作業の内容、及び手順を表す第1画像を取得する第1画像取得ステップと、
前記第1画像により表わされる前記所定の作業の内容、及び手順に付随した情報を前記ユーザに示すために、前記第1画像取得ステップにより取得された前記第1画像のうちの特定箇所に関連した複数の第2画像を取得する第2画像取得ステップと、
前記第2画像取得ステップにより取得された前記複数の第2画像が前記ユーザが行っている作業と関連があるか否かを、前記撮像ステップにより撮像された前記外景画像に基づいて判定する関連性判定ステップと、を備え、
前記第1画像取得ステップにより取得された第1画像と、前記複数の第2画像のうち、前記関連性判定ステップにより前記ユーザが行っている作業と関連があると判定された少なくとも1つの前記第2画像とが前記ユーザにより視認されることを特徴とする画像表示制御方法。
【請求項9】
ユーザの頭部及びその近辺に装着され、画像を形成するための画像情報に基づいた画像光による画像が外光による外景画像とともに前記ユーザにより視認されるように構成されたヘッドマウントディスプレイ装置のコンピュータに実行させる画像表示制御プログラムであって、
前記ユーザが所定の作業を行っている際に、前記ユーザの作業状況を表す前記外景画像を撮像する撮像ステップと、
前記ユーザが行っている前記所定の作業を支援するために、前記撮像ステップにより撮像された前記外景画像に関連した、前記所定の作業の内容、及び手順を表す第1画像を取得する第1画像取得ステップと、
前記第1画像により表わされる前記所定の作業の内容、及び手順に付随した情報を前記ユーザに示すために、前記第1画像取得ステップにより取得された前記第1画像のうちの特定箇所に関連した複数の第2画像を取得する第2画像取得ステップと、
前記第2画像取得ステップにより取得された前記複数の第2画像が前記ユーザが行っている作業と関連があるか否かを、前記撮像ステップにより撮像された前記外景画像に基づいて判定する関連性判定ステップと、を前記コンピュータに実行させ、
前記第1画像取得ステップにより取得された第1画像と、前記複数の第2画像のうち、前記関連性判定ステップにより前記ユーザが行っている作業と関連があると判定された少なくとも1つの前記第2画像とが前記ユーザにより視認されることを特徴とする画像表示制御プログラム。
【請求項1】
ユーザの頭部及びその近辺に装着され、画像を形成するための画像情報に基づいた画像光による画像が外光による外景画像とともに前記ユーザにより視認されるように構成されたヘッドマウントディスプレイ装置であって、
前記ユーザが所定の作業を行っている際に、前記ユーザの作業状況を表す前記外景画像を撮像する撮像部と、
前記ユーザが行っている前記所定の作業を支援するために、前記撮像部により撮像された前記外景画像に関連した、前記所定の作業の内容、及び手順を表す第1画像を取得する第1画像取得部と、
前記第1画像により表わされる前記所定の作業の内容、及び手順に付随した情報を前記ユーザに示すために、前記第1画像取得部により取得された前記第1画像のうちの特定箇所に関連した複数の第2画像を取得する第2画像取得部と、
前記第2画像取得部により取得された前記複数の第2画像が前記ユーザが行っている作業と関連があるか否かを、前記撮像部により撮像された前記外景画像に基づいて判定する関連性判定部と、を備え、
前記第1画像取得部により取得された第1画像と、前記複数の第2画像のうち、前記関連性判定部により前記ユーザが行っている作業と関連があると判定された少なくとも1つの前記第2画像とが前記ユーザにより視認されるように構成されたことを特徴とするヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項2】
前記第1画像取得部は、前記ユーザの作業状況に応じて前記ユーザに前記所定の作業の内容、及び手順を示すために、前記撮像部により順次撮像される前記外景画像が表す前記ユーザの作業状況に沿って、順次内容が切り換わるマニュアル画像である前記第1画像を取得し、
前記第2画像取得部は、前記マニュアル画像である前記第1画像内に付されたインデックス、またはページ番号である前記特定箇所に関連した複数の第2画像を取得することを特徴とする請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項3】
前記撮像部により撮像された前記外景画像のうち前記ユーザの作業対象である対象画像を特定する特定部を備え、
前記関連性判定部は、前記第2画像取得部により取得された前記複数の第2画像のうち、前記特定部により特定された前記対象画像に関連した前記第2画像が前記ユーザが行っている作業と関連があると判定することを特徴とする請求項1または2に記載のヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項4】
前記撮像部により撮像された前記外景画像のうちの一部の画像である複数の部分画像の部分形状を認識する形状認識部を備え、
前記特定部は、前記形状認識部により認識された前記部分形状のうち、前記第2画像取得部により取得された前記複数の第2画像のうちのいずれかの形状と一致する前記部分形状の前記部分画像を前記対象画像として特定することを特徴とする請求項3に記載のヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項5】
前記ユーザの瞳を撮像する瞳撮像部と、
前記瞳撮像部により撮像された前記ユーザの瞳が向いている方向と前記撮像部により撮像された前記外景画像との交点の位置を算出する位置算出部と、を備え、
前記特定部は、前記外景画像のうちの一部の画像である複数の部分画像のうち前記位置算出部により算出された前記交点が位置する部分画像を前記対象画像として特定することを特徴とする請求項3に記載のヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項6】
前記撮像部により撮像された前記外景画像のうちの一部の画像である複数の部分画像のうちの前記ユーザの手指の画像である手指画像の手指形状を認識する手指認識部を備え、
前記特定部は、前記複数の部分画像のうち前記手指認識部により認識された前記手指形状の前記手指画像が指し示す先の部分画像を前記対象画像として特定することを特徴とする請求項3に記載のヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の前記ヘッドマウントディスプレイ装置を複数備え、更に複数の前記ヘッドマウントディスプレイ装置に接続された情報処理部を備える画像共有システムであって、
前記ヘッドマウントディスプレイ装置は、
前記撮像部により撮像された前記外景画像を前記情報処理部に供給する画像供給部を備え、
前記情報処理部は、
前記第1画像をあらかじめ記憶している第1画像記憶部と、
前記第2画像をあらかじめ記憶している第2画像記憶部と、
複数の前記ヘッドマウントディスプレイの前記画像供給部より供給される複数の前記外景画像を新たな前記第2画像として前記第2画像記憶部に記憶させる制御部とを備え、
前記第1画像取得部は、前記情報処理部により記憶されている前記第1画像を取得し、
前記第2画像取得部は、前記情報処理部により記憶されている複数の前記第2画像を取得することを特徴とする画像共有システム。
【請求項8】
ユーザの頭部及びその近辺に装着され、画像を形成するための画像情報に基づいた画像光による画像が外光による外景画像とともに前記ユーザにより視認されるように構成されたヘッドマウントディスプレイ装置に使用される画像表示制御方法であって、
前記ユーザが所定の作業を行っている際に、前記ユーザの作業状況を表す前記外景画像を撮像する撮像ステップと、
前記ユーザが行っている前記所定の作業を支援するために、前記撮像ステップにより撮像された前記外景画像に関連した、前記所定の作業の内容、及び手順を表す第1画像を取得する第1画像取得ステップと、
前記第1画像により表わされる前記所定の作業の内容、及び手順に付随した情報を前記ユーザに示すために、前記第1画像取得ステップにより取得された前記第1画像のうちの特定箇所に関連した複数の第2画像を取得する第2画像取得ステップと、
前記第2画像取得ステップにより取得された前記複数の第2画像が前記ユーザが行っている作業と関連があるか否かを、前記撮像ステップにより撮像された前記外景画像に基づいて判定する関連性判定ステップと、を備え、
前記第1画像取得ステップにより取得された第1画像と、前記複数の第2画像のうち、前記関連性判定ステップにより前記ユーザが行っている作業と関連があると判定された少なくとも1つの前記第2画像とが前記ユーザにより視認されることを特徴とする画像表示制御方法。
【請求項9】
ユーザの頭部及びその近辺に装着され、画像を形成するための画像情報に基づいた画像光による画像が外光による外景画像とともに前記ユーザにより視認されるように構成されたヘッドマウントディスプレイ装置のコンピュータに実行させる画像表示制御プログラムであって、
前記ユーザが所定の作業を行っている際に、前記ユーザの作業状況を表す前記外景画像を撮像する撮像ステップと、
前記ユーザが行っている前記所定の作業を支援するために、前記撮像ステップにより撮像された前記外景画像に関連した、前記所定の作業の内容、及び手順を表す第1画像を取得する第1画像取得ステップと、
前記第1画像により表わされる前記所定の作業の内容、及び手順に付随した情報を前記ユーザに示すために、前記第1画像取得ステップにより取得された前記第1画像のうちの特定箇所に関連した複数の第2画像を取得する第2画像取得ステップと、
前記第2画像取得ステップにより取得された前記複数の第2画像が前記ユーザが行っている作業と関連があるか否かを、前記撮像ステップにより撮像された前記外景画像に基づいて判定する関連性判定ステップと、を前記コンピュータに実行させ、
前記第1画像取得ステップにより取得された第1画像と、前記複数の第2画像のうち、前記関連性判定ステップにより前記ユーザが行っている作業と関連があると判定された少なくとも1つの前記第2画像とが前記ユーザにより視認されることを特徴とする画像表示制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2011−114781(P2011−114781A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−271584(P2009−271584)
【出願日】平成21年11月30日(2009.11.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月30日(2009.11.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
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