説明

ベルトユニット及び画像形成装置

【課題】張架された無端状のベルトに残留変形が生じるのを防止するために、ベルトの張力が解除された状態としておき、該ベルトを駆動する動作によって張力が導入された状態とする。
【解決手段】 無端状のベルト20を複数のローラ21,22,23に架け回し、移動可能に支持された第2のローラ22の支持軸28を圧縮バネ24によって付勢して、ベルトに張力を導入する。上記第2のローラの支持軸と平行に支持された回転軸26には、ベルトを介して第2のローラに押し付けられて第2のローラをベルトの張力が減少する方向に変位させた状態で保持する押圧部材25を設ける。押圧部材は回転が可能に支持され、ベルトの周方向への移動にともなって回転し、第2のローラへの押圧力を解除する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベルトユニット及びベルトユニットを用いた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
無端状のベルトを複数のローラによって張架し、周方向に駆動するベルトユニットは、例えば電子写真方式、静電記録方式の画像形成装置において、中間転写体、記録用紙の搬送装置、静電潜像が形成される感光体ベルト等として用いられる。このようなベルトユニットで、ベルトには合成樹脂等によって形成されたフィルム状部材を無端状としたものが多く用いられる。
【0003】
このようなベルトは、周回駆動されるときには周方向に張力が導入されているが、状況等に応じて周方向の張力を解除又は導入する機構を備えるものが、例えば特許文献1から特許文献4までのそれぞれに提案されている。
【0004】
特許文献1に記載されている張力付与機構は、ベルトを駆動する第1のローラが移動可能となっており、この第1のローラが駆動されると、その駆動力によって駆動ローラ自体がベルトを展張する位置に移動するものである。
特許文献2に記載の転写ベルト装置は、転写ベルトを張架するローラの軸受けが移動可能となっており、転写ベルトに対して弾性的に加圧されている。そして、加圧解除部材よって軸受けを押圧し、ローラを後退させて転写ベルトへの加圧を解除するものとなっている。
特許文献3に記載の画像形成装置は、複数のローラに巻き回した転写ベルトの内周面に張力解除ローラが接触する。この張力解除ローラはカムによって進退するように駆動され、転写ベルトへの張力の付与又は張力の除去を可能とするものである。
特許文献4に記載の画像形成装置は、無端状のベルトにあらかじめ決められたテンションを加えるテンション印加部を備えるものである。テンション印加部は、スイングアームに支持されたテンションローラーをベルトの内周面に接触させ、スイングアームを駆動してテンションローラーをベルトに対して進退させるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平5−50475号公報
【特許文献2】特開平7−295395号公報
【特許文献3】特開平11−352790号公報
【特許文献4】特開2005−25165号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、張力が解除された状態のベルトを、該ベルトを駆動する動作によって張力が付与された状態とすることができるベルトユニット及びこのベルトユニットを用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、 張力が付与された状態で、表面が移動可能とされたベルトと、 前記ベルトがかけ渡されるとともに、軸線回りに回転する支持軸が移動可能に支持された回転部材と、 前記ベルトの張力を付与する方向に前記回転部材を付勢する付勢手段と、 前記ベルトの張力が減少する方向に前記回転部材を変位させた状態を、該ベルトを介して保持する保持部材と、を有し、 前記保持部材は、前記ベルトの移動によって前記回転部材が変位した状態を解除して、前記付勢手段によって該ベルトに張力が付与されることを特徴とするベルトユニットを提供する。
【0008】
請求項2に係る発明は、 張力が付与された状態で、表面が移動可能とされたベルトと、 前記ベルトがかけ渡されるとともに、軸線回りに回転する支持軸が移動可能に支持された回転部材と、 前記ベルトの張力を付与する方向に前記回転部材を付勢する付勢手段と、 前記ベルトの張力が減少する方向に前記回転部材を変位させた状態を拘束する拘束部材と、を有し、 前記拘束部材は、前記回転部材の回転によって該回転部材が変位した状態を解除して、前記付勢手段によって前記ベルトに張力が付与されることを特徴とするベルトユニットを提供する。
【0009】
請求項3に係る発明は、 張力が付与された状態で、表面が移動可能とされたベルトと、 前記ベルトがかけ渡されるとともに、軸線回りに回転する支持軸が移動可能に支持された回転部材と、 前記ベルトの張力を付与する方向に前記回転部材を付勢する付勢手段と、 前記ベルトの張力が減少する方向に前記回転部材を変位させた状態で、該ベルトの表面と接触する接触部材と、 前記ベルトの張力が減少する方向に前記回転部材を変位させた状態を拘束する拘束部材と、を有し、 前記ベルトの移動によって前記接触部材が移動することで、前記拘束部材は、該ベルトの張力が減少する方向に変位させた状態を解除して、前記付勢手段によって該ベルトに張力が付与されることを特徴とするベルトユニットを提供する。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1に記載のベルトユニットにおいて、 前記保持部材は、回転可能に支持され、前記ベルトの移動によって回転するものとする。
【0011】
請求項5に係る発明は、請求項4に記載のベルトユニットにおいて、 前記保持部材は、重力が作用する方向に回転するものとする。
【0012】
請求項6に係る発明は、請求項1、請求項4、請求項5の何れか1項に記載のベルトユニットにおいて、 前記保持部材は、前記ベルトとの摩擦力によって、該ベルトの張力が減少する方向に変位させた状態を解除するものとする。
【0013】
請求項7に係る発明は、請求項1、請求項4、請求項5,請求項6の何れか1項に記載のベルトユニットにおいて、 前記保持部材は、前記ベルトとの接触部が、該ベルトより柔らかいものとする。
【0014】
請求項8に係る発明は、請求項2又は請求項3に記載のベルトユニットにおいて、 前記拘束部材は、回転可能に支持され、前記回転部材の回転によって回転するものとする。
【0015】
請求項9に係る発明は、請求項8に記載のベルトユニットにおいて、 前記拘束部材は、重力が作用する方向に回転するものとする。
【0016】
請求項10に係る発明は、請求項2、請求項3、請求項8、請求項9の何れか1項に記載のベルトユニットにおいて、 前記拘束部材は、前記回転部材の軸線上に設けられたギヤと該拘束部材に設けられたギヤとによって、前記ベルトの張力が減少する方向に変位させた状態を解除するものとする。
【0017】
請求項11に係る発明は、請求項3に記載のベルトユニットにおいて、 前記接触部材は、回転可能に支持され、前記ベルトの移動によって回転するものとする。
【0018】
請求項12に係る発明は、請求項11に記載のベルトユニットにおいて、 前記接触部材は、重力が作用する方向に回転するものとする。
【0019】
請求項13に係る発明は、請求項3、請求項11、請求項12の何れか1項に記載のベルトユニットであって、 前記接触部材と前記拘束部材は、同一の支持軸に支持されているものとする。
【0020】
請求項14に係る発明は、 請求項1から請求項13までの何れか1項に記載のベルトユニットを有する画像形成装置であって、 前記画像形成装置の出荷時に前記回転部材を前記ベルトの張力が減少する方向に変位させた状態とし、使用開始時の前記ベルトの駆動によって、該回転部材が前記ベルトの張力が減少する方向に変位した状態を解除する画像形成装置を提供するものである。
【発明の効果】
【0021】
請求項1に係るベルトユニットでは、張力が解除された状態のベルトを、該ベルトを駆動する動作によって張力が付与された状態とすることができる。
【0022】
請求項2に係るベルトユニットでは、張力が解除された状態のベルトを、該ベルトを駆動する動作によって張力が付与された状態とすることができる。
【0023】
請求項3に係るベルトユニットでは、張力が解除された状態のベルトを、該ベルトを駆動する動作によって張力が付与された状態とすることができる。
【0024】
請求項4に係るベルトユニットでは、保持部材が回転することで、ベルトに張力が付与された状態とすることができる。
【0025】
請求項5に係るベルトユニットでは、回転部材を変位させた状態を解除した後、保持部材は自重で位置を保持する。
【0026】
請求項6に係るベルトユニットでは、本構成を有しない場合と比較して、構成を簡単にすることができる。
【0027】
請求項7に係るベルトユニットでは、ベルトとの接触部が硬い場合と比較して、ベルトに傷がつきにくい。
【0028】
請求項8に係るベルトユニットでは、拘束部材が回転することで、ベルトに張力が付与された状態とすることができる。
【0029】
請求項9に係るベルトユニットでは、回転部材を変位させた状態を解除した後、拘束部材は自重で位置を保持する。
【0030】
請求項10に係るベルトユニットでは、ギヤの噛み合いを利用して回転部材を変位させた状態を解除して、ベルトに張力が付与された状態とすることができる。
【0031】
請求項11に係るベルトユニットでは、接触部材が回転することで、ベルトに張力が付与された状態とすることができる。
【0032】
請求項12に係るベルトユニットでは、回転部材を変位させた状態を解除した後、接触部材は自重で位置を保持する。
【0033】
請求項13に係るベルトユニットでは、接触部材と拘束部材とが同一の支持軸に支持されていない場合と比較して、ベルトユニットを小型にすることがすることができる。
【0034】
請求項14に係る画像形成装置では、張力が付与された状態で使用されるベルトを、出荷時には使用時よりも張力が減少した状態としておいて、使用時にベルトを駆動する動作によって張力が付与された状態とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の一実施形態である画像形成装置の概略構成図である。
【図2】図1に示す画像形成装置で用いられるベルトユニットの、ベルトの張力が解除された状態及びベルトに張力が導入された状態を示す概略断面図である。
【図3】図2に示すベルトユニットの部分平面図である。
【図4】本発明の他の実施形態であるベルトユニットの、ベルトの張力が解除された状態及びベルトに張力が導入された状態を示す概略側面図である。
【図5】図4に示すベルトユニットの部分平面図である。
【図6】本発明の他の実施形態であるベルトユニットの、ベルトの張力が解除された状態及びベルトに張力が導入された状態を示す概略側面図である。
【図7】図6に示すベルトユニットの部分平面図である。
【図8】本発明の他の実施形態である画像形成装置の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本願に係る発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本願に係る発明の一実施形態である画像形成装置の概略構成図である。
この画像形成装置は、4連タンデム方式のフルカラー画像形成装置であり、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kと、これらと対向する中間転写ベルト20とを備えている。中間転写ベルト20は、これらの画像形成ユニット10のそれぞれと対向するように張架され、周面が周回駆動されるものである。この中間転写ベルト20の周回移動方向における上流側から順に、イエローのトナー像を形成する画像形成ユニット10Y、シアンのトナー像を形成する画像形成ユニット10C、マゼンタのトナー像を形成する画像形成ユニット10M、ブラックのトナー像を形成する画像形成ユニット10Kが配列され、その下流側には、二次転写を行うための二次転写ローラ1が中間転写ベルト20と対向するように配置されている。この二次転写部にはシートトレイ2から搬送路3を経て、レジストローラ4に挟み込まれながら記録シートが送り込まれる。記録シートの搬送経路における二次転写部の下流側には、トナー像を加熱・加圧して記録シート上にトナー像を圧着する定着装置5が設けられ、さらに下流側にはトナー像が定着された記録シート用紙を収容する排紙トレイ6が設けられている。
【0037】
上記画像形成ユニット10のそれぞれは、表面に静電潜像が形成されて像保持体として機能する感光体ドラム11を有しており、各感光体ドラム11の周囲に、該感光体ドラム11の表面をほぼ一様に帯電する帯電装置12と、感光体ドラム上に形成された潜像にトナーを選択的に転移させてトナー像を形成する現像装置13と、感光体ドラム11上のトナー像を中間転写ベルト20上に一次転写する一次転写ローラ14と、転写後の感光体ドラム上に残留した転写残トナーを除去するクリーニング装置15と、を備えている。また、一様に帯電された4つの感光体ドラム11に、画像信号に基づいて像光を照射する露光装置16が設けられ、現像装置13が対向する位置の上流側で感光体ドラム11に静電潜像を書き込むものとなっている。
【0038】
感光体ドラム11は、金属からなる円筒状部材の周面に有機感光体層を積層して形成したものであり、金属部分が電気的に接地されている。また、バイアス電圧が印加されるものであってもよい。
【0039】
上記帯電装置12は、ステンレス製の円筒状の芯金をゴム層で被覆したローラを有するものであり、ゴム層にはカーボン等の導電性粉体を混入して電気抵抗値が調整されている。このローラは感光体ドラム11に接触して回転するように支持され、帯電用の電圧が印加される。これにより、感光体ドラム11との微小間隙で放電を生じ、感光体ドラムの表面を所望の電圧に帯電するものである。
なお、上記帯電装置12に代えて、コロナ放電によって感光体ドラムの表面を帯電させる装置を用いることもできる。
【0040】
上記露光装置16は、画像信号に基づいて点滅するレーザ光を発生し、これをポリゴンミラーによってそれぞれの感光体ドラム11の主走査方向(軸線方向)に走査するものである。これによりそれぞれの感光体ドラム11の表面に各色の画像に相当する静電潜像が形成される。
【0041】
上記現像装置13は、トナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤を使用するものであり、感光体ドラム11と近接する位置に現像ローラ13aを備えている。この現像ローラ13aは、周面上に二成分現像剤の薄層が形成され、回転して二成分現像剤を感光体ドラム11との対向位置に搬送するものである。また、画像形成にともない消費されたトナーは、トナーカートリッジ7から消費量に応じて補充されるようになっている。
【0042】
上記一次転写ローラ14は、金属の芯材の外周面を導電性のゴム材で被覆したものであり、中間転写ベルト20の内周面と接触し、感光体ドラム11Y,11M,11C,11Kと対向する位置にそれぞれ配置されている。そして、一次転写ローラ14Y,14M,14C,14Kと感光体ドラム11Y,11M,11C,11Kとの間に転写バイアス電圧が印加され、感光体ドラム11Y,11M,11C,11Kと対向する位置を通過する中間転写ベルト20に感光体ドラム上のトナー像を静電的に転写するものとなっている。
【0043】
上記クリーニング装置15は、感光体ドラム11の周面に接触して配置されたクリーニングブレード及びクリーニングブラシにより、感光体ドラム11上に付着した転写残トナーを除去するものである。
【0044】
上記定着装置5は、加熱源を内蔵した加熱ローラ5aと、この加熱ローラ5aと平行に配置されたに加圧ローラ5bとを備えており、これらが互いに圧接されてニップ部を形成している。トナー像が転写された記録シートは、上記ニップ部に送り込まれ、回転駆動される加熱ローラ5aと加圧ローラ5bとの間で加熱されるとともに加圧され、トナー像が記録シート上に圧着されるものとなっている。
【0045】
上記中間転写ベルト20は、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、フッ素系樹脂などの樹脂材料からなるフィルム状部材を無端状に形成したものである。上記樹脂材料には、カーボンやイオン導電物質などの導電性付与のための物質を分散させ、予め定められた表面抵抗率となるように調整されている。この中間転写ベルトは、支持枠27に回転が可能に支持された第1の支持ローラ21と、第2の支持ローラ22と、第3の支持ローラ23とに張架されて、本発明の一実施形態であるベルトユニットを構成している。そして、第1の支持ローラ21が回転駆動されることによって、中間転写ベルトの表面が図1中に示す矢印Aの方向に周回移動するものとなっている。
【0046】
上記第1の支持ローラ21は、駆動モータ(図示せず)から回転駆動力が伝達され、回転して中間転写ベルト20を周回移動させるものである。この第1の支持ローラ21には、中間転写ベルト20を挟んで二次転写ローラ1が押圧されており、シートトレイ6から搬送される記録シート上に中間転写ベルト上のトナー像を転写するようになっている。
【0047】
上記第2の支持ローラ22の支持軸28は、図2及び図3に示すように、軸受け29によって支持され、軸受け29は圧縮バネ24により、中間転写ベルト20に張力を付与する方向へ付勢されている。これにより、中間転写ベルト20が安定して周回移動できる程度の所定の張力が、上記圧縮バネ24の反発力で導入されている。
【0048】
上記第2の支持ローラ22と中間転写ベルト20を挟んで対向する位置には、押圧部材25が配置されており、第2の支持ローラ22の軸線と平行な回転軸26に支持されて、この回転軸周りに回転が可能となっている。この押圧部材25は、図2(a)に示すように回転軸26から突き出すように設けられたアーム部25aと、その先端に設けられた弾性部材からなるパッド25bとを備えている。そして、中間転写ベルト20の画像が転写されない非画像領域に対してパッド25bを接触させ、中間転写ベルト20の外周面側から中間転写ベルト20を第2の支持ローラ22に押し付けることができるものとなっている。この押圧部材25が中間転写ベルト20を介して第2の支持ローラ22に押しつけられたときには、その押圧力によって圧縮バネ24の変形量が増大し、第2の支持ローラ22が後退して中間転写ベルト20の張力を弛緩させるものである。また、押圧部材25は回転軸26によって支持されていることにより、中間転写ベルト20が周方向に移動するときの摩擦力によって回転し、中間転写ベルト20及び第2の支持ローラ22への押圧力が解除されるものとなっている。
【0049】
このような画像形成装置は、以下のように動作する。
この画像形成装置が工場で製造され出荷される時には、上記押圧部材25のパッド25bは中間転写ベルト20を介して第2の支持ローラ22に押圧されている。これにより第2の支持ローラ22を付勢する圧縮バネ24は、中間転写ベルト20を張架するときより変形が増大した状態で第2の支持ローラ22は変位した位置にある。そして、押圧部材25が中間転写ベルト20の外周面側から中間転写ベルト20を第2の支持ローラ22に押し付けることで、中間転写ベルト20の張力が減少する方向に第2の支持ローラ22が変位した位置を保持している。これにより、中間転写ベルト20の張力は張架されたときに比べて張力が減少し、図2(a)にしめすようにほとんど導入されていない状態となっている。これにより、支持ローラ21,22,23に巻き回された位置でも、中間転写ベルト20にローラの周面の形状に倣った残留変形が生じるのが低減される。
【0050】
画像形成装置が、使用される位置に設置され、画像形成動作が開始されると同時に、又は画像形成動作を開始する前に第1の支持ローラ21が回転駆動される。このとき中間転写ベルト20は張力が導入されておらず、第1の支持ローラ21に強くは巻き回されていないが、二次転写ローラ1が中間転写ベルト20を介して圧接されており、この部分の摩擦力で中間転写ベルト20は周方向に駆動される。そして、中間転写ベルト20が周方向に移動することによって第2の支持ローラ22に押し付けられている押圧部材25は、重力が作用する方向(図2(b)に示す矢印の方向)に回転し、第2の支持ローラ22に対する押圧力が解除される。これにより第2の支持ローラ22は圧縮バネ24の反発力によって中間転写ベルト20に向かって移動し、中間転写ベルト20に張力を付与する。この状態で第1の支持ローラ21が回転駆動されることにより、中間転写ベルト20は周方向に張力が付与された状態で安定して周回移動する。ここで、押圧部材25は、第2の支持ローラ22が変位した状態を解除した後は自重で垂れ下がった状態となり、中間転写ベルト20に再度接触することがない。また、第2の支持ローラ22の変位が解除された後は圧縮バネ24によって常に一定の張力が付与されるので、中間転写ベルトが駆動される毎に張力を付与する構成に比べて、安定して一定の張力が付与される。
【0051】
画像形成動作が開始されると感光体ドラム11が回転駆動され、帯電装置12によって各感光体ドラム11の表面がほぼ一様に帯電される。そして、露光装置16からは、画像データに基づいて点滅するレーザ光が出力され、感光体ドラム11の表面の感光層に走査される。これにより、レーザ光の照射位置の電位が減衰し静電電位の差による潜像が感光体ドラム11の表面に形成される。
【0052】
このようにして感光体ドラム11上に形成された静電潜像は、感光体ドラム11の回転により現像ローラ13aと対向する現像位置まで搬送される。この現像位置を通過するときに、現像ローラ13aに付着しているトナーが感光体ドラム表面の潜像部に静電的に転移し、トナー像が形成される。
【0053】
一次転写部では、感光体ドラム11と一次転写ローラ14とが中間転写ベルト20を介して対向しており、これらの間に転写バイアス電圧が印加されている。各感光体ドラム11の表面に現像されたトナー像が一次転写部へ搬送されると感光体ドラム11と一次転写ローラ14との間に形成されている電界内で静電気力がトナーに作用し、感光体ドラム11表面のトナー像が中間転写ベルト20の表面に転写される。
【0054】
このようにして、中間転写ベルト20はそれぞれの画像形成ユニット10と順次に対向して各色のトナー像が重ね合わせるように転写される。全ての色のトナー像が多重転写された中間転写ベルト20は、図1中に示す矢印Aの方向に周回搬送され、中間転写ベルト20の内面に接する第1の支持ローラ21と、これに対向して配置された二次転写ローラ1との接触部に搬送される。
【0055】
二次転写ローラ1と第1の支持ローラ21との間には、二次転写バイアス電圧が印加され、二次転写ローラ1と中間転写ベルト20との間に所定のタイミングで記録シートが送り込まれる。記録シートには中間転写ベルト20上のトナー像が一括して転移される。
トナー像が転移された記録シートは定着装置5へと送り込まれ、トナー像が加熱及び加圧され、色重ねされたトナー像が記録シートの表面へ定着される。
【0056】
次に、本発明の他の実施形態であるベルトユニットを、図4及び図5に基づいて説明する。
このベルトユニットは、図2に示すベルトユニットと同様に中間転写ベルト30が第1の支持ローラ31と、第2の支持ローラ32と、第3の支持ローラ33とに張架されて周回駆動されるものである。また、第2の支持ローラ31は圧縮バネ34で中間転写ベルト30を張架する方向に付勢されるとともに、押圧部材35が押圧されたときに後退が可能となっている。押圧部材35は、図2に示すベルトユニットと同様に、第2の支持ローラ32と平行な回転軸36に支持されており、回転軸36は支持枠37に軸受け38を介して支持され、軸線回りに回転が可能となっている。
【0057】
この実施形態のベルトユニットでは、上記押圧部材35のアーム部35aは回転軸36の軸線上に固着され、回転軸36とともに回転するものとなっている。また、この回転軸36の両端付近には周方向の一部にのみ歯が設けられた部分ギア39が固着されている。一方、第2の支持ローラ32の支持軸40には駆動伝達ギア41が固着されており、上記回転軸36に固着された部分ギア39と噛み合うものとなっている。
【0058】
上記部分ギア39は、回転軸36に固着される接合基部39aから扇状に広がった形状となっており、先端部の周縁に沿って駆動伝達ギア41と噛み合わされる歯が形成されている。そして、押圧部材35が第2の支持ローラ32の周面に押圧されているときに、上記駆動伝達ギア41と噛み合わされるように設定されており、回転軸36が回転して押圧部材35の第2の支持ローラ32に対する押圧が解除された状態では、図4(b)に示すように部分ギア39と駆動伝達ギア41との噛み合わせも解除されるものとなっている。このとき、上記部分ギア39の歯が形成された範囲は扇状に狭い範囲へ突き出した形状となっているので、駆動伝達ギア41の歯との噛み合わせが解除されることによって、図4(b)に示すように回転軸36と第2の支持ローラ32を支持する支持軸40との間隔は接近することができるものとなっている。部分ギア39は重力が作用する方向に回転するので、部分ギア39は、第2の支持ローラ22が変位した状態を解除した後は自重で垂れ下がった状態となり、駆動伝達ギア41に再度接触することがない。
【0059】
このようなベルトユニットでは、第2の支持ローラ32を中間転写ベルト30の張力を弛緩させる位置に後退させた状態で保持することができ、このとき、押圧部材35と駆動伝達ギア41に噛み合わされる部分ギア39との双方で、圧縮バネ34の弾性反発力に抵抗する。これにより、押圧部材35の負荷が軽減され、先端部に設けられたパッド35bの変形を低減することができる。また、中間転写ベルト30が周回駆動された時には、押圧部材35の先端に回転軸36回りに回転する方向への力が付与されるとともに、押圧部材35によって中間転写ベルト30が押しつけられている第2の支持ローラ32に回転方向の力が付与される。第2の支持ローラ32が回転すると、支持軸40から駆動伝達ギア41及び部分ギア39を介して回転軸36に回転駆動力が伝達される。回転軸36が回転すると押圧部材35の第2の支持ローラ32への圧接が解除されるとともに、駆動伝達ギア41と部分ギア39との噛み合わせが解除される。これにより後退した位置で保持された第2の支持ローラ32の拘束が解除され、中間転写ベルト30を張架する位置へ移動する。
したがって、このベルトユニット又はこれを用いる画像形成装置は、出荷時には第2の支持ローラ32を後退させて中間転写ベルト30を弛緩した状態としておき、中間転写ベルト30を最初に駆動するときに中間転写ベルト30に張力を導入することができる。
【0060】
図6及び図7は、本発明の他の実施形態であるベルトユニットを示す概略側面図及び部分平面図である。
このベルトユニットも、図2に示すベルトユニットと同様に第1の支持ローラ51と、第2の支持ローラ51と、第3の支持ローラ52とに中間転写ベルト50が張架され、周回駆動される。そして、第2の支持ローラ52は圧縮バネ54で中間転写ベルト50を張架する方向に付勢されるとともに、回転軸56に固着された押圧部材55が中間転写ベルト50を介して圧接されたときに、中間転写ベルトの張力を緩める方向に後退するものとなっている。
【0061】
この実施形態のベルトユニットでは、上記押圧部材55が固着された回転軸56の両端付近には、第2の支持ローラ52の支持軸60に当接されて該支持軸60を後退させた位置に保持する拘束アーム59が設けられている。この拘束アーム59は、回転軸56に固着された基部59aと、基部59aから支持軸60に向かって張り出したアーム部59bと、アーム部59bの先端に設らけれた弾性材料からなる当接部59cとを有するものである。上記当接部59cは、上記支持軸60との当接面が凹状となっており、支持軸60を安定した状態で保持することができるものとなっている。
【0062】
上記拘束アーム59は、押圧部材55が第2の支持ローラ52に押圧される位置にあるときに、第2の支持ローラ52の支持軸に向かって突き出すように回転軸56に対して固定されている。これにより、押圧部材55とともに第2の支持ローラ52を後退した位置に保持し、中間転写ベルトの張力が弛緩された状態に維持することができるものとなっている。
【0063】
また、中間転写ベルト50が周回駆動されたときには、この中間転写ベルト50を挾むように支持されている押圧部材55と第2の支持ローラ52とに回転力が伝達される。第2の支持ローラ52が回転することによって支持軸60に当接された拘束アーム59に回転力が伝達され、拘束アーム59が固着された回転軸56を回転させる。上記押圧部材55から伝達される回転力と第2の支持ローラ52から拘束アーム59を介して伝達される回転力とで回転軸56が回転し、押圧部材55と拘束アーム59とによる支持軸60の拘束が解除され、第2の支持ローラ52は圧縮バネ54によって中間転写ベルト50に張力を付与する方向に移動する。これによって中間転写ベルト50には張力が導入され、第1の支持ローラ51の駆動によって周回移動する。
【0064】
このようなベルトユニット又はこれを用いる画像形成装置は、製造されてから使用されるまでは、押圧部材55を中間転写ベルトを介して第2の支持ローラ52に押圧しておく。また、拘束アーム59を第2の支持ローラの支持軸60に当接させ、第2の支持ローラ52を後退させて中間転写ベルトを弛緩した状態としておく。そして、中間転写ベルト50を最初に駆動するときに上記押圧部材55及び拘束アーム59による第2の支持ローラ52の拘束を解除して中間転写ベルト50を張設することができる。
【0065】
図8は、本発明の他の実施形態である画像形成装置の概略構成図である。
この画像形成装置は、図1に示す画像形成装置と同様に電子写真方式の画像形成ユニット70を4台備えており、これらが上下方向に配列されている。それぞれの画像形成ユニット70は、感光体ドラム71と、帯電装置72と、現像装置73と、転写装置74と、クリーニング装置75とを備えており、それぞれの感光体ドラム71には、露光装置76から像光が照射される。また、それぞれの感光体ドラム71と無端状のベルト81とが対向するようにベルトユニット80が設けられており、このベルトユニット80は、シートトレイ94から搬送された記録シートをベルト81の外周面に付着して搬送するものとなっている。そして、画像形成ユニット70と対向する位置を通過するときに感光体ドラム71のそれぞれから搬送される記録シートにトナー像が順次に転写され、重ね合わされる。
【0066】
上記ベルト81に付着して搬送され、トナー像が転写された記録シートがベルト81から剥離された位置には、定着装置91が設けられており、下流側に排紙トレイ92及び記録シートの両面用搬送路93が設けられている。
【0067】
上記ベルトユニット80は、無端状のベルト81と、これを張架する第1の支持ローラ82及び第2の支持ローラ83とを有するものであり、図8中の矢印で示す方向にベルト80を周回駆動するものである。第2の支持ローラ83は、図2及び図3に示すベルトユニット同様に圧縮バネ(図示しない)によって付勢され、ベルト80に張力を付与するものである。また、第2の支持ローラ83と対向する位置にはこの第2の支持ローラの支持軸と平行に回転軸84が支持され、押圧部材85が取り付けられている。この押圧部材85は、第2の支持ローラ83に巻き回されたベルト81を介して第2の支持ローラ83に押しつけられ、圧縮バネの弾性反発力に抗して第2の支持ローラ83を後退させてベルト81力を緩めるものとなっている。このように機能する押圧部材85等の具体的な構造は、図2及び図3に示す構造と同様のものを採用することができる。
また、ベルトの張力を緩めた状態で保持する機構及びベルトの張力を緩めた状態を解除し、ベルトに張力を導入する機構は、図4及び図5に示すベルトユニット、又は図6及び図7に示すベルトユニットと同じ機構を採用することもできる。
一方、第1の支持ローラ82には、ベルト80を介して対向ローラ86が押し付けられており、ベルトの張力が緩められているときにも、ベルトを第1の支持ローラ82の表面に押し付け、ベルトを周回駆動できるようにしている。
【0068】
このような画像形成装置でも、ベルトユニット80の支持ローラ83に押圧部材85を押しつけ、支持ローラ83を後退させてベルト81に張力が導入されない状態としておくことができる。そして、ベルト81を駆動したときに押圧部材85による第2の支持ローラ83の後退した位置での拘束を解除し、ベルト81に張力を導入して記録シートの搬送が可能な状態とすることができる。
また、ベルトユニットとして、図4及び図5に示す拘束解除機構を備えたベルトユニットを採用したときにも、押圧部材の支持ローラへの圧接と、図4に示すような駆動伝達ギアと部分ギアとの噛み合わせとによって、ベルトに張力が導入されない状態としておき、該ベルトの駆動を開始するときに張力を導入することができる。また、図6及び図7に示す拘束解除機構を備えたベルトユニットを採用したときにも同様に、押圧部材の支持ローラへの圧接と、図6に示すような拘束アームによる支持軸の拘束とによってベルトを無張力状態で保持し、ベルトの駆動によってベルトに張力を導入することができる。
【符号の説明】
【0069】
1:二次転写ローラ、 2:シートトレイ、 3:搬送路、 4:レジストローラ、 5:定着装置、 6:排紙トレイ、 7:トナーカートリッジ、
10:画像形成ユニット、 11:感光体ドラム、 12:帯電装置、 13:現像装置、 14:一次転写ローラ、 15:クリーニング装置、 16:露光装置、
20:中間転写ベルト、 21:第1の支持ローラ、 22:第2の支持ローラ、 23:第3の支持ローラ、 24:圧縮バネ、 25:押圧部材、 26:回転軸、 27:支持枠、 28:支持軸、 29:軸受け、
30:中間転写ベルト、 31:第1の支持ローラ、 32:第2の支持ローラ、 33:第3の支持ローラ、 34:圧縮バネ、 35:押圧部材、 36:回転軸、 37:支持枠、 38:軸受け、 39:部分ギア、
40:支持軸、 41:駆動伝達ギア、
50:中間転写ベルト、 51:第1の支持ローラ、 52:第2の支持ローラ、 53:第3の支持ローラ、 54:圧縮バネ、 55:押圧部材、 56:回転軸、 57:支持枠、 58:軸受け、 59:拘束アーム、 60:支持軸、
70:画像形成ユニット、 71:感光体ドラム、 72:帯電装置、 73:現像装置、 74:一次転写ローラ、 75:クリーニング装置、 76:露光装置、
80:ベルトユニット、 81:ベルト、 82:第1の支持ローラ、 83:支持ローラ、 84:回転軸、 85:押圧部材、 86:対向ローラ、
91:定着装置、 92排紙トレイ、 93:両面用搬送路、 94:シートトレイ







【特許請求の範囲】
【請求項1】
張力が付与された状態で、表面が移動可能とされたベルトと、
前記ベルトがかけ渡されるとともに、軸線回りに回転する支持軸が移動可能に支持された回転部材と、
前記ベルトの張力を付与する方向に前記回転部材を付勢する付勢手段と、
前記ベルトの張力が減少する方向に前記回転部材を変位させた状態を、該ベルトを介して保持する保持部材と、を有し、
前記保持部材は、前記ベルトの移動によって前記回転部材が変位した状態を解除して、前記付勢手段によって該ベルトに張力が付与されることを特徴とするベルトユニット。
【請求項2】
張力が付与された状態で、表面が移動可能とされたベルトと、
前記ベルトがかけ渡されるとともに、軸線回りに回転する支持軸が移動可能に支持された回転部材と、
前記ベルトの張力を付与する方向に前記回転部材を付勢する付勢手段と、
前記ベルトの張力が減少する方向に前記回転部材を変位させた状態を拘束する拘束部材と、を有し、
前記拘束部材は、前記回転部材の回転によって該回転部材が変位した状態を解除して、前記付勢手段によって前記ベルトに張力が付与されることを特徴とするベルトユニット。
【請求項3】
張力が付与された状態で、表面が移動可能とされたベルトと、
前記ベルトがかけ渡されるとともに、軸線回りに回転する支持軸が移動可能に支持された回転部材と、
前記ベルトの張力を付与する方向に前記回転部材を付勢する付勢手段と、
前記ベルトの張力が減少する方向に前記回転部材を変位させた状態で、該ベルトの表面と接触する接触部材と、
前記ベルトの張力が減少する方向に前記回転部材を変位させた状態を拘束する拘束部材と、を有し、
前記ベルトの移動によって前記接触部材が移動することで、前記拘束部材は、該ベルトの張力が減少する方向に変位させた状態を解除して、前記付勢手段によって該ベルトに張力が付与されることを特徴とするベルトユニット。
【請求項4】
前記保持部材は、回転可能に支持され、前記ベルトの移動によって回転する請求項1に記載のベルトユニット。
【請求項5】
前記保持部材は、重力が作用する方向に回転する請求項4に記載のベルトユニット。
【請求項6】
前記保持部材は、前記ベルトとの摩擦力によって、該ベルトの張力が減少する方向に変位させた状態を解除する請求項1、請求項4、請求項5の何れか1項に記載のベルトユニット。
【請求項7】
前記保持部材は、前記ベルトとの接触部が、該ベルトより柔らかい請求項1、請求項4、請求項5,請求項6の何れか1項に記載のベルトユニット。
【請求項8】
前記拘束部材は、回転可能に支持され、前記回転部材の回転によって回転する請求項2又は請求項3に記載のベルトユニット。
【請求項9】
前記拘束部材は、重力が作用する方向に回転する請求項8に記載のベルトユニット。
【請求項10】
前記拘束部材は、前記回転部材の軸線上に設けられたギヤと該拘束部材に設けられたギヤとによって、前記ベルトの張力が減少する方向に変位させた状態を解除する請求項2、請求項3、請求項8、請求項9の何れか1項に記載のベルトユニット。
【請求項11】
前記接触部材は、回転可能に支持され、前記ベルトの移動によって回転する請求項3に記載のベルトユニット。
【請求項12】
前記接触部材は、重力が作用する方向に回転する請求項11に記載のベルトユニット。
【請求項13】
前記接触部材と前記拘束部材は、同一の支持軸に支持されている請求項3、請求項11、請求項12の何れか1項に記載のベルトユニット。
【請求項14】
請求項1から請求項13までの何れか1項に記載のベルトユニットを有する画像形成装置であって、
前記画像形成装置の出荷時に前記回転部材を前記ベルトの張力が減少する方向に変位させた状態とし、使用開始時の前記ベルトの駆動によって、該回転部材が前記ベルトの張力が減少する方向に変位した状態を解除する画像形成装置。








【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−8143(P2011−8143A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−153326(P2009−153326)
【出願日】平成21年6月29日(2009.6.29)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】