説明

ペースト印刷装置およびペースト印刷方法

【課題】基板を破損させることなく導電パッド上を清浄化することができるペースト印刷装置およびペースト印刷方法を提供する。
【解決手段】ペースト印刷装置11では、基板21上の導電パッド22はマスク部材13の開口14内で露出する。除去機構18は開口14内で導電パッド22の表面に作用する。こうして導電パッド22の表面から腐食膜23aは除去される。導電パッド22上は清浄化される。マスク部材13の開口14は導電パッド22を露出させることから、除去機構18は導電パッド22にのみ作用する。導電パッド22以外の領域で基板21の破損は回避される。しかも、スキージ17はマスク部材13の開口14から導電パッド22の表面に導電ペースト24を供給する。その結果、清浄化された導電パッド22の表面は導電ペースト24で覆われる。導電パッド22の表面は大気中の酸素から隔絶される。導電パッド22の表面の酸化は確実に回避される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント配線基板上に区画される導電パッド上に導電ペーストを印刷する印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1には部品搭載装置が開示される。部品搭載装置にはプリント配線基板が供給される。プリント配線基板上には導電パッドが形成される。部品の搭載に先立って導電パッドの表面は研磨ユニットで研磨される。こうして導電パッドの表面の酸化膜は除去される。導電パッドの表面は清浄化される。導電パッドには十分な濡れ性ではんだペーストが広がることができる。
【特許文献1】特開平10−79569号公報
【特許文献2】特開平8−204318号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
研磨ユニットはプリント配線基板の表面の全面にわたって接触する。その結果、導電パッドの表面の酸化膜が除去される。しかしながら、酸化膜の除去にあたって、研磨ユニットの接触は、導電パッド以外の領域でプリント配線基板の表面に形成されるレジスト膜の剥離や、細い導電パターンの破損を引き起こしてしまう。こういったプリント配線基板は不良品として取り扱われる。
【0004】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、基板を破損させることなく導電パッド上を清浄化することができるペースト印刷装置およびペースト印刷方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、第1発明によれば、裏面で基板に重ね合わせられて、基板上の導電パッドを露出させる開口を区画するマスク部材と、マスク部材の開口内で導電パッドの表面に作用して、導電パッドの表面の腐食膜を除去する除去機構と、マスク部材の表面に沿って移動して、マスク部材の開口から導電パッドの表面に導電ペーストを供給するスキージとを備えることを特徴とするペースト印刷装置が提供される。
【0006】
こうしたペースト印刷装置では、基板上の導電パッドはマスク部材の開口内で露出する。除去機構は開口内で導電パッドの表面に作用する。こうして導電パッドの表面から腐食膜は除去される。導電パッド上は清浄化される。マスク部材の開口は導電パッドを露出させることから、除去機構は導電パッドにのみ作用する。導電パッド以外の領域で基板の破損は回避される。しかも、スキージはマスク部材の開口から導電パッドの表面に導電ペーストを供給する。その結果、清浄化された導電パッドの表面は導電ペーストで覆われる。導電パッドの表面は大気中の酸素から隔絶される。導電パッドの表面の酸化は確実に回避される。
【0007】
こういったペースト印刷装置では、除去機構は、導電パッド上の導電ペーストに超音波振動を加える超音波振動子を備えればよい。超音波振動子の働きで超音波振動は導電ペーストから導電パッドの表面に作用する。その結果、導電パッドの表面から腐食膜は除去される。超音波振動子はスキージに取り付けられればよい。
【0008】
除去機構は、所定の回転軸回りで回転するゴムローラと、ゴムローラに支持されて、ゴムローラの外周面から突き出る複数の金属ワイヤとを備えてもよい。ゴムローラは回転軸回りで回転する。このとき、金属ワイヤはマスク部材の開口内で導電パッドの表面に突き当てられる。金属ワイヤは腐食膜を突き破る。ここでは、スキージおよびゴムローラは支持体で支持されればよい。このとき、ゴムローラはスキージの進行方向前方に保持されればよい。
【0009】
その一方で、除去機構は、複数の金属ワイヤで構成されるブラシを備えてもよい。ブラシは開口内で導電パッドの表面に接触する。その結果、導電パッドの表面から腐食膜は除去される。こうしたペースト印刷装置では、スキージおよびブラシは支持体で支持されればよい。このとき、ブラシはスキージの進行方向前方に保持されればよい。
【0010】
除去機構は、導電パターンの表面に向かってプラズマ粒子を放出するプラズマ照射機を備えればよい。プラズマ照射機から放出されるプラズマ粒子は開口内で導電パッドの表面に衝突する。その結果、導電パッドの表面から腐食膜は除去される。スキージおよびプラズマ照射機は支持体で支持されればよい。このとき、プラズマ照射機はスキージの進行方向前方に保持されればよい。
【0011】
第2発明によれば、裏面で基板に重ね合わせられて、基板上の導電パッドを露出させる開口を区画するマスク部材と、マスク部材の開口内で導電パッドの表面に作用して、導電パッドの表面の腐食膜を除去する除去機構とを備えることを特徴とする腐食膜除去装置が提供される。こうした腐食膜除去装置では、前述と同様に、導電パッド以外の領域で基板の破損が回避されつつ導電パッド上は清浄化される。
【0012】
第3発明によれば、基板に重ね合わせられるマスク部材の開口内に基板上の導電パッドを露出させる工程と、マスク部材の開口内で導電パッドの表面から腐食膜を除去する工程と、マスク部材の開口から導電パッドの表面に導電ペーストを供給する工程とを備えることを特徴とするペースト印刷方法が提供される。
【0013】
こうしたペースト印刷方法によれば、基板上の導電パッドはマスク部材の開口内で露出する。開口内で導電パッドの表面から腐食膜は除去される。導電パッド上は清浄化される。マスク部材の開口は導電パッドを露出させることから、導電パッド以外の領域で基板の破損は回避される。しかも、マスク部材の開口から導電パッドの表面に導電ペーストは供給される。その結果、清浄化された導電パッドの表面は導電ペーストで覆われる。導電パッドの表面は大気中の酸素から隔絶される。導電パッドの表面の酸化は確実に回避されることができる。
【0014】
第4発明によれば、基板に重ね合わせられるマスク部材の開口内に基板上の導電パッドを露出させる工程と、マスク部材の表面に沿ってスキージを移動させて、マスク部材の開口から導電パッドの表面に導電ペーストを供給する工程と、導電パッド上の導電ペーストに超音波振動を加えて導電パッドの表面の腐食膜を除去する工程とを備えることを特徴とするペースト印刷方法が提供される。
【0015】
こうしたペースト印刷方法によれば、基板上の導電パッドはマスク部材の開口内で露出する。開口内に導電ペーストが供給される。導電ペーストには超音波振動が加えられる。導電パッドの表面から腐食膜が除去される。導電パッド上は清浄化される。マスク部材の開口は導電パッドを露出させることから、導電パッド以外の領域で基板の破損は回避される。しかも、清浄化された導電パッドの表面は導電ペーストで覆われる。導電パッドの表面は大気中の酸素から隔絶される。導電パッドの表面の酸化は確実に回避されることができる。
【0016】
第5発明によれば、基板に重ね合わせられるマスク部材の開口内に基板上の導電パッドを露出させる工程と、マスク部材の開口内で導電パッドの表面に、所定の回転軸回りで回転するゴムローラの外周面から突き出す複数の金属ワイヤを突き当てて導電パッドの表面の腐食膜を突き破る工程と、マスク部材の表面に沿ってスキージを移動させて、マスク部材の開口から導電パッドの表面に導電ペーストを供給する工程とを備えることを特徴とするペースト印刷方法が提供される。
【0017】
こうしたペースト印刷方法によれば、基板上の導電パッドはマスク部材の開口内で露出する。開口内で導電パッドの表面に金属ワイヤが突き当てられる。導電パッドの表面の腐食膜は突き破られる。導電パッド上は清浄化される。マスク部材の開口は導電パッドを露出させることから、導電パッド以外の領域で基板の破損は回避される。しかも、清浄化された導電パッドの表面は導電ペーストで覆われる。導電パッドの表面は大気中の酸素から隔絶される。導電パッドの表面の酸化は確実に回避されることができる。
【0018】
第6発明によれば、基板に重ね合わせられるマスク部材の開口内に基板上の導電パッドを露出させる工程と、マスク部材の開口内で導電パッドの表面に、複数の金属ワイヤで構成されるブラシを接触させて導電パッドの表面の腐食膜を除去する工程と、マスク部材の表面に沿ってスキージを移動させて、マスク部材の開口から導電パッドの表面に導電ペーストを供給する工程とを備えることを特徴とするペースト印刷方法が提供される。
【0019】
こうしたペースト印刷方法によれば、基板上の導電パッドはマスク部材の開口内で露出する。開口内で導電パッドの表面にブラシが接触する。導電パッドの表面の腐食膜は除去される。導電パッド上は清浄化される。マスク部材の開口は導電パッドを露出させることから、導電パッド以外の領域で基板の破損は回避される。しかも、清浄化された導電パッドの表面は導電ペーストで覆われる。導電パッドの表面は大気中の酸素から隔絶される。導電パッドの表面の酸化は確実に回避されることができる。
【0020】
第7発明によれば、基板に重ね合わせられるマスク部材の開口内に基板上の導電パッドを露出させる工程と、マスク部材の開口内で導電パッドの表面に向かってプラズマ粒子を放出して導電パッドの表面の腐食膜を除去する工程と、マスク部材の表面に沿ってスキージを移動させて、マスク部材の開口から導電パッドの表面に導電ペーストを供給する工程とを備えることを特徴とするペースト印刷方法が提供される。
【0021】
こうしたペースト印刷方法によれば、基板上の導電パッドはマスク部材の開口内で露出する。開口内で導電パッドの表面にプラズマ粒子が衝突する。導電パッドの表面の腐食膜は除去される。導電パッド上は清浄化される。マスク部材の開口は導電パッドを露出させることから、導電パッド以外の領域で基板の破損は回避される。しかも、清浄化された導電パッドの表面は導電ペーストで覆われる。導電パッドの表面は大気中の酸素から隔絶される。導電パッドの表面の酸化は確実に回避されることができる。
【0022】
第8発明によれば、基板に重ね合わせられるマスク部材の開口内に基板上の導電パッドを露出させる工程と、マスク部材の開口内で導電パッドの表面から腐食膜を除去する工程とを備えることを特徴とする腐食膜除去方法が提供される。こうした腐食膜除去方法によれば、前述と同様に、導電パッド以外の領域で基板の破損が回避されつつ導電パッド上は清浄化される。
【0023】
第9発明によれば、基板に重ね合わせられるマスク部材の開口内に基板上の導電パッドを露出させる工程と、マスク部材の開口内で導電パッドの表面に、所定の回転軸回りで回転するゴムローラの外周面から突き出す複数の金属ワイヤを突き当てて導電パッドの表面の腐食膜を突き破る工程とを備えることを特徴とする腐食膜除去方法が提供される。こうした腐食膜除去方法によれば、前述と同様に、導電パッド以外の領域で基板の破損が回避されつつ導電パッド上は清浄化される。
【0024】
第10発明によれば、基板に重ね合わせられるマスク部材の開口内に基板上の導電パッドを露出させる工程と、マスク部材の開口内で導電パッドの表面に、複数の金属ワイヤで構成されるブラシを接触させて導電パッドの表面の腐食膜を除去する工程とを備えることを特徴とする腐食膜除去方法が提供される。こうした腐食膜除去方法によれば、前述と同様に、導電パッド以外の領域で基板の破損が回避されつつ導電パッド上は清浄化される。
【0025】
第11発明によれば、基板に重ね合わせられるマスク部材の開口内に基板上の導電パッドを露出させる工程と、マスク部材の開口内で導電パッドの表面に向かってプラズマ粒子を放出して導電パッドの表面の腐食膜を除去する工程とを備えることを特徴とする腐食膜除去方法が提供される。こうした腐食膜除去方法によれば、前述と同様に、導電パッド以外の領域で基板の破損が回避されつつ導電パッド上は清浄化される。
【発明の効果】
【0026】
以上のように本発明によれば、基板を破損させることなく導電パッド上を清浄化することができるペースト印刷装置およびペースト印刷方法が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。
【0028】
図1は本発明の第1実施形態に係るペースト印刷装置(以下、「印刷装置」)11の構造を概略的に示す。印刷装置11はステージ12を備える。ステージ12はプリント配線基板(図示されず)を支持する。ここでは、ステージ12にはプレート方式のステージが用いられる。プレート方式ではプリント配線基板は板材の表面で支持される。その他、ステージ12にはピン方式が用いられてもよい。ピン方式ではプリント配線基板は複数のピンの先端で支持される。
【0029】
印刷装置11は、ステージ12に向き合わせられるマスク部材すなわち金属マスク13を備える。金属マスク13には、後述のプリント配線基板上の導電パッドを露出させる開口14が区画される。開口14は導電パッドの輪郭を象る。金属マスク13は例えばステンレス鋼板から構成されればよい。金属マスク13は例えば150μm程度の厚みを有する。開口14の形成にあたって例えばステンレス鋼板にエッチング処理が実施されればよい。
【0030】
金属マスク13には可動ユニット15が関連付けられる。可動ユニット15は金属マスク13の表面に平行に移動することができる。可動ユニット15は支持体16を備える。支持体16は金属スキージ17を支持する。金属スキージ17の表面は金属マスク13の表面に所定の傾斜角で向き合わせられる。金属マスク13の裏面には除去機構すなわち超音波振動子18が取り付けられる。超音波振動子18は金属スキージ17に超音波振動を加える。超音波振動子18の周波数は例えば40kHz〜90kHz程度に設定される。
【0031】
いま、プリント配線基板上の導電パッドにはんだペーストを印刷する場面を想定する。図2に示されるように、ステージ12上にプリント配線基板21が配置される。プリント配線基板21の表面には導電パッド22が形成される。導電パッド22は例えばCuといった導電材料から形成される。ここでは、導電パッド22の表面にははんだレベラ23が塗布される。はんだレベラ23は例えばSn/3Ag/0.5Cuの合金から構成される。ここでは、はんだレベラ23の表面は腐食膜すなわち酸化膜23aで覆われる。
【0032】
プリント配線基板21の表面には金属マスク13の裏面が重ね合わせられる。開口14内には導電パッド22が露出する。金属マスク13の表面には金属スキージ17の下端が突き当てられる。金属スキージ17の表面および金属マスク13の表面の間にはんだペースト24が供給される。はんだペースト24は例えばSn/3Ag/0.5Cuの合金のはんだ粒子25とフラックス26とから構成される。はんだ粒子25は例えば40μm程度の直径を有する。可動ユニット15の移動に基づき金属スキージ17は移動する。こうしてはんだペースト24は金属マスク13の表面に沿って運搬される。
【0033】
図3に示されるように、金属スキージ17が開口14上に差し掛かると、超音波振動子18は金属スキージ17に超音波振動を加える。はんだペースト24は開口14から導電パッド22上に塗布される。超音波振動子18の振動は金属スキージ17からはんだペースト24に伝達される。フラックス26内ではんだ粒子25は振動する。振動ははんだレベラ23の酸化膜23aに作用する。酸化膜23aは除去される。こうしてはんだ粒子25は、清浄化されたはんだレベラ23の表面に確実に接触することができる。
【0034】
導電パッド22の表面にはんだペースト24が塗布された後、プリント配線基板21は印刷装置11から取り外される。その後、導電パッド22上には電子部品のリード端子(図示されず)が配置される。プリント配線基板21はリフロー炉内に配置される。プリント配線基板21は加熱される。リフロー炉内ではんだ粒子25およびはんだレベラ23は溶融する。こうしてはんだペースト24は十分に濡れ広がる。プリント配線基板21はリフロー炉内から取り出される。リード端子は導電パッド22上に固定される。こうして電子部品はプリント配線基板21に実装される。
【0035】
以上のような印刷装置11によれば、超音波振動子18の超音波振動は金属マスク13の開口14内から酸化膜23aすなわち導電パッド22の表面に作用する。その結果、はんだレベラ23の表面から酸化膜23aは除去される。導電パッド22上は清浄化される。金属マスク13の開口14は導電パッド22を露出させることから、超音波振動は導電パッド22にのみ作用する。導電パッド22以外の領域でレジスト膜や細い導電パターンの破損は回避される。
【0036】
しかも、超音波振動子18は金属スキージ17に取り付けられる。超音波振動ははんだペースト24に伝達される。したがって、はんだペースト24が導電パッド22上に供給されると同時に酸化膜23aは除去される。はんだレベラ23ははんだペースト24で覆われる。はんだレベラ23は大気中の酸素から隔絶される。はんだレベラ23の表面の酸化は確実に回避される。なお、印刷装置11は本発明の腐食膜除去装置を兼ねる。
【0037】
図4は本発明の第2実施形態に係る印刷装置11aの構造を概略的に示す。この印刷装置11aでは金属マスク13に可動ユニット31が関連付けられる。可動ユニット31は金属マスク13の表面に向き合わせられる。可動ユニット31は金属マスク13の表面に平行に移動することができる。可動ユニット31は支持体32を備える。支持体32は金属スキージ17を傾斜姿勢で支持する。
【0038】
支持体32は金属スキージ17の進行方向前方で除去機構33を支持する。除去機構33はゴムローラ34を備える。ゴムローラ34は、支持体32から延びるアーム35に所定の回転軸回りで回転自在に連結される。ゴムローラ34は例えば円筒状のゴムから構成されればよい。
【0039】
ゴムローラ34は、その外周面から突き出る複数の金属ワイヤ36を支持する。金属ワイヤ36は回転軸から放射状に延びる。金属ワイヤ36はゴムローラ34の弾性変形に基づきゴムローラ34の径方向に変位することができる。金属ワイヤ36は例えばタングステンワイヤから形成されればよい。金属ワイヤ36の径は例えば0.05mm〜0.10mm程度に設定されればよい。
【0040】
ゴムローラ34には吸引ノズル37が関連付けられる。吸引ノズル37は支持体32に取り付けられる。吸引ノズル37は、金属ワイヤ36に接触するブラシ38と、ブラシ38に連結されるホース39とを備える。ブラシ38は、ゴムローラ34の回転に基づき揺動する金属ワイヤ36に向き合わせられる。ホース39は例えば真空ポンプ(図示されず)に接続される。真空ポンプの働きで吸引ノズル37の先端から空気は吸引される。その他、前述の印刷装置11と均等な構成や構造には同一の参照符号が付される。
【0041】
いま、プリント配線基板21上の導電パッド22にはんだペースト24を印刷する場面を想定する。前述と同様に、ステージ12上にプリント配線基板21が配置される。導電パッド22は金属マスク13の開口14内に露出する。可動ユニット31の移動に基づきはんだペースト24は金属マスク13の表面に沿って運搬される。金属ワイヤ36の先端は金属マスク13の表面に突き当てられる。ゴムローラ34は回転する。ゴムローラ34の弾性変形に基づき金属ワイヤ36の変位は許容される。
【0042】
図5に示されるように、ゴムローラ34が開口14上に差し掛かると、金属ワイヤ36の先端は導電パッド22の表面に突き当てられる。その結果、金属ワイヤ36は酸化膜23aを突き破る。酸化膜23aには複数の穴が形成される。ゴムローラ34の回転に基づき金属ワイヤ36は吸引ブラシ38に接触する。金属ワイヤ36に付着する酸化膜23aの断片はホース39内に吸い込まれる。こうしてプリント配線基板21上に断片の付着は回避される。ここで本願明細書では、「除去」には例えば金属ワイヤ36が酸化膜23aを突き破る状態が含まれる。
【0043】
可動ユニット31がさらに移動すると、金属スキージ17は開口14から導電パッド22上にはんだペースト24を塗布する。その後、前述と同様に、プリント配線基板21はリフロー炉内に配置される。プリント配線基板21は加熱される。リフロー炉内ではんだ粒子25およびはんだレベラ23は溶融する。酸化膜23aには裂け目が生じる。はんだ粒子26のはんだとはんだレベラ23のはんだは混ざり合う。こうして酸化膜23aは除去される。プリント配線基板21はリフロー炉内から取り出される。リード端子は導電パッド22上に固定される。こうして電子部品はプリント配線基板21に実装される。
【0044】
こうした印刷装置11aによれば、金属ワイヤ36は酸化膜23aを突き破る。導電パッド22上は清浄化される。金属マスク13の開口14は導電パッド22を露出させることから、金属ワイヤ36は導電パッド22にのみ作用する。導電パッド22以外の領域でレジスト膜や細い導電パターンの破損は回避される。
【0045】
しかも、ゴムローラ34は金属スキージ17の進行方向前方に配置される。金属ワイヤ36で酸化膜23aが突き破られた直後に導電パッド22にはんだペースト24が供給される。はんだレベラ23ははんだペースト24で覆われる。はんだレベラ23は大気中の酸素から隔絶される。はんだレベラ23の表面の酸化は確実に回避される。はんだレベラ23の表面の酸化は確実に回避される。
【0046】
図6は本発明の第3実施形態に係る印刷装置11bの構造を概略的に示す。この印刷装置11bでは金属マスク13に可動ユニット41が関連付けられる。可動ユニット41は金属マスク13の表面に向き合わせられる。可動ユニット41は金属マスク13の表面に平行に移動することができる。可動ユニット41は支持体42を備える。支持体42は金属スキージ17を傾斜姿勢で支持する。
【0047】
支持体42は金属スキージ17の進行方向前方で除去機構43を支持する。除去機構43は、支持体42に支持されるブラシ44を備える。ブラシ44は、金属マスク13の表面に平行な水平方向および金属マスク13の表面に直交する垂直方向に変位自在に支持体42に支持される。ブラシ44は、金属マスク13の表面に向かって延びる複数の金属ワイヤ45を備える。金属ワイヤ45には例えばステンレス鋼ワイヤやタングステンワイヤが用いられる。金属ワイヤ45の径は例えば0.10mm程度に設定されればよい。
【0048】
ブラシ44内には空気の流通路46が区画される。流通路46は支持体42の上端まで延びる。流通路46の一端はブラシ44に接続される。流通路46の他端にはホース47が接続される。ホース47は例えば真空ポンプ(図示されず)に接続される。真空ポンプの働きでブラシ44の先端から空気は吸引される。その他、前述の印刷装置11、11aと均等な構成や構造には同一の参照符号が付される。
【0049】
いま、プリント配線基板21上の導電パッド22にはんだペースト24を印刷する場面を想定する。前述と同様に、ステージ12上にプリント配線基板21が配置される。導電パッド22は金属マスク13の開口14内に露出する。可動ユニット41の移動に基づきはんだペースト24は金属マスク13の表面に沿って運搬される。ブラシ44は静止状態で保持される。
【0050】
図7に示されるように、ブラシ44が開口14上に差し掛かると、ブラシ44は水平方向および垂直方向に変位する。その結果、ブラシ44すなわち金属ワイヤ45は導電パッド22の表面に接触する。ブラシ44の水平方向の変位に基づきはんだレベラ23の表面から酸化膜23aは削り取られる。真空ポンプの働きで、金属ワイヤ45に付着する酸化膜23aの断片は流通路46に吸い込まれる。こうしてプリント配線基板21上に断片の付着は回避される。
【0051】
可動ユニット41がさらに移動すると、金属スキージ17は開口14から導電パッド22上にはんだペースト24を塗布する。その後、前述と同様に、プリント配線基板21はリフロー炉内に配置される。プリント配線基板21は加熱される。リフロー炉内ではんだ粒子25およびはんだレベラ23は溶融する。こうしてはんだペースト24は十分に濡れ広がる。プリント配線基板21はリフロー炉内から取り出される。リード端子は導電パッド22上に固定される。こうして電子部品はプリント配線基板21に実装される。
【0052】
こうした印刷装置11bによれば、ブラシ44は酸化膜23aを除去する。はんだレベラ23の表面は清浄化される。金属マスク13の開口14は導電パッド22を露出させることから、ブラシ44は導電パッド22にのみ作用する。導電パッド22以外の領域でレジスト膜や細い導電パターンの破損は回避される。
【0053】
しかも、ブラシ44は金属スキージ17の進行方向前方に配置される。金属ワイヤ45で酸化膜23aが除去された直後に導電パッド22にはんだペースト24が供給される。はんだレベラ23の表面の酸化は確実に回避される。はんだレベラ23ははんだペースト24で覆われる。はんだレベラ23は大気中の酸素から隔絶される。はんだレベラ23の表面の酸化は確実に回避される。
【0054】
図8は本発明の第4実施形態に係る印刷装置11cの構造を概略的に示す。この印刷装置11cでは金属マスク13に可動ユニット51が関連付けられる。可動ユニット51は金属マスク13の表面に向き合わせられる。可動ユニット51は金属マスク13の表面に平行に移動することができる。可動ユニット51は支持体52を備える。支持体52は金属スキージ17を傾斜姿勢で支持する。
【0055】
支持体52は金属スキージ17の進行方向前方で除去機構すなわちプラズマ照射機53を支持する。プラズマ照射機53は金属マスク13の表面に向き合わせられる。プラズマ照射機53は金属マスク13の表面に向かってプラズマ粒子を放射することができる。その他、前述の印刷装置11、11a、11bと均等な構成や構造には同一の参照符号が付される。
【0056】
いま、プリント配線基板21上の導電パッド22にはんだペースト24を印刷する場面を想定する。前述と同様に、ステージ12上にプリント配線基板21が配置される。導電パッド22は金属マスク13の開口14内に露出する。可動ユニット51の移動に基づきはんだペースト24は金属マスク13の表面に沿って運搬される。
【0057】
図9に示されるように、プラズマ照射機53が開口14上に差し掛かると、プラズマ照射機53は開口14に向かってプラズマ粒子を照射する。プラズマ粒子は開口14内に降り注ぐ。プラズマ粒子は導電パッド22の表面すなわち酸化膜23aに衝突する。その結果、はんだレベラ23の表面から酸化膜23aは除去される。
【0058】
可動ユニット41がさらに移動すると、金属スキージ17は開口14から導電パッド22上にはんだペースト24を塗布する。その後、前述と同様に、プリント配線基板21はリフロー炉内に配置される。プリント配線基板21は加熱される。リフロー炉内ではんだ粒子25およびはんだレベラ23は溶融する。こうしてはんだペースト24は十分に濡れ広がる。プリント配線基板21はリフロー炉内から取り出される。リード端子は導電パッド22上に固定される。こうして電子部品はプリント配線基板21に実装される。
【0059】
こうした印刷装置11cによれば、プラズマ粒子との衝突に基づき酸化膜23aは除去される。はんだレベラ23の表面は清浄化される。金属マスク13の開口14は導電パッド22を露出させることから、プラズマ粒子は導電パッド22にのみ作用する。導電パッド22以外の領域でレジスト膜や細い導電パターンの破損は回避される。
【0060】
しかも、プラズマ照射機53は金属スキージ17の進行方向前方に配置される。酸化膜23aが除去された直後に導電パッド22にはんだペースト24が供給される。はんだレベラ23ははんだペースト24で覆われる。はんだレベラ23は大気中の酸素から隔絶される。はんだレベラ23の表面の酸化は確実に回避される。
【0061】
(付記1) 裏面で基板に重ね合わせられて、基板上の導電パッドを露出させる開口を区画するマスク部材と、マスク部材の開口内で導電パッドの表面に作用して、導電パッドの表面の腐食膜を除去する除去機構と、マスク部材の表面に沿って移動して、マスク部材の開口から導電パッドの表面に導電ペーストを供給するスキージとを備えることを特徴とするペースト印刷装置。
【0062】
(付記2) 付記1に記載のペースト印刷装置において、前記除去機構は、前記導電パッド上の導電ペーストに超音波振動を加える超音波振動子を備えることを特徴とするペースト印刷装置。
【0063】
(付記3) 付記2に記載のペースト印刷装置において、前記超音波振動子は前記スキージに取り付けられることを特徴とするペースト印刷装置。
【0064】
(付記4) 付記1に記載のペースト印刷装置において、前記除去機構は、所定の回転軸回りで回転するゴムローラと、ゴムローラに支持されて、ゴムローラの外周面から突き出る複数の金属ワイヤとを備えることを特徴とするペースト印刷装置。
【0065】
(付記5) 付記4に記載のペースト印刷装置において、前記スキージおよび前記ゴムローラを支持する支持体を備えることを特徴とするペースト印刷装置。
【0066】
(付記6) 付記4に記載のペースト印刷装置において、前記ゴムローラは前記スキージの進行方向前方に保持されることを特徴とするペースト印刷装置。
【0067】
(付記7) 付記1に記載のペースト印刷装置において、前記除去機構は、複数の金属ワイヤで構成されるブラシを備えることを特徴とするペースト印刷装置。
【0068】
(付記8) 付記7に記載のペースト印刷装置において、前記スキージおよび前記ブラシを支持する支持体を備えることを特徴とするペースト印刷装置。
【0069】
(付記9) 付記7に記載のペースト印刷装置において、前記ブラシは、前記スキージの進行方向前方に保持されることを特徴とするペースト印刷装置。
【0070】
(付記10) 付記1に記載のペースト印刷装置において、前記除去機構は、前記導電パターンの表面に向かってプラズマ粒子を放出するプラズマ照射機を備えることを特徴とするペースト印刷装置。
【0071】
(付記11) 付記10に記載のペースト印刷装置において、前記スキージおよび前記プラズマ照射機を支持する支持体を備えることを特徴とするペースト印刷装置。
【0072】
(付記12) 付記10に記載のペースト印刷装置において、前記プラズマ照射機は前記スキージの進行方向前方に保持されることを特徴とするペースト印刷装置。
【0073】
(付記13) 裏面で基板に重ね合わせられて、基板上の導電パッドを露出させる開口を区画するマスク部材と、マスク部材の開口内で導電パッドの表面に作用して、導電パッドの表面の腐食膜を除去する除去機構とを備えることを特徴とする腐食膜除去装置。
【0074】
(付記14) 付記13に記載の腐食膜除去装置において、前記除去機構は、前記導電パッド上の導電ペーストに超音波振動を加える超音波振動子を備えることを特徴とする腐食膜除去装置。
【0075】
(付記15) 付記13に記載の腐食膜除去装置において、前記除去機構は、所定の回転軸回りで回転するゴムローラと、ゴムローラに支持されて、ゴムローラの外周面から突き出る複数の金属ワイヤとを備えることを特徴とする腐食膜除去装置。
【0076】
(付記16) 付記13に記載の腐食膜除去装置において、前記除去機構は、複数の金属ワイヤで構成されるブラシを備えることを特徴とする腐食膜除去装置。
【0077】
(付記17) 付記13に記載の腐食膜除去装置において、前記除去機構は、前記導電パターンの表面に向かってプラズマ粒子を放出するプラズマ照射機を備えることを特徴とする腐食膜除去装置。
【0078】
(付記18) 基板に重ね合わせられるマスク部材の開口内に基板上の導電パッドを露出させる工程と、マスク部材の開口内で導電パッドの表面から腐食膜を除去する工程と、マスク部材の開口から導電パッドの表面に導電ペーストを供給する工程とを備えることを特徴とするペースト印刷方法。
【0079】
(付記19) 基板に重ね合わせられるマスク部材の開口内に基板上の導電パッドを露出させる工程と、マスク部材の表面に沿ってスキージを移動させて、マスク部材の開口から導電パッドの表面に導電ペーストを供給する工程と、導電パッド上の導電ペーストに超音波振動を加えて導電パッドの表面の腐食膜を除去する工程とを備えることを特徴とするペースト印刷方法。
【0080】
(付記20) 基板に重ね合わせられるマスク部材の開口内に基板上の導電パッドを露出させる工程と、マスク部材の開口内で導電パッドの表面に、所定の回転軸回りで回転するゴムローラの外周面から突き出す複数の金属ワイヤを突き当てて導電パッドの表面の腐食膜を突き破る工程と、マスク部材の表面に沿ってスキージを移動させて、マスク部材の開口から導電パッドの表面に導電ペーストを供給する工程とを備えることを特徴とするペースト印刷方法。
【0081】
(付記21) 基板に重ね合わせられるマスク部材の開口内に基板上の導電パッドを露出させる工程と、マスク部材の開口内で導電パッドの表面に、複数の金属ワイヤで構成されるブラシを接触させて導電パッドの表面の腐食膜を除去する工程と、マスク部材の表面に沿ってスキージを移動させて、マスク部材の開口から導電パッドの表面に導電ペーストを供給する工程とを備えることを特徴とするペースト印刷方法。
【0082】
(付記22) 基板に重ね合わせられるマスク部材の開口内に基板上の導電パッドを露出させる工程と、マスク部材の開口内で導電パッドの表面に向かってプラズマ粒子を放出して導電パッドの表面の腐食膜を除去する工程と、マスク部材の表面に沿ってスキージを移動させて、マスク部材の開口から導電パッドの表面に導電ペーストを供給する工程とを備えることを特徴とするペースト印刷方法。
【0083】
(付記23) 基板に重ね合わせられるマスク部材の開口内に基板上の導電パッドを露出させる工程と、マスク部材の開口内で導電パッドの表面から腐食膜を除去する工程とを備えることを特徴とする腐食膜除去方法。
【0084】
(付記24) 基板に重ね合わせられるマスク部材の開口内に基板上の導電パッドを露出させる工程と、マスク部材の開口内で導電パッドの表面に、所定の回転軸回りで回転するゴムローラの外周面から突き出す複数の金属ワイヤを突き当てて導電パッドの表面の腐食膜を突き破る工程とを備えることを特徴とする腐食膜除去方法。
【0085】
(付記25) 基板に重ね合わせられるマスク部材の開口内に基板上の導電パッドを露出させる工程と、マスク部材の開口内で導電パッドの表面に、複数の金属ワイヤで構成されるブラシを接触させて導電パッドの表面の腐食膜を除去する工程とを備えることを特徴とする腐食膜除去方法。
【0086】
(付記26) 基板に重ね合わせられるマスク部材の開口内に基板上の導電パッドを露出させる工程と、マスク部材の開口内で導電パッドの表面に向かってプラズマ粒子を放出して導電パッドの表面の腐食膜を除去する工程とを備えることを特徴とする腐食膜除去方法。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の第1実施形態に係るペースト印刷装置の構造を概略的に示す側面図である。
【図2】ペースト印刷装置にプリント配線基板が装着される様子を概略的に示す側面図である。
【図3】導電パッド上に導電ペーストを供給しつつ腐食膜が除去される様子を概略的に示す側面図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係るペースト印刷装置の構造を概略的に示す側面図である。
【図5】腐食膜が突き破られる様子を概略的に示す側面図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係るペースト印刷装置の構造を概略的に示す側面図である。
【図7】腐食膜が除去される様子を概略的に示す側面図である。
【図8】本発明の第4実施形態に係るペースト印刷装置の構造を概略的に示す側面図である。
【図9】腐食膜が除去される様子を概略的に示す図である。
【符号の説明】
【0088】
11〜11c ペースト印刷装置(腐食膜除去装置)、13 マスク部材(金属マスク)、14 開口、16 支持体、17 スキージ(金属スキージ)、18 除去機構(超音波振動子)、21 基板(プリント配線基板)、22 導電パッド、23a 腐食膜(酸化膜)、24 導電ペースト、32 支持体、33 除去機構、34 ゴムローラ、36 金属ワイヤ、43 除去機構、42 支持体、44 ブラシ、45 金属ワイヤ、52 支持体、53 除去機構(プラズマ照射機)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
裏面で基板に重ね合わせられて、基板上の導電パッドを露出させる開口を区画するマスク部材と、マスク部材の開口内で導電パッドの表面に作用して、導電パッドの表面の腐食膜を除去する除去機構と、マスク部材の表面に沿って移動して、マスク部材の開口から導電パッドの表面に導電ペーストを供給するスキージとを備えることを特徴とするペースト印刷装置。
【請求項2】
請求項1に記載のペースト印刷装置において、前記除去機構は、前記導電パッド上の導電ペーストに超音波振動を加える超音波振動子を備えることを特徴とするペースト印刷装置。
【請求項3】
請求項1に記載のペースト印刷装置において、前記除去機構は、所定の回転軸回りで回転するゴムローラと、ゴムローラに支持されて、ゴムローラの外周面から突き出る複数の金属ワイヤとを備えることを特徴とするペースト印刷装置。
【請求項4】
請求項1に記載のペースト印刷装置において、前記除去機構は、複数の金属ワイヤで構成されるブラシを備えることを特徴とするペースト印刷装置。
【請求項5】
請求項1に記載のペースト印刷装置において、前記除去機構は、前記導電パターンの表面に向かってプラズマ粒子を放出するプラズマ照射機を備えることを特徴とするペースト印刷装置。
【請求項6】
裏面で基板に重ね合わせられて、基板上の導電パッドを露出させる開口を区画するマスク部材と、マスク部材の開口内で導電パッドの表面に作用して、導電パッドの表面の腐食膜を除去する除去機構とを備えることを特徴とする腐食膜除去装置。
【請求項7】
基板に重ね合わせられるマスク部材の開口内に基板上の導電パッドを露出させる工程と、マスク部材の開口内で導電パッドの表面から腐食膜を除去する工程と、マスク部材の開口から導電パッドの表面に導電ペーストを供給する工程とを備えることを特徴とするペースト印刷方法。
【請求項8】
基板に重ね合わせられるマスク部材の開口内に基板上の導電パッドを露出させる工程と、マスク部材の表面に沿ってスキージを移動させて、マスク部材の開口から導電パッドの表面に導電ペーストを供給する工程と、導電パッド上の導電ペーストに超音波振動を加えて導電パッドの表面の腐食膜を除去する工程とを備えることを特徴とするペースト印刷方法。
【請求項9】
基板に重ね合わせられるマスク部材の開口内に基板上の導電パッドを露出させる工程と、マスク部材の開口内で導電パッドの表面に、所定の回転軸回りで回転するゴムローラの外周面から突き出す複数の金属ワイヤを突き当てて導電パッドの表面の腐食膜を突き破る工程と、マスク部材の表面に沿ってスキージを移動させて、マスク部材の開口から導電パッドの表面に導電ペーストを供給する工程とを備えることを特徴とするペースト印刷方法。
【請求項10】
基板に重ね合わせられるマスク部材の開口内に基板上の導電パッドを露出させる工程と、マスク部材の開口内で導電パッドの表面に、複数の金属ワイヤで構成されるブラシを接触させて導電パッドの表面の腐食膜を除去する工程と、マスク部材の表面に沿ってスキージを移動させて、マスク部材の開口から導電パッドの表面に導電ペーストを供給する工程とを備えることを特徴とするペースト印刷方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2008−153376(P2008−153376A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−338793(P2006−338793)
【出願日】平成18年12月15日(2006.12.15)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】