説明

ホスホジエステラーゼ阻害剤及びその使用

本発明は、ホスホジエステラーゼタンパク質に結合し、それを調節する化合物をスクリーニングするための方法を提供する。さらに、本発明は、ホスホジエステラーゼ結合化合物を対象に投与することによって、アミロイドβペプチド沈着物の蓄積に関連する状態を治療するための方法を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(V)

(V)
の化合物であって、式中、
AはO又はNであり、
Xは−(CH、C(O)、S(O)、又はS(O)であり、
は水素、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、−NR、−SR、又はヘテロシクリルであり、
は−CHOR又はCOであり、
は水素又はハロゲンであり、
は−CN又はハロゲンであり、
は水素又はORであり、
は水素、−C−Cアルキル、−C−Cシクロアルキル、又はC(O)Rであり、
及びRは、それぞれ独立して、水素、−C1−C6アルキル、−C3−C8シクロアルキル、又はC(O)Rであり、前記C−Cアルキル又はC−Cシクロアルキルは、任意に−C−Cアルキル、−C−Cシクロアルキル、−NR10、−SR、又はヘテロシクリルで置換され、
及びR10は、それぞれ独立して、水素、C−Cアルキル、又はC−Cシクロアルキルであり、nは1、2、又は3である、化合物、
あるいはその薬学的に許容される塩又は互変異性体。
【請求項2】
AはNである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
は水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
はOCである、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
前記化合物は、式(V−1)

(V−1)
の化合物であり、式中、
は水素、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、−NR、−SR、又はヘテロシクリルであり、
は−CHOR又はCOであり、
は水素又はハロゲンであり、
は−CN又はハロゲンであり、
は水素、−C−Cアルキル、−C−Cシクロアルキル、又はC(O)Rであり、
及びRは、それぞれ独立して、水素、−C−Cアルキル、−C−Cシクロアルキル、又はC(O)Rであり、前記C−Cアルキル又はC−Cシクロアルキルは、任意に−C−Cアルキル、−C−Cシクロアルキル、−NR10、−SR、又はヘテロシクリルで置換され、
及びR10は、それぞれ独立して、水素、C−Cアルキル、又はC−Cシクロアルキルである、請求項1に記載の化合物、
あるいはその薬学的に許容される塩又は互変異性体。
【請求項6】
はCである、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
前記化合物は、式(V−1a)

(V−1a)
の化合物であり、式中、
は水素、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、−NR、−SR、又はヘテロシクリルであり、
は−CHOR又はCOであり、
は水素又はハロゲンであり、
は−CN又はハロゲンであり、
及びRは、それぞれ独立して、水素、−C−Cアルキル、−C−Cシクロアルキル、又はC(O)Rであり、前記C−Cアルキル又はC−Cシクロアルキルは、任意に−C−Cアルキル、−C−Cシクロアルキル、−NR10、−SR、又はヘテロシクリルで置換され、
及びR10は、それぞれ独立して、水素、C−Cアルキル、又はC−Cシクロアルキルである、請求項1に記載の化合物、
あるいはその薬学的に許容される塩又は互変異性体。
【請求項8】
はCH−OHである、請求項1、請求項5、又は請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
はHである、請求項1、請求項5、又は請求項7に記載の化合物。
【請求項10】
はハロゲンである、請求項1、請求項5、又は請求項7に記載の化合物。
【請求項11】
は塩素である、請求項1、請求項5、又は請求項7に記載の化合物。
【請求項12】
はCNである、請求項1、請求項5、又は請求項7に記載の化合物。
【請求項13】
はハロゲンである、請求項1、請求項5、又は請求項7に記載の化合物。
【請求項14】
はフッ素である、請求項1、請求項5、又は請求項7に記載の化合物。
【請求項15】
前記化合物は、式(V−1a1)

(V−1a1)
の化合物であり、式中、
は水素、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、−NR、−SR、又はヘテロシクリルであり、
及びRは、それぞれ独立して、水素、−C−Cアルキル、−C−Cシクロアルキル、又はC(O)Rであり、前記C1−C6アルキル又はC3−C8シクロアルキルは、任意に−C−Cアルキル、−C−Cシクロアルキル、−NR10、−SR、又はヘテロシクリルで置換され、
及びR10は、それぞれ独立して、水素、C−Cアルキル、又はC−Cシクロアルキルである、請求項1に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容される塩又は互変異性体。
【請求項16】
は水素である、請求項1、請求項5、請求項7又は請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
はシクロアルキルである、請求項1、請求項5、請求項7又は請求項15に記載の化合物。
【請求項18】
はシクロプロピルである、請求項1、請求項5、請求項7又は請求項15に記載の化合物。
【請求項19】
はジメチルアミノである、請求項1、請求項5、請求項7又は請求項15に記載の化合物。
【請求項20】
前記化合物は、



である、請求項1に記載の化合物。
【請求項21】
前記化合物は、

である、請求項1に記載の化合物。
【請求項22】
アミロイドβペプチド沈着物の蓄積に関連する状態を治療するための式(V)の化合物をスクリーニングするための方法であって、前記方法は、
a)アミロイドβペプチド沈着物の蓄積の動物モデルに式(V)のPDE5阻害剤化合物を投与することと、
b)アミロイドβペプチド沈着物の蓄積の動物モデルでのPDE5阻害剤化合物の投与の完了後少なくとも1ヶ月間、セクレターゼ活性を調節できる式(V)の前記PDE5阻害剤化合物を選択することと、を含む、方法。
【請求項23】
アミロイドβペプチド沈着物の蓄積に関連する状態を治療するための式(V)の化合物をスクリーニングするための方法であって、前記方法は、
a)式(V)のPDE5阻害剤化合物を選択することを含み、前記化合物は以下の特徴、
i.前記化合物は、ホスホジエステラーゼタンパク質の2個以上のアミノ酸残基と相互作用し、前記アミノ酸残基は、F787、L804、I813、M816、又はそれらの組み合わせを含む、あるいは
ii.前記化合物とホスホジエステラーゼタンパク質との間の第2の架橋リガンド(BL2)は、OHである、
のうちの1つ又は双方を含む、方法。
【請求項24】
アミロイドβペプチド沈着物の蓄積に関連する状態を治療するための式(V)のホスホジエステラーゼ結合化合物を同定するための方法であって、前記方法は、式(V)のPDE5阻害剤化合物を選択することを含み、式(V)のPDE5阻害剤化合物は以下の特徴、
a)前記化合物のIC50は約1000nMを越えない、
b)前記化合物の前記選択性は、PDE1、PDE2、PDE3、PDE4、PDE6、PDE7、PDE8、PDE9、PDE10、又はPDE11と比較して、PDE5に対して、少なくとも50倍大きな効力である、
c)前記化合物のインビトロでの前記PDE5阻害活性は、約50nMを越えないIC50を有する、
d)前記化合物は血液脳関門を透過する、
e)前記化合物はcGMPを約20%〜約80%加水分解する、
f)前記化合物とホスホジエステラーゼタンパク質との間の第2の架橋リガンド(BL2)は、OH−である、あるいは
g)前記化合物は、ホスホジエステラーゼタンパク質の2個以上のアミノ酸残基と相互作用し、前記アミノ酸残基は、F787、L804、I813、M816、又はそれらの組み合わせを含む、
のうちの1つ以上を有する、方法。
【請求項25】
前記選択されたPDE5阻害剤が、アミロイドβペプチド沈着物の蓄積の動物モデルでの投与後少なくとも1ヶ月間、セクレターゼ活性を調節するかを試験することをさらに含む、請求項23又は請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記化合物は、血液脳関門を透過するために、約500Da未満の分子量を有するか、約90Å未満の極性表面積を有するか、8個未満の水素結合を有するか、又はそれらの組み合わせである、請求項22、請求項23、又は請求項24に記載の方法。
【請求項27】
対象におけるαセクレターゼタンパク質活性又は発現を増加させるための方法であり、前記方法は、
a)式(V)のPDE5阻害剤化合物を含む有効量の組成物を前記対象に投与し、
それによって、前記対象におけるαセクレターゼタンパク質活性又は発現を増加させることを含む、方法。
【請求項28】
対象におけるβセクレターゼタンパク質活性又は発現を低下させるための方法であり、前記方法は、
a)式(V)のPDE5阻害剤化合物を含む有効量の組成物を前記対象に投与し、
それによって、前記対象におけるβセクレターゼタンパク質活性又は発現を低下させることを含む、方法。
【請求項29】
対象におけるアミロイドβ(Aβ)タンパク質沈着物を減少するための方法であって、前記方法は、
a)式(V)のPDE5阻害剤化合物を含む有効量の組成物を対象に投与し、
それによって、対象におけるAβタンパク質沈着物を低下させることを含む、方法。
【請求項30】
前記対象は異常に上昇したアミロイドβプラークを示す、請求項27、請求項28、又は請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記対象はアルツハイマー病、レビー小体型認知症、封入体筋炎、又は脳アミロイド血管症を患っている、請求項27、請求項28、又は請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記化合物はシルデナフィル、タダラフィル、もしくはバルデナフィル、又はそれらの誘導体である、請求項27、請求項28、又は請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記有効量は、少なくとも約1mg/kg体重、少なくとも約2mg/kg体重、少なくとも約3mg/kg体重、少なくとも約4mg/kg体重、少なくとも約5mg/kg体重、少なくとも約6mg/kg体重、少なくとも約7mg/kg体重、少なくとも約8mg/kg体重、少なくとも約9mg/kg体重、又は少なくとも約10mg/kg体重である、請求項27、請求項28、又は請求項29に記載の方法。
【請求項34】
前記組成物は、最大18日間、最大19日間、最大20日間、最大21日間、最大22日間、最大23日間、最大24日間、又は最大25日間、少なくとも1日1回投与される、請求項27、請求項28、又は請求項29に記載の方法。
【請求項35】
αセクレターゼタンパク質活性又は発現は、治療後最大3ヶ月、治療後最大4ヶ月、治療後最大5ヶ月、又は治療後最大6ヶ月増加される、請求項27に記載の方法。
【請求項36】
β−セクレターゼタンパク質活性又は発現は、治療後最大3ヶ月、治療後最大4ヶ月、治療後最大5ヶ月、又は治療後最大6ヶ月低下される、請求項28に記載の方法。
【請求項37】
前記Aβタンパク質沈着物はAβ40異性体、Aβ42異性体、又はその組み合わせを含む、請求項29に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図6E】
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【図6F】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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【図7F】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62−1】
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【図62−2】
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【図63】
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【図64】
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【図65−1】
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【図65−2】
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【公表番号】特表2012−513464(P2012−513464A)
【公表日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−543511(P2011−543511)
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【国際出願番号】PCT/US2009/058813
【国際公開番号】WO2010/074783
【国際公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(505346702)ザ トラスティーズ オブ コロンビア ユニヴァーシティ イン ザ シティ オブ ニューヨーク (12)
【Fターム(参考)】