説明

ポリウレタンガスケットおよびそれを形成する方法

シールを形成する方法は、一成分ポリウレタン前駆体からフロスを調製する工程、該フロスを物品の面に適用する工程、および水を該フロスとともに同時に適用する工程を含み、該フロスは硬化して、該物品に接着した350kg/m以下の密度を有するガスケットを形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、ポリウレタンガスケットおよびそのようなポリウレタンガスケットを形成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリウレタンフォームは、様々な産業、例えば、自動車産業、家電産業、航空宇宙産業、および電子産業のシールおよびガスケットを形成するために用いられてきた。ポリウレタンフォームは、様々な技術、例えば、現場発泡法、モールド法、またはトランスファー成形法によってガスケットを形成するために用いることができる。さらに、ポリウレタンは、高密度から低密度の範囲の様々な密度で用いることができる。
【0003】
特に、ポリウレタンは、二成分系または一成分系を用いて形成され得る。従来の二成分系では、ポリオール成分およびジイソシアネート成分が使用直前に混合される。したがって、二成分系は、成分の化学量論的な混合の厳格な管理に関連した困難性ならびに分散系内のポリウレタンの硬化を防止する除去ラインおよび洗浄装置に関連した困難性を含む不利点を有する。
【0004】
あるいは、従来は水の存在下で硬化させる一成分系を用いることができる。一成分ポリウレタンの成分は、分注前に水と混合されるかまたは分注後に湿気硬化され得る。湿気硬化一成分ポリウレタンフォームは、従来は硬化を促進する高湿度箱に依存する。このような高湿度箱は、多数の部品を製造する工場内のかなりの量の空間を占める。さらに、このような高湿度箱は、箱内の高温を維持すると同時に、水分を蒸発させることによって箱内の高湿度を保つために、かなりの量のエネルギーを用いる。エネルギー生産の環境的影響に対する関心が高まっているときに、高湿度箱がかなりのエネルギーを使用することは、製造設備の環境的影響に対して悪影響を与える。さらに、高湿度箱の装置は、かなりの投資費用を意味する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、改善されたポリウレタンガスケットおよびこのようなガスケットを形成する方法が望ましい。
【0006】
本開示は、添付の図面を参照することによって、より良く理解され、その多くの特徴および利点が当業者に明らかにされ得る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、ガスケットを形成するための例示的な適用系の図を含む。
【図2】図2は、ガスケットを形成するための例示的な分注ヘッドの図を含む。
【図3】図3は、ガスケットが適用され得る例示的な部品の図を含む。
【図4】図4は、ガスケットが適用され得る例示的な面の図を含む。
【図5】図5は、ガスケットが適用され得る例示的な溝の図を含む。
【図6】図6は、ガスケットが適用され得る例示的な溝の図を含む。
【図7】図7は、ガスケットが適用され得る例示的な溝の図を含む。
【0008】
異なる図面における同じ参照記号の使用は、類似または同一の事項を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
特定の実施形態では、ガスケットは、一成分(1K)ポリウレタン前駆体を起泡させ、物品の面にわたってそのフロスを適用し、例えば、そのフロスの近くで水をスプレーすることにより、水を外部から適用することによって形成され得る。例えば、水は、物品の面にわたってもしくは物品の溝内にスプレーすることができ、フロスは湿った面にわたって適用することができ、さらなる水は分注したフロスにわたって適用することができる。フロスはその場で硬化して、500kg/m以下の密度を有するガスケットを形成し得る。さらに、ガスケットのポリウレタンフォームは、連続または独立気泡構造を有し得る。
【0010】
特に、硬化は、人工的に上昇させた湿度なしで、周囲条件において行われ得る。ここで、人工的に上昇させた温度および湿度は、40℃を超える温度で65%を超える相対湿度であると考えられる。さらなる実施例では、フロスは、0.2重量%から1.8重量%の量のアミン触媒を有する1Kポリウレタン前駆体を含む。
【0011】
一成分ポリウレタン前駆体は、ポリオールと、過剰量のイソシアネート成分との反応生成物であり、イソシアネート基で末端化されたポリウレタン前駆体を生じる。水の存在下で、イソシアネート基の一部は、アミン基に変換され、これは、残存するイソシアネート基と反応して、化学的に架橋されたポリウレタン網状体を生じる。この過程で放出される二酸化炭素は、発泡過程に役立ち得る。
【0012】
一実施例では、ポリオールは、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、それらの変性もしくはグラフト化誘導体、またはそれらの任意の組合せであり得る。適切なポリエーテルポリオールは、アルキレンオキシドの二重金属シアニド触媒反応を介するポリ挿入によって、触媒としてアルカリ水酸化物もしくはアルカリアルコラートの存在下でおよび結合形態で2から6、好ましくは2から4個の反応性水素原子を有する少なくとも1種の開始剤分子の添加とともにアルキレンオキシドのアニオン重合によって、またはルイス酸、例えば、五塩化アンチモンもしくはフッ化ホウ素エテラートの存在下でアルキルオキシドのカチオン重合によって生成され得る。適切なアルキレンオキシドは、アルキレン基に2から4個の炭素原子を有し得る。例には、テトラヒドロフラン、1,2−プロピレンオキシド、1,2−もしくは2,3−ブチレンオキシド;エチレンオキシド、1,2−プロピレンオキシド、またはそれらの任意の組合せが含まれる。アルキレンオキシドは、個別に、連続して、または混合物として用いられ得る。特に、1,2−プロピレンオキシドおよびエチレンオキシドの混合物を用いることができ、それによって、エチレンオキシドは、得られたポリオールが70%を超える一級OH末端基を示すようにエチレンオキシド末端ブロックとして10%から50%の量で用いられる。開始剤分子の例には、水または二価もしくは三価アルコール、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオールおよび1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、エタン−1,4−ジオール、グリセロール、トリメチロールプロパン、またはそれらの任意の組合せが含まれる。
【0013】
適切なポリエーテルポリオール、例えば、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレンポリオールは、1.5から4、例えば、2から3の平均官能性、および800g/molから25,000g/mol、例えば、800g/molから14,000g/mol、特に2,000g/molから9,000g/molの数平均分子量を有する。
【0014】
別の実施例では、ポリオールは、ポリエステルポリオールを含み得る。例示的な実施形態では、ポリエステルポリオールは、二塩基性酸、例えば、アジピン酸、グルタル酸、フマル酸、コハク酸もしくはマレイン酸、または無水物と、二官能性アルコール、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジもしくはトリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、または任意の組合せとから誘導される。例えば、ポリエステルポリオールは、水副生成物の連続的除去とともにグリコールと酸との縮合反応によって形成され得る。少量の高官能性アルコール、例えば、グリセリン、トリメタノールプロパン、ペンタエリトリトール、スクロースもしくはソルビトールまたは多糖を用いて、ポリエステルポリオールの分枝を増加させ得る。単純なアルコールと酸とのエステルは、単純なアルコールが水と同様に連続的に除去され、1つまたは複数の上記グリコールで置き換えられる、エステル交換反応を介して用いられ得る。さらに、ポリエステルポリオールは、芳香族酸、例えば、テレフタル酸、フタル酸、1,3,5−安息香酸、それらの無水物、例えば、無水フタル酸から生成され得る。特定の実施例では、ポリオールは、アルキルジオールアルキルエステルを含み得る。例えば、アルキルジオールアルキルエステルには、トリメチルペンタンジオールイソブチレート、例えば、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールイソブチレートが含まれ得る。
【0015】
特定の実施形態では、ポリオールは、少なくとも2個の一級ヒドロキシル基を有する多官能性ポリオールであり得る。例えば、ポリオールは、少なくとも3個の一級ヒドロキシル基を有し得る。特定の実施例では、ポリオールは、5mgKOH/gから70mgKOH/gの範囲、例えば、10mgKOH/gから70mgKOH/gの範囲、10mgKOH/gから50mgKOH/gの範囲、またはさらに15mgKOH/gから40mgKOH/gのOH価を有するポリエーテルポリオールである。さらなる実施例では、ポリエーテルポリオールは、グラフト化され得る。例えば、ポリオールは、スチレン−アクリロニトリルでグラフト化されたポリエーテルポリオールであり得る。さらなる実施例では、ポリオールは、多官能性、例えば、三官能性ポリエーテルポリオールと、グラフト化されているポリオール、例えば、グラフト化スチレン−アクリロニトリル部分を有するポリエーテルポリオールとのブレンドを含み得る。特に、ポリオールは、BASFグループによるElastogranから入手できるLupranol(登録商標)という商標名の下で入手できるポリエーテルポリオールである。
【0016】
イソシアネート成分は、様々なジイソシアネートから誘導され得る。例示的なジイソシアネートモノマーには、トルエンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジクロロ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、もしくは1,5−ナフタレンジイソシアネート;それらの変性生成物、例えば、カルボジイミド変性生成物;または同様のもの;あるいはそれらの任意の組合せが含まれ得る。このようなジイソシアネートモノマーは、単独でまたは少なくとも2種の混合で用いられ得る。特定の実施例では、イソシアネート成分には、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、トルエンジイソシアネート(TDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、またはそれらの任意の組合せが含まれ得る。一実施例では、イソシアネートには、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)またはトルエンジイソシアネート(TDI)が含まれ得る。特に、イソシアネートには、メチレンジフェニルイソシアネート(MDI)またはその誘導体が含まれる。
【0017】
ジイソシアネートは、約2.0から2.9の範囲の平均官能性、例えば、2.0から2.7の官能性を有し得る。さらに、ジイソシアネートは、5%から35%の範囲、例えば、10%から30%の範囲のNCO含量を有し得る。
【0018】
特定の実施形態では、イソシアネート成分は、変性メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)であり得る。さらなる実施例では、ジイソシアネートには、ジイソシアネートの混合物、例えば、変性メチレンジフェニルジイソシアネートの混合物が含まれ得る。例示的なジイソシアネートは、BASFグループによるElastogranから入手できる、Lupranate(登録商標)の商標名の下で入手できる。
【0019】
さらに、1Kポリウレタン前駆体は、触媒を含み得る。触媒には、有機金属触媒、アミン触媒、またはそれらの組合せが含まれ得る。例えば、有機金属触媒には、ジブチルスズジラウレート、カルボン酸リチウム、チタン酸テトラブチル、カルボン酸ビスマス、またはそれらの任意の組合せが含まれ得る。
【0020】
アミン触媒には、第三級アミン、例えば、トリブチルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミンおよびより高級な同族体、1,4−ジアザビシクロ−[2,2,2]−オクタン、N−メチル−N’−ジメチルアミノエチルピペラジン、ビス(ジメチルアミノアルキル)ピペラジン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジエチルベンジルアミン、ビス(N,N−ジエチルアミノエチル)アジペート、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、N,N−ジメチル−β−フェニルエチルアミン、ビス(ジメチルアミノプロピル)尿素、ビス(ジメチルアミノプロピル)アミン、1,2−ジメチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、単環式および二環式アミジン、ビス(ジアルキルアミノ)アルキルエーテル(例えば、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテルなど)、アミド基(ホルムアミド基など)を有する第三級アミン、またはそれらの任意の組合せが含まれ得る。触媒成分の別の例には、第二級アミンを含むマンニッヒ塩基(ジメチルアミンなど)、またはアルデヒド(ホルムアルデヒドなど)、またはケトン(アセトン、メチルエチルケトンまたはシクロヘキサノンなど)、またはフェノール(フェノール、ノニルフェノールまたはビスフェノールなど)が含まれる。イソシアネート基に対して活性である水素原子を有する第三級アミンの形態の触媒には、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、アルキレンオキシド(プロピレンオキシドまたはエチレンオキシドなど)とそれらの反応生成物、または第二級−第三級アミン、あるいはそれらの任意の組合せが含まれ得る。炭素−ケイ素結合を有するシラミン、例えば、2,2,4−トリメチル−2−シラモルホリン、1,3−ジエチルアミノメチルテトラメチルジシロキサン、またはそれらの任意の組合せも、触媒として使用され得る。
【0021】
さらなる実施例では、アミン触媒は、ペンタメチルジエチレントリアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、N,N’−ジメチルピペラジンおよびジモルホリノエチルエーテル、N,N−ジメチルアミノエチルN−メチルピペラジン、JEFFCAT(登録商標)DM−70(N,N’−ジメチルピペラジンとジモルホリノエチルエーテルの混合物)、イマドゾール、トリアジン、またはそれらの任意の組合せから選択される。
【0022】
特定の実施形態では、触媒は、発泡反応、例えば、イソシアネートと水との反応を活性化するために特に有用である。一実施例では、触媒は、ジモルホリノジエチルエーテル(DMDEE)を含む。特定の実施例では、触媒は、DMDEEの安定バージョンを含む。
【0023】
一例の組成物は、ポリオールを50重量%から80重量%の範囲、例えば、55重量%から75重量%の範囲、またはさらに60重量%から70重量%の範囲の量で含む。ジイソシアネートは、20重量%から35重量%の範囲、例えば、22重量%から32重量%の範囲、またはさらに25重量%から30重量%の範囲の量で含まれ得る。触媒、特に加湿器硬化触媒は、0.2重量%から2.0重量%、例えば、0.6重量%から1.8重量%の範囲、0.8重量%から1.8重量%の範囲、またはさらに1.0重量%から1.5重量%の範囲の量で含まれ得る。
【0024】
さらに、組成物は、添加剤、例えば、顔料、界面活性剤、充填剤、可塑剤、抗黄変剤、安定剤、接着促進剤、またはそれらの任意の組合せを含み得る。一実施例では、組成物は、顔料を含み得る。顔料は、有機または無機であってもよく、そのようなものとしてまたは予備分散させた濃縮物として用いることができる。別の実施例では、顔料には、無機金属酸化物、例えば、チタニア、ジルコニア、酸化スズ、アルミナ、またはそれらの任意の組合せが含まれ得る。さらなる実施例では、顔料には、カーボンブラックまたはグラファイトが含まれ得る。顔料の性質に依存して、顔料は、0.01重量%から5重量%の範囲の量で含まれ得る。例えば、顔料は、0.01重量%から4重量%の範囲、例えば、0.01重量%から3重量%の範囲、またはさらに0.1重量%から0.25重量%の範囲の量で含まれ得る。
【0025】
さらに、配合物は、1種または複数のチキソトロープ剤、例えば、合成シリカまたはアルミナを含み得る。例えば、チキソトロープ剤は、0.1重量%から5重量%、例えば、0.5重量%から4重量%、またはさらに0.5重量%から3重量%の範囲で含まれ得る。
【0026】
一つの例示的な実施形態では、成分は、乾燥条件下20℃から100℃の範囲の温度で反応しながらブレンドされる。一実施例では、イソシアネート成分は、反応の開始時に長期間かけて、例えば、20分間かけて添加される。反応に続いて、一成分ポリウレタン前駆体は、容器に入れられ、水分との接触は、早期硬化を防止するために制限される。一成分ポリウレタン前駆体は、少なくとも3ヶ月、例えば、少なくとも6ヶ月の貯蔵寿命を有し得る。
【0027】
図1は、一成分ポリウレタン前駆体から形成されるフロスからガスケットを形成するための例示的な適用系の図を含む。例えば、系100は、一成分ポリウレタン前駆体を起泡装置110に分注するように構成された分注器102を含み、これは、ポリウレタンを起泡させ、フロスをアプリケータ114に供給する。さらに、系100は、水をアプリケータ114に供給する水源120を含み得る。この系は、物品の面を処理する装置(図示せず)をさらに含み得る。
【0028】
一実施例では、分注器102は、容器106からポリウレタンを分注する。例えば、分注器102は、ピストン104を含み得、一成分ポリウレタン前駆体を加熱および加圧し、液化したポリウレタン前駆体をチューブまたはホース108を通してフロス装置110に押し進め得る。非発泡一成分前駆体は、40℃で測定した場合、30Pa−sから250Pa−s、例えば、30Pa−sから200Pa−s、またはさらに30Pa−sから150Pa−sの範囲の粘度を有し得る。起泡機構110は、低圧または高圧下で清浄な乾燥気体、例えば、空気または窒素を供給し、その気体とポリウレタン前駆体とを混合し、フロスを形成させる。
【0029】
特に、一成分ポリウレタンは、加熱されて、粘度を低下させ、起泡装置110に供給される。フロスは、少なくとも5容積%の不活性ガス、例えば、少なくとも10容積%、少なくとも15容積%、またはさらに少なくとも20容積%を含むように形成される。例えば、不活性ガスには、乾燥空気または窒素が含まれ得る。
【0030】
フロスは、物品の面の上に、物品の溝内に、または型中に分注され得る。一実施例では、フロスは、アプリケータ114のヘッド116にチューブまたはホース112を介して供給される。フロスは、ヘッド116の分注端部118から分注される。特定の実施例では、アプリケータ114は、複数の軸に沿って移動することができ、複雑な経路に沿ってフロスの適用または分注を可能にする。
【0031】
さらに、水を水源120からアプリケータ114のヘッド116にホースまたはチューブ122を介して供給され得る。フロスが分注される間に、水も分注されたフロスの近くに、例えば、フロスの下に、フロスの上面もしくはそれにわたって、または両方に分注され得る。特に、水は、フロスと同時におよびフロスの分注とは独立して適用、例えば、スプレーされる。
【0032】
例えば、図2は、アプリケータの分注端部200の図を含む。チューブまたはノズル204は、ポリウレタンフロスを分注し得る。さらに、ノズル206、208および210は、分注されたフロスの近くに水を分注し得る。水は、供給ライン212、214および216を介してノズル206、208および210に供給され得る。この図の実施例では、水をスプレーするように配置された3つのノズル(206、208、および210)は、分注プラットフォーム202から伸びるか、それに取り付けされている。あるいは、分注プラットフォーム202は、水を分注する少なくとも1つのノズル、たとえば、少なくとも2つのノズル、少なくとも3つのノズル、またはさらに4つ以上のノズルを含み得る。
【0033】
図2で示されるように、フロス分注チューブまたはノズル204は、フロス218を面にわたって分注する。フロス218は、平坦な面にわたってまたは溝中に分注され得る。ノズル206は、ポリウレタンフロス218の分注前に、水222を面にわたって分注する。さらに、例えばノズル208および210などのノズルは、分注されたフロスの近くに、例えば、分注されたフロス218にわたってまたは上に、水220を分注する。
【0034】
特定の実施例では、水ノズル(206、208、および210)は、プラットフォーム202の周りに均等な間隔で円周状に配置される。このような配置は、複雑な経路にわたってフロスを分注することに寄与し、分注されたフロスより前におよびフロスが分注された後に分注される水に備える。あるいは、ノズルは、不均等な間隔でまたはフロス分注チューブもしくはノズル204から異なる動径距離で配置され得る。
【0035】
図示されていないが、物品の溝または面は、硬化したポリウレタンフォームの接着を強化するために前処理され得る。例えば、物品は、プラズマ処理、研磨、化学的にエッチング、またはそれらの組合せで前処理され得る。
【0036】
特に、このような系は、不規則な形状を有する物品にわたってポリウレタンフロスを分注するのに有用である。図3で示されるように、物品302は、物品302の周囲に溝304を含み得る。あるいは、フロスは、溝のない物品302の平面にわたって分注され得る。特定の実施例では、一成分ポリウレタン前駆体を含むフロスは、溝304内に分注され得る。水は、溝304中にスプレーされ、フロスは、溝304の湿った面にわたって適用され、さらなる水が分注されたフロスにわたってスプレーされる。図示された物品302は、ドアパネル用のインサートに類似しているが、フロスは、他の形状を有するガスケットを形成するために分注され得る。
【0037】
提案された一成分フロス系は、フロスを分注してその場で硬化させ、複雑な幾何学的図形にわたってガスケットを形成する際に特に有用である。図4で示されるように、フロスは、重力に対して様々な方向を有する面にわたって分注され得る。図示された矢印は、重力の方向を表す。フロスは、重力の垂直方向に対して水平である面402または410などの面にわたって分注され得る。
【0038】
あるいは、フロスは、面404または408などの、重力の方法に平行である面にわたって分注され得る。さらに、フロスは、重力に対して、面406などの面の下側に有利に分注され得る。
【0039】
図示された分注系は、ガスケットを形成する溝をもたない面にわたってフロスを分注し得るが、フロスはまた、溝中にも分注され得る。図5、図6、および図7は、ポリウレタンフロスが、現場発泡ガスケットを形成するために分注され得る例示的な溝の断面図を含む。例えば、図5は、フロスが、ガスケット504を形成するために分注され、硬化する正方形または長方形の溝502を含む。代わりの実施例では、溝602は、ポリウレタンフォームがガスケット604を形成するために分注される階段状の断面を有する。
【0040】
図7で示されるさらなる実施例では、溝702は、「V」として形成することができ、ポリウレタンフロスは、ガスケット704を形成するためにV形状の溝702中に分注され、硬化させ得る。様々な断面の溝が、フロスが適用される部品への強化された接着を有利に与え得る。そのようなものとして、代わりの溝断面が想定され得る。特定の実施例では、ガスケットは、2mmから20mmの範囲、例えば、2mmから10mmの範囲、2mmから8mmの範囲、またはさらに2mmから5mmの範囲で部品の面の上に延在し得る。
【0041】
特定の実施形態では、分注されたフロスは、外部から供給される水の存在下の場合に、20分以下、例えば、15分以下のタックフリー硬化時間を有し得る。さらに、フロスは、20分以下、例えば、15分以下の完全硬化時間を有し得る。本明細書で用いられる場合、タックフリー硬化時間および完全硬化時間は、23℃および50%相対湿度の条件で決定される。
【0042】
得られたフォームガスケットは、ASTM D1056に従って決定され、350kg/m以下、例えば、300kg/m以下、またはさらに280kg/m以下の密度を有し得る。一実施例では、密度は、120kg/mから350kg/mの範囲、例えば、150kg/mから300kg/mの範囲、またはさらに170kg/mから280kg/mの範囲内である。
【0043】
さらに、ガスケットは、望ましい機械的特性、例えば、破断時伸び、引張強度、圧縮永久歪み、圧縮力、および変形力を示し得る。破断時伸びおよび引張強度は、DIN53571に従って決定される。圧縮永久歪み、圧縮力、および変形力は、ASTMD1667に従って測定される。
【0044】
特に、ガスケットは、少なくとも70%、例えば、少なくとも85%、またはさらに100%の破断時伸びを示し得る。さらに、ガスケットは、少なくとも15N/cm、例えば、少なくとも18N/cm、少なくとも20N/cm、またはさらに少なくとも22N/mの引張強度を示し得る。伸びおよび引張強度は、30cm/分の伸び速度でホーンスフィールド(Hounsfield)引張装置を用いて試験される。
【0045】
圧縮永久歪みは、2枚のシリコーンコートマイラー(Mylar)シート間に10cm長の試験片を置くことにより決定され、その上に4mmから5mm厚のガラスプレートが載せられる。マイラーシート間の距離は、当初の平均距離の75%に低下させ、所定の位置に24時間保持され、その後、試料を23℃および50%相対湿度で22時間緩和させる。特に、圧縮永久歪みは、22%以下、例えば、18%以下、16%以下、またはさらに15%以下である。
【0046】
圧縮力および変形力は、ASTMD1667に従って測定される。10cm長の試験片をアルミニウム製プレート間に置く。30%で圧縮する力は、その当初の高さの70%で試験片を圧縮する力であり、60秒後に測定される、30%での変形力は、その当初の高さの70%で試験片を維持する力である。一実施例では、圧縮する力は、10N/cmから50N/cm、例えば、10N/cmから40N/cm、またはさらに20N/cmから35N/cmの範囲である。変形力は、20N/cmから40N/cm、例えば、20N/cmから35N/cm、またはさらに20N/cmから30N/cmの範囲であり得る。
【0047】
さらに、ガスケットは、ショア00デュロメータを用いて完全に硬化したビーズについて測定した所望の硬度を示し得る。例えば、ガスケットのショア00硬度は、30から60の範囲、例えば、35から55の範囲、またはさらに40から50の範囲であり得る。
【0048】
さらに、フロスは、所望の高さ対幅の比(H/Wパラメータ)を示し、ガスケットの所望の特性をもたらす。H/Wパラメータは、発泡して、完全硬化したビーズについて23℃および50%相対湿度で測定した高さ対幅の比である。いくつかの20cm長のビーズが、シリコーンコートマイラーシート上に押出され、標準条件(55℃および85%RH)下で硬化する。ビーズは、測定前に23℃および50%相対湿度で1日間保存される。比は、試料に沿って3ヶ所で決定され、3つの異なるビーズについて3ヶ所の平均が平均されて、H/Wパラメータを決定する。フロスの広がりがより少なくなり、ガスケットの単位幅当たりガスケットの高さがより大きくなるので、増大したH/Wパラメータが望ましい。特に、所望のH/Wパラメータを有するフロスは、より狭い溝を用いて、面上に所望の高さを有する所望のガスケットをもたらす。特に、現下の一成分ポリウレタンフロスは、少なくとも0.3、例えば、少なくとも0.4、またはさらに少なくとも0.5のH/Wパラメータを示す。H/Wパラメータは、2.0以下、例えば、0.8以下であり得る。
【0049】
さらに、ガスケットは、硬化後の水の望ましく低い吸収を示す。例えば、ガスケットは、周囲条件でフォームにより吸収される水の重量パーセントとして定義される、15%以下、例えば、10%以下の水吸収パラメータを有する。特定の実施形態では、ガスケットは、独立気泡構造を有する低密度フォームから形成される。
【実施例】
【0050】
以下の実施例のそれぞれは、一成分ポリウレタン由来のフロスを用いて調製する。一成分ポリウレタンは、Elastogran(BASF)から入手できる、28mgKOH/gのヒドロキシル価を有する三官能ポリエーテルポリオールを2/3、20mgKOH/gのヒドロキシル価を有する三官能SAN−グラフト化ポリエーテルポリオールを1/3含む、60重量%から70重量%のポリテールポリオールの混合物から形成される。さらに、この一成分ポリウレタンは、25重量%から35重量%の量のイソシアネート混合物から形成される。この混合物は、Elastogran(BASF)から入手できる、約11.7のNCO%、2.2−2.3の官能性を有する変性4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート79重量%、および約23のNCO%、2.05の官能性を有する変性4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート21重量%を含む。さらに、一成分ポリウレタンは、規定された量で触媒ビス−(2−(4−モルホリノ−)エチルエーテルを含む。さらに、一成分ポリウレタンは、約2.5重量%から3.0重量%の量のチキソトロピックシリカ(Aerosil R200)ならびに0.5重量%未満の量の他の添加剤、例えば、界面活性剤および抗黄変剤を含む。
【0051】
密度は、ASTM D1056に従って測定する。破断時引張強度および伸びは、DIN 53571に従って測定する。圧縮永久歪み、圧縮力、および変形力は、上記のとおりに、ASTM D1667に従って測定する。硬度は、ショア00デュロメータを用いて決定し、H/Wパラメータは、上記のとおりに決定する。
【0052】
上に定義したおよび特許請求の範囲内の完全硬化時間およびタックフリー硬化時間は、23℃および50%相対湿度で決定するが、実施例では、タックフリー硬化時間および完全硬化時間は規定の温度および相対湿度で測定される。
【0053】
実施例1
試料配合物は、それぞれ、0.27重量%、0.68重量%、1.01重量%、および1.35重量%の量の触媒とともに調製する。試料は、3つの条件、(A)15℃および52%RH、(B)23℃および50%RH、ならびに(C)55℃および85%RH下で硬化させる。表1は、確認条件下で硬化させた試料についてタックフリーおよび完全硬化時間を示す。
【0054】
【表1】

【0055】
表1に示すように、少なくとも0.68重量%の触媒を含む試料は、23℃および50%RHで硬化させる場合、15分以下のタックフリー硬化時間、および20分以下の完全硬化時間を示す。特に、少なくとも1.35重量%の触媒を含む試料は、それぞれの条件で、20分未満のタックフリー硬化時間および完全硬化時間を示す。
【0056】
実施例2
試料配合物は、1.35重量%の触媒とともに調製する。試料は、外部から適用した水とともにまたはそれなしで、23℃および50%RHで硬化させる。表2は、確認条件下で硬化させた試料について時間点で測定した硬度を示す。試料は、硬度が少なくとも32である場合、タックフリーと見なす。
【0057】
【表2】

【0058】
表2に示すように、外部から適用した水の存在下で硬化させた試料は、15分以内に完全に硬化するが、外部から適用した水の不存在下で硬化させた試料は、20分後に完全に硬化する。
【0059】
実施例3
試料配合物は、それぞれ、0.68重量%、1.01重量%、および1.35重量%の量の触媒とともに調製する。試料は、外部から適用した水とともにまたはそれなしで、23℃および50%RHで硬化させる。表3は、この試料配合物から形成した試料ガスケットの機械的特性を示す。
【0060】
【表3】

【0061】
表3に示すように、外部から適用した水の存在下で硬化させた試料は、外部から適用した水なしで硬化させた試料よりも低い密度を示す。さらに、水の存在下で硬化させた試料は、外部から施した水なしで硬化させた試料よりも、望ましくより低い圧縮する力および変形力を示す。破断時の引張強度および伸びなどの他の特性は、硬化試料間で同程度である。
【0062】
実施例4
試料配合は、それぞれ、0.68重量%、1.01重量%、および1.35重量%の量の触媒とともに調製する。試料を、40℃の初期温度を有する面にわたって堆積させ、外部から適用した水とともに23℃および50%RHで硬化させる。表5は、この試料配合物から形成した試料ガスケットの機械的特性を示す。
【0063】
【表4】

【0064】
表4に示すように、触媒の異なる濃度について形成した試料の特性は、同程度の機械的特性を示す。
【0065】
記載の方法に従って形成したガスケットの実施形態は、有利に望ましい特性を示す。特に、ガスケットは、低い密度および優れた機械的特性を有する。さらに、フロスは、周囲条件において、望ましく低い硬化時間で硬化する。
【0066】
第1の実施形態では、シールを形成する方法は、一成分ポリウレタン前駆体からフロスを調製する段階;フロスを物品の面に適用する段階;およびフロスとともに水を同時に適用する段階を含む。フロスは硬化して、物品に接着した350kg/m以下の密度を有するガスケットを形成する。
【0067】
第1の実施形態の一実施例では、フロスの硬化は、人工的な周囲湿度なしで、周囲条件において硬化させることを含む。
【0068】
第1の実施形態の別の実施例では、水の適用は、物品に水を適用し、フロスを水にわたって適用すること、もしくは水をフロスにわたって適用すること、あるいは水を独立してスプレーすることを含む。
【0069】
第1の実施形態のさらなる実施例では、フロスは、20分以下、例えば、15分以下のタックフリー硬化時間を有する。さらなる実施例では、フロスは、30分以下、例えば、20分以下の完全硬化時間を有する。
【0070】
第1の実施形態の一実施例では、一成分ポリウレタン前駆体は、40℃で測定した場合、30Pa−sから250Pa−s、例えば、30Pa−sから200Pa−sの粘度を有する。
【0071】
第1の実施形態の別の実施例では、フロスの調製は、少なくとも5容積%の不活性ガスとともに、例えば、少なくとも10容積%のフロスとともに、フロスを調製することを含む。
【0072】
第1の実施形態のさらなる実施例では、密度は、300kg/m以下である。
【0073】
第1の実施形態のさらなる実施例では、触媒の量は、0.6重量%から1.8重量%の範囲、例えば、0.8重量%から1.8重量%の範囲である。
【0074】
第1の実施形態の一実施例では、フロスは、少なくとも0.3、例えば、少なくとも0.4、または少なくとも0.5のH/Wパラメータを有する。H/Wパラメータは、2.0以下であることができる。
【0075】
第1の実施形態の別の実施例では、ガスケットは、30から60の範囲、例えば、40から50の範囲のショア00硬度を有する。第1の実施形態のさらなる実施例では、ガスケットは、15以下、例えば、10以下の水吸収パラメータを有する。
【0076】
第1の実施形態のさらなる実施例では、ガスケットは、少なくとも70%、例えば、少なくとも85%、または少なくとも100%の伸びを有する。別の実施例では、ガスケットは、少なくとも15N/cmの引張強度を有する。ガスケットは、20N/cmから40N/cmの範囲の30%圧縮での変形力を有し得る。
【0077】
第2の実施形態では、ガスケットを形成する方法は、水を部品の溝中に適用する段階、一成分ポリウレタンを含み、0.2重量%から2.0重量%の量の触媒を含むフロスを溝中に分注する段階、および水を分注したフロスにわたって適用する段階を含む。フロスは硬化して、350kg/m以下の密度を有するガスケットを形成する。
【0078】
第2の実施形態の一実施例では、フロスの硬化は、人工的な周囲湿度なしで、周囲条件において硬化させることを含む。第2の実施形態の別の実施例では、フロスは、20分以下、例えば、15分以下のタックフリー硬化時間を有する。第2の実施形態のさらなる実施例では、フロスは、30分以下、例えば、20分以下の完全硬化時間を有する。
【0079】
第2の実施形態のさらなる実施例では、方法は、一成分ポリウレタンからフロスを調製する段階をさらに含む。フロスの調製は、少なくとも5容積%の不活性ガス、例えば、少なくとも10容積%の不活性ガスとともに、フロスを調製することを含み得る。第2の実施形態の一実施例では、密度は、300kg/m以下である。
【0080】
第2の実施形態の別の実施例では、触媒の量は、0.6重量%から1.8重量%の範囲、例えば、0.8重量%から1.8重量%の範囲である。
【0081】
第2の実施形態のさらなる実施例では、フロスは、少なくとも0.3、例えば、少なくとも0.4または少なくとも0.5のH/Wパラメータを有する。H/Wパラメータは、2.0以下である。
【0082】
第2の実施形態のさらなる実施例では、ガスケットは、30から60の範囲、例えば、40から50の範囲のショア00硬度を有する。第2の実施形態の別の実施例では、ガスケットは、15以下、例えば、10以下の水吸収パラメータを有する。
【0083】
第2の実施形態の一実施例では、ガスケットは、少なくとも70%、例えば、少なくとも85%または少なくとも100%の伸びを有する。別の実施例では、ガスケットは、少なくとも15N/cmの引張強度を有する。さらなる実施例では、ガスケットは、20N/cmから40N/cmの範囲の30%圧縮での変形力を有する。
【0084】
第3の実施形態では、シールを形成する方法は、水を部品の面に適用する段階、一成分ポリウレタンを含むフロスを水にわたって適用する段階、および水をフロスにわたって適用する段階を含む。フロスは硬化して、部品の面に接着した350kg/m以下の密度を有するシールを形成する。
【0085】
第4の実施形態では、ガスケットは、ポリウレタンマトリックスおよび少なくとも0.8重量%の触媒を含むフォームを含む。フォームは、350kg/m以下の密度および主として独立気泡構造を有する。第4の実施形態の一実施例では、密度は、300kg/m以下である。
【0086】
第4の実施形態の別の実施例では、触媒の量は、0.8重量%から1.8重量%の範囲である。
【0087】
第4の実施形態のさらなる実施例では、ガスケットは、30から60の範囲のショア00硬度を有する。さらなる実施例では、ガスケットは、15以下の水吸収パラメータを有する。別の実施例では、ガスケットは、少なくとも70%の伸びを有する。さらなる実施例では、ガスケットは、少なくとも15N/cmの引張強度を有する。別の実施例では、ガスケットは、20N/cmから40N/cmの範囲の30%圧縮での変形力を有する。
【0088】
一般的な説明または実施例における上記の活動のすべてが、必要とされるわけではないこと、特定の活動の一部は必要とされなくてもよいこと、および記載したものに加えて、1つ以上のさらなる活動が行われ得ることが留意される。なおさらに、活動が記載される順序は、必ずしもそれらが行われる順序ではない。
【0089】
上記の明細書において、概念は、具体的な実施形態に関連して記載してきた。しかし、当業者は、様々な変更および変化が、以下の特許請求の範囲に示されるとおりの本発明の範囲から逸脱することなしになされ得ることを理解する。したがって、本明細書および図面は、限定的な意味よりはむしろ説明的な意味で考慮されるべきであり、このような変更はすべて、本発明の範囲内に含まれることが意図される。
【0090】
本明細書で用いられる場合、「含む(comprises)」、「含んでいる(comprising)」、「含む(includes)」、「含んでいる(including)」、「有する(has)」、「有している(having)」という用語またはそれらの任意の他の変形は、非排他的な包含に及ぶことが意図される。例えば、特徴の列挙を含む、方法(process)、方法(method)、物品、または装置は、必ずしもそれらの特徴のみに限定されず、明示的に記載されないまたはこのような方法(process)、方法(method)、物品、または装置に固有の他の特徴を含み得る。さらに、そうでない旨が明示的に記載されない限り、「または」は、包括的「または」を指し、排他的「または」を指さない。例えば、条件AまたはBは、以下のいずれか一つを満たす:Aは真であり(または存在し)かつBは偽である(または存在しない)、Aは偽であり(または存在せず)かつBは真である(または存在する)、ならびにAおよびBは両方とも真である(または存在する)。
【0091】
また、「1つ(a)」または「1つ(an)」の使用は、本明細書で記載される要素および部品を記載するために用いられる。これは、単に便宜のために、および本発明の範囲の一般的な意味を与えるために行われる。この記載は、1つまたは少なくも1つを含むと読まれるべきであり、別に意味されることが明らかでない限り、単数形は複数形も含む。
【0092】
利益、他の利点、および問題の解決策を特定の実施形態に関連して上に記載してきた。しかし、任意の利益、利点、もしくは問題の解決策を生じさせ得るまたはより顕著にし得る利益、利点、問題の解決策および(単数または複数の)任意の特徴は、いずれかまたはすべての特許請求の範囲の重要な、必要な、または必須の特徴と解釈されるべきではない。
【0093】
本明細書を読むと、当業者は、明確化のために別個の実施形態の文脈において本明細書で記載される特定の特徴が、単一の実施形態で組み合わせて提供され得ることも理解する。逆に、簡潔化のために、単一の実施形態の文脈で記載される様々な特徴も、別個にまたは任意の下位の組合せで提供され得る。さらに、範囲において記載される値への言及には、その範囲内のありとあらゆる値が含まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シールを形成する方法であって、
一成分ポリウレタン前駆体からフロスを調製する段階;
前記フロスを物品の面に適用する段階;および
水を前記フロスとともに同時に適用する段階
を含み、前記フロスは硬化して、前記物品に接着した350kg/m以下の密度を有するガスケットを形成する方法。
【請求項2】
前記フロスの硬化が、人工的な周囲湿度なしで、周囲条件において硬化させることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記水の適用が、前記物品に前記水を、前記水にわたって前記フロスを適用することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記水の適用が、前記フロスの上に前記水を適用することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記水の適用が、前記水を独立してスプレーすることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記フロスが、20分以下のタックフリー硬化時間を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記タックフリー硬化時間が、15分以下である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記フロスが、30分以下の完全硬化時間を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記完全硬化時間が、20分以下である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記一成分ポリウレタン前駆体が、40℃で測定した場合に30Pa−sから250Pa−sの粘度を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記粘度が、30Pa−sから200Pa−sである、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記フロスの調製が、前記フロスを少なくとも5容積%の不活性ガスとともに調製することを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記不活性ガスが、前記フロスの少なくとも10容積%を形成する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記密度が、300g/m以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記触媒の量が、0.6重量%から1.8重量%の範囲である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記触媒の量が、0.8重量%から1.8重量%の範囲である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記フロスが、少なくとも0.3のH/Wパラメータを有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記H/Wパラメータが、少なくとも0.4である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記H/Wパラメータが、少なくとも0.5である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記H/Wパラメータが、2.0以下である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記ガスケットが、30から60の範囲のショア00硬度を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記ガスケットが、40から50の範囲のショア00硬度を有する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記ガスケットが、15以下の水吸収パラメータを有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記水吸収パラメータが、10以下である、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記ガスケットが、少なくとも70%の伸びを有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記伸びが、少なくとも85%である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記伸びが、少なくとも100%である、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記ガスケットが、少なくとも15N/cmの引張強度を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記ガスケットが、20N/cmから40N/cmの範囲の30%圧縮での変形力を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
ガスケットを形成する方法であって、
水を部品の溝中に適用する段階;
一成分ポリウレタンを含み、0.2重量%から2.0重量%の量の触媒を含むフロスを前記溝中に分注する段階;および
水を前記分注したフロスにわたって適用する段階を含み、前記フロスは硬化して、350kg/m以下の密度を有するガスケットを形成する方法。
【請求項31】
前記フロスの硬化が、人工的な周囲湿度なしで、周囲条件において硬化することを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記フロスが、20分以下のタックフリー硬化時間を有する、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記タックフリー硬化時間が、15分以下である、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記フロスが、30分以下の完全硬化時間を有する、請求項30に記載の方法。
【請求項35】
前記完全硬化時間が、20分以下である、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記一成分ポリウレタンからフロスを調製する段階をさらに含む、請求項30〜35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
前記フロスの調製が、前記フロスを少なくとも5容積%の不活性ガスとともに調製することを含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記不活性ガスが、前記フロスの少なくとも10容積%を形成する、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記密度が、300kg/m以下である、請求項30〜35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
前記触媒の量が、0.6重量%から1.8重量%の範囲である、請求項30〜35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
前記触媒の量が、0.8重量%から1.8重量%の範囲である、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記フロスが、少なくとも0.3のH/Wパラメータを有する、請求項30〜35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
前記H/Wパラメータが、少なくとも0.4である、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記H/Wパラメータが、少なくとも0.5である、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記H/Wパラメータが、2.0以下である、請求項42に記載の方法。
【請求項46】
前記ガスケットが、30から60の範囲のショア00硬度を有する、請求項30〜35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項47】
前記ガスケットが、40から50の範囲のショア00硬度を有する、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記ガスケットが、15以下の水吸収パラメータを有する、請求項30〜35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項49】
前記水吸収パラメータが、10以下である、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記ガスケットが、少なくとも70%の伸びを有する、請求項30〜35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項51】
前記伸びが、少なくとも85%である、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記伸びが、少なくとも100%である、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記ガスケットが、少なくとも15N/cmの引張強度を有する、請求項30〜35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項54】
前記ガスケットが、20N/cmから40N/cmの範囲の30%圧縮での変形力を有する、請求項30〜35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項55】
シールを形成する方法であって、
水を部品の面に適用する段階;
一成分ポリウレタンを含むフロスを前記水にわたって適用する段階;
および
水を前記フロスにわたって適用する段階を含み、前記フロスは硬化して、前記部品の面に接着した350kg/m以下の密度を有するシールを形成する方法。
【請求項56】
ポリウレタンマトリックスおよび少なくとも0.8重量%の触媒を含むフォームを含むガスケットであって、前記フォームが、350kg/m以下の密度および主として独立気泡構造を有するガスケット。
【請求項57】
前記密度が、300kg/m以下である、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記触媒の量が、0.8重量%から1.8重量%の範囲である、請求項56に記載の方法。
【請求項59】
前記ガスケットが、30から60の範囲のショア00硬度を有する、請求項56〜58のいずれか一項に記載のガスケット。
【請求項60】
前記ガスケットが、15以下の水吸収パラメータを有する、請求項56〜58のいずれか一項に記載のガスケット。
【請求項61】
前記ガスケットが、少なくとも70%の伸びを有する、請求項56〜58のいずれか一項に記載の方法。
【請求項62】
前記ガスケットが、少なくとも15N/cmの引張強度を有する、請求項56〜58のいずれか一項に記載のガスケット。
【請求項63】
前記ガスケットが、20N/cmから40N/cmの範囲の30%圧縮での変形力を有する、請求項56〜58のいずれか一項に記載のガスケット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2013−500877(P2013−500877A)
【公表日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−521050(P2012−521050)
【出願日】平成22年7月23日(2010.7.23)
【国際出願番号】PCT/EP2010/060698
【国際公開番号】WO2011/009937
【国際公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(510338134)
【Fターム(参考)】