説明

ポリエステル系接着剤およびそれを用いたシート状積層体

【課題】
ポリエステル系接着剤は、ポリエステルフィルムに対する接着性、電気絶縁性などが優
れており、太陽電池裏面保護シートなどの電気絶縁用シート状積層体の接着層に使用さ
れている。近年本用途で耐加水分解性の要求が厳しくなっており、フィルム基材のみな
らず、ポリエステル系接着剤に対しても耐加水分解性の向上が要求されている。
【解決手段】
ポリエステル自体に耐加水分解性を持たせると共に加水分解で切断されたポリエステル
末端基と反応する添加剤により再結合・自己修復することにより解決した。即ち、芳香
族ジカルボン酸成分を主成分とし、炭素数3個以上でエステル基間が隔てられたポリエ
ステルと切断された分子鎖と分子鎖を再結合・修復する特定の結合剤を用いて解決した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は耐加水分解性に優れたポリエステル系接着剤およびそれを接着層に用いた
フィルム、金属箔、金属板、金属薄膜、セラミック薄膜などの積層体に関するもの
である。
【背景技術】
【0002】
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートを主とするポリエス
テル系樹脂は、その優れた機械特性、耐熱性、電気絶縁性、耐薬品性、安全性、
成形加工性などの点から、繊維、フィルム、成形用樹脂として、世界中で大量に
生産され、使用されていることは周知の通りである。ポリエステル系樹脂は本質的
に、加水分解性の問題を抱えているが、近年、太陽電池裏面保護シートなど、過酷
な湿熱条件で使用されるようになり、改めて耐加水分解性への要求が厳しくなって
いる。フィルムの場合、単独で使用されることは稀で、他の素材と接着剤で貼り合
わせて使用されるが、ポリエステルフィルムに対する接着性が優れているポリエス
テル系接着剤が、ポリエステルフィルムと共に使用されることが多い。従ってポリ
エステル系接着剤に対しても、同様に耐加水分解性の改良への要求が高くなってき
ている。
【0003】
ポリエステルの加水分解反応は、酸性あるいはアルカリ性環境で促進されることが
知られており、ポリエステルのカルボキシル末端基や重合中の熱分解を抑えるため
に添加するリン化合物も系を酸性にすることから、規定量以下のカルボキシル基含
量と規定量のリン化合物を含むポリエステルが提案されている(特許文献1、2)。
また、無機リン酸塩などの緩衝剤を加えて、プロトンの遊離を抑制し、加水分解を
抑える考えもある(特許文献3、4,5)。
カルボキシル基と反応して封止するエポキシ化合物、カルボジイミド化合物、オキ
サゾリン化合物を添加する考えも古くから提案されている(特許文献6,7,8、
9)
カルボキシル基が少ないことにも通じると考えられる、固相重合で得られる高分子
量ポリエステルやオリゴマーを低減したポリエステルも耐加水分解性のポリエステ
ルとして提案されている。(特許文献10,11)
ポリエステル自体の化学構造も加水分解性と関係し、ポリエステル中のエステル基
の占める割合が小さい程、加水分解は起こり難いと考えられるが、2−メチル−
1,8−オクタンジオールおよび/又は1,9−ノナンジオール(特許文献12)、
3−メチルペンタン−二酸(特許文献13)、3,7−ジメチル−ヘプタンジオール
(特許文献14)、ダイマー脂肪酸あるいはダイマー脂肪酸を還元して得られるグリ
コール(特許文献15)などから得られるポリエステルが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−3428号公報
【特許文献2】特開2011−6659号公報
【特許文献3】特開2007−277548号公報
【特許文献4】特開2008−7750号公報
【特許文献5】特開2011−89090号公報
【特許文献6】特開昭54−6051号公報
【特許文献7】特開昭46−5389号公報
【特許文献8】特開平8−113699号公報
【特許文献9】特開平6−287442号公報
【特許文献10】特開2002−26354号公報
【特許文献11】特開2002−100788号公報
【特許文献12】特開昭63−182330号公報
【特許文献13】特開平10−130377号公報
【特許文献14】特開平11−236436号公報
【特許文献15】特開2007−320218号公報
【0005】
上記の様に、ポリエステル樹脂が使用される各分野でポリエステルの加水分解劣化を
改良する技術が進展してきた。前述の太陽電池裏面保護シートの様に20年間以上そ
の性能を維持するための耐久性試験として、85℃/相対湿度85%で2000時間
以上が要求されるが、ポリエステル系接着剤の加水分解劣化によるデラミネーション
によって該耐久性が左右されるという問題がある。同様の問題はプリント回路板部材、
コンデンサやフラットケーブルなどの電気絶縁部材、エンジン保護部材、窓貼りフィ
ルムなど建築部材、屋外用ラミネート鋼板等の分野でも共通の課題となっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の課題を考慮し、上記の工業分野で使用可能な長期間の湿熱劣化に耐
えるポリエステル系接着剤およびそれを利用したシート状積層体を提供することを目
的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成すための手段は、
(1)ポリエステルを形成する主鎖中の全エステル結合の内50〜100モル%が、
芳香族カルボン酸由来のエステル結合であり、主鎖中のエステル結合とエステル結合
の間に存在する基に含まれる炭素数が3個以上であるポリエステルであって、その数
平均分子量が5000〜35000であり、50〜200℃の間に融着可能温度が存
在するポリエステルをA、2官能以上のイソシアネート化合物又は/およびブロック
イソシアネート化合物をB、2官能以上のエポキシ化合物をCとするとき、A/B
(重量比)を100/0〜70/30、A/C(重量比)を99.9/0.1〜
70/30の割合で含む樹脂組成物を必須成分とすることを特徴とするポリエステル
系接着剤およびこれから得られる接着層を含むフィルム又は/および金属箔又は/お
よび金属板又は/および金属薄膜又は/およびセラミック薄膜のシート状積層体、
(2)前記(1)のポリエステル系接着剤が、エポキシ化合物の反応促進剤を含むこ
とを特徴とする前記(1)のシート状積層体、
(3)前記(1)および(2)の積層体を構成するフィルムが、ポリエステル系フィ
ルム、ポリカーボネート系フィルム、フッ素樹脂系フィルム、アクリル樹脂系フィル
ム、ポリオレフィン系フィルム、オレフィンと酸素含有単量体との共重合樹脂系フィ
ルム、同じく積層体を構成する金属箔が、銅箔、アルミニウム箔又はそれらの薄膜、
鋼鉄箔又は板、同じく積層体を構成するセラミック薄膜が酸化ケイ素又は/および酸
化アルミニウムであることを特徴とする前記(1)および(2)のシート状積層体、
(4)前記(1)および(2)および(3)のシート状積層体を太陽電池モジュール
の裏面保護シートに用いることを特徴する前記(1)および(2)および(3)のシ
ート状積層体、
(5)前記(1)および(2)および(3)のシート状積層体を回路材料又はフラッ
トケーブル材料又はバスバー材料に用いることを特徴とする前記(1)および(2)
および(3)のシート状積層体、
(6)前記(1)および(2)および(3)の積層体をラミネート鋼板に用いること
を特徴とする前記(1)および(2)および(3)のシート状積層体である。
【発明の効果】
【0008】
本発明のポリエステル系接着剤およびこれを用いて得られる接着剤層を含むシート状
積層体は、耐加水分解性に優れたポリエステル系接着剤であり、湿熱耐久性が要求さ
れる太陽電池裏面保護シート、回路部材、電気絶縁部材、電気配線部材、ラミネート
鋼板部材の使用耐久性・信頼性を従来品に比べて高めることが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。
本発明の第1の特徴は、ポリエステルの骨格構造自体に耐加水分解性を付与した点で
ある。即ち、本発明に使用するポリエステルは、ポリエステルを形成する主鎖中の全
エステル結合の内50〜100モル%が、芳香族カルボン酸由来のエステル結合であ
り、主鎖中のエステル結合とエステル結合の間に存在する基に含まれる炭素数が3個
以上であるポリエステルであって、その数平均分子量が5000〜35000であり
、50〜200℃の間に融着可能温度が存在するポリエステルである。
【0010】
芳香族カルボン酸成分は、脂肪族カルボン酸成分に比し、分子間の凝集性を高め、水
に侵され難く出来るのである。これは同時に耐化学薬品性を付与するが、一方接着剤
に使用する溶剤に溶け難くし、使用を限定する。又、芳香族カルボン酸成分は、得ら
れるポリエステル樹脂のガラス転移点や融点を高め、樹脂に剛性を付与する。これら
の特性はフィルム、シートなどに用いる接着剤に要求される特性として相容れない場
合がある。従って、本発明のポリエステル樹脂を形成する主鎖中の全エステル結合の
内50〜100モル%が、芳香族カルボン酸由来のエステル結合であることが好まし
い。主鎖中のエステル結合とエステル結合の間に存在する基に含まれる炭素数は3個
以上である。これは、この間に存在する基に含まれる炭素数が3個未満である場合、
ポリエステル基の加水分解が起こり易くなることを見出したことに基づく。
本発明に用いるポリエステルの数平均分子量は5000〜35000であり、好まし
くは8000〜25000である。5000より小さい場合、多官能イソシアネート
や多官能エポキシ化合物で架橋した後の接着剤層が硬くなって、接着が悪くなり、
35000を超えると、溶液粘度や溶融粘度が高くなり、接着加工が困難になり好ま
しくない。本発明のポリエステルは50〜200℃の間に融着可能温度が存在するポ
リエステルである。本発明のポリエステルはある温度以上で溶融し液状になって基材
に粘着する。この粘着性が発現する温度が、50℃〜200℃の範囲にあることを意
味する。更に言い換えれば、この温度で適度の圧力を加えることによって「被着面を
濡らす」接着の初期過程を満足させることが出来るのである。即ち、この温度で融着
性が発現することを示す。この温度が50℃未満では、重合後から接着剤の調合まで
の工程上の取り扱いが難しく、又、フィルムや箔に塗工後のタック性が問題になる。
200℃を超えると貼り合わせる際、プラスチックフィルムが変形する場合があり、
好ましくない。本発明のポリエステルの酸価(mgKOH/g樹脂)は3以下が好ま
しい。樹脂保存中や架橋剤でカルボキシル基が封止される前の段階で加水分解が促進
されるからである。
【0011】
本発明のポリエステルを形成する芳香族ジカルボン酸を酸の形で例示すれば、テレフ
タル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、4,4‘−ビフェニルジカルボン酸、1,
5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などを挙げることが
出来る。本発明のポリエステルを形成するために利用できる脂肪族ジカルボン酸、脂
環族ジカルボン酸を酸の形で例示すれば、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、ア
ゼライン酸、セバシン酸、デカメチレンジカルボン酸、ダイマー酸やその水素添加物
や1,4−シクロヘキサンジカルボン酸など炭素数5以上の脂肪族ジカルボン酸など
を挙げることが出来る。又、ポリエステルが融着性を示す範囲内で、トリメリット酸、
ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ジフェニルスルホンテトラカル
ボン酸などの3官能以上のカルボン酸も使用できる。
【0012】
本発明のポリエステルを形成するグリコールを例示すれば、1,3−プロパンジオー
ル、1,2−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−
ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタン
ジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタ
ンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデ
カンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの脂肪族グリコール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、ビスフェノール−Aのエチレンオキサ
イド付加物、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのエーテ
ルグリコールを挙げることが出来る。又、ポリエステルが融着性を示す範囲内でグリ
セロール、ペンタエリスリトールなどの3官能以上のアルコールも使用出来る。
【0013】
本発明のポリエステルを形成するために利用できるオキシカルボン酸やその環状エス
テル単量体を環状エステルの形で例示すれば、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラク
トンなどを挙げることができる。
【0014】
本発明のポリエステルは通常のポリエステル合成法および設備を利用して製造出来る。
エステル交換法に於いては、酢酸亜鉛、酢酸マンガン、酢酸カルシウム、チタニウム
テトラ−n−ブトキシドなどのエステル交換触媒や酸化ゲルマニウム、酸化アンチモ
ン、シュウ酸チタン酸カリウム、チタニウムテトラ−n−ブトキシドなどの重縮合触
媒を全酸成分に対して0.005〜0,05モル%使用する。エステル化法に於いて
は、上記の重縮合触媒を使用する。又、重縮合中の熱安定化剤としてリン酸エステル
や亜リン酸エステルなどのリン化合物を添加することも出来る。安定剤としてのリン
化合物の添加量は、リン元素として5〜200ppmが好ましい。
【0015】
本発明に於けるポリエステル系接着剤はその樹脂主成分がポリエステルである接着剤
であって、該ポリエステルは2種以上のポリエステルのブレンドやブロックポリエス
テルであっても良い。又、水酸基やカルボキシル基などのポリエステル末端基と反応
可能なイソシアネート化合物やエポキシ化合物と予め反応させたポリエステルであっ
ても良い。
【0016】
本発明の第2の特徴は、上記本発明のポリエステルをAとして、2官能以上のイソシ
アネート化合物又は/およびブロックイソシアネート化合物をB、2官能以上のエポ
キシ化合物をCとするとき、A/B(重量比)を100/0〜70/30、A/C
(重量比)を99.9/0.1〜70/30の割合で含む樹脂組成物を必須成分とす
ることである。2官能以上のイソシアネート化合物又は/およびブロックイソシアネ
ート化合物B、2官能以上のエポキシ化合物Cは、いずれも本発明のポリエステルの
架橋剤として機能する以外に、加水分解によって発生する新たなカルボキシル基を封
鎖し、その触媒作用を抑止すると同時に、切断されたポリエステル鎖同士を再結合し
修復する機能を有している。又、イソシアネート化合物やエポキシ化合物は、金属や
セラミックに対する接着性向上にも効果がある他、イソシアネート化合物とエポキシ
化合物同士の反応も起こる。これらの理由により、ポリエステル末端基当量に比し、
全体で2倍以上過剰の官能基当量のBやCを含む様に設計される。上記の耐加水分解
性の観点と接着剤としての要求から、A/B(重量比)は、100/0〜70/30
である。即ち、イソシアネート化合物又は/およびブロックイソシアネート化合物を
使用しない場合は、主として本発明の接着剤を溶融法で塗工・製膜する場合、イソシ
アネート化合物は、例えブロックタイプを使用しても、ポリエステルの溶融加工条件
とイソシアネートとの反応条件を独立に制御するのが困難であるからであり、
70/30より小さい場合、ポリエステル本来の接着性が損なわれるからである。
同様に、上記の耐加水分解性の観点と接着剤としての要求からA/C(重量比)は、
99.9/0.1〜70/30である。即ち、この比が99.9/0.1を超えると
ポリエステルから生成するカルボキシル基と反応出来るだけのエポキシ基の量に達せ
ず、又70/30より小さい場合、ポリエステル本来の接着性が損なわれるからであ
る。イソシアネート化合物、エポキシ化合物と同様に水酸基やカルボキシル基と反応
する他の化合物、例えば、カルボジイミド化合物、オキサゾリン化合物を併用しても
良い。
【0017】
本発明に用いられる2官能以上のイソシアネート化合物を例示すれば、脂肪族イソシ
アネートあるいは脂環族イソシアネートでは、ヘキサメチレンジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキ
シルメタンジイソシアネートおよびこれらのジイソシアネートから誘導されるアダク
ト型、ビューレット型、イソシアヌレート型の3官能イソシアネートを挙げることが
出来る。芳香族イソシアネートでは、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−
トリレンジイソシアネート、4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネート、1.5
−ナフタレンジイソシアネートおよびこれらのジイソシアネートから誘導されるアダ
クト型、ビューレット型、イソシアヌレート型の3官能イソシアネートを挙げること
が出来る。
本発明のポリエステル系接着剤において、最終用途により使用するイソシアネートを
適宜選択出来るが、接着剤に耐熱性が求められる用途では、架橋剤として3官能以上
のイソシアネートが通常使用される。耐熱性と耐光性が求められる用途では架橋剤と
して3官能以上の脂肪族イソシアネートが好ましく使用される。
【0018】
本発明に用いられるブロックイソシアネート化合物は、上記の様なイソシアネート化
合物とブロック化剤の反応物であり、ブロック化剤としては、ホルムアミドオキシム、
アセトアミドオキシム、アセトオキシム、メチルエチルケトオキシムなどのオキシム
類、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸メチル、アセチルアセトンな
どの活性メチレン類、フェノール、クレゾールなどのフェノール類、ε−カプロラク
タムなどのラクタム類、2−エチルヘキサノールなどのアルコール類、2,3−ジメ
チルピラゾールなどのアミン類などを例示出来る。これらの中で、オキシム類、ラク
タム類、アミン類のブロック化剤が好ましい。
ブロックイソシアネートのかい離温度は90〜200℃が好ましく、更に好ましくは、
90〜150℃である。90℃より低い場合は接着剤の溶剤の乾燥工程でかい離し、
接着性が損なわれる可能性があり、又、200℃を超える場合、積層するプラスチッ
クフィルムが変質するおそれがあるからである。
【0019】
本発明の2官能以上のイソシアネート化合物又は/およびブロックイソシアネート化
合物は2種類以上を併用することが出来る。イソシアネート化合物とブロックイソシ
アネート化合物を併用する場合、両者の総重量の20%〜100%のブロックイソシ
アネート化合物を使用するのは本発明の好ましい態様の一つである。接着剤の硬化性
と経時安定性を両立させるためである。
【0020】
本発明に用いられる2官能以上のエポキシ化合物を例示すれば、1、6−ヘキサンジ
オール、ネオペンチルグリコール、ポリアルキレングリコール、ソルビトール、グリ
セロール、トリメチロールプロパンなどの脂肪族ポリオールのポリグリシジルエーテ
ル、シクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス−(p−ヒドロキシシクロへキシル
)プロパンなどの脂環族系ポリグリコールのポリグリシジルエーテル、テレフタル酸、
イソフタル酸、トリメリット酸、1,6−シクロヘキサンジカルボン酸、セバチン酸、
アジピン酸などの芳香族、脂環族、脂肪族の多価カルボン酸のポリグリシジルエステ
ル、レゾシノール、ビス−(p−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス−(p
−ヒドロキシフェニル)プロパン、トリス−(p−ヒドロキシフェニル)メタンなど
多価フェノールのポリグルシジルエーテル、ブタジエン、α−ピネン、シクロオクタ
ジエンなどの炭化水素系ジエンから誘導されるエポキシ、N.N−ジグリシジルアニ
リン、N,N−ジグリシジルトルイジンなどのアミンのポリグリシジル誘導体、トリ
グリシジルイソシアヌレート、オルソクレゾール型エポキシ、フェノールノボラック
型エポキシなどを挙げることが出来る。又、これらのエポキシ化合物をリン酸あるい
はその誘導体と反応させたエポキシ化合物であっても良い。これらのエポキシ化合物
は単独で、あるいは二種類以上を併用することが出来る。
【0021】
ポリエステルが加水分解されて生じるカルボキシル基を封止し、切断されたポリエス
テル鎖同士を再結合・修復させるために、水酸基やカルボキシル基とイソシアネート
基やエポキシ基との反応の促進剤を予め接着剤に配合しておくことは、本発明の好ま
しい態様の一つである。イソシアネート基の反応促進剤としては、ジブチル錫ジ(2
−エチルヘキサノエート)、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫オキサイド、ジオ
クチル錫オキサイドなどの錫化合物、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデ
カ−7−エン(通称DBU)、トリエチルアミン、トリブチルアミン、などの3級ア
ミン類などを挙げることが出来る。これらの触媒の配合量は、イソシアネート化合物
又は/およびブロックイソシアネートBとポリエステルAの合計重量に対して、
0.01重量%〜2重量%の範囲が好ましい。エポキシ基の反応促進剤としては、
1,2−ジメチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾールなどのイミ
ダゾール誘導体、トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスファイトなどのリン化
合物、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイドなどの4級アンモニウム塩などを
挙げることが出来る。これら反応促進剤の配合量はエポキシ化合物Cとポリエステル
Aの合計重量に対して、0.01重量%〜2重量%の範囲が好ましい。
【0022】
本発明のポリエステル系接着剤には、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ト
リアジン系などの紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系の光安定剤、ヒンダードフェノ
ール系、リン系、イオウ系、トコフェロール系などの酸化防止剤、難燃剤、粘度調整
剤、塗膜補強剤、着色顔料などとして有機化合物、無機化合物、金属酸化物などを適
宜添加出来る。
【0023】
本発明のポリエステル系接着剤の厚さは、ドライで1μm〜50μm、通常2μm〜
15μmである。基材への塗工は、溶剤又は/および水に溶解又は分散した溶液や分
散液として、バーコーター、グラビアコーター、ロールコーター、ダイコーター、コ
ンマコーターなどの塗工機を用いて実施出来る。又、溶融押出しダイを用いた押出し
塗工も可能である。
使用溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン
系、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系、テトラヒドロフラン、ジオキサンな
どのエーテル系、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン−2などの非プロトン極性溶剤な
どを挙げることが出来る。これらの溶剤は単独で、あるいは2種以上を混合して用い
ることが出来る。
【0024】
本発明の接着剤は、積層するいずれか一方あるいは/両方の基材の表面に、上記の様
に塗工・乾燥した後、50℃〜200℃、1kg/cm2〜30kg/cm2で熱プレ
ス機又は加熱ロールで張り合わせることが出来る。その後、20〜100℃で1時間
〜1週間、硬化反応を行うことが出来る。
【0025】
本発明の積層基材として、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
トなどのポリエステル系、ポリペンタメチレンアミド、ポリデカメチレンアミド、ポ
リウンデカメチレンアミドなどのポリアミド系、ポリエチレン、ポリプロピレンなど
のポリオレフィン系、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリルなどのアク
リル系、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラールなどのビニル系、ポリフッ化ビニル、
ポリフッ化ビニリデン、ポリ(エチレン−テトラフルオロエチレン)、ポリ(テトラ
フルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン)、ポリ(クロロトリフルオロエチレ
ン)、テトラフルオロエチレン−ヒドロキシブチルビニエーテル共重合体、クロロト
リフルオロエチレン−ヒドロキシブチルビニルエーテルの共重合体、フッ化ビニリデ
ン−ヒドロキシブチルビニルエーテルの共重合体、などのフッ素系、ポリメチルシロ
キサン、ポリフェニルシロキサン、ポリ(メチル−フェニルシロキサン)などのシリ
コーン系、その他ポリイミド系、ポリエーテルケトン系、ポリスルホン系、ポリカー
ボネート系、ポリアセタール系、ポリ(2,5−ジメチルフェニレンエーテル)系な
どの単独ポリマー、共重合ポリマー、ポリマーブレンド、ポリマーアロイ、架橋物な
どからなるフィルム、銅、アルミニウム、鋼鉄、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、ガ
ラスなどからなる薄膜、箔、板などを挙げることが出来る。又上記基材の表面に接着
剤層を積層し、又は積層せずに、直接基材層を形成することも出来る。基材層の直接
形成は溶液塗工、溶融塗工、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、化学蒸
着(CVD)、湿式メッキなどによって実施出来る。
これらの基材の厚さは、通常5nm〜500nmの薄膜、1μm〜500μmのフィ
ルム、箔、塗工層、0.5mm〜5mmの板を例示出来る。
【0026】
これらの薄膜、箔、フィルムは通常の工業生産品を用いることが出来る。又、これら
のフィルム、薄膜、箔、板は2種以上が複合・積層されていても良い。例えば2種以
上の樹脂の積層フィルム、フィルムと金属薄膜や金属酸化物薄膜の積層フィルム、異
種金属積層箔などである。又、フィルム、塗工層、薄膜、箔、板などの表面が化学的
に、物理的に、機械的に、又は電気的に処理されていても良い。フィルムの場合のコ
ロナ処理、プラズマ処理、化学エッチング、金属箔や板の場合の酸化処理、粗面化処
理、メッキ、合金化などがある。
【0027】
本発明のポリエステル系接着剤を用いたシート状積層体の構造を例示すれば、ポリエ
ステル系などのフィルムや銅箔などの金属箔の片面に本発明の接着剤層が積層された
2層積層体、更にそれらの接着剤層の上にフィルムや金属箔が積層された3層積層体、
該積層体の上に接着剤層が積層された4層積層体という様に、5層、6層、n層の積
層体を挙げることが出来る(nは通常20までの正の整数)。
【0028】
具体例として、ポリエチレンテレフタレートフィルム/接着剤層の2層積層体、ポリ
エチレンテレフタレートフィルム/接着剤層/離形シートの3層積層体、ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム/接着剤層/電解銅箔の3層積層体、ポリフッ化ビニリデ
ンフィルム/接着剤層/ポリエチレンテレフタレートフィルム/接着剤層からなる4
層積層体、ポリフッ化ビニリデンフィルム/接着剤層/ポリエチレンテレフタレート
フィルム/接着剤層/ポリフッ化ビニリデンフィルムからなる5層積層体、ポリフッ
化ビニリデンフィルム/接着剤層/ポリエチレンテレフタレートフィルム/接着剤層
/ポリエチレン系フィルムからなる5層積層体、ポリフッ化ビニリデンフィルム/接
着剤層/酸化ケイ素−酸化アルミニウム複合酸化物薄膜積層ポリエチレンテレフタレ
ートフィルム/接着剤層/ポリエチレンテレフタレートフィルム/接着剤層/ポリフ
ッ化ビニリデンフィルムからなる8層積層体などを挙げることが出来る。
【0029】
以下、本発明を実施例によって更に説明するが、本発明がこれら実施例に限定される
ものではない。
以下の実施例、比較例で用いたポリエステル製造用の原材料および接着剤調合用の原
材料とその略号を示す。
ポリエステル製造用の原材料は、TPA:テレフタル酸、IPA:イソフタル酸、O
PA:オルソフタル酸、AA:アジピン酸、SA:セバチン酸、EG:エチレングリ
コール、2−MPD:2−メチル−1,3−プロパンジオ−ル、NPG:ネオペンチ
ルグリコール、1,4−BD:1,4−ブタンジオール、1,5−PD:1,5−ペ
ンタンジオール、1,6−HD:1,6−ヘキサンジオール、1,4−CHD:1,4
−シクロヘキサンジメタノールである。
接着剤調合用の原材料は、デュラネートTPA−100:旭化成ケミカル社製ヘキサ
メチレンイソシアネート系(イソシアヌレートタイプ)3官能イソシアネート、エピ
コート827:ジャパンエポキシレジン社製エポキシ樹脂(ビスフェノールAタイプ)、
カルボジライトV−05:日清紡社製ポリカルボジイミド樹脂である。
【0030】
実施例および比較例において実施した実験法および測定法を下に示す。
(1)ポリエステルの合成
攪拌機、精留管、冷却管、窒素ガス導入管、温度計、溜出分受器を装備したステンレ
ス製の反応釜にテレフタル酸、イソフタル酸などのジカルボン酸成分、2−メチル−
1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどのグリコール成分、重縮
合触媒として二酸化ゲルマニウムを全酸成分に対して0.04モル%仕込み、窒素気
流下で精留管上部の温度を100℃以下に保ちながら、160℃から240℃で加熱
しエステル化反応を行う。この反応混合物に安定剤としてトリエチルホスフェート
(Pとして100ppm)を加え、5分間攪拌後、徐々に昇温すると共に減圧にし、
30分で265℃、650Paとする。同条件で30分間、反応を行った後、更に徐
々に昇温すると共に減圧にし、265℃、40Pa以下の減圧下で、重縮合反応を行
う。この間系内の溶融粘度を検出しながら所望の粘度に達したとき窒素を導入して重
縮合反応を終了する。
(2)ポリエステルの組成
樹脂0.25gを重クロロホルム5mlに溶解した試料を、400MHzの高分解能
核磁気共鳴装置を用い、60℃で測定し、得られたスペクトルの解析により組成を確
認する。場合により、アルカリ分解―ガスクロマトグラフィー(GC)法を併用する。
(3)ポリエステルの数平均分子量
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用い、カラム温度35℃、溶離液テトラヒ
ドロフラン、流量1ml/分で測定し、ポリスチレン換算の分子量で表示する。
(4)融着可能温度
温度計(又は温度表示器)、加熱板、拡大鏡、偏光板を装備した融点測定器の加熱板
上に約1mm角の樹脂片をカバーグラスに挟んで置き、2℃/分で昇温し、ピンセ
ットでカバーグラスを軽く押さえ、樹脂の流動を目視で確認し、温度を読み取る。
球晶を偏光下の観察で確認できる結晶性樹脂の場合は、光輝部の消滅によっても確
認する。
(5)接着剤の調合
合成したポリエステル樹脂の酢酸エチル溶液に、3官能イソシアネート(旭化成ケミ
カル社製 デュラネートTPA−100)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャ
パンエポキシレジン社製 エピコート827)、カルボジイミド化合物(日清紡社製
カルボジライトV−05などを加え、室温で攪拌下に溶解する。接着剤の組成を固
形分重量比で示す。
(6)積層体の製造
25μmのポリフッ化ビニリデンフィルムにコロナ処理を行い、接着剤の酢酸エチ
ル溶液を塗工・乾燥し、厚さ10μの接着剤層を形成した。その上にコロナ処理さ
れた25μmのもう1枚のポリフッ化ビニリデンフィルムを重ね、80℃、10
kg/cm2で積層する。積層フィルムを80℃で50時間、硬化処理を行う。
(7)層間接着力
10mm幅の試料を用い、室温(20℃、65%RH)、10cm/分の引張り速
度で、180度剥離し、N/cmで表示する。
【実施例1】
【0031】
結果を以下に示す。
ポリエステルの組成:TPA/IPA//2−MPD/1,6−HD
=41/59//11/89(モル比)
ポリエステルの数平均分子量:16000
融着性(50℃〜200℃):可能
接着剤組成:ポリエステル/デュラネートTPA100/エピコート
827/カルボジライトV−05=100/10/10/1(固形分重量比)
初期層間接着力:6.8 N/cm
85℃/85%RHで1000時間処理後の層間接着力:6.5 N/cm
85℃/85%RHで3000時間処理後の層間接着力:5.6 N/cm
【実施例2】
【0032】
結果を以下に示す。
ポリエステルの組成:IPA/OPA/SA//NPG/1,5−PD/1,6
−HD=47/26/27//70/12/18(モル比)
ポリエステルの数平均分子量:18000
融着性(50℃〜200℃):可能
接着剤組成:ポリエステル/デュラネートTPA100/エピコート827
=100/10/6(固形分重量比)
初期層間接着力:7.1 N/cm
85℃/85%RHで1000時間処理後の層間接着力:7.0 N/cm
85℃/85%RHで3000時間処理後の層間接着力:6.4 N/cm
【実施例3】
【0033】
結果を以下に示す。
ポリエステルの組成:IPA/OPA/SA//NPG/1,4−CHD
=40/20/40//80/20(モル比)
ポリエステルの数平均分子量:16000
融着性(50℃〜200℃):可能
接着剤組成:ポリエステル/デュラネートTPA100/エピコート827
=100/10/6(固形分重量比)
初期層間接着力:5.7 N/cm
85℃/85%RHで1000時間処理後の層間接着力:5.4 N/cm
85℃/85%RHで3000時間処理後の層間接着力:4.1 N/cm
【実施例4】
【0034】
結果を以下に示す。
ポリエステルの組成:IPA/OPA//2−MPD/1,6−HD
=71/29//10/90(モル比)
ポリエステルの数平均分子量:17000
融着性(50℃〜200℃):可能
接着剤組成:ポリエステル/デュラネートTPA100/エピコート827
=100/10/6(固形分重量比)
初期層間接着力:7.0 N/cm
85℃/85%RHで1000時間処理後の層間接着力:7.1 N/cm
85℃/85%RHで3000時間処理後の層間接着力:4.9 N/cm
【0035】
比較のために、下記比較例を示す。
比較例1の結果
ポリエステルの組成:TPA/IPA/AA//EG/NPG
=30/30/40//60/40(モル比)
ポリエステルの数平均分子量:19000
融着性(50℃〜200℃):可能
接着剤組成:ポリエステル/デュラネートTPA100/エピコート827
=100/10/10(固形分重量比)
初期層間接着力:8.4 N/cm
85℃/85%RHで1000時間処理後の層間接着力:3.9 N/cm
85℃/85%RHで3000時間処理後の層間接着力:1.5 N/cm
【0036】
比較例2の結果を示す。
ポリエステルの組成:TPA/IPA//2−MPD/1,6−HD
=39/61//10/90(モル比)
ポリエステルの数平均分子量:16000
融着性(50℃〜200℃):可能
接着剤組成:ポリエステル/デュラネートTPA100/カルボジライトV−05
=100/10/2(固形分重量比)
初期層間接着力:6.3 N/cm
85℃/85%RHで1000時間処理後の層間接着力:3.4 N/cm
85℃/85%RHで3000時間処理後の層間接着力:0 N/cm
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明のポリエステル系接着剤およびこれを用いて得られる接着層を含むシート状
積層体は、85℃/85%RHで3000時間以上耐える優れた耐加水分解性を有
し、耐加水分解性が要求される太陽電池裏面保護シート、回路基板やカバーレイな
どのプリント回路板部材、コンデンサやフラットケーブルなどの電気絶縁部材、エ
ンジン保護部材、窓貼りフィルムなどの建築部材、屋外用ラミネート鋼板等に利用
出来る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリエステルを形成する主鎖中の全エステル結合の内50〜100モル%が、芳香族
カルボン酸由来のエステル結合であり、主鎖中のエステル結合とエステル結合の間に
存在する基に含まれる炭素数が3個以上であるポリエステルであって、その数平均分
子量が5000〜35000であり、50〜200℃の間に融着可能温度が存在する
ポリエステルをA、2官能以上のイソシアネート化合物又は/およびブロックイソシ
アネート化合物をB、2官能以上のエポキシ化合物をCとするとき、A/B(重量比)
を100/0〜70/30、A/C(重量比)を99.9/0.1〜70/30の割
合で含む樹脂組成物を必須成分とすることを特徴とするポリエステル系接着剤および
これから得られる接着層を含むフィルム又は/および金属箔又は/および金属板又は
/および金属薄膜又は/およびセラミック薄膜のシート状積層体。
【請求項2】
請求項1のポリエステル系接着剤が、エポキシ化合物の反応促進剤を含むことを特徴
とする請求項1のシート状積層体。
【請求項3】
請求項1および請求項2の積層体を構成するフィルムが、ポリエステル系フィルム、
ポリカーボネート系フィルム、フッ素樹脂系フィルム、アクリル樹脂系フィルム、
ポリオレフィン系フィルム、オレフィンと酸素含有単量体との共重合樹脂系フィルム、
同じく積層体を構成する金属箔が、銅箔、アルミニウム箔又はそれらの薄膜、鋼鉄箔
又は板、同じく積層体を構成するセラミック薄膜が酸化ケイ素又は/および酸化アル
ミニウムであることを特徴とする請求項1および請求項2のシート状積層体。
【請求項4】
請求項1および請求項2および請求項3の積層体を太陽電池モジュールの裏面保護シ
ートに用いることを特徴する請求項1および請求項2および請求項3のシート状積層
体。
【請求項5】
請求項1および請求項2および請求項3の積層体を回路材料又はフラットケーブル材
料又はバスバー材料に用いることを特徴とする請求項1および請求項2および請求項
3のシート状積層体。
【請求項6】
請求項1および請求項2および請求項3の積層体をラミネート鋼板に用いることを特
徴とする請求項1および請求項2および請求項3のシート状積層体。



【公開番号】特開2013−39784(P2013−39784A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−179374(P2011−179374)
【出願日】平成23年8月19日(2011.8.19)
【出願人】(598052920)
【Fターム(参考)】