説明

ポリマー部分を含む多価VLA−4拮抗薬

VLA−4を結合するコンジュゲートが開示されている。これらコンジュゲートのいくつかは、白血球接着も阻害し、詳細にはVLA−4によって媒介される白血球接着を阻害する。そのようなコンジュゲートは、喘息やアルツハイマー病、アテローム性動脈硬化症、AIDS、痴呆、糖尿病、炎症性腸疾患、関節リウマチ、組織移植、腫瘍転移、及び心筋虚血など、哺乳類患者、例えばヒトの炎症性疾患の治療に有用である。コンジュゲートは、多発性硬化症などの炎症性脳疾患を治療するために投与することもできる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の式Iのコンジュゲート
【化1】


(式中、Bは、分枝状アームハブ分子に任意選択で共有結合した生体適合性ポリマー部分であり;
qは、約2から約100までであり;
Aは、出現するごとに独立に、式IIの化合物又は医薬品として許容されるその塩であり、
【化2】


上式でJは、
a)下記の式(a)の群及び
b)下記の式(b)の群から選択され、
【化3】


【化4】


但しR31は、リンカーを任意選択で含むポリマー部分との共有結合であり、又はR31は、−H、R31’、−NH、−NHR31’、−N(R31’、−NC〜C環、−OR31’、及び−SR31’からなる群から選択され、各R31’は独立に、任意選択で置換された直鎖状又は分枝状C〜Cアルキル、任意選択で置換されたC〜Cシクロアルキル、任意選択で置換されたアリール、又は任意選択で置換されたヘテロアリールであり、
32は、リンカーを任意選択で含むポリマー部分との共有結合であり、又はR32は、−H、−NO、ハロアルキル、及び−N(MR41)R42からなる群から選択され、Mは、共有結合、−C(O)−、又は−SO−であり、R41は、R41’、N(R41’、又は−OR41’であり、
各R41’は、独立に、水素、任意選択で置換された直鎖状又は分枝状C〜Cアルキル、任意選択で置換されたシクロアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたヘテロ環、又は任意選択で置換されたヘテロアリールであり、任意選択の置換は、ハロゲン化物、C〜Cアルキル、又は−OC〜Cアルキルであり、
42は、水素、R41’、アルキニル、又は置換されたアルキニルであり;並びに
Rは、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、及び置換ヘテロアリールからなる群から選択され;
Arは、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、及び置換ヘテロアリールからなる群から選択され、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、及び置換ヘテロアリールのそれぞれは、ポリマー部分に任意選択で共有結合し、ポリマー部分は、このポリマー部分をArに共有結合させるリンカーを任意選択で含むものであり;
Arは、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アルキル、置換アルキル、アルキルアミノ、及び置換アルキルアミノからなる群から選択され、Arは、ポリマー部分に任意選択で共有結合し、ポリマー部分は、このポリマー部分をArに共有結合させるリンカーを任意選択で含むものであり;
Xは、−NR−、−O−、−S−、−SO−、−SO、及び任意選択で置換された−CH−であってポリマー部分に任意選択で共有結合するものからなる群から選択され、それぞれの場合において、ポリマー部分は、このポリマー部分を共有結合させるリンカーを任意選択で含むものであり;
は、水素及びアルキルからなる群から選択され;
Tは、
a)下記の式(c)の群及び
b)下記の式(d)の群から選択され、
【化5】


【化6】


但しYは、−O−及び−NR−からなる群から選択され、Rは、水素及びアルキルからなる群から選択され;
Wは、リンカーを任意選択で含むポリマー部分との共有結合及び−NRからなる群から選択され、R及びRは、独立に、水素、アルキル、置換アルキルからなる群から選択され、並びにR及びRは、これらに結合される窒素原子と一緒になって、ヘテロ環又は置換ヘテロ環を形成し、アルキル、置換アルキル、ヘテロ環、及び置換ヘテロ環のそれぞれは、リンカーをさらに任意選択で含むポリマー部分に任意選択で共有結合し;
mは、0、1、又は2に等しい整数であり;
nは、0、1、又は2に等しい整数であり;並びに
Gは、0から3個の窒素を含有する任意選択で置換されたアリール或いは任意選択で置換されたヘテロアリール5又は6員環であり、前記アリール又はヘテロアリールは、リンカーを任意選択で含むポリマー部分との共有結合を任意選択でさらに含み;
は、リンカーを任意選択で含むポリマー部分との共有結合であり、或いはRは、−H、アルキル、置換アルキル、又は−CHC(O)R17であり、R17は、−OH、−OR18、又は−NHR18であり、R18は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、又は置換ヘテロアリールであり;
55は、−OH又は加水分解性エステルであり、又はR55は、任意選択でリンカーを介してポリマー部分と加水分解性ポリマーエステルを形成し;
但し
A.J、R55、及びTの少なくとも1つが、ポリマー部分との共有結合を含有し;
B.Xが−O−の場合、mは2であり;且つ
C.式Iのコンジュゲートが、約80,000以下の分子量を有することを条件とする)。
【請求項2】
J、R55、及びTの少なくとも1つが、ポリマー部分との共有結合を含有する、請求項1に記載のコンジュゲート。
【請求項3】
nが2であり、Rは出現するごとにC〜Cアルキルであり、いずれのR基も同じ炭素上にある、請求項1に記載のコンジュゲート。
【請求項4】
qが2から約20までの整数である、請求項1に記載のコンジュゲート。
【請求項5】
qが2から約8までの整数である、請求項1に記載のコンジュゲート。
【請求項6】
Aが、出現するごとに独立に、式IIaの化合物又は医薬品として許容されるその塩である、請求項1に記載のコンジュゲート。
【化7】

【請求項7】
Aが、出現するごとに独立に、式IIbの化合物又は医薬品として許容されるその塩である、請求項1に記載のコンジュゲート。
【化8】

【請求項8】
Aが、出現するごとに独立に、式IIcの化合物又は医薬品として許容されるその塩である、請求項1に記載のコンジュゲート。
【化9】

【請求項9】
Aが、出現するごとに独立に、式IIdの化合物又は医薬品として許容されるその塩である、請求項1に記載のコンジュゲート。
【化10】

【請求項10】
Aが、出現するごとに独立に、式IIeの化合物又は医薬品として許容されるその塩である、請求項1に記載のコンジュゲート。
【化11】

【請求項11】
Aが、出現するごとに独立に、式IIfの化合物又は医薬品として許容されるその塩である、請求項1に記載のコンジュゲート
【化12】


(式中、Rは、任意選択でリンカーを含むポリマー部分に共有結合し;
は、アルキル及び置換アルキルからなる群から選択され;並びに
Arは、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、及び置換ヘテロアリールからなる群から選択される)。
【請求項12】
Aが、出現するごとに独立に、下式の化合物又は医薬品として許容されるその塩である、請求項1に記載のコンジュゲート
【化13】


(式中、Rは、任意選択でリンカーを含むポリマー部分に共有結合し;
は、アルキル及び置換アルキルからなる群から選択され;並びに
Arは、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、及び置換ヘテロアリールからなる群から選択され;並びに
nは、0、1、又は2に等しい整数である)。
【請求項13】
Aが、出現するごとに独立に、下記の式IIhの化合物又は医薬品として許容されるその塩である、請求項1に記載のコンジュゲート
【化14】


(式中、Rは、任意選択でリンカーを含むポリマー部分に共有結合し;
Arは、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、及び置換ヘテロアリールからなる群から選択される)。
【請求項14】
Aが、出現するごとに独立に、式IIiの化合物又は医薬品として許容されるその塩である、請求項1に記載のコンジュゲート。
【化15】

【請求項15】
mが1であり、XがSであり、及びRが出現するごとに独立に、ヒドロキシル、アルコキシル、アルキル、又はポリマー部分との共有結合から選択される、請求項14に記載のコンジュゲート。
【請求項16】
nが2であり、Rが共に出現するときにメチルである、請求項15に記載のコンジュゲート。
【請求項17】
Aが、出現するごとに独立に、下記の式IIjの化合物又は医薬品として許容されるその塩である、請求項1に記載のコンジュゲート。
【化16】

【請求項18】
Aが、出現するごとに独立に、下記の式IIkの化合物又は医薬品として許容されるその塩である、請求項1に記載のコンジュゲート。
【化17】

【請求項19】
Aが、出現するごとに独立に、下記の式IILの化合物又は医薬品として許容されるその塩である、請求項1に記載のコンジュゲート
【化18】


(式中、Rは、任意選択でリンカーを含むポリマー部分に共有結合される。)
【請求項20】
Gがピリジニルであり、R31が水素又はジアルキルアミノであり、及びR32がスルホンアミド、アミド、又は尿素である、請求項17に記載のコンジュゲート。
【請求項21】
A及びBが、以下に示す通りである、請求項1に記載のコンジュゲート
【表1−1】


【表1−2】


【表1−3】


(式中、Zは下式の通りであり、
【化19】


ZZは下式の通りであり、
【化20】


ZZZは下式の通りであり、
【化21】


但しすべてのpの合計は、100から1360までである)。
【請求項22】
下式の化合物及び医薬品として許容されるその塩からなる群から選択される、請求項1に記載のコンジュゲート。
【化22−1】


【化22−2】


【化22−3】

【請求項23】
医薬品として許容される担体、及び治療上有効な量の請求項1に記載のコンジュゲート、又はこれらの混合物を含む、医薬品組成物。
【請求項24】
医薬品として許容される担体が、非経口投与に適している、請求項23に記載の医薬品組成物。
【請求項25】
医薬品として許容される担体が、皮下投与に適している、請求項23に記載の医薬品組成物。
【請求項26】
医薬品として許容される担体が、注入による投与に適している、請求項23に記載の医薬品組成物。
【請求項27】
医薬品として許容される担体が、注射による投与に適している、請求項23に記載の医薬品組成物。
【請求項28】
医薬品として許容される担体が、経口投与に適している、請求項23に記載の医薬品組成物。
【請求項29】
医薬品として許容される担体が、直腸投与に適している、請求項23に記載の医薬品組成物。
【請求項30】
医薬品として許容される担体が、パッチを使用した投与に適している、請求項23に記載の医薬品組成物。
【請求項31】
医薬品として許容される担体が、吸入による投与に適している、請求項23に記載の医薬品組成物。
【請求項32】
少なくとも一部には、患者におけるα4インテグリン媒介型白血球結合により引き起こされ又は悪化した疾患状態を治療するための方法であって、有効量の請求項1に記載のコンジュゲートを投与することを含む方法。
【請求項33】
阻害されるa4結合相互作用が、VCAM−1によるものである、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
阻害されるa4結合相互作用が、フィブロネクチンによるものである、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
阻害されるa4結合相互作用が、MadCAMによるものである、請求項32に記載の方法。
【請求項36】
前記疾患状態が、自己免疫疾患状態である、請求項32に記載の方法。
【請求項37】
請求項1に記載のコンジュゲートによる治療が、自己免疫反応によって引き起こされる炎症及び後続の組織損傷を軽減する、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記疾患状態が、多発性硬化症、髄膜炎、脳炎、卒中、及びその他の小脳性外傷である、請求項32に記載の方法。
【請求項39】
前記疾患状態が多発性硬化症である、請求項32に記載の方法。
【請求項40】
前記疾患状態が、喘息、成人呼吸困難症候群、及び急性白血球媒介型肺損傷からなる群から選択される、請求項32に記載の方法。
【請求項41】
前記疾患状態が喘息である、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記疾患状態が関節リウマチである、請求項32に記載の方法。
【請求項43】
前記疾患状態が、結節性紅斑、アレルギー性結膜炎、視神経炎、ブドウ膜炎、アレルギー性鼻炎、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、血管炎、ライター症候群、全身性エリテマトーデス、進行性全身性硬化症、多発性筋炎、皮膚筋炎、ヴェグナー肉芽腫症、大動脈炎、サルコイドーシス、リンパ球減少症、一過性動脈炎、心外膜炎、心筋炎、うっ血性心不全、結節性多発性動脈炎、過敏性症候群、アレルギー、好酸球増加症候群、チャーグ−ストラウス症候群、慢性閉塞性肺疾患、過敏性肺炎、慢性活動性肝炎、間質性膀胱炎、自己免疫内分泌不全、原発性胆汁性肝硬変、自己免疫再生不良性貧血、慢性持続性肝炎、及び甲状腺炎、AIDS、痴呆、糖尿病、アルツハイマー病、痴呆、アテローム性動脈硬化症、腫瘍転移、及び移植拒絶からなる群から選択される炎症性疾患状態である、請求項32に記載の方法。
【請求項44】
前記疾患状態が、シェーグレン病である、請求項32に記載の方法。
【請求項45】
前記疾患状態が、クローン病である、請求項32に記載の方法。
【請求項46】
前記疾患状態が、炎症性腸疾患である、請求項32に記載の方法。
【請求項47】
前記疾患状態が、潰瘍性大腸炎である、請求項32に記載の方法。
【請求項48】
前記コンジュゲートが、αβ及びαβ阻害剤である、請求項32に記載の方法。
【請求項49】
請求項1に記載のコンジュゲートを、αβ阻害剤と組み合わせて含む、医薬品組成物。
【請求項50】
少なくとも一部には、患者におけるα4インテグリン媒介型白血球結合により引き起こされ又は悪化した疾患状態を治療するための方法であって、有効量の請求項1に記載のコンジュゲートと、有効量のαβ阻害剤とを同時投与することを含む方法。

【公表番号】特表2008−505927(P2008−505927A)
【公表日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−520561(P2007−520561)
【出願日】平成17年7月8日(2005.7.8)
【国際出願番号】PCT/US2005/024369
【国際公開番号】WO2006/010054
【国際公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【出願人】(503007313)イーラン ファーマスーティカルズ、インコーポレイテッド (22)
【Fターム(参考)】