マルチメディア管理、広告、コンテンツ及びサービス
本発明はマルチメディアに関し、より詳細には、マルチメディア管理、広告、コンテンツ及びサービスを提供するためのシステム及び方法に関する。本発明の方法は、クライアントシステムのユーザがサーバに格納されているデータにアクセスする方法であって、前記クライアントシステムによって、第1のスマートカードからユーザ固有の電子シリアル番号を含むユーザ固有情報を読み取るステップと、前記ユーザ固有情報を前記サーバに送信するステップと、前記サーバによって、前記データへの前記ユーザのアクセス権限を判断するために前記ユーザ固有情報を処理するステップと、前記ユーザにアクセス権限が与えられた場合に、前記クライアントシステムが前記サーバから前記データを受信するステップとを含む。前記データは、広告、電子クーポンなどであり得る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、この参照により本明細書に明示的に組み込まれる、2007年10月23日出願の米国特許仮出願第60/982,089号の優先権を主張する。
【0002】
(技術分野)
本発明はマルチメディアに関し、より詳細には、マルチメディア管理、広告、コンテンツ及びサービスを提供するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ViaClix社により開発されたいくつかの発明及び技術は、最新技術を劇的に前進させた。米国特許第6,587,873号(特許文献1)、米国特許第6,745,223号(特許文献2)、米国特許第6,785,716号(特許文献3)、米国特許第6,813,639号(特許文献4)、米国特許第7,111,051号(特許文献5)、及び米国特許公報第2004/0205155号(特許文献6)を参照されたい(これらの特許文献は全て、この参照により本明細書に組み込まれるものとする)。マルチメディアコンテンツの伝達及び操作を向上させたいくつかのさらなる発明及び技術が、本願発明者により開発されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,587,873号
【特許文献2】米国特許第6,745,223号
【特許文献3】米国特許第6,785,716号
【特許文献4】米国特許第6,813,639号
【特許文献5】米国特許第7,111,051号
【特許文献6】米国特許公報第2004/0205155号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明はマルチメディアに関し、より詳細には、マルチメディア管理、広告、コンテンツ及びサービスを提供するためのシステム及び方法に関する。
【0006】
本発明の管理への適用例を提供するいくつかの実施形態には、次のものが含まれる。SmartStart(商標):スマートカード上に含まれており、セットアップルーチンの際にユーザを助けるサービスを提供するために、予め定められたウイザードとして動作するプロセス。SmartUser(商標):テキストやグラフィックに使用される言語、アクセス許可、お気に入りのURL、オンラインアカウントのパスワード、電子メールの個人用アカウントなどの、ユーザインターフェースを個人化(カスタマイズ)するための個人のオンラインアカウント情報を含むスマートカード。Smart Youth(商標):若者によるシステムアクセスを制限するビルトイン型セーフティ機能を有するスマートカード。アクセスの制限は、SmartStart(商標)セットアッププロセスを制御する人間により決定される。SmartID(商標):ユーザを確実に識別することができるエンコードされた情報(写真、生体認証データ、緊急医療情報)の組み合わせを有する、読み取り/書き込み可能なスマートカード。SmartGame(商標):クライアントシステムまたはリモートサーバのマルチユーザゲーム用のゲームサーバ123dによってサポートされる双方向型ゲーム(娯楽)及び双方向性のゲーム(ギャンブル)機能。リアルタイム広告及びSmartIM(商標)が、時間制限の無いゲームのために実施され得る。SmartID(商標)及びSmartUser(商標)が、ゲームまたはゲームアクセス認証プロセスの一部として実施され得る。
【0007】
本発明の広告への適用例を提供するいくつかの実施形態には、次のものが含まれる。SmartCoupon(商標):広告機能であり、SmartCoupon(商標)は、ユーザにメール送信されるか、または、ユーザのSmartUser(商標)カードに書き込まれ得る。SmartLoyalty(商標):任意の商用ロイヤルティプログラムを補佐するためのスマートカードであり、単一の商業団体により規定され使用されるか、または商業団体群に関連して使用される。SmartMaster(商標):マスターロイヤルティカードであり、ユーザの航空マイレージ、ホテル宿泊、車レンタル、店及びオンライン購入などを全て含むことができる。SmartBanner(商標):SmartAds(商標)及びSmartCoupon(商標)と同様に、SmartBanner(商標)プロセスは、関連するウェブサイトにアクセスした場合に或いはライブストリーム広告中に、アルファブレンディングされたバナー広告をユーザのクライアントシステムのディスプレイ上に表示する。SmartStream(商標):動画上に映像広告またはコンピュータで生成した広告コンテンツをオーバーレイすること(またはその逆)を可能にする。SmartBillboard(商標):ユーザがアイコンまたは任意のメニューまたはコンテンツスクリーン上にカーソルを重ねたときにポップアップするアルファブレンディングされたウィンドウである。
【0008】
本発明の金融への適用例を提供するいくつかの実施形態には、次のものが含まれる。SmartBank(商標):デビットカードと同様の方法で、銀行のコンピュータのファイアウォールにおけるカスタマー側で機能し、機密保持形態で支払い及び送金を行うために使用することができるスマートカードアプリケーションである。SmartMoney(商標):クレジットカードの代わりに使用され、オンラインで使用することができ(Pay Palと類似している)、限定された方法で銀行のコンピュータのファイアウォールに穴を開けるスマートカードアプリケーションである。
【0009】
本発明の通信への適用例を提供するいくつかの実施形態には、次のものが含まれる。SmartIM(商標):複数のインスタントメッセージ(IM)ストリームを統合し、それらを、別個のスクロール可能なテキストウンドウ・イン・ピクチャまたはウィンドウ・イン・ウィンドウ、或いはディスプレイを水平に横断移動するクローラとして、時系的に表示するための技術である。Smart Talk(商標):SmartIM(商標)と同様の技術であるが、VoIPストリームの統合を実施し、合成された音声ストリームを、クライアントシステム、モバイルクライアントクライアント、またはリモートクライアントのユーザに提示する。SmartVoIP(商標):クライアントシステム、リモートクライアントまたは適切な機器を備えたモバイルクライアントが、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)技術を用いてワールドワイドで通信することを目的として、インターネットにログオンすることを可能にするスマートカードである。
【0010】
本発明に従った例示的な基礎技術を提供するいくつかの実施形態には、次のものが含まれる。Video-Sync-to-Text:教育及び参照の目的に最も有用な技術であり、それらのサブジェクトが映像ストリーム内に存在する場合に、1若しくはそれ以上のテキスト/グラフィックウィンドウを表示するために、IPパケット同期化キー内に映像フィードに含まれている。Alpha Blending Content:「ABC」は、映像上への別の映像やコンピュータ生成コンテンツの(またはその逆の)オーバーレイを可能にする。リモート映像ソース選択(remote video source selection):RVSSは、クライアントシステムのユーザが、クライアントシステムの表示装置上に表示した1若しくはそれ以上の映像ソースを選択することを可能にする。Active Walled Garden(商標):クライアントシステムのユーザが、アクセスサーバ上のお薦めサイトか、またはSmartStart(商標)スマートカードのユーザアカウントを設定した人間により予め定められたサイトのいずれかの予め定められた特定のウェブサイトにのみアクセスできるようにするネットワーク関連機能である。多重ライブ映像ページ(multiple live video pages):チャンネルサーバによりスケール化された実際のライブ映像フィードであり、ユーザのディスプレイ上で、機能(例えば、スポーツ、ニュースなど)またはその他の手段(例えば、言語、隣接チャンネル、HDチャンネルなど)によりグループ化される。ペリフェラルピギーバック(peripheral piggyback):ホストデバイスに追加的な特徴及び機能を追加するために、携帯電話または携帯端末などの別のデバイスに取り付けられるデバイスである。ゲームステーション(game station):ゲームサーバ上で実行される人気ビデオゲームのエミュレーションを提供し、クライアントシステムを「シンクライアント(thin client)」として使用する。スマートペリフェラル(smart peripheral):様々なスマート構成要素を、元々はそれをサポートするようには設計されていない電子機器へ追加することを容易にするように設計された周辺機器サブシステムであり、最低限、スマートカードリーダを有しており、パーソナルコンピュータに接続される。SmartUpgrade(商標):ルーチンベース及びデマンドベースの両方において、ユーザがそのプロセスに関与することなく、クライアントシステムを遠隔的にアップグレードすることを可能にするサービスである。
【0011】
本発明の方法は、クライアントシステムのユーザがサーバに格納されているデータにアクセスする方法であって、前記クライアントシステムによって、第1のスマートカードからユーザ固有の電子シリアル番号を含むユーザ固有情報を読み取るステップと、前記ユーザ固有情報を前記サーバに送信するステップと、前記サーバによって、前記データへの前記ユーザのアクセス権限を判断するために前記ユーザ固有情報を処理するステップと、前記ユーザにアクセス権限が与えられた場合に、前記クライアントシステムが前記サーバから前記データを受信するステップとを含む。
【0012】
前記データは、広告、電子クーポン、初めて使用するユーザのためのシステム初期化ルーチン、前記クライアントシステムが前記スマートカード上のデータへアクセスすることを可能にするアクセスデータなどであり得る。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明の上記の及び他の態様及び特徴は、添付図面を参照してなされる以下の本発明の特定の実施形態の説明により、当業者には明らかになることであろう。
【0014】
【図1】本発明によるシステム構成のブロック図。
【図2】本発明による第1のクライアントシステム:埋め込み型クライアントのブロック図。
【図3】本発明による第2のクライアントシステム:パーソナルコンピュータのブロック図。
【図4】本発明による第3のクライアントシステム:モバイルクライアントのブロック図。
【図5】本発明による第4のクライアントシステム:リモートクライアントのブロック図。
【図6】本発明による画面レイアウトの図。
【図7】本発明によるビデオフレーム及びオーバーレイの図。
【図8】本発明によるビデオフレーム及びクローラの図。
【図9】第2のオーバーレイを有するビデオフレームの図。
【図10】オーバーレイを有するビデオフレームの図であり、本発明による競技場上のカメラの位置を示している。
【図11】8個のオーバーレイを有するビデオフレームの図である。各オーバーレイは、本発明による図10に示す8つのカメラのそれぞれに対応する。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して本発明について詳細に説明する。以下の説明は、当業者が本発明を実施できるように、本発明の例を示すために提供される。以下の図及び例は、本発明の範囲を単一の実施形態に限定することを意図するものではなく、説明または図示された要素のいくつかまたは全てを交換することにより他の実施形態が可能であることに留意されたい。さらに、本発明のいくつかの要素は既知の構成部品を使用して部分的にまたは完全に実施することができるが、そのような既知の構成要素における本発明の理解に必要な部分のみを説明し、そのような既知の構成要素におけるその他の部分の詳細な説明は本発明を曖昧にしないために省略する。本明細書中では、単一の要素を示す或る実施形態は限定するものと見なされず、むしろ、本発明は、本明細書中に明記されない限りは、複数の同一の要素を含んでいる、あるいはその逆の他の実施形態を包含することを意図する。また、出願人は、明記されない限りは、本明細書中または特許請求の範囲内の任意の用語が、一般的でないまたは特定の意味と見なされることを意図しない。さらに、本発明は、従来の及び未来における既知の同等物を本明細書中で例示のために言及された既知の要素として包含する。
【0016】
広告、管理、及びコンテンツサービスを提供するためのシステムは、例えば、ずらりと並んだ複数のサーバ、ルータ、スイッチ及び負荷分散装置を含み、システム上には様々なアプリケーション専用ソフトウエアプログラムが存在する。システム全体を図1に示す。このシステムは、クライアントシステム110、スマートカード115及びサーバシステム120を利用したチャンネルベースシステムである。アカウント開始及び管理、広告コンテンツ及び伝達管理、及び独占的な及びライセンスされたコンテンツが、管理、コンテンツ及びサービスサーバ120から提供される。クライアントシステム110及びサーバ120は、インターネット、仮想プライベートネットワーク(VPN)またはローカルエリアネットワーク(LAN)などのネットワークを介して互いに通信する。ネットワークは、電線、光ケーブル(例えば、DVB-C/DOCSIS)、テレフォニー(DSL)、またはラジオ周波数(例えば、WiFi、WiMax、サテライト(DVB-S/S2)、CDMA、G3など)であり得る。
【0017】
管理、コンテンツ及びサービスサーバ120は、次のサーバを含む。スマートカードサーバ121a、チャンネルサーバ121b、ニュースサーバ121c、アクセスサーバ122a、アカウントサーバ122b、アップグレード及びメンテナンスサーバ122c、ファイナンシャルサーバ122d、インターフェースサーバ122e、チャットサーバ123a、Eメールサーバ123b、IM/SMSサーバ123c、ゲームサーバ123d、広告コンテンツサーバ124a、ロイヤルティサーバ124b、映像サーバ124c、音声サーバ124d、及びカラオケサーバ124e。
【0018】
クライアントシステム110はインターネットに接続され、ケーブル、サテライトまたは地上波のコンテンツ伝達、及び/または、通信若しくはインターネットサービスプロバイダ(ISP)140を介してコンテンツサービスプロバイダ130に直接的に接続される。通信サービスプロバイダ140は、1若しくはそれ以上の通信サービスを公的または私的なユーティリティとして提供することができ、衛星電話またはデータ、携帯電話またはデータ、ケーブルテレビ及びインターネット・プロトコル、WiMaxなどを含む、デジタルまたはアナログの音声、データまたは映像のサービスを提供することができる。インターネット通信サービスプロバイダ140(Google、Yahoo、MSNなど)及びコンテンツサービスプロバイダ130(Comcast、DirecTV、Appleなど)は、地上通信線、地上波、ケーブルまたは衛星の物理的機構を通じて、モノキャスト及び/またはマルチキャスト通信を介して、音声、映像またはインターネットブラウザコンテンツを個人に分配する。これらのコンテンツプロバイダの多くは、コンテンツプロバイダに応答してまたは介してリバースチャンネル機能を可能にするメディアを利用する。
【0019】
クライアントシステム110は、アプリケーション専用の埋め込み型クライアント(例えば、ViaCLIX(商標)システム)、セットトップボックス(例えば、Scientific Atlanta、General Instrument、Motorola、Thompson社製の)、パーソナルコンピュータ、携帯電話、携帯端末、またはその他のプログラム可能デバイスであり得る。
【0020】
図1のマルチメディアシステムでは、クライアントシステム110は、ブラウン管、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、或いは、モニタ、テレビ、動画若しくは静止画プロジェクタ、自動掲示板、自動広告板、携帯電話、携帯端末または仮想表示デバイスとして現在実施されているその他の視覚映像化デバイスを表示装置として備えている。図2及び3を参照して、表示装置は、ホログラフィックディスプレイをさらに含み得る。クライアントシステムからの音声出力は、ステレオ、モノラル、サラウンド音響(例えば、Dolby-5.1、Dolby-7.1、Dolby-DTS)、及び様々な音声変換器により実現され、有線または無線技術により可能にされ得る(例えば、Bluetooth、Zigbee、WiFi 802.11 a/b/g/n、及び超広帯を含むラジオ周波数デバイス、或いは、赤外線(IR)または可視スペクトル技術により)。
【0021】
クライアントシステム110は、電子シリアル番号(ESN)111を用いて実施される資産管理機能を有する。クライアントシステムを起動するたびに、互いに異なるスマートカード115が挿入されるかまたはチャンネル若しくはURLが変更され、パケットが、クライアントシステムのESN、スマートカードのESN、チャンネル番号またはURL、システムのモード(例えば、パーソナルコンピュータまたはチャンネルベースシステムのソフトウエア及び位置、クライアントシステム内で実行されているアクション)、及びイベントの時間と共にサーバに送信される。さらに、リモートクライアント150及びモバイルクライアント160のそれぞれは、固有のESNを持つ。このESNは、ネットワークにおけるクライアントの位置を識別するために、特に、システムのユーザを識別及び認証し、拡張ネットワークで利用可能な機能へのアクセスを可能にするために、スマートカードと共に使用される。
【0022】
クライアントシステム110は、次の目的の1若しくはそれ以上のために用いられる無線通信インターフェース112を有する。キーボードやリモートコントロール(リモコン)などの周辺装置との赤外線リンクを使用しない接続、1若しくはそれ以上の音声ヘッドセットまたはハンドセットとの接続、ビデオカメラまたはその他のコンピュータ周辺装置との接続、及び、リモートクライアント150との接続。
【0023】
リモートクライアント150は、完全に独立したシステムであり、ラジオ周波数通信を介してクライアントシステム110に接続され得る。リモートクライアントは、リモートクライアントデバイス、追加的な周辺機器(ヘッドホン、マイク、カメラなど)が取り付けられたリモートクライアントデバイス、または、間接的に接続されたクライアント(例えば、リモート「ホットスポット」を介して接続される802.11クライアント)の形態を取り得る。さらに、リモートクライアント150は、例えばビデオカメラ及び運動センサを備えたセキュリティシステムとしてか、或いは、光、空調(HVAC)または自宅や職場におけるその他のアイテムをオンオフするためのコントローラとしても使用され得る。
【0024】
リモートクライアント150は、様々な映像出力フォーマットに適合するようにセルフスケーリングすることや、リモートクライアントが縦向き表示モード(ディスプレイの主軸が垂直に配向される)から横向き表示モード(ディスプレイの主軸が水平に配向される)に回転された場合に(またはその逆の場合に)、表示されたコンテンツをリスケーリングすることが可能である。リモートクライアントは、クライアントシステム110をリモート制御するための、グラフィックまたはテキストのユーザインターフェースも有し、ある実施形態では、動画、静止画またはグラフィックスによるチャンネルプレビュー、インスタントメッセージ/ショートメッセージサービス(IM/SMS)、Eメールの表示、インターネットを介したテレフォニーまたはボイスオーバーインターネット(VoIP)などの様々なシステム機能を選択するためのタッチスクリーン502bを有し得る。タッチパッドインターフェースを有していないリモートクライアントも同様の方法で使用することができる。また一方、前記機能選択は、携帯電話やテレビのリモコンと同様の方法でスクロール制御及び入力ボタンを使用して行うこともできる。
【0025】
図5は、リモートコントロール(リモコン)やPDAなどのリモートクライアント501を示す。リモートクライアント501は、LCDディスプレイ502a及びタッチパネル502b。RF通信サブシステム503a及びRFスニファ503b、及びスマートカード504とのインターフェースを有する。
【0026】
モバイルクライアント160は、移動電話または携帯電話などのデバイスである。モバイルクライアントが移動電話である場合、マルチバンド/多機能性能(例えば、テレフォニー、SMS、DVB−Hなど)を有し得、クライアントシステム110またはリモートクライアント150とアクセスするための追加的な802.11WiFi機能も有し得る。モバイルクライアントが携帯電話である場合、GSM、CDMAまたはその他のラジオ周波数の公的または私的なユーティリティを介して通信ネットワークに接続されるか、或いは、ブルートゥース(Bluetooth)、WiFiまたはWiMAXを介してクライアントシステムに接続される。通信サービスプロバイダ140は、モバイルクライアント160が全てのコンテンツ及び通信サービスにアクセスすることを可能にする。モバイルクライアント160及びリモートクライアント150は、クライアントシステム110との双方向インタラクションに参加可能であるか、或いは、別のネットワークシステムまたはサブシステムと直接的に通信可能である。モバイルクライアントのディスプレイは、ノンポータブルのクライアントディスプレイの代わりに使用され得る。同じように、モバイルクライアントの音声システムは、クライアントシステムの音声システムの代わりに、またはクライアントシステムの音声システムと共に使用され得る。
【0027】
図4は、RF通信サブシステム402を有するモバイルクライアント401(この場合は携帯電話である)を示す。モバイルクライアント401は、スマートカード404のためのインターフェースを有するペリフェラルアダプタ403(「バックパック」または「ドングル」とも呼ばれる)に接続される。
【0028】
図2は、パーソナルコンピュータにおける埋め込み型クライアントを示す。マイクロコンピュータ201が、ESNシステム202;DVB−T、DVB−S、DVB−C、DVB−Hなどのためのラジオ周波数インターフェース203;アナログTV/ラジオチューナ204;イーサーネット10/100/1000などの接続部205;ペリフェラルインターフェース206;RF通信サブシステム207;無線キーボード210及びリモコン211のための無線インターフェース208;スマートカード209のためのインターフェース;及びテレビ212及びモニタ213のための接続部と共に示されている。
【0029】
図3を参照して、パーソナルコンピュータ301は、いくつかの内在的制限を有するクライアントシステムとしても配置される。例えば、パーソナルコンピュータは、映像をViaCLIX(商標)クライアントシステムと同一の性能で処理する能力や、PAL/NTSC/SECAM基準をサポートする能力は持たない。他の制限は、音声/視覚コンテンツのアルファブレンディング(α合成)やシームレス制御をサポートする能力を持たないことである。また、カラオケは左右の音声チャンネルの独立した制御を必要とするが、パーソナルコンピュータはこの機能をサポートすることができない。しかし、スマートペリフェラル302を追加することにより、或いは、1若しくはそれ以上の周辺機器アタッチメント(ペンタブレット305、音声ヘッドレスト306、ビデオカメラ307、生体センサ308、及びその他の周辺機器309の1若しくはそれ以上)を用いることにより、クライアントシステム110の機能の大部分をサポートすることができる。スマートペリフェラルは、ESMシステム303と、スマートカード304用のインターフェースとを有する。
【0030】
パーソナルコンピュータ301は、ラップトップコンピュータまたはデスクトップコンピュータであり得、DVB−T、DVB−S、DVB−C、DVB−Hなどのためのラジオ周波数インターフェース315;アナログTV/ラジオチューナ316;イーサーネット10/100/1000などの接続部317;RF通信サブシステム314;キーボード310及びリモコン(マウス)311;及びテレビ312及びモニタ313のための接続部と共に示されている。
【0031】
本発明で使用されるスマートカードは、国際標準化機構ISO−7816基準の重要部分を満たす。多数の様々な規定される要素があり、そのようなものには、セキュリティオペレーションのための内部カードコマンドを成分化したISO7816−8;出力、信号構造、及び同期伝送を有する集積回路カードと端末などのインターフェースデバイスとの間をリセットするためのアンサーのための構造を規定したISO7816−10;生体認証方法による個人認証を規定するISO7816−11;及び暗号規格を規定するISO7816−15が含まれる。さらに、スマートカードがその使用に応じて満たす必要がある規格がその他に2つある。1つは、EMVCo. LLC社の(ユーロペイ(Europay)社、マスターカード(MasterCard)社、及びビザ(Visa)社によって設立された)による「決済システム用ICカード規格(Integrated Circuit Card Specifications for Payment Systems)」規格である。この規格は、ISO7816に準拠しており、ストアドバリューシステムのカード及びシステムを実施するための共通技術基盤を作成する。もう1つは、医療保険の携行性と責任に関する法律(HIPAA:Health Insurance Portability and Accountability Act)に基づいて米国で採用された医療保険機密保護電子商取引システム(secure electronic health transaction system)を実施するための国際基準である。この影響を受ける取引の例には、クレーム、入会、適格、支払い、及び給付調整などがある。スマートカードは、データの機密保護及び患者のプライバシーのために、米国のHIPAAの要件に準拠している。
【0032】
表1は、本発明のスマートカードの範囲に適切な典型的なスマートカードの特徴の要約である。カードの種類は、MEM(メモリカード)、MCU(マイクロプロセッサカード)、及びRFC(RF/非接触メモリカード)のうちの1つを指定する。カード形状因子は、CR-80/8 8−ピンカード、CR-80/6 6−ピンカード、GSM SIM/SAMカード、及びキーチェーンカードの1つを指定する。暗号化は、カード上の暗号化ソフトウエアの存在及びMCUの必要を指す。
【0033】
【表1】
【0034】
以下、本発明の管理への適用例を提供するいくつかの実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。
【0035】
第1の実施形態は、SmartStart(商標)と呼ばれるものである。SmartStart(商標)は、スマートカード上に含まれており、セットアップルーチンの際にユーザを助けるサービスを提供するために、予め定められたウイザードとして動作するプロセスである。基本サービスがアカウントのために接続されると、SmartStart(商標)は、家族各員またはその他のユーザのアカウントに関連するカスタマーセットアップを助ける。
【0036】
各クライアントシステムはユニークなESNを持ち、家族各員またはその他のユーザは個人的なスマートカードを有する。サービスを開始するために、サービスプロバイダは、家族各員にそれぞれ見合ったSmartStart(商標)カード、SmartMaster(商標)カード、及びアダルトカードまたはチャイルドカードを含む各顧客用のスマートカード「パッケージ」を生成する。顧客に関する情報及び顧客がサインアップするためのサービス内容の説明の全てを含む顧客注文(customer order)がサービスプロバイダの顧客サービス部門により生成される。サービスプロバイダはその後、前記顧客情報を利用して、SmartStart(商標)及びSmartMaster(商標)スマートカードを生成する。SmartStart(商標)は顧客の位置、及びサービスを開始するためのその他の適切なサービス情報を含み、個人ユーザのスマートカードを初期化するための「マスター」スマートカードとして機能する。
【0037】
図1を参照して、SmartStart(商標)カードをクライアントシステムにプラグインすると、クライアントシステムは、クライアントシステム110のセットアップを可能にする開始ルーチンを実行するアカウントサーバ122bに情報パケットを送信する。そして、マスターユーザ(SmartStart(商標)のユーザ)は1回につき1枚のブランクのスマートカードをシステム110に挿入し、家族各員のアクセスを可能にするためのセットアップウイザードを顧客が実行する。
【0038】
次の実施形態は、SmartUser(商標)と呼ばれるものである。SmartUser(商標)スマートカードは、テキストやグラフィックに使用される言語、アクセス許可、お気に入りのURL、オンラインアカウントのパスワード、電子メールの個人用アカウントなどの、ユーザインターフェースを個人化(カスタマイズ)するための個人のオンラインアカウント情報を含む。これは、複数の人間が同一のクライアントシステムを使用することを容易にするための、単一ユーザ用の個人化された識別カードである。例えば、SmartUser(商標)スマートカードは、クライアントシステム及びネットワークのログイン情報;ユーザのグラフィカルユーザインターフェースの好み;Eメール、チャット及びその他のアカウント情報;及びサブスクリプション、パスワード及びオンラインアカウント情報を含み得る。この情報をSmartUser(商標)カード上に維持することにより、ユーザはこの情報データベースを維持する必要がなくなり、それにより、個人情報の機密保護を維持することを助ける。
【0039】
次の実施形態は、SmartYouth(商標)と呼ばれるものである。SmartYouth(商標)スマートカードは、SmartUser(商標)スマートカードの概念と類似しているが、SmartStart(商標)セットアッププロセスを制御する人間により使用可能または使用不可にされ得るその他のビルトイン型セーフティ機能を有する。下記のActive Walled Garden(商標)の説明も参照されたい。
【0040】
図1を参照して、このシステムは、アクセスサーバ122aを有し、アクセスサーバ122aは、推奨される年齢に適したウェブサイト、保護者が許可したEメール、及び保護者が許可した子供/若者のためのチャット/IM/SMSパートナーを含む。子供によるSmartYouth(商標)カードを使用した最初のアクセスの間に、適切なGUIがクライアントシステム110にダウンロードされる。その後、前記GUIは毎回アップデートされ、サーバ122a上で利用可能なアップグレード版が存在することになる。SmartYouth(商標)カードが別のクライアントシステムで使用された場合もGUIがダウンロードされ、そのクライアントシステムがユーザのホームシステムでない場合はカードを取り出したときに前記GUIは消去される。スマートカードをクライアントシステムに挿入するたびに、情報パケットがアクセス制御サーバに送信され、アクセス許可の可否が判断される。
【0041】
SmartYouth(商標)型のカードは、会社及び公共サービス機関や、「ニード・ツー・ノウ(need to know)」またはプライベートネットワーク上のファイルへのアクセスのためのその他のセキュリティクリアランスを必要とする団体のための様々なインターネットベースのリソースへのアクセスを制御または制限するのにも使用することができる。さらに、SmartYouth(商標)カードは、クライアントシステムまたはパーソナルコンピュータの機能、例えば「印刷」機能をターンオフするためにも使用することができる。
【0042】
次の実施形態は、SmartID(商標)と呼ばれるものである。SmartID(商標)は読み取り/書き込み可能なスマートカードであり、ユーザを確実に識別することができるエンコードされた情報の組み合わせを有する。前記カードは、写真、生体認証データ、緊急医療情報などを含むことができる。SmartID(商標)カード上に識別情報を書き込んだ後に、ヒューズを飛ばすことにより、前記スマートカードの書き込まれた領域への改変のためのアクセスを防ぐためのフェンスが作成され、その領域はスマートカードにおける読み取り専用領域となる。暗号化ソフトウエアは、SmartID(商標)カード上のオプションであり、カード上のデータを見てもよい人物を制限するために使用される。
【0043】
SmartID(商標)に使用可能なスマートカードは、写真や指紋などの個人情報を含めるために予め定められたファイルフォーマットでプログラムされる。前記個人識別データはまた、サーバ120におけるアカウントサーバ122aまたはロイヤルティサーバ124bのデータベースに格納される。この情報は、例えば、指紋生体センサで収集されたデータと比較することによって、識別目的のために使用される。サーバ120からの識別情報を使用することが好ましいが、サーバに接続することができなかった場合はSmartID(商標)カード上のコピーが使用される。生体センサは、指紋、網膜スキャン、音声識別などを含むことができることに留意されたい。さらに、緊急連絡及び医療情報もまた、「リビングウィル(living will)」として前記カードに記憶させることができる。
【0044】
SmartID(商標)カードプロセスは、必要とされる識別のタイプに応じて変更される。例えば、銀行では、指紋及び/または写真による識別が必要とされ、前記プロセスは以下のようにして行われる。ユーザが銀行窓口またはATM装置に接近し、自分のSmartID(商標)カードを挿入する。その取引が現金若しくはその他の財産の引き出しまたは送金であれば、その後、ユーザの写真をATMまたは銀行の監視カメラを経由して送信し、サーバ120またはSmartID(商標)カード上の写真データと比較する。同じようにして、ユーザの指紋を生体センサでスキャンし、SmartID(商標)カードのデータと比較する。ユーザがこの比較試験に合格した場合、ユーザが要求した取引が完了される。
【0045】
次の実施形態は、SmartGame(商標)と呼ばれるものである。SmartGame(商標)は、クライアントシステムまたはリモートサーバのマルチユーザゲーム用のゲームサーバ123dによってサポートすることができる双方向型ゲーム(娯楽)及び双方向性のゲーム(ギャンブル)機能である。リアルタイム広告及びSmartIM(商標)(後述する)が、時間制限の無いゲームのために実施され得る。SmartID(商標)及びSmartUser(商標)が、ゲームまたはゲームアクセス認証プロセスの一部として実施され得る。さらに、SmartBank(商標)及び/またはSmartMoney(商標)(後述する)は、支払いまたはベッティングトークンとして使用することができる。
【0046】
オンラインゲーム及びギャンブルのための用途が多数存在する。また、地域の、州の、国のまたは国際的な法律により、オンラインギャンブルには多くの制限が存在する。これらの法律のいくつかは、ゲームを実施可能な地理的な制約、年齢確認の必要、或いは支払形態の限定を課している。さらに、いくつかのゲームは高速な及び/または時間制限があるゲームであるが、その他のゲームは比較的ゆっくりとした或いは時間制限のない静的ですらあるゲームである。ここに含まれる「スマート」機能は、これらの事項の全てを満たすであろうが、各地域及びサービスプロバイダ用にカスタマイズされるべきである。
【0047】
地理的制約に関しては、モバイルクライアントかまたは旅行に持っていく単なるクライアントシステムかに関わらず、クライアントシステムの位置を判断する方法には、基本的には2つの方法がある。第1の方法は、IPアドレスを利用する方法であり、アカウントサーバ122bにユーザのホームIPアドレスを記憶させておくことにより、前記システムはユーザが自宅いるかいないかを判断することができる。ユーザが自宅にいない場合、前記システムは、ユーザがアクセスしている現在のIPアドレスのノードを見つけるべくユーザを全国的規模で探す。第2の方法は、携帯電話用の方法である。この方法では、携帯電話の全地球測位システム(GPS)の緯度、経度及び高度を要求することにより、前記システムはユーザの位置を調べることができる。
【0048】
以下、本発明の広告への適用例を提供するいくつかの実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。
【0049】
第1の実施形態はSmartCoupon(商標)と呼ばれるものである。広告機能として、SmartCoupon(商標)はユーザにメール送信される。或いは、クーポンは、ユーザのSmartUser(商標)カードに書き込まれる。
【0050】
クライアントシステムのユーザがオンラインになると、自身の個人情報に関する情報パケットがアクセスサーバ122aに送信される。クライアントシステム110の位置に関する情報は、クライアントシステムを「ピンギング」することによりそのESNシステム111で収集することができる。ユーザが訪れる各ウェブサイトは、ユーザ情報の追加的パケットをアクセスサーバに送信する。これらの情報の全ては、クーポンをユーザの消費嗜好及びユーザの存在位置と一致させるために、サーバ120上で利用可能である。適切なSmartCoupon(商標)が生成され、ユーザに送信される。SmartCoupon(商標)をユーザのクライアントシステムにインサートすることにより、前記クーポンが引き換えられるまたはその他の宣伝用の資料またはアクションが得られる広告者のウェブサイトに前記システムを導くことができる。前記クーポンは、その後に印刷するためにクライアントシステムのハードディスクに書き込まれるか、またはユーザのスマートカードにコピーされることに留意されたい。このことは、クライアントシステムにおいて行われる。
【0051】
次の実施形態は、SmartLoyalty(商標)と呼ばれるものである。航空会社のマイレージ、ホテル宿泊、書籍購入、オンラインセール、ガソリン購入などの、人々が使用するロイヤルティプログラムが多数存在する。SmartLoyalty(商標)スマートカードは、任意の商用ロイヤルティプログラムを補佐するものであり、単一の商業団体により規定され使用されるか、または商業団体群に関連して使用される。
【0052】
顧客の識別事項は上述した。SmartLoyalty(商標)の実施方法は数多く存在するが、SmartLoyalty(商標)アプリケーションを利用する方法としては主に2つの方法がある。第1の方法は、SmartLoyalty(商標)は、SmartID(商標)の派生物であり得る。前記写真/指紋識別が、空港、ホテルまたはその他のチェックインサービスで使用することができ、飛行機のマイレージまたはホテルの宿泊ポイントなどを記録または使用するために使用することができる。第2の方法では、SmartLoyalty(商標)カードは、単独で或いは生体センサと併用して、ルームキーまたはその他の任意の種類のエントリーキー或いは許可として使用することができる。ロイヤルティカードサーバ124bは、プログラムをサポートするための適切なアプリケーションソフトウエアを含む。
【0053】
SmartLoyalty(商標)カードは、ホテルのデスクまたは空港のカウンタがカードを読み取り可能であるか否かに関わらず使用できる。例えば、ユーザは、ホテル/航空機の通常プロセスの後にチェックインする。特定のチェックイン機能がSmartLoyalty(商標)カードを読み取ることができる場合、その後、カードはチェックインのときに割引やアップグレードなどのために表示され、ホテル/空港のデータベースの中央アカウントがカードのポイントが適切に減算される。チェックアウトのときに(または飛行機搭乗または商品購入が完了したとき)、前記カードは再び読み取られ、適切にポイントが加算される。前記特定のチェックイン装置がSmartLoyalty(商標)カードを読み取ることができなかった場合、チェックイン及びチェックアウトのときに、ホテル/航空機は前記顧客を識別しデータベース上のアカウントを適切に調節する。ユーザがクライアントシステムにアクセス可能である場合、ユーザは自分のSmartLoyalty(商標)カードを挿入し、前記ロイヤルティ情報をカードにアップデートすることができる。
【0054】
次の実施形態は、SmartMaster(商標)と呼ばれるものである。SmartMaster(商標)は、マスターロイヤルティカードであり、ユーザの航空マイレージ、ホテル宿泊、車レンタル、店及びオンライン購入などを全て含むことができる。SmartMaster(商標)は、アカウントの種類に関係なく、全てのユーザアカウントのロイヤルティクレジットを貯めるために使用することができる。加えて、このカードは、ウェブサイトのクッキー、名前、アドレス、パスワード、及びオンラインアカウントに関連する任意のその他の情報を、SmartMaster(商標)スマートカードの固有のESN及び暗号化機能によって安全な方法で維持するために、オンラインで使用することができる。
【0055】
次の実施形態は、SmartAds(商標)と呼ばれるものである。SmartAds(商標)は、ユーザのクライアントシステムに伝達され、クライアントシステムを通じてアクセスされたユーザのインターネットの使用により特定された、個人が興味を持つ製品及び対象のアドレスを知らせる広告である。
【0056】
クライアントシステムのユーザがオンラインになると、自身の個人情報に関する情報パケットがアクセスサーバ122aに送信される。クライアントシステム110の位置に関する情報は、クライアントシステムを「ピンギング」することによりそのESNシステム111で収集することができる。ユーザが訪れる各ウェブサイトは、ユーザ情報の追加的パケットをアクセスサーバに送信する。これらの情報の全ては、クーポンをユーザの消費嗜好及びユーザの存在位置と一致させるために、サーバ120上で利用可能である。SmartAds(商標)はユーザに送信される。SmartAds(商標)をクリックすると、送達される広告コンテンツ用の「ウィンドウ・イン・ピクチャ」または「ウィンドウ・イン・ウィンドウ」が開く。現れた広告は、テンポラリーウィンドウまたはメディアプレイヤーを開く。テンポラリーウィンドウまたはメディアプレイヤーは、ポインタ/カーソルを移動させるとディゾルブになる。
【0057】
次の実施形態は、SmartBanner(商標)と呼ばれるものである。SmartAds(商標)及びSmartCoupon(商標)と同様に、SmartBanner(商標)プロセスは、関連するウェブサイトにアクセスした場合に或いはライブストリーム広告中に、アルファブレンディングされたバナー広告をユーザのクライアントシステムのディスプレイ上に表示する。一例は、コカコーラのコマーシャル中におけるペプシバナーの表示である。ライブストリーム(リアルタイム)の場合、広告代理店は表示される広告を知っており、彼らのステーション(局)が広告の任意のローカルバリエーションを挿入することができるように、前記ネットワークが広告フィードを開始するためのタイムコードを埋め込む。地方局が、前記タイムフィードへのアクセスを有さない場合、アルファブレンディングされたオーバーレイを挿入する方法は2通りある。広告を作成する広告代理店が前記広告に音声同期を挿入するか、前記地方局の番組プロデューサーが挿入コマンドを単にリンクする。非リアルタイムの番組の場合、任意の種類のオーバーレイを追加することができるので、このプロセスはより簡単になる。例えば、映画の或る場面で、カーチェイスしているBMWが走り去る様子が映されている場合、ネットワークまたは局はその後、予め定められたタイミングで全国的、地域的、または地方的なBMWバナーを画面にブレンドする。
【0058】
クライアントシステムのユーザがオンラインになると、自身の個人情報に関する情報パケットをアクセスサーバ122aに送信される。クライアントシステム110の位置に関する情報は、クライアントシステムを「ピンギング」することによりそのESNシステム111で収集することができる。ユーザが訪れる各ウェブサイトは、ユーザ情報の追加的パケットをアクセスサーバに送信する。これらの情報の全ては、広告をユーザの消費嗜好及びユーザの存在位置と一致させるために、サーバ120で利用可能である。SmartBanner(商標)がユーザにリアルタイムでユーザに送信される。SmartBanner(商標)をクリックすると、送達される広告コンテンツ用の「ウィンドウ・イン・ピクチャ」が開く。
【0059】
次の実施形態は、SmartStream(商標)と呼ばれるものである。SmartStream(商標)は、動画上に映像広告またはコンピュータで生成した広告コンテンツをオーバーレイすること(またはその逆)を可能にする。ここで使用されるSmartStream(商標)は、地域または個人に基づいた、動画ストリーム上への広告のアルファブレンディングを特徴とする。
【0060】
各クライアントシステムは固有のESNを持っており、そのESNは、どの広告またはその他のコンテンツを特定の動画ストリーム上に表示すべきかを判断するために使用され得る。例えば、特定の番組で自動車会社の全国的な広告を放送する場合、地域的なアルファブレンディングコンテンツ広告(例えば「see your San Francisco BMW dealer on Van Ness Street or call 415-555-1234」)は何らかの効果をもたらすであろう。
【0061】
SmartStream(商標)はまた、クライアントシステムユーザが、ポインティングデバイスを用いてディスプレイ上のホットスポットを選択するための技術を提供する。選択がなされた場合、広告会社は、ビルボード(広告板)、メディアプレイヤーウィンドウ、またはその他のウィンドウを動画ストリーム上に開き、ユーザに対して製品または販売店に関する追加的な情報を提供する。SmartStream(商標)選択を行うことにより、SmartUser(商標)カード上にSmartCoupon(商標)を作成することや、広告者のウェブサイトへの接続を可能にすることもできる。
【0062】
次の実施形態は、SmartBillboard(商標)と呼ばれるものである。アイコンまたは任意のメニューまたはコンテンツスクリーン上にカーソルを重ねると、その周辺に、スキンまたはコントロールを有さないウィンドウが出現する。このウィンドウはSmartBillboard(商標)と呼ばれる。
【0063】
ポインティングデバイスをアイコン上に予め定められた時間長さで重ねると、サービス要求パケットがコンテンツサーバ124aに送信され、送信されたサービス要求パケットとクライアントシステムESNとを組み合わせてSmartBillboard(商標)に表示するコンテンツが選択される。コンテンツは、メディアプレイヤーに表示することができる任意の可視的オブジェクトまたはメディア、及びクライアントシステムで聞くことができる任意で音声コンテンツであり得る。このことにより、個人化及び地方化されたコンテンツを提供する機会が創出される。
【0064】
以下、本発明の金融への適用例を提供するいくつかの実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。
【0065】
第1の実施形態は、SmartBank(商標)と呼ばれるものである。SmartBank(商標)は、デビットカードと同様の方法で、銀行のコンピュータのファイアウォールにおけるカスタマー側で機能し、機密保持形態で支払い及び送金を行うために使用することができるスマートカードアプリケーションである。
【0066】
SmartBank(商標)は、クライアントシステムのユーザが金融機関に銀行口座を開設することを必要とする。SmartBank(商標)スマートカードは、その固有のESNと、予め定められた個人識別番号(PIN)とを組み合わせて、ユーザがATM装置を使用する場合でも自分のクライアントシステムを使用する場合でも、ユーザを機密保護的に識別。クライアントシステムの128ビット暗号化アルゴリズムは、あらゆる単一取引を保護するのに十分過ぎるほどである。現金同等物がその後ユーザに送達され、SmartBank(商標)カードに機密保護的に書き込まれ再び機密保護される。
【0067】
次の実施形態は、SmartMoney(商標)と呼ばれるものである。SmartMoney(商標)は、クレジットカードの代わりに使用され、オンラインで使用することができ(Pay Palと類似している)、限定された方法で銀行のコンピュータのファイアウォールに穴を開けるスマートカードアプリケーションである。
【0068】
SmartMoney(商標)は、クライアントシステムのユーザが金融機関に銀行口座を開設することを必要とする。SmartMoney(商標)スマートカードは、その固有のESNと、予め定められた個人識別番号(PIN)とを組み合わせて、ユーザがATM装置を使用する場合でも自分のクライアントシステムを使用する場合でも、ユーザを機密保護的に識別する。クライアントシステムの128ビット暗号化アルゴリズムは、あらゆる単一取引を保護するのに十分過ぎるほどである。現金同等物がその後ユーザに送達され、SmartMoney(商標)カードに機密保護的に書き込まれ再び機密保護される。
【0069】
SmartMoney(商標)は、SmartBank(商標)の拡張物であり、オンラインクレジットカードとして使用可能である。この実施形態では、SmartMoney(商標)のユーザが、購入したいアイテムを選択すると、クライアントシステムは、トークンをユーザの銀行と金融サーバ122dとに同時に送信する。ユーザの個人情報は、インターネット上や、ユーザが購入しようとする物品の販売業者には送信されない
【0070】
以下、本発明の通信への適用例を提供するいくつかの実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。
【0071】
第1の実施形態は、SmartIM(商標)と呼ばれるものである。SmartIM(商標)は、複数のインスタントメッセージ(IM)ストリームを統合し、それらを、別個のスクロール可能なテキストウンドウ・イン・ピクチャまたはウィンドウ・イン・ウィンドウ、或いはディスプレイを水平に横断移動するクローラとして、時系的に表示するための技術である。このことは、互いに近くにいない複数のユーザが、映画、スポーツイベントなどの同じ体験を共有することを可能にする。SmartIM(商標)はまた、クライアントシステムのユーザがテレビ番組とインタラクトすることを可能にする。IMストリームの統合は、単一のIM機関または複数のIM機関のユーザのグル−プに対して行うことができる。
【0072】
次の実施形態は、SmallTalk(商標)と呼ばれるものである。SmallTalk(商標)はSmartIM(商標)と同様の技術であるが、音声及び/または映像オーバーインターネットプロトコル(VoIP)ストリームの統合を実施し、合成された音声及び/または映像ストリームを、クライアントシステム、モバイルクライアントクライアント、またはリモートクライアントのユーザに提示する。このことは、互いに近くにいない複数のユーザが、映画、スポーツイベントなどの同じ体験を共有することを可能にする。SmallTalk(商標)の2つの異なる機能(2人の間で個人的な会話、マルチキャストのパーティーライン型回路)は同時に利用可能である。
【0073】
次の実施形態は、SmartVoIP(商標)と呼ばれるものである。SmartVoIP(商標)スマートカードは、クライアントシステム、リモートクライアントまたは適切な機器を備えたモバイルクライアントが、VoIP技術を用いてワールドワイドで通信することを目的として、インターネットにログオンすることを可能にする。ここでは、音声及び動画伝送の両方に適合させることができる。
【0074】
クライアントシステムの場合、SmartVoIP(商標)スマートカードは、別のSmartVoIP(商標)ユーザ、またはPOTS(すなわち固定電話)若しくは携帯電話を含む第三者に対して、VoIP音声、動画またはデータをインターネットを介して電話通信するのに必要なアカウント情報を持っている。SmartVoIP(商標)のユーザがリモートクライアント150(図5参照)を持っており、リモートクライアントがRF通信サブシステム503aを有している場合、リモートクライアントはRFスニファー503bを備えている。RFスニファー503bは、ユーザが電話通信するのに利用可能なラジオ周波数ネットワークを、ユーザに知らせる。モバイルクライアント160(図4参照)が接続されている限り、SmartVoIP(商標)のユーザは携帯電話でアクセスポイントへ電話通信することができ、周辺アダプタ403を備えている場合、装備されているトランシーバ及びRFスニファーにWiFiまたはWiMAXインターネットインターフェースを設置することができる。
【0075】
以下、本発明に従った例示的な基礎技術を提供するいくつかの実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。
【0076】
第1の実施形態は、Video Sync-to-Textと呼ばれるものである。Video Sync-to-Textは、教育及び参照の目的に最も有用な技術であり、それらのサブジェクトが映像ストリーム内に存在する場合に、1若しくはそれ以上のテキスト/グラフィックウィンドウを表示するために、IPパケット同期化キー内に映像フィードに含まれている。この技術は、前記システムのユーザが、オンスクリーンのイベントと参照用リソースとの間の関係の勉強を試みる場合に、非常に重要である。例えば、物理教師が、三次積分方程式で表すことができる現象について講義する。視聴者は、その講義の教科書と数学表の本とを同時に参照する必要がある。ウィンドウの1つをクリックしてフルスクリーン化し、もう一度クリックすることで元のサイズ及び位置に戻すことができる。実験も行われる場合、映像フィードを別のウィンドウに表示し、テキストを映像に同期させないことは非常に重要である。
【0077】
このタイプのアプリケーションのデザイナーは、最初にスクリーンレイアウトのルール設定を決定する。その一例を図6に示す。スクリーンに関する技術的情報は、「スクリーンファイル」に含まれている。このスクリーンファイルは、各ウィンドウの寸法、サーバ上でのコンテンツの位置、及びウィンドウ内でダブルクリックによりまたは右クリックすることによりスクリーン全体600のサイズにそのウィンドウを最大化することができるか否かに関する情報を有する。このプロセスはまた、ビデオ装置に通常備わっている様々な「トリック機能(一時停止、停止、早送りなど)」を含み得る。例えば、デザイナーは、外国語のチュートリアルを作成し、ウィンドウ1・601をビデオウィンドウとして、ウィンドウ2・602をテキストウィンドウ、及びウィンドウ3・603をテキストウィンドウとして規定する。ウィンドウ1は、例えばフランス語の語学レッスンの映像が表示される。ウィンドウ2は、前記映像の英語テキストへの翻訳が表示され、ウィンドウ3にはテキストブックの実際のレッスンが表示される。各ウィンドウは、特定のファイルを表示し、そのファイルは、「タイムマーカファイル(Time Marker File)」と呼ばれる第2のデータファイルにより管理される。このファイルは、他のウィンドウが同期化される「マスター」ウィンドウ(この場合はウィンドウ1)に関する情報を含む。「タイムマーカ(Time Markers)」は、他のウィンドウに対してアクションを行う時期を規定する。
【0078】
アルファブレンディング、リモート映像ソース選択及びActive Walled Garden(商標)(後述する)が、この機能と共に使用される。
【0079】
次の実施形態は、アルファブレンディングコンテンツと呼ばれるものである。アルファブレンディングコンテンツ(ABC)は、映像上への別の映像やコンピュータ生成コンテンツの(またはその逆の)オーバーレイを可能にする。本明細書で用いられるABCは、地域または個人に基づいた、映像ストリーム上への広告またはその他のコンテンツのアルファブレンディングを特徴とする。
【0080】
各クライアントシステムは、特定の映像ストリーム上にどの広告またはその他のコンテンツを表示するかを決定するのに使用される固有のESNを有する。例えば、特定の番組で自動車会社の全国的な広告を放送する場合、地域的なアルファブレンディングコンテンツ広告(例えば「see your San Francisco BMW dealer on Van Ness Street or call 415-555-1234」)は何らかの効果をもたらすであろう。ABCは時間同期、IPパケットキー同期、DVBメタデータ同期、フィード選択のためのバンド信号に基づいたアナログテレビ同期、「黒」への移行に対する同期、または垂直帰線同期により発生する。
【0081】
アルファブレンディングは、ストリーミング型のコンテンツ(リアルタイム)または予め記録されたコンテンツと共に利用される。前記システムのユーザ(視聴者)は、見る番組を選択する。ユーザのプロファイル及び地理的位置は、クライアントシステムのアセット番号及びユーザのスマートカードの固有のシリアル番号の組み合わせから判明する。TVまたはモニタ上の位置は、X−Y画素座標か、または、個々のフレームスキャンの時間変位により判明するので、判明した時間及び地理を基にして、任意のフレームの任意の画面位置でアルファブレンディングを行うことが可能である。オーバーレイは、必要とされるサイズにスケール化され、かつスクリーン上に表示するための透明度にされた任意のグラフィカル(ソリッド、テキスト、またはラインドローイング)または映像の形態であり得る。
【0082】
ビデオ画像上のオーバーレイ702の例が図7に示されている。この画像は、スクリーン700上の予め定められた位置に、広告者が所望する色、透明度及びサイズで表示される。オーバーレイ702はクリック可能であり、クリック後に発生するアクションは予め定められている。このアクションは、視聴者の所望に応じて、即座に起こるか、または遅れて起こる。例えば、視聴者が前記広告に興味を持つが、見ている番組の流れを妨げたくない場合である。遅延されたイベントは、ユーザのシステムの「お気に入り(Favorites)」の位置に格納される。同様に、オーバーレイは無視することもできる。
【0083】
ビデオ画像について上述したが、ビデオ画像の代わりにグラフィックを用いることもできる。このモードは、視聴者の地理的領域に局所的に広告する場合に有用である。例えば、ユーザが、テレビなどの製品を広告するウェブサイトを視聴する場合である。クリック可能なオーバーレイは、ユーザの自宅の位置に近い商店での割引用のものである。オーバーレイをクリックすると、前記製品及び/またはその商店で使用可能なクーポンを表示する新しいウェブページを表示することができる。
【0084】
この機能のための別の用途は、視聴者のための別の機能を追加する能力をコンテンツプロバイダに提供する。例えば、映画の或る場面で使用または着用された製品、スポーツチームの選手の成績、リアルタイムでの或る事項についての投票、またはゲームとのイントラクトである。
【0085】
コンテンツプロバイダにアルファブレンディング能力を提供することに加えて、ケーブル、サテライトまたはインターネットサービス会社などのサービスプロバイダは、放送内容に対してリンク及び機能を追加することができる。サブタイトル、ニュース速報、気象警報などを、リアルタイムでまたは予め定められた時間で前記放送内容に追加することができる。
【0086】
他のタイプのアルファブレンディングの例が図8及び図9に示されている。図8は、画面800の下側に沿って、ビデオフレーム801にアルファブレンディングされた「クローラ」802を示す。クロータ802は、右から左へ、左から右へ、上から下へ、または下から上へ、言語または所望する効果の要求に応じて移動し得る。図9は、映像またはグラフィック画像の全画面901上に、アルファブレンディングされたビデオフレーム902が縮小して配置された映像900を示す。
【0087】
次の実施形態はリモート映像ソース選択(remote video source selection)と呼ばれるものである。リモート映像ソース選択(RVSS)は、クライアントシステムのユーザが、クライアントシステムの表示装置上に表示した1若しくはそれ以上の映像ソースを選択することを可能にする。
【0088】
多くのスポーツ及び教育イベントでは、様々な領域をカバーするためか、または複数のイベントを同時に出力するために、多数のビデオカメラが使用される。RVSSを使用して多数のカメラ出力を観察するために、映像フィードは、表示のためにクライアントシステムに伝送される前に縮小されるか、または、ユーザは映像ソースを1つずつ選択する。その上、MPEG−2規格により複数のカメラアングルが提供され、様々なカメラアングルを1つずつ選択することができる。
【0089】
例えば、RVSSをスポーツ(例えばアメリカンフットボール)に適用する場合について考える。一般的に、メジャースポーツのイベントのプロデューサーは、同時に多数のカメラを操作する。或るカメラは位置が固定されており、或るカメラは移動可能である。
図10は、競技場の画像1002を有する画面1000を示す。競技場の画像1002の周りには8つのビデオカメラ1003の配置が、ビデオフレーム1001上のアルファブレンディングオーバーレイに示されている。このシステムのユーザは、オーバーレイカメラをクリックするか、またはリモコン装置により番号などのカメラ識別子を入力することにより、見たいシーンを選択することができる。
【0090】
映像ソースを選択する別の方法が図11に示されている。この方法では、プロデューサーが様々なカメラからの映像を組み合わせ、その映像を画面110上に単一のビデオフレーム1101に一体化させる。個々のカメラ映像1102をクリックすると、ユーザが他のカメラを選択するまでは、前記システムはその映像に切り替えられる。複数の映像が表示されたホームまたはベースページには、「戻る矢印」または同等物を用いることにより戻ることができる。
【0091】
教育用途におけるこの技術の使用例は、外科医の訓練である。上述した技術の1つを使用して、訓練生は、外科手術医または麻酔専門医の様々な視角、或いは外科手術医にモニタされる装置の視角に切り替えることができる。
【0092】
これらの種類の用途(スポーツまたは教育)はいずれも、映像同期化(そのイベントに関するテキストまたはデータの表示)や、グラフィカルオーバーレイを提供するためのアルファブレンディングによりさらに向上させることができる。さらに、これらの用途は、コンテンツのその他の補助ソースに分岐する能力を有することにより向上させることができる。
【0093】
次の実施形態はActive Walled Garden(商標)と呼ばれるものである。Active Walled Garden(商標)は、クライアントシステムのユーザが、アクセスサーバ122a上のお薦めサイトか、またはSmartStart(商標)スマートカードのユーザアカウントを設定した人間により予め定められたサイトのいずれかの予め定められた特定のウェブサイトにのみアクセスできるようにするネットワーク関連機能である。
【0094】
Active Walled Garden(商標)(AWG)は、子供のための安全な環境を提供する。Smart Youth(商標)スマートカードのユーザは、子供のスマートカードに保護者が規定した、アクセスサーバ122aに予め定められた年齢に適したウェブサイトのみを訪れることができる。AWGは、アクセスが許可されているウェブページ上におけるホットスポット及びハイパーリンクを不能にする。予め許可されたウェブサイトに加えて、Smart Youth(商標)のユーザは、電子メール、チャット、IM/SMSの送受信は特定の人間との間でのみが許可され、またオンラインゲームのプレイは予め定められた人間とのみ許可される。
【0095】
SmartStart(商標)カードによるスマートカードのセットアップサービスは、最初のセットアップまたはその後の任意の時点のときに、アクセス許可を規定することができる。この機能はまた、会社及び公共サービス機関や、「ニード・ツー・ノウ(need to know)」またはプライベートネットワーク上のファイルへのアクセスのためのその他のセキュリティクリアランスを必要とする団体のための様々なインターネットベースのリソースへのアクセスを制御または制限するのにも使用することができる。
【0096】
SmartStart(商標)を使用してこのシステム機能をセットアップした大人が別に選択する場合を除いて、このシステムは、基本的な、子供に安全な「ウォールドガーデン(Walled Garden)」を起動する。このモードを解除するためには、大人の非制限的なSmartUser(商標)カードの挿入を必要とする。Smart Youth(商標)カードを有する年長児は、ウォールドガーデン(walled garden)がコンテンツアクセスがあまり制限されていない場所に存在する場合、この基本的なユーザインターフェースを変更することができる。認可されたウェブサイトに子供が入ると、子供はそのサイト内を見て回ることができる。しかし、そこに、不適切なウェブサイトに子供を連れていくリンクまたはその他のホットスポットが存在する場合、そのアクションは不能にされる。
【0097】
次の実施形態は、多重ライブ映像ページ(multiple live video pages)と呼ばれるものである。テレビチャンネルは、現在は、電子番組表から、または基本的にはリモコンでチャンネルキーを押すことにより選択される。多重ライブ映像ページは、チャンネルサーバ121bによりスケール化された実際のライブ映像フィードであり、機能(例えば、スポーツ、ニュースなど)またはその他の手段(例えば、言語、隣接チャンネル、HDチャンネルなど)によりグループ化される。
【0098】
図1を参照して、コンテンツサービスプロバイダ130及び/または個人クライアントシステムのユーザは、映画、映像、またはその他のコンテンツチャンネルのグループを選択することができる。どのチャンネルのグループを選択しても、チャンネルサーバ121b及び映像サーバ124dが協動して、4ないし16のライブ映像がスケール化され、クライアントシステムのチャンネル選択ガイドに送信される。多重ライブ映像ページの一例が、図11に示されている。ストリーミングメディアソースは、まず、スポーツ、ニュース、音楽、映画などのサブジェクトに分けられる。それらのいくつかを、テレビ局がその後選択して、図示するように、サイズをスケールダウンし、集めて、単一の映像フィードにする。それらのテレビ映像の1つの上にポインタを重ねることにより、そのチャンネルに音声フィードを要求するパケットがサーバに送信される。ビデオ画像をクリックすると、システムはそのチャンネルを選択し、フルスケールで表示する。
【0099】
次の実施形態は、ペリフェラルピギーバック(peripheral piggyback)と呼ばれるものである。ペリフェラルピギーバックは、ホストデバイスに追加的な特徴及び機能を追加するために、携帯電話または携帯端末などの別のデバイスに取り付けられるデバイスである。ペリフェラルピギーバックは、新しいクライアントシステムを購入することなく、既存のクライアントシステムで新しい技術を実施することを可能にするために使用され得る。この機能はまた、別の技術をクライアントシステムに新しく追加することや、旅行時に取り外すことを可能にする。このことは、旅行先で異なる、または、同一国内ですら異なる携帯電話RF技術にとって、特に重要である。ペリフェラルピギーバックは、不要となった際に周辺機器を取り外すこと可能にするため、サイズ及び所要電力を減少させることができる。さらに、ペリフェラルピギーバックは、追加的バッテリーを収容するために使用され、それにより、クライアントシステムの駆動時間を増加させることができる。
【0100】
このペリフェラルピギーバックの特に興味深い実施形態は、周辺機器をホストシステムにリモート接続する能力である。この能力の好ましい実施形態は、ユビキタスUSBインターフェースを利用してリモートコントロール装置を周辺機器に接続する際の、前記マイクロコントローラ(MCU)の使用である。また、このUSBインターフェースは、周辺機器に電力を供給するか(5.0VDCで、最大で0.5A)、または電源アダプタにより外部から電源供給される。直接メモリアクセス(DMA)ハードウエアを用いるかまたはソフトウエア制御下で、MCUはその後、ローカルに取り付けられたかのように、周辺機器をホストシステムへ無線インターフェースする。
【0101】
リモートコントロールに接続することが望ましい周辺機器の種類には、スマートカード、ビデオカメラ、マイク及びヘッドホン、ヘッドレスト、スチルカメラのフラッシュメモリカード、ペンタブレット、ゲームコントローラなどが含まれる。リモートコントロールへの接続用周辺機器のためのペリフェラルピギーバックの代替物には、例えばI2C及びI2Sデバイスなどが含まれる。
【0102】
次の実施形態は、ゲームステーション(game station)と呼ばれるものである。ゲームステーション技術は、ゲームサーバ123d上で実行される人気ビデオゲームのエミュレーションを提供し、クライアントシステムを「シンクライアント(thin client)」として使用する。
【0103】
高速ビデオゲームの市場では様々なゲーム機が市販されており、プレイステーションとXボックスの2つが人気機種である。ゲーム機に加えて、様々なネットワークまたはサーバベースのゲームが利用可能である。ゲームステーションは、サーバ上で実行され、1若しくはそれ以上のクライアントシステムをサーバ上で実行される様々なゲームに必要とされる表示及びゲームコントローラの機能を実施するためのシンクライアントとして使用するエミュレーターソフトウエアアプリケーションである。
【0104】
次の実施形態は、スマートペリフェラル(smart peripheral)と呼ばれるものである。スマートペリフェラル302は、様々なスマート構成要素を、元々はそれをサポートするようには設計されていない電子機器へ追加することを容易にするように設計された周辺機器サブシステムであり、最低限、スマートカードリーダを有しており、パーソナルコンピュータ301に接続される(図3参照)。
【0105】
スマートペリフェラルのスマートカードリーダは、接触型または非接触型のスマートカードリーダであり得る。或る用途のためにスマートカードへの書き込みが必要な場合、スマートカードはスマートカードソケットをエンゲージするべきである。クライアントシステムに最も用いられるインターフェースは、USB−2有線接続であり得るが、Fire Wireまたはその他の高速接続も用いることができる。また、各スマートペリフェラルは、ESNシステム303を有する必要がある。
【0106】
スマートペリフェラルの一例は、上記したペリフェラルピギーバックのセクションで説明したリモートコントロールデバイスである。しかし、スマートペリフェラルは、ホストシステムに直接的に接続されるか、または、任意の通信技術を用いてリモート接続され得る。
【0107】
次の実施形態は、SmartUpgrade(商標)と呼ばれるものである。SmartUpgrade(商標)は、ルーチンベース及びデマンドベースの両方において、ユーザがそのプロセスに関与することなく、クライアントシステムを遠隔的にアップグレードすることを可能にするサービスである。
【0108】
新しくリリースされたソフトウエアが入手可能になると、クライアントシステムのソフトウエアを遠隔的にアップグレードすることを可能にする、ルーチンメンテナンス及びアップグレードが提供される。アップグレードは、クライアントシステムのユーザが、周辺機器をクライアントシステムに接続したときに、クライアントシステムが現在インストールされていないドライバまたはアプリケーションプログラムを必要とする場合に提供される。この機能は、クライアントシステムのユーザに周辺機器をセールスすることによりビジネスを増大させる機会を、サービスプロバイダに対して提供する。
【0109】
「ルーチン」と「デマンド」との2つの異なるSmartUpgrade(商標)機構がある。ルーチンモードでは、ホストシステムがオンラインとなると、毎回、ヘッドエンドアクセス制御サーバ122aとインタラクトし、ネットワークへの接続の許可を要求する。アクセス制御サーバに送信された情報の一部には、クライアントシステム内のソフトウエアのリリースバージョンが含まれる。図1を参照して、クライアントシステムソフトウエアのリリースバージョンが最新ではない場合、ユーザにアップデートの所望の有無を尋ねるダイアログボックスがクライアントシステム110に送信される。答えがイエスの場合、アップデートが行われる。その後、システムのソフトウエアのアップデートを容易にするために、アクセス制御サーバ122aからヘッドエンドアップグレード及びメンテナンスサーバ122cへメッセージが自動的に送信される。システムの種類やサービスプロバイダの操作プロトコルに応じて、ダウンロード及びアップデートは、即座に行われるか、或いは、(自身の使用プロファイルから)システムのユーザがクライアントシステムを通常でない方法で使用するときまで遅延される。
【0110】
デマンドモードでは、そのシステムにビルトインされているシステムソフトウエアに存在しないソフトウエアインターフェース(ドライバ)を必要とする周辺機器をユーザがクライアントシステムに取り付けた場合、必要なドライバ、ユーティリティ及びアプリケーションソフトウエアをクライアントシステム上のソフトウエアに必要に応じて再設定する、及びクライアントシステム上のソフトウエアパッケージ全体をアップグレードする要求がヘッドエンドアップグレード及びメンテナンスサーバ122cに送信される。
【0111】
以上、本発明の好ましい実施形態に関連して本発明を説明したが、特許請求の範囲で規定された本発明の精神と範囲から逸脱することなく、その形態や細部に種々の変更及び修正が可能であることは当業者には明らかであろう。従って、本発明の範囲は、特許請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、この参照により本明細書に明示的に組み込まれる、2007年10月23日出願の米国特許仮出願第60/982,089号の優先権を主張する。
【0002】
(技術分野)
本発明はマルチメディアに関し、より詳細には、マルチメディア管理、広告、コンテンツ及びサービスを提供するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ViaClix社により開発されたいくつかの発明及び技術は、最新技術を劇的に前進させた。米国特許第6,587,873号(特許文献1)、米国特許第6,745,223号(特許文献2)、米国特許第6,785,716号(特許文献3)、米国特許第6,813,639号(特許文献4)、米国特許第7,111,051号(特許文献5)、及び米国特許公報第2004/0205155号(特許文献6)を参照されたい(これらの特許文献は全て、この参照により本明細書に組み込まれるものとする)。マルチメディアコンテンツの伝達及び操作を向上させたいくつかのさらなる発明及び技術が、本願発明者により開発されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,587,873号
【特許文献2】米国特許第6,745,223号
【特許文献3】米国特許第6,785,716号
【特許文献4】米国特許第6,813,639号
【特許文献5】米国特許第7,111,051号
【特許文献6】米国特許公報第2004/0205155号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明はマルチメディアに関し、より詳細には、マルチメディア管理、広告、コンテンツ及びサービスを提供するためのシステム及び方法に関する。
【0006】
本発明の管理への適用例を提供するいくつかの実施形態には、次のものが含まれる。SmartStart(商標):スマートカード上に含まれており、セットアップルーチンの際にユーザを助けるサービスを提供するために、予め定められたウイザードとして動作するプロセス。SmartUser(商標):テキストやグラフィックに使用される言語、アクセス許可、お気に入りのURL、オンラインアカウントのパスワード、電子メールの個人用アカウントなどの、ユーザインターフェースを個人化(カスタマイズ)するための個人のオンラインアカウント情報を含むスマートカード。Smart Youth(商標):若者によるシステムアクセスを制限するビルトイン型セーフティ機能を有するスマートカード。アクセスの制限は、SmartStart(商標)セットアッププロセスを制御する人間により決定される。SmartID(商標):ユーザを確実に識別することができるエンコードされた情報(写真、生体認証データ、緊急医療情報)の組み合わせを有する、読み取り/書き込み可能なスマートカード。SmartGame(商標):クライアントシステムまたはリモートサーバのマルチユーザゲーム用のゲームサーバ123dによってサポートされる双方向型ゲーム(娯楽)及び双方向性のゲーム(ギャンブル)機能。リアルタイム広告及びSmartIM(商標)が、時間制限の無いゲームのために実施され得る。SmartID(商標)及びSmartUser(商標)が、ゲームまたはゲームアクセス認証プロセスの一部として実施され得る。
【0007】
本発明の広告への適用例を提供するいくつかの実施形態には、次のものが含まれる。SmartCoupon(商標):広告機能であり、SmartCoupon(商標)は、ユーザにメール送信されるか、または、ユーザのSmartUser(商標)カードに書き込まれ得る。SmartLoyalty(商標):任意の商用ロイヤルティプログラムを補佐するためのスマートカードであり、単一の商業団体により規定され使用されるか、または商業団体群に関連して使用される。SmartMaster(商標):マスターロイヤルティカードであり、ユーザの航空マイレージ、ホテル宿泊、車レンタル、店及びオンライン購入などを全て含むことができる。SmartBanner(商標):SmartAds(商標)及びSmartCoupon(商標)と同様に、SmartBanner(商標)プロセスは、関連するウェブサイトにアクセスした場合に或いはライブストリーム広告中に、アルファブレンディングされたバナー広告をユーザのクライアントシステムのディスプレイ上に表示する。SmartStream(商標):動画上に映像広告またはコンピュータで生成した広告コンテンツをオーバーレイすること(またはその逆)を可能にする。SmartBillboard(商標):ユーザがアイコンまたは任意のメニューまたはコンテンツスクリーン上にカーソルを重ねたときにポップアップするアルファブレンディングされたウィンドウである。
【0008】
本発明の金融への適用例を提供するいくつかの実施形態には、次のものが含まれる。SmartBank(商標):デビットカードと同様の方法で、銀行のコンピュータのファイアウォールにおけるカスタマー側で機能し、機密保持形態で支払い及び送金を行うために使用することができるスマートカードアプリケーションである。SmartMoney(商標):クレジットカードの代わりに使用され、オンラインで使用することができ(Pay Palと類似している)、限定された方法で銀行のコンピュータのファイアウォールに穴を開けるスマートカードアプリケーションである。
【0009】
本発明の通信への適用例を提供するいくつかの実施形態には、次のものが含まれる。SmartIM(商標):複数のインスタントメッセージ(IM)ストリームを統合し、それらを、別個のスクロール可能なテキストウンドウ・イン・ピクチャまたはウィンドウ・イン・ウィンドウ、或いはディスプレイを水平に横断移動するクローラとして、時系的に表示するための技術である。Smart Talk(商標):SmartIM(商標)と同様の技術であるが、VoIPストリームの統合を実施し、合成された音声ストリームを、クライアントシステム、モバイルクライアントクライアント、またはリモートクライアントのユーザに提示する。SmartVoIP(商標):クライアントシステム、リモートクライアントまたは適切な機器を備えたモバイルクライアントが、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)技術を用いてワールドワイドで通信することを目的として、インターネットにログオンすることを可能にするスマートカードである。
【0010】
本発明に従った例示的な基礎技術を提供するいくつかの実施形態には、次のものが含まれる。Video-Sync-to-Text:教育及び参照の目的に最も有用な技術であり、それらのサブジェクトが映像ストリーム内に存在する場合に、1若しくはそれ以上のテキスト/グラフィックウィンドウを表示するために、IPパケット同期化キー内に映像フィードに含まれている。Alpha Blending Content:「ABC」は、映像上への別の映像やコンピュータ生成コンテンツの(またはその逆の)オーバーレイを可能にする。リモート映像ソース選択(remote video source selection):RVSSは、クライアントシステムのユーザが、クライアントシステムの表示装置上に表示した1若しくはそれ以上の映像ソースを選択することを可能にする。Active Walled Garden(商標):クライアントシステムのユーザが、アクセスサーバ上のお薦めサイトか、またはSmartStart(商標)スマートカードのユーザアカウントを設定した人間により予め定められたサイトのいずれかの予め定められた特定のウェブサイトにのみアクセスできるようにするネットワーク関連機能である。多重ライブ映像ページ(multiple live video pages):チャンネルサーバによりスケール化された実際のライブ映像フィードであり、ユーザのディスプレイ上で、機能(例えば、スポーツ、ニュースなど)またはその他の手段(例えば、言語、隣接チャンネル、HDチャンネルなど)によりグループ化される。ペリフェラルピギーバック(peripheral piggyback):ホストデバイスに追加的な特徴及び機能を追加するために、携帯電話または携帯端末などの別のデバイスに取り付けられるデバイスである。ゲームステーション(game station):ゲームサーバ上で実行される人気ビデオゲームのエミュレーションを提供し、クライアントシステムを「シンクライアント(thin client)」として使用する。スマートペリフェラル(smart peripheral):様々なスマート構成要素を、元々はそれをサポートするようには設計されていない電子機器へ追加することを容易にするように設計された周辺機器サブシステムであり、最低限、スマートカードリーダを有しており、パーソナルコンピュータに接続される。SmartUpgrade(商標):ルーチンベース及びデマンドベースの両方において、ユーザがそのプロセスに関与することなく、クライアントシステムを遠隔的にアップグレードすることを可能にするサービスである。
【0011】
本発明の方法は、クライアントシステムのユーザがサーバに格納されているデータにアクセスする方法であって、前記クライアントシステムによって、第1のスマートカードからユーザ固有の電子シリアル番号を含むユーザ固有情報を読み取るステップと、前記ユーザ固有情報を前記サーバに送信するステップと、前記サーバによって、前記データへの前記ユーザのアクセス権限を判断するために前記ユーザ固有情報を処理するステップと、前記ユーザにアクセス権限が与えられた場合に、前記クライアントシステムが前記サーバから前記データを受信するステップとを含む。
【0012】
前記データは、広告、電子クーポン、初めて使用するユーザのためのシステム初期化ルーチン、前記クライアントシステムが前記スマートカード上のデータへアクセスすることを可能にするアクセスデータなどであり得る。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明の上記の及び他の態様及び特徴は、添付図面を参照してなされる以下の本発明の特定の実施形態の説明により、当業者には明らかになることであろう。
【0014】
【図1】本発明によるシステム構成のブロック図。
【図2】本発明による第1のクライアントシステム:埋め込み型クライアントのブロック図。
【図3】本発明による第2のクライアントシステム:パーソナルコンピュータのブロック図。
【図4】本発明による第3のクライアントシステム:モバイルクライアントのブロック図。
【図5】本発明による第4のクライアントシステム:リモートクライアントのブロック図。
【図6】本発明による画面レイアウトの図。
【図7】本発明によるビデオフレーム及びオーバーレイの図。
【図8】本発明によるビデオフレーム及びクローラの図。
【図9】第2のオーバーレイを有するビデオフレームの図。
【図10】オーバーレイを有するビデオフレームの図であり、本発明による競技場上のカメラの位置を示している。
【図11】8個のオーバーレイを有するビデオフレームの図である。各オーバーレイは、本発明による図10に示す8つのカメラのそれぞれに対応する。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して本発明について詳細に説明する。以下の説明は、当業者が本発明を実施できるように、本発明の例を示すために提供される。以下の図及び例は、本発明の範囲を単一の実施形態に限定することを意図するものではなく、説明または図示された要素のいくつかまたは全てを交換することにより他の実施形態が可能であることに留意されたい。さらに、本発明のいくつかの要素は既知の構成部品を使用して部分的にまたは完全に実施することができるが、そのような既知の構成要素における本発明の理解に必要な部分のみを説明し、そのような既知の構成要素におけるその他の部分の詳細な説明は本発明を曖昧にしないために省略する。本明細書中では、単一の要素を示す或る実施形態は限定するものと見なされず、むしろ、本発明は、本明細書中に明記されない限りは、複数の同一の要素を含んでいる、あるいはその逆の他の実施形態を包含することを意図する。また、出願人は、明記されない限りは、本明細書中または特許請求の範囲内の任意の用語が、一般的でないまたは特定の意味と見なされることを意図しない。さらに、本発明は、従来の及び未来における既知の同等物を本明細書中で例示のために言及された既知の要素として包含する。
【0016】
広告、管理、及びコンテンツサービスを提供するためのシステムは、例えば、ずらりと並んだ複数のサーバ、ルータ、スイッチ及び負荷分散装置を含み、システム上には様々なアプリケーション専用ソフトウエアプログラムが存在する。システム全体を図1に示す。このシステムは、クライアントシステム110、スマートカード115及びサーバシステム120を利用したチャンネルベースシステムである。アカウント開始及び管理、広告コンテンツ及び伝達管理、及び独占的な及びライセンスされたコンテンツが、管理、コンテンツ及びサービスサーバ120から提供される。クライアントシステム110及びサーバ120は、インターネット、仮想プライベートネットワーク(VPN)またはローカルエリアネットワーク(LAN)などのネットワークを介して互いに通信する。ネットワークは、電線、光ケーブル(例えば、DVB-C/DOCSIS)、テレフォニー(DSL)、またはラジオ周波数(例えば、WiFi、WiMax、サテライト(DVB-S/S2)、CDMA、G3など)であり得る。
【0017】
管理、コンテンツ及びサービスサーバ120は、次のサーバを含む。スマートカードサーバ121a、チャンネルサーバ121b、ニュースサーバ121c、アクセスサーバ122a、アカウントサーバ122b、アップグレード及びメンテナンスサーバ122c、ファイナンシャルサーバ122d、インターフェースサーバ122e、チャットサーバ123a、Eメールサーバ123b、IM/SMSサーバ123c、ゲームサーバ123d、広告コンテンツサーバ124a、ロイヤルティサーバ124b、映像サーバ124c、音声サーバ124d、及びカラオケサーバ124e。
【0018】
クライアントシステム110はインターネットに接続され、ケーブル、サテライトまたは地上波のコンテンツ伝達、及び/または、通信若しくはインターネットサービスプロバイダ(ISP)140を介してコンテンツサービスプロバイダ130に直接的に接続される。通信サービスプロバイダ140は、1若しくはそれ以上の通信サービスを公的または私的なユーティリティとして提供することができ、衛星電話またはデータ、携帯電話またはデータ、ケーブルテレビ及びインターネット・プロトコル、WiMaxなどを含む、デジタルまたはアナログの音声、データまたは映像のサービスを提供することができる。インターネット通信サービスプロバイダ140(Google、Yahoo、MSNなど)及びコンテンツサービスプロバイダ130(Comcast、DirecTV、Appleなど)は、地上通信線、地上波、ケーブルまたは衛星の物理的機構を通じて、モノキャスト及び/またはマルチキャスト通信を介して、音声、映像またはインターネットブラウザコンテンツを個人に分配する。これらのコンテンツプロバイダの多くは、コンテンツプロバイダに応答してまたは介してリバースチャンネル機能を可能にするメディアを利用する。
【0019】
クライアントシステム110は、アプリケーション専用の埋め込み型クライアント(例えば、ViaCLIX(商標)システム)、セットトップボックス(例えば、Scientific Atlanta、General Instrument、Motorola、Thompson社製の)、パーソナルコンピュータ、携帯電話、携帯端末、またはその他のプログラム可能デバイスであり得る。
【0020】
図1のマルチメディアシステムでは、クライアントシステム110は、ブラウン管、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、或いは、モニタ、テレビ、動画若しくは静止画プロジェクタ、自動掲示板、自動広告板、携帯電話、携帯端末または仮想表示デバイスとして現在実施されているその他の視覚映像化デバイスを表示装置として備えている。図2及び3を参照して、表示装置は、ホログラフィックディスプレイをさらに含み得る。クライアントシステムからの音声出力は、ステレオ、モノラル、サラウンド音響(例えば、Dolby-5.1、Dolby-7.1、Dolby-DTS)、及び様々な音声変換器により実現され、有線または無線技術により可能にされ得る(例えば、Bluetooth、Zigbee、WiFi 802.11 a/b/g/n、及び超広帯を含むラジオ周波数デバイス、或いは、赤外線(IR)または可視スペクトル技術により)。
【0021】
クライアントシステム110は、電子シリアル番号(ESN)111を用いて実施される資産管理機能を有する。クライアントシステムを起動するたびに、互いに異なるスマートカード115が挿入されるかまたはチャンネル若しくはURLが変更され、パケットが、クライアントシステムのESN、スマートカードのESN、チャンネル番号またはURL、システムのモード(例えば、パーソナルコンピュータまたはチャンネルベースシステムのソフトウエア及び位置、クライアントシステム内で実行されているアクション)、及びイベントの時間と共にサーバに送信される。さらに、リモートクライアント150及びモバイルクライアント160のそれぞれは、固有のESNを持つ。このESNは、ネットワークにおけるクライアントの位置を識別するために、特に、システムのユーザを識別及び認証し、拡張ネットワークで利用可能な機能へのアクセスを可能にするために、スマートカードと共に使用される。
【0022】
クライアントシステム110は、次の目的の1若しくはそれ以上のために用いられる無線通信インターフェース112を有する。キーボードやリモートコントロール(リモコン)などの周辺装置との赤外線リンクを使用しない接続、1若しくはそれ以上の音声ヘッドセットまたはハンドセットとの接続、ビデオカメラまたはその他のコンピュータ周辺装置との接続、及び、リモートクライアント150との接続。
【0023】
リモートクライアント150は、完全に独立したシステムであり、ラジオ周波数通信を介してクライアントシステム110に接続され得る。リモートクライアントは、リモートクライアントデバイス、追加的な周辺機器(ヘッドホン、マイク、カメラなど)が取り付けられたリモートクライアントデバイス、または、間接的に接続されたクライアント(例えば、リモート「ホットスポット」を介して接続される802.11クライアント)の形態を取り得る。さらに、リモートクライアント150は、例えばビデオカメラ及び運動センサを備えたセキュリティシステムとしてか、或いは、光、空調(HVAC)または自宅や職場におけるその他のアイテムをオンオフするためのコントローラとしても使用され得る。
【0024】
リモートクライアント150は、様々な映像出力フォーマットに適合するようにセルフスケーリングすることや、リモートクライアントが縦向き表示モード(ディスプレイの主軸が垂直に配向される)から横向き表示モード(ディスプレイの主軸が水平に配向される)に回転された場合に(またはその逆の場合に)、表示されたコンテンツをリスケーリングすることが可能である。リモートクライアントは、クライアントシステム110をリモート制御するための、グラフィックまたはテキストのユーザインターフェースも有し、ある実施形態では、動画、静止画またはグラフィックスによるチャンネルプレビュー、インスタントメッセージ/ショートメッセージサービス(IM/SMS)、Eメールの表示、インターネットを介したテレフォニーまたはボイスオーバーインターネット(VoIP)などの様々なシステム機能を選択するためのタッチスクリーン502bを有し得る。タッチパッドインターフェースを有していないリモートクライアントも同様の方法で使用することができる。また一方、前記機能選択は、携帯電話やテレビのリモコンと同様の方法でスクロール制御及び入力ボタンを使用して行うこともできる。
【0025】
図5は、リモートコントロール(リモコン)やPDAなどのリモートクライアント501を示す。リモートクライアント501は、LCDディスプレイ502a及びタッチパネル502b。RF通信サブシステム503a及びRFスニファ503b、及びスマートカード504とのインターフェースを有する。
【0026】
モバイルクライアント160は、移動電話または携帯電話などのデバイスである。モバイルクライアントが移動電話である場合、マルチバンド/多機能性能(例えば、テレフォニー、SMS、DVB−Hなど)を有し得、クライアントシステム110またはリモートクライアント150とアクセスするための追加的な802.11WiFi機能も有し得る。モバイルクライアントが携帯電話である場合、GSM、CDMAまたはその他のラジオ周波数の公的または私的なユーティリティを介して通信ネットワークに接続されるか、或いは、ブルートゥース(Bluetooth)、WiFiまたはWiMAXを介してクライアントシステムに接続される。通信サービスプロバイダ140は、モバイルクライアント160が全てのコンテンツ及び通信サービスにアクセスすることを可能にする。モバイルクライアント160及びリモートクライアント150は、クライアントシステム110との双方向インタラクションに参加可能であるか、或いは、別のネットワークシステムまたはサブシステムと直接的に通信可能である。モバイルクライアントのディスプレイは、ノンポータブルのクライアントディスプレイの代わりに使用され得る。同じように、モバイルクライアントの音声システムは、クライアントシステムの音声システムの代わりに、またはクライアントシステムの音声システムと共に使用され得る。
【0027】
図4は、RF通信サブシステム402を有するモバイルクライアント401(この場合は携帯電話である)を示す。モバイルクライアント401は、スマートカード404のためのインターフェースを有するペリフェラルアダプタ403(「バックパック」または「ドングル」とも呼ばれる)に接続される。
【0028】
図2は、パーソナルコンピュータにおける埋め込み型クライアントを示す。マイクロコンピュータ201が、ESNシステム202;DVB−T、DVB−S、DVB−C、DVB−Hなどのためのラジオ周波数インターフェース203;アナログTV/ラジオチューナ204;イーサーネット10/100/1000などの接続部205;ペリフェラルインターフェース206;RF通信サブシステム207;無線キーボード210及びリモコン211のための無線インターフェース208;スマートカード209のためのインターフェース;及びテレビ212及びモニタ213のための接続部と共に示されている。
【0029】
図3を参照して、パーソナルコンピュータ301は、いくつかの内在的制限を有するクライアントシステムとしても配置される。例えば、パーソナルコンピュータは、映像をViaCLIX(商標)クライアントシステムと同一の性能で処理する能力や、PAL/NTSC/SECAM基準をサポートする能力は持たない。他の制限は、音声/視覚コンテンツのアルファブレンディング(α合成)やシームレス制御をサポートする能力を持たないことである。また、カラオケは左右の音声チャンネルの独立した制御を必要とするが、パーソナルコンピュータはこの機能をサポートすることができない。しかし、スマートペリフェラル302を追加することにより、或いは、1若しくはそれ以上の周辺機器アタッチメント(ペンタブレット305、音声ヘッドレスト306、ビデオカメラ307、生体センサ308、及びその他の周辺機器309の1若しくはそれ以上)を用いることにより、クライアントシステム110の機能の大部分をサポートすることができる。スマートペリフェラルは、ESMシステム303と、スマートカード304用のインターフェースとを有する。
【0030】
パーソナルコンピュータ301は、ラップトップコンピュータまたはデスクトップコンピュータであり得、DVB−T、DVB−S、DVB−C、DVB−Hなどのためのラジオ周波数インターフェース315;アナログTV/ラジオチューナ316;イーサーネット10/100/1000などの接続部317;RF通信サブシステム314;キーボード310及びリモコン(マウス)311;及びテレビ312及びモニタ313のための接続部と共に示されている。
【0031】
本発明で使用されるスマートカードは、国際標準化機構ISO−7816基準の重要部分を満たす。多数の様々な規定される要素があり、そのようなものには、セキュリティオペレーションのための内部カードコマンドを成分化したISO7816−8;出力、信号構造、及び同期伝送を有する集積回路カードと端末などのインターフェースデバイスとの間をリセットするためのアンサーのための構造を規定したISO7816−10;生体認証方法による個人認証を規定するISO7816−11;及び暗号規格を規定するISO7816−15が含まれる。さらに、スマートカードがその使用に応じて満たす必要がある規格がその他に2つある。1つは、EMVCo. LLC社の(ユーロペイ(Europay)社、マスターカード(MasterCard)社、及びビザ(Visa)社によって設立された)による「決済システム用ICカード規格(Integrated Circuit Card Specifications for Payment Systems)」規格である。この規格は、ISO7816に準拠しており、ストアドバリューシステムのカード及びシステムを実施するための共通技術基盤を作成する。もう1つは、医療保険の携行性と責任に関する法律(HIPAA:Health Insurance Portability and Accountability Act)に基づいて米国で採用された医療保険機密保護電子商取引システム(secure electronic health transaction system)を実施するための国際基準である。この影響を受ける取引の例には、クレーム、入会、適格、支払い、及び給付調整などがある。スマートカードは、データの機密保護及び患者のプライバシーのために、米国のHIPAAの要件に準拠している。
【0032】
表1は、本発明のスマートカードの範囲に適切な典型的なスマートカードの特徴の要約である。カードの種類は、MEM(メモリカード)、MCU(マイクロプロセッサカード)、及びRFC(RF/非接触メモリカード)のうちの1つを指定する。カード形状因子は、CR-80/8 8−ピンカード、CR-80/6 6−ピンカード、GSM SIM/SAMカード、及びキーチェーンカードの1つを指定する。暗号化は、カード上の暗号化ソフトウエアの存在及びMCUの必要を指す。
【0033】
【表1】
【0034】
以下、本発明の管理への適用例を提供するいくつかの実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。
【0035】
第1の実施形態は、SmartStart(商標)と呼ばれるものである。SmartStart(商標)は、スマートカード上に含まれており、セットアップルーチンの際にユーザを助けるサービスを提供するために、予め定められたウイザードとして動作するプロセスである。基本サービスがアカウントのために接続されると、SmartStart(商標)は、家族各員またはその他のユーザのアカウントに関連するカスタマーセットアップを助ける。
【0036】
各クライアントシステムはユニークなESNを持ち、家族各員またはその他のユーザは個人的なスマートカードを有する。サービスを開始するために、サービスプロバイダは、家族各員にそれぞれ見合ったSmartStart(商標)カード、SmartMaster(商標)カード、及びアダルトカードまたはチャイルドカードを含む各顧客用のスマートカード「パッケージ」を生成する。顧客に関する情報及び顧客がサインアップするためのサービス内容の説明の全てを含む顧客注文(customer order)がサービスプロバイダの顧客サービス部門により生成される。サービスプロバイダはその後、前記顧客情報を利用して、SmartStart(商標)及びSmartMaster(商標)スマートカードを生成する。SmartStart(商標)は顧客の位置、及びサービスを開始するためのその他の適切なサービス情報を含み、個人ユーザのスマートカードを初期化するための「マスター」スマートカードとして機能する。
【0037】
図1を参照して、SmartStart(商標)カードをクライアントシステムにプラグインすると、クライアントシステムは、クライアントシステム110のセットアップを可能にする開始ルーチンを実行するアカウントサーバ122bに情報パケットを送信する。そして、マスターユーザ(SmartStart(商標)のユーザ)は1回につき1枚のブランクのスマートカードをシステム110に挿入し、家族各員のアクセスを可能にするためのセットアップウイザードを顧客が実行する。
【0038】
次の実施形態は、SmartUser(商標)と呼ばれるものである。SmartUser(商標)スマートカードは、テキストやグラフィックに使用される言語、アクセス許可、お気に入りのURL、オンラインアカウントのパスワード、電子メールの個人用アカウントなどの、ユーザインターフェースを個人化(カスタマイズ)するための個人のオンラインアカウント情報を含む。これは、複数の人間が同一のクライアントシステムを使用することを容易にするための、単一ユーザ用の個人化された識別カードである。例えば、SmartUser(商標)スマートカードは、クライアントシステム及びネットワークのログイン情報;ユーザのグラフィカルユーザインターフェースの好み;Eメール、チャット及びその他のアカウント情報;及びサブスクリプション、パスワード及びオンラインアカウント情報を含み得る。この情報をSmartUser(商標)カード上に維持することにより、ユーザはこの情報データベースを維持する必要がなくなり、それにより、個人情報の機密保護を維持することを助ける。
【0039】
次の実施形態は、SmartYouth(商標)と呼ばれるものである。SmartYouth(商標)スマートカードは、SmartUser(商標)スマートカードの概念と類似しているが、SmartStart(商標)セットアッププロセスを制御する人間により使用可能または使用不可にされ得るその他のビルトイン型セーフティ機能を有する。下記のActive Walled Garden(商標)の説明も参照されたい。
【0040】
図1を参照して、このシステムは、アクセスサーバ122aを有し、アクセスサーバ122aは、推奨される年齢に適したウェブサイト、保護者が許可したEメール、及び保護者が許可した子供/若者のためのチャット/IM/SMSパートナーを含む。子供によるSmartYouth(商標)カードを使用した最初のアクセスの間に、適切なGUIがクライアントシステム110にダウンロードされる。その後、前記GUIは毎回アップデートされ、サーバ122a上で利用可能なアップグレード版が存在することになる。SmartYouth(商標)カードが別のクライアントシステムで使用された場合もGUIがダウンロードされ、そのクライアントシステムがユーザのホームシステムでない場合はカードを取り出したときに前記GUIは消去される。スマートカードをクライアントシステムに挿入するたびに、情報パケットがアクセス制御サーバに送信され、アクセス許可の可否が判断される。
【0041】
SmartYouth(商標)型のカードは、会社及び公共サービス機関や、「ニード・ツー・ノウ(need to know)」またはプライベートネットワーク上のファイルへのアクセスのためのその他のセキュリティクリアランスを必要とする団体のための様々なインターネットベースのリソースへのアクセスを制御または制限するのにも使用することができる。さらに、SmartYouth(商標)カードは、クライアントシステムまたはパーソナルコンピュータの機能、例えば「印刷」機能をターンオフするためにも使用することができる。
【0042】
次の実施形態は、SmartID(商標)と呼ばれるものである。SmartID(商標)は読み取り/書き込み可能なスマートカードであり、ユーザを確実に識別することができるエンコードされた情報の組み合わせを有する。前記カードは、写真、生体認証データ、緊急医療情報などを含むことができる。SmartID(商標)カード上に識別情報を書き込んだ後に、ヒューズを飛ばすことにより、前記スマートカードの書き込まれた領域への改変のためのアクセスを防ぐためのフェンスが作成され、その領域はスマートカードにおける読み取り専用領域となる。暗号化ソフトウエアは、SmartID(商標)カード上のオプションであり、カード上のデータを見てもよい人物を制限するために使用される。
【0043】
SmartID(商標)に使用可能なスマートカードは、写真や指紋などの個人情報を含めるために予め定められたファイルフォーマットでプログラムされる。前記個人識別データはまた、サーバ120におけるアカウントサーバ122aまたはロイヤルティサーバ124bのデータベースに格納される。この情報は、例えば、指紋生体センサで収集されたデータと比較することによって、識別目的のために使用される。サーバ120からの識別情報を使用することが好ましいが、サーバに接続することができなかった場合はSmartID(商標)カード上のコピーが使用される。生体センサは、指紋、網膜スキャン、音声識別などを含むことができることに留意されたい。さらに、緊急連絡及び医療情報もまた、「リビングウィル(living will)」として前記カードに記憶させることができる。
【0044】
SmartID(商標)カードプロセスは、必要とされる識別のタイプに応じて変更される。例えば、銀行では、指紋及び/または写真による識別が必要とされ、前記プロセスは以下のようにして行われる。ユーザが銀行窓口またはATM装置に接近し、自分のSmartID(商標)カードを挿入する。その取引が現金若しくはその他の財産の引き出しまたは送金であれば、その後、ユーザの写真をATMまたは銀行の監視カメラを経由して送信し、サーバ120またはSmartID(商標)カード上の写真データと比較する。同じようにして、ユーザの指紋を生体センサでスキャンし、SmartID(商標)カードのデータと比較する。ユーザがこの比較試験に合格した場合、ユーザが要求した取引が完了される。
【0045】
次の実施形態は、SmartGame(商標)と呼ばれるものである。SmartGame(商標)は、クライアントシステムまたはリモートサーバのマルチユーザゲーム用のゲームサーバ123dによってサポートすることができる双方向型ゲーム(娯楽)及び双方向性のゲーム(ギャンブル)機能である。リアルタイム広告及びSmartIM(商標)(後述する)が、時間制限の無いゲームのために実施され得る。SmartID(商標)及びSmartUser(商標)が、ゲームまたはゲームアクセス認証プロセスの一部として実施され得る。さらに、SmartBank(商標)及び/またはSmartMoney(商標)(後述する)は、支払いまたはベッティングトークンとして使用することができる。
【0046】
オンラインゲーム及びギャンブルのための用途が多数存在する。また、地域の、州の、国のまたは国際的な法律により、オンラインギャンブルには多くの制限が存在する。これらの法律のいくつかは、ゲームを実施可能な地理的な制約、年齢確認の必要、或いは支払形態の限定を課している。さらに、いくつかのゲームは高速な及び/または時間制限があるゲームであるが、その他のゲームは比較的ゆっくりとした或いは時間制限のない静的ですらあるゲームである。ここに含まれる「スマート」機能は、これらの事項の全てを満たすであろうが、各地域及びサービスプロバイダ用にカスタマイズされるべきである。
【0047】
地理的制約に関しては、モバイルクライアントかまたは旅行に持っていく単なるクライアントシステムかに関わらず、クライアントシステムの位置を判断する方法には、基本的には2つの方法がある。第1の方法は、IPアドレスを利用する方法であり、アカウントサーバ122bにユーザのホームIPアドレスを記憶させておくことにより、前記システムはユーザが自宅いるかいないかを判断することができる。ユーザが自宅にいない場合、前記システムは、ユーザがアクセスしている現在のIPアドレスのノードを見つけるべくユーザを全国的規模で探す。第2の方法は、携帯電話用の方法である。この方法では、携帯電話の全地球測位システム(GPS)の緯度、経度及び高度を要求することにより、前記システムはユーザの位置を調べることができる。
【0048】
以下、本発明の広告への適用例を提供するいくつかの実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。
【0049】
第1の実施形態はSmartCoupon(商標)と呼ばれるものである。広告機能として、SmartCoupon(商標)はユーザにメール送信される。或いは、クーポンは、ユーザのSmartUser(商標)カードに書き込まれる。
【0050】
クライアントシステムのユーザがオンラインになると、自身の個人情報に関する情報パケットがアクセスサーバ122aに送信される。クライアントシステム110の位置に関する情報は、クライアントシステムを「ピンギング」することによりそのESNシステム111で収集することができる。ユーザが訪れる各ウェブサイトは、ユーザ情報の追加的パケットをアクセスサーバに送信する。これらの情報の全ては、クーポンをユーザの消費嗜好及びユーザの存在位置と一致させるために、サーバ120上で利用可能である。適切なSmartCoupon(商標)が生成され、ユーザに送信される。SmartCoupon(商標)をユーザのクライアントシステムにインサートすることにより、前記クーポンが引き換えられるまたはその他の宣伝用の資料またはアクションが得られる広告者のウェブサイトに前記システムを導くことができる。前記クーポンは、その後に印刷するためにクライアントシステムのハードディスクに書き込まれるか、またはユーザのスマートカードにコピーされることに留意されたい。このことは、クライアントシステムにおいて行われる。
【0051】
次の実施形態は、SmartLoyalty(商標)と呼ばれるものである。航空会社のマイレージ、ホテル宿泊、書籍購入、オンラインセール、ガソリン購入などの、人々が使用するロイヤルティプログラムが多数存在する。SmartLoyalty(商標)スマートカードは、任意の商用ロイヤルティプログラムを補佐するものであり、単一の商業団体により規定され使用されるか、または商業団体群に関連して使用される。
【0052】
顧客の識別事項は上述した。SmartLoyalty(商標)の実施方法は数多く存在するが、SmartLoyalty(商標)アプリケーションを利用する方法としては主に2つの方法がある。第1の方法は、SmartLoyalty(商標)は、SmartID(商標)の派生物であり得る。前記写真/指紋識別が、空港、ホテルまたはその他のチェックインサービスで使用することができ、飛行機のマイレージまたはホテルの宿泊ポイントなどを記録または使用するために使用することができる。第2の方法では、SmartLoyalty(商標)カードは、単独で或いは生体センサと併用して、ルームキーまたはその他の任意の種類のエントリーキー或いは許可として使用することができる。ロイヤルティカードサーバ124bは、プログラムをサポートするための適切なアプリケーションソフトウエアを含む。
【0053】
SmartLoyalty(商標)カードは、ホテルのデスクまたは空港のカウンタがカードを読み取り可能であるか否かに関わらず使用できる。例えば、ユーザは、ホテル/航空機の通常プロセスの後にチェックインする。特定のチェックイン機能がSmartLoyalty(商標)カードを読み取ることができる場合、その後、カードはチェックインのときに割引やアップグレードなどのために表示され、ホテル/空港のデータベースの中央アカウントがカードのポイントが適切に減算される。チェックアウトのときに(または飛行機搭乗または商品購入が完了したとき)、前記カードは再び読み取られ、適切にポイントが加算される。前記特定のチェックイン装置がSmartLoyalty(商標)カードを読み取ることができなかった場合、チェックイン及びチェックアウトのときに、ホテル/航空機は前記顧客を識別しデータベース上のアカウントを適切に調節する。ユーザがクライアントシステムにアクセス可能である場合、ユーザは自分のSmartLoyalty(商標)カードを挿入し、前記ロイヤルティ情報をカードにアップデートすることができる。
【0054】
次の実施形態は、SmartMaster(商標)と呼ばれるものである。SmartMaster(商標)は、マスターロイヤルティカードであり、ユーザの航空マイレージ、ホテル宿泊、車レンタル、店及びオンライン購入などを全て含むことができる。SmartMaster(商標)は、アカウントの種類に関係なく、全てのユーザアカウントのロイヤルティクレジットを貯めるために使用することができる。加えて、このカードは、ウェブサイトのクッキー、名前、アドレス、パスワード、及びオンラインアカウントに関連する任意のその他の情報を、SmartMaster(商標)スマートカードの固有のESN及び暗号化機能によって安全な方法で維持するために、オンラインで使用することができる。
【0055】
次の実施形態は、SmartAds(商標)と呼ばれるものである。SmartAds(商標)は、ユーザのクライアントシステムに伝達され、クライアントシステムを通じてアクセスされたユーザのインターネットの使用により特定された、個人が興味を持つ製品及び対象のアドレスを知らせる広告である。
【0056】
クライアントシステムのユーザがオンラインになると、自身の個人情報に関する情報パケットがアクセスサーバ122aに送信される。クライアントシステム110の位置に関する情報は、クライアントシステムを「ピンギング」することによりそのESNシステム111で収集することができる。ユーザが訪れる各ウェブサイトは、ユーザ情報の追加的パケットをアクセスサーバに送信する。これらの情報の全ては、クーポンをユーザの消費嗜好及びユーザの存在位置と一致させるために、サーバ120上で利用可能である。SmartAds(商標)はユーザに送信される。SmartAds(商標)をクリックすると、送達される広告コンテンツ用の「ウィンドウ・イン・ピクチャ」または「ウィンドウ・イン・ウィンドウ」が開く。現れた広告は、テンポラリーウィンドウまたはメディアプレイヤーを開く。テンポラリーウィンドウまたはメディアプレイヤーは、ポインタ/カーソルを移動させるとディゾルブになる。
【0057】
次の実施形態は、SmartBanner(商標)と呼ばれるものである。SmartAds(商標)及びSmartCoupon(商標)と同様に、SmartBanner(商標)プロセスは、関連するウェブサイトにアクセスした場合に或いはライブストリーム広告中に、アルファブレンディングされたバナー広告をユーザのクライアントシステムのディスプレイ上に表示する。一例は、コカコーラのコマーシャル中におけるペプシバナーの表示である。ライブストリーム(リアルタイム)の場合、広告代理店は表示される広告を知っており、彼らのステーション(局)が広告の任意のローカルバリエーションを挿入することができるように、前記ネットワークが広告フィードを開始するためのタイムコードを埋め込む。地方局が、前記タイムフィードへのアクセスを有さない場合、アルファブレンディングされたオーバーレイを挿入する方法は2通りある。広告を作成する広告代理店が前記広告に音声同期を挿入するか、前記地方局の番組プロデューサーが挿入コマンドを単にリンクする。非リアルタイムの番組の場合、任意の種類のオーバーレイを追加することができるので、このプロセスはより簡単になる。例えば、映画の或る場面で、カーチェイスしているBMWが走り去る様子が映されている場合、ネットワークまたは局はその後、予め定められたタイミングで全国的、地域的、または地方的なBMWバナーを画面にブレンドする。
【0058】
クライアントシステムのユーザがオンラインになると、自身の個人情報に関する情報パケットをアクセスサーバ122aに送信される。クライアントシステム110の位置に関する情報は、クライアントシステムを「ピンギング」することによりそのESNシステム111で収集することができる。ユーザが訪れる各ウェブサイトは、ユーザ情報の追加的パケットをアクセスサーバに送信する。これらの情報の全ては、広告をユーザの消費嗜好及びユーザの存在位置と一致させるために、サーバ120で利用可能である。SmartBanner(商標)がユーザにリアルタイムでユーザに送信される。SmartBanner(商標)をクリックすると、送達される広告コンテンツ用の「ウィンドウ・イン・ピクチャ」が開く。
【0059】
次の実施形態は、SmartStream(商標)と呼ばれるものである。SmartStream(商標)は、動画上に映像広告またはコンピュータで生成した広告コンテンツをオーバーレイすること(またはその逆)を可能にする。ここで使用されるSmartStream(商標)は、地域または個人に基づいた、動画ストリーム上への広告のアルファブレンディングを特徴とする。
【0060】
各クライアントシステムは固有のESNを持っており、そのESNは、どの広告またはその他のコンテンツを特定の動画ストリーム上に表示すべきかを判断するために使用され得る。例えば、特定の番組で自動車会社の全国的な広告を放送する場合、地域的なアルファブレンディングコンテンツ広告(例えば「see your San Francisco BMW dealer on Van Ness Street or call 415-555-1234」)は何らかの効果をもたらすであろう。
【0061】
SmartStream(商標)はまた、クライアントシステムユーザが、ポインティングデバイスを用いてディスプレイ上のホットスポットを選択するための技術を提供する。選択がなされた場合、広告会社は、ビルボード(広告板)、メディアプレイヤーウィンドウ、またはその他のウィンドウを動画ストリーム上に開き、ユーザに対して製品または販売店に関する追加的な情報を提供する。SmartStream(商標)選択を行うことにより、SmartUser(商標)カード上にSmartCoupon(商標)を作成することや、広告者のウェブサイトへの接続を可能にすることもできる。
【0062】
次の実施形態は、SmartBillboard(商標)と呼ばれるものである。アイコンまたは任意のメニューまたはコンテンツスクリーン上にカーソルを重ねると、その周辺に、スキンまたはコントロールを有さないウィンドウが出現する。このウィンドウはSmartBillboard(商標)と呼ばれる。
【0063】
ポインティングデバイスをアイコン上に予め定められた時間長さで重ねると、サービス要求パケットがコンテンツサーバ124aに送信され、送信されたサービス要求パケットとクライアントシステムESNとを組み合わせてSmartBillboard(商標)に表示するコンテンツが選択される。コンテンツは、メディアプレイヤーに表示することができる任意の可視的オブジェクトまたはメディア、及びクライアントシステムで聞くことができる任意で音声コンテンツであり得る。このことにより、個人化及び地方化されたコンテンツを提供する機会が創出される。
【0064】
以下、本発明の金融への適用例を提供するいくつかの実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。
【0065】
第1の実施形態は、SmartBank(商標)と呼ばれるものである。SmartBank(商標)は、デビットカードと同様の方法で、銀行のコンピュータのファイアウォールにおけるカスタマー側で機能し、機密保持形態で支払い及び送金を行うために使用することができるスマートカードアプリケーションである。
【0066】
SmartBank(商標)は、クライアントシステムのユーザが金融機関に銀行口座を開設することを必要とする。SmartBank(商標)スマートカードは、その固有のESNと、予め定められた個人識別番号(PIN)とを組み合わせて、ユーザがATM装置を使用する場合でも自分のクライアントシステムを使用する場合でも、ユーザを機密保護的に識別。クライアントシステムの128ビット暗号化アルゴリズムは、あらゆる単一取引を保護するのに十分過ぎるほどである。現金同等物がその後ユーザに送達され、SmartBank(商標)カードに機密保護的に書き込まれ再び機密保護される。
【0067】
次の実施形態は、SmartMoney(商標)と呼ばれるものである。SmartMoney(商標)は、クレジットカードの代わりに使用され、オンラインで使用することができ(Pay Palと類似している)、限定された方法で銀行のコンピュータのファイアウォールに穴を開けるスマートカードアプリケーションである。
【0068】
SmartMoney(商標)は、クライアントシステムのユーザが金融機関に銀行口座を開設することを必要とする。SmartMoney(商標)スマートカードは、その固有のESNと、予め定められた個人識別番号(PIN)とを組み合わせて、ユーザがATM装置を使用する場合でも自分のクライアントシステムを使用する場合でも、ユーザを機密保護的に識別する。クライアントシステムの128ビット暗号化アルゴリズムは、あらゆる単一取引を保護するのに十分過ぎるほどである。現金同等物がその後ユーザに送達され、SmartMoney(商標)カードに機密保護的に書き込まれ再び機密保護される。
【0069】
SmartMoney(商標)は、SmartBank(商標)の拡張物であり、オンラインクレジットカードとして使用可能である。この実施形態では、SmartMoney(商標)のユーザが、購入したいアイテムを選択すると、クライアントシステムは、トークンをユーザの銀行と金融サーバ122dとに同時に送信する。ユーザの個人情報は、インターネット上や、ユーザが購入しようとする物品の販売業者には送信されない
【0070】
以下、本発明の通信への適用例を提供するいくつかの実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。
【0071】
第1の実施形態は、SmartIM(商標)と呼ばれるものである。SmartIM(商標)は、複数のインスタントメッセージ(IM)ストリームを統合し、それらを、別個のスクロール可能なテキストウンドウ・イン・ピクチャまたはウィンドウ・イン・ウィンドウ、或いはディスプレイを水平に横断移動するクローラとして、時系的に表示するための技術である。このことは、互いに近くにいない複数のユーザが、映画、スポーツイベントなどの同じ体験を共有することを可能にする。SmartIM(商標)はまた、クライアントシステムのユーザがテレビ番組とインタラクトすることを可能にする。IMストリームの統合は、単一のIM機関または複数のIM機関のユーザのグル−プに対して行うことができる。
【0072】
次の実施形態は、SmallTalk(商標)と呼ばれるものである。SmallTalk(商標)はSmartIM(商標)と同様の技術であるが、音声及び/または映像オーバーインターネットプロトコル(VoIP)ストリームの統合を実施し、合成された音声及び/または映像ストリームを、クライアントシステム、モバイルクライアントクライアント、またはリモートクライアントのユーザに提示する。このことは、互いに近くにいない複数のユーザが、映画、スポーツイベントなどの同じ体験を共有することを可能にする。SmallTalk(商標)の2つの異なる機能(2人の間で個人的な会話、マルチキャストのパーティーライン型回路)は同時に利用可能である。
【0073】
次の実施形態は、SmartVoIP(商標)と呼ばれるものである。SmartVoIP(商標)スマートカードは、クライアントシステム、リモートクライアントまたは適切な機器を備えたモバイルクライアントが、VoIP技術を用いてワールドワイドで通信することを目的として、インターネットにログオンすることを可能にする。ここでは、音声及び動画伝送の両方に適合させることができる。
【0074】
クライアントシステムの場合、SmartVoIP(商標)スマートカードは、別のSmartVoIP(商標)ユーザ、またはPOTS(すなわち固定電話)若しくは携帯電話を含む第三者に対して、VoIP音声、動画またはデータをインターネットを介して電話通信するのに必要なアカウント情報を持っている。SmartVoIP(商標)のユーザがリモートクライアント150(図5参照)を持っており、リモートクライアントがRF通信サブシステム503aを有している場合、リモートクライアントはRFスニファー503bを備えている。RFスニファー503bは、ユーザが電話通信するのに利用可能なラジオ周波数ネットワークを、ユーザに知らせる。モバイルクライアント160(図4参照)が接続されている限り、SmartVoIP(商標)のユーザは携帯電話でアクセスポイントへ電話通信することができ、周辺アダプタ403を備えている場合、装備されているトランシーバ及びRFスニファーにWiFiまたはWiMAXインターネットインターフェースを設置することができる。
【0075】
以下、本発明に従った例示的な基礎技術を提供するいくつかの実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。
【0076】
第1の実施形態は、Video Sync-to-Textと呼ばれるものである。Video Sync-to-Textは、教育及び参照の目的に最も有用な技術であり、それらのサブジェクトが映像ストリーム内に存在する場合に、1若しくはそれ以上のテキスト/グラフィックウィンドウを表示するために、IPパケット同期化キー内に映像フィードに含まれている。この技術は、前記システムのユーザが、オンスクリーンのイベントと参照用リソースとの間の関係の勉強を試みる場合に、非常に重要である。例えば、物理教師が、三次積分方程式で表すことができる現象について講義する。視聴者は、その講義の教科書と数学表の本とを同時に参照する必要がある。ウィンドウの1つをクリックしてフルスクリーン化し、もう一度クリックすることで元のサイズ及び位置に戻すことができる。実験も行われる場合、映像フィードを別のウィンドウに表示し、テキストを映像に同期させないことは非常に重要である。
【0077】
このタイプのアプリケーションのデザイナーは、最初にスクリーンレイアウトのルール設定を決定する。その一例を図6に示す。スクリーンに関する技術的情報は、「スクリーンファイル」に含まれている。このスクリーンファイルは、各ウィンドウの寸法、サーバ上でのコンテンツの位置、及びウィンドウ内でダブルクリックによりまたは右クリックすることによりスクリーン全体600のサイズにそのウィンドウを最大化することができるか否かに関する情報を有する。このプロセスはまた、ビデオ装置に通常備わっている様々な「トリック機能(一時停止、停止、早送りなど)」を含み得る。例えば、デザイナーは、外国語のチュートリアルを作成し、ウィンドウ1・601をビデオウィンドウとして、ウィンドウ2・602をテキストウィンドウ、及びウィンドウ3・603をテキストウィンドウとして規定する。ウィンドウ1は、例えばフランス語の語学レッスンの映像が表示される。ウィンドウ2は、前記映像の英語テキストへの翻訳が表示され、ウィンドウ3にはテキストブックの実際のレッスンが表示される。各ウィンドウは、特定のファイルを表示し、そのファイルは、「タイムマーカファイル(Time Marker File)」と呼ばれる第2のデータファイルにより管理される。このファイルは、他のウィンドウが同期化される「マスター」ウィンドウ(この場合はウィンドウ1)に関する情報を含む。「タイムマーカ(Time Markers)」は、他のウィンドウに対してアクションを行う時期を規定する。
【0078】
アルファブレンディング、リモート映像ソース選択及びActive Walled Garden(商標)(後述する)が、この機能と共に使用される。
【0079】
次の実施形態は、アルファブレンディングコンテンツと呼ばれるものである。アルファブレンディングコンテンツ(ABC)は、映像上への別の映像やコンピュータ生成コンテンツの(またはその逆の)オーバーレイを可能にする。本明細書で用いられるABCは、地域または個人に基づいた、映像ストリーム上への広告またはその他のコンテンツのアルファブレンディングを特徴とする。
【0080】
各クライアントシステムは、特定の映像ストリーム上にどの広告またはその他のコンテンツを表示するかを決定するのに使用される固有のESNを有する。例えば、特定の番組で自動車会社の全国的な広告を放送する場合、地域的なアルファブレンディングコンテンツ広告(例えば「see your San Francisco BMW dealer on Van Ness Street or call 415-555-1234」)は何らかの効果をもたらすであろう。ABCは時間同期、IPパケットキー同期、DVBメタデータ同期、フィード選択のためのバンド信号に基づいたアナログテレビ同期、「黒」への移行に対する同期、または垂直帰線同期により発生する。
【0081】
アルファブレンディングは、ストリーミング型のコンテンツ(リアルタイム)または予め記録されたコンテンツと共に利用される。前記システムのユーザ(視聴者)は、見る番組を選択する。ユーザのプロファイル及び地理的位置は、クライアントシステムのアセット番号及びユーザのスマートカードの固有のシリアル番号の組み合わせから判明する。TVまたはモニタ上の位置は、X−Y画素座標か、または、個々のフレームスキャンの時間変位により判明するので、判明した時間及び地理を基にして、任意のフレームの任意の画面位置でアルファブレンディングを行うことが可能である。オーバーレイは、必要とされるサイズにスケール化され、かつスクリーン上に表示するための透明度にされた任意のグラフィカル(ソリッド、テキスト、またはラインドローイング)または映像の形態であり得る。
【0082】
ビデオ画像上のオーバーレイ702の例が図7に示されている。この画像は、スクリーン700上の予め定められた位置に、広告者が所望する色、透明度及びサイズで表示される。オーバーレイ702はクリック可能であり、クリック後に発生するアクションは予め定められている。このアクションは、視聴者の所望に応じて、即座に起こるか、または遅れて起こる。例えば、視聴者が前記広告に興味を持つが、見ている番組の流れを妨げたくない場合である。遅延されたイベントは、ユーザのシステムの「お気に入り(Favorites)」の位置に格納される。同様に、オーバーレイは無視することもできる。
【0083】
ビデオ画像について上述したが、ビデオ画像の代わりにグラフィックを用いることもできる。このモードは、視聴者の地理的領域に局所的に広告する場合に有用である。例えば、ユーザが、テレビなどの製品を広告するウェブサイトを視聴する場合である。クリック可能なオーバーレイは、ユーザの自宅の位置に近い商店での割引用のものである。オーバーレイをクリックすると、前記製品及び/またはその商店で使用可能なクーポンを表示する新しいウェブページを表示することができる。
【0084】
この機能のための別の用途は、視聴者のための別の機能を追加する能力をコンテンツプロバイダに提供する。例えば、映画の或る場面で使用または着用された製品、スポーツチームの選手の成績、リアルタイムでの或る事項についての投票、またはゲームとのイントラクトである。
【0085】
コンテンツプロバイダにアルファブレンディング能力を提供することに加えて、ケーブル、サテライトまたはインターネットサービス会社などのサービスプロバイダは、放送内容に対してリンク及び機能を追加することができる。サブタイトル、ニュース速報、気象警報などを、リアルタイムでまたは予め定められた時間で前記放送内容に追加することができる。
【0086】
他のタイプのアルファブレンディングの例が図8及び図9に示されている。図8は、画面800の下側に沿って、ビデオフレーム801にアルファブレンディングされた「クローラ」802を示す。クロータ802は、右から左へ、左から右へ、上から下へ、または下から上へ、言語または所望する効果の要求に応じて移動し得る。図9は、映像またはグラフィック画像の全画面901上に、アルファブレンディングされたビデオフレーム902が縮小して配置された映像900を示す。
【0087】
次の実施形態はリモート映像ソース選択(remote video source selection)と呼ばれるものである。リモート映像ソース選択(RVSS)は、クライアントシステムのユーザが、クライアントシステムの表示装置上に表示した1若しくはそれ以上の映像ソースを選択することを可能にする。
【0088】
多くのスポーツ及び教育イベントでは、様々な領域をカバーするためか、または複数のイベントを同時に出力するために、多数のビデオカメラが使用される。RVSSを使用して多数のカメラ出力を観察するために、映像フィードは、表示のためにクライアントシステムに伝送される前に縮小されるか、または、ユーザは映像ソースを1つずつ選択する。その上、MPEG−2規格により複数のカメラアングルが提供され、様々なカメラアングルを1つずつ選択することができる。
【0089】
例えば、RVSSをスポーツ(例えばアメリカンフットボール)に適用する場合について考える。一般的に、メジャースポーツのイベントのプロデューサーは、同時に多数のカメラを操作する。或るカメラは位置が固定されており、或るカメラは移動可能である。
図10は、競技場の画像1002を有する画面1000を示す。競技場の画像1002の周りには8つのビデオカメラ1003の配置が、ビデオフレーム1001上のアルファブレンディングオーバーレイに示されている。このシステムのユーザは、オーバーレイカメラをクリックするか、またはリモコン装置により番号などのカメラ識別子を入力することにより、見たいシーンを選択することができる。
【0090】
映像ソースを選択する別の方法が図11に示されている。この方法では、プロデューサーが様々なカメラからの映像を組み合わせ、その映像を画面110上に単一のビデオフレーム1101に一体化させる。個々のカメラ映像1102をクリックすると、ユーザが他のカメラを選択するまでは、前記システムはその映像に切り替えられる。複数の映像が表示されたホームまたはベースページには、「戻る矢印」または同等物を用いることにより戻ることができる。
【0091】
教育用途におけるこの技術の使用例は、外科医の訓練である。上述した技術の1つを使用して、訓練生は、外科手術医または麻酔専門医の様々な視角、或いは外科手術医にモニタされる装置の視角に切り替えることができる。
【0092】
これらの種類の用途(スポーツまたは教育)はいずれも、映像同期化(そのイベントに関するテキストまたはデータの表示)や、グラフィカルオーバーレイを提供するためのアルファブレンディングによりさらに向上させることができる。さらに、これらの用途は、コンテンツのその他の補助ソースに分岐する能力を有することにより向上させることができる。
【0093】
次の実施形態はActive Walled Garden(商標)と呼ばれるものである。Active Walled Garden(商標)は、クライアントシステムのユーザが、アクセスサーバ122a上のお薦めサイトか、またはSmartStart(商標)スマートカードのユーザアカウントを設定した人間により予め定められたサイトのいずれかの予め定められた特定のウェブサイトにのみアクセスできるようにするネットワーク関連機能である。
【0094】
Active Walled Garden(商標)(AWG)は、子供のための安全な環境を提供する。Smart Youth(商標)スマートカードのユーザは、子供のスマートカードに保護者が規定した、アクセスサーバ122aに予め定められた年齢に適したウェブサイトのみを訪れることができる。AWGは、アクセスが許可されているウェブページ上におけるホットスポット及びハイパーリンクを不能にする。予め許可されたウェブサイトに加えて、Smart Youth(商標)のユーザは、電子メール、チャット、IM/SMSの送受信は特定の人間との間でのみが許可され、またオンラインゲームのプレイは予め定められた人間とのみ許可される。
【0095】
SmartStart(商標)カードによるスマートカードのセットアップサービスは、最初のセットアップまたはその後の任意の時点のときに、アクセス許可を規定することができる。この機能はまた、会社及び公共サービス機関や、「ニード・ツー・ノウ(need to know)」またはプライベートネットワーク上のファイルへのアクセスのためのその他のセキュリティクリアランスを必要とする団体のための様々なインターネットベースのリソースへのアクセスを制御または制限するのにも使用することができる。
【0096】
SmartStart(商標)を使用してこのシステム機能をセットアップした大人が別に選択する場合を除いて、このシステムは、基本的な、子供に安全な「ウォールドガーデン(Walled Garden)」を起動する。このモードを解除するためには、大人の非制限的なSmartUser(商標)カードの挿入を必要とする。Smart Youth(商標)カードを有する年長児は、ウォールドガーデン(walled garden)がコンテンツアクセスがあまり制限されていない場所に存在する場合、この基本的なユーザインターフェースを変更することができる。認可されたウェブサイトに子供が入ると、子供はそのサイト内を見て回ることができる。しかし、そこに、不適切なウェブサイトに子供を連れていくリンクまたはその他のホットスポットが存在する場合、そのアクションは不能にされる。
【0097】
次の実施形態は、多重ライブ映像ページ(multiple live video pages)と呼ばれるものである。テレビチャンネルは、現在は、電子番組表から、または基本的にはリモコンでチャンネルキーを押すことにより選択される。多重ライブ映像ページは、チャンネルサーバ121bによりスケール化された実際のライブ映像フィードであり、機能(例えば、スポーツ、ニュースなど)またはその他の手段(例えば、言語、隣接チャンネル、HDチャンネルなど)によりグループ化される。
【0098】
図1を参照して、コンテンツサービスプロバイダ130及び/または個人クライアントシステムのユーザは、映画、映像、またはその他のコンテンツチャンネルのグループを選択することができる。どのチャンネルのグループを選択しても、チャンネルサーバ121b及び映像サーバ124dが協動して、4ないし16のライブ映像がスケール化され、クライアントシステムのチャンネル選択ガイドに送信される。多重ライブ映像ページの一例が、図11に示されている。ストリーミングメディアソースは、まず、スポーツ、ニュース、音楽、映画などのサブジェクトに分けられる。それらのいくつかを、テレビ局がその後選択して、図示するように、サイズをスケールダウンし、集めて、単一の映像フィードにする。それらのテレビ映像の1つの上にポインタを重ねることにより、そのチャンネルに音声フィードを要求するパケットがサーバに送信される。ビデオ画像をクリックすると、システムはそのチャンネルを選択し、フルスケールで表示する。
【0099】
次の実施形態は、ペリフェラルピギーバック(peripheral piggyback)と呼ばれるものである。ペリフェラルピギーバックは、ホストデバイスに追加的な特徴及び機能を追加するために、携帯電話または携帯端末などの別のデバイスに取り付けられるデバイスである。ペリフェラルピギーバックは、新しいクライアントシステムを購入することなく、既存のクライアントシステムで新しい技術を実施することを可能にするために使用され得る。この機能はまた、別の技術をクライアントシステムに新しく追加することや、旅行時に取り外すことを可能にする。このことは、旅行先で異なる、または、同一国内ですら異なる携帯電話RF技術にとって、特に重要である。ペリフェラルピギーバックは、不要となった際に周辺機器を取り外すこと可能にするため、サイズ及び所要電力を減少させることができる。さらに、ペリフェラルピギーバックは、追加的バッテリーを収容するために使用され、それにより、クライアントシステムの駆動時間を増加させることができる。
【0100】
このペリフェラルピギーバックの特に興味深い実施形態は、周辺機器をホストシステムにリモート接続する能力である。この能力の好ましい実施形態は、ユビキタスUSBインターフェースを利用してリモートコントロール装置を周辺機器に接続する際の、前記マイクロコントローラ(MCU)の使用である。また、このUSBインターフェースは、周辺機器に電力を供給するか(5.0VDCで、最大で0.5A)、または電源アダプタにより外部から電源供給される。直接メモリアクセス(DMA)ハードウエアを用いるかまたはソフトウエア制御下で、MCUはその後、ローカルに取り付けられたかのように、周辺機器をホストシステムへ無線インターフェースする。
【0101】
リモートコントロールに接続することが望ましい周辺機器の種類には、スマートカード、ビデオカメラ、マイク及びヘッドホン、ヘッドレスト、スチルカメラのフラッシュメモリカード、ペンタブレット、ゲームコントローラなどが含まれる。リモートコントロールへの接続用周辺機器のためのペリフェラルピギーバックの代替物には、例えばI2C及びI2Sデバイスなどが含まれる。
【0102】
次の実施形態は、ゲームステーション(game station)と呼ばれるものである。ゲームステーション技術は、ゲームサーバ123d上で実行される人気ビデオゲームのエミュレーションを提供し、クライアントシステムを「シンクライアント(thin client)」として使用する。
【0103】
高速ビデオゲームの市場では様々なゲーム機が市販されており、プレイステーションとXボックスの2つが人気機種である。ゲーム機に加えて、様々なネットワークまたはサーバベースのゲームが利用可能である。ゲームステーションは、サーバ上で実行され、1若しくはそれ以上のクライアントシステムをサーバ上で実行される様々なゲームに必要とされる表示及びゲームコントローラの機能を実施するためのシンクライアントとして使用するエミュレーターソフトウエアアプリケーションである。
【0104】
次の実施形態は、スマートペリフェラル(smart peripheral)と呼ばれるものである。スマートペリフェラル302は、様々なスマート構成要素を、元々はそれをサポートするようには設計されていない電子機器へ追加することを容易にするように設計された周辺機器サブシステムであり、最低限、スマートカードリーダを有しており、パーソナルコンピュータ301に接続される(図3参照)。
【0105】
スマートペリフェラルのスマートカードリーダは、接触型または非接触型のスマートカードリーダであり得る。或る用途のためにスマートカードへの書き込みが必要な場合、スマートカードはスマートカードソケットをエンゲージするべきである。クライアントシステムに最も用いられるインターフェースは、USB−2有線接続であり得るが、Fire Wireまたはその他の高速接続も用いることができる。また、各スマートペリフェラルは、ESNシステム303を有する必要がある。
【0106】
スマートペリフェラルの一例は、上記したペリフェラルピギーバックのセクションで説明したリモートコントロールデバイスである。しかし、スマートペリフェラルは、ホストシステムに直接的に接続されるか、または、任意の通信技術を用いてリモート接続され得る。
【0107】
次の実施形態は、SmartUpgrade(商標)と呼ばれるものである。SmartUpgrade(商標)は、ルーチンベース及びデマンドベースの両方において、ユーザがそのプロセスに関与することなく、クライアントシステムを遠隔的にアップグレードすることを可能にするサービスである。
【0108】
新しくリリースされたソフトウエアが入手可能になると、クライアントシステムのソフトウエアを遠隔的にアップグレードすることを可能にする、ルーチンメンテナンス及びアップグレードが提供される。アップグレードは、クライアントシステムのユーザが、周辺機器をクライアントシステムに接続したときに、クライアントシステムが現在インストールされていないドライバまたはアプリケーションプログラムを必要とする場合に提供される。この機能は、クライアントシステムのユーザに周辺機器をセールスすることによりビジネスを増大させる機会を、サービスプロバイダに対して提供する。
【0109】
「ルーチン」と「デマンド」との2つの異なるSmartUpgrade(商標)機構がある。ルーチンモードでは、ホストシステムがオンラインとなると、毎回、ヘッドエンドアクセス制御サーバ122aとインタラクトし、ネットワークへの接続の許可を要求する。アクセス制御サーバに送信された情報の一部には、クライアントシステム内のソフトウエアのリリースバージョンが含まれる。図1を参照して、クライアントシステムソフトウエアのリリースバージョンが最新ではない場合、ユーザにアップデートの所望の有無を尋ねるダイアログボックスがクライアントシステム110に送信される。答えがイエスの場合、アップデートが行われる。その後、システムのソフトウエアのアップデートを容易にするために、アクセス制御サーバ122aからヘッドエンドアップグレード及びメンテナンスサーバ122cへメッセージが自動的に送信される。システムの種類やサービスプロバイダの操作プロトコルに応じて、ダウンロード及びアップデートは、即座に行われるか、或いは、(自身の使用プロファイルから)システムのユーザがクライアントシステムを通常でない方法で使用するときまで遅延される。
【0110】
デマンドモードでは、そのシステムにビルトインされているシステムソフトウエアに存在しないソフトウエアインターフェース(ドライバ)を必要とする周辺機器をユーザがクライアントシステムに取り付けた場合、必要なドライバ、ユーティリティ及びアプリケーションソフトウエアをクライアントシステム上のソフトウエアに必要に応じて再設定する、及びクライアントシステム上のソフトウエアパッケージ全体をアップグレードする要求がヘッドエンドアップグレード及びメンテナンスサーバ122cに送信される。
【0111】
以上、本発明の好ましい実施形態に関連して本発明を説明したが、特許請求の範囲で規定された本発明の精神と範囲から逸脱することなく、その形態や細部に種々の変更及び修正が可能であることは当業者には明らかであろう。従って、本発明の範囲は、特許請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クライアントシステムのユーザが或るデータにアクセスする方法であって、
前記クライアントシステムによって、第1のスマートカードからユーザ固有の電子シリアル番号を含むユーザ固有情報を読み取るステップと、
前記ユーザ固有情報を前記サーバに送信するステップと、
前記サーバによって、前記データへの前記ユーザのアクセス権限を判断すべく前記ユーザ固有情報を処理するステップと、
前記ユーザにアクセス権限が与えられた場合に、前記クライアントシステムが前記サーバからデータを受信するステップとを含む方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記サーバにクライアントシステムの位置情報を送信するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、
前記クライアントシステムの前記位置情報が、クライアント電子シリアル番号を含むことを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項2に記載の方法であって、
前記クライアントシステムの前記位置情報が、前記ユーザのインターネットプロトコルアドレスを含むことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項2に記載の方法であって、
前記クライアントシステムの前記位置情報が、全地球測位システム(GPS)データを含むことを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、
前記サーバから受信した前記データが、前記クライアントシステムが前記スマートカードに含まれているユーザ情報にアクセスすることを許可するデータであることを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法であって、
前記ユーザ情報が、前記ユーザのグラフィカルユーザインターフェースの設定情報を含むことを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項6に記載の方法であって、
前記ユーザ情報が、前記ユーザのオンラインアカウント情報を含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、
前記オンラインアカウント情報が、前記ユーザの航空マイレージのアカウント情報を含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法であって、
前記ユーザ情報が、前記ユーザのインターネットアクセス権を含むことを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、
前記インターネットアクセス権が、前記サーバに設けられた、年齢に適したウェブサイトのデータベースから得られることを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項10に記載の方法であって、
前記インターネットアクセス権が、前記サーバに設けられた、プライベートネットワーク上でアクセス可能なファイルのデータベースから得られることを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項10に記載の方法であって、
前記インターネットアクセス権が、マスターユーザにより設定されることを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項1に記載の方法であって、
前記スマートカードが、個人識別データを格納するためのリードオンリーメモリを含み、
前記ユーザ固有情報が、前記個人識別データを含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であって、
前記個人識別データが、生体認証データを含むことを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法であって、
前記クライアントシステムに接続された生体センサを使用して指紋を収集するステップと、
前記ユーザを識別すべく前記生体認証データと前記指紋とを比較するステップとをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項14に記載の方法であって、
前記スマートカードが、前記個人識別データを暗号化するための暗号化プログラムを含むことを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項1に記載の方法であって、
前記クライアントシステムの位置情報を前記サーバに送信するステップと、
前記ユーザ固有電子シリアル番号及び前記クライアントシステムの位置情報の両方から前記ユーザのアクセス権限を判断するステップとをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項1に記載の方法であって、
前記第1のスマートカードがアカウント初期化カードであり、
前記データが、シングルアカウントに関連する複数のスマートカードを初期化するためのセットアップルーチンであることを特徴とする方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法であって、
前記クライアントシステムによって、第2のスマートカードからユーザ固有情報を読み取るステップと、
ユーザ固有アクセス権限を前記クライアントシステムに入力するステップと、
前記ユーザ固有アクセス権限を前記サーバに送信するステップと、
前記ユーザ固有アクセス権限を前記サーバに格納するステップとをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項21】
請求項1に記載の方法であって、
前記クライアントシステムにおいて前記ユーザが閲覧したウェブサイトの履歴を前記サーバに送信するステップと、
前記履歴を前記サーバに格納するステップと、
前記ユーザの消費嗜好を判断すべく前記履歴を処理するステップとをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項22】
請求項21に記載の方法であって、
前記データが、電子クーポンを含むことを特徴とする方法。
【請求項23】
請求項22に記載の方法であって、
前記電子クーポンが、前記スマートカードに書き込まれるようにしたことを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項21に記載の方法であって、
前記データが、広告を含むことを特徴とする方法。
【請求項25】
請求項24に記載の方法であって、
前記広告が、前記ユーザのグラフィカルユーザインターフェースに表示され、前記グラフィカルユーザインターフェース上で映像とアルファブレンディングされるようにしたことを特徴とする方法。
【請求項26】
請求項21に記載の方法であって、
前記クライアントシステムの前記位置情報を前記サーバに送信し、前記サーバが、前記クライアントシステムの位置情報を使用して、前記ユーザの地理的に関連する消費者情報を判断するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項1】
クライアントシステムのユーザが或るデータにアクセスする方法であって、
前記クライアントシステムによって、第1のスマートカードからユーザ固有の電子シリアル番号を含むユーザ固有情報を読み取るステップと、
前記ユーザ固有情報を前記サーバに送信するステップと、
前記サーバによって、前記データへの前記ユーザのアクセス権限を判断すべく前記ユーザ固有情報を処理するステップと、
前記ユーザにアクセス権限が与えられた場合に、前記クライアントシステムが前記サーバからデータを受信するステップとを含む方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記サーバにクライアントシステムの位置情報を送信するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、
前記クライアントシステムの前記位置情報が、クライアント電子シリアル番号を含むことを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項2に記載の方法であって、
前記クライアントシステムの前記位置情報が、前記ユーザのインターネットプロトコルアドレスを含むことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項2に記載の方法であって、
前記クライアントシステムの前記位置情報が、全地球測位システム(GPS)データを含むことを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、
前記サーバから受信した前記データが、前記クライアントシステムが前記スマートカードに含まれているユーザ情報にアクセスすることを許可するデータであることを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法であって、
前記ユーザ情報が、前記ユーザのグラフィカルユーザインターフェースの設定情報を含むことを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項6に記載の方法であって、
前記ユーザ情報が、前記ユーザのオンラインアカウント情報を含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、
前記オンラインアカウント情報が、前記ユーザの航空マイレージのアカウント情報を含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法であって、
前記ユーザ情報が、前記ユーザのインターネットアクセス権を含むことを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、
前記インターネットアクセス権が、前記サーバに設けられた、年齢に適したウェブサイトのデータベースから得られることを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項10に記載の方法であって、
前記インターネットアクセス権が、前記サーバに設けられた、プライベートネットワーク上でアクセス可能なファイルのデータベースから得られることを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項10に記載の方法であって、
前記インターネットアクセス権が、マスターユーザにより設定されることを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項1に記載の方法であって、
前記スマートカードが、個人識別データを格納するためのリードオンリーメモリを含み、
前記ユーザ固有情報が、前記個人識別データを含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であって、
前記個人識別データが、生体認証データを含むことを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法であって、
前記クライアントシステムに接続された生体センサを使用して指紋を収集するステップと、
前記ユーザを識別すべく前記生体認証データと前記指紋とを比較するステップとをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項14に記載の方法であって、
前記スマートカードが、前記個人識別データを暗号化するための暗号化プログラムを含むことを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項1に記載の方法であって、
前記クライアントシステムの位置情報を前記サーバに送信するステップと、
前記ユーザ固有電子シリアル番号及び前記クライアントシステムの位置情報の両方から前記ユーザのアクセス権限を判断するステップとをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項1に記載の方法であって、
前記第1のスマートカードがアカウント初期化カードであり、
前記データが、シングルアカウントに関連する複数のスマートカードを初期化するためのセットアップルーチンであることを特徴とする方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法であって、
前記クライアントシステムによって、第2のスマートカードからユーザ固有情報を読み取るステップと、
ユーザ固有アクセス権限を前記クライアントシステムに入力するステップと、
前記ユーザ固有アクセス権限を前記サーバに送信するステップと、
前記ユーザ固有アクセス権限を前記サーバに格納するステップとをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項21】
請求項1に記載の方法であって、
前記クライアントシステムにおいて前記ユーザが閲覧したウェブサイトの履歴を前記サーバに送信するステップと、
前記履歴を前記サーバに格納するステップと、
前記ユーザの消費嗜好を判断すべく前記履歴を処理するステップとをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項22】
請求項21に記載の方法であって、
前記データが、電子クーポンを含むことを特徴とする方法。
【請求項23】
請求項22に記載の方法であって、
前記電子クーポンが、前記スマートカードに書き込まれるようにしたことを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項21に記載の方法であって、
前記データが、広告を含むことを特徴とする方法。
【請求項25】
請求項24に記載の方法であって、
前記広告が、前記ユーザのグラフィカルユーザインターフェースに表示され、前記グラフィカルユーザインターフェース上で映像とアルファブレンディングされるようにしたことを特徴とする方法。
【請求項26】
請求項21に記載の方法であって、
前記クライアントシステムの前記位置情報を前記サーバに送信し、前記サーバが、前記クライアントシステムの位置情報を使用して、前記ユーザの地理的に関連する消費者情報を判断するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2011−505607(P2011−505607A)
【公表日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−531242(P2010−531242)
【出願日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際出願番号】PCT/US2008/080963
【国際公開番号】WO2009/055573
【国際公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
2.ZIGBEE
3.GSM
【出願人】(510114929)ビアクリックス・インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際出願番号】PCT/US2008/080963
【国際公開番号】WO2009/055573
【国際公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
2.ZIGBEE
3.GSM
【出願人】(510114929)ビアクリックス・インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]