説明

メタロセン錯体およびオレフィンの重合方法

【課題】エチレンおよびα−オレフィンの取り込み効率が高く、高分子量のゴム成分を重合することができるメタロセン錯体およびそれを用いたオレフィンの重合方法を提供する。
【解決手段】インデニル環の4位に置換されていてもよいフェニル基を有し、インデニル環の2位にフリル基等の置換基を有し、二つのインデニル環の1位が炭素原子、珪素原子等で連結されている、Ti、ZrまたはHfのメタロセン錯体、該メタロセン錯体を含むことを特徴とするオレフィン重合用触媒、および該オレフィン重合用触媒を使用して、オレフィンの重合または共重合を行うことを特徴とするオレフィンの重合方法。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の一般式[I]で表されるメタロセン錯体。
【化1】

(式中、Mは、Ti、Zr又はHfであり、Yは、炭素、珪素又はゲルマニウムであり、XとXは、それぞれ独立して、Mとσ結合を形成する配位子である。RとR11は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又は置換基を有していてもよいフリル基若しくはチエニル基である。そして、RとR11の片方又は両方は、必ず、フリル基、チエニル基、置換基を有するフリル基又は置換基を有するチエニル基のいずれかである。RとR17は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、トリアルキルシリル基を有する炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基、炭素数6〜18のアリール基又は炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基である。ただし、RとR17のどちらかが水素の場合は、片方は水素以外の置換基である。R、R、R、R、R、R、R、R12、R13、R14、R15、R16、R18及びR19は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、トリアルキルシリル基を有する炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基又は置換基を有していてもよい5員環若しくは6員環を構成する複素環基であり、また、隣接するR双方で6〜7員環を構成してもよく、6〜7員環が不飽和結合を含んでいてもよい。R10とR20は、互いに同じでも異なっていてもよく、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、トリアルキルシリル基を有する炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基又は置換基を有していてもよい5員環若しくは6員環を構成する複素環基であり、R10とR20で4〜7員環を構成していてもよい。)
【請求項2】
前記一般式[I]中、RとR17は、互いに同じでも異なっていてもよく、炭素数1〜6のアルキル基であることを特徴とする請求項1に記載のメタロセン錯体。
【請求項3】
前記一般式[I]中、R、R、R、R12、R18及びR19は、水素であることを特徴とする請求項1又は2に記載のメタロセン錯体。
【請求項4】
前記一般式[I]中、RとR11は、お互いに異なっていてもよく、フリル基、チエニル基、置換基を有するフリル基又は置換基を有するチエニル基のいずれかであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のメタロセン錯体。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載のメタロセン錯体を含むことを特徴とするオレフィン重合用触媒。
【請求項6】
下記の(A)、(B)及び(C)の各成分を含むことを特徴とする請求項5に記載のオレフィン重合用触媒。
成分(A):請求項1〜4のいずれかに記載のメタロセン錯体
成分(B):成分(A)と反応してイオン対を形成する化合物又はイオン交換性層状珪酸塩
成分(C):有機アルミニウム化合物
【請求項7】
成分(B)がイオン交換性層状珪酸塩であることを特徴とする請求項6に記載のオレフィン重合用触媒。
【請求項8】
請求項5〜7のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒を使用して、オレフィンの重合または共重合を行うことを特徴とするオレフィンの重合方法。
【請求項9】
プロピレン系重合体を製造する方法であって、
請求項5〜7のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒を用いて、
(i)全モノマー成分に対して、プロピレンを100〜90重量%、エチレン又はα−オレフィンを0〜10重量%で重合させる工程、及び
(ii)全モノマー成分に対して、プロピレンを10〜90重量%、エチレン及び/又は炭素数4以上のα−オレフィンを10〜90重量%で重合させる工程、
を含むことを特徴とするプロピレン系重合体の二段重合方法。
【請求項10】
第1工程は、
(i)全モノマー成分に対して、プロピレンを100〜90重量%、エチレン又はα−オレフィンを0〜10重量%で、プロピレンを溶媒として用いるバルク重合又はモノマーをガス状に保つ気相重合であり、及び
第2工程は
(i)全モノマー成分に対して、プロピレンを10〜90重量%、エチレン又はα−オレフィンを10〜90重量%で、気相重合させることを特徴とする請求項9に記載のプロピレン系重合体の多段重合方法。

【公開番号】特開2010−163423(P2010−163423A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−266138(P2009−266138)
【出願日】平成21年11月24日(2009.11.24)
【出願人】(596133485)日本ポリプロ株式会社 (577)
【Fターム(参考)】