説明

レベルシフト回路及びそれを備えた駆動回路

【課題】容易に低振幅信号を高振幅信号に変換可能なレベルシフト回路を提供すること。
【解決手段】本発明にかかるレベルシフト回路は、電源端子E1と出力ノード3、4間にそれぞれ接続され低振幅の入力信号を制御端子にそれぞれ受けるNMOトランジスタM1、M2と、電源端子E2と出力ノード3、4間にそれぞれ接続されたPMOSトランジスタM3、M4と、PMOSトランジスタM3のゲートと出力ノード4との間に接続され、ゲートが出力ノード3に接続されたPMOSトランジスタM5と、PMOSトランジスタM4のゲートと出力ノード3との間に接続され、ゲートが出力ノード4に接続されたPMOSトランジスタM6と、PMOSトランジスタM3をオフする方向にそのゲート電圧を変化させる作用を有する負荷素子11と、PMOSトランジスタM4をオフする方向にそのゲート電圧を変化させる作用を有する負荷素子12と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レベルシフト回路及びそれを備えた駆動回路に関する。
【背景技術】
【0002】
近時、表示装置の分野では液晶表示装置や有機EL素子を用いたディスプレイなど様々な表示デバイスを用いたディスプレイが開発されている。これらの表示装置には、高画質化(多階調化)が求められており、走査信号や階調信号の電圧振幅は高くなる傾向にある。このため、表示パネルの走査線を駆動するロウドライバ、及び、表示パネルのデータ線を階調信号によって駆動するカラムドライバの各出力部は高電圧化が求められている。
【0003】
その一方、表示コントローラーからロウドライバ(走査ドライバ)及びカラムドライバ(データドライバ)へ供給される各種制御信号及び映像データ信号は、少ない配線数を用いて高速転送、低EMI(Electromagnetic Interference)等が求められ、それらの信号は低振幅化されつつある。またロウドライバ及びカラムドライバ内部においても、高精細化、多階調化に伴い増加するデータ量を処理するロジック回路の面積増(高コスト化)を抑えるため、微細プロセスが採用され、それに伴い、ロジック回路の電源電圧は低電圧化の傾向にある。すなわち、ロウドライバ及びカラムドライバは、入力部では低電圧化、出力部では高電圧化が求められている。
【0004】
このため、入力部の低電圧信号を出力部の高電圧信号に変換するレベルシフト回路においては、低振幅信号を高速に高振幅信号に変換しなければならない。
【0005】
図11は、低振幅信号を高振幅信号に変換するレベルシフト回路の典型的な構成の一例を示す図である(後記特許文献1参照)。このレベルシフト回路は、出力端子W1、W2の充電素子として機能するPチャネルMOSトランジスタP1,P2と、出力端子W1、W2の放電素子として機能するNチャネルMOSトランジスタN1,N2と、インバータINV0と、を備える。
【0006】
PチャネルMOSトランジスタP1,P2では、ソースが高電位側電源端子VDD3に接続され、ゲートが出力端子W2、W1にそれぞれ接続され、ドレインが出力端子W1、W2にそれぞれ接続される。PチャネルMOSトランジスタP1、P2は、ゲートに、出力端子W2、W1から出力される高振幅(VSS−VDD3)の出力信号OUT、OUTBをそれぞれ受ける。
【0007】
NチャネルMOSトランジスタN1、N2では、ソースが低電位側電源端子VSSに接続され、ドレインが出力端子W1、W2にそれぞれ接続され、ゲートに低振幅(例えばVSSとVDD3より十分低い電圧の2値信号)の入力信号INとその反転信号(ともに低振幅信号)をそれぞれ受ける。
【0008】
このような回路構成により、このレベルシフト回路は、低振幅の信号INを受けて高振幅の出力信号OUT、OUTの逆相信号OUTBを出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2009−188734号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ここで、PチャネルMOSトランジスタP1、P2のゲート・ソース間電圧VGSの絶対値は最大で|VSS−VDD3|である。一方、NチャネルMOSトランジスタN1、N2のゲート・ソース間電圧は最大で入力信号INの振幅となる。したがって、放電素子であるNチャネルMOSトランジスタN1、N2の放電能力は、充電素子であるPチャネルMOSトランジスタP1、P2の充電能力に比べて低い。
【0011】
放電素子N1、N2、充電素子P1、P2のドレイン電流は、例えば、"ゲート・ソース間電圧−閾値"の2乗に比例し、オン時のゲート・ソース間電圧が大きな値に設定される充電素子P1、P2のドレイン電流のほうが、放電素子N1、N2のドレイン電流よりも大きい。そこで、放電素子N1、N2の放電能力を高めるには、放電素子N1、N2の素子サイズ(W/L比;W:チャネル幅、L:チャネル長)を十分大きくする必要がある。
【0012】
ところで、放電素子N1、N2の放電能力は充電素子P1、P2の充電能力を上回るように設定されなければならない。これは、放電動作を考えれば容易に理解できる。
【0013】
具体例として、例えば出力端子W1、W2がそれぞれVDD3(High電位)、VSS(Low電位)の状態(初期状態)からの変化した場合を考える。この状態では、充電素子P1がオン、充電素子P2がオフとなっている。また入力信号INはLowであり、放電素子N1はオフ、放電素子N2はオンとなっている。
【0014】
ここで、入力信号INがLowからHighへ変化すると、放電素子N1がオン、放電素子N2はオフになる。しかし、入力信号INの低振幅のLowからHighへの変化直後の充電素子P1はオンしたままであるため、放電素子N1が出力端子W1をLow(VSS)に変化させるには、放電素子N1の放電能力(NチャネルMOSトランジスタN1のドレイン電流)が、充電素子P1の充電能力(PチャネルMOSトランジスタP1のドレイン電流)を上回ることが必要である。
【0015】
したがって、図11のレベルシフト回路を正常に動作させるためには、放電素子N1、N2の素子サイズ(W/L比)を十分大きくするとともに、充電素子P1、P2の素子サイズ(W/L比)を十分小さくして、放電能力が充電能力を上回るように設定しなければならない。
【0016】
このように、図11のレベルシフト回路では、放電素子を構成する各素子のサイズを大きくする必要があるため、回路面積が増大するという問題があった。特に、入力信号INが低電圧化すると、放電素子N1、N2の放電能力が相対的に下がるため、回路面積が更に増大するという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明にかかるレベルシフト回路は、第1の電源端子と第1及び第2の出力端子間にそれぞれ接続され、相対的に低振幅で互いに相補の入力信号を制御端子にそれぞれ受ける第1導電型の第1及び第2のトランジスタと、第2の電源端子と前記第1及び第2の出力端子間にそれぞれ接続された第2導電型の第3及び第4のトランジスタと、前記第3のトランジスタの制御端子と前記第2の出力端子間に接続され、制御端子が前記第1の出力端子に接続された第2導電型の第5のトランジスタと、前記第4のトランジスタの制御端子と前記第1の出力端子間に接続され、制御端子が前記第2の出力端子に接続された第2導電型の第6のトランジスタと、前記第3のトランジスタの制御端子と第1の電圧供給端子間に接続され、前記第3のトランジスタがオフする方向に前記第3のトランジスタの制御端子電圧を変化させる作用を有する第1の負荷素子と、前記第4のトランジスタの制御端子と第2の電圧供給端子間に接続され、前記第4のトランジスタがオフする方向に前記第4のトランジスタの制御端子電圧を変化させる作用を有する第2の負荷素子と、を備え、前記第1及び第2の出力端子より相対的に高振幅で互いに相補の出力信号が出力される、ことを特徴とする。
【0018】
上述のような回路構成により、回路面積の増大を抑制等しつつ、容易に低振幅信号を高振幅信号に変換することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明により、回路面積の増大を抑制等しつつ、容易に低振幅信号を高振幅信号に変換することが可能なレベルシフト回路及びそれを備えた駆動回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態1にかかるレベルシフト回路を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態2にかかるレベルシフト回路を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態2にかかるレベルシフト回路の具体例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態2にかかるレベルシフト回路の具体例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態2にかかるレベルシフト回路の具体例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態2にかかるレベルシフト回路の具体例を示す図である。
【図7】図6に示すレベルシフト回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図8】本発明の実施の形態3にかかるレベルシフト回路を示す図である。
【図9】図4に示すレベルシフト回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図10】本発明の実施の形態4にかかるカラムドライバを示す図である。
【図11】関連技術のレベルシフト回路を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。なお、図面は簡略的なものであるから、この図面の記載を根拠として本発明の技術的範囲を狭く解釈してはならない。また、同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0022】
実施の形態1
図1は、本発明の実施の形態1にかかるレベルシフト回路を示す図である。本実施の形態にかかるレベルシフト回路は、回路面積の増大を抑制等しつつ、容易に低振幅信号を高振幅信号に変換することができることを特徴とする。以下、具体的に説明する。
【0023】
図1に示すレベルシフト回路100は、Nチャネル型(第1導電型)のMOSトランジスタ(第1のトランジスタ。以下、単にNMOSトランジスタと称す)M1と、NMOSトランジスタ(第2のトランジスタ)M2と、Pチャネル型(第2導電型)のMOSトランジスタ(第3のトランジスタ。以下、単にPMOSトランジスタと称す)M3と、PMOSトランジスタ(第4のトランジスタ)M4と、PMOSトランジスタ(第5のトランジスタ)M5と、PMOSトランジスタ(第6のトランジスタ)M6と、負荷素子(第1の負荷素子)11と、負荷素子(第2の負荷素子)12と、低振幅用のインバータLINVと、を備える。
【0024】
まず、レベルシフト回路100の回路構成について説明する。なお、入力信号VI及びその反転信号(入力信号)VIBは、電圧レベルVE3及びVE4(VE3<VE4)の振幅を有する互いに相補な低振幅の入力信号である。電源端子E1には、低電位側の電源電圧VE1が供給されている。電源端子E2には、高電位側の電源電圧VE2が供給されている。電圧の大小関係は、VE1≦VE3<VE4<VE2とする。
【0025】
(NMOSトランジスタM1)
NMOSトランジスタM1では、ソースが電源端子E1に接続され、ドレインが出力ノード(第1の出力端子)3に接続され、ゲート(制御端子)が入力ノード1に接続される。NMOSトランジスタM1は出力ノード3の放電素子として用いられ、外部から入力ノード1に供給された低振幅の入力信号VIと電源端子E1の電位VE1との電位差に応じてそのドレイン電流が制御される。なお、出力ノード3の電位は、出力信号VOBとして外部に出力される。
【0026】
(NMOSトランジスタM2)
NMOSトランジスタM2では、ソースが電源端子E1に接続され、ドレインが出力ノード(第2の出力端子)4に接続され、ゲート(制御端子)がノード2に接続される。なお、ノード2は、インバータLINVを介して入力ノード1に接続される。つまり、ノード2の電位は、入力ノード1の電位の反転値を示す。NMOSトランジスタM2は出力ノード4の放電素子として用いられ、入力信号VIの反転信号VIBと電源端子E1の電位VE1との電位差に応じてそのドレイン電流が制御される。なお、出力ノード4の電位は、出力信号VOとして外部に出力される。
【0027】
(PMOSトランジスタM3)
PMOSトランジスタM3では、ソースが電源端子E2に接続され、ドレインが出力ノード3に接続され、ゲート(制御端子)がノード5に接続される。PMOSトランジスタM3は出力ノード3の充電素子として用いられ、ノード5の電位と電源端子E2の電位VE2との電位差に応じてそのドレイン電流が制御される。
【0028】
(PMOSトランジスタM4)
PMOSトランジスタM4では、ソースが電源端子E2に接続され、ドレインが出力ノード4に接続され、ゲート(制御端子)がノード6に接続される。PMOSトランジスタM4は出力ノード4の充電素子として用いられ、ノード6の電位と電源端子E2の電位VE2との電位差に応じてそのドレイン電流が制御される。
【0029】
(PMOSトランジスタM5,M6)
PMOSトランジスタM5では、第1の端子がノード5に接続され、第2の端子が出力ノード4に接続され、ゲート(制御端子)が出力ノード3に接続される。また、PMOSトランジスタM6では、第1の端子がノード6に接続され、第2の端子が出力ノード3に接続され、ゲート(制御端子)が出力ノード4に接続される。
【0030】
(負荷素子11)
負荷素子11では、一方の端子が電圧供給端子E2Aに接続され、他方の端子がノード5に接続される。負荷素子11は、PMOSトランジスタM3がオフする方向に当該PMOSトランジスタM3のゲート電圧を変化させる作用を有する。なお、電圧供給端子E2Aには、電源電圧VE2に十分に近い電圧レベルの電圧VE2Aが供給されており、任意の電源端子から直接又は間接的に(任意の素子を介して)供給されてもよい。
【0031】
(負荷素子12)
負荷素子12では、一方の端子が電圧供給端子E2Bに接続され、他方の端子がノード6に接続される。負荷素子12は、PMOSトランジスタM4がオフする方向に当該PMOSトランジスタM4のゲート電圧を変化させる作用を有する。なお、電圧供給端子E2Bには、電源電圧VE2に十分に近い電圧レベルの電圧VE2Bが供給されており、任意の電源端子から直接又は間接的に(任意の素子を介して)供給されてもよい。
【0032】
このような回路構成により、出力ノード3、4から相対的に高振幅で互いに相補の出力信号VOB、VOがそれぞれ出力される。
【0033】
次に、レベルシフト回路100の動作について具体的に説明する。初期状態として、入力信号VIを受ける入力ノード1が低振幅のローレベル(VE3)、入力信号VIの相補信号VIBを受けるノード2が低振幅のハイレベル(VE4)、出力ノード3が高振幅のハイレベル(VE2付近)、出力ノード4が高振幅のローレベル(VE1)を示し、ノード5、6がそれぞれVE2A、VE2Bを示すものとする。このとき、NMOSトランジスタM1、M2はそれぞれオフ、オンとなり、PMOSトランジスタM5、M6はそれぞれオフ、オンとなる。また、PMOSトランジスタM3、M4は共にオフとなっている。なおPMOSトランジスタM6がオンのため、出力ノード3とノード6は導通している。
【0034】
入力信号VIが低振幅のローレベル(VE3)からハイレベル(VE4)に変化すると、ノード2の電位も低振幅のハイレベル(VE4)からローレベル(VE3)に変化し、NMOSトランジスタM1、M2はそれぞれオン、オフとなる。オンとなったNMOSトランジスタM1により、出力ノード3の電位はハイレベル(VE2付近)から低下する。出力ノード3の電位がPMOSトランジスタM5のオンレベル(VE2A−|Vtp5|)を下回ると、PMOSトランジスタM5がオン(ゲート・ソース間電圧がまだ小さい状態)となり、ノード5の電位はハイレベル(VE2A)から出力ノード3の電位低下に追随した電位(出力ノード3からPMOSトランジスタM5の閾値電圧の絶対値|Vtp5|だけ高い電位)となる。なお、PMOSトランジスタM5のドレイン(出力ノード4)がローレベルのとき、PMOSトランジスタM3は、出力ノード3の電位が(VE2−|Vtp3|−|Vtp5|)を下回るまでオンとはならない。なお、Vtp3、Vtp5は、PMOSトランジスタM3、M5のそれぞれのしきい値電圧である。
【0035】
一方、出力ノード3の電位の低下に伴い、ノード6の電位は、オン状態(ゲート・ソース間電圧が大きい状態)のPMOSトランジスタM6を介して出力ノード3に追随して(同電位で)低下する。出力ノード3(ノード6)の電位が、PMOSトランジスタM4のオンレベル(VE2−|Vtp4|)を下回ると、PMOSトランジスタM4がオンとなり、出力ノード4の電位がローレベル(VE1)から急速にハイレベルのVE2付近まで上昇する。なお、Vtp4は、PMOSトランジスタM4のしきい値電圧のことである。
【0036】
出力ノード4の電位の上昇によりPMOSトランジスタM6がオフとなり、ノード6の電位の低下は停止する。一方、出力ノード3の電位の低下と、出力ノード4の電位の上昇により、PMOSトランジスタM5がオン(ゲート・ソース間電圧が大きい状態)となる。このとき、ノード5はオン状態のPMOSトランジスタM5を介して出力ノード4と導通し、ノード5の電位は出力ノード4の電位の上昇に追随してVE2付近に急速に上昇する。このため、PMOSトランジスタM3は、出力ノード3の電位低下によりわずかにオン状態となる場合があっても、すぐにオフ状態に戻る。そして出力ノード3の電位は、オン状態のNMOSトランジスタM1によりローレベル(VE1)まで低下する。
【0037】
負荷素子11、12は、それぞれ電圧供給端子E2A、E2Bから供給される電流によりPMOSトランジスタM3、M4のゲート(ノード5、6)に対して充電作用を有する。PMOSトランジスタM4の充電作用によりVE2付近に引き上げられた出力ノード4は、オン状態のPMOSトランジスタM5を介して負荷素子11の充電作用によりVE2付近の電位(例えばVE2A)に保持される。一方、ノード6は、負荷素子12の充電作用によりVE2付近の電位(例えばVE2B)に引き上げられ、PMOSトランジスタM4はオフとなる。
【0038】
なお、図1のレベルシフト回路100は対称構成のため、入力信号VIが低振幅のハイレベル(VE4)からローレベル(VE3)に変化するときの作用は、入力信号の相補信号VIBがローレベル(VE3)からハイレベル(VE4)に変化するときの作用と同じであり、上記作用説明が参照される。
【0039】
このように、本実施の形態にかかるレベルシフト回路100では、出力安定状態の場合、放電素子のNMOSトランジスタM1、M2の一方がオンし、充電素子のPMOSトランジスタM3、M4は共にオフし、高振幅のハイレベルの出力ノードが負荷素子11又は12の充電作用により保持される。したがって出力ノード3、4の放電動作は、NMOSトランジスタM1、M2の放電能力が負荷素子11,12の充電能力を超えれば実行される。このため、負荷素子11、12はPMOSトランジスタM3、M4のゲート(ノード5、6)に対する充電作用が比較的小さく設定されるか、又は、入力信号VIの変化タイミングにおいて該充電作用が一時的に停止されるよう設定される。これにより、本実施の形態にかかるレベルシフト回路100は、NMOSトランジスタM1、M2のゲートに印加される入力信号VI、VIBが低振幅でも容易に高振幅信号に変換することができる。
【0040】
また、出力ノード3、4のレベルシフト動作において、例えばNMOSトランジスタM1がオフからオンとなる場合、当該NMOSトランジスタM1と直列接続されているPMOSトランジスタM3は、過渡的にわずかにオンとなる場合があっても、NMOSトランジスタM1の放電作用を妨げる充電作用をもつことはない。このため出力ノード3の電位は、NMOSトランジスタM1の放電作用により、高振幅のハイレベル(VE2)からローレベル(VE1)に速やかに低下する。このときPMOSトランジスタM3及びNMOSトランジスタM1を介して電源(E2−E1)間を過渡的に流れる消費電流はほとんどない。また、PMOSトランジスタM6を介して出力ノード3の電位をハイレベル(VE2付近)に保持していた負荷素子12の電流も、NMOSトランジスタM1を介して電源(E2B−E1)間を過渡的に流れるが十分小さい。なお、NMOSトランジスタM1がオンからオフとなる場合にも上記説明が参照される。
【0041】
一方、オンからオフとなるNMOSトランジスタM2と直列接続されているPMOSトランジスタM4は、出力ノード3が低下するとオンとなり、出力ノード4の電位を速やかにハイレベル(VE2付近)に引き上げる。なお、電源(E2−E1)間の過渡的な消費電流は、出力ノード4がハイレベルに変化すると、PMOSトランジスタM5、M6の作用により遮断され、出力安定状態では生じない。なお、NMOSトランジスタM2がオフからオンとなる場合にも上記説明が参照される。
【0042】
また、電圧供給端子電圧VE2A、VE2Bが電源電圧VE2より若干低電位の場合、出力ノード3、4がハイレベルとなる電位も電源電圧VE2より若干低電位となる。しかし、ノード5、6がPMOSトランジスタM3、M4を十分オフとする電位に保持されていれば問題ない。すなわち、レベルシフト回路100の後段に接続されるデジタル回路等の動作にも支障はない。
【0043】
なお、図11に示す従来技術の場合、放電素子N1、N2のW/L比を大きくした場合、寄生容量の増加等によりレベルシフト動作が遅くなり、素子N1、P1が同時にオン状態、あるいは素子N2、P2が同時にオン状態となる期間が長引く可能性があった。それにより、過渡的に流れる貫通電流が増加して、消費電力が増大するという問題があった。特に、入力信号INが低電圧化するとこの問題は顕在化するが、この問題を解決するために素子サイズを大きくするには限界があった。
【0044】
一方、本実施の形態にかかるレベルシフト回路100では、上述のように、PMOSトランジスタM5、M6が、それぞれ充電素子のPMOSトランジスタM3、M4のゲートと出力ノード4、3との間の接続を、出力ノード3、4の電圧レベルに応じて導通、非導通に制御するスイッチ動作的な作用を有している。そのため、直列接続される放電用のNMOSトランジスタM1、M2と充電用のPMOSトランジスタM3、M4との同時オンがレベルシフト動作の過程でほとんど起こらない。これにより、本実施の形態にかかるレベルシフト回路100は、低消費電力で高速なレベルシフト動作を実現することができる。
【0045】
また、本実施の形態にかかるレベルシフト回路100において、充電素子のPMOSトランジスタM3、M4のゲート・ソース間電圧(充電能力に対応)は、PMOSトランジスタM5、M6のオン、オフの変化のタイミングによって自動制御され、出力信号VO、VOBの振幅(高位側電源電圧:VE2)には依存しない。そのため、高位側電源電圧(VE2)の高低による素子サイズの大幅調整は必要としない。つまり、本実施の形態にかかるレベルシフト回路100では、従来技術と異なり、NMOSトランジスタM1、M2の放電能力が充電素子P1、P2の充電能力を十分上回るように素子サイズを調整する必要がないため、設計が容易である。
【0046】
また、本実施の形態にかかるレベルシフト回路100において、PMOSトランジスタM3〜M6は、チャネル幅W及びチャネル長Lの何れも最小サイズにして構成可能である。NMOSトランジスタM1、M2は、チャネル長Lを最小サイズにし、チャネル幅Wを最小サイズよりも若干大きくして構成可能である。また、負荷素子11、12も、電流源トランジスタ(図4)、ダイオード接続トランジスタ(図5)、スイッチトランジスタ(図6)によって構成される場合には、そのサイズを十分に小さくすることができる。それにより、本実施の形態にかかるレベルシフト回路100は、回路面積の増大を抑制することができる。
【0047】
なお、負荷素子11、12は、PMOSトランジスタM3、M4のゲートをオフレベルに引き上げるとともに、出力安定状態でハイレベル(VE2)の出力ノード(3又は4)を保持するのに必要最小限の充電作用を有すればよい。したがって、負荷素子11、12には、抵抗素子(図3)、電流源(図4)、ダイオード接続トランジスタ(図5)等を用いることができる。あるいは、負荷素子11、12には、出力ノード3、4のレベルシフト動作時にはオフし、出力安定状態時にはオンするようなスイッチトランジスタ(図6、図7)を用いることもできる。
【0048】
実施の形態2
図2は、本発明の実施の形態2にかかるレベルシフト回路を示す図である。図2に示すレベルシフト回路101は、図1に示すレベルシフト回路100と比較して、電圧供給端子E2A、E2Bを電源端子E2と同一としている。レベルシフト回路101のその他の回路構成及び動作は、図1に示すレベルシフト回路100と同様であるため、説明を省略する。以下、負荷素子11、12の実施例(具体例)を図3〜図6を用いて説明する。
【0049】
図3は、図2に示すレベルシフト回路101において、負荷素子11、12がそれぞれ抵抗素子11_1、12_1によって構成された場合の実施例を示す。図3に示すレベルシフト回路101_1では、抵抗素子11_1の一端が電源端子E2に接続され、他端がノード5に接続される。抵抗素子12_1の一端が電源端子E2に接続され、他端がノード6に接続される。
【0050】
レベルシフト回路101_1は、外部からの制御信号を受けずにレベルシフト動作する。抵抗素子11_1、12_1は、それぞれPMOSトランジスタM3、M4のゲート(ノード5、6)に対する充電作用が比較的小さくなるような抵抗値に設定される。ノード5、6の電位は、それぞれ抵抗素子11_1、12_1により、出力安定状態において電源電圧VE2に保持される。
【0051】
図4は、図2に示すレベルシフト回路101において、負荷素子11、12がそれぞれ電流源11_2、12_2によって構成された場合の実施例を示す。図4に示すレベルシフト回路101_2では、電流源11_2の入力端子が電源端子E2に接続され、出力端子がノード5に接続される。電流源12_2の入力端子が電源端子E2に接続され、出力端子がノード6に接続される。
【0052】
レベルシフト回路101_2は、外部からの制御信号を受けずにレベルシフト動作する。電流源11_2、12_2は、それぞれPMOSトランジスタM3、M4のゲート(ノード5、6)に対する充電作用が比較的小さくなるような電流値に設定される。ノード5、6の電位は、それぞれ電流源11_2、12_2により、出力安定状態において電源電圧VE2に保持される。
【0053】
なお、電流源11_2、12_2は、所定のバイアス電圧がゲートに与えられた電流源トランジスタにより構成されてもよい。図4の場合、例えば、電流源11_2、12_2は、ソースが電源端子E2に接続され、ドレインがノード5,6にそれぞれ接続され、ゲートに所定のバイアス電圧が与えられたPMOSトランジスタにより構成可能である。
【0054】
図9は、図4のレベルシフト回路101_2のシミュレーション波形を示す図である。図9では、入力信号VIが振幅0V−1.6V(VE3=0V、VE4=1.6V)、周期1usのパルス信号であって、出力信号VO,VOBが振幅0V−20V(VE1=0V、VE2=20V)の信号である場合を例に説明する。
【0055】
図9より、レベルシフト回路101_2では、低振幅の入力信号VIの電圧レベルの変化に応じて、出力信号VO(出力ノード4の電圧波形)、VOB(出力ノード3の電圧波形)が速やかに変化していることが確認できる。つまり、図9より、レベルシフト回路101_2が高速にレベルシフト動作していることが確認できる。なお、関連技術(図11)のレベルシフト回路では、回路面積が過大にならないサイズのトランジスタによって構成されている場合、図9に示すような速やかなレベルシフト動作は行われない。
【0056】
図5は、図2に示すレベルシフト回路101において、負荷素子11、12がそれぞれダイオード接続トランジスタ11_3、12_3によって構成された場合の実施例を示す。図5に示すレベルシフト回路101_3において、ダイオード接続トランジスタ11_3では、ソースが電源端子E2に接続され、ドレイン及びゲートがノード5に共通接続される。ダイオード接続トランジスタ12_3では、ソースが電源端子E2に接続され、ドレイン及びゲートがノード6に共通接続される。
【0057】
レベルシフト回路101_3は、外部からの制御信号を受けずにレベルシフト動作する。ダイオード接続トランジスタ11_3、12_3は、それぞれPMOSトランジスタM3、M4のゲート(ノード5、6)に対する充電作用が比較的小さくなるような素子サイズに設定される。ノード5、6の電位は、出力安定状態においてPMOSトランジスタM3、M4がオフとなる電位に保持される。
【0058】
なお、ダイオード接続トランジスタ11_3、12_3は、ゲート・ソース間電圧の絶対値が閾値電圧の絶対値未満の場合にオフとなる。したがって、ノード5、6の電位は、電源電圧VE2まで上昇せず、電源電圧VE2より若干低電位に留まる。このためハイレベルの出力ノード(3又は4)も電源電圧VE2より若干低電位となる。しかし、PMOSトランジスタM3、M4はオフしているため消費電流が増加することはない。また出力ノード3、4の後段に高振幅(VE1−VE2)で動作するデジタル回路等を接続する場合にも、当該デジタル回路の動作に支障はない。
【0059】
レベルシフト回路101_3におけるダイオード接続トランジスタ11_3、12_3の作用は、ノード5、6及び出力ノード3、4のハイレベルの電位が電源電圧VE2より若干低電位に留まるという点において、図1のレベルシフト回路100における電圧供給端子電圧VE2A、VE2Bが電源電圧VE2より若干低電位とされるときの作用(例えば負荷回路11、12を抵抗素子や電流源で構成した場合)と同様である。
【0060】
図6は、図2に示すレベルシフト回路101において、負荷素子11、12がそれぞれPチャネル型のスイッチトランジスタ11_4、12_4によって構成された場合の実施例を示す。図6に示すレベルシフト回路101_4において、スイッチトランジスタ11_4では、ソースが電源端子E2に接続され、ドレインがノード5に接続され、ゲートに外部からの制御信号CTLが印加される。スイッチトランジスタ12_4では、ソースが電源端子E2に接続され、ドレインがノード6に接続され、ゲートに制御信号CTLが印加される。つまり、スイッチトランジスタ11_4、12_4は、制御信号CTLによりそのオンオフが制御される。
【0061】
レベルシフト回路101_4は、外部からの制御信号CTLを受けてレベルシフト動作する。スイッチトランジスタ11_4、12_4は、制御信号CTLに応じて、入力信号VIの論理値が変化しうるタイミングを含む所定期間にて共にオフに制御され、前記所定期間以外(出力安定期間)にて共にオンに制御される。これにより入力信号VIの論理値が変化しうる所定期間において、ノード5、6への充電作用が停止されて過渡的に発生する消費電流が遮断されるため、高速なレベルシフト動作と低消費電力化が実現できる。また、該所定期間以外(出力安定期間)ではノード5、6への充電作用が再開され、ハイレベル(VE2)の出力ノード(3又は4)は安定に保持される。このときのノード5、6への充電作用を強い充電作用に設定してもレベルシフト動作には影響を与えない。つまり、図6に示すレベルシフト回路101_4の構成は、図3〜図5の構成と比較して、レベルシフト動作を高速化するとともに、周辺回路や外部からのカップリングノイズ等による電圧レベルの変動を抑制する能力を高くした構成である。
【0062】
図7は、図6のレベルシフト回路101_4における入力信号VI、入力相補信号VIB、出力信号VO、出力相補信号VOBと制御信号CTLのタイミングチャートである。なお、入力信号VIとして、低振幅のデータ信号が所定の周期にて入力される。図7では、3データ期間TD1、TD2、TD3に対して、入力信号VIがハイレベル、ローレベル、ローレベルのデータ信号が入力され、データ期間TD1の手前ではローレベルのデータ信号が入力されている場合を例に説明する。
【0063】
スイッチトランジスタ11_4、12_4は、制御信号CTLに応じて、入力信号VIの論理値が変化しうるタイミング(各データ期間の開始のタイミングtd0、td1、td2)を含む期間T1(t0〜t1、t2〜t3、t4〜t5)にて共にオフに制御され、それ以降の出力安定期間T2にて共にオンに制御される。
【0064】
期間T1の開始時刻は、データ期間の開始のタイミング(td0,td1,td3)又はそれより手前に設定される。期間T1の終了時刻(期間T2の開始時刻)は、出力ノード3、4のレベルシフト動作がほぼ完了している時刻に設定される。言い換えると、期間T1の終了時刻は、ハイレベルに変化する出力ノード(3又は4)の電位が電圧VE2付近に到達している時刻に設定される。したがって、t0≦td0<t1、t2≦td1<t3、t4≦td2<t5の関係が成り立つ。
【0065】
期間T1では、スイッチトランジスタ11_4、12_4がオフしており、ノード5、6への充電作用が停止されて過渡的に発生する消費電流が遮断されるため、高速なレベルシフト動作と低消費電力化が実現できる。期間T2では、スイッチトランジスタ11_4、12_4がオンしており、出力ノード(3又は4)及びノード5、6が安定にハイレベル(VE2)に保持される。
【0066】
なお、制御信号CTLの論理値変化のタイミングは、出力信号VO、VOBのレベルシフトのタイミングに影響を与えない。すなわち、スイッチトランジスタ11_4、12_4がオフしている期間T1内であれば、入力信号VIの論理値の変化のタイミングに応じて高速にレベルシフト動作が行われる。したがって制御信号CTLの電圧レベルの変化は緩やかであっても構わない(但し、期間T1の開始時刻がtd0,td1,td2と同時の場合は除く)。このため制御信号CTLを出力するバッファ回路は比較的小さいトランジスタサイズによって構成されてもよい。それにより、回路規模の増大が抑制され、EMIが低減される。
【0067】
実施の形態3
図8は、本発明の実施の形態3にかかるレベルシフト回路を示す図である。図8に示すレベルシフト回路102では、図1に示すレベルシフト回路100と比較して、各トランジスタの導電型が変更されている。具体的には、NMOSトランジスタM1、M2がそれぞれPMOSトランジスタM11、M12に置き換えられ、PMOSトランジスタM3〜M6がそれぞれNMOSトランジスタM13〜M16に置き換えられている。また、電源電圧の大小関係が逆となるように変更されている。具体的には、VE1≧VE3>VE4>VE2の関係となるように変更されている。レベルシフト回路102のその他の回路構成及び動作は、各トランジスタの導電型の変更及び電源電圧の大小関係の逆転に伴い、出力端子の充電作用と放電作用も逆転するが、原理的には図1に示すレベルシフト回路100と同様であるため、説明を省略する。
【0068】
レベルシフト回路102は、低振幅(VE3〜VE4)の入力信号VIを受け、低電位側へ拡大した振幅(VE1〜VE2)の出力信号VO及び出力相補信号VOBを出力する。なお、図1から図2〜図6への変更と同様の変更が図8においても可能である。
【0069】
実施の形態4
図10は、本発明の実施の形態4にかかる表示装置に用いられるカラムドライバ(駆動回路)の構成の一実施例を示す図である。図10は、本発明のレベルシフト回路を多出力ドライバのレベルシフト回路に適用した一例を示している。
【0070】
図10を参照すると、カラムドライバ200は、シフトレジスタ510と、データレジスタ/ラッチ520と、レベルシフト回路群530と、デジタルアナログ変換回路群540と、出力バッファ群550と、基準電圧発生回路560と、を備える。
【0071】
シフトレジスタ510は、クロック信号clkに同期してラッチアドレスの選択を行うラッチタイミング信号を生成する回路である。データレジスタ/ラッチ520は、シフトレジスタ510からの出力(ラッチタイミング信号)に基づき、デジタルデータをラッチして出力データ信号として出力する回路である。レベルシフト回路群530は、データレジスタ/ラッチ520の各段の出力データ信号を受けレベルシフトするレベルシフト回路531を複数備える。
【0072】
デジタルアナログ変換回路群540は、レベルシフト回路群530の出力信号(映像データ)と、基準電圧発生回路560からの互いにレベルの異なる基準電圧を受け、映像データに対応する参照電圧を選択出力するデジタルアナログ変換回路を複数備える。出力バッファ群550は、デジタルアナログ変換回路群540にて選択された参照電圧を受け、映像データに対応する階調電圧信号を表示装置のデータ線に出力する回路である。
【0073】
シフトレジスタ510とデータレジスタ/ラッチ520には、低振幅の電源電圧(VE3、VE4)が供給される。レベルシフト回路群530、デジタルアナログ変換回路群540、出力バッファ群550には、高振幅の電源電圧(VE1、VE2)が供給される。
【0074】
図10に示す構成において、レベルシフト回路群530に含まれる複数のレベルシフト回路531は、データレジスタ/ラッチ520からの低振幅の出力信号を入力し、高振幅の相補な出力信号を出力する、これらレベルシフト回路531として、例えば図1〜図5等を参照して説明したレベルシフト回路を用いることができる。なお低振幅用のインバータLINVは、データレジスタ/ラッチ520側に組み込んでもよい。また、制御信号CTLの生成回路を追加すれば、これらレベルシフト回路531として、図6を参照して説明したレベルシフト回路を用いることができる。このように、本実施の形態にかかるカラムドライバ(駆動回路)は、本発明のレベルシフト回路を適用することにより、低消費電力化及び高速動作を実現することができる。また、省面積化による低コスト化も実現可能である。
【0075】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0076】
1 入力ノード
2 ノード2
3、4 出力ノード
5、6 ノード
11、12 負荷素子
11_1、12_1 抵抗素子
11_2、12_2 電流源
11_3、12_3 ダイオード接続トランジスタ
11_4、12_4 スイッチトランジスタ
100〜102、101_1〜101_4 レベルシフト回路
200 カラムドライバ
510 シフトレジスタ
520 データレジスタ/ラッチ
530 レベルシフト回路群
531 レベルシフト回路
540 デジタルアナログ変換回路群
550 出力バッファ群
560 基準電圧発生回路
E1、E2 電源端子
E2A、E2B 電圧供給端子
LINV インバータ
M1、M2 NMOSトランジスタ
M3〜M6 PMOSトランジスタ
M11、M12 PMOSトランジスタ
M13〜M16 NMOSトランジスタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電源端子と第1及び第2の出力端子間にそれぞれ接続され、相対的に低振幅で互いに相補の入力信号を制御端子にそれぞれ受ける第1導電型の第1及び第2のトランジスタと、
第2の電源端子と前記第1及び第2の出力端子間にそれぞれ接続された第2導電型の第3及び第4のトランジスタと、
前記第3のトランジスタの制御端子と前記第2の出力端子間に接続され、制御端子が前記第1の出力端子に接続された第2導電型の第5のトランジスタと、
前記第4のトランジスタの制御端子と前記第1の出力端子間に接続され、制御端子が前記第2の出力端子に接続された第2導電型の第6のトランジスタと、
前記第3のトランジスタの制御端子と第1の電圧供給端子間に接続され、前記第3のトランジスタがオフする方向に前記第3のトランジスタの制御端子電圧を変化させる作用を有する第1の負荷素子と、
前記第4のトランジスタの制御端子と第2の電圧供給端子間に接続され、前記第4のトランジスタがオフする方向に前記第4のトランジスタの制御端子電圧を変化させる作用を有する第2の負荷素子と、を備え、
前記第1及び第2の出力端子より相対的に高振幅で互いに相補の出力信号が出力される、ことを特徴とするレベルシフト回路。
【請求項2】
前記第1及び第2の電圧供給端子が、前記第2の電源端子と同一とされることを特徴とする請求項1のレベルシフト回路。
【請求項3】
前記第1及び第2の負荷素子が、抵抗素子により構成されることを特徴とする請求項1又は2記載のレベルシフト回路。
【請求項4】
前記第1及び第2の負荷素子が、電流源により構成されることを特徴とする請求項1又は2記載のレベルシフト回路。
【請求項5】
前記第1及び第2の負荷素子が、第2導電型のダイオード接続トランジスタにより構成されることを特徴とする請求項1又は2記載のレベルシフト回路。
【請求項6】
前記第1及び第2の負荷素子が、制御信号によりオンオフが制御されるスイッチトランジスタにより構成され、
前記スイッチトランジスタは、前記入力信号が変化するタイミングを含む所定の期間はオフとされる、ことを特徴とする請求項1又は2記載のレベルシフト回路。
【請求項7】
デジタルデータをラッチするラッチ回路からの相対的に低振幅の信号を受け相対的に高振幅の信号にレベルシフトして出力する請求項1乃至6のいずれか一項に記載のレベルシフト回路と、
前記レベルシフト回路からのデジタル信号を受け、アナログ信号に変換するデジタルアナログ変換回路と、
前記デジタルアナログ変換回路の出力を受け表示パネルのデータ線を駆動するバッファと、を備えた駆動回路。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2012−124701(P2012−124701A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−273562(P2010−273562)
【出願日】平成22年12月8日(2010.12.8)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】