説明

ログ管理システム、ログ管理システムプログラム及びログ管理システムプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

【課題】監査対象の監査ログを管理するログ管理システムにおいて、患者の検査時における医用装置のパフォーマンスの低下を抑制すること。
【解決手段】超音波診断装置11の装置状態を監視して、磁気ディスク装置16へのデータの記録に適している時間帯であるかを判断する状態監視・判断201と、ユーザによって監査対象のイベントが発生すると、そのイベントに関する操作ログを生成する操作ログ生成処理202と、状態監視判断201の判断によって、操作ログ生成処理202で生成した操作ログを磁気ディスク装置16に直接に記録したり、操作ログを一時的にメインメモリ17に記録させた後、磁気ディスク装置16に記録したりする操作ログ記録処理203と、磁気ディスク装置16に記憶された操作ログを生成の古いものから順に読み出し、監査ログとして不足している情報と操作ログとを組み合わせて監査ログを生成する監査ログ生成処理204とを実現させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用装置に係るアプリケーションの操作ログを記録し、それを基に監査の際に監査ログを生成して表示、取り出しを行なうログ管理システム、ログ管理システムプログラム及びログ管理システムプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
医用装置が保有する患者情報は、画像データ、手術に関する情報及び検査結果等の診断情報と、患者名、患者ID(IDentification)、医用装置に関する情報、疾患名、疾患部位、検査種及び撮影等の日時などの個人情報とから構成される。読影診断担当の医師、病理的診断担当の医師及び主治医師等によって、個人情報を用いて必要な患者情報が適宜読み出され使用される。各医師は、読み出した患者情報を構成する診断情報を観察しながら、自らの所見を別途電子カルテ等に記入することで医用情報として補完され、その医用情報の共有化が実現される。
【0003】
医用装置においては、患者のプライバシー保護の観点から、患者の個人情報が適切に扱われていることを検査するために、監査ログと呼ばれるログ管理のための履歴が記録される。ここで、監査ログとは、例えば、医用装置において、患者情報を扱ったイベントに関する情報及びその他の監査対象のイベントに関する情報を5W1H方式で記録したものである。
【0004】
医用装置で個人情報に対するアクセス操作等が行なわれた場合、それら操作に関する内容が監査ログとして漏れなく記録される。監査ログの内容には、イベントID、アクション(実行、生成、更新作成、削除)、日時、イベントタイプ(イベントIDを補足する情報)、ユーザID、検査種UID(Unique IDentifier)、患者ID、アプリケーション名、送信システム名及び受信アプリケーション名等があるが、アクセス操作等によって記録する内容は異なる。個人情報に対するアクセス操作が行なわれる毎に、操作内容を監査ログとして追記していく。
【0005】
患者の個人情報にアクセスするソフトウェアは、アクセスする度に医用装置のシステム状態を意識することなく監査ログをアーカイブメモリとしての磁気ディスク装置に記録している。
【0006】
なお、本願に関連する公知文献としては、例えば次のようなものがある。
【特許文献1】特開昭64−14669号公報
【特許文献2】特開平1−143532号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
患者の個人情報へアクセスするイベント及びその他の監査対象のイベントによっては、短時間に多量の監査ログを記録することになる。一方、医用装置を用いて画像の記録等のイベントを行なう。しかし、監査ログを磁気ディスク装置に直接記録するには、一時的に多量の中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)リソースと磁気ディスク装置への記録に多くの時間(磁気ディスク装置の性能に依存)を必要とするため、中央処理装置や磁気ディスク装置の性能によっては医用装置のパフォーマンス(応答性)の低下を招く。
【0008】
医用装置のパフォーマンスが低下することで、リアルタイム性を重要視する造影剤検査等の検査に支障を来したり、検査業務のスループットの低下を招いたりしていた。
【0009】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、患者の検査時における医用装置のパフォーマンスの低下を抑制できるログ管理システム、ログ管理システムプログラム及びログ管理システムプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るログ管理システムは、上述した課題を解決するために、医用装置を構成し、操作ログを記録する記憶装置と他の記憶装置とを少なくとも有するコンピュータに、前記医用装置の装置状態を監視して、前記記憶装置へのデータの記録に適している時間帯であるか否かを判断する状態監視・判断手段と、監査対象のイベントが発生すると、そのイベントに関する操作ログを生成する操作ログ生成処理手段と、前記状態監視・判断手段の判断によって、前記操作ログ生成処理手段で生成した前記操作ログを前記記憶装置に直接に記録したり、前記操作ログを一時的に前記他の記憶装置に記録させた後、前記記憶装置に記録したりする操作ログ記録処理手段と、前記記憶装置に記憶された操作ログを読み出し、監査ログとして不足している情報と前記操作ログとを組み合わせて監査ログを生成する監査ログ生成処理手段とを含む。
【0011】
本発明に係るログ管理システムプログラムは、上述した課題を解決するために、医用装置を構成し、操作ログを記録する記憶装置と他の記憶装置とを少なくとも有するコンピュータに、前記医用装置の装置状態を監視して、前記記憶装置へのデータの記録に適している時間帯であるか否かを判断する状態監視・判断機能と、監査対象のイベントが発生すると、そのイベントに関する操作ログを生成する操作ログ生成処理機能と、前記状態監視・判断機能の判断によって、前記操作ログ生成処理機能で生成した前記操作ログを前記記憶装置に直接に記録したり、前記操作ログを一時的に前記他の記憶装置に記録させた後、前記記憶装置に記録したりする操作ログ記録処理機能と、前記記憶装置に記憶された操作ログを読み出し、監査ログとして不足している情報と前記操作ログとを組み合わせて監査ログを生成する監査ログ生成処理機能とを実現させる。
【0012】
本発明に係るログ管理システムプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上述した課題を解決するために、医用装置を構成し、操作ログを記録する記憶装置と他の記憶装置とを少なくとも有するコンピュータに、前記医用装置の装置状態を監視して、前記記憶装置へのデータの記録に適している時間帯であるか否かを判断する状態監視・判断機能と、監査対象のイベントが発生すると、そのイベントに関する操作ログを生成する操作ログ生成処理機能と、前記状態監視・判断機能の判断によって、前記操作ログ生成処理機能で生成した前記操作ログを前記記憶装置に直接に記録したり、前記操作ログを一時的に前記他の記憶装置に記録させた後、前記記憶装置に記録したりする操作ログ記録処理機能と、前記記憶装置に記憶された操作ログを読み出し、監査ログとして不足している情報と前記操作ログとを組み合わせて監査ログを生成する監査ログ生成処理機能とを実現させる。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係るログ管理システム、ログ管理システムプログラム及びログ管理システムプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体によると、患者の検査時における医用装置のパフォーマンスの低下を抑制できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明に係るログ管理システム、ログ管理システムプログラム及びログ管理システムプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施の形態について、添付図面を生成して説明する。
【0015】
図1は、本発明に係るログ管理システム、ログ管理システムプログラム及びログ管理システムプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施の形態を示すシステム構成図である。
【0016】
図1は、本発明に係るログ管理システム10を示し、このログ管理システム10には、医用装置としての超音波診断装置11と、種々の患者毎の患者情報を保管するサーバ12(1つに限定されない)とが備えられ、それらがLAN(Local Area Network)等のネットワークNを介して接続されている。なお、医用装置は超音波診断装置11に限定されるものではなく、例えば、X線コンピュータ断層撮影(X線CT)装置、磁気共鳴イメージング(MRI)装置及び核医学診断装置等であってもよい。
【0017】
超音波診断装置11は、撮像系(図示しない)の他、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)13、入力手段14、記録媒体用ドライブ15、磁気ディスク装置(HDD:Hard Disk Drive)16、メインメモリ(RAM:Random Access Memory)17、表示手段18及び通信制御手段19を含む一般的なコンピュータの構成とし、各種装置はシステムバスBを介して接続される。
【0018】
超音波診断装置11は、患者の診断情報を収集し、その診断情報を患者の個人情報と共に磁気ディスク装置16に記憶する。また、超音波診断装置11は、ネットワークNを介して診断情報等をサーバ12に記憶する場合もある。
【0019】
中央処理装置13は、メインメモリ17に記憶された各種プログラムを実行する装置である。入力手段14は、キーボード、ボタン、マウス又はトラックボール等であり、ユーザによって各種プログラムの実行等を指示するものである。
【0020】
記録媒体用ドライブ15は、フレキシブルディスク、光磁気ディスク及び追記型光ディスク等の可搬型の記録媒体20に対してデータの読み書きを行なう。
【0021】
磁気ディスク装置16は、診断情報及び患者の個人情報から構成される患者情報を基にした患者情報DB21を記憶する記憶装置である。診断情報は、画像データ、手術に関する情報及び検査結果等から構成され、また、患者の個人情報は、患者名、患者ID(IDentification)、医用装置に関する情報、疾患名、疾患部位、検査種及び撮影等の日時などから構成される。
【0022】
さらに、磁気ディスク装置16は、ログ管理システム10の構成に関するシステム構成情報22a、ログ管理システム10の使用が可能であるユーザに関するユーザ情報22b、及びユーザ毎の権限(ロール)に関するユーザ権限情報22cを記憶している。システム構成情報22aは、ログ管理システム10の構成部品、例えばアプリケーションを識別するために各アプリケーションをそれぞれバイナリ形式及びテキスト形式として記憶する。
【0023】
図2は、システム構成情報22aの一例を表として示す図である。
【0024】
図2に示した表には、システム構成情報22aとして、5種のアプリケーション識別するアプリケーションID(バイナリ形式)とアプリケーション名(テキスト形式)とを示している。また、システム構成情報22aとして、2種のサーバ12に関するサーバID(バイナリ形式)とサーバ名(テキスト形式)とを示している。なお、ユーザ情報22b及びユーザ権限情報22cについても、各ユーザ及び各権限がバイナリ形式及びテキスト形式として記憶される。
【0025】
また、図1に示した磁気ディスク装置16には、ログ管理システム10で生成する操作ログ(イベントログ)24を含む監査に関連する情報を記録することができる。
【0026】
メインメモリ17は揮発性の記憶装置であり、ログ管理システム10を動作させる各種プログラムや、それらプログラムの実行に伴うデータを一時的に記憶する。プログラムとして、超音波診断装置11全体を管理するアプリケーションプログラム101やログ管理システムプログラム102等を記憶する。
【0027】
ログ管理システムプログラム102は、状態監視・判断(状態監視・判断プログラム)201、操作ログ生成処理(操作ログ生成処理プログラム)202、操作ログ記録処理(操作ログ記録処理プログラム)203及び監査ログ生成処理(監査ログ生成処理プログラム)204を有している。ログ管理システムプログラム102は、磁気ディスク装置16へのアクセスを有する一般的なデータベース管理システム(DBMS:Data Base Management System)を用いて、患者情報DB21に対するアクセスの監査を行なう機能を有する。また、ワークエリア28は、プログラムの実行時に一時的に必要となるデータを記録する。なお、各プログラム201乃至204は、それぞれ別のプログラムとしてログ管理システム10に実装するものとして説明したが、それらを1つのプログラムとして実装してもよい。
【0028】
なお、各プログラム201乃至204を図1に示した記録媒体20に記憶させたり、各プログラム201乃至204をネットワークNを介してメインメモリ17に記憶させたりしてもよい。
【0029】
表示手段18は、監査ログ生成処理203で生成したテキスト形式の監査ログ等を表示する。なお、監査ログをXML(eXtensible Markup Language)文書として、記録媒体20やネットワークN上のサーバ12に取り出してもよい。
【0030】
通信制御手段19は、コンピュータ外部のサーバ12や超音波診断装置11の撮像系等と、リクエスト及びデータの交換等を行なうように、ネットワークNを介した通信に使用する。
【0031】
図3は、ログ管理システムプログラム102のうち、状態監視・判断201、操作ログ生成処理202及び操作ログ記録処理203を説明する図である。
【0032】
患者情報DB21の管理にDBMS31を用いている。ユーザは、SQL(Structured Query Language)等によるアクセスや運用管理等を行なうコマンドを通じて、DBMS31への接続、表の作成、削除、検索、更新及び権限の付与/削除等を行ない、患者情報DB21に対するアクセス操作であるイベント及びその他の監査対象のイベントを実行する。監査対象のイベントのイベントIDとその内容の一例を表として図4に示す。
【0033】
図3に示した状態監視・判断201は、超音波診断装置11の装置状態を監視して、磁気ディスク装置16へのデータの記録に適している時間帯であるか否かを判断する機能を有する。ここでは、操作ログの磁気ディスク装置16への記録が超音波診断装置11のパフォーマンスを下げる場合は記録に不適な時間帯と、超音波診断装置11のパフォーマンスを下げない場合は記録に適している時間帯と判断する。
【0034】
操作ログ生成処理202は、患者情報DB21に対するアクセス及びその他の監査対象のイベントに対して、そのイベントの行なわれた日時、イベントの成否(成功したか失敗したか)及びイベントを実行したユーザ等の情報からバイナリ形式の操作ログを生成する機能を有する。監査対象のイベント及びアクションとその操作ログとの対応例を表として図5に示す。
【0035】
操作ログ記録処理203は、状態監視・判断201の判断によって、操作ログ生成処理202で生成した操作ログを記憶装置としての磁気ディスク装置16に直接に記録したり、操作ログを一時的に他の記憶装置としてのメインメモリ17のワークエリア28に記録させた後、磁気ディスク装置16に記録したりする機能を有する。なお、メインメモリ17のワークエリア28以外に、他の記憶装置としてバッテリーバックアップ機能付きのメモリ(図示しない)を使用することもでき、その場合、停電等の電源断でも操作ログを消失することがなくなる。
【0036】
図6乃至図8は、超音波診断装置11で発生する監査対象のイベント(イベント1乃至22)における状態監視・判断201、操作ログ生成処理202及び操作ログ記録処理203の実行順序(図中右側から左側)の一例を示した図である。なお、各イベントにおける操作ログ生成処理202及び操作ログ記録処理203に要する時間は便宜上同一のものとして説明するが、実際は各イベントによって異なることもある。
【0037】
イベント1.超音波診断装置11の起動
超音波診断装置11が起動され、その操作ログが操作ログ生成処理202によって生成される。また、操作ログ記録処理203によってイベント1に関する操作ログを記録しようとするタイミングは磁気ディスク装置16にデータを記録するに不適、すなわち超音波診断装置11のパフォーマンスを下げる時間帯にあると状態監視・判断201によって判断される。よって、操作ログ記録処理203では、イベント1に関する操作ログのテンポラリファイルが作成され、そのテンポラリファイルがメインメモリ17のワークエリア28に一次保存される。
【0038】
イベント2.ユーザログオン
所要ユーザによってユーザID及びパスワード等が入力されることで超音波診断装置11がログオンされ、図3に示したユーザ情報22bに、ログオンを行なった所要ユーザの情報が付加されると共に、イベント2に関する操作ログが操作ログ生成処理202によって生成される。また、操作ログ記録処理203によってイベント2に関する操作ログを記録しようとするタイミングは磁気ディスク装置16にデータを記録するに不適な時間帯にあると状態監視・判断201によって判断される。よって、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されている場合、操作ログ記録処理203によって、イベント2に関する操作ログがテンポラリファイルに記録される。一方、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されていない場合、操作ログ記録処理203によって、イベント2に関する操作ログのテンポラリファイルが作成され、そのテンポラリファイルがメインメモリ17のワークエリア28に一次保存される。なお、図6に示すイベント2に関する操作ログは、操作ログ記録処理203によって、イベント1を記録したテンポラリファイルに記録される。
【0039】
イベント3.予約患者リストの受信
通信制御手段19を介してサーバ等画像データを保管する装置から検査の予約患者リストが受信され、その操作ログが操作ログ生成処理202によって生成される。また、操作ログ記録処理203によってイベント3に関する操作ログを記録しようとするタイミングは磁気ディスク装置16にデータを記録するに不適な時間帯にあると状態監視・判断201によって判断される。よって、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されている場合、操作ログ記録処理203によって、イベント3に関する操作ログがテンポラリファイルに記録される。一方、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されていない場合、操作ログ記録処理203によって、イベント3に関する操作ログのテンポラリファイルが作成され、そのテンポラリファイルがメインメモリ17のワークエリア28に一次保存される。なお、図6に示すイベント3に関する操作ログは、操作ログ記録処理203によって、イベント1及び2を記録したテンポラリファイルに記録される。
【0040】
イベント4.所要患者の決定(検査の開始)
予約患者リストから所要患者が決定されて検査が開始され、その操作ログが操作ログ生成処理202によって生成される。また、操作ログ記録処理203によってイベント4に関する操作ログを記録しようとするタイミングは磁気ディスク装置16にデータを記録するに不適な時間帯にあると状態監視・判断201によって判断される。よって、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されている場合、操作ログ記録処理203によって、イベント4に関する操作ログがテンポラリファイルに記録される。一方、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されていない場合、操作ログ記録処理203によって、イベント4に関する操作ログのテンポラリファイルが作成され、そのテンポラリファイルがメインメモリ17のワークエリア28に一次保存される。なお、図6に示すイベント4に関する操作ログは、操作ログ記録処理203によって、イベント1乃至3を記録したテンポラリファイルに記録される。
【0041】
イベント5.患者ブラウザ起動
患者ブラウザが起動され、その操作ログが操作ログ生成処理202によって生成される。また、操作ログ記録処理203によってイベント5に関する操作ログを記録しようとするタイミングは磁気ディスク装置16にデータを記録するに不適な時間帯にあると状態監視・判断201によって判断される。よって、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されている場合、操作ログ記録処理203によって、イベント5に関する操作ログがテンポラリファイルに記録される。一方、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されていない場合、操作ログ記録処理203によって、イベント5に関する操作ログのテンポラリファイルが作成され、そのテンポラリファイルがメインメモリ17のワークエリア28に一次保存される。なお、図6に示すイベント5に関する操作ログは、操作ログ記録処理203によって、イベント1乃至4を記録したテンポラリファイルに記録される。
【0042】
イベント6.所要患者に関する過去の画像データの受信
所要患者に関する過去の画像データが受信され、その操作ログが操作ログ生成処理202によって生成される。また、操作ログ記録処理203によってイベント5に関する操作ログを記録しようとするタイミングは磁気ディスク装置16にデータを記録するに不適な時間帯にあると状態監視・判断201によって判断される。よって、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されている場合、操作ログ記録処理203によって、イベント6に関する操作ログがテンポラリファイルに記録される。一方、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されていない場合、操作ログ記録処理203によって、イベント6に関する操作ログのテンポラリファイルが作成され、そのテンポラリファイルがメインメモリ17のワークエリア28に一次保存される。なお、図6に示すイベント6に関する操作ログは、操作ログ記録処理203によって、イベント1乃至5を記録したテンポラリファイルに記録される。
【0043】
イベント7.画像モード選択
Aモード、Bモード、Cモード、Dモード(ドプラモード)又はMモード等の画像モードが択一的に選択され、その操作ログが操作ログ生成処理202によって生成される。また、操作ログ記録処理203によってイベント7に関する操作ログを記録しようとするタイミングは磁気ディスク装置16にデータを記録するに不適な時間帯にあると状態監視・判断201によって判断される。よって、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されている場合、操作ログ記録処理203によって、イベント7に関する操作ログがテンポラリファイルに記録される。一方、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されていない場合、操作ログ記録処理203によって、イベント7に関する操作ログのテンポラリファイルが作成され、そのテンポラリファイルがメインメモリ17のワークエリア28に一次保存される。なお、図6に示すイベント7に関する操作ログは、操作ログ記録処理203によって、イベント1乃至6を記録したテンポラリファイルに記録される。
【0044】
イベント8.動画像データの保存
イベント7で選択された画像モードによる動画像データが磁気ディスク装置16又は通信制御手段19を介してサーバに保存され、その操作ログが操作ログ生成処理202によって生成される。また、操作ログ記録処理203によってイベント8に関する操作ログを記録しようとするタイミングは磁気ディスク装置16にデータを記録するに不適な時間帯にあると状態監視・判断201によって判断される。よって、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されている場合、操作ログ記録処理203によって、イベント8に関する操作ログがテンポラリファイルに記録される。一方、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されていない場合、操作ログ記録処理203によって、イベント8に関する操作ログのテンポラリファイルが作成され、そのテンポラリファイルがメインメモリ17のワークエリア28に一次保存される。なお、図6に示すイベント8に関する操作ログは、操作ログ記録処理203によって、イベント1乃至7を記録したテンポラリファイルに記録される。
【0045】
イベント9.フリーズ設定
表示される動画像のあるタイミングにおいてフリーズ設定され、その操作ログが操作ログ生成処理202によって生成される。また、操作ログ記録処理203によってイベント9に関する操作ログを記録しようとするタイミングは磁気ディスク装置16にデータを記録するに適、すなわち超音波診断装置11のパフォーマンスを下げない時間帯にあると状態監視・判断201によって判断される。よって、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されている場合、操作ログ記録処理203によって、イベント9に関する操作ログがテンポラリファイルに記録されると共に、次のイベント発生まで、テンポラリファイルに記録された過去の操作ログが生成時間の古い順に磁気ディスク装置16に記録される。一方、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されていない場合、操作ログ記録処理203によって、イベント9に関する操作ログが直接に磁気ディスク装置16に記録される。なお、図7に示すイベント9から10までの間に、操作ログ記録処理203によって、イベント1乃至4に関する操作ログが順に磁気ディスク装置16に記録される。
【0046】
イベント10.計測
超音波診断装置11のフリーズ状態にて距離、面積、周囲長、体積、角度及び比率等の一般計測や、左室機能計測等の心拍数循環器計測がなされ、その操作ログが操作ログ生成処理202によって生成される。また、操作ログ記録処理203によってイベント10に関する操作ログを記録しようとするタイミングは磁気ディスク装置16にデータを記録するに適した時間帯にあると状態監視・判断201によって判断される。よって、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されている場合、操作ログ記録処理203によって、イベント10に関する操作ログがテンポラリファイルに記録されると共に、次のイベント発生まで、テンポラリファイルに記録された過去の操作ログが生成時間の古い順に磁気ディスク装置16に記録される。一方、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されていない場合、操作ログ記録処理203によって、イベント10に関する操作ログが直接に磁気ディスク装置16に記録される。なお、図7に示すイベント10から11までの間に、操作ログ記録処理203によって、イベント5乃至8に関する操作ログが順に磁気ディスク装置16に記録される。
【0047】
イベント11.画像データの保存
超音波診断装置11のフリーズ状態にて表示画像の磁気ディスク装置16又はサーバ12への保存がなされ、その操作ログが操作ログ生成処理202によって生成される。また、操作ログ記録処理203によってイベント11に関する操作ログを記録しようとするタイミングは磁気ディスク装置16にデータを記録するに適した時間帯にあると状態監視・判断201によって判断される。よって、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されている場合、操作ログ記録処理203によって、イベント11に関する操作ログがテンポラリファイルに記録されると共に、次のイベント発生まで、テンポラリファイルに記録された過去の操作ログが生成時間の古い順に磁気ディスク装置16に記録される。一方、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されていない場合、操作ログ記録処理203によって、イベント11に関する操作ログが直接に磁気ディスク装置16に記録される。なお、図7に示すイベント11から12までの間に、操作ログ記録処理203によって、イベント9乃至11に関する操作ログが順に磁気ディスク装置16に記録される。
【0048】
イベント12.フリーズの解除
画像のフリーズが解除され、その操作ログが操作ログ生成処理202によって生成される。また、操作ログ記録処理203によってイベント12に関する操作ログを記録しようとするタイミングは磁気ディスク装置16にデータを記録するに不適な時間帯にあると状態監視・判断201によって判断される。よって、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されている場合、操作ログ記録処理203によって、イベント12に関する操作ログがテンポラリファイルに記録される。一方、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されていない場合、操作ログ記録処理203によって、イベント12に関する操作ログのテンポラリファイルが作成され、そのテンポラリファイルがメインメモリ17のワークエリア28に一次保存される。なお、操作ログ記録処理203によって、図7に示すイベント12に関する操作ログを記録したテンポラリファイルが作成される。
【0049】
イベント13.画像モードの選択
イベント7と同様に画像モードが選択され、その操作ログが操作ログ生成処理202によって生成される。また、操作ログ記録処理203によってイベント13に関する操作ログを記録しようとするタイミングは磁気ディスク装置16にデータを記録するに不適な時間帯にあると状態監視・判断201によって判断される。よって、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されている場合、操作ログ記録処理203によって、イベント13に関する操作ログがテンポラリファイルに記録される。一方、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されていない場合、操作ログ記録処理203によって、イベント13に関する操作ログのテンポラリファイルが作成され、そのテンポラリファイルがメインメモリ17のワークエリア28に一次保存される。なお、図7に示すイベント13に関する操作ログは、操作ログ記録処理203によって、イベント12を記録したテンポラリファイルに記録される。
【0050】
イベント14.動画像データの保存
イベント13で選択された画像モードによる動画像データが保存され、その操作ログが操作ログ生成処理202によって生成される。また、操作ログ記録処理203によってイベント14に関する操作ログを記録しようとするタイミングは磁気ディスク装置16にデータを記録するに不適な時間帯にあると状態監視・判断201によって判断される。よって、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されている場合、操作ログ記録処理203によって、イベント14に関する操作ログがテンポラリファイルに記録される。一方、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されていない場合、操作ログ記録処理203によって、イベント14に関する操作ログのテンポラリファイルが作成され、そのテンポラリファイルがメインメモリ17のワークエリア28に一次保存される。なお、図7に示すイベント14に関する操作ログは、操作ログ記録処理203によって、イベント12及び13を記録したテンポラリファイルに記録される。
【0051】
イベント15.フリーズ設定
イベント9と同様に、表示される動画像のあるタイミングにおいてフリーズ設定され、その操作ログが操作ログ生成処理202によって生成される。また、操作ログ記録処理203によってイベント15に関する操作ログを記録しようとするタイミングは磁気ディスク装置16にデータを記録するに適した時間帯にあると状態監視・判断201によって判断される。よって、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されている場合、操作ログ記録処理203によって、イベント15に関する操作ログがテンポラリファイルに記録されると共に、次のイベント発生まで、テンポラリファイルに記録された過去の操作ログが生成時間の古い順に磁気ディスク装置16に記録される。一方、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されていない場合、操作ログ記録処理203によって、イベント15に関する操作ログが直接に磁気ディスク装置16に記録される。なお、図7に示すイベント15から16までの間に、操作ログ記録処理203によって、イベント12乃至15に関する操作ログが順に磁気ディスク装置16に記録される。
【0052】
イベント16.計測
イベント10と同様に超音波診断装置11のフリーズ状態にて計測がなされ、その操作ログが操作ログ生成処理202によって生成される。また、操作ログ記録処理203によってイベント16に関する操作ログを記録しようとするタイミングは磁気ディスク装置16にデータを記録するに適した時間帯にあると状態監視・判断201によって判断される。よって、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されている場合、操作ログ記録処理203によって、イベント16に関する操作ログがテンポラリファイルに記録されると共に、次のイベント発生まで、テンポラリファイルに記録された過去の操作ログが生成時間の古い順に磁気ディスク装置16に記録される。一方、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されていない場合、操作ログ記録処理203によって、イベント16に関する操作ログが直接に磁気ディスク装置16に記録される。なお、図7に示すイベント16から17までの間に、操作ログ記録処理203によって、イベント16に関する操作ログが直接に磁気ディスク装置16に記録される。
【0053】
イベント17.画像データの保存
イベント11と同様に、超音波診断装置11のフリーズ状態にて表示画像の保存がなされ、その操作ログが操作ログ生成処理202によって生成される。また、操作ログ記録処理203によってイベント17に関する操作ログを記録しようとするタイミングは磁気ディスク装置16にデータを記録するに適した時間帯にあると状態監視・判断201によって判断される。よって、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されている場合、操作ログ記録処理203によって、イベント17に関する操作ログがテンポラリファイルに記録されると共に、次のイベント発生まで、テンポラリファイルに記録された過去の操作ログが生成時間の古い順に磁気ディスク装置16に記録される。一方、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されていない場合、操作ログ記録処理203によって、イベント17に関する操作ログが直接に磁気ディスク装置16に記録される。なお、図8に示すイベント17から18までの間に、操作ログ記録処理203によって、イベント17に関する操作ログが直接に磁気ディスク装置16に記録される。
【0054】
イベント18.患者ブラウザ起動
患者ブラウザが起動され、その操作ログが操作ログ生成処理202によって生成される。また、操作ログ記録処理203によってイベント18に関する操作ログを記録しようとするタイミングは磁気ディスク装置16にデータを記録するに適した時間帯にあると状態監視・判断201によって判断される。よって、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されている場合、操作ログ記録処理203によって、イベント18に関する操作ログがテンポラリファイルに記録されると共に、次のイベント発生まで、テンポラリファイルに記録された過去の操作ログが生成時間の古い順に磁気ディスク装置16に記録される。一方、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されていない場合、操作ログ記録処理203によって、イベント18に関する操作ログが直接に磁気ディスク装置16に記録される。図8に示すイベント18から19までの間に、操作ログ記録処理203によって、イベント18に関する操作ログが直接に磁気ディスク装置16に記録される。
【0055】
イベント19.画像ブラウザ起動
画像ブラウザが起動され、その操作ログが操作ログ生成処理202によって生成される。また、操作ログ記録処理203によってイベント19に関する操作ログを記録しようとするタイミングは磁気ディスク装置16にデータを記録するに適した時間帯にあると状態監視・判断201によって判断される。よって、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されている場合、操作ログ記録処理203によって、イベント19に関する操作ログがテンポラリファイルに記録されると共に、次のイベント発生まで、テンポラリファイルに記録された過去の操作ログが生成時間の古い順に磁気ディスク装置16に記録される。一方、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されていない場合、操作ログ記録処理203によって、イベント19に関する操作ログが直接に磁気ディスク装置16に記録される。図8に示すイベント19から20までの間に、操作ログ記録処理203によって、イベント19に関する操作ログが直接に磁気ディスク装置16に記録される。
【0056】
イベント20.検査終了
超音波診断装置11を用いた検査が終了され、その操作ログが操作ログ生成処理202によって生成される。また、操作ログ記録処理203によってイベント20に関する操作ログを記録しようとするタイミングは磁気ディスク装置16にデータを記録するに適した時間にあると状態監視・判断201によって判断される。よって、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されている場合、操作ログ記録処理203によって、イベント20に関する操作ログがテンポラリファイルに記録されると共に、次のイベント発生まで、テンポラリファイルに記録された過去の操作ログが生成時間の古い順に磁気ディスク装置16に記録される。一方、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されていない場合、操作ログ記録処理203によって、イベント20に関する操作ログが直接に磁気ディスク装置16に記録される。図8に示すイベント20から21までの間に、操作ログ記録処理203によって、イベント20に関する操作ログが直接に磁気ディスク装置16に記録される。
【0057】
イベント21.ユーザログオフ
ユーザによってユーザID及びパスワード等が入力されることで超音波診断装置11がログオフされ、その操作ログが操作ログ生成処理202によって生成される。また、操作ログ記録処理203によってイベント21に関する操作ログを記録しようとするタイミングは磁気ディスク装置16にデータを記録するに適した時間帯にあると状態監視・判断201によって判断される。よって、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されている場合、操作ログ記録処理203によって、イベント21に関する操作ログがテンポラリファイルに記録されると共に、次のイベント発生まで、テンポラリファイルに記録された過去の操作ログが生成時間の古い順に磁気ディスク装置16に記録される。一方、メインメモリ17のワークエリア28に過去の操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されていない場合、操作ログ記録処理203によって、イベント21に関する操作ログが直接に磁気ディスク装置16に記録される。図8に示すイベント21から22までの間に、操作ログ記録処理203によって、イベント21に関する操作ログが直接に磁気ディスク装置16に記録される。
【0058】
イベント22.超音波診断装置11のシャットダウン
ユーザによって超音波診断装置11がシャットダウンされ、その操作ログが操作ログ生成処理202によって生成される。また、操作ログ記録処理203によってイベント22に関する操作ログを記録しようとするタイミングは磁気ディスク装置16にデータを記録するに適した時間帯にあると状態監視・判断201によって判断され、操作ログ記録処理203では、イベント22に関する操作ログが直接に磁気ディスク装置16に記録される。次いで、超音波診断装置11がシャットダウンのアクションが行なわれる。
【0059】
なお、図6乃至図8では、超音波診断装置11のフリーズ状態において、イベントに関する操作ログを磁気ディスク装置16に記録する場合を示しているが、その場合に限定されるものではない。例えば、ある患者の検査終了から次の患者の検査開始までの間等において、イベントに関する操作ログを磁気ディスク装置16に記録するようにしてもよい。
【0060】
図9は、ログ管理システムプログラム102のうち、監査ログ生成処理204を説明する図である。
【0061】
図9に示した監査ログ生成処理204は、ユーザによる監査ログの操作によって、磁気ディスク装置16に記憶されたバイナリ形式の操作ログをその生成の古いものから順に読み出し、イベントID、又は、イベントID及びイベントタイプをキーとして監査ログとして不足している情報をシステム構成情報22a、ユーザ情報22b及びユーザ権限情報22cから取り出し、取り出した情報と操作ログとを組み合わせて監査ログを生成する機能を有する。また、監査ログを表示手段18に表示する場合、監査ログ生成処理204は、磁気ディスク装置16に記憶されたバイナリ形式の操作ログをシステム構成情報22に参照し、テキスト形式に変換するエディタとしての機能を有する。
【0062】
監査ログは、イベントID、アクション(実行、生成、更新作成、削除)、日時、イベントタイプ(イベントIDを補足する情報)、ユーザ名、検査種UID(Unique IDentifier)、患者名、アプリケーション名、送信システム名及び受信アプリケーション名等から構成される。磁気ディスク装置16から取り出した情報と操作ログとを組み合わせて生成される監査ログの一例を表として図10に示す。なお、図6に示したイベント2でログインを行なったユーザの情報はユーザ情報22bに付加されているので、ログオフがあるまでのイベントに関する操作ログのユーザ名は、ログインを行なったユーザとなる。
【0063】
なお、監査ログを、記録媒体20又はネットワークN上のサーバ12に取り出してもよく、その場合、監査ログ生成処理204は、磁気ディスク装置16に記憶された操作ログをXML文書に変換する機能を有する。
【0064】
ここで、メインメモリ17のワークエリア28に操作ログを記録したテンポラリファイルが一次保存されているにもかかわらず、図8に示したイベント22にて超音波診断装置11のシャットダウンが行なわれる結果、操作ログの磁気ディスク装置16への記録に漏れが生じることも考えられる。そこで、操作ログ記録処理203は、その時々のメインメモリ17におけるテンポラリファイルの使用サイズ(容量)及び使用割合(使用容量/許容容量×100)のうち少なくとも1つを求め、使用サイズ及び使用割合のうち少なくとも1つをインジケータとして表示手段18に表示させることで、ユーザによる不適な超音波診断装置11のシャットダウンを防ぐことができる。
【0065】
図11は、テンポラリファイルの使用割合の表示例を示す図である。
【0066】
図11には、超音波診断装置11による検査中に、画面右下部分に使用割合60%をインジケータとして表示している。また、使用割合や使用サイズが所定値、例えば0以外の場合は、使用割合や使用サイズを視認色で表示するようにしてもよい。
【0067】
本発明に係るログ管理システム10、ログ管理システムプログラム102及びログ管理システムプログラム102を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体20によると、磁気ディスク装置16への記録サイズを小さくでき、患者の検査時における超音波診断装置11のパフォーマンスの低下を抑制できる。
【0068】
また、本発明に係るログ管理システム10、ログ管理システムプログラム102及びログ管理システムプログラム102を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体20によると、中央処理装置13の性能が十分に高くない場合でも、特定の時間帯で操作ログをメインメモリ17に一時的に記録することで、患者の検査時における超音波診断装置11のパフォーマンスの低下を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明に係るログ管理システム、ログ管理システムプログラム及びログ管理システムプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施の形態を示すシステム構成図。
【図2】システム構成情報の一例を表として示す図。
【図3】ログ管理システムプログラムのうち、操作ログ生成処理、操作ログ記録処理及び状態監視・判断を説明する図。
【図4】監査対象のイベントのイベントIDとその内容の一例を表として示す図。
【図5】監査対象のイベント及びアクションとその操作ログとの対応例を表として示す図。
【図6】超音波診断装置で発生する監査対象のイベントにおける操作ログ生成処理、操作ログ記録処理及び状態監視・判断の実行順序の一例を示した図。
【図7】超音波診断装置で発生する監査対象のイベントにおける操作ログ生成処理、操作ログ記録処理及び状態監視・判断の実行順序の一例を示した図。
【図8】超音波診断装置で発生する監査対象のイベントにおける操作ログ生成処理、操作ログ記録処理及び状態監視・判断の実行順序の一例を示した図。
【図9】ログ管理システムプログラムのうち、監査ログ生成処理を説明する図。
【図10】磁気ディスク装置から取り出した情報と操作ログとを組み合わせて生成される監査ログを表として示す図。
【図11】テンポラリファイルの容量の表示例を示す図。
【符号の説明】
【0070】
10 ログ管理システム
11 超音波診断装置
12 サーバ
13 中央処理装置
14 入力手段
15 記録媒体用ドライブ
16 磁気ディスク装置
17 メインメモリ
18 表示手段
19 通信制御装置
20 記録媒体
21 患者情報DB
22a システム構成情報
22b ユーザ情報
22c ユーザ権限情報
24 操作ログ
28 ワークエリア
31 DBMS
101 アプリケーションプログラム
102 ログ管理システムプログラム
201 状態監視・判断
202 操作ログ生成処理
203 操作ログ記録処理
204 監査ログ生成処理

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医用装置を構成し、操作ログを記録する記憶装置と他の記憶装置とを少なくとも有するコンピュータに、
前記医用装置の装置状態を監視して、前記記憶装置へのデータの記録に適している時間帯であるか否かを判断する状態監視・判断手段と、
監査対象のイベントが発生すると、そのイベントに関する操作ログを生成する操作ログ生成処理手段と、
前記状態監視・判断手段の判断によって、前記操作ログ生成処理手段で生成した前記操作ログを前記記憶装置に直接に記録したり、前記操作ログを一時的に前記他の記憶装置に記録させた後、前記記憶装置に記録したりする操作ログ記録処理手段と、
前記記憶装置に記憶された操作ログを読み出し、監査ログとして不足している情報と前記操作ログとを組み合わせて監査ログを生成する監査ログ生成処理手段とを含むことを特徴とするログ管理システム。
【請求項2】
前記コンピュータは患者情報を記憶するサーバに接続され、前記操作ログ生成処理手段によって前記サーバにアクセスするイベントに関する操作ログを生成したり、前記監査ログ生成処理手段によって前記サーバに前記監査ログを取り出したりすることを特徴とする請求項1に記載のログ管理システム。
【請求項3】
前記コンピュータは記録媒体用ドライブを有し、前記監査ログ生成処理手段によって記録媒体に前記監査ログを取り出すことを特徴とする請求項1に記載のログ管理システム。
【請求項4】
前記コンピュータは表示手段を有し、前記操作ログ記録処理手段は、前記他の記憶装置における操作ログの使用サイズ及び使用割合のうち少なくとも1つを求め、前記使用サイズ及び前記使用割合のうち少なくとも1つを前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1に記載のログ管理システム。
【請求項5】
前記他の記憶装置として、プログラムや、そのプログラムの実行に伴うデータを一時的に記憶するメインメモリを使用することを特徴とする請求項1に記載のログ管理システム。
【請求項6】
前記他の記憶装置として、バッテリーバックアップ機能付きのメモリを使用することを特徴とする請求項1に記載のログ管理システム。
【請求項7】
医用装置を構成し、操作ログを記録する記憶装置と他の記憶装置とを少なくとも有するコンピュータに、
前記医用装置の装置状態を監視して、前記記憶装置へのデータの記録に適している時間帯であるか否かを判断する状態監視・判断機能と、
監査対象のイベントが発生すると、そのイベントに関する操作ログを生成する操作ログ生成処理機能と、
前記状態監視・判断機能の判断によって、前記操作ログ生成処理機能で生成した前記操作ログを前記記憶装置に直接に記録したり、前記操作ログを一時的に前記他の記憶装置に記録させた後、前記記憶装置に記録したりする操作ログ記録処理機能と、
前記記憶装置に記憶された操作ログを読み出し、監査ログとして不足している情報と前記操作ログとを組み合わせて監査ログを生成する監査ログ生成処理機能とを実現させることを特徴とするログ管理システムプログラム。
【請求項8】
前記医用装置が超音波診断装置である場合、前記超音波診断装置がフリーズ状態である間、前記状態監視・判断機能は、前記記憶装置へのデータの記録に適している時間帯であると判断することを特徴とする請求項7に記載のログ管理システムプログラム。
【請求項9】
前記操作ログ記録処理機能は、前記操作ログを前記記憶装置に記録しようとするタイミングが前記記憶装置へのデータの記録に適している時間帯である場合で前記他の記憶装置に過去の操作ログが記録されているとき、前記操作ログを前記他の記憶装置に一時的に記録すると共に前記過去の操作ログを古いものから順に前記記憶装置に記録する一方、前記他の記憶装置に過去の操作ログが記録されていないとき、前記操作ログを直接に前記記憶装置に記録することを特徴とする請求項7に記載のログ管理システムプログラム。
【請求項10】
前記操作ログ記録処理機能は、前記操作ログを前記記憶装置に記録しようとするタイミングが前記記憶装置へのデータの記録に不適な時間帯である場合、前記操作ログを前記他の記憶装置に一時的に記録することを特徴とする請求項7に記載のログ管理システムプログラム。
【請求項11】
前記監査ログ生成処理機能は、イベントID、又は、イベントID及びイベントタイプをキーとして監査ログとして不足している情報を取り出すことを特徴とする請求項7に記載のログ管理システムプログラム。
【請求項12】
前記監査ログ生成処理機能は、前記監査ログとして不足している情報を、システム構成情報、ユーザ情報及びユーザ権限情報のうち少なくとも1つから取り出すことを特徴とする請求項7に記載のログ管理システムプログラム。
【請求項13】
前記監査ログ生成処理機能は、前記監査ログを表示する場合、前記記憶装置に記憶された前記操作ログをテキスト形式に変換することを特徴とする請求項7に記載のログ管理システムプログラム。
【請求項14】
前記監査ログ生成処理機能は、前記監査ログを前記コンピュータの外部に取り出す場合、前記記憶装置に記憶された前記操作ログをXML文書に変換することを特徴とする請求項7に記載のログ管理システムプログラム。
【請求項15】
医用装置を構成し、操作ログを記録する記憶装置と他の記憶装置とを少なくとも有するコンピュータに、
前記医用装置の装置状態を監視して、前記記憶装置へのデータの記録に適している時間帯であるか否かを判断する状態監視・判断機能と、
監査対象のイベントが発生すると、そのイベントに関する操作ログを生成する操作ログ生成処理機能と、
前記状態監視・判断機能の判断によって、前記操作ログ生成処理機能で生成した前記操作ログを前記記憶装置に直接に記録したり、前記操作ログを一時的に前記他の記憶装置に記録させた後、前記記憶装置に記録したりする操作ログ記録処理機能と、
前記記憶装置に記憶された操作ログを読み出し、監査ログとして不足している情報と前記操作ログとを組み合わせて監査ログを生成する監査ログ生成処理機能とを実現させることを特徴とするログ管理システムプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項16】
前記医用装置が超音波診断装置である場合、前記超音波診断装置がフリーズ状態である間、前記状態監視・判断機能は、前記記憶装置へのデータの記録に適している時間帯であると判断することを特徴とする請求項15に記載のログ管理システムプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項17】
前記操作ログ記録処理機能は、前記操作ログを前記記憶装置に記録しようとするタイミングが前記記憶装置へのデータの記録に適している時間帯である場合で前記他の記憶装置に過去の操作ログが記録されているとき、前記操作ログを前記他の記憶装置に一時的に記録すると共に前記過去の操作ログを古いものから順に前記記憶装置に記録する一方、前記他の記憶装置に過去の操作ログが記録されていないとき、前記操作ログを直接に前記記憶装置に記録することを特徴とする請求項15に記載のログ管理システムプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項18】
前記操作ログ記録処理機能は、前記操作ログを前記記憶装置に記録しようとするタイミングが前記記憶装置へのデータの記録に不適な時間帯である場合、前記操作ログを前記他の記憶装置に一時的に記録することを特徴とする請求項15に記載のログ管理システムプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項19】
前記監査ログ生成処理機能は、イベントID、又は、イベントID及びイベントタイプをキーとして監査ログとして不足している情報を取り出すことを特徴とする請求項15に記載のログ管理システムプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項20】
前記監査ログ生成処理機能は、前記監査ログとして不足している情報を、システム構成情報、ユーザ情報及びユーザ権限情報のうち少なくとも1つから取り出すことを特徴とする請求項15に記載のログ管理システムプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項21】
前記監査ログ生成処理機能は、前記監査ログを表示する場合、前記記憶装置に記憶された前記操作ログをテキスト形式に変換することを特徴とする請求項15に記載のログ管理システムプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項22】
前記監査ログ生成処理機能は、前記監査ログを前記コンピュータの外部に取り出す場合、前記記憶装置に記憶された前記操作ログをXML文書に変換することを特徴とする請求項15に記載のログ管理システムプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−50177(P2007−50177A)
【公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−238884(P2005−238884)
【出願日】平成17年8月19日(2005.8.19)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】