説明

ロボット制御システムにおける通信接続方法及びロボット制御システム

【課題】
コントローラによるロボットの運転状態が再生モードである場合、可搬式操作装置のコントローラに対する通信接続を、生産に影響することなく円滑に行うことができるロボット制御システムにおける通信接続方法を提供する。
【解決手段】
ロボット制御システム100における通信接続方法は、TP10から、ネットワークを介してコントローラ30に通信のログイン要求(接続要求)があった場合、TP10に設けられたログイン処理部18が、非常停止スイッチ12の操作状態、及び、コントローラ30のモード状態を取得して、非常停止スイッチ12の操作状態が非常停止状態で、かつ、モード状態が再生モードのときは、通信の接続要求後のコントローラ30に対する通信接続を認めず、そうでない場合には、通信接続を認可する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ティーチペンダントとコントローラをネットワークや非有線通信手段で接続するロボット制御システムにおける通信接続方法及びロボット制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ティーチ・プレイバック方式のロボットシステムでは、コントローラによるロボットの運転状態は教示モードおよび再生モードの2種類に分類できる。教示モードは、作業者がロボットに対して、動作を教示するモードであり、再生モードは、教示した内容に沿ってロボットが自動的に動作するモードである。
【0003】
生産現場では教示モードにより生産工程の動作を教示し、この後、再生モードに切り替えて、生産を行う。ここで、生産とは、例えば溶接ロボットでは、ロボットが溶接対象物(ワーク)の溶接を行うことである。
【0004】
ところで、図6に示すようにティーチペンダント(以下、TPという)10には、非常停止機能が備わっており、非常停止スイッチ12が操作されることにより、ロボットの非常停止が行われる。これはロボットの安全性を最優先するためである。なお、図6に示すTP10は液晶ディスプレイ等からなる表示装置14、キーボード16、ロボットを制御するコントローラと無線通信を行うための無線アンテナATを備えている。
【0005】
産業用ロボットに用いられる非常停止スイッチ12の例としては、図7に示すようにプッシュロック・ターンリセット型が挙げられる。図7(a)、(b)に示すようにプッシュロック・ターンリセット型の非常停止スイッチ12は、操作部12aを押し込んだ状態が非常停止状態であり、押し戻した状態が非常停止解除状態である。又、前記非常停止スイッチ12には、図示しないロック機構が設けられており、一度押し込まれた非常停止スイッチ12は、押し込まれた状態でロックされる。作業者が図7(c)に示すように操作部12aを回転させることにより、図7(d)に示すようにロックの解除が可能である。
【0006】
特許文献1によれば、図8(a)〜(c)に示すようにネットワーク対応のTP10は、複数のロボット制御装置RCA,RCB等に切替え接続することにより、1つのTP10で複数のロボットA,B等を扱うことができる。
【0007】
すなわち、作業者は、TP10と、ロボットAを制御するロボット制御装置RCAとの通信を接続して作業を行ない、作業後にTP10と、ロボット制御装置RCA間の通信を切断し、続いてTP10と、別のロボットBを制御するロボット制御装置RCBと通信を接続して作業を行なう、といった運用が可能である。ここで言う作業とは、教示モードにおける教示作業や各種パラメータ設定など、また再生モードにおける状態監視や各種パラメータ設定などを指す。
【0008】
又、特許文献2によれば、TP10の非常停止機能を、TP10とロボット制御装置間の安全通信により発揮することができる。この安全通信は、接続が確立されているTPとロボットとの間で行われる通信である。特許文献1のように、複数のロボット制御装置に対して1つのTPを使用して通信を切替え接続する場合、切替えに伴って、TPの安全通信の通信対象(ロボット制御装置)も同時に切替わる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2008−59017号公報
【特許文献2】特開2008−9872号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、図9のタイムチャートに示すように、ロボット制御装置(コントローラ)に接続していない状態(未接続状態)のTPをロボット制御装置に接続しようとするとき、TPの非常停止スイッチが非常停止状態となっている場合がある。なお、図9中、(a)は、コントローラの運転状態、(b)は、ロボットの動作、(c)はコントローラの非常停止制御、(d)は安全通信、(e)はTPとコントローラとの通信接続、(f)はTPの非常停止スイッチの状態を示している。
【0011】
この場合、ロボット制御装置が教示モードである時は、ロボットの動作には影響しない。なぜなら教示モードのロボットは、TPで操作しない限り停止しているためである。すなわち、TPを接続した時には、ロボットは必ず停止しているためである。ところが、図9(a)に示すようにコントローラが再生モードである時は注意する必要がある。同図に示すように、図9(f)に示すようにTPの非常停止スイッチが押された状態(非常停止状態)で、TPをロボットに接続した場合は、ロボットが教示されたプログラムに沿って稼動している時、TP接続と同時に非常停止スイッチが押された状態になり、この結果、再生動作中のロボットが停止して、生産がストップしてしまう。
【0012】
これを防止するには、TPをロボット制御装置に接続する時は、作業者の責任においてコントローラによるロボットの運転状態と、非常停止スイッチの押下状態とに注意しなければならない。
【0013】
すなわち、従来は、ロボットの運転状態と、非常停止スイッチの押下状態とを注意していない場合、ヒューマンエラーにより生産が停止してしまう、という課題があった。この問題の解決については、従来はこれまで検討されておらず、上記の不具合が生ずる可能性がある。
【0014】
本発明の目的は、可搬式操作装置とロボットを制御するコントローラのロボット制御システムにおいて、コントローラによるロボットの運転状態が再生モードである場合、可搬式操作装置のコントローラに対する通信接続を、生産に影響することなく円滑に行うことができるロボット制御システムにおける通信接続方法を提供することにある。
【0015】
本発明の他の目的は、可搬式操作装置とロボットを制御するコントローラのロボット制御システムにおいて、コントローラによるロボットの運転状態(モード状態)が再生モードである場合、可搬式操作装置のコントローラに対する通信接続を、生産に影響することなく円滑に行うことができるロボット制御システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、ロボットの動作を停止操作するための非常停止操作手段を備えた可搬式操作装置と、教示モード及び再生モードに応じて前記ロボットを制御するコントローラを備え、前記可搬式操作装置と前記コントローラがネットワーク又は非有線通信手段で接続するロボット制御システムにおける通信接続方法において、前記可搬式操作装置から、前記ネットワーク又は非有線通信手段を介して前記コントローラに通信の接続要求があった場合、前記可搬式操作装置又は前記コントローラに設けられた接続認可手段が、前記非常停止操作手段の操作状態、及び、前記コントローラのモード状態を取得して、前記非常停止操作手段の操作状態が非常停止状態であって、かつ、前記モード状態が再生モードのときは、通信の接続要求後の前記コントローラに対する通信接続を認めず、そうでない場合には、通信接続を認可することを特徴とするロボット制御システムにおける通信接続方法を要旨とするものである。
【0017】
請求項2の発明は、請求項1において、前記接続認可手段が前記通信の接続を認めない場合には、前記可搬式操作装置に設けられた警告手段に警告動作させることを特徴とする。
【0018】
請求項3の発明は、ロボットの動作を停止操作するための非常停止操作手段を備えた可搬式操作装置と、教示モード及び再生モードに応じてロボットを制御するコントローラを備え、前記可搬式操作装置と前記コントローラがネットワーク又は非有線通信手段で接続するロボット制御システムにおいて、前記可搬式操作装置は、前記コントローラに対して通信の接続要求を行う接続要求手段と、接続認可手段を備え、前記コントローラは、前記接続要求手段から通信の接続要求があった可搬式操作装置に対して、該コントローラのモード状態を、前記ネットワーク又は非有線通信手段を介して送信する第1送信手段を備え、前記接続認可手段は、前記接続要求手段が通信の接続要求した場合、前記非常停止操作手段の操作状態、及び、前記第1送信手段から取得した前記コントローラのモード状態を取得して、前記非常停止操作手段の操作状態が非常停止状態であって、かつ、前記モード状態が再生モードのときは、前記接続要求後の通信接続を認めず、そうでない場合には、通信接続を認可することを特徴とするロボット制御システムを要旨とするものである。
【0019】
請求項4の発明は、ロボットの動作を停止操作するための非常停止操作手段を備えた可搬式操作装置と、教示モード及び再生モードに応じてロボットを制御するコントローラを備え、前記可搬式操作装置と前記コントローラがネットワーク又は非有線通信手段で接続するロボット制御システムにおいて、前記可搬式操作装置は、前記コントローラに対して通信の接続要求を行う接続要求手段と、前記通信の接続要求及び前記非常停止操作手段の操作状態を、前記ネットワーク又は非有線通信手段を介して送信する第2送信手段を備え、前記コントローラは、接続認可手段を備え、前記接続認可手段は、前記コントローラに対して前記可搬式操作装置から通信の接続要求があった場合、前記非常停止操作手段の操作状態、及び、前記コントローラのモード状態を取得して、前記非常停止操作手段の操作状態が非常停止状態であって、かつ、前記モード状態が再生モードのときは、前記接続要求後の通信接続を認めず、そうでない場合には、通信接続を認可することを特徴とするロボット制御システムを要旨とするものである。
【0020】
請求項5の発明は、請求項3又は請求項4において、前記可搬式操作装置には、警告手段を備え、前記接続認可手段は、前記接続要求後の通信接続を認めない場合には、前記可搬式操作装置に設けられた警告手段に警告動作させるための信号を出力し、前記警告手段は、前記信号に基づいて警告動作することを特徴とする。
【0021】
請求項6の発明は、請求項3乃至請求項5のうちいずれか1項において、前記再生モードは、ロボットが再生動作中の第1再生状態と、ロボットが再生停止中の第2再生状態を含み、前記接続認可手段は、前記非常停止操作手段の操作状態が非常停止状態であって、かつ、前記モード状態が再生モードの第1再生状態のときは、前記接続要求後の通信接続を認めず、そうでない場合には、通信接続を認可することを特徴とする。
【0022】
請求項7の発明は、請求項3乃至請求項5のうち、いずれか1項において、前記可搬式操作装置には、作業者による操作可能な接続許可操作手段を備え、前記接続許可操作手段は、前記接続認可手段が前記接続要求後の通信接続を認めない判定の場合に、操作されると、その判定を無効にして、前記接続要求後の前記コントローラに対する接続を許可することを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
請求項1の発明によれば、可搬式操作装置とロボットを制御するコントローラのロボット制御システムにおいて、コントローラによるロボットの運転状態(モード状態)が再生モードである場合、可搬式操作装置のコントローラに対する通信接続を、生産に影響することなく円滑に行うことができるロボット制御システムにおける通信接続方法を提供できる。
【0024】
請求項2の発明によれば、接続認可手段が前記通信の接続を認めない場合には、前記可搬式操作装置に設けられた警告手段に警告動作させるため、作業者は、非常停止操作手段の操作状態が非常停止状態であることが分かる。この結果、コントローラと可搬式操作装置との通信接続を行うため、作業者に非常停止操作手段の非常停止状態の解除操作を促すことができる。
【0025】
請求項3、及び請求項4の発明によれば、コントローラによるロボットのモード状態が再生モードである場合、可搬式操作装置のコントローラに対する通信接続を、生産に影響することなく円滑に行うことができるロボット制御システムを提供できる。
【0026】
請求項5の発明によれば、接続認可手段が通信の接続を認めない場合には、可搬式操作装置に設けられた警告手段に警告動作させるため、作業者は、非常停止操作手段の操作状態が非常停止状態であることが分かる。この結果、可搬式操作装置がコントローラと通信の接続要求を行った場合、コントローラによるロボットの運転状態が再生モードであって、非常停止操作手段が操作状態が非常停止状態の場合には、作業者に対して非常停止操作手段の非常停止状態の解除を促すことができる。
【0027】
請求項6の発明によれば、非常停止操作手段の操作状態が非常停止状態であって、かつ、コントローラによるロボットのモード状態が再生モードの第1再生状態、すなわち、ロボットが再生動作中のときは、前記接続要求後の通信接続を認めず、そうでない場合は、例えば、再生モードではあるが、ロボットが再生停止中の第2再生状態の場合は、通信接続を認可することになる。この結果、再生モードではあるが、ロボットが再生停止中の第2再生状態の場合は、通信接続を認可することになるが、もともと、この場合は、ロボットは停止しているため、生産が停止してしまうことはない。
【0028】
請求項7の発明によれば、接続許可操作手段は、接続認可手段が接続要求後の通信接続を認めない判定の場合に、操作されると、その判定を無効にして、接続要求後のコントローラに対する接続を許可するため、作業者の意図により、ロボットを積極的に停止させる必要がある場合には、接続許可操作手段を作業者が操作することにより、ロボットを停止させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施形態のロボット制御システムのコントローラとティーチペンダントのブロック図。
【図2】TPのログイン処理部が実行するフローチャート。
【図3】TPの表示装置に警告を出した際の画面の表示状態を示す説明図。
【図4】(a)〜(f)はTP接続のタイミングチャート。
【図5】他の実施形態のTPの表示装置に警告を出した際の画面の表示状態を示す説明図。
【図6】TPの概略図。
【図7】(a)〜(d)は非常停止スイッチの動作の説明図。
【図8】(a)〜(c)は、TPとロボット制御装置の通信切替え接続の説明図。
【図9】(a)〜(f)はTP接続のタイミングチャート。
【発明を実施するための形態】
【0030】
(第1実施形態)
以下、本発明を教示装置である可搬式操作装置としてのTP10とロボット制御装置としてのコントローラ30とがネットワークとしての無線LAN(ローカルエリアネットワーク)を介して通信を行うロボット制御システム100に具体化した一実施形態を図1〜図4を参照して説明する。このロボット制御システム100のコントローラ30が制御するロボットRは、例えば溶接ロボットである。なお、ロボットは、溶接ロボットに限定されるものではなく、例えば搬送ロボット等の他のロボットであってもよい。なお、従来例で説明したTP10と同一構成については、同一符号を付して、その説明を省略する。
【0031】
(TP10)
図1に示すようにTP10は、非常停止スイッチ12、キーボード16、表示装置14、ログイン処理部18、安全入力監視部20、安全通信部22、無線LANI/Fからなる通信部24等の各部を備えている。非常停止スイッチ12は、非常停止操作手段に相当する。表示装置14は、警告手段に相当する。
【0032】
キーボード16は、各種の操作キースイッチ(以下、操作キーという)を備えている。該操作キーの中で、教示操作に使用される操作キーは、教示モードでロボットの動作又は停止を行うためのキーである。操作キーとしては、例えば、X軸の移動方向を示す「−X」キー及び「X+」キー、Y軸の移動方向を示す「−Y」キー及び「Y+」キー及び「−Y」キー、Z軸の移動方向を示す「−Z」キー及び「Z+」キー、教示結果の確認操作に使用するキー等がある。これらの操作キーが教示モードにおいて操作されると、ロボットの動作又は停止を指示することとなる。
【0033】
又、キーボード16は、特定の操作キーの操作をすると、作業者がログイン操作を実行するためのインターフェイスとして使用される。
非常停止スイッチ12は、非常停止スイッチ12を従来例で説明したプッシュロック・ターンリセット型であり、押下状態の場合、すなわち、押されて図示しない接点が閉となった場合、非常停止状態に保持される。又、非常停止スイッチ12は、ロックの解除がされた場合には、前記非常停止状態が解除される。なお、本実施形態では、非常停止スイッチ12を従来例で説明したプッシュロック・ターンリセット型で構成しているが、この型に限定するものではない。
【0034】
ログイン処理部18は、TP10とコントローラ30との接続処理を行うソフトウェアを実行するメインCPU(中央演算処理装置)からなる。前記ソフトウェア(プログラム)は前記メインCPUが備える図示しないROMに格納されている。なお、図1は、ハード構成を示すものではなく、機能ブロックを示している。ログイン処理部18は、接続要求手段及び接続認可手段に相当する。
【0035】
安全入力監視部20は、非常停止スイッチ12の操作状態を検出する入力回路である。すなわち、安全入力監視部20は、非常停止スイッチ12の操作状態が押下状態、すなわち、非常停止状態か否かを検出する入力回路である。
【0036】
安全通信部22は、通信によって非常停止機能を実現するための、TP10とコントローラ30の相互に定期的なデータパケット(安全通信パケット)の送受信を行う、ハード(すなわち、CPU(中央演算処理装置))/ソフトを組み合わせたモジュールである。
【0037】
すなわち、安全通信部22は、安全通信を行うためCPUによるソフトウェアの実行により、キーボード16で入力された各種の操作キーのオン又はオフのキー状態、すなわち、キー操作情報をパケットデータとして含む安全通信パケットの生成、及び、前記非常停止スイッチ12が押された際の非常停止状態をパケットデータとして含む安全通信パケットの生成を行い、通信部24を介して送信する。
【0038】
又、通信部24は、安全通信部22からの安全通信パケット、或いは、ログイン処理部18からのログイン処理に関するキー操作情報をパケットデータとして含む通常通信パケットをコントローラ30に向けて送信し、或いは、コントローラ30からパケットデータ(安全通信パケット、非安全通信パケット)を受信する。なお、以下では、通常通信パケットを非安全通信パケットということがある。
【0039】
(コントローラ30)
コントローラ30は、図示しないメインCPUからなるログイン処理部31、安全通信部32、無線LANI/Fからなる通信部33、動作制御部34、運転切替スイッチ35等の各部を備えている。通信部33は、第1送信手段に相当する。
【0040】
TP10の通信部24、コントローラ30の通信部33とにより、ネットワークが構成されている。通信部33は、TP10の通信部24と交信可能である。通信部33はTP10から送信された安全通信パケット、通常通信パケットを受信し、安全通信パケットを安全通信部32に送信するとともにログインに関する通常通信パケットをログイン処理部31に送信する。
【0041】
安全通信部32は、通信によって非常停止機能を実現するための、TP10との相互に定期的なデータパケット(安全通信パケット)の送受信を行う、ハード(すなわち、CPU(中央演算処理装置))/ソフトを組み合わせたモジュールである。そして、安全通信部32は、TP10の安全通信部22と、安全通信が確立した際には、定期的な安全通信パケットと応答パケットの送受信を相互に行い、非常停止スイッチ12の操作状態が押下状態(非常停止状態)となった際、又は通信エラー等が生じた際、ロボットRの非常停止を実現する。
【0042】
ログイン処理部31は、図示しないROMを備え、該ROMには、該コントローラ30が制御対象とするロボットRの動作制御を実行するための制御プログラムとその制御定数や、各種プログラムが格納される。運転切替スイッチ35は、作業者が動作制御部34のコントローラによるロボットの運転状態を教示モードと再生モードのいずれかに切替えるためのスイッチである。動作制御部34は、教示モードでは、安全通信パケットにて送信されたキーボード16の各種の操作キーのキー操作情報に応じてロボットRの各関節の動作を制御する。又、動作制御部34は、再生モードにおいては、ログイン処理部31の前記図示しないROMに格納された、教示プログラムに従ってロボットの動作を制御する。
【0043】
(作用)
さて、上記のように構成されたロボット制御システム100の作用を、図2〜4を参照して説明する。図2は、TP10のログイン処理部18がログイン処理時に図示しないROMに格納したソフトウエア(プログラム)に従って実行するフローチャートである。
【0044】
ステップ(以下、ステップをSという)1では、作業者が、キーボード16を操作して、ログイン要求、すなわち、接続要求のログイン処理を開始したことを、ログイン処理部18が検出すると、ログイン処理部18は、通信部24を介して、作業者が指定したロボットRのコントローラ30に対して、ログイン要求を発行する。なお、このログイン要求は、非安全通信パケットでコントローラ30に対して送信される。
【0045】
コントローラ30のログイン処理部31は、通信部33を介してTP10からのログイン要求を受取ると、コントローラ30の現在の状態がログインが可能な状態か否かを判定する。ログイン処理部31は、ログインが可能である場合は、ログイン要求に対する結果を「OK」とし、動作制御部34からロボットの運転状態を取得し、これをデータ化して、前記ログイン要求に対する結果「OK」と共に、ログイン応答に格納して、通信部33を介してTP10に非安全通信パケットで返す。
【0046】
又、ログイン処理部31は、ログインが可能でない場合は、ログイン要求に対する結果を「NO」とし、これをデータ化して、前記ログイン要求に対する結果「NO」をログイン応答に格納して、通信部33を介してTP10に非安全通信パケットで返す。なお、ロボットの運転状態には、動作制御部34が再生モードの状態と、教示モードの状態がある。
【0047】
TP10のログイン処理部18は、S2において、コントローラ30からのログイン応答を受取り(S2で「YES」)、S3において、結果が「OK」であることを確認すると(S3で「YES」)、前記ログイン応答からロボットの運転状態を取り出し、S4に移行する。
【0048】
又、S3において、TP10のログイン処理部18は、コントローラ30からのログイン応答を受取り(S2で「YES」)、結果が「NO」の場合(S3で「NO」)、ログイン失敗であるとして、このフローチャートを一旦終了する。
【0049】
S4では、ログイン処理部18は、取出したロボットの運転状態が再生モードであるか、否かを判定する。S4において、ロボットの運転状態が再生モードでない場合(S4で「NO」)は、S8に移行し、ロボットの運転状態が再生モードである場合(S4で「YES」)は、S5に移行する。
【0050】
S5では、ログイン処理部18は、前記非常停止スイッチ12が非常停止状態であるか、否かを安全入力監視部20の検出結果に基づいて判断する。ログイン処理部18は、前記非常停止スイッチ12が非常停止状態でない場合(S5で「NO」)の場合には、S8に移行し、前記非常停止スイッチ12が非常停止状態である場合(S5で「YES」)の場合には、S6に移行する。
【0051】
S6では、ログイン処理部18は、コントローラ30(すなわち、動作制御部34)によるロボットの運転状態(モード状態)が再生モードであり、かつ、前記非常停止スイッチ12が、非常停止状態であることから、図3に示すように表示装置14の表示画面14aに、「非常停止押下警告」を表示させる。警告は、警告の趣旨の文字、TP10自体の画像表示において、当該TP10の非常停止スイッチ12の色の変更などを、表示装置14に表示することにより行われる。
【0052】
そして、S7において、作業者がTP10の非常停止スイッチ12を非常停止解除状態にするのを待つ。
S7において、作業者がTP10の非常停止スイッチ12を非常停止解除状態にすると、安全入力監視部20が非常停止スイッチ12の非常停止解除状態になったことを検出し、ログイン処理部18は、この検出に応じてS8に移行する。
【0053】
S8では、ログイン処理部18は、安全通信部22にログイン完了を通知する。この通知により、安全通信部22は安全通信を開始する。これによりログイン処理部18によるログイン処理が完了し、非常停止スイッチ12が有効となる。すなわち、非常停止スイッチ12が非常停止解除状態となった状態で、コントローラ30と通信接続が完了する。
【0054】
ここで、図4を参照して、コントローラ30によるロボットRの運転状態が再生モード(ロボットRが再生動作の状態)である場合に、TP10と、コントローラ30との通信接続が行われる場合を説明する。なお、図4中、(a)は、コントローラの運転状態、(b)は、ロボットの動作、(c)はコントローラの非常停止制御、(d)は安全通信、(e)はTPとコントローラとの通信接続、(f)はTPの非常停止スイッチの状態を示している。
【0055】
同図に示すように、TP10とコントローラ30とが未接続の状態で「ログイン処理」が行われたとき、コントローラ30の運転状態が再生モード(すなわち、ロボットRは再生動作中)であるため、ログイン処理部18では、警告作動を表示装置14に行わせしめる。そして、図4(f)に示すように、非常停止スイッチ12の非常停止状態が解除されると、図4(e)に示すようにログイン処理が終了し、図4(d)に示すように安全通信が開始される。
【0056】
本実施形態のロボット制御システム100は、下記の特徴がある。
(1) 本実施形態のロボット制御システム100における通信接続方法は、TP10(可搬式操作装置)から、ネットワークを介してコントローラ30に通信のログイン要求(接続要求)があった場合、TP10に設けられたログイン処理部18(接続認可手段)が、非常停止スイッチ12(非常停止操作手段)の操作状態、及び、コントローラ30のモード状態を取得して、非常停止スイッチ12の操作状態が非常停止状態で、かつ、モード状態が再生モードのときは、通信の接続要求後のコントローラ30に対する通信接続を認めず、そうでない場合には、通信接続を認可するようにした。
【0057】
この結果、本実施形態によれば、コントローラ30によるロボットRの運転状態(モード状態)が再生モードである場合、TP10のコントローラ30に対する通信接続を、生産に影響することなく円滑に行うことができるロボット制御システムにおける通信接続方法を提供できる。
【0058】
(2) 本実施形態のロボット制御システム100における通信接続方法は、ログイン処理部18(接続認可手段)が通信の接続を認めない場合には、TP10に設けられた表示装置14(警告手段)に警告動作させるようにした。
【0059】
この結果、本実施形態の通信接続方法によれば、ログイン処理部18が通信の接続を認めない場合には、TP10に設けられた表示装置14に警告動作させるため、作業者は、非常停止スイッチ12の操作状態が非常停止状態であることが分かる。この結果、コントローラ30とTP10との通信接続を行うため、作業者に非常停止スイッチ12の非常停止状態の解除操作を促すことができる。
【0060】
(3) 本実施形態のロボット制御システム100では、TP10(可搬式操作装置)は、コントローラ30に対して通信の接続要求を行うログイン処理部18(接続要求手段)を備えている。又、コントローラ30は、ログイン処理部18(接続要求手段)から通信の接続要求があったTP10(可搬式操作装置)に対して、コントローラ30のモード状態を、ネットワークを介して送信する通信部33(第1送信手段)を備えている。又、ログイン処理部18(接続認可手段)は、ログイン要求(通信の接続要求)した場合、非常停止スイッチ12(非常停止操作手段)の操作状態、及び、通信部33(第1送信手段)から取得したコントローラ30のモード状態を取得して、非常停止スイッチ12(非常停止操作手段)の操作状態が非常停止状態であって、かつ、前記モード状態が再生モードのときは、前記接続要求後の通信接続を認めず、そうでない場合には、通信接続を認可するようにした。
【0061】
この結果、本実施形態によれば、ログイン処理部18がログイン要求(通信の接続)を認めない場合には、TP10に設けられた表示装置14(警告手段)に警告動作させるため、作業者は、非常停止スイッチ12の操作状態が非常停止状態であることが分かる。この結果、コントローラ30とTP10との通信接続を行うため、作業者に非常停止スイッチ12の非常停止状態の解除操作を促すことができる。
【0062】
(4) 本実施形態のロボット制御システム100では、TP10には、表示装置14を備え、ログイン処理部18(接続認可手段)は、接続要求後の通信接続を認めない場合には表示装置14(警告手段)に警告動作させる。この結果、表示装置14は、警告動作する。
【0063】
この結果、本実施形態のロボット制御システム100によれば、ログイン処理部18(接続認可手段)が通信の接続を認めない場合には、TP10に設けられた表示装置14(警告手段)に警告動作させるため、作業者は、非常停止スイッチ12の操作状態が非常停止状態であることが分かる。この結果、TP10がコントローラ30と通信の接続要求を行った場合、コントローラ30によるロボットRの運転状態が再生モードであって、非常停止スイッチ12(非常停止操作手段)が操作状態が非常停止状態の場合には、作業者に対して非常停止スイッチ12(非常停止操作手段)の非常停止状態の解除を促すことができる。
【0064】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態を説明する。
第1実施形態では、TP10に設けられたログイン処理部18を接続認可手段としたが、ログイン処理部18に代えて、接続認可手段をコントローラ30のログイン処理部31を接続認可手段としてもよい。この場合、TP10がログイン要求を発行する時、一緒に非常停止スイッチ12の操作状態をログイン要求のパケットデータに格納して非安全通信パケットで発行する。
【0065】
コントローラ30のログイン処理部31は、ログイン要求をTP10から通信部33を介して取得し、コントローラ30の現在の状態がログインが可能な状態か否かを判定する。ログイン処理部31は、ログインが可能である場合は、ログイン要求に対する結果を「OK」とし、動作制御部34からロボットの運転状態を取得する。そして、ログイン処理部31は、コントローラ30のモード状態、すなわち、運転状態が再生モードであって、非常停止スイッチ12が非常停止状態の場合であると、判定すると、この判定結果をデータ化して、前記ログイン要求に対する結果「OK」と共に、ログイン応答に格納して、通信部33を介してTP10に非安全通信パケットで返す。TP10は、このログイン応答に含まれた「判定結果」を参照して、表示装置14に警告表示させる。このようにして、ログイン処理部31は、接続要求後の通信接続を認めないようにする。
【0066】
そして、ログイン処理部31は、コントローラ30のモード状態が再生モードである限り、ログイン要求のパケットデータに、非常停止スイッチ12が非常停止状態の場合は、以後同様に処理する。
【0067】
一方、ログイン処理部31は、コントローラ30の運転状態が再生モードであって、非常停止スイッチ12が非常停止状態でないと判定した場合、この判定結果をデータ化して、前記ログイン要求に対する結果「OK」と共に、ログイン応答に格納して、通信部33を介してTP10に非安全通信パケットで返す。この場合、TP10のログイン処理部18は、このログイン応答に応じて安全通信部22にログイン完了を通知する。この通知に基づいて、安全通信部22は安全通信を開始する。このようにして、コントローラ30のログイン処理部31は、通信接続を認可する。本実施形態の場合には、ログイン処理部18が接続要求手段に相当し、通信部24が第2送信手段に相当する。
【0068】
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 教示モード/非教示モード以外の状態値を、ログイン処理部31が参照して、より細かな制御を行っても良い。例えば、「再生モード」には、ロボットRが動作中である「再生実行中」と、ロボットRが停止中である「再生停止中」の場合がある。この場合、「再生実行中」の場合と「再生停止中」の場合に応じて、動作制御部34は、それぞれの状態値を作業用メモリにセットする。再生実行中は第1再生状態に相当する。再生停止中は、第2再生状態に相当する。
【0069】
そして、この例を図1〜図4の実施形態に適用した場合の、図1〜図4の実施形態と異なるところを説明する。
ログイン処理部31は、TP10からログイン要求があった際、ログインが可能である場合は、ログイン要求に対する結果を「OK」とし、動作制御部34からロボットの運転状態と、前記状態値を取得し、これをデータ化して、ログイン要求に対する結果「OK」と共に、ログイン応答に格納して、通信部33を介してTP10に非安全通信パケットで返すところが異なっている。
【0070】
又、S4では、ログイン処理部18は、取出したロボットの運転状態が再生モードであり、かつ、状態値が「再生実行中」の状態値か否かを判定する。再生モードであり、状態値が「再生実行中」の状態値である場合には、S4の判定を「YES」としてS5に移行するところが前記実施形態と異なっている。
【0071】
従って、この変形の実施形態では、非常停止スイッチ12の操作状態が非常停止状態であって、かつ、コントローラ30によるロボットRのモード状態が再生モードのロボットが再生動作中のときは、接続要求後の通信接続を認めず、そうでない場合は、例えば、再生モードではあるが、ロボットRが再生停止中の場合は、通信接続を認可することになる。この結果、再生モードではあるが、ロボットが再生停止中の場合は、通信接続を認可することになるが、もともと、この場合は、ロボットRは停止しているため、生産が停止してしまうことはない。
【0072】
・ 前記各実施形態では、非常停止スイッチ12を解除するまでログインが完了しないようにしたが、作業者が許可した場合に限り、非常停止状態のままでログインを完了させてもよい。具体的には、図5に示すように、表示装置14の表示画面14aに操作ボタン14bを表示させて、この操作ボタン14bを操作可能にしたり、或いは、キーボード16の特定キーを操作して、作業者が許可した場合に限り、非常停止状態のままでログインを完了させてもよい。この場合、操作ボタン14b、又はキーボード16が接続許可操作手段に相当する。
【0073】
本実施形態によれば、操作ボタン14b又はキーボード16は、ログイン処理部18(接続認可手段)が接続要求後の通信接続を認めない判定の場合に、操作されると、その判定を無効にして、接続要求後のコントローラ30に対する接続を許可するため、作業者の意図により、ロボットRを積極的に停止させる必要がある場合には、操作ボタン14b等を作業者が操作することにより、ロボットRを停止させることができる。
【0074】
・ 前記実施形態では、無線LANでネットワークを構成したが、ネットワークとして有線LANに代えてもよい。或いは、非有線通信手段として単に無線通信でTP10と複数のコントローラ間を交信可能としてもよい。又、無線通信に換えて、赤外線通信、光通信、或いは磁気通信等のワイヤレスで行う伝送方式の非有線通信手段で構成してもよいことは勿論のことである。
【0075】
・ 前記実施形態では、警告装置として表示装置14を使用して警告時に、画面表示したが、警告装置(警告手段)は、表示装置14に限定されるものではない。表示装置14の代わりに、警告手段としては、ブザー、音声発声装置、振動付与装置、警告ランプなどを用いても良い。
【符号の説明】
【0076】
10…TP(可搬式操作装置)、
12…非常停止スイッチ(非常停止操作手段)、
14…表示装置(警告手段)、16…キーボード、
18…ログイン処理部(接続認可手段、接続要求手段)、
20…安全入力監視部、22…安全通信部、24…通信部、
30…コントローラ、32…安全通信部、33…通信部(第1送信手段)、
34…動作制御部、35…運転切替スイッチ、100…ロボット制御システム、
R…ロボット。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットの動作を停止操作するための非常停止操作手段を備えた可搬式操作装置と、教示モード及び再生モードに応じて前記ロボットを制御するコントローラを備え、前記可搬式操作装置と前記コントローラがネットワーク又は非有線通信手段で接続するロボット制御システムにおける通信接続方法において、
前記可搬式操作装置から、前記ネットワーク又は非有線通信手段を介して前記コントローラに通信の接続要求があった場合、
前記可搬式操作装置又は前記コントローラに設けられた接続認可手段が、前記非常停止操作手段の操作状態、及び、前記コントローラのモード状態を取得して、前記非常停止操作手段の操作状態が非常停止状態であって、かつ、前記モード状態が再生モードのときは、通信の接続要求後の前記コントローラに対する通信接続を認めず、そうでない場合には、通信接続を認可することを特徴とするロボット制御システムにおける通信接続方法。
【請求項2】
前記接続認可手段が前記通信の接続を認めない場合には、前記可搬式操作装置に設けられた警告手段に警告動作させることを特徴とする請求項1に記載のロボット制御システムにおける通信接続方法。
【請求項3】
ロボットの動作を停止操作するための非常停止操作手段を備えた可搬式操作装置と、教示モード及び再生モードに応じてロボットを制御するコントローラを備え、前記可搬式操作装置と前記コントローラがネットワーク又は非有線通信手段で接続するロボット制御システムにおいて、
前記可搬式操作装置は、前記コントローラに対して通信の接続要求を行う接続要求手段と、接続認可手段を備え、
前記コントローラは、前記接続要求手段から通信の接続要求があった可搬式操作装置に対して、該コントローラのモード状態を、前記ネットワーク又は非有線通信手段を介して送信する第1送信手段を備え、
前記接続認可手段は、前記接続要求手段が通信の接続要求した場合、前記非常停止操作手段の操作状態、及び、前記第1送信手段から取得した前記コントローラのモード状態を取得して、前記非常停止操作手段の操作状態が非常停止状態であって、かつ、前記モード状態が再生モードのときは、前記接続要求後の通信接続を認めず、そうでない場合には、通信接続を認可することを特徴とするロボット制御システム。
【請求項4】
ロボットの動作を停止操作するための非常停止操作手段を備えた可搬式操作装置と、教示モード及び再生モードに応じてロボットを制御するコントローラを備え、前記可搬式操作装置と前記コントローラがネットワーク又は非有線通信手段で接続するロボット制御システムにおいて、
前記可搬式操作装置は、前記コントローラに対して通信の接続要求を行う接続要求手段と、前記通信の接続要求及び前記非常停止操作手段の操作状態を、前記ネットワーク又は非有線通信手段を介して送信する第2送信手段を備え、
前記コントローラは、接続認可手段を備え、
前記接続認可手段は、前記コントローラに対して前記可搬式操作装置から通信の接続要求があった場合、前記非常停止操作手段の操作状態、及び、前記コントローラのモード状態を取得して、前記非常停止操作手段の操作状態が非常停止状態であって、かつ、前記モード状態が再生モードのときは、前記接続要求後の通信接続を認めず、そうでない場合には、通信接続を認可することを特徴とするロボット制御システム。
【請求項5】
前記可搬式操作装置には、警告手段を備え、
前記接続認可手段は、前記接続要求後の通信接続を認めない場合には、前記可搬式操作装置に設けられた警告手段に警告動作させるための信号を出力し、
前記警告手段は、前記信号に基づいて警告動作することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のロボット制御システム。
【請求項6】
前記再生モードは、ロボットが再生動作中の第1再生状態と、ロボットが再生停止中の第2再生状態を含み、
前記接続認可手段は、前記非常停止操作手段の操作状態が非常停止状態であって、かつ、前記モード状態が再生モードの第1再生状態のときは、前記接続要求後の通信接続を認めず、そうでない場合には、通信接続を認可することを特徴とする請求項3乃至請求項5のうちいずれか1項に記載のロボット制御システム。
【請求項7】
前記可搬式操作装置には、作業者による操作可能な接続許可操作手段を備え、
前記接続許可操作手段は、前記接続認可手段が前記接続要求後の通信接続を認めない判定の場合に、操作されると、その判定を無効にして、前記接続要求後の前記コントローラに対する接続を許可することを特徴とする請求項3乃至請求項5のうち、いずれか1項に記載のロボット制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−67892(P2011−67892A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−220400(P2009−220400)
【出願日】平成21年9月25日(2009.9.25)
【出願人】(000000262)株式会社ダイヘン (990)
【出願人】(000005197)株式会社不二越 (625)
【Fターム(参考)】