説明

ワイヤソーのガイドローラ及びガイドローラの製造方法

【課題】分割構造を有するガイドローラにおいて、切断用ワイヤのガイド溝が形成される樹脂層の剥離を有効に防止する。
【解決手段】ガイドローラ24Aは、内側ローラ40と、回転周方向に分割される複数の分割片51A,51Bからなり、内側ローラ40の外周面上に固定される外側ローラ50とを備え、この外側ローラ50の外周面にワイヤWのガイド溝56を有する。分割片51A,51Bの外周面上には、樹脂層54A,54Bが形成されておりこの樹脂層54A,54Bにガイド溝56が形成されている。そして、分割片51A,51Bの外周面であって前記周方向における少なくとも両端近傍の位置に、前記樹脂層54A,54Bの周方向変位を規制する溝55が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤソーに回転可能に設けられるワイヤ案内用のガイドローラに関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体インゴットからウェハを切り出す手段等として、ワイヤソーが知られている。このワイヤソーでは、切断用ワイヤが多数本並んだ状態で張設され、かつその軸方向に高速駆動された状態で、この軸方向と直交する方向に上記半導体インゴット等からなるワークが切断送りされることにより、このワークから多数枚の薄片が同時に切り出される。
【0003】
このワイヤソーには、ワイヤが嵌入される多数のガイド溝をもったガイドローラが設けられる。従来、このようなガイドローラとして、これを内側ローラと外側ローラとに分割し、さらに外側ローラを周方向に分割することにより、内側ローラをワイヤソーの支持装置に装着したまま外側ローラのみを交換できるようにしたものが開発されるに至っている(例えば特許文献1)。
【特許文献1】特開平9−216222号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ガイドローラは、その表面に接着剤を介して樹脂コーティング(樹脂層)が施され、この樹脂層に対して前記ガイド溝が形成されている。分割構造を有するガイドローラについても基本的には同じ構成が採られている。
【0005】
しかし、分割構造のものでは、外側ローラを構成する分割片各々の表面に樹脂層が形成されるため、ガイドローラの周方向全体に樹脂層が連続して形成される非分割構造のものとは異なり、次のような課題がある。すなわち、周方向への樹脂層の熱収縮に伴い、その収縮の程度によっては分割片の周方向末端部分において樹脂層が分割片から剥離することが考えられる。このような樹脂層の剥離は、ワイヤを安定的に案内する上での阻害要因となるため、未然に防止する必要がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑み、分割構造を有するガイドローラにおいて、切断用ワイヤのガイド溝が形成される樹脂層の剥離を有効に防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、回転可能に支持される内側ローラと、ローラ回転周方向に分割される複数の分割片からなり、前記内側ローラの外周面上に固定される外側ローラとを備え、この外側ローラの外周面に切断用ワイヤを案内するガイド溝が設けられるワイヤソーのガイドローラにおいて、前記分割片の外周面上に樹脂層が形成されてこの樹脂層に前記ガイド溝が形成されると共に、前記分割片の外周面であって前記周方向における少なくとも両端近傍の位置に、分割片に対する前記樹脂層の周方向変位を規制する規制部が形成されているものである。
【0008】
この構成では、外側ローラの各分割片の外周面に樹脂層が形成され、この樹脂層にガイド溝が形成される。この構成では、上記規制部が設けられている結果、分割片の周方向両端近傍における樹脂層の熱変位(周方向変位)が効果的に抑制される。従って、このような熱変位に起因した樹脂層の剥離が有効に防止される。
【0009】
特に、分割片の外周面に接着剤が塗布され、この接着剤を介して前記樹脂層が前記外周面上に被着されている場合には、樹脂層の熱変位に伴う剥離が生じ易い。そのため、上記のようなガイドローラの構成は、このように接着剤を介して分割片に樹脂層を被着する構成において有用なものとなる。
【0010】
なお、前記規制部は、前記分割片の外周面に形成される凸部でもよいし、また凹部でもよく、これら凸部又は凹部の表面に沿うように前記樹脂層が前記分割片の外周面に形成されていれば何れの構成でもよい。但し、ガイド溝を形成するのに必要な樹脂層の厚みを確保しつつその厚みを抑える上では、前記規制部は凹部であるのが望ましい。この場合には、前記樹脂層が凸部又は凹部の表面に沿うように前記分割片の外周面に形成される結果、分割片と樹脂層とが周方向に係合し、これにより分割片に対する前記樹脂層の周方向変位が規制される。
【0011】
なお、前記凹部は、ローラ軸方向に延びる溝であるのが好適である。これによれば、ローラ軸方向に亘って樹脂層の剥離を良好に防止することが可能となる。
【0012】
この場合、溝の断面形状は種々考えられるが、底部に向かうに伴って幅が縮小する断面形状を有するものであるのが好適である。これによれば、樹脂層を形成する段階で溝内に気泡が溜まり難くなり、より確実に溝の表面に沿って樹脂層を形成することができる。従って、樹脂層の剥離をより確実に防止する上で有効となる。
【0013】
一方、本発明に係るガイドローラの製造方法は、回転可能に支持される内側ローラと、ローラ回転周方向に分割される複数の分割片からなり、前記内側ローラの外周面上に固定される外側ローラとを備え、この外側ローラの外周面に切断用ワイヤを案内するガイド溝が設けられるワイヤソーのガイドローラにおける前記外側ローラの製造方法であって、前記分割片の外周面のうち前記周方向における少なくとも両端近傍の位置に予め凹部又は凸部を形成しておき、当該凹部又は凸部の表面に沿うように前記分割片の外周面上に樹脂層を形成して硬化させた後、当該分割片の前記樹脂層に前記ガイド溝を形成するようにしたものである。
【0014】
この方法では、外側ローラの各分割片の外周面に樹脂層を形成し、この樹脂層に対してガイド溝を形成するが、上記のように、分割片の外周面のうち前記周方向における少なくとも両端近傍の位置に予め凹部又は凸部を形成しておき、当該分割片の外周面に樹脂層を形成するので、樹脂層形成後の当該樹脂層の周方向への熱変位(熱収縮)が前記凹部又は凸部の部分においてに規制される。従って、熱変位に起因する分割片の周方向両端部分での樹脂層の剥離を効果的に防止することができる。
【0015】
特に、分割片の外周面上に樹脂層を形成して硬化させる際に、前記分割片の外周面にまず接着剤を塗布し、この接着剤を介して前記外周面上に樹脂層を被着させるような場合には、樹脂層の熱変位による剥離が生じ易いため、上記の方法は、このように接着剤を介して分割片に樹脂層を被着する場合に有用なものとなる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、外側ローラの各分割片の外周面に樹脂層が形成され、この樹脂層にガイド溝が形成されるが、分割片の外周面のうち少なくとも周方向両端近傍の位置にそれぞれ分割片に対する樹脂層の周方向変位を規制する規制部が形成されているため、規制部における同両端部の樹脂層の熱変位に起因した該樹脂層の剥離を効果的に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の好ましい実施の形態について図面を用いて説明する。
【0018】
図1は、本発明が適用されるワイヤソーの概略を示す全体構成図である。同図に示すワイヤソーは、一対のワイヤ繰出し・巻取り装置10A,10B、ガイドプーリ12A,12B、ガイドプーリ14A,14B、ガイドプーリ16A,16B、ワイヤ張力調節装置18A,18B、ガイドプーリ22A,22B、及び4つのガイドローラ24A,24B,26A,26Bを備えている。ガイドローラ24A,24Bは互いに同じ高さ位置に配され、ガイドローラ26A,26Bはそれぞれガイドローラ24A,24Bの下方の位置に配されており、ガイドローラ26Aが駆動モータ25によって回転駆動されるようになっている。
【0019】
各ワイヤ繰出し・巻取り装置10A,10Bは、切断用のワイヤWが巻かれるボビン9A,9Bと、これを回転駆動するボビン駆動モータ11A,11Bと、を備えている。そして、一方のワイヤ繰出し・巻取り装置10Aのボビン9Aから繰り出されたワイヤWが、ガイドプーリ12A,14A,16A、ワイヤ張力調節装置18Aのプーリ20A、及びガイドプーリ22Aの順に掛けられ、さらにガイドローラ24A,24B,26B,26Aの外周面のガイド溝56(図2参照)に嵌め込まれながらこれらガイドローラの外側に多数回巻回された後、ガイドプーリ22B、ワイヤ張力調節装置18Bのプーリ20B、ガイドプーリ16B,14B,12Bの順に掛けられ、他方のワイヤ繰出し・巻取り装置10Bのボビン9Bに巻き取られており、両ワイヤ張力調節装置18A,18BによってワイヤWに適当な張力が与えられている。そして、駆動モータ25によるガイドローラ26Aの回転駆動方向と、各ボビン駆動モータ11A,11Bによるボビン9A,9Bの回転駆動方向が正逆に切換えられることにより、ワイヤWがボビン9Aから繰り出されてボビン9Bに巻き取られる状態と、ワイヤWがボビン9Bから繰り出されてボビン9Aに巻き取られる状態とに切換えられるようになっている。
【0020】
すなわち、このワイヤソーにおいては、ガイドローラ24A,24Bの間に多数本のワイヤWが互いに平行な状態で張られながらその軸方向に往復駆動されるようになっている。
【0021】
このガイドローラ24A,24B間に張られたワイヤWの上方には、円柱状のワーク(例えば半導体インゴット)28を移動させるワーク送り装置30が設けられている。このワーク送り装置30は、ワーク保持部32と、ワーク送りモータ34とを備えている。ワーク保持部32は、上記ワーク28をその軸方向とワイヤ並び方向とが合致する向きに保持するものであり、ワーク送りモータ34は、図略のボールネジとの組み合わせにより、上記ワーク保持部32とワーク28とを一体に昇降させる(切断送りする)ものである。
【0022】
ガイドローラ24A,24B間に張られたワイヤWの上方において、ワーク28の左右両側の位置には、砥粒供給装置36A,36Bが設けられている。これらの砥粒供給装置36A,36Bは、高速駆動される各ワイヤWに対し、加工用砥粒が混合された加工液(スラリー)を同時供給し、ワイヤWの表面に付着させるものである。
【0023】
従って、このワイヤソーでは、ガイドローラ24A,24B間に張られた多数本のワイヤWがその長手方向に同時に高速駆動され、かつこれらのワイヤWに砥粒供給装置36A,36Bからスラリーが供給されながら、上記ワイヤWに対してワーク28が下方に切断送りされることにより、このワーク28から一度に多数枚のウェハが同時に切り出される。
【0024】
次に、ガイドローラ24A,24B,26A,26Bの構造を説明する。この実施の形態では、これらガイドローラ24A,24B,26A,26Bの構造がすべて同等であるため、以下、ガイドローラ24Aを例にとって説明する。
【0025】
ガイドローラ24Aは、図2に示すように、ローラ支持軸35の周囲に図外の軸受を介して回転自在に支持される内側ローラ40と、その外周面上に固定される外側ローラ50とから構成されている。
【0026】
外側ローラ50は、周方向に分割される断面半円状の2つの分割片51A,51Bから構成されており、これら分割片51A,51Bがそれぞれ内側ローラ40に対して着脱可能に固定されるようになっている。つまり、内側ローラ40に対して外側ローラ50を分割し、さらに外側ローラ50を周方向(分割片51A,51B)に分割することによって、内側ローラ40をローラ支持軸35に装着したままで外側ローラ50のみを交換できるように構成されている。なお、内側ローラ40の外周面には鍔部42が、他方、外側ローラ50(分割片51A,51B)の内周面には周溝52がそれぞれ形成されており、内側ローラ40への外側ローラ50の組付け時には、前記鍔部42と周溝52とを一致させて内側ローラ44の周囲に分割片51A,51Bを外嵌させることにより、内側ローラ40と外側ローラ50とを軸方向に位置決めするようになっている。
【0027】
外側ローラ50を構成する各分割片51A,51Bは、金属等の比較的硬い材料、具体的には鋳鉄から形成されており、その外周面には、熱可塑性の合成樹脂、例えばポリウレタン等の樹脂層54A,54Bが形成(被着)されている。これらの樹脂層54A,54Bは、分割片51A,51Bの外周面に接着剤を塗布した後、当該分割片51A,51Bを金型に収容し、分割片51A,51Bの外周面上に樹脂材料を流し込んで加熱、硬化させることによって形成されている。
【0028】
各分割片51A,51Bの樹脂層54A,54Bの外周面には、周方向に伸びるガイド溝56がローラ軸方向に等間隔で形成されている。このガイド溝56は、樹脂層54A,54Bの成型後、例えば工作機械を用いた切削加工により形成される。
【0029】
なお、上記の各分割片51A,51Bには、図3及び図4に示すように、それぞれ外周面であって周方向両端近傍の位置に、ローラ軸方向(図3では左右方向)に伸びる溝55が形成されており、この溝55を埋めるように(すなわち、溝55の表面に沿うように)分割片51A,51Bの外周面上に前記樹脂層54A,54Bが形成されている。つまり、これによって分割片51A,51B(母材)と樹脂層54A,54Bとが溝55の部分で周方向に係合し、その結果、樹脂層54A,54Bの周方向変位が規制されるようになっている。なお、溝55は、当実施形態では、V溝(実施形態では、開き角θ;90°、深さD;3mm)であり、ローラ軸方向両端近傍を除く分割片51A,51Bの全域に亘って形成されている。また、図3中、符合58は、外側ローラ50(分割片51A,51B)を内側ローラ40に固定するためのボルト挿通孔である。
【0030】
以上説明したガイドローラ24Aの構造によれば、内側ローラ40に対して外側ローラ50を各分割片51A,51Bに分割することで、内側ローラ40をローラ支持軸35に装着したままで外側ローラ50のみを交換等することができる。その上、各分割片51A,51Bについては、上記の通り、周方向両端近傍の位置において樹脂層54A,54Bの周方向変位が規制される構成となっているので、樹脂層54A,54Bの周方向両端部分における熱変位が効果的に抑制され、その結果、当該熱変位に起因して樹脂層54A,54Bが分割片51A,51Bから剥離するといた事態の発生が未然に防止される。例えば、このガイドローラ24Aは、その製造過程で上記のように金型を使って分割片51A,51Bの外周面上に樹脂層54A,54Bを形成するが、分割片51A,51Bの外周面に溝55が形成されている結果、樹脂層54A,54B形成後における当該層54A,54Bの熱収縮(周方向への熱収縮)が抑制され、これによって周方向両端部における樹脂層54A,54Bの剥離が防止されることとなる。
【0031】
従って、上記ガイドローラ24Aの構造によれば、外側ローラ50のみの交換等を可能として組立性やメンテナンス性を高める一方で、ガイド溝56が形成される樹脂層54A,54Bの剥離を防止して、切断用ワイヤWを長期的に安定して案内することができる。
【0032】
ところで、上記実施形態のガイドローラ24A(24B,26A,26B)は本発明に係るガイドローラの好ましい実施形態の一例であって、その具体的な構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更のである。
【0033】
例えば、上記の通り、この発明では分割片51A,51Bの外周面に形成した溝55によって樹脂層54A,54Bの周方向変位を規制しているが、溝55は、少なくとも分割片51A,51Bにおける周方向両端近傍の位置に設けられていれば、具体的な形状(断面形状)及び形成位置等は、実施形態のものに限られるものではない。例えば、分割片51A,51Bの外周面全域に亘って実施形態のような溝55を周方向に一定間隔で形成するようにしてもよい。また、実施形態のようにローラ軸方向に連続した線状の溝55を形成する以外に、ローラ軸方向に断続的な溝を形成し、あるいは同方向に沿って波形やジグザグの溝を形成してもよい。また、溝形状もV溝に限らず半円溝、U字溝、矩形状溝等であってもよい。但し、溝形状は、底部に向かうに伴って幅が縮小する断面形状である方が、矩形状の溝に比べて樹脂層成型時に溝内の気泡が逃げ易くなる。従って、より確実に溝の表面に沿って隙間無く樹脂層樹脂層54A,54Bを形成する上では、実施形態のようなV溝、あるいは半円溝等、底部に向かうに伴って幅が縮小する断面形状の溝を設けるのが望ましい。
【0034】
また、実施形態では、樹脂層54A,54Bの周方向変位を規制するために分割片51A,51Bの外周面に溝55を形成しているが、勿論、分割片51A,51Bの外周面に凸部を形成するようにしてもよい。この場合にも、実施形態と同様の作用効果を享受することができる。但し、溝55によれば、ワイヤWのガイド溝56を形成するのに必要な樹脂層54A,54Bの厚みを確保しつつその厚みを、前記凸部を設ける場合に比べて抑えることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明が適用されるワイヤソーの概略を示す全体構成図である。
【図2】ガイドローラの概略構成を示す分解斜視図である。
【図3】外側ローラを構成する分割片を示す側面図である。
【図4】分割片を示す図3のIV−IV線断面図である。
【符号の説明】
【0036】
24A,24B,26A,26B ガイドローラ
51A,51B 分割片
54A,54B 樹脂層
55 溝
56 ガイド溝
W ワイヤ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転可能に支持される内側ローラと、ローラ回転周方向に分割される複数の分割片からなり、前記内側ローラの外周面上に固定される外側ローラとを備え、この外側ローラの外周面に切断用ワイヤを案内するガイド溝が設けられるワイヤソーのガイドローラにおいて、
前記分割片の外周面上に樹脂層が形成されてこの樹脂層に前記ガイド溝が形成されると共に、前記分割片の外周面であって前記周方向における少なくとも両端近傍の位置に、分割片に対する前記樹脂層の周方向変位を規制する規制部が形成されていることを特徴とするワイヤソーのガイドローラ。
【請求項2】
請求項1に記載のワイヤソーのガイドローラにおいて、
前記分割片の外周面に接着剤が塗布され、この接着剤を介して前記樹脂層が前記外周面上に被着されていることを特徴とするワイヤソーのガイドローラ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のワイヤソーのガイドローラにおいて、
前記規制部は、前記分割片の外周面に形成される凹部からなり、当該凹部の表面に沿うように前記樹脂層が前記分割片の外周面に形成されていることを特徴とするワイヤソーのガイドローラ。
【請求項4】
請求項3に記載のワイヤソーのガイドローラにおいて、
前記凹部は、ローラ軸方向に延びる溝であることを特徴とするワイヤソーのガイドローラ。
【請求項5】
請求項4に記載のワイヤソーのガイドローラにおいて、
前記溝は、底部に向かうに伴って幅が縮小する断面形状を有することを特徴とするワイヤソーのガイドローラ。
【請求項6】
回転可能に支持される内側ローラと、ローラ回転周方向に分割される複数の分割片からなり、前記内側ローラの外周面上に固定される外側ローラとを備え、この外側ローラの外周面に切断用ワイヤを案内するガイド溝が設けられるワイヤソーのガイドローラにおける前記外側ローラの製造方法であって、
前記分割片の外周面のうち前記周方向における少なくとも両端近傍の位置に予め凹部又は凸部を形成しておき、当該凹部又は凸部の表面に沿うように前記分割片の外周面上に樹脂層を形成して硬化させた後、当該分割片の前記樹脂層に前記ガイド溝を形成することを特徴とするガイドローラの製造方法。
【請求項7】
請求項6に記載のワイヤソーのガイドローラにおいて、
前記分割片の外周面上に樹脂層を形成して硬化させる際には、前記分割片の外周面にまず接着剤を塗布し、この接着剤を介して前記外周面上に樹脂層を被着させるようにすることを特徴とするガイドローラの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−190140(P2009−190140A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−34950(P2008−34950)
【出願日】平成20年2月15日(2008.2.15)
【出願人】(391003668)トーヨーエイテック株式会社 (145)
【Fターム(参考)】