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ワイヤハーネス用固定具および当該ワイヤハーネス用固定具に貼合部が把持される粘着テープ
説明

ワイヤハーネス用固定具および当該ワイヤハーネス用固定具に貼合部が把持される粘着テープ

【課題】ワイヤハーネスをパネルから取り外した際に当該ワイヤハーネスから分離され、かつ、粘着テープで捲回することなく前記ワイヤハーネスに固定されるワイヤハーネス用固定具、および、前記ワイヤハーネスに捲回され貼合部に前記ワイヤハーネス用固定具が把持され、かつ、前記ワイヤハーネスの情報等が記録された粘着テープ、を提供する。
【解決手段】ワイヤハーネス用固定具2は、パネル50に配索される電線9に巻き付けられた粘着テープ3の粘着剤層同士が貼り合わされて形成された貼合部4を把持する把持部12と、前記パネル50の取付孔51に係止される係止部15と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤハーネスをパネルから取り外した際に当該ワイヤハーネスから分離され、かつ、粘着テープで捲回することなく前記ワイヤハーネスに固定されるワイヤハーネス用固定具、および、前記ワイヤハーネスに捲回され貼合部に前記ワイヤハーネス用固定具が把持され、かつ、前記ワイヤハーネスの情報等が記録された粘着テープ、に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等には、種々の電子機器と電装品とが搭載されている。これらの電子機器と電装品とにバッテリなどの電源等からの電力や制御装置等からの制御信号などを伝達する手段として、ワイヤハーネスが用いられている。
【0003】
ワイヤハーネスは、自動車等の車体を構成するパネル上に配索されている。ワイヤハーネスは、前記パネルに設けられた取付孔に係止されるワイヤハーネス用固定具を備えている(例えば、特許文献1または特許文献2参照。)。
【0004】
前記ワイヤハーネスが備えているワイヤハーネス用固定具は、前記パネルの取付孔に係止される係止部と、前記係止部に直交する方向に延長された帯状部と、を備えている。前記ワイヤハーネス用固定具は、前記ワイヤハーネスと前記帯状部とがワイヤハーネス用テープ等の粘着テープで捲回され、当該ワイヤハーネスに固定されている。
【0005】
前記ワイヤハーネス用固定具などの外装部品が固定されたワイヤハーネスは、導通検査や外観検査等の検査工程を経た後、製造工場や製造日などの情報が記録された情報記録紙が取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−233295号公報
【特許文献2】特開2010−252555号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前述のワイヤハーネス用固定具は、粘着テープでワイヤハーネスに捲回されて固定されているため、パネルに配索された前記ワイヤハーネスを取り外した際に、当該ワイヤハーネスに前記ワイヤハーネス用固定具が残留する。このため、ワイヤハーネスをリサイクル等する際に、作業員の手作業によって前記ワイヤハーネス用固定具を取り外さなくてはならず、手間と時間がかかるという問題があった。
【0008】
また、前記ワイヤハーネス用固定具は、粘着テープでワイヤハーネス用固定具をワイヤハーネスに固定するため、前記ワイヤハーネス用固定具と前記ワイヤハーネスとを前記粘着テープで捲回するテープ巻作業が必要となり、このテープ巻作業にかかる所要時間が長時間化するとともに作業が煩雑となる。このため、ワイヤハーネスの組立作業の作業効率が低下するという問題があった。
【0009】
また、前記ワイヤハーネス用固定具は、作業員が粘着テープを捲回することでワイヤハーネスに固定されているため、前記粘着テープの使用量が多いという問題があった。
【0010】
また、前記ワイヤハーネス用固定具は、作業員が粘着テープを捲回することでワイヤハーネスに固定されているため、作業員によって前記粘着テープの捲回数が相違し、当該粘着テープの使用量が一定ではないという問題があった。
【0011】
また、前述の情報記録紙は、前記ワイヤハーネス用固定具などの外装部品が組み付けられ外観検査等を経たワイヤハーネスに取り付けられるため、専用の取付場所での取付工程が必要である。このため、ワイヤハーネスの製造ライン等には、情報記録紙の取付工程のための作業スペースと作業工程とを設けなければならないという問題と、作業工程が増えることによって経費が増加するという問題とがあった。
【0012】
また、前記情報記録紙は、粘着テープでワイヤハーネスに貼付されるため、当該情報記録紙の情報が記録された記録面が前記粘着テープで覆われる。このため、前記情報記録紙に記録された情報が不完全となって読み取れなくなるという問題があった。
【0013】
また、前述の粘着テープは、一般には、フィルム層と粘着剤層とを有し、前記粘着剤層を内側にして巻き取られており、前記フィルム層には、前記粘着剤層から剥離されるための剥離剤が塗布されているため、テープ巻きした箇所の粘着テープが剥がれてしまうという問題があった。
【0014】
本発明は、かかる問題を解決することを目的としている。即ち、本発明は、ワイヤハーネスをパネルから取り外した際に当該ワイヤハーネスから分離され、かつ、粘着テープで捲回することなく前記ワイヤハーネスに固定されるワイヤハーネス用固定具、および、前記ワイヤハーネスに捲回され貼合部に前記ワイヤハーネス用固定具が把持され、かつ、前記ワイヤハーネスの情報等が記録された粘着テープ、を提供すること目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、パネルに配索される電線に巻き付けられた粘着テープの粘着剤層同士が貼り合わされて形成された貼合部を把持する把持部と、前記パネルの取付孔に係止される係止部と、を備えていることを特徴とするワイヤハーネス用固定具である。
【0016】
請求項2に記載された発明は、前記把持部は、一対の把持板を備え、一方の把持板には、他方の把持板に向かって突出された係合突起が設けられ、他方の把持板には、前記係合突起が挿通されて係合される係合孔が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のワイヤハーネス用固定具である。
【0017】
請求項3に記載された発明は、前記パネルに配索される電線に巻き付けられ粘着剤層同士が貼り合わされて形成された貼合部が、請求項1又は請求項2に記載のワイヤハーネス用固定具に把持される粘着テープであって、前記粘着テープは、前記電線の情報を表示した表示部が設けられたフィルム層と、前記フィルム層の一方の面に設けられた粘着剤層と、を備えていることを特徴とする粘着テープである。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に記載された発明によれば、ワイヤハーネス用固定具は、ワイヤハーネスを構成する電線に捲回された粘着テープの貼合部に把持しているため、前記ワイヤハーネスをパネルから取り外した際に、前記貼合部が破断し、当該ワイヤハーネスと前記ワイヤハーネス用固定具とが容易に分離される。このため、ワイヤハーネスをリサイクル等する際に、作業員の手作業によって前記ワイヤハーネス用固定具を取り外さなくても良いため、ワイヤハーネスの取り外し作業の作業効率が向上する。
【0019】
また、ワイヤハーネス用固定具は、ワイヤハーネスを構成する電線に捲回された粘着テープの貼合部に把持しているため、前記ワイヤハーネスと前記ワイヤハーネス用固定具とを前記粘着テープで捲回するテープ巻作業が不要となる。このため、ワイヤハーネスの組立作業の作業効率が向上する。
【0020】
また、ワイヤハーネス用固定具は、ワイヤハーネスを構成する電線に捲回された粘着テープの貼合部に把持しているため、前記ワイヤハーネスと前記ワイヤハーネス用固定具とを前記粘着テープで捲回するテープ巻作業が不要となる。このため、前記粘着テープの使用量が抑えられる。
【0021】
また、ワイヤハーネス用固定具は、ワイヤハーネスを構成する電線に捲回された粘着テープの貼合部に把持しているため、前記電線に前記粘着テープを一周させるだけとなる。このため、前記粘着テープの捲回数が一回となり、当該粘着テープの使用量が一定となる。
【0022】
請求項2に記載された発明によれば、ワイヤハーネス用固定具は、粘着テープの貼合部を把持した一対の把持板が係合突起によって閉止状態とされるため、前記把持部が確実に前記貼合部を把持することができる。
【0023】
請求項3に記載された発明によれば、粘着テープは、ワイヤハーネスを構成する電線に捲回され粘着剤層同士を貼り合わせた貼合部に前記ワイヤハーネス用固定具が把持されるため、ワイヤハーネスの組立工程で取り付けられる。このため、前記ワイヤハーネスの組立工程とは他の工程と他の作業スペースとで情報記録紙を取り付けていた取付作業が省略される。このため、作業工程が減り、経費を抑えることができる。
【0024】
また、粘着テープは、フィルム層に電線の情報が表示された表示部が設けられているため、前記表示部が粘着テープで覆われることがない。このため、記録された情報を確実に読み取ることができる。
【0025】
また、粘着テープは、粘着剤層同士を貼り合わせて貼合部が形成されるため、フィルム層に塗布された剥離剤によって貼合部が剥離されない。このため、長期間に亘って前記粘着テープを確実にワイヤハーネスを構成する電線に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の一実施形態にかかるワイヤハーネス用固定具を備えたワイヤハーネスの斜視図である。
【図2】図1に示すワイヤハーネスの要部拡大斜視図である。
【図3】図2に示すワイヤハーネスのI−I矢視断面図である。
【図4】図2に示すワイヤハーネスの粘着テープの斜視図である。
【図5】図4に示す粘着テープのII−II矢視断面図である。
【図6】巻芯にロール状に巻き取られた粘着テープの斜視図である。
【図7】図2に示すワイヤハーネスのワイヤハーネス用固定具の斜視図である。
【図8】図7に示すワイヤハーネス用固定具の正面図である。
【図9】図7に示すワイヤハーネス用固定具の右側面図である。
【図10】図8に示すワイヤハーネス用固定具のIII−III矢視断面図である。
【図11】図8に示すワイヤハーネス用固定具のIV−IV矢視断面図である。
【図12】図9に示すワイヤハーネス用固定具のV−V矢視断面図である。
【図13】図7に示すワイヤハーネス用固定具の把持部が開放された状態を示す斜視図である。
【図14】図13に示すワイヤハーネス用固定具の背面側を示す斜視図である。
【図15】電線に粘着テープが固定された状態を示す斜視図である。
【図16】図15に示す粘着テープにワイヤハーネス用固定具が取り付けられる状態を示す斜視図である。
【図17】図1に示すワイヤハーネスがパネルに取り付けられる状態を示す斜視図である。
【図18】図1に示すワイヤハーネスがパネルに係止した状態における電線に平行する断面図である。
【図19】図1に示すワイヤハーネスがパネルに係止した状態における電線に直交する断面図である。
【図20】ワイヤハーネスをパネルから取り外した時の状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施形態について、図1〜図20を参照して説明する。
【0028】
本発明の一実施形態にかかるワイヤハーネス用固定具を有するワイヤハーネスは、図1に示すように、ワイヤハーネス用テープ5が捲回された電線束7と、ワイヤハーネス用固定具2と、粘着テープ3と、を備えている。
【0029】
電線束7は、複数本の電線8(図3に示す)を束ねて形成されている。電線8は、導電性の芯線8a(図3に示す)と、絶縁性の被覆部8b(図3に示す)とを備えている。芯線8aは、複数本の導線が撚られて形成されている。導線は、銅や銅合金等の導電性の金属からなる。被覆部8bは、ポリ塩化ビニル樹脂やポリエチレン樹脂などからなり、前記芯線8aの外周面に設けられ当該芯線8aを被覆している。このため、電線8の外表面は、前記被覆部8bの外表面となっている。なお、芯線8aは、一本の導線から構成されても良い。
【0030】
ワイヤハーネス用テープ5は、ポリ塩化ビニル樹脂を主成分とするフィルム層に、ゴム系粘着剤が塗布されたビニル樹脂テープが使用される。ワイヤハーネス用テープ5は、図1に示すように、幅方向に半分程度が重ね合わせられながら前記電線束7に捲回されている。
【0031】
粘着テープ3は、ポリ塩化ビニル樹脂を主成分としたフィルム層と、前記フィルム層の片面に塗布された粘着剤層と、を備えている。粘着テープ3は、図6に示すように、前記粘着剤層を内側にして巻芯9にロール状に巻き取られている。粘着テープ3は、図3〜図5に示すように、前記電線束7のワイヤハーネス用テープ5上に一周巻き付けられ、前記粘着剤層同士が貼り合わされて貼合部4が形成されている。なお、粘着テープ3は、電線束7の他に、一本の電線8に巻き付けても良い。
【0032】
フィルム層は、ポリ塩化ビニル樹脂を主成分とした支持体と、前記支持体の一方の面に設けられ前記粘着剤層から剥離される剥離剤と、前記支持体の他方の面に設けられ前記粘着剤層とを結合する下塗剤と、を備えている。フィルム層の一方の面には、ワイヤハーネス製造工場や製造日などの電線の情報を表示する表示部3aと、前記表示部3aの読取開始位置を表示する開始部3bと、前記表示部3aの読取終了位置を表示する終了部3cと、が設けられている。なお、表示部3aは、英数字やバーコード、図形などであっても良い。なお、開始部3bと終了部3cとは、図6に示す区切り線の他に、彩色部や図形や模様などであっても良い。
【0033】
粘着剤層は、ゴム系粘着剤やアクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤などから構成されている。なお、粘着テープ3は、前述のワイヤハーネス用テープ5と同一の材質の粘着テープに、表示部3aを設けたものでも良い。
【0034】
貼合部4は、図4および図5に示すように、後述するワイヤハーネス用固定具2の把持部12の係合突起23が挿通される挿通孔10が形成されている。挿通孔10は、穿孔機などによって円形に開孔されている。
【0035】
ワイヤハーネス用固定具2は、図7〜図9に示すように、前記貼合部4を把持する把持部12と、後述するパネル50(図17に示す)の取付孔51(図17に示す)に係止可能に形成された係止部15と、を備えている。ワイヤハーネス用固定具2は、ポリプロピレン樹脂などの可撓性を有する合成樹脂から形成されている。
【0036】
把持部12は、図8〜図11および図13に示すように、板状に形成された一対の把持板21,25を備えている。一方の把持板21には、他方の把持板25に向かって突出された係合突起23と、段部22と、が設けられている。段部22は、前記粘着テープ3の貼合部4が後述する係止部15の中心位置に配置されるように形成されている。
【0037】
他方の把持板25には、当該把持板25と前記一方の把持板21とが閉止された際に、前記係合突起23が挿通され係合される係合孔28と、前記貼合部4を押圧する突条26,26,26,26と、が設けられている。他方の把持板25と一方の把持板21とが連結された連結部には、可撓部24が設けられている。
【0038】
係合突起23は、図10、図11および図13に示すように、前記一方の把持板21から立設された柱部と、前記係合孔28の周縁部に係合され前記係合突起23の先端部側から基端部側に向かって拡開する円錐状部と、を備えている。係合突起23は、図11および図13に示すように、前記一方の把持板21の幅方向に間隔を空けて設けられている。なお、係合突起23の先端に、前記粘着テープ3の貼合部4を突き破る尖鋭部を設けても良い。
【0039】
係合孔28は、前記係合突起23の前記円錐状部の縁端部に係合すると共に前記柱部が挿通する寸法の円形に形成されている。係合孔28は、図11および図13に示すように、前記他方の把持板25の幅方向に間隔を空けて設けられている。
【0040】
突条26,26,26,26は、前記他方の把持板25が前記一方の把持板21に対向する面に設けられ、前記他方の把持板25の自由端側から基端側に向かって延長されて形成されている。突条26,26,26,26は、前記他方の把持板25の幅方向に間隔を空けて設けられている。なお、突条26,26,26,26は、波形状に形成したり、断面三角形状に形成したり、前記他方の把持板25と前記一方の把持板21とに形成したり、前記他方の把持板25の幅方向に平行に設けても良い。
【0041】
可撓部24は、図9に示すように、前記一方の把持板21の肉厚と前記他方の把持部25の肉厚とよりも薄肉に形成され、可撓性を有して形成されている。可撓部24は、前記一方の把持板21側に湾曲する弧形に形成されている。
【0042】
係止部15は、図8〜図10および図14に示すように、前記一方の把持板21の基端部側に設けられパネル50の取付孔51の一方の周縁部51aに係止する係止段部32と、前記一方の把持板21の基端部側に設けられ前記取付孔51の他方の周縁部51bに係止する第一係止突起31,31と、前記一方の把持板21の基端部側に設けられ前記他方の周縁部51bに係止する第二係止突起36,36と、を備えている。係止部15は、図9および図12に示すように、上端側から前記補強部33が延設され下端部から前記係止段部32が延設された開口部38が設けられている。開口部38は、前記補強部33と前記係止段部32とを金型内で成形するための開口とされている。
【0043】
係止段部32は、図7〜図11に示すように、第一係止突起31,31の一方の面から立設され前記一対の把持板21,25に向かって階段状の段部が設けられている。係止段部32には、当該係止段部32の自由端側と前記一対の把持板21,25の基端側とに連設された補強部33が設けられている。補強部33は、円弧状に形成されている。このため、補強部33の強度が向上される。
【0044】
第一係止突起31,31は、図9、図10および図14に示すように、前記一対の把持板21,25の厚さ方向に突出して設けられている。第一係止突起31,31は、前記一対の把持板21,25の基端部側に向かって突出量が増加して形成されている。第一係止突起31,31は、前記一対の把持板21,25の幅方向に間隔を空けて設けられている。
【0045】
第二係止突起36,36は、図7、図8および図11に示すように、前記一対の把持板21,25の両端部から前記第一係止突起31,31側に向かって延長された腕部と、前記腕部の先端から前記一対の把持板21,25の幅方向に突出した爪部と、を備えている。爪部は、先端部から前記腕部の基端側に向かって突出量が増加して形成されている。
【0046】
上述の如く構成されたワイヤハーネス用固定具2は、図13および図14に示すように、前記把持部25が開放された状態で成形される。また、上述の如く構成された粘着テープ3は、図6に示すように、巻芯9にロール状に捲回されて形成されている。
【0047】
図示しないワイヤハーネス製造ラインの布線板上に布線された電線束7は、図15に示すように、ワイヤハーネス用テープ5が全体に亘って捲回され、前記粘着テープ3が固定される。このとき、粘着テープ3は、図5に示すように、前記ワイヤハーネス用テープ5上に一周巻き付けられ、粘着剤層同士が貼り合わされ、余長がハサミ等で切断されて貼合部4が形成され、当該貼合部4に穿孔機などで挿通孔10が設けられる。なお、貼合部4に、破線状の小孔を設けても良い。
【0048】
次いで、図16に示すように、ワイヤハーネス用固定具2の係合突起23が前記貼合部4の挿通孔10に挿通され、図2に示すように、一対の把持板21,25が閉止され、前記ワイヤハーネス用固定具2が前記粘着テープ3を介して電線束7に固定され、図1に示すように、ワイヤハーネス1が形成される。このとき、前記ワイヤハーネス1には、図示しない他の外装部品などが組み付けられる。
【0049】
次いで、前記ワイヤハーネス用固定具2と所要の外装部品等が組み付けられたワイヤハーネス1は、図17に示すように、パネル50の取付孔51に前記ワイヤハーネス用固定具2が押し込まれる。前記取付孔51は、薄板状に形成された係止部15が挿通される細長い長方形状に開孔されている。このとき、前記ワイヤハーネス用固定具2の係止部15の第二係止突起31,31のそれぞれの自由端側が互いに近接する方向に弾性変形され、第一係止突起36,36が前記一対の把持板21,25中心に向かって弾性変形される。
【0050】
次いで、前記ワイヤハーネス用固定具2の係止部15が前記取付孔51を挿通すると、前記第二係止突起31,31のそれぞれの自由端側が弾性回復力によって互いに離間する方向に変位され、前記第一係止突起36,36が前記一対の把持板21,25の外側に変位される。このとき、前記係止部15の係止段部32が前記取付孔51の周縁部に係止される。
【0051】
そして、図18および図19に示すように、前記係止段部32が記取付孔51の一方の周縁部51aに係止され、前記第一係止突起31,31と前記第二係止突起36,36とが前記取付孔51の他方の周縁部51bに係止され、前記ワイヤハーネス1がパネル50に固定される。このとき、前記係止段部32が補強部33によって弾性変形しないように補強されているため、前記係止段部32の係止状態が不用意に解除されることを防止すると共に前記係止部15の係止力が向上する。
【0052】
前述のようにパネル50に固定されたワイヤハーネス1をリサイクル等で取り外す際には、電線束7が前記パネル50から引っ張られ、図20に示すように、ワイヤハーネス1の粘着テープ3の貼合部4が破断され、前記ワイヤハーネス1から前記ワイヤハーネス用固定具2が分離される。
【0053】
上述の一実施形態にかかるワイヤハーネス用固定具2は、パネル50に配索される電線8あるいは電線束7に巻き付けられた粘着テープ3の粘着剤層同士が貼り合わされて形成された貼合部4を把持する把持部12と、前記パネル50の取付孔51に係止される係止部15と、を備えている。
【0054】
前記ワイヤハーネス用固定具2は、前記把持部12が一対の把持板21,25を備え、一方の把持板21には、他方の把持板25に向かって突出された係合突起23が設けられ、他方の把持板25には、前記係合突起23が挿通されて係合される係合孔28が設けられている。
【0055】
粘着テープ3は、前記電線8の情報を表示した表示部3aが設けられたフィルム層と、前記フィルム層の一方の面に設けられた粘着剤層と、を備えている。前記フィルム層には、前記表示部3aの読取開始位置を表示する開始部3bと、前記表示部3aの読取終了位置を表示する終了部3cと、が設けられている。
【0056】
このため、ワイヤハーネス用固定具2は、ワイヤハーネス1を構成する電線8に捲回された粘着テープ3の貼合部4に把持部12が把持しているため、前記ワイヤハーネス1をパネル50から取り外した際に、前記貼合部4が破断し、当該ワイヤハーネス1と前記ワイヤハーネス用固定具2とが容易に分離される。このため、ワイヤハーネス1をリサイクル等する際に、作業員の手作業によって前記ワイヤハーネス用固定具2を取り外さなくても良いため、ワイヤハーネス1の取り外し作業の作業効率が向上する。
【0057】
また、ワイヤハーネス用固定具2は、ワイヤハーネス1を構成する電線8に捲回された粘着テープ3の貼合部4に把持しているため、前記ワイヤハーネス1と前記ワイヤハーネス用固定具2とを前記粘着テープ3で捲回するテープ巻作業が不要となる。このため、ワイヤハーネス1の組立作業の作業効率が向上する。
【0058】
また、ワイヤハーネス用固定具2は、ワイヤハーネス1を構成する電線8に捲回された粘着テープ3の貼合部4に把持しているため、前記ワイヤハーネス1と前記ワイヤハーネス用固定具2とを前記粘着テープ3で捲回するテープ巻作業が不要となる。このため、前記粘着テープ3の使用量が抑えられる。
【0059】
また、ワイヤハーネス用固定具2は、ワイヤハーネス1を構成する電線8に捲回された粘着テープ3の貼合部4に把持しているため、前記電線8に前記粘着テープ3を一周させるだけとなる。このため、前記粘着テープ3の捲回数が一回となり、当該粘着テープ3の使用量が一定となる。
【0060】
また、ワイヤハーネス用固定具2は、粘着テープ3の貼合部を把持した一対の把持板21,25が係合突起23によって閉止状態とされるため、前記把持部12が確実に前記貼合部4を把持することができる。
【0061】
粘着テープ3は、ワイヤハーネス1を構成する電線8に捲回され粘着剤層同士を貼り合わせた貼合部4に前記ワイヤハーネス用固定具2が把持されるため、ワイヤハーネス1の組立工程で取り付けられる。このため、前記ワイヤハーネス1の組立工程とは他の工程と他の作業スペースとで情報記録紙を取り付けていた取付作業が省略される。このため、作業工程が減り、経費を抑えることができる。
【0062】
また、粘着テープ3は、フィルム層に電線の情報を表示する表示部3aが設けられているため、前記表示部3aが粘着テープで覆われることがない。このため、記録された情報が確実に読み取ることができる。
【0063】
また、粘着テープ3は、粘着剤層同士を貼り合わせて貼合部4が形成されるため、フィルム層に塗布された剥離剤によって貼合部4が剥離されない。このため、長期間に亘って前記粘着テープ3を確実にワイヤハーネス1を構成する電線8に固定することができる。
【0064】
また、前記表示部3aは、情報の読取開始位置を表示する開始部3bと当該情報の読取終了位置を表示する終了部3cとが設けられているため、前記粘着テープ3で貼合部4を形成する際にハサミ等で当該粘着テープ3が切断されても前記電線の情報を表示する表示部3aを読み取ることができる。
【0065】
なお、本実施形態においてワイヤハーネス用固定具2の係止部15は薄板状に形成されているが、これに限定されるものではなく、一般に使用されるワイヤハーネス用固定具の係止部の形状であっても良い。
【0066】
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0067】
1 ワイヤハーネス
2 ワイヤハーネス用固定具
3 粘着テープ
4 貼合部
8 電線
12 一方の把持部
15 他方の係止部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パネルに配索される電線に巻き付けられた粘着テープの粘着剤層同士が貼り合わされて形成された貼合部を把持する把持部と、
前記パネルの取付孔に係止される係止部と、を備えていることを特徴とするワイヤハーネス用固定具。
【請求項2】
前記把持部は、一対の把持板を備え、
一方の把持板には、他方の把持板に向かって突出された係合突起が設けられ、
他方の把持板には、前記係合突起が挿通されて係合される係合孔が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のワイヤハーネス用固定具。
【請求項3】
前記パネルに配索される電線に巻き付けられ粘着剤層同士が貼り合わされて形成された貼合部が、請求項1又は請求項2に記載のワイヤハーネス用固定具に把持される粘着テープであって、
前記粘着テープは、前記電線の情報を表示した表示部が設けられたフィルム層と、前記フィルム層の一方の面に設けられた粘着剤層と、を備えていることを特徴とする粘着テープ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−186903(P2012−186903A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−47687(P2011−47687)
【出願日】平成23年3月4日(2011.3.4)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】