説明

ワイヤレス・デバイス上で発生したイベントにサービス品質を有するロケーション・フィックスを関連付けるための装置および方法

ワイヤレス通信ネットワーク中で通信しているワイヤレス・デバイスの動作に関連するイベントに対応する地理的位置を推定するための装置および方法。イベントの発生と、それぞれイベントの前および後に測定される第1のロケーション・フィックスおよび第2のロケーション・フィックスのうちの少なくとも1つのワイヤレス・デバイスの関連する時間および速度との間の時間および距離を分析する。得られるフィックスが地上ワイヤレス通信測定に少なくとも部分的に基づくように調整されたサービス品質(QoS)を有する第1および第2のロケーション・フィックス。これらの分析は、地理的位置を検証し、いくつかの例では、イベントに関連付けるべき好適な地理的位置を判断するために、それらのメトリクスを所定の時間しきい値と比較することを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示する態様は、ワイヤレス・デバイスおよびワイヤレス通信ネットワークに関し、より詳細には、ワイヤレス・ネットワーク上のワイヤレス・デバイスに関連するイベントに対応するワイヤレス・デバイスの推定地理的位置を判断するための装置および方法に関し、特に、地上ワイヤレス通信測定に少なくとも部分的に基づくフィックスを可能にするように調整されたサービス品質(QoS)を有する1つまたは複数のロケーション・フィックスに基づいて推定地理的位置を判断するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話、ページャ、ハンドヘルド・コンピュータなど、多くのワイヤレス通信デバイスは、地球の表面上のワイヤレス・デバイスの地理的位置に関連するロケーション・パラメータを判断する能力を有する。ロケーション・パラメータは、ワイヤレス・デバイスのための位置および速度座標を含むことができる。ワイヤレス・デバイスは、ハードウェア、ソフトウェアおよび/またはファームウェアならびに他の関連するパラメータの形態の地理的位置ロケーション・システムを含むことができる。1つの例示的なワイヤレス・デバイス地理的位置ロケーション・システムは、米国国防総省によって開発され運営されている、約20,000キロメートル離れて地球を周回する一連の24個のコンスタレーション衛星を含む、Global Positioning System(GPS)、すなわち無線航行システムから導出されたロケーション・パラメータを受信し、分析する。GPS位置ロケーション・パラメータは、ワイヤレス・デバイスプロセッサが、衛星から受信した極めて正確なロケーション・パラメータおよびタイミング信号を使用して、それらのそれぞれの3次元位置および速さを判断することを可能にする。
【0003】
現在、衛星を使用してロケーションを判断するための様々な動作モードが存在する。たとえば、GPS、Galileo、GLONASS(Global Navigation Satellite System)または他の衛星ベースのシステムは、移動局ベース(MSベース)モード、Mobile Station-Assisted(MS-Assisted)モード、スタンドアロン・モードまたは現在知られているかまたは今後知られる他の実現可能なモードに依拠することができる。様々なモードは、ロケーションを判断するための様々な方法を提供する。たとえば、MSベース・モードでは、ワイヤレス・デバイスは、ネットワーク・ロケーション判断エンティティ(PDE)から衛星のロケーションに関係する情報を得て、次いで、ワイヤレス通信デバイスにおいてロケーション判断計算を実行する。衛星ロケーション情報は、一般にエフェメリス・データおよびアルマナック・データと呼ばれる。アルマナック・データは、システム中のすべての衛星のためのコース軌道パラメータであり、最高数カ月間有効であると考えられる。それと比較してエフェメリス・データは、衛星ごとの極めて正確な軌道およびクロック補正であり、約30分間有効であると考えられる。したがって、MSベース・モードでは、ワイヤレス・デバイスは、必ずしもその必要があるわけではないが、衛星情報の通用性(currentness)に応じてPDEから情報を得ることができる。
【0004】
MS−Assistedモードでは、ワイヤレス・デバイスは、ロケーション判断を実行するためにPDEに依拠し、したがって、ロケーション判断が実行されるたびに、PDEと通信する必要がある。したがって、比較すると、MSベース・モードは、一部のロケーション判断についてPDEと通信するためにワイヤレス信号を必要とするが、MS−Assistedモードは、すべてのロケーション判断についてPDEと通信するためにワイヤレス信号を必要とする。
【0005】
対照的に、スタンドアロン・モードでは、すべての機能はワイヤレス・デバイスにおいて実行され、PDE衛星情報が必要とされないので、ワイヤレス信号は必要とされない。しかしながら、スタンドアロン・モードは、ワイヤレス・デバイスがGPS衛星の4つすべてから信号を受信することを必要とするが、MS−Assistedモードは、位置を判断するために衛星のうちの1つまたは2つと通信することを必要とするだけである。したがって、スタンドアロン・モードは、試みが屋内で行われるとき、高い失敗率を有し、MS−Assistedモードは、試みが屋内で行われるとき、一般に好ましいモードである。
【0006】
現在の慣例では、適用可能なロケーション判断モードはアプリケーションによって定義されるか、または初期化/開始段階において選択される。したがって、そのモードがすべてのシナリオにとって最良のモードではない場合でも、選ばれたモードがロケーション判断要求に適用される。選ばれたモードの有効性に関係する様々な状態が、アプリケーションの実行継続時間全体にわたって存在することがある。たとえば、MS−Assistedモードは、CDMA(Code Division Multiple Access)信号またはGSM(登録商標)(Global System for Mobile)信号など、ワイヤレス信号を必要とし、したがって、選ばれたモードがMS−Assistedである場合、ワイヤレス信号がアクティブでなければ、ロケーション判断は行われない。ロケーション判断モードのパフォーマンスに影響を及ぼす他の状態は、デバイスの現在の環境、バッテリ寿命、ボイス呼状態、データ呼状態、PDE衛星情報の通用性などである。
【0007】
ロケーションを判断するために衛星に依拠することに加えて、MS−Assistedモードなど、いくつかのモードは、地上ベースのロケーション判断を行うために基地局測定を行うことができる。地上測定および関連する地上ベースのロケーション判断は、衛星信号および測定の使用を含まない任意の地上ベースの測定および地上ベースのロケーション判断を指す。ワイヤレス・デバイス・ロケーションを判断するために使用される地上ベースの方法の例は、限定はしないが、Advanced Forward Link Trilateration(AFLT)、Enhanced Forward Link Trilateration(EFLT)、Enhanced Observed Time Difference(EOTD)などを含む。AFLTは、一般にMS−Assistedモードに関連する方法であり、ロケーションを判断するために到達時間差技法を使用するワイヤレス・デバイスベースのロケーション判断方法である。ロケーションを判断するために、ワイヤレス・デバイスは、近くのセルラー基地局からの信号の測定を行い、時間/距離示度をネットワークに報告し、次いでそれを使用して、ワイヤレス・デバイスの近似ロケーションを三角測量する。一般に、最適なAFLTロケーション・フィックスを得るために、少なくとも3つの周囲の基地局が必要である。しかしながら、地上ベースの方法は、衛星ベースのロケーション・フィックスよりも正確でない傾向がある。
【0008】
前記のように、衛星ベースのロケーション判断方法は、一般に少なくとも3つの衛星からの情報を必要とする。したがって、ワイヤレス・デバイスは、複数の衛星から情報を受信することが可能なエリア中になければならない。屋内ロケーション、密集した都市部、および峡谷などのいくつかの自然構造物は、正確な、時間効率的な衛星フィックスの妨げになることがある。さらに、不安定な電離層状態などの他の制限、ワイヤレス・デバイスレベルにおける雑音などは、衛星ベースのフィックスを得ることを妨げるか、または衛星ベースのフィックスの確度に影響を及ぼすことがある。これらのインスタンスでは、より正確でない、より低品質ロケーション判断を提供する地上ベースの測定に依拠することが望ましい。
【0009】
同じ点について、ロケーション情報を必要とするいくつかのワイヤレス・デバイス・アプリケーションは、ロケーション・フィックスの確度ではなく、ロケーション判断フィックスが発生する速度により関係のあることがある。たとえば、モバイル環境では、呼ドロップ、呼失敗など、呼イベントの発生を追跡するアプリケーションは、呼イベントから解消された時点でより正確なロケーションを判断することではなく、呼イベントが発生する瞬間にロケーションを判断することにより関係があることがある。これは、移動中の車両において呼イベントが発生するシナリオで特に明白であり、呼イベント追跡アプリケーションは、ロケーションを呼イベントに関連付けることが可能であるように、確度にかかわらず、即時のロケーション判断フィックスを望む。呼イベント追跡アプリケーションがロケーション判断フィックスのために一定の時間量を待たなければならない場合、得られたロケーションは、車両の速度に応じて、呼イベントが発生したロケーションから著しく離れていることがある。この例では、アプリケーションは、判断されたロケーションの正確な確度ではなく、ロケーションが判断される速度により高い優先度を置くことができる。
【0010】
残念ながら、ワイヤレス・デバイスによるGPSおよび他の位置ロケーション情報の使用に関連する、対処されていない他の問題がある。ワイヤレス・デバイスが位置ロケーション情報を要求し、検索するたびに、要求および検索処理は比較的大きい量のワイヤレス・デバイス電力を消費する。さらに、ワイヤレス・デバイスが同時ボイスおよびデータ呼をサポートしない場合、デバイスは、ボイス呼中にロケーション・フィックスを得ることができないか、またはロケーション・フィックスの検索中にボイス呼を行うことができない。また、衛星のロケーションに対するワイヤレス・デバイスの相対位置、ワイヤレス・デバイスが進行している速度、ワイヤレス・デバイスの位置ロケーション処理システムのパフォーマンス、採用されるロケーション判断システムのタイプ(たとえば、GPS、Assisted GPS、または他のロケーション判断システム)、およびワイヤレス・デバイスのアンテナのパフォーマンス特性のようなファクタに応じて、ワイヤレス・デバイスが位置フィックス情報を要求したときから、ワイヤレス・デバイスが位置フィックス情報を受信したときまでの時間期間がかなりの期間であることがある。そのようなパラメータは、ワイヤレス・デバイスの電源を消耗することなしにワイヤレス・デバイスの地理的位置を正確に判断するワイヤレス・デバイスの能力を悪化させることがある。セルラー電話上の呼ドロップイベントなど、ワイヤレス・デバイス動作上のイベントの発生のときにワイヤレス・デバイスの位置を判断することが重要な場合、上記は特に厄介である。
【発明の概要】
【0011】
以下で、1つまたは複数の態様の基本的理解を与えるために、そのような態様の簡略化された概要を提示する。この概要は、すべての企図された態様の包括的な概観ではなく、すべての態様の主要または重要な要素を識別するものでも、いずれかまたはすべての態様の範囲を定めるものでもない。その唯一の目的は、後で提示するより詳細な説明の導入として、1つまたは複数の態様のいくつかの概念を簡略化された形で提示することである。
【0012】
従来技術の欠点のうちの1つまたは複数に対処するために、開示する態様は、下方調整サービス品質(QoS)を有する所与のロケーション・フィックスが、ワイヤレス・デバイス上で発生したイベントに関連付けるために有効であるかどうか、および下方調整QoSを有する2つ以上のロケーション・フィックスが有効であると判断された場合、イベントに関連付けるべき好適なロケーション・フィックスを判断するためのシステムおよび方法を提供する。MS−Assistedなど、バイン(vine)ロケーション判断モードのためのQoSへの下方調整は、ロケーション測定値を収集するために割り当てられる探索時間を少なくする。したがって、QoSの下方調整に基づいて戻されるフィックスは、基地局において行われる測定など、地上ワイヤレス通信測定に少なくとも部分的に基づく。いくつかの態様では、QoSの下方調整は、衛星に基づく測定を含まないロケーション・フィックスを生じる。
【0013】
一態様によれば、ワイヤレス・デバイスの所定の動作、デバイスの動作に関連するデータの所定の構成可能なシーケンスなど、ワイヤレス・デバイス・イベントに対応する地理的位置を推定するための方法を定義する。本方法は、第1のサービス品質(QoS)を有する第1のロケーション・フィックスに対応するワイヤレス・デバイスの第1の地理的位置データ、および第2のQoSを有する第2のロケーション・フィックスに対応するワイヤレス・デバイスの第2の地理的位置データのうちの少なくとも1つを受信することを含む。第1のQoSと第2のQoSとは、地上ワイヤレス通信測定に少なくとも部分的に基づくフィックスを生じる。本方法はまた、イベントと、第1の地理的位置データおよび第2の地理的位置データのうちの少なくとも1つとの間の所定の関係に基づいてワイヤレス・デバイスの推定地理的位置を判断することを含む。随意の一態様では、本方法はまた、イベント追跡構成に基づいて方法を開始すること、たとえば、ワイヤレス・ネットワーク上でイベント追跡構成をワイヤレス・デバイスに送信することを含むことができる。イベント追跡構成は、ワイヤレス・デバイスの処理サブシステムからの第1の地理的位置データおよび第2の地理的位置データのうちの少なくとも1つの検索を制御する。
【0014】
本方法の随意の一態様では、所定の関係は、地上ワイヤレス通信測定に少なくとも部分的に基づく第1のフィックスと第2のフィックスの両方に固有の推定地理的位置アルゴリズムの適用を生じる。さらに、いくつかの態様では、第1の地理的位置データおよび第2の地理的位置データのうちの少なくとも1つは、Mobile-Station-Assisted(MS−Assisted)ロケーション判断モード、たとえば、Advanced Forward Link Trilateration(AFLT)ロケーション・フィックスに対応し、より具体的な態様では、AFLTロケーション・フィックスは、Mobile Station-Assisted(MS−Assisted)ロケーション判断モードから生じる。
【0015】
本方法の1つの特定の随意の態様では、ワイヤレス・デバイスの第1の地理的位置データは、イベントに対応する時間の前のワイヤレス・デバイスの第1のフィックスされた地理的位置に対応し、ワイヤレス・デバイスの第2の地理的位置データは、イベントに対応する時間の後のワイヤレス・デバイスの第2のフィックスされた地理的位置に対応する。
【0016】
本方法のさらなる随意の態様では、所定の関係に基づいてワイヤレス・デバイスの推定地理的位置を判断することは、ワイヤレス・デバイスの第1の地理的位置データおよびワイヤレス・デバイスの第2の地理的位置データのうちの1つからワイヤレス・デバイスの推定地理的位置を選択することを備える。そのような態様では、所定の関係は、(a)イベントに対応する時間と(b)第1の地理的位置データおよび第2の地理的位置データのいずれか1つに対応する時間との間の時間差を備える1つまたは複数の時間関係をさらに含むことができる。そのような態様では、本方法は、1つまたは複数の時間関係を1つまたは複数の対応する所定の時間しきい値と比較することをさらに含むことができる。1つまたは複数の時間しきい値は、所定の時間しきい値と低い時間しきい値とを含むことができる。所定の時間しきい値は、(a)ワイヤレス・デバイスの第1の地理的位置データおよびワイヤレス・デバイスの第2の地理的位置データのいずれか1つに対応する時間と(b)イベントに対応する時間との間の所定の最大時間差として定義できる。低い時間しきい値は、計算または事前定義でき、ワイヤレス・デバイスが所定の最大速度で所定の距離しきい値を進行するのに要する時間として定義できる。
【0017】
本方法のさらなる随意の態様は、第1の地理的位置データが、イベントに対応する時間の前のワイヤレス・デバイスの第1のフィックスされた地理的位置に対応し、(a)第1の地理的位置データに対応する時間と(b)イベントに対応する時間との間の第1の時間差が、低い時間しきい値内にあり、第2の地理的位置データが、イベントに対応する時間の後のワイヤレス・デバイスの第2のフィックスされた地理的位置に対応し、(a)第1の地理的位置データに対応する時間と(b)イベントに対応する時間との間の第2の時間差が、時間しきい値外にある場合、推定地理的位置のためのベースとして第1の地理的位置データを選択することを含むことができる。
【0018】
本方法のさらに別のさらなる随意の態様は、第1の地理的位置データが、イベントに対応する時間の前のワイヤレス・デバイスの第1のフィックスされた地理的位置に対応し、(a)第1の地理的位置データに対応する時間と(b)イベントに対応する時間との間の第1の時間差が、低い時間しきい値外にあり、第2の地理的位置データが、イベントに対応する時間の後のワイヤレス・デバイスの第2のフィックスされた地理的位置に対応し、(a)第1の地理的位置データに対応する時間と(b)イベントに対応する時間との間の第2の時間差が、時間しきい値内にある場合、推定地理的位置のためのベースとして第2の地理的位置データを選択することを含むことができる。
【0019】
本方法のさらに別のさらなる随意の態様は、第1の地理的位置データが、イベントに対応する時間の前のワイヤレス・デバイスの第1のフィックスされた地理的位置に対応し、(a)第1の地理的位置データに対応する時間と(b)イベントに対応する時間との間の第1の時間差が、低い時間しきい値内にあり、第2の地理的位置データが、イベントに対応する時間の後のワイヤレス・デバイスの第2のフィックスされた地理的位置に対応し、(a)第1の地理的位置データに対応する時間と(b)イベントに対応する時間との間の第2の時間差が、時間しきい値内にある場合、推定地理的位置のためのベースとして第1の地理的位置データおよび第2の地理的位置データのうちの1つを選択することを含むことができる。そのような態様では、本方法は、第1の時間差と時間バイアスを減じた第2の時間差との比較に基づいて第1の地理的位置データおよび第2の地理的位置データの中から好適な地理的位置データを判断することをさらに含むことができる。時間バイアスは、(a)地理的位置データに対応する時間と(c)地理的位置データの要求に対応する時間との間の平均差として定義される。したがって、本方法のさらなる態様は、第1の時間差が、時間バイアスを減じた第2の時間差未満である場合、推定地理的位置のためのベースとして第1の地理的位置データを選択すること、または第1の時間差が、時間バイアスを減じた第2の時間差よりも大きいかまたはそれに等しい場合、推定地理的位置のためのベースとして第2の地理的位置データを選択することを含むことができる。
【0020】
本発明のさらなる態様を、ワイヤレス・デバイス・イベントに対応する地理的位置を推定するように構成された少なくとも1つのプロセッサによって定義する。プロセッサは、第1のサービス品質(QoS)を有する第1のロケーション・フィックスに対応するワイヤレス・デバイスの第1の地理的位置データ、および第2のQoSを有する第2のロケーション・フィックスに対応するワイヤレス・デバイスの第2の地理的位置データのうちの少なくとも1つを受信するための第1のモジュールを含む。第1のQoSと第2のQoSとは、地上ワイヤレス通信測定に少なくとも部分的に基づくフィックスを生じる。プロセッサはさらに、イベントと、第1の地理的位置データおよび第2の地理的位置データのうちの少なくとも1つとの間の所定の関係に基づいてワイヤレス・デバイスの推定地理的位置を判断するための第2のモジュールを含む。
【0021】
さらに別の関連する態様を、コンピュータ可読媒体を含むコンピュータ・プログラム製品によって提供する。本媒体は、コンピュータに、第1のサービス品質(QoS)を有する第1のロケーション・フィックスに対応するワイヤレス・デバイスの第1の地理的位置データ、および第2のQoSを有する第2のロケーション・フィックスに対応するワイヤレス・デバイスの第2の地理的位置データのうちの少なくとも1つを受信させる、コードの第1のセットを含む。第1のQoSと第2のQoSとは、地上ワイヤレス通信測定に少なくとも部分的に基づくフィックスを生じる。本媒体はさらに、コンピュータに、イベントと、第1の地理的位置データおよび第2の地理的位置データのうちの少なくとも1つとの間の所定の関係に基づいてワイヤレス・デバイスの推定地理的位置を判断させるためのコードの第2のセットを含む。
【0022】
装置は、本発明のさらに別の態様を定義する。本装置は、第1のサービス品質(QoS)ロケーション・フィックスを有する第1のロケーション・フィックスに対応するワイヤレス・デバイスの第1の地理的位置データ、および第2のQoSを有する第2のロケーション・フィックスに対応するワイヤレス・デバイスの第2の地理的位置データのうちの少なくとも1つを受信するための手段を含む。第1のQoSと第2のQoSとは、地上ワイヤレス通信測定に少なくとも部分的に基づくフィックスを生じる。本装置はまた、イベントと、第1の地理的位置データおよび第2の地理的位置データのうちの少なくとも1つとの間の所定の関係に基づいてワイヤレス・デバイスの推定地理的位置を判断するための手段を含む。
【0023】
本発明の別の態様を、ワイヤレス・デバイスの所定の動作、ワイヤレス・デバイスの動作に関連するデータの1つまたは複数の所定の構成可能なシーケンスなど、ワイヤレス・デバイス・イベントに対応する地理的位置を推定するための装置によって定義する。本装置は、第1のサービス品質(QoS)を有する第1のロケーション・フィックスに対応するワイヤレス・デバイスのロケーション・フィックス情報の第1のセット、および第2のQoSを有する第2のロケーション・フィックスに対応するワイヤレス・デバイスのロケーション・フィックス情報の第2のセットのうちの少なくとも1つを受信するように動作可能なイベント位置判断モジュールを含む。第1のQoSと第2のQoSとは、地上ワイヤレス通信測定に少なくとも部分的に基づくフィックスを生じる。本装置はまた、モジュールに含まれたイベント位置判断論理であって、イベントと、ロケーション・フィックス情報の第1のセットおよびロケーション・フィックス情報の第2のセットのうちの少なくとも1つとの間の所定の関係に基づいてイベントに関連付けるべきワイヤレス・デバイスの推定地理的位置を判断するように動作可能なイベント位置判断論理を含む。随意の一態様では、ロケーション・フィックス情報の第1のセットおよびロケーション情報の第2のセットのうちの少なくとも1つが、ワイヤレス・デバイス上の所定のイベントの検出に基づいて生成される。したがって、イベント位置判断モジュールは、ワイヤレス・ネットワーク上でイベント追跡構成をワイヤレス・デバイスに送信するように随意に動作可能とすることができる。イベント追跡構成は、ロケーション・フィックス情報の第1のセットおよびロケーション情報の第2のセットのうちの少なくとも1つを生成するようにワイヤレス・デバイスによって実行可能である。
【0024】
本装置の随意の一態様では、所定の関係は、地上ワイヤレス通信測定に少なくとも部分的に基づく第1のフィックスと第2のフィックスの両方に固有の推定地理的位置アルゴリズムの適用を生じる。さらに、いくつかの態様では、第1の地理的位置データおよび第2の地理的位置データのうちの少なくとも1つは、Mobile-Station-Assisted(MS−Assisted)ロケーション判断モード、たとえば、Advanced Forward Link Trilateration(AFLT)ロケーション・フィックスに対応し、より具体的な態様では、AFLTロケーション・フィックスは、Mobile Station-Assisted(MS−Assisted)ロケーション判断モードから生じる。
【0025】
本装置の随意の一態様では、第1のロケーション・フィックス情報がイベント時間より前の第1のロケーション・フィックス時間に対応し、第2のロケーション・フィックス情報がイベント時間の後の第2のロケーション・フィックス時間に対応する。
【0026】
さらなる随意の態様では、イベント位置判断論理は、第1のロケーション・フィックス情報および第2のロケーション・フィックス情報のうちの1つを選択することに基づいて推定地理的位置を判断するようにさらに動作可能である。そのような態様では、所定の関係は、(a)イベントに対応するイベント時間と(b)第1のロケーション・フィックス情報および第2のロケーション・フィックス情報のいずれか1つに対応する時間との間の時間差を備える1つまたは複数の時間関係を備える。そのような態様では、イベント位置判断論理は、1つまたは複数の時間関係を1つまたは複数の対応する所定の時間しきい値と比較するようにさらに動作可能であるとすることができる。1つまたは複数の所定の時間しきい値は、所定の時間しきい値と低い時間しきい値とを含むことができる。所定の時間しきい値は、(a)第1のロケーション・フィックス情報および第2のロケーション・フィックス情報のいずれか1つに対応する時間と(b)イベント時間との間の所定の最大時間差として定義できる。低い時間しきい値は、ワイヤレス・デバイスが所定の最大速度で所定の距離しきい値を進行するのに要する時間として定義できる。
【0027】
本装置の一態様では、イベント位置判断論理は、第1のロケーション・フィックス情報が、イベントに対応する時間の前のワイヤレス・デバイスの第1のフィックスされた地理的位置に対応し、(a)第1のロケーション・フィックス情報に対応する時間と(b)イベントに対応する時間との間の第1の時間差が、低い時間しきい値内にあり、第2のロケーション・フィックス情報が、イベントに対応する時間の後のワイヤレス・デバイスの第2のフィックスされた地理的位置に対応し、(a)第1のロケーション・フィックス情報に対応する時間と(b)イベントに対応する時間との間の第2の時間差が、時間しきい値外にある場合、推定地理的位置のためのベースとして第1のロケーション・フィックス情報を選択するように動作可能である。
【0028】
本装置の別の随意の態様では、イベント位置判断論理は、第1のロケーション・フィックス情報が、イベントに対応する時間の前のワイヤレス・デバイスの第1のフィックスされた地理的位置に対応し、(a)第1のロケーション・フィックス情報に対応する時間と(b)イベントに対応する時間との間の第1の時間差が、低い時間しきい値外にあり、第2のロケーション・フィックス情報が、イベントに対応する時間の後のワイヤレス・デバイスの第2のフィックスされた地理的位置に対応し、(a)第1のロケーション・フィックス情報に対応する時間と(b)イベントに対応する時間との間の第2の時間差が、時間しきい値内にある場合、推定地理的位置のためのベースとして第2のロケーション・フィックス情報を選択するように動作可能である。
【0029】
本装置のさらなる随意の態様では、イベント位置論理は、第1のロケーション・フィックス情報が、イベントに対応する時間の前のワイヤレス・デバイスの第1のフィックスされた地理的位置に対応し、(a)第1のロケーション・フィックス情報に対応する時間と(b)イベントに対応する時間との間の第1の時間差が、低い時間しきい値内にあり、第2のロケーション・フィックス情報が、イベントに対応する時間の後のワイヤレス・デバイスの第2のフィックスされた地理的位置に対応し、(a)第1のロケーション・フィックス情報に対応する時間と(b)イベントに対応する時間との間の第2の時間差が、時間しきい値内にある場合、推定地理的位置として第1のロケーション・フィックス情報および第2のロケーション・フィックス情報のうちの1つを選択するように動作可能である。そのような態様では、イベント位置論理は、第1の時間差と時間バイアスを減じた第2の時間差との比較に基づいて第1のロケーション・フィックス情報および第2のロケーション・フィックス情報の中から好適なロケーション・フィックス情報を判断するようにさらに動作可能であるとすることができ、時間バイアスは、(a)ロケーション・フィックス情報に対応する時間と(c)ロケーション・フィックス情報の要求に対応する時間との間の平均差として定義される。したがって、イベント位置論理は、第1の時間差が、時間バイアスを減じた第2の時間差未満である場合、推定地理的位置のためのベースとして第1のロケーション・フィックス情報を選択し、または第1の時間差が、時間バイアスを減じた第2の時間差よりも大きいかまたはそれに等しい場合、推定地理的位置のためのベースとして第2のロケーション・フィックス情報を選択するようにさらに動作可能であるとすることができる。
【0030】
上記および関連する目的を達成するために、1つまたは複数の態様は、以下で十分に説明し、特に特許請求の範囲で指摘する特徴を備える。以下の説明および添付の図面に、1つまたは複数の態様のうちのいくつかの例示的な特徴を詳細に記載する。ただし、これらの特徴は、様々な態様の原理を採用することができる様々な方法のほんのいくつかを示すものであり、この説明は、すべてのそのような態様およびそれらの均等物を含むものとする。
【0031】
添付の図面とともに以下に説明する開示する態様は、開示する態様を限定するためではなく、開示する態様を例示するために与えられ、同様の表示は同様の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】ワイヤレス・デバイスとワイヤレス通信ネットワークとに関連する位置システムの一態様の代表図。
【図2】図1のコンピュータ・デバイスのコンピュータ・プラットフォームの一態様を含む、図1のシステムのセルラー電話ネットワーク態様の一態様の概略図。
【図3】図2のコンピュータ・プラットフォームのアーキテクチャ図の一態様の図。
【図4】図1のユーザ・マネージャのアーキテクチャ図の一態様の図。
【図5】ワイヤレス・デバイス上で発生したイベントに地理的位置を関連付ける方法の一態様のフローチャート。
【図6】イベントに対応するワイヤレス・デバイスの位置ロケーションを判断するために複数のしきい値を使用する別の例示的な一般態様のフローチャート。
【図7】第1のケースのシナリオを示す図6の続きのフローチャート。
【図8】第2のケースのシナリオを示す図6の続きのフローチャート。
【図9】第3のケースのシナリオを示す図4の続きのフローチャート。
【図10】第4のケースのシナリオを示す図6の続きのフローチャート。
【図11】第5のケースのシナリオを示す図6の続きのフローチャート。
【図12】2つのGPSフィックスおよび複数のイベントの一態様に関係する例示的なタイムライン例の図。
【図13】2つのGPSフィックスおよび複数のイベントの一態様に関係する例示的なタイムライン例の図。
【図14】図6の態様に関係する例示的なタイムライン例の図。
【図15】図6の態様に関係する例示的なタイムライン例の図。
【図16】図7の第1のケースの態様に関係する例示的なタイムライン例の図。
【図17】図7の第1のケースの態様に関係する例示的なタイムライン例の図。
【図18】図7の第1のケースの態様に関係する例示的なタイムライン例の図。
【図19】図8の第2のケースの態様に関係する例示的なタイムライン例の図。
【図20】図8の第2のケースの態様に関係する例示的なタイムライン例の図。
【図21】図8の第2のケースの態様に関係する例示的なタイムライン例の図。
【図22】図8の第2のケースの態様に関係する例示的なタイムライン例の図。
【図23】図9の第3のケースの態様に関係する例示的なタイムライン例の図。
【図24】図9の第3のケースの態様に関係する例示的なタイムライン例の図。
【図25】図9の第3のケースの態様に関係する例示的なタイムライン例の図。
【図26】図10の第4のケースの態様に関係する例示的なタイムライン例の図。
【図27】図10の第4のケースの態様に関係する例示的なタイムライン例の図。
【図28】図11の第5のケースの態様に関係する例示的なタイムライン例の図。
【図29】図11の第5のケースの態様に関係する例示的なタイムライン例の図。
【図30】イベントに対応するワイヤレス・デバイスの位置ロケーションを判断するために複数のしきい値を使用する別の例示的な一般態様のフローチャート。
【図31】図30に示す態様に関係する例示的なタイムライン例の図。
【図32】図30に示す態様に関係する例示的なタイムライン例の図。
【図33】図30に示す態様に関係する例示的なタイムライン例の図。
【図34】図30に示す態様に関係する例示的なタイムライン例の図。
【発明を実施するための形態】
【0033】
次に、図面を参照しながら様々な態様について説明する。以下の記述では、説明の目的で、1つまたは複数の態様の完全な理解を与えるために多数の具体的な詳細を記載する。ただし、そのような(1つまたは複数の)態様は、これらの具体的な詳細なしに実施できることは明らかであろう。
【0034】
本出願で使用する「構成要素」、「モジュール」、「システム」などの用語は、限定はしないが、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアの組合せ、ソフトウェア、または実行中のソフトウェアなど、コンピュータ関連のエンティティを含むものとする。たとえば、構成要素は、プロセッサ上で実行されるプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、プログラム、および/またはコンピュータとすることができるが、これらに限定されない。例として、コンピューティング・デバイス上で実行されるアプリケーションと、そのコンピューティング・デバイスの両方を構成要素とすることができる。1つまたは複数の構成要素がプロセスおよび/または実行スレッド内に常駐することができ、1つの構成要素を1つのコンピュータ上に配置し、および/または2つ以上のコンピュータ間に分散することができる。さらに、これらの構成要素は、様々なデータ構造を記憶している様々なコンピュータ可読媒体から実行することができる。これらの構成要素は、ローカルシステム、分散システム、および/または他のシステムを用いるインターネットなどのネットワーク全体の中の別の構成要素と信号を介して対話する1つの構成要素からのデータなど、1つまたは複数のデータパケットを有する信号によるなど、ローカル・プロセスおよび/またはリモートプロセスを介して通信することができる。
【0035】
さらに、本明細書では、ワイヤード端末またはワイヤレス端末とすることができる端末に関する様々な態様について説明する。端末は、システム、デバイス、加入者ユニット、加入者局、移動局、モバイル、モバイル・デバイス、リモート局、リモート端末、アクセス端末、ユーザ端末、端末、通信デバイス、ユーザ・エージェント、ユーザ・デバイス、またはユーザ機器(UE)と呼ばれることもある。ワイヤレス端末は、セルラー電話、衛星電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(SIP)電話、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレス接続機能を有するハンドヘルドデバイス、コンピューティング・デバイス、またはワイヤレスモデムに接続された他の処理デバイスとすることができる。さらに、本明細書では基地局に関する様々な態様について説明する。基地局は、(1つまたは複数の)ワイヤレス端末と通信するために利用でき、アクセスポイント、ノードB、または何らかの他の用語で呼ばれることもある。
【0036】
さらに、「または」という用語は、排他的な「または」ではなく、包括的な「または」を意味するものとする。すなわち、別段の規定がない限り、または文脈から明白でない限り、「XはAまたはBを使用する」という句は、自然な包括的置換のいずれかを意味するものとする。すなわち、「XはAまたはBを使用する」という句は、XがAを使用する場合、XがBを使用する場合、またはXがAとBの両方を使用する場合のいずれによっても満たされる。さらに、本出願および添付の特許請求の範囲で使用する冠詞「a」および「an」は、別段の規定がない限り、または単数形を示すことが文脈から明白でない限り、概して「1つまたは複数」を意味するものと解釈すべきである。
【0037】
本明細書で説明する技法は、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMAおよび他のシステムなど、様々なワイヤレス通信システムに使用できる。「システム」および「ネットワーク」という用語は、しばしば互換的に使用される。CDMAシステムは、Universal Terrestrial Radio Access(UTRA)、cdma2000などの無線技術を実装することができる。UTRAは、Wideband-CDMA(W−CDMA)およびCDMAの他の変形態を含む。さらに、cdma2000は、IS−2000、IS−95およびIS−856規格をカバーする。TDMAシステムは、Global System for Mobile Communications(GSM)などの無線技術を実装することができる。OFDMAシステムは、Evolved UTRA(E−UTRA)、Ultra Mobile Broadband(UMB)、IEEE802.11(WiFi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、Flash−OFDM などの無線技術を実装することができる。UTRAおよびE−UTRAは、Universal Mobile Telecommunication System(UMTS)の一部である。3GPP Long Term Evolution(LTE)は、ダウンリンク上ではOFDMAを採用し、アップリンク上ではSC−FDMAを採用するE−UTRAを使用するUMTSのリリースである。UTRA、E−UTRA、UMTS、LTEおよびGSMは、「3rd Generation Partnership Project」(3GPP)と称する組織からの文書に記載されている。さらに、cdma2000およびUMBは、「3rd Generation Partnership Project 2」(3GPP2)と称する組織からの文書に記載されている。さらに、そのようなワイヤレス通信システムは、不対無資格スペクトル、802.xxワイヤレスLAN、BLUETOOTH(登録商標)および任意の他の短距離または長距離ワイヤレス通信技法をしばしば使用するピア・ツー・ピア(たとえば、モバイル・ツー・モバイル)アドホックネットワークシステムをさらに含むことができる。
【0038】
様々な態様または特徴は、いくつかのデバイス、構成要素、モジュールなどを含むことができるシステムに関して提示される。様々なシステムは、追加のデバイス、構成要素、モジュールなどを含んでもよく、および/または各図に関連して論じるデバイス、構成要素、モジュールなどのすべてを含まなくてもよいことを理解および諒解されたい。これらの手法の組合せを使用することもできる。
【0039】
以下の説明は、図1〜図34の態様の概観である。一般に、これらの説明する態様は、ワイヤレス・デバイス上で発生した検出されたイベントに関連付けるべき地理的位置を判断する装置および方法を扱う。これらの態様では、ワイヤレス・デバイスは、所定のイベント追跡構成に基づいてイベントを検出する。さらに、ワイヤレス・デバイスは、イベントが検出されるとイベント後ロケーション・フィックス情報の検索をトリガする論理を含む。さらに、ワイヤレス・デバイスは、検出されたイベントの発生より前からイベント前ロケーション・フィックス情報を有することができる。ワイヤレス・ネットワーク上のユーザ・マネージャ・サーバは、ワイヤレス・デバイスからのこの情報のすべてを検索し、この情報に基づいて検出されたイベントに関連付けるべき地理的位置を判断するイベント位置判断モジュールを含む。特に、イベント位置判断モジュールは、いくつかの所定のパラメータに基づいて、いくつかの所定の条件を含み、この判断を行うために、これらの条件を、所定の方法でイベント前ロケーション・フィックス情報およびイベント後ロケーション・フィックス情報のうちの少なくとも1つに適用する。一態様では、イベント位置判断モジュールは、調整されたサービス品質を有するフィックスに基づいてロケーションを判断しようと試みることができる。たとえば、一態様では、フィックスのためのQoSは、フィックスのより速い戻りを可能にするために下方調整できる。そのような場合、探索時間は制限され、実装されるロケーション判断モードは、AFLTなど、地上ワイヤレス通信測定に少なくとも部分的に基づいてフィックスを戻すことを制限される。
【0040】
一般に、QoSが調整されないか、または追加の探索時間を可能にするために上方調整されるいくつかの態様では、(1)ロケーション・フィックスに関連する時間とイベント時間との間の時間差が、所定の時間しきい値内にあり、(2)ワイヤレス・デバイス速さ/速度および時間差に基づいて計算されたロケーション・フィックスから進行した距離が、所定の距離しきい値内にある場合、または(3)ロケーション・フィックスに関連するワイヤレス・デバイスの速さ/速度が知られておらず、時間差が、所定の最大速度で所定の距離しきい値を進行するために必要な時間として計算される低い時間しきい値内にあるとき、これらの所定の条件は、所与の衛星ベースのロケーション・フィックス(たとえば、衛星などを使用してポジショニングを判断することに依拠するロケーション・フィックス)をイベントに関連付ける。さらに、時間しきい値と距離しきい値の両方(上記の(1)と(2)の両方)を満たすイベント前ロケーション・フィックスとイベント後ロケーション・フィックスの両方の間で決定する場合、判断モジュールは、進行した最小距離を有するロケーション・フィックスをイベントに関連付ける。同様に、時間しきい値と低い時間しきい値の両方(上記の(1)と(3)の両方)を満たすイベント前ロケーション・フィックスとイベント後ロケーション・フィックスとの両方の間で決定する場合、判断モジュールは最小時間差を有するロケーション・フィックスをイベントに関連付ける。
【0041】
さらに、他の態様では、これらの所定の条件は、(1)イベント後ロケーション・フィックスに関連する時間とイベント時間との間の時間差が、所定の時間しきい値内にあり、(2)イベント前ロケーション・フィックス地理的位置に関連する時間とイベント時間との間の時間差が、所定の最大速度で所定の距離しきい値を進行するために必要な時間として計算される低い時間しきい値内にある場合、地上ワイヤレス通信測定に少なくとも部分的に基づくフィックスを生じるQoSを有する所与のロケーション・フィックスを、イベントに関連付ける。さらに、イベント後位置のための時間しきい値とイベント前位置のための低い時間しきい値の両方を満たすイベント前ロケーション・フィックスとイベント後ロケーション・フィックスの両方の間で決定する場合、判断モジュールは、イベント前フィックスとイベント後フィックスとの間で「好適な」フィックスを関連付ける。イベント前フィックスとイベントとの間の時間差が、地上ベースのフィックス時間バイアスを減じたイベント後フィックスとイベントとの間の時間差未満であると判断された場合、「好適な」フィックスはイベント前ロケーション・フィックスである。その場合、ロケーション・フィックス時間バイアスは、ロケーション・フィックスの時間とロケーション・フィックスが要求された時間との間の平均差として定義される。
【0042】
したがって、これらの説明する態様は、ワイヤレス・デバイス上で発生したイベントに所与の地理的位置を関連付けるべきか否かを判断するための比較的単純なソリューションを提供する。装置および方法の詳細について以下で説明する。
【0043】
図1〜図3を参照すると、ワイヤレス・デバイス上の動作上のイベントに地理的位置を関連付けるためのシステムまたは装置10の一態様は、それぞれイベント追跡モジュール20とロケーション・モジュール22とを含む複数のワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18を含む。イベント追跡モジュール20は、それぞれのワイヤレス・デバイス上で発生するイベント26に関連するイベント情報24を収集し、イベント26が検出されると、地理的位置29を含むロケーション・フィックス情報28をロケーション・モジュール22に検索させるように動作可能である。ロケーション・モジュール22は、ワイヤレス・ネットワーク32上に配置された位置判断エンティティ30からのロケーション・フィックス情報28を検索することができる。それぞれのワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18は、イベント情報24とロケーション・フィックス情報28とをデータ・ログ34に記憶し、データ・ログ34は、ワイヤレス・ネットワーク32上に配置されたユーザ・マネージャ・サーバ36によって検索可能である。データ・ログ34が、少なくとも1つ、または複数のロケーション・フィックス情報28と、したがって、少なくとも1つ、または複数の地理的位置29とを含むことができることに留意されたい。複数のロケーション・フィックス情報28は、イベント追跡モジュール20によって、ロケーション・モジュール22によって実行されるロケーション・フィックス情報の構成された周期検索によって、および/またはそれぞれのワイヤレス・デバイス上で動作している他のモジュールまたはアプリケーションによって規定されるロケーション・フィックス情報によって検出された先行または後続のイベントによって生じることがある。さらに、ロケーション・フィックス情報28を、一般に衛星ベースのフィックスを生じる無調整QoSまたは上方調整QoSを有するロケーション・フィックスに関連付けることができ、あるいはロケーション・フィックス情報28を、一般に地上ワイヤレス通信測定に少なくとも部分的に基づくフィックスを生じる下方調整QoSに関連付けることができる。いずれの場合も、以下でより詳細に論じるように、ユーザ・マネージャ36は、1つまたは複数の所定の条件48が満たされる場合、推定地理的位置46を検出されたイベント26に関連付けるイベント・レコード44を生成する処理エンジン42によって実行可能な論理40を有するイベント位置判断モジュール38を含む。
【0044】
一態様では、ワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18は、ワイヤレス・ネットワーク・エリア50内に位置し、ワイヤレス・ネットワーク32上で互いに、および/またはユーザ・マネージャ・サーバ36と通信する。ユーザ・マネージャ36は、ワイヤレス・ネットワーク・エリア50と通信しているネットワーク・インターフェース52によってなど、直接ワイヤード接続を介して、またはワイヤレス接続を介してワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18と通信することができる。ユーザ・マネージャ36とワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18との間の通信は、たとえば、イベント追跡モジュール20のすべてまたは選択された部分(特定のテスト・スイートなど)のダウンロード、およびユーザ・マネージャ36に戻すデータ・ログ34のアップロードを含むことができる。
【0045】
以下の説明では、開示する態様の詳細な説明を与えるために図1〜図29を採用する。図1から始めると、この図に示すシステム10は、ワイヤレス通信ネットワーク中で機能しているワイヤレス・デバイスに関連する説明する態様の代表図である。図1は、3つの主要構成要素、すなわち、第1の構成要素ワイヤレス・ネットワーク・エリア50、第2の構成要素ネットワーク・インターフェース52、および第3の構成要素ユーザ・マネージャ36を有する。
【0046】
第1の構成要素から始めると、ワイヤレス・ネットワーク・エリア50は、ワイヤレス・ネットワーク32にワイヤレスに接続された複数のワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18を含む。ワイヤレス・ネットワーク32は、ネットワーク・インターフェース52越しにワイヤレス通信接続をユーザ・マネージャ・サーバ36に与える。
【0047】
図1に示すように、ワイヤレス・デバイスは、セルラー電話12、携帯情報端末14、双方向テキストページャ16、ラップトップ・コンピュータ17、タブレット・コンピュータ、さらにはワイヤレス通信ポータルを有し、ネットワークまたはインターネットへのワイヤード接続19を有することもできる別個のコンピュータ・プラットフォーム18など、何らかのモバイルまたはポータブル通信デバイスを含むことができる。さらに、ワイヤレス・デバイスは、遠隔スレーブ、またはそのエンドユーザを有さないがワイヤレス・ネットワーク32上で単にデータを通信する他のデバイスとすることができる。たとえば、ワイヤレス・デバイスは、リモートセンサ、診断ツール、データリレーなどを含むことができる。ワイヤレス・デバイス・イベントに対応する地理的位置を推定するための説明する態様は、ワイヤレス通信ポータル、ワイヤレスモデム、PCMCIAカード、アクセス端末、パーソナル・コンピュータ、電話、あるいはその任意の組合せまたは部分的な組合せを含む、ワイヤレス通信デバイスまたはモジュールの任意の形態に適用できる。
【0048】
さらに図1に示すように、ワイヤレス・ネットワーク32は、それぞれのワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18とワイヤレス・ネットワーク32に接続された他のデバイスとの間のワイヤレス通信を可能にするために少なくとも部分的に動作可能な任意の通信ネットワークを含む。さらにワイヤレス・ネットワーク32は、すべてのネットワーク構成要素、およびネットワークを形成するすべての接続されたデバイスを含む。ワイヤレス・ネットワーク32は、セルラー電話ネットワーク、地上電話ネットワーク、衛星電話ネットワーク、赤外線データ協会(IrDA)ベースのネットワークなど赤外線ネットワーク、短距離ワイヤレス・ネットワーク、Bluetooth(登録商標)技術ネットワーク、ホーム無線周波数(HomeRF)ネットワーク、共有ワイヤレスアクセスプロトコル(SWAP)ネットワーク、超広帯域(UWB)ネットワーク、ZigBee(登録商標)プロトコルネットワーク、wireless Ethernet(登録商標) compatibility alliance(WECA)ネットワーク、wireless fidelity alliance(Wi−Fi Alliance)ネットワーク、および802.11ネットワークなど広帯域ネットワーク、公衆交換電話網、インターネットなど公衆異種通信ネットワーク、プライベート通信ネットワーク、およびランドモバイル無線ネットワークのうちの少なくとも1つ、または任意の組合せを含むことができる。電話ネットワークの好適な例は、Personal Communications Services、符号分割多元接続、広帯域符号分割多元接続、ユニバーサル移動通信システム、アドバンスト移動電話サービス、時分割多元接続、周波数分割多元接続、モバイル通信のためのグローバルシステム、アナログおよびデジタル衛星システム、ならびにワイヤレス通信ネットワークおよびデータ通信ネットワークのうちの少なくとも1つで使用できる他の技術/プロトコルなど、アナログおよびデジタルネットワーク/技術の少なくとも1つ、または任意の組合せを含む。
【0049】
ワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18の各々は、常駐するイベント追跡モジュール20およびロケーション・モジュール22を含むとして示す。これらのモジュールは、図示のように、ワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18に常駐するように配置されるか、または代替的に、ワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18からリモートでアクセス可能とすることができる。モジュール20および22は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、およびワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18上に常駐するか、あるいはそれらからリモートにある1つまたは複数のプロセッサによって動作可能な概して任意の実行可能命令の任意の組合せを含む。常駐するイベント追跡モジュール20およびロケーション・モジュール22の特徴および機能について、それらの構成要素を含めて、以下の態様でさらに説明する。
【0050】
上記のように、図1の第2の構成要素はネットワーク・インターフェース52である。ネットワーク・インターフェース52は、ユーザ・マネージャ・サーバ36および/または位置判断エンティティ30がワイヤレス・ネットワーク32と通信することを可能にする任意の機構とすることができる。たとえば、ネットワーク・インターフェース52は、ユーザ・マネージャ・サーバ36および/または位置判断エンティティ30をインターネットサービスプロバイダを介してインターネットに接続するローカル・エリア・ネットワークを含むことができ、ローカル・エリア・ネットワークは、キャリア・ネットワークおよび基地局を介してそれぞれのワイヤレス・デバイスに接続できる。
【0051】
図1に示す第3の構成要素はユーザ・マネージャ・サーバ36である。ユーザ・マネージャ・サーバ36は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、およびそれらの組合せを含むプロセッサと、サーバ、パーソナル・コンピュータ、ミニメイン・フレーム、メインフレームなど1つまたは複数のプラットフォームを備える、読取り専用メモリ(「ROM」)、ランダム・アクセス・メモリ(「RAM」)、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリセル、磁気媒体、光媒体、テープ、またはソフトもしくはハードディスクなどの2次または3次記憶デバイスを含むメモリとの任意の組合せとすることができる。
【0052】
ユーザ・マネージャ・サーバ36は、データ・ログ34を含み、データ・ログ34は、複数のロケーション・フィックス情報28およびさらにイベント情報24の集合を記憶するように動作可能なデータリポジトリである。ワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18の各々からそれらの所与の構成に基づいてワイヤレス・ネットワーク32越しに、ユーザ・マネージャ・サーバ36によってこの情報が受信される。データ・ログ34は、図示のようにユーザ・マネージャ・サーバ36上に常駐するか、ユーザ・マネージャ36からリモートでアクセス可能とすることができる。データ・ログ34に関連する特徴および機能について、その構成要素を含めて、以下の態様でさらに説明する。
【0053】
処理エンジン42は、ユーザ・マネージャ・サーバ36上に常駐するかユーザ・マネージャ・サーバ36からリモートでアクセス可能であるかにかかわらず、読取り専用メモリ(「ROM」)、ランダム・アクセス・メモリ(「RAM」)、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリセル、磁気媒体、光媒体、テープ、またはソフトもしくはハードディスクなどの2次または3次記憶デバイスを含む関係するメモリに関連して機能する、特定用途向け集積回路(「ASIC」)、チップセット、プロセッサ、マイクロプロセッサ、論理回路、および他のデータ処理デバイスを含むプロセッサの任意の組合せとすることができる。処理エンジン42は、ユーザ・マネージャ・サーバ36のための1つまたは複数の処理機能を実行する。したがって、処理エンジン42は、所与の機能を実行するためにユーザ・マネージャ・サーバ36上に常駐するか、ユーザ・マネージャ・サーバ36によってリモートで評価可能なモジュールを実行することができる。処理エンジン42に関連する特徴および機能について、その構成要素を含めて、以下の態様でさらに説明する。
【0054】
イベント位置判断モジュール38は、その構成要素イベント位置判断論理40と所定の条件48とを含み、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、およびユーザ・マネージャ・サーバ36上に常駐するまたはそれからリモートの1つまたは複数のプロセッサによって動作可能な概して任意の実行可能命令の任意の組合せを含む。一態様では、このモジュールは、常駐する処理エンジン42によって実行される。イベント位置判断モジュール38は、ワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18からのデータ・ログ34の集合を管理するために、ユーザ・マネージャ・サーバ36、特に処理エンジン42によって実行可能である。イベント位置判断モジュール38は、ユーザからのコマンドに基づいてログ34を「プル」することができ、または所定時間に、もしくは所定のメモリ/データ記憶レベルに達したときにそれぞれのワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18からログを「プッシュ」することができる。特に、処理エンジン42は、イベント位置判断モジュール38を実行して、データ・ログ34をパースし、処理して、イベント・レコード44を生成することができる。別の態様では、それぞれのデバイスがイベント・レコード44を局所的に生成することができるように、常駐するバージョンのイベント位置判断モジュール38は、ユーザ・マネージャ・サーバ36によって各ワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18にダウンロードできる。さらに、常駐するバージョンのイベント位置判断モジュール38はまた、初期アセンブリプロセス中に、または構成プロセス中に直列接続によってそれぞれのワイヤレス・デバイス上にロードできる。
【0055】
1つまたは複数の態様では、ユーザ・マネージャ・サーバ36(または複数のサーバ)は、イベント追跡モジュール20および/またはロケーション・モジュール22を含み、ソフトウェアエージェント、またはアプリケーションをワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18に送信し、それによってワイヤレス・デバイスは、それらの常駐するアプリケーションおよびサブシステムからデータを戻す。さらに、協力して動作して、使用可能なフォーマットのデータを与える、ユーザ・マネージャ・サーバ36に関連する別個のサーバまたはコンピュータ・デバイス、および/またはワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18とユーザ・マネージャ・サーバ36との間のデータフローにおける制御の別個のレイヤがあるとすることができる。
【0056】
イベント・レコード44は、システム10のユーザが関連するイベント26および推定地理的位置46を利用することを可能にする、テーブル、グラフィック、オーディオファイルなど任意のフォーマットで提示できる。
【0057】
開示する態様では、ユーザ・マネージャ・サーバ36の構成要素のいずれかへのアクセス、その処理、および更新は、その構成要素がユーザ・マネージャ・サーバ36上に常駐するか、またはユーザ・マネージャ・サーバ36によってリモートでアクセス可能であるかにかかわらず、ワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18、ユーザ・マネージャ・サーバ36のいずれか、あるいは他のネットワーク構成要素から、ユーザインターフェースを介してユーザによって、あるいは直接またはリモート接続を介してソフトウェアとハードウェアとファームウェアと、1つまたは複数のプロセッサによって動作可能な概して任意の実行可能命令との任意の組合せによって実行できる。一例として、標準HTTP、FTPまたはそれぞれのワイヤレス・デバイスとインターフェースする何らかの他のデータ転送プロトコルによるユーザによるコマンドの入力を通して、処理エンジン42は、呼び出されて、イベント位置判断モジュール38を実行して、データ・ログ34へのアクセスおよびそれの処理を行って、イベント・レコード44を生成する。
【0058】
図2は、図1のセルラー電話態様のより詳細な概略図である。図2のセルラーワイヤレス・ネットワーク11および複数のセルラー電話12は、例示的なものにすぎず、開示する態様は、ワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18などのリモート・モジュールが互いの間および中で、ならびに/あるいは限定はしないが、ワイヤレス・ネットワークキャリアおよび/またはサーバを含むワイヤレス・ネットワークの構成要素の間および中で無線で通信するための任意のシステムを含むことができる。図2は、3つの主要構成要素、すなわち、図1のワイヤレス・ネットワーク・エリア50、図1のネットワーク・インターフェース52、およびサーバ環境54を示す。さらに、例示的なセルラー電話12に関係するローカル・コンピュータ・プラットフォーム56を示し、その特徴および機能について、その構成要素を含めて、以下の態様でさらに説明する。
【0059】
ワイヤレス・ネットワーク・エリア50を、複数のセルラー電話12を含むとして示す。さらに、図1に関して前述したように、ワイヤレス・ネットワーク・エリア50は、ワイヤレス・ネットワーク32を含む。ここで、ワイヤレス・ネットワーク32は、複数の基地局(「BTS」)58と移動交換センター(「MSC」)60とを含む。
【0060】
MSC60は、ワイヤードまたはワイヤライン接続ネットワーク64を介して、ネットワーク・インターフェース52、特にその構成要素キャリア・ネットワーク62に接続できる。たとえば、ネットワーク64は、たとえばデータ情報転送のためのネットワークのインターネット部分およびボイス情報転送のためのネットワークのPOTS(「簡易電話サービス」)部分を含む、データサービスネットワーク、しばしばPOTSと呼ばれる交換ボイスサービスネットワーク、および/または両方の組合せを備えることができる。たとえば、典型的に、ネットワーク64では、ネットワークまたはインターネット部分はデータを転送し、POTS部分はボイス情報を転送する。
【0061】
MSC60はまた、別のネットワーク66によって複数のBTS58に接続できる。ネットワーク66は、データおよび/または交換ボイス情報を搬送することができる。たとえば、ネットワーク66は、たとえばデータ転送のためのネットワークのインターネット部分およびボイス情報転送のためのネットワークのPOTS部分を含む、データネットワーク、ボイスネットワーク、および/または両方の組合せを備えることができる。
【0062】
BTS58は、ワイヤレス・ネットワーク・エリア50中の例示的なセルラー電話12にワイヤレスに接続される。たとえば、BTS58は、POTS交換ボイスサービス、(ショートメッセージサービス(「SMS」)を含む)データ転送サービス、または他の無線方法を介して、最終的にメッセージをワイヤレスにセルラー電話12にブロードキャストするか、またはセルラー電話12からメッセージをワイヤレスに受信することができる。
【0063】
図示のセルラー電話12など、ワイヤレス・デバイスは、計算能力の向上を伴いながら製造されており、パーソナル・コンピュータおよびハンドヘルド携帯情報端末(「PDA」)と同様になりつつあり、ワイヤレス・ネットワーク32にわたってボイスおよびデータを含むパケットを通信するので、セルラー電気通信経路の使用は増加した。これらの「スマート」なセルラー電話12は、ソフトウェア開発者が、セルラー電話上で動作し、デバイス上の特定の機能を制御するソフトウェア・アプリケーションを作成できるようにする、アプリケーション・プログラミング・インターフェース(「API」)68をそれらのローカル・コンピュータ・プラットフォーム56上にインストールされる。ワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18の例として、セルラー電話12に関連する特徴および機能について、その構成要素を含めて、以下の態様でさらに説明する。
【0064】
上記のように、図2の第2の構成要素はネットワーク・インターフェース52である。図1に対して説明したが、ネットワーク・インターフェース52を、この図2の態様についてより詳細に示す。特に、ネットワーク・インターフェース52は、キャリア・ネットワーク62と、データリンク70と、ローカル・エリア・ネットワーク(「LAN」)72とを含むとして示す。
【0065】
データリンク70およびLAN72に関連する特徴および機能について、サーバ環境54に関して以下で説明する。
【0066】
キャリア・ネットワーク62は、交換ボイス通信および/またはデータ通信サービスを提供している地域、全国、または国際ネットワークである。したがって、キャリア・ネットワーク64は、たとえばデータ転送のためのネットワークのインターネット部分およびボイス情報転送のためのネットワークのPOTS部分を含む、データおよび/または交換ボイス情報、あるいは両方の組合せを含む、交換ボイスまたはデータサービスプロバイダ通信設備および回線を含むことができる。一態様では、キャリア・ネットワーク62は、一般にデータパケットの形態で移動交換センター(「MSC」)60に送信されるまたはそこから受信されるメッセージを制御する。
【0067】
図2の第3の主要構成要素は、サーバ環境54である。サーバ環境54は、上述のユーザ・マネージャ・サーバ36が機能する環境である。図示のように、サーバ環境54は、ユーザ・マネージャ・サーバ36と、別個のデータリポジトリ74と、データ管理サーバ76とを含むことができる。
【0068】
システム11では、ユーザ・マネージャ・サーバ36は、それぞれのデータ・ログ34など、リモートワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18から収集されたデータを記憶するための別個のデータリポジトリ74と(ネットワーク・インターフェース52の)LANネットワーク72を介して通信中であるとすることができる。さらに、データ管理サーバ76は、ユーザ・マネージャ・サーバ36と通信して、後処理機能、データフロー制御などを与えることができる。ユーザ・マネージャ・サーバ36、データリポジトリ74およびデータ管理サーバ76は、セルラー電気通信サービスを与えるために必要な他のネットワーク構成要素とともに図示のネットワーク上に存在することができる。ユーザ・マネージャ・サーバ36、および/またはデータ管理サーバ76は、インターネット、セキュアなLAN、WAN、または他のネットワークなど(ネットワーク・インターフェース52の)データリンク70を通してキャリア・ネットワーク62と通信する。
【0069】
再びワイヤレス・ネットワーク・エリア50を参照すると、上記のように各例示的なセルラー電話12は、ローカル・コンピュータ・プラットフォーム56を含むことができる。各ローカル・コンピュータ・プラットフォーム56は、セルラー電話12など、ワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18が、ソフトウェア・アプリケーションを受信し、実行すること、ユーザ・マネージャ・サーバ36またはワイヤレス・ネットワーク32に接続された別のコンピュータ・デバイスから送信されるデータを表示することに加えて、ワイヤレス・ネットワーク32上でデータを送信すること、またはワイヤレス・ネットワーク32からデータを受信することを可能にするように動作可能である。コンピュータ・プラットフォーム56は、(常駐するイベント追跡モジュール20とロケーション・モジュール22とを含む)メモリ78と、アプリケーション・プログラミング・インターフェース(「API」)68と、特定用途向け集積回路(「ASIC」)77と、ローカル・データベース80とを含む。上述の構成要素の各々は、ワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18に常駐するか、または代替的に、ワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18によってリモートでアクセス可能とすることができる。ワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18のローカル・コンピュータ・プラットフォーム56に関連する特徴および機能について、その構成要素を含めて、以下の態様でさらに説明する。
【0070】
図3は、上記の図2を参照しながら示した例示的なセルラー電話12など、ワイヤレス・デバイスのローカル・コンピュータ・プラットフォーム56のより詳細な図である。図示のローカル・コンピュータ・プラットフォーム56は、例示的なものにすぎず、本態様の機能を実装するための任意のシステムを含むことができる。図2に関して記したように、および図3に示すように、コンピュータ・プラットフォーム56は、メモリ78と、アプリケーション・プログラミング・インターフェース(「API」)68と、特定用途向け集積回路(「ASIC」)77とを含む。開示する態様では、上述の構成要素の各々は、ワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18に常駐するか、または代替的に、ワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18によってリモートでアクセス可能とすることができる。
【0071】
ASIC77から始めると、この構成要素は、特定用途向け集積回路、または他のチップセット、プロセッサ、マイクロプロセッサ、論理回路、あるいは他のデータ処理デバイスを備えることができる。ASIC77は、それぞれのワイヤレス・デバイスのための1つまたは複数の処理機能を実行する。ASIC77、または別のプロセッサは、所与の機能を実行するために、ワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18上に常駐するか、それからリモートでアクセス可能なモジュールとインターフェースするAPIレイヤ68を実行することができる。上記は、以下で説明するように、APIソフトウェア拡張を通じて実行される。図示のように、ASIC77は、APIレイヤ68を通じて、イベント追跡モジュール20およびロケーション・モジュール22を実行することができる。
【0072】
図3に示すように、1つまたは複数の説明する態様では、ASIC77は、全体的にまたは部分的に、通信処理エンジン82を備える。通信処理エンジン82は、他のネットワークデバイスと通信を開始し維持し、データを交換するためのなど、それぞれのワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18の機能、およびワイヤレス・ネットワーク32上のそれぞれのデバイスの動作を可能にする、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、およびそれらの組合せにおいて実施される様々な処理サブシステム84を含む。
【0073】
たとえば、一態様では、通信処理エンジン82は、サウンド、不揮発性メモリ、ファイルシステム、送信、受信、探索器、レイヤ1、レイヤ2、レイヤ3、主制御、リモートプロシージャ、ハンドセット、電力管理、診断、デジタル信号プロセッサ、ボコーダ、メッセージング、呼マネージャ、Bluetooth(登録商標)システム、Bluetooth(登録商標)LPOS、位置判断、位置エンジン、ユーザインターフェース、スリープ、データサービス、セキュリティ、認証、USIM/SIM、ボイスサービス、グラフィックス、USB、MPEGなどマルチメディア、GPRSなど、処理サブシステム84の1つまたは組合せを含むことができる。
【0074】
開示する態様では、通信処理エンジン82の処理サブシステム84は、コンピュータ・プラットフォーム56上で実行するアプリケーションと対話するサブシステム構成要素を含むことができる。たとえば、処理サブシステム84は、イベント追跡モジュール20およびロケーション・モジュール22に代わってAPI68からデータ読取りおよびデータ書込みを受ける任意のサブシステム構成要素を含むことができる。
【0075】
API68は、それぞれのワイヤレス・デバイス上で実行するランタイム環境である。例示的なランタイム環境は、カリフォルニア州サンディエゴのQUALCOMM社によって開発されたBinary Runtime Environment for Wireless(登録商標)(BREW(登録商標))ソフトウェアである。たとえば、ワイヤレス・コンピューティング・デバイス上でアプリケーションの実行を制御するように動作する他のランタイム環境を利用することができる。API68は、常駐するバージョン、またはリモートでアクセス可能なバージョンのモジュールを通信処理エンジン82によって処理することを可能にするソフトウェア拡張のクラスを含むことができる。これらのソフトウェアクラス拡張は、ワイヤレス・デバイス上の処理サブシステム84と通信することができ、それによりデータ読取りとコマンドの両方が可能になる。たとえば、ソフトウェア拡張は、それを呼び出すアプリケーションに代わってコマンドを送信することができる。次いで、モジュールは、サブシステムの応答を、最終的にワイヤレス・ネットワーク・エリア50を越えてユーザ・マネージャ・サーバ36にフォワーディングすることができる。ワイヤレス・デバイス上の各常駐するアプリケーションまたはモジュールは、独立してサブシステムと通信するために、この新しいソフトウェア拡張のインスタンスを作成することができる。
【0076】
メモリ78は、コンピュータ・プラットフォーム56上に常駐するか、またはコンピュータ・プラットフォーム56からリモートでアクセス可能であるかにかかわらず、読取り専用メモリ(「ROM」)、ランダム・アクセス・メモリ(「RAM」)、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリセル、磁気媒体、光媒体、テープ、またはソフトもしくはハードディスクなどの2次または3次記憶デバイスを含む任意のタイプのメモリとすることができる。コンピュータ・プラットフォーム56はまた、ユーザ・マネージャ・サーバ36からダウンロードされるソフトウェア・アプリケーションまたはデータなど、メモリ78においてアクティブに使用されないソフトウェア・アプリケーション、ファイル、またはデータを保持することができるローカル・データベース80(図2)を含むことができる。ローカル・データベース80は、典型的に、1つまたは複数のフラッシュメモリセルを含むが、磁気媒体、EPROM、EEPROM、光媒体、テープ、またはソフトもしくはハードディスクなどの任意の2次または3次記憶デバイスとすることができる。さらに、ローカル・データベース80は、イベント追跡モジュール20およびロケーション・モジュール22のローカルコピーを最終的に保持することができる。
【0077】
一態様では、メモリ78は、処理サブシステム84内の処理データ94を監視するためのパラメータを定義するイベント追跡構成92に基づいて所定のイベント26を特定するために、API68を通じて通信処理エンジン82によって実行可能な論理90を有するイベント追跡モジュール20を含む。たとえば、ユーザ・マネージャ36は、イベント追跡構成92を開発し、それぞれのワイヤレス・デバイスに送信するために利用できる。イベント追跡構成92は、何の処理データ94を監視すべきか、処理データをいつ監視すべきか、データをどのように収集し、記憶すべきか、および収集されたデータをいつユーザ・マネージャ36に送信すべきかを特定することができる。さらに、サブシステム84内の処理データ94は、所定のイベント、所定のデータ、ならびに/あるいはデータおよび/またはイベントの所定のシーケンスまたはセットを含むことができる。イベント追跡構成92によって定義されたイベント26が検出されると、イベント追跡論理90は、イベント情報24をデータ・ログ34に記憶させる。一態様では、たとえば、イベント情報24は、構成されたイベントの説明、インジケータおよび/または表現などイベント26と、イベントの発生の時間に対応するタイムスタンプなどイベント時間98とを備える。さらに、イベント26が検出されると、イベント追跡論理90は、位置判断要求96がロケーション・モジュール22に送信されるようにトリガする。
【0078】
ロケーション・モジュール22は、ロケーション・モジュール22が位置判断要求96を受信し、その後、API68を通じて、位置サービス構成要素104など、指定された処理サブシステム構成要素へのロケーション・フィックス要求102を生成することを可能にするように動作可能なロケーション検索論理100を有する。さらに、ロケーション検索論理100は、データ・ログ34への得られたロケーション・フィックス情報28の記憶を開始するように実行可能である。ロケーション・フィックス情報28は、ワイヤレス・デバイスの地理的位置またはロケーション・フィックスと、地理的位置に関連するロケーション・フィックス時間とを含むことができる。さらに、地理的位置がどのように判断されるかに依存して、ロケーション・フィックス情報28はまた、ワイヤレス・デバイスの関連するロケーション・フィックス速さまたは速度を含むことができる。
【0079】
複数のロケーション・フィックス情報28がデータ・ログ34に記憶されることがある。したがって、第1の地理的位置108と、第1のフィックス時間110と、第1のフィックス速度112とを有するロケーション・フィックス情報106の第1のセットがあることがあり、第1のフィックス時間110はイベント時間98より前の時間である。さらに、イベント26の発生によってトリガされたロケーション・フィックス要求102に関連する第2の地理的位置116と、第2のフィックス時間118と、第2のフィックス速度120とを有するロケーション・フィックス情報114の第2のセットがあることがあり、第2のフィックス時間118は、イベント時間98の後の時間である。
【0080】
一態様では、位置サービス(「PS」)構成要素104は、通信処理エンジン82によって実行されたとき、位置判断エンティティ30(図1)など、外部ソースからロケーション・フィックス情報28を検索する。PS構成要素104は、たとえば、上述のロケーション・フィックス要求102に基づいて、ワイヤレス・デバイスの電源投入時に、所与のアプリケーションまたはモジュールの実行の開始時に、所定の時間間隔時に、他のアプリケーションまたはモジュールからの他の特定の要求時に、および/または同期時間に基づいてなど、その機能を実行することができる。開示する態様では、PS構成要素104は、ロケーション・モジュール22の構成要素と協同して、またはそれに関係して使用される構成要素の一例である。
【0081】
ロケーション・モジュール22は、全体的にまたは部分的に、地球の表面に関係する情報を収集し、変換し、操作し、分析し、生成するために使用されるツールなど、地理的情報システム(「GIS」)を備えることができる。そのようなGISは、ネットワークに接続された専用データベースおよびワークステーションを使用するシステム全体のように複雑であるか、または「既製の」デスクトップソフトウェアのように単純であるとすることができる。そのようなシステムの一例は、カリフォルニア州サンディエゴのQUALCOMM社から入手可能なQPoint(商標)測位ソフトウェアおよびgpsOne(登録商標)ハイブリッドAssisted GPSワイヤレスロケーション技術を含むことができる。
【0082】
一態様では、そのようなGISは、地球を周回している衛星およびそれらの対応する地球上の受信機によって形成された衛星ナビゲーションシステムなど、全地球測位システム(「GPS」)を含むことができる。GPS衛星は、衛星のロケーションおよび正確な時間に関するデータを含んでいるデジタル無線信号を地球上の受信機に連続的に送信する。衛星は、たとえば、10億分の1秒まで正確な原子時計を備える。この情報に基づいて、受信機は、信号が地球上の受信機に達するのにどのくらい要するかを知る。各信号は光速で進行するので、受信機が信号を得るのに要する時間が長いほど、衛星はより遠くに位置する。衛星がどのくらい遠くにあるかを知ることによって、受信機は、衛星を中心とする仮想球の表面上のどこかに位置するということを知る。3つの衛星を使用することによって、GPSは、3つの球が交差するところに基づいて、受信機の経度および緯度を計算することができる。4つの衛星を使用することによって、GPSは高度を判断することもできる。ワイヤレス・デバイスのロケーションに関連するロケーション・パラメータを送信することに加えて、GPS衛星は、ワイヤレス・デバイスの速度に関連する速度パラメータをも送信することができる。
【0083】
別の態様では、そのようなGISは、全体的にまたは部分的に、地上ベースのまたはハイブリッド測位システムを含むことができ、それによって、ロケーション・モジュール22、PS構成要素104、および/または何らかの他のリモート位置判断エンティティ30が、ネットワークベースの測定に少なくとも部分的に基づいてワイヤレス・デバイスの地理的位置を判断する。たとえば、ワイヤレス・ネットワーク・エリア50のそれぞれのワイヤレス・デバイスとネットワーク構成要素との間で通信信号を交換することができる。これらの通信信号は、ロケーション・モジュール22、PS構成要素104、および/または何らかの他のリモート位置判断エンティティ30が、知られている位置に対するワイヤレス・デバイスの相対位置、したがって地理的位置を計算することを可能にするタイミング情報を含む。たとえば、そのような通信信号は、ワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18とBTS58との間で周期的に交換される信号を含むことができる。そのような地上ベースのシステムはまた、GPSベースのシステムと組み合わせて利用できる。
【0084】
図4を参照すると、上記のように、ユーザ・マネージャ36は、検出されたイベントに関連付けることができる地理的位置があるかどうかを判断するために、それぞれのワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18からデータ・ログ34を受信する。イベント位置判断モジュール38は、イベント26に関連付けるべきか検討中の地理的位置の知覚妥当性をテストする1つまたは複数の所定の条件48に鑑みて、データ・ログ34内に含まれる情報を検討するイベント位置判断論理40を含む。たとえば、一態様では、所定の条件48は、時間しきい値条件122、距離しきい値条件124、および低い時間しきい値条件126を含む。一態様では、これらの条件は、ロケーション・フィックス情報の所与のセット、およびしたがって所与の地理的位置が、イベントに関連付けるべきロケーション・フィックス情報中に含まれる速度情報に基づいて、距離領域中のイベントに十分に近接しているか否かを判断する。最終的に、この態様では、これらの条件は、イベントの実際の位置に距離的に最も近接しているロケーション・フィックスに関連する位置を、推定地理的位置として選択しようと試みる。速度情報がロケーション・フィックス情報で利用可能でないとき、これらの態様は、イベント時間とそれぞれのロケーション・フィックスとの間の時間差に注目し、たとえば、最小時間差を選択する。
【0085】
一態様では、たとえば、時間しきい値条件122は、ロケーション・フィックスのイベントとの関連付けを検討するために、イベント26の発生とロケーション・フィックスの時間との間の所望の最大時間量に対応する所定の第1の時間しきい値128を含む。時間しきい値条件122はさらに、ロケーション・フィックスのイベントとの関連付けを検討するために、イベント26の発生とロケーション・フィックスの時間との間の所望の最大時間量に対応する所定の第2の時間しきい値129を含む。時間しきい値128および129は、状況に応じて変動することができる。たとえば、ワイヤレス・デバイスが比較的速い速度で移動していることが知られている第1のシナリオは、ワイヤレス・デバイスが比較的遅い速度、すなわち、第1のシナリオの速度よりも遅い速度で移動していることが知られている第2のシナリオよりも小さい時間しきい値128および/または129を有することができる。一態様では、イベント位置判断論理40は、イベント時間98と、データ・ログ34から検索された第1の地理的位置108または第2の地理的位置116などの地理的位置に関連する第1のフィックス時間110または第2のフィックス時間118などのロケーション・フィックス時間との間の時間差132を計算するために、時間差モジュール130を呼び出す。さらに、イベント位置判断論理40は、時間しきい値条件122が達成されるかどうかを判断するために、処理エンジン42に、時間差132を時間しきい値128または129と比較させる。
【0086】
距離しきい値条件124は、ロケーション・フィックスのイベントとの関連付けを検討するために、イベント26のロケーションとロケーション・フィックスのロケーションとの間の所望の最大距離に対応する所定の距離しきい値134を含む。距離しきい値134は、状況に応じて変動することができる。たとえば、これらの装置および方法のユーザがイベントに関連付けるべき極めて正確な地理的位置を望む第1のシナリオは、ユーザがより正確でない地理的位置、すなわち、第1のシナリオ中の関連する位置に比較して、実際のイベント位置からさらに離れることがある位置を必要とする第2のシナリオよりも小さい距離しきい値134を有することができる。一態様では、イベント位置判断論理40は、ロケーション・フィックス情報の所与のセットに関連する時間差132、およびそれぞれデータ・ログ34から検索される第1の地理的位置108または第2の地理的位置116に関連する第1のフィックス速度112または第2のフィックス速度120など、フィックス情報に関連するワイヤレス・デバイス速度に基づいて、進行した距離138を計算する進行した距離モジュール136を呼び出す。さらに、イベント位置判断論理40は、距離しきい値条件124が達成されたかどうかを判断するために、処理エンジン42に、進行した距離138を距離しきい値134と比較させる。
【0087】
低い時間しきい値条件126は、対応するワイヤレス・デバイス速度が地理的ロケーション・フィックスで利用可能でないとき、フィックスのイベントとの関連付けを検討するために、イベント26の発生とフィックスの時間との間の所望の最大時間量に対応する所定の低い時間しきい値140を含む。たとえば、イベント位置判断論理40は、所定の最大速度値142で除算された距離しきい値134に応じて、低い時間しきい値140を計算する。所定の最大速度値142は、速度情報がロケーション・フィックス情報28の所与のセットの一部として利用可能でない状況において、それぞれのワイヤレス・デバイスに関連付けるべき所望の最大速度に対応する。所定の最大速度値142は、状況に応じて変動することができる。たとえば、ワイヤレス・デバイスが市街路において動作している第2のシナリオに比較して、ハイウェイ上で動作しているワイヤレス・デバイスを評価する第1のシナリオでは、所定の最大速度値142がより高値であるとすることができる。一態様では、イベント位置判断論理40は、低い時間しきい値条件126が達成されるかどうかを判断するために、処理エンジン42に、時間差132を低い時間しきい値140と比較させる。
【0088】
時間バイアス条件127は、ロケーション・フィックスの時間とロケーション・フィックスが要求される時間との間の平均差に対応する時間バイアス値131を含む。時間バイアス値131は、その後、有効なイベント前およびイベント後ロケーション・フィックスの中から好適なロケーション・フィックスを判断するイベント位置判断論理40によって使用できる。一態様では、イベント前ロケーション・フィックスとイベントとの間の時間差(T1)が、時間バイアスを減じたイベント後ロケーション・フィックスとイベントとの間の時間差(T2)と比較され、T1が(T2−時間バイアス)未満である場合、イベント前ロケーション・フィックスが、イベントに関連付けるべき「好適な」フィックスであると判断される。逆に、T1が(T2−時間バイアス)よりも大きいかまたはそれに等しい場合、イベント後ロケーション・フィックスが、イベントを関連付けるべき好適なフィックスであると判断される。
【0089】
時間しきい値128/129、距離しきい値134、所定の最大速度値142、および時間バイアス131は、個々に、または任意の組合せでデフォルト値として設定されるか、またはシステム10のユーザによって修正可能とすることができることに留意されたい。
【0090】
さらに、時間しきい値128/129、距離しきい値134、所定の最大速度値142、および時間バイアス131は、テストされているシナリオ、テストシナリオに関連する環境、ワイヤレス・デバイスのタイプ、ワイヤレス・ネットワーク構成要素のタイプ、ワイヤレス通信プロトコルのタイプ、ロケーション・フィックス情報を与える特定のサービスのタイプおよび検索速度、ならびに関連する地理的位置の所望の相対確度またはグラニュラリティなど他の主観的ファクタに応じてそれぞれ変動することができる。非限定的な一例では、たとえば、あるテストシナリオは、都市部におけるCDMAベースのセルラー電話による呼ドロップに関連するものであった。この例では、呼ドロップイベントおよびロケーション・フィックス情報を含む、数百セットのデータが分析され、大部分の有効なフィックスが呼ドロップイベントの120秒内で得られたと判断され、マーケティング分析に基づいて、2000フィートの確度が所望された。さらに、このテストシナリオは、ハイウェイに近接する都市部において発生したので、最大時速65マイルが予想された。したがって、この一例では、第1の時間しきい値128は120秒に設定され、距離しきい値134は2000フィートに設定され、最大速度は65マイル/時間に設定された。しかしながら、これはほんの1つの非限定的な例であり、これらのしきい値の各々は上述の多くのファクタに応じて劇的に変動することができることが強調されるべきである。
【0091】
所定の条件48の1つまたは任意の組合せに対するデータ・ログ34中に含まれる情報のテストの結果に基づいて、イベント位置判断論理40は、ロケーション・フィックス情報28の1つのセットをイベント情報24のセットに関連付け、したがって、イベント26の推定地理的位置46を判断するように実行可能であるとすることができる。
【0092】
イベント・レコード44は、テーブル、マップ、グラフィックスビュー、プレーンテキスト、対話型プログラムまたはウェブページ、あるいはデータの他の表示または提示など、任意の形態で、推定地理的位置46およびイベント26のレディービューを与えることができる。イベント・レコード44は、1つまたは複数のそれぞれのワイヤレス・デバイスのデータ・ログ34からのイベント情報に関連する、位置関連特性またはパラメータ、ならびに他の関係するデータを表す出力の任意の形態を含む。
【0093】
動作中、システム10は、ワイヤレス・デバイス上で発生したイベントに地理的位置を関連付ける方法を実装する。一態様では、本方法は、フィックスに関連する地理的位置が、1つまたは複数の条件に基づいてイベントに関連付けるのに適切かどうかを判断するために、ロケーション・フィックス情報の少なくとも1つのセットを評価する。
【0094】
一態様では、たとえば、図5を参照すると、本方法は、随意に、ワイヤレス・デバイスによって処理されるデータに関連する所定のイベントを特定するために、イベント追跡構成を備えるイベント追跡パラメータを受信することを含む(ブロック150)。本方法は、さらに随意に、ワイヤレス・ネットワーク上で構成を送信することによってなど、イベント追跡構成をそれぞれのワイヤレス・デバイスに送信することを含む(ブロック152)。これらのアクションは、たとえば、技術者、フィールドサービスエンジニアまたはユーザ・マネージャ・サーバ36の他のオペレータによって実行できる。これらのアクションの結果、それぞれのワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18のイベント追跡モジュール20によってイベント追跡構成92が利用される。
【0095】
さらに、本方法は、それぞれのワイヤレス・デバイスから1つまたは複数のデータ・ログを受信し記憶することを含み、データ・ログは、イベント追跡構成によって規定される、イベント情報およびロケーション・フィックス情報を含む(ブロック154)。一態様では、イベント追跡モジュール20およびロケーション・モジュール22は、それぞれのワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18の通信処理エンジン82が、所定のイベント26の検出に基づいてなど、データ・ログ34中のイベント情報24とロケーション・フィックス情報28とを収集するために実行可能である。
【0096】
さらに、本方法は、随意に、所定の第1の時間しきい値、所定の距離しきい値および所定の最大速度のための設定を受信すること含むことができる(ブロック156)。上述のように、これらの設定は、ユーザ定義または事前定義デフォルト値の第1の時間しきい値128、距離しきい値134および最大速度142とすることができる。これらの値は、ユーザ・マネージャ36のオペレータによってイベント位置判断モジュール38に入力できる。
【0097】
データ・ログを受信した後、本方法は、データ・ログ中のイベント時間とロケーション・フィックス時間との間の時間差を計算することを含む(ブロック158)。一態様では、上記で詳述したように、処理エンジン42は、イベント位置判断論理40を実行して、時間差モジュール130を呼び出して、時間差132を計算する。
【0098】
本方法は、時間差が時間しきい値条件を満たすかどうかを判断することによって続く(ブロック160)。一態様では、上記で詳述したように、処理エンジン42は、イベント位置判断論理40を実行して、時間差132を第1の時間しきい値128と比較する。
【0099】
時間差が時間しきい値よりも大きい場合、本方法は、ロケーション・フィックス情報に関連する地理的位置を、イベント情報に関連するイベントに有効に関連付けることができないと結論する(ブロック162)。
【0100】
時間差が時間しきい値条件を満たす場合、本方法は、ロケーション・フィックス情報に関連して速度が利用可能であるかどうかを判断することによって続く(ブロック164)。
【0101】
速度が利用可能である場合、本方法は、進行した距離を計算することによって続く(ブロック166)。一態様では、上記で詳述したように、処理エンジン42は、イベント位置判断論理40を実行して、進行した距離モジュール136を呼び出して、進行した距離138を計算する。次いで、本方法は、進行した距離が距離しきい値条件を満たすかどうかを判断することによって続く(ブロック168)。一態様では、上記で詳述したように、処理エンジン42は、イベント位置判断論理40を実行して、進行した距離138を距離しきい値134と比較する。進行した距離が距離しきい値条件を満たす場合、本方法は、地理的位置が有効であると結論し、地理的位置を含むロケーション・フィックス情報を、イベントを含むイベント情報に関連付ける(ブロック170)。一態様では、たとえば、上記で詳述したように、処理エンジン42は、イベント位置判断モジュール38を実行して、イベント・レコード44を生成する。随意に、本方法が、ロケーション・フィックス情報の2つのセット、すなわち、イベントの前の最も近接したフィックスに対応する第1のセットと、イベントの後の最も近接したフィックスに対応する第2のセットとを用いてこのポイントに達した場合、2つの進行した距離のうちのより小さい方を有するロケーション・フィックス情報のセットを選ぶ(ブロック172)。進行した距離が距離しきい値条件を満たさない場合、本方法は、地理的位置が有効でないと結論し、地理的位置を含むロケーション・フィックス情報とイベントを含むイベント情報との間の関連付けは行わない(ブロック162)。
【0102】
速度が利用可能でない場合、本方法は、低い時間しきい値を計算することによって続く(ブロック174)。一態様では、上記で詳述したように、処理エンジン42は、イベント位置判断論理40を実行して、距離しきい値134を最大速度142で除算して、低い時間しきい値140を判断する。次いで、本方法は、時間差が低い時間しきい値条件を満たすかどうかを判断することによって続く(ブロック176)。一態様では、上記で詳述したように、処理エンジン42は、イベント位置判断論理40を実行して、時間差132を低い時間しきい値140と比較する。時間差が低い時間しきい値条件を満たす場合、本方法は、地理的位置が有効であると結論し、地理的位置を含むロケーション・フィックス情報を、イベントを含むイベント情報に関連付ける(ブロック170)。一態様では、たとえば、上記で詳述したように、処理エンジン42は、イベント位置判断モジュール38を実行して、イベント・レコード44を生成する。随意に、本方法が、ロケーション・フィックス情報の2つのセット、すなわち、イベントの前の最も近接したフィックスに対応する第1のセットおよびイベントの後の最も近接したフィックスに対応する第2のセットを用いてこのポイントに達した場合、2つの時間差のうちのより小さい方を有するロケーション・フィックス情報のセットを選ぶ(ブロック178)。時間差が低い時間しきい値条件を満たさない場合、本方法は、地理的位置が有効でないと結論し、地理的位置を含むロケーション・フィックス情報とイベントを含むイベント情報との間の関連付けは行わない(ブロック162)。
【0103】
上記で定義された方法の他の態様は、ロケーション・フィックス情報の複数のセットに関して決定を行う。
【0104】
たとえば、一態様では、イベントの発生の前の時間に最も近いロケーション・フィックスに対応する、デバイス・ロケーションおよび速度パラメータの1つのセットを、イベントの発生の後の時間に最も近いロケーション・フィックスに対応するデバイス・ロケーションおよび速度パラメータの1つのセットと比較することができる。所定の時間しきい値および所定の距離しきい値を達成するフィックスを使用して、イベントの発生中にワイヤレス・デバイスの位置を推定する。両方のロケーション・フィックスがこれらのしきい値を達成する状況があることがあり、したがって、イベントに関連付けるより有効なフィックスを判断するためにさらなる基準を利用する。
【0105】
たとえば、一態様では、イベントの発生の前の時間に最も近いロケーション・フィックスとイベントロケーションとの間の距離を、イベントの発生の後の時間に最も近いロケーション・フィックスとイベントロケーションとの間の距離と比較し、イベントの発生中のワイヤレス・デバイスの推定された位置としてより短い距離に対応するロケーション・フィックスが選択される。
【0106】
対照的に、別の態様では、イベントの発生の前の時間に最も近いワイヤレス・デバイスのロケーション・フィックスとイベント時間との間の時間差を、イベントの発生の後の時間に最も近いワイヤレス・デバイスのロケーション・フィックスとイベント時間との間の時間差と比較し、イベントの発生中のワイヤレス・デバイスの推定された位置としてより短い時間差に対応するロケーション・フィックスが選択される。
【0107】
これらの態様の動作において、図6〜図11は、ワイヤレス・デバイス動作上のイベントの発生に対応するワイヤレス・デバイスの位置を推定するための方法を示すフローチャートである。本明細書で使用する、「フィックス」という用語は、ワイヤレス・デバイスのための判断されたフィックスされた地理的位置を指し、「アタッチされる」は、イベントの発生に対応する推定されたロケーションとして特定のロケーション・フィックスを選択することを指す。さらに、「適用される」という用語は、イベントに「アタッチされる」ことを検討中であることを意味し、たとえば、2つのフィックスはイベントに「適用される」が、ただ1つのフィックスがイベントに「アタッチされる」。
【0108】
以下の定義は、図6〜図11に関して説明する態様に適用する。G1− その関係するパラメータを含むイベントの前の時間に最も近いロケーション・フィックス。G2− その関係するパラメータを含むイベントの後の時間に最も近いロケーション・フィックス。TT− 1つまたは複数の態様において120秒の値を仮定した上記で定義した時間しきい値。DT− 上記で定義した距離しきい値。最大速度− 上記で定義した所定の構成可能な最大速度。LTT− 上記で定義した低い時間しきい値。D1− G1に関連する速度にG1とイベント時間との間の時間差(TD1)を乗算することによって判断されるイベントの前のロケーション・フィックスからイベント自体へワイヤレス・デバイスが進行した推定された距離。D2− G2に関連する速度にG2とイベント時間との間の時間差(TD2)を乗算することによって判断されるイベント自体からイベントの後のロケーション・フィックスへワイヤレス・デバイスが進行した推定された距離。および、F1、F2、F3など− イベント追跡モジュールによって追跡された失敗イベント1、2、3などを指す。
【0109】
図6を参照すると、開始(ブロック402)後、G1もG2もTT内にない(ブロック404および407)場合、イベントに関連付けることができる有効なフィックスはない(ブロック408)。言い換えれば、両方のフィックスは所与の時間枠外で発生し、したがって、それらが時間的にあまりにも離れているので、イベントの位置を有効に表すとは考えられない。
【0110】
再び図6を参照すると、開始(ブロック402)後、G2がTT内にあり(ブロック404)、G1がTT内にあり(ブロック406)、両方のロケーション・フィックスが速度を含んでいる(ブロック410)場合、制御は図7のケース1(ブロック416)に移る。言い換えれば、両方のフィックスは、所与の時間枠内にあり、速度情報を含んでいる。したがって、ケース1は、これらのフィックスを距離しきい値に対してテストして、しきい値内のただ1つのフィックスか、またはしきい値内の最小の進行した距離を有するロケーション・フィックスのいずれかを選択する。
【0111】
図7(ブロック502)を参照すると、(i)G2がDT内にあり(ブロック504)、G1がDT内にあり(ブロック506)、D1<D2である(ブロック510)場合、または(ii)G2がDT内になく(ブロック504)、G1がDT内にある(ブロック506)場合、G1がアタッチされる。(i)G2がDT内にあり(ブロック504)、G1がDT内にない(ブロック506)場合、または(ii)G2がDT内にあり(ブロック504)、G1がDT内にあり(ブロック506)、D2≦D1である場合、G2がアタッチされる(ブロック520)。両方の距離が等しい場合、G2は、イベントの後に生じ、したがって、イベントを検出したことの結果として生じるロケーション・フィックス要求に基づく可能性がより高いとすることができるので、G2が選択される。G2がDT内になく(ブロック504)、G1がDT内にない(ブロック508)場合、値はアタッチされない(ブロック516)。したがって、この例では、両方のロケーション・フィックスは、時間しきい値を満たすが、ワイヤレス・デバイスが高速で進行しているときに生じる場合のように、両方が距離しきい値外になり、それによって、イベントに関連付けるべき位置の有効なレンジ外にあると考えられる。
【0112】
再び図6を参照すると、開始(ブロック402)後、G1とG2の両方がTT内にあり(ブロック404、406)、ただ1つのロケーション・フィックスが速度を含んでいる(ブロック410、418)場合、制御は図8のケース2(ブロック428)に移る。したがって、ケース2は、これらの2つのロケーション・フィックスをテストし、第1に、速度を有するロケーション・フィックスが距離しきい値内に入る場合、速度を有するロケーション・フィックスを選択し、そうでない場合、第2に、速度をもたないロケーション・フィックスが低い時間しきい値内に入る場合、速度をもたないロケーション・フィックスを選択する。代替的に、これらの条件のいずれも満たされない場合、ケース2はいずれのフィックスも選択しない。
【0113】
図8(ブロック602)を参照すると、(i)G2が速度を含み(ブロック604)、G2がDT内になく(ブロック606)、G1がLTT内にある(ブロック612)場合、または(ii)G2が速度を含んでおらず(ブロック604)、G1がDT内にある(ブロック608)場合、G1がアタッチされる(ブロック618または614)。(i)G2が速度を含み(ブロック604)、G2がDT内にある(ブロック606)場合、または(ii)G2が速度を含んでおらず(ブロック604)、G1がDT内になく(ブロック608)、G2がLTT内にある(ブロック616)場合、G2がアタッチされる(ブロック610または622)。(i)G2が速度を含み(ブロック604)、G2がDT内になく(ブロック606)、G1がLTT内にない(ブロック612)場合、または(ii)G2が速度を含んでおらず(ブロック604)、G1がDT内になく(ブロック608)、G2がLTT内にない(ブロック616)場合、ロケーション・フィックスはアタッチされない(ブロック620または624)。
【0114】
図6を再び参照すると、開始(ブロック402)後、G2がTT内にあり(ブロック404)、G1がTT内にあり(ブロック406)、いずれのロケーション・フィックスも速度を含んでいない(ブロック410、418)場合、制御は図9のケース3(ブロック430)に移る。したがって、速度情報を利用することなしに、ケース3は、各フィックスとイベント時間との間の時間差を検討し、低い時間しきい値内の時間差をもつただ1つのロケーション・フィックスか、または最も短い時間差を有するロケーション・フィックスのいずれかを選択する。これらの条件のいずれも満たされない場合、ロケーション・フィックスはアタッチされない。
【0115】
図9(ブロック702)を参照すると、(i)G2がLTT内にあり(ブロック704)、G1がLTT内にあり(ブロック706)、TD1<TD2である(ブロック710)場合、または(ii)G2がLTT内になく(ブロック704)、G1がLTT内にある(ブロック708)場合、G1がアタッチされる(ブロック718または714)。(i)G2がLTT内にあり(ブロック704)、G1がLTT内にあり(ブロック706)、TD2≦TD1である(ブロック710)場合、または(ii)G2がLTT内にあり(ブロック704)、G1がLTT内にない(ブロック706)場合、G2がアタッチされる(ブロック720または712)。G2がLTT内になく(ブロック704)、G1がLTT内にない(ブロック708)場合、ロケーション・フィックスはアタッチされない。
【0116】
再び図6を参照すると、開始(ブロック402)後、(i)G2がTT内にあり(ブロック404)、G1がTT内になく(ブロック406)、G2が速度を含んでいる(ブロック412)場合、または(ii)G2がTT内になく(ブロック404)、G1がTT内にあり(ブロック407)、G1が速度を含んでいる(ブロック414)場合、制御は図10のケース4(ブロック420、424)に移る。したがって、単一のロケーション・フィックスのみが時間しきい値に基づいて有効であり、このフィックスが速度情報を含むとき、ケース4は、距離しきい値を満たす場合、それぞれのロケーション・フィックスを選択し、さもなければロケーション・フィックスはアタッチされない。
【0117】
図10(ブロック802)を参照すると、TT内にあることがわかったG(G1またはG2のいずれか)(図4)は、DTと比較される(ブロック804)。このGは、DT内にある場合、アタッチされ(ブロック806)、そうでない場合、Gはアタッチされない(ブロック808)。
【0118】
再び図6を参照すると、開始(ブロック402)後、(i)G2がTT内にあり(ブロック404)、G1がTT内になく(ブロック406)、G2が速度を含んでいない(ブロック412)場合、または(ii)G2がTT内になく(ブロック404)、G1がTT内にあり(ブロック407)、G1が速度を含んでいない(ブロック414)場合、制御は図11のケース5(ブロック422、426)に移る。したがって、単一のロケーション・フィックスのみが時間しきい値に基づいて有効であるが、このロケーション・フィックスが速度情報を含まないとき、ケース5は、低い時間しきい値内の時間差を有する場合、それぞれのロケーション・フィックスを選択し、さもなければロケーション・フィックスはアタッチされない。
【0119】
図11(ブロック810)を参照すると、TT内にあることがわかったG(G1またはG2のいずれか)(図4)は、LTTと比較される(ブロック812)。このGは、LTT内にある場合、アタッチされ(ブロック814)、そうでない場合、Gはアタッチされない(ブロック816)。
【0120】
図12〜図29は、上記の所定の条件を示すタイムラインの例である。これらの図の各々では、タイムラインシナリオがパラメータ、すなわち、時間しきい値(TT)=120秒、距離しきい値(DT)=609.6メートルまたは2000フィート、最大速度=29.05メートル/秒または65マイル/時間、およびDT/(最大速度)に基づいて、低い時間しきい値(LTT)=20.97秒を含むことに留意されたい。
【0121】
図12および図13から始めると、これらの図は、関連付けるロケーション・フィックスをまだ有しない各イベントに、最高2つのロケーション・フィックスを適用することが可能であることを示す。図12では、G1 904は、それぞれの失敗の前に起こる最後のロケーション・フィックスであり、G2 912は、それぞれの失敗の後に起こる最初のロケーション・フィックスであるので、G1およびG2は、F2 906、F3 908およびF4 910に適用される。対照的に、F1 902のタイミングに対してG2 912の前にあるG1 904がすでにF1に適用されているので、G2はF1に適用されない。図13では、これらの失敗イベントの前に前のロケーション・フィックスがなかったので、G1 1008は、F1 1002、F2 1004およびF3 1006に適用される。したがって、図13は、ワイヤレス・デバイス上で検出されたイベントに関連付けるべき地理的位置を判断するためにロケーション・フィックス情報のただ1つのセットを利用することができる状況を示す。
【0122】
図14および図15は、図6の上記の論理のための一般的ケースである。図14では、G1 1102は、TT内に入ったのでF1 1104に対して有効であるが、G2 1106は、TT内にないので無効である。図15では、G2 1206は、F1 1204に対してTT内に入ったので有効であるが、G1 1202は、TT内にないので無効である。
【0123】
図16〜図18は、図7のケース1を示す。図16では、G1 1302とG2 1306の両方がF1 1304に対してDT内にあり、D2はD1未満であるので、G2 1306がアタッチされる。図17では、F1 1404に対して、G1 1402がDT内にあり、G2 1406がDT外にあるので、G1 1402がアタッチされる。図18では、F1 1504に対して、G1 1502もG2 1506もDT内にないので、ロケーション・フィックスはアタッチされない。
【0124】
図19〜図22は、図8のケース2を示す。図19では、G2 1606は、速度を含んでおり、DT内にあり、したがって、同じくF1 1604に対してDT内にあるが、速度を含んでいないG1 1602に勝る優先度を得るので、G2がアタッチされる。図20では、G2 1706は速度を含んでいるが、F1 1704に対してDT内になく、G1 1702はLTT内にあるので、G1がアタッチされる。図21では、G2 1806は速度を含んでいるが、F1 1804に対してDT内になく、G1 1802はLTT内にないので、ロケーション・フィックスはアタッチされない。図22では、G2 1906は速度を含んでおらず、G1 1902は速度を含んでおり、F1 1904に対してDT内にあるので、G1がアタッチされる。
【0125】
図23〜図25は、図9のケース3を示す。図23では、G2 2006はLTT内にあるので、G2がアタッチされ、G1 2002はLTT内にあるが、F1 2004に対してTD2<TD1であるので、G2が選択される。図24では、G1 2102とG2 2106の両方がF1 2104に対してTT内にあるが、G2 2106がLTT内にあり、G1 2102がLTT内にないので、G2 2106がアタッチされる。図25では、G1 2202とG2 2206の両方がF1 2204に対してTT内にあるが、G1もG2もLTT内にないので、ロケーション・フィックスはアタッチされない。
【0126】
図26および図27は、図10のケース4を示す。図26では、G1 2302はTT内になく、G2 2306は速度を含んでおり、F1 2304に対してDT内にあるので、G2がアタッチされる。図27では、G2 2406はTT内になく、G1 2402はF1 2404に対してDT内にないので、ロケーション・フィックスはアタッチされない。
【0127】
図28および図29は、図11のケース5を示す。図28では、G1 2502はF1 2504に対してTT内になく、G2 2506はLTT内にあるので、G2がアタッチされる。図29では、G2 2606はF1 2604に対してTT内になく、G1 2602はLTT内にないので、ロケーション・フィックスはアタッチされない。
【0128】
さらなる態様の動作において、図30は、ワイヤレス・デバイス動作上のイベントの発生に対応するワイヤレス・デバイスの位置を推定するための方法を示すフローチャートである。図30に示す態様では、QoSを有するロケーション・フィックスは、地上ワイヤレス通信測定に少なくとも部分的に基づくフィックスを生じる。下方調整されたQoSを有することができるそのようなフィックスは、特徴として、最小探索時間を可能にするフィックスであり、したがって、得られるロケーション・フィックスは、特徴として、一般に収集するのにより長い時間期間を要する衛星測定ではなく、地上測定に基づく。たとえば、衛星信号を現在受信することができないことなどにより、ワイヤレス・デバイスが衛星ベースのロケーション・フィックスを得ることができない、またはワイヤレス・デバイスが衛星ベースのロケーション判断を行うように構成されていないいくつかの態様では、ワイヤレス・デバイスは、QoS調整ロケーション・フィックスおよび特に下方調整QoSロケーション・フィックスに依拠することができる。より低いQoSロケーション・フィックスは、一般に対応する高QoSロケーション・フィックスよりも短い時間で発生する。前記のように、Mobile Station−Assisted(MS−Assisted)モードなどのいくつかのロケーション判断モードは、モードに適用されるQoSに応じて地上ベースのフィックスと衛星ベースのフィックスの両方を得るように構成できる。この点について、たとえば、衛星ベースのフィックスを戻すことができないことにより、MS−Assistedモードがより低いQoSに設定されている場合、典型的に衛星ベースのフィックスよりも正確でない確度であるが、地上ベースのロケーションに依拠することができる。(たとえば、フィックスをイベントに関連付けるときになど)フィックスの適時性を保証するためにフィックスの高精確度が犠牲になる他の例では、より低く調整されたQoSロケーション・フィックスが好適なフィックスであるとすることができる。
【0129】
前記のように、「フィックス」という用語は、ワイヤレス・デバイスのための判断されたフィックスされた地理的位置を指し、「アタッチされる」は、イベントの発生に対応する推定されたロケーションとして特定のロケーション・フィックスを選択することを指す。さらに、「適用される」という用語は、イベントに「アタッチされる」ことを検討中であることを意味し、たとえば、2つのフィックスはイベントに「適用される」が、ただ1つのフィックスがイベントに「アタッチされる」。
【0130】
以下の定義は、図30に関して説明する態様に適用する。N1− その関係するパラメータを含むイベントの前の時間に最も近い地上ワイヤレス通信測定に少なくとも部分的に基づくロケーション・フィックス。N2− その関係するパラメータを含むイベントの後の時間に最も近い地上ワイヤレス通信測定に少なくとも部分的に基づくロケーション・フィックス。TT− 1つまたは複数の態様において240秒の値を仮定した上記で定義した第2の時間しきい値。LTT− 上記で定義した低い時間しきい値。時間バイアス− 1つまたは複数の態様において6秒の値を仮定した上記で定義した時間バイアス。
【0131】
図30を参照すると、開始(ブロック2500)後、N2もTT内になく(ブロック2502)N1もLTT内にない場合(ブロック2504)、イベントに関連付けることができる有効なフィックスはない(ブロック2506)。言い換えれば、両方のロケーション・フィックスが、所与の時間枠外で発生し、したがって、それらが時間的にあまりにも離れているので、イベントの位置を有効に表すと考えられない。
【0132】
図34は、N1がLTT内になく、N2がTT内になく、したがって、有効なロケーション・フィックスが存在せず、ロケーション・フィックスがイベントにアタッチされないケースのタイムライン表現例を与える。図34に示す例では、時間しきい値(TT)が240秒に設定され、低い時間しきい値(LTT)が20.97秒に設定され、時間バイアスが6秒に設定されている。失敗イベント(F1)2900は、タイムラインに沿った150秒のマークにおいて発生する。イベント前ロケーション・フィックス(N1)2902は、タイムラインに沿った50秒のマークにおいて発生する。したがって、F1 2900とN1 2902との間の時間差(150秒−50秒)は100秒であり、それは20.97秒のLTTよりも大きい。したがって、N1 2902は、無効なロケーション・フィックスであると判断される。イベント後ロケーション・フィックス(N2)2904は、タイムラインに沿った465秒のマークにおいて発生する。したがって、N2 2904とF1 2900との間の時間差(465秒−150秒)は315秒であり、それは240秒のTTよりも大きい。したがって、N2 2904は、無効なロケーション・フィックスであると判断される。N1 2902もN2 2904も有効でないので、ロケーション・フィックスはイベントにアタッチされない。
【0133】
再び図30を参照すると、開始(2500)後、N2がTT内にあり(ブロック2502)、N1がLTT内にある(ブロック2508)場合、制御は図31のケース1(ブロック2510)に移り、「好適な」ロケーション・フィックスがイベントにアタッチされる。言い換えれば、両方のロケーション・フィックスが、所与の時間枠内にあり、検討される。したがって、ケース1は、N1とF1との間の時間差(T1)と、時間バイアスを減じたN2とF1との間の時間差(T2)との比較に基づいて「好適な」ロケーション・フィックスを判断する。
【0134】
図31は、N1がLTT内にあり、N2がTT内にあり、したがって、両方のロケーション・フィックスが有効であり、「好適な」ロケーション・フィックスの判断が必要とされるケースのタイムライン表現例を与える。図31に示す例では、時間しきい値(TT)が240秒に設定され、低い時間しきい値(LTT)が20.97秒に設定され、時間バイアスが6秒に設定されている。失敗イベント(F1)2600は、タイムラインに沿った150秒のマークにおいて発生する。イベント前ロケーション・フィックス(N1)2602は、タイムラインに沿った140秒のマークにおいて発生する。したがって、F1 2600とN1 2602との間の時間差(T1)(150秒−140秒)は10秒である。イベント後ロケーション・フィックス(N2)2604は、タイムラインに沿った165秒のマークにおいて発生する。したがって、N2 2604とF1との間の時間差(T2)(165秒−150秒)は15秒であり、6秒時間バイアスを減じると(15秒−6秒)結果は9秒である。時間バイアス(9秒)を減じたT2はT1(10秒)未満であるので、N2 2604は「好適な」ロケーション・フィックスであると判断され、イベントにアタッチされる。
【0135】
再び図30を参照すると、開始(2500)後、N2がTT内にあり(ブロック2502)、N1がLTT内にない(ブロック2508)ので、制御は図32のケース2(ブロック2512)に移り、N2ロケーション・フィックスがイベントにアタッチされる。言い換えれば、N2のみが有効であり、したがって、イベントにアタッチされる。
【0136】
図32は、N2がTT内にあり、N1がLTT内になく、したがって、N2のみが有効であり、N2がイベントにアタッチされるケースのタイムライン表現例を与える。図32に示す例では、時間しきい値(TT)が240秒に設定され、低い時間しきい値(LTT)が20.97秒に設定され、時間バイアスが6秒に設定されている。失敗イベント(F1)2700は、タイムラインに沿った150秒のマークにおいて発生する。イベント前ロケーション・フィックス(N1)2702は、タイムラインに沿った50秒のマークにおいて発生する。したがって、F1 2700とN1 2702との間の時間差(T1)(150秒−50秒)は100秒であり、それは20.97秒のLTTよりも大きく、したがって、N1は有効なフィックスではない。イベント後ロケーション・フィックス(N2)2704は、タイムラインに沿った165秒のマークにおいて発生する。したがって、N2 2704とF1 2700との間の時間差(T2)(165秒−150秒)は15秒であり、それは240秒のTT未満であり、したがって、N2は有効なフィックスであり、イベントにアタッチされる。
【0137】
再び図30を参照すると、開始(2500)後、N1がLTT内にあり(ブロック2504)、N2がLTT内にない(ブロック2502)ので、制御は図33のケース3(ブロック2514)に移り、N1ロケーション・フィックスがイベントにアタッチされる。言い換えれば、N1ロケーション・フィックスのみが有効であり、したがって、イベントにアタッチされる。
【0138】
図33は、N1がLTT内にあり、N2がTT内になく、したがって、N1のみが有効であり、N1がイベントにアタッチされるケースのタイムライン表現例を与える。図33に示す例では、時間しきい値(TT)が240秒に設定され、低い時間しきい値(LTT)が20.97秒に設定され、時間バイアスが6秒に設定されている。失敗イベント(F1)2800は、タイムラインに沿った150秒のマークにおいて発生する。イベント前ロケーション・フィックス(N1)2802は、タイムラインに沿った140秒のマークにおいて発生する。したがって、F1 2800とN1 2802との間の時間差(T1)(150秒−140秒)は00秒であり、それは20.97秒のLTT未満であり、したがって、N1は有効なフィックスである。イベント後ロケーション・フィックス(N2)2804は、タイムラインに沿った465秒のマークにおいて発生する。したがって、N2 2804とF1 2800との間の時間差(T2)(465秒−150秒)は315秒であり、それは240秒のTTよりも大きく、したがって、N2は有効なロケーション・フィックスではなく、N1がイベントにアタッチされる。
【0139】
さらに、本方法は、イベント・レコード44および/またはデータ・ログ34へのアクセスを他のビジネスまたは商業システムに許可することを含むことができることに留意されたい。収集された位置データのセキュリティおよび/または完全性を保証するために、ユーザ・マネージャを通してなど監視された方式でそのようなアクセスを許可することができる。さらに、記憶デバイスと処理デバイスの両方を含む他のコンピュータ・デバイスは、ワイヤレス・デバイスからワイヤレス・ネットワーク上に配置でき、したがって、ユーザ・マネージャに関連するアーキテクチャは容易にスケーラブルである。
【0140】
要約すると、ワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18は、通信処理エンジン82からのイベント情報24およびロケーション・フィックス情報28の収集を引き起こし、そのワイヤレス・デバイスのためのデータ・ログ34の、ワイヤレス・ネットワーク32上の(ユーザ・マネージャ・サーバ36など)別のコンピュータ・デバイスへの選択的送信を実施することができるそのコンピュータ・プラットフォーム56上に(永続的または一時的に)常駐する少なくとも1つのアプリケーションまたはエージェントを有することができる。ワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18がそのように実現される場合、データ・ログ34は、オープンボイスまたはデータ呼など、ワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18からワイヤレス・ネットワーク32へのオープン通信接続を介して送信できる。ワイヤレス・デバイスがセルラー電話12であり、ワイヤレス・ネットワークが図2に示したものなど、セルラー電気通信ネットワークである場合、データ・ログ34は、ショートメッセージサービスまたは他のワイヤレス通信方法によって送信できる。
【0141】
ワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18のコンピュータ・プラットフォーム56上で実行可能であり、ユーザ・マネージャ36の処理エンジン42によって実行される本方法の部分に鑑みて、本方法は、コンピュータ可読媒体に常駐するプログラムを含み、プログラムは、本方法の収集、記憶および送信行為を実行するためにデバイスプラットフォーム56を有するワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18を指示する。そのようなプログラムは、任意の単一のコンピュータ・プラットフォーム上で実行できるか、またはいくつかのコンピュータ・プラットフォームの間で分散方法で実行できる。さらに、本方法は、ワイヤレス・デバイス12、14、16、17、18からデータ・ログ34を収集し、処理することによって、イベントに関連する地理的位置の有効性を評価するように、ユーザ・マネージャ・サーバ36などのコンピュータ・デバイスを指示するプログラムによって実装できる。
【0142】
コンピュータ可読媒体は、セルラー電話12、または他のワイヤレス・デバイス14、16、17、18のコンピュータ・プラットフォーム56のメモリ78であるか、またはデバイスプラットフォーム50のローカル・データベース80などのローカル・データベース中にあるか、またはユーザ・マネージャ36に関連するデータリポジトリであるとすることができる。さらに、コンピュータ可読媒体は、磁気ディスクもしくはテープ、光ディスク、ハードディスク、フラッシュメモリ、または当技術分野で知られている他の記憶媒体など、ワイヤレス・デバイスのコンピュータ・プラットフォームまたはユーザ・マネージャ上にロード可能な2次記憶媒体中にあってもよい。
【0143】
さらに、本方法は、たとえば、一連の機械可読命令を実行するために、デバイスプラットフォーム56およびユーザ・マネージャ・サーバ36など、ワイヤレス・ネットワーク32および/またはLAN72の(1つまたは複数の)部分を動作させることによって実装できる。命令は、様々なタイプの信号担持またはデータ記憶1次、2次、もしくは3次媒体に常駐することができる。本媒体は、たとえば、ワイヤレス・ネットワーク32またはLAN58の構成要素によってアクセス可能な、またはその中に常駐するRAM(図示せず)を備えることができる。RAM、ディスケット、または他の2次記憶装置媒体のいずれに含まれるかにかかわらず、命令は、DASD(「直接アクセス記憶デバイス」)ストレージ(たとえば、従来の「ハードドライブ」またはRAID(「redundant array of independent disks」)アレイ)、磁気テープ、電子読取り専用メモリ(たとえば、ROM、EPROM、またはEEPROM)、フラッシュメモリカード、光記憶デバイス(たとえば、CD−ROM、WORM(write once, read many)、DVD、デジタル光テープ)、紙「パンチ」カード、あるいはデジタルおよびアナログ送信媒体を含む他の好適なデータ記憶媒体など、様々な機械可読データ記憶媒体に記憶できる。
【0144】
本明細書で開示した実施形態に関して説明した様々な例示的な論理、論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはその他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタロジック、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行できる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサとすることができるが、代替として、プロセッサは任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械とすることができる。プロセッサは、コンピューティング・デバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成として実装することもできる。さらに、少なくとも1つのプロセッサは、上述のステップおよび/またはアクションの1つまたは複数を実行するように動作可能な1つまたは複数のモジュールを備えることができる。
【0145】
さらに、本明細書で開示した態様に関して説明した方法またはアルゴリズムのステップおよび/またはアクションは、直接ハードウェアで実施するか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実施するか、またはその2つの組合せで実施することができる。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体中に常駐することができる。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサに一体化することができる。さらに、いくつかの態様では、プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に常駐することができる。さらに、ASICはユーザ端末中に常駐することができる。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末中に個別構成要素として常駐することができる。さらに、いくつかの態様では、方法またはアルゴリズムのステップおよび/またはアクションは、コンピュータ・プログラム製品に組み込むことができる、機械可読媒体および/またはコンピュータ可読媒体上のコードおよび/または命令の1つまたは任意の組合せ、あるいはそのセットとして常駐することができる。
【0146】
1つまたは複数の態様では、説明した機能はハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはその任意の組合せで実装できる。ソフトウェアで実装する場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶するか、あるいはコンピュータ可読媒体上で送信することができる。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータ・プログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスできる任意の利用可能な媒体とすることができる。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMもしくは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶デバイス、または命令もしくはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを担持または記憶するために使用でき、コンピュータによってアクセスできる任意の他の媒体を備えることができる。また、どんな接続でもコンピュータ可読媒体と呼ばれることがある。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびブルーレイディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、通常、データをレーザで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含めるべきである。
【0147】
上記の開示は、例示的な態様および/または実施形態について論じたが、添付の特許請求の範囲によって定義された記載の態様および/または実施形態の範囲から逸脱することなく、様々な変更および改変を本明細書で行うことができることに留意されたい。さらに、記載の態様および/または実施形態の要素は、単数形で説明または請求されていることがあるが、単数形に限定することが明示的に述べられていない限り、複数形が企図される。さらに、任意の態様および/または実施形態の全部または一部は、別段の規定がない限り、任意の他の態様および/または実施形態の全部または一部とともに利用できる。
【0148】
多くの改変および他の態様は、上述の説明および関連する図面で示された教示の恩恵を受ける、本発明が関係する当業者には思い浮かぶであろう。したがって、本態様は、開示されている特定の態様に限定されるものではなく、改変および他の態様が添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれるよう意図されていることを理解されたい。本明細書では特定の用語を使用しているが、それらは、限定する目的ではなく、総称的かつ説明的な意味でのみ使用されている。したがって、説明した態様は、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲内に入るすべてのそのような改変形態、変更形態、および変形形態を包含するものとする。さらに、「含む(include)」という用語は、発明を実施するための形態または特許請求の範囲のいずれかで使用される限り、「備える(comprising)」という用語を使用すると請求項における移行語と解釈されるように「備える(comprising)」と同様に包括的なものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス・デバイス・イベントに対応する地理的位置を推定するための方法であって、
第1のサービス品質(QoS)を有する第1のロケーション・フィックスに対応する前記ワイヤレス・デバイスの第1の地理的位置データ、および第2のQoSを有する第2のロケーション・フィックスに対応する前記ワイヤレス・デバイスの第2の地理的位置データのうちの少なくとも1つを受信することであって、前記第1のQoSと前記第2のQoSとが地上ワイヤレス通信測定に少なくとも部分的に基づくフィックスを生じる、受信することと、
前記イベントと、前記第1の地理的位置データおよび前記第2の地理的位置データのうちの少なくとも1つとの間の所定の関係に基づいて前記ワイヤレス・デバイスの推定地理的位置を判断することと、
を備える方法。
【請求項2】
イベント追跡構成に基づいて前記方法を開始することをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ワイヤレス・ネットワーク上でイベント追跡構成をワイヤレス・デバイスに送信することをさらに備え、前記イベント追跡構成が、前記ワイヤレス・デバイスの処理サブシステムからの前記第1の地理的位置データおよび前記第2の地理的位置データのうちの少なくとも1つの検索を制御する請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記所定の関係が、地上ワイヤレス通信測定に少なくとも部分的に基づく第1のフィックスと第2のフィックスの両方に固有の推定地理的位置アルゴリズムの適用を生じる請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の地理的位置データおよび前記第2の地理的位置データのうちの少なくとも1つが、Mobile Station−Assisted(MS−Assisted)ロケーション判断モードから導出される請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の地理的位置データおよび前記第2の地理的位置データのうちの少なくとも1つが、Advanced Forward Link Trilateration(AFLT)ロケーション・フィックスに対応する請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記イベントが、前記ワイヤレス・デバイスの所定の動作に対応する請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記イベントが、前記ワイヤレス・デバイスの前記動作に関連するデータの1つまたは複数の所定の構成可能なシーケンスに対応する請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ワイヤレス・デバイスの前記第1の地理的位置データが、前記イベントに対応する時間の前の前記ワイヤレス・デバイスの第1のフィックスされた地理的位置に対応し、前記ワイヤレス・デバイスの前記第2の地理的位置データが、前記イベントに対応する前記時間の後の前記ワイヤレス・デバイスの第2のフィックスされた地理的位置に対応する請求項7に記載の方法。
【請求項10】
所定の関係に基づいて前記ワイヤレス・デバイスの推定地理的位置を判断することが、前記ワイヤレス・デバイスの前記第1の地理的位置データおよび前記ワイヤレス・デバイスの前記第2の地理的位置データのうちの1つから前記ワイヤレス・デバイスの前記推定地理的位置を選択することを備える請求項5に記載の方法。
【請求項11】
前記所定の関係が、(a)前記イベントに対応する時間と(b)前記第1の地理的位置データおよび前記第2の地理的位置データのいずれか1つに対応する時間との間の時間差を備える1つまたは複数の時間関係を備える請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記1つまたは複数の時間関係を、1つまたは複数の対応する所定の時間しきい値と比較することをさらに備える請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記1つまたは複数の所定の時間しきい値が、所定の時間しきい値と低い時間しきい値とを備える請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記所定の時間しきい値が、(a)前記ワイヤレス・デバイスの前記第1の地理的位置データおよび前記ワイヤレス・デバイスの前記第2の地理的位置データのいずれか1つに対応する時間と(b)前記イベントに対応する時間との間の所定の最大時間差を備える請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記低い時間しきい値は、前記ワイヤレス・デバイスが所定の最大速度で所定の距離しきい値を進行するのに要する時間を備える請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の地理的位置データが、前記イベントに対応する時間の前の前記ワイヤレス・デバイスの第1のフィックスされた地理的位置に対応し、(a)前記第1の地理的位置データに対応する時間と(b)前記イベントに対応する時間との間の前記第1の時間差が、前記低い時間しきい値内にあり、
前記第2の地理的位置データが、前記イベントに対応する前記時間の後の前記ワイヤレス・デバイスの第2のフィックスされた地理的位置に対応し、(a)前記第1の地理的位置データに対応する前記時間と(b)前記イベントに対応する時間との間の前記第2の時間差が、前記時間しきい値外にある場合、前記推定地理的位置のためのベースとして前記第1の地理的位置データを選択することをさらに備える請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の地理的位置データが、前記イベントに対応する時間の前の前記ワイヤレス・デバイスの第1のフィックスされた地理的位置に対応し、(a)前記第1の地理的位置データに対応する時間と(b)前記イベントに対応する時間との間の前記第1の時間差が、前記低い時間しきい値外にあり、
前記第2の地理的位置データが、前記イベントに対応する前記時間の後の前記ワイヤレス・デバイスの第2のフィックスされた地理的位置に対応し、(a)前記第1の地理的位置データに対応する前記時間と(b)前記イベントに対応する時間との間の前記第2の時間差が、前記時間しきい値内にある場合、前記推定地理的位置のためのベースとして前記第2の地理的位置データを選択することをさらに備える請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の地理的位置データが、前記イベントに対応する時間の前の前記ワイヤレス・デバイスの第1のフィックスされた地理的位置に対応し、(a)前記第1の地理的位置データに対応する時間と(b)前記イベントに対応する時間との間の前記第1の時間差が、前記低い時間しきい値内にあり、
前記第2の地理的位置データが、前記イベントに対応する前記時間の後の前記ワイヤレス・デバイスの第2のフィックスされた地理的位置に対応し、(a)前記第1の地理的位置データに対応する時間と(b)前記イベントに対応する時間との間の前記第2の時間差が、前記時間しきい値内にある場合、前記推定地理的位置のためのベースとして前記第1の地理的位置データおよび前記第2の地理的位置データのうちの1つを選択することをさらに備える請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記第1の時間差と時間バイアスを減じた前記第2の時間差との比較に基づいて前記第1の地理的位置データおよび前記第2の地理的位置データの中から好適な地理的位置データを判断することをさらに備え、前記時間バイアスが、(a)地理的位置データに対応する時間と(c)前記地理的位置データの要求に対応する時間との間の平均差として定義される請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の時間差が、前記時間バイアスを減じた前記第2の時間差未満である場合、前記推定地理的位置のためのベースとして前記第1の地理的位置データを選択することをさらに備える請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記第1の時間差が、前記時間バイアスを減じた前記第2の時間差よりも大きいかまたはそれに等しい場合、前記推定地理的位置のためのベースとして前記第2の地理的位置データを選択することをさらに備える請求項19に記載の方法。
【請求項22】
ワイヤレス・デバイス・イベントに対応する地理的位置を推定するように構成された少なくとも1つのプロセッサであって、
第1のサービス品質(QoS)を有する第1のロケーション・フィックスに対応する前記ワイヤレス・デバイスの第1の地理的位置データ、および第2のQoSを有する第2のロケーション・フィックスに対応する前記ワイヤレス・デバイスの第2の地理的位置データのうちの少なくとも1つを受信するための第1のモジュールであって、前記第1のQoSと前記第2のQoSとが、地上ワイヤレス通信測定に少なくとも部分的に基づくフィックスを生じる、第1のモジュールと、
前記イベントと、前記第1の地理的位置データおよび前記第2の地理的位置データのうちの少なくとも1つとの間の所定の関係に基づいて前記ワイヤレス・デバイスの推定地理的位置を判断するための第2のモジュールと、
を備えるプロセッサ。
【請求項23】
コンピュータに、第1のサービス品質(QoS)を有する第1のロケーション・フィックスに対応する前記ワイヤレス・デバイスの第1の地理的位置データ、および第2のQoSを有する第2のロケーション・フィックスに対応する前記ワイヤレス・デバイスの第2の地理的位置データのうちの少なくとも1つを受信させるためのコードの第1のセットであって、前記第1のQoSと前記第2のQoSとが、地上ワイヤレス通信測定に少なくとも部分的に基づくフィックスを生じる、コードの第1のセットと、
コンピュータに、前記イベントと、前記第1の地理的位置データおよび前記第2の地理的位置データのうちの少なくとも1つとの間の所定の関係に基づいて前記ワイヤレス・デバイスの推定地理的位置を判断させるためのコードの第2のセットと
を備えるコンピュータ可読媒体を備えるコンピュータ・プログラム製品。
【請求項24】
第1のサービス品質(QoS)ロケーション・フィックスを有する第1のロケーション・フィックスに対応する前記ワイヤレス・デバイスの第1の地理的位置データ、および第2のQoSを有する第2のロケーション・フィックスに対応する前記ワイヤレス・デバイスの第2の地理的位置データのうちの少なくとも1つを受信するための手段であって、前記第1のQoSと前記第2のQoSとが、地上ワイヤレス通信測定に少なくとも部分的に基づくフィックスを生じる、受信するための手段と、
前記イベントと、前記第1の地理的位置データおよび前記第2の地理的位置データのうちの少なくとも1つとの間の所定の関係に基づいて前記ワイヤレス・デバイスの推定地理的位置を判断するための手段と、
を備える装置。
【請求項25】
ワイヤレス・デバイス・イベントに対応する地理的位置を推定するための装置であって、
第1のサービス品質(QoS)を有する第1のロケーション・フィックスに対応する前記ワイヤレス・デバイスのロケーション・フィックス情報の第1のセット、および第2のQoSを有する第2のロケーション・フィックスに対応する前記ワイヤレス・デバイスのロケーション・フィックス情報の第2のセットのうちの少なくとも1つを受信するように動作可能なイベント位置判断モジュールであって、前記第1のQoSと前記第2のQoSとが、地上ワイヤレス通信測定に少なくとも部分的に基づくフィックスを生じる、イベント位置判断モジュールと、
前記モジュールに含まれたイベント位置判断論理であって、前記イベントと、ロケーション・フィックス情報の前記第1のセットおよびロケーション・フィックス情報の前記第2のセットのうちの少なくとも1つとの間の所定の関係に基づいて前記イベントに関連付けるべき前記ワイヤレス・デバイスの推定地理的位置を判断するように動作可能なイベント位置判断論理と、
を備える装置。
【請求項26】
ロケーション・フィックス情報の前記第1のセットおよびロケーション情報の前記第2のセットのうちの少なくとも1つが、前記ワイヤレス・デバイス上の所定のイベントの検出に基づいて生成される請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記イベント位置判断モジュールが、ワイヤレス・ネットワーク上でイベント追跡構成を前記ワイヤレス・デバイスに送信するように動作可能であり、前記イベント追跡構成が、ロケーション・フィックス情報の前記第1のセットおよびロケーション情報の前記第2のセットのうちの少なくとも1つを生成するように前記ワイヤレス・デバイスによって実行可能である請求項25に記載の装置。
【請求項28】
前記所定の関係が、地上ワイヤレス通信測定に少なくとも部分的に基づく第1のフィックスと第2のフィックスの両方に固有の推定地理的位置アルゴリズムの適用を生じる請求項25に記載の装置。
【請求項29】
ロケーション・フィックス情報の前記第1のセットおよびロケーション・フィックス情報の前記第2のセットのうちの少なくとも1つが、Mobile Station−Assisted(MS−Assisted)ロケーション判断モードから導出される請求項25に記載の装置。
【請求項30】
前記第1の地理的位置データおよび前記第2の地理的位置データのうちの少なくとも1つが、Advanced Forward Link Trilateration(AFLT)ロケーション・フィックスに対応する請求項25に記載の装置。
【請求項31】
前記イベントが、前記ワイヤレス・デバイスの所定の動作に対応する請求項25に記載の装置。
【請求項32】
前記イベントが、前記ワイヤレス・デバイスの動作に関連するデータの1つまたは複数の所定の構成可能なシーケンスに対応する請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記第1のロケーション・フィックス情報がイベント時間より前の第1のロケーション・フィックス時間に対応し、前記第2のロケーション・フィックス情報が前記イベント時間の後の第2のロケーション・フィックス時間に対応する請求項31に記載の装置。
【請求項34】
前記イベント位置判断論理が、前記第1のロケーション・フィックス情報および前記第2のロケーション・フィックス情報のうちの1つを選択することに基づいて前記推定地理的位置を判断するようにさらに動作可能である請求項31に記載の装置。
【請求項35】
前記所定の関係が、(a)前記イベントに対応するイベント時間と(b)前記第1のロケーション・フィックス情報および前記第2のロケーション・フィックス情報のいずれか1つに対応する時間との間の時間差を備える1つまたは複数の時間関係を備える請求項34に記載の装置。
【請求項36】
前記イベント位置判断論理が、前記1つまたは複数の時間関係を、1つまたは複数の対応する所定の時間しきい値と比較するようにさらに動作可能である請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記1つまたは複数の所定の時間しきい値が、所定の時間しきい値と低い時間しきい値とを備える請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記所定の時間しきい値が、(a)前記第1のロケーション・フィックス情報および前記第2のロケーション・フィックス情報のいずれか1つに対応する時間と(b)前記イベント時間との間の所定の最大時間差を備える請求項36に記載の装置。
【請求項39】
前記低い時間しきい値は、前記ワイヤレス・デバイスが所定の最大速度で所定の距離しきい値を進行するのに要する時間を備える請求項36に記載の装置。
【請求項40】
前記イベント位置判断論理が、
前記第1のロケーション・フィックス情報が、前記イベントに対応する時間の前の前記ワイヤレス・デバイスの第1のフィックスされた地理的位置に対応し、(a)前記第1のロケーション・フィックス情報に対応する時間と(b)前記イベントに対応する時間との間の第1の時間差が、前記低い時間しきい値内にあり、
前記第2のロケーション・フィックス情報が、前記イベントに対応する前記時間の後の前記ワイヤレス・デバイスの第2のフィックスされた地理的位置に対応し、(a)前記第1のロケーション・フィックス情報に対応する前記時間と(b)前記イベントに対応する時間との間の第2の時間差が、前記時間しきい値外にある場合、前記推定地理的位置のためのベースとして前記第1のロケーション・フィックス情報を選択するように動作可能である請求項36に記載の装置。
【請求項41】
前記イベント位置判断論理が、
前記第1のロケーション・フィックス情報が、前記イベントに対応する時間の前の前記ワイヤレス・デバイスの第1のフィックスされた地理的位置に対応し、(a)前記第1のロケーション・フィックス情報に対応する時間と(b)前記イベントに対応する時間との間の第1の時間差が、前記低い時間しきい値外にあり、
前記第2のロケーション・フィックス情報が、前記イベントに対応する前記時間の後の前記ワイヤレス・デバイスの第2のフィックスされた地理的位置に対応し、(a)前記第1のロケーション・フィックス情報に対応する前記時間と(b)前記イベントに対応する時間との間の第2の時間差が、前記時間しきい値内にある場合、前記推定地理的位置のためのベースとして前記第2のロケーション・フィックス情報を選択するように動作可能である請求項36に記載の装置。
【請求項42】
前記イベント位置論理が、
前記第1のロケーション・フィックス情報が、前記イベントに対応する時間の前の前記ワイヤレス・デバイスの第1のフィックスされた地理的位置に対応し、(a)前記第1のロケーション・フィックス情報に対応する時間と(b)前記イベントに対応する時間との間の第1の時間差が、前記低い時間しきい値内にあり、
前記第2のロケーション・フィックス情報が、前記イベントに対応する前記時間の後の前記ワイヤレス・デバイスの第2のフィックスされた地理的位置に対応し、(a)前記第1のロケーション・フィックス情報に対応する前記時間と(b)前記イベントに対応する時間との間の第2の時間差が、前記時間しきい値内にある場合、前記推定地理的位置として前記第1のロケーション・フィックス情報および前記第2のロケーション・フィックス情報のうちの1つを選択するように動作可能である請求項36に記載の装置。
【請求項43】
前記イベント位置論理が、前記第1の時間差と時間バイアスを減じた前記第2の時間差との比較に基づいて前記第1のロケーション・フィックス情報および前記第2のロケーション・フィックス情報の中から好適なロケーション・フィックス情報を判断するようにさらに動作可能であり、前記時間バイアスが、(a)ロケーション・フィックス情報に対応する時間と(c)前記ロケーション・フィックス情報の要求に対応する前記時間との間の平均差として定義される請求項42に記載の装置。
【請求項44】
前記イベント位置論理は、前記第1の時間差が、前記時間バイアスを減じた前記第2の時間差未満である場合、前記推定地理的位置のためのベースとして前記第1のロケーション・フィックス情報を選択するようにさらに動作可能である請求項43に記載の装置。
【請求項45】
前記イベント位置論理は、前記第1の時間差が、前記時間バイアスを減じた前記第2の時間差よりも大きいかまたはそれに等しい場合、前記推定地理的位置のためのベースとして前記第2のロケーション・フィックス情報を選択するようにさらに動作可能である請求項43に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【公表番号】特表2011−527882(P2011−527882A)
【公表日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−517669(P2011−517669)
【出願日】平成21年7月10日(2009.7.10)
【国際出願番号】PCT/US2009/050310
【国際公開番号】WO2010/006305
【国際公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】