説明

付着材料塗布装置および半田塗布装置

【課題】付着材料の供給終了後に駆動部の駆動位置を戻す構成において、付着材料の供給量が目標の供給量からずれてしまうのを抑制することが可能な付着材料塗布装置を提供する。
【解決手段】この印刷装置100(付着材料塗布装置)は、半田ペースト111の供給終了後にサーボモータ723の駆動位置を戻す制御を行うとともに、サーボモータ723が所定方向に駆動し始めてから半田容器110とピストン112とが相対移動することにより半田ペースト111が供給口113を介して押し出され始めるまでの供給前区間(供給前空走区間および加圧区間)と半田ペースト111が供給口113を介して押し出される本供給区間とを判別する制御部10を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、付着材料塗布装置および半田塗布装置に関し、特に、収容容器から付着材料を押し出すことにより付着材料を供給する付着材料塗布装置および半田塗布装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、収容容器から付着材料を押し出すことにより付着材料を供給する付着材料塗布装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、押し出し容器(収容容器)から半田を押し出すための加圧板(押出部)と、押し出し容器に対して加圧板を移動させるエアシリンダ(駆動部)とを備えたスクリーン印刷機(付着材料塗布装置)が開示されている。このスクリーン印刷機は、エアシリンダを駆動することによって、加圧板を移動させて押し出し容器(収容容器)に収容された半田(付着材料)を押し出すように構成されている。また、このスクリーン印刷機は、圧力センサにより押し出し容器内の圧力を測定可能に構成されている。そして、このスクリーン印刷機は、半田を供給している間に、押し出し容器内の圧力が目標範囲内に収まるようにエアシリンダの駆動をフィードバック制御することによって、半田の供給を安定させるように構成されている。また、上記特許文献1には、半田を供給している間(半田供給時)のエアシリンダ(駆動部)の駆動をフィードバック制御することについては記載されている一方、エアシリンダを駆動し始めてから半田が供給され始めるまでの期間における制御については記載されていない。
【0004】
ここで、特許文献1に記載されたような従来のスクリーン印刷機では、収容容器を押圧(加圧)することにより収容容器内の半田を押し出して半田の供給を終了した後、収容容器内に減圧がかかる(収容容器内の内圧を抜く)ように駆動部を供給時とは反対の方向に駆動させる構成を有するものが知られている。
【0005】
そして、このような従来のスクリーン印刷機(付着材料塗布装置)では、半田(付着材料)の供給が終了して駆動部の駆動位置を戻した後、次に半田を供給する際に、駆動部を駆動し始めてから半田が供給され始めるまでの期間、駆動部を所定の固定量だけ駆動させて半田の供給を開始していると考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−132047号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、駆動部を駆動し始めてから付着材料が供給され始めるまでの期間、駆動部を所定の固定量だけ駆動させて半田の供給を開始する従来の構成では、付着材料の供給動作が繰り返し行われることにより収容容器内の付着材料の残量が少なくなった場合でも、付着材料の残量が多い場合と同様に、駆動部が一律に駆動されるので、付着材料の残量によっては、駆動部を所定の固定量駆動させても付着材料の供給が開始されない場合や、逆に、駆動部の所定の固定量の駆動が終了する前に付着材料の供給が開始されてしまう場合があると考えられる。このため、付着材料の供給量が目標の供給量からずれてしまうという問題点があると考えられる。
【0008】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、付着材料の供給終了後に駆動部の駆動位置を戻す構成において、付着材料の供給量が目標の供給量からずれてしまうのを抑制することが可能な付着材料塗布装置および半田塗布装置を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0009】
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面における付着材料塗布装置は、付着材料を収容する収容容器から付着材料を供給口を介して押し出すための押出部と、収容容器と押出部とを相対移動させる駆動部と、付着材料の供給終了後に駆動部の駆動位置を戻す制御を行うとともに、駆動部の駆動状態の情報に基づいて、駆動部が所定方向に駆動し始めてから収容容器と押出部とが相対移動することにより付着材料が供給口を介して押し出され始めるまでの供給前区間と付着材料が供給口を介して押し出される本供給区間とを判別する制御部とを備える。
【0010】
この発明の第1の局面による付着材料塗布装置では、上記のように、付着材料の供給終了後に駆動部の駆動位置を戻す制御を行うとともに、駆動部の駆動状態の情報に基づいて、駆動部が所定方向に駆動し始めてから収容容器と押出部とが相対移動することにより付着材料が供給口を介して押し出され始めるまでの供給前区間と付着材料が供給口を介して押し出される本供給区間とを判別する制御部を設けることによって、付着材料の供給終了後に駆動部の駆動位置を戻す構成において、制御部により、供給前区間と本供給区間とを判別して実際に付着材料が供給され始めるタイミングを把握することができるので、付着材料の供給動作を適切に制御することができ、その結果、付着材料の供給量が目標の供給量からずれてしまうのを抑制することができる。
【0011】
上記第1の局面による付着材料塗布装置において、好ましくは、制御部は、駆動部の供給前区間における供給前駆動量に基づいて、付着材料の供給終了後、駆動部が供給時に駆動する所定方向とは反対の方向に供給前駆動量に対応する所定量駆動部を駆動させるように制御するように構成されている。このように構成すれば、付着材料の供給終了後に、駆動部の駆動位置を付着材料の残量に拘わらず一律に初期位置まで戻す場合とは異なり、付着材料の残量が少なくなった分(供給時に供給された分)に対応する駆動量だけ初期位置からずれた位置に駆動部の駆動位置が戻されるので、駆動部の駆動位置を収容容器内の付着材料の残量に応じた位置に戻すことができる。これにより、付着材料の残量が少ない場合でも、駆動部の駆動量が過度に大きくなるのを抑制することができるので、付着材料の残量によって付着材料の供給時間が大きく変化するのを抑制することができ、かつ、付着材料の残量が少ない場合にも、付着材料の供給作業に要する時間が長くなるのを抑制することができる。
【0012】
上記第1の局面による付着材料塗布装置において、好ましくは、制御部は、供給前駆動量に基づいて、付着材料の供給終了後、所定方向とは反対の方向に駆動部を供給前駆動量と略同じ駆動量駆動させるように制御するように構成されている。このように構成すれば、供給時に付着材料の残量が少なくなった分(供給時に供給された分)だけ初期位置からずれた位置に駆動部の駆動位置が戻されるので、駆動部の駆動位置を収容容器内の付着材料の残量により適した位置に戻すことができる。これにより、付着材料の残量によって付着材料の供給時間が変化するのをより効果的に抑制することができるとともに、付着材料の残量が少ない場合にも、付着材料の供給作業に要する時間が長くなるのをより抑制することができる。また、制御部により、付着材料の供給終了後、供給前駆動量と略同じ駆動量だけ駆動位置を戻すことによって、収容容器と押出部との相対位置を、駆動部を駆動し始める前の位置と略同じ位置に戻すことができるので、収容容器から付着材料が押し出されない状態に確実に戻すことができる。
【0013】
上記第1の局面による付着材料塗布装置において、好ましくは、供給前駆動量は、駆動部が所定方向に駆動することによって収容容器内の付着材料が加圧され始めてから供給口を介して押し出され始めるまでの加圧時駆動量を少なくとも含み、付着材料の供給終了後の所定量は、駆動部が所定方向とは反対の方向に駆動することによって収容容器内が減圧される減圧時駆動量を少なくとも含む。このように構成すれば、加圧力により、収容容器内の付着材料を容易に押し出すことができるとともに、付着材料の供給終了後には、収容容器内の内圧を抜く減圧駆動により、付着材料が収容容器から漏れ出すのを抑制することができる。
【0014】
この場合、好ましくは、供給前駆動量は、加圧時駆動量と、駆動部が所定方向に駆動し始めてから収容容器内の付着材料が加圧され始めるまでの供給前空走駆動量とを含み、付着材料の供給終了後の所定量は、減圧時駆動量と、駆動部が所定方向とは反対の方向に駆動し始めてから収容容器内が減圧され始めるまでの供給後空走駆動量とを含む。このように構成すれば、収容容器と押出部との相対移動が始まる前の空走区間(駆動部が所定方向に駆動し始めてから収容容器内の付着材料が加圧され始めるまでの区間)がある構成でも、付着材料の供給終了後、駆動部の駆動位置を収容容器内の付着材料の残量に応じた位置に確実に戻すことができる。
【0015】
上記供給前駆動量が加圧時駆動量を少なくとも含む構成において、好ましくは、制御部は、収容容器内の付着材料の残量が変動することに伴って加圧時駆動量が変動する場合に、少なくとも加圧時駆動量を含む供給前駆動量に基づいて、付着材料の供給終了後、所定方向とは反対の方向に駆動部を供給前駆動量と略同じ駆動量駆動させるように制御するように構成されている。このように構成すれば、加圧時駆動量の変動に対応した駆動量で駆動部の駆動位置が戻されるので、収容容器内の付着材料の残量が変動することに伴って加圧時駆動量が変動する場合でも、駆動部の駆動位置を収容容器内の付着材料の残量に応じた位置に確実に戻すことができる。
【0016】
上記加圧時駆動量が変動する場合に駆動部を供給前駆動量と略同じ駆動量駆動させる構成において、好ましくは、制御部は、加圧時駆動量の変動に基づいて、収容容器内の付着材料の残量を予測するように構成されている。このように構成すれば、収容容器内の付着材料の残量によって加圧時駆動量が変動する特性を利用して、容易に、収容容器内の付着材料の残量を予測することができる。
【0017】
上記第1の局面による付着材料塗布装置において、好ましくは、制御部は、駆動部が所定方向に駆動し始めてから収容容器内の付着材料が加圧され始めるまでの供給前空走駆動量が所定の許容量を超えた場合に、駆動部を停止する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、たとえば、収容容器が適切に設置されていない場合などに、供給前空走駆動量が過度に大きくなるので、このような場合に、制御部により駆動部を停止することができる。これにより、何らかの不具合がある状態で駆動部が駆動し続けるのを抑制することができる。
【0018】
上記第1の局面による付着材料塗布装置において、好ましくは、制御部は、駆動部が所定方向に駆動し始めてから付着材料の供給が終了するまでの駆動部の駆動力が所定の許容値を超えた場合に、駆動部を停止する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、たとえば、収容容器内の付着材料が無くなって収容容器と押出部とを今以上相対移動させることができない場合などに、駆動部の駆動力が過度に大きくなるので、このような場合に、制御部により駆動部を停止することができる。これにより、何らかの不具合がある状態で駆動部が駆動し続けるのを抑制することができる。また、駆動部の駆動力が過度に大きくなった場合に、制御部により駆動部を停止することによって、過度に大きくなった駆動部の駆動力に起因して、その駆動力が作用する部分が破損してしまうのを抑制することができる。
【0019】
上記第1の局面による付着材料塗布装置において、好ましくは、制御部は、駆動部の駆動状態の情報を、駆動部が駆動する際に駆動部に供給される電力量に関する情報に基づいて取得するように構成されている。このように構成すれば、制御部により、電流値や電圧値などの電力量に関する情報に基づいて、駆動部に掛かる負荷の変動に伴う電力量の変化から供給前区間と本供給区間とを容易に判別することができる。また、付着材料の供給時において、制御部により、電流値や電圧値などの電力量に関する情報に基づいて、駆動部の駆動状態を監視しながら安定した供給制御を行うことができる。ここで、駆動部の駆動状態を監視する構成として、たとえば、収容容器内に圧力センサを設けることによって、収容容器内の圧力状態に基づいて駆動部の駆動状態の情報を取得する構成が考えられるが、性質の異なる付着材料を用いる場合には、圧力センサを取り替えたり洗浄したりする必要があり手間が掛かる。また、ロードセルを用いることによって、収容容器に作用する押圧力に基づいて駆動部の駆動状態の情報を取得する構成が考えられるが、この構成では、ロードセルを設置することにより装置が大きくなってしまう。これに対して、本発明のように、駆動部に供給される電力量に関する情報に基づいて駆動部の駆動状態の情報を取得するように構成すれば、容易に、駆動部の駆動状態(駆動量や駆動力の状態)を監視することができる。
【0020】
この発明の第2の局面における半田塗布装置は、半田ペーストを収容する収容容器から半田ペーストを供給口を介して押し出すための押出部と、収容容器と押出部とを相対移動させる駆動部と、半田ペーストの供給終了後に駆動部の駆動位置を戻す制御を行うとともに、駆動部の駆動状態の情報に基づいて、駆動部が所定方向に駆動し始めてから収容容器と押出部とが相対移動することにより半田ペーストが供給口を介して押し出され始めるまでの供給前区間と半田ペーストが供給口を介して押し出される本供給区間とを判別する制御部とを備える。
【0021】
この発明の第2の局面による半田塗布装置では、上記のように、半田ペーストの供給終了後に駆動部の駆動位置を戻す制御を行うとともに、駆動部の駆動状態の情報に基づいて、駆動部が所定方向に駆動し始めてから収容容器と押出部とが相対移動することにより半田ペーストが供給口を介して押し出され始めるまでの供給前区間と半田ペーストが供給口を介して押し出される本供給区間とを判別する制御部を設けることによって、半田ペーストの供給終了後に駆動部の駆動位置を戻す構成において、制御部により、供給前区間と本供給区間とを判別して実際に半田ペーストが供給され始めるタイミングを把握することができるので、半田ペーストの供給動作を適切に制御することができ、その結果、半田ペーストの供給量が目標の供給量からずれてしまうのを抑制することができる。特に、所定の供給量を基板に安定して供給することが必要な半田塗布装置においては、半田ペーストの供給量が目標の供給量からずれてしまうのを抑制可能な本発明はより有効である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の一実施形態による印刷装置の全体構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態による印刷装置の全体構成を示す側面図である。
【図3】本発明の一実施形態による印刷装置の半田供給部を示す模式図である。
【図4】本発明の一実施形態による印刷装置の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態による印刷装置の半田ペーストの供給処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態による印刷装置の半田供給部のサーボモータに供給される電流値と駆動量との関係を示す概念図である。
【図7】図5の半田ペーストの供給処理において半田ペーストが加圧され始めた状態を示す図である。
【図8】図5の半田ペーストの供給処理において半田ペーストが供給口から押し出され始めた状態を示す図である。
【図9】図5の半田ペーストの供給処理において半田ペーストの供給を終了した状態を示す図である。
【図10】図5の半田ペーストの供給処理において半田容器の収容空間内が減圧され始めた状態を示す図である。
【図11】図5の半田ペーストの供給処理において半田ペーストの供給終了後に半田供給部のサーボモータの駆動位置が所定位置まで戻された状態を示す図である。
【図12】本発明の一実施形態による印刷装置の圧力センサを設けた変形例を示した図である。
【図13】本発明の一実施形態による印刷装置のロードセルを設けた変形例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
以下、図1〜図4を参照して、本発明の一実施形態による印刷装置100の構造について説明する。なお、本実施形態では、本発明の「付着材料塗布装置」および「半田塗布装置」をプリント基板に対して半田の印刷を行う印刷装置に適用した例について説明する。
【0025】
本実施形態による印刷装置100は、図1および図2に示すように、基台1と、基台1上に設けられ、プリント基板200を搬送する基板搬送部2と、基板搬送部2の上方に設けられ、プリント基板200に対して半田の印刷を行う印刷部3とを備えている。
【0026】
基板搬送部2は、図1に示すように、印刷前のプリント基板200の搬入を行う一対のコンベア4aと、印刷後のプリント基板200の搬出を行う一対のコンベア4bとを含んでいる。また、基板搬送部2は、コンベア4aおよび4bの間に設けられ、プリント基板200を保持した状態のコンベア55を昇降させることによってプリント基板200を後述のマスク300の下面に当接させる基板位置決め昇降装置5をさらに含んでいる。また、コンベア4aおよび4bは、基板搬送方向(X方向)に延びるように設けられている。また、図1および図2に示すように、印刷部3は、印刷に用いられるマスク300を支持するマスク支持部6(図1参照)と、マスク300を介してプリント基板200に半田を印刷する印刷ユニット7と、印刷時に印刷ユニット7を印刷方向(Y方向)に駆動する駆動部8とを含んでいる。また、基板位置決め昇降装置5上には、マスク認識カメラ91が設けられている。
【0027】
マスク300は、プリント基板200に塗布される半田の塗布領域に対応した所定のパターンで複数の開口部が形成されている。また、マスク300は、形成される各開口部の位置情報や開口サイズの情報を含むガーバーデータ(マスクの設計情報)に基づいて作製される。
【0028】
基板位置決め昇降装置5は、図1および図2に示すように、Y軸テーブル51と、X軸テーブル52と、R軸テーブル53と、Z軸テーブル54とを含んでいる。また、基板位置決め昇降装置5は、各テーブル51〜54を駆動させることによって、X方向、Y方向、Z方向およびR方向(水平面内における回転方向)にプリント基板200を移動することが可能に構成されている。
【0029】
また、Y軸テーブル51は、図2に示すように、基台1上に設けられた前後方向(Y方向)に延びるようにレール51aにスライド可能に取り付けられている。また、Y軸テーブル51は、図示しないサーボモータおよびボールネジ機構によってY方向に移動可能に構成されている。また、X軸テーブル52は、Y軸テーブル51上に設けられたX方向に延びるようにレール52aにスライド可能に取り付けられている。また、X軸テーブル52は、図示しないサーボモータおよびボールネジ機構によってY軸テーブル51に対してX方向に移動可能に構成されている。また、R軸テーブル53は、X軸テーブル52上に設けられた支持機構53aにより水平面内で回転可能に支持されている。また、R軸テーブル53は、図示しないサーボモータによってX軸テーブル52に対して回転可能に構成されている。
【0030】
また、R軸テーブル53には、Z軸テーブル54に固定されたZ方向に延びるガイド軸54aが挿入されている。また、Z軸テーブル54は、図示しないサーボモータおよびボールネジ機構54bによってR軸テーブル53に対してZ方向に移動可能に構成されている。また、図1および図2に示すように、一対のコンベア55は、Z軸テーブル54上にX方向に延びるように設けられている。また、コンベア55は、印刷前のプリント基板200をコンベア4aから受け取るとともに、印刷後のプリント基板200をコンベア4bに受け渡す機能を有している。
【0031】
また、Z軸テーブル54には、一対のコンベア55の間の領域において上下方向(Z方向)に昇降可能な昇降テーブル56(図2参照)が設けられている。昇降テーブル56は、上下方向に延びるスライド軸56aを介してZ軸テーブル54に取り付けられている。また、昇降テーブル56は、図示しないサーボモータおよびラック・ピニオン機構によって、Z軸テーブル54に対してZ方向に移動可能に構成されている。また、昇降テーブル56は、コンベア55上のプリント基板200を持ち上げることによって、プリント基板200をクランプ片57aおよび57bに対応する高さ位置に配置するように構成されている。その後、プリント基板200は、クランプ片57aおよび57bにより保持されるとともに、図示しないピンにより下方から支持される。また、印刷が終了すると、プリント基板200は、クランプ片57aおよび57bによる保持が開放されるとともに、昇降テーブル56が下降されることによってコンベア55上に載置される。
【0032】
マスク支持部6は、図1に示すように、基板位置決め昇降装置5の上方において、基台1のY方向に延びるフレーム部材1aおよび1bに固定的に取り付けられている。また、マスク支持部6は、マスク300を下方から支持する一対の支持板6aと、各支持板6a上に設置され、マスク300を上方から押圧する一対のクランプ片6bとを有している。
【0033】
印刷ユニット7は、マスク300の上面に対して摺動することによって、マスク300の上面の半田をマスク300の開口部を介してマスク300の下方に配置されたプリント基板200上に押し出す機能を有している。詳細には、図1および図2に示すように、印刷ユニット7は、半田を引き伸ばすスキージユニット71と、マスク300上に半田を供給する半田供給部72と、半田供給部72およびスキージユニット71を支持するとともに印刷方向(Y方向)に往復移動可能な支持部材73とを含んでいる。
【0034】
半田供給部72は、図3に示すように、半田が収容された半田容器110を保持する半田容器保持部721と、半田容器110内の半田ペースト111を押し出すためのピストン112を支持するピストン支持部722とを備えている。また、半田供給部72は、半田容器110とピストン112とを相対移動させるサーボモータ723と、半田容器保持部721が移動可能に取り付けられるボールネジ軸724とをさらに備えている。また、半田供給部72は、図1に示すように、スキージユニット71の前面側(矢印Y1方向側)に設けられた支持部725によりX方向に移動可能に支持されている。具体的には、支持部725は、X方向に延びるボールネジ軸725aと、ボールネジ軸725aを回転駆動するサーボモータ725bとを有している。また、半田供給部72は、ボールネジ軸725aに螺合するナット(図示せず)を介して支持部725に支持されている。また、半田供給部72は、サーボモータ725bによりボールネジ軸725aが回転されることによってX方向に移動されるように構成されている。なお、半田容器110は、本発明の「収容容器」の一例であり、半田ペースト111は、本発明の「付着材料」の一例である。また、ピストン112は、本発明の「押出部」の一例であり、サーボモータ723は、本発明の「駆動部」の一例である。
【0035】
半田容器保持部721は、図3に示すように、半田容器110の上側に配置される上側保持部721aと、半田容器110の下側に配置される下側保持部721bとを有している。また、半田容器保持部721は、半田容器110の開口110aを下向きにした状態で保持するように構成されている。また、上側保持部721aおよび下側保持部721bは、一方端部がボールネジ軸724に螺合されるように構成されている。また、上側保持部721aおよび下側保持部721bは、ボールネジ軸724が回転することによって、ボールネジ軸724に沿って上下方向(Z方向)に移動するように構成されている。この際、上側保持部721aおよび下側保持部721bは、互いの間隔を一定に保ったまま移動される。すなわち、上側保持部721aおよび下側保持部721bは、互いに同じ方向に同じ移動量で移動されるように構成されている。
【0036】
ここで、本実施形態の印刷装置100では、半田容器110として、半田ペースト111が収容された状態で流通される市販の容器を用いることが可能である。このような市販の半田容器110は、たとえば、一端が閉塞された底部からなり、他端が開放された開口110aからなる円筒形状を有している。このような半田容器110に半田ペースト111が収容され、開口110aを蓋部材(図示せず)によって密閉した状態で販売されている。本実施形態では、蓋部材を取り去った後、開口110aにピストン112を嵌め込み、半田容器110を半田容器保持部721にセットするだけで、市販の半田容器110をそのまま半田供給に用いることが可能である。なお、半田容器110には、半田粉末とフラックスとを混合した半田ペースト111が収容されている。
【0037】
ピストン支持部722は、半田供給部72において固定的に設けられている。また、ピストン支持部722は、ボールネジ軸724を回転可能に支持している。また、ピストン支持部722は、ボールネジ軸724の端部に連結されたサーボモータ723と、ピストン112とを固定的に支持している。このため、サーボモータ723によりボールネジ軸724が回転されることによって、半田容器保持部721は、ピストン112に対して相対的に上下移動される。これにより、半田容器110は、半田容器保持部721が下方に移動する場合には、上側保持部721aにより上側から押し付けられてピストン112に対して下方に移動するとともに、半田容器保持部721が上方に移動する場合には、下側保持部721bにより下側から押し上げられてピストン112に対して上方に移動する。
【0038】
ピストン112は、ピストン支持部722を上下に貫通するように取り付けられている。また、ピストン112は、上端に設けられた押圧部112aと、上下方向に延びる軸部112bとを含んでいる。また、ピストン112の内部には、押圧部112aの上端から軸部112bの下端まで上下方向に貫通する半田供給経路112cが形成されており、ピストン112(軸部112b)の下端部が半田ペースト111が押し出される供給口113となっている。
【0039】
押圧部112aは、半田容器110の開口110aに摺動可能に嵌め込まれている。すなわち、半田容器110と押圧部112aとによって、半田ペースト111の収容空間が形成されている。また、押圧部112aは、半田容器110が上側保持部721aにより上側から押し付けられて下方に移動されることによって、半田容器110の内部に押し込まれる。その結果、半田ペースト111の収容空間が小さくなるので、半田ペースト111の圧力が高まって半田ペースト111が半田供給経路112cを介して供給口113から押し出される。そして、供給口113から押し出された半田ペースト111は、下方に配置されたマスク300上に供給される。
【0040】
サーボモータ723は、サーボモータ723の回転位置(座標)を検出するエンコーダ723aを有している。また、エンコーダ723aは、後述する制御部10により、サーボモータ723の駆動量の情報を取得するために設けられている。
【0041】
駆動部8は、図1に示すように、支持部材73をY方向に移動可能に支持する一対のガイドレール81と、Y方向に延びるボールネジ軸82と、ボールネジ軸82を回転させるサーボモータ83とを含んでいる。また、支持部材73にはボールネジ軸82が螺合されるボールナット73a(図2参照)が設けられている。支持部材73は、サーボモータ83がボールネジ軸82を回転させることによってY方向に移動するように構成されている。これにより、支持部材73、スキージユニット71および半田供給部72を1つの駆動部8によりY方向に一体的に移動させることが可能である。
【0042】
図4に示すように、印刷装置100の各部の制御は、制御部10により行われる。制御部10は、演算処理部11と、記憶部12と、モータ制御部13と、外部入出力部14と、画像処理部15と、サーバ通信部16とを含んでいる。また、印刷装置100の外部には表示部101が設けられており、制御部10により表示部101の表示制御が行われるように構成されている。なお、表示部101はタッチパネル式であり、ユーザによる入力操作を受け付けることが可能である。
【0043】
ここで、本実施形態では、演算処理部11は、主としてCPU(中央演算処理装置)により構成されており、記憶部12から各種のプログラムおよびデータを読み出して制御部10全体の制御を行うように構成されている。また、演算処理部11は、半田供給部72のサーボモータ723に供給される電力量に関する情報を取得するように構成されている。具体的には、演算処理部11は、半田供給部72のサーボモータ723に供給される電流値を取得するように構成されている。なお、サーボモータ723に供給される電流値は、サーボモータ723に掛かる負荷によって変動される。また、演算処理部11は、サーボモータ723に供給される電流値に基づいて、サーボモータ723の駆動状態として、駆動量および駆動力の情報を取得するように構成されている。また、演算処理部11は、後述するように、サーボモータ723が正転(半田容器保持部721を下方に移動させる方向に回転)し始めてから半田ペースト111が供給口113から押し出され始めるまでのサーボモータ723の供給前駆動量に基づいて、半田ペースト111の供給終了後、上記供給前駆動量と同じ駆動量だけサーボモータ723を逆転(半田容器保持部721を上方に移動させる方向に回転)させるように構成されている。
【0044】
記憶部12は、HDD(ハードディスクドライブ)やフラッシュメモリなどにより構成されている。また、記憶部12は、プリント基板200の生産に関わる各種のプログラムやデータを記憶している。
【0045】
モータ制御部13は、演算処理部11の制御指示に基づいて上述の各サーボモータ(サーボモータ83、サーボモータ723、サーボモータ725bなど)を駆動する機能を有している。また、モータ制御部13は、各サーボモータのエンコーダ(エンコーダ723aなど)からの検出値(回転位置情報)を取得して演算処理部11に出力する機能を有している。
【0046】
外部入出力部14は、印刷装置100に設けられた各種のバルブ類、センサ類、ストッパ機構などの制御に伴う信号の送受信を行う機能を有する。
【0047】
画像処理部15は、演算処理部11の制御指示に基づいてマスク認識カメラ91、基板認識カメラ、検査カメラの撮像制御を行い、画像データの読み出しを行う機能を有している。また、サーバ通信部16は、外部のサーバ(図示せず)と有線または無線により通信を行う機能を有している。
【0048】
次に、図5〜図11を参照して、演算処理部11による半田ペースト111の供給処理について説明する。
【0049】
まず、ステップS1において、演算処理部11は、動作区間を供給前空走区間に設定する。ここで、本実施形態では、動作区間として、図6に示すように、供給前空走区間(区間AB)、加圧区間(区間BC)、本供給区間(区間CD)、供給後空走区間(区間DE)および減圧区間(区間EF)の5つの動作区間がある。供給前空走区間とは、半田供給部72のサーボモータ723を駆動し始めてから上側保持部721aが半田容器110の上端部に当接するまでのサーボモータ723の駆動区間である。供給前空走区間では、サーボモータ723に特別な負荷が掛からないので、サーボモータ723に供給される電流値は、通常回転時の電流値で略一定である。なお、本実施形態では、サーボモータ723を駆動し始める際に、上側保持部721aと半田容器110との間に隙間があるため、供給前空走区間が生じる(存在する)が、サーボモータ723を駆動し始める際に、上側保持部721aが既に半田容器110に当接されている場合には、供給前空走区間は生じない。なお、供給前空走区間におけるサーボモータ723の駆動量は、本発明の「供給前空走駆動量」である。
【0050】
また、加圧区間とは、上側保持部721aが半田容器110の上端部に当接してから半田ペースト111が供給口113から押し出され始めるまでのサーボモータ723の駆動区間である。加圧区間では、半田容器110の半田ペースト111は加圧されるとともに、サーボモータ723に掛かる負荷が増加する分、サーボモータ723に供給される電流値が増加する。また、本供給区間とは、半田ペースト111が供給口113から押し出され始めてから半田ペースト111の供給を終了するまでのサーボモータ723の駆動区間である。本供給区間では、サーボモータ723に掛かる負荷は略一定であり、サーボモータ723に供給される電流値は略一定になる。なお、加圧区間におけるサーボモータ723の駆動量は、本発明の「加圧時駆動量」である。
【0051】
また、供給後空走区間とは、半田ペースト111の供給を終了してから下側保持部721bが半田容器110の下端部に当接するまでのサーボモータ723の駆動区間である。供給後空走区間では、サーボモータ723は逆転されるため、電流値は負の値となる。また、この際の電流値の絶対値は、供給前空走区間における電流値の絶対値と略同じ大きさである。なお、供給後空走区間におけるサーボモータ723の駆動量は、本発明の「供給後空走駆動量」である。
【0052】
また、減圧区間とは、下側保持部721bが半田容器110の下端部に当接してからサーボモータ723の駆動を停止するまでのサーボモータ723の駆動区間である。減圧区間では、下側保持部721bにより半田容器110が上方に移動されることによって半田ペースト111の収容空間が大きくなり、その分、半田容器110の収容空間内は減圧される(収容空間の内圧が抜かれる)。また、この際、サーボモータ723に掛かる負荷は増加して、サーボモータ723に供給される電流値(負の値の電流値)の絶対値が増加する。その後、サーボモータ723の駆動が停止されることによって、サーボモータ723に供給される電流値がゼロになる。なお、減圧区間におけるサーボモータ723の駆動量は、本発明の「減圧時駆動量」である。
【0053】
ステップS2において、演算処理部11は、所定のサンプリングタイム(たとえば、1/10秒)で以下の動作を繰り返す制御を行う。演算処理部11は、ステップS3において、現在設定されている動作区間が何かを判断する。半田ペースト111の供給処理を開始した直後では、ステップS1で動作区間が供給前空走区間に設定されているので、ステップS4に進む。演算処理部11は、ステップS4において、サーボモータ723を正転するように制御する。これにより、半田容器保持部721は、図3に示すように、上側保持部721aが半田容器110と離間した状態から下方に移動される。この際、演算処理部11は、ステップS5において、サーボモータ723に供給される電流値を測定する。
【0054】
演算処理部11は、ステップS6において、サーボモータ723に供給される電流値が通常回転時の値を超えたか否かを判断し、超えていなければ、ステップS7において、許容駆動量を越えたか否かを判断する。許容駆動量は、半田容器110が取り付けられていないなど、何らかの不具合を検出するための指標として予め設定されている。ここで、半田容器110が適切に取り付けられている場合には、サーボモータ723が所定量駆動することによって上側保持部721aが半田容器110の上端部に当接して、サーボモータ723に掛かる負荷が増加する。すなわち、半田容器110が適切に取り付けられていれば、サーボモータ723が所定量駆動した場合に、サーボモータ723に供給される電流値が増加し始める。これに対して、半田容器110が取り付けられていない場合には、サーボモータ723の駆動量が増加しても上側保持部721aが半田容器110に当接せずサーボモータ723の電流値が増加しない。そして、サーボモータ723の電流値が通常回転時の値を超えないままサーボモータ723の駆動量が許容駆動量を越えた場合(図6の状態G参照)、演算処理部11は、ステップS8において、表示部101にエラーメッセージを表示し、ステップ9において、サーボモータ723の駆動を停止する制御を行う。
【0055】
また、サーボモータ723の電流値が通常回転時の値を超えない状態で、サーボモータ723の駆動量も許容駆動量を越えていない場合には、演算処理部11は、所定のサンプリングタイムで上記ステップS2〜S7の処理を繰り返す。また、図7に示すように、サーボモータ723の駆動量が増加して上側保持部721aが半田容器110の上端部に当接すると、サーボモータ723に掛かる負荷が増加してサーボモータ723の電流値が通常回転時の値を超える(図6の駆動量B参照)。この際、演算処理部11は、ステップS10において、動作区間を加圧区間に設定するとともに、ステップS11において、エンコーダ723aの検出値に基づいて、供給前空走区間における駆動量(供給前空走駆動量)を記憶部12に記憶させる。これにより、次のステップS3の判断では、演算処理部11により動作区間が加圧区間であると判断され、その後、加圧区間における各処理が実行される。
【0056】
加圧区間では、演算処理部11は、ステップS12において、供給前空走区間から継続してサーボモータ723を正転させる。この際、半田容器110内の半田ペースト111の圧力が増加するのに伴ってサーボモータ723に掛かる負荷も増加するので、サーボモータ723に供給される電流値も増加する。そして、演算処理部11は、ステップS13において、サーボモータ723に供給される電流値を測定し、ステップS14において、電流値がピーク値に到達したか否かを判断する。図8に示すように、半田容器110内の半田ペースト111の圧力が高まって半田ペースト111が供給口113から押し出され始める際に、半田容器110内の半田ペースト111の圧力がピーク値となる。この際、サーボモータ723の電流値もピーク値となる(図6の駆動量C参照)。これにより、演算処理部11は、供給前区間(供給前空走区間および加圧区間)と半田ペースト111が供給口113を介して押し出される本供給区間とを判別することが可能である。
【0057】
サーボモータ723の電流値がピーク値に到達していなければ、演算処理部11は、ステップS15において、サーボモータ723の電流値が最大許容値を超えたか否かを判断する。たとえば、半田容器110内の半田ペースト111が固着している場合には、図6の状態Hのように、サーボモータ723に供給される電流値が最大許容値を超えて増加する。すなわち、サーボモータ723の駆動力が所定の許容値を超えて増加する。このような場合には、演算処理部11は、ステップS16において、表示部101にエラーメッセージを表示し、ステップ17において、サーボモータ723の駆動を停止する制御を行う。電流値が最大許容値を超えていなければ、演算処理部11は、所定のサンプリングタイムで上記ステップS2からの処理を繰り返す。
【0058】
また、図8に示すように、半田ペースト111が供給口113から押し出され始めてサーボモータ723に供給される電流値がピーク値に到達すると、演算処理部11は、ステップS18において、動作区間を本供給区間に設定するとともに、ステップS19において、エンコーダ723aの検出値に基づいて、加圧区間における駆動量(加圧時駆動量)を記憶部12に記憶させる。これにより、次のステップS3の判断では、演算処理部11により動作区間が本供給区間であると判断され、その後、本供給区間における各処理が実行される。
【0059】
ここで、上記ピーク値は、半田容器110内の半田ペースト111の残量に依存する。具体的には、ピーク値は、半田ペースト111の残量が多いほど大きく、残量が少なくなるのに伴って徐々に小さくなる。また、加圧区間におけるサーボモータ723の駆動量は、電流のピーク値が小さくなるのに伴って小さくなる(図6の区間BJ参照)。この特性を利用して、演算処理部11は、加圧区間におけるサーボモータ723の駆動量に基づいて、半田容器110内の半田ペースト111の残量を予測することが可能である。演算処理部11は、半田ペースト111の残量が所定量以下になると、残量が少ない旨のメッセージを表示部101に表示する。
【0060】
本供給区間では、演算処理部11は、ステップS20において、加圧区間から継続してサーボモータ723を正転させる。そして、演算処理部11は、ステップS21において、サーボモータ723に供給される電流値を測定し、ステップS22において、電流値が増加したか否かを判断する。ここで、本供給区間では、通常、図6に示すように、サーボモータ723に供給される電流値は略一定で推移する。しかしながら、たとえば、半田容器110内の半田ペースト111が尽きてしまった場合や半田ペースト111の圧力が過度に高まった場合などには、図6の状態Iに示すように、サーボモータ723の電流値が過度に増加する。すなわち、サーボモータ723の駆動力が過度に増加する。この場合、演算処理部11は、上記ステップS15において、電流値が最大許容値を超えたか否かの判断を行う。
【0061】
一方、電流値が増加していない場合には、演算処理部11は、ステップS23において、半田ペースト111を必要量供給した(押し出した)か否かを判断し、必要量供給するまで、所定のサンプリングタイムで上記ステップS2からの処理を繰り返す。必要量供給し終わる(図9参照)と、演算処理部11は、ステップS24において、動作区間を供給後空走区間に設定する。これにより、次のステップS3の判断では、演算処理部11により動作区間が供給後空走区間であると判断され、その後、供給後空走区間における各処理が実行される。
【0062】
供給後空走区間では、演算処理部11は、ステップS25において、サーボモータ723を逆転するように制御する。これにより、半田容器保持部721は、図9に示すように、下側保持部721bが半田容器110と離間した状態(半田ペースト111の供給終了直後の状態)から上方に移動される。また、演算処理部11は、ステップS26において、上記ステップS11で記憶された供給前空走区間における駆動量(供給前空走駆動量)と同じ駆動量だけ逆転(供給前空走区間における駆動方向とは反対方向の回転)で駆動したか否かを判断する。そして、供給前空走区間における駆動量と同じ駆動量になるまで、所定のサンプリングタイムで上記ステップS2からの処理を繰り返す。すなわち、半田容器保持部721は、供給前空走区間において下方に移動された移動量と同じ移動量上方に移動される(戻される)。
【0063】
供給前空走区間における駆動量と同じ駆動量だけ逆転で駆動すると、図10に示すように、下側保持部721bが半田容器110の下端部に当接する。この際、演算処理部11は、ステップS27において、動作区間を減圧区間に設定する。これにより、次のステップS3の判断では、演算処理部11により動作区間が減圧区間であると判断され、その後、減圧区間における各処理が実行される。
【0064】
減圧区間では、演算処理部11は、ステップS28において、供給後空走区間から継続してサーボモータ723を逆転させる。この際、半田容器110がピストン112に対して上方に移動されることによって、半田ペースト111の収容空間が大きくなるので、その分、半田容器110の収容空間内が減圧される(収容空間の内圧が抜かれる)。これにより、サーボモータ723に掛かる負荷が増加して電流値(負の値の電流値)の絶対値が増加する。また、半田容器110の収容空間内が減圧されることによって、図11に示すように、半田供給経路112cを通って供給口113まで押し出されていた半田ペースト111(図10参照)が収容空間内に引き戻される。
【0065】
そして、演算処理部11は、ステップS29において、上記ステップS19で記憶された加圧区間における駆動量(加圧時駆動量)と同じ駆動量だけ駆動したか否かを判断する。そして、加圧区間における駆動量と同じ駆動量になるまで、所定のサンプリングタイムで上記ステップS2からの処理を繰り返す。すなわち、半田容器保持部721は、加圧区間において下方に移動された移動量と同じ移動量上方に移動される(戻される)。
【0066】
加圧区間における駆動量と同じ駆動量だけ逆転で駆動すると、演算処理部11は、ステップS30において、動作区間を完了に設定する。これにより、次のステップS3の判断では、演算処理部11は、動作区間が完了であると判断し、ステップS31において、サーボモータ723の駆動を停止する。このように、半田ペースト111の供給処理が実施される。また、演算処理部11は、次に半田ペースト111を供給する際には、図11に示した状態から上記と同様に半田ペースト111の供給処理を実行する。
【0067】
上記のように、半田ペースト111の供給処理において、供給前空走区間および加圧区間におけるサーボモータ723の正転の駆動量(供給前駆動量)と、供給後空走区間および減圧区間におけるサーボモータ723の逆転の駆動量(供給後駆動量)とが同じ駆動量になるように演算処理部11によりサーボモータ723が制御される。すなわち、サーボモータ723の駆動位置は、1回の供給処理が終了する毎に、図3および図11に示すように、本供給区間で供給された半田ペースト111の供給量分だけずれた位置に戻される。
【0068】
本実施形態では、上記のように、半田ペースト111の供給終了後にサーボモータ723の駆動位置を戻す制御を行うとともに、サーボモータ723に供給される電流値に基づいて、サーボモータ723が正転方向に駆動し始めてから半田ペースト111が供給口113を介して押し出され始めるまでの供給前区間(供給前空走区間および加圧区間)と半田ペースト111が供給口113を介して押し出される本供給区間とを判別する演算処理部11(制御部10)を設ける。これにより、演算処理部11によって、供給前区間と本供給区間とを判別して実際に半田ペースト111が供給され始めるタイミングを把握することができるので、半田ペースト111の供給動作を適切に制御することができ、その結果、半田ペースト111の供給量が目標の供給量からずれてしまうのを抑制することができる。特に、所定の供給量を基板に安定して供給することが必要な本実施形態のような印刷装置においては、半田ペースト111の供給量が目標の供給量からずれてしまうのを抑制可能な本発明はより有効である。
【0069】
また、本実施形態では、上記のように、サーボモータ723の供給前駆動量(供給前空走区間および加圧区間におけるサーボモータ723の正転の駆動量)に基づいて、半田ペースト111の供給終了後、供給前駆動量と同じ駆動量サーボモータ723を逆転で駆動させるように制御する演算処理部11(制御部10)を設ける。これによって、半田ペースト111の供給終了後に、サーボモータ723の駆動位置を半田ペースト111の残量に拘わらず一律に初期位置まで戻す場合とは異なり、半田ペースト111の残量が少なくなった分(供給時に供給された分)だけ初期位置からずれた位置にサーボモータ723の駆動位置が戻されるので、サーボモータ723の駆動位置を半田容器110内の半田ペースト111の残量に応じた位置に戻すことができる。これにより、半田ペースト111の残量が少ない場合でも、サーボモータ723の駆動量が過度に大きくなるのを抑制することができるので、半田ペースト111の残量によって半田ペースト111の供給時間が大きく変化するのを抑制することができ、かつ、半田ペースト111の残量が少ない場合にも、半田ペースト111の供給作業に要する時間が長くなるのを抑制することができる。特に、短時間で多くのプリント基板に半田ペースト111を塗布することが必要な本実施形態のような印刷装置においては、半田ペースト111の供給作業に要する時間を短縮可能な本発明はより有効である。
【0070】
また、演算処理部11(制御部10)により、半田ペースト111の供給終了後、供給前駆動量と同じ駆動量だけ駆動位置を戻すことによって、半田容器110とピストン112との相対位置を、サーボモータ723を駆動し始める前の位置と同じ位置に戻すことができるので、半田容器110から半田ペースト111が押し出されない状態に確実に戻すことができる。
【0071】
また、本実施形態では、上記のように、供給前駆動量に、サーボモータ723が正転で駆動することによって半田容器110内の半田ペースト111が加圧され始めてから供給口113を介して押し出され始めるまでの加圧時駆動量を少なくとも含めるとともに、半田ペースト111の供給終了後の駆動量に、減圧時駆動量を少なくとも含める。このように構成すれば、加圧力により、半田容器110内の半田ペースト111を容易に押し出すことができるとともに、半田ペースト111の供給終了後には、半田容器110内の内圧を抜く減圧駆動により、半田ペースト111が半田容器110から漏れ出すのを抑制することができる。
【0072】
また、本実施形態では、上記のように、供給前駆動量に、加圧時駆動量と、サーボモータ723が所定方向に駆動し始めてから半田容器110内の半田ペースト111が加圧され始めるまでの供給前空走駆動量とを含めるとともに、半田ペースト111の供給終了後の駆動量に、減圧時駆動量と、供給後空走駆動量とを含める。このように構成すれば、半田容器110とピストン112との相対移動が始まる前の空走区間(サーボモータ723が所定方向に駆動し始めてから半田容器110内の半田ペースト111が加圧され始めるまでの区間)がある構成でも、半田ペースト111の供給終了後、サーボモータ723の駆動位置を半田容器110内の半田ペースト111の残量に応じた位置に確実に戻すことができる。
【0073】
また、本実施形態では、上記のように、演算処理部11を、半田容器110内の半田ペースト111の残量が変動することに伴って加圧時駆動量が変動する場合に、供給前駆動量に基づいて、半田ペースト111の供給終了後、サーボモータ723を逆転で供給前駆動量と同じ駆動量駆動させるように制御するように構成する。このように構成すれば、加圧時駆動量の変動に対応した駆動量でサーボモータ723の駆動位置が戻されるので、半田容器110内の半田ペースト111の残量が変動することに伴って加圧時駆動量が変動する場合でも、サーボモータ723の駆動位置を半田容器110内の半田ペースト111の残量に応じた位置に確実に戻すことができる。
【0074】
また、本実施形態では、上記のように、演算処理部11を、加圧時駆動量の変動に基づいて、半田容器110内の半田ペースト111の残量を予測するように構成する。このように構成すれば、半田容器110内の半田ペースト111の残量によって加圧時駆動量が変動する特性を利用して、容易に、半田容器110内の半田ペースト111の残量を予測することができる。
【0075】
また、本実施形態では、上記のように、演算処理部11を、サーボモータ723が正転で駆動し始めてから半田容器110内の半田ペースト111が加圧され始めるまでの供給前空走駆動量が許容駆動量を超えた場合に、サーボモータ723を停止する制御を行うように構成する。このように構成すれば、たとえば、半田容器110が適切に設置されていない場合などに、供給前空走駆動量が過度に大きくなるので、このような場合に、演算処理部11によりサーボモータ723を停止することができる。これにより、不具合がある状態でサーボモータ723が駆動し続けるのを抑制することができる。
【0076】
また、本実施形態では、上記のように、演算処理部11を、サーボモータ723が正転で駆動し始めてから半田ペースト111の供給が終了するまでのサーボモータ723の駆動力が許容値を超えた場合に、サーボモータ723を停止する制御を行うように構成する。このように構成すれば、たとえば、半田容器110内の半田ペースト111が無くなって半田容器110とピストン112とを今以上相対移動させることができない場合などに、サーボモータ723の駆動力が過度に大きくなるので、このような場合に、演算処理部11によりサーボモータ723を停止することができる。これにより、何らかの不具合がある状態でサーボモータ723が駆動し続けるのを抑制することができる。また、サーボモータ723の駆動力が過度に大きくなった場合に、演算処理部11によりサーボモータ723を停止することによって、過度に大きくなったサーボモータ723の駆動力に起因して、その駆動力が作用する部分が破損してしまうのを抑制することができる。
【0077】
また、本実施形態では、上記のように、サーボモータ723の駆動状態(駆動量や駆動力など)の情報をサーボモータ723に供給される電流値に基づいて取得するように演算処理部11を構成する。このように構成すれば、半田ペースト111の供給時において、演算処理部11により、電流値に基づいてサーボモータ723の駆動状態を監視しながら安定した供給制御を行うことができる。
【0078】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0079】
たとえば、上記実施形態では、本発明の付着材料塗布装置を、プリント基板に半田を印刷する印刷装置に適用する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明の付着材料塗布装置を、たとえば、プリント基板に実装される電子部品を固定するための部品固定用の接着材をプリント基板に塗布する接着材塗布装置など、(半田)印刷装置以外の装置に適用してもよい。また、このように、接着材など半田ペースト以外の付着材料を用いてもよい。
【0080】
また、上記実施形態では、半田ペースト(付着材料)が収容された状態で流通される市販の半田容器(収容容器)を用いることが可能なように構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、専用の収容容器を用いて、付着材料が空になる度に付着材料を充填するように構成してもよい。なお、収容容器は、円筒形状を有する必要はなく、収容容器の形状は任意である。また、本発明の押出部としてのピストンは、収容容器の内周部の形状に対応する形状であれば、どのような形状であってもよい。
【0081】
また、上記実施形態では、半田容器保持部を上下移動させることによって半田容器(収容容器)をピストン(押出部)に対して上下に移動させるように構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、押出部を収容容器に対して移動させるように構成してもよい。また、収容容器および押出部の両方が互いに近づく方向および互いに遠ざかる方向に移動する構成であってもよい。
【0082】
また、上記実施形態では、ピストン(押出部)に供給口を設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、収容容器に供給口を設けてもよい。
【0083】
また、上記実施形態では、本発明の駆動部の一例として、サーボモータを示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、リニアモータなど、サーボモータ以外の駆動部であってもよい。
【0084】
また、上記実施形態では、サーボモータ(駆動部)の駆動量を検出するためにエンコーダを用いた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、半田容器保持部の移動量を検出する変位センサを設け、変位センサの検出結果に基づいて、駆動部の駆動量の情報を得るようにしてもよい。
【0085】
また、上記実施形態では、半田容器保持部と半田容器(収容容器)との間に隙間を設けるように構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、半田容器保持部と半田容器(収容容器)との間に隙間を設けないように構成してもよい。この場合、駆動部を駆動するとすぐに駆動部に負荷が掛かることになるので、供給前空走駆動量および供給後空走駆動量はなくなる(ゼロになる)。
【0086】
また、上記実施形態では、駆動量が許容駆動量を超えた場合および電流値が最大許容値を超えた場合に、サーボモータ(駆動部)を停止するように構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、駆動量が許容駆動量を超えた場合および電流値が最大許容値を超えた場合に、駆動部を駆動し始める前の初期位置まで駆動部の駆動位置を戻すように構成してもよい。これにより、収容容器の交換がし易くなるなど、ユーザの作業性を向上させることができる。
【0087】
また、上記実施形態では、サーボモータ(駆動部)に供給される電流値に基づいてサーボモータの駆動状態(駆動量および駆動力)の情報を取得する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、駆動部に供給される電圧値など、電流値以外の電力量に関する状態に基づいて駆動部の駆動状態の情報を取得する構成であってもよい。また、本発明では、駆動部に供給される電力量に関する状態に限らず、たとえば、図12に示すように、圧力センサ401を設けて、収容容器内の圧力に基づいて駆動部の駆動状態の情報を取得してもよい。また、図13に示すように、ロードセル402を設けて、収容容器に作用する押圧力に基づいて駆動部の駆動状態の情報を取得してもよい。
【符号の説明】
【0088】
10 制御部
100 印刷装置(付着材料塗布装置および半田塗布装置)
110 半田容器(収容容器)
111 半田ペースト(付着材料)
112 ピストン(押出部)
113 供給口
723 サーボモータ(駆動部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
付着材料を収容する収容容器から前記付着材料を供給口を介して押し出すための押出部と、
前記収容容器と前記押出部とを相対移動させる駆動部と、
前記付着材料の供給終了後に前記駆動部の駆動位置を戻す制御を行うとともに、前記駆動部の駆動状態の情報に基づいて、前記駆動部が所定方向に駆動し始めてから前記収容容器と前記押出部とが相対移動することにより前記付着材料が前記供給口を介して押し出され始めるまでの供給前区間と前記付着材料が前記供給口を介して押し出される本供給区間とを判別する制御部とを備える、付着材料塗布装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記駆動部の前記供給前区間における供給前駆動量に基づいて、前記付着材料の供給終了後、前記駆動部が供給時に駆動する前記所定方向とは反対の方向に前記供給前駆動量に対応する所定量前記駆動部を駆動させるように制御するように構成されている、請求項1に記載の付着材料塗布装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記供給前駆動量に基づいて、前記付着材料の供給終了後、前記所定方向とは反対の方向に前記駆動部を前記供給前駆動量と略同じ駆動量駆動させるように制御するように構成されている、請求項2に記載の付着材料塗布装置。
【請求項4】
前記供給前駆動量は、前記駆動部が前記所定方向に駆動することによって前記収容容器内の付着材料が加圧され始めてから前記供給口を介して押し出され始めるまでの加圧時駆動量を少なくとも含み、
前記付着材料の供給終了後の前記所定量は、前記駆動部が前記所定方向とは反対の方向に駆動することによって前記収容容器内が減圧される減圧時駆動量を少なくとも含む、請求項2または3に記載の付着材料塗布装置。
【請求項5】
前記供給前駆動量は、前記加圧時駆動量と、前記駆動部が前記所定方向に駆動し始めてから前記収容容器内の付着材料が加圧され始めるまでの供給前空走駆動量とを含み、
前記付着材料の供給終了後の前記所定量は、前記減圧時駆動量と、前記駆動部が前記所定方向とは反対の方向に駆動し始めてから前記収容容器内が減圧され始めるまでの供給後空走駆動量とを含む、請求項4に記載の付着材料塗布装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記収容容器内の付着材料の残量が変動することに伴って前記加圧時駆動量が変動する場合に、少なくとも前記加圧時駆動量を含む前記供給前駆動量に基づいて、前記付着材料の供給終了後、前記所定方向とは反対の方向に前記駆動部を前記供給前駆動量と略同じ駆動量駆動させるように制御するように構成されている、請求項4または5に記載の付着材料塗布装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記加圧時駆動量の変動に基づいて、前記収容容器内の付着材料の残量を予測するように構成されている、請求項6に記載の付着材料塗布装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記駆動部が前記所定方向に駆動し始めてから前記収容容器内の付着材料が加圧され始めるまでの供給前空走駆動量が所定の許容量を超えた場合に、前記駆動部を停止する制御を行うように構成されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の付着材料塗布装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記駆動部が前記所定方向に駆動し始めてから前記付着材料の供給が終了するまでの前記駆動部の駆動力が所定の許容値を超えた場合に、前記駆動部を停止する制御を行うように構成されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の付着材料塗布装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記駆動部の駆動状態の情報を、前記駆動部が駆動する際に前記駆動部に供給される電力量に関する情報に基づいて取得するように構成されている、請求項1〜9のいずれか1項に記載の付着材料塗布装置。
【請求項11】
半田ペーストを収容する収容容器から前記半田ペーストを供給口を介して押し出すための押出部と、
前記収容容器と前記押出部とを相対移動させる駆動部と、
前記半田ペーストの供給終了後に前記駆動部の駆動位置を戻す制御を行うとともに、前記駆動部の駆動状態の情報に基づいて、前記駆動部が所定方向に駆動し始めてから前記収容容器と前記押出部とが相対移動することにより前記半田ペーストが前記供給口を介して押し出され始めるまでの供給前区間と前記半田ペーストが前記供給口を介して押し出される本供給区間とを判別する制御部とを備える、半田塗布装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2012−148451(P2012−148451A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−8059(P2011−8059)
【出願日】平成23年1月18日(2011.1.18)
【出願人】(000010076)ヤマハ発動機株式会社 (3,045)
【Fターム(参考)】