説明

位置測定装置

【課題】ユーザが地下鉄などで移動していることを判断することができる位置測定装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る位置測定方法は、衛星測位システムの測位用電波が不達で現在位置の測位が不能であるとき、且つ通信基地局間の移動の際に前記通信基地局との間で送受信される通信電波に途切れが生じたとき、現在位置の測位を停止させる。GPSは測位可能か否かを判断する。測位可能である場合、GPSは測位する。測位不可の場合、無線部はユーザの移動中に通信電波が途切れたか否かを判断する。通信電波の途切れがあった場合、CPUはGPSに対して測位を中止させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衛星測位システムを利用して現在位置を測位する位置測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、衛星測位システム(以下、GPSと略記する。)を利用して現在位置を測位する位置測定装置が搭載されている携帯電話機のような通信端末が普及してきている(例えば、特許文献2及び4を参照。)。このような位置測定装置での測位は消費電力が大きいため、その消費電力を低減することが求められている。その消費電力を低減できる移動体位置通報装置の一例が特許文献1に記載されている。
【0003】
特許文献1の移動体位置通報装置は、所定の測位間隔で測位を実行させる測位制御手段と、現在位置を測定する測位実行手段と、現在位置を外部に通報する通信手段と、被測位対象の状態に関する情報を入力する状態入力手段と、これら状態入力手段、測位実行手段、通信手段からの情報に基づき設定した所定の測位間隔を記憶する測位間隔記憶手段とを備える。移動体位置通報装置は、被測位対象の作業状態や測位精度、通信状況に応じて上記の測位間隔を設定し無駄な測位動作を低減し、消費電力を抑えている。
【0004】
加速度センサを搭載し、交通機関での移動状況を把握できる携帯端末も知られている(例えば、特許文献3を参照。)。一方、大都市の交通網は地下にあることもあり、GPSの電波が届かないこともある。このような地下の交通網を利用した場合であっても、位置情報が得られなくなってから位置情報が再度得られるまでに交通機関を利用した場合における移動経路を特定することが可能な経路探索装置の一例が特許文献5に記載される。
【0005】
特許文献5の経路探索装置は、各交通機関の予め定められた各停止場所の位置および予め定められた経路を示す路線情報を記憶する記憶部と、位置を測定して位置情報を生成する第1測定部と、位置情報と位置情報が生成された時刻を規定する時刻情報とが対応付けられた測定データを記録する測定データ記録部と、第1測定部における位置情報の生成の状態を判定する状態遷移判定部と、状態遷移判定部の判定結果に応じ、路線情報と測定データとに基づいて、移動経路を特定する移動経路情報を生成する移動経路特定部とを備える。特許文献5の経路探索装置は、上述のような構成でユーザの移動経路を特定することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−048473号公報
【特許文献2】特開2006−217105号公報
【特許文献3】特開2007−120953号公報
【特許文献4】特開2009−109451号公報
【特許文献5】特開2009−128343号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
例えば、地下鉄に乗車中に通信を行っていた場合、図1に示すように駅Aおよび駅Bのホームには屋内基地局が設置されているが駅と駅の間は通信基地局53がなく、圏外となり通信することができない。このため、電車が駅Bに到着後で基地局Bと接続状態となったことを検出後に測位してもユーザが駅Bで電車を降りて出口や周辺の地図の確認などのサービスを受けるには時間がかかってしまっていた。
【0008】
また、地下街などでも測位が行えるようにするためには、擬似的にGPSの信号を出す装置の設置が必要となる。このため、擬似的にGPSの信号を出す装置のない地下街では測位できず、ユーザが地下街の出口や周辺の地図の確認などのサービスを受けるには時間がかかってしまっていた。
【0009】
特許文献1の移動体位置通報装置は、GPS及び携帯電話システムからの電波が届かないときには測位間隔を延ばしている。しかし、ユーザが地下鉄などで移動していることを判断することはできず、GPS及び携帯電話システムからの電波が届かないときにもタイムアウトまで測位を行うことになり、消費電力の低減が不十分という問題もあった。
【0010】
特許文献5の経路探索装置は、GPSの電波を受信できないときの移動経路を推定するものであり、GPS及び携帯電話システムからの電波が届かないときにもタイムアウトまで測位を行うことになり、消費電力の低減が不十分という問題もあった。
【0011】
そこで、本発明は、上述した課題であるユーザが地下鉄などで移動していることを判断することができる位置測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る位置測定装置は、衛星測位システムの測位用電波を受信し、現在位置を測位する測位手段と、通信基地局との間で通信電波を送受信する送受信手段と、前記測位用電波が不達で前記測位手段が測位不能であるとき、且つ前記通信基地局間の移動の際に前記送受信手段が受信する前記通信電波に途切れが生じたとき、前記測位手段を停止させる制御手段と、を備える。
【0013】
本発明に係る通信システムは、前記位置測定装置と、前記測位用電波を前記位置測定装置に出力する衛星と、前記位置測定装置との間で前記通信電波を送受信する通信基地局と、を含む。
【0014】
本発明に係る位置測定方法は、衛星測位システムの測位用電波が不達で現在位置の測位が不能であるとき、且つ通信基地局間の移動の際に前記通信基地局との間で送受信される通信電波に途切れが生じたとき、現在位置の測位を停止させる。
【0015】
本発明に係る位置測定プログラムは、衛星測位システムの測位用電波が不達で現在位置の測位が不能であるとき、且つ通信基地局間の移動の際に前記通信基地局との間で送受信される通信電波に途切れが生じたとき、現在位置の測位を停止させる位置測定方法を位置測定装置に実行させる。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、ユーザが地下鉄などで移動していることを判断することができる位置測定装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る位置測定システムを説明する概念図である。
【図2】本発明に係る位置測定装置を説明するブロック図である。
【図3】本発明に係る位置測定装置の全体的な動作を説明するフローチャートである。
【図4】ワークメモリが記憶する通信基地局53の情報の一例である。
【図5】加速度センサを利用してユーザが地下鉄を継続して乗車しているか、下車したかを判断するフローチャートである。
【図6】本発明に係る位置測定方法を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
【0019】
図2は、本実施形態の位置測定装置51を説明するブロック図である。図2の位置測定装置51は、GPSの測位用電波を受信し、現在位置を測位する測位手段と、通信基地局53との間で通信電波を送受信する送受信手段と、前記測位用電波が不達で前記測位手段が測位不能であるとき、且つ通信基地局53間の移動の際に前記送受信手段が受信する前記通信電波に途切れが生じたとき、前記測位手段を停止させる制御手段と、を備える。
【0020】
図2は、位置測定装置51の一例である一般的なGPS付き携帯電話である。位置測定装置51は、GPS12、基地局と通信するための無線部13、CPU11、プログラムおよび位置履歴などのデータを保存する不揮発メモリ16、プログラムを実行するためのワークメモリ17、表示部14、及び入力部15を備える。ここで、測位手段は図2においてGPS12である。送受信手段は図2において無線部13である。制御手段は図2においてCPU11である。本位置測定装置の最少構成要素は、CPU11、GPS12及び無線部13である。
【0021】
図1は、位置測定装置51を含む位置測定システムを説明する概念図である。位置測定システムは、位置測定装置51と、前記測位用電波を位置測定装置51に出力する衛星52と、位置測定装置51との間で前記通信電波を送受信する通信基地局53と、を含む。通信基地局(53A〜53C)はそれぞれの駅構内を通信エリアとしている。通信基地局53Dは駅Bの地上付近を通信エリアとしている。
【0022】
図6は、図2の位置測定装置の位置測定方法を説明するフローチャートである。図2の位置測定装置51の位置測定方法は、GPSの測位用電波が不達で現在位置の測位が不能であるとき、且つ通信基地局53間の移動の際に通信基地局53との間で送受信される通信電波に途切れが生じたとき、現在位置の測位を停止させる。
【0023】
図2の位置測定装置51は、次の位置測定プログラムを実行することで図6の位置測定方法を行うことができる。本位置測定プログラムは、GPSの測位用電波が不達でGPS12が現在位置の測位を行うことが不能であるとき、且つ通信基地局53間の移動の際に無線部13と通信基地局53との間で送受信される通信電波に途切れが生じたとき、CPU11に対してGPS12が行う現在位置の測位を停止させる。本位置測定プログラムは、不揮発メモリ16に記憶される。
【0024】
GPS12は測位可能か否かを判断する(ステップS601)。測位可能である場合、GPS12は測位する(ステップS604)。測位不可の場合、無線部13はユーザの移動中に通信電波が途切れたか否かを判断する(ステップS602)。通信電波の途切れがあった場合、CPU11はGPS12に対して測位を中止させる(ステップS603)。
【0025】
ここで、前記制御手段は、前記測位用電波が不達で前記測位手段が測位不能であるとき、且つ前記送受信手段が前記通信電波を再受信したとき、前記測位手段を起動させ、サーバーアシスト方式で測位させてもよい。位置測定装置51は、前記測位用電波が不達で現在位置の測位が不能であるとき、且つ前記通信電波を再受信したとき、サーバーアシスト方式で測位する。本位置測定プログラムは、GPS12で前記測位用電波が不達で現在位置の測位が不能であるとき、且つ無線部13で前記通信電波を再受信したとき、CPU11に対して無線部13がサーバーアシスト方式で測位するように指示する。
【0026】
例えば、ユーザが移動中か否かは次のように判断できる。図1において駅Aの手前の圏外の場所では通信基地局53が設置されていないため圏外になる。地下鉄が駅Aに到着したとき圏内に復帰するので位置測定装置51はサーバーアシスト方式で測位する。この時、GPSの測位用電波は受信できないので測位はタイムアウトまで行われ、測位結果はアシストデータに含まれる初期位置となる。地下鉄が駅Bに到着時にも圏内に復帰するので位置測定装置51はサーバーアシスト方式で測位する。駅Aで測位時と同じくGPSの測位用電波が受信できず測位結果はアシストデータに含まれる初期位置となる。このように、GPSの測位用電波を受信できないときに、通信電波の受信、不受信を繰り返すことからユーザが地下鉄を利用して移動していることを検出できる。
【0027】
従って、位置測定装置51は、ユーザが地下鉄などで移動していることを判断できる。さらに、ユーザが地下鉄で駅Cに移動する場合は一旦、圏外の状態となり、基地局Cの圏内となるため、位置測定装置51は、ユーザが継続して地下鉄に乗車していると判断でき、測位結果をアシストデータに含まれる初期位置としてGPS12で測位しないようにする。これによりGPS12での消費電力を抑えることができる。
【0028】
一方、前記制御手段は、通信基地局53間の移動の際に前記送受信手段が前記通信電波を連続して受信したとき、前記測位手段を起動させる。例えば、ユーザが地下鉄を利用して移動していることを検出した後、駅Bで降りる場合、位置測定装置51は圏外になることなく通信基地局53Bから通信電波を受信後、通信基地局53Dから通信電波を受信まで連続して受信することができる。このように通信基地局53間の移動の際に前記通信電波を連続して受信したとき、前記測位用電波を利用して現在位置の測位を行う。具体的には、本位置測定プログラムは、通信電波の途切れがなかった場合、CPU11はGPS12に対して測位させる、あるいは無線部13に通信基地局53からのデータアシスト方式で測位させる(ステップS604)。
【0029】
図3は、位置測定装置51の全体的な動作を説明するフローチャートである。ステップS101で通信電波が圏外か圏内かを判断する。圏外の状態であれば、再度ステップS101を行う。例えば、駅Aに到着すると通信電波が圏外から圏内に復帰する。位置測定装置51はカウンタを持っており、通信電波が圏外から圏内に復帰した場合、カウンタ=2であるか否かを判断する(ステップS102)。カウンタ=2でない場合、GPS12での測定を試みる(ステップS103)。測位できたときは、カインタ=0とし(ステップS109)、次回以降GPS12を用いて測位する(ステップS110)。一方、測位ができない場合、カウンタを1つ増加させる(ステップS105)。続いて、サーバーアシスト方式で測位する(ステップS106)。ユーザが圏内から圏内に移動(通信電波の途切れなく通信基地局53間を移動)したか否かを判断する(S107)。具体的には、ユーザが駅Bで地下鉄を下車して出口から出たとき(通信基地局Bから受信していた通信電波を通信基地局Dから受信することになったとき)である。ユーザが圏内から圏内に移動した場合、ステップS109及びステップS110を行う。ユーザが圏内から圏外に移動した場合(ステップS108)、再びステップ101を行う。
【0030】
例えば、ユーザが駅Bから駅Cへ移動した場合、カウンタ=2となっているので、位置測定装置51は駅CではGPS12で測位を行わず、サーバーアシスト方式で測位することになる(ステップS102からステップS106)。
【0031】
位置測定装置51は、ユーザの状態を把握する加速度センサをさらに備えてもよい。この場合、前記制御手段は、前記送受信手段が前記通信電波を再受信したとき、且つユーザが歩行していることを前記加速度センサが感知したとき、前記測位手段を起動させる。本位置測定プログラムは、加速度センサでユーザが歩行していることを感知したとき、GPS12で前記測位用電波を利用して現在位置の測位を行うようにCPU11に指示する。
【0032】
図5は、加速度センサを利用してユーザが地下鉄を継続して乗車しているか、下車したかを判断するフローチャートである。例えば、図6で説明したように位置測定装置51がユーザが地下鉄に乗車していることを検出しているとする。ユーザが駅Aから乗車して駅Bに到着したとき(ステップS101)、タイマを動作させる(ステップS202)。ユーザは地下鉄から下車すると歩くことになる。加速度センサはユーザの歩行を判断する(ステップS203)。一定時間内に加速度センサで歩行を検出した場合、位置測定装置51はユーザが地下鉄を下車したと判断する(ステップS204)。一方、一定時間内に加速度センサで歩行を検出しなかった場合、位置測定装置51はユーザが継続して地下鉄に乗車していると判断することができる(ステップS206)。位置測定装置51は、加速度センサや通信基地局53との通信状態によりユーザが地下鉄を下車して移動していることを検出し、GPS12を用いて測位してユーザの位置を取得することができる。
【0033】
前記制御手段は、前記測位手段を停止させている間、前記加速度センサを停止させてもよい。CPU11は、ユーザが地下鉄で移動していることを検出した場合、加速度センサを停止させ、無線部13に通信基地局53の識別番号が変化することだけを検出するようにしてもよい。
【0034】
位置測定装置51は、ワークメモリ17に通信基地局53の情報を記憶してもよい。前記制御手段は、前記記憶手段が記憶する通信基地局53からの通信電波を前記送受信手段が受信したとき、前記記憶手段が記憶する該通信基地局53の情報を利用する。図4は、ワークメモリ17が記憶する通信基地局53の情報の一例である。ユーザは、通勤や通学など日常生活においてよく利用している地下鉄の駅の通信基地局53の情報をワークメモリ17に記憶させる。通信電波が圏外から圏内になったときに取得した通信基地局53の識別番号がワークメモリ17に記憶させる通信基地局53の識別番号と一致している場合、図3のステップS106でサーバーアシスト方式で測位することなく、ワークメモリ17に記憶された初期位置を測位結果とすることができる。このように動作することで、位置測定装置51はサーバーアシスト方式で測位するより早く測位結果が得られるとともに、無線部13を動作させないので消費電力を抑えることができる。
【0035】
前記制御手段は、前記測位用電波が不達で前記測位手段が測位不能であるとき、且つ前記送受信手段が前記通信電波を再受信したとき、次に前記送受信手段が前記通信電波を再受信できる次の通信基地局53を予測し、現在受信している前記通信電波を利用して予測される次の通信基地局53に関する情報を予め取得しておくように前記送受信手段を制御してもよい。
【0036】
位置測定プログラムは、CPU11に対し、前記測位用電波が不達で測位不能であるとき、且つ前記通信電波を再受信したとき、次に前記通信電波を再受信できる次の通信基地局53を予測させ、無線部13に現在受信している前記通信電波を利用して予測される次の通信基地局53に関する情報を予め取得させておく。
【0037】
具体的には、位置測定装置51は、図1の駅Bで継続して乗車していることを検出した場合、ユーザが次の通信基地局53Cがある駅Cに向かっていることを判定することができる。そして、位置測定装置51は、地下鉄が駅Bを発車して圏外になる前に次の通信基地局53Cに関する情報である駅Cの乗り換えや出口の案内の情報を先にダウンロードするようにしてもよい。
【0038】
位置測定装置51は、インターネット上の情報を閲覧するブラウザをさらに備えていてもよい。前記制御手段は、前記測位用電波が不達で前記測位手段が測位不能であるとき、前記送受信手段が前記通信電波を再受信したとき、且つユーザが前記ブラウザを使用しているとき、現在受信している前記通信電波を利用して画面に含まれるリンク先の情報を予め取得しておくことができる。
【0039】
位置測定プログラムは、CPU11に対し、前記測位用電波が不達で測位不能であるとき、前記通信電波を再受信したとき、且つユーザがインターネット上の情報を閲覧するブラウザを使用しているとき、無線部13に現在受信している前記通信電波を利用して画面に含まれるリンク先の情報を予め取得させておくことができる。
【0040】
具体的には、位置測定装置51は、ユーザがブラウザを使用時に地下鉄に継続して乗車していると判断した場合、駅Cに向かって駅Bを発車して圏外となる前にユーザが現在閲覧しているページのリンク先をダウンロードしてワークメモリ17に保存する。ユーザは駅Bと駅Cの間の圏外で通信できない間もリンク先のページを閲覧することができる。
【符号の説明】
【0041】
11:CPU
12:GPS
13:無線部
14:表示部
15:入力部
16:不揮発メモリ
17:ワークメモリ
51:位置測定装置
52:衛星
53、53A〜53D:通信基地局

【特許請求の範囲】
【請求項1】
衛星測位システムの測位用電波を受信し、現在位置を測位する測位手段と、
通信基地局との間で通信電波を送受信する送受信手段と、
前記測位用電波が不達で前記測位手段が測位不能であるとき、且つ前記通信基地局間の移動の際に前記送受信手段が受信する前記通信電波に途切れが生じたとき、前記測位手段を停止させる制御手段と、
を備える位置測定装置。
【請求項2】
前記制御手段は、
前記測位用電波が不達で前記測位手段が測位不能であるとき、且つ前記送受信手段が前記通信電波を再受信したとき、前記測位手段を起動させ、サーバーアシスト方式で測位させることを特徴とする請求項1に記載の位置測定装置。
【請求項3】
前記制御手段は、
前記通信基地局間の移動の際に前記送受信手段が前記通信電波を連続して受信したとき、前記測位手段を起動させることを特徴とする請求項1又は2に記載の位置測定装置。
【請求項4】
ユーザの状態を把握する加速度センサをさらに備え、
前記制御手段は、
前記送受信手段が前記通信電波を再受信したとき、且つユーザが歩行していることを前記加速度センサが感知したとき、前記測位手段を起動させることを特徴とする請求項1又は2に記載の位置測定装置。
【請求項5】
前記制御手段は、
前記測位手段を停止させている間、前記加速度センサを停止させることを特徴とする請求項4に記載の位置測定装置。
【請求項6】
前記通信基地局の情報を記憶する記憶手段をさらに備え、
前記制御手段は、
前記記憶手段が記憶する前記通信基地局からの通信電波を前記送受信手段が受信したとき、前記記憶手段が記憶する該通信基地局の情報を利用することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の位置測定装置。
【請求項7】
前記制御手段は、
前記測位用電波が不達で前記測位手段が測位不能であるとき、且つ前記送受信手段が前記通信電波を再受信したとき、次に前記送受信手段が前記通信電波を再受信できる次の前記通信基地局を予測し、現在受信している前記通信電波を利用して予測される次の前記通信基地局に関する情報を予め取得しておくように前記送受信手段を制御することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の位置測定装置。
【請求項8】
インターネット上の情報を閲覧するブラウザをさらに備え、
前記制御手段は、
前記測位用電波が不達で前記測位手段が測位不能であるとき、前記送受信手段が前記通信電波を再受信したとき、且つユーザが前記ブラウザを使用しているとき、現在受信している前記通信電波を利用して画面に含まれるリンク先の情報を予め取得しておくように前記送受信手段を制御することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の位置測定装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれかに記載の位置測定装置と、
前記測位用電波を前記位置測定装置に出力する衛星と、
前記位置測定装置との間で前記通信電波を送受信する通信基地局と、
を含む通信システム。
【請求項10】
衛星測位システムの測位用電波が不達で現在位置の測位が不能であるとき、且つ通信基地局間の移動の際に前記通信基地局との間で送受信される通信電波に途切れが生じたとき、現在位置の測位を停止させる位置測定方法。
【請求項11】
前記測位用電波が不達で現在位置の測位が不能であるとき、且つ前記通信電波を再受信したとき、サーバーアシスト方式で測位することを特徴とする請求項10に記載の位置測定方法。
【請求項12】
前記通信基地局間の移動の際に前記通信電波を連続して受信したとき、前記測位用電波を利用して現在位置の測位を行うことを特徴とする請求項10又は11に記載の位置測定方法。
【請求項13】
前記通信電波を再受信したとき、且つユーザが歩行していることを感知したとき、前記測位用電波を利用して現在位置の測位を行うことを特徴とする請求項10又は11に記載の位置測定方法。
【請求項14】
現在位置の測位を停止させている間、ユーザの監視を停止させることを特徴とする請求項13に記載の位置測定方法。
【請求項15】
前記通信基地局の情報を予め記憶し、
該通信基地局からの通信電波を受信したとき、該通信基地局の情報を利用することを特徴とする請求項10から14のいずれかに記載の位置測定方法。
【請求項16】
前記測位用電波が不達で測位不能であるとき、且つ前記通信電波を再受信したとき、次に前記通信電波を再受信できる次の前記通信基地局を予測し、現在受信している前記通信電波を利用して予測される次の前記通信基地局に関する情報を予め取得しておくことを特徴とする請求項10から15のいずれかに記載の位置測定方法。
【請求項17】
前記測位用電波が不達で測位不能であるとき、前記通信電波を再受信したとき、且つユーザがインターネット上の情報を閲覧するブラウザを使用しているとき、現在受信している前記通信電波を利用して画面に含まれるリンク先の情報を予め取得しておくことを特徴とする請求項10から16のいずれかに記載の位置測定方法。
【請求項18】
衛星測位システムの測位用電波が不達で現在位置の測位が不能であるとき、且つ通信基地局間の移動の際に前記通信基地局との間で送受信される通信電波に途切れが生じたとき、現在位置の測位を停止させる位置測定方法を位置測定装置に実行させるための位置測定プログラム。
【請求項19】
前記測位用電波が不達で現在位置の測位が不能であるとき、且つ前記通信電波を再受信したとき、サーバーアシスト方式で測位することを特徴とする請求項18に記載の位置測定プログラム。
【請求項20】
前記通信基地局間の移動の際に前記通信電波を連続して受信したとき、前記測位用電波を利用して現在位置の測位を行うことを特徴とする請求項18又は19に記載の位置測定プログラム。
【請求項21】
前記通信電波を再受信したとき、且つユーザが歩行していることを感知したとき、前記測位用電波を利用して現在位置の測位を行うことを特徴とする請求項18又は19に記載の位置測定プログラム。
【請求項22】
現在位置の測位を停止させている間、ユーザの監視を停止させることを特徴とする請求項21に記載の位置測定プログラム。
【請求項23】
前記通信基地局の情報を予め記憶し、
該通信基地局からの通信電波を受信したとき、該通信基地局の情報を利用することを特徴とする請求項18から22のいずれかに記載の位置測定プログラム。
【請求項24】
前記測位用電波が不達で測位不能であるとき、且つ前記通信電波を再受信したとき、次に前記通信電波を再受信できる次の前記通信基地局を予測し、現在受信している前記通信電波を利用して予測される次の前記通信基地局に関する情報を予め取得しておくことを特徴とする請求項18から23のいずれかに記載の位置測定プログラム。
【請求項25】
前記測位用電波が不達で測位不能であるとき、前記通信電波を再受信したとき、且つユーザがインターネット上の情報を閲覧するブラウザを使用しているとき、現在受信している前記通信電波を利用して画面に含まれるリンク先の情報を予め取得しておくことを特徴とする請求項18から24のいずれかに記載の位置測定プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−80934(P2011−80934A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−234962(P2009−234962)
【出願日】平成21年10月9日(2009.10.9)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】