説明

光ディスク装置及び記録方法

【課題】サーボ層と記録層が分離形成された光ディスクに情報の追記記録を行う場合に、前回記録された時の光ビームと光ディスクの相対角度を精度良く補正し、記録を行わない領域を設けることなく、トラッキングサーボの安定性を維持しつつ追記記録を行うことが可能な光ディスク装置及び記録方法を提供する事を目的とする。
【解決手段】かかる課題を解決するため、本発明においてはサーボ層にてトラッキングサーボをかけた状態で、記録層からの信号でラジアルチルトサーボをかけ、高精度に前回記録時の光ディスクと光軸の相対角度を学習する事により達成される。また、記録時に前記学習した角度にラジアルチルトを固定することにより、安定した追記記録を行うことが出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーボ層と記録層が分離形成された光ディスクに情報の記録及び/又は再生を行う光ディスク装置及び記録方法に関する。
【背景技術】
【0002】
サーボ層及び記録層が分離形成された光ディスクが開発されている。(特許文献1)これは、2種類の光ビームを使用し、サーボ層及び記録層それぞれに焦点を合わせ、半径方向の制御をサーボ層に埋め込まれた信号を元に制御を行い、情報の記録を行うものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−140552号公報
【特許文献2】特開2001−357542号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
光ビームと光ディスクの相対角度は、温度や光ディスクのチャッキング状態等により変化する。上記の光ディスクに情報の追加記録を行う場合に、光ビームと光ディスクの相対角度によって記録層に記録が行われる位置が変化し、前回記録したデータを上書きするという問題がある。
【0005】
特許文献1には「既に情報が記録された記録済領域を有する記録層に対して新たな情報を記録する際、記録済領域の終端を認識する終端認識部と、記録済領域の終端と新たに情報を記録する記録予定領域の始端とを任意のガードトラック数だけ離すように、目標位置を設定する目標位置設定部とを設けるようにした。」との記載がある。この方法では、記録を行わない無駄な領域が出来てしまい、記録面内の記録容量が小さくなってしまうという課題がある。
【0006】
また、特許文献2には「前記光軸ずれ検出手段は、前記サーボ用トラッキングエラー信号と前記記録再生用トラッキングエラー信号とに基づき前記光軸ずれ量を検出し、前記補正手段は、前記サーボ用トラッキングエラー信号に基づき所望のガイドトラックにトラッキングした後、前記サーボ用トラッキングエラー信号を前記光軸ずれ量だけ補正し前記記録再生用光ビームを所望の前記ガイドトラック上に照射させるように構成することができる。」との記載がある。この方法ではトラックオフセット信号により補正を行うため、補正量が大きい場合にはトラッキングエラー信号のバランスずれが大きくなり、トラッキングサーボの安定性が低下するという課題がある。
【0007】
本発明では、前記記録された時の光ビームと光ディスクの相対角度を精度良く補正し、記録を行わない領域を設けることなく、トラッキングサーボの安定性を維持しつつ追記記録を行うことが可能な光ディスク装置及び記録方法を提供する事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明において、例えば一例として、サーボ層にてトラッキングサーボをかけた状態で、記録層からの信号でチルトサーボをかけ、高精度に前回記録時の光ディスクと光軸の相対角度を学習する事により上記課題が改善される。
【発明の効果】
【0009】
ディスクの追記記録を開始する前に、前回記録時の光ディスクと光軸の相対角度を精度良く学習を行うことで、前回記録のデータに対して安定してつないで記録を行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施の形態による光ディスク記録再生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】光ディスク1のサーボ層RLのトラックのスパイラル方向が外周方向の場合の模式図である。
【図3】光ディスク1のサーボ層RLのトラックのスパイラル方向が内周方向の場合の模式図である。
【図4】本発明の光ディスク装置の追記記録の手順を示すフローチャートである。
【図5】光ディスクのラジアルチルトとマークトラック誤差信号の関係を示した模式図である。
【図6】光ディスクのラジアルチルトとトラック誤差信号の関係を示した模式図である。
【図7】本発明の他の実施例における光ディスク記録再生装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための形態について図を用いて説明する。図1は本実施例による光ディスク記録再生装置の構成を示すブロック図である。
【0012】
光ディスク1は、図2及び図3に示すように記録或いは再生を行うトラックのアドレス及び記録或いは再生のためのディスク固有の情報がウォブルされた案内溝としてガイドトラックが形成されたサーボ層RLと、ユーザのデータをサーボ層RLからの距離が異なる記録可能な複数の記録層WLを有している。
【0013】
サーボ層RLのガイドトラックは、スパイラル状に形成されている。前記ガイドトラックのスパイラルの方向は、図2に示すように外周方向のスパイラルでも、図3に示すように内周方向のスパイラルでもどちらでも良い。
【0014】
光ピックアップ2はサーボ層RLにサーボ制御を行うとともに、ウォブルされたガイドトラックからトラックのアドレス及びディスク固有の情報を再生し、記録層に記録するデータを管理するための情報等を記録・再生するためのサーボ光学系と、サーボ層RLからの距離が異なる複数の記録層にデータを記録・再生するための情報光学系で構成されている。
【0015】
まず、記録動作について説明を行う。光ピックアップ2において、サーボ用のレーザ201は例えば波長約650[nm]の赤色光ビームを出射する半導体レーザであり、レーザ駆動回路5の制御に基づいて所定光量の赤色光ビームLr1を出射し、コリメータレンズ202へ入射させる。コリメータレンズ202は、赤色光ビームLr1を発散光から平行光に変換し、ビームスプリッタ203へ入射させる。ビームスプリッタ203は、光ビームの波長により反射率が異なる波長選択性(ダイクロイック性)を有しており、波長約650[nm]の光ビームをほぼ100%の割合で反射すると共に、波長約405[nm]の光ビームをほぼ100%の割合で透過させるようにしている。これにより波長約650[nm]の赤色光ビームLr1をほぼ100%の割合で反射し、次のビームスプリッタ204へ入射させる。ビームスプリッタ204を透過した赤色光ビームLr1は対物レンズ205へ入射される。対物レンズ205は、赤色光ビームLr1を集光し、光ディスク1の記録層WLを透過してサーボ層RL内に合焦する。このとき赤色光ビームLr1は、光ディスク1のサーボ層RLにおいて反射され、赤色光ビームLr1と反対方向へ向かう赤色反射光ビームLr2となる。
【0016】
赤色反射光ビームLr2は対物レンズ205により平行光に変換され、ビームスプリッタ204へ入射される。このとき赤色反射光ビームLr2は、ビームスプリッタ204により反射され、集光レンズ207へ入射される。集光レンズ207は赤色光ビームLr2を収束させ、フォトディテクタ208へ照射する。信号生成回路7ではフォトディテクタ208の出力からフォーカス誤差信号及びトラッキング誤差信号等のサーボ制御のための信号と、サーボ層RLに形成されたウォブルされたガイドトラックから光ディスク1の回転を制御するための回転同期信号及びガイドトラックのアドレスを再生する信号と、記録層WLに記録を行うための光ビームの強度等のディスク固有の情報、或いは記録層WLに記録したユーザデータを管理するための情報等を再生するための信号を生成し、システムコントローラ4に出力する。システムコントローラ4では信号生成回路7からのフォーカス誤差信号及びトラッキング誤差信号に基づいてフォーカス制御信号及びトラッキング制御信号をアクチュエータ駆動回路8に出力する。また、システムコントローラ4では信号生成回路7から出力される回転同期信号に基づいてスピンドル制御信号をスピンドル駆動回路11に出力する。スピンドル駆動回路11の出力によりスピンドルモータ3を駆動することにより、スピンドルモータ3に装着されたディスク1が所定の回転速度となるように制御が行われる。
【0017】
また、光ディスク1のサーボ層RLに形成されたガイドトラックは図2に示すようにスパイラル状に形成されており、赤色光ビームLr1がサーボ層のガイドトラックを追従するようにトラッキング制御を行うことによりディスク1の内周から外周まで連続して記録或いは再生を行うことが可能となっている。
【0018】
以上のように、光ピックアップ2のサーボ光学系では、赤色光ビームLr1を光ディスク1のサーボ層RLに照射し、その反射光である赤色反射光ビームLr2の受光結果を基に、システムコントローラ4の制御に基づいて対物レンズ205のフォーカス制御及びトラッキング制御を行い、赤色光ビームLr1をサーボ層RLのガイドトラックに追従させるようにしている。なお、赤色光ビームでのサーボ層RLへの記録/或いは再生における光ディスク1の傾きによるコマ収差の影響を考慮して、赤色光ビームが入射する側の光ディスク1の表面からサーボ層RLまでの距離は0.6mm程度とするのが望ましい。
【0019】
情報光学系は、記録再生用レーザ209は例えば波長約405[nm]の青色光ビームを出射する半導体レーザであり、レーザ駆動回路6の制御に基づいて所定光量の青色光ビームLb0を出射し、コリメータレンズ210へ入射させる。コリメータレンズ210は、青色光ビームLb0を発散光から平行光に変換し、ミラー212にて反射された後ビームスプリッタ213へ入射させる。ビームスプリッタ213を透過した青色光ビームLb0はリレーレンズ214へ入射される。リレーレンズ214は、可動レンズ214Aにより青色光ビームLb0を平行光から収束光又は発散光に変換し、さらに固定レンズ214Bにより当該青色光ビームLb0の収束状態を変化させて、ビームスプリッタ203へ入射させる。ここで可動レンズ214Aは、図示しないアクチュエータにより青色光ビームLb1の光軸方向に移動されるようになされおり、リレーレンズ駆動回路9の出力に基づいて可動レンズ214Aを移動させることにより、固定レンズ214Bから出射される青色光ビームLb0の収束状態を変化させるようにしている。
【0020】
ビームスプリッタ203は、青色光ビームLb0をその波長に応じて透過し、ビームスプリッタ204へ入射させる。ビームスプリッタ204は、青色光ビームLb0を所定の割合で透過し、対物レンズ205へ入射させる。対物レンズ205は、青色光ビームLb1を集光し、光ディスク1の記録層WL内に合焦する。ここで青色光ビームLb0の青色光焦点Fb1の位置は、リレーレンズ214の固定レンズ214Bから出射される際の収束状態により定められることになる。すなわち青色光焦点Fb1は、可動レンズ214Aの位置に応じて記録層WL内をフォーカス方向に移動することになる。これにより、光ディスク1に青色光ビームLb1を照射して青色光焦点Fb1を記録層WL内に位置させ、さらにリレーレンズ214における可動レンズ214Aの位置に応じて当該焦点Fb1のサーボ層RLからの深さを調整するようになされている。可動レンズ214Aの移動距離と青色光ビームLb0の青色光焦点Fb1の移動距離とがほぼ比例関係となるように設計されており、例えば可動レンズ214Aを1[mm]移動させると、青色光ビームLb0の青色光焦点Fb1が30[μm]移動するようにしている。
【0021】
記録層WLで反射された青色ビームLb0rは、対物レンズ205、ビームスプリッタ204、ビームスプリッタ203、リレーレンズ214に続けて入射し、平行光となり、ビームスプリッタ213に入射する。ビームスプリッタ213で反射された青色反射光ビームLb0rは集光レンズ215に入射される。集光レンズ215は青色反射光ビームLb0rを収束させ、フォトディテクタ216へ照射する。信号生成回路8ではフォトディテクタ216の出力から記録層フォーカス誤差信号及びマークトラッキング誤差信号等のサーボ制御のための信号と、記録層WLに記録されたマークトラックから光ディスク1の回転を制御するための回転同期信号及びトラックのアドレスを再生する信号や、記録されたユーザデータを再生するための信号を生成し、システムコントローラ4に出力する。システムコントローラ4では信号生成回路8からの記録層フォーカス誤差信号及び記録マークトラッキング誤差信号に基づいてフォーカス制御信号をリレーレンズ駆動回路9及びトラッキング制御信号もしくは、ラジアルチルト制御信号をアクチュエータ駆動回路8に出力する。
【0022】
また、対物レンズ205はアクチュエータ206と一体で動くように構成されており、アクチュエータ駆動回路10の出力に応じてアクチュエータ206をフォーカス方向及びトラッキング方向及びラジアルチルト方向に駆動することにより赤色光ビームLr1がサーボ層RLに合焦した状態でガイドトラックを追従するようにサーボ制御を行う。
【0023】
さらに、可動レンズ214Aはリレーレンズリレーレンズ駆動回路9の出力に応じて動き、青色光焦点Fb1を記録もしくは再生を行う記録層WLに追従するようにサーボ制御を行う。
【0024】
その後、記録再生用レーザ209の出力を記録用の出力に変化をさせることによって、記録層WLにマークを形成し、情報の記録を行うことが出来る。これにより、記録層には記録されたマーク列からなるマークトラックが形成される。
【0025】
次に再生動作について説明を行う。再生時には、システムコントローラ4は前記記録層フォーカス誤差信号及び、前記マークトラック誤差信号を元に前記可動レンズ214A及び対物レンズ205をフォーカス方向及び、トラッキング方向に動かし、青色光焦点Fb1を再生したい記録層WLの記録されたマーク上に位置付けるようにサーボ制御を行う。そして、システムコントローラ4は、フォトディテクタ216に入射する青色反射ビームLb0rの変化から、情報の再生を行う。
【0026】
ここで、図5に記録層WLにマーク500が記録されている状態で、サーボ層RLのトラック誤差信号にてトラッキングサーボをかけている時に、光ディスク1と光ディスク記録再生装置の相対的なラジアルチルトが、マーク500の形成時と異なる場合の、マークトラック誤差信号の出力を示す。
マーク500の形成時と相対的なラジアルチルト差が無い場合、図5(B)に示すように、マークトラック誤差信号は誤差0となる。
【0027】
図5(A)もしくは、図5(C)のように相対的なラジアルチルト差θa、θcが有る場合は、そのラジアルチルト差の大きさ、方向により、マークトラック誤差信号の誤差が検出される為、この場合、マークトラック誤差信号を元にラジアルチルトサーボを行うことにより記録時と同じ相対的なラジアルチルトにて読出しを行うことが出来る。
【0028】
ここで、図6に記録層WLにマーク500が記録されている状態で、記録層WLのマークトラック誤差信号にてトラッキングサーボをかけている時に、光ディスク1と光ディスク記録再生装置の相対的なラジアルチルトが、マーク500の形成時と異なる場合の、トラック誤差信号の出力を示す。
マーク500の形成時と相対的なラジアルチルト差が無い場合、図6(B)に示すように、トラック誤差信号は誤差0となる。
【0029】
図6(A)もしくは、図6(C)のように相対的なラジアルチルト差θa、θcが有る場合は、そのラジアルチルト差の大きさ、方向により、トラック誤差信号の誤差が検出される為、この場合、トラック誤差信号を元にラジアルチルトサーボを行うと記録時と同じ相対的なラジアルチルトにて読出しを行うことが出来良い。
【0030】
ここで、情報の再生時には、青色光焦点Fb1が再生を行うマーク上に位置付け出来ていれば良く、例えば、記録時と同様にサーボ層RLに赤色光ビームLr1を合焦させ、アクチュエータ206のフォーカス方向の駆動をフォーカス誤差信号、トラッキング方向の駆動をトラック誤差信号、
ラジアルチルト方向の駆動をマークトラック誤差信号、可動レンズ214Aの駆動を記録フォーカス誤差信号に基づいてサーボ制御を行うようにしても良い。
【0031】
次に、本発明の光ディスク記録再生装置の情報の追記記録の手順について図4のフローチャートを用いて説明する。まず、光ディスク記録再生装置は、光ディスクの認識が終わっており、記録層WLの何処まで記録されているかの情報も取得されている状態である。
【0032】
ここで、ホストより追記記録コマンドを受信(S400)すると目的の記録層WLに青色光ビームLb0の焦点を合わせ、フォーカス引き込みを行う(S401)。次に、情報記録が始めての記録かを判断する(S402)。その記録層での記録が初めての場合、サーボ層RLから読み出されるアドレスを元に記録を行うアドレスへ移動を行う(S411)。その後、前記したように記録動作を行う(S412)。
【0033】
既に記録が行われている場合、追記時のラジアルチルト角度を決定する為の学習を行う。
学習は、前回記録が行われた半径に移動を行い(S403)、対物レンズ206をトラッキング方向に駆動させてサーボ層RLのトラックに引き込む(S404)。次に、対物レンズ206をラジアルチルト方向に駆動させ記録層WLに記録されているマークトラックに青色光焦点Fb1が合うように前記のようにマークトラック誤差信号を用いサーボ引き込みを行う(S405)。
【0034】
その後、記録層WLのマークトラックに記録されたアドレスと、サーボ層RLのトラックに記録されたアドレスを読み出す(S406)。読み出された2つのアドレスを比較し(S407)、一致しない場合には対物レンズ206をラジアルチルト方向に駆動させ、青色光焦点Fb1をサーボ層RLより読み出されたアドレスと一致するマークトラックに移動させ、サーボ引き込みを行う(S408)。読み出した二つのアドレスが一致した場合、その時にラジアルチルト駆動を行っているサーボ出力の平均値を取得する(S409)。アクチュエータ駆動回路10のラジアルチルト駆動の出力をその平均値に固定する(S410)。その後、記録を行う位置に移動を行い(S411)、前記のように記録を行う(S412)。
【0035】
以上のように記録前に学習を追加することにより、サーボ層RLのトラックと記録層WLの青色光焦点Fb1の相対位置が前回記録された時と同じになるラジアルチルト角度に補正した状態で追記記録を行うことが可能となり、温度や光ディスクのチャッキング状態等により光ビームと光ディスクの相対角度が変化した場合にも安定して追記記録を行うことが出来る。また、記録時に学習した角度にチルトを固定することにより、安定した追記記録を行うことが出来る。
【0036】
ここで、ラジアルチルト方向の駆動は、対物レンズ205をラジアルチルト方向に駆動させることにより実現したが、赤色光ビームの焦点と青色光焦点Fbの相対位置をラジアルチルト方向に動かす事が出来れば他の方法でも良く、例えば、図7に示すようにチルトモータ駆動回路13及びチルトモータ12を設け光ピックアップ2自体を傾けても良い。或いはスピンドルモータ3を傾けるようにしても良い。
【符号の説明】
【0037】
1‥‥光ディスク、2‥‥光ピックアップ、3‥‥スピンドルモータ、4‥‥システムコントローラ、5、6‥‥レーザ駆動回路、7,8‥‥信号生成回路、9‥‥リレーレンズ駆動回路、10‥‥アクチュエータ駆動回路、11‥‥スピンドルモータ駆動回路、12‥‥チルトモータ、13‥‥チルトモータ駆動回路、201‥‥サーボ用レーザ、205‥‥対物レンズ、206‥‥アクチュエータ、
208、216‥‥フォトディテクタ、209‥‥記録再生用レーザ、214‥‥リレーレンズ、500‥‥マーク、RL‥‥サーボ層、WL‥‥記録層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガイドトラックを有するサーボ層と情報を記録再生する複数の記録層を有する多層光ディスクに対して情報の記録再生を行なう光ディスク装置であって、
前記サーボ層にサーボ用光ビームを照射するサーボ用光源と、
前記記録層に記録再生用ビームを照射する記録再生用光源と、
前記サーボ用光ビームと前記記録再生用ビームを集光させる対物レンズと、
前記サーボ用光ビームの反射から、前記サーボ用光ビームの光軸と前記ガイドトラックとの第1のずれ量を検出するトラックエラー検出手段と、
前記記録再生用ビームの反射から、前記記録再生用ビームの光軸と記録済みマークとの第2のずれ量を検出するラジアルチルトエラー検出手段と、
前記対物レンズを半径方向に移動させるトラックアクチュエータと、
前記対物レンズを傾けるラジアルチルトアクチュエータと、
を備え、
前記ガイドトラックとの前記第1のずれ量を前記トラックアクチュエータにより補正し、
前記記録済みマークとの前記第2のずれ量を前記ラジアルチルトアクチュエータにより補正する事を特徴とする光ディスク装置。
【請求項2】
ガイドトラックを有するサーボ層と情報を記録再生する複数の記録層を有する多層光ディスクに対して情報の記録再生を行なう光ディスク装置であって、
前記サーボ層にサーボ用光ビームを照射するサーボ用光源と、
前記記録層に記録再生用ビームを照射する記録再生用光源と、
前記サーボ用光ビームと前記記録再生用ビームを集光させる対物レンズと、
前記サーボ用光ビームの反射から、前記サーボ用光ビームの光軸と前記ガイドトラックとの第1のずれ量を検出するトラックエラー検出手段と、
前記記録再生用ビームの反射から、前記記録再生用ビームの光軸と記録済みマークとの第2のずれ量を検出するラジアルチルトエラー検出手段と、
前記対物レンズを半径方向に移動させるトラックアクチュエータと、
前記対物レンズを傾けるラジアルチルトアクチュエータと、
を備え、
前記記録済みマークとの前記第2のずれ量を前記トラックアクチュエータにより補正し、
前記ガイドトラックとの前記第1のずれ量を前記ラジアルチルトアクチュエータにより補正する事を特徴とする光ディスク装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の光ディスク装置であって、
前記ガイドトラックには、位置情報となるアドレス情報が付加されており、
前記サーボ用光ビームから読み出されるサーボアドレス情報と、前記記録再生用ビームから読み出される再生アドレス情報が一致しない場合に、前記再生アドレス情報がサーボアドレス情報と一致するように前記ラジアルチルトアクチュエータを動かす事を特徴とする光ディスク装置。
【請求項4】
請求項1から3いずれか1項に記載の光ディスク装置であって、
前記記録再生ビームを用いて前記記録層に情報の記録を行う場合の前記ラジアルチルトアクチュエータの角度を固定にする事を特徴とする光ディスク装置。
【請求項5】
請求項4に記載の光ディスク装置であって、
前記固定の傾きは、前記記録済みマークとのずれ量を補正する値である事を特徴とする光ディスク装置。
【請求項6】
請求項2から5いずれか1項に記載の光ディスク装置であって、
記録開始時には、前記ガイドトラックとの前記第1のずれ量を前記トラックアクチュエータにより補正する事を特徴とする光ディスク装置。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の光ディスク装置であって、
前記多層光ディスクに情報の追記記録を行う場合に、当該追記記録を行う前に記録が行われた半径位置でサーボ層のトラックを引き込み、前記記録再生用ビームから読み出される再生アドレス情報と前記サーボ用光ビームから読み出されるサーボアドレス情報とが一致するまで前記ラジアルチルトアクチュエータを駆動させ、
前記記録再生用ビームから読み出される再生アドレス情報が前記サーボ用光ビームから読み出されるサーボアドレス情報が一致した前記ラジアルチルトアクチュエータの駆動出力にて情報の追記記録を行う事を特徴とする光ディスク装置。
【請求項8】
ガイドトラックを有するサーボ層と情報を記録再生する複数の記録層を有する多層光ディスクに対して情報の記録を行なう記録方法であって、
前記サーボ層にサーボ用光ビームを照射し、
前記記録層に記録再生用ビームを照射し、
前記サーボ用光ビームと前記記録再生用ビームを対物レンズにより集光し、
前記サーボ用光ビームの反射光から、前記サーボ用光ビームの光軸と前記ガイドトラックとの第1のずれ量を検出し、
前記記録再生用ビームの反射光から、前記記録再生用ビームの光軸と記録済みマークとの第2のずれ量を検出し、
前記ガイドトラックとの前記第1のずれ量を前記対物レンズを半径方向に移動させるトラックアクチュエータにより補正し、
前記記録済みマークとの前記第2のずれ量を前記対物レンズを傾けるラジアルチルトアクチュエータにより補正することを特徴とする記録方法。
【請求項9】
ガイドトラックを有するサーボ層と情報を記録再生する複数の記録層を有する多層光ディスクに対して情報の記録を行なう記録方法であって、
前記サーボ層にサーボ用光ビームを照射し、
前記記録層に記録再生用ビームを照射し、
前記サーボ用光ビームと前記記録再生用ビームを対物レンズにより集光し、
前記サーボ用光ビームの反射光から、前記サーボ用光ビームの光軸と前記ガイドトラックとの第1のずれ量を検出し、
前記記録再生用ビームの反射光から、前記記録再生用ビームの光軸と記録済みマークとの第2のずれ量を検出し、
前記記録済みマークとの前記第2のずれ量を前記対物レンズを半径方向に移動させるトラックアクチュエータにより補正し、
前記ガイドトラックとの前記第1のずれ量を前記対物レンズを傾けるラジアルチルトアクチュエータにより補正することを特徴とする記録方法。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の記録方法であって、
前記ガイドトラックには、位置情報となるアドレス情報が付加されており、
前記サーボ用光ビームから読み出されるサーボアドレス情報と、前記記録再生用ビームから読み出される再生アドレス情報が一致しない場合に、前記再生アドレス情報がサーボアドレス情報と一致するように前記ラジアルチルトアクチュエータを動かす事を特徴とする記録方法。
【請求項11】
請求項8又は9に記載の記録方法であって、
前記多層光ディスクに情報の追記記録を行う場合に、当該追記記録を行う前に記録が行われた半径位置でサーボ層のトラックを引き込み、前記記録再生用ビームから読み出される再生アドレス情報と前記サーボ用光ビームから読み出されるサーボアドレス情報とが一致するまで前記ラジアルチルトアクチュエータを駆動させ、
前記記録再生用ビームから読み出される再生アドレス情報が前記サーボ用光ビームから読み出されるサーボアドレス情報が一致した前記ラジアルチルトアクチュエータの駆動出力にて情報の追記記録を行う事を特徴とする記録方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−208982(P2012−208982A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−73875(P2011−73875)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】