説明

光ディスク装置

【課題】光ディスクの記録再生時に光ディスクの偏重心を検出し、偏重心による影響を補正する光ディスク装置を提供する。
【解決手段】第1対物レンズ20a、第1制御信号に従って第1対物レンズを制御する第1アクチュエータ22a,23a、第2対物レンズ20b、及び第2制御信号に従って第2対物レンズを制御する第2アクチュエータ22b,23bを有する光ピックアップ10と、第1波長のレーザ光を用いて記録又は再生が実行される際、第2アクチュエータで発生する逆起電力を入力し、第1制御信号を生成し出力するとともに、回転制御信号を生成し出力する第1制御回路40a,50aと、第2波長のレーザ光を用いて記録又は再生が実行される際、第1アクチュエータで発生する逆起電力を入力し、第2制御信号を生成し出力するとともに、回転制御信号を生成し出力する第2制御回路40b,50bとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ディスクの記録再生時に光ディスクの偏重心を検出し、偏重心による影響を補正する光ディスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、光ディスク装置では、光ディスクの高速回転が進んでいる。具体的には、パーソナルコンピュータ等の情報処理端末の高性能化に伴ってデータ転送レートの向上が求められ、これによって光ディスクの高速回転化が進んでいる。
【0003】
光ディスクには、重心が中心からずれているいわゆる偏重心ディスクがある。光ディスクは光ディスク装置内においてスピンドルモータ等の回転機構によって高速回転してデータの記録再生がするが、偏重心ディスクを高速回転した場合、光ディスク装置自体に振動が生じる。したがって、光ディスクの高速回転させる光ディスク装置では、偏重心ディスクの記録再生をする際に振動が生じ、振動による影響が問題となることがある。
【0004】
問題としては、例えば、光ディスク装置の振動によって、光ディスクから再生されるデータにノイズが発生したり、光ディスクからデータの再生が不能になることがある。また、光ディスク装置の振動が、光ディスク装置をドライブとして内蔵するパーソナルコンピュータの他の機構に悪影響を与えることもある。さらに偏重心によって光ディスクと光ピックアップに設けられる対物レンズとの接触によって、光ディスクが破損することもある。
【0005】
このような偏重心ディスクに対し、光ディスク装置においてスピンドルモータ部に円周状のガイドとそのガイド上を転動する球体で構成した自動平衡機構を取り付けて偏重心により生じる振動を防止する技術がある。自動平衡機構を設置した場合、スピンドルモータの回転時に球体が偏重心を相殺する位置に自動的に配置され、偏重心を補正することができる。また、光ディスク装置に加速度センサを設け、偏重心ディスク回転時の振動を検出し、振動を補正して偏重心により生じる振動を防止する技術がある。
【0006】
しかしながら、自動平衡機構を利用した補正は、光ディスク装置の構成が複雑になるとともに、球体と摺動摩擦の影響で偏重心のない光ディスクであっても偏重心が生じることもあり、不完全であるという問題があった。また、加速度センサを利用した補正も光ディスク装置の構成が複雑になるという問題があった。
【0007】
これに対し、光ディスク装置の光ピックアップに備えるアクチュエータコイルに発生する逆起電力を感知して偏重心ディスクの回転による振動を検出する技術がある(特許文献1参照)。
【0008】
一方、アクチュエータは、フォーカス制御及びトラッキング制御中には、各コイルの両端に起動電圧を加えることになるため、制御中には逆起電力が測定できない。すなわち、逆起電力とコイルに流れる信号との混同を避ける必要があり、逆起電力を測定するためには、光ピックアップのアクチュエータにおける制御を一時停止させる必要が生じる。したがって、特許文献1記載の技術を利用する場合、逆起電力の測定はポイント的な測定になり、時々の変動に追従できないという問題が生じる。
【特許文献1】特開平11−137052号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記課題に鑑み本発明は、光ディスクの記録再生時において、光ディスクの偏重心を検出し、偏重心による影響を補正する光ディスク装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決するため、請求項1に係る本発明は、入力される回転制御信号に従って回転される光ディスクに対し、第1波長又は第1波長とは異なる波長である第2波長のレーザ光を選択的に照射させ、データの記録再生を実行する光ディスク装置であって、第1波長に対応する第1対物レンズ、入力される第1制御信号に従って第1対物レンズを制御する第1アクチュエータ、第2波長に対応する第2対物レンズ、及び第2制御信号に従って第2対物レンズを制御する第2アクチュエータを有する光ピックアップと、第1波長のレーザ光を用いて記録又は再生が実行される際、第2アクチュエータで発生する逆起電力を入力し、第1対物レンズを制御する第1制御信号を生成し出力するとともに、回転制御信号を生成し出力する第1制御回路と、第2波長のレーザ光を用いて記録又は再生が実行される際、第1アクチュエータで発生する逆起電力を入力し、第2制御信号を生成し出力するとともに、回転制御信号を生成し出力する第2制御回路とを備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
本発明では、光ディスク装置における光ディスクの記録再生時に光ディスクの偏重心を検出し、偏重心による影響を補正することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に、図1乃至図3を参照しながら本発明の最良の実施形態に係る光ディスク装置1について説明する。本発明の最良の実施形態に係る光ディスク装置1は、入力される回転制御信号に従って回転される光ディスクに対し、第1波長又は第2波長のレーザ光を選択的に照射させ、データの記録再生を実行する。
【0013】
第1波長と第2波長とは異なる波長であり、例えば第1波長は650nm(DVD規格)405nm(BD規格、HD DVD規格)である。
【0014】
光ディスク装置1は、図1に示すように、第1波長のレーザ光に対応する第1対物レンズ20aと、入力される第1制御信号に従って第1対物レンズを制御する第1アクチュエータを構成する第1フォーカスコイル22a及び第1トラッキングコイル23aと、第2波長のレーザ光に対応する第2対物レンズ20bと、入力される第2制御信号に従って第2対物レンズを制御する第2アクチュエータを構成する第2フォーカスコイル22b及び第2トラッキングコイル23bとを有する光ピックアップ10を備えている。
【0015】
また光ディスク装置1は、第1波長のレーザ光Lを用いて記録又は再生が実行される際、第2フォーカスコイル22b及び第2トラッキングコイル23bで発生する逆起電力を入力し、第1対物レンズ20aを制御する第1制御信号を生成し出力するとともに、光ディスクDを回転させる回転制御信号を生成し出力する第1制御回路を構成する第1フォーカス制御回路40a及び第1トラッキング制御回路50aを備えている。
【0016】
さらに光ディスク装置1は、第2波長のレーザ光Lを用いて記録又は再生が実行される際、第1フォーカスコイル22a及び第1トラッキングコイル23aで発生する逆起電力を入力し、第2対物レンズ20bを制御する第2制御信号を生成し出力するとともに、光ディスクDを回転させる回転制御信号を生成し出力する第2制御回路を構成する第2フォーカス制御回路40b及び第2トラッキング制御回路50bを備えている。
【0017】
光ディスク装置1は、図2の概略図に示すように、ベース60上にディスク回転機構70を備えている。ディスク回転機構70は、例えばスピンドルモータであって、ディスク装填部80に装填された光ディスクDを回転させる。また、光ディスク装置1は、光ディスクDへのデータの記録や光ディスクDに記憶されるデータの再生を行う光ピックアップ10を備えている。
【0018】
光ピックアップ10内には、図1に示すように、半導体レーザ光源11、コリメータレンズ12、回折格子13、ビームスプリッタ14、モニタ用集光レンズ15、モニタ用光検出器16、立ち上げミラー17、液晶素子18、1/4波長板19、対物レンズ20a,20b、レンズホルダ21a,21b、フォーカスコイル22a,22b、トラッキングコイル23a,23b、検出レンズ24、シリンドリカルレンズ25、及び多分割受光検出器26が内蔵されている。
【0019】
半導体レーザ光源11から出射したレーザ光Lは、コリメータレンズ12により平行光に変換された後に、回折格子13及びビームスプリッタ14を介して立ち上げミラー17により光路を90°曲げられ、球面収差を補正する液晶素子18と1/4波長板19とを順に経由して、第1対物レンズ20a又は第2対物レンズ20bに入力される。
【0020】
光ピックアップ10では、図1及び図3の概略図に示すように、第1対物レンズ20aを有する第1可動部200aと、第2対物レンズ20bを有する第2可動部200bとを備えている。各可動部200a,200bの構成は図3に示すように同一であるが、対物レンズ20a,20bが異なる。光ピックアップ10では、半導体レーザ光源11は複数の光源から構成されており、複数の異なる波長のレーザ光を出射することができる。光ピックアップ10では、半導体レーザ光源11から出射されるレーザ光の波長に応じて、可動部200a,200bが移動し、第1対物レンズ20a又は第2対物レンズ20bのいずれかに切り替えて記録再生が行われる。
【0021】
具体的には、光ピックアップ10では、半導体レーザ光源11から第1波長のレーザ光が出射した場合に第1対物レンズ20aが利用され、半導体レーザ光源11から第2波長のレーザ光が出射した場合に第2対物レンズ20bが利用される。以下の説明では、第1波長のレーザ光は、赤色レーザであって、第2波長のレーザ光は、青色レーザであるとして説明する。
【0022】
図2及び図3に示すように、第1対物レンズ20aは第1レンズホルダ21aに取り付けられているが、第1レンズホルダ21aには、第1対物レンズ20aとともに、第1フォーカスコイル22aと第1トラッキングコイル23aとが取り付けられている。同様に、第2対物レンズ20bは第2レンズホルダ21bに取り付けられており、第2レンズホルダ21bには、第2対物レンズ20bとともに、第2フォーカスコイル22bと第2トラッキングコイル23bとが取り付けられている。
【0023】
レンズホルダ21a,21bは、図3に示すようにそれぞれワイヤ26a,26bによって支持されている。レンズホルダ21a,21bが、フォーカスコイル22a,22b、マグネット24a,24b及びヨーク25a,25bによって制御されることで、対物レンズ20a,20bに対するフォーカス制御及びトラッキング制御が行われる。
【0024】
光ピックアップ10では、対物レンズ20a,20bが備えられるレンズホルダ21a,21bがワイヤに支持されており、ベース60の振動によってレンズホルダ21a,21bを含む可動部200a,200bも振動する。したがって、ディスク装填部80に偏重心ディスクが装填されて回転されたときに振動が生じると、ベース60が振動するとともに、ベース60の振動に起因してレンズホルダ21a,21bも振動する。また、レンズホルダ21a,21bが振動すると、フォーカス制御及びトラッキング制御のためにレンズホルダ21a,21b設けられているコイル22a,22b,23a,23bと、ヨーク及びマグネットからなる磁気回路に相対的振動が発生し、これによってコイルには運動速度に比例した逆起電力が生じる。光ディスク装置1では、コイルに生じる逆起電力を利用すれば、光ディスクの偏重心の有無に加え、偏重心の度合いを求めることができる。
【0025】
第1対物レンズ20aに対するフォーカス制御は、フォーカスコイル22aによって、第1フォーカス制御回路40aから出力されるフォーカス制御信号に基づいて行われる。また、第1対物レンズ20aに対するトラッキング制御は、第1トラッキングコイル23aによって、第1トラッキング制御回路50aから出力されるフォーカス制御信号に基づいて行われる。
【0026】
ここで、第1対物レンズ20aにおいてフォーカス移動又はトラッキング移動がされている際に第2フォーカスコイル22bにおいて発生される逆起電力は、第1フォーカス制御回路40aに入力され、第2トラッキングコイル23bにおいて発生される逆起電力は、第1トラッキング制御回路50aに入力される。各コイル22b,23bには、発生した逆起電力を検出する検出手段が接続されており、検出手段で検出された逆起電力が制御回路40a,50aに入力される。
【0027】
第1フォーカス制御回路40aは、第1対物レンズ20aに対するフォーカス制御に伴って第2フォーカスコイル22bで発生する逆起電力を入力し、回転制御信号を生成し、ディスク回転機構70に回転制御信号を出力する。また、第1フォーカス制御回路40aは、第1対物レンズ20aのフォーカス制御を実行するフォーカス制御信号を生成し、第1フォーカスコイル22aに出力する。
【0028】
第1トラッキング制御回路50aは、第1対物レンズ20aに対するトラッキング制御に伴って第2トラッキングコイル23bで発生する逆起電力を入力し、回転制御信号を生成し、ディスク回転機構70に回転制御信号を出力する。また、第1トラッキング制御回路50aは、第1対物レンズ20aのトラッキング制御を実行するトラッキング制御信号を生成し、第1トラッキングコイル23aに出力する。
【0029】
第2対物レンズ20bに対するフォーカス制御は、第2フォーカスコイル22bによって、第2フォーカス制御回路40bから出力されるフォーカス制御信号に基づいて行われる。また、第2対物レンズ20bに対するトラッキング制御は、第2トラッキングコイル23bによって、第2トラッキング制御回路50bから出力されるフォーカス制御信号に基づいて行われる。
【0030】
ここで、第2対物レンズ20bにおいてフォーカス移動又はトラッキング移動がされている際、第1フォーカスコイル22aにおいて発生される逆起電力は、第2フォーカス制御回路40bに入力され、第1トラッキングコイル23aにおいて発生される逆起電力は、第2トラッキング制御回路50bに入力される。各コイル22a,23aには、発生した逆起電力を検出する検出手段が接続されており、検出手段で検出された逆起電力が制御回路40b,50bに入力される。
【0031】
第2フォーカス制御回路40bは、第2対物レンズ20bに対するフォーカス制御に伴って第1フォーカスコイル22aで発生する逆起電力を入力し、回転制御信号を生成し、ディスク回転機構70に回転制御信号を出力する。また、第2フォーカス制御回路40bは、第2対物レンズ20bのフォーカス制御を制御するフォーカス制御信号を生成し、第2フォーカスコイル22bに出力する。
【0032】
第2トラッキング制御回路50bは、第2対物レンズ20bに対するトラッキング制御に伴って第1トラッキングコイル23aで発生する逆起電力を入力し、回転制御信号を生成し、ディスク回転機構70に回転制御信号を出力する。また、第2トラッキング制御回路50bは、第2対物レンズ20bのトラッキング制御を実行するトラッキング制御信号を生成し、第2トラッキングコイル22bに出力する。
【0033】
このように、制御回路40a,40b,50a,50bは、入力される逆起電力の振幅の平均を算出し、ディスク回転機構70に回転制御信号を出力する。このとき制御回路40a,40b,50a,50bは、算出された振幅が予め定められる基準値を超えた場合、ディスク装填部80に装填された光ディスクDは偏重心の大きい光ディスクと判定し、振動を防止するため、ディスク回転数を所定数以下にするような回転制御信号を出力する。制御回路40a,40b,50a,50bは、例えば、算出された振幅によって、回転数を決めてもよい。
【0034】
また、制御回路40a,40b,50a,50bは、振幅が予め定められる基準値を超えた場合、コイル22a,23bにそれぞれ制御信号を出力し、対物レンズ20aの光ディスクDへの接触による光ディスクDの破損を防止する。
【0035】
次に、上述した光ディスク装置1において、電源が立ち上げられ、偏重心が補正される場合の処理について、図4に示すフローチャートを用いて説明する。
【0036】
ディスク装填部80に光ディスクDが装填されて電源が立ち上げられると、装填された光ディスクDが第1対物レンズ20aに対応した光ディスクであるか、すなわち赤色レーザで記録再生がされるディスクであるか否かが判定される(S1)。
【0037】
赤色レーザで記録再生されるディスクであるとき(S1でYES)、CPU(図示せず)によってディスク回転機構70に回転制御信号が出力され、光ディスクDが回転されるとともに、回転時に第2アクチュエータ(第2フォーカスコイル22a,第2トラッキングコイル23b)で発生した逆起電力が第1制御回路40a,50aに入力される(S2)。
【0038】
その後、制御回路40a,50aは入力された逆起電力によって偏重心に対応した第1制御信号及び回転制御信号を生成し、第1制御信号を第1アクチュエータ(第1フォーカスコイル22,第1トラッキングコイル23a)に、回転制御信号をディスク回転機構70にそれぞれ出力する(S3)。第1制御信号とは、第1フォーカスコイル22aを制御する制御信号及び第1トラッキングコイル23aを制御する制御信号であり、偏重心に対応した第1制御信号とは、偏重心ディスクである場合、光ディスクDと第1対物レンズ20aとの接触を防止するように第1可動部200aを可動させるようにフォーカス制御及びトラッキング制御する信号である。また、偏重心に対応した回転制御信号とは、偏重心ディスクである場合、振動を防止するために光ディスクDの回転数を高速回転の場合よりも減少した信号である。
【0039】
第1アクチュエータ(第1フォーカスコイル22,第1トラッキングコイル23a)は、入力された制御信号に従って、第1レンズホルダ21aを制御し、ディスク回転機構70は、入力された回転制御信号に従って、光ディスクDを回転制御する(S4)。
【0040】
一方、装填された光ディスクDが青色レーザで記録再生されるディスクであるとき(S1でNO)、第1アクチュエータ(第1フォーカスコイル22,第1トラッキングコイル23a)で発生した逆起電力が第2制御回路40b,50bに入力される(S5)。
【0041】
その後、制御回路40b,50bは入力された逆起電力によって偏重心に対応した第2制御信号及び回転制御信号を生成し、第2制御信号を第2アクチュエータ(第2コイルフォーカス22a,第2トラッキングコイル23b)に、回転制御信号をディスク回転機構70に出力する(S6)。第2制御信号とは、第2のフォーカスコイル22bを制御する制御信号及び第2のトラッキングコイル23bを制御する制御信号であり、偏重心に対応した第2制御信号とは、偏重心ディスクである場合、光ディスクDと第2対物レンズ20bとの接触を防止するように第2可動部200bを可動させるようにフォーカス制御及びトラッキング制御する信号である。
【0042】
第2アクチュエータ(第2コイルフォーカス22a,第2トラッキングコイル23b)では、入力された制御信号に従って、第2レンズホルダ21bを制御し、ディスク回転機構70は、入力された回転制御信号に従って、光ディスクDを回転制御する(S7)。
【0043】
上述したように、本発明の最良の実施形態に係る光ディスク装置1においては、制御回路40a,40b,50a,50bは入力される逆起電力に従って生成された制御信号を生成し、ディスク回転機構70は、逆起電力すなわち偏重心の度合いに応じてディスク回転数を下げることによって、振動の低減を図ることができる。
【0044】
なお、光ディスク装置1で装填された光ディスクの種類及び記録内容に応じて偏重心の検出を行うように設定したとき、オーディオディスク等の低速回転の光ディスクに対しては図4を用いて説明したような偏重心の検出及び補正処理を行わずに起動時間を短縮することができる。
【0045】
本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の最良の実施形態に係る光ディスク装置を説明する図である。
【図2】本発明の最良の実施形態に係る光ディスク装置の概略図である。
【図3】本発明の最良の実施形態に係る光ディスク装置の可動部を説明する図である。
【図4】本発明の最良の実施形態に係る光ディスク装置における光ディスクの偏重心の補正処理を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0047】
1…光ディスク装置
10…光ピックアップ
11…半導体レーザ光源
12…コリメータレンズ
13…回折格子
14…ビームスプリッタ
15…モニタ用集光レンズ
16…モニタ用光検出器
17…ミラー
18…液晶素子
19…波長板
20a…第1対物レンズ
20b…第2対物レンズ
21a…第1レンズホルダ
21b…第2レンズホルダ
22a…第1フォーカスコイル(第1アクチュエータ)
22b…第2フォーカスコイル(第2アクチュエータ)
23a…第1トラッキングコイル(第1アクチュエータ)
23b…第2トラッキングコイル(第2アクチュエータ)
24…検出レンズ
25…シリンドリカルレンズ
26…多分割受光検出器
40a…第1フォーカス制御回路(第1制御回路)
40b…第2フォーカス制御回路(第2制御回路)
50a…第1トラッキング制御回路(第1制御回路)
50b…第2トラッキング制御回路(第2制御回路)
60…ベース
70…ディスク回転機構
80…ディスク装填部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力される回転制御信号に従って回転される光ディスクに対し、第1波長又は前記第1波長とは異なる波長である第2波長のレーザ光を選択的に照射させ、データの記録再生を実行する光ディスク装置であって、
前記第1波長に対応する第1対物レンズ、入力される第1制御信号に従って前記第1対物レンズを制御する第1アクチュエータ、前記第2波長に対応する第2対物レンズ、及び入力される第2制御信号に従って前記第2対物レンズを制御する第2アクチュエータを有する光ピックアップと、
前記第1波長のレーザ光を用いて記録又は再生が実行される際、前記第2アクチュエータで発生する逆起電力を入力し、前記第1制御信号を生成し出力するとともに、前記回転制御信号を生成し出力する第1制御回路と、
前記第2波長のレーザ光を用いて記録又は再生が実行される際、前記第1アクチュエータで発生する逆起電力を入力し、前記第2制御信号を生成し出力するとともに、前記回転制御信号を生成し出力する第2制御回路と、
を備えることを特徴とする光ディスク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−152877(P2008−152877A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−341700(P2006−341700)
【出願日】平成18年12月19日(2006.12.19)
【出願人】(000004329)日本ビクター株式会社 (3,896)
【Fターム(参考)】