説明

光学素子及びパターン形成方法

【課題】型を用いてレリーフ構造を形成するプロセスにおいて、材料が型に固着するのを抑制する。
【解決手段】本発明のパターン形成方法は、第3級アミンとアクリレートとイソシアネートとを反応させることにより得られるウレタンアクリレート樹脂と離型剤とを含んだ組成物を、型に設けられたレリーフ構造に接触させ、この状態で前記組成物を硬化させることと、硬化後の前記組成物と前記型とを互いから剥離することとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学素子の製造に利用可能なパターン形成技術に関する。
【背景技術】
【0002】
光学素子の製造においては、型を用いてレリーフ構造を形成することがある。例えば、特許文献1には、ロール状の型を用いてマイクロレンズアレイシートを製造することが記載されている。型を使用すると、光学素子を効率的に製造することができる。
【特許文献1】特開2003−305736号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
型を繰り返し使用すると、光学素子の材料又はその成分が型に固着することがある。光学素子の材料又はその成分が型に固着すると、この型を用いて得られる光学素子の形状精度が低下する。なお、同様の問題は、光学素子以外の物品の製造においても生じ得る。
本発明の目的は、型を用いてレリーフ構造を形成するプロセスにおいて、材料が型に固着するのを抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1側面によると、第3級アミンとアクリレートとイソシアネートとを反応させることにより得られるウレタンアクリレート樹脂と離型剤とを含んだ組成物を、型に設けられたレリーフ構造に接触させ、この状態で前記組成物を硬化させることと、硬化後の前記組成物と前記型とを互いから剥離することとを含んだことを特徴とするパターン形成方法が提供される。
【0005】
本発明の第2側面によると、第3級アミンとアクリレートとイソシアネートとを反応させることにより得られるウレタンアクリレート樹脂と離型剤とを含んだ組成物の硬化物からなり、表面にレリーフ構造が設けられたことを特徴とする光学素子が提供される。
【0006】
本発明の第3側面によると、ウレタンアクリレート樹脂と、これと結合可能な反応性離型剤とを含んだ組成物の硬化物からなり、表面にレリーフ構造が設けられたことを特徴とする光学素子が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によると、型を用いてレリーフ構造を形成するプロセスにおいて、材料が型に固着するのを抑制することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の態様について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、同様又は類似した機能を発揮する構成要素には全ての図面を通じて同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0009】
図1は、パターン形成装置の一例を概略的に示す図である。このパターン形成装置100は、転写部と搬送機構と供給部とを含んでいる。
【0010】
転写部は、転写ロール101と型102と光源105とを含んでいる。
転写ロール101は、図1において、反時計回りに回転する。転写ロール101の円筒面は、型102を支持している。
【0011】
型102は、転写ロール101の円筒面に対応して円筒形状を有している。型102の外面にはレリーフ構造が設けられている。型102は、例えば、以下の方法により得られる。
【0012】
まず、レジスト層に電子線描画を行うか、又は、レジストパターンを形成したシリコン基板をエッチングする。これにより、微細パターンを形成する。この微細パターンを母型として用いて、ニッケル及び鉄などの金属からなる金型を電鋳により形成する。或いは、樹脂製の型を形成する。このようにして、型102を得る。
【0013】
光源105は、型102に向けて、紫外線などの光を照射する。光源105としては、例えば、紫外線螢光灯、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、炭素アーク灯、又は太陽灯を使用することができる。
【0014】
光源105の代わりに、電子線源を設置してもよい。或いは、光源105の代わりに、ヒータを設置してもよい。なお、ヒータを設置する場合、転写に使用するロールがヒータを内蔵していてもよい。
【0015】
搬送機構は、搬送ロール104を含んでいる。搬送機構は、帯状の支持体111が後述するノズル103の正面を通過し、その後、材料112を間に挟んで型102と密着するように、支持体111をその長さ方向に搬送する。
【0016】
供給部は、ノズル103を含んでいる。供給部は、支持体111上に、流動性の材料112を供給する。材料112は、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂又は放射線硬化性樹脂である。
【0017】
図2は、図1に示すパターン形成装置を用いて製造可能な光学素子の一例を概略的に示す断面図である。
【0018】
図2に示す光学素子10は、回折格子及び/又はホログラムを含んだ表示体である。この光学素子10は、例えば偽像防止に利用する。
【0019】
光学素子10は、基材11と、レリーフ構造形成層12と、反射層13と、隠蔽層14と、印刷層15とを含んでいる。この光学素子10の前面は、印刷層15側の面である。
【0020】
基材11は、光透過性の層である。典型的には、基材11は透明である。基材11は、例えば樹脂からなる。基材11の材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)及びポリエチレン(PE)などのプラスチックを使用することができる。基材11の厚さは、例えば10μm乃至100μmの範囲内とする。
【0021】
レリーフ構造形成層12は、基材11の背面を被覆している。レリーフ構造形成層12は、光透過性の層であって、典型的には透明である。レリーフ構造形成層12の材料としては、例えば、放射線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂を使用することができる。
【0022】
レリーフ構造形成層12の厚さは、例えば、これに設けられている凹部の深さ又は凸部の高さの1倍乃至10倍の範囲内とする。レリーフ構造形成層12の形成に塗工法を利用する場合、その厚さは、典型的には0.5μm乃至5μmの範囲内とする。
【0023】
レリーフ構造形成層12の背面には、レリーフ構造が設けられている。このレリーフ構造は、回折格子及びホログラムなどの回折構造を構成している。レリーフ構造は、回折構造の代わりに、光散乱構造を構成していてもよい。或いは、レリーフ構造は、回折構造と光散乱構造との双方を構成していてもよい。
【0024】
このレリーフ構造が凹部を含んでいる場合、凹部の開口部における最小寸法に対する深さの比は1/2以上であってもよい。また、このレリーフ構造が凸部を含んでいる場合、凸部の底部における最小寸法に対する高さの比は1/2以上であってもよい。ここで説明する技術は、そのようなレリーフ構造を有しているレリーフ構造形成層12の形成に特に有用である。
【0025】
反射層13は、レリーフ構造形成層12の背面を被覆している。反射層13は、レリーフ構造形成層12とは屈折率が異なっている。
【0026】
反射層13は、レリーフ構造形成層12の背面全体を被覆していてもよく、その一部のみを被覆していてもよい。後者の場合、光学素子10に、反射層13の輪郭に対応した像を表示させることができる。
【0027】
反射層13は、例えば、アルミニウム、クロム、ニッケル、銀、金及び錫などの金属又は合金からなる。この場合、反射層13の厚さは、例えば、1nm乃至10nm又は20nm乃至200nmの範囲内とする。
【0028】
反射層13は、硫化亜鉛及び二酸化チタンなどの誘電体からなる透明な誘電体層であってもよい。この場合、誘電体層は、単層構造を有していてもよく、多層構造を有していてもよい。多層構造には、繰り返し反射干渉が生じる設計を採用してもよい。即ち、誘電体層は、誘電体多層膜であってもよい。
反射層13は、省略することができる。
【0029】
隠蔽層14は、基材11の前面を部分的に被覆している。隠蔽層14は、反射層13が反射した光を遮る役割を果たす。隠蔽層14は、省略することができる。
【0030】
印刷層15は、隠蔽層14上に設けられている。印刷層15は、基材11上に設けてもよい。また、印刷層15は、省略してもよい。
【0031】
図3は、光学素子を含んだ台紙付き粘着ラベルの一例を概略的に示す図である。
この台紙付き粘着ラベル20は、図2に示す光学素子10と粘着層21と剥離紙22とを含んでいる。
【0032】
粘着層21は、粘着剤からなる。粘着層21は、光学素子10の背面を被覆している。光学素子10と粘着層21とは、粘着ラベルを構成している。
【0033】
剥離紙22は、粘着層21を間に挟んで光学素子21と向き合っている。剥離紙22は、粘着ラベルを剥離可能に支持している。
【0034】
上述した光学素子10及び台紙付き粘着ラベル20は、例えば、図1の装置を用いて以下の方法により製造することができる。
【0035】
基材11として使用する帯状の支持体111を、搬送機構を用いてその長さ方向に搬送する。そして、支持体111を搬送しながら、この支持体111上への材料112の供給と、型102から材料112へのレリーフ構造の転写とを行う。なお、材料112の供給とレリーフ構造の転写とは、同一のラインにおいて行ってもよく、異なるラインにおいて行ってもよい。
【0036】
具体的には、ノズル103から支持体111上へと材料112を供給して、材料112からなる層を形成する。この層は、後でレリーフ構造形成層12として使用する。
【0037】
次に、材料112からなる層を間に挟んで支持体111を型102に密着させる。例えば、50℃乃至150℃に加熱しながら、10kg/cm2乃至50kg/cm2の圧力を印加する。これにより、材料112からなる層の表面に、版に設けられているレリーフ構造を転写する。なお、材料112が熱可塑性である場合には、材料112を加熱することによって予め軟化させておく。
【0038】
その後、材料112を硬化させる。材料112が光硬化性である場合には、この状態で光源105から支持体111へ向けて紫外線などの光を照射して、材料112を硬化させる。材料112が熱硬化性である場合には、この状態で支持体111と型102との間に介在している材料112を加熱して、材料112を硬化させる。材料112が熱可塑性である場合には、材料112を冷却することにより硬化させる。
【0039】
次に、硬化させた材料112からなる層を型102から剥離する。その後、この層の上に反射層13を形成し、支持体111の上に隠蔽層14及び印刷層15をこの順に形成する。
【0040】
反射層13は、例えば、真空蒸着法及びスパッタリング法などの気相堆積法により形成することができる。
【0041】
隠蔽層14及び印刷層15は、例えば印刷法により形成することができる。この印刷としては、例えば、グラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷、又はオフセット印刷を利用することができる。
【0042】
以上のようにして、図2に示す光学素子10を得る。また、この光学素子10に、粘着層21を間に挟んで剥離紙22を貼り付けることにより、図3に示す台紙付き粘着ラベル20を得ることができる。
【0043】
このようなプロセスでは、材料が型に固着することがある。以下に説明する材料を使用すると、材料が型に固着するのを抑制することができる。
【0044】
即ち、この材料として、ウレタンアクリレート樹脂と離型剤とを含んだ組成物を使用する。そして、ウレタンアクリレート樹脂としては、第3級アミンとアクリレートとイソシアネートとを反応させることにより得られるものを使用する。
【0045】
第3級アミンは、樹脂硬化物の耐熱性と耐薬品性とに寄与する。第3級アミンとしては、例えば、活性水素を有しているものを使用する。そのような第3級アミンとしては、例えば、N,N−ジメチルアミノエタノール、3−ジメチルアミノプロパノール、N−メチルジエタノールアミン、N−イソブチルジエタノールアミン、及びN−メチル−3−ピペリジンメタノールなどのアルカノールアミン類;ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノエチルアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノプロピルアミン、及びジメチルアミノエトキシプロピルアミンなどのジアルキルアミノアルキルアミン類;又はそれらの1つ以上を含んだ混合物を使用することができる。
【0046】
第3級アミンの少なくとも一部として、第3級アミノ基と第2級アミノ基との双方を含んでいる化合物を使用してもよい。そのような化合物を使用すると、優れた耐熱性及び耐薬品性を達成できるのに加え、硬化性、強度及び表面硬度を向上させることができる。
【0047】
アクリレートとしては、例えば、水酸基を含んだアクリレートを使用することができる。そのようなアクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、及び4−ヒドロキシブチルアクリレートなどのヒドロキシアルキルアクリレート類、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、及び4−ヒドロキシブチルメタクリレートなどのヒドロキシアルキルメタクリレート類、ヒドロキシアルキルアクリレート類若しくはヒドロキシアルキルメタクリレート類のε−カプロラクトン縮合物、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、2−ヒドロキシフェノキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシフェノキシプロピルメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、又はそれらの1つ以上を含んだ混合物を使用することができる。
【0048】
イソシアネートとしては、例えば、分子内にイソシアネート基を2個以上有するポリイソシアネートを使用することができる。ポリイソシアネートとしては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、又はそれらの混合物を使用することができる。例えば、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4’−ジベンジルイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、ブタン−1,4−ジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、又はそれらの1つ以上を含んだ混合物を使用することができる。
【0049】
ウレタンアクリレート樹脂は、例えば、第3級アミンとアクリレートとイソシアネートとを混合し、それらを反応させることにより得られる。これら成分の混合比は、モル比で0.1〜0.5:0.4〜0.7:1.0であると好ましい。
【0050】
ウレタンアクリレート樹脂の製造には、上述した成分に加え、他の成分を更に使用してもよい。例えば、第1級アミン及び/又は第2級アミンを更に使用してもよい。第1級アミン及び/又は第2級アミンとしては、プロピルアミン、イソブチルアミン、ヘキシルアミン、2−エチルヘキシルアミン、1,2−ジメチルアミン、ジエチルアミン及びジブチルアミンなどのアルキルアミン、3−メトキシプロピルアミン、3−エトキシプロピルアミン、又はそれらの1つ以上を含んだ混合物を使用することができる。
【0051】
第3級アミンとアクリレートとイソシアネートとの混合物がウレタンアクリレート樹脂の材料に占める割合は、例えば60質量%以上とし、典型的には80質量%以上とする。
【0052】
ウレタンアクリレート樹脂がこの組成物(溶媒を除く)に占める割合は、例えば50質量%以上とし、典型的には80質量%以上とする。
【0053】
離型剤は、形状精度に優れたレリーフ構造を形成するのに加え、材料が型に残留するのを防ぐ役割を果たす。離型剤としては、例えば、ポリエチレンワックス、アミドワックス及びテフロン(登録商標)パウダーなどの固形ワックス、弗素系及びリン酸エステル系などの界面活性剤、又はシリコーンを使用することができる。
【0054】
シリコーンとして、以下の変性シリコーンを使用してもよい。
1)変性シリコーンオイル側鎖型
2)変性シリコーンオイル両末端型
3)変性シリコーンオイル片末端型
4)変性シリコーンオイル側鎖両末端型
5)トリメチルシロキシケイ酸を含有するメチルポリシロキサン(以下、シリコーンレジンと呼ぶ)
6)シリコーングラフトアクリル樹脂
7)メチルフェニルシリコーンオイル
変性シリコーンオイルは、反応性シリコーンオイルと非反応性シリコーンオイルとに分類することができる。反応性シリコーンオイルとしては、例えば、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、メタクリル変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、片末端反応性シリコーンオイル、又は異種官能基変性シリコーンオイルを使用することができる。非反応性シリコーンオイルとしては、例えば、ポリエーテル変性シリコーンオイル、メチルスチリル変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、高級脂肪エステル変性シリコーンオイル、親水性特殊変性シリコーンオイル、高級アルコキシ変性シリコーンオイル、高級脂肪酸変性シリコーンオイル、又はフッ素変性シリコーンオイルを使用することができる。
【0055】
離型剤として、ウレタンアクリレート樹脂と結合可能な反応性離型剤を使用してもよい。そのような離型剤は、樹脂が硬化する際に樹脂と結合するので、樹脂硬化物からのブリーディングを生じることがない。それゆえ、転写を繰り返したとしても、型のレリーフ構造に固着することがない。それゆえ、反応性離型剤を使用すると、材料が型に固着するのを最も効果的に抑制することにある。また、反応性離型剤を使用した場合、樹脂硬化物からのブリーディングを生じないので、樹脂硬化物とその上に形成する金属蒸着膜との密着性が向上する。
【0056】
反応性離型剤としては、例えば、エポキシ変性又はメタクリル変性した離型剤を使用することができる。エポキシ基及びメタクリル基は、アクリロイル基と反応して結合を形成する。エポキシ変性又はメタクリル変性した離型剤としては、例えば、エポキシ変性及び/又はメタクリル変性シリコーンオイルを使用することができる。
【0057】
離型剤の量は、100質量部のウレタンアクリレート樹脂に対して、例えば1質量部乃至3質量部の範囲内とし、典型的には1質量部乃至5質量部の範囲内とする。
【0058】
この組成物は、他の成分を更に含むことができる。
例えば、この組成物は、光照射によって硬化させる場合には、光増感剤を更に含んでいる必要がある。なお、この組成物は、電子線照射によって硬化させる場合には、光増感剤は不要である。
【0059】
光増感剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、α−メチルベンゾイン及びα−フェニルベンゾインなどのベンゾイン系化合物;アントラキノン及びメチルアントラキノンなどのアントラキノン系化合物;ベンジル:ジアセチル;アセトフェノン及びベンゾフェノンなどのフェニルケトン化合物;ジフェニルジスルフィド及びテトラメチルチウラムスルフィドなどのスルフィド化合物;α−クロルメチルナフタリン;アントラセン;ヘキサクロロブタジエン及びペンタクロロブタジエンなどのハロゲン化炭化水素;又はこれらの1つ以上を含んだ混合物を使用することができる。光増感剤の量は、100質量部のウレタンアクリレート樹脂に対して、例えば0.5質量部乃至10質量部の範囲内とする。
【0060】
この組成物は、重合防止剤を更に含んでいてもよい。重合防止剤を使用すると、貯蔵安定性が向上する。重合防止剤としては、例えば、ハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、カテコール及びハイドロキノンモノメチルエーテルなどのフェノール類;ベンゾキノン及びジフェニルベンゾキノン等のキノン類;フェノチアジン類;銅類;又はそれらの1つ以上を含んだ混合物を使用することができる。
【0061】
この組成物は、促進剤、粘度調節剤、界面活性剤、消泡剤及びシランカップリング剤などの助剤を更に含んでいてもよい。また、この組成物は、スチレンブタジエンゴムなどの高分子体を更に含んでいてもよい。そして、この組成物は、反応性希釈剤、添加剤及び顔料の1つ以上を更に含んでいてもよい。
【0062】
例えば、この組成物は、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、ポリブタジエン、ポリエーテル、エポキシ樹脂及びスチレン含有ポリマーなどの非反応性樹脂を更に含んでいてもよい。また、この組成物は、ケイ素化合物、レベリング剤、酸化防止剤及び重合禁止剤などの添加剤を更に含んでいてもよい。
【0063】
この組成物は、溶媒を更に含んでいてもよい。溶解性や乾燥速度を考慮した場合、溶媒として、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン又はキシレンを使用してもよい。
【0064】
ここでは、図2に示す光学素子10及び図3に示す台紙付き粘着ラベル20の製造について説明したが、上述した技術は、他の物品の製造にも適用可能である。例えば、上述した技術は、レリーフ構造を含んだ転写箔の製造に適用してもよい。
【0065】
また、ここでは、光学素子10を偽造防止に利用することを説明したが、光学素子10は、他の目的で使用することも可能である。例えば、光学素子10は、玩具、学習教材又は装飾品等としても利用することができる。
【実施例】
【0066】
以下、本発明の実施例を説明する。
<サンプルA1の製造>
以下に説明する方法により、図2に示す光学素子10を製造した。
【0067】
まず、以下の方法により、放射線硬化型樹脂組成物を合成した。
フラスコと、フラスコ内の流体の温度を測定する温度計と、この流体を冷却する冷却管と、この流体を攪拌する攪拌装置とを含んだ試験装置を準備した。フラスコ内で、10.6質量部の住化バイエルウレタン株式会社製のデスモジュールN3800 HDI型プレポリマーと、10.0質量部の溶剤としてのN−メチルピロリドンと、20.0質量部の酢酸エチルとを混合した。40℃以下に保ちながら、この混合液に、滴下ロートを用いて1.1質量部のN,N’−ジメチルアミノプロピルアミンを20分かけて滴下した。その後、この混合液に、38.3質量部のペンタエリスリトールトリアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製のビスコート300)と0.0001質量部の触媒としてのオクチル酸スズとを加えた。更に、この混合液を80℃に昇温し、この温度に2時間維持してウレタン化反応を継続させた。反応終了後、反応生成物に、溶剤として10.0質量部のメチルエチルケトンと10.0質量部のイソプロピルアルコールとを加え、100質量部のウレア変性ウレタンアクリレートポリマー溶液を得た。この樹脂溶液の粘度は、18.9mPa・s/25℃であった。
【0068】
次に、この樹脂溶液に、ウレア変性ウレタンアクリレートポリマーに対して1質量%の離型剤及び6質量%の開始剤を添加した。離型剤としては、変性アクリルシリコーンオイルであるBYKchemie社製のBYK3700を使用した。開始剤としては、チバスペシャリティケミカルズ社製のイルガキュア184を使用した。
【0069】
その後、この混合液を、メチルエチルケトンで希釈した。以上のようにして、塗工液を得た。以下、この塗工液を「塗工液A」と呼ぶ。
【0070】
この塗工液Aを用いて基材11上にレリーフ構造形成層12を形成した。
具体的には、基材11上でとしての厚さが16μmのPETフィルム(東レ株式会社製ルミラー)上に、グラビアロールコータを用いて、塗工液Aを乾燥膜厚が約2μmとなるように塗布した。なお、この塗膜は常温でタックフリーとなり、それゆえ、塗膜形成後の基材11はロール状に巻き取ることができた。
【0071】
次に、型から塗膜にレリーフ構造を転写した。具体的には、95℃に昇温したロール形状の型に先の塗膜を押し当てた。そして、この状態で、光源としてメタルハライドランプを用いて、塗膜に約500mJの紫外線を照射した。
【0072】
ここでは、以下の方法により製造した型を使用した。即ち、まず、一辺が150mmのガラス板上にレジスト層を形成し、このレジスト層に対して電子線描画を行った。これにより、レジスト層の表面に、ピッチが900nmであり、深さが100nmの溝を形成した。このレリーフ構造をニッケル電鋳によって複製することにより型を得た。
塗膜の硬化後、これを型から剥離した。これにより、レリーフ構造形成層12を得た。
【0073】
なお、レリーフ構造形成層12を形成した基材11は、約3000mの長さに亘って異常なしに巻き取ることができた。
【0074】
また、得られたレリーフ構造形成層12を確認した。その結果、転写の序盤から中盤に得られたレリーフ構造形成層12に欠陥は生じていなかったが、転写の終盤に得られたレリーフ構造形成層12では転写面が白化していた。即ち、転写の終盤に得られたレリーフ構造形成層12は、光散乱を生じていた。これは、型のレリーフ構造に塗工液Aの成分が固着し、レリーフ構造形成層12の形状精度が低下したことに起因している。
【0075】
更に、この積層体の一部を切り出し、テープ剥離テストを行った。その結果、レリーフ構造形成層12の基材11に対する密着性は良好であることが分かった。
【0076】
次に、真空蒸着法を用いて、レリーフ構造形成層12上にアルミニウムからなる反射層13を形成した。反射層13の厚さは、50nmとした。
【0077】
ここで、この積層体の一部を切り出し、テープ剥離テストを行った。その結果、反射層13のレリーフ構造形成層12に対する密着性は良好であることが分かった。
【0078】
次いで、グラビアコータを用いて、基材11上に隠蔽層14及び印刷層15をこの順に形成した。これらをオーブンにて乾燥させ、適当な寸法に裁断することにより、図2に示す光学素子10を得た。以下、このようにして得られた光学素子10を「サンプルA1」と呼ぶ。
【0079】
<サンプルA2の製造>
溝のピッチ及び深さをそれぞれ400nm及び200nmとしたこと以外は、サンプルA1について説明したのと同様の方法により光学素子10を製造した。以下、この光学素子10を「サンプルA2」と呼ぶ。
【0080】
なお、サンプルA2の製造においても、得られたレリーフ構造形成層12を確認した。その結果、転写の序盤から中盤に得られたレリーフ構造形成層12に欠陥は生じていなかったが、転写の終盤に得られたレリーフ構造形成層12では転写面が白化していた。
【0081】
<サンプルA3の製造>
溝のピッチ及び深さをそれぞれ400nm及び300nmとしたこと以外は、サンプルA1について説明したのと同様の方法により光学素子10を製造した。以下、この光学素子10を「サンプルA3」と呼ぶ。
【0082】
なお、サンプルA3の製造においても、得られたレリーフ構造形成層12を確認した。その結果、転写の序盤から中盤に得られたレリーフ構造形成層12に欠陥は生じていなかったが、転写の終盤に得られたレリーフ構造形成層12では転写面が白化していた。
【0083】
<サンプルB1の製造>
まず、ウレア変性ウレタンアクリレートポリマーの代わりにグリシジル型エポキシアクリレートポリマーを使用したこと以外は、塗工液Aについて説明したのと同様の方法により塗工液を調製した。以下、この塗工液を「塗工液B」と呼ぶ。
【0084】
次に、塗工液Aの代わりに塗工液Bを使用したこと以外は、サンプルA1について説明したのと同様の方法により光学素子10を製造した。以下、この光学素子10を「サンプルB1」と呼ぶ。
【0085】
なお、サンプルB1の製造においても、得られたレリーフ構造形成層12を確認した。その結果、転写の序盤から中盤に得られたレリーフ構造形成層12に欠陥は生じていなかったが、転写の終盤に得られたレリーフ構造形成層12では転写面が白化していた。
【0086】
<サンプルB2の製造>
溝のピッチ及び深さをそれぞれ400nm及び200nmとしたこと以外は、サンプルB1について説明したのと同様の方法により光学素子10を製造した。以下、この光学素子10を「サンプルB2」と呼ぶ。
【0087】
なお、サンプルB2の製造においても、得られたレリーフ構造形成層12を確認した。その結果、転写の序盤乃至終盤に得られた全てのレリーフ構造形成層12において欠陥が生じていた。
【0088】
<サンプルB3の製造>
溝のピッチ及び深さをそれぞれ400nm及び300nmとしたこと以外は、サンプルB1について説明したのと同様の方法により光学素子10を製造した。以下、この光学素子10を「サンプルB3」と呼ぶ。
【0089】
なお、サンプルB3の製造においても、得られたレリーフ構造形成層12を確認した。その結果、転写の序盤乃至終盤に得られた全てのレリーフ構造形成層12において欠陥が生じていた。
【0090】
<サンプルC1の製造>
まず、離型剤を添加しなかったこと以外は、塗工液Aについて説明したのと同様の方法により塗工液を調製した。以下、この塗工液を「塗工液C」と呼ぶ。
【0091】
次に、塗工液Aの代わりに塗工液Cを使用したこと以外は、サンプルA1について説明したのと同様の方法により光学素子10を製造した。以下、この光学素子10を「サンプルC1」と呼ぶ。
【0092】
なお、サンプルC1の製造においても、得られたレリーフ構造形成層12を確認した。その結果、転写の序盤乃至終盤に得られた全てのレリーフ構造形成層12において欠陥が生じていた。
【0093】
<サンプルC2の製造>
溝のピッチ及び深さをそれぞれ400nm及び200nmとしたこと以外は、サンプルC1について説明したのと同様の方法により光学素子10を製造した。以下、この光学素子10を「サンプルC2」と呼ぶ。
【0094】
なお、サンプルC2の製造においても、得られたレリーフ構造形成層12を確認した。その結果、転写の序盤乃至終盤に得られた全てのレリーフ構造形成層12において欠陥が生じていた。
【0095】
<サンプルC3の製造>
溝のピッチ及び深さをそれぞれ400nm及び300nmとしたこと以外は、サンプルC1について説明したのと同様の方法により光学素子10を製造した。以下、この光学素子10を「サンプルC3」と呼ぶ。
【0096】
なお、サンプルC2の製造においても、得られたレリーフ構造形成層12を確認した。その結果、転写の序盤乃至終盤に得られた全てのレリーフ構造形成層12において欠陥が生じていた。
【0097】
<耐熱性及び耐薬品性の評価>
サンプルA1乃至A3、B1乃至B3及びC1乃至C3の各々について、耐熱性及び耐薬品性を評価した。
【0098】
耐熱性の評価に当たっては、150℃に設定したオーブン内にサンプルを3分間放置し、外観を調べた。加熱によって外観に変化を生じなかったサンプルは、良好な耐熱性を有していると判断した。そして、加熱によって外観に変化を生じたサンプルは、耐熱性が不十分であると判断した。
【0099】
また、耐薬品性の評価に当たっては、サンプルを、食塩水、エタノール及びアセトンの各々に24時間浸漬させ、外観を調べた。何れの液に浸漬させても外観に変化を生じなかったサンプルは、良好な耐薬品性を有していると判断した。そして、何れかの液に浸漬させることによって外観に変化を生じたサンプルは、耐薬品性が不十分であると判断した。
【0100】
結果を、下記表1に纏める。
【表1】

【0101】
表1において、「耐刷性」は、転写を繰り返すことに伴う型の劣化に対する耐性を意味している。「耐刷性」については、約3000mの長さの基材11上にレリーフ構造形成層12を形成した場合に、転写の序盤乃至終盤に得られた全てのレリーフ構造形成層12において欠陥が生じなかったサンプルには記号「○」を表示し、転写の序盤から中盤に得られたレリーフ構造形成層12には欠陥を生じておらず、転写の終盤に得られたレリーフ構造形成層12の転写面が白化していたサンプルには記号「△」を表示し、転写の序盤乃至終盤に得られた全てのレリーフ構造形成層12において欠陥が生じていたサンプルには記号「×」を表示することとした。
【0102】
また、表1では、「耐熱性」に優れていたサンプルには記号「○」を表示し、「耐熱性」が不十分であったサンプルには記号「×」を表示している。同様に、表1では、「耐薬品性」に優れていたサンプルには記号「○」を表示し、「耐薬品性」が不十分であったサンプルには記号「×」を表示している。
【0103】
表1から明らかなように、塗工液Aを用いた場合、溝のピッチ及び深さに拘らず、耐刷性、耐熱性及び耐薬品性の全てについて優れた性能を達成できた。
【0104】
<サンプルD3の製造>
まず、非反応性離型剤であるBYKchemie社製のBYK3700の代わりに、反応性離型剤である信越化学工業株式会社製のメタクリル変性反応性シリコーンオイルX−22−174DXを使用したこと以外は、塗工液Aについて説明したのと同様の方法により塗工液を調製した。以下、この塗工液を「塗工液D」と呼ぶ。
【0105】
次に、塗工液Aの代わりに塗工液Dを使用したこと以外は、サンプルA3について説明したのと同様の方法により光学素子10を製造した。なお、ここでも、得られたレリーフ構造形成層12を確認したところ、欠陥等は生じていなかった。以下、この光学素子10を「サンプルD3」と呼ぶ。
【0106】
なお、サンプルD3の製造においても、得られたレリーフ構造形成層12を確認した。その結果、転写の序盤乃至終盤に得られた全てのレリーフ構造形成層12において欠陥は生じていなかった。
【0107】
<耐熱性及び耐薬品性の評価>
サンプルD3について、サンプルA1乃至A3、B1乃至B3及びC1乃至C3の各々について説明したのと同様の方法により、耐熱性及び耐薬品性を評価した。結果を、下記表2に纏める。
【表2】

【0108】
表2には、表1と同様の基準で評価した結果を示している。表2に示すように、反応性離型剤を使用することにより、耐刷性を更に向上させることができた。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】パターン形成装置の一例を概略的に示す図。
【図2】図1に示すパターン形成装置を用いて製造可能な光学素子の一例を概略的に示す断面図。
【図3】光学素子を含んだ台紙付き粘着ラベルの一例を概略的に示す図。
【符号の説明】
【0110】
10…光学素子、11…基材、12…レリーフ構造形成層、13…反射層、14…隠蔽層、15…印刷層、20…台紙付き粘着ラベル、21…粘着層、22…剥離紙、100…パターン形成装置、101…転写ロール、102…型、103…ノズル、104…搬送ロール、105…光源、111…支持体、112…材料。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第3級アミンとアクリレートとイソシアネートとを反応させることにより得られるウレタンアクリレート樹脂と離型剤とを含んだ組成物を、型に設けられたレリーフ構造に接触させ、この状態で前記組成物を硬化させることと、
硬化後の前記組成物と前記型とを互いから剥離することと
を含んだことを特徴とするパターン形成方法。
【請求項2】
前記離型剤の少なくとも一部は前記ウレタンアクリレート樹脂と結合可能な反応性離型剤であることを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
【請求項3】
前記反応性離型剤は変性シリコーンオイルであることを特徴とする請求項2に記載のパターン形成方法。
【請求項4】
前記変性シリコーンオイルは、メタクリル変性シリコーンオイル及び/又はエポキシ変性シリコーンオイルであることを特徴とする請求項3に記載のパターン形成方法。
【請求項5】
前記レリーフ構造は、ホログラム及び/又は回折格子を含んだことを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
【請求項6】
前記レリーフ構造は、開口部における最小寸法に対する深さの比が1/2以上である凹部及び底部における最小寸法に対する高さの比が1/2以上である凸部の少なくとも一方を含んでいることを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
【請求項7】
第3級アミンとアクリレートとイソシアネートとを反応させることにより得られるウレタンアクリレート樹脂と離型剤とを含んだ組成物の硬化物からなり、表面にレリーフ構造が設けられたことを特徴とする光学素子。
【請求項8】
前記離型剤の少なくとも一部は前記ウレタンアクリレート樹脂と結合可能な反応性離型剤であることを特徴とする請求項7に記載の光学素子。
【請求項9】
ウレタンアクリレート樹脂と、これと結合可能な反応性離型剤とを含んだ組成物の硬化物からなり、表面にレリーフ構造が設けられたことを特徴とする光学素子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−79226(P2010−79226A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−250804(P2008−250804)
【出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】