説明

光束光量分布調節方法および光インテグレータ並びに光インテグレータの製造方法

【課題】 光インテグレータにおいて、光インテグレータを傷や汚染から保護し、この光インテグレータの光学性能の変動を抑制する。
【解決手段】 入射された光束を全反射させながら内部に通して射出させる所定形状の断面を持つ細長い光インテグレータ本体部176と、この光インテグレータ本体部176の側面に輪帯状に密着配置されたクラッド部177とからなる光インテグレータ175を用い、光インテグレータ本体部176へ入射された光束Keの光量分布を均一化し、かつ、上記光束Keの断面形状を前記所定形状に成形して、上記束Keを光インテグレータ175から射出させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入射された光束の光量分布を均一化するとともに、この光束の断面形状を所定形状に成形して射出させる光束光量分布調節方法および光インテグレータ並びに光インテグレータの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、入射された光束の光量分布を均一化して射出させる光インテグレータが知られている。このような光インテグレータの一例として、入射された光束を全反射させながら1方向に延びる光透過部材中に通してこの光束の光量分布を均一化するとともに、この光束の断面形状を所定形状に成形して射出させるロッドインテグレータが知られている(特許文献1参照)。上記ロッドインテグレータは、光学ガラスブロックから切り出した部材を研磨加工して製作されたものであり、例えば、1辺の長さが1mmの正方形の断面形状を有する長さ150mmのもの等が製作されている。
【0003】
上記ロッドインテグレータの径を小さくするほど、また、長さを長くするほど、このロッドインテグレータ中に通す光束の反射回数を増大させることができ上記光束の光量分布の均一性をより高めることができる。また、ロッドインテグレータから射出される光束の断面形状はこのロッドインテグレータの断面形状に応じて定められる。
【特許文献1】特開2003−142387号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば、ロッドインテグレータの側面に傷がつくと、この傷によりロッドインテグレータ中を通る光が散乱してロッドインテグレータの側面への入射角が変化し、上記散乱した光の一部が外部に漏れたりこの光がロッドインテグレータ中を通るときの反射回数が変化したりする。また、ロッドインテグレータの側面が汚染されると、この側面における全反射臨界角が変化して、上記と同様にロッドインテグレータ中を通る光が外部に漏れたりこの光がロッドインテグレータ中を通るときの反射回数が変化したりする。そのため、上記光量分布を均一化させる性能やロッドインテグレータ中を通る光の伝播効率が変化することがあり、上記ロッドインテグレータの光学性能を変動させないようにこのロッドインテグレータを傷や汚染から保護することが求められる。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、光学性能の変動を抑制することができる光インテグレータを利用した光束光量分布調節方法、および光学性能の変動を抑制することができる光インテグレータ、並びにその光インテグレータの製造方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の光束光量分布調節方法は、入射された光束を全反射させながら光インテグレータの内部に通してこの光インテグレータから射出させることにより、前記光束の光量分布を均一化し、かつ、前記光束の断面形状を所定形状に成形する光束光量分布調節方法であって、光インテグレータとして、前記光束を透過させる前記所定形状の断面を持つ細長い光インテグレータ本体部と、この光インテグレータ本体部の側面に輪帯状に密着配置されたクラッド部とからなるものを使用することを特徴とするものである。
【0007】
本発明の光インテグレータは、入射された光束を全反射させながら内部に通して射出させることにより、前記光束の光量分布を均一化し、かつ、前記光束の断面形状を所定形状に成形する光インテグレータであって、前記光束を透過させる前記所定形状の断面を持つ細長い光インテグレータ本体部と、この光インテグレータ本体部の側面に輪帯状に密着配置されたクラッド部とからなることを特徴とするものである。
【0008】
前記光インテグレータは、光源と、この光源から射出された光束を空間光変調する空間光変調手段と、前記空間光変調された光を感光材料上に結像させる結像手段とを備えた露光装置において、光源と空間光変調手段との間に配置されたものであり、光インテグレータ本体部の断面形状を、前記空間光変調手段中の前記光束を空間光変調する領域の形状と相似にすることが望ましい。
【0009】
前記光インテグレータ本体部は、屈曲あるいは巻回されていることができる。
【0010】
前記所定形状を成す光インテグレータ本体部の断面の面積は、0.00001mm以上、0.15mm^2以下とすることができる。さらに、前記光インテグレータ本体部の長さは、2000mm以上とすることができる。なお、上記0.15mm^2は、0.15mmの2乗、すなわち0.15mmを意味するものである。
【0011】
前記所定形状を成す光インテグレータ本体部の断面の面積は、0.15mm^2以上、0.7mm^2以下とすることができる。さらに、前記光インテグレータ本体部の長さは、50mm以上、150mm以下とすることができる。
【0012】
前記所定形状は多角形形状とすることができ、例えば四角形状とすることもできる。
【0013】
前記クラッド部を構成する材料は、光インテグレータ本体部を構成する材料より屈折率が低いものであることが望ましい。
【0014】
前記光束を透過させる所定形状の断面を持つ細長い光インテグレータ本体部は、光束を射出する端部の断面形状が前記所定形状であればよく、他の部分の断面形状は必ずしも前記所定形状でなくともよい。なお、前記細長い光インテグレータ本体部は、いずれの部位においても前記所定形状の断面を有するのであることが望ましい。
【0015】
前記光インテグレータを製造する本発明の光インテグレータの製造方法は、光インテグレータ本体部より太径の前記光束を透過させる前記所定形状の断面を持つコア用部材とこのコア用部材の回りに輪帯状に配置されたクラッド用部材とからなる光インテグレータ形成用素材を用意し、光インテグレータ形成用素材を過熱し軟化させて、この光インテグレータ形成用素材を前記光束を透過させる方向に引き延ばした後、この引き延ばした光インテグレータ形成用素材を冷却して細長い前記光インテグレータを形成することを特徴とするものである。
【0016】
本発明の露光装置は、前記光インテグレータを備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明の光束光量分布調節方法によれば、光インテグレータとして、光束を透過させる所定形状の断面を持つ細長い光インテグレータ本体部と、光インテグレータ本体部の側面に輪帯状に密着配置されたクラッド部とからなるものを使用するようにしたので、入射された光束を全反射させながら内部に通して射出させる光インテグレータ本体部を、クラッド部で保護することができ、光インテグレータ本体部の側面に傷や汚染が生じることを防止することができるので、光インテグレータの光学性能の変動、すなわち光束の光量分布を均一化させる性能や内部を通る光束の伝播効率の変化を抑制することができる。
【0018】
本発明の光インテグレータは、光束を透過させる所定形状の断面を持つ細長い光インテグレータ本体部と、該光インテグレータ本体部の側面に輪帯状に密着配置されたクラッド部とからなるものとしたので、光インテグレータ本体部をクラッド部で保護することができ、光インテグレータ本体部の側面に傷や汚染が生じることを防止することができる。これにより、光インテグレータの光学性能の変動、すなわち光束の光量分布を均一化させる性能や内部を通る光束の伝播効率の変化を抑制することができる。
【0019】
また、光インテグレータを、光源と、光源から射出された光束を空間光変調する空間光変調手段と、空間光変調された光を感光材料上に結像させる結像手段とを備えた露光装置において、上記光源と空間光変調手段との間に配置されるものとし、光インテグレータ本体部の断面形状を、空間光変調手段中の上記光束を空間光変調する領域の形状と相似になるようにすれば、上記空間光変調領域以外に照射される光の光量を少なくすることができるので、光源から射出され上記感光材料上に結像させる光の光量の利用効率を高めることができる。
【0020】
なお、光インテグレータ本体部が屈曲されているものとすれば、光インテグレータの性能を低下させることなくこの光インテグレータを設置する際の配置の自由度を高めることができる。なお、光インテグレータ本体部が巻回されているものとすれば、光インテグレータの性能を低下させることなくこの光インテグレータの長さを短くすることができる。
【0021】
なお、所定形状を成す光インテグレータ本体部の断面の面積を0.00001mm^2以上、0.15mm^2以下の細径とすれば、より確実に光インテグレータ本体部を屈曲あるいは巻回させることができる。
【0022】
さらに、本発明の光インテグレータの製造方法によれば、上記光インテグレータ本体部より太径の上記光束を透過させる上記光インテグレータ本体部と同様の所定形状の断面を持つコア用部材とこのコア用部材の回りに輪帯状に配置されたクラッド用部材とからなる光インテグレータ形成用素材を用意し、上記光インテグレータ形成用素材を過熱し軟化させてこの光インテグレータ形成用素材を上記光束を透過させる方向に引き延ばした後、上記引き延ばした光インテグレータ形成用素材を冷却して上記細長い光インテグレータを形成するようにしたので、従来に比してより容易に光インテグレータを製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。図1は光インテグレータの概略構成を示す斜視図、図2は光インテグレータ本体部中を全反射しながら伝播する光束の様子を示す断面図、図3は光インテグレータの製造方法を示す斜視図、図4は細径の巻回された光インテグレータを示す斜視図、図5は太径の光インテグレータを示す斜視図、図6は屈曲させた太径の光インテグレータを示す斜視図である。
【0024】
図1に示すように、本発明の光インテグレータ175は、入射された光束Keを透過させる所定形状の断面を持つ細長い光インテグレータ本体部176と、この光インテグレータ本体部176の側面に輪帯状に密着配置されたクラッド部177とからなるものである。この光インテグレータ175は、図2に示すように、上記入射された光束Keを全反射させながら内部に通して射出させることにより、上記光束Keの光量分布を均一化し、かつ、上記光束Keの断面形状を上記光インテグレータ本体部176の断面形状と相似な形状に成形するものである。
【0025】
なお、上記図1および図2は、光インテグレータ本体部176の断面178の形状が四角形状である場合を示したものであるが、上記断面形状は四角形状以外の多角形形状にすることもできる。光インテグレータ本体部176の一端173に入射された光束Keは、光インテグレータ本体部176の側面である側壁面178、すなわち光インテグレータ本体部176とクラッド部177との境界で複数回全反射せしめられながら光インテグレータ本体部176の内部を伝播して、この光束Keの光量分布が均一化され、光インテグレータ本体部176の他端174から射出される。そして、上記他端174から射出された光束Keの断面形状は、光インテグレータ本体部176の断面形状と相似な四角形状に成形されたものとなり、かつ四角形状の光束の断面における光量は場所によらず概略一定となる。
【0026】
すなわち、光束Keを、断面が四角形状である光インテグレータ本体部176に通して射出させることにより、光束の四角形状を成す断面領域Kedにおける光量が概略一定で、かつ、上記四角形状を成す断面領域Ked以外の領域における光量が概略零である光量分布を持つ光束にせしめることができる。
【0027】
上記のように、本発明の光インテグレータは、光インテグレータ本体部を、クラッド部で保護することができ、光インテグレータ本体部の側面に傷や汚染が生じることを防止することができるので、光インテグレータの光学性能の変動、すなわち光量分布を均一化させる性能や光インテグレータ中を通る光の伝播効率の変化を抑制することができる。
【0028】
また、光インテグレータ本体部176を石英部材で構成し、かつ、クラッド部177を構成するガラス部材にフッ素成分を含ませることにより、光インテグレータ本体部176と、この光インテグレータ本体部176の屈折率より低い屈折率を持つクラッド部177との屈折率差を増大させるようにしてもよい。このようにすることにより、光インテグレータ本体部176の側壁面178、すなわちクラッド部177と光インテグレータ本体部176との境界面での全反射臨界角を小さくすることができ、入射された光束を光インテグレータ本体部176内に伝播させるときの効率を高めることができる。
【0029】
なお、上記光インテグレータを製造する光インテグレータの製造方法としては、図3に示すような方法を採用することができる。すなわち、光インテグレータ本体部176より太径の、光を透過させる多角形形状(ここでは四角形状)の断面を持つコア用部材190とこのコア用部材190の回りに輪帯状に配置されたクラッド用部材191とからなる光インテグレータ形成用素材192を用意する。そして、上記光インテグレータ形成用素材192を輪帯状の中空ヒータ198に通して加熱し、軟化させた光インテグレータ形成用素材192を上記光の透過方向(図中矢印J方向)に引き延ばした後、引き延ばした光インテグレータ形成用素材192′を冷却して細長い光インテグレータ175を形成する方式を採用することができる。
【0030】
なお、上記光インテグレータ形成用素材192を軟化させる温度や、軟化した光インテグレータ形成用素材192を引き延ばす速度の制御によって、形成する光インテグレータ175の太さを所望の太さに定めることができる。
【0031】
以下、細径の光インテグレータ本体部を有する光インテグレータと、太径の光インテグレータ本体部を有する光インテグレータとについて説明する。
【0032】
細径の光インテグレータとしては、図4に示すように、例えば、多角形形状を成す光インテグレータ本体部176Aの断面の面積を0.00001mm^2以上、0.15mm^2以下とし、光インテグレータ本体部176Aの長さを2000mm以上とした光インテグレータ本体部176Aと、この光インテグレータ本体部176Aの側面に輪帯状に密着配置されたクラッド部177Aとからなる光インテグレータ175Aを製造することができる。
【0033】
このような細径の光インテグレータ175Aを形成する場合には、上記製造方法において、上記軟化させる光インテグレータ形成用素材192の温度を高くしたり、あるいは軟化した光インテグレータ形成用素材192を引き延ばす速度を早くするように制御する。
【0034】
従来、製造が難しく、断面積1.0mm^2以上、長さ150mm以下程度の寸法を有する光インテグレータ本体部しか製造できなかったものを、上記手法によれば、断面積を1/10以下にし、かつ、長さを10倍以上長くした光インテグレータ本体部176Aを得ることができる。これにより、内部での全反射回数を2桁程度増大させることができ、光インテグレータ本体部内に光束を通してこの光束の光量分布を均一化させる性能を飛躍的に向上させることができる。
【0035】
上記細径の光インテグレータ175Aは、図4に示すように、巻回されてなるものとすることができ、これにより、光インテグレータ175Aを設置するためのスペースを小さくすることができる。
【0036】
一方、太径の光インテグレータとしては、例えば、四角形状を成す光インテグレータ本体部176Bの断面の面積を0.15mm^2以上、0.7mm^2以下とし、光インテグレータ本体部176Bの長さを50mm以上、150mm以下とした光インテグレータ本体部176Bと、この光インテグレータ本体部176Aの側面に輪帯状に密着配置されたクラッド部177Bとからなる光インテグレータ175Bを製造することができる。ここで、例えば、図5に示すように、光インテグレータ本体部176Bの断面の短辺の長さL2を0.3mm、長辺の長さL3を0.9mmとし、光インテグレータ本体部176Bの長さを50mmにすることができる。また、クラッド部177Bの径D1は、例えば、0.9mm以上、1.1mm以下とすることができる。
【0037】
このような太径の光インテグレータ175Bを形成する場合には、上記製造方法において、軟化させた光インテグレータ形成用素材192の温度を上記細径の場合より低くしたり、あるいは軟化させた光インテグレータ形成用素材192を引き延ばす速度を上記細径の場合より遅くするように制御する。
【0038】
上記のように、従来、断面積1.0mm^2以上、長さ150mm以下程度の寸法を有する光インテグレータ本体部しか製造できなかったものを、上記手法によれば、断面積を1/10以下程度にし、かつ、長さを1/3程度にした光インテグレータ本体部176Aを得ることができる。これにより、光インテグレータの光学性能を低下させることなく、この光インテグレータを小型化することができる。
【0039】
上記太径の光インテグレータ175Bは、図6に示すように、例えば、90度だけ屈曲させたものとすることができ、この光インテグレータ175Bによって光の伝播方向を変えることができるので、光インテグレータ175Bの性能を低下させることなく上記光インテグレータ175Bの設置スペースの自由度を高めることができる。
【0040】
上記光インテグレータ本体部は、上記入射された光束を透過させるものであればどのような材料で構成されたものであってもよく、例えば、ガラス材料や樹脂材料で構成することができる。また、クラッド部は、光インテグレータによる光束の光量分布を均一化させる性能を低下させたり内部を通る光束の伝播を妨げたりしない材料で構成されたものであり、例えば、ガラス材料や樹脂材料で構成することができる。
【0041】
[[光インテグレータを搭載した露光装置の説明]]
以下、クラッド部で光インテグレータ本体部を保護した本発明の光インテグレータを搭載した露光装置について説明する。
【0042】
図7は上記露光装置の外観を示す斜視図、図8は露光ヘッドを用いて感光材料を露光する様子を示す斜視図、図9(A)は感光材料上に形成される露光領域を示す平面図、図9(B)は各露光ヘッドによる露光エリアの位置関係を示す図、図10は露光装置が備える露光ヘッドの光学系の光路を示す図、図11は露光ヘッドの光学系の概略構成を示す斜視図である。
【0043】
なお、この露光装置は、プリント配線基板の作成に用いられるものであり、基板上に感光材料を積層してなるプリント配線基板用素材に配線パターン(画像パターンともいう)を露光するものである。
【0044】
[露光装置の概略構成の説明]
図7に示すように、上記本発明の光インテグレータを搭載した露光装置200は、スキャナユニット162と、このスキャナユニット162を支持する本体部とからなる。上記本体部は、プリント配線基板用素材30の裏面(感光材料30Kの側とは反対側の面)を吸着して保持する平板状の移送ステージ152を備え、この移送ステージ152を副走査方向(図中Y方向)に移動可能に支持する上記副走査方向に延びる2本のガイド158を設置台156上に有している。移送ステージ152は、ガイド158によって副走査方向に往復移動可能に支持され、この移送ステージ152の長手方向が副走査方向を向くように配置されている。なお、この投影露光装置には、移送ステージ152をガイド158に沿って駆動するための図示しない駆動部が備えられている。
【0045】
設置台156の中央部には、移送ステージ152の移動経路を跨ぐようにコ字状のゲート160が設けられている。コ字状のゲート160の端部の各々は、設置台156の両側面に固定されている。このゲート160にはスキャナユニット162、および感光材料30Kが積層されたプリント配線基板用素材30の先端および後端を検知する複数(例えば2個)のセンサ164が各々取り付けられて、移送ステージ152の移動経路の上方に固定配置されている。なお、スキャナユニット162およびセンサ164は、これらを制御する後述のコントローラに接続されている。
【0046】
スキャナユニット162は、図8および図9(B)に示すように、m行n列(例えば3行5列)の略マトリックス状に配列された複数(例えば14個)の露光ヘッド166を備えている。この例では、プリント配線基板用素材30の幅との関係で、1行目および2行目には5個、3行目には4個の露光ヘッド166を配置してある。なお、m行目のn列目に配列された個々の露光ヘッドを示す場合は、露光ヘッド166mnと表記する。
【0047】
露光ヘッド166による露光エリア168は、副走査方向を短辺とする矩形状である。従って、移送ステージ152の移動に伴い、プリント配線基板用素材30には露光ヘッド166ごとに帯状の露光済み領域170が形成される。なお、m行目のn列目に配列された個々の露光ヘッドによる露光エリアを示す場合は、露光エリア168mnと表記する。
【0048】
また、図9(A)および(B)に示すように、帯状の露光済み領域170が副走査方向と直交する方向に隙間無く並ぶように、ライン状に配列された各行の露光ヘッドの各々は、配列方向に所定間隔(露光エリアの長辺の自然数倍、本例では2倍)ずらして配置されている。このため、1行目の露光エリア16811と露光エリア16812との間の露光できない部分は、2行目の露光エリア16821と3行目の露光エリア16831とにより露光することができる。
【0049】
露光ヘッド16611〜166mn各々は、上述のように入射したレーザ光を画像データに応じて画素ごとに変調するDMD80を備えている。各露光ヘッド166は、データ処理部とミラー駆動制御部とを備えた後述するコントローラ302に接続されている。このデータ処理部では、入力された画像パターン(配線パターン)を示すデータに基づいて、DMD80の各微小ミラーを制御するための制御信号を生成する。また、ミラー駆動制御部では、データ処理部で生成した制御信号に基づいて、DMD80の各微小ミラーをオン/オフさせる。
【0050】
[露光ヘッド166の概略構成の説明]
図10、11に示すように、上記露光ヘッド166は、光源66と、光源66から発せられた光を反射させ変調させる空間光変調手段であるDMD80と、上記DMD80で空間光変調された光をプリント配線基板用素材30の表面に積層された感光材料30K上に結像させる結像光学系51を備えている。
【0051】
この露光ヘッド166は、さらに、光源66から発せられた光を入射させ概略均一な強度分布を持つ光となるように補正する光インテグレータを備えた光束光量分布調節光学系70、光束光量分布調節光学系70から射出された光を反射して光路の向きを変更させるミラー69、およびミラー69で反射させた光束を全反射させてDMD80に入射させるとともに、DMD80から射出された空間光変調された光を透過させるTIR(全反射)プリズム67等を備えている。
【0052】
[露光ヘッド166を構成する各構成要素の説明]
<光源66>
光源66は、波長405nmの光を発する複数のGaN系半導体レーザから射出された各レーザ光を1本の合波用光ファイバ中に合波させる合波ユニット(図示は省略)を複数備えており、各合波ユニットの合波用光ファイバを複数本束ねてなる光ファイバ束66Aから上記波長405nmのレーザ光Leを射出させるものである。なお、光源66から発せられる光は波長405nmのレーザ光に限らず、感光材料30Kを露光可能なものであればどのような波長の光でもよい。
【0053】
<光束光量分布調節光学系70>
光束光量分布調節光学系70は、光源66の光ファイバ束66Aから射出されたレーザ光Leを集光する集光レンズ71、この集光レンズ71を通過したレーザ光Leの光路に挿入された1方向に延びる光インテグレータ175、およびこの光インテグレータ175の下流側つまりミラー69の側に配置されたコリメートレンズ72から構成されている。
【0054】
<DMD80>
図12は2次元状に配列された多数の微小ミラーの一部分を拡大して示す図、図13は微小ミラーの動作を示す図、図14はミラーアレイ中の微小ミラーの使用領域の例を示す図である。
【0055】
図12に示すように、DMD80は、1画素を構成するための微小ミラー82を多数格子状に(例えば1024個×768個等)配列して構成したものである。この装置では、各微小ミラー82が感光材料30Kに露光する画像パターン(配線パターン)の各画素に対応し、各微小ミラー82は各画素毎に作成したデータの値に基づいて個別に制御される。この制御により、各微小ミラー82に入射したレーザ光が、感光材料30Kを露光する光路に向かう露光方向、またはこの露光方向から外れた非露光方向のいずれかの方向に反射せしめられ、露光方向に向かうレーザ光のみが、所定の光路を通って上記プリント配線基板用素材30の感光材料30Kの露光に用いられる。すなわち、レーザ光を露光方向に反射させたり(オン)、あるいはレーザ光を非露光方向に反射させたり(オフ)するように多数の微小ミラー82のそれぞれを制御することにより感光材料30K上に所望の画像パターンを露光する。
【0056】
上記DMD80は、SRAMセル(メモリセル)83上に、微小ミラー(マイクロミラー)が支柱により支持されて配置されたものであり、画像パターンの画素(ピクセル)を構成する多数(例えば1024個×768個)の微小ミラーを格子状に配列して構成されたものである。各画素に対応する支柱に支えられた微小ミラー82の表面はアルミニウム等の反射率の高い材料が蒸着されている。なお、微小ミラー82の反射率は90%以上である。また、微小ミラー82の直下には、ヒンジおよびヨークを含む支柱を介して通常の半導体メモリの製造ラインで製造されるシリコンゲートのCMOSのSRAMセル83が配されており、全体はモノリシックに構成されている。
【0057】
DMD80のSRAMセル83にデジタル信号が書き込まれると、支柱に支えられた微小ミラー82が、この微小ミラー82の対角線の回りに±α度(例えば±10度)の範囲で傾けられる。図13(A)は、微小ミラー82がオン状態である+α度に傾いた状態を示し、図13(B)は、微小ミラー82がオフ状態である−α度に傾いた状態を示す。したがって、画像信号に応じて、DMD80の各ピクセルにおける微小ミラー82の傾きを、図13に示すようにオン/オフ制御することによって、DMD80に入射したレーザ光Leはそれぞれの微小ミラー82の傾きに応じた方向、すなわち上記露光方向、非露光方向へ反射する。
【0058】
上記微小ミラー82のオン/オフ制御は、DMD80に接続された後述するコントローラ302によって行われる。
【0059】
次に、DMD80の部分使用について説明する。図14(A)および(B)に示すように、DMD80には、露光する際の主走査方向、すなわち列方向に1024個(画素)配置された微小ミラー82が、露光する際の副走査方向、すなわち行方向に756個(画素列)配列されているが、本例では、コントローラにより一部の微小ミラー82の列(例えば、1024列×300行)だけを駆動するように制御がなされる。
【0060】
例えば、図14(A)に示すように、DMD80の756行の行方向の中央部に配置された微小ミラー82の行列領域80Cのみを制御してもよく、図14(B)に示すように、ミラーアレイ部81の行方向の端部に配置された微小ミラー82の行列領域80Tのみを制御してもよい。DMD80を制御する際のデータ処理速度には限界があり、制御する微小ミラーの数(画素数)が多くなるにしたがって各微小ミラー82の変調速度が低下するので、ミラーアレイ部81中の一部分だけを使用することで、この一部分を構成するそれぞれの微小ミラー82の変調速度を速くすることができる。
【0061】
<結像光学系51>
結像光学系51は、図10に示すように、レンズ系52,54からなる第1結像光学系51A、マイクロレンズアレイ55、アパーチャアレイ59、レンズ系57,58からなる第2結像光学系51Bがこの順に光路の上流側から下流側に並べられて構成されている。上記マイクロレンズアレイ55は、DMD80の各微小ミラー82で反射され上記第1結像光学系51Aを通った、上記各微小ミラー82に対応する各光束のそれぞれを通す各マイクロレンズ55aが配置されてなるものである。また、アパーチャアレイ59は、マイクロレンズアレイ55の各マイクロレンズ55aに対応させて形成した多数のアパーチャ59aからなるものである。
【0062】
上記第1結像光学系51Aは、DMD80による像を3倍に拡大してマイクロレンズアレイ55中に結像する。そして第2結像光学系51Bは、マイクロレンズアレイ55中に結像させた像をさらに拡大してプリント配線基板用素材30の感光材料30K上に結像させる。その結果、結像光学系51全体としては、DMD80によって空間光変調された画像パターンを5倍に拡大してプリント配線基板用素材30の感光材料30K上に結像させることになる。
【0063】
なお、上記移送ステージ152上に載置されたプリント配線基板用素材30は、後述するステージ駆動装置により副走査方向(図10の紙面に対して垂直な方向、図中Y方向)に搬送される。
【0064】
<露光装置の電気的な構成に関する説明>
次に、露光装置200の電気的な構成について説明する。図15は露光装置の電気的構成を示すブロック図である。
【0065】
図に示すように全体制御部300には変調回路301が接続されている。変調回路301は、画像パターンを示す画像データを取得する。また、その変調回路301にはDMD80を制御するコントローラ302が接続されている。さらに、全体制御部300には、光源66に配されたレーザモジュールを駆動するLD(Laser Diode)駆動回路303が接続されている。また、全体制御部300には、移送ステージ152を駆動するステージ駆動装置304が接続されている。
【0066】
[露光装置の動作についての説明]
次に、上記露光装置200の動作について説明する。スキャナユニット162の各露光ヘッド166の光源66を構成するGaN系半導体レーザの各々から発せられた各レーザ光の光束は合波され光ファイバ束66Aの端面から射出される。
【0067】
画像パターンの露光に際しては、上記画像データが変調回路301からDMD80のコントローラ302に入力され、コントローラ302のフレームメモリに一旦記憶される。
【0068】
プリント配線基板用素材30を表面に吸着した移送ステージ152は、ステージ駆動装置304の駆動により、ガイド158に沿って上流側から下流側に一定速度で移動する。移送ステージ152がゲート160の下を通過する際に、ゲート160に取り付けられたセンサ164によりプリント配線基板用素材30の先端が検出されると、フレームメモリに記憶された上記画像パターンを作成するための画像データがコントローラ302のデータ処理部によって読み出され、データ処理部がその画像データに基づいて露光ヘッド166ごとの制御信号を生成する。そして、ミラー駆動制御部が、上記生成された制御信号に基づいて露光ヘッド166ごとにDMD80の微小ミラーの各々をオンオフ制御する。なお、本例の場合、上記微小ミラーのサイズは14μm×14μmである。
【0069】
光源66の光ファイバ束66Aから射出されたレーザ光Leの光束は、光束光量分布調節光学系70に伝播されると、集光レンズ71で集光され光インテグレータ175の一端173から光インテグレータ本体部176中へ入射する。上記レーザ光Leの光束は光インテグレータ本体部176中を伝播しながら上記光束の光量分布が均一化され、かつ、上記光束の断面形状が上記光インテグレータ本体部176の断面形状と相似な形状に成形されて、この光インテグレータ175の他端174から射出される。光インテグレータ175から射出されたレーザ光Leの光束はコリメートレンズ72によって平行光束となり、光束光量分布調節光学系70から射出される。
【0070】
光束光量分布調節光学系70から平行光束となって射出されたレーザ光Leは、ミラー69で反射され、さらにTIR(全反射)プリズム67で反射されてDMD80中の四角形状の領域へ入射する。
【0071】
上記DMD80中の四角形状の領域は、コントローラにより駆動され制御される微小ミラー82が配置されている上述の1024列×300行の領域である。すなわち、光インテグレータ本体部176の断面形状は、DMD80中の上記レーザ光Leを空間光変調させる領域の形状と相似である。
【0072】
レーザ光LeをDMD80に入射させると、DMD80の微小ミラー82がオン状態のときにこの微小ミラー82で反射したレーザ光は、結像光学系51を通ってプリント配線基板用素材30の感光材料30K上に結像され、感光材料30K上の露光エリア168を露光する。また、プリント配線基板用素材30を移送ステージ152と共に一定速度でステージ移動方向に移動させることにより、このプリント配線基板用素材30は上記ステージ移動方向とは反対方向に順次露光され、感光材料30K上に露光ヘッド166ごとの帯状の露光済み領域170が形成される。
【0073】
スキャナユニット162によるプリント配線基板用素材30への露光が終了し、センサ164がプリント配線基板用素材30の後端を検出すると、移送ステージ152は、ステージ駆動装置304の駆動により、ガイド158に沿ってゲート160の最上流側にある原点に復帰し、次のプリント配線基板用素材の露光への使用が可能となる。
【0074】
なお、本実施の形態では、露光装置200で使用する光源は、GaN系半導体レーザとしたが、例えば、固体レーザ、ガスレーザなども採用できる。具体的には、波長約355nmのYAGレーザとSHGを組み合わせたレーザ、波長約355nmのYLFレーザとSHGを組み合わせたレーザ、波長約266nmのYAGレーザとSHGを組み合わせたレーザ、波長約248nmのエキシマレーザ、波長約193nmのエキシマレーザなどを採用することもできる。さらに、上記光源として、レーザ光源ではなく水銀ランプ等を採用することもできる。
【0075】
なお、上記露光方式は、配線パターンを露光する場合に限らず、どのような画像パターンあるいは画像を露光する場合にも適用することができる。
【0076】
また、上記実施の形態においては、空間光変調手段として、微小ミラーを2次元状に多数配列してなるミラーアレイ部を有するDMDを用いて感光材料を露光する露光方式について説明したが、このような場合に限らず、どのような方式の空間光変調手段を使用してもよい。
【0077】
なお、上記露光装置の各部の駆動機構は省略しているが、これらの駆動機構としては従来より知られているものを用いることができる。例えば、スライド機構としてはレール上に移動台を移動させるボール・レールシステム、あるいはエアスライドシステム等を採用することができ、回転機構としてはボールベアリング、空気軸受等を採用することができ、駆動力伝達機構としては、カム機構、リンク機構、ラック・ピニオン機構、ボールネジ・ボールブッシュ機構、エアスライド機構、あるいはピストン・シリンダ機構等を採用することができる。また、駆動原としては、モータ、油圧アクチュエータ、空圧アクチュエータ等を採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】光インテグレータの概略構成を示す斜視図
【図2】光インテグレータ本体部中を全反射しながら伝播する光束の様子を示す断面図
【図3】光インテグレータの製造方法を示す斜視図
【図4】細径の光インテグレータを示す斜視図
【図5】太径の光インテグレータを示す斜視図
【図6】屈曲した太径の光インテグレータを示す斜視図である。
【図7】露光装置の外観を示す斜視図
【図8】露光ヘッドを用いて感光材料を露光する様子を示す斜視図
【図9】図9(A)は感光材料上に形成される露光領域を示す平面図、図9(B)は各露光ヘッドによる露光エリアの位置関係を示す図
【図10】露光装置が備える露光ヘッドの光学系の光路を示す図
【図11】露光ヘッドの光学系の概略構成を示す斜視図
【図12】2次元状に配列された多数の微小ミラーの一部分を拡大して示す図
【図13】微小ミラーの動作を示す図
【図14】ミラーアレイ中の微小ミラーの使用領域の例を示す図
【図15】露光装置の電気的構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0079】
173 光インテグレータ本体部の一端
174 光インテグレータ本体部の他端
175 光インテグレータ
176 光インテグレータ本体部
177 クラッド部
178 側壁面
Ke 光束

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入射された光束を全反射させながら光インテグレータの内部に通して該光インテグレータから射出させることにより、前記光束の光量分布を均一化し、かつ、前記光束の断面形状を所定形状に成形する光束光量分布調節方法であって、
前記光インテグレータとして、前記光束を透過させる前記所定形状の断面を持つ細長い光インテグレータ本体部と、該光インテグレータ本体部の側面に輪帯状に密着配置されたクラッド部とからなるものを使用することを特徴とする光束光量分布調節方法。
【請求項2】
入射された光束を全反射させながら内部に通して射出させることにより、前記光束の光量分布を均一化し、かつ、前記光束の断面形状を所定形状に成形する光インテグレータであって、
前記光束を透過させる前記所定形状の断面を持つ細長い光インテグレータ本体部と、該光インテグレータ本体部の側面に輪帯状に密着配置されたクラッド部とからなることを特徴とする光インテグレータ。
【請求項3】
前記光インテグレータが、光源と、該光源から射出された光束を空間光変調する空間光変調手段と、前記空間光変調された光を感光材料上に結像させる結像手段とを備えた露光装置において、前記光源と前記空間光変調手段との間に配置されたものであり、
前記光インテグレータ本体部の断面形状が、前記空間光変調手段中の前記光束を空間光変調する領域の形状と相似であることを特徴とする請求項2記載の光インテグレータ。
【請求項4】
前記光インテグレータ本体部が屈曲あるいは巻回されていることを特徴とする請求項2または3記載の光インテグレータ。
【請求項5】
前記所定形状を成す光インテグレータ本体部の断面の面積が0.00001mm^2以上、0.15mm^2以下であることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項記載の光インテグレータ。
【請求項6】
前記光インテグレータ本体部の長さが2000mm以上であることを特徴とする請求項5記載の光インテグレータ。
【請求項7】
前記所定形状を成す光インテグレータ本体部の断面の面積が0.15mm^2以上、0.7mm^2以下であることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項記載の光インテグレータ。
【請求項8】
前記光インテグレータ本体部の長さが50mm以上、150mm以下であることを特徴とする請求項7記載の光インテグレータ。
【請求項9】
前記所定形状が多角形形状であることを特徴とする請求項2から8のいずれか1項記載の光インテグレータ。
【請求項10】
前記請求項2から9のいずれか1項記載の光インテグレータを製造する光インテグレータの製造方法であって、
前記光インテグレータ本体部より太径の前記光束を透過させる前記所定形状の断面を持つコア用部材と該コア用部材の回りに輪帯状に配置されたクラッド用部材とからなる光インテグレータ形成用素材を用意し、該光インテグレータ形成用素材を過熱し軟化させて、この光インテグレータ形成用素材を前記光束を透過させる方向に引き延ばした後、前記引き延ばした光インテグレータ形成用素材を冷却して細長い前記光インテグレータを形成することを特徴とする光インテグレータの製造方法。
【請求項11】
前記請求項2から9のいずれか1項記載の光インテグレータを備えたことを特徴とする露光装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2007−4012(P2007−4012A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−186455(P2005−186455)
【出願日】平成17年6月27日(2005.6.27)
【出願人】(000005201)富士フイルムホールディングス株式会社 (7,609)
【Fターム(参考)】