説明

光源装置、光走査装置及び画像形成装置

【課題】伝送ロスを小さくすることができる光源装置を提供する。
【解決手段】 光走査装置は、2つの光源ユニット、2つの光束分割部材、光偏向器、4つの走査光学系、及び走査制御装置などを備えている。各光源ユニットは、面発光レーザアレイチップ100を含む光源を有し、該面発光レーザアレイチップ100は、回路基板102の+a側の面に接着剤で接着されている。そして、面発光レーザアレイチップ100は、ボンディングワイヤ103によって回路基板102と電気的に接続されている。また、回路基板102の−a側の面には、面発光レーザアレイチップ100の複数の発光部を個別に駆動するための駆動回路を有するICチップ106が実装されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源装置、光走査装置及び画像形成装置に係り、更に詳しくは、複数の発光部を有する光源装置、該光源装置を含む光走査装置、及び該光走査装置を備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真の画像記録では、レーザを用いた画像形成装置が広く用いられている。この場合、画像形成装置は光走査装置を備え、感光性を有するドラムの軸方向にポリゴンスキャナ(例えば、ポリゴンミラー)を用いてレーザ光を走査しつつ、ドラムを回転させ潜像を形成する方法が一般的である。このような電子写真の分野では、画像品質を向上させるために画像の高密度化、及び操作性を向上させるために画像出力の高速化が画像形成装置に求められている。上記高密度化と高速化を両立させる方法の一つとして、ドラム表面を複数の光で同時に走査するいわゆるマルチビーム化が考えられた。
【0003】
例えば、特許文献1には、半導体レーザを複数の外部接続端子を有する表面実装可能なパッケージに収納した光源部と、光源部を表面実装する基板と、半導体レーザから出射されるレーザ光をカップリングするためのカップリングレンズとを備えた光源装置が開示されている。
【0004】
特許文献2には、面発光型の半導体レーザチップをレーザ光源として備えた半導体レーザ装置を結像光学系が搭載される支持構造体に取り付けるための半導体レーザ装置の取付構造が開示されている。
【0005】
特許文献3には、半導体レーザを複数個備えるレーザ光源部の光出力を制御する光出力制御装置が開示されている。
【0006】
特許文献4には、面発光レーザから射出され、アパーチャで整形されコリメータレンズでコリメートされたレーザビームを光偏向器で偏向して被走査面を走査露光すると共に、レーザビームの一部をビーム分離手段で反射し受光素子で光量を検出する光走査装置が開示されている。この光走査装置では、面発光レーザと受光素子は同一回路基板上に設けられている。
【0007】
特許文献5には、面発光レーザから出射され、コリメータレンズでコリメートされたレーザビームを光偏向器で偏向して被走査面を走査露光すると共に、レーザビームの一部をビーム分離手段で反射し受光素子で光量を検出する光走査装置が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1〜特許文献5では、レーザチップと駆動ICとの間隔が長く、伝送ロスが大きいという不都合があった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、第1の観点からすると、複数の発光部を有する半導体レーザチップと、該半導体レーザチップがパッケージ部材を介さずに表面実装されている回路基板と、を備える光源装置である。
【0010】
本発明は、第2の観点からすると、光によって被走査面を走査する光走査装置であって、本発明の光源装置と、前記光源装置からの光を偏向する光偏向器と、前記光偏向器で偏向された光を前記被走査面上に集光する走査光学系と、を備える光走査装置である。
【0011】
本発明は、第3の観点からすると、少なくとも1つの像担持体と、前記少なくとも1つの像担持体を、画像情報に応じて変調された光によって走査する本発明の光走査装置と、を備える画像形成装置である。
【発明の効果】
【0012】
本発明の光源装置によれば、伝送ロスを小さくすることができる。
【0013】
本発明の光走査装置によれば、消費電力の低減を図ることができる。
【0014】
本発明の画像形成装置によれば、消費電力の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係るカラープリンタの概略構成を説明するための図である。
【図2】図1における光走査装置を説明するための図(その1)である。
【図3】図1における光走査装置を説明するための図(その2)である。
【図4】図1における光走査装置を説明するための図(その3)である。
【図5】図1における光走査装置を説明するための図(その4)である。
【図6】光源に含まれる面発光レーザアレイチップを説明するための図である。
【図7】面発光レーザアレイチップにおける複数の発光部の配列を説明するための図である。
【図8】図8(A)及び図8(B)は、それぞれ液晶偏向素子を説明するための図である。
【図9】光走査装置における主要な光学素子の位置関係を説明するための図である。
【図10】図9における具体例を説明するための図である。
【図11】第1走査レンズの光学面形状を説明するための図である。
【図12】第2走査レンズの光学面形状を説明するための図である。
【図13】図13(A)及び図13(B)は、それぞれ第2走査レンズの形状を説明するための図である。
【図14】第2走査レンズを保持する板金部材を説明するための図である。
【図15】第2走査レンズが板金部材に保持されている状態を説明するための図である。
【図16】板ばねを説明するための図である。
【図17】図15のA−A断面図である
【図18】第2走査レンズが装着された板金部材の光学ハウジングへの保持を説明するための図である。
【図19】調整ねじの突出し量を調整するためのステッピングモータを説明するための図である。
【図20】走査制御装置の構成を説明するためのブロック図である。
【図21】面発光レーザアレイチップが回路基板に接着されている状態を説明するための図である。
【図22】図22(A)及び図22(B)は、それぞれ位置決め部材を説明するための図である。
【図23】図23(A)及び図23(B)は、それぞれ支持部材を説明するための図である。
【図24】支持部材と位置決め部材との関係を説明するための図である。
【図25】カップリングレンズの位置調整を説明するための図である。
【図26】支持部材の固定を説明するための図である。
【図27】カバーガラスを用いた例を説明するための図である。
【図28】光源ユニットの変形例1を説明するための図である。
【図29】カップリングレンズの傾斜条件を説明するための図(その1)である。
【図30】カップリングレンズの傾斜条件を説明するための図(その2)である。
【図31】図28におけるカップリングレンズの変形例を説明するための図である。
【図32】光源ユニットの変形例2を説明するための図である。
【図33】光源ユニットの変形例3を説明するための図である。
【図34】図33におけるフォトセンサを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態を図1〜図27に基づいて説明する。図1には、一実施形態に係るカラープリンタ2000の概略構成が示されている。
【0017】
このカラープリンタ2000は、4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)を重ね合わせてフルカラーの画像を形成するタンデム方式の多色カラープリンタであり、光走査装置2010、4つの感光体ドラム(2030a、2030b、2030c、2030d)、4つのクリーニングユニット(2031a、2031b、2031c、2031d)、4つの帯電装置(2032a、2032b、2032c、2032d)、4つの現像ローラ(2033a、2033b、2033c、2033d)、4つのトナーカートリッジ(2034a、2034b、2034c、2034d)、転写ベルト2040、転写ローラ2042、定着装置2050、給紙コロ2054、レジストローラ対2056、排紙ローラ2058、給紙トレイ2060、排紙トレイ2070、通信制御装置2080、及び上記各部を統括的に制御するプリンタ制御装置2090などを備えている。
【0018】
ここでは、XYZ3次元直交座標系において、各感光体ドラムの長手方向(回転軸方向)に沿った方向をY軸方向、4つの感光体ドラムの配列方向に沿った方向をX軸方向として説明する。
【0019】
通信制御装置2080は、ネットワークなどを介した上位装置(例えばパソコン)との双方向の通信を制御する。
【0020】
プリンタ制御装置2090は、CPU、該CPUにて解読可能なコードで記述されたプログラム及び該プログラムを実行する際に用いられる各種データが格納されているROM、作業用のメモリであるRAM、アナログデータをデジタルデータに変換するAD変換回路などを有している。そして、プリンタ制御装置2090は、上位装置からの画像情報を光走査装置2010に送る。
【0021】
感光体ドラム2030a、帯電装置2032a、現像ローラ2033a、トナーカートリッジ2034a、及びクリーニングユニット2031aは、組として使用され、ブラックの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Kステーション」ともいう)を構成する。
【0022】
感光体ドラム2030b、帯電装置2032b、現像ローラ2033b、トナーカートリッジ2034b、及びクリーニングユニット2031bは、組として使用され、シアンの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Cステーション」ともいう)を構成する。
【0023】
感光体ドラム2030c、帯電装置2032c、現像ローラ2033c、トナーカートリッジ2034c、及びクリーニングユニット2031cは、組として使用され、マゼンタの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Mステーション」ともいう)を構成する。
【0024】
感光体ドラム2030d、帯電装置2032d、現像ローラ2033d、トナーカートリッジ2034d、及びクリーニングユニット2031dは、組として使用され、イエローの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Yステーション」ともいう)を構成する。
【0025】
各感光体ドラムはいずれも、その表面に感光層が形成されている。すなわち、各感光体ドラムの表面がそれぞれ被走査面である。なお、各感光体ドラムは、不図示の回転機構により、図1における面内で矢印方向に回転するものとする。
【0026】
各帯電装置は、対応する感光体ドラムの表面をそれぞれ均一に帯電させる。
【0027】
光走査装置2010は、プリンタ制御装置2090からの多色の画像情報(ブラック画像情報、シアン画像情報、マゼンタ画像情報、イエロー画像情報)に基づいて、各色毎に変調された光束を、対応する帯電された感光体ドラムの表面にそれぞれ照射する。これにより、各感光体ドラムの表面では、画像情報に対応した潜像が各感光体ドラムの表面にそれぞれ形成される。ここで形成された潜像は、感光体ドラムの回転に伴って対応する現像ローラの方向に移動する。この光走査装置2010の詳細については後述する。
【0028】
各現像ローラは、回転に伴って、対応するトナーカートリッジからのトナーが、その表面に薄く均一に塗布される。そして、各現像ローラの表面のトナーは、対応する感光体ドラムの表面に接すると、該表面における光が照射された部分にだけ移行し、そこに付着する。すなわち、各現像ローラは、対応する感光体ドラムの表面に形成された潜像にトナーを付着させて顕像化させる。ここでトナーが付着した像(トナー画像)は、感光体ドラムの回転に伴って転写ベルト2040の方向に移動する。
【0029】
イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各トナー画像は、所定のタイミングで転写ベルト2040上に順次転写され、重ね合わされて多色のカラー画像が形成される。
【0030】
給紙トレイ2060には記録紙が格納されている。この給紙トレイ2060の近傍には給紙コロ2054が配置されており、該給紙コロ2054は、記録紙を給紙トレイ2060から1枚ずつ取り出し、レジストローラ対2056に搬送する。該レジストローラ対2056は、所定のタイミングで記録紙を転写ベルト2040と転写ローラ2042との間隙に向けて送り出す。これにより、転写ベルト2040上のカラー画像が記録紙に転写される。ここでカラー画像が転写された記録紙は、定着装置2050に送られる。
【0031】
定着装置2050では、熱と圧力とが記録紙に加えられ、これによってトナーが記録紙上に定着される。ここでトナーが定着された記録紙は、排紙ローラ2058を介して排紙トレイ2070に送られ、排紙トレイ2070上に順次積み重ねられる。
【0032】
各クリーニングユニットは、対応する感光体ドラムの表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラムの表面は、再度対応する帯電装置に対向する位置に戻る。
【0033】
次に、前記光走査装置2010の構成について説明する。
【0034】
光走査装置2010は、一例として図2〜図5に示されるように、2つの光源ユニット(2200A、2200B)、2つの開口板(2202A、2202B)、2つの光束分割部材(2203A、2203B)、4つの液晶偏向素子(2205a、2205b、2205c、2205d)、4つのシリンドリカルレンズ(2204a、2204b、2204c、2204d)、ポリゴンミラー2104、4つの第1走査レンズ(2105a、2105b、2105c、2105d)、8つの折り返しミラー(2106a、2106b、2106c、2106d、2108a、2108b、2108c、2108d)、4つの第2走査レンズ(2107a、2107b、2107c、2107d)、4つの同期ミラー(2110a、2110b、2110c、2110d)、4つの先端同期検知センサ(2111a、2111b、2111c、2111d)、及び走査制御装置3022(図2〜図5では図示省略、図20参照)などを備えている。そして、これらは、不図示の光学ハウジングに取り付けられている。
【0035】
また、以下では、便宜上、主走査方向に対応する方向を「主走査対応方向」と略述し、副走査方向に対応する方向を「副走査対応方向」と略述する。
【0036】
光源ユニット2200Aと光源ユニット2200Bは、X軸方向に関して離れた位置に配置されている。
【0037】
各光源ユニットは、光源及びカップリングレンズをそれぞれ有している。
【0038】
各光源は、いずれも、一例として図6に示されるように、同一基板上に32個の発光部が2次元的に配列されている面発光レーザアレイチップ100を有している。
【0039】
この面発光レーザアレイチップ100は、n−GaAs基板上にMOCVD法により複数の半導体層が形成され、ドライエッチングによるメサ形成、選択酸化、保護膜付加、及び電極形成等の工程を経て作製されている。
【0040】
32個の発光部は、図7に示されるように、すべての発光部を副走査対応方向に伸びる仮想線上に正射影したときの発光部間隔(以下では、「副走査発光部間隔」ともいう)が等間隔d1となるように配置されている。なお、本明細書では、「発光部間隔」とは2つの発光部の中心間距離をいう。
【0041】
各発光部は、発振波長が780nm帯の面発光レーザである。
【0042】
各カップリングレンズは、対応する光源から射出された光束の光路上に配置され、該光束を略平行光束とする。カップリングレンズを通過した光束が、各光源ユニットから射出される光束である。なお、各光源ユニットの詳細については後述する。
【0043】
開口板2202Aは、開口部を有し、光源ユニット2200Aから射出された光束を整形する。開口板2202Bは、開口部を有し、光源ユニット2200Bから射出された光束を整形する。
【0044】
光束分割部材2203Aは、開口板2202Aの開口部を通過した光束の光路上に配置され、該光束を2つの光束に分割する。また、光束分割部材2203Bは、開口板2202Bの開口部を通過した光束の光路上に配置され、該光束を2つの光束に分割する。
【0045】
各光束分割部材は、入射光束の半分を透過させ、残りを反射するハーフミラー面と、該ハーフミラー面で反射された光束の光路上にハーフミラー面に平行に配置された反射ミラー面とを有している。すなわち、各光束分割部材は、入射光束を互いに平行な2つの光束に分割する。
【0046】
液晶偏向素子2205aは、光束分割部材2203Aからの2つの光束のうち−Z側の光束の光路上に配置され、液晶偏向素子2205bは、光束分割部材2203Aからの2つの光束のうち+Z側の光束の光路上に配置されている。
【0047】
また、液晶偏向素子2205cは、光束分割部材2203Bからの2つの光束のうち+Z側の光束の光路上に配置され、液晶偏向素子2205dは、光束分割部材2203Bからの2つの光束のうち−Z側の光束の光路上に配置されている。
【0048】
各液晶偏向素子は、印加電圧に応じて、入射光をZ軸方向に関して偏向することができる。各液晶偏向素子は、2枚の透明なガラス板の間に液晶が封入された構成であり、一例として図8(A)に示されるように、一方のガラス板の表面の上下に電極が形成されている。この電極間に電位差が与えられると、一例として図8(B)に示されるように、Z軸方向に関して電位の傾斜が発生し、それに応じて液晶の配向が変化し、その結果、Z軸方向に関して屈折率の傾斜が発生する。これにより、プリズムと同様に光の射出軸をZ軸方向に関してわずかに傾けることができる。なお、液晶としては誘電異方性を有するネマティック液晶等が用いられる。
【0049】
シリンドリカルレンズ2204aは、液晶偏向素子2205aを介した光束の光路上に配置され、シリンドリカルレンズ2204bは、液晶偏向素子2205bを介した光束の光路上に配置されている。
【0050】
シリンドリカルレンズ2204cは、液晶偏向素子2205cを介した光束の光路上に配置され、シリンドリカルレンズ2204dは、液晶偏向素子2205dを介した光束の光路上に配置されている。
【0051】
各シリンドリカルレンズは、一側の光学面を平面、他側の光学面をZ軸方向に関して共通の曲率を有し、ポリゴンミラー2104における光束の偏向反射位置までの光路長が互いに等しくなるように配置されている。
【0052】
各シリンドリカルレンズは、Z軸方向に強いパワーを有し、ポリゴンミラー2104の偏向反射面近傍に主走査対応方向に長い線像を形成する。
【0053】
ポリゴンミラー2104は、2段構造の4面鏡を有し、各鏡がそれぞれ偏向反射面となる。
【0054】
そして、1段目(下段)の4面鏡ではシリンドリカルレンズ2204aからの光束及びシリンドリカルレンズ2204dからの光束がそれぞれ偏向され、2段目(上段)の4面鏡ではシリンドリカルレンズ2204bからの光束及びシリンドリカルレンズ2204cからの光束がそれぞれ偏向されるように配置されている。
【0055】
シリンドリカルレンズ2204a及びシリンドリカルレンズ2204bからの光束はポリゴンミラー2104の−X側に偏向され、シリンドリカルレンズ2204c及びシリンドリカルレンズ2204dからの光束はポリゴンミラー2104の+X側に偏向される。
【0056】
なお、1段目の4面鏡及び2段目の4面鏡は、1段目の4面鏡における偏向反射面と2段目の4面鏡における偏向反射面とが平行にならないように設定されている。ここでは、Z軸方向からみたとき、1段目の4面鏡と2段目の4面鏡は45°ずれて(図2参照)回転し、書き込み走査は1段目と2段目とで交互に行われる。これにより、1つの光源で2つの感光体ドラムへの書き込みが可能となる。
【0057】
また、1段目の4面鏡と2段目の4面鏡との間には、溝が設けられており、風損を低減した形状となっている。各4面鏡のZ軸方向の寸法(厚さ)は約2mmである。
【0058】
第1走査レンズ2105a及び第1走査レンズ2105bは、ポリゴンミラー2104の−X側に配置され、第1走査レンズ2105c及び第1走査レンズ2105dは、ポリゴンミラー2104の+X側に配置されている。
【0059】
そして、第1走査レンズ2105aと第1走査レンズ2105bはZ軸方向に積層され、第1走査レンズ2105aは1段目の4面鏡に対向し、第1走査レンズ2105bは2段目の4面鏡に対向している。なお、第1走査レンズ2105aと第1走査レンズ2105bは、一体成形されても良い。
【0060】
また、第1走査レンズ2105cと第1走査レンズ2105dはZ軸方向に積層され、第1走査レンズ2105cは2段目の4面鏡に対向し、第1走査レンズ2105dは1段目の4面鏡に対向している。なお、第1走査レンズ2105cと第1走査レンズ2105dは、一体成形されても良い。
【0061】
そこで、ポリゴンミラー2104で偏向されたシリンドリカルレンズ2204aからの光束は、第1走査レンズ2105a、折り返しミラー2106a、第2走査レンズ2107a、及び折り返しミラー2108aを介して、感光体ドラム2030aに照射され、感光体ドラム2030a上に光スポットが形成される。
【0062】
また、ポリゴンミラー2104で偏向されたシリンドリカルレンズ2204bからの光束は、第1走査レンズ2105b、折り返しミラー2106b、第2走査レンズ2107b、及び折り返しミラー2108bを介して、感光体ドラム2030bに照射され、感光体ドラム2030b上に光スポットが形成される。
【0063】
また、ポリゴンミラー2104で偏向されたシリンドリカルレンズ2204cからの光束は、第1走査レンズ2105c、折り返しミラー2106c、第2走査レンズ2107c、及び折り返しミラー2108cを介して、感光体ドラム2030cに照射され、感光体ドラム2030c上に光スポットが形成される。
【0064】
また、ポリゴンミラー2104で偏向されたシリンドリカルレンズ2204dからの光束は、第1走査レンズ2105d、折り返しミラー2106d、第2走査レンズ2107d、及び折り返しミラー2108dを介して、感光体ドラム2030dに照射され、感光体ドラム2030d上に光スポットが形成される。
【0065】
各感光体ドラム上の光スポットは、ポリゴンミラー2104の回転に伴って感光体ドラムの長手方向に移動する。このときの光スポットの移動方向が「主走査方向」であり、感光体ドラムの回転方向が「副走査方向」である。
【0066】
ところで、各感光体ドラムにおける画像情報が書き込まれる主走査方向の走査領域は「有効走査領域」、「画像形成領域」、あるいは「有効画像領域」などと呼ばれている。
【0067】
各折り返しミラーは、ポリゴンミラー2104から各感光体ドラムに至る各光路長が互いに一致するとともに、各感光体ドラムにおける光束の入射位置及び入射角がいずれも互いに等しくなるように、それぞれ配置されている。
【0068】
また、シリンドリカルレンズとそれに対応する第2走査レンズとにより、偏向点とそれに対応する感光体ドラム表面とを副走査方向に関して共役関係とする面倒れ補正光学系が構成されている。
【0069】
ポリゴンミラー2104と各感光体ドラムとの間の光路上に配置される光学系は、走査光学系とも呼ばれている。本実施形態では、第1走査レンズ2105aと第2走査レンズ2107aと折り返しミラー(2106a、2108a)とからKステーションの走査光学系が構成されている。また、第1走査レンズ2105bと第2走査レンズ2107bと折り返しミラー(2106b、2108b)とからCステーションの走査光学系が構成されている。そして、第1走査レンズ2105cと第2走査レンズ2107cと折り返しミラー(2106c、2108c)とからMステーションの走査光学系が構成されている。さらに、第1走査レンズ2105dと第2走査レンズ2107dと折り返しミラー(2106d、2108d)とからYステーションの走査光学系が構成されている。
【0070】
ポリゴンミラー2104の−X側にある感光体ドラムとポリゴンミラー2104の+X側にある感光体ドラムでは、ポリゴンミラー2104の回転方向が同一であるので、光スポットの移動する方向は互いに逆方向となり、Y軸方向に関して、一側の感光体ドラムでの書き込み開始位置と他側の感光体ドラムでの書き込み終了位置とが一致するように潜像が形成される。
【0071】
また、Kステーションにおける主な光学素子の位置関係が図9に示されている。そして、図9における符号d1〜d11の具体的な値(単位:mm)の一例が図10に示されている。なお、他のステーションでも同様な位置関係となっている。
【0072】
また、シリンドリカルレンズ2204aからの光束の射出方向と、ポリゴンミラー2104の偏向反射面により感光体ドラム2030aの表面における像高0の位置(図9における符号p0の位置)へ向けて反射される光束の進行方向とのなす角(図9におけるθr)は60度である。
【0073】
各第1走査レンズ及び各第2走査レンズは、いずれも樹脂製である。そして、それらの各面(入射側の面、射出側の面)は、次の(1)式及び次の(2)式で表現される非球面である。ここで、XはX軸方向の座標、YはY軸方向の座標を示す。また、入射面の中央をY=0とする。Cm0はY=0における主走査対応方向の曲率を示し、曲率半径Rの逆数である。a00,a01,a02,・・・は主走査対応方向の非球面係数である。また、Cs(Y)はYに関する副走査対応方向の曲率、Rs0は副走査対応方向の光軸上の曲率半径、b00,b01,b02,・・・は副走査対応方向の非球面係数である。なお、光軸は、Y=0で副走査対応方向における中央の点を通る軸をいう。
【0074】
【数1】

【0075】
【数2】

【0076】
各第1走査レンズの各面(入射側の面(第1面)、射出側の面(第2面))におけるR、Rs0及び各非球面係数の値の一例が図11に示されている。
【0077】
各第2走査レンズの各面(入射側の面(第3面)、射出側の面(第4面))におけるR、Rs0及び各非球面係数の値の一例が図12に示されている。各第2走査レンズは、副走査対応方向に強いパワーを有している。
【0078】
各第2走査レンズの形状が、一例として図13(A)及び該図13(A)のA−A断面図である図13(B)に示されている。なお、便宜上、各第2走査レンズにおける光束の入射方向を「R方向」、主走査対応方向を「M方向」、R方向及びM方向のいずれにも直交する方向を「S方向」とする。また、各第2走査レンズを区別する必要がないときは、総称して「第2走査レンズ2107」という。
【0079】
第2走査レンズ2107には、−S側の面にリブ部306aが形成され、+S側の面にリブ部306bが形成されている。そして、リブ部306aには、+R方向に突出した3つの突起部(307a、307a、307a)が形成されている。突起部307aはM方向に関して中央に位置し、突起部307aは突起部307aの−M側に位置し、突起部307aは突起部307aの+M側に位置している。
【0080】
リブ部306bには、+R方向に突出した3つの突起部(307b、307b、307b)が形成されている。突起部307bはM方向に関して中央に位置し、突起部307bは突起部307bの−M側に位置し、突起部307bは突起部307bの+M側に位置している。
【0081】
そして、突起部307aは突起部307bの−S側に位置し、突起部307aは突起部307bの−S側に位置し、突起部307aは突起部307bの−S側に位置している。
【0082】
第2走査レンズ2107は、板金部材に保持されている。
【0083】
第2走査レンズ2107が保持される板金部材301が、一例として図14に示されている。この板金部材301は、板金加工で成形された板部材であり、M方向に平行な方向を長手方向とする底板301aと、該底板301aを挟んで対向する2枚の側板(301b、301c)とを有している。
【0084】
側板301bには、第2走査レンズ2107の突起部が取り付けられる3つの切欠部(311、311、311)が形成されている。
【0085】
底板301aには、M方向の両端部近傍に、それぞれ開口部313を伴う立曲げ部310が形成されている。これらの立曲げ部310と第2走査レンズ2107とが接触する。
【0086】
また、底板301aには、側板301bの各切欠部に対応して3つのねじ穴312が形成されている。各ねじ穴312は、第2走査レンズ2107が保持されたときに、R方向に関して、第2走査レンズ2107のほぼ中央の位置に対応した各位置に形成されている。
【0087】
さらに、M方向に関して、底板301aの一方の端部には突起部318が形成され、他方の端部には切欠部321が形成されている。
【0088】
また、側板301bには、底板301aの各開口部313に対応して2つのスリット314が形成されている。
【0089】
第2走査レンズ2107は、一例として図15に示されるように、3つの第1板ばね302と2つの第2板ばね303によって、板金部材301に保持される。なお、図15では、わかりやすくするため、各側板の図示を省略している。
【0090】
第2板ばね303は、クリップ状の板ばねであり、第2走査レンズ2107の−S側の端面に+S方向の押圧を作用させ、板金部材301の底板301aの+S側の面に−S方向の押圧を作用させることによって、第2走査レンズ2107と板金部材301を挟むようになっている。なお、第2板ばね303の+S側の板部は、外側から開口部313を通過して、スリット314に挿入される。
【0091】
第1板ばね302は、第2走査レンズ2107のリブ部306aと板金部材301を挟むのに用いられる。ここでは、第1板ばね302は、図16に示されるように、底板部302と、+R側の側板部302と、−R側の側板部302と、該側板部302の端部から+R方向に延びる上板部302とからなっている。また、側板部302には、開口部が形成されている。さらに、底板部302には、調節ねじ308が貫通する円形の開口部302が形成されている。
【0092】
そして、図15のA−A断面図である図17に示されるように、側板部302の開口部にリブ部306aの突起部が挿入され、上板部302によって−R側のリブ部306aに+S方向の押圧が作用される。
【0093】
また、板金部材301の各ねじ穴312には、第1板ばね302の開口部302を介して調節ねじ308が取り付けられる。この調節ねじ308の−S側の先端は、第2走査レンズ2107の+S側の端面に当接されている。そこで、調節ねじ308をねじ込むことによって第2走査レンズ2107に−S方向の押圧を作用させることができる。
【0094】
この場合、第2走査レンズ2107に作用する調節ねじ308による押圧力と、第1板ばね302による押圧力は、互いに逆方向に作用するため、第2走査レンズ2107に作用する力の微調整が可能となる。
【0095】
例えば、板金部材301の底板301aからの調節ねじ308の突出し量を、立曲げ部310の高さよりも小さくすると、第2走査レンズ2107をその母線が上側に凸となるように反らすことができる。逆に、調節ねじ308の突出し量を、立曲げ部310の高さよりも大きくすると、第2走査レンズ2107をその母線が下側に凸となるように反らすことができる。従って、調節ねじ308の突出し量を調整することによって、第2走査レンズ2107の焦線がS方向に湾曲され、走査線の曲がりを補正することができる。各調節ねじ308による第2走査レンズ2107の調整における調整軸の方向は、第2走査レンズ2107の光軸方向に平行である。なお、中央部と立曲げ部310との間に配置されている調節ねじ308によって、M型やW型の曲がりについても補正が可能である。
【0096】
第2走査レンズ2107が装着された板金部材301は、端部に形成された突起部318を光学ハウジングの保持部に設けられた位置決めガイド(不図示)に取り付けられて位置決めを行い、−S方向に付勢するように光学ハウジングの保持部に取り付けられた板ばね326を架橋して光学ハウジングに保持される。
【0097】
また、第2走査レンズ2107には、一例として図18に示されるように、第2走査レンズ2107をR方向に平行な軸回りに回動させるためのステッピングモータ315Aが設けられている。なお、ここでは、Kステーションを基準としているため、該Kステーションでは、第2走査レンズ2107aを回動させるためのステッピングモータ315Aは設けられてなくても良い。
【0098】
ステッピングモータ315Aは、シャフトの先端に形成された送りねじを可動筒316のねじ穴にねじ込み、板金部材301の一端に形成された切欠部321と可動筒316の凹部とを合わせることで、ステッピングモータ315Aの回転により副走査対応方向(ここでは、S方向に平行な方向)に変位可能としている。
【0099】
また、第2走査レンズ2107の−S側には、支柱322が設けられている。この支柱322は、光学ハウジングの保持部に設けられた支持部320に載置され、板ばね(不図示)により支柱322に押し付けられている。これにより、ステッピングモータ315Aの正逆回転に追従して第2走査レンズ2107は光軸と直交する面内で、支持部320との当接点を傾き調整の支点として回動することができる。そして、それに伴って第2走査レンズ2107の母線が傾き、その結果、走査線が傾けられる。なお、支柱322を設けることなく、第2走査レンズ2107を、直接、光学ハウジングに設けられた支持部に載置し、板ばね等で保持する構成としても良い。
【0100】
また、ここでは、図19に示されるように、各調節ねじ308の突出し量を調整するためのステッピングモータ315Bが設けられている。
【0101】
図5に戻り、Kステーションの走査光学系を通過した書き込み開始前の光束の一部は、同期ミラー2110aを介して先端同期検知センサ2111aで受光される。
【0102】
Cステーションの走査光学系を通過した書き込み開始前の光束の一部は、同期ミラー2110bを介して先端同期検知センサ2111bで受光される。
【0103】
Mステーションの走査光学系を通過した書き込み開始前の光束の一部は、同期ミラー2110cを介して先端同期検知センサ2111cで受光される。
【0104】
Yステーションの走査光学系を通過した書き込み開始前の光束の一部は、同期ミラー2110dを介して先端同期検知センサ2111dで受光される。
【0105】
各先端同期検知センサは、受光光量に応じた信号を走査制御装置3022に出力する。なお、各先端同期検知センサの出力信号は、「先端同期信号」とも呼ばれている。
【0106】
各先端同期検知センサは、対応する感光体ドラムの表面と光学的に略等価な位置に配置されている。この場合は、先端同期検知センサの受光面上を移動する光束のビーム径を小さくすることができ、検知精度が向上する。
【0107】
また、各先端同期検知センサは、受光面の法線方向が光の入射方向に対し3〜5°傾斜するように設定されている。これにより、先端同期検知センサ内のリードフレームとカバーガラスとの間で多重反射された光は、センサ外へ導光される。その結果、検知精度の低下を抑制することができる。また、この場合は、先端同期検知センサの表面で反射された光が光源に戻るのを抑制することができる。その結果、APC(Auto Power Control)を精度良く行うことができる。
【0108】
走査制御装置3022は、一例として図20に示されるように、CPU3210、フラッシュメモリ3211、RAM3212、液晶素子駆動回路3213、IF(インターフェース)3214、画素クロック生成回路3215、画像処理回路3216、書込制御回路3219、光源駆動回路3221、モータ駆動回路3222などを有している。なお、図20における矢印は、代表的な信号や情報の流れを示すものであり、各ブロックの接続関係の全てを表すものではない。
【0109】
画素クロック生成回路3215は、画素クロック信号を生成する。なお、画素クロック信号は、1/8クロックの分解能で位相変調が可能である。
【0110】
画像処理回路3216は、CPU3210によって色毎にラスター展開された画像データに所定の中間調処理などを行った後、各光源の発光部毎のドットデータを作成する。
【0111】
書込制御回路3219は、ステーション毎に、先端同期信号に基づいて書き込み開始のタイミングを求める。そして、書き込み開始のタイミングに合わせて、各発光部のドットデータを画素クロック生成回路3215からの画素クロック信号に重畳させるとともに、発光部毎にそれぞれ独立した変調データを生成する。また、書込制御回路3219は、所定のタイミング毎に、APC(Auto Power Control)を実施する。
【0112】
光源駆動回路3221は、書込制御回路3219からの各変調データに応じて、各光源ユニットに各発光部の駆動信号を出力する。
【0113】
モータ駆動回路3222は、CPU3210の指示に基づいて、各第2走査レンズを回動させるためのステッピングモータ315A、及び各第2走査レンズの形状を微調整するためのステッピングモータ315Bの駆動信号を出力する。
【0114】
液晶素子駆動回路3213は、CPU3210で決定された印加電圧を各液晶偏向素子に印加する。
【0115】
IF(インターフェース)3214は、プリンタ制御装置2090との双方向の通信を制御する通信インターフェースである。
【0116】
フラッシュメモリ3211には、CPU3210にて解読可能なコードで記述された各種プログラム、及びプログラムの実行に必要な各種データが格納されている。
【0117】
RAM3212は、作業用のメモリである。
【0118】
CPU3210は、フラッシュメモリ3211に格納されているプログラムに従って動作し、光走査装置2010の全体を制御する。
【0119】
例えば、CPU3210は、装置の立ち上げ時やジョブ間等のタイミングで、トナー画像の位置ずれ検出処理を行う(例えば、特開2008−276010号公報、特開2005−238584号公報参照)。なお、1ジョブのプリント枚数が多い場合には、その間の温度変化によるずれを抑えるために、途中で割り込みをかけて位置ずれ検出処理が行われることもある。
【0120】
そして、CPU3210は、位置ずれ検出処理の結果に基づいて、Kステーションを基準としたときの、他の3つのステーションにおける走査線の曲がりずれ、走査線の傾きずれ、及び副走査レジストずれを求める。
【0121】
そして、CPU3210は、対応するステッピングモータ315Aに対して、上記走査線の傾きずれを補正するための駆動信号を生成し、モータ駆動回路3222に出力する。なお、走査線の傾きずれの大きさとそれを補正するためのステッピングモータ315Aの駆動量との関係は予め求められ、フラッシュメモリ3211に格納されている。
【0122】
また、CPU3210は、対応するステッピングモータ315Bに対して、上記走査線の曲がりずれを補正するための駆動信号を生成し、モータ駆動回路3222に出力する。なお、走査線の曲がりずれの大きさとそれを補正するためのステッピングモータ315Bの駆動量との関係は予め求められ、フラッシュメモリ3211に格納されている。
【0123】
また、CPU3210は、上記副走査レジストずれがほぼ0となるように、対応する液晶偏向素子の印加電圧を決定する。なお、副走査レジストずれの大きさと印加電圧との関係は予め求められ、フラッシュメモリ3211に格納されている。
【0124】
次に、前記光源ユニット2200A及び光源ユニット2200Bについて説明する。光源ユニット2200Aと光源ユニット2200Bは、同じ構成の光源ユニットである。そこで、光源ユニット2200Aと光源ユニット2200Bを区別する必要がないときは、総称して「光源ユニット2200」という。
【0125】
光源ユニット2200の光源は、前記面発光レーザアレイチップ100を有し、該面発光レーザアレイチップ100は、一例として図21に示されるように、パッケージ部材を介さずに回路基板102の一側の面に接着剤で接着されている。ここでは、面発光レーザアレイチップ100の各発光部から射出される光束の進行方向を「a方向」とする。そして、a方向に直交する面内で互いに直交する2つの方向を「b方向」と「c方向」とする。
【0126】
面発光レーザアレイチップ100は、ボンディングワイヤ103によって回路基板102の+a側の面と電気的に接続されている。
【0127】
回路基板102の−a側の面には、面発光レーザアレイチップ100の複数の発光部を個別に駆動するための駆動回路を含むICチップ106が実装されている。
【0128】
回路基板102は、ガラス繊維入りの樹脂からなる絶縁層を複数重ねて形成された回路基板であり、十分な剛性を有している。面発光レーザアレイチップ100は、一辺の長さが2〜3mm程度であり、面発光レーザアレイチップ100を回路基板102上に直接接着しても、回路基板102が変形したり、ボンディングワイヤ103が剥がれることはない。
【0129】
なお、回路基板102を金属製としても良い。この場合は、回路基板102自体の剛性がさらに向上するとともに、面発光レーザアレイチップ100で発生した熱、及びICチップ106で発生した熱を放熱しやすくなる。特に、回路基板102をアルミニウムで形成する場合には、放熱特性が向上し、さらに金属製としては軽量化を図ることができる。
【0130】
回路基板102には、組み付けの際の基準位置が設定されており、その基準位置に対して、面発光レーザアレイチップ100を含む複数の部品が組み付けられる。また、基準位置は、回路基板102を光学ハウジングに組み付ける際の基準位置としても用いられる。これにより、面発光レーザアレイチップ100と光学ハウジングは、共通の基準位置に基づいて組み付けられることになり、組み付け位置の精度向上を図ることができる。
【0131】
回路基板102の+a側の面には、一例として図22(A)及び図22(B)に示されるように、面発光レーザアレイチップ100を取り囲む円筒形状の位置決め部材110が取り付けられている。
【0132】
カップリングレンズ2201は、一例として図23(A)及び図23(B)に示されるように、支持部材120の+a側の端部に仮着されている。カップリングレンズ2201は、カバーガラスの機能も有している。
【0133】
支持部材120の内径は、位置決め部材110の外径よりも若干大きく、一例として図24に示されるように、支持部材120を位置決め部材110にはめ込むことができる。
【0134】
ここで、カップリングレンズ2201と面発光レーザアレイチップ100のa方向に関する位置関係の調整方法について説明する。
【0135】
(1)カップリングレンズ2201が支持された支持部材120を、位置決め部材110にはめ込む。
(2)カップリングレンズ2201の+a側の所定位置にイメージセンサを配置する。
(3)面発光レーザアレイチップ100の所定の発光部(例えば、2次元配列における最も外側に配置された発光部)を点灯し、イメージセンサでの受光位置を求める。
(4)イメージセンサでの受光位置が所定の位置となるように、支持部材120を+a方向あるいは−a方向にスライドさせる(図25参照)。
(5)イメージセンサでの受光位置が所定の位置となると、図26に示されるように、接着剤130(例えば、紫外線硬化接着剤)により支持部材120を位置決め部材110に固定する。
【0136】
このとき、b方向及びc方向に関しても、カップリングレンズ2201の位置調整が同時に行われる。そして、3方向に関してカップリングレンズ2201の位置調整が完了すると、カップリングレンズ2201は、接着剤130(例えば、紫外線硬化接着剤)により支持部材120に固定される。
【0137】
カップリングレンズ2201の−a側の光学面は平面である。この場合は、カップリングレンズ2201のa方向に関する位置が変化しても、カップリングレンズ2201から射出される光の進行方向をカップリングレンズ2201の光軸に対して平行とすることができる。
【0138】
支持部材120は、カップリングレンズ2201の焦点距離の分だけ、面発光レーザアレイチップ100とカップリングレンズ2201とを離すこととなる。そこで、面発光レーザアレイチップ100のすぐそばにカバーガラスを配置する構造(図27参照)に対し、面発光レーザアレイチップ100の周りに大きな空間が形成される。
【0139】
本実施形態では、面発光レーザアレイチップ100が発した熱を該空間に逃がすことができるため、放熱効果を向上させることができる。
【0140】
ここでは、面発光レーザアレイチップ100は、回路基板102と位置決め部材110と支持部材120とカップリングレンズ2201とによって封止されている。なお、エポキシ樹脂にシリカ充填材等を加えた熱硬化性の封止部材等で接合部を覆うことにより、面発光レーザアレイチップ100を完全に密封することができる。
【0141】
以上説明したように、本実施形態に係る光走査装置2010によると、2つの光源ユニット(2200A、2200B)、2つの光束分割部材(2203A、2203B)、光偏向器2104、4つの走査光学系、及び走査制御装置などを備えている。
【0142】
各光源ユニットは、面発光レーザアレイチップ100を含む光源を有し、該面発光レーザアレイチップ100は、パッケージ部材を介さずに回路基板102の+a側の面に接着剤で接着されている。そして、面発光レーザアレイチップ100は、ボンディングワイヤ103によって回路基板102と電気的に接続されている。また、回路基板102の−a側の面には、面発光レーザアレイチップ100の複数の発光部を個別に駆動するための駆動回路を有するICチップ106が実装されている。
【0143】
この場合は、面発光レーザアレイチップ100とICチップ106との間の配線長を従来よりも短くすることができ、その結果として、伝送ロスを小さくすることができる。
【0144】
各光源ユニットは、面発光レーザアレイチップ100から射出された光束を略平行光束とするカップリングレンズ2201を有している。
【0145】
回路基板102には、面発光レーザアレイチップ100を取り囲む円筒形状の位置決め部材110が固定されている。カップリングレンズ2201は、位置決め部材110の外径よりも若干大きい内径の円筒形状の支持部材120に支持されている。支持部材120は、位置決め部材110をガイドとして、−a方向及び+方向にスライド可能である。そして、支持部材120は、面発光レーザアレイチップ100とカップリングレンズ2201との間隔が所望の間隔となるように位置調整され、位置決め部材110に固定される。その結果、所望の光束が光源ユニットから射出される。
【0146】
また、面発光レーザアレイチップ100は、回路基板102と位置決め部材110と支持部材120とカップリングレンズ2201とによって封止されている。この場合は、封止されている空間の体積が従来よりも大きくなり、面発光レーザアレイチップ100で発生した熱が放熱されやすくなり、面発光レーザアレイチップ100の温度上昇を抑制することができる。その結果、光源ユニットは、安定して光束を射出することができる。
【0147】
また、この場合は、外部からの水分によって面発光レーザアレイチップ100に錆が発生するのを抑制することができる。その結果、光源ユニットの寿命を長くすることができる。
【0148】
そして、光走査装置2010によれば、光源ユニット2200A及び光源ユニット2200Bを備えているため、結果として、消費電力の低減を図ることができる。
【0149】
また、各光源ユニットが面発光レーザアレイチップ100を有しているため、同時に複数の走査線に沿って感光体ドラムを走査することができる。その結果、潜像の画素密度を高くしたり、潜像の形成速度を速くしたりすることができる。
【0150】
そして、カラープリンタ2000によれば、光走査装置2010を備えているため、結果として、消費電力の低減を図ることができる。
【0151】
また、ネットワークを介して、カラープリンタ2000と、電子演算装置(コンピュータ等)、画像情報通信システム(ファクシミリ等)等とを接続することにより、1台の画像形成装置で複数の機器からの出力を処理することができる情報処理システムを形成することができる。また、ネットワーク上に複数の画像形成装置を接続すれば、各出力要求から各画像形成装置の状態(ジョブの混み具合、電源が入っているかどうか、故障しているかどうか等)を知ることができ、一番状態の良い(使用者の希望に一番適した)画像形成装置を選択し、画像形成を行うことができる。
【0152】
光源ユニット2200の変形例1が、図28に示されている。この変形例1では、カップリングレンズ2201は、光軸がa方向に対して傾斜するように支持部材120に取り付けられている。そして、回路基板102における面発光レーザアレイチップ100に近い位置に光量モニタ用のフォトセンサ150が実装されている。
【0153】
この場合は、光源ユニットとは別に光量モニタ系を設けるのに比べて、光走査装置の構成の簡素化、部品点数の減少、及び軽量化を図ることができる。
【0154】
ここでは、カップリングレンズ2201の入射側の面に、透過率が下がるような処理が施されている。
【0155】
この変形例1では、面発光レーザアレイチップ100から射出された光束の一部はカップリングレンズ2201の入射側の面で反射され、フォトセンサ150に向かう。面発光レーザアレイチップ100から射出された光束は発散光束であり、カップリングレンズ2201の表面で反射された後も発散したままフォトセンサ150に到達する。そして、フォトセンサ150の受光面上の設けられた開口部がアパーチャの役目を果たす。
【0156】
なお、フォトセンサ150の開口部の大きさは、面発光レーザアレイチップ100における発光部での発散角と後段に配置されている開口部材における開口部の大きさとの関係から適切な大きさに設定されている。
【0157】
例えば、面発光レーザアレイチップ100からフォトセンサ150までの光路長が8.3mmで、上記開口部材における開口部の大きさが主走査対応方向で5.6mm、副走査対応方向で1.18mmのとき、フォトセンサ150の開口部は、一辺の長さが0.7mmの正方形である。なお、該一辺の長さについては、±0.2mmまでの誤差が許容される。
【0158】
また、変形例1では、カップリングレンズ2201の表面で反射された光が面発光レーザアレイチップ100に戻るのを抑制することができる。
【0159】
ところで、次の(3)式の関係が満足されると、面発光レーザアレイチップ100におけるある発光部から射出された光束がカップリングレンズ2201の表面で反射されても、他の発光部に入射することはない(図29参照)。すなわち、光の干渉を引き起こすことはない。
【0160】
W<Δ=L×tan(2θ) ……(3)
【0161】
ここで、Wは、面発光レーザアレイチップ100における発光部の幅であり、Δは、面発光レーザアレイチップ100とフォトセンサ150の間隔である。また、θは、カップリングレンズ2201の光軸のa方向に対する傾斜角、Lは、面発光レーザアレイチップ100とカップリングレンズ2201の間隔である。なお、実質的には、組み付け誤差や部品の加工誤差を考慮する必要があり、Δ>2Wにしておけば、戻り光による干渉を防ぐことが可能である。
【0162】
上記(3)式は、次の(4)式に書き換えることができる(図30参照)。
【0163】
W<Δ’=L’×tan(2θ) ……(4)
【0164】
ここで、Δ’は、面発光レーザアレイチップ100におけるフォトセンサ150と反対側(−c側)の端にある発光部の位置と、フォトセンサ150の受光面における面発光レーザアレイチップ100側(+c側)の端部との間隔である。なお、Δ>Δ’である。
【0165】
また、L’は、面発光レーザアレイチップ100におけるフォトセンサ150と反対側の端にある発光部の位置と、カップリングレンズ2201の入射側の面との間隔である。なお、L>L’である。
【0166】
ところで、変形例1では、カップリングレンズ2201を傾けて配置しているが、一例として図31に示されるように、入射側の面のみが傾斜しているカップリングレンズを用いても良い。上述したのと同等の効果を得ることができる。
【0167】
光源ユニット2200の変形例2が、図32に示されている。この変形例2では、カップリングレンズ2201の入射側の面を凹面とし、フォトセンサ150に向かう光束を集光する。これにより、変形例1よりもフォトセンサ150の受光光量を多くすることができる。
【0168】
フォトセンサ150は、ある程度の光量が入射しないと出力が生じないため、受光光量の確保が必要になる。そこで、カップリングレンズ2201の入射側の面の反射率を上げることが考えられるが、この場合は、感光体ドラムに到達する光量が少なくなり、感光体ドラムでの光量不足が生じる。そこで、変形例2では、カップリングレンズ2201の入射側面を凹面とし、いわゆるメニスカスレンズとすることで集光作用を持たせ、フォトセンサ150に入射する光束の光量アップを図っている。また、カップリングレンズ2201の縁の部分に平部(平押し部)を形成することにより、カップリングレンズ2201の位置調整を上記実施形態と同様に行うことができる。
【0169】
光源ユニット2200の変形例3が、図33に示されている。この変形例3では、カップリングレンズ2201と支持部材120の接合部にフォトセンサ150が設けられている。そして、フォトセンサ150はカップリングレンズ2201の入射側の面と接して配置されている。
【0170】
フォトセンサ150は、図34に示されるように、中央部に開口を有している。すなわち、フォトセンサ150は、面発光レーザアレイチップ100から射出された発散光束の周辺部を受光し、受光光量に応じた信号を出力する。フォトセンサ150の開口を通過した光束は、ポリゴンミラー2104に向かう。
【0171】
この場合は、従来、捨てられていた光を光量検出用に用いることができ、感光体ドラムに向かう光のロスを小さくすることができる。
【0172】
なお、フォトセンサ150の開口が、前記開口部材の開口の機能を有していても良い。この場合は、前記開口部材が不要となる。
【0173】
また、上記実施形態では、2次元アレイが32個の発光部を有する場合について説明したが、これに限定されるものではない。
【0174】
また、上記実施形態において、前記面発光レーザアレイチップ100に代えて、半導体レーザチップ、あるいは半導体レーザアレイチップを用いても良い。
【0175】
また、上記実施形態において、各ステーションの走査光学系を通過した書き込み終了後の光束の一部を受光するための、同期ミラー及び後端同期検知センサをさらに備えても良い。
【0176】
この場合、CPU3210は、ステーション毎に、先端同期検知センサの出力信号と後端同期検知センサの出力信号とから、先端同期検知センサと後端同期検知センサとの間を光束が走査するのに要した時間を求め、その時間に予め設定されている数のパルスが収まるように画素クロック信号の基準周波数を再設定することができる。これにより、各ステーションによって記録された画像の転写ベルト上での全幅倍率を安定的に保持することができる。
【0177】
また、上記実施形態では、トナー像が感光体ドラムから転写ベルトを介して記録紙に転写される場合について説明したが、これに限定されるものではなく、トナー像が記録紙に直接転写されても良い。
【0178】
また、上記実施形態では、画像形成装置としてカラープリンタ2000の場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、光プロッタやデジタル複写装置であっても良い。また、モノクロ(単色)のプリンタであっても良い。
【0179】
また、像担持体として銀塩フィルムを用いた画像形成装置であっても良い。この場合には、光走査により銀塩フィルム上に潜像が形成され、この潜像は通常の銀塩写真プロセスにおける現像処理と同等の処理で可視化することができる。そして、通常の銀塩写真プロセスにおける焼付け処理と同等の処理で転写対象物としての印画紙に転写することができる。このような画像形成装置は光製版装置や、CTスキャン画像等を描画する光描画装置として実施できる。
【0180】
また、像担持体としてビームスポットの熱エネルギにより発色する発色媒体(ポジの印画紙)を用いた画像形成装置であっても良い。この場合には、光走査により可視画像を直接、像担持体に形成することができる。
【0181】
要するに、上記光走査装置2010を備えた画像形成装置であれば、結果として、画像品質を低下させることなく、メンテナンス性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0182】
100…面発光レーザアレイチップ、102…回路基板、103…ボンディングワイヤ、106…ICチップ、110…位置決め部材、120…支持部材、130…接着剤、150…フォトセンサ、2000…カラープリンタ(画像形成装置)、2010…光走査装置、2030a〜2030d…感光体ドラム(像担持体)、2080…通信制御装置(通信装置)、2104…ポリゴンミラー(光偏向器)、2105a〜2105d…第1走査レンズ、2106a〜2106d…折り返しミラー、2107a〜2107d…第2走査レンズ、2108a〜2108d……折り返しミラー、2111a〜2111d…先端同期検知センサ、2200A,2200B…光源ユニット(光源装置)、2201…カップリングレンズ、2203A,2203B…光束分割部材、2205a〜2205d…液晶偏向素子。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0183】
【特許文献1】特許第4132899号公報
【特許文献2】特許第4363016号公報
【特許文献3】特開2002−9389号公報
【特許文献4】特開2006−259098号公報
【特許文献5】特開2002−40350号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発光部を有する半導体レーザチップと、
該半導体レーザチップがパッケージ部材を介さずに表面実装されている回路基板と、を備える光源装置。
【請求項2】
前記半導体レーザチップは、2次元配置された複数の発光部を有すことを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
【請求項3】
前記半導体レーザチップを囲む筒状の部材であり、一側の端部が前記回路基板に固定されているガイド部材と、
前記半導体レーザチップからの光束の光路上に配置された集光光学素子と、
前記集光光学素子を支持するとともに、前記ガイド部材に対して、前記半導体レーザチップの光束の射出方向に平行な方向に摺動する摺動面を有する支持部材と、を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の光源装置。
【請求項4】
前記支持部材は筒状の部材であり、
前記半導体レーザチップは、前記回路基板と前記ガイド部材と前記支持部材と前記集光光学素子とによって外部から封止されていることを特徴とする請求項3に記載の光源装置。
【請求項5】
前記回路基板上に設けられ、前記集光光学素子で反射された光束を受光する光量検出器を備えることを特徴とする請求項3又は4に記載の光源装置。
【請求項6】
前記集光光学素子における前記半導体レーザチップ側の光学面は凹形状であることを特徴とする請求項5に記載の光源装置。
【請求項7】
前記集光光学素子の外周近傍に設けられ、前記半導体レーザチップから射出された光束を受光する光量検出器を備えることを特徴とする請求項3又は4に記載の光源装置。
【請求項8】
前記光量検出器は、受光部の前方に、入射光束のビーム整形を行う開口部を有することを特徴とする請求項7に記載の光源装置。
【請求項9】
光によって被走査面を走査する光走査装置であって、
請求項1〜8のいずれか一項に記載の光源装置と、
前記光源装置からの光を偏向する光偏向器と、
前記光偏向器で偏向された光を前記被走査面上に集光する走査光学系と、を備える光走査装置。
【請求項10】
少なくとも1つの像担持体と、
前記少なくとも1つの像担持体を、画像情報に応じて変調された光によって走査する請求項9に記載の光走査装置と、を備える画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【公開番号】特開2013−39714(P2013−39714A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−177483(P2011−177483)
【出願日】平成23年8月15日(2011.8.15)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】