説明

光走査ユニットの評価装置、光走査装置および画像形成装置

【課題】 複数のビームスポットのそれぞれについて、ビームピッチ、光量および書き出しタイミングを紙出力によらずに評価し、必要な光学調整量を迅速に算出することのできる光走査ユニットの評価装置、光走査装置および画像形成装置を得る。
【解決手段】 複数の光源101と、光学チェック用画像データを生成するメモリと、画像パターンに対応する光束を発生させる光源駆動回路と、偏向器107と、偏向光束を被走査面110に結像させる走査レンズ109と、被走査面と光学的に同位置に配置された2次元センサ112と、2次元センサ112からの入力情報により算出した光学パラメータとパターンデータとを比較するCPUと、を備えた光走査ユニット評価装置20。比較結果に応じてビームピッチ、光量および書き込みタイミングの良否判定を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マトリクス構成された複数のビームスポットのそれぞれについて、ビームピッチ、光量および書き出しタイミングを紙出力によらずに評価し、必要な光学調整量を迅速に算出することのできる光走査ユニットの評価装置、光走査装置および画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に示すように、タンデム方式による多色画像形成装置においては、感光体ドラムをそれぞれ有する各色に対応した画像形成ステーションが設けられている。そして、各ステーションの感光体ドラムを用いて形成されたトナー像が、同一の、紙等の転写媒体に重ね合わされることにより、1回の転写媒体の搬送でカラー画像を形成することができ、画像形成の高速化が行われている。
【0003】
また、光走査を高速化するために、マルチビーム走査装置が提案されている。マルチビーム走査装置は、複数のビームを用いて同一の感光体を走査することで、隣接する複数のラインを同時に記録することができ、偏向手段であるポリゴンスキャナの回転速度を上げることなく光走査の高速化が可能となる。
【0004】
特許文献2には、2次元アレイ素子(面発光型半導体レーザアレイ:VCSEL)を用いて同一の感光体を一括走査することで、複数ラインを同時に形成する方式が提案されている。2次元アレイ素子を用いることで、数十ビーム以上にまで発光源を増やすことができるので、感光体上での副走査方向のビームピッチを記録密度の1/nにできる。そして、単位画素をn×nの複数ドットのマトリクス構成とすることにより、より高精細な画像記録を行うことができる。例えば、図3に示すように、主走査(M)方向に8個ずつ、副走査(Z)方向に4個ずつの計32個のマトリクス構成のビームスポットが形成される。
【0005】
このような2次元アレイ素子から発せられた光ビームは、カップリング光学系によりビーム形状が整形された後、ポリゴンスキャナにより偏向される。変更されたビームは結像光学系を通過した後、被走査面である感光体表面に導かれビームスポットが形成される。結像光学系がfθ特性を有しているため、感光体表面は等速走査される。
【0006】
主走査方向のビームスポット系列を主走査方向に対してθ度傾けることにより、各ビームスポット間の副走査方向のビームピッチが規定される。
また、右端のビームスポットと次のビームスポット系列の左端のビームスポットとの副走査ピッチを合わせることにより、副走査方向のビームピッチを記録密度の1/8にすることができる。たとえば、1200dpiの記録密度の場合には、副走査方向のビームピッチが4800dpiであるビームスポットを4×4個使い、16ドットのマトリクス構成とすることにより、より高精細な画像記録が行える。
【0007】
これら複数ビームの副走査方向のビームピッチは、図2に示すように、光源ユニットをγ方向に回転することによって調整される。また、各ビームの光量、および、主走査方向の書き出しタイミングは個別にモニタされ調整される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、ビームの個数の増加や、複数ドットのマトリクス構成の採用により、ビームピッチ、光量および書き出しタイミングの調整は難しくなり、これらのパラメータの調整不足はバンディング等の異常画像を招いてしまう。
また、複数ドットのマトリクス構成を採用する場合は、ポリゴンミラーの反射面の傾きや反射率のばらつき等が画像の品質に与える影響が大きくなる。特に、飛び越し走査により複数回の走査でドットマトリクス形成を行う場合にはその影響がさらに大きくなる。
さらに、これらの調整を最終紙出力画像に基づいて行う場合は、膨大な紙出力を要するとともに、通常の印刷プロセスを実行しているときには調整を行うことができない。
【0009】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであって、マトリクス構成である複数のビームスポットのそれぞれについて、ビームピッチ、光量および書き出しタイミングを紙出力によらずに評価し、必要な光学調整量を迅速に算出することのできる光走査ユニットの評価装置、光走査装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)本発明は、複数の光源と、光学チェック用の画像パターンのデータを生成するデータ生成手段と、生成された前記データに基づいて前記光源を駆動し前記画像パターンに対応する光束を発生させる光源駆動手段と、主走査方向の走査を行うために前記光束を偏向する偏向手段と、偏向された前記光束を被走査面上に導き結像させる結像光学系と、前記被走査面と光学的に同位置に配置され、前記画像パターンデータに対応する前記光束を検出する2次元センサと、前記2次元センサからの入力情報を処理し前記画像パターンに対応する光束の光学パラメータを算出する入力情報処理手段と、前記光学パラメータと前記パターンデータとを比較する比較手段と、を備えた光走査ユニットの評価装置であって、前記比較手段による比較結果に応じて光学ピッチ、光量値および書込みタイミングの良否判定を行う光走査ユニットの評価装置であることを最も主要な特徴とする。
【0011】
本発明においては特に限定されないが、光学ピッチ、光量値および書き出しタイミングの良否判定結果に基づき、フィードバック光学調整値を出力することが好ましい。
【0012】
また、本発明においては特に限定されないが、前記偏向手段が回転多面鏡であって、別個の鏡面のそれぞれについて光学ピッチ、光学値および書き出しタイミングの良否判定が行われることが好ましい。
【0013】
また、本発明においては特に限定されないが、前記光学チェック用の画像パターンとしてバンディングが目立ちやすいパターンが用いられることが好ましい。
【0014】
また、本発明においては特に限定されないが、複数の前記2次元センサが、前記被走査面の主走査方向における複数の位置と光学的に同位置に配置されていることが好ましい。
【0015】
(2)本発明はまた、上述した光走査ユニットの評価装置を備えた光走査装置であることを主要な特徴とする。
【0016】
(3)本発明はまた、上述した光走査装置を備え、前記光走査装置により被走査面である像担持体上に静電潜像を形成するとともに、静電潜像をトナーで現像し、像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写することにより画像を得る画像形成装置であることを主要な特徴とする。
【0017】
本発明に置いては特に限定されないが、複数の像担持体を備え、各像担持体上にそれぞれ静電潜像を形成するとともに、形成された複数の静電潜像を各像担持体上に異なる色のトナーで現像し、各トナー像を単一の記録媒体に順次重ねて転写することによりカラー画像を得ることが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、マトリクス構成である複数のビームスポットのそれぞれについて、ビームピッチ、光量および書き出しタイミングを紙出力によらずに評価し、必要な光学調整量を迅速に算出することのできる光走査ユニットの評価装置、光走査装置および画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1の実施例に係る光走査装置を示す概略図である。
【図2】図1の光走査装置に用いられる光源ユニットを示す斜視図である。
【図3】32個の光源を有する2次元アレイ素子により形成されたビームスポットを示す平面図である。
【図4】図3の各ビームスポットに符号を付した平面図である。
【図5】図1の光走査装置においてディザ網点を用いる場合のテスト画像パターン例を示す平面図である。
【図6】図5に示すテスト画像パターンに基づいて被走査面に形成される画像の例を示す平面図である。
【図7】テスト画像パターンの別の例を示す平面図である。
【図8】テスト画像パターンのさらに別の例を示す平面図である。
【図9】図1の光走査装置において用いられている光走査ユニットの評価装置の信号処理系統を示すブロック図である。
【図10】図9の光走査ユニットの評価装置において行われる画像評価と光学パラメータの調整手順を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第2の実施例に係る光走査装置を示す概略図である。
【図12】図11の光走査装置において、図5に示すテスト画像パターンに基づいて被走査面に形成される画像を示す平面図である。
【図13】図11の光走査装置において用いられている光走査ユニットの評価装置の信号処理系統の例を示すブロック図である。
【図14】本発明の第3の実施例に係る画像形成装置を示す断面図である。
【図15】本発明に係る画像形成装置の別の例としてタンデム式のカラー画像形成装置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明に係る光走査装置および画像形成装置の実施例について、図を用いて説明する。
【0021】
<光走査装置>
[第1の実施例]
第1の実施例に係る光走査装置では、図1に示すように、光源ユニット104に設けられた2次元アレイ素子(面発光型半導体レーザアレイ:VCSEL)からなる光源101から発光された光ビームが、カップリングレンズ102、アパーチャ103、ズームレンズ105、シリンドリカルレンズ106を通じた後、偏向器(ポリゴンミラー)107により偏向される。偏向された光ビームは、第1走査レンズ108a、第2走査レンズ108b、第1折り返しミラー109a、第2折り返しミラー109b、第3折り返しミラー109c等の結像光学系を通じて、被走査面110上にビームスポットとして結像される。また、被走査面110の軸方向両端部には、同期検知センサ19および受光素子25が設けられている。
【0022】
図2は光源ユニット104の一例である。2次元配列された発光部を持つ光源101はプリント基板に実装されている。アルミまたは樹脂製のハウジングにカップリングレンズ102、アパーチャ103が保持され、光源ユニット104を形成する。光源101から発せられた光ビームはアパーチャ103から出射される。光源ユニット104は、ハウジングの左右方向に延びたアームを上下することにより、出射された光ビームの光軸方向を中心にして回転させることができるようになっている。
【0023】
本実施例に係る光走査装置の光源101は、複数の発光点が主走査方向において水平方向に並ぶように取り付けられて構成されている。このような状態では、各発光点からの複数のビームが感光体像面上における副走査方向の同一位置に並んでしまう。そのため、副走査方向において所望のビームピッチを得るためには、光源を光軸まわりに回転調整し、複数の発光点の副走査方向における位置をずらす必要がある。
【0024】
本実施例においては、図3に示すように、光源として主走査(M)方向に8個ずつ、副走査(Z)方向に4個ずつ、合計32個の発光点を有する2次元アレイ素子が用いられ、各発光点によりビームスポットが形成される。図3には、ビームスポット系列(以下、「チャンネル」とも称する。)が主走査方向にθ度傾けられることによりT方向に並ぶとともに、各ビームスポット間の副走査方向のビームピッチが得られる。図4には、各ビームスポットについて符号を付したものを示す。ビームスポットv1〜v8、v9〜v16、v17〜v24、v25〜v32がそれぞれ1つのチャンネルを構成している。
【0025】
これらのビームスポットv1からv32の光ビームにより被走査面上に均一に潜像を形成するためには、これらのビームの隣り合うチャンネルのビームピッチが所定のピッチにそろっている必要がある。そのため、光源ユニット104を出射ビームの光軸を中心に回転させて隣接ビームピッチを調整する。光ビームv1〜v32の書き出しタイミングのずれは、前記同期検知センサの出力信号によって個別に調整できるようになっている。
【0026】
また、図3の2次元アレイ素子の場合、あるビームスポット系列の右端のビームスポットと、次のビームスポット系列の左端のビームスポットとの副走査方向における位置を合わせることにより、副走査方向のビームピッチを記録密度の1/8にすることができる。
【0027】
また、例えば1200dpiの記録密度で画像形成を行う場合には、上記32個のビームスポットについて、ビームピッチを4800dpiとして、M方向およびZ方向に4つずつビームスポットが並んだ合計16ドットのマトリクス2つに分けて用いるとよい。すなわち、上記16ドットのマトリクス状に形成された2次元発光素子アレイを2個主走査方向に並べる。こうすることで、より精細な画像形成を行うことができる。
【0028】
図2において、カップリングレンズ102は、ガラス製のレンズであり、光源101からの光ビームを射出側の焦点位置における光ビームの幅で略平行光束となるようにカップリングする。
アパーチャ103は、矩形状又は楕円形状の開口を有し、開口中心がカップリングレンズ102の焦点位置近傍に位置するように配置されている。
【0029】
ズームレンズ105は、ガラス製のレンズであり、アパーチャ103を通過した光ビームをさらに平行化するためのレンズである。
シリンドリカルレンズ106は、ガラス製のレンズであり、ズームレンズ105を通過した光ビームを副走査方向にのみ収束させ、ポリゴンミラー107の反射面近傍で主走査方向に長い線像を結像させるためのレンズである。
【0030】
ポリゴンミラー107は、光偏向器として機能する部材であり、回転軸と垂直な平面における断面形状が正六角形となっている。このポリゴンミラー107の6つの側面には偏向面である鏡面が形成され、不図示の回転機構により、回転軸を中心として一定の角速度で回転している。これにより、ポリゴンミラー107に入射した光ビームは各偏向面で偏向され、第1走査レンズ108aおよび第2走査レンズ108bへと導かれる。
【0031】
第1走査レンズ108aと第2走査レンズ108bは、ポリゴンミラー107の鏡面近傍に結像された各線像を、感光体表面である被走査面110の表面にビームスポットとして結像させるためのレンズである。
【0032】
第1折り返しミラー109a、第2折り返しミラー109bおよび第3折り返しミラー109cは、第1走査レンズ108aと第2走査レンズ108bを通過した光束を反射して被走査面110に導くためのミラーである。
【0033】
被走査面110はドラム状の感光体の表面であり、上記ポリゴンミラー107がモータによって回転駆動されることでポリゴンミラー107は光束を偏向反射し、被走査面110の走査を行う。偏向された光束は、被走査面110の表面をビームスポットの形を保ったまま走査する。第1走査レンズ108aと第2走査レンズ108bはfθ特性を有しているため、被走査面110は、ポリゴンミラー107で等角速度的に偏向されたビームにより、等速度的に走査される。なお、光走査ユニットの評価を行うときには、ビームピッチ調整のモニタとして被走査面110とほぼ同位置に配置される2次元センサ112a〜cにより、被走査面110上の走査光束が受光される。
【0034】
2次元センサ112a〜cは、CCDやCMOS等のセンサであり、感光体表面に対して光学的に同位置に設けられ、ステージなどにより移動が可能となっている。2次元センサ112a〜cはそれぞれ被走査面110の特定の範囲の走査光束を受光する。2次元センサ112a〜cが受光した光束の情報は、光走査ユニット評価装置20へと送信されるが、途中に設けられた2次元センサ切り替え装置113により、2次元センサ112a〜cのうち1つからのデータのみが選択され送信される。
【0035】
なお、本実施例においては3つの2次元センサ112a〜cが配置されているが、本発明においてはこれに限られず、2次元センサを1つだけ備え、それをステージに乗せて主走査方向(像高方向)に移動させるようにしても良い。その場合には、2次元センサ切替え装置113は不要となる。また、被走査面110の走査開始側の端部には、同期検知センサ19が配置されているとともに、走査終了側の端部には、受光素子25が設けられている。また、2つ、あるいは4つ以上の2次元センサを備えていてもよい。
【0036】
同期検知センサ19は、被走査面110の長手方向の端部近傍に、ビームスポットで画像を書き込むタイミングを調整するために設けられている。ポリゴンミラー107の回転駆動により、被走査面110の表面をビームスポットで等速度的に走査する際に、同期検知センサ19が光束を検知する。検知した時点から所定のタイミングで光源101が発光するように、光源101の出力開始時点を調整する。こうすることによって、被走査面110の表面に、ゆがみやずれのない画像が形成される。
【0037】
また、被走査面110の長手方向の端部であって、同期検知センサ19が設けられている端部とは反対側の端部近傍には、受光素子25が設けられている。受光素子25はCMOSセンサであって、光源からの光束を受光するとともに、後述する書込制御回路219が光源ユニット101を通過する光束の光量を算出できるように、書込制御回路219に信号を出力する。
【0038】
2次元センサ切り替え装置113は、2次元センサ112a〜cのうち1つを選択し、選択された2次元センサからのデータのみを光走査ユニット評価装置20に送るための装置である。走査開始点から走査終点までのビームスポットの移動範囲のほぼ全域について3つの2次元センサによる測定を行う場合、ビームスポットを受光している2次元センサ以外の2次元センサからの情報は受け取る必要がない。そこで、この2次元センサ切り替え装置113により、ビームスポットの移動に合わせて、ビームスポットを受光している2次元センサがその都度選択され、選択された2次元センサからのデータが光走査ユニット評価装置20に送られる。
【0039】
光走査ユニット評価装置20は、図9に示すように、主制御部20Aと駆動制御部20Bを備えている。なお、図9における矢印は、代表的な信号や情報の流れを示すものであり、各ブロックの接続関係の全てを表すものではない。
【0040】
主制御部20Aは、CPU210、フラッシュメモリ211、RAM212、画像処理ボード213及びIF(インターフェース)214を有している。 フラッシュメモリ211には、CPU210にて解読可能なコードで記述された各種プログラム及びプログラムで用いられる画像データ等の各種データが格納されている。 RAM212は、作業用のメモリである。
【0041】
CPU210は、フラッシュメモリ211に格納されているプログラムに従って動作し、光走査ユニット評価装置全体を制御する。そして、画像処理ボード213で処理された2次元センサ画像から各ビームスポットのビームピッチ、光量および書き込みタイミングの各光学パラメータを算出し、それらパラメータの可否の判断、もしくは調整を行うよう各部に命令を下す。
【0042】
IF(インターフェース)214は、光走査ユニット評価装置制御システム1060との双方向の通信を制御する通信インターフェースである。上位装置からの光学チェック用画像パターンデータは、IF(インターフェース)214を介して供給される。 また、CPU210によるプログラムに従う処理の少なくとも一部をハードウェアにより構成することとしても良いし、あるいは全てをハードウェアにより構成しても良い。
【0043】
駆動制御部20Bは、画素クロック生成回路215、画像処理回路216、フレームメモリ217、ラインバッファ2181〜21840、書込制御回路219、および光源駆動装置221を有している。そして、この駆動制御部20Bは、光源101が実装されている基板上に設けられている。
【0044】
画素クロック生成回路215は、画素クロック信号を生成する。 フレームメモリ217は、CPU210によってラスター展開された光学チェック用画像パターンデータ(以下、「ラスターデータ」とも称する。)を一時的に格納する。 画像処理回路216は、フレームメモリ217に格納されているラスターデータを読み出し、光源101毎のドットデータを作成し、そのデータを光源101それぞれに対応したラインバッファ2181〜21832へ出力する。
【0045】
書込制御回路219は、同期検知センサ19の出力信号に基づいて、走査開始のタイミングを算出する。そして、走査開始のタイミングに合わせて、ラインバッファ2181〜21832から各光源のドットデータを読み出し、画素クロック生成回路215からの画素クロック信号に重畳させるとともに、光源毎にそれぞれ独立した変調データを生成する。
【0046】
また、書込制御回路219は、所定のタイミングで、受光素子25の出力信号に基づいて、光源ユニット101を通過する光束の光量を算出し、その光量が一定となるように、各発光部の駆動電流の補正、すなわちAPC(Auto Power Control)を行う。 光源駆動回路221は、書込制御回路219からの変調データに応じて2次元アレイである光源101の各発光部を駆動する。
【0047】
上述した光走査ユニット評価装置20を用いた評価と各光学パラメータの調整手順について、図10のフローチャートを用いて説明する。
【0048】
まず、ステップS1において、主制御部20Aの画像処理ボード213が、2次元センサ112a〜cのうちから選択された1つの2次元センサが検知した、テスト画像パターンデータに対応する光束を取込む。
次に、ステップS2において、CPU210が、選択された2次元センサにより検知された、テスト画像パターンを構成する画素に対応する光束の光量を測定し、ステップS3へと進む。
【0049】
ステップS3では、測定した光量に基づき、各画素に対応する光束がそれぞれ所定の光量でありバラつきがないかどうかをチェックする。バラつきがあった場合は、ステップS4においてCPU210が光源駆動回路221に対し、バラつきを生じている光源の光量を既定の光量に調整するよう出力し、ステップS2へと戻る。
ステップS3においてバラつきが無かった場合は、次に、ステップS5においてCPU210が画素に対応する光束の副走査方向の幅、すなわちビームピッチを測定し、ステップS6に進む。
【0050】
ステップS6では、ステップS5において測定したビームピッチが所定の幅かどうかを判定する。ビームピッチが所定の範囲内でない場合には、光源ユニットをγ回転させてビームピッチを変える必要がある。しかし、他のビームピッチも変えてしまい好ましくないため、ステップS7においてこのビームピッチ異常が記録され、ステップS8に進む。
なお、ここで記録されたビームピッチは、最終的にこのフローチャートに示す評価と調整を全てのビーム間のビームピッチにおいて行った後、全体的なビームピッチの値を勘案して光源ユニットのγ回転量が決定されるまで保持される。
【0051】
一方、ステップS6においてビームピッチが所定の幅である場合には、ステップS8へと進む。
ステップS8では、2次元センサ112a〜cのうち選択されている2次元センサが受光した画素に対応する光束の主走査位置が同2次元センサにより測定され、ステップS9へと進む。
【0052】
ステップS9では、CPU210により、主走査位置が所定の位置にあるか否かが判定される。
ステップS9において所定の位置ではない場合は、ステップS10において当該ビームスポットの光源の書き出しタイミングが調整された後、ステップS8へと戻る。
一方、ステップS9において所定の位置であった場合には、評価と調整が終了する。
【0053】
なお、最終的にこのフローチャートに示す評価と調整が全てのビーム間のビームピッチにおいて行われ、全体的なビームピッチの値を勘案して、光源ユニットのγ回転量が決定される。
また、上記フローチャートでは、光量及び書き出しタイミングの2つの光学パラメータの測定と、これらの光学パラメータの調整の両方が行われる。しかし、本発明においてはこれに限らず、光学パラメータの測定のみを行ってもよい。
【0054】
上述した光走査ユニット評価装置を用いることにより、光走査ユニットについて、マトリクス構成である複数のビームスポットのそれぞれのビームピッチ、光量および書き出しタイミングの各光学パラメータを紙出力によらずに評価し、必要な光学調整量を迅速に算出することができる。
【0055】
ここで、光走査ユニットの評価を行う際に用いられるテスト画像パターンの具体例について説明する。
例えば、2次元アレイ素子による中間調の出力を行う場合に用いられるディザ網点を、光走査ユニットの評価に用いることができる。図5に、本実施例に係る光走査装置においてディザ網点を用いる場合のテスト画像パターンを示す。
【0056】
図5においてXは主走査方向、Yは副走査方向を表し、1画素は2×2ドットで構成されている。ディザ網点を用いる場合、各画素データが光束として正しく再現されること、および、各画素の位置関係が光束に正しく再現されていることに注意する必要がある。また、本実施例においては、図4に示す光束v8とv9との間でずれが無いことに注意する必要がある。
【0057】
図5に示す発光例に基づいて被走査面に形成される画像を図6に示す。X方向、Y方向の光量分布を本実施例に係る光走査装置が備える光走査ユニットの評価装置を用いて解析することにより、ビームピッチ、光量、書き出しタイミングのずれが適切であるかどうかを判定できるとともに、補正値を算出することができる。
具体的には、まず、選択されている2次元センサが、自らが受光した光束のX方向及びY方向における光量分布の有無およびその位置を測定する。図6において、表の下側にある波線はX方向において感知された光量分布を、表の右側にある波線はY方向において感知された光量分布を表している。X方向においてはY1およびY2の位置で、Y方向においてはX1、X2およびX3の位置で光量分布が感知されている。
次に、感知された光量分布より、画素に対応する光束が被走査面のどの位置に照射されているかが判断される。図6の例では、同図の上から順に(Y1、X1)、(Y2、X2)、および(Y1、X3)の3つの位置に光束が照射されることで形成されていることが分かる。
この光束の各照射位置と、上記各画素データの設定位置とが比較されることで、ビームピッチ、光量、および書き出しタイミングのずれの有無が判断される。
【0058】
図7、図8は、別のテスト画像パターンの例を示す。図7のテスト画像パターンは破線の横万線パターンであり、バンディングが目立ちやすいため、ビームピッチや光量のムラによるバンディングの可能性をチェックするのに適している。また、図8のテスト画像パターンは縦万線パターンであり、各ビームの書き出しタイミングが適切に設定されているかをチェックするのに適している。
【0059】
上述した第1の実施例に係る光走査装置によると、内部に設けられた光走査ユニットの評価に上述した光走査ユニット評価装置を用いているため、光走査ユニットについて、マトリクス構成である複数のビームスポットのそれぞれのビームピッチ、光量および書き出しタイミングの各光学パラメータを紙出力によらずに評価し、必要な光学調整量を迅速に算出することができる。
【0060】
[第2の実施例]
第2の実施例に係る光走査装置を図11に示す。第1の実施例に係る光走査装置と同一の構成については、同一の符号を付してある。
【0061】
図11に示すように、2次元アレイ素子(面発光型半導体レーザアレイ:VCSEL)からなる光源101から発光された光ビームが、カップリングレンズ102、アパーチャ103、ズームレンズ105、シリンドリカルレンズ106を通じた後、偏向器(ポリゴンミラー)107により偏向される。偏向された光ビームは、第1走査レンズ108a、第2走査レンズ108b、第1折り返しミラー109a、第2折り返しミラー109b、第3折り返しミラー109c等の結像光学系を通じて、被走査面110上にビームスポットとして結像される。また、被走査面110の端部には、同期検知センサ19および受光素子25が設けられている。以上の構成は、第1の実施例に係る光走査装置と同様であるため、ここではその詳細な説明は省略する。
【0062】
本実施例に係る光走査装置が第1の実施例に係る光走査装置と異なる点は、ポリゴンミラー107の上面に各鏡面を識別するためのマーク107aが付されているとともに、そのマーク107aを検出し、走査に用いられている鏡面を特定するためのポリゴンミラー面インデックスセンサ107bがポリゴンミラー107の上面付近に設けられていることである。
【0063】
本実施例に係る光走査装置において、上述した第1の実施例と同様に、テスト画像パターンとして図5に示すディザ網点を用いて被走査面に形成される画像を図12に示す。なお、本実施例におけるビームピッチ、光量、書き出しタイミングのずれの適否の判定と、補正値の算出の方法は、上述した第1の実施例と同様であるためここではその詳細な説明は省略する。
【0064】
図12に示すように、ポリゴンミラー107の各鏡面の反射面の傾きや反射率のバラつき等により、隣り合うチャンネルY1とY2間で、走査の結果得られる画像位置が異なる場合がある。表の右側の波線のうち、実線がY1を用いて形成される画像位置を、点線がY2により形成される画像位置を示す波線である。このような画像位置のずれは、飛び越し走査を行う場合に特に問題となる。
そこで、チャンネル間で形成される画像位置が異なる場合には、チャンネル間で画像位置のずれが生じないように、各光源の光量が調整される。
【0065】
本実施例に係る光走査ユニット評価装置20は、図13に示すように、主制御部20Aと駆動制御部20Bを備えている。なお、図9における矢印は、代表的な信号や情報の流れを示すものであり、各ブロックの接続関係の全てを表すものではない。
この光走査ユニット評価装置20と、上述した第1の実施例に係る光走査装置において用いられていた光走査ユニット評価装置との間で異なる点は、画像処理ボード213が、ポリゴンミラー面インデックスセンサ107bからの情報も受け取るように構成されている点のみであるため、ここではその他の構成部分の詳細な説明は省略する。
【0066】
上記光源の光量調整は、第1の実施例において図10のフローチャートを用いて説明した、光走査ユニット評価装置20を用いた評価と各光学パラメータの調整手順を、走査に関与する全ての鏡面に対して実行することで行われる。
具体的には、ポリゴンミラー面インデックスセンサ107bによりマーク107aを読み取ることで測定を行う鏡面を特定し、上記フローチャートを実行することで画像評価と各光学パラメータの調整を行う。この評価と調整を、各鏡面に対して行う。この画像評価と光学パラメータの調整を各鏡面について行った後、各チャンネル間で走査位置のずれが無くなるように、各光源の光量が調整される。
【0067】
上述した第2の実施例に係る光走査装置によると、内部に設けられた光走査ユニットの評価に上述した光走査ユニット評価装置を用いているため、光走査ユニットについて、マトリクス構成である複数のビームスポットのそれぞれのビームピッチ、光量および書き出しタイミングの各光学パラメータを紙出力によらずに評価し、必要な光学調整量を迅速に算出することができる。
また、ポリゴンミラーの反射面の傾き、反射率のバラつき等によるビームピッチ、光量および書き出しタイミングへの影響を評価し、必要な光学調整量を迅速に算出することができる。
【0068】
<画像形成装置>
[第3の実施例]
以下、本発明に係る画像形成装置の実施例について、図を用いて説明する。なお、この画像形成装置には、上述した2つの実施例において説明した光走査装置のうちいずれか一方の光走査装置が設けられている。
図14には、本発明の一実施形態に係る画像形成装置としてのレーザプリンタ1000の概略構成が示されている。
【0069】
このレーザプリンタ1000は、光走査装置1010、感光体ドラム1030、帯電チャージャ1031、現像ローラ1032、転写チャージャ1033、除電ユニット1034、クリーニングブレード1035、トナーカートリッジ1036、給紙コロ1037、給紙トレイ1038、レジストローラ対1039、定着ローラ1041、排紙ローラ1042、及び排紙トレイ1043などを備えている。
【0070】
帯電チャージャ1031、現像ローラ1032、転写チャージャ1033、除電ユニット1034及びクリーニングブレード1035は、それぞれ感光体ドラム1030の表面近傍に配置されている。そして、感光体ドラム1030の回転方向に関して、帯電チャージャ1031→現像ローラ1032→転写チャージャ1033→除電ユニット1034→クリーニングブレード1035の順に配置されている。
【0071】
感光体ドラム1030の表面には、感光層が形成されている。ここでは、感光体ドラム1030は、図1における面内で時計回り(矢印方向)に回転するようになっている。
帯電チャージャ1031は、感光体ドラム1030の表面を均一に帯電させる。
【0072】
光走査装置1010は、帯電チャージャ1031で帯電された感光体ドラム1030の表面に、上位装置(例えばパソコン)からの画像情報に基づいて変調された光を照射する。これにより、感光体ドラム1030の表面では、画像情報に対応した潜像が感光体ドラム1030の表面に形成される。ここで形成された潜像は、感光体ドラム1030の回転に伴って現像ローラ1032の方向に移動する。なお、この光走査装置1010の構成は、上述した第1または第2の実施例に係る光走査装置と同様である。
【0073】
トナーカートリッジ1036にはトナーが格納されており、このトナーは現像ローラ1032に供給される。
現像ローラ1032は、感光体ドラム1030の表面に形成された潜像にトナーカートリッジ1036から供給されたトナーを付着させて画像情報を顕像化させる。ここでトナーが付着された潜像(以下では、便宜上「トナー像」ともいう)は、感光体ドラム1030の回転に伴って転写チャージャ1033の方向に移動する。
【0074】
給紙トレイ1038には記録紙1040が格納されている。この給紙トレイ1038の近傍には給紙コロ1037が配置されており、給紙コロ1037は、記録紙1040を給紙トレイ1038から1枚ずつ取り出し、レジストローラ対1039に搬送する。
レジストローラ対1039は、転写ローラ911の近傍に配置され、給紙コロ1037によって取り出された記録紙1040を一旦保持するとともに、記録紙1040を感光体ドラム1030の回転に合わせて感光体ドラム1030と転写チャージャ1033との間隙に向けて送り出す。
【0075】
転写チャージャ1033には、感光体ドラム1030の表面上のトナーを電気的に記録紙1040に引きつけるために、トナーとは逆極性の電圧が印加されている。この電圧により、感光体ドラム1030の表面のトナー像が記録紙1040に転写される。ここで転写された記録紙1040は、定着ローラ1041に送られる。
定着ローラ1041では、熱と圧力とが記録紙1040に加えられ、これによってトナーが記録紙1040上に定着される。ここで定着された記録紙1040は、排紙ローラ1042を介して排紙トレイ1043に送られ、排紙トレイ1043上に順次スタックされる。
【0076】
除電ユニット1034は、感光体ドラム1030の表面を除電する。
クリーニングブレード1035は、感光体ドラム1030の表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。なお、除去された残留トナーは、再度利用されるようになっている。残留トナーが除去された感光体ドラム1030の表面は、再度帯電チャージャ1031の位置に戻る。
【0077】
また、図15に示される例のように、画像形成装置として、カラー画像に対応し、複数の感光体ドラムを備えるタンデムカラー機であっても良い。このタンデムカラー機は、ブラック(K)用の感光体ドラムK1、帯電器K2、現像器K4、クリーニング手段K5、及び転写用帯電手段K6と、シアン(C)用の感光体ドラムC1、帯電器C2、現像器C4、クリーニング手段C5、及び転写用帯電手段C6と、マゼンダ(M)用の感光体ドラムM1、帯電器M2、現像器M4、クリーニング手段M5、及び転写用帯電手段M6と、イエロー(Y)用の感光体ドラムY1、帯電器Y2、現像器Y4、クリーニング手段Y5、及び転写用帯電手段Y6と、光走査装置1010と、転写ベルト80と、定着手段30などを備えている。
【0078】
この実施例では、光走査装置1010は、ブラック用、シアン用、マゼンダ用およびイエロー用の光源ユニットを備えていて、それぞれの色に対応する光源を走査することができるようになっているが、光走査装置の構成については、上述した第1または第2の実施例において説明した光走査装置の構成と実質的に同様である。
【0079】
そして、ブラック用の光源ユニットからの光は、ブラック用の走査光学系を介して感光体ドラムK1に照射され、シアン用の光源ユニットからの光は、シアン用の走査光学系を介して感光体ドラムC1に照射され、マゼンダ用の光源ユニットからの光は、マゼンダ用の走査光学系を介して感光体ドラムM1に照射され、イエロー用の光源ユニットからの光は、イエロー用の走査光学系を介して感光体ドラムY1に照射されるようになっている。なお、色毎に光走査装置1010を備えていても良い。この場合でも、光走査装置1010の構成は、上述した第1または第2の実施例において説明した光走査装置と同様である。
【0080】
各感光体ドラムは、図12中の矢印の方向に回転し、回転順にそれぞれ帯電器、現像器、転写用帯電手段、クリーニング手段が配置されている。各帯電器は、対応する感光体ドラムの表面を均一に帯電する。この帯電器によって帯電された感光体ドラム表面に光走査装置1010により光が照射され、感光体ドラムに静電潜像が形成されるようになっている。そして、対応する現像器により感光体ドラム表面にトナー像が形成される。さらに、対応する転写用帯電手段により、転写体としての中間転写ベルト80に各トナー像が重ねて転写される。したがって、このトナー像はフルカラーの画像である。この中間転写ベルト80上のトナー像は単一の記録紙に転写され、最終的に定着手段30により記録紙に画像が定着される。
【0081】
上述した第3の実施例に係る画像形成装置によると、第1および第2の実施例に係る光走査装置を用いているため、マトリクス構成である複数のビームスポットのそれぞれのビームピッチ、光量および書き出しタイミングの各光学パラメータを紙出力によらずに評価し、必要な光学調整量を迅速に算出することができる。
また、ポリゴンミラーの反射面の傾き、反射率のバラつき等によるビームピッチ、光量および書き出しタイミングへの影響を評価し、必要な光学調整量を迅速に算出することができる。
【符号の説明】
【0082】
19 同期検知センサ
20 光走査ユニット評価装置
20A 主制御部
210 CPU
211 フラッシュメモリ
212 RAM
213 画像処理ボード
214 IF(インターフェース)
20B 駆動制御部
215 画素クロック生成回路
216 画像処理回路
217 フレームメモリ
2181〜21840 ラインバッファ
219 書込制御回路
221 光源駆動装置
25 受光素子(CMOSセンサ)
101 光源
102 カップリングレンズ
103 アパーチャ
104 光源ユニット
105 ズームレンズ
106 シリンドリカルレンズ
107 偏向器(ポリゴンミラー)
107a マーク
107b ポリゴンミラー面インデックスセンサ
108a 第1走査レンズ
108b 第2走査レンズ
109a 第1折り返しミラー
109b 第2折り返しミラー
109c 第3折り返しミラー
110 被走査面
112a〜c 2次元センサ
113 2次元センサ切り替え装置
【先行技術文献】
【特許文献】
【0083】
【特許文献1】特開2002−341273号公報
【特許文献2】特開2003−211728号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の光源と、
光学チェック用の画像パターンのデータを生成するデータ生成手段と、
生成された前記データに基づいて前記光源を駆動し前記画像パターンに対応する光束を発生させる光源駆動手段と、
主走査方向の走査を行うために前記光束を偏向する偏向手段と、
偏向された前記光束を被走査面上に導き結像させる結像光学系と、
前記被走査面と光学的に同位置に配置され、前記画像パターンデータに対応する前記光束を検出する2次元センサと、
前記2次元センサからの入力情報を処理し前記画像パターンに対応する光束の光学パラメータを算出する入力情報処理手段と、
前記光学パラメータと前記パターンデータとを比較する比較手段と、
を備えた光走査ユニットの評価装置であって、
前記比較手段による比較結果に応じて光学ピッチ、光量値および書込みタイミングの良否判定を行う光走査ユニットの評価装置。
【請求項2】
光学ピッチ、光量値および書き出しタイミングの良否判定結果に基づき、フィードバック光学調整値を出力する請求項1記載の光走査ユニットの評価装置。
【請求項3】
前記偏向手段が回転多面鏡であって、別個の鏡面のそれぞれについて光学ピッチ、光学値および書き出しタイミングの良否判定が行われる請求項1または2記載の光走査ユニットの評価装置。
【請求項4】
前記光学チェック用の画像パターンとしてバンディングが目立ちやすいパターンが用いられる請求項1乃至3のいずれかに記載の光走査ユニットの評価装置。
【請求項5】
複数の前記2次元センサが、前記被走査面の主走査方向における複数の位置と光学的に同位置に配置されている請求項1乃至4のいずれかに記載の光走査ユニットの評価装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の光走査ユニットの評価装置を備えた光走査装置。
【請求項7】
請求項6記載の光走査装置を備え、前記光走査装置により被走査面である像担持体上に静電潜像を形成するとともに、静電潜像をトナーで現像し、像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写することにより画像を得る画像形成装置。
【請求項8】
複数の像担持体を備え、各像担持体上にそれぞれ静電潜像を形成するとともに、形成された複数の静電潜像を各像担持体上に異なる色のトナーで現像し、各トナー像を単一の記録媒体に順次重ねて転写することによりカラー画像を得る請求項7記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−2925(P2012−2925A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−136167(P2010−136167)
【出願日】平成22年6月15日(2010.6.15)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】