写真画像処理方法及び写真画像処理装置
【課題】 同一画面に編集対象画像及び複数色成分の階調特性を表示しながらも、容易且つ適切に編集操作可能な画像処理装置を提供する。
【解決手段】 入力された写真画像を表示する表示手段と、写真画像の階調特性を補正する階調特性補正部53を備え、階調特性補正部53が、表示手段により表示された前記写真画像と同一画面に当該写真画像に対するヒストグラム及び当該ヒストグラムと濃度軸を共通にするトーンカーブを重畳して表示する画像特性表示部54と、表示されたトーンカーブを編集操作するトーンカーブ編集操作部55と、編集操作されたトーンカーブに基づき当該写真画像を補正処理する補正処理部56と、補正処理された写真画像を表示する補正画像表示部57を備えて構成する。
【解決手段】 入力された写真画像を表示する表示手段と、写真画像の階調特性を補正する階調特性補正部53を備え、階調特性補正部53が、表示手段により表示された前記写真画像と同一画面に当該写真画像に対するヒストグラム及び当該ヒストグラムと濃度軸を共通にするトーンカーブを重畳して表示する画像特性表示部54と、表示されたトーンカーブを編集操作するトーンカーブ編集操作部55と、編集操作されたトーンカーブに基づき当該写真画像を補正処理する補正処理部56と、補正処理された写真画像を表示する補正画像表示部57を備えて構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力された写真画像を表示する画像表示ステップと、前記画像表示ステップで表示された写真画像の階調特性を補正する階調特性補正ステップを備えてなる写真画像処理方法及びその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、光学式カメラで撮影されたフィルム画像をスキャナで読み込み、或いは、デジタルスチルカメラで撮影され記憶媒体に格納された写真画像データを読み込んだデジタル画像データに基づいて、レーザ光学系等のデジタル露光ヘッドを駆動して印画紙を露光処理して写真プリントを得る際には、適正な写真プリントを得るために当該デジタル画像データに対してカラー補正や歪補正等の種々の画像補正処理が行なわれる。
【0003】
このような画像補正処理の一つに階調特性の補正処理がある。一般にフォトレタッチソフトでは、量子化された階調を横軸にとり、その階調に対応する元画像の画素数を縦軸にとる濃度ヒストグラムを表示して元画像の特性を把握可能にするとともに、当該ヒストグラムの表示領域に最暗部、最明部、中間部の位置を調節可能なスライドバーを設けるものや、横軸に元画像の階調レベルをとり、縦軸に出力画像の階調レベルをとるトーンカーブを表示し、マウス等のポインティングデバイスでトーンカーブを操作編集するような階調特性の補正処理方法が実現されているが、従来の写真処理装置では、個別の写真画像に対応して階調補正する機能は無く、現像処理液の活性状態のばらつきや露光光量等の変動による仕上りプリントの発色度合いや濃度の変動を回避するために、特性評価用の画像データに基づいて赤、緑、青の各色の濃度の異なる複数のテストパッチをプリント出力して、各テストパッチの濃度等を測定するセットアップ作業で、夫々の測定値が目標値になるように画像データを補正するために演算導出された補正データに基づいて、一律に階調性の補正処理が行なわれるものに過ぎなかった。
【特許文献1】特開2000−267207号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、個々の写真画像に対応して階調特性等の補正処理が可能な写真処理装置が望まれるところ、従来のフォトレタッチソフトでも同様であるが、モニタ画面の限られた表示領域に、編集対象画像と、各色成分に対応したヒストグラムまたはトーンカーブを全てを表示すると、極めて視認性が低下するために極めて編集操作が困難であるという問題があり、各色成分を個別に表示すると他の色成分を参酌できず、効果的な補正が迅速に行なうことができないという問題もあった。また、ヒストグラムまたはトーンカーブの何れかが選択的に表示されるものであったので、ヒストグラムを参酌しながらトーンカーブを編集操作するような要望に応えられるものでも無かった。
【0005】
本発明は、上述の従来欠点に鑑み、同一画面に編集対象画像及び複数色成分の階調特性を表示しながらも、容易且つ適切に編集操作可能な画像処理方法及び画像処理装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を達成するため、本発明による画像処理方法の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項1に記載した通り、入力された写真画像を表示する画像表示ステップと、前記画像表示ステップで表示された写真画像の階調特性を補正する階調特性補正ステップを備えてなる写真画像処理方法であって、前記階調特性補正ステップが、前記画像表示ステップで表示される前記写真画像と同一画面に当該写真画像に対するヒストグラム及び当該ヒストグラムと濃度軸を共通にするトーンカーブを重畳して表示する画像特性表示ステップと、表示されたトーンカーブを編集操作するトーンカーブ編集ステップと、編集操作されたトーンカーブに基づき当該写真画像を補正処理する補正ステップと、補正処理された写真画像を表示する補正画像表示ステップとから構成されている点にある。
【0007】
上述の構成によれば、トーンカーブと重畳して表示されるヒストグラムが示す画像の特性を見ながらトーンカーブの編集ができるようになる。また、写真画像と画像特性が同一画面に表示されるので、写真画像を見ながらトーンカーブを編集し補正処理を施すので、的確な補正ができるようになるのである。
【0008】
同第二の特徴構成は、同請求項2に記載した通り、上述の第一特徴構成に加えて、前記画像特性表示ステップは、前記写真画像と同一画面に、異なる色成分に対応して複数のヒストグラム及びトーンカーブを表示するとともに、選択された色成分に対するヒストグラム及びトーンカーブを拡大表示し、前記トーンカーブ編集ステップは拡大表示されたトーンカーブに対して編集操作可能に構成されている点にある。
【0009】
上述の構成によれば、写真画像に対してトーンカーブを編集する際、編集画面と写真画像が同一画面に表示されるので、効率的な編集が可能となり、異なる色成分を全表示することで、写真画像の全体像がつかめるようになる。また、選択された色成分に対するヒストグラム及びトーンカーブが拡大表示されると、編集部分が見易くなり編集操作が容易になるのである。
【0010】
同第三の特徴構成は、同請求項3に記載した通り、上述の第一または第二特徴構成に加えて、前記補正画像表示ステップは、階調補正手段により補正処理された写真画像を当該写真画像表示領域に更新表示するように構成されている点にある。
【0011】
上述の構成によれば、写真画像が編集される都度、補正処理が施された写真画像が表示されるので、写真画像を見ながら的確な編集操作ができるのである。
【0012】
本発明による画像処理装置の第一の特徴構成は、同請求項4に記載した通り、入力された写真画像を表示する表示手段と、前記表示手段に表示された写真画像の階調特性を補正する階調特性補正部を備えてなる写真画像処理装置であって、前記階調特性補正部が、前記表示手段により表示された前記写真画像と同一画面に当該写真画像に対するヒストグラム及び当該ヒストグラムと濃度軸を共通にするトーンカーブを重畳して表示する画像特性表示部と、表示されたトーンカーブを編集操作するトーンカーブ編集操作部と、編集操作されたトーンカーブに基づき当該写真画像を補正処理する補正処理部と、補正処理された写真画像を表示する補正画像表示部とを備えて構成されている点にある。
【0013】
同第二の特徴構成は、同請求項5に記載した通り、上述の第一特徴構成に加えて、前記画像特性表示部は、前記写真画像と同一画面に、異なる色成分に対応して複数のヒストグラム及びトーンカーブを表示するとともに、選択された色成分に対するヒストグラム及びトーンカーブを拡大表示するように構成されている点にある。
【0014】
同第三の特徴構成は、同請求項6に記載した通り、上述の第一または第二特徴構成に加えて、前記トーンカーブ編集操作部は、前記拡大表示されたトーンカーブに対して編集操作可能に構成されている点にある。
【0015】
同第四の特徴構成は、同請求項7に記載した通り、上述の第一から第三の何れかの特徴構成に加えて、前記補正画像表示部は、階調補正手段により補正処理された写真画像を当該写真画像表示領域に更新表示するように構成されている点にある。
【発明の効果】
【0016】
以上説明した通り、本発明によれば、同一画面に編集対象画像及び複数色成分の階調特性を表示しながらも、容易且つ適切に編集操作可能な画像処理方法及び画像処理装置を提供することができるようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に本発明による実施の形態を画像処理方法及び画像処理装置を写真処理装置に適用した場合について説明する。図1に示すように、写真画像処理装置1は、印画紙Pに対して出力画像データに基づいた露光処理を行なうと共に露光された印画紙を現像処理する写真プリンタ2と、現像済みの写真フィルムFから画像を読み込むフィルムスキャナ31やデジタルスチルカメラ等で撮影された画像データが格納されたメモリカード等の画像データ記憶メディアMから画像データを読み取るメディアドライバ32や、コントローラ33としての汎用コンピュータ等を備え、入力された元画像としての写真画像に対するプリントオーダ情報を設定入力するとともに、各種の画像補正処理を行なう操作ステーション3を備えて構成され、前記操作ステーション3で元画像から編集処理されたプリントデータが前記写真プリンタ2に出力されて所望の写真プリントが生成される。
【0018】
前記写真プリンタ2は、図1及び図2に示すように、ロール状の印画紙Pを収容した二系統の印画紙マガジン21と、前記印画紙マガジン21から引き出された印画紙Pを所定のプリントサイズに切断するシートカッター22と、切断後の印画紙Pの背面にコマ番号等のプリント情報を印字するバックプリント部23と、前記プリントデータに基づいて印画紙Pを露光する露光部24と、露光後の印画紙Pを現像、漂白、定着するための各処理液が充填された複数の処理槽25a,25b,25cを備えた現像処理部25が印画紙Pの搬送経路に沿って配置され、現像処理後に乾燥処理された印画紙Pが排出される横送りコンベア26と、横送りコンベア26に集積された複数枚の印画紙(写真プリント)Pがオーダー単位で仕分けられるソータ27を備えて構成される。
【0019】
前記露光部24には、前記搬送機構28によって副走査方向に搬送される印画紙Pに対して、搬送方向に直交する主走査方向に前記プリントデータに基づき変調されたRGB三色の光線束を出力して露光する露光ヘッド24aが収容されている。
【0020】
前記搬送経路に沿って配置された前記露光部24や現像処理部25に応じたプロセス速度で印画紙Pを搬送する複数のローラ対でなる搬送機構28が配置され、前記露光部24の前後には印画紙Pを複列に搬送可能なチャッカー式搬送機構28aが設けられている。
【0021】
前記操作ステーション3に設けられたコントローラ33には、汎用のオペレーティングシステムの管理下で動作し、前記写真処理装置1の各種制御が実行されるアプリケーションプログラムがインストールされ、オペレータとの操作インターフェースとしてモニタ34、キーボード35、マウス36等が接続されている。
【0022】
前記コントローラ33のハードウェア及びソフトウェアの協同により実行される写真処理プロセスを機能ブロックで説明すると、図3に示すように、前記フィルムスキャナ31やメディアドライバ32によって読み取られた元画像としての写真画像を受け取り、所定の前処理を行なって後述のメモリ41に転送する画像入力部40と、前記モニタ34の画面にプリントオーダ情報や画像編集情報を表示するとともに、それらに対して必要なデータ入力のための操作用アイコンを表示するグラフィック操作画面の生成や、表示されたグラフィック操作画面に対する前記キーボード35やマウス36からの入力操作に基づいて各種の制御コマンドを生成するグラフィックユーザーインターフェース部42と、前記画像入力部40から転送される元画像データ及び後述の画像処理部47による補正処理後の補正画像データやそのときの処理パラメータ、更には設定されたプリントオーダ情報等が区画されて格納されるメモリ41と、プリントオーダ情報を生成するオーダー処理部43と、前記メモリ41に格納された元画像に対して階調補正、カラー補正、拡縮処理、歪補正等の各種の補正を行なう画像処理部47と、前記グラフィックユーザーインターフェース部42からの表示コマンドに基づいて前記メモリ41に展開された元画像や補正画像データ、更には各種の入出力用グラフィックデータ等を前記モニタ34に表示処理するビデオRAM等を備えた表示制御部46と、各種の補正処理が終了した最終の補正画像を前記写真プリンタ2に出力するためのプリントデータを生成するプリントデータ生成部44と、顧客のオーダーに応じて最終の補正画像をCD−R等の記憶媒体に書き込むためのファイル形式に変換するフォーマッタ部45等で構成される。
【0023】
前記フィルムスキャナ31は、フィルムFに記録された画像を低解像度ではあるものの高速で読み取るプレスキャンモードと、低速ではあるものの高解像度で読み取る本スキャンモードの二モードで作動するように構成され、プレスキャンモードで読み込まれた低解像度の画像に対して後述の各種の補正処理が行なわれ、その際に前記メモリ41に記憶された補正パラメータに基づいて本スキャンモードで読み込まれた高解像度の画像に対する最終の補正処理が実行される。同様に、前記メディアドライバ32から読み込まれた画像ファイルには高解像度の撮影画像とそのサムネイル画像が含まれ、サムネイル画像に対して後述の各種の補正処理が行なわれ、その際に前記メモリ41に記憶された補正パラメータに基づいて高解像度の撮影画像に対する最終の補正処理が実行される。尚、画像ファイルにサムネイル画像が含まれないときには、前記画像入力部40で高解像度の撮影画像からサムネイル画像が生成されて前記メモリ41に転送される。このように、低解像度の画像に対して頻繁に試行錯誤される各種の編集処理が実行されることによりコントローラ33の演算負荷が低減されるように構成されている。
【0024】
前記画像処理部47は、例えば元画像に対して撮影レンズに起因する歪を補正する歪補正部50、例えば画像のエッジを強調しノイズを低減する鮮鋭化処理部51、写真プリントのサイズに適した画像サイズに変換する拡縮処理部52、撮影時の露出設定の過不足による主要被写体の階調性を補正する階調特性補正部53等を備えて構成される。
【0025】
前記階調特性補正部53は、前記元画像の特性を表示する画像特性表示部54と、前記元画像に対するトーンカーブを操作することによって階調レベルを編集するトーンカーブ編集操作部55と、編集されたトーンカーブの値に基づいて前記元画像を補正処理する補正処理部56と、補正画像表示部57等を備えて構成されている。
【0026】
以下、図4に示すフローチャート、及び、図5から図14に示すモニタ34の表示画面説明図に基づいて、前記階調特性補正部53による階調特性補正手順を詳述する。顧客のプリント注文に対応してオペレータが前記フィルムスキャナ31にフィルムFをセットしてプレスキャンモードで作動させるか、または撮影画像ファイルが格納されたメモリカードMをメディアドライバ32にセットすると、読み込まれたコマ画像が前記画像入力部40を介して前記メモリ41にロードされ(S1)、前記モニタ34にプレジャッジ画面が表示される(S2)。図5に示すように、プレジャッジ画面では6コマの元画像が上下二段の画像表示枠60に表示され、各画像表示枠60の下部に色濃度補正設定領域61、プリント枚数設定領域62が配置されている。
【0027】
前記色濃度補正設定領域61にはイエロー、マゼンダ、シアンの各カラーバランス調整アイコン61a〜61cと濃度調整アイコン61dが表示され、各アイコンを前記マウス36でクリックすると‐3(最淡)、−2、−1、0、1、2、3(最濃)のプルダウンメニューが表示され、該当するレベルを選択するとその選択値がアイコン表面に表示され、当該表示枠に表示される補正後の画像を目視して補正の程度を評価できるように構成されている。尚、補正無しのときにはニュートラル表示Nが表示される。また、前記プリント枚数設定領域62にはプリント枚数設定アイコン62aが表示され、当該アイコン62aをクリックして表示される設定枠にキーボード35を介して数値入力するとプリント枚数が設定される(S3)。
【0028】
前記画像表示枠60の下部領域にはプリント設定表示領域63が配置され、当該プリントオーダに基づく印画紙サイズ、インデックスの要否、メディア出力の要否等の条件が設定可能に構成され、設定された条件に合致するプリントチャンネルが表示されるように構成されている。
【0029】
前記画像表示枠60に表示された各コマ画像に対する詳細な補正、例えば、カラーバランスを詳細に調整するトーンカーブの補正処理、画像の鮮鋭度を改善する鮮鋭化処理、画像に装飾効果を付加するクロスフィルタ処理、撮影レンズに起因する歪を補正する歪補正等を行なう必要があるとオペレータによって判断されると、対応するコマ画像がダブルクリックされることにより詳細な補正処理画面である1コマ拡大表示画面に更新表示される(S4,S5)。
【0030】
図6に示すように、前記1コマ拡大表示画面では、画面中央部に配置された拡大画像表示領域64に補正対象画像(6コマ表示画面で表示された元画像または補正された補正画像)が拡大表示され、画面右側部に上述の色濃度補正設定領域65、詳細補正タブ領域66が夫々表示されるように配置される。前記補正タブ領域66は、トーンカーブの補正処理等を行なう補正1タブ66aと、クロスフィルタ処理や歪補正処理等を行なう補正2タブ66bが配置され、補正1タブ66aに表示されているトーンカーブ補正アイコン67が選択されると(S6)、本発明による階調特性補正処理画面に遷移する。
【0031】
図7(a)に示すように、階調特性補正処理画面の画面中央部には、補正対象画像が拡大表示される拡大画像表示領域68が配置され、その上部に配置された表示サイズ設定領域69の倍率を変更することにより前記拡大画像表示領域68に表示される画像が拡大または縮小表示される(S7)。前記拡大画像表示領域68の右側には、前記拡大画像表示領域68に表示されている画像の階調特性を表すヒストグラム及びトーンカーブが重畳して表示される画像特性表示部70が配置され、RGB、R、G、B夫々の色成分に対するトーンカーブ71a〜dが個別に補正可能となっている。
【0032】
当該補正対象画像の色成分RGBのトーンカーブ71aを例に説明すると、画像入力時の階調レベルが0〜255の値で横軸72に、また、画像出力時の階調レベルが0〜255の値で縦軸73に表したトーンカーブ74と、当該画像の色成分RGBに対する階調を表す、横軸が色の濃淡、縦軸が画素数から構成されるヒストグラム75が重畳して表示され、トーンカーブの傾きを変更することにより階調補正が可能となる。階調レベルを表す数値は0が黒、255が白を表すので、低い数値にヒストグラムが分散される画像は、全体的に暗く、黒が強調される露出アンダーの画像となり、ヒストグラムが高い数値の辺りで分散される画像は全体的に明るく、白が強調される画像となり露出オーバーであることが言える。
【0033】
前記拡大画像表示領域68の下部には、画像の全体像を明暗するレベル補正アイコン76、画像を黒・グレー・白・肌色に補正する自動補正アイコン77、自動補正に対する詳細を設定する詳細設定アイコン78から構成される自動補正機能アイコンが配置され、その右側には、編集したトーンカーブを保存する保存アイコン79、保存されたトーンカーブを読み込む読み込みアイコン80が配置されている。前記詳細設定アイコン78をクリックすると、図7(b)に示すように自動補正に対する詳細設定画面が表示される。画像のコントラストを自動で変更する自動コントラスト設定部81では、自動コントラストを実行した際に黒側(シャドウ)と白側(ハイライト)に変更する割合が設定できる。次に、白点、グレー点、黒点、肌色点のRGB設定部82において、夫々に対して写真画像の中における正確なR、G、Bの設定が可能であり、肌色点設定個所に配置されたスポイトアイコン83をクリックして、補正対象画像の「肌色」と設定したい部分にスポイトを持っていき、クリックすると、その色が「肌色」として設定される。設定初期化アイコン84をクリックすると、詳細設定画面で設定した数値が全て初期化される。
【0034】
前記マウス36を操作して、補正処理が必要な色成分に対するトーンカーブをクリックすると、例えば色成分Gに対するトーンカーブ71cを選択すると(S8)、図8に示すように、選択された色成分71cのトーンカーブが拡大表示される為、ユーザにとって編集操作が容易な構成となっている(S9)。
【0035】
次に、拡大表示されたトーンカーブを操作し、画像に適した階調に編集する(S10)。図9に示すように、トーンカーブのグラフは横軸に補正処理前(画像入力時)の階調レベルを表し、左から右方向へ階調が明るくなり、縦軸は補正処理後(画像出力時)の階調レベルを表し、下から上方向へ階調が明るくなる構成となっている。トーンカーブの線上をクリックすると、黒い点(制御点)が表示され、この制御点を上下させることにより画像の明るさやコントラストが調整可能な構成となっている。補正処理前のトーンカーブの曲線は、0値から45度の傾斜を持つ直線で表示されるが、前記マウス36を使用して、曲線上の制御点をドラッグアンドドロップすることによって曲線の傾きを編集し、画像のコントラストを変える、ハイライトを落とす、中間調を上げる等の処理が可能であり、前記補正画像表示部57によって、補正された画像が更新表示されるのでトーンカーブの操作編集を行いながら、補正した部分の確認ができる構成となっている。
【0036】
例えば、図9(a)に示すように、グラフの直線中心部の制御点をドラッグアンドドロップにより、上方へ移動させると、直線が点線で表示されている曲線に変わり、制御点の位置が処理前より明るい位置に移動される為、即ち、出力値が上がる為、出力画像は全体的に明るい画像となる。制御点の位置を直線より下部へ移動させると(図示しない)、制御点の位置が処理前に比べ暗い位置に移動する為、即ち、出力値が下がる為、出力画像は入力画像と比較して暗い画像となる。制御点を移動させる幅が大の場合、画像の明暗の変化が大きくなり、小の場合、画像の明暗の変化が小さくなる。図9(b)に示すように、グラフ右側に位置する制御点の位置を下部へ、グラフ左側に位置する制御点の位置を上部へ移動させ、直線を逆S字型の曲線に変更すると、画像のコントラストが低くなり画像の明るい部分と暗い部分との差が小さくなる。また、上記と逆の操作を行い、トーンカーブの直線をS字型の曲線に変更すると(図示しない)、画像のコントラストが高くなり画像の明るい部分と暗い部分の差が大きくなり、明暗がはっきりした画像に補正される。
【0037】
図10(a〜c)は、補正対象画像が露出アンダー、中間の露出、露出オーバーの状態のヒストグラム及びトーンカーブが重畳したグラフを表している。処理前の画像に対するトーンカーブは傾斜45度の直線で示され、画像の露出レベルによって、前記マウス36を使用してトーンカーブの制御点をドラッグアンドドロップで移動させ、画像に最適な処理を施す。
【0038】
図10(a)に表示されているヒストグラムでは、階調の分布がグラフの左側に集中している為、このグラフに対する画像は露出アンダーの状態であり、全体的に暗い画像となる。従って、画像全体の明るさを明るくする為に、直線上の制御点を上方にドラッグアンドドロップさせることにより、画像の階調レベルが高くなり明るい画像となる。図10(b)に表示されているヒストグラムでは、階調の分布がグラフの中間に位置している為、画像全体の濃淡の差が狭く、明るい部分と暗い部分のコントラストの差が小さい画像となっている。この画像をより一層コントラストのある画像に補正する為に、グラフの直線上右側の制御点を上方へ、左側の制御点を下方へ移動させ、S字型のトーンカーブに変更することによってコントラストの高い画像となる。図10(c)に表示されているヒストグラムによると、階調の分布はグラフの右側に集中している為、このグラフに対する画像は露出オーバーの状態であり、全体的に明るい画像となる。この画像の明るさを抑える為に直線上の制御点を下方へ移動させ、下方へ円弧を描くトーンカーブに変更することによって、明るさを抑えた画像に補正される。
【0039】
次に、図11〜13を用いて、露出レベルがアンダー、中間、オーバー夫々のレベルに対応するトーンカーブ補正について説明する。露出アンダーである写真画像図11(a)は全体的に暗い画像となり、この画像に対するヒストグラム及びトーンカーブを図11(b)に示す。露出アンダーとなる画像のヒストグラムは階調の分布がグラフの左側に集中しているので、画像を全体的に明るくする為に、ヒストグラムの最右端とトーンカーブの終点を合わせることで、トーンカーブの傾斜が大きくなり出力値が高くなる為、画像が全体的に明るくなる。
【0040】
露出レベルが中間である写真画像図12(a)に対するヒストグラム及びトーンカーブを図12(b)に示す。この画像のヒストグラムは、階調の分布がグラフの中間に分散されている。階調が分散されている幅を広げることによって、画像の明るい部分と暗い部分のコントラストの差が大きい画像に補正することが可能である。図12(c)に示すように、ヒストグラムの最左端にトーンカーブの開始位置を合わせると、その部分の階調が更に低くなり、ヒストグラムの最右端にトーンカーブの終点を合わせると、その部分の階調が更に高くなる。従って、暗い部分がより一層暗く、明るい部分がより一層明るくなりコントラストの効いた画像となる。
【0041】
図13(a)に示す画像は、露出オーバーとなった画像で全体的に白さが強調された画像である。この画像に対するヒストグラム及びトーンカーブが図13(b)に示されている。露出オーバーとなる画像のヒストグラムは階調の分布がグラフの右側寄りに集中している為、画像の白さを抑える為には図13(c)に示すようなトーンカーブに補正する必要がある。トーンカーブの開始位置をヒストグラムの左端に合わせて移動させると、画像の階調が低い部分の出力値が更に低くなるので、全体的に明るさを抑えることができるのである。
【0042】
次に、前記拡大画像表示領域68の下部に配置された、前記詳細設定アイコン77について図14(a)を用いて説明すると、画像を黒・グレー・白・肌色に補正する自動補正アイコン76、自動補正に対する詳細を設定する詳細設定アイコン77、画像の全体像を明暗するレベル補正アイコン78、編集したトーンカーブを保存する保存アイコン79、保存されたトーンカーブを読み込む読み込みアイコン80が配置され、これらの操作手順については後述する。
【0043】
補正対象画像に対する各色成分のトーンカーブ編集が終了すると(S10)、前記拡大画像領域68にて、編集した画像を確認し(S11)、適切な補正が施されていれば、図14(a)に示すように、前記拡大画像表示領域68の下部に配置された前記保存アイコン79をクリックし、編集したトーンカーブの保存を行う(S12、13)。トーンカーブは、図14(b)に示すように、名前をつけて保存可能な構成となっている。画像編集終了後、保存されたトーンカーブを読み込む為には、前記読み込みアイコン80をクリックすると、図14(c)のような画面が表示され、これまでに保存したトーンカーブ名が表示されるので、ユーザはトーンカーブ名を選択しOKボタンをクリックすると、選択したトーンカーブが読み込まれ表示画像に反映される構成となっている。
【0044】
このようにしてプレジャッジ画面で設定された各コマ画像に対する各種の補正処理やオーダー情報の設定処理が終了すると(S14)、高解像度データに対して最終の補正処理が施された後に前記プリントデータ生成部44に送られて前記写真プリンタ2に対するプリントデータが生成される。
【0045】
即ち、上述のグラフィックユーザーインターフェース部42、表示制御部46及びモニタ34により入力された元画像を表示する元画像表示部及び補正処理された補正画像を表示する補正画像表示部が構成される。
【0046】
以下に別実施形態を説明する。上述の実施形態では、階調特性補正処理画面における各操作部及び画像表示部の配置として図7(a)に示したような配置例について説明したが、このレイアウトに限定せず、これらの操作部及び画像表示部のレイアウトは適宜変更構成可能である。
【0047】
上述した実施形態では、補正対象画像の異なる色成分に対するトーンカーブとヒストグラムを重畳して表示させる例について説明したが、複数の色成分に対応したもの以外に、特定の色のみを表示させる構成にしても良い。
【0048】
上述の実施形態では、トーンカーブの編集を行う際に1〜2個の制御点を移動させる編集方法について説明したが、制御点の数はユーザの目的に応じて増減させることが可能である。
【0049】
上述の実施形態では、写真画像の補正処理手段が写真画像処理装置に設けられた例について説明したが、補正処理手段をアプリケーションプログラムとしてパーソナルコンピュータ(以下PC)にインストールし、PC上で写真画像の補正処理を施すような構成であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】写真画像処理装置の外観説明図
【図2】写真プリンタのブロック構成図
【図3】写真画像処理装置の機能ブロック構成図
【図4】階調特性補正処理手順を説明するフローチャート
【図5】モニタの表示画面(プレジャッジ画面)説明図
【図6】モニタの表示画面(1コマ拡大表示画面)説明図
【図7】モニタの表示画面(階調特性補正処理画面)説明図
【図8】トーンカーブの操作編集説明図
【図9】トーンカーブの操作編集説明図
【図10】トーンカーブの操作編集説明図
【図11】モニタの表示画面(露出アンダー)説明図
【図12】モニタの表示画面(露出中間)説明図
【図13】モニタの表示画面(露出オーバー)説明図
【図14】モニタの表示画面(詳細設定画面)説明図
【符号の説明】
【0051】
1:画像処理装置(写真画像処理装置)
53:階調特性補正部
54:画像特性表示部
55:トーンカーブ編集操作部
56:補正処理部
57:補正画像表示部
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力された写真画像を表示する画像表示ステップと、前記画像表示ステップで表示された写真画像の階調特性を補正する階調特性補正ステップを備えてなる写真画像処理方法及びその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、光学式カメラで撮影されたフィルム画像をスキャナで読み込み、或いは、デジタルスチルカメラで撮影され記憶媒体に格納された写真画像データを読み込んだデジタル画像データに基づいて、レーザ光学系等のデジタル露光ヘッドを駆動して印画紙を露光処理して写真プリントを得る際には、適正な写真プリントを得るために当該デジタル画像データに対してカラー補正や歪補正等の種々の画像補正処理が行なわれる。
【0003】
このような画像補正処理の一つに階調特性の補正処理がある。一般にフォトレタッチソフトでは、量子化された階調を横軸にとり、その階調に対応する元画像の画素数を縦軸にとる濃度ヒストグラムを表示して元画像の特性を把握可能にするとともに、当該ヒストグラムの表示領域に最暗部、最明部、中間部の位置を調節可能なスライドバーを設けるものや、横軸に元画像の階調レベルをとり、縦軸に出力画像の階調レベルをとるトーンカーブを表示し、マウス等のポインティングデバイスでトーンカーブを操作編集するような階調特性の補正処理方法が実現されているが、従来の写真処理装置では、個別の写真画像に対応して階調補正する機能は無く、現像処理液の活性状態のばらつきや露光光量等の変動による仕上りプリントの発色度合いや濃度の変動を回避するために、特性評価用の画像データに基づいて赤、緑、青の各色の濃度の異なる複数のテストパッチをプリント出力して、各テストパッチの濃度等を測定するセットアップ作業で、夫々の測定値が目標値になるように画像データを補正するために演算導出された補正データに基づいて、一律に階調性の補正処理が行なわれるものに過ぎなかった。
【特許文献1】特開2000−267207号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、個々の写真画像に対応して階調特性等の補正処理が可能な写真処理装置が望まれるところ、従来のフォトレタッチソフトでも同様であるが、モニタ画面の限られた表示領域に、編集対象画像と、各色成分に対応したヒストグラムまたはトーンカーブを全てを表示すると、極めて視認性が低下するために極めて編集操作が困難であるという問題があり、各色成分を個別に表示すると他の色成分を参酌できず、効果的な補正が迅速に行なうことができないという問題もあった。また、ヒストグラムまたはトーンカーブの何れかが選択的に表示されるものであったので、ヒストグラムを参酌しながらトーンカーブを編集操作するような要望に応えられるものでも無かった。
【0005】
本発明は、上述の従来欠点に鑑み、同一画面に編集対象画像及び複数色成分の階調特性を表示しながらも、容易且つ適切に編集操作可能な画像処理方法及び画像処理装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を達成するため、本発明による画像処理方法の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項1に記載した通り、入力された写真画像を表示する画像表示ステップと、前記画像表示ステップで表示された写真画像の階調特性を補正する階調特性補正ステップを備えてなる写真画像処理方法であって、前記階調特性補正ステップが、前記画像表示ステップで表示される前記写真画像と同一画面に当該写真画像に対するヒストグラム及び当該ヒストグラムと濃度軸を共通にするトーンカーブを重畳して表示する画像特性表示ステップと、表示されたトーンカーブを編集操作するトーンカーブ編集ステップと、編集操作されたトーンカーブに基づき当該写真画像を補正処理する補正ステップと、補正処理された写真画像を表示する補正画像表示ステップとから構成されている点にある。
【0007】
上述の構成によれば、トーンカーブと重畳して表示されるヒストグラムが示す画像の特性を見ながらトーンカーブの編集ができるようになる。また、写真画像と画像特性が同一画面に表示されるので、写真画像を見ながらトーンカーブを編集し補正処理を施すので、的確な補正ができるようになるのである。
【0008】
同第二の特徴構成は、同請求項2に記載した通り、上述の第一特徴構成に加えて、前記画像特性表示ステップは、前記写真画像と同一画面に、異なる色成分に対応して複数のヒストグラム及びトーンカーブを表示するとともに、選択された色成分に対するヒストグラム及びトーンカーブを拡大表示し、前記トーンカーブ編集ステップは拡大表示されたトーンカーブに対して編集操作可能に構成されている点にある。
【0009】
上述の構成によれば、写真画像に対してトーンカーブを編集する際、編集画面と写真画像が同一画面に表示されるので、効率的な編集が可能となり、異なる色成分を全表示することで、写真画像の全体像がつかめるようになる。また、選択された色成分に対するヒストグラム及びトーンカーブが拡大表示されると、編集部分が見易くなり編集操作が容易になるのである。
【0010】
同第三の特徴構成は、同請求項3に記載した通り、上述の第一または第二特徴構成に加えて、前記補正画像表示ステップは、階調補正手段により補正処理された写真画像を当該写真画像表示領域に更新表示するように構成されている点にある。
【0011】
上述の構成によれば、写真画像が編集される都度、補正処理が施された写真画像が表示されるので、写真画像を見ながら的確な編集操作ができるのである。
【0012】
本発明による画像処理装置の第一の特徴構成は、同請求項4に記載した通り、入力された写真画像を表示する表示手段と、前記表示手段に表示された写真画像の階調特性を補正する階調特性補正部を備えてなる写真画像処理装置であって、前記階調特性補正部が、前記表示手段により表示された前記写真画像と同一画面に当該写真画像に対するヒストグラム及び当該ヒストグラムと濃度軸を共通にするトーンカーブを重畳して表示する画像特性表示部と、表示されたトーンカーブを編集操作するトーンカーブ編集操作部と、編集操作されたトーンカーブに基づき当該写真画像を補正処理する補正処理部と、補正処理された写真画像を表示する補正画像表示部とを備えて構成されている点にある。
【0013】
同第二の特徴構成は、同請求項5に記載した通り、上述の第一特徴構成に加えて、前記画像特性表示部は、前記写真画像と同一画面に、異なる色成分に対応して複数のヒストグラム及びトーンカーブを表示するとともに、選択された色成分に対するヒストグラム及びトーンカーブを拡大表示するように構成されている点にある。
【0014】
同第三の特徴構成は、同請求項6に記載した通り、上述の第一または第二特徴構成に加えて、前記トーンカーブ編集操作部は、前記拡大表示されたトーンカーブに対して編集操作可能に構成されている点にある。
【0015】
同第四の特徴構成は、同請求項7に記載した通り、上述の第一から第三の何れかの特徴構成に加えて、前記補正画像表示部は、階調補正手段により補正処理された写真画像を当該写真画像表示領域に更新表示するように構成されている点にある。
【発明の効果】
【0016】
以上説明した通り、本発明によれば、同一画面に編集対象画像及び複数色成分の階調特性を表示しながらも、容易且つ適切に編集操作可能な画像処理方法及び画像処理装置を提供することができるようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に本発明による実施の形態を画像処理方法及び画像処理装置を写真処理装置に適用した場合について説明する。図1に示すように、写真画像処理装置1は、印画紙Pに対して出力画像データに基づいた露光処理を行なうと共に露光された印画紙を現像処理する写真プリンタ2と、現像済みの写真フィルムFから画像を読み込むフィルムスキャナ31やデジタルスチルカメラ等で撮影された画像データが格納されたメモリカード等の画像データ記憶メディアMから画像データを読み取るメディアドライバ32や、コントローラ33としての汎用コンピュータ等を備え、入力された元画像としての写真画像に対するプリントオーダ情報を設定入力するとともに、各種の画像補正処理を行なう操作ステーション3を備えて構成され、前記操作ステーション3で元画像から編集処理されたプリントデータが前記写真プリンタ2に出力されて所望の写真プリントが生成される。
【0018】
前記写真プリンタ2は、図1及び図2に示すように、ロール状の印画紙Pを収容した二系統の印画紙マガジン21と、前記印画紙マガジン21から引き出された印画紙Pを所定のプリントサイズに切断するシートカッター22と、切断後の印画紙Pの背面にコマ番号等のプリント情報を印字するバックプリント部23と、前記プリントデータに基づいて印画紙Pを露光する露光部24と、露光後の印画紙Pを現像、漂白、定着するための各処理液が充填された複数の処理槽25a,25b,25cを備えた現像処理部25が印画紙Pの搬送経路に沿って配置され、現像処理後に乾燥処理された印画紙Pが排出される横送りコンベア26と、横送りコンベア26に集積された複数枚の印画紙(写真プリント)Pがオーダー単位で仕分けられるソータ27を備えて構成される。
【0019】
前記露光部24には、前記搬送機構28によって副走査方向に搬送される印画紙Pに対して、搬送方向に直交する主走査方向に前記プリントデータに基づき変調されたRGB三色の光線束を出力して露光する露光ヘッド24aが収容されている。
【0020】
前記搬送経路に沿って配置された前記露光部24や現像処理部25に応じたプロセス速度で印画紙Pを搬送する複数のローラ対でなる搬送機構28が配置され、前記露光部24の前後には印画紙Pを複列に搬送可能なチャッカー式搬送機構28aが設けられている。
【0021】
前記操作ステーション3に設けられたコントローラ33には、汎用のオペレーティングシステムの管理下で動作し、前記写真処理装置1の各種制御が実行されるアプリケーションプログラムがインストールされ、オペレータとの操作インターフェースとしてモニタ34、キーボード35、マウス36等が接続されている。
【0022】
前記コントローラ33のハードウェア及びソフトウェアの協同により実行される写真処理プロセスを機能ブロックで説明すると、図3に示すように、前記フィルムスキャナ31やメディアドライバ32によって読み取られた元画像としての写真画像を受け取り、所定の前処理を行なって後述のメモリ41に転送する画像入力部40と、前記モニタ34の画面にプリントオーダ情報や画像編集情報を表示するとともに、それらに対して必要なデータ入力のための操作用アイコンを表示するグラフィック操作画面の生成や、表示されたグラフィック操作画面に対する前記キーボード35やマウス36からの入力操作に基づいて各種の制御コマンドを生成するグラフィックユーザーインターフェース部42と、前記画像入力部40から転送される元画像データ及び後述の画像処理部47による補正処理後の補正画像データやそのときの処理パラメータ、更には設定されたプリントオーダ情報等が区画されて格納されるメモリ41と、プリントオーダ情報を生成するオーダー処理部43と、前記メモリ41に格納された元画像に対して階調補正、カラー補正、拡縮処理、歪補正等の各種の補正を行なう画像処理部47と、前記グラフィックユーザーインターフェース部42からの表示コマンドに基づいて前記メモリ41に展開された元画像や補正画像データ、更には各種の入出力用グラフィックデータ等を前記モニタ34に表示処理するビデオRAM等を備えた表示制御部46と、各種の補正処理が終了した最終の補正画像を前記写真プリンタ2に出力するためのプリントデータを生成するプリントデータ生成部44と、顧客のオーダーに応じて最終の補正画像をCD−R等の記憶媒体に書き込むためのファイル形式に変換するフォーマッタ部45等で構成される。
【0023】
前記フィルムスキャナ31は、フィルムFに記録された画像を低解像度ではあるものの高速で読み取るプレスキャンモードと、低速ではあるものの高解像度で読み取る本スキャンモードの二モードで作動するように構成され、プレスキャンモードで読み込まれた低解像度の画像に対して後述の各種の補正処理が行なわれ、その際に前記メモリ41に記憶された補正パラメータに基づいて本スキャンモードで読み込まれた高解像度の画像に対する最終の補正処理が実行される。同様に、前記メディアドライバ32から読み込まれた画像ファイルには高解像度の撮影画像とそのサムネイル画像が含まれ、サムネイル画像に対して後述の各種の補正処理が行なわれ、その際に前記メモリ41に記憶された補正パラメータに基づいて高解像度の撮影画像に対する最終の補正処理が実行される。尚、画像ファイルにサムネイル画像が含まれないときには、前記画像入力部40で高解像度の撮影画像からサムネイル画像が生成されて前記メモリ41に転送される。このように、低解像度の画像に対して頻繁に試行錯誤される各種の編集処理が実行されることによりコントローラ33の演算負荷が低減されるように構成されている。
【0024】
前記画像処理部47は、例えば元画像に対して撮影レンズに起因する歪を補正する歪補正部50、例えば画像のエッジを強調しノイズを低減する鮮鋭化処理部51、写真プリントのサイズに適した画像サイズに変換する拡縮処理部52、撮影時の露出設定の過不足による主要被写体の階調性を補正する階調特性補正部53等を備えて構成される。
【0025】
前記階調特性補正部53は、前記元画像の特性を表示する画像特性表示部54と、前記元画像に対するトーンカーブを操作することによって階調レベルを編集するトーンカーブ編集操作部55と、編集されたトーンカーブの値に基づいて前記元画像を補正処理する補正処理部56と、補正画像表示部57等を備えて構成されている。
【0026】
以下、図4に示すフローチャート、及び、図5から図14に示すモニタ34の表示画面説明図に基づいて、前記階調特性補正部53による階調特性補正手順を詳述する。顧客のプリント注文に対応してオペレータが前記フィルムスキャナ31にフィルムFをセットしてプレスキャンモードで作動させるか、または撮影画像ファイルが格納されたメモリカードMをメディアドライバ32にセットすると、読み込まれたコマ画像が前記画像入力部40を介して前記メモリ41にロードされ(S1)、前記モニタ34にプレジャッジ画面が表示される(S2)。図5に示すように、プレジャッジ画面では6コマの元画像が上下二段の画像表示枠60に表示され、各画像表示枠60の下部に色濃度補正設定領域61、プリント枚数設定領域62が配置されている。
【0027】
前記色濃度補正設定領域61にはイエロー、マゼンダ、シアンの各カラーバランス調整アイコン61a〜61cと濃度調整アイコン61dが表示され、各アイコンを前記マウス36でクリックすると‐3(最淡)、−2、−1、0、1、2、3(最濃)のプルダウンメニューが表示され、該当するレベルを選択するとその選択値がアイコン表面に表示され、当該表示枠に表示される補正後の画像を目視して補正の程度を評価できるように構成されている。尚、補正無しのときにはニュートラル表示Nが表示される。また、前記プリント枚数設定領域62にはプリント枚数設定アイコン62aが表示され、当該アイコン62aをクリックして表示される設定枠にキーボード35を介して数値入力するとプリント枚数が設定される(S3)。
【0028】
前記画像表示枠60の下部領域にはプリント設定表示領域63が配置され、当該プリントオーダに基づく印画紙サイズ、インデックスの要否、メディア出力の要否等の条件が設定可能に構成され、設定された条件に合致するプリントチャンネルが表示されるように構成されている。
【0029】
前記画像表示枠60に表示された各コマ画像に対する詳細な補正、例えば、カラーバランスを詳細に調整するトーンカーブの補正処理、画像の鮮鋭度を改善する鮮鋭化処理、画像に装飾効果を付加するクロスフィルタ処理、撮影レンズに起因する歪を補正する歪補正等を行なう必要があるとオペレータによって判断されると、対応するコマ画像がダブルクリックされることにより詳細な補正処理画面である1コマ拡大表示画面に更新表示される(S4,S5)。
【0030】
図6に示すように、前記1コマ拡大表示画面では、画面中央部に配置された拡大画像表示領域64に補正対象画像(6コマ表示画面で表示された元画像または補正された補正画像)が拡大表示され、画面右側部に上述の色濃度補正設定領域65、詳細補正タブ領域66が夫々表示されるように配置される。前記補正タブ領域66は、トーンカーブの補正処理等を行なう補正1タブ66aと、クロスフィルタ処理や歪補正処理等を行なう補正2タブ66bが配置され、補正1タブ66aに表示されているトーンカーブ補正アイコン67が選択されると(S6)、本発明による階調特性補正処理画面に遷移する。
【0031】
図7(a)に示すように、階調特性補正処理画面の画面中央部には、補正対象画像が拡大表示される拡大画像表示領域68が配置され、その上部に配置された表示サイズ設定領域69の倍率を変更することにより前記拡大画像表示領域68に表示される画像が拡大または縮小表示される(S7)。前記拡大画像表示領域68の右側には、前記拡大画像表示領域68に表示されている画像の階調特性を表すヒストグラム及びトーンカーブが重畳して表示される画像特性表示部70が配置され、RGB、R、G、B夫々の色成分に対するトーンカーブ71a〜dが個別に補正可能となっている。
【0032】
当該補正対象画像の色成分RGBのトーンカーブ71aを例に説明すると、画像入力時の階調レベルが0〜255の値で横軸72に、また、画像出力時の階調レベルが0〜255の値で縦軸73に表したトーンカーブ74と、当該画像の色成分RGBに対する階調を表す、横軸が色の濃淡、縦軸が画素数から構成されるヒストグラム75が重畳して表示され、トーンカーブの傾きを変更することにより階調補正が可能となる。階調レベルを表す数値は0が黒、255が白を表すので、低い数値にヒストグラムが分散される画像は、全体的に暗く、黒が強調される露出アンダーの画像となり、ヒストグラムが高い数値の辺りで分散される画像は全体的に明るく、白が強調される画像となり露出オーバーであることが言える。
【0033】
前記拡大画像表示領域68の下部には、画像の全体像を明暗するレベル補正アイコン76、画像を黒・グレー・白・肌色に補正する自動補正アイコン77、自動補正に対する詳細を設定する詳細設定アイコン78から構成される自動補正機能アイコンが配置され、その右側には、編集したトーンカーブを保存する保存アイコン79、保存されたトーンカーブを読み込む読み込みアイコン80が配置されている。前記詳細設定アイコン78をクリックすると、図7(b)に示すように自動補正に対する詳細設定画面が表示される。画像のコントラストを自動で変更する自動コントラスト設定部81では、自動コントラストを実行した際に黒側(シャドウ)と白側(ハイライト)に変更する割合が設定できる。次に、白点、グレー点、黒点、肌色点のRGB設定部82において、夫々に対して写真画像の中における正確なR、G、Bの設定が可能であり、肌色点設定個所に配置されたスポイトアイコン83をクリックして、補正対象画像の「肌色」と設定したい部分にスポイトを持っていき、クリックすると、その色が「肌色」として設定される。設定初期化アイコン84をクリックすると、詳細設定画面で設定した数値が全て初期化される。
【0034】
前記マウス36を操作して、補正処理が必要な色成分に対するトーンカーブをクリックすると、例えば色成分Gに対するトーンカーブ71cを選択すると(S8)、図8に示すように、選択された色成分71cのトーンカーブが拡大表示される為、ユーザにとって編集操作が容易な構成となっている(S9)。
【0035】
次に、拡大表示されたトーンカーブを操作し、画像に適した階調に編集する(S10)。図9に示すように、トーンカーブのグラフは横軸に補正処理前(画像入力時)の階調レベルを表し、左から右方向へ階調が明るくなり、縦軸は補正処理後(画像出力時)の階調レベルを表し、下から上方向へ階調が明るくなる構成となっている。トーンカーブの線上をクリックすると、黒い点(制御点)が表示され、この制御点を上下させることにより画像の明るさやコントラストが調整可能な構成となっている。補正処理前のトーンカーブの曲線は、0値から45度の傾斜を持つ直線で表示されるが、前記マウス36を使用して、曲線上の制御点をドラッグアンドドロップすることによって曲線の傾きを編集し、画像のコントラストを変える、ハイライトを落とす、中間調を上げる等の処理が可能であり、前記補正画像表示部57によって、補正された画像が更新表示されるのでトーンカーブの操作編集を行いながら、補正した部分の確認ができる構成となっている。
【0036】
例えば、図9(a)に示すように、グラフの直線中心部の制御点をドラッグアンドドロップにより、上方へ移動させると、直線が点線で表示されている曲線に変わり、制御点の位置が処理前より明るい位置に移動される為、即ち、出力値が上がる為、出力画像は全体的に明るい画像となる。制御点の位置を直線より下部へ移動させると(図示しない)、制御点の位置が処理前に比べ暗い位置に移動する為、即ち、出力値が下がる為、出力画像は入力画像と比較して暗い画像となる。制御点を移動させる幅が大の場合、画像の明暗の変化が大きくなり、小の場合、画像の明暗の変化が小さくなる。図9(b)に示すように、グラフ右側に位置する制御点の位置を下部へ、グラフ左側に位置する制御点の位置を上部へ移動させ、直線を逆S字型の曲線に変更すると、画像のコントラストが低くなり画像の明るい部分と暗い部分との差が小さくなる。また、上記と逆の操作を行い、トーンカーブの直線をS字型の曲線に変更すると(図示しない)、画像のコントラストが高くなり画像の明るい部分と暗い部分の差が大きくなり、明暗がはっきりした画像に補正される。
【0037】
図10(a〜c)は、補正対象画像が露出アンダー、中間の露出、露出オーバーの状態のヒストグラム及びトーンカーブが重畳したグラフを表している。処理前の画像に対するトーンカーブは傾斜45度の直線で示され、画像の露出レベルによって、前記マウス36を使用してトーンカーブの制御点をドラッグアンドドロップで移動させ、画像に最適な処理を施す。
【0038】
図10(a)に表示されているヒストグラムでは、階調の分布がグラフの左側に集中している為、このグラフに対する画像は露出アンダーの状態であり、全体的に暗い画像となる。従って、画像全体の明るさを明るくする為に、直線上の制御点を上方にドラッグアンドドロップさせることにより、画像の階調レベルが高くなり明るい画像となる。図10(b)に表示されているヒストグラムでは、階調の分布がグラフの中間に位置している為、画像全体の濃淡の差が狭く、明るい部分と暗い部分のコントラストの差が小さい画像となっている。この画像をより一層コントラストのある画像に補正する為に、グラフの直線上右側の制御点を上方へ、左側の制御点を下方へ移動させ、S字型のトーンカーブに変更することによってコントラストの高い画像となる。図10(c)に表示されているヒストグラムによると、階調の分布はグラフの右側に集中している為、このグラフに対する画像は露出オーバーの状態であり、全体的に明るい画像となる。この画像の明るさを抑える為に直線上の制御点を下方へ移動させ、下方へ円弧を描くトーンカーブに変更することによって、明るさを抑えた画像に補正される。
【0039】
次に、図11〜13を用いて、露出レベルがアンダー、中間、オーバー夫々のレベルに対応するトーンカーブ補正について説明する。露出アンダーである写真画像図11(a)は全体的に暗い画像となり、この画像に対するヒストグラム及びトーンカーブを図11(b)に示す。露出アンダーとなる画像のヒストグラムは階調の分布がグラフの左側に集中しているので、画像を全体的に明るくする為に、ヒストグラムの最右端とトーンカーブの終点を合わせることで、トーンカーブの傾斜が大きくなり出力値が高くなる為、画像が全体的に明るくなる。
【0040】
露出レベルが中間である写真画像図12(a)に対するヒストグラム及びトーンカーブを図12(b)に示す。この画像のヒストグラムは、階調の分布がグラフの中間に分散されている。階調が分散されている幅を広げることによって、画像の明るい部分と暗い部分のコントラストの差が大きい画像に補正することが可能である。図12(c)に示すように、ヒストグラムの最左端にトーンカーブの開始位置を合わせると、その部分の階調が更に低くなり、ヒストグラムの最右端にトーンカーブの終点を合わせると、その部分の階調が更に高くなる。従って、暗い部分がより一層暗く、明るい部分がより一層明るくなりコントラストの効いた画像となる。
【0041】
図13(a)に示す画像は、露出オーバーとなった画像で全体的に白さが強調された画像である。この画像に対するヒストグラム及びトーンカーブが図13(b)に示されている。露出オーバーとなる画像のヒストグラムは階調の分布がグラフの右側寄りに集中している為、画像の白さを抑える為には図13(c)に示すようなトーンカーブに補正する必要がある。トーンカーブの開始位置をヒストグラムの左端に合わせて移動させると、画像の階調が低い部分の出力値が更に低くなるので、全体的に明るさを抑えることができるのである。
【0042】
次に、前記拡大画像表示領域68の下部に配置された、前記詳細設定アイコン77について図14(a)を用いて説明すると、画像を黒・グレー・白・肌色に補正する自動補正アイコン76、自動補正に対する詳細を設定する詳細設定アイコン77、画像の全体像を明暗するレベル補正アイコン78、編集したトーンカーブを保存する保存アイコン79、保存されたトーンカーブを読み込む読み込みアイコン80が配置され、これらの操作手順については後述する。
【0043】
補正対象画像に対する各色成分のトーンカーブ編集が終了すると(S10)、前記拡大画像領域68にて、編集した画像を確認し(S11)、適切な補正が施されていれば、図14(a)に示すように、前記拡大画像表示領域68の下部に配置された前記保存アイコン79をクリックし、編集したトーンカーブの保存を行う(S12、13)。トーンカーブは、図14(b)に示すように、名前をつけて保存可能な構成となっている。画像編集終了後、保存されたトーンカーブを読み込む為には、前記読み込みアイコン80をクリックすると、図14(c)のような画面が表示され、これまでに保存したトーンカーブ名が表示されるので、ユーザはトーンカーブ名を選択しOKボタンをクリックすると、選択したトーンカーブが読み込まれ表示画像に反映される構成となっている。
【0044】
このようにしてプレジャッジ画面で設定された各コマ画像に対する各種の補正処理やオーダー情報の設定処理が終了すると(S14)、高解像度データに対して最終の補正処理が施された後に前記プリントデータ生成部44に送られて前記写真プリンタ2に対するプリントデータが生成される。
【0045】
即ち、上述のグラフィックユーザーインターフェース部42、表示制御部46及びモニタ34により入力された元画像を表示する元画像表示部及び補正処理された補正画像を表示する補正画像表示部が構成される。
【0046】
以下に別実施形態を説明する。上述の実施形態では、階調特性補正処理画面における各操作部及び画像表示部の配置として図7(a)に示したような配置例について説明したが、このレイアウトに限定せず、これらの操作部及び画像表示部のレイアウトは適宜変更構成可能である。
【0047】
上述した実施形態では、補正対象画像の異なる色成分に対するトーンカーブとヒストグラムを重畳して表示させる例について説明したが、複数の色成分に対応したもの以外に、特定の色のみを表示させる構成にしても良い。
【0048】
上述の実施形態では、トーンカーブの編集を行う際に1〜2個の制御点を移動させる編集方法について説明したが、制御点の数はユーザの目的に応じて増減させることが可能である。
【0049】
上述の実施形態では、写真画像の補正処理手段が写真画像処理装置に設けられた例について説明したが、補正処理手段をアプリケーションプログラムとしてパーソナルコンピュータ(以下PC)にインストールし、PC上で写真画像の補正処理を施すような構成であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】写真画像処理装置の外観説明図
【図2】写真プリンタのブロック構成図
【図3】写真画像処理装置の機能ブロック構成図
【図4】階調特性補正処理手順を説明するフローチャート
【図5】モニタの表示画面(プレジャッジ画面)説明図
【図6】モニタの表示画面(1コマ拡大表示画面)説明図
【図7】モニタの表示画面(階調特性補正処理画面)説明図
【図8】トーンカーブの操作編集説明図
【図9】トーンカーブの操作編集説明図
【図10】トーンカーブの操作編集説明図
【図11】モニタの表示画面(露出アンダー)説明図
【図12】モニタの表示画面(露出中間)説明図
【図13】モニタの表示画面(露出オーバー)説明図
【図14】モニタの表示画面(詳細設定画面)説明図
【符号の説明】
【0051】
1:画像処理装置(写真画像処理装置)
53:階調特性補正部
54:画像特性表示部
55:トーンカーブ編集操作部
56:補正処理部
57:補正画像表示部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された写真画像を表示する画像表示ステップと、前記画像表示ステップで表示された写真画像の階調特性を補正する階調特性補正ステップを備えてなる写真画像処理方法であって、
前記階調特性補正ステップが、前記画像表示ステップで表示される前記写真画像と同一画面に当該写真画像に対するヒストグラム及び当該ヒストグラムと濃度軸を共通にするトーンカーブを重畳して表示する画像特性表示ステップと、表示されたトーンカーブを編集操作するトーンカーブ編集ステップと、編集操作されたトーンカーブに基づき当該写真画像を補正処理する補正ステップと、補正処理された写真画像を表示する補正画像表示ステップとからなる写真画像処理方法。
【請求項2】
前記画像特性表示ステップは、前記写真画像と同一画面に、異なる色成分に対応して複数のヒストグラム及びトーンカーブを表示するとともに、選択された色成分に対するヒストグラム及びトーンカーブを拡大表示し、前記トーンカーブ編集ステップは拡大表示されたトーンカーブに対して編集操作可能に構成されている請求項1記載の写真画像処理方法。
【請求項3】
前記補正画像表示ステップは、階調補正手段により補正処理された写真画像を当該写真画像表示領域に更新表示するように構成されている請求項1または2記載の写真画像処理方法。
【請求項4】
入力された写真画像を表示する表示手段と、前記表示手段に表示された写真画像の階調特性を補正する階調特性補正部を備えてなる写真画像処理装置であって、
前記階調特性補正部が、前記表示手段により表示された前記写真画像と同一画面に当該写真画像に対するヒストグラム及び当該ヒストグラムと濃度軸を共通にするトーンカーブを重畳して表示する画像特性表示部と、表示されたトーンカーブを編集操作するトーンカーブ編集操作部と、編集操作されたトーンカーブに基づき当該写真画像を補正処理する補正処理部と、補正処理された写真画像を表示する補正画像表示部とを備えてなる写真画像処理装置。
【請求項5】
前記画像特性表示部は、前記写真画像と同一画面に、異なる色成分に対応して複数のヒストグラム及びトーンカーブを表示するとともに、選択された色成分に対するヒストグラム及びトーンカーブを拡大表示するように構成されている請求項5記載の写真画像処理装置。
【請求項6】
前記トーンカーブ編集操作部は、前記拡大表示されたトーンカーブに対して編集操作可能に構成されている請求項5記載の写真画像処理装置。
【請求項7】
前記補正画像表示部は、階調補正手段により補正処理された写真画像を当該写真画像表示領域に更新表示するように構成されている請求項4から6の何れかに記載の写真画像処理装置。
【請求項1】
入力された写真画像を表示する画像表示ステップと、前記画像表示ステップで表示された写真画像の階調特性を補正する階調特性補正ステップを備えてなる写真画像処理方法であって、
前記階調特性補正ステップが、前記画像表示ステップで表示される前記写真画像と同一画面に当該写真画像に対するヒストグラム及び当該ヒストグラムと濃度軸を共通にするトーンカーブを重畳して表示する画像特性表示ステップと、表示されたトーンカーブを編集操作するトーンカーブ編集ステップと、編集操作されたトーンカーブに基づき当該写真画像を補正処理する補正ステップと、補正処理された写真画像を表示する補正画像表示ステップとからなる写真画像処理方法。
【請求項2】
前記画像特性表示ステップは、前記写真画像と同一画面に、異なる色成分に対応して複数のヒストグラム及びトーンカーブを表示するとともに、選択された色成分に対するヒストグラム及びトーンカーブを拡大表示し、前記トーンカーブ編集ステップは拡大表示されたトーンカーブに対して編集操作可能に構成されている請求項1記載の写真画像処理方法。
【請求項3】
前記補正画像表示ステップは、階調補正手段により補正処理された写真画像を当該写真画像表示領域に更新表示するように構成されている請求項1または2記載の写真画像処理方法。
【請求項4】
入力された写真画像を表示する表示手段と、前記表示手段に表示された写真画像の階調特性を補正する階調特性補正部を備えてなる写真画像処理装置であって、
前記階調特性補正部が、前記表示手段により表示された前記写真画像と同一画面に当該写真画像に対するヒストグラム及び当該ヒストグラムと濃度軸を共通にするトーンカーブを重畳して表示する画像特性表示部と、表示されたトーンカーブを編集操作するトーンカーブ編集操作部と、編集操作されたトーンカーブに基づき当該写真画像を補正処理する補正処理部と、補正処理された写真画像を表示する補正画像表示部とを備えてなる写真画像処理装置。
【請求項5】
前記画像特性表示部は、前記写真画像と同一画面に、異なる色成分に対応して複数のヒストグラム及びトーンカーブを表示するとともに、選択された色成分に対するヒストグラム及びトーンカーブを拡大表示するように構成されている請求項5記載の写真画像処理装置。
【請求項6】
前記トーンカーブ編集操作部は、前記拡大表示されたトーンカーブに対して編集操作可能に構成されている請求項5記載の写真画像処理装置。
【請求項7】
前記補正画像表示部は、階調補正手段により補正処理された写真画像を当該写真画像表示領域に更新表示するように構成されている請求項4から6の何れかに記載の写真画像処理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図9】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図9】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2006−186753(P2006−186753A)
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−379081(P2004−379081)
【出願日】平成16年12月28日(2004.12.28)
【出願人】(000135313)ノーリツ鋼機株式会社 (1,824)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年12月28日(2004.12.28)
【出願人】(000135313)ノーリツ鋼機株式会社 (1,824)
【Fターム(参考)】
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